1 00:00:02,102 --> 00:00:11,178 ♬~ (テーマ音楽) 2 00:00:11,178 --> 00:02:09,963 ♬~ 3 00:02:25,312 --> 00:02:28,115 (おもよ)いらっしゃいまし。 (清吉)お世話になります。 4 00:02:33,053 --> 00:02:36,356 (お吉)さあ こちらでございます。 5 00:02:42,329 --> 00:02:44,531 どうぞ こちらへ。 6 00:02:49,703 --> 00:02:53,573 お早いお着きで… お疲れでございましょう。 7 00:02:53,573 --> 00:02:57,210 (おたよ)私が 旅慣れませんものですから。 8 00:02:57,210 --> 00:03:02,049 な~に その割には よく歩いた。 偉かったよ。 9 00:03:02,049 --> 00:03:04,651 どうぞ よろしくお願いいたします。 10 00:03:04,651 --> 00:03:08,522 かしこまりました。 どうぞ ごゆっくり。 11 00:03:08,522 --> 00:03:22,002 ⚟(歌声) 12 00:03:22,002 --> 00:03:32,312 (歌声) 13 00:03:37,851 --> 00:03:40,320 やっぱり ほやほやのご夫婦でしたよ。 14 00:03:40,320 --> 00:03:44,691 式を済ませた明くる日に 佐原を発って 江戸へ出てらしたんですって。 15 00:03:44,691 --> 00:03:47,027 (嘉助)似合いのお雛様みてえな夫婦だと 思ったよ。 16 00:03:47,027 --> 00:03:48,962 (るい)お吉さん➡ 17 00:03:48,962 --> 00:03:51,198 おきくちゃんたちに任せて 粗相があるといけない。 18 00:03:51,198 --> 00:03:53,500 あなた お願いね。 はい。 19 00:03:56,036 --> 00:03:58,538 佐原の 造り醤油問屋の? 20 00:03:58,538 --> 00:04:00,507 (嘉助)丸藤さんのお嬢さんで➡ 21 00:04:00,507 --> 00:04:03,143 確か… そう。 名前を おたよさんといいましたかね。 22 00:04:03,143 --> 00:04:07,147 ん~… じゃあ 若旦那の方で 婿入りしていらしたのね。 23 00:04:07,147 --> 00:04:09,916 ええ。 もともと 店の手代だった人だそうです。 24 00:04:09,916 --> 00:04:13,153 あっ そう…。 ふ~ん。 25 00:04:13,153 --> 00:04:16,990 (おたよ)清吉さん…。 何です? 26 00:04:16,990 --> 00:04:22,796 (おたよ)「お湯の支度ができてる」って 言ってましたよ。 27 00:04:22,796 --> 00:04:28,301 お嬢さん… いや おたよさん 先に入ってきてください。 28 00:04:28,301 --> 00:04:32,672 でも 旦那様よりも先に 入っていいのかしら? 29 00:04:32,672 --> 00:04:35,175 何なら 一緒に入りますか? 30 00:04:35,175 --> 00:04:37,177 まあ…。 31 00:04:39,679 --> 00:04:41,715 それなら 先に頂いてきます。 32 00:04:41,715 --> 00:04:44,551 どうぞ どうぞ。 ゆっくり 疲れを流しておいでなさい。 33 00:04:44,551 --> 00:04:46,553 (おたよ)ええ。 34 00:04:46,553 --> 00:05:11,244 ♬~ 35 00:05:37,504 --> 00:05:41,007 (ほうきで枯れ葉を掃く音) 36 00:05:41,007 --> 00:05:43,810 おはようございます。 37 00:05:51,518 --> 00:05:53,553 どうしたのかしら? 38 00:05:53,553 --> 00:05:56,056 (おきく)バカね。 いいの。 39 00:06:00,126 --> 00:06:02,329 (東吾)義姉上。 40 00:06:06,800 --> 00:06:10,136 (香苗)すいません。 どうも ありがとう。 41 00:06:10,136 --> 00:06:12,138 まだ 熱は下がりませんか? 42 00:06:12,138 --> 00:06:16,343 もう 峠は越えたと思いますけどね。 43 00:06:38,665 --> 00:06:40,700 あっ 丸藤さんの ご夫婦は? 44 00:06:40,700 --> 00:06:43,837 へい。 今日は何か 取引先のお呼ばれだとかって。 45 00:06:43,837 --> 00:06:45,772 あっ そう。 へい。 46 00:06:45,772 --> 00:06:48,708 ⚟(お吉)お帰りなさいまし。 あっ お帰りになったようですね。 47 00:06:48,708 --> 00:06:50,710 よろしゅうございますか? あっ はい。 ありがとう。 48 00:06:50,710 --> 00:06:52,712 へい。 49 00:06:55,181 --> 00:06:57,851 (お吉 おたよ)あっ…。 (お吉)おや おや 大丈夫ですか? 50 00:06:57,851 --> 00:07:01,121 大丈夫です。 心配… いりません。 51 00:07:01,121 --> 00:07:03,957 おきくさん これ 駕篭屋さんに あげてくださいね。はい! 52 00:07:03,957 --> 00:07:05,892 ご迷惑かけて 申し訳ございません。 いいえ どういたしまして。 53 00:07:05,892 --> 00:07:08,628 いやいや…。 お気を付けて。 お気を付けて…。 54 00:07:08,628 --> 00:07:12,132 (清吉)あっ… アハッ! あ~らら!➡ 55 00:07:12,132 --> 00:07:14,434 はい はい…。 (お吉)いや~ 大変。 56 00:07:18,004 --> 00:07:20,006 ⚟嘉助さん! え~? 57 00:07:20,006 --> 00:07:22,008 あ… あっ! へい! 58 00:07:29,149 --> 00:07:31,151 おもよちゃん。 ⚟(おもよ)はい! 59 00:07:31,151 --> 00:07:33,653 お膳は済ませたから お茶を なにしてちょうだいって。 60 00:07:33,653 --> 00:07:36,156 はい! 私が持っていきますからね。 61 00:07:43,296 --> 00:07:45,365 (紋次)ごめんなさいよ。 62 00:07:45,365 --> 00:07:47,500 いらっしゃいまし。 63 00:07:47,500 --> 00:07:50,837 こちらに 佐原の丸藤さんの若旦那 お泊まりだね。 64 00:07:50,837 --> 00:07:54,674 (おきく)はい。 早くお部屋に連れてっておくれよ。 65 00:07:54,674 --> 00:07:58,311 ご夫婦おそろいで せっかく 深川においでになったっていうのに➡ 66 00:07:58,311 --> 00:08:02,115 私はさ ほかのお座敷へ出てて ご挨拶し忘れちまったんだよ。 67 00:08:02,115 --> 00:08:05,785 日頃 ごひいきにしていただいて それじゃあ 申し訳がない。 68 00:08:05,785 --> 00:08:07,721 ねっ? 早くお部屋に 連れてっておくれ。 69 00:08:07,721 --> 00:08:09,923 はい こちらです。 70 00:08:17,130 --> 00:08:19,065 こちらです。 71 00:08:19,065 --> 00:08:21,067 おどき! 72 00:08:23,803 --> 00:08:27,640 フフフフフフフ… ハハハッ。➡ 73 00:08:27,640 --> 00:08:30,844 ハハハハハハハハハハハ! 74 00:08:34,981 --> 00:08:37,283 殺してやる…。 75 00:08:37,283 --> 00:08:40,153 殺してやる! 