1 00:00:33,396 --> 00:00:40,136 (関口) 種子島作りは以後 駿府の商人 友野に引き継いでもらう。 2 00:00:40,136 --> 00:00:45,475 今川に 種子島商売を 取り上げられた方久は…。 3 00:00:45,475 --> 00:00:50,146 (方久)これからは 気賀の時代にございます! 4 00:00:50,146 --> 00:00:52,081 (直虎)気賀とは? 5 00:00:52,081 --> 00:00:56,018 静岡県西部 遠江の国➡ 6 00:00:56,018 --> 00:01:03,159 うなぎで有名な浜名湖の一番奥に 気賀という港町がござる。 7 00:01:03,159 --> 00:01:07,459 商人たちが治める商売の町じゃ。 8 00:01:09,031 --> 00:01:13,803 という次第で 時は戦国 ところは気賀。 9 00:01:13,803 --> 00:01:20,503 商いの つてを求め 一行は 気賀にやって来たのじゃった。 10 00:01:23,479 --> 00:01:25,779 どうぞ。 11 00:01:35,458 --> 00:01:41,330 ご領主様 自ら わざわざ お忍びで。 12 00:01:41,330 --> 00:01:44,133 相見と申すゆえ。 13 00:01:44,133 --> 00:01:46,068 相見…。 14 00:01:46,068 --> 00:01:51,007 相まみえて 一体となる事が 大切と申しますゆえ。 15 00:01:51,007 --> 00:01:55,478 まずは じかに会う事が肝要かと。 16 00:01:55,478 --> 00:01:58,381 噂には お聞きしておりましたが➡ 17 00:01:58,381 --> 00:02:03,820 まこと 尼御前様で いらっしゃるのですな。 18 00:02:03,820 --> 00:02:05,755 (方久)中村屋様。 19 00:02:05,755 --> 00:02:09,692 本日は 綿布の商いについて お教え頂きたいのです。 20 00:02:09,692 --> 00:02:12,495 綿布。 21 00:02:12,495 --> 00:02:18,367 (方久)井伊では 綿布を作る事が できるようになりまして➡ 22 00:02:18,367 --> 00:02:24,106 どこに どのように売っていくのが よいものかと。 23 00:02:24,106 --> 00:02:29,045 井伊の民が 手塩にかけ 作り出す品じゃ。 24 00:02:29,045 --> 00:02:31,981 できるだけ よい道を探りたいと 思うておる。 25 00:02:31,981 --> 00:02:34,116 よい道。 26 00:02:34,116 --> 00:02:39,116 確かな商いとして 長く続くという事じゃ。 27 00:02:41,457 --> 00:02:45,328 はい 分かりました。➡ 28 00:02:45,328 --> 00:02:53,469 気賀が 商いの町として栄えたのは 第一に 浜名湖に面しており➡ 29 00:02:53,469 --> 00:02:59,141 船で荷を いっときに たくさん運べるという➡ 30 00:02:59,141 --> 00:03:01,477 利があるからにございます。 31 00:03:01,477 --> 00:03:05,815 しかも 浜名湖は 海と つながっておりますゆえ➡ 32 00:03:05,815 --> 00:03:08,718 東国へも 上方へも➡ 33 00:03:08,718 --> 00:03:15,491 それこそ 異国へも 売り先を求める事ができます。 34 00:03:15,491 --> 00:03:18,491 異国!? (与太夫)はい。 35 00:03:20,162 --> 00:03:23,833 まあ 売り先が広がるのはよいが➡ 36 00:03:23,833 --> 00:03:29,171 布であれば 陸路でも さして 労は いらぬというところか。 37 00:03:29,171 --> 00:03:31,774 (方久)かなりの量がなければ➡ 38 00:03:31,774 --> 00:03:36,474 船賃の方が 高く つくかもしれませぬなあ。 39 00:03:38,648 --> 00:03:41,117 六左。 どうした? 40 00:03:41,117 --> 00:03:44,020 (六左衛門) これは 一体 何なのでしょうか? 