1 00:00:02,332 --> 00:00:07,071 見事 日の本一の草履番となり→ 2 00:00:07,071 --> 00:00:12,409 小姓にあがる事となった 万千代と万福。 3 00:00:12,409 --> 00:00:17,281 じゃが それには一つ条件があった。 4 00:00:17,281 --> 00:00:22,086 (康政)新しい者を手配するゆえ その者を指南してくれ。 5 00:00:22,086 --> 00:00:24,086 (万千代)はっ! 6 00:00:25,756 --> 00:00:29,626 そして 数日後。 7 00:00:29,626 --> 00:00:32,096 (万福)来ました。 8 00:00:32,096 --> 00:00:47,444 ♪♪~ 9 00:00:47,444 --> 00:00:49,780 (康政)万千代 万福。 (2人)はっ。 10 00:00:49,780 --> 00:00:54,080 この者が 新しい草履番となる。 11 00:00:57,654 --> 00:01:02,654 (ノブ)よろしうお頼申します。 12 00:01:10,400 --> 00:01:14,100 ハハハハッ。 13 00:01:17,274 --> 00:03:55,274 ♪♪~ 14 00:03:58,769 --> 00:04:01,672 (康政)どうした。 あ… いえ。 15 00:04:01,672 --> 00:04:05,375 同じ年頃の者が来るのかと 思うておりましたゆえ。 16 00:04:05,375 --> 00:04:09,046 年かさであろうと そなたらの方が先達じゃ。 17 00:04:09,046 --> 00:04:13,346 しかと指南するようにの。 (2人)はっ! 18 00:04:24,061 --> 00:04:27,397 え~っと…。 何でございましょ。 19 00:04:27,397 --> 00:04:32,269 あの どこかで お会いした事は ございませぬか。 20 00:04:32,269 --> 00:04:36,269 鷹場で お会いしたかもしれませぬ。 21 00:04:38,408 --> 00:04:42,079 (万福) あ! やはり。 あの時の鷹匠で。 22 00:04:42,079 --> 00:04:47,417 いたか。 おられましたよ。 あの お名前は。 23 00:04:47,417 --> 00:04:51,755 ノブと。 では 私の事は 福とでも。 24 00:04:51,755 --> 00:04:54,424 (ノブ)福? (万福)はい。 25 00:04:54,424 --> 00:04:56,360 (万千代) おはようございます! 多門様。 26 00:04:56,360 --> 00:04:58,360 (多門)ご苦労! 27 00:05:09,706 --> 00:05:13,577 棚に名前が書いてある。 履物を登城の時に預かり→ 28 00:05:13,577 --> 00:05:15,579 名のところにしまい→ 29 00:05:15,579 --> 00:05:17,879 下城の時に お出しする。 30 00:05:20,050 --> 00:05:24,388 言うてしまえば 草履番というのは それだけの役目だ。 しかし。 31 00:05:24,388 --> 00:05:28,058 (ノブ)お~! まだ生きとるのか。 32 00:05:28,058 --> 00:05:30,961 あっ 随分と出世を。 33 00:05:30,961 --> 00:05:34,931 聞いておるのか! あ… ヘヘ。 へえ。 34 00:05:34,931 --> 00:05:37,734 まずは どこにしまうのかを 覚えてもらうのが→ 35 00:05:37,734 --> 00:05:39,669 よいのではないですか? 36 00:05:39,669 --> 00:05:44,074 そうじゃな。 まずは覚えてくれ。 へぇ。 37 00:05:44,074 --> 00:05:46,743 いつまでにできる? (ノブ)へ? 38 00:05:46,743 --> 00:05:49,646 いつまでに覚えられるのかと 聞いておるのだ。 39 00:05:49,646 --> 00:05:55,419 では… 3日ほどで。 40 00:05:55,419 --> 00:06:00,090 よし では すぐに覚えろ。 今日は それだけでいい。 41 00:06:00,090 --> 00:06:02,790 へぇ。 42 00:06:05,362 --> 00:06:11,034 万千代が 井伊の家名を背負い お役目に励む一方→ 43 00:06:11,034 --> 00:06:15,705 跡継ぎを失った松下からは…。 44 00:06:15,705 --> 00:06:20,043 (直虎)では 松下は 直久を養子に迎えたいというのか。 45 00:06:20,043 --> 00:06:23,914 (六左衛門)はい。 松下の家は 浜松にございますし→ 46 00:06:23,914 --> 00:06:27,717 虎松様や亥之助にも 会えるようになります。 47 00:06:27,717 --> 00:06:30,387 どうじゃ 直久。 48 00:06:30,387 --> 00:06:34,257 (直久)行ってもよいのですか。 49 00:06:34,257 --> 00:06:37,727 中野の家も そう人もおりませぬのに。 50 00:06:37,727 --> 00:06:42,399 (直之)何を。 中野は井伊谷の番人のようなもの。 51 00:06:42,399 --> 00:06:44,734 お家など続いたら続いた→ 52 00:06:44,734 --> 00:06:48,405 のうなったら のうなったで よいのじゃ。 53 00:06:48,405 --> 00:06:51,074 好きなようにしろ。 54 00:06:51,074 --> 00:06:57,414 では 行きたいです! 3人でまた 昔のように会いたいです! 55 00:06:57,414 --> 00:07:01,017 (南渓)では あとは 近藤殿かの。 56 00:07:01,017 --> 00:07:03,920 やはり ご機嫌は ようなく。 57 00:07:03,920 --> 00:07:08,358 まあ 家名が よみがえったとしても→ 58 00:07:08,358 --> 00:07:12,028 井伊谷を返せなどとは 決して言わぬという事で→ 59 00:07:12,028 --> 00:07:16,700 なんとか ご納得は頂いておるが。 60 00:07:16,700 --> 00:07:22,038 あの… 実は もう一つ お願いがございまして→ 61 00:07:22,038 --> 00:07:25,709 私は こちらへ戻ってきたく。 62 00:07:25,709 --> 00:07:30,380 六左が こちらに? (六左衛門)はい。 63 00:07:30,380 --> 00:07:34,251 虎松様の守り役も もう お役御免にございますし→ 64 00:07:34,251 --> 00:07:40,551 松下におっても 単なる居候のようで どうにも…。 65 00:07:55,405 --> 00:07:59,075 ゆえに ここは 中野から 1人出すが→ 66 00:07:59,075 --> 00:08:04,681 松下から 1人もらうと お考え頂けぬでしょうか。 