76 00:08:40,153 --> 00:08:43,456 番頭さ~ん! 大変です! 77 00:08:45,825 --> 00:08:49,496 (おきく)番頭さ~ん! 番頭さ~ん! 78 00:08:49,496 --> 00:08:52,198 殺してやる! 危ねっ…。 危ねっ! 紋次! 79 00:08:54,000 --> 00:08:57,303 (おきく)番頭さん! おい。 お前 下がってろ。 80 00:08:57,303 --> 00:08:59,305 あっ 痛てててっ! 81 00:09:01,307 --> 00:09:03,943 何しやがるんでえ! ああっ…。 82 00:09:03,943 --> 00:09:10,717 ♬~ 83 00:09:10,717 --> 00:09:14,421 (泣き声) 84 00:09:17,257 --> 00:09:21,461 (紋次の泣き声) 85 00:09:23,129 --> 00:09:27,333 (泣き声) 86 00:09:31,271 --> 00:09:33,206 おう。 かわせみで 何かあったのかい? 源さん。 87 00:09:33,206 --> 00:09:35,141 (源三郎)いや 泊まり客に 間違いがありましてね。 88 00:09:35,141 --> 00:09:38,478 間違い? (源三郎)いや 深川の芸者がね➡ 89 00:09:38,478 --> 00:09:40,814 自分に だんまりで 嫁さんもらった色男➡ 90 00:09:40,814 --> 00:09:42,749 カミソリで「殺してやる!」って 暴れ込んだっていうんですよ。 91 00:09:42,749 --> 00:09:45,685 へえ~。 それで? 92 00:09:45,685 --> 00:09:50,156 いや 嘉助が カミソリ 取り上げて まあ けが人 出さずに済んだんですが➡ 93 00:09:50,156 --> 00:09:53,159 そのままにしてもおけねえってんで 知らせに来たわけなんです。 94 00:09:53,159 --> 00:09:55,295 兄上のご病気で 東吾さん➡ 95 00:09:55,295 --> 00:09:57,363 久しく かわせみへ 行ってらっしゃらねえようだし。 96 00:09:57,363 --> 00:09:59,499 ハハッ… そいつは どうも。 97 00:09:59,499 --> 00:10:02,168 おかげで るいの顔が見られるな! 98 00:10:02,168 --> 00:10:04,671 ハハハハハ。 99 00:10:25,325 --> 00:10:27,627 ⚟(源三郎)ごめん。 100 00:10:30,864 --> 00:10:33,666 申し訳ございません 畝様。 ああ いや…。 101 00:10:36,035 --> 00:10:38,071 まあ…。 102 00:10:38,071 --> 00:10:40,206 よう! およろしいんですか? 103 00:10:40,206 --> 00:10:42,542 兄上様の ご病気中に。 うん。 104 00:10:42,542 --> 00:10:45,044 熱が下がったのでな。 るいの言づけてくれた➡ 105 00:10:45,044 --> 00:10:47,714 鯉の生き血が効いたんだろうと 義姉上が喜んでおられた。 106 00:10:47,714 --> 00:10:49,749 ああ よかった。 107 00:10:49,749 --> 00:10:52,252 (せきばらい) え~ ところでと… ああ。 108 00:10:54,053 --> 00:10:57,257 おう。 おめえが紋次か? 109 00:11:00,493 --> 00:11:02,829 今も話を聞いてたとこなんですが➡ 110 00:11:02,829 --> 00:11:05,498 清吉という人も 随分と ひどい人です。 111 00:11:05,498 --> 00:11:07,433 うん。 112 00:11:07,433 --> 00:11:21,681 ♬~ 113 00:11:21,681 --> 00:11:24,717 お嬢さん…。 (泣き声) 114 00:11:24,717 --> 00:11:35,194 ♬~ 115 00:11:35,194 --> 00:11:39,532 佐原から江戸の取引先へ 年に幾度か お醤油を運んできて➡ 116 00:11:39,532 --> 00:11:43,336 お得意様に連れられて 深川へ遊びに行くようになって➡ 117 00:11:43,336 --> 00:11:48,341 紋次さんと あの清吉という人 知り合ったっていうんですけどね…。 118 00:11:50,109 --> 00:11:53,079 もう 10年になるっていうんです。 119 00:11:53,079 --> 00:11:56,549 10年前じゃ 清吉は 手代といっても ほんの駆け出しだ。 120 00:11:56,549 --> 00:11:58,885 ろくに遊びの金も 持っちゃいなかったろう。 121 00:11:58,885 --> 00:12:02,655 ですから ついつい 紋次さんの方で 立て引くことになって。 122 00:12:02,655 --> 00:12:05,491 身銭を切って 遊ばしてやりましたよ。 123 00:12:05,491 --> 00:12:10,296 私が男にしたんだって思いが ありましたから。 124 00:12:10,296 --> 00:12:13,199 夫婦の約束でもしてたのかい? 125 00:12:13,199 --> 00:12:17,170 いいえ。 そんな約束は…。 126 00:12:17,170 --> 00:12:19,839 でも… でも あの人は➡ 127 00:12:19,839 --> 00:12:23,676 いつか 私を 佐原へも連れてってくれるって➡ 128 00:12:23,676 --> 00:12:27,313 そう言ってくれましたよ。 129 00:12:27,313 --> 00:12:31,184 だけど 私の方じゃ こんな陰の女ですから➡ 130 00:12:31,184 --> 00:12:36,055 おっつけ晴れて 清さんのおかみさんに なれると思っちゃいなかった。 131 00:12:36,055 --> 00:12:39,692 店への思惑もあろうから➡ 132 00:12:39,692 --> 00:12:42,729 「おかみさんにしておくんなさい」とは 言いません。 133 00:12:42,729 --> 00:12:50,203 …が 「佐原で どんな人を嫁にもらっても かまいはしないから➡ 134 00:12:50,203 --> 00:12:54,540 この 江戸だけへは…➡ 135 00:12:54,540 --> 00:12:58,244 お嫁さん 連れてこないでおくんなさい」…。 136 00:13:03,249 --> 00:13:09,656 「江戸のおかみさんは 私なんだからね」って…➡ 137 00:13:09,656 --> 00:13:12,358 あれほど 言ったのに…。 138 00:13:15,461 --> 00:13:17,664 (紋次の泣き声) 139 00:13:20,366 --> 00:13:22,368 (源三郎)何だって おたよさんを連れて➡ 140 00:13:22,368 --> 00:13:24,671 紋次のいる深川へ のこのこ出かけたんだい? 141 00:13:26,506 --> 00:13:31,010 けど こっちには 何も弱い尻はないんですから。 142 00:13:31,010 --> 00:13:34,313 そう言い切れんのか? 143 00:13:34,313 --> 00:13:37,517 そりゃ 江戸へ来た時に➡ 144 00:13:37,517 --> 00:13:40,853 何度か 紋次と遊んだことはあります。 145 00:13:40,853 --> 00:13:43,523 でも それは客と芸者。 146 00:13:43,523 --> 00:13:46,559 色でも恋でもありゃあしません。 147 00:13:46,559 --> 00:13:49,862 男なら誰しも 芸者 揚げて遊ぶだろうし➡ 148 00:13:49,862 --> 00:13:53,533 女郎 買って 寝ることもございましょう? 