1 00:00:06,570 --> 00:00:08,150 (木戸四郎) 朝から集まって頂いたのは→ 2 00:00:08,150 --> 00:00:12,190 最近 校内で盗難被害が 相次いでいる件について→ 3 00:00:12,190 --> 00:00:14,210 白根澤さん始め→ 4 00:00:14,210 --> 00:00:18,250 PTAの皆さんも 大変心配されているという事で→ 5 00:00:18,250 --> 00:00:20,270 改めて状況を確認します。 6 00:00:20,270 --> 00:00:23,300 (甘利田幸男) 〈私は給食が好きだ〉 7 00:00:23,300 --> 00:00:26,330 〈給食のために学校に来ていると 言っても過言ではない〉 8 00:00:26,330 --> 00:00:29,360 〈だが そんな事は 生徒たちはおろか→ 9 00:00:29,360 --> 00:00:32,390 ここに集う教師たちにも 悟られてはならない〉 10 00:00:32,390 --> 00:00:36,430 〈今日のメニューには あれが登場する〉 11 00:00:36,430 --> 00:00:40,470 〈あれを ああするのは ためらわれるのが現実〉 12 00:00:40,470 --> 00:00:42,490 〈あっ ああ…!〉 13 00:00:42,490 --> 00:00:45,520 〈あれを ああ ああ… ああしたい〉 14 00:00:45,520 --> 00:00:48,550 わあ…! (白根澤 仁)ちょっと ちょっと! 15 00:00:48,550 --> 00:00:51,580 (白根澤)なんで これ 全部 一部分だけなのよ。 16 00:00:51,580 --> 00:00:53,600 (木戸)いたずらなんじゃないかと。 17 00:00:53,600 --> 00:00:55,620 (白根澤)悪質だね。 18 00:00:55,620 --> 00:00:58,650 一部分だけ欠けると 使えなくなるものだらけなんて。 19 00:00:58,650 --> 00:01:00,010 (坂爪 勲)まあ そうですね。 20 00:01:00,010 --> 00:01:03,040 箸も上履きも 片方だけじゃ 使い物になりませんからね。 21 00:01:03,040 --> 00:01:08,040 (木戸)思うに これは 愉快犯の仕業ですね。 22 00:01:09,100 --> 00:01:11,120 愉快犯? 23 00:01:11,120 --> 00:01:15,160 わざと一部分なくす事で あえて犯行に気づかせるんです。 24 00:01:15,160 --> 00:01:17,180 なんのために? 25 00:01:17,180 --> 00:01:20,210 困っているのを見たいからです。 それこそが…。 26 00:01:20,210 --> 00:01:22,230 (机をたたく音) 愉快犯。 27 00:01:22,230 --> 00:01:26,270 けっ! 最近の子どもは どうなってんだよ! 28 00:01:26,270 --> 00:01:29,300 1年で盗難がないのは 1組だけですが→ 29 00:01:29,300 --> 00:01:31,320 何か報告ないですか? 30 00:01:31,320 --> 00:01:33,340 (比留川 愛)甘利田先生…! 31 00:01:33,340 --> 00:01:36,370 会議 参加してもらえませんか。 32 00:01:36,370 --> 00:01:38,390 愉快犯と決めつけるのは どうでしょう。 33 00:01:38,390 --> 00:01:40,410 はっ? 困っているのを見て→ 34 00:01:40,410 --> 00:01:43,440 愉快に思う相手とは どんな相手ですか? 35 00:01:43,440 --> 00:01:47,480 そりゃあ… 嫌いな奴とか いけ好かない奴でしょ。 36 00:01:47,480 --> 00:01:51,520 あと 強欲な奴ね。 欲張りが困ってると愉快だわな。 37 00:01:51,520 --> 00:01:54,550 被害者は そういう生徒なんですか? 38 00:01:54,550 --> 00:01:58,590 そんな事は… 人それぞれ 何を思ってるかなんて…。 39 00:01:58,590 --> 00:02:00,590 被害者側の共通点は ないんですか? 40 00:02:02,970 --> 00:02:04,970 それ 全員男子です。 