1 00:00:32,325 --> 00:00:36,263 時は戦国 ところは井伊谷。 2 00:00:36,263 --> 00:00:40,066 井伊家当主の一人娘 おとわには➡ 3 00:00:40,066 --> 00:00:43,737 亀之丞という いいなずけがおった。 4 00:00:43,737 --> 00:00:48,608 じゃが 亀之丞は 父の企てた謀反の廉で➡ 5 00:00:48,608 --> 00:00:53,079 大国 今川に 命を狙われる身に。 6 00:00:53,079 --> 00:00:56,750 更に 今川は 今川寄りの家老➡ 7 00:00:56,750 --> 00:01:00,420 小野和泉守の嫡男 鶴丸を➡ 8 00:01:00,420 --> 00:01:07,093 おとわの婿に迎えるよう 命じたのでござったが…。 9 00:01:07,093 --> 00:01:10,430 (鼓の音) 10 00:01:10,430 --> 00:01:13,430 ≪(たけの悲鳴) 11 00:01:15,302 --> 00:01:17,304 (直盛)どうしたのじゃ? たけ。 12 00:01:17,304 --> 00:01:21,304 (たけ)だ… 旦那様。 おと おと おと… とわ おとわ。 13 00:01:24,778 --> 00:01:29,649 ♬~ 14 00:01:29,649 --> 00:01:32,585 お… お…。 15 00:01:32,585 --> 00:01:35,055 (おとわ)父上 聞いて下され! 16 00:01:35,055 --> 00:01:41,394 あっ… あああああ…! 17 00:01:41,394 --> 00:01:44,297 (千賀)何事です? 18 00:01:44,297 --> 00:01:46,266 ああ~! 19 00:01:46,266 --> 00:01:48,268 お… とわ そ…。 20 00:01:48,268 --> 00:01:50,737 出家するのです! 21 00:01:50,737 --> 00:01:55,608 出家をすれば 誰の嫁にならずとも 済むではないですか! 22 00:01:55,608 --> 00:01:59,412 じゃが…。 (政直)井伊のお答えは どちらと考えれば➡ 23 00:01:59,412 --> 00:02:01,748 よろしいのですかな。 24 00:02:01,748 --> 00:02:04,417 先ほどは 夫婦約束をご承知下さると➡ 25 00:02:04,417 --> 00:02:06,353 お聞き致しましたが。 26 00:02:06,353 --> 00:02:09,089 せぬ! 和泉。 27 00:02:09,089 --> 00:02:12,759 これは断じて井伊の意志ではない。 井伊は 鶴丸を婿に迎える。 28 00:02:12,759 --> 00:02:16,429 なぜ かような事ばかり なさるのじゃ! 29 00:02:16,429 --> 00:02:21,101 鶴は そなたのした事で つらい思いをしておる。 30 00:02:21,101 --> 00:02:26,973 そなたのした事を恥じておった! 31 00:02:26,973 --> 00:02:30,377 和泉 これは 子どもの言うた事。 あの… どうか。 32 00:02:30,377 --> 00:02:35,048 これでは 夫婦約束は 無理ですな。 33 00:02:35,048 --> 00:02:41,921 (直盛)和泉! おい 待て! 和泉! 和泉!➡ 34 00:02:41,921 --> 00:02:46,659 待て! 和泉! 35 00:02:46,659 --> 00:02:51,598 井伊を潰さぬには お下知に 従うしかないと言うたはずです。 36 00:02:51,598 --> 00:02:55,368 どうして その事が お前には分からんのですか! 37 00:02:55,368 --> 00:02:59,739 お… 和尚様が。 和尚様が答えは一つでは…。 38 00:02:59,739 --> 00:03:03,076 それは もう聞きました! 39 00:03:03,076 --> 00:05:41,776 ♬~ 40 00:05:43,369 --> 00:05:47,040 ♬~(囃子) 41 00:05:47,040 --> 00:05:52,378 おとわの出家騒動は 小野和泉守によって➡ 42 00:05:52,378 --> 00:05:58,051 直ちに 今川の知るところと なったのじゃ。 43 00:05:58,051 --> 00:06:07,351 ♬~(囃子) 44 00:06:19,339 --> 00:06:24,744 「度重なる井伊家の振る舞い 言語道断。➡ 45 00:06:24,744 --> 00:06:28,615 この上は 忠義の証しとして➡ 46 00:06:28,615 --> 00:06:33,553 息女 とわを人質として遣わす事」。 (一同)ん!? 47 00:06:33,553 --> 00:06:38,691 (直盛)「この儀に背く事あらば 成敗もやむなし」…。 48 00:06:38,691 --> 00:06:42,362 (朝利)何!? この書状は。 49 00:06:42,362 --> 00:06:46,699 (左馬助)今川より 殿の方へ 直接 使者が参り。 50 00:06:46,699 --> 00:06:48,635 (直由)小野は。 51 00:06:48,635 --> 00:06:52,038 (左馬助) 駿府から戻っておらぬようじゃ。 52 00:06:52,038 --> 00:06:55,375 (直平)戦しかあるまい。 53 00:06:55,375 --> 00:06:59,712 もはや 戦しかあるまい! 54 00:06:59,712 --> 00:07:02,382 戦…? (直平)左馬助!➡ 55 00:07:02,382 --> 00:07:07,053 今川に人質を渡すくらいなら 井伊は 戦に及ぶと➡ 56 00:07:07,053 --> 00:07:09,389 そう伝えてこい! 57 00:07:09,389 --> 00:07:11,324 ご隠居様は ご乱心じゃ。 