149 00:13:53,533 --> 00:13:58,337 ですが そんな遊びの相手に 女房をもらったからって➡ 150 00:13:58,337 --> 00:14:04,477 刃物三昧 暴れ込まれるとは 思いも寄らぬことでございます。 151 00:14:04,477 --> 00:14:07,146 私が 手代から➡ 152 00:14:07,146 --> 00:14:10,049 丸藤の主人になったと聞かされて➡ 153 00:14:10,049 --> 00:14:12,018 そんな言いがかりをつけて➡ 154 00:14:12,018 --> 00:14:14,487 金をゆすりに来たんです。 155 00:14:14,487 --> 00:14:17,390 ええ…。 それくらいのことは やりかねない➡ 156 00:14:17,390 --> 00:14:20,827 あばずれでございますよ。 157 00:14:20,827 --> 00:14:23,129 ちっ…。 158 00:14:31,003 --> 00:14:32,939 ⚟(お吉)ごめんくださいまし。 159 00:14:32,939 --> 00:14:34,941 (戸を開ける音) 160 00:14:48,855 --> 00:14:52,725 何にも ご案じなさることは ございませんよ。 161 00:14:52,725 --> 00:14:58,564 旦那方が いいように なにしてくだすってますからね。 162 00:14:58,564 --> 00:15:00,566 すいません…。 163 00:15:09,642 --> 00:15:13,980 いいか? 決して 刃物なんぞ 振り回すんじゃねえぞ? 164 00:15:13,980 --> 00:15:15,915 理由は どうあれ➡ 165 00:15:15,915 --> 00:15:18,851 おめえが 咎 受けることになるんだからな。 166 00:15:18,851 --> 00:15:21,654 はい よ~く分かりました。 167 00:15:21,654 --> 00:15:26,159 旦那 お手数かけて すいませんでした。 うん。 168 00:15:33,666 --> 00:15:35,601 (嘉助)じゃあ 気を付けてな。 へい! 169 00:15:35,601 --> 00:15:38,004 (嘉助)頼んだぜ。 へい! 行くよ! 170 00:15:38,004 --> 00:15:49,715 (駕篭屋の掛け声) 171 00:15:49,715 --> 00:15:53,319 慰めてあげようにも 何て言ったらいいのか➡ 172 00:15:53,319 --> 00:15:56,189 お気の毒で見ていられませんでしたよ。 173 00:15:56,189 --> 00:16:00,026 これから先 どうするんでしょうねえ。 174 00:16:00,026 --> 00:16:03,796 たくさんいた手代の中から 清吉みたいな男を選んだのが悪いんだ。 175 00:16:03,796 --> 00:16:05,731 今更 悔やんでも始まるまいよ。 176 00:16:05,731 --> 00:16:07,667 じゃあ このまま黙って➡ 177 00:16:07,667 --> 00:16:09,969 清吉と生涯を一緒に暮らせって いうんですか? 178 00:16:09,969 --> 00:16:13,639 (お吉)離縁しちまえばいいんですよ。 そうもいくまいよ。 179 00:16:13,639 --> 00:16:17,276 誰か ほかに いい相手は いなかったんですかね? 180 00:16:17,276 --> 00:16:21,147 いや 実は もう一人 いたんだそうですよ。 181 00:16:21,147 --> 00:16:24,150 おっ 調べてきてくれたのかい? (源三郎)ええ。 182 00:16:24,150 --> 00:16:27,019 丸藤の得意先を回って 聞いてきました。 183 00:16:27,019 --> 00:16:30,656 新次郎といいましてね 男っぷりは清吉ほどじゃねえが➡ 184 00:16:30,656 --> 00:16:33,993 誠実で 物堅くて 人柄に愛きょうがあって➡ 185 00:16:33,993 --> 00:16:35,928 商売のうめえ手代が もう一人 いたんだそうです。 186 00:16:35,928 --> 00:16:38,164 まあ 江戸の問屋筋じゃ➡ 187 00:16:38,164 --> 00:16:40,500 これが おたよさんの いや 丸藤の婿になるだろう…➡ 188 00:16:40,500 --> 00:16:42,435 そう思ってたっていうんですがね。 189 00:16:42,435 --> 00:16:45,171 それが どうして お婿さんにならなかったんです? 190 00:16:45,171 --> 00:16:47,506 おたよさんが 気に入らなかったんでしょうか? 191 00:16:47,506 --> 00:16:50,176 いや おたよも気に入りましてね➡ 192 00:16:50,176 --> 00:16:52,178 婿は新次郎と あらかた決まっていたのに➡ 193 00:16:52,178 --> 00:16:54,180 新次郎 死んじまったんですよ。 194 00:16:54,180 --> 00:16:56,315 (2人)えっ…。 195 00:16:56,315 --> 00:16:59,519 死んだって 源さん 病気かい? (源三郎)いいえ。 196 00:16:59,519 --> 00:17:02,255 病気じゃなきゃ 何で死んだんだい? 197 00:17:02,255 --> 00:17:06,759 佐原の北の外れに 底なし沼があります。 198 00:17:11,998 --> 00:17:14,467 (源三郎)時折 土地不案内の者が➡ 199 00:17:14,467 --> 00:17:17,503 霧のために道に迷って その沼に落ちて 死ぬことがあるという➡ 200 00:17:17,503 --> 00:17:21,340 その沼へ 新次郎は落ちて 死んだといいます。 201 00:17:21,340 --> 00:17:24,644 (新次郎の叫び声) 202 00:17:24,644 --> 00:17:29,982 新次郎は江戸へ 売掛金を集めに行った帰りだった。 203 00:17:29,982 --> 00:17:32,018 待ってくれ 源さん。 何ですか? 204 00:17:32,018 --> 00:17:35,154 土地不案内の者が 時折 落ちて死ぬって 源さんは言ったぜ。 205 00:17:35,154 --> 00:17:37,657 土地の人間の新次郎が落ちて 死んだってのは おかしな話じゃねえか。 206 00:17:37,657 --> 00:17:39,592 (源三郎)おっしゃるとおり。➡ 207 00:17:39,592 --> 00:17:42,295 新次郎は間違って 沼に落ちたわけじゃねえと思いますよ。 208 00:17:42,295 --> 00:17:44,363 じゃあ 誰かに殺されたんでしょうか? 209 00:17:44,363 --> 00:17:46,832 売掛金が なくなってましたからね。 210 00:17:46,832 --> 00:17:50,169 誰かに連れ込まれ 殺されて 金をとられて 沼へ投げ込まれた…。 211 00:17:50,169 --> 00:17:53,072 代官所でも そう思って 随分 詮議をしたらしんですがね➡ 212 00:17:53,072 --> 00:17:56,676 結局 下手人は 挙がらなかったっていうんですよ。 213 00:17:56,676 --> 00:18:01,113 物取りの仕業でしょうかね? えっ? 214 00:18:01,113 --> 00:18:04,116 色と欲で あの清吉っていう人が…。 215 00:18:04,116 --> 00:18:07,887 るい! めったなことを 言うもんじゃねえぜ。 216 00:18:07,887 --> 00:18:09,822 でも あなた…。 217 00:18:09,822 --> 00:18:13,693 そうですよ。 あの男なら やるかもしれませんよ! 218 00:18:13,693 --> 00:18:17,964 いや… その点は 私も気になって 随分と突っ込んでみたんですがね➡ 219 00:18:17,964 --> 00:18:21,834 清吉と新次郎は幼なじみ 丸藤へ上がる前からの幼なじみで➡ 220 00:18:21,834 --> 00:18:24,470 しかも 大の仲よしだった っていうんですよ。 