1 00:00:33,610 --> 00:00:36,546 (直虎)直親の娘!? 2 00:00:36,546 --> 00:00:40,684 (祐椿尼) そう名乗る者が来ておるそうです。 3 00:00:40,684 --> 00:00:58,035 ♬~ 4 00:00:58,035 --> 00:01:00,704 娘…。 5 00:01:00,704 --> 00:01:05,004 [ 回想 ] (直親)久しいの。 おとわ。 6 00:01:07,044 --> 00:01:11,915 ただの騙りかもしれませぬし。 私が先に見てきますね。 7 00:01:11,915 --> 00:01:15,385 あ… あ! いえ! 私も参ります。 8 00:01:15,385 --> 00:01:17,321 いえ。 まずは 私が。 9 00:01:17,321 --> 00:01:22,259 もし 直親の娘であらば これは 井伊家にとって一大事。 10 00:01:22,259 --> 00:01:26,259 私が行かずして いかが… いかが致しましょう! 11 00:01:27,964 --> 00:04:06,664 ♬~ 12 00:04:09,359 --> 00:04:14,659 ≪(足音) 13 00:04:25,709 --> 00:04:28,044 (祐椿尼)殿。 14 00:04:28,044 --> 00:05:03,346 ♬~ 15 00:05:03,346 --> 00:05:06,683 高瀬というのですか。 16 00:05:06,683 --> 00:05:09,019 (高瀬)へぇ! 17 00:05:09,019 --> 00:05:11,688 (南渓)母御が亡くなる間際に➡ 18 00:05:11,688 --> 00:05:16,026 父は井伊の亀之丞という男と 聞いたそうでな…。 19 00:05:16,026 --> 00:05:21,364 身寄りも なくなったので その話を頼りに出てきた…➡ 20 00:05:21,364 --> 00:05:23,700 のじゃったな? へぇ。 21 00:05:23,700 --> 00:05:26,700 おっかあの名は ユキと。 はっ。 22 00:05:29,372 --> 00:05:32,976 ユキと申しやして。 23 00:05:32,976 --> 00:05:38,676 あいにく 亀之丞は もう 亡くなっておるのですよ。 24 00:05:40,317 --> 00:05:44,017 和尚様より さっき。 25 00:05:45,655 --> 00:05:50,994 あの 娘がおるなどという話を 聞いた事は。 26 00:05:50,994 --> 00:05:54,864 あ…。 あ… 私は。 27 00:05:54,864 --> 00:05:58,164 わしも ないの。 28 00:06:00,670 --> 00:06:04,007 (高瀬)そうですか…。 29 00:06:04,007 --> 00:06:08,678 では おらぁの聞き間違ぇ だったのかもしんねぇない。➡ 30 00:06:08,678 --> 00:06:13,978 分かりました。 ありがとうごぜぇました。 31 00:06:16,019 --> 00:06:19,319 これにて おいとま致しやす。 32 00:06:24,361 --> 00:06:28,698 (祐椿尼)なれど そなた 行く当てなど あるのですか? 33 00:06:28,698 --> 00:06:32,569 たかが 身一つ いかようにもなります。 34 00:06:32,569 --> 00:06:38,308 なれど 母御も もう おらぬのでしょう? 35 00:06:38,308 --> 00:06:42,646 親のおらん者など いくらでも おるしない。 36 00:06:42,646 --> 00:06:46,516 (祐椿尼) それで 大事ないのですか? 37 00:06:46,516 --> 00:06:51,216 しばし 井伊の屋敷におっては どうじゃ。 38 00:06:58,194 --> 00:07:03,333 まことに 亀… 直親の娘ならば➡ 39 00:07:03,333 --> 00:07:07,003 井伊としては 捨て置くわけにも いきますまいし➡ 40 00:07:07,003 --> 00:07:12,342 あ… そなたの父かもしれぬ 亀之丞というは➡ 41 00:07:12,342 --> 00:07:17,013 直親という名で 井伊の当主であった者でな。 42 00:07:17,013 --> 00:07:19,349 ご当主…! 43 00:07:19,349 --> 00:07:24,020 とにかく そなたが まことに 直親殿の娘かどうか➡ 44 00:07:24,020 --> 00:07:26,356 こちらでも調べてみるゆえ。 45 00:07:26,356 --> 00:07:30,656 明らかになるまでは 屋敷に おるがよい。 46 00:07:32,162 --> 00:07:35,462 ありがとうごぜぇます。 47 00:07:42,639 --> 00:07:46,309 (たけ)どう見ても百姓娘ですが➡ 48 00:07:46,309 --> 00:07:51,981 まことなのですか? 直親様のお子というのは。 49 00:07:51,981 --> 00:07:54,884 それは これから調べるそうです。 50 00:07:54,884 --> 00:08:00,990 あの… もし まことなら その➡ 51 00:08:00,990 --> 00:08:04,661 姫様と 夫婦約束をしておられた時の➡ 52 00:08:04,661 --> 00:08:08,531 お子という事になりますよね…。 53 00:08:08,531 --> 00:08:13,670 まあ… 思うところはあるでしょうが。 54 00:08:13,670 --> 00:08:20,009 私事は別にして 井伊の主として➡ 55 00:08:20,009 --> 00:08:24,709 正しく振る舞うつもりでは ないですかね。 56 00:08:27,350 --> 00:08:29,686 では 昊天さんも。 57 00:08:29,686 --> 00:08:36,386 (昊天) はい。 直親様から 女子の話など 聞いた事はございませぬ。 58 00:08:38,495 --> 00:08:44,200 和尚様。 直親を預かっていた 松岡様からは何か。 59 00:08:44,200 --> 00:08:47,637 今 思い起こせば そういう事であったと➡ 60 00:08:47,637 --> 00:08:50,637 思い当たるような事は。 