41 00:02:06,000 --> 00:02:09,030 (一同)おお~! 42 00:02:09,030 --> 00:02:12,060 (木戸)まあ… そうですね。 43 00:02:12,060 --> 00:02:14,080 男子…。 44 00:02:14,080 --> 00:02:17,110 甘利田先生は 何が引っかかってるんですか? 45 00:02:17,110 --> 00:02:20,140 いや 自分に置き換えてみた時→ 46 00:02:20,140 --> 00:02:22,160 嫌いな奴の箸を 1本だけ盗むなんて→ 47 00:02:22,160 --> 00:02:24,180 面倒くさい事を しないと思いまして。 48 00:02:24,180 --> 00:02:26,200 おお… 確かに。 49 00:02:26,200 --> 00:02:28,220 愉快犯と決めつけて いたずら好きの男子辺りに→ 50 00:02:28,220 --> 00:02:31,250 目を付けて監視するのは 危険かと思ったまでです。 51 00:02:31,250 --> 00:02:36,250 (チャイム) あっ… 授業なんで 失礼します。 52 00:02:37,310 --> 00:02:40,310 (木戸)えっ… ちょっ…! 失礼します。 53 00:02:41,350 --> 00:02:44,350 (3人)せーの…! (中村 徹)うわあ! 54 00:02:45,390 --> 00:02:47,390 (3人)せーの…! 55 00:02:48,420 --> 00:02:50,420 (跳ねる音) 56 00:02:56,500 --> 00:02:59,500 Hey, stop messing around and get to class! 57 00:03:14,010 --> 00:03:16,010 あっ…。 58 00:03:40,950 --> 00:03:42,970 〈今日の給食にプリンが出る〉 59 00:03:42,970 --> 00:03:47,010 〈今 私にとって プリンは特別なものだ〉 60 00:03:47,010 --> 00:03:51,050 〈先日 ついに プッチンプリンに 出会ってしまったから〉 61 00:03:51,050 --> 00:03:53,070 〈容器底のトリガーを 折る事によって→ 62 00:03:53,070 --> 00:03:56,100 プリンを見事に落下させる あれ〉 63 00:03:56,100 --> 00:04:00,470 〈あの あれを 給食プリンでも 実現できないものかと→ 64 00:04:00,470 --> 00:04:02,490 朝から悩んでいる〉 65 00:04:02,490 --> 00:04:04,510 〈そう あれは落下の美学〉 66 00:04:04,510 --> 00:04:06,530 (峰岸マルコ)オーマイゴッド! あ? 67 00:04:06,530 --> 00:04:08,550 どうした? 峰岸。 68 00:04:08,550 --> 00:04:10,570 (峰岸)ロケットが1個ない。 69 00:04:10,570 --> 00:04:12,570 (生徒たち)えっ…? あ…? 70 00:04:14,610 --> 00:04:18,650 盗難事件? 1組で? 71 00:04:18,650 --> 00:04:24,710 ・~ 72 00:04:24,710 --> 00:04:27,740 ロケット鉛筆の芯を 1個だけ盗まれたという事か。 73 00:04:27,740 --> 00:04:29,760 (生徒たち)え~っ! 74 00:04:29,760 --> 00:04:32,790 えっ なんで? なんで? 75 00:04:32,790 --> 00:04:35,820 (浅葉浩二)そんなせこいまねする 奴なんて いねえよ! 76 00:04:35,820 --> 00:04:38,850 浅葉 なぜ そう思う? 77 00:04:38,850 --> 00:04:40,870 (浅葉)俺なら もっと大胆な事やるから。 78 00:04:40,870 --> 00:04:43,910 (加藤広志)ハハハハ…! 答えになってねえよ! 79 00:04:43,910 --> 00:04:45,930 (粒来ケン)はあっ…! 80 00:04:45,930 --> 00:04:47,950 (雷鳴) はっ! はっ! はっはっはっ…! 81 00:04:47,950 --> 00:04:51,990 〈出た! やめろ その ひらめき顔〉 82 00:04:51,990 --> 00:04:53,990 誰か 峰岸に鉛筆貸してやれ。 