67 00:08:04,681 --> 00:08:09,352 (近藤)これからの若武者と くたびれた守り役とでは→ 68 00:08:09,352 --> 00:08:12,652 こちらが もらい損の気がするがの。 69 00:08:16,026 --> 00:08:21,898 殿。 奥山も なかなかの優れものに ございますよ。 70 00:08:21,898 --> 00:08:24,701 (近藤)ほう… どのような。 71 00:08:24,701 --> 00:08:30,574 ああ… 人柄が ようございます。 正直者にございますし。 72 00:08:30,574 --> 00:08:33,043 正直者など 馬の餌にもならぬわ。 73 00:08:33,043 --> 00:08:36,713 畑仕事に詳しうございますので 百姓たちには慕われております。 74 00:08:36,713 --> 00:08:39,413 おとわ殿で間に合うておる。 75 00:08:43,053 --> 00:08:49,392 (高瀬)馬の世話が お上手にございますよ。 76 00:08:49,392 --> 00:08:52,295 馬に お人柄が伝わるのか。 77 00:08:52,295 --> 00:08:56,295 よ~しよし おっ ハハハッ。 ちょっと…! ア~ハッ。 78 00:08:59,069 --> 00:09:03,369 そうなのか? はい。 79 00:09:05,342 --> 00:09:07,277 (近藤)まあ 手も足りておらぬ。 80 00:09:07,277 --> 00:09:11,014 大した禄では抱えられぬが よいか。 81 00:09:11,014 --> 00:09:14,684 近藤様! かたじけのうございます! 82 00:09:14,684 --> 00:09:19,984 奥山六左衛門 身命を尽くし ご奉公致します! 83 00:09:25,328 --> 00:09:28,231 (祐椿尼) まとまって ようございましたね。 84 00:09:28,231 --> 00:09:32,035 (梅)奥山様は どちらに お住まいになられるのですか? 85 00:09:32,035 --> 00:09:34,704 新野のあやめ殿のところに→ 86 00:09:34,704 --> 00:09:38,375 なつと共に身を寄せるが よかろうと話しておるがの。 87 00:09:38,375 --> 00:09:43,246 (祐椿尼)六左からは 何か 虎松の話は出ましたか? 88 00:09:43,246 --> 00:09:46,716 草履番としての働きが認められ→ 89 00:09:46,716 --> 00:09:51,054 早々に 配下の者もできたそうで。 (祐椿尼)まあ。 90 00:09:51,054 --> 00:09:54,724 その者を草履番として 立ち行くようにすれば→ 91 00:09:54,724 --> 00:09:57,394 晴れて 小姓にあがれるそうです。 92 00:09:57,394 --> 00:10:01,064 随分と お早いのではないですか。 93 00:10:01,064 --> 00:10:05,735 まあ うまくやっておるようじゃ。 94 00:10:05,735 --> 00:10:09,406 お勤め ご苦労様にございます! 高木様 日下部様。 95 00:10:09,406 --> 00:10:12,075 高木様。 96 00:10:12,075 --> 00:10:14,978 日下部様。 お勤め ご苦労さまにございます! 97 00:10:14,978 --> 00:10:17,947 安藤様! 鈴木様! 98 00:10:17,947 --> 00:10:20,417 安藤様。 99 00:10:20,417 --> 00:10:22,352 鈴木様。 100 00:10:22,352 --> 00:10:25,288 (鈴木)おぬし…! もしや。 101 00:10:25,288 --> 00:10:28,291 へぇ… 何でございましょう。 102 00:10:28,291 --> 00:10:32,429 (万福)何か? (鈴木)…いや。 103 00:10:32,429 --> 00:10:36,299 (万千代)都築様。 ノブ そこの! 都築様 出してくれ。 104 00:10:36,299 --> 00:10:39,102 都築様? 都築様…。 105 00:10:39,102 --> 00:10:41,102 あ~あ…! 106 00:10:43,440 --> 00:10:46,776 何故 あんな おやじが 俺らの後釜なんだ。 107 00:10:46,776 --> 00:10:49,679 別に悪くはないのでは。 108 00:10:49,679 --> 00:10:51,648 のろいし 覇気もない。 109 00:10:51,648 --> 00:10:54,451 若い方が 覚えもよいに決まっておる! 110 00:10:54,451 --> 00:10:57,751 そうですかね。 111 00:11:00,123 --> 00:11:07,731 もしかして これは 俺らを 小姓にあげぬ策略ではないのか? 112 00:11:07,731 --> 00:11:11,067 そのために わざと 抜け作をよこしたのではないか。 113 00:11:11,067 --> 00:11:13,737 あげぬつもりならば そもそも 人は よこさぬかと。 114 00:11:13,737 --> 00:11:18,408 これは 早々に あのおやじを 一人前に仕上げねば。 115 00:11:18,408 --> 00:11:25,749 しかし 若 何やら 妙な気配を 感じませんでしたか? 116 00:11:25,749 --> 00:11:29,419 はあ? 幾人か ノブを見て→ 117 00:11:29,419 --> 00:11:32,088 気色ばんだ方々が おられたではないですか。 118 00:11:32,088 --> 00:11:37,427 まあ 見慣れぬやつが おったからではないか? 119 00:11:37,427 --> 00:11:41,097 そうですかね…。 120 00:11:41,097 --> 00:11:47,971 (ノブ)伊奈 服部 原田。 121 00:11:47,971 --> 00:11:57,271 伊奈 服部 原田 本多。 122 00:12:00,383 --> 00:12:05,722 おはようございます! おはようございます! 123 00:12:05,722 --> 00:12:07,657 おはようございます! 田中様! 124 00:12:07,657 --> 00:12:10,393 金田様! 左の真ん中の方。 こちらかの。 125 00:12:10,393 --> 00:12:13,296 内藤様。 おはようございます! 126 00:12:13,296 --> 00:12:15,596 おはようございます! 127 00:12:17,734 --> 00:12:19,669 おはようございます! 田中様! 128 00:12:19,669 --> 00:12:22,405 おはようございます! はい これ 木原様! 129 00:12:22,405 --> 00:12:24,340 か… 金田様…。 130 00:12:24,340 --> 00:12:27,744 (万福)10足ほど 迷子になってしまいましたか。 131 00:12:27,744 --> 00:12:32,415 いやぁ。 申し訳ございませぬ。 132 00:12:32,415 --> 00:12:35,318 まあ 10名の名は分かっておるゆえ→ 133 00:12:35,318 --> 00:12:37,754 謝りつつ 確かめて お出しすれば。 