61 00:08:52,976 --> 00:08:56,312 あの ひょっとしたら 直親様も➡ 62 00:08:56,312 --> 00:08:58,982 ご存じなかったのでは ございませぬか? (傑山)さよう。 63 00:08:58,982 --> 00:09:01,885 松岡様が哀れに思われて➡ 64 00:09:01,885 --> 00:09:08,658 たまたま 誰かをあてがわれた だけの事かもしれませぬしな。 65 00:09:08,658 --> 00:09:14,330 あの。 私は 成り行きを 気にしておるわけではないのです。 66 00:09:14,330 --> 00:09:18,001 井伊の当主として まことに直親の子なのかどうか➡ 67 00:09:18,001 --> 00:09:21,001 明らかにしたいだけで。 68 00:09:22,672 --> 00:09:26,009 とにかく 私は気にしておりませぬゆえ! 69 00:09:26,009 --> 00:09:31,709 和尚様。 松岡様に真偽の程を 伺ってみて下さいませ! 70 00:09:39,956 --> 00:09:43,656 (あやめ) 大変 美しうございますね。 71 00:09:45,628 --> 00:09:48,298 (あやめ)ん? 72 00:09:48,298 --> 00:09:52,298 今日は お寺で 何をされたのですか? 73 00:09:54,637 --> 00:09:57,974 (しの)何かあったのですか? 74 00:09:57,974 --> 00:10:05,274 (虎松)母上。 私には姉上がいるのですか? 75 00:10:07,984 --> 00:10:09,919 しの殿に? 76 00:10:09,919 --> 00:10:13,656 成り行きを知らせておきますか。 77 00:10:13,656 --> 00:10:17,994 娘かどうか はっきりしてからで よいのではないですか。 78 00:10:17,994 --> 00:10:21,865 余計な気をもませるのも よくないでしょうし。 79 00:10:21,865 --> 00:10:24,334 そうですね。 80 00:10:24,334 --> 00:10:30,006 ≪(たけ)あれ! しの様! しの様 お待ち下さいませ! 81 00:10:30,006 --> 00:10:32,909 まだ 娘と決まったわけでは ございませぬゆえ! 82 00:10:32,909 --> 00:10:34,878 娘は どこじゃ。 83 00:10:34,878 --> 00:10:37,680 (たけ)そのうち 直虎様から 改めて お話が! 84 00:10:37,680 --> 00:10:40,680 娘を出しなさい! 85 00:10:46,689 --> 00:10:51,361 あのぉ おらの事でごぜぇますか? 86 00:10:51,361 --> 00:10:53,296 そなた…。 87 00:10:53,296 --> 00:10:57,700 しの殿 少し こちらで。 88 00:10:57,700 --> 00:11:00,603 あの 何か。 89 00:11:00,603 --> 00:11:03,573 そなた 名は何という? 90 00:11:03,573 --> 00:11:06,709 高瀬と申します。 91 00:11:06,709 --> 00:11:14,384 高瀬 こちらは そなたの父かも しれぬ人の妻の しの殿じゃ。 92 00:11:14,384 --> 00:11:16,684 奥方様。 93 00:11:21,257 --> 00:11:27,931 そなたが 直親様の娘なら 私の息子とは姉弟になります。 94 00:11:27,931 --> 00:11:35,231 そうなれば 新野のお屋敷にも 顔を出すとよい。 95 00:11:45,682 --> 00:11:53,022 今 身元を確かめておるゆえ お待ち下され。 96 00:11:53,022 --> 00:12:03,032 あの まこと 直親の娘とあらば お腹立ちの事と思うが。 97 00:12:03,032 --> 00:12:08,371 くっ…。 しの殿。 98 00:12:08,371 --> 00:12:15,712 おいたわしや 直虎様。 99 00:12:15,712 --> 00:12:19,382 私とは 結ばれる ずっと前の事なれど➡ 100 00:12:19,382 --> 00:12:22,285 直虎様にすれば。 101 00:12:22,285 --> 00:12:25,054 直虎様は ご出家までされたのに➡ 102 00:12:25,054 --> 00:12:28,391 その間に 直親様は どこぞの女子と➡ 103 00:12:28,391 --> 00:12:31,995 よろしゅうなされておった という事にございましょう? 104 00:12:31,995 --> 00:12:37,867 直虎様が厳しいご修行中に どこぞの女子の前でも笛を吹き➡ 105 00:12:37,867 --> 00:12:43,006 甘ったるいお言葉をかけられ 子までなし…。 106 00:12:43,006 --> 00:12:46,876 我は さような事 みじんも気にしてはおらぬ。 107 00:12:46,876 --> 00:12:48,878 まことにございますか? 108 00:12:48,878 --> 00:12:55,018 あの子が まことの娘ならば 虎松にも姉上ができようし。 109 00:12:55,018 --> 00:12:58,354 娘が増えれば 調略もできよう! 110 00:12:58,354 --> 00:13:00,690 直親は 井伊に➡ 111 00:13:00,690 --> 00:13:03,359 宝をよこしてくれたとさえ 思うておる! 112 00:13:03,359 --> 00:13:10,233 なんと ご立派な。 しのには とても まねできませぬ。 113 00:13:10,233 --> 00:13:14,370 我は 当主なのじゃから 当たり前じゃ! 114 00:13:14,370 --> 00:13:19,242 これは どうも ご無礼を致しました。 115 00:13:19,242 --> 00:13:30,542 ♬~ 116 00:13:33,856 --> 00:13:38,327 (政次) 直親の娘と名乗る者が来た? 117 00:13:38,327 --> 00:13:45,001 (なつ)はい。 亥之助の話なので いまひとつ 要を得ぬのですが。 118 00:13:45,001 --> 00:13:49,872 そうか。 さような者が。 