41 00:03:44,020 --> 00:03:47,456 何じゃあ! この珍妙なものは。 42 00:03:47,456 --> 00:03:50,359 首元につける衣服にございますよ。 43 00:03:50,359 --> 00:03:55,331 海のかなた 南蛮の品にございます。 はあ。 44 00:03:55,331 --> 00:03:59,068 これよりは どんどん 海の向こうの品が➡ 45 00:03:59,068 --> 00:04:01,804 日の本に入ってまいりましょう。 46 00:04:01,804 --> 00:04:05,141 逆を申せば 海の向こうに➡ 47 00:04:05,141 --> 00:04:10,813 日の本の品を商う機会も 増えるという事にございます。 48 00:04:10,813 --> 00:04:14,150 どうじゃ? よっ お似合い! 49 00:04:14,150 --> 00:04:18,487 お似合いなのですかね…。 かね…。 50 00:04:18,487 --> 00:04:24,160 そうか。 分からぬの。 51 00:04:24,160 --> 00:04:26,095 あっ! 52 00:04:26,095 --> 00:04:29,031 (六左衛門)こら! 53 00:04:29,031 --> 00:04:32,435 行儀が悪うございますな。 54 00:04:32,435 --> 00:04:34,770 ない。 55 00:04:34,770 --> 00:04:38,470 銭入れが ない。 (六左衛門)あ…? 56 00:04:41,644 --> 00:04:44,780 おのれ! (六左衛門)あっ 直虎様!➡ 57 00:04:44,780 --> 00:04:47,780 直虎様! 待て! 58 00:04:50,653 --> 00:04:52,653 おい! 59 00:04:57,360 --> 00:05:00,060 あ~…。 60 00:05:11,474 --> 00:05:13,474 危ねえ。 61 00:05:15,144 --> 00:05:19,015 おい! 今 我の銭入れを盗んだであろう! 62 00:05:19,015 --> 00:05:21,484 盗んでない。 うそつけ! 63 00:05:21,484 --> 00:05:25,484 今 返せば 許してやる! 出せ! 64 00:05:33,429 --> 00:05:36,766 あっ! おい! 65 00:05:36,766 --> 00:05:39,466 待て! おい! 66 00:05:42,438 --> 00:08:20,738 ♬~ 67 00:08:30,472 --> 00:08:33,772 何じゃあ。 あれは。 68 00:08:41,417 --> 00:08:44,117 返せ! 69 00:08:45,754 --> 00:08:52,628 その銭は 井伊の民の汗の にじんだ銭じゃ! 70 00:08:52,628 --> 00:08:55,764 返せ! 71 00:08:55,764 --> 00:09:03,464 ♬~ 72 00:09:08,110 --> 00:09:12,781 (力也)おい ちゃんと まいてから戻れって。 73 00:09:12,781 --> 00:09:16,781 こんな しつこいと 思わなかったんだよ。 74 00:09:18,654 --> 00:09:22,354 こりゃ 何者じゃ? 75 00:09:24,126 --> 00:09:26,795 ≪(六左衛門)どいて下され! どいて下され! 76 00:09:26,795 --> 00:09:28,731 ごめん ごめん ごめん! 77 00:09:28,731 --> 00:09:34,403 どいて下され どいて下され! ごめん ごめん ごめん…! 78 00:09:34,403 --> 00:09:38,073 直虎様が消えてしまわれた? 79 00:09:38,073 --> 00:09:41,410 これが 道端に…。 80 00:09:41,410 --> 00:09:43,345 慣れぬ町で道に迷われ➡ 81 00:09:43,345 --> 00:09:45,281 戻れずにおるだけなのかも しれませぬ。 82 00:09:45,281 --> 00:09:51,420 しかし 気賀には よからぬ連中も 多ございますからな。➡ 83 00:09:51,420 --> 00:09:56,120 すぐに お捜し致します。 84 00:10:00,429 --> 00:10:02,364 ありがとうございます。 