1 00:00:03,820 --> 00:00:05,755 (銃声) (直虎)うわっ! 2 00:00:05,755 --> 00:00:08,491 これは何じゃ。 妖術か!? 3 00:00:08,491 --> 00:00:11,828 (直之) これが 種子島にございます。 4 00:00:11,828 --> 00:00:15,165 直虎は 国を守る道具として→ 5 00:00:15,165 --> 00:00:19,836 井伊で 鉄砲を作る事にしたのじゃが。 6 00:00:19,836 --> 00:00:23,506 (政次) かようなものを作らせておるなど 目付として→ 7 00:00:23,506 --> 00:00:26,176 黙って見過ごすわけには いきませぬからな。→ 8 00:00:26,176 --> 00:00:28,511 またぞろ 謀反でも→ 9 00:00:28,511 --> 00:00:30,847 たくらんでおるのでは ございませぬか? 10 00:00:30,847 --> 00:00:33,183 (直之)我らは 謀反など たくらんではおらぬ! 11 00:00:33,183 --> 00:00:35,852 抜くな! 之の字! 12 00:00:35,852 --> 00:00:40,190 かように脇の甘い そなたが 井伊を守りきれるとは→ 13 00:00:40,190 --> 00:00:42,490 到底 思えぬ。 14 00:00:44,060 --> 00:00:47,063 おとなしく 後見を降りられよ。 15 00:00:47,063 --> 00:00:54,063 それが 井伊のため そして 御身のためだ。 16 00:00:56,206 --> 00:03:33,906 ♪♪~ 17 00:03:36,833 --> 00:03:40,169 では よろしいな。 18 00:03:40,169 --> 00:03:43,072 このまま 駿府へ ご同行頂き→ 19 00:03:43,072 --> 00:03:46,843 太守様の前で じかに お話し頂く。 20 00:03:46,843 --> 00:03:50,179 駿府へ…。 (直之)うあ~! 21 00:03:50,179 --> 00:03:52,515 (六左衛門)中野殿! 之の字! 22 00:03:52,515 --> 00:03:55,184 斬ってしまえば よろしゅうござる! 23 00:03:55,184 --> 00:03:59,055 小野の息の根を止めねば かような事が繰り返されるばかり。 24 00:03:59,055 --> 00:04:03,755 斬れば もっと面倒な事になる! 堪えよ! ああ~っ! 25 00:04:05,461 --> 00:04:09,799 但馬。 心得た。 そなたの言うとおりにする。 26 00:04:09,799 --> 00:04:13,136 しかし これは置いていけ。 27 00:04:13,136 --> 00:04:17,473 我が降りれば 駿府に訴えはせぬのであろう。 28 00:04:17,473 --> 00:04:20,810 仰せのとおりにございます。 29 00:04:20,810 --> 00:04:25,110 では 参ろう。 30 00:04:27,483 --> 00:04:30,153 うあっ! 31 00:04:30,153 --> 00:04:36,826 殿に手をかけようとしてみよ。 その場で 首が とぶからな。 32 00:04:36,826 --> 00:04:39,495 心得ておる。 33 00:04:39,495 --> 00:04:42,832 (六左衛門)あの。 留守を頼むぞ。 六左。 34 00:04:42,832 --> 00:04:45,832 (六左衛門)えっ あの。 35 00:04:57,847 --> 00:05:02,685 (方久)何じゃ… まだ出来ておらぬではないか。 36 00:05:02,685 --> 00:05:07,457 (五平) ああ… この尻の部分の金具が うまく作れず。 37 00:05:07,457 --> 00:05:10,360 これじゃ 売ろうにも 売れぬではないか。 38 00:05:10,360 --> 00:05:17,800 あの 方久殿。 あ~あ。 元は取れぬか。 39 00:05:17,800 --> 00:05:22,472 この大変な時に 金の心配でござるか! 40 00:05:22,472 --> 00:05:25,375 ≪(たけ)六左衛門様! 姫様が 但馬と出ていかれましたが→ 41 00:05:25,375 --> 00:05:27,343 何かあったのでございますか!? 42 00:05:27,343 --> 00:05:31,481 あの… それがしも しかとは分からぬのですが。 43 00:05:31,481 --> 00:05:35,351 方久殿! わしで よろしければ お話を。 44 00:05:35,351 --> 00:05:37,351 是非! 45 00:05:50,833 --> 00:05:53,503 (南渓)政次自ら 殿を駿府へ連れていった…。 46 00:05:53,503 --> 00:05:57,173 はい。 種子島は こちらに取り戻しましたゆえ→ 47 00:05:57,173 --> 00:05:59,842 謀反の ざん言は できますまいかと。→ 48 00:05:59,842 --> 00:06:02,445 殿が 自ら後見を降りると言えば→ 49 00:06:02,445 --> 00:06:04,781 手打ちになる事はないと 思うのですが。 50 00:06:04,781 --> 00:06:09,452 (祐椿尼)おとなしく そう言うとも 思えませぬしね。 51 00:06:09,452 --> 00:06:14,323 六左。 その種子島とやらを わしが預かる事はできるか? 52 00:06:14,323 --> 00:06:16,323 (六左衛門)は? 53 00:06:18,127 --> 00:06:20,797 あれ 方久殿は!? 54 00:06:20,797 --> 00:06:24,133 (弥吉) 分かりませぬが。 すごい勢いで→ 55 00:06:24,133 --> 00:06:27,036 銭のにおいがすると 駆け出していかれまして。 56 00:06:27,036 --> 00:06:30,807 銭のにおい? ありゃまあ ハハハッ。 57 00:06:30,807 --> 00:06:35,507 さすが 銭の犬じゃ。 嗅ぎつけおったか。 58 00:06:38,147 --> 00:06:42,485 嫌になるのう。 全く。 