221 00:18:24,470 --> 00:18:28,341 おまけに 清吉は 新次郎の妹のお七と末は夫婦と➡ 222 00:18:28,341 --> 00:18:31,644 固く約束を交わしてたっていうんです。 えっ? 223 00:18:31,644 --> 00:18:34,981 だから おたよの婿なんぞに なるつもりは さらさらなくて➡ 224 00:18:34,981 --> 00:18:37,650 かえって 新次郎が おたよの婿になるように➡ 225 00:18:37,650 --> 00:18:39,986 それとなく応援してたって いうんですよね。 226 00:18:39,986 --> 00:18:41,921 うん…。 227 00:18:41,921 --> 00:18:44,857 でも お七さんと 一緒になるはずだった清吉が➡ 228 00:18:44,857 --> 00:18:47,493 なぜ おたよさんの お婿さんになったんですか? 229 00:18:47,493 --> 00:18:49,829 (源三郎) それは お七が死んじまったからです。 230 00:18:49,829 --> 00:18:54,300 えっ? お七さんまで 死んだっていうんですか? 231 00:18:54,300 --> 00:18:58,004 井戸へ身を投げての自殺です。 232 00:18:58,004 --> 00:19:00,773 (井戸へ落ちる音) 233 00:19:00,773 --> 00:19:05,111 (源三郎)お七は 兄の新次郎が死んだあと ひどく陰気になりましてね➡ 234 00:19:05,111 --> 00:19:07,947 周りの者も心配していたって いうんですが➡ 235 00:19:07,947 --> 00:19:12,451 井戸へ身を投げて死んでいるのを 朝になって見つけられた。 236 00:19:15,688 --> 00:19:19,558 源さん 新次郎とお七が死んだのは いつだい? 237 00:19:19,558 --> 00:19:21,794 どっちも 2年前のことです。 238 00:19:21,794 --> 00:19:24,630 2年…。 239 00:19:24,630 --> 00:19:29,268 その2年の間に 恋しい人を亡くした者同士 慰め合って➡ 240 00:19:29,268 --> 00:19:33,973 夫婦になろうという気持ちが 生まれてきたってことなんでしょうか? 241 00:19:33,973 --> 00:19:40,179 うん…。 少なくとも おたよの方では そうだったんだろうな。 242 00:19:49,155 --> 00:19:51,090 (おたよ)あの…➡ 243 00:19:51,090 --> 00:19:54,493 折り入って お願いがございます。 244 00:19:54,493 --> 00:19:58,831 はい。 何でございましょう? 245 00:19:58,831 --> 00:20:05,004 このお金を 深川の紋次さんに 届けたいのですけれど。 246 00:20:05,004 --> 00:20:08,674 お金を… 紋次さんにですか? 247 00:20:08,674 --> 00:20:14,313 お金で 手を切ってくれと 申すのでは ございません。 248 00:20:14,313 --> 00:20:17,216 主人が まだ 江戸にいるのならば➡ 249 00:20:17,216 --> 00:20:20,853 折を見て おわびのいたしようも ございましょうが➡ 250 00:20:20,853 --> 00:20:25,858 私たち 明日 佐原へ帰ってしまいますので。 251 00:20:29,328 --> 00:20:32,865 これは 私が主人に代わって➡ 252 00:20:32,865 --> 00:20:39,538 紋次さんへの とりあえずの おわびのつもりでございます。 253 00:20:39,538 --> 00:20:43,042 主人が いずれ また所用で 江戸へ参りましたら➡ 254 00:20:43,042 --> 00:20:48,347 それ相当の償いをいたすと存じますが。➡ 255 00:20:48,347 --> 00:20:52,551 紋次さんが芸者を辞めるというには 足りないかもしれませんが➡ 256 00:20:52,551 --> 00:20:57,890 せめて 周りの方々に 紋次さんの面目が立つように➡ 257 00:20:57,890 --> 00:21:02,161 お役に立てていただければと存じまして。 258 00:21:02,161 --> 00:21:04,463 よく分かりました。 259 00:21:08,300 --> 00:21:10,236 私一人が参りましても➡ 260 00:21:10,236 --> 00:21:14,673 紋次さんが これを受け取ってくれるとも 思えませんし➡ 261 00:21:14,673 --> 00:21:19,512 差し出たまねをしたと 主人に知られたくもございません。 262 00:21:19,512 --> 00:21:22,014 お金は 私の持ち合わせですから➡ 263 00:21:22,014 --> 00:21:25,684 主人に とやかく言われることはございません。 264 00:21:25,684 --> 00:21:28,721 どなたか 一緒に深川へ行って➡ 265 00:21:28,721 --> 00:21:34,026 これを 紋次さんに 受け取らせて いただけませんでしょうか? 266 00:21:34,026 --> 00:21:38,864 番頭さんに行ってもらえば そういうことには慣れておりますから。 267 00:21:38,864 --> 00:21:41,767 申し訳ございません。 268 00:21:41,767 --> 00:21:43,969 嘉助さん! 269 00:21:46,739 --> 00:21:49,575 あの…。 えっ? 270 00:21:49,575 --> 00:21:52,211 重ね重ね 申し訳ございませんが➡ 271 00:21:52,211 --> 00:21:54,880 主人が起きましたら➡ 272 00:21:54,880 --> 00:22:01,086 私は ちょっと近所へ買い物へ行ったと お取り繕い願いとう存じます。 273 00:22:09,829 --> 00:22:11,764 じゃあ…。 274 00:22:11,764 --> 00:22:13,766 (2人)行ってらっしゃいまし。 275 00:22:18,504 --> 00:22:22,675 大したお人ですね まだ お若いのに。 276 00:22:22,675 --> 00:22:27,313 大店のおかみさんっていうのは ご亭主が浮気をしても➡ 277 00:22:27,313 --> 00:22:29,248 それは 男の甲斐性だと➡ 278 00:22:29,248 --> 00:22:31,183 鷹揚に笑って 文句も言わずに➡ 279 00:22:31,183 --> 00:22:34,086 お妾さんが ご本宅に 挨拶にいらっしゃると➡ 280 00:22:34,086 --> 00:22:37,523 季節ごとに新しいものを 見繕ってあげると聞きましたけど➡ 281 00:22:37,523 --> 00:22:40,559 まだ お若い おたよさんが➡ 282 00:22:40,559 --> 00:22:43,329 そうした 大店のおかみさんになりきろうと➡ 283 00:22:43,329 --> 00:22:47,032 努めてらっしゃるんでしょうかね。 284 00:22:55,708 --> 00:22:59,345  心の声  八丁堀の与力の家を継ぐ東吾様。➡ 285 00:22:59,345 --> 00:23:04,149 しかるべき お家から お嫁さんをお迎えに なるということにでもなった時に➡ 286 00:23:04,149 --> 00:23:09,655 私に その辛抱が できるかしら…。 287 00:23:09,655 --> 00:23:16,161 ⚟(子供たちの騒ぎ声) 288 00:23:36,181 --> 00:23:39,084 こいつは なにも 手切れ金ってわけじゃねえんだよ。 