134 00:12:37,754 --> 00:12:41,090 (ノブ)そうそう。 分かっておりますゆえな。 135 00:12:41,090 --> 00:12:46,963 昨夜は 何時まで覚えたのだ。 え? 136 00:12:46,963 --> 00:12:51,100 3日で覚えると言うたろう。 137 00:12:51,100 --> 00:12:55,772 昨夜は何時までやり どこまで覚えたのだ! 138 00:12:55,772 --> 00:13:01,578 いや… 年を取りますと 夜が きつうなりまして。 ヘヘヘッ…。 139 00:13:01,578 --> 00:13:03,580 ごまかすな~! 140 00:13:03,580 --> 00:13:05,582 ≪(忠勝)おい! 141 00:13:05,582 --> 00:13:07,717 うわっ! 142 00:13:07,717 --> 00:13:12,388 (忠勝)おぬし。 何故 ここにおる。 143 00:13:12,388 --> 00:13:14,724 ふるさとじゃし。 144 00:13:14,724 --> 00:13:17,393 今すぐ出ていけ! この恥知らずが! 145 00:13:17,393 --> 00:13:22,065 (ノブ)大久保様のお引き立てで… 殿も こちらへと…。 146 00:13:22,065 --> 00:13:24,400 もう 10年も前の事では ございませぬか! 147 00:13:24,400 --> 00:13:26,736 出てゆけと申しておる! 148 00:13:26,736 --> 00:13:29,405 (康政)おい やめぬか! 康政! 149 00:13:29,405 --> 00:13:34,077 殿のお決めになった事じゃ。 こらえてくれ。→ 150 00:13:34,077 --> 00:13:39,415 お前の気持ちは 殿に お伝えするゆえ 頼む! 151 00:13:39,415 --> 00:13:42,415 俺の顔に免じ! 152 00:13:46,756 --> 00:13:50,426 ああ~! ああ~! 153 00:13:50,426 --> 00:14:02,372 ♪♪~ 154 00:14:02,372 --> 00:14:05,072 (万千代)榊原様! 155 00:14:07,043 --> 00:14:09,946 (万千代)あの者は一体。 156 00:14:09,946 --> 00:14:14,384 あやつは 三河一向一揆で 殿に刃を向け→ 157 00:14:14,384 --> 00:14:19,084 あげくの果てに 他国へ逃げた者じゃ。 158 00:14:20,723 --> 00:14:23,393 本多様とは どのような ご縁で。 159 00:14:23,393 --> 00:14:27,063 あれは 本多正信という 一族の者でな。→ 160 00:14:27,063 --> 00:14:29,966 本多からすれば 切って捨てたいような→ 161 00:14:29,966 --> 00:14:33,403 身内の恥なのじゃ。 162 00:14:33,403 --> 00:14:36,306 あの 何故 さような者を→ 163 00:14:36,306 --> 00:14:39,075 我らの下に おつけになったのでしょうか。 164 00:14:39,075 --> 00:14:43,413 殿のご差配じゃ。 そなたらが口を出す事ではない。 165 00:14:43,413 --> 00:14:45,348 (万千代)あの もしや 殿は→ 166 00:14:45,348 --> 00:14:48,048 あそこを掃きだめにする おつもりなのでは。 167 00:14:51,087 --> 00:14:56,759 (康政)それは 殿を蔑む言葉と とれるが。 168 00:14:56,759 --> 00:14:59,662 え… あ… え…! 169 00:14:59,662 --> 00:15:02,565 殿が どう受け取られるかは 分からぬが→ 170 00:15:02,565 --> 00:15:05,568 おぬしの言い条は申し上げておく。 171 00:15:05,568 --> 00:15:10,306 あ… お許し下さいませ! 榊原様 あの…。→ 172 00:15:10,306 --> 00:15:14,243 榊原様 それだけは! 173 00:15:14,243 --> 00:15:21,718 ♪♪~ 174 00:15:21,718 --> 00:15:34,297 (正信と万福の話し声) 175 00:15:34,297 --> 00:15:37,266 (万千代)何をしておる。 176 00:15:37,266 --> 00:15:40,069 ノブより 流浪中の話を聞いておりまして。 177 00:15:40,069 --> 00:15:43,406 ハハハハハッ。 笑うな! 178 00:15:43,406 --> 00:15:49,078 おい おぬしには 何としても ものになってもらうからな。 179 00:15:49,078 --> 00:15:52,749 おぬしを 一人前にせぬ事には→ 180 00:15:52,749 --> 00:15:58,421 俺は もう 小姓にしてくれとすら言えぬ。 181 00:15:58,421 --> 00:16:05,028 俺の出世が 潰れてしまうからな! 182 00:16:05,028 --> 00:16:06,963 ≪(使者)ごめん! ≪いかがした。 183 00:16:06,963 --> 00:16:10,366 ≪(使者)岡崎より参りました。 急ぎ お取り次ぎを願います! 184 00:16:10,366 --> 00:16:12,666 参れ。 はっ。 185 00:16:17,040 --> 00:16:19,709 岡崎より…。 186 00:16:19,709 --> 00:16:22,612 (正信)あの様子では 戦かもしれませぬな。 187 00:16:22,612 --> 00:16:26,582 武田が 再び攻めてきたのでは ございませぬかの。 188 00:16:26,582 --> 00:16:30,720 武田と戦…! 189 00:16:30,720 --> 00:16:34,057 天正3年4月。 190 00:16:34,057 --> 00:16:37,727 武田勝頼率いる武田軍が→ 191 00:16:37,727 --> 00:16:43,066 再び 三河 遠江への侵入を開始。 192 00:16:43,066 --> 00:16:48,938 (武田勝頼)えい! (一同)お~! 193 00:16:48,938 --> 00:16:54,077 その勢いは 徳川方を 圧倒し→ 194 00:16:54,077 --> 00:16:59,777 勝頼は長篠城を包囲するに至った。 195 00:17:03,886 --> 00:17:06,656 (康政)長篠 吉田。→ 196 00:17:06,656 --> 00:17:08,591 ここを抑えられると→ 197 00:17:08,591 --> 00:17:14,363 徳川の2つの要である 浜松と岡崎の間を→ 198 00:17:14,363 --> 00:17:17,033 断たれる事になりまする。 199 00:17:17,033 --> 00:17:20,369 (忠勝)長篠は確か…。 200 00:17:20,369 --> 00:17:24,707 (康政)おととし 武田より寝返った 奥平の守る城じゃ。 201 00:17:24,707 --> 00:17:27,043 (忠勝)再び寝返ったりは せぬであろうな。 