83 00:04:55,020 --> 00:04:58,020 (世戸口 望)はい。 どれがいい? 84 00:05:00,400 --> 00:05:02,400 はい。 サンキュー。 85 00:05:04,440 --> 00:05:06,460 〈私にも きたぁーーっ!!〉 86 00:05:06,460 --> 00:05:08,460 (雷鳴) 87 00:05:12,520 --> 00:05:16,560 〈プッチンするには 容器の底から 空気を送り込まねばならない〉 88 00:05:16,560 --> 00:05:19,590 〈その最適な道具に 気づいてしまった!〉 89 00:05:19,590 --> 00:05:21,590 あっ 痛~っ! 90 00:05:23,630 --> 00:05:25,650 〈それは コンパス!〉 91 00:05:25,650 --> 00:05:27,670 〈…の針の部分〉 92 00:05:27,670 --> 00:05:29,670 どうかしたんですか? 93 00:05:30,700 --> 00:05:32,720 わあ! おお…。 94 00:05:32,720 --> 00:05:39,790 ・~ 95 00:05:39,790 --> 00:05:43,790 うちでも起こりました。 1個だけ盗難。 96 00:05:46,860 --> 00:05:48,880 本当ですか。 97 00:05:48,880 --> 00:05:53,880 どう思いますか? 芯を1個だけ取る心理。 98 00:05:55,960 --> 00:05:58,990 嫌がらせにしては 小さすぎますかね。 99 00:05:58,990 --> 00:06:02,360 比留川先生だったら どうですか? 100 00:06:02,360 --> 00:06:05,390 どんな人物なら 芯を1個抜きますか? 101 00:06:05,390 --> 00:06:07,410 やっぱり 興味がある人ですかね。 102 00:06:07,410 --> 00:06:09,430 興味…。 103 00:06:09,430 --> 00:06:12,460 あっ でも ダメなものはダメです。 104 00:06:12,460 --> 00:06:14,480 父から そう教え込まれて 育ってきたので。 105 00:06:14,480 --> 00:06:16,500 厳しい人だそうですね。 106 00:06:16,500 --> 00:06:18,520 家で笑った事もないと思います。 107 00:06:18,520 --> 00:06:20,540 なぜ 家で笑わないんです? 108 00:06:20,540 --> 00:06:22,560 家長は 家で笑うべきではないと。 109 00:06:22,560 --> 00:06:24,580 べき…? 110 00:06:24,580 --> 00:06:28,620 口を開けば 「何々であるべきだ」 ってばっかりで。 111 00:06:28,620 --> 00:06:30,640 〈べき論で言えば→ 112 00:06:30,640 --> 00:06:35,690 教師は プリンを プッチンするべきではない〉 113 00:06:35,690 --> 00:06:38,690 〈やるべきか やらぬべきか…〉 114 00:06:48,180 --> 00:06:51,210 何してる? (牧野文枝)あら 先生。 115 00:06:51,210 --> 00:06:54,240 もうチャイム鳴ったぞ。 急いで戻れ。 116 00:06:54,240 --> 00:06:56,240 失礼します。 117 00:07:02,320 --> 00:07:05,350 (文枝)あの子 面白いわね。 粒来が何か言いましたか? 118 00:07:05,350 --> 00:07:08,380 うん。 プリンを見せてほしいって。 119 00:07:08,380 --> 00:07:10,400 給食前に 気分を高めたいんですって。 120 00:07:10,400 --> 00:07:13,430 見せたんですか? ええ 見るだけならと思って。 121 00:07:13,430 --> 00:07:16,460 ダメでした? あっ いや…。 122 00:07:16,460 --> 00:07:19,490 〈ひょっとして 奴もプッチン狙いか?〉 123 00:07:19,490 --> 00:07:22,520 あんまり熱心に見てるから 教えてあげたの。 