289 00:23:39,084 --> 00:23:41,320 当座のわびのしるしだって。 290 00:23:41,320 --> 00:23:43,856 ご新造さんも そう言ってらっしゃるんだから➡ 291 00:23:43,856 --> 00:23:47,159 そこは 意地 張らないで 受け取っといてくんなよ! 292 00:24:04,143 --> 00:24:07,346 (紋次のせきこみ) 293 00:24:21,493 --> 00:24:24,530 (嘉助)随分 荒れた暮らしを してるようですよ 紋次は。 294 00:24:24,530 --> 00:24:28,167 まあ あれじゃあ 男の寄りつく気遣い ありませんわ。 295 00:24:28,167 --> 00:24:32,838 清吉さんが また江戸へ出てきても ヨリの戻る心配はない?(嘉助)まあ…。 296 00:24:32,838 --> 00:24:35,174 (お吉)分かりませんよ そりゃ。 えっ? 297 00:24:35,174 --> 00:24:37,509 男ってのはね 腐った花が いいっていうような➡ 298 00:24:37,509 --> 00:24:39,445 妙なところがありますからね。 299 00:24:39,445 --> 00:24:41,680 けっ! 聞いたふうなこと 言ってやがらあ。 300 00:24:41,680 --> 00:24:43,615 あら そうじゃないって 言うんですか? 番頭さん。 301 00:24:43,615 --> 00:24:47,019 心配しなくったって 清吉は 紋次んとこ行く気遣いはねえよ もう。 302 00:24:47,019 --> 00:24:49,855 焼けぼっくいに火がつくってことだって ありますよ~。 303 00:24:49,855 --> 00:24:51,790 ねえ ねえ。 そんなことあるもんかい。 304 00:24:51,790 --> 00:24:54,026 2人とも 何よ。 305 00:24:54,026 --> 00:24:55,961 アハハ 本当だ。 アハハハハハ…。 306 00:24:55,961 --> 00:24:58,864 こんなに 力入れて 心配することありませんでしたね。 307 00:24:58,864 --> 00:25:01,467 (笑い声) 308 00:25:01,467 --> 00:25:04,503 (子供たち)♬ 1つ 2つ 3つ 309 00:25:04,503 --> 00:25:06,805 おもよちゃん! (おもよ)はい。 310 00:25:10,142 --> 00:25:12,077 (お吉)お出かけですか? はあ。 311 00:25:12,077 --> 00:25:14,013 おもよちゃん! ⚟(おもよ)はい! 312 00:25:14,013 --> 00:25:16,815 いろいろ 土産も買ってこなければならないし。 313 00:25:21,286 --> 00:25:24,156 行ってらっしゃいまし。 314 00:25:24,156 --> 00:25:29,661 家内が 紅を買いたいと 言ってますんで 浅草へね。 315 00:25:29,661 --> 00:25:31,997 玉屋さんの紅ですか? 316 00:25:31,997 --> 00:25:35,501 いえいえ。 丁字屋という店の紅… ねえ そうだね? 317 00:25:35,501 --> 00:25:38,837 あら 丁字屋さんには 紅は売ってませんけど? 318 00:25:38,837 --> 00:25:41,673 えっ? (お吉)紅なら玉屋さん。 319 00:25:41,673 --> 00:25:43,709 玉屋さんなら江戸でも評判で➡ 320 00:25:43,709 --> 00:25:45,844 皆さん お土産に買ってらっしゃいますけど? 321 00:25:45,844 --> 00:25:47,780 丁字屋じゃないんですか? 322 00:25:47,780 --> 00:25:52,184 丁字屋さんは 絵草紙屋さん。 紅は売ってませんよねえ。 323 00:25:52,184 --> 00:25:54,853 (清吉)いや 教わっといて よかった。 324 00:25:54,853 --> 00:25:57,523 てっきり丁字屋だと 思ってたもんですから➡ 325 00:25:57,523 --> 00:26:00,259 浅草まで行って まごつくところでした。 326 00:26:00,259 --> 00:26:04,129 では どうも。 (るい お吉)行ってらっしゃいまし。 327 00:26:04,129 --> 00:26:09,001 どうかなさいましたか? 328 00:26:09,001 --> 00:26:12,838 いえ… 行ってきます。 329 00:26:12,838 --> 00:26:14,840 (おもよ)行ってらっしゃいまし。 330 00:26:29,822 --> 00:26:32,724 あっ いらっしゃい。 331 00:26:32,724 --> 00:26:36,295 嘉助…。 (嘉助)へい。あの夫婦 どうなってる? 332 00:26:36,295 --> 00:26:38,297 へい…。 333 00:26:42,167 --> 00:26:45,838 う~ん… 紋次に金をね。 334 00:26:45,838 --> 00:26:47,773 るいさん どう思います? 335 00:26:47,773 --> 00:26:50,008 どうって…➡ 336 00:26:50,008 --> 00:26:52,845 女として 出過ぎた まねをする とでもいう意味ですか? 337 00:26:52,845 --> 00:26:55,180 あっ いやいや そうじゃねえんですがね。 338 00:26:55,180 --> 00:26:58,517 ⚟(長助)旦那~! おう! ここだ! 339 00:26:58,517 --> 00:27:00,486 (長助)旦那! えらい申し訳おまへんけど ちょっと 番屋まで来とくんなはれ。 340 00:27:00,486 --> 00:27:02,788 どうしたんだい? 川へ突き落とされよったんです。 341 00:27:02,788 --> 00:27:04,723 何だ しょうがねえな。 それで 相手は死んだのか? 342 00:27:04,723 --> 00:27:06,658 いえ 生きとりますけど。 何だい。 343 00:27:06,658 --> 00:27:09,561 とにかく それじゃあ 行ってきます。 (嘉助)ご苦労さまです。 344 00:27:09,561 --> 00:27:11,563 いや… どうも すいません。 どうも。 345 00:27:15,133 --> 00:27:18,804 (嘉助)お嬢さん。 ⚟何? 346 00:27:18,804 --> 00:27:22,975 千鳥の間の お客さん お帰りに なったんですがね お一人なんですよ。 347 00:27:22,975 --> 00:27:24,977 えっ? 348 00:27:28,480 --> 00:27:34,653 主人は まだ 挨拶に回る所がありますので 少し遅れて戻ります。 349 00:27:34,653 --> 00:27:38,157 はい。 お食事は どういたしましょうか? 350 00:27:38,157 --> 00:27:41,994 主人が帰りましたら 一緒に頂戴いたしますから。 351 00:27:41,994 --> 00:27:44,496 (お吉)さようでございますか。 352 00:27:57,309 --> 00:28:00,012 (お吉)お嬢様。 ⚟んっ 何? 353 00:28:05,450 --> 00:28:09,121 もう 一時にもなるのに まだ お帰りにならないんですよ。➡ 354 00:28:09,121 --> 00:28:11,790 どういたしましょうねえ。➡ 355 00:28:11,790 --> 00:28:14,693 おなかも すいておいででしょうに。 356 00:28:14,693 --> 00:28:16,962 行って聞いてみよう 私。 357 00:28:16,962 --> 00:28:19,998 (お吉)そうしていただけますか? すいませんね。 358 00:28:19,998 --> 00:28:22,834 あっ… お茶と それから 何か甘いもんがあったでしょう? 