59 00:06:42,485 --> 00:06:47,824 かような くだらぬ事に つまずき。 60 00:06:47,824 --> 00:06:52,161 まこと 但馬の言うとおり→ 61 00:06:52,161 --> 00:06:55,832 我など 降りてしもうた方が 井伊のためなのかもしれぬ。 62 00:06:55,832 --> 00:07:00,670 らしうございませぬぞ。 (ため息) 63 00:07:00,670 --> 00:07:04,106 なんとかして 大方様に お会いする。 64 00:07:04,106 --> 00:07:06,442 大方様? 65 00:07:06,442 --> 00:07:09,779 太守様には 但馬が取り入っておろうし→ 66 00:07:09,779 --> 00:07:15,079 大方様なら まだ 我の話を 聞いて下さるやもしれぬ。 67 00:07:16,652 --> 00:07:22,352 (雷鳴) 68 00:07:27,797 --> 00:07:32,134 (氏真)おお 春。 おばば様の具合は いかがじゃ。 69 00:07:32,134 --> 00:07:36,005 おとといからのお熱が引かず。→ 70 00:07:36,005 --> 00:07:43,479 今日 明日が峠と。 71 00:07:43,479 --> 00:07:46,479 今日 明日…。 72 00:07:50,820 --> 00:07:53,155 申し上げます! 73 00:07:53,155 --> 00:07:56,492 井伊の家臣の瀬戸方久と申す者が 目通りを願っております! 74 00:07:56,492 --> 00:07:58,427 知らぬ。 帰せ。 75 00:07:58,427 --> 00:08:02,127 それが かようなものを献上したいと。 76 00:08:08,771 --> 00:08:11,071 これは…! 77 00:08:19,415 --> 00:08:22,115 面を上げよ。 78 00:08:24,787 --> 00:08:30,126 お目通り かない 恐悦至極に存じまする。 79 00:08:30,126 --> 00:08:34,463 商人でありながら 井伊家の末席を汚しております→ 80 00:08:34,463 --> 00:08:39,135 銭の犬 瀬戸方久と申します。 81 00:08:39,135 --> 00:08:41,470 銭の犬? (方久)はい。 82 00:08:41,470 --> 00:08:44,373 銭のにおいを嗅ぎつけては→ 83 00:08:44,373 --> 00:08:49,345 カンカンカン カンカンカン カンカ~ンと 鳴きまする! 84 00:08:49,345 --> 00:08:53,816 ハハハ… おかしなやつじゃ。 ハハハハハッ…! 85 00:08:53,816 --> 00:09:00,116 実は こたび 折り入っての お願いがございます。 86 00:09:14,437 --> 00:09:20,309 但馬。 殿が大方様に お会いしたいそうなのじゃが。 87 00:09:20,309 --> 00:09:24,447 我をお認め下さったのにも かかわらず→ 88 00:09:24,447 --> 00:09:28,447 力足らずで申し訳ないと 伝えたいのじゃ。 89 00:09:30,119 --> 00:09:33,022 お話が おできになるようであればな。 90 00:09:33,022 --> 00:09:35,022 え…? 91 00:09:40,463 --> 00:09:46,135 大方様は今 病に臥せり 明日をも知れぬ お体ゆえ。 92 00:09:46,135 --> 00:09:50,806 さ… さような事に なっておったのか。 ご存じなく。 93 00:09:50,806 --> 00:09:53,476 そなたが伝えてくれねば 知るよしもなかろう! 94 00:09:53,476 --> 00:09:58,176 私も 種子島の事など 知らされませんでしたが。 95 00:10:01,150 --> 00:10:03,450 参りましょう。 96 00:10:12,495 --> 00:10:15,831 方久!→ 97 00:10:15,831 --> 00:10:19,131 こ… ここで何をしておる。 98 00:10:23,706 --> 00:10:26,842 (方久) 商いに決まっておりましょう。 99 00:10:26,842 --> 00:10:29,745 商い? はい。 100 00:10:29,745 --> 00:10:35,851 先ほど 今川様に 直虎様のお指図にてと→ 101 00:10:35,851 --> 00:10:39,851 種子島を五平ごと 売り渡してまいりました! 102 00:10:43,192 --> 00:10:49,865 謀反をたくらんだ跡形など そもそも どこにも ござらぬ→ 103 00:10:49,865 --> 00:10:52,865 という事にございます。 104 00:10:56,205 --> 00:10:59,875 方久 でかした。 でかしたぞ! 105 00:10:59,875 --> 00:11:04,575 なに 銭のにおいに 従ったまでにございます。 106 00:11:09,485 --> 00:11:12,822 (直之) 直虎様! 命拾い致しましたな! 107 00:11:12,822 --> 00:11:14,757 うむ! 108 00:11:14,757 --> 00:11:20,757 (笑い声) 109 00:11:22,832 --> 00:11:27,169 家中の者が お許しも得ぬまま お伺い致しましたそうで。 110 00:11:27,169 --> 00:11:32,041 おお 驚いたが なかなか よい話であったぞ。 111 00:11:32,041 --> 00:11:34,510 (笑い声) 112 00:11:34,510 --> 00:11:38,180 あの尼虎も なかなか かわいいところがあるではないか。 113 00:11:38,180 --> 00:11:43,853 お喜び頂き 幸いにございますが… 何度も 下知破りを致しました輩。 114 00:11:43,853 --> 00:11:46,756 過分に お信じになられましては。 115 00:11:46,756 --> 00:11:49,191 分かっておる。 116 00:11:49,191 --> 00:11:53,191 いずれ 折を見てと 申しておるであろうが。 117 00:11:55,064 --> 00:11:59,064 ≪(家人)申し上げます! (氏真)どうした? 118 00:12:02,138 --> 00:12:04,138 では。 