124 00:07:22,520 --> 00:07:26,560 プリンに おしょうゆをかけると ウニの味になるのよって。 125 00:07:26,560 --> 00:07:29,590 なっ…! 本当ですか? いや 噂で聞いただけ。 126 00:07:29,590 --> 00:07:32,960 プリンがウニになるわけない じゃないですか。 127 00:07:32,960 --> 00:07:37,010 そうですか。 でも 先生 やってみます? 128 00:07:37,010 --> 00:07:39,030 あっ いや 結構。 129 00:07:39,030 --> 00:07:43,030 粒来くんって ちょっと あの子に似てるわね。 130 00:07:46,100 --> 00:07:49,130 あの子とは 誰ですか? 131 00:07:49,130 --> 00:07:53,130 最近 先生 楽しそうですね。 132 00:08:00,240 --> 00:08:03,270 (チャイム) 133 00:08:03,270 --> 00:08:22,460 ・~ 134 00:08:22,460 --> 00:08:25,490 (丸本米子)プリン 食べれる? 135 00:08:25,490 --> 00:08:27,510 給食のプリン おいしいよ。 136 00:08:27,510 --> 00:08:29,530 …イエス。 137 00:08:29,530 --> 00:08:31,530 (丸本)はい どうぞ。 138 00:08:33,570 --> 00:08:37,610 ・~ 139 00:08:37,610 --> 00:08:41,650 ・~(一同)「開化の港」 140 00:08:41,650 --> 00:08:45,690 ・~「照らす陽に」 141 00:08:45,690 --> 00:08:52,760 ・~「羽ばたく一意の志」 142 00:08:52,760 --> 00:09:00,840 ・~「おしもおされぬ忍川よ」 143 00:09:00,840 --> 00:09:08,920 ・~「夢をたずさえ 彼方へと」 144 00:09:08,920 --> 00:09:10,940 パア~! 145 00:09:10,940 --> 00:09:17,010 ・~「行きて仰ぐは 忍川中学校」 146 00:09:17,010 --> 00:09:19,030 (手が机にぶつかる音) 〈あちゃちゃ… 行っちゃった〉 147 00:09:19,030 --> 00:09:22,060 (加藤・和泉今日子) 手を合わせてください。 148 00:09:22,060 --> 00:09:25,090 せーの… いただきます! 149 00:09:25,090 --> 00:09:27,110 (生徒たち)いただきます! 150 00:09:27,110 --> 00:09:29,110 いただきます。 151 00:09:32,490 --> 00:09:35,520 ・~ 152 00:09:35,520 --> 00:09:39,560 〈今日のメニューは 給食の定番 ビーフシチュー〉 153 00:09:39,560 --> 00:09:42,590 〈そして 冬を予感させる魚類 わかさぎのフリッター〉 154 00:09:42,590 --> 00:09:45,620 〈食パンとはちみつ。 瓶牛乳〉 155 00:09:45,620 --> 00:09:48,650 〈トリにふさわしい 給食におけるデザート番長〉 156 00:09:48,650 --> 00:09:50,670 〈プリン〉 157 00:09:50,670 --> 00:09:53,700 〈さあ 今日も 大いなる冒険が始まる〉 158 00:09:53,700 --> 00:09:55,720 〈刮目〉 159 00:09:55,720 --> 00:10:03,800 ・~ 160 00:10:03,800 --> 00:10:05,820 〈おーう!〉 161 00:10:05,820 --> 00:10:09,860 〈抜群のとろみ。 塩加減もいい〉 162 00:10:09,860 --> 00:10:12,890 〈ポタ… あっ ポタ… あっ ポタ…〉 163 00:10:12,890 --> 00:10:14,910 〈このベストな とろっとろ具合〉 164 00:10:14,910 --> 00:10:16,930 〈海外のシチューでは→ 165 00:10:16,930 --> 00:10:18,950 この とろみがあるものは 少ないらしい〉 166 00:10:18,950 --> 00:10:20,970 〈日本人は 何かと とろみをつけたがる〉 167 00:10:20,970 --> 00:10:23,970 〈なぜなら とろみがあると うまそげだからだ〉 168 00:10:25,020 --> 00:10:27,040 〈うまいぃ~…!〉 