58 00:07:11,324 --> 00:07:21,401 お前は とわが 一人娘が 人質に取られても平気なのか! 59 00:07:21,401 --> 00:07:25,071 どこの世に どこの世に➡ 60 00:07:25,071 --> 00:07:29,409 娘を人質にやりたい親が ございますかあ! 61 00:07:29,409 --> 00:07:31,344 しかし 人質にやらねば➡ 62 00:07:31,344 --> 00:07:36,683 「井伊を滅ぼす 成敗致す」と ここに書いてあるのですよ! 63 00:07:36,683 --> 00:07:41,354 おとわを差し出さねば 井伊は潰されるのです! 64 00:07:41,354 --> 00:07:47,026 (直平) お前は おとわが 佐名のように なってもよいと言うのか! 65 00:07:47,026 --> 00:07:52,326 佐名と同じ目に おとわが遭ってもよいと! 66 00:07:59,038 --> 00:08:02,375 それは…。 腰抜けどもが! 67 00:08:02,375 --> 00:08:06,045 これでは 井伊が潰れるのは 当たり前じゃ!➡ 68 00:08:06,045 --> 00:08:11,345 ああ~! 潰れてしまえ~! こんな家! 69 00:08:31,003 --> 00:08:34,703 和尚様~。 70 00:08:36,676 --> 00:08:43,349 我は… 我は どうすればよいのじゃあ。 71 00:08:43,349 --> 00:08:48,221 (南渓)どうしたのじゃ。 (泣き声) 72 00:08:48,221 --> 00:08:54,694 う~ん おとわが人質に行かねば 井伊は お取り潰し。 73 00:08:54,694 --> 00:09:00,566 行けば おおじじ様が兵を挙げ これまた お取り潰し。 74 00:09:00,566 --> 00:09:08,708 はあ… どちらにしろ 井伊は潰れるというわけか…。 75 00:09:08,708 --> 00:09:12,044 こんな事になったのは 和尚様のせいじゃ! 76 00:09:12,044 --> 00:09:14,714 わ… わしの? 77 00:09:14,714 --> 00:09:20,052 和尚様が 答えは 答えは 一つではないと言うたから…。 78 00:09:20,052 --> 00:09:28,728 それは おとわの出した答えが お粗末だったからでは。 79 00:09:28,728 --> 00:09:32,331 (泣き声) 80 00:09:32,331 --> 00:09:35,234 泣くな 泣くでない。 悪かった 悪かった。 81 00:09:35,234 --> 00:09:37,534 おとわ。 おとわ。 (泣き声) 82 00:09:46,879 --> 00:09:53,019 いっその事 おとわの出家を➡ 83 00:09:53,019 --> 00:09:57,690 今川に認めてもらってはどうかと 思うのじゃ。 84 00:09:57,690 --> 00:09:59,625 出家をしようとしたから➡ 85 00:09:59,625 --> 00:10:02,361 かようなお下知が 飛んできたわけですが。 86 00:10:02,361 --> 00:10:09,235 思うに 今川が怒っておるのは 出家をするからではなく➡ 87 00:10:09,235 --> 00:10:14,373 井伊が言う事を聞かぬからじゃ。 はあ…。 88 00:10:14,373 --> 00:10:21,714 その怒りの中で 恐らく 今川は 見落としておるのじゃ。 89 00:10:21,714 --> 00:10:26,586 おとわが出家をするという意味を。 90 00:10:26,586 --> 00:10:30,723 意味? (南渓)おとわが出家をすれば➡ 91 00:10:30,723 --> 00:10:34,060 井伊は家督を継ぐものを失う。 92 00:10:34,060 --> 00:10:40,933 次の当主選びは 今川の思うがまま。 93 00:10:40,933 --> 00:10:46,405 そう思わせれば 出家でもよいと 言うてくれるのではないか。 94 00:10:46,405 --> 00:10:51,077 出家… 出家ですか? 95 00:10:51,077 --> 00:10:55,414 まあまあ… それは ほとぼりが冷めた頃に➡ 96 00:10:55,414 --> 00:10:59,285 還俗をさせればよい話かと。 97 00:10:59,285 --> 00:11:04,423 出家する事で 人質を逃れるという奇策。 98 00:11:04,423 --> 00:11:07,326 表向きは おとなしく駿府に行き➡ 99 00:11:07,326 --> 00:11:15,434 その裏で 内々に 南渓の作戦を 進める手はずとなった。 100 00:11:15,434 --> 00:11:18,337 (南渓)駿府の寺での➡ 101 00:11:18,337 --> 00:11:22,308 雪斎禅師に 会える事になってな。 102 00:11:22,308 --> 00:11:28,447 雪斎禅師。 同じ宗門の先達でな。 103 00:11:28,447 --> 00:11:34,253 太守様の学問の師で 今川の軍師でもあられるお方じゃ。 104 00:11:34,253 --> 00:11:40,059 それは 何やら 力がありそうな お方でございますな。 105 00:11:40,059 --> 00:11:44,730 雪斎様を口説き落とせれば もう 勝ったも同然じゃ。 106 00:11:44,730 --> 00:11:47,030 はい! 107 00:11:50,069 --> 00:11:57,743 ところで 関口の佐名様とは どのような お方で。 108 00:11:57,743 --> 00:12:02,081 左馬助伯父様は 駿府へ行くなら➡ 109 00:12:02,081 --> 00:12:06,953 佐名様に ご挨拶をしておいた方がよいと。 110 00:12:06,953 --> 00:12:09,755 そうか。 111 00:12:09,755 --> 00:12:14,627 佐名様というのは 和尚様の妹御でございましょう。 