119 00:12:16,152 --> 00:12:18,487 先ほど 知らせが参りまして。 120 00:12:18,487 --> 00:12:23,826 武田の義信公が 謀反の廉にて 幽閉されました。 121 00:12:23,826 --> 00:12:27,696 (関口)何故に。 何の謀反じゃ! 122 00:12:27,696 --> 00:12:36,405 義信とは 武田信玄の嫡男であり 氏真の妹の嫁ぎ先でもあった。 123 00:12:36,405 --> 00:12:41,177 その義信が 幽閉されるという事は→ 124 00:12:41,177 --> 00:12:48,517 今川と武田の同盟を揺るがす 大事件でござった。 125 00:12:48,517 --> 00:12:51,854 太守様! 大方様が! 126 00:12:51,854 --> 00:13:08,804 ♪♪~ 127 00:13:08,804 --> 00:13:10,804 (春)殿。 128 00:13:14,143 --> 00:13:20,015 おばば様。 義信公が 信玄公に 謀反の廉にて幽閉されました。→ 129 00:13:20,015 --> 00:13:24,787 武田に 信玄公に もの申せるのは おばば様しかおりませぬ。→ 130 00:13:24,787 --> 00:13:30,487 おばば様 どうか。 どうか お戻り下さい! 131 00:13:37,366 --> 00:13:40,066 大方様。 132 00:13:44,506 --> 00:13:49,845 (寿桂尼)武田が 何じゃと…。 133 00:13:49,845 --> 00:13:55,845 (雷鳴) 134 00:13:58,520 --> 00:14:02,124 何を したと。 135 00:14:02,124 --> 00:14:04,424 (雷鳴) 136 00:14:10,466 --> 00:14:14,336 今 まさに 今川の力が 弱まり→ 137 00:14:14,336 --> 00:14:21,810 北の武田 東の北条との同盟関係が 崩れようとしておった。 138 00:14:21,810 --> 00:14:25,147 更には 松平の力が増し→ 139 00:14:25,147 --> 00:14:27,483 大国に囲まれた井伊は→ 140 00:14:27,483 --> 00:14:32,783 一層 かじ取りが難しくなっておった。 141 00:14:38,494 --> 00:14:41,397 ≪(足音) 142 00:14:41,397 --> 00:14:44,833 (なつ)何か ご心配な事でも。 143 00:14:44,833 --> 00:14:48,533 いや。 何故。 144 00:15:00,316 --> 00:15:04,320 少し惚けておったのかもしれぬの。 145 00:15:04,320 --> 00:15:07,020 気にするな。 146 00:15:16,131 --> 00:15:18,467 そうじゃ。 147 00:15:18,467 --> 00:15:22,767 これを そなたと亥之助に。 まあ。 148 00:15:27,476 --> 00:15:32,348 (なつ)まあ。 かように美しい。 149 00:15:32,348 --> 00:15:35,351 それを持って しの殿のところにでも→ 150 00:15:35,351 --> 00:15:37,820 参ってはどうだ? 151 00:15:37,820 --> 00:15:42,520 ここにいては そなたも寂しかろう。 152 00:15:45,694 --> 00:15:48,994 そうですね。 153 00:16:00,075 --> 00:16:06,782 私は 作りかけの種子島を持って 駿府へと向かい→ 154 00:16:06,782 --> 00:16:14,123 直虎様より一足早く 太守様に お目通りを願いました。→ 155 00:16:14,123 --> 00:16:18,994 そこで私は 太守様に…→ 156 00:16:18,994 --> 00:16:22,798 こう切り出したのでございますよ。 157 00:16:22,798 --> 00:16:27,669 [回想] 私 種子島の商いが できぬものかと→ 158 00:16:27,669 --> 00:16:31,807 井平にて 五平という職人に 作らせておりましたところ→ 159 00:16:31,807 --> 00:16:35,477 ここまで出来上がりまして。 160 00:16:35,477 --> 00:16:41,817 尻の この部分だけは いまだに出来ておらぬのですが→ 161 00:16:41,817 --> 00:16:46,488 ここの ここの金具の細工さえ 出来ますれば→ 162 00:16:46,488 --> 00:16:52,361 完成というところに来ております。 つきましては→ 163 00:16:52,361 --> 00:16:58,500 この続きを 駿府で作らせては 頂けませぬでしょうか? 164 00:16:58,500 --> 00:17:01,770 駿府で 作る? これを。 165 00:17:01,770 --> 00:17:07,443 はい。 作る事のできる見通しは 立ってまいりましたものの→ 166 00:17:07,443 --> 00:17:12,781 数を作るとなれば 人も要りますし 鉄も要ります。 167 00:17:12,781 --> 00:17:17,119 井伊様に そのかかりを 折半して頂けぬかと→ 168 00:17:17,119 --> 00:17:21,990 お願い致しましたところ それは できかねる。 169 00:17:21,990 --> 00:17:26,462 いっそ その事 太守様に願い出てはと→ 170 00:17:26,462 --> 00:17:31,162 我が主人から指図を受けまして。 171 00:17:34,136 --> 00:17:38,136 いかがにございましょう。 172 00:17:39,808 --> 00:17:42,808 (方久)いかがにございましょう。 173 00:17:49,485 --> 00:17:53,185 よし。 乗った! 174 00:17:57,359 --> 00:18:00,429 どうでございます! この話! (辰)よっ! 175 00:18:00,429 --> 00:18:05,100 私の この知恵! いや~ すばらしうございますな! 