85 00:10:02,364 --> 00:10:06,769 六左殿。 井伊に すぐ知らせを。 86 00:10:06,769 --> 00:10:12,469 六左殿! 気を落とされている 場合ではござりませぬ! 井伊へ! 87 00:10:32,795 --> 00:10:35,795 あ…。 88 00:10:39,134 --> 00:10:42,834 えっ… あ…。 89 00:10:47,810 --> 00:10:50,510 ここは…。 90 00:10:54,483 --> 00:10:58,821 お前たち! あ…。 91 00:10:58,821 --> 00:11:05,121 ここは お前たちの家なのか? 答えよ。 92 00:11:07,830 --> 00:11:09,765 行こうぜ。 うん。 93 00:11:09,765 --> 00:11:12,167 我は 井伊の領主であるぞ! 94 00:11:12,167 --> 00:11:14,503 はあ? はあ? 95 00:11:14,503 --> 00:11:17,406 かような事をして ただで済むと思うのか! 96 00:11:17,406 --> 00:11:20,706 井伊の民が押し寄せてくるぞ! 97 00:11:22,845 --> 00:11:26,181 分かったら 早う 上の者に言え! 98 00:11:26,181 --> 00:11:30,481 話せば 命だけは助けてやる! 99 00:11:32,988 --> 00:11:35,988 おい! おい! 100 00:11:49,405 --> 00:11:51,807 (たまき) あんたら 飯はやったかい? 101 00:11:51,807 --> 00:11:54,710 やったけど。 あいつ おかしいよ。 102 00:11:54,710 --> 00:11:56,678 ≪おい。 103 00:11:56,678 --> 00:11:58,680 (たまき)頭! 104 00:11:58,680 --> 00:12:01,150 お帰り。 お帰り。 お帰り。 105 00:12:01,150 --> 00:12:03,819 どうだったんです。 おかみさんとこの もめ事は。 106 00:12:03,819 --> 00:12:06,155 ああ ちょっと脅したら 終わったよ。 107 00:12:06,155 --> 00:12:09,057 力也! こっちは何もなかったか。 108 00:12:09,057 --> 00:12:13,495 それがよ。 頭。 109 00:12:13,495 --> 00:12:17,166 上玉がよ 転がり込んできてよ。 上玉? 110 00:12:17,166 --> 00:12:20,836 お… まあ 男か女かは よく分かんねえけど。 111 00:12:20,836 --> 00:12:25,507 どっちにしても 上玉だ。 蔵に放り込んであります。 112 00:12:25,507 --> 00:12:30,507 変なやつなんだよ。 自分は井伊の領主だって言ってて。 113 00:12:36,118 --> 00:12:44,460 食えぬ… もそっと… ふん。 114 00:12:44,460 --> 00:12:47,460 (おなかが鳴る音) 115 00:12:49,331 --> 00:12:53,631 ≪(力也)どうしたんだよ。 頭。 何か あんのかよ。 116 00:12:59,007 --> 00:13:02,478 おぬし! やっぱり。 117 00:13:02,478 --> 00:13:04,813 (力也)えっ。 知り合いなんですか。 118 00:13:04,813 --> 00:13:08,684 こいつは井伊の領主 直虎だ。 119 00:13:08,684 --> 00:13:10,686 えっ… ええっ!? 120 00:13:10,686 --> 00:13:14,156 直虎という名の 男か女か分からんような➡ 121 00:13:14,156 --> 00:13:17,059 珍妙な生き物だったって 話しただろうが! 122 00:13:17,059 --> 00:13:22,030 覚えてねえのか! ばか! (力也)えっ。 そうでしたっけ。 123 00:13:22,030 --> 00:13:27,703 (ため息) やっかいなもん連れてきやがって。 124 00:13:27,703 --> 00:13:33,642 (カジ)どうします。 湖にでも捨ててきますか。 