202 00:17:27,043 --> 00:17:30,913 (常慶)今のところ その気配は 聞こえてきませぬが。 203 00:17:30,913 --> 00:17:35,384 石川殿。 織田は どう言うておるのですか。 204 00:17:35,384 --> 00:17:39,055 (数正)武田は 確実に 勢いを盛り返しておる。 205 00:17:39,055 --> 00:17:42,391 何としても ここで たたきのめさねばならぬとの→ 206 00:17:42,391 --> 00:17:45,061 仰せにございます。 あまたの援軍を→ 207 00:17:45,061 --> 00:17:48,397 よこして下さるそうです。 しかしながら→ 208 00:17:48,397 --> 00:17:53,069 徳川に 急ぎ 調えてもらいたいものがあると。 209 00:17:53,069 --> 00:17:56,069 (家康)調えるもの? 210 00:18:01,878 --> 00:18:05,648 六左。 殿…。 211 00:18:05,648 --> 00:18:10,353 もう 殿ではないぞ。 近藤殿が気を悪くなさる。 212 00:18:10,353 --> 00:18:15,024 さようでした。 あの 今日は。 213 00:18:15,024 --> 00:18:18,694 直久の事で 松下より知らせが来たゆえ→ 214 00:18:18,694 --> 00:18:23,994 ご報告をと思うて。 あ… さようで…。 215 00:18:30,039 --> 00:18:32,339 六左? 216 00:18:35,912 --> 00:18:39,715 近藤殿と折り合いが悪いのか。 217 00:18:39,715 --> 00:18:45,388 はい。 私の姿が しゃくに障るようでして…。 218 00:18:45,388 --> 00:18:47,323 例えば。→ 219 00:18:47,323 --> 00:18:50,059 ただ 歩いておりますだけでも。 220 00:18:50,059 --> 00:18:54,730 [回想] ≪(近藤)おい 待て! はい…。 221 00:18:54,730 --> 00:18:59,402 ぬしは ふざけておるのか! え… な… 何が。 222 00:18:59,402 --> 00:19:05,675 さような歩き方では 戦場で的になるぞ! 223 00:19:05,675 --> 00:19:07,975 (六左衛門)ほかにも。 224 00:19:13,015 --> 00:19:15,918 [回想] (近藤)何じゃ その様は! 225 00:19:15,918 --> 00:19:20,690 気が抜けておるから さように 汗をかくのじゃ! 226 00:19:20,690 --> 00:19:22,625 (六左衛門)あげくの果てには。 227 00:19:22,625 --> 00:19:27,563 [回想] (近藤)近う寄れ。 228 00:19:27,563 --> 00:19:31,701 うぬは 何故 さように でかいのじゃ! 229 00:19:31,701 --> 00:19:34,001 下がれ! 暑苦しい! 230 00:19:35,571 --> 00:19:39,575 (六左衛門) とまあ さような具合でして。 231 00:19:39,575 --> 00:19:43,045 近藤殿は 武張ったお方じゃからのう。 232 00:19:43,045 --> 00:19:47,717 はい…。 恐らく それがしの一挙手一投足が→ 233 00:19:47,717 --> 00:19:53,055 まぬけな男だと 物語っておるのだと思います。 234 00:19:53,055 --> 00:19:58,728 六左。 無理をして ここにおる事もないのじゃぞ。 235 00:19:58,728 --> 00:20:02,064 松下に戻る手もあろうし。 236 00:20:02,064 --> 00:20:05,735 役立たずは 松下でも同じにございまして。 237 00:20:05,735 --> 00:20:08,638 若の守り役 しのの手前もあり→ 238 00:20:08,638 --> 00:20:12,338 誰も あからさまには 言いませなんだが。 239 00:20:16,746 --> 00:20:22,618 いっそ 武家をやめるという手もあるぞ。 240 00:20:22,618 --> 00:20:28,758 百姓でも商人でも その方が 向いておるのではないか? 241 00:20:28,758 --> 00:20:32,428 それは 自分でも よう分かっておるのですが…。 242 00:20:32,428 --> 00:20:38,100 その…。 何じゃ。 243 00:20:38,100 --> 00:20:44,974 …いや どうしようかな。 何を てれておる。 244 00:20:44,974 --> 00:20:47,777 じ… 実は それがし→ 245 00:20:47,777 --> 00:20:52,448 一度でよいから 武功というものを 立ててみたくございまして。 246 00:20:52,448 --> 00:20:55,117 武功!? あ… いや。 247 00:20:55,117 --> 00:20:59,455 それがしなどが 戦場に出ても 敵の手柄となるだけなのは→ 248 00:20:59,455 --> 00:21:04,060 分かりきっておるのですが。 その…。 249 00:21:04,060 --> 00:21:10,760 向いておらぬがゆえに また 憧れも強いと申しますか。 250 00:21:12,401 --> 00:21:16,272 ならば ここで ふんばるしかないのう。 251 00:21:16,272 --> 00:21:22,411 はい。 お気にかけて頂き ありがとうございました。 殿。 252 00:21:22,411 --> 00:21:24,747 もう 殿ではないというに。 253 00:21:24,747 --> 00:21:26,747 あっ…。 254 00:21:29,618 --> 00:21:31,918 では。 255 00:21:38,094 --> 00:21:40,763 (ため息) 256 00:21:40,763 --> 00:21:46,463 心意気がないわけでは ないのじゃがのう…。 257 00:21:50,773 --> 00:21:54,643 (小姓)こたびの戦 俺も お付きで参る事が決まってのう。 258 00:21:54,643 --> 00:21:58,114 殿のおそばでの働きが 認められたのかもしれぬ。 259 00:21:58,114 --> 00:22:02,385 それでの なんと 父上が 新しく具足をあつらえてくれての。 260 00:22:02,385 --> 00:22:06,055 必ずや 殿をお守りし 武功を立てよなどと言われ→ 261 00:22:06,055 --> 00:22:09,392 俺も期待に沿うよう 殿の盾となって→ 262 00:22:09,392 --> 00:22:11,327 励まなければと思うてな。 263 00:22:11,327 --> 00:22:14,627 これからも 戦など いくらでもございましょう。 264 00:22:19,068 --> 00:22:22,405 (万千代)おい! 何をしておる!→ 265 00:22:22,405 --> 00:22:24,340 まだ 誰も出てきておらぬではないか。 