176 00:18:05,100 --> 00:18:07,436 和尚様も 同じ事を言うておられました! 177 00:18:07,436 --> 00:18:13,108 和尚様と同じ! 同じ… 同じぐらいの→ 178 00:18:13,108 --> 00:18:15,444 同じぐらいの 知恵者というわけですか! 179 00:18:15,444 --> 00:18:20,315 いや これは… いや 参りました。 これは参りましたな これは。 180 00:18:20,315 --> 00:18:24,453 偉そうに 結局 己の銭のためではないか。 181 00:18:24,453 --> 00:18:28,323 そこも ここも うまくいけば よいではないですか。 182 00:18:28,323 --> 00:18:31,793 (直之)あ~ 都合のよい。 (方久)まあまあ 無事…。 183 00:18:31,793 --> 00:18:35,464 直虎様。 何か気になる事でも。 184 00:18:35,464 --> 00:18:38,367 あ いや…。 185 00:18:38,367 --> 00:18:43,338 和尚様に 次第を知らせに行ってまいる。 186 00:18:43,338 --> 00:18:49,011 (南渓) そうか。 うまく切り抜けられて よかったではないか。 187 00:18:49,011 --> 00:18:53,015 それは そうなのですが…。 188 00:18:53,015 --> 00:18:58,015 私は 助けられてばかりでは ないですか! 189 00:19:01,089 --> 00:19:04,426 人集めの時は 政次に→ 190 00:19:04,426 --> 00:19:08,764 こたびは 方久の機転で 救われたまでの事で→ 191 00:19:08,764 --> 00:19:15,437 私はといえば 失策を重ねておるだけで。 192 00:19:15,437 --> 00:19:21,777 もう まこと かような私に 果たして 井伊を守りきり→ 193 00:19:21,777 --> 00:19:25,447 虎松に渡す事ができるものかと。 194 00:19:25,447 --> 00:19:27,382 (ため息) 195 00:19:27,382 --> 00:19:33,121 知恵など 借りられるだけ 借りればいい話じゃと。 196 00:19:33,121 --> 00:19:37,459 これでは あまりにも 情けのうございまする! 197 00:19:37,459 --> 00:19:40,796 おっ… あった あった あった。 198 00:19:40,796 --> 00:19:44,496 え~っと… これもか。 199 00:19:51,807 --> 00:19:55,477 これは。 当主を継ぐような者なら→ 200 00:19:55,477 --> 00:19:59,147 誰もが 学んでおるようなもんじゃがの。 201 00:19:59,147 --> 00:20:04,486 さようなもの。 なぜ 今まで 勧めて下さらなかったのですか! 202 00:20:04,486 --> 00:20:09,157 お前のよさを 殺してしまう気もしてのう。 203 00:20:09,157 --> 00:20:11,827 私のよさ? 204 00:20:11,827 --> 00:20:16,498 お前のよさは ハハハッ 諦めの悪さと→ 205 00:20:16,498 --> 00:20:20,369 生まれついての 型に はまらぬ 考え方であるゆえな。 206 00:20:20,369 --> 00:20:23,171 へえ…。 207 00:20:23,171 --> 00:20:32,514 しかし まあ 少しは 先人たちの 考え方を学んでみるも よかろう。 208 00:20:32,514 --> 00:20:37,386 政次も これを学んだのですか。 209 00:20:37,386 --> 00:20:39,855 そうじゃの。 210 00:20:39,855 --> 00:20:42,190 では これを読めば→ 211 00:20:42,190 --> 00:20:45,861 政次の手の内が分かるという事に ございますか? 212 00:20:45,861 --> 00:20:50,198 まあ そうかもしれぬ。 213 00:20:50,198 --> 00:21:23,098 ♪♪~ 214 00:21:23,098 --> 00:21:28,036 かようなもの お読みになるのでございますか。 215 00:21:28,036 --> 00:21:30,172 ばかにするな。 216 00:21:30,172 --> 00:21:34,843 寺におった時は 嫌というほど 経典を覚えさせられたものじゃ。 217 00:21:34,843 --> 00:21:37,543 しかし なぜ 急に。 218 00:21:39,181 --> 00:21:44,853 領主であれば 知っておる事は 知っておきたいと思うてな。 219 00:21:44,853 --> 00:21:50,153 しかし 皆 勝手な事ばかり 言うておるのう。 220 00:21:52,194 --> 00:21:55,864 あまり考えず 気に入った言葉を拾うのが→ 221 00:21:55,864 --> 00:21:58,864 頭に入りやすうございますよ。 222 00:22:10,812 --> 00:22:14,483 なつ。 来ておったのか。 223 00:22:14,483 --> 00:22:17,152 はい。 お久しうございます。 224 00:22:17,152 --> 00:22:21,823 亥之助の相談か何かか。 いえ…。 225 00:22:21,823 --> 00:22:24,159 但馬が疲れておるらしく→ 226 00:22:24,159 --> 00:22:28,497 何かあったのかと 案じてきたのですよ。 227 00:22:28,497 --> 00:22:30,432 なつ。 (なつ)はい。 228 00:22:30,432 --> 00:22:38,173 つかぬ事を聞くが… 何故 小野の家に戻ったのじゃ? 229 00:22:38,173 --> 00:22:42,844 亡き直盛様から申しつかった お役目にございますので。 230 00:22:42,844 --> 00:22:49,718 しかし あのころとは違い 但馬は その…→ 231 00:22:49,718 --> 00:22:53,188 あからさまに 井伊を 乗っ取ろうとしておるではないか。 