125 00:13:33,642 --> 00:13:36,778 ここ 知られちまった以上 それしかねえでしょう。 126 00:13:36,778 --> 00:13:39,681 口 封じねえと面倒な事に。 さような事してみよ! 127 00:13:39,681 --> 00:13:45,454 おのれら皆 ひっ捕らえ 打ち首にするぞ! 128 00:13:45,454 --> 00:13:47,389 (笑い声) 129 00:13:47,389 --> 00:13:49,324 何が おかしい! 130 00:13:49,324 --> 00:13:52,327 ご無礼を。 お殿様。 131 00:13:52,327 --> 00:13:57,065 しかし まあ 殿も少しは 振る舞いをお考えになった方が➡ 132 00:13:57,065 --> 00:13:59,001 よろしいかと思いますがね。 133 00:13:59,001 --> 00:14:02,004 井伊に戻れば ご領主様かもしれませんが➡ 134 00:14:02,004 --> 00:14:05,140 ここでは ただの女子。 135 00:14:05,140 --> 00:14:08,477 一人じゃ ここから出てく事も できねえでしょうが。 136 00:14:08,477 --> 00:14:12,177 おのれ 侮りよって! 137 00:14:13,815 --> 00:14:16,718 んじゃまあ 当分 おとなしくしてて下さいや。 138 00:14:16,718 --> 00:14:18,687 行くぞ! 待て! 139 00:14:18,687 --> 00:14:21,490 待て! 140 00:14:21,490 --> 00:14:24,190 待て! 141 00:14:35,771 --> 00:14:40,108 (カジ)おらぁ 殺っちまうのが 一番だと思いますがね。 142 00:14:40,108 --> 00:14:43,779 女殺すってのも 気分よくねえしなあ。 143 00:14:43,779 --> 00:14:49,451 あんな うるせえ女 売ろうにも売れねえですし。 144 00:14:49,451 --> 00:14:54,122 んじゃ 俺の女にでもすっか。 145 00:14:54,122 --> 00:14:58,460 何言ってんですか。 ん? ん? 146 00:14:58,460 --> 00:15:01,797 (2人)ん? ≪(足音) 147 00:15:01,797 --> 00:15:05,097 (カジ) モグさん。 どうしたんだい? 148 00:15:07,669 --> 00:15:11,139 (モグラ)中村屋が 人を捜してるようでしたよ。 149 00:15:11,139 --> 00:15:13,075 あらま! 150 00:15:13,075 --> 00:15:17,012 誰か! 誰かあるか! 誰か! 151 00:15:17,012 --> 00:15:19,815 誰か! 152 00:15:19,815 --> 00:15:23,151 (弥吉)奥山様。 153 00:15:23,151 --> 00:15:25,851 どうかなさったので ございますか? 154 00:15:27,489 --> 00:15:29,489 直虎様が…。 155 00:15:41,436 --> 00:15:44,773 まだ かどわかしと 決まったわけではないのですが。 156 00:15:44,773 --> 00:15:47,109 (直之)夜が明けても お戻りにならぬなど➡ 157 00:15:47,109 --> 00:15:51,446 かどわかしに決まっておろう! 行方は捜しておらぬのか? 158 00:15:51,446 --> 00:15:53,382 中村屋に 捜してもらっておりまする。 159 00:15:53,382 --> 00:15:56,785 (祐椿尼)中村屋? 商人など! 160 00:15:56,785 --> 00:15:58,720 なぜ 気賀の侍に頼まぬ! 161 00:15:58,720 --> 00:16:02,124 気賀という町には 侍がおらぬようなのです。➡ 162 00:16:02,124 --> 00:16:05,124 商人たちが治めておりまして。 163 00:16:07,996 --> 00:16:11,466 方久殿! 殿は! 見つかりましたか! 164 00:16:11,466 --> 00:16:13,402 まだ見つける事は できませなんだが➡ 165 00:16:13,402 --> 00:16:17,339 かような文が 殿の銭入れとともに 中村屋に届きまして。 