266 00:22:24,340 --> 00:22:28,744 まあまあまあ 恐らく この順で出てらっしゃいますよ。 267 00:22:28,744 --> 00:22:31,414 あ? 初めに出てこられるのは→ 268 00:22:31,414 --> 00:22:37,286 鈴木様 都築様 田中様。 269 00:22:37,286 --> 00:22:39,286 はあ? 270 00:22:46,429 --> 00:22:48,364 (都築)おっ…。 おっ…。 271 00:22:48,364 --> 00:22:53,364 (正信) お役目 ご苦労さまにございます。 272 00:22:56,772 --> 00:22:59,072 ヘヘヘッ。 273 00:23:01,377 --> 00:23:05,247 おい 間違えていたら どうするつもりだ。 274 00:23:05,247 --> 00:23:11,547 失礼であろう。 まあまあ。 見てて下され。 275 00:23:17,726 --> 00:23:22,726 お役目 ご苦労さまにございます。 276 00:23:27,069 --> 00:23:29,738 誰が出てくるのか 分かるのですか? 277 00:23:29,738 --> 00:23:32,408 はい。 見ておりましたところ→ 278 00:23:32,408 --> 00:23:35,744 早く出てこられるお方 共に出てこられるお方は→ 279 00:23:35,744 --> 00:23:38,647 大概 決まっておるように お見受け致し…。 280 00:23:38,647 --> 00:23:44,086 私には かような やり方の方が 合っておるように思いまして。 281 00:23:44,086 --> 00:23:47,386 ヘヘヘッ。 こうして…。 282 00:23:54,730 --> 00:23:57,633 伊奈様 ご苦労さまにございました。 283 00:23:57,633 --> 00:23:59,635 ほら 余ったではないか。 284 00:23:59,635 --> 00:24:03,572 あの 今日は 大久保様は ご一緒では。 285 00:24:03,572 --> 00:24:06,709 殿に残るよう仰せつけられてな。 286 00:24:06,709 --> 00:24:08,644 (正信)さようにございますか。→ 287 00:24:08,644 --> 00:24:11,944 お役目 ご苦労さまにございました。 288 00:24:15,384 --> 00:24:18,287 居残りですか。 289 00:24:18,287 --> 00:24:20,723 お偉い方々と大久保様の間で→ 290 00:24:20,723 --> 00:24:27,396 何か特別に話さねばならぬ事が できたのかもしれませぬな。 291 00:24:27,396 --> 00:24:31,267 裏を返せば 大久保様に話を聞けば→ 292 00:24:31,267 --> 00:24:34,069 今 お偉い方々が 難渋されている事が→ 293 00:24:34,069 --> 00:24:36,739 分かるかもしれぬという事か。 それが何か。 294 00:24:36,739 --> 00:24:40,609 難渋しておる事の そのお役にでも立てば→ 295 00:24:40,609 --> 00:24:45,414 ここを抜け出す きっかけに なるやもしれぬではないか。 296 00:24:45,414 --> 00:24:50,714 少し 聞いてみましょうか。 297 00:24:54,757 --> 00:24:58,427 (正信)大久保様。 今日は ご苦労さまにございました。 298 00:24:58,427 --> 00:25:01,427 どうぞ。 (大久保忠世)おお。 299 00:25:06,035 --> 00:25:10,706 おお すまぬの。 そなた すっかり慣れたようじゃの。 300 00:25:10,706 --> 00:25:14,043 おかげさまで。 しかしながら 大久保様→ 301 00:25:14,043 --> 00:25:18,714 さすがにございますな。 随分と頼りにされておいでで。 302 00:25:18,714 --> 00:25:22,585 頼り。 頼りにされておいでで ございましょう。 303 00:25:22,585 --> 00:25:25,588 こうまで 殿とのお話が長引くとは。 304 00:25:25,588 --> 00:25:29,358 頼りなどではない。 あれは 無理難題じゃ。 305 00:25:29,358 --> 00:25:33,062 (正信)無理難題。 そうじゃ。 306 00:25:33,062 --> 00:25:39,401 そなた 腕のたつ木こりの 集まりなど知らぬか? 307 00:25:39,401 --> 00:25:41,337 (正信)木こり? 308 00:25:41,337 --> 00:25:45,741 近く あまた 木が入り用になるのでの。 309 00:25:45,741 --> 00:25:48,410 (正信)それは 戦で お使いに? 310 00:25:48,410 --> 00:25:51,080 (忠世)今は それ以外なかろう。→ 311 00:25:51,080 --> 00:25:55,951 なんでも 織田に 丸太を 直ちに 3,000本用意せよと→ 312 00:25:55,951 --> 00:26:00,689 言われたそうじゃ。 (正信)さようでございますか。 313 00:26:00,689 --> 00:26:16,038 ♪♪~ 314 00:26:16,038 --> 00:26:19,375 (万福)あれ こちらかのう…。 315 00:26:19,375 --> 00:26:23,045 (小姓)何じゃ。 何かあったか。 316 00:26:23,045 --> 00:26:26,915 (万福)捜し物をしておりまして。 (小姓)捜し物? 317 00:26:26,915 --> 00:26:30,919 (万福)はい。 この辺りで 落としたのではないかと。 318 00:26:30,919 --> 00:26:34,657 (犬丸)かような場所で 何を。 319 00:26:34,657 --> 00:26:36,592 (草履を落とす音) 320 00:26:36,592 --> 00:26:43,065 あ… 父の… 父の形見の守り袋を 落としてしまいましたようで。 321 00:26:43,065 --> 00:26:45,968 (小姓)形見 どのようなものじゃ。 322 00:26:45,968 --> 00:26:49,938 (万福)これくらいの 鶴の刺繍が入った袋なのですが。 323 00:26:49,938 --> 00:26:53,075 (小姓)見たか 犬丸。 (犬丸)いや…。 324 00:26:53,075 --> 00:26:56,375 (万福)おかしいなあ。 325 00:27:02,885 --> 00:27:05,654 (家康)あ…! 申し訳ございませぬ! 326 00:27:05,654 --> 00:27:07,954 すぐに新しいものを。 327 00:27:11,026 --> 00:27:14,697 取り急ぎ こちらを。 328 00:27:14,697 --> 00:27:16,632 用意がよいのう。 329 00:27:16,632 --> 00:27:18,567 草履番にございますから。 330 00:27:18,567 --> 00:27:21,370 そちらは すぐに修繕致しましょう。 