232 00:22:53,188 --> 00:22:56,525 ならば なおさらにございましょう。 233 00:22:56,525 --> 00:23:01,363 なつは 但馬が乗っ取る事を 望んでおるわけではあるまい。 234 00:23:01,363 --> 00:23:04,132 もちろんにございます。 235 00:23:04,132 --> 00:23:09,832 ならば 息が詰まらぬか? 但馬と暮らすのは。 236 00:23:14,142 --> 00:23:21,016 義兄は 私どもを気遣って 政の話は 一切なさいませぬ。 237 00:23:21,016 --> 00:23:24,486 そなたらを気遣う? ええ。 238 00:23:24,486 --> 00:23:27,155 義兄は 優しい人にございますゆえ。 239 00:23:27,155 --> 00:23:30,155 や… 優しい!? 240 00:23:34,496 --> 00:23:40,168 義兄は 夜道を ひそかに照らしてくれる→ 241 00:23:40,168 --> 00:23:44,840 秋の月のような方にございます。 242 00:23:44,840 --> 00:23:50,540 さように見えるのは なつだけではないか? 243 00:23:58,854 --> 00:24:02,123 直虎様。 244 00:24:02,123 --> 00:24:06,461 お立場として 義兄と相いれぬ事は 致し方ござりませぬ。 245 00:24:06,461 --> 00:24:09,798 なれど どうか→ 246 00:24:09,798 --> 00:24:13,798 それが 義兄の全てだとは 思わないで下さいませ。 247 00:24:15,470 --> 00:24:18,170 どういう意味じゃ? 248 00:24:19,808 --> 00:24:22,711 おかしな事を 申し上げてしまいました。 249 00:24:22,711 --> 00:24:26,481 これ 義兄からの土産にございます。 250 00:24:26,481 --> 00:24:30,781 お納め下さいませ。 失礼致します。 251 00:24:43,832 --> 00:24:48,503 (祐椿尼) なつは 情が移っておるのかも しれませぬね。 252 00:24:48,503 --> 00:24:52,173 (せきこみ) 253 00:24:52,173 --> 00:24:56,044 我らにとって 但馬は今 敵ですが…→ 254 00:24:56,044 --> 00:24:59,047 一人の男子としてみれば よいところも→ 255 00:24:59,047 --> 00:25:00,982 たくさん ございましょうし。 256 00:25:00,982 --> 00:25:03,682 私は 好きませぬけどね。 257 00:25:05,453 --> 00:25:10,125 しかし なつは 玄蕃の妻であったわけであろう。 258 00:25:10,125 --> 00:25:14,996 (たけ)兄弟に嫁ぐ事など よくある事にございましょう。 259 00:25:14,996 --> 00:25:22,470 まあ なつの事ですから 分別のない事はせぬでしょうが…。 260 00:25:22,470 --> 00:25:25,373 どうかしましたか? 261 00:25:25,373 --> 00:25:30,345 いえ。 ずっと 不思議に思うておったのですが→ 262 00:25:30,345 --> 00:25:35,345 但馬は何故 嫁を取らぬのですかね。 263 00:25:37,485 --> 00:25:39,421 乗っ取りというのは→ 264 00:25:39,421 --> 00:25:43,358 自らの家を大きくしたい者が する事だと思うのです。 265 00:25:43,358 --> 00:25:49,831 しかし 但馬を見ておると 嫁も もらわず 子も作らず。 266 00:25:49,831 --> 00:25:55,704 ぜいたくをしたいようにも見えず。 どうも 腑に落ちぬのです。 267 00:25:55,704 --> 00:26:00,775 確かに。 (祐椿尼)そうでしょう。 268 00:26:00,775 --> 00:26:07,649 但馬は 何故 あのように 後見に執着するのでしょうか。 269 00:26:07,649 --> 00:26:10,785 (たけ) 父親と同じでございましょう。 270 00:26:10,785 --> 00:26:16,085 井伊の上に立ちたい それだけではないですか? 271 00:26:25,133 --> 00:26:28,470 殿は まだ励まれるのですか? 272 00:26:28,470 --> 00:26:32,807 あっ はい。 なかなか進みませぬので。 273 00:26:32,807 --> 00:26:38,807 あまり 根を詰め過ぎませぬよう。 はい。 274 00:26:44,419 --> 00:26:49,157 なつが 政次をのう…。 275 00:26:49,157 --> 00:26:54,029 [回想] (鶴丸)亀も疲れておるじゃろうし もうよいのではないか。 276 00:26:54,029 --> 00:26:56,498 ば~!? お前が行くと言うたら→ 277 00:26:56,498 --> 00:26:59,401 亀は 嫌と言えぬのじゃ! 278 00:26:59,401 --> 00:27:07,101 まあ 昔は 優しいところもあったか…。 279 00:27:22,657 --> 00:27:29,657 敵を欺くには まずは味方からという事か。 280 00:27:32,801 --> 00:27:36,471 我が政次を欺こうと思うたら→ 281 00:27:36,471 --> 00:27:43,812 まずは 六左や之の字を 欺かねばならぬのか…! 282 00:27:43,812 --> 00:27:45,747 え…? 283 00:27:45,747 --> 00:27:53,447 [回想] 但馬は 何故 あのように 後見に執着するのでしょうか。 284 00:27:56,825 --> 00:27:58,760 [回想] (政次)おとわ。 285 00:27:58,760 --> 00:28:02,630 今からでも遅くはない。 後見をやめると言わぬか。 286 00:28:02,630 --> 00:28:06,101 おとなしく 後見を降りられよ。 287 00:28:06,101 --> 00:28:09,101 御身のためだ。 288 00:28:22,450 --> 00:28:27,322 和尚様! 