112 00:12:14,627 --> 00:12:19,627 今川に 人質に出されたという。 113 00:12:21,767 --> 00:12:26,639 我は 今まで 全く その事を知らなかったのですが。 114 00:12:26,639 --> 00:12:32,044 皆 なぜ あまり 口にしなかったのですか? 115 00:12:32,044 --> 00:12:37,717 皆 頭が上がらんからじゃないのか。 116 00:12:37,717 --> 00:12:42,017 まあ 会うたら よろしく言っておいてくれ。 117 00:12:43,589 --> 00:12:45,591 はい…。 118 00:12:45,591 --> 00:12:51,263 して 一足先に出た南渓の後を追い➡ 119 00:12:51,263 --> 00:12:56,736 おとわは 駿府へと出立したのじゃった。 120 00:12:56,736 --> 00:13:01,407 和尚様の力で すぐに井伊谷に帰れる➡ 121 00:13:01,407 --> 00:13:06,707 そう思っての。 じゃが…。 122 00:13:22,428 --> 00:13:24,428 (鶴丸)うっ… ああっ…。 123 00:13:32,038 --> 00:13:35,738 喉を通りませぬか。 124 00:13:44,050 --> 00:13:46,952 ≪(弥吉) 殿! 一大事にございます! 125 00:13:46,952 --> 00:13:49,388 (千賀)おとわたちに 何か。 126 00:13:49,388 --> 00:13:54,260 (弥吉)小野の息子が 何者かに 連れ去られたもようでございます。 127 00:13:54,260 --> 00:13:59,398 何者かとは。 (弥吉)それが…。➡ 128 00:13:59,398 --> 00:14:03,736 川名の ご隠居様かと。 129 00:14:03,736 --> 00:14:09,075 (千賀)その事が 駿府に知れたら… とわは…。 130 00:14:09,075 --> 00:14:12,075 川名へ参る。 131 00:14:15,414 --> 00:14:18,751 井伊谷を出て2日。 132 00:14:18,751 --> 00:14:21,087 何も知らない おとわは➡ 133 00:14:21,087 --> 00:14:27,426 第2の都とうたわれた駿府に 到着した。 134 00:14:27,426 --> 00:14:32,031 にぎやかな所じゃな。 駿府というのは。 135 00:14:32,031 --> 00:14:36,702 (左馬助)はい。 駿河のくには 日和が穏やかで➡ 136 00:14:36,702 --> 00:14:39,371 諸国との商いも 盛んでございますから➡ 137 00:14:39,371 --> 00:14:43,242 人や物も集まってまいります。 138 00:14:43,242 --> 00:14:50,983 京の公家なども 荒れた都を嫌い 太守様を頼って やって来たり。 139 00:14:50,983 --> 00:14:58,057 ふ~ん。 何やら すごい所なのじゃな。 140 00:14:58,057 --> 00:14:59,992 あっ! 141 00:14:59,992 --> 00:15:09,068 ♬~(囃子) 142 00:15:09,068 --> 00:15:11,003 あ~! 143 00:15:11,003 --> 00:15:14,303 ほれ。 福じゃ~ 福じゃ。 144 00:15:15,941 --> 00:15:19,411 立派な お屋敷じゃの。 145 00:15:19,411 --> 00:15:23,711 井伊の屋敷より 立派かもしれませぬね。 146 00:15:47,039 --> 00:15:50,339 お名前は? 147 00:15:58,384 --> 00:16:00,319 (笑い声) 148 00:16:00,319 --> 00:16:03,055 とわと申します。 姫のお名前は。 149 00:16:03,055 --> 00:16:04,990 瀬名です。 150 00:16:04,990 --> 00:16:09,395 瀬名姫は 女だてらに蹴鞠をなさるのか。 151 00:16:09,395 --> 00:16:15,067 蹴鞠が うまくなれば 龍王丸様の妻になれるのです。 152 00:16:15,067 --> 00:16:20,739 へえ 今川には さような習わしがあるのか。 153 00:16:20,739 --> 00:16:28,414 瀬名は 龍王丸様の妻となり 今川を手に入れるのです。 154 00:16:28,414 --> 00:16:33,252 ≪(佐名)そなたが とわか。 はい! 155 00:16:33,252 --> 00:16:35,688 (たけ)佐名様でございます。 156 00:16:35,688 --> 00:16:37,688 あ! 157 00:16:43,028 --> 00:16:46,365 (たけ) こたび とわ様が 太守様より➡ 158 00:16:46,365 --> 00:16:49,268 人質となる事を命ぜられました。➡ 159 00:16:49,268 --> 00:16:52,705 佐名様と同じお身の上となる 姫でございます。 160 00:16:52,705 --> 00:16:56,705 今後とも どうぞよしなに。 161 00:17:04,717 --> 00:17:09,417 (佐名)あとは この者に。 162 00:17:12,057 --> 00:17:15,928 ≪お上手でございます。 さあさあ もう一度。➡ 163 00:17:15,928 --> 00:17:19,932 ああ さすがでございます。 164 00:17:19,932 --> 00:17:27,072 佐名様というのは 井伊のお味方ではないのか? 165 00:17:27,072 --> 00:17:31,343 まだ お分かりにならぬとは 思いますが。➡ 166 00:17:31,343 --> 00:17:35,681 佐名様は 今川に人質として送られ➡ 167 00:17:35,681 --> 00:17:40,019 そこで 太守様の お手つきとなったのです。 