331 00:27:21,370 --> 00:27:24,273 殿 こちらは私が。 めっそうもない事にございます。 332 00:27:24,273 --> 00:27:28,243 皆様には 戦のお支度などが ございましょう。 これは私が。 333 00:27:28,243 --> 00:27:32,014 まあ よい。 任せた。 334 00:27:32,014 --> 00:27:35,714 直したら 持ってまいれ。 はっ。 335 00:27:43,058 --> 00:27:48,358 (万千代)殿。 試し履きをして 頂けますでしょうか。 336 00:27:53,702 --> 00:27:58,702 (家康)鼻緒は そなたが あらかじめ切ったではないか。 337 00:28:00,342 --> 00:28:04,012 お戯れを。 338 00:28:04,012 --> 00:28:09,312 (家康)あれは 昨日 鼻緒を すげ替えさせたばかりじゃ。 339 00:28:12,354 --> 00:28:17,054 さような傷み具合では ございませんでしたが。 340 00:28:25,901 --> 00:28:28,704 お許し下さいませ! 341 00:28:28,704 --> 00:28:33,704 こうでもせねば おそばに寄る事も できませぬゆえ! 342 00:28:37,713 --> 00:28:43,051 (万千代)実は お話ししたい事が ございまして。 343 00:28:43,051 --> 00:28:47,351 何じゃ。 わしを侮辱した事か? 344 00:28:48,924 --> 00:28:54,663 いえ! 武田攻めのお話を小耳に挟み→ 345 00:28:54,663 --> 00:29:00,536 私にも お役に立てる事が あるのではないかと。 346 00:29:00,536 --> 00:29:06,236 ほう。 そなたが いかにして。 347 00:29:08,010 --> 00:29:13,882 井伊は 以前に 材木を商っておりました。→ 348 00:29:13,882 --> 00:29:17,352 その折に 手だれの者たちを雇い入れ→ 349 00:29:17,352 --> 00:29:21,690 その時の技は いまだ井伊谷の者に 受け継がれております。 350 00:29:21,690 --> 00:29:25,360 それがしにも 是非 一部 材木の手配を→ 351 00:29:25,360 --> 00:29:29,031 お申しつけ 頂けませんでしょうか! 352 00:29:29,031 --> 00:29:45,380 ♪♪~ 353 00:29:45,380 --> 00:29:50,080 で そなたの望みは。 354 00:29:52,054 --> 00:29:55,724 初陣を飾らせて頂ければと。 355 00:29:55,724 --> 00:29:58,627 (家康)初陣。 はい。 356 00:29:58,627 --> 00:30:04,627 ハハハ ほんに そなたは。 357 00:30:07,069 --> 00:30:10,405 よし。 心得た。 358 00:30:10,405 --> 00:30:14,276 では まず 材木を調達してみせよ。 359 00:30:14,276 --> 00:30:16,576 はっ! 360 00:30:20,082 --> 00:30:25,754 井伊が 500本の切り出しと 戦場への運送を請け負えば→ 361 00:30:25,754 --> 00:30:31,627 虎松は初陣を飾れる という事ですか。 うむ。 362 00:30:31,627 --> 00:30:40,302 そこで 武功の一つでも立てれば 一目置かれるのは間違いない。 363 00:30:40,302 --> 00:30:44,302 そこが 狙いじゃろうの。 364 00:30:50,445 --> 00:30:55,145 戦に行かせるのは嫌か。 365 00:30:58,320 --> 00:31:03,992 虎松が 武家としての出世をと 考える以上→ 366 00:31:03,992 --> 00:31:07,992 そこに 是も非もございますまい。 367 00:31:12,701 --> 00:31:15,404 (南渓)どうした? 368 00:31:15,404 --> 00:31:20,275 いえ。 しかし ここは近藤殿の所領。 369 00:31:20,275 --> 00:31:24,746 勝手に切るわけにもいかぬとも 思いまして。 370 00:31:24,746 --> 00:31:27,746 確かに。 371 00:31:31,420 --> 00:31:36,091 私は 近藤殿への言い訳を考えます。 372 00:31:36,091 --> 00:31:40,762 和尚様は 虎松に こちらで 諸事計らうゆえ→ 373 00:31:40,762 --> 00:31:45,434 しばし待つようにと お返事なさって下さいませ。 374 00:31:45,434 --> 00:32:02,384 ♪♪~ 375 00:32:02,384 --> 00:32:05,053 (方久)戻りました。 (辰)戻りました。 376 00:32:05,053 --> 00:32:08,753 (方久)ああ おとわ様。 今日は売れましたぞ。 377 00:32:10,392 --> 00:32:16,092 方久。 ひとつ頼まれてくれぬか? 378 00:32:23,739 --> 00:32:29,077 おお! 和尚様が 請け負うて 下さったという事ですか。 379 00:32:29,077 --> 00:32:32,948 うむ。 これで俺の出世も 間違いなしじゃ。→ 380 00:32:32,948 --> 00:32:36,952 この勢いで 初陣 初手柄と来れば→ 381 00:32:36,952 --> 00:32:41,423 親の威光をかさに着る小姓どもを ごぼう抜きじゃ! 382 00:32:41,423 --> 00:32:45,761 ハハハハハッ! ごぼう抜きじゃ! ハハハッ ノブ。 383 00:32:45,761 --> 00:32:48,664 さような約束を 万千代となされたのですか。 384 00:32:48,664 --> 00:32:53,101 まあ 構わぬではないか。 小姓にして連れゆくぐらい。 385 00:32:53,101 --> 00:32:56,772 まこと あやつは あの手 この手で 出し抜いてきよる。 386 00:32:56,772 --> 00:32:59,441 万千代に 見どころがあるのは 分かりますが→ 387 00:32:59,441 --> 00:33:03,045 戦場に連れていくには 早すぎますかと。 388 00:33:03,045 --> 00:33:08,383 そうかのう。 15といえば…。 さような意味ではございませぬ。 389 00:33:08,383 --> 00:33:12,054 万千代が こちらに来て まだ みつきとたっておりませぬ。→ 390 00:33:12,054 --> 00:33:18,054 えこひいきがすぎると 小姓どもの妬みも買いましょう。 391 00:33:20,395 --> 00:33:23,298 (家人)申し上げます。 井伊の方久と申す商人が→ 392 00:33:23,298 --> 00:33:26,735 目通りを願っておりますが。 (康政)井伊の? 393 00:33:26,735 --> 00:33:29,071 (家人) できれば 殿と2人だけでと。 394 00:33:29,071 --> 00:33:32,741 (康政)ならぬ。 2人だけなど。 