和尚様! 和尚様! 289 00:28:27,322 --> 00:28:31,126 我は ずっと 政次に欺かれておったのですか!? 290 00:28:31,126 --> 00:28:34,126 和尚様は それを ご存じだっ…! 291 00:28:42,737 --> 00:28:47,475 考えてみれば 政次の振る舞いは おかしいのです。 292 00:28:47,475 --> 00:28:49,811 わざわざ ざん言をすると言いに来て→ 293 00:28:49,811 --> 00:28:53,681 私に 後見を降りるよう 迫ったりなど。 294 00:28:53,681 --> 00:28:56,684 もし 単に 追い落とそうと するだけならば→ 295 00:28:56,684 --> 00:29:00,755 さような事はせず さっさと ざん言をしに行けばよい。 296 00:29:00,755 --> 00:29:04,425 それで全て 片がつくはずです。 297 00:29:04,425 --> 00:29:09,097 なれど そうはせず かように 回りくどい事をするのは…→ 298 00:29:09,097 --> 00:29:16,771 私も虎松も 首をはねられる事なく かつ 私を後見から降ろす。 299 00:29:16,771 --> 00:29:20,471 そのためだったのでは ないでしょうか。 300 00:29:22,443 --> 00:29:28,743 ひょっとしたら 私は ずっと だまされていて…。 301 00:29:31,452 --> 00:29:38,326 政次は 直親を裏切る事で 井伊を守ったのではないですか? 302 00:29:38,326 --> 00:29:42,797 自分が 今川には 犬であると見せかける事で→ 303 00:29:42,797 --> 00:29:46,467 井伊からは 毛虫のように嫌われる事で→ 304 00:29:46,467 --> 00:29:49,137 一人 矢面に立ち→ 305 00:29:49,137 --> 00:29:54,437 己の手で 井伊を守ろうとして おるのではないですか? 306 00:29:56,010 --> 00:30:01,710 和尚様 何とか おっしゃって下さいませ! 307 00:30:03,685 --> 00:30:10,158 [回想] (直親)政次は 井伊を 守ったのではないかと。 308 00:30:10,158 --> 00:30:14,495 そう 思いとうございます。 309 00:30:14,495 --> 00:30:20,168 そうであれかしとは思うが 分からぬ。 310 00:30:20,168 --> 00:30:24,505 わしは 政次ではないからの。 311 00:30:24,505 --> 00:30:33,514 じゃが あれは優しい子じゃ。 おぬしの言うとおりかもしれぬ。 312 00:30:33,514 --> 00:30:39,187 もし 仮に そうだとして おぬしは どうするのじゃ。 313 00:30:39,187 --> 00:30:43,057 その思いに どう応えるのじゃ。 314 00:30:43,057 --> 00:30:47,862 直虎よ。 仲よしごっこをしていては→ 315 00:30:47,862 --> 00:30:54,862 政次が積み上げてきた策は 水の泡となるだけぞ。 316 00:31:03,144 --> 00:31:12,153 政次の思いを無に帰さぬように 努めようと思います。 317 00:31:12,153 --> 00:31:15,823 けれど 政次は 一つだけ→ 318 00:31:15,823 --> 00:31:20,523 一つだけ 大きな間違いをしております。 319 00:31:22,163 --> 00:31:29,504 それだけは きちんと伝えたいと思います。 320 00:31:29,504 --> 00:31:40,148 ♪♪~ 321 00:31:40,148 --> 00:31:44,852 武田が今川を切り崩しにかかった。 322 00:31:44,852 --> 00:31:48,189 恐らく 向後 井伊は→ 323 00:31:48,189 --> 00:31:52,860 松平と武田と今川の思惑に 揺り動かされる→ 324 00:31:52,860 --> 00:31:57,532 やっかいな土地となっていく。 325 00:31:57,532 --> 00:32:01,135 あいつの夢枕にでも立ち→ 326 00:32:01,135 --> 00:32:05,473 言うてくれぬかの。 亀。 327 00:32:05,473 --> 00:32:11,145 危うくなるゆえ 早く下がれと…。 328 00:32:11,145 --> 00:32:36,445 ♪♪~ 329 00:32:42,510 --> 00:32:45,847 いかがなさいましたか。 330 00:32:45,847 --> 00:32:49,547 話そう! 政次! 我と。 331 00:32:51,185 --> 00:32:54,185 少しで よいから。 332 00:32:59,861 --> 00:33:05,466 今更 嫁に もろうてほしいなどと 言うても 願い下げですぞ。 333 00:33:05,466 --> 00:33:07,766 はあ!? 334 00:33:09,337 --> 00:33:12,807 ざれ言です。 335 00:33:12,807 --> 00:33:17,507 相変わらず いけ好かぬのう。 336 00:33:25,153 --> 00:33:27,853 お話とは? 337 00:33:33,494 --> 00:33:38,833 敵も味方も欺く事で 守る。 338 00:33:38,833 --> 00:33:42,503 そういう手があるのじゃな。 339 00:33:42,503 --> 00:33:45,203 兵法というものには。 340 00:33:46,841 --> 00:33:50,178 ああ。 書物で読んだ。 341 00:33:50,178 --> 00:33:53,848 それは 結構な事かと。 342 00:33:53,848 --> 00:33:57,518 今更 言うまでもないが→ 343 00:33:57,518 --> 00:34:03,124 我は 種子島を備えて 井伊を守ろうと思うておった。 344 00:34:03,124 --> 00:34:09,797 それが今川のもとに渡り この先 どうなるかは分からぬ。 