119 00:13:49,872 --> 00:13:52,872 はい。 120 00:13:58,347 --> 00:14:01,017 そうか…。 121 00:14:01,017 --> 00:14:13,596 ♬~ 122 00:14:13,596 --> 00:14:18,034 御用にございますか。 123 00:14:18,034 --> 00:14:22,905 何か お手伝いできる事は ごぜぇませんか。 124 00:14:22,905 --> 00:14:26,375 よかったら そばで見ますか。 125 00:14:26,375 --> 00:14:29,075 へぇ! 126 00:14:32,181 --> 00:14:35,651 もっと近う。 127 00:14:35,651 --> 00:14:51,667 ♬~ 128 00:14:51,667 --> 00:14:54,003 (直之) 村々に確かめてみたところ➡ 129 00:14:54,003 --> 00:14:57,673 ほかに賊に襲われたような所は ございませぬ。 130 00:14:57,673 --> 00:15:01,544 何か異変があれば すぐに知らせよと伝えました。 131 00:15:01,544 --> 00:15:04,547 うむ。 結構。 132 00:15:04,547 --> 00:15:07,683 ほかに何か 詮議したい事はあるか。 133 00:15:07,683 --> 00:15:10,383 (六左衛門)あ…。 134 00:15:13,022 --> 00:15:19,695 直親様の娘かもしれぬという お方の事ですが。 135 00:15:19,695 --> 00:15:25,034 その者の言う事が まことかどうか 今 調べておるところじゃ。 136 00:15:25,034 --> 00:15:28,905 (直之)もし まことに娘ならば…➡ 137 00:15:28,905 --> 00:15:34,310 それがしらは 家内に 加えられるのがよかろうと… の。 138 00:15:34,310 --> 00:15:38,981 (六左衛門) 井伊には人がおりませぬし 虎松様にも姉弟ができますし。 139 00:15:38,981 --> 00:15:41,884 お身内となれば 縁組みなどもできますし➡ 140 00:15:41,884 --> 00:15:43,853 直虎様には おつらいところ。 141 00:15:43,853 --> 00:15:45,855 そなたらに言われずとも 分かっておる! 142 00:15:45,855 --> 00:15:49,992 もとより そのつもりじゃ! 143 00:15:49,992 --> 00:15:53,663 恐れながら。 144 00:15:53,663 --> 00:15:58,534 その者 武田の里より参ったとの事。 145 00:15:58,534 --> 00:16:02,672 武田の間者という事は ございませぬか? (直之)間者!? 146 00:16:02,672 --> 00:16:04,607 あのような子どもがで ございますか? 147 00:16:04,607 --> 00:16:06,542 (政次) 先ほど お見かけ致しましたが➡ 148 00:16:06,542 --> 00:16:10,012 あのくらいになれば 十分に働きもできる事かと。 149 00:16:10,012 --> 00:16:11,948 (六左衛門)いや えっ。 しかし。 150 00:16:11,948 --> 00:16:15,685 (直之)あのような子どもが 間者のわけがあるまい! 151 00:16:15,685 --> 00:16:18,354 さすがに考え過ぎではないか。 152 00:16:18,354 --> 00:16:22,692 井伊の皆様のお耳にも さすがに入る頃かと存じますが➡ 153 00:16:22,692 --> 00:16:27,992 今川と武田に 争う兆しがございます。 154 00:16:32,301 --> 00:16:36,973 武田よりの間者が 井伊に入っても 何ら不思議はございませぬ。 155 00:16:36,973 --> 00:16:43,646 何とぞ よくお考えのほどを。 では。 156 00:16:43,646 --> 00:16:52,989 ♬~ 157 00:16:52,989 --> 00:16:55,891 そのころ 家康のもとに➡ 158 00:16:55,891 --> 00:17:01,330 敵対する今川から 書状が来ておった。 159 00:17:01,330 --> 00:17:03,266 今川は何と。 160 00:17:03,266 --> 00:17:06,669 (家康)いまだ もめておる 引馬の飯尾の件➡ 161 00:17:06,669 --> 00:17:10,339 今川は 飯尾を許してもよいと 言うておる。 162 00:17:10,339 --> 00:17:12,275 武田との雲行きが➡ 163 00:17:12,275 --> 00:17:14,210 怪しく なってきたので➡ 164 00:17:14,210 --> 00:17:18,214 こちらと手を結びたいという腹に ございますか。 165 00:17:18,214 --> 00:17:21,684 今川も苦しいところで あろうからの。 166 00:17:21,684 --> 00:17:25,354 もしや 世話にもなったゆえなどと➡ 167 00:17:25,354 --> 00:17:30,026 お考えなのでは ございますまいな! 168 00:17:30,026 --> 00:17:33,896 今川は 松平を踏みにじった敵に ございますぞ! 169 00:17:33,896 --> 00:17:38,634 殿は 人質に取られておったのを お忘れか! 170 00:17:38,634 --> 00:17:40,934 忘れてはおらぬが…。 171 00:17:42,972 --> 00:17:46,842 (数正)しかし 殿。 殿が哀れと お思いになろうとも➡ 172 00:17:46,842 --> 00:17:51,542 今の我らには 今川に 手を 差し伸べる事などできますまい。 173 00:17:57,520 --> 00:18:00,220 常慶 おるか? 174 00:18:02,992 --> 00:18:05,328 (常慶)はっ。 引馬に戻り➡ 175 00:18:05,328 --> 00:18:08,328 成り行きを見届け 知らせてくれ。 (常慶)はい。 176 00:18:17,673 --> 00:18:22,345 (祐椿尼)まあ よく かような花を。 