168 00:17:40,019 --> 00:17:41,954 お手つき…。 169 00:17:41,954 --> 00:17:45,357 逃げろ~! こっちだ。 捕まえたぞ。 170 00:17:45,357 --> 00:17:48,694 おとわ 捕まえた! 171 00:17:48,694 --> 00:17:56,035 その お手つきというのは きつくか? 痛くされたのか? 172 00:17:56,035 --> 00:17:58,370 (せきばらい) 173 00:17:58,370 --> 00:18:03,042 そこまでは存じ上げませんが 何度も何度も➡ 174 00:18:03,042 --> 00:18:06,712 それは もう 数え切れぬほどで ございましょう。 175 00:18:06,712 --> 00:18:08,647 数え切れぬほど! 176 00:18:08,647 --> 00:18:10,582 おとわ 捕まえた! 捕まえた! 177 00:18:10,582 --> 00:18:12,584 おとわ 捕まえた! 捕まえた! 捕まえた! 178 00:18:12,584 --> 00:18:15,387 捕まえた! おとわ 捕まえた! 捕まえた! 179 00:18:15,387 --> 00:18:18,290 (たけ)そのあげく…➡ 180 00:18:18,290 --> 00:18:23,990 飽きたら 雑巾のように 捨て置かれたのでございます。 181 00:18:29,735 --> 00:18:33,605 そうなる事を 半ば分かっていながら➡ 182 00:18:33,605 --> 00:18:37,009 井伊は 佐名様を差し出した。 183 00:18:37,009 --> 00:18:44,683 佐名様に 井伊を恨むなというのは 難しうございましょう。 184 00:18:44,683 --> 00:18:48,554 当たり前じゃ! お手つきなど 一度でよい! 185 00:18:48,554 --> 00:18:51,357 鬼は それで交代じゃ! 186 00:18:51,357 --> 00:18:56,228 姫様…。 187 00:18:56,228 --> 00:18:59,231 たけは 姫様をお守りしますぞ。➡ 188 00:18:59,231 --> 00:19:04,231 決して 佐名様のような目には 遭わせませぬ! 189 00:19:08,374 --> 00:19:14,246 (太原雪斎) その とわ姫とやらを 人質ではなく➡ 190 00:19:14,246 --> 00:19:18,050 出家させるという事で 免じてほしい。 191 00:19:18,050 --> 00:19:22,921 出家しても 人質になっても 井伊の家督が消滅するのは➡ 192 00:19:22,921 --> 00:19:25,924 同じであるのだから という事じゃな。 193 00:19:25,924 --> 00:19:30,062 今川は 東に北条。 194 00:19:30,062 --> 00:19:32,331 西に 三河という➡ 195 00:19:32,331 --> 00:19:35,234 火種を抱えておられます。 196 00:19:35,234 --> 00:19:40,672 たとえ 小国とはいえ 三河に程近い井伊に➡ 197 00:19:40,672 --> 00:19:46,011 これ以上の恨みを抱かせるのは まあ…➡ 198 00:19:46,011 --> 00:19:49,882 あまり 得策ではないのではないかと。 199 00:19:49,882 --> 00:19:53,886 しかし とわ姫は かわいい一人娘であり➡ 200 00:19:53,886 --> 00:19:57,356 唯一の家督を有するもの。 201 00:19:57,356 --> 00:20:01,693 その姫の命を危うくしてまで 刃向かうほどの気概は➡ 202 00:20:01,693 --> 00:20:03,629 今の井伊にはあるまい。 203 00:20:03,629 --> 00:20:11,036 ですが すぐにも 兵を挙げると いきまく者もおりまして。 204 00:20:11,036 --> 00:20:13,939 たかが 人質によこせと 言うだけで。 205 00:20:13,939 --> 00:20:21,380 井伊には 人質を 殊更 忌み嫌う向きがございます。 206 00:20:21,380 --> 00:20:28,053 佐名の事が 今もって 尾を引いており。 207 00:20:28,053 --> 00:20:33,725 まあ 太守様に お伝えしておくが。 208 00:20:33,725 --> 00:20:42,425 やはり 人質として取って置けと お考えになるであろうと思うがの。 209 00:20:53,745 --> 00:20:57,045 和尚様は まだか。 210 00:21:03,088 --> 00:21:07,426 和尚様 いかがでした。 雪斎禅師とのお話し合いは。 211 00:21:07,426 --> 00:21:13,098 あっ… ああ うんうんうん まあまあ まあまあ。 212 00:21:13,098 --> 00:21:16,768 その前に これをな。 213 00:21:16,768 --> 00:21:23,108 これを 佐名おば様に 渡してほしいのじゃ。 214 00:21:23,108 --> 00:21:25,444 この文を? 215 00:21:25,444 --> 00:21:29,114 今川には 寿桂尼様という方がおられる。 216 00:21:29,114 --> 00:21:32,718 太守様のご生母様でな このお方も➡ 217 00:21:32,718 --> 00:21:37,389 大変 力のあるお方じゃ。 そのお方に➡ 218 00:21:37,389 --> 00:21:42,060 太守様に進言してもらいたいと 思うての。 219 00:21:42,060 --> 00:21:44,360 はあ…。 220 00:21:46,398 --> 00:21:52,271 お前から 佐名おば様に 頼んでほしいのじゃ。 