169 00:10:27,040 --> 00:10:30,400 〈具材からのエキスも たっぷり染み出している〉 170 00:10:30,400 --> 00:10:36,460 ・~ 171 00:10:36,460 --> 00:10:39,490 〈アーッハハハハハッ…! どうだ? この食べ方を見よ!〉 172 00:10:39,490 --> 00:10:42,520 〈パンとシチューの相性は 抜群なのだ〉 173 00:10:42,520 --> 00:10:44,540 〈こうして食べると より うまい〉 174 00:10:44,540 --> 00:10:46,560 (浅葉)うーまー! 175 00:10:46,560 --> 00:10:48,580 (中村)超うめえ! 176 00:10:48,580 --> 00:10:50,600 (国生道子)本当だ おいしい。 (浅葉)だろ? 177 00:10:50,600 --> 00:10:52,600 〈みんな やっとるんかい〉 178 00:10:55,650 --> 00:10:57,670 〈わかさぎのフリッター〉 179 00:10:57,670 --> 00:10:59,690 〈要するに から揚げなのだが→ 180 00:10:59,690 --> 00:11:02,720 フリッターと呼称する事で がぜん 高級感が増す〉 181 00:11:02,720 --> 00:11:05,750 〈ヒーローの必殺技のようだ〉 182 00:11:05,750 --> 00:11:07,770 〈くらえ!〉 183 00:11:07,770 --> 00:11:10,770 〈わかさぎのフリッター!〉 184 00:11:11,810 --> 00:11:14,810 〈銀河警察 ワカサギ〉 185 00:11:17,870 --> 00:11:19,870 〈では ひと口〉 186 00:11:20,900 --> 00:11:24,940 〈ああ… うまいぃぃ~…!〉 187 00:11:24,940 --> 00:11:27,970 〈わかさぎは 漢字で「公の魚」と書く〉 188 00:11:27,970 --> 00:11:31,340 〈かつて 徳川11代将軍 家斉に献納された→ 189 00:11:31,340 --> 00:11:33,360 由緒ある魚だ〉 190 00:11:33,360 --> 00:11:38,410 〈難題を棚上げにしたままだが もう我慢ならん〉 191 00:11:38,410 --> 00:11:40,430 〈では いざ…!〉 192 00:11:40,430 --> 00:11:45,480 ・~ 193 00:11:45,480 --> 00:11:47,500 うん うん うん…! 194 00:11:47,500 --> 00:11:49,520 おお おお おお おお…! とろ~…! 195 00:11:49,520 --> 00:11:56,590 ・~ 196 00:11:56,590 --> 00:11:58,590 おお~…! 197 00:11:59,620 --> 00:12:01,640 〈カリカリッ ジュワ~!〉 198 00:12:01,640 --> 00:12:03,660 〈カリッ カリカリッ ジュワ~!〉 199 00:12:03,660 --> 00:12:05,680 〈カリッ ジュワ~!〉 200 00:12:05,680 --> 00:12:07,700 ん~ かわいいね~。 ん~ ん~ ん~…! 201 00:12:07,700 --> 00:12:10,730 ああーっ!! 202 00:12:10,730 --> 00:12:13,760 おお…! おおおおお…! 203 00:12:13,760 --> 00:12:20,830 ・~ 204 00:12:20,830 --> 00:12:22,850 あ~…! 205 00:12:22,850 --> 00:12:25,880 う~ん… おっ! うん… おっ! 206 00:12:25,880 --> 00:12:40,880 ・~ 207 00:12:41,380 --> 00:12:45,380 〈ふう… さてと…〉 208 00:12:47,440 --> 00:12:49,460 〈プッチンするべきか否か〉 209 00:12:49,460 --> 00:12:51,480 〈ついに決断の時が来た〉 210 00:12:51,480 --> 00:12:53,480 (引き出しを開ける音) 211 00:12:57,540 --> 00:13:01,580 〈ああ…! プッチンしたい~…!〉 