359 00:28:22,834 --> 00:28:25,137 あっ はい。 360 00:28:25,137 --> 00:28:32,811 ♬~(三味線) 361 00:28:32,811 --> 00:28:42,821 ♬~ 362 00:28:42,821 --> 00:28:44,823 ⚟どうぞ。 363 00:29:00,005 --> 00:29:05,244 大川で 人が突き落とされたそうですね。 364 00:29:05,244 --> 00:29:08,614 まあ… もう ご存じでしたか。 365 00:29:08,614 --> 00:29:12,117 お吉さんが話してくれて…。 366 00:29:12,117 --> 00:29:18,256 仲のいい お友達同士で いきなり 川へ突き落としたんですってね。 367 00:29:18,256 --> 00:29:22,127 ええ。 何でも 好きな女の人のことで➡ 368 00:29:22,127 --> 00:29:25,998 そんなことになってしまったんだ って話です。 369 00:29:25,998 --> 00:29:28,266 落とされて 殺されかけた人が➡ 370 00:29:28,266 --> 00:29:30,335 お友達も その女の人に 夢中だったなんて➡ 371 00:29:30,335 --> 00:29:33,639 ちっとも知らなかったって 言ってたそうですよ。 372 00:29:33,639 --> 00:29:38,143 だから そのお友達に 相手も好きだって言ってくれたことを➡ 373 00:29:38,143 --> 00:29:43,282 喜んでもらえるだろうと思って 話をしたんですって。 374 00:29:43,282 --> 00:29:46,485 小さい頃から 仲のいいお友達だと信じ切って➡ 375 00:29:46,485 --> 00:29:49,521 安心して 川っ縁 並んで歩いていたのに➡ 376 00:29:49,521 --> 00:29:51,823 いきなり 突き落とされて。 377 00:29:51,823 --> 00:29:55,127 びっくりしたでしょうねえ さぞ。 378 00:29:56,995 --> 00:30:03,302 あっ こんな話… してはいけませんでしたね。 379 00:30:03,302 --> 00:30:05,303 いいんです。 380 00:30:08,507 --> 00:30:11,843 あの…。 何ですか? 381 00:30:11,843 --> 00:30:18,016 いえ… こんなことをお聞きするのは どうかとも思うんですが…。 382 00:30:18,016 --> 00:30:21,520 (おたよ)かまいませんよ。 何でしょう? 383 00:30:21,520 --> 00:30:24,856 お店の御用で 江戸へ出てらした方が➡ 384 00:30:24,856 --> 00:30:28,326 いつ 佐原へ帰ってくるのか あらかじめ 分かってるんでしょうか? 385 00:30:28,326 --> 00:30:34,199 はい。 おおよそは いつごろ戻ると決めて 出かけてまいりますから。 386 00:30:34,199 --> 00:30:36,535 おおよそ? (おたよ)ええ。 387 00:30:36,535 --> 00:30:40,872 じゃあ 何日の いつごろと はっきりは分からないんですね? 388 00:30:40,872 --> 00:30:43,542 あっ でも…。 389 00:30:43,542 --> 00:30:45,477 でも? 390 00:30:45,477 --> 00:30:49,881 時には いつ帰ると 江戸から知らせが参って➡ 391 00:30:49,881 --> 00:30:52,918 分かっていることもございます。 392 00:30:52,918 --> 00:30:59,057 じゃあ 新次郎さんが 沼へ落ちたという時も…。 393 00:30:59,057 --> 00:31:06,164 ♬~ 394 00:31:06,164 --> 00:31:08,834 申し訳ございません。 395 00:31:08,834 --> 00:31:11,503 少々 気分が悪くなりまして。 396 00:31:11,503 --> 00:31:13,839 先に休んでいようかと存じますが…。 397 00:31:13,839 --> 00:31:15,774 まあ それはいけませんね。 398 00:31:15,774 --> 00:31:17,709 お支度を願えませんか。 399 00:31:17,709 --> 00:31:20,011 はい。 すぐに用意をいたさせましょう。 400 00:31:20,011 --> 00:31:23,882 お吉さん! お吉さん! 401 00:31:23,882 --> 00:31:26,685 それとも お医者様を 呼びましょうか? ねえ。 402 00:31:26,685 --> 00:31:29,588 いえ それには及びません。 403 00:31:29,588 --> 00:31:34,326 ただ 少し疲れただけですから。 眠れば 治ります。 404 00:31:34,326 --> 00:31:36,261 はい。 405 00:31:36,261 --> 00:31:52,210 ♬~ 406 00:31:52,210 --> 00:31:54,546 そりゃあ 寝不足ですよ。 407 00:31:54,546 --> 00:31:57,349 ご亭主の方は 昼頃まで寝てるからいいけども➡ 408 00:31:57,349 --> 00:31:59,885 ご新造さんは 2日とも早く起きて➡ 409 00:31:59,885 --> 00:32:03,488 式を済ませて 佐原から まっすぐ 江戸へ出てらしたんですもの➡ 410 00:32:03,488 --> 00:32:05,824 そりゃ お疲れですよ。 411 00:32:05,824 --> 00:32:09,995 それにしても 旦那は どこへ行ってるのかしらね? 412 00:32:09,995 --> 00:32:14,833 ひょっとして あの女んとこに 行ったんじゃないでしょうね? 413 00:32:14,833 --> 00:32:17,669 女んとこ? 紋次んとこか? 414 00:32:17,669 --> 00:32:20,572 まさか…。 415 00:32:20,572 --> 00:32:22,541 分かりませんよ。 416 00:32:22,541 --> 00:32:25,544 ⚟(戸をたたく音) ほら お帰りになった。 417 00:32:25,544 --> 00:32:29,848 旦那ですよ。 「待つより謗れ」ってね。 (笑い声) 418 00:32:32,684 --> 00:32:34,619 よっ…。 419 00:32:34,619 --> 00:32:36,555 おっ! 若様! 420 00:32:36,555 --> 00:32:38,557 まあ…。 421 00:32:38,557 --> 00:32:41,326 遅くに すまねえ。 例の一件 気になってね。 422 00:32:41,326 --> 00:32:44,229 それが ご主人が まだ お帰りになってないんですよ。 423 00:32:44,229 --> 00:32:46,198 で かみさんの方は? 424 00:32:46,198 --> 00:32:48,867 ええ 宵の口から お休みになったっきりなんですがね。 425 00:32:48,867 --> 00:32:50,902 「気分が悪い」と そうおっしゃって。 426 00:32:50,902 --> 00:32:54,706 うん…。 よっ! 427 00:32:56,741 --> 00:33:00,979 清吉が 新次郎を突き落とした? 428 00:33:00,979 --> 00:33:03,648 じゃあないかと…。 429 00:33:03,648 --> 00:33:07,486 大川で突き落とされた人の話を おたよさんとしてるうちに➡ 430 00:33:07,486 --> 00:33:09,988 ふと思ったんですよ。 431 00:33:09,988 --> 00:33:12,023 しかし そいつは➡ 432 00:33:12,023 --> 00:33:14,659 新次郎が いつ 江戸から帰ってくるか➡ 433 00:33:14,659 --> 00:33:18,530 清吉に分かっていなけりゃ できねえ芸当だぜ? 