221 00:21:52,271 --> 00:21:54,971 我から!? 222 00:22:00,746 --> 00:22:06,084 おば様。 とわでございます。 よろしいでしょうか。 223 00:22:06,084 --> 00:22:08,754 ≪(佐名)用なら 侍女に申せ。 224 00:22:08,754 --> 00:22:12,090 実は ひとつ お願いがございまして。 225 00:22:12,090 --> 00:22:16,962 文を 寿桂尼様に お取り次ぎ願いたいのです。 226 00:22:16,962 --> 00:22:21,262 ≪(佐名)では 差し入れよ。 227 00:22:49,394 --> 00:22:51,330 おば様。 228 00:22:51,330 --> 00:22:55,267 よう 我に かような事が頼めたものじゃ。 229 00:22:55,267 --> 00:22:59,967 ナマグサに 恥を知れと申し伝えよ! 230 00:23:06,411 --> 00:23:10,749 (南渓)あ… まずまずじゃの。 231 00:23:10,749 --> 00:23:13,652 はあ!? 怒るという事は➡ 232 00:23:13,652 --> 00:23:16,421 心が揺れておるという事じゃ。 233 00:23:16,421 --> 00:23:21,093 きっと思い直して 寿桂尼様に とりなしてくれる。 234 00:23:21,093 --> 00:23:24,429 佐名は そういう性分じゃ。 235 00:23:24,429 --> 00:23:29,768 まことですか? あ… 恐らく。 236 00:23:29,768 --> 00:23:35,574 和尚様。 雪斎様にも 断られたのではないですか。 237 00:23:35,574 --> 00:23:40,045 おとわ。 答えは一つとは限らぬ。 238 00:23:40,045 --> 00:23:42,948 道も一本とは限らぬ。 239 00:23:42,948 --> 00:23:46,918 こっちの道が行き止まりなら あちらを行けばよい。 240 00:23:46,918 --> 00:23:52,391 あちらも行き止まりなら どうするのですか。 241 00:23:52,391 --> 00:23:54,726 昔 あるところにの。 242 00:23:54,726 --> 00:23:57,629 我は 明日の話をしておるのじゃ! 243 00:23:57,629 --> 00:24:01,066 諸行無常じゃ! 244 00:24:01,066 --> 00:24:03,735 明日は何が起こるか分からぬ。 245 00:24:03,735 --> 00:24:06,405 太守様が お倒れになるかもしれぬし➡ 246 00:24:06,405 --> 00:24:11,076 今川館が 燃えて落ちるかもしれぬ! 247 00:24:11,076 --> 00:24:13,979 諸行無常じゃ。 248 00:24:13,979 --> 00:24:20,279 南渓の策は ことごとく 失敗したのじゃった。 249 00:24:22,421 --> 00:24:25,757 (直盛)鶴丸を人質に取るなど お考えがないにも➡ 250 00:24:25,757 --> 00:24:28,660 ほどがあります! (直平)何を言うか!➡ 251 00:24:28,660 --> 00:24:31,563 わしほど考えておる者はおらん! 252 00:24:31,563 --> 00:24:37,369 この先 とわの人質をよい事に 小野は やりたい放題じゃ。 253 00:24:37,369 --> 00:24:42,069 小野を抑えるには この方法しかない。 254 00:24:44,042 --> 00:24:51,383 ならば 弟もさらった方が ようございましょう。 255 00:24:51,383 --> 00:24:53,318 鶴? 256 00:24:53,318 --> 00:24:58,724 (鶴丸)私一人ならば 父は見捨てるだけでございます。 257 00:24:58,724 --> 00:25:02,060 道理じゃ。 258 00:25:02,060 --> 00:25:05,731 じじ様! ご勘弁下さい! 259 00:25:05,731 --> 00:25:11,431 お座り下さいませ! 皆も! 260 00:25:18,310 --> 00:25:21,079 して 打つ手なく➡ 261 00:25:21,079 --> 00:25:28,079 おとわが人質に行く朝が やって来たのじゃった。 262 00:25:36,361 --> 00:25:40,699 焼け落ちんかったの。 263 00:25:40,699 --> 00:25:44,569 和尚様。 264 00:25:44,569 --> 00:25:48,869 太守様に直訴してみようと 思うての。 265 00:26:01,019 --> 00:26:05,390 姫様。 お待ち申し上げておりました。 266 00:26:05,390 --> 00:26:08,059 これはこれは 南渓様も。 267 00:26:08,059 --> 00:26:12,397 (南渓)とわの門出ゆえ 駆けつけてまいった。 268 00:26:12,397 --> 00:26:15,300 あいすみませぬが ここから先は➡ 269 00:26:15,300 --> 00:26:18,270 おとわ様と そこの者だけで。 270 00:26:18,270 --> 00:26:22,407 え! 何故 わしが付き添えぬ。 271 00:26:22,407 --> 00:26:25,076 太守様のお言葉でございます。 272 00:26:25,076 --> 00:26:27,412 わしとて 目付であろう! 273 00:26:27,412 --> 00:26:31,412 姫様 参りましょうか。 え! 274 00:26:51,603 --> 00:26:56,603 (寿桂尼) 「とわを出家せしむれは…」。 275 00:27:11,389 --> 00:27:15,389 しばし ここで お待ちを。 276 00:27:20,732 --> 00:27:24,069 小野様! 和泉守様! 