212 00:13:01,580 --> 00:13:03,600 〈べき論で言えば→ 213 00:13:03,600 --> 00:13:06,630 教師が教室ですべき事では ないのは わかっている〉 214 00:13:06,630 --> 00:13:08,650 〈だが 私の給食道から言ったら どうだ?〉 215 00:13:08,650 --> 00:13:10,670 〈おい 幸男!〉 216 00:13:10,670 --> 00:13:12,670 〈ええい… ままよ!〉 217 00:13:17,740 --> 00:13:20,770 〈何!? 意外に硬い〉 218 00:13:20,770 --> 00:13:22,590 〈あっ あっ…! んんっ…!〉 219 00:13:22,590 --> 00:13:25,820 〈なんったる誤算! プッチンできんじゃないか!〉 220 00:13:25,820 --> 00:13:28,550 〈この程度の刃では 歯が立たんのか…!〉 221 00:13:28,550 --> 00:13:30,200 (物音) 222 00:13:30,200 --> 00:13:32,200 〈ん? なんだ…?〉 223 00:13:43,890 --> 00:13:45,190 〈千枚通し!!〉 224 00:13:46,220 --> 00:13:50,260 〈嘘だ… まさか!?〉 225 00:13:50,260 --> 00:13:53,290 〈お前 そこまで大胆にいくか!〉 226 00:13:53,290 --> 00:14:13,290 ・~ 227 00:14:17,530 --> 00:14:19,550 〈ぷるっぷる~!〉 228 00:14:19,550 --> 00:14:25,610 ・~ 229 00:14:25,610 --> 00:14:29,610 〈こいつ! パンにプリンを塗るのか!〉 230 00:14:31,010 --> 00:14:33,030 〈ああ! はちみつ垂らした!〉 231 00:14:33,030 --> 00:14:36,030 〈それは… それは…〉 232 00:14:37,070 --> 00:14:39,090 〈プリンパン!!〉 233 00:14:39,090 --> 00:14:41,110 〈やめろ! やめてくれ!〉 234 00:14:41,110 --> 00:14:44,140 〈なんだ… なんだ その うまそげな顔!〉 235 00:14:44,140 --> 00:14:46,160 〈ああーっ…!〉 236 00:14:46,160 --> 00:14:49,190 〈くっ! あんなパフォーマンスを 見せつけられたあとで→ 237 00:14:49,190 --> 00:14:53,190 私は 普通にスプーンでほじくれと いうのか…〉 238 00:14:56,260 --> 00:14:58,280 〈あっ しょうゆ!!〉 239 00:14:58,280 --> 00:15:00,300 〈貴様 もらってたのか!〉 240 00:15:00,300 --> 00:15:07,300 ・~ 241 00:15:14,440 --> 00:15:16,440 (飲み込む音) 242 00:15:18,480 --> 00:15:21,480 〈ウニなのかーーーっ!!〉 243 00:15:27,570 --> 00:15:30,930 〈奴のやった 派手なプリンダイビングに→ 244 00:15:30,930 --> 00:15:32,950 気づかされている〉 245 00:15:32,950 --> 00:15:34,970 〈大人になるという事は→ 246 00:15:34,970 --> 00:15:38,010 あれが できなくなってしまう という事なんだと〉 247 00:15:38,010 --> 00:15:44,010 〈私は いつの間にか 不自由な大人に…〉 248 00:15:47,100 --> 00:15:49,100 (千枚通しが落ちる音) 249 00:16:07,300 --> 00:16:12,350 〈これは 自由への一撃だ〉 250 00:16:12,350 --> 00:16:36,350 ・~ 251 00:16:39,950 --> 00:16:42,980 〈うまい…〉 252 00:16:42,980 --> 00:16:47,980 〈プッチンして… よかった…〉 