434 00:33:18,530 --> 00:33:23,535 いえ 前もって 江戸から いつ帰るからと 知らせてくることもあるんだそうですよ。 435 00:33:26,171 --> 00:33:29,007 何? 誰から聞いた? 436 00:33:29,007 --> 00:33:31,209 おたよさんです。 437 00:33:33,678 --> 00:33:36,181 おたよに そんな話をしたのか? 438 00:33:36,181 --> 00:33:39,517 いけませんでしたか? 439 00:33:39,517 --> 00:33:43,021 ねえ いけなかったんですか? いつなんだい? ええ? 440 00:33:43,021 --> 00:33:45,690 おめえが おたよに そんな話をしたのは。 441 00:33:45,690 --> 00:33:49,527 ん~ だから さっき おたよさんが帰ってきて➡ 442 00:33:49,527 --> 00:33:52,531 気分が悪いと寝る 少し前。 443 00:33:56,868 --> 00:34:02,073 どこへ いらっしゃるんです? るい… 黙って ついてきな。 444 00:34:13,285 --> 00:34:15,220 おい。 んっ? 445 00:34:15,220 --> 00:34:18,723 おたよが寝ているかどうか 確かめてみてくれ。 446 00:34:34,306 --> 00:34:37,809 寝てますよ 確かに。 うん。 447 00:34:44,950 --> 00:35:01,399 ♬~ 448 00:35:01,399 --> 00:35:05,804 何なんです? 一体。 私 もう ドキドキしちゃった。 449 00:35:05,804 --> 00:35:11,610 いや… 源さんがな るいと同じことを考えてるんだ。 450 00:35:11,610 --> 00:35:15,814 藤吉を 佐原へ発たせたらしい。 451 00:35:15,814 --> 00:35:20,485 源さん あれで なかなか鋭いところがあるからな。 452 00:35:20,485 --> 00:35:27,158 ひょっとすると るいの考えたとおりかもしれねえんだ。 453 00:35:27,158 --> 00:35:31,663 もしも… ねえ もしも 私の推量どおり➡ 454 00:35:31,663 --> 00:35:36,167 清吉が 新次郎さんを 殺したんだとしたら➡ 455 00:35:36,167 --> 00:35:40,372 おたよさん… どうするんでしょうね? 456 00:35:46,878 --> 00:35:49,381 怖い 私。 457 00:35:54,319 --> 00:35:56,621 怖い…。 458 00:36:01,960 --> 00:36:03,962 若様! 459 00:36:06,264 --> 00:36:08,633 (せきこみ) おう! どうしたい? 460 00:36:08,633 --> 00:36:11,136 (嘉助)し… 死んでやした!えっ!? んっ!? 461 00:36:11,136 --> 00:36:14,472 紋次のうちで清吉… 紋次も一緒に。 462 00:36:14,472 --> 00:36:16,474 えっ!? 463 00:36:19,644 --> 00:36:22,280 長助。 (長助)あっ ご苦労はんでございます。 464 00:36:22,280 --> 00:36:24,649 今し方 畝の旦那も来られました…。 465 00:36:24,649 --> 00:36:26,651 相変わらず 早えな。 へい。 466 00:36:29,487 --> 00:36:51,876 ♬~ 467 00:36:51,876 --> 00:36:54,713 東吾さん えれえことになりましたよ。 うん…。 468 00:36:54,713 --> 00:36:59,184 清吉は寝てるところを 胸 一突きされて➡ 469 00:36:59,184 --> 00:37:01,453 傷は3か所ですが➡ 470 00:37:01,453 --> 00:37:05,623 最初の一突きで 恐らく清吉は 死んだろうと思えるほど 深い傷です。 471 00:37:05,623 --> 00:37:07,959 うん…。 472 00:37:07,959 --> 00:37:13,465 女の方は? 下から喉を突いてます。 473 00:37:13,465 --> 00:37:16,501 まあ 自殺のようにも思えますがね。 474 00:37:16,501 --> 00:37:19,003 無理心中かい? 475 00:37:20,972 --> 00:37:24,809 …でしょうね 恐らく。 476 00:37:24,809 --> 00:37:30,281 あの脇差しは 誰のもんだい? 477 00:37:30,281 --> 00:37:33,485 (嘉助)脇差しは 清吉のもんだって おたよさんがそう言ってました。 478 00:37:33,485 --> 00:37:35,420 で おたよは? 479 00:37:35,420 --> 00:37:37,655 ええ かわいそうに➡ 480 00:37:37,655 --> 00:37:41,159 紋次のうちの とばっ口でもって 目 回して倒れてましたよ。 481 00:37:41,159 --> 00:37:43,161 そりゃ 目ぇかて回すわなあ。 482 00:37:43,161 --> 00:37:45,830 めおとになったばっかりのご亭主が➡ 483 00:37:45,830 --> 00:37:48,666 江戸へ来て 心中して 死んでしもたっちゅうんやからね。 484 00:37:48,666 --> 00:37:50,602 それで どうしたい? へえ…。 485 00:37:50,602 --> 00:37:54,172 乗ってきた駕篭に乗せて お嬢さんが うちへ連れて帰りました。 486 00:37:54,172 --> 00:37:56,107 うん…。 487 00:37:56,107 --> 00:38:00,778 東吾さん おたよは ゆうべ かわせみに ずっといたんですよね? 488 00:38:00,778 --> 00:38:03,615 ああ いた。 ええ 夕方 お帰りになって➡ 489 00:38:03,615 --> 00:38:06,451 すぐ 気分が悪いからって お休みになって そのままです。 490 00:38:06,451 --> 00:38:10,255 夜中に一度 るいと俺とで 寝てるのを確かめてるんだ。 491 00:38:10,255 --> 00:38:13,558 とすると 清吉をやったのは 紋次ですな。 492 00:38:15,794 --> 00:38:19,130 カミソリをつかんで かわせみへ暴れ込んできたんだ。 493 00:38:19,130 --> 00:38:22,800 紋次が清吉を殺して 無理心中したとしても➡ 494 00:38:22,800 --> 00:38:26,471 おかしくはねえはずなんだが…。 何です? 495 00:38:26,471 --> 00:38:29,507 嘉助。(嘉助)へい。 清吉が 昼間 かわせみを出る時➡ 496 00:38:29,507 --> 00:38:31,643 脇差しは差していたか? 497 00:38:31,643 --> 00:38:33,678 いいえ。 「差していなかった」って➡ 498 00:38:33,678 --> 00:38:36,481 はっきりね その お嬢さんがそう言ってましたから。 499 00:38:36,481 --> 00:38:38,816 東吾さん…。 んっ? 500 00:38:38,816 --> 00:38:42,987 おたよは… 寝てるのを確かめたのは 何時ごろです? 501 00:38:42,987 --> 00:38:44,923 九ツは過ぎていた。 502 00:38:44,923 --> 00:38:49,160 いや? かれこれ 丑の刻になっていたかもしれねえな。 503 00:38:49,160 --> 00:38:53,665 おう… そうすると 気分が悪いと言って 横になってからだと…。 504 00:38:55,300 --> 00:38:57,836 源さん…。 