177 00:18:22,345 --> 00:18:25,247 (たけ)祐椿様が 花がお好きだと 申し上げましたら➡ 178 00:18:25,247 --> 00:18:31,020 高瀬殿が 崖をよじ登られまして。 もう こちらは 気が気でならず。 179 00:18:31,020 --> 00:18:34,290 まあ さようにまでして。 180 00:18:34,290 --> 00:18:41,163 だれさぁ おらぁ 身が軽いのが取り柄だもんで。 181 00:18:41,163 --> 00:18:44,300 間者…。 182 00:18:44,300 --> 00:18:47,203 武田からの間者のう。 183 00:18:47,203 --> 00:18:50,973 果たして さような事まで 考えねばならぬのか➡ 184 00:18:50,973 --> 00:18:55,644 常慶に会い 武田の腹の内を 知りたいところなのですが。 185 00:18:55,644 --> 00:19:01,944 常慶からは来ぬが 松岡様からは来たぞ。 186 00:19:06,655 --> 00:19:10,993 確かに ユキという女は おったようじゃ。 187 00:19:10,993 --> 00:19:15,865 2人でおったところを 見かけた者もおるらしい。 188 00:19:15,865 --> 00:19:22,338 じゃが 子をもうけたか どうかまでは分からぬと。 189 00:19:22,338 --> 00:19:26,208 ほかに聞ける者はおりませぬか。 190 00:19:26,208 --> 00:19:31,947 わしは 誰の子じゃと思う? 191 00:19:31,947 --> 00:19:34,283 おおじじ様の子にございましょう。 192 00:19:34,283 --> 00:19:39,155 表向きは そうなっておるがの。 え! 193 00:19:39,155 --> 00:19:45,895 わしは 母の不義の子じゃ。 194 00:19:45,895 --> 00:19:50,833 おおじじ様は 最後まで ご存じなかったがの。 195 00:19:50,833 --> 00:19:55,304 あまりにも申し訳がないゆえ まかり間違っても➡ 196 00:19:55,304 --> 00:20:00,976 井伊を継ぐ事だけは あってはならぬと 母がの。 197 00:20:00,976 --> 00:20:07,976 さまざまな理由をつけて わしを 寺に放り込んでしもうたのじゃ。 198 00:20:09,652 --> 00:20:13,522 お戯れを。 199 00:20:13,522 --> 00:20:17,526 ありゃあ 信じんかったか。 200 00:20:17,526 --> 00:20:19,662 お人が悪い。 201 00:20:19,662 --> 00:20:27,002 じゃが 子の父親など さように 曖昧なものでの。 202 00:20:27,002 --> 00:20:30,339 どこまで 事情を確かめたところで➡ 203 00:20:30,339 --> 00:20:37,039 まことに 娘かどうかなど 誰にも分からんのではないかのう。 204 00:20:45,888 --> 00:20:48,588 但馬。 205 00:20:51,627 --> 00:20:56,565 いずれは 寝返らせるという事も 考えた上で➡ 206 00:20:56,565 --> 00:21:00,265 受け入れるという手は ありうるか? 207 00:21:02,705 --> 00:21:05,374 なきにしもあらずでしょうが➡ 208 00:21:05,374 --> 00:21:10,045 そこまでして受け入れるまでも ないかと存じます。 209 00:21:10,045 --> 00:21:13,916 しかし まことの娘であれば➡ 210 00:21:13,916 --> 00:21:17,920 井伊のためには よい面も たくさんあろう。 211 00:21:17,920 --> 00:21:21,657 追い出したとて 格好はつくと言うておるのです。 212 00:21:21,657 --> 00:21:23,657 格好…? 213 00:21:27,596 --> 00:21:30,733 間者の疑いがあると言えば➡ 214 00:21:30,733 --> 00:21:35,004 追い出したとて 格好はつくと 言うておるのだ。 215 00:21:35,004 --> 00:21:38,674 それだけのために 間者じゃ何じゃと言いだしたのか。 216 00:21:38,674 --> 00:21:42,011 誤解なさるな。 まことの間者である事も➡ 217 00:21:42,011 --> 00:21:47,349 十分に ありえまする。 あくまで その上での話です。 218 00:21:47,349 --> 00:21:53,689 政次 気持ちは うれしいが。 我は。 219 00:21:53,689 --> 00:22:05,301 ≪(高瀬の鼻歌) 220 00:22:05,301 --> 00:22:09,038 [ 回想 ] (鶴丸)それくらい分かれ。 ばか! ば~!? 221 00:22:09,038 --> 00:22:27,056 ≪(高瀬の鼻歌) 222 00:22:27,056 --> 00:22:30,392 これは。 223 00:22:30,392 --> 00:22:47,876 ≪(高瀬の鼻歌) 224 00:22:47,876 --> 00:22:51,680 高瀬殿 その歌は…? 225 00:22:51,680 --> 00:22:57,019 あっ 死んだおっかあが よく 口ずさんでおりやして。 226 00:22:57,019 --> 00:23:08,030 (鼻歌) 227 00:23:08,030 --> 00:23:29,718 ♬~(笛) 228 00:23:29,718 --> 00:23:35,324 あれは 井伊のために➡ 229 00:23:35,324 --> 00:23:39,662 直親の よこしてくれた 忘れ形見じゃ。 230 00:23:39,662 --> 00:24:09,658 ♬~(笛) 231 00:24:09,658 --> 00:24:14,358 (あやめ) では 直親様の娘に間違いなく。 232 00:24:16,031 --> 00:24:22,905 ええ。 殿は そう見定められたようです。 233 00:24:22,905 --> 00:24:26,041 さようにございますか…。 234 00:24:26,041 --> 00:24:29,712 ついては お披露目の席を設けるので➡ 235 00:24:29,712 --> 00:24:35,012 皆様にも お越し下さるようにとの 仰せです。 