253 00:16:55,110 --> 00:16:59,150 〈かつて 私と同じ給食道を歩んだ 同志がいた〉 254 00:16:59,150 --> 00:17:02,180 〈この生徒は もしかしたら→ 255 00:17:02,180 --> 00:17:06,220 私にとって 奴を継ぐ者なのかもしれない〉 256 00:17:06,220 --> 00:17:13,290 ・~ 257 00:17:13,290 --> 00:17:17,290 〈プリンは 飲み物〉 258 00:17:19,350 --> 00:17:22,380 〈今日も仕上がった〉 259 00:17:22,380 --> 00:17:25,410 〈ごちそうさまでした〉 260 00:17:25,410 --> 00:17:39,550 ・~ 261 00:17:39,550 --> 00:17:43,550 (戸の開閉音) 262 00:17:44,600 --> 00:17:47,630 ロケット鉛筆は お前だな。 263 00:17:47,630 --> 00:17:49,630 お前の筆箱に入っていたぞ。 264 00:17:50,660 --> 00:17:52,660 どれがいい? 265 00:17:57,030 --> 00:18:00,730 他のクラスの箸や上履きも お前か? 266 00:18:07,830 --> 00:18:12,880 窃盗罪は 10年以下の懲役だ。 267 00:18:12,880 --> 00:18:16,880 その代償を払うほどの 価値があったのか? 268 00:18:25,010 --> 00:18:28,040 思うに お前は惚れやすい性格だ。 269 00:18:28,040 --> 00:18:31,410 興味を持った男子に目を付けて→ 270 00:18:31,410 --> 00:18:34,440 そいつの持ち物の一部を コレクションしている。 271 00:18:34,440 --> 00:18:37,470 そうする事で 自分が そいつの一部分になった気分に→ 272 00:18:37,470 --> 00:18:39,490 浸れるからだ。 273 00:18:39,490 --> 00:18:41,510 そういう ゆがんだ ひそかな楽しみのための→ 274 00:18:41,510 --> 00:18:43,530 一連の犯行なんじゃないのか。 275 00:18:43,530 --> 00:18:46,560 すごい。 先生 刑事みたい。 276 00:18:46,560 --> 00:18:48,580 だが ひとつ わからん。 277 00:18:48,580 --> 00:18:51,610 なぜ 筆箱を見せて 気づかせようとした? 278 00:18:51,610 --> 00:18:54,640 なんか 損してる気になってきたんで。 279 00:18:54,640 --> 00:18:56,660 損…? 280 00:18:56,660 --> 00:18:58,680 こっちは こんなに興味があるのに→ 281 00:18:58,680 --> 00:19:00,700 全然 私に気づいてもらえないから。 282 00:19:00,700 --> 00:19:03,730 方法が間違ってるとは 思わないのか? 283 00:19:03,730 --> 00:19:09,730 先生 誰かに自分の爪痕を残すって 大変なんですよ。 284 00:19:11,810 --> 00:19:14,840 長年かけて編み出した 私のやり方なんです。 285 00:19:14,840 --> 00:19:18,880 そのやり方は アウトだ。 286 00:19:18,880 --> 00:19:23,930 爪痕なんて残していない。 お前の罪だけが残る。 287 00:19:23,930 --> 00:19:26,930 取ったものを今日中に戻しておけ。 288 00:19:35,380 --> 00:19:41,440 ・~ 289 00:19:41,440 --> 00:19:45,440 次やったら ブタ箱行きだ。 290 00:19:46,490 --> 00:19:48,510 …はい。 291 00:19:48,510 --> 00:19:57,600 ・~ 292 00:19:57,600 --> 00:20:02,650 あの… 甘利田先生が こんなに 私の事 推理してくれたの→ 293 00:20:02,650 --> 00:20:04,650 嬉しかったです。 294 00:20:09,720 --> 00:20:11,740 (戸の閉まる音) 295 00:20:11,740 --> 00:20:14,770 (竹本 豊)よいしょ。 