何か? 277 00:27:24,069 --> 00:27:26,738 ただいま 国元より 早馬が参りまして➡ 278 00:27:26,738 --> 00:27:28,673 川名のご隠居様なるお方に➡ 279 00:27:28,673 --> 00:27:32,544 ご嫡男が 奪われたそうにございます! 280 00:27:32,544 --> 00:27:35,244 鶴丸が…! 281 00:27:41,686 --> 00:27:47,359 おとわ様。 我々は どうなるのでございましょうか。 282 00:27:47,359 --> 00:27:53,359 川名のご隠居様の事が 太守様のお耳に入ったら…。 283 00:27:56,701 --> 00:28:00,372 なんとかせねばな。 284 00:28:00,372 --> 00:28:07,372 え? 元はと言えば 我のせいなのじゃから。 285 00:28:11,383 --> 00:28:14,286 (ふすまが開く音) 286 00:28:14,286 --> 00:28:20,392 ♬~(囃子) 287 00:28:20,392 --> 00:28:24,262 太守様は 能のお稽古の最中で いらっしゃるゆえ➡ 288 00:28:24,262 --> 00:28:27,265 しばし待たれよとの仰せじゃ。 289 00:28:27,265 --> 00:28:29,965 かたじけのう存じます。 290 00:28:33,939 --> 00:28:38,677 (雪斎) どれ わしでよければ 話を伺うが。 291 00:28:38,677 --> 00:28:41,977 (政直)これは雪斎様。 292 00:28:46,017 --> 00:28:53,692 (尼侍女)大方様にあらせられる。 太守様のご生母様にございますぞ。 293 00:28:53,692 --> 00:28:56,692 寿桂尼様。 294 00:28:58,363 --> 00:29:02,363 よい。 面を上げよ。 295 00:29:06,237 --> 00:29:11,710 人質に来た 井伊のとわとは そちか。 296 00:29:11,710 --> 00:29:17,382 はい! 太守様は お取り込み中のようじゃ。 297 00:29:17,382 --> 00:29:23,722 どれ 待つ間 蹴鞠でも見ぬか? 298 00:29:23,722 --> 00:29:26,057 蹴鞠? 299 00:29:26,057 --> 00:29:45,010 ♬~ 300 00:29:45,010 --> 00:29:47,912 瀬名様。 301 00:29:47,912 --> 00:29:53,685 おや 瀬名を知っておるのか? はい! 302 00:29:53,685 --> 00:29:59,557 あれは いつも 子どもらの蹴鞠に入りたがる。 303 00:29:59,557 --> 00:30:06,264 勝てば 褒美に 龍王丸の妻にしてもらうのじゃと。 304 00:30:06,264 --> 00:30:08,233 ご褒美? 305 00:30:08,233 --> 00:30:13,705 龍王丸に勝てば 何でも褒美がもらえるのじゃ。 306 00:30:13,705 --> 00:30:16,705 何でも…! 307 00:30:20,378 --> 00:30:23,715 龍王丸様というのは あの子ですか? 308 00:30:23,715 --> 00:30:28,053 あの子に勝てば 何でも褒美がもらえるのですか? 309 00:30:28,053 --> 00:30:34,726 そうじゃ。 鞠を長く蹴り続ければ それでよい。 310 00:30:34,726 --> 00:30:50,275 ♬~ 311 00:30:50,275 --> 00:30:54,079 (龍王丸)今日の相手は。 はい! 312 00:30:54,079 --> 00:30:57,415 龍王丸様! 313 00:30:57,415 --> 00:30:59,715 (瀬名)おとわ様!? 314 00:31:04,089 --> 00:31:08,426 我と一番 勝負をお願い申しまする。 315 00:31:08,426 --> 00:31:12,764 誰じゃ こいつは。 お願い申し上げ奉りまする! 316 00:31:12,764 --> 00:31:23,408 ♬~ 317 00:31:23,408 --> 00:31:25,777 始め! 318 00:31:25,777 --> 00:31:29,447 うわっ あ…。 319 00:31:29,447 --> 00:31:35,747 何だ 口ほどにもない。 (笑い声) 320 00:31:43,728 --> 00:31:46,028 あっ! 321 00:31:57,742 --> 00:32:01,613 何じゃあ! あの頭は! 322 00:32:01,613 --> 00:32:17,428 (笑い声) 323 00:32:17,428 --> 00:32:19,364 もう一度。 324 00:32:19,364 --> 00:32:23,301 もう一度 お手合わせ願います! 325 00:32:23,301 --> 00:32:26,104 ほう。 326 00:32:26,104 --> 00:32:32,710 あれ。 あれが とわ姫にございます。 327 00:32:32,710 --> 00:32:36,581 お願いします! お願いします! 328 00:32:36,581 --> 00:32:39,050 何故 蹴鞠を。 329 00:32:39,050 --> 00:32:41,953 褒美が欲しいようですよ。 330 00:32:41,953 --> 00:32:43,953 褒美。 331 00:32:45,723 --> 00:32:47,723 始め! 332 00:32:57,068 --> 00:32:59,068 あっ! 333 00:33:11,416 --> 00:33:14,416 もう一戦! 334 00:33:16,087 --> 00:33:18,022 うわっ…。 