236 00:24:55,337 --> 00:24:59,675 しの殿! 知らせは聞かれたか。 237 00:24:59,675 --> 00:25:02,344 先ほど。 そうか。 238 00:25:02,344 --> 00:25:04,680 まあ そういう事でな➡ 239 00:25:04,680 --> 00:25:09,551 井伊は めでたく もう一人 姫を得る事になったのじゃ。 240 00:25:09,551 --> 00:25:12,554 披露目の席で 改めて引き合わせたいゆえ➡ 241 00:25:12,554 --> 00:25:16,254 是非 虎松も お連れ下され。 242 00:25:24,032 --> 00:25:28,032 お寂しかったのだと思いますよ。 243 00:25:29,905 --> 00:25:33,642 直虎様を 忘れておられたわけではないと。 244 00:25:33,642 --> 00:25:36,311 しの殿。 この前も言うたが➡ 245 00:25:36,311 --> 00:25:38,247 我は さような事 みじんも気にしては…。 246 00:25:38,247 --> 00:25:42,184 そうでなければ お二人の絆に➡ 247 00:25:42,184 --> 00:25:49,484 心悩ませ続けた私も 浮かばれませぬ。 248 00:25:53,328 --> 00:25:56,028 では。 249 00:25:57,666 --> 00:26:03,966 直親は 戻ってきた時に 何と言うたと思う。 250 00:26:05,541 --> 00:26:11,213 我が出家をし 竜宮小僧になると言うたと聞き➡ 251 00:26:11,213 --> 00:26:15,217 はいつくばっても 井伊に戻ろうと思うたと。 252 00:26:15,217 --> 00:26:19,922 [ 回想 ] (直親)はいつくばっても 井伊に戻ろうと思った。 253 00:26:19,922 --> 00:26:21,890 熱を出した時も➡ 254 00:26:21,890 --> 00:26:24,693 山中をさまよった時も 我の顔が浮かび。 255 00:26:24,693 --> 00:26:28,564 [ 回想 ] 生きて おとわに会うのだと。 256 00:26:28,564 --> 00:26:32,968 俺が戻ってこられたのは おとわのおかげだと➡ 257 00:26:32,968 --> 00:26:36,305 そう言うたのじゃ! まるで 日も夜も問わず➡ 258 00:26:36,305 --> 00:26:38,640 我の事 思うておったかのように! 259 00:26:38,640 --> 00:26:42,511 どこぞの女子と戯れ 子まで なしながら。 260 00:26:42,511 --> 00:26:45,314 そうじゃ! それだけではない! 261 00:26:45,314 --> 00:26:47,983 一緒にはなれぬと告げたら こうも言いおった! 262 00:26:47,983 --> 00:26:51,854 [ 回想 ] 俺は おとわの人生を 奪ったのだとも思った。 263 00:26:51,854 --> 00:26:57,993 葬らねばならぬのは… 俺の心じゃ。 264 00:26:57,993 --> 00:27:02,331 などと! 歯の浮きそうな言葉まで 吐きおったのじゃ! 265 00:27:02,331 --> 00:27:05,000 都合の悪い事は 勝手に葬り去るくせに➡ 266 00:27:05,000 --> 00:27:08,337 ようも言うたものじゃ! さような事まで…。 267 00:27:08,337 --> 00:27:11,240 しかも 最後の最後など 何と言うたと思う! 268 00:27:11,240 --> 00:27:14,209 我が男であればよかったと 言うたならば…。 269 00:27:14,209 --> 00:27:16,211 [ 回想 ] それは困る。 270 00:27:16,211 --> 00:27:21,884 俺の たった一つの美しい思い出が なくなってしまう。 271 00:27:21,884 --> 00:27:24,353 ようも ようも言うたものじゃ! 272 00:27:24,353 --> 00:27:27,022 のうなったのは 我の美しい思い出じゃ! 273 00:27:27,022 --> 00:27:31,360 実は 私 ずっと 感じてはおったのですが…➡ 274 00:27:31,360 --> 00:27:35,230 直親様は 己が清しく見える事を 明らかに知っておられ➡ 275 00:27:35,230 --> 00:27:38,634 そうして それを自在に 使っておられるのではないかと。 276 00:27:38,634 --> 00:27:41,536 しの殿も感じておられたか! 277 00:27:41,536 --> 00:27:43,505 この際だから 言うてしまいますが➡ 278 00:27:43,505 --> 00:27:47,309 私が やきもちを焼いた時など 何と言うておられたと思いますか。 279 00:27:47,309 --> 00:27:50,212 [ 回想 ] しのの怒る顔が見られて よかった。 280 00:27:50,212 --> 00:27:52,648 次郎様に会ったかいがあった。 281 00:27:52,648 --> 00:27:56,518 虎松が生まれ 但馬が土地を戻した時など。 282 00:27:56,518 --> 00:28:00,522 [ 回想 ] 全て しのが虎松を 産んでくれたおかげじゃ。 283 00:28:00,522 --> 00:28:04,259 俺は しのに 井伊をささげる。 284 00:28:04,259 --> 00:28:06,662 我には こう言うておったぞ。 285 00:28:06,662 --> 00:28:08,997 [ 回想 ] それがしは さような井伊を➡ 286 00:28:08,997 --> 00:28:12,668 井伊の姫に ささげましょう。 287 00:28:12,668 --> 00:28:15,003 (しの)なんという二枚舌。 288 00:28:15,003 --> 00:28:17,906 おのれ スケコマシが。 289 00:28:17,906 --> 00:28:21,343 スケコマシ…? スケコマシにございましょう。 290 00:28:21,343 --> 00:28:26,343 我らは共に 見事に スケコマされた という事にございましょう。 