いや~…。 296 00:20:14,770 --> 00:20:16,790 (2人の笑い声) 297 00:20:16,790 --> 00:20:19,820 同じですね。 一緒だな こりゃ。 298 00:20:19,820 --> 00:20:22,820 とっくに下校時間だ。 帰れ。 299 00:20:29,920 --> 00:20:31,270 じゃあね。 300 00:20:31,270 --> 00:20:33,270 粒来。 301 00:20:43,390 --> 00:20:47,390 あれは… ウニだったか? 302 00:20:50,460 --> 00:20:54,500 ウニかどうか わかりませんでした。 303 00:20:54,500 --> 00:20:56,500 ウニ 食べた事ないので。 304 00:21:01,570 --> 00:21:03,590 (サキ)とやー! 305 00:21:03,590 --> 00:21:06,620 とやーっ! ほう! とう! 306 00:21:06,620 --> 00:21:11,670 〈ババアの太刀筋を眺めながら 今日も ここで晩飯にする〉 307 00:21:11,670 --> 00:21:13,690 〈カップ麺は 数知れず食べてきたが→ 308 00:21:13,690 --> 00:21:17,730 カップ焼きそばは これが初めてだ〉 309 00:21:17,730 --> 00:21:22,730 〈そう これもまた 自由へのトリガー〉 310 00:21:24,800 --> 00:21:26,820 〈あれ? ソース…〉 311 00:21:26,820 --> 00:21:28,820 〈ああっ まさか…!〉 312 00:21:32,210 --> 00:21:35,240 〈ソースは後入れーーっ!!〉 313 00:21:35,240 --> 00:21:39,240 〈そりゃそうだろう! なぜ気づかなかった!〉 314 00:21:40,290 --> 00:21:42,290 (刀をさやに収める音) 315 00:21:52,410 --> 00:21:55,410 〈味が… 薄い…〉 316 00:22:00,490 --> 00:22:02,490 んっ。 317 00:22:17,660 --> 00:22:22,710 ・~ 318 00:22:22,710 --> 00:22:25,740 な… なん…。 んん! 319 00:22:25,740 --> 00:22:33,160 ・~ 320 00:22:33,160 --> 00:22:44,160 ・~ 321 00:22:44,160 --> 00:22:46,690 〈私は給食が好きだ〉 322 00:22:46,690 --> 00:22:48,310 〈今日 私は→ 323 00:22:48,310 --> 00:22:52,240 束縛から解放される快感を 味わった〉 324 00:22:52,240 --> 00:22:58,000 〈なんにでもチャレンジする心を 奴のおかげで取り戻せた〉 325 00:22:58,000 --> 00:23:00,030 〈粒来ケン〉 326 00:23:00,030 --> 00:23:03,160 〈若き給食道の冒険家〉 327 00:23:03,160 --> 00:23:07,300 〈だが チャレンジ精神を 獲得した以上→ 328 00:23:07,300 --> 00:23:10,500 明日以降 目に物を見せてやる〉 329 00:23:12,250 --> 00:23:17,200 〈奴との戦いは まだまだ続く〉 330 00:23:17,200 --> 00:23:20,630 チェストー! 331 00:23:20,630 --> 00:23:22,530 チェストー! 332 00:23:25,480 --> 00:23:27,700 先生も作るんですか? 333 00:23:27,700 --> 00:23:31,470 中1にも作れるレシピを 大人ができないはずがないです。 334 00:23:31,470 --> 00:23:33,090 今 人生変わりました! 335 00:23:33,090 --> 00:23:35,810 (鍵窪 恵)校長先生は 気づいておられたんですか? 336 00:23:35,810 --> 00:23:37,830 難しく考えすぎてるんじゃないか。 337 00:23:37,830 --> 00:23:39,130 自分を信じろ。 338 00:23:40,600 --> 00:23:59,800 ・~