構わぬ。 395 00:33:32,741 --> 00:33:37,441 殿…! 侍ではない。 犬じゃ。 396 00:33:45,754 --> 00:33:48,657 [回想] (忠勝)気賀の! その方 いかがした。 397 00:33:48,657 --> 00:33:53,628 (方久)城を 城を 今川方の大沢に 乗っ取られてしまいました! 398 00:33:53,628 --> 00:33:58,333 (南渓)生きておる者はおらぬか! 生きておる者は。 399 00:33:58,333 --> 00:34:01,036 (傑山)生きておる者はおらぬか! 400 00:34:01,036 --> 00:34:04,706 久しいのう。 方久。 401 00:34:04,706 --> 00:34:07,375 カ~ン! え? 402 00:34:07,375 --> 00:34:13,248 カ~ンカンカンカンカンカン カンカンカンカンカン カンカンカンカンカンカン! 403 00:34:13,248 --> 00:34:17,719 カ~ンカンカンカンカ~ン! 404 00:34:17,719 --> 00:34:20,622 お覚え頂いておるなど 光栄の至り! 405 00:34:20,622 --> 00:34:23,592 いつもより多く ほえてしまいました。 406 00:34:23,592 --> 00:34:31,066 ハハハハハッ。 で 今は 何をしておるのじゃ。 407 00:34:31,066 --> 00:34:34,736 薬や綿布 そして…→ 408 00:34:34,736 --> 00:34:39,436 かような刺繍などを 商ったりしております。 409 00:34:43,411 --> 00:34:45,347 (家康)これは見事な。 410 00:34:45,347 --> 00:34:51,047 (方久)こちらは 差し上げますゆえ お女中方にでも。 411 00:34:57,759 --> 00:35:01,630 是非 お改めを。 412 00:35:01,630 --> 00:35:04,330 井伊殿…! 413 00:35:08,703 --> 00:35:15,577 「ぶしつけにも 文を差し上げる ご無礼をお許し下さいませ。→ 414 00:35:15,577 --> 00:35:20,715 しかしながら 殿にだけ じかに お願いしたく→ 415 00:35:20,715 --> 00:35:24,586 方久に文を託しました。→ 416 00:35:24,586 --> 00:35:29,057 井伊谷が材木をとのお話に ございますが→ 417 00:35:29,057 --> 00:35:32,928 あいにく 今 ここは 近藤殿のご領地。→ 418 00:35:32,928 --> 00:35:39,067 杉一本たりとも 井伊家のものではございませぬ。→ 419 00:35:39,067 --> 00:35:43,738 その井伊谷を まるで我が物であるかのごとく→ 420 00:35:43,738 --> 00:35:48,610 頼みをよこす井伊万千代は 物事の筋目すら まだ分からぬ→ 421 00:35:48,610 --> 00:35:51,613 未熟者かと存じます。→ 422 00:35:51,613 --> 00:35:55,350 殿のご恩情は ありがたき事なれど→ 423 00:35:55,350 --> 00:36:01,223 甘やかしては 本人のためにもならぬとも。→ 424 00:36:01,223 --> 00:36:05,026 ゆえに ここは ひとつ→ 425 00:36:05,026 --> 00:36:09,898 近藤殿に このお役を命じ直しては 頂けませぬでしょうか。→ 426 00:36:09,898 --> 00:36:16,037 さようにして頂ければ 近藤殿と力を合わせて→ 427 00:36:16,037 --> 00:36:22,911 必ずや 500本の調達を お約束致します」。 428 00:36:22,911 --> 00:36:30,051 ハハハハッ。 なんとも奇妙な話じゃ。 429 00:36:30,051 --> 00:36:34,723 井伊の者が 井伊の者の手柄を潰すというのか。 430 00:36:34,723 --> 00:36:37,392 井伊谷が 今の形に おさまるまでには→ 431 00:36:37,392 --> 00:36:40,295 さまざまな事がございました。 432 00:36:40,295 --> 00:36:45,734 家臣を失い 家を失い 私怨を乗り越え→ 433 00:36:45,734 --> 00:36:53,074 ようやく 今の近藤殿との絆が 出来上がったのでございます。 434 00:36:53,074 --> 00:37:00,682 先代にとり大事なのは もはや 井伊のお家ではなく→ 435 00:37:00,682 --> 00:37:05,553 井伊谷が 民にとって 安穏の地である事→ 436 00:37:05,553 --> 00:37:09,024 それだけなのでございます。 437 00:37:09,024 --> 00:37:19,034 ♪♪~ 438 00:37:19,034 --> 00:37:22,904 ≪(方久)カ~ンカンカンカンカンカン! カ~ンカンカンカンカン!→ 439 00:37:22,904 --> 00:37:26,374 おとわ様 おとわ様 おとわ様! 440 00:37:26,374 --> 00:37:30,245 方久! いかがであった! 441 00:37:30,245 --> 00:37:34,545 今日にも 近藤殿に ご沙汰があるかと。 442 00:37:37,385 --> 00:37:41,385 すまぬ! 今日は これで帰る! はいよ。 443 00:37:53,935 --> 00:37:57,405 お呼びにございましょうか。 444 00:37:57,405 --> 00:38:00,675 実は 徳川様より お達しがあってな。 445 00:38:00,675 --> 00:38:04,346 10日のうちに 丸太を500→ 446 00:38:04,346 --> 00:38:09,346 井伊にて調達し 戦場に届けよとの事じゃ。 447 00:38:11,686 --> 00:38:15,357 それは 大層急がねばなりませぬな。 448 00:38:15,357 --> 00:38:19,227 しかしながら 近藤に 切り出しに詳しい者はおらぬ。 449 00:38:19,227 --> 00:38:25,033 そなたの知り合いで 誰か 任せられる者はおらぬか。 450 00:38:25,033 --> 00:38:29,733 既に ご家中におるではないですか。 451 00:38:31,706 --> 00:38:34,609 奥山六左衛門にございます。 452 00:38:34,609 --> 00:38:37,579 (近藤)あの うすのろがか。 はい。 453 00:38:37,579 --> 00:38:42,050 かつて 井伊が材木の商いを やっておりました折→ 454 00:38:42,050 --> 00:38:45,720 切り出しから運送 人足の手配まで→ 455 00:38:45,720 --> 00:38:49,420 その全てを引き受けておりました。 456 00:38:51,593 --> 00:38:55,730 確かに 武勇には優れませぬ。 457 00:38:55,730 --> 00:39:01,536 しかしながら 人柄がよく 人足たちに慕われますゆえ→ 458 00:39:01,536 --> 00:39:05,536 事は 滑らかに進む事かと。 