291 00:28:30,018 --> 00:28:33,622 ひきょう者~! 292 00:28:33,622 --> 00:28:36,525 先に逝ってしまいおって。 293 00:28:36,525 --> 00:28:43,825 これでは これでは 恨み言も言えぬではないか! 294 00:28:45,968 --> 00:28:51,268 そうです! これでは だまし討ちではございませぬか! 295 00:28:53,642 --> 00:28:57,942 何とか言え! このスケコマシが! 296 00:29:05,654 --> 00:29:09,954 しかたがないから 育ててはやるわ。 297 00:29:12,327 --> 00:29:15,230 生きておりたかったと。 298 00:29:15,230 --> 00:29:20,202 大きゅうなるのを 傍らで見ておりたかったと。 299 00:29:20,202 --> 00:29:26,875 歯がみをするほど よい女子に育ててやるから…。 300 00:29:26,875 --> 00:29:31,575 首を洗って待っておられませ! 301 00:29:37,953 --> 00:29:43,625 (笑い声) 302 00:29:43,625 --> 00:29:59,925 (泣き声) 303 00:30:07,315 --> 00:30:12,988 まことの 姫であった。 304 00:30:12,988 --> 00:30:17,659 どうやら そのようじゃ。 305 00:30:17,659 --> 00:30:25,959 (泣き声) 306 00:30:29,671 --> 00:30:32,971 申し訳ございませぬ。 307 00:30:36,344 --> 00:30:42,684 おっかあは 直虎様にとっては➡ 308 00:30:42,684 --> 00:30:48,356 ひでぇ事をしたのだとも 知りやして…。 309 00:30:48,356 --> 00:30:51,259 申し訳ねぇに。 310 00:30:51,259 --> 00:31:05,707 ♬~ 311 00:31:05,707 --> 00:31:12,047 そなたは 直親の娘で➡ 312 00:31:12,047 --> 00:31:17,919 これからは 我の娘じゃ。 313 00:31:17,919 --> 00:31:20,919 ありがとうごぜぇます! 314 00:31:29,598 --> 00:31:33,668 皆 もう知っておると思うが➡ 315 00:31:33,668 --> 00:31:39,007 直親の忘れ形見が 井伊にやって来てくれた。 316 00:31:39,007 --> 00:31:43,707 改めて 高瀬という。 317 00:31:50,352 --> 00:31:55,690 皆には もり立ててやってもらいたい。 318 00:31:55,690 --> 00:31:58,690 高瀬にございます。 319 00:32:06,334 --> 00:32:12,334 私のような者をお認め頂き ありがとうごぜぇます。 320 00:32:14,709 --> 00:32:20,048 この上は 井伊のお家のために 尽くしてまいりやすに➡ 321 00:32:20,048 --> 00:32:24,748 皆様 よろしうお導き下さいませ! 322 00:32:27,389 --> 00:32:30,058 井伊に 姫が増えた。 323 00:32:30,058 --> 00:32:32,961 かように めでたい事は そうはない。 324 00:32:32,961 --> 00:32:36,865 皆 今日は 存分に祝うてくれ! 325 00:32:36,865 --> 00:32:39,334 (一同)はっ。 326 00:32:39,334 --> 00:32:49,010 ♬「や~ら や~ら めでたやな~」 327 00:32:49,010 --> 00:32:54,010 ♬「は~やせ は~やせ」 328 00:32:56,885 --> 00:33:01,185 虎松様。 高瀬でございます。 329 00:33:03,558 --> 00:33:08,363 虎松 姉様にございますよ。 330 00:33:08,363 --> 00:33:13,702 よろしくお願い申し上げます。 虎松様。 331 00:33:13,702 --> 00:33:19,002 これ 虎松。 きちんと返事をせよ。 332 00:33:24,713 --> 00:33:30,013 虎松。 殿のおっしゃるとおりに。 333 00:33:32,988 --> 00:33:36,288 虎松でございます。 334 00:33:40,328 --> 00:33:48,028 別の敵が現れて 敵同士 手を結んだのかもしれませぬ。 335 00:33:50,005 --> 00:33:58,705 (政次)死せる直親 生ける2人を結ばせる… か。 336 00:34:04,019 --> 00:34:08,890 ≪(昊天) 「春色無高下 花枝自短長」。 337 00:34:08,890 --> 00:34:12,694 (亥之助 高瀬 虎松 直久) 「春色無高下 花枝自短長」。 338 00:34:12,694 --> 00:34:15,030 (南渓)おお そうじゃ。 339 00:34:15,030 --> 00:34:21,369 この間 高瀬に 井戸の赤子の話をしたところの。 340 00:34:21,369 --> 00:34:26,708 [ 回想 ] 井戸の中の赤子は なぜ 助かったのであろうのう。 341 00:34:26,708 --> 00:34:31,046 ご初代様は 河三郎だったのでは ねぇかいや? 342 00:34:31,046 --> 00:34:33,648 ほう 河三郎。 343 00:34:33,648 --> 00:34:38,320 おらのおった里には 河三郎という妖がおりやして。 344 00:34:38,320 --> 00:34:43,191 河三郎ならば 水ん中でも 息はできるだず。 345 00:34:43,191 --> 00:34:49,331 まことに 高瀬が さような答えをしたのですか? 346 00:34:49,331 --> 00:34:54,002 わしが思うに ユキという女は➡ 347 00:34:54,002 --> 00:34:58,340 どこか おぬしに 似ておったのではないかの。 348 00:34:58,340 --> 00:35:02,010 高瀬の母者が 私に? 349 00:35:02,010 --> 00:35:05,310 そういう事かもしれぬ。 