345 00:34:09,797 --> 00:34:14,469 もし そなたが我なら どうする? 346 00:34:14,469 --> 00:34:16,804 どうやって井伊を守ろうと 考える? 347 00:34:16,804 --> 00:34:19,804 そのために何を備える? 348 00:34:23,478 --> 00:34:28,816 何故 それがしに さような事を? 349 00:34:28,816 --> 00:34:35,690 誰よりも深く 井伊を守る策を 考えておるのは→ 350 00:34:35,690 --> 00:34:38,690 そなたであるからじゃ。 351 00:34:43,364 --> 00:34:45,366 だって そうであろう。 352 00:34:45,366 --> 00:34:48,836 そなたは 井伊を手に入れる事を 考えてきたわけじゃ。 353 00:34:48,836 --> 00:34:50,771 手に入れれば ここは そなたの土地。 354 00:34:50,771 --> 00:34:54,071 必然 ここを守らねばならぬ。 355 00:34:56,177 --> 00:35:01,449 そなたの事じゃ。 つけいる隙もない緻密な→ 356 00:35:01,449 --> 00:35:05,119 まこと嫌らしい策を 練り上げておるのであろう。 357 00:35:05,119 --> 00:35:07,054 日も夜も明けず ただ一人→ 358 00:35:07,054 --> 00:35:10,458 その事ばかり 考えておるのではないか。 359 00:35:10,458 --> 00:35:14,128 ならば それを聞いてみたいと思うのは→ 360 00:35:14,128 --> 00:35:17,828 当たり前ではないか! そうであろう! 361 00:35:21,002 --> 00:35:28,142 政次。 我は 己で選んだのじゃ。 362 00:35:28,142 --> 00:35:34,015 この身を 直親の移し身とする事を→ 363 00:35:34,015 --> 00:35:38,152 誰に望まれるでもなく 強いられるでもなく→ 364 00:35:38,152 --> 00:35:40,152 己で選んだ。 365 00:35:42,023 --> 00:35:48,323 己の手で 井伊を守ると 我は 己で決めたのじゃ。 366 00:35:50,164 --> 00:35:55,836 ゆえに もし 我が女子であるから 守ってやらねばならぬとか→ 367 00:35:55,836 --> 00:35:58,506 つらい思いをさせずとも 済むようになどと→ 368 00:35:58,506 --> 00:36:02,376 考えておるのなら お門違い。 369 00:36:02,376 --> 00:36:05,376 無用の情けじゃ! 370 00:36:08,316 --> 00:36:12,453 我をうまく使え。 371 00:36:12,453 --> 00:36:17,325 我も そなたを うまく使う。 372 00:36:17,325 --> 00:36:38,479 ♪♪~ 373 00:36:38,479 --> 00:36:45,353 私なら 戦わぬ道を探ります。 374 00:36:45,353 --> 00:36:49,123 戦わぬ? 戦に戦わずして勝つ。 375 00:36:49,123 --> 00:36:53,828 もしくは 戦いに及ばずとも 済むよう 死力を尽くす。 376 00:36:53,828 --> 00:36:57,164 周りの思惑や動きに 嫌らしく目を配り→ 377 00:36:57,164 --> 00:37:00,067 ひきょう者 臆病者よとの そしりを受けようと→ 378 00:37:00,067 --> 00:37:02,767 断固として戦いませぬ。 379 00:37:04,438 --> 00:37:11,112 それが 大国に挟まれた 小さな井伊が生き延びる→ 380 00:37:11,112 --> 00:37:14,412 唯一の道かと考えます。 381 00:37:20,121 --> 00:37:23,121 よいな。 382 00:37:25,459 --> 00:37:28,759 実に 但馬らしい。 383 00:37:38,472 --> 00:37:42,810 では 一つお知らせを。 384 00:37:42,810 --> 00:37:46,480 どうやら 武田の嫡男 義信様が→ 385 00:37:46,480 --> 00:37:49,817 父君の信玄公に 幽閉されたようにございます。 386 00:37:49,817 --> 00:37:51,752 父が 息子を幽閉したのか? 387 00:37:51,752 --> 00:37:54,689 大事なのは そこではございませぬ。 388 00:37:54,689 --> 00:37:59,827 武田と今川の同盟が 崩れかけてきておるという事です。 389 00:37:59,827 --> 00:38:03,698 では…! いつとは言い切れませぬが→ 390 00:38:03,698 --> 00:38:09,637 いずれ 武田は 今川に牙をむいてきましょう。 391 00:38:09,637 --> 00:38:12,406 戦わずに済ますためには→ 392 00:38:12,406 --> 00:38:15,309 武田の動きに 目を配っておきたいという事か。 393 00:38:15,309 --> 00:38:20,609 武田 そして… 松平。 394 00:38:22,450 --> 00:38:25,150 松平…! 395 00:38:28,322 --> 00:38:34,061 では 常慶かのう。 396 00:38:34,061 --> 00:38:38,999 あの 愛想のない山伏に ございますか。 397 00:38:38,999 --> 00:38:44,705 常慶の本拠 秋葉神社は 武田に 程近いし→ 398 00:38:44,705 --> 00:38:48,476 松平にも出入りしておる。 399 00:38:48,476 --> 00:38:54,815 そうして その実家は 今川に仕える松下家じゃ。 400 00:38:54,815 --> 00:38:59,687 それは… 間者の申し子のようですな。 401 00:38:59,687 --> 00:39:04,425 是非 つながりを持ちたく存じます。 402 00:39:04,425 --> 00:39:09,425 よいのか。 もう。 松平への遺恨は。 403 00:39:12,099 --> 00:39:19,974 私には 恨みを後生大事に抱える ぜいたくなど 許されますまい。 