335 00:33:18,022 --> 00:33:20,322 もう一戦! 336 00:33:27,098 --> 00:33:29,398 もう一戦! 337 00:33:33,705 --> 00:33:36,005 もう一戦! 338 00:33:37,575 --> 00:33:40,875 もう一戦! もう一戦! 339 00:33:42,714 --> 00:33:45,414 もう一戦! 340 00:33:47,051 --> 00:33:54,926 (寿桂尼) 何が欲しいのだか知りませんが まあ しつこい事です。 341 00:33:54,926 --> 00:33:57,061 やめさせます。 342 00:33:57,061 --> 00:34:00,732 面白いではないですか。 343 00:34:00,732 --> 00:34:03,401 (龍王丸)ああっ! 344 00:34:03,401 --> 00:34:16,748 ♬~ 345 00:34:16,748 --> 00:34:19,448 勝った。 346 00:34:22,620 --> 00:34:26,620 褒美を。 褒美を下さいませ。 347 00:34:28,359 --> 00:34:31,696 こんなもの 勝ったとは言わぬ! 348 00:34:31,696 --> 00:34:33,631 そんな事をおっしゃらず。 349 00:34:33,631 --> 00:34:37,035 お願いします。 どうか 褒美を。 350 00:34:37,035 --> 00:34:38,970 厚かましいにもほどがあろう! 351 00:34:38,970 --> 00:34:41,670 (たけ)姫様。 352 00:34:54,052 --> 00:34:57,922 うわあああああああ! 353 00:34:57,922 --> 00:34:59,924 あっ! うわっ! 354 00:34:59,924 --> 00:35:04,696 龍王丸様! 何をする! 龍王丸様 褒美を下され! 355 00:35:04,696 --> 00:35:11,402 龍王丸様! 我は その褒美がないと 困るのじゃ。 356 00:35:11,402 --> 00:35:15,073 井伊が 井伊が潰れてしまうのじゃ! 357 00:35:15,073 --> 00:35:17,742 姫様! おやめ下さいませ。 358 00:35:17,742 --> 00:35:20,411 頼む! 褒美を! 359 00:35:20,411 --> 00:35:27,411 龍王丸様 褒美を下され! 龍王丸様! 360 00:35:29,087 --> 00:35:32,087 太守様にございます。 361 00:35:33,691 --> 00:35:35,691 あっ! 362 00:35:39,030 --> 00:35:45,330 (政直)井伊より 人質に参りました とわ姫にございます。 363 00:35:48,039 --> 00:35:51,039 面を上げよ。 364 00:35:53,711 --> 00:35:59,050 井伊直盛が娘 とわと申します。 365 00:35:59,050 --> 00:36:01,719 龍王丸様に勝ちました。 366 00:36:01,719 --> 00:36:06,591 ご褒美を頂きたく おとりなしを願いまする! 367 00:36:06,591 --> 00:36:10,395 父上! こんなものは 勝ちと申しませぬ!➡ 368 00:36:10,395 --> 00:36:12,730 何度も何度も勝つまでやめず!➡ 369 00:36:12,730 --> 00:36:15,633 こいつは ひきょう者にござりまする! 370 00:36:15,633 --> 00:36:19,633 蹴鞠をやっておったのです。 371 00:36:28,746 --> 00:36:32,617 何を所望じゃ。 372 00:36:32,617 --> 00:36:38,556 井伊に 井伊に お返し頂きたく存じます。 373 00:36:38,556 --> 00:36:42,693 (政直) 姫 そのような無体な望みを。➡ 374 00:36:42,693 --> 00:36:45,029 お忘れ下さいませ。 375 00:36:45,029 --> 00:36:50,368 (雪斎)恐れながら ひと言 申し上げたき儀がございます。➡ 376 00:36:50,368 --> 00:36:55,039 その者は粘り腰の実によい闘いを 致しました。➡ 377 00:36:55,039 --> 00:37:00,912 よい闘いをした者には 褒美をとらせるのが 武門の習い。 378 00:37:00,912 --> 00:37:07,385 とわ姫には 褒美をつかわすのが 筋かと存じます。 379 00:37:07,385 --> 00:37:13,057 龍王にも 見本を示さねばなりませぬしね。 380 00:37:13,057 --> 00:37:17,057 ありがたきお心遣いなれど。 381 00:37:24,402 --> 00:37:30,208 褒美をつかわす。 去ってよいとの仰せじゃ。 382 00:37:30,208 --> 00:37:48,025 ♬~ 383 00:37:48,025 --> 00:37:50,928 (政直)お待ち下さいませ。 384 00:37:50,928 --> 00:38:06,711 ♬~ 385 00:38:06,711 --> 00:38:09,011 (扉が開く音) 386 00:38:11,048 --> 00:38:13,718 おとわ様! 387 00:38:13,718 --> 00:38:30,067 ♬~ 388 00:38:30,067 --> 00:38:32,670 和尚様! 389 00:38:32,670 --> 00:38:35,573 左馬助伯父様! 390 00:38:35,573 --> 00:38:40,344 ご無事だったのですな! ご無事で! うむ。 391 00:38:40,344 --> 00:38:43,681 このお姿は? まさか 逃げてこられて!? 392 00:38:43,681 --> 00:38:46,584 褒美をもろうたのです。 393 00:38:46,584 --> 00:38:49,284 褒美…? 394 00:38:52,690 --> 00:39:00,364 「一女 とわの出家をもって 本領安堵とす」…! 