459 00:39:08,009 --> 00:39:10,912 だまされたと思い→ 460 00:39:10,912 --> 00:39:15,212 役目を任せられては いかがにございましょう。 461 00:39:25,026 --> 00:39:28,897 あの話は なし… とは。 462 00:39:28,897 --> 00:39:31,366 再び考えてみたところ→ 463 00:39:31,366 --> 00:39:34,269 あの土地は 近藤に安堵したものであるし。 464 00:39:34,269 --> 00:39:37,238 ならば 近藤に頼むが筋かと思うてな。 465 00:39:37,238 --> 00:39:40,708 頼んだ。 さ… さような…。 466 00:39:40,708 --> 00:39:44,579 (家康)すまぬが こたびは さような事でな。 467 00:39:44,579 --> 00:39:47,382 し… しかし 殿! 468 00:39:47,382 --> 00:39:53,054 あの策は 私が考えましたもの! 考えた褒美に 何とぞ 初陣を。 469 00:39:53,054 --> 00:39:56,391 これからも 嫌というほど 戦に出ねばならぬ。 470 00:39:56,391 --> 00:39:58,326 焦る事もなかろう。 471 00:39:58,326 --> 00:40:01,262 私は もう 15にございます! 472 00:40:01,262 --> 00:40:04,732 本多様などは 13で初陣を飾られ。 473 00:40:04,732 --> 00:40:08,032 わしは 17じゃが。 474 00:40:09,604 --> 00:40:15,376 ハハハッ まあ 戻ったら 小姓には 引きあげてやるゆえ→ 475 00:40:15,376 --> 00:40:18,746 こたびは 留守居を命ずる。 476 00:40:18,746 --> 00:40:23,746 日の本一の留守居 励むがよいぞ。 477 00:40:29,757 --> 00:40:48,109 ♪♪~ 478 00:40:48,109 --> 00:40:50,778 (万千代)あの 腐れ尼じゃ~!→ 479 00:40:50,778 --> 00:40:54,649 あれが 裏から手を回し 握り潰したに決まっておる! 480 00:40:54,649 --> 00:40:57,652 (万福) 確かに 井伊谷は 井伊のものでは ございませぬし。→ 481 00:40:57,652 --> 00:41:01,055 少し 虫のよい考えかと。 482 00:41:01,055 --> 00:41:04,355 (万千代)15じゃぞ。 483 00:41:08,396 --> 00:41:16,738 15の けなげな息子が 頼んでおるのじゃぞ! 484 00:41:16,738 --> 00:41:20,608 それをひねり潰すなど…。 485 00:41:20,608 --> 00:41:25,413 情がないにも ほどがあるではないか!→ 486 00:41:25,413 --> 00:41:28,750 殺す! 必ず殺す! 487 00:41:28,750 --> 00:41:32,420 (万福)最後に お決めになったは 殿にございますよ。 488 00:41:32,420 --> 00:41:35,323 (万千代)まとめて殺す! 489 00:41:35,323 --> 00:41:37,323 殺す! 490 00:41:44,766 --> 00:41:50,104 よし! 切り出せ! 枝を払え! 491 00:41:50,104 --> 00:41:52,040 太いのは 切らんでよいぞ。 492 00:41:52,040 --> 00:41:53,975 運びやすいものから どんどん 切るのじゃ。 493 00:41:53,975 --> 00:41:58,780 張り切っておるのう。 六左。 はい。 494 00:41:58,780 --> 00:42:03,384 (六左衛門) ああ いかん いかん いかん。 そこに まとめてはいかん。 495 00:42:03,384 --> 00:42:08,723 (直之)かような働きなら 自分でも戦のお役に立てる。 496 00:42:08,723 --> 00:42:13,023 これも武功じゃと 涙ぐんでおりましたよ。 497 00:42:15,597 --> 00:42:17,597 そうか。 498 00:42:19,734 --> 00:42:28,076 こうして 井伊谷は 500本の材木を調達し→ 499 00:42:28,076 --> 00:42:32,413 家康たちは 武田と戦うべく→ 500 00:42:32,413 --> 00:42:37,285 長篠へと向かったのじゃった。 501 00:42:37,285 --> 00:42:40,288 続く。 502 00:42:40,288 --> 00:42:45,426 (万千代)俺は 丸太で失ったものを 留守居で取り戻す! 503 00:42:45,426 --> 00:42:50,298 (銃声) (家康)鉄砲にございますか。 504 00:42:50,298 --> 00:42:53,101 長篠へ行ってまいります。 505 00:42:53,101 --> 00:42:56,971 (正信) 殿を信じ バッと前に出るのです。 506 00:42:56,971 --> 00:42:59,971 来た~! 507 00:43:01,909 --> 00:43:06,047 <愛知県安城市。 矢作川の流域は→ 508 00:43:06,047 --> 00:43:09,917 かつて 一向宗の信仰が 盛んな地域でした。→ 509 00:43:09,917 --> 00:43:17,058 ここから発生した三河一向一揆は 若き日の家康を苦しめました。→ 510 00:43:17,058 --> 00:43:22,730 一向宗の門徒だった本多正信は 家康に反旗を翻し→ 511 00:43:22,730 --> 00:43:25,066 一揆に加わりました。→ 512 00:43:25,066 --> 00:43:28,936 正信の出生地と伝わる 村の近くに→ 513 00:43:28,936 --> 00:43:32,236 一向一揆の拠点となった寺が あります> 514 00:43:37,412 --> 00:43:41,282 <寺は 内堀と外堀 二重の堀に囲まれ→ 515 00:43:41,282 --> 00:43:46,282 敷地内に今も残る土塁が 当時の様子をとどめています> 516 00:43:49,757 --> 00:43:53,428 <一揆を鎮圧した家康は 寺院を取り壊し→ 517 00:43:53,428 --> 00:43:56,331 僧侶たちを国外に追放。→ 518 00:43:56,331 --> 00:44:02,031 正信も 三河を離れ 諸国を放浪していたといいます> 519 00:44:04,372 --> 00:44:07,709 <その後 家康のもとに戻った正信は→ 520 00:44:07,709 --> 00:44:10,611 頭角を現し 参謀として活躍。→ 521 00:44:10,611 --> 00:44:14,582 再興を許された寺の 交渉役となります。→ 522 00:44:14,582 --> 00:44:21,055 外交と政治に力を発揮した正信は やがて 家康の懐刀として→ 523 00:44:21,055 --> 00:44:25,055 徳川幕府を支える重臣と なっていくのです>