404 00:39:19,974 --> 00:39:24,974 いずれ 瀬名殿にも また文を書きたいと思います。 405 00:39:26,647 --> 00:39:30,347 では お願い致します。 406 00:39:48,002 --> 00:39:52,473 おっ。 お進みになられましたか? うむ。 407 00:39:52,473 --> 00:39:56,811 気に入った言葉も見つけたぞ。 へえ。 何にございますか? 408 00:39:56,811 --> 00:40:01,148 「百戦百勝 善の善なるにあらず」! 409 00:40:01,148 --> 00:40:07,848 戦わずして 敵を屈する事こそ 最上の勝ちというものじゃ。 410 00:40:11,158 --> 00:40:15,029 之の字は どう思う? 411 00:40:15,029 --> 00:40:20,835 例えば 我が これを目指すと 言うたら。 412 00:40:20,835 --> 00:40:24,705 ハハハハハッ…! 413 00:40:24,705 --> 00:40:27,708 孫子は 兵法の神にございますぞ。 414 00:40:27,708 --> 00:40:31,846 やってみねば。 やってみねば分からぬ! 415 00:40:31,846 --> 00:40:37,184 お止めしたところで 殿は そういうお方ですから。 416 00:40:37,184 --> 00:40:39,854 ならば それがしは→ 417 00:40:39,854 --> 00:40:43,190 しくじった時の備えを しておきます。 418 00:40:43,190 --> 00:40:58,205 ♪♪~ 419 00:40:58,205 --> 00:41:06,013 (寿桂尼)「こたび 太郎義信殿を 捕らえたと聞き及びました。→ 420 00:41:06,013 --> 00:41:12,152 もし それが事実ならば 我が今川家との盟約を→ 421 00:41:12,152 --> 00:41:15,489 反故にする事になります。→ 422 00:41:15,489 --> 00:41:21,161 早々に 義信殿をお解き放ちなさるのが→ 423 00:41:21,161 --> 00:41:24,498 肝要と存じます」。 424 00:41:24,498 --> 00:41:30,798 武田と今川との関係が壊れ始めた この年の秋。 425 00:41:34,842 --> 00:41:41,515 井伊では 初めての綿の収穫が行われた。 426 00:41:41,515 --> 00:41:55,215 ♪♪~ 427 00:42:07,141 --> 00:42:10,477 (カジ)頭 お帰りなせえ。 428 00:42:10,477 --> 00:42:13,380 頭 お帰り。 お帰りなさい。 429 00:42:13,380 --> 00:42:16,150 (ゴクウ) どうですか。 お宝 ありましたか。 430 00:42:16,150 --> 00:42:18,819 まあ あるにはあったぞ。 431 00:42:18,819 --> 00:42:20,754 (カジ)どこに? 432 00:42:20,754 --> 00:42:23,691 ん~? 433 00:42:23,691 --> 00:42:37,838 ♪♪~ 434 00:42:37,838 --> 00:42:40,174 続く。 435 00:42:40,174 --> 00:42:42,509 (直之)大事な山の木が→ 436 00:42:42,509 --> 00:42:44,445 盗まれたのでございますぞ! (直虎 近藤)さがせ! 437 00:42:44,445 --> 00:42:47,381 おぬし! (直之)盗人は死罪! 438 00:42:47,381 --> 00:42:49,383 (政次)打ち首になさるが ふさわしいかと。 439 00:42:49,383 --> 00:42:51,518 何故 かような汚いまねができる。 440 00:42:51,518 --> 00:42:54,188 (政次) あの男が 虎松をさらったりすれば どうする。→ 441 00:42:54,188 --> 00:42:56,123 瀬戸村に押し入れば どうする? 442 00:42:56,123 --> 00:42:58,525 殿が 今 守らねばならぬものは 何だ! 443 00:42:58,525 --> 00:43:00,525 打ち首にはせぬ! 444 00:43:03,364 --> 00:43:06,800 <浜名湖へと流れ込む 都田川。→ 445 00:43:06,800 --> 00:43:11,472 その川の中流に かつて 瀬戸村がありました。→ 446 00:43:11,472 --> 00:43:15,142 一代で財を成した瀬戸方久は この地に移り住み→ 447 00:43:15,142 --> 00:43:17,442 瀬戸を名乗ったといいます> 448 00:43:19,813 --> 00:43:21,749 <方久は ある時から→ 449 00:43:21,749 --> 00:43:26,049 豪族の松井一族を 自称するようになりました> 450 00:43:28,155 --> 00:43:34,028 <松井氏は 代々 今川氏に仕え 二俣城を守っていました。→ 451 00:43:34,028 --> 00:43:39,328 天竜川に面した この城は 戦略上の重要拠点だったのです> 452 00:43:44,505 --> 00:43:50,177 <この二俣城から浜名湖へ抜ける 中間地点にあった瀬戸村。→ 453 00:43:50,177 --> 00:43:52,513 方久が この地に拠点を置いたのは→ 454 00:43:52,513 --> 00:43:56,513 松井氏との つながりだったとも 考えられています> 455 00:43:58,852 --> 00:44:02,122 <方久は 井伊家の庇護を受けながら→ 456 00:44:02,122 --> 00:44:04,792 今川氏にも巧みに取り入り→ 457 00:44:04,792 --> 00:44:08,092 後に 所領安堵状を取り付けます> 458 00:44:10,130 --> 00:44:13,801 <知恵と機転で 戦乱の世を渡り歩く方久は→ 459 00:44:13,801 --> 00:44:15,736 裸一貫で のし上がり→ 460 00:44:15,736 --> 00:44:19,436 したたかに生きる豪商へと 成長していくのです>