395 00:39:00,364 --> 00:39:04,702 雪斎禅師と寿桂尼様が おとりなし下さり➡ 396 00:39:04,702 --> 00:39:07,605 こういう次第に。 397 00:39:07,605 --> 00:39:11,576 うむ。 そうか…。 398 00:39:11,576 --> 00:39:17,715 まこと 明日は何が起こるか 分かりませぬ。 399 00:39:17,715 --> 00:39:23,387 諸行無常でございますな。 和尚様。 400 00:39:23,387 --> 00:39:27,258 でかしたぞ おとわ。 401 00:39:27,258 --> 00:39:34,332 ようやった。 途方もない大手柄じゃ。 402 00:39:34,332 --> 00:39:37,032 はい! 403 00:39:42,206 --> 00:39:47,878 (雪斎) 私も 人質など それほどの事かと 思うたのですが➡ 404 00:39:47,878 --> 00:39:53,017 井伊は とわ姫を 人質に取られるならばと➡ 405 00:39:53,017 --> 00:39:56,687 小野の息子を 人質に捕らえたそうで。 406 00:39:56,687 --> 00:40:02,360 仕置きが過ぎ 謀反となるのは ご本意ではございますまいかと➡ 407 00:40:02,360 --> 00:40:07,031 あのようなまねを致しました。 408 00:40:07,031 --> 00:40:16,040 (今川義元) まあ 井伊には 三河攻めで 働いてもらわねばならんしの。 409 00:40:16,040 --> 00:40:20,911 お分かり頂き かたじけのう存じます。 410 00:40:20,911 --> 00:40:28,619 しかし あれも うまく使わねばの。 411 00:40:28,619 --> 00:40:45,619 ♬~ 412 00:40:59,617 --> 00:41:02,917 ≪(物音) 413 00:41:15,066 --> 00:41:18,436 何用でございますか? 414 00:41:18,436 --> 00:41:22,306 寿桂尼様に おとりなしをしてくれたのは➡ 415 00:41:22,306 --> 00:41:27,445 そなたか? 何の事でございますやら。 416 00:41:27,445 --> 00:41:33,718 そなたは いつも 井伊を救ってくれるの。 417 00:41:33,718 --> 00:41:37,018 かたじけない。 418 00:41:40,057 --> 00:41:45,730 二度と おいでにならないで下さいませ。 419 00:41:45,730 --> 00:41:48,065 兄上。 420 00:41:48,065 --> 00:42:05,416 ♬~ 421 00:42:05,416 --> 00:42:13,416 こうして 無事 井伊への帰還となったのでござる。 422 00:42:17,995 --> 00:42:20,295 おとわ~! 423 00:42:22,967 --> 00:42:25,736 父上! 424 00:42:25,736 --> 00:42:35,713 ♬~ 425 00:42:35,713 --> 00:42:40,013 おとわ! 父上! 426 00:42:42,052 --> 00:42:45,723 おとわ! 父上! 427 00:42:45,723 --> 00:42:50,023 おとわ! 父上~! 428 00:42:51,595 --> 00:42:54,895 おとわ! 429 00:42:58,736 --> 00:43:03,407 (直盛)ああ おとわ。 430 00:43:03,407 --> 00:43:06,107 ハハハハハッ! 431 00:43:08,279 --> 00:43:10,281 続く。 432 00:43:10,281 --> 00:43:14,752 とわは 立派な次郎法師になります。 433 00:43:14,752 --> 00:43:18,622 もう嫌じゃ! 小野に よいようにされるつもりか! 434 00:43:18,622 --> 00:43:21,625 ふがいないにも ほどがあります! (直盛)もう 容赦はせぬ。 435 00:43:21,625 --> 00:43:23,761 覚悟! 436 00:43:23,761 --> 00:43:28,461 形こそ女子であれ あれは次郎。 437 00:43:33,037 --> 00:43:38,737 <静岡県静岡市は 今川義元が支配していた地です> 438 00:43:40,711 --> 00:43:46,011 <この駿府城は 後年 徳川家康が築城したものです> 439 00:43:49,720 --> 00:43:55,720 <かつては この辺りに 今川氏の 館があったといわれています> 440 00:43:58,395 --> 00:44:01,298 <今川氏の勢力が 拡大していった背景に➡ 441 00:44:01,298 --> 00:44:07,598 一人の軍師の存在がありました。 太原雪斎です> 442 00:44:14,411 --> 00:44:20,711 <義元は 館の近くに建立した 臨済寺に 雪斎を招きました> 443 00:44:27,424 --> 00:44:33,697 <義元が幼い頃から 養育係として仕えていた雪斎。➡ 444 00:44:33,697 --> 00:44:39,697 次第に彼は 軍師としての頭角を 現していきます> 445 00:44:44,708 --> 00:44:52,008 <軍師 雪斎の存在が 今川の力を 盤石なものにしていったのです> 446 00:45:32,323 --> 00:45:36,727 <雲霧仁左衛門に復讐を誓う 磯部主膳は➡ 447 00:45:36,727 --> 00:45:41,598 配下の関口を使って 雲霧一党の隠れがを襲い➡ 448 00:45:41,598 --> 00:45:45,069 そこで 定七が命を落とす。➡ 449 00:45:45,069 --> 00:45:50,741 雲霧一党は 定七の敵を取るため 盗めを再開した。➡ 450 00:45:50,741 --> 00:45:54,411 式部は その動きを察知するが➡