166 00:16:17,339 --> 00:16:20,039 辰。 (辰)はっ。 167 00:16:22,477 --> 00:16:24,413 (祐椿尼)これは! 168 00:16:24,413 --> 00:16:27,413 (高瀬)母上のものかいや? 169 00:16:30,352 --> 00:16:32,652 (直之)ごめん! 170 00:16:34,423 --> 00:16:38,760 (六左衛門)「ご領主様と引き換えに 明日 申の刻➡ 171 00:16:38,760 --> 00:16:43,432 銭百貫 絵図の示す所に 届くるべき事。➡ 172 00:16:43,432 --> 00:16:51,306 応じる印に 赤い旗を 中村屋店先に立つるべし」。 173 00:16:51,306 --> 00:16:54,776 (直之)百貫…。 174 00:16:54,776 --> 00:16:58,647 (政次)とりあえずは 払うと 返事をしては いかがでしょう。 175 00:16:58,647 --> 00:17:02,117 ならん! かようなものに 断じて屈してはならぬ! 176 00:17:02,117 --> 00:17:04,052 武士の名折れじゃ! 177 00:17:04,052 --> 00:17:07,456 銭の受け渡しには 必ず 人が来ましょう。 178 00:17:07,456 --> 00:17:10,358 そこを捕らえれば よいのではないでしょうか。 179 00:17:10,358 --> 00:17:13,128 あっ なるほど。 180 00:17:13,128 --> 00:17:16,798 それしきの事 何故 思いつかれぬのか➡ 181 00:17:16,798 --> 00:17:19,701 不思議でたまりませぬが。 182 00:17:19,701 --> 00:17:23,701 では それがしは これにて。 183 00:17:28,143 --> 00:17:32,414 殿が いなくなったというのに 何じゃ! あの落ち着きぶりは! 184 00:17:32,414 --> 00:17:36,084 しかし 今 知恵を 出して下さったのではないですか。 185 00:17:36,084 --> 00:17:39,784 (直之)己の才を ひけらかしたかっただけじゃ! 186 00:17:53,635 --> 00:17:57,335 和尚様に頼んでおくか。 187 00:18:10,786 --> 00:18:13,486 なんとかせねばな。 188 00:18:15,123 --> 00:18:53,823 ♬~ 189 00:19:06,408 --> 00:19:09,778 ≪(ゴクウ)頭! 190 00:19:09,778 --> 00:19:14,115 (ゴクウ)頭 出てた! 赤い布 出てました! 191 00:19:14,115 --> 00:19:16,451 おう。 乗ってきたか。 (ゴクウ)はい。 192 00:19:16,451 --> 00:19:19,120 意外に ちょろいもんですね。 193 00:19:19,120 --> 00:19:23,792 よし。 じゃあ 尼小僧の様子でも 見てくっか。 194 00:19:23,792 --> 00:19:26,695 ≪(たまき)お頭! 195 00:19:26,695 --> 00:19:29,695 お頭! 尼小僧が! 196 00:19:41,076 --> 00:19:44,746 我を ここから出せ! 197 00:19:44,746 --> 00:19:51,746 さ… さもなくば この子の命はないぞ! 198 00:19:56,091 --> 00:19:58,760 どうぞ。➡ 199 00:19:58,760 --> 00:20:01,429 どうぞ どうぞ。 200 00:20:01,429 --> 00:20:05,100 どうせ 親もないガキにございます。 201 00:20:05,100 --> 00:20:08,970 やっておくんなせえ。 202 00:20:08,970 --> 00:20:12,974 ま… まことに やるぞ! 203 00:20:12,974 --> 00:20:15,274 どうぞ! 204 00:20:24,452 --> 00:20:27,752 これが 尼さんのする事かよ。 205 00:20:31,326 --> 00:20:36,798 おぬし! 何故 かような ひどい事をする。 206 00:20:36,798 --> 00:20:40,135 なぜ 賊などしておる! 207 00