505 00:38:57,836 --> 00:39:00,238 かわせみ 抜け出して 深川の紋次の家へ行って➡ 506 00:39:00,238 --> 00:39:02,774 こっそり また寝床に戻って潜り込む…。 507 00:39:02,774 --> 00:39:05,610 これは十分にできますな。 えっ? 508 00:39:05,610 --> 00:39:10,815 ほな あのおたよさんが 清吉と紋次を やったっちゅうんですか? 509 00:39:12,383 --> 00:39:25,997 ♬~ 510 00:39:25,997 --> 00:39:30,635 玉屋の紅… 玉屋の…。 511 00:39:30,635 --> 00:39:32,937 えっ? 512 00:39:35,273 --> 00:39:39,777 気が付いたのは 玉屋の紅なんです。 513 00:39:42,647 --> 00:39:49,153 私… 新次郎さんが江戸へ行く朝➡ 514 00:39:49,153 --> 00:39:55,927 見送りに出て 新次郎さんに言ったんです。 515 00:39:55,927 --> 00:39:59,430 「紅を買ってきてね」って。 516 00:40:02,667 --> 00:40:05,703 浅草で 紅を買ってきてちょうだい。 517 00:40:05,703 --> 00:40:09,307 (新次郎)ようござんす。 丁字屋の紅ですね。 518 00:40:09,307 --> 00:40:13,177 きっと買ってきますから 楽しみに待っていてください。 519 00:40:13,177 --> 00:40:15,179 早く帰ってきてよ? 520 00:40:15,179 --> 00:40:20,385 ええ 大急ぎで…。 丁字屋の紅を買って帰ってきますから。 521 00:40:31,195 --> 00:40:35,500 あら やだ 丁字屋だなんて…。 玉屋よ。 522 00:40:38,703 --> 00:40:42,006 フフッ…。 バカね 新さん。 523 00:40:45,043 --> 00:40:50,348 玉屋の紅を 丁字屋の紅と 間違えて言ったのは➡ 524 00:40:50,348 --> 00:40:54,052 新さんと私と2人きりの時➡ 525 00:40:54,052 --> 00:40:58,222 それ 一度だけだったのに…。 526 00:40:58,222 --> 00:41:08,499 清吉は 浅草へ紅を買いに行く時 「丁字屋の…」って。➡ 527 00:41:08,499 --> 00:41:10,835 新さんと同じ間違いをして➡ 528 00:41:10,835 --> 00:41:16,708 お吉さんに「丁字屋は 絵草紙屋だから 紅は売ってません」って笑われた。 529 00:41:16,708 --> 00:41:24,682 なぜ!? なぜ そんな間違いを清吉がしたの?➡ 530 00:41:24,682 --> 00:41:29,187 江戸から帰る途中の新次郎に 清吉が会って➡ 531 00:41:29,187 --> 00:41:33,024 新次郎の口から➡ 532 00:41:33,024 --> 00:41:37,695 私に 丁字屋の紅を買って帰る 約束をしたと➡ 533 00:41:37,695 --> 00:41:45,203 聞いていたからに違いないって… 気が付いたんです。 534 00:41:45,203 --> 00:41:47,205 私…! 535 00:41:49,707 --> 00:41:51,642 (新次郎)ハハハハハハ!➡ 536 00:41:51,642 --> 00:41:54,045 いや~ 忙しいのなんのって➡ 537 00:41:54,045 --> 00:41:58,549 おたよさんに頼まれた丁字屋の紅を 買いに行く暇もないんだ。 538 00:41:58,549 --> 00:42:02,286 じゃあ 丁字屋の紅は とうとう 買わずに来ちまったのかい? 539 00:42:02,286 --> 00:42:05,656 そうなんだよ。 お嬢さん がっかりするぜ。 540 00:42:05,656 --> 00:42:09,160 しかたがない。 謝るさ。 541 00:42:09,160 --> 00:42:14,499 一生懸命 謝って 頼めば おたよさんだって…。 542 00:42:14,499 --> 00:42:16,801 何をするんだ…。 543 00:42:18,669 --> 00:42:21,372 くっ! 544 00:42:25,309 --> 00:42:27,512 (川に落ちる音) 545 00:42:32,850 --> 00:42:43,194 ♬~ 546 00:42:43,194 --> 00:42:45,396 おたよさん…。 547 00:42:48,332 --> 00:42:53,704 お水…。 すいません お水を下さい。 548 00:42:53,704 --> 00:42:55,640 はい。 549 00:42:55,640 --> 00:43:13,925 ♬~ 550 00:43:17,495 --> 00:43:19,430 お水なら 私 持っていきましょうか? 551 00:43:19,430 --> 00:43:22,133 いいのよ。 552 00:43:39,684 --> 00:43:42,386 お吉さん! お吉さん! 553 00:43:52,029 --> 00:43:55,333 あっ! あっ…。 554 00:43:55,333 --> 00:44:37,308 ♬~ 555 00:44:37,308 --> 00:44:40,511 ⚟(嘉助)若様。 おう! 556 00:44:42,713 --> 00:44:45,049 どうだったい? 佐原の様子は。 557 00:44:45,049 --> 00:44:46,984 (藤吉)へい。 558 00:44:46,984 --> 00:44:50,555 新次郎が江戸から帰る前の晩に 手紙が届いた。 559 00:44:50,555 --> 00:44:56,227 「間違いなく 明日の夕刻には帰るから」 っていう新次郎の手紙なんです。 560 00:44:56,227 --> 00:44:58,496 やっぱりな…。 561 00:45:01,165 --> 00:45:04,502 それから 井戸で死んだ お七なんですが…。 562 00:45:04,502 --> 00:45:06,437 うん。 書き置きはなかった。 563 00:45:06,437 --> 00:45:10,007 お七が身を投げるところを見た者も いねえって話なんですよ。 564 00:45:10,007 --> 00:45:15,880 証拠はねえが それも清吉の仕業だろう。 565 00:45:15,880 --> 00:45:19,717 お七さんは 気が付いたんですよ。 566 00:45:19,717 --> 00:45:24,522 お兄さんを殺したのは 清吉じゃないかって… 女の勘で。 567 00:45:24,522 --> 00:45:30,194 うん…。 お七に悟られたと知って 清吉は お七も殺した。 568 00:45:30,194 --> 00:45:34,198 お七が いなくなれば おたよの婿になれると…➡ 569 00:45:34,198 --> 00:45:37,368 一石二鳥だと清吉は…。 570 00:45:40,204 --> 00:45:43,174 (お七の苦しむ声) 571 00:45:47,078 --> 00:45:50,247 (井戸へ落ちる音) 572 00:46:08,265 --> 00:46:10,735 はあ…。 573 00:46:27,718 --> 00:46:33,424 るい おたよを自殺させてしまったと➡ 574 00:46:33,424 --> 00:46:37,395 るいが自分を責めることはねえぜ。 575 00:46:37,395 --> 00:46:42,700 だって… だって…。 576 00:46:42,700 --> 00:46:46,871 くよくよするな。 577 00:46:46,871 --> 00:46:53,344 清吉一人なら まだしも おたよは紋次まで殺してるんだ。 578 00:46:58,215 --> 00:47:05,956 生きていれば 三尺高い木の空で お仕置きを受けて➡ 579 00:47:05,956 --> 00:47:09,126 地獄を見なきゃならなかったろうよ。 580 00:47:11,495 --> 00:48:51,195 ♬~