350 00:35:08,350 --> 00:35:12,220 (亥之助 高瀬 虎松 直久) 「掬水月在手➡ 351 00:35:12,220 --> 00:35:17,220 弄花満香衣」。 352 00:35:19,961 --> 00:35:23,365 もう嫌になりまする。 353 00:35:23,365 --> 00:35:28,365 直親の舌は 一体 何枚あるのでしょうか。 354 00:35:33,641 --> 00:35:38,641 直虎。 直虎。 355 00:35:41,983 --> 00:35:44,319 常慶。 356 00:35:44,319 --> 00:35:49,619 「古人刻苦光明必盛大也」。 357 00:35:53,661 --> 00:35:57,332 その節は お役に立てず。 358 00:35:57,332 --> 00:36:00,001 それは もうよい。 359 00:36:00,001 --> 00:36:06,674 それより 武田は いまだ 北の上杉とも戦っておると聞いた。 360 00:36:06,674 --> 00:36:12,347 その上で 今川を切る事が できるのは 何故じゃ。 361 00:36:12,347 --> 00:36:17,018 この一連の動きを陰で操るのは➡ 362 00:36:17,018 --> 00:36:19,687 織田にございます。 363 00:36:19,687 --> 00:36:23,024 織田? 364 00:36:23,024 --> 00:36:26,895 武田は 今川との同盟を破れば➡ 365 00:36:26,895 --> 00:36:30,365 確かに 南に敵を抱える事になります。➡ 366 00:36:30,365 --> 00:36:36,638 しかし 織田と結べば 武田は 西に味方を得る事になり➡ 367 00:36:36,638 --> 00:36:41,509 更に 松平を封じる事ができる。 368 00:36:41,509 --> 00:36:45,647 松平を封じる? 369 00:36:45,647 --> 00:36:49,984 松平の望みは 三河 遠江を抑え➡ 370 00:36:49,984 --> 00:36:53,321 いずれは 駿府に入る事に ございますが➡ 371 00:36:53,321 --> 00:36:58,660 南の海に出たい武田としては それも面白くなかった。➡ 372 00:36:58,660 --> 00:37:03,331 だが 織田と結べば 織田の盟友である松平は➡ 373 00:37:03,331 --> 00:37:06,234 武田を差し置いて 好き勝手できなくなる。 374 00:37:06,234 --> 00:37:12,340 織田は そこに つけ込み 自らの東の憂いを封じたのです。 375 00:37:12,340 --> 00:37:16,678 うまい絵を描く男じゃの。 376 00:37:16,678 --> 00:37:18,613 じき 明るみに出ましょうが➡ 377 00:37:18,613 --> 00:37:24,352 信玄公は 幽閉されておる 今川派のご嫡男を廃嫡。➡ 378 00:37:24,352 --> 00:37:31,960 そして 四男 勝頼様に 織田より 姫を迎えるそうです。 379 00:37:31,960 --> 00:37:41,960 ♬~ 380 00:37:44,539 --> 00:37:51,312 では 今川と松平が結ぶ事は ありえぬと。 381 00:37:51,312 --> 00:37:55,984 松平は今は 織田の臣下も同じじゃそうで➡ 382 00:37:55,984 --> 00:38:02,323 織田の意に逆らうような事は 何一つできぬそうじゃ。 383 00:38:02,323 --> 00:38:10,198 勢いというのは 一度失うと 盛り返せぬものじゃな。 384 00:38:10,198 --> 00:38:14,903 瀬名殿に便りは託せたのか。 385 00:38:14,903 --> 00:38:20,675 我は当主ゆえ もし 常慶が どこかで命を落とし➡ 386 00:38:20,675 --> 00:38:26,347 便りが今川の手に渡れば 面倒な事になると断られた。 387 00:38:26,347 --> 00:38:32,620 窮屈じゃの。 当主というのは。 388 00:38:32,620 --> 00:38:38,920 いつでも 降りても構われませぬぞ。 389 00:38:44,966 --> 00:38:47,666 ばかを言え。 390 00:38:50,638 --> 00:38:53,638 御免。 391 00:38:55,510 --> 00:38:58,810 あ~! 392 00:39:02,650 --> 00:39:09,524 こうして 直虎が当主となった その年は暮れゆき➡ 393 00:39:09,524 --> 00:39:12,327 明けて新年。 394 00:39:12,327 --> 00:39:17,198 今年も変わらず 太守様のご庇護を 頂きとうございまする。 395 00:39:17,198 --> 00:39:24,339 (関口) 井伊に 武田より先代の娘を名乗る 女子が来たらしいではないか。 396 00:39:24,339 --> 00:39:30,011 いずれは よきご縁なども 頂ければと存じます。 397 00:39:30,011 --> 00:39:32,914 (氏真)縁なぞ 当てにならぬぞ。 398 00:39:32,914 --> 00:39:38,214 結んだところで 反故にされれば終わりじゃ。 399 00:39:40,622 --> 00:39:42,957 何か ございましたか? 400 00:39:42,957 --> 00:39:46,294 (関口)白々しい。 とうに耳に入っておろう。 401 00:39:46,294 --> 00:39:49,197 太守様のお言葉を 得るまでは➡ 402 00:39:49,197 --> 00:39:53,167 安易には信じまいと 決めておりました。 403 00:39:53,167 --> 00:40:02,467 但馬。 わしは 武田を海には決して出さぬ。 404 00:40:04,312 --> 00:40:09,183 わしの年賀の誓いじゃ 心しておけ。 405 00:40:09,183 --> 00:40:11,183 はい。 406 00:40:14,322 --> 00:40:19,193 (方久)それがしも 今年こそ 尻の穴の件を なんとかし➡ 407 00:40:19,193 --> 00:40:21,195 種子島を完成させたいと。 408 00:40:21,195 --> 00:40:23,998 その事じゃがの。➡ 409 00:40:23,998 --> 00:40:32,298 種子島作りは以後 駿府の商人 友野に引き継いでもらう。 410 00:40:34,642 --> 00:40:36,642 は? 411 00:40:40,548 --> 00:40:44,318 おお~。 よいではないか。 412 00:40:44,318 --> 00:40:48,690 (甚兵衛)はい。 直虎様に 新年に お見せするんだと➡ 413 00:40:48,690 --> 00:40:52,360 女子衆らが張り切りましてのお。 414 00:40:52,360 --> 00:40:55,697 おお! 方久殿 よいところに。 415 00:40:55,697 --> 00:41:01,397 綿布の見本が出来上がっての。 どうじゃ よい出来であろう? 416 00:41:03,371 --> 00:41:08,710 これを 駿府で商う事などはできるか。 417 00:41:08,710 --> 00:41:15,583 駿府など くそ食らえにございますよ。 418 00:41:15,583 --> 00:41:23,257 あんなものは ど~んの ぱ~んの ぼ~んにございます! 419 00:41:23,257 --> 00:41:27,729 あのような商いをしておっては いずれ 先細ります! 420 00:41:27,729 --> 00:41:31,399 (六左衛門)あの な… 何か あったのでございまするか? 421 00:41:31,399 --> 00:41:36,003 つまるところ 古くからの出入りの商人に➡ 422 00:41:36,003 --> 00:41:38,673 利する事しか考えぬ! 423 00:41:38,673 --> 00:41:44,345 あんな やり方をしておっては 若く熱い銭は➡ 424 00:41:44,345 --> 00:41:48,216 ザ~の…。 プイ~の。 フ~ンでございます! 425 00:41:48,216 --> 00:41:52,687 とにかく 駿府は ようないという事か。 426 00:41:52,687 --> 00:41:58,025 気賀… 気賀に参りましょう。 427 00:41:58,025 --> 00:42:01,696 あちらは 熱い銭の香りが致します。 428 00:42:01,696 --> 00:42:06,367 これからは 気賀の時代にございます! 429 00:42:06,367 --> 00:42:10,238 ハハハハハ ハハハッ ハハハッ! 430 00:42:10,238 --> 00:42:12,707 気賀 気賀! 431 00:42:12,707 --> 00:42:16,007 して その 気賀とは? 432 00:42:20,381 --> 00:42:22,717 ここが 気賀か~。 433 00:42:22,717 --> 00:42:26,587 (方久)はい。 気賀は銭の香りが致しますな~。 434 00:42:26,587 --> 00:42:30,391 (六左衛門)確か 気賀は 今川より格別に許され➡ 435 00:42:30,391 --> 00:42:32,994 侍の領主を戴かぬと聞きましたが。 436 00:42:32,994 --> 00:42:35,663 (方久)はい。 ここは今川領でありますが➡ 437 00:42:35,663 --> 00:42:40,334 治めるのは 武家ではなく 商人でございます。 438 00:42:40,334 --> 00:42:46,007 随分と栄えておるの。 439 00:42:46,007 --> 00:42:52,346 頭。 助かったよぉ。 また頼むよ。 440 00:42:52,346 --> 00:42:54,646 おうよ。 441 00:43:00,021 --> 00:43:03,021 おお~! 442 00:43:08,362 --> 00:43:11,265 続く。 443 00:43:11,265 --> 00:43:13,701 どうじゃ? よっ お似合い! 444 00:43:13,701 --> 00:43:18,372 気賀には よからぬ連中も 多ございますからな。 445 00:43:18,372 --> 00:43:20,708 あらま! 人質を返せ! 446 00:43:20,708 --> 00:43:23,377 返せ! 返せ! 447 00:43:23,377 --> 00:43:26,280 直虎様が消えてしまわれた? 448 00:43:26,280 --> 00:43:29,050 武家なんてやつらは 大泥棒じゃねえか! 449 00:43:29,050 --> 00:43:31,750 (六左衛門)直虎様! 直虎様! 450 00:43:34,655 --> 00:43:39,527 <長野県高森町。 井伊直親は 今川氏から身を隠し➡ 451 00:43:39,527 --> 00:43:43,527 この地で およそ10年を過ごしました> 452 00:43:47,001 --> 00:43:51,339 <この辺り一帯を治めていた 松岡氏は 有力な領主で➡ 453 00:43:51,339 --> 00:43:55,639 18もの城を配下におさめたと 伝わっています> 454 00:43:59,013 --> 00:44:02,683 <直親が暮らしていた松源寺を 創建したのは➡ 455 00:44:02,683 --> 00:44:05,983 松岡城主 貞正です> 456 00:44:09,023 --> 00:44:13,694 <住職は 弟の文叔瑞郁。➡ 457 00:44:13,694 --> 00:44:17,365 当時の龍潭寺の住職と 関係が深かった事から➡ 458 00:44:17,365 --> 00:44:21,665 直親は この地で かくまわれる事になったのです> 459 00:44:24,705 --> 00:44:28,042 <高森町の隣 飯田市。➡ 460 00:44:28,042 --> 00:44:33,042 龍門寺は 文叔を開山として招き 創建されました> 461 00:44:35,850 --> 00:44:38,653 <文叔との縁でつながった この地で➡ 462 00:44:38,653 --> 00:44:42,953 直親は 子をもうけたとの 言い伝えがあります> 463 00:44:45,993 --> 00:44:49,864 <松岡氏の庇護のもと 生き延びた直親。➡ 464 00:44:49,864 --> 00:44:55,164 寺がつないだ縁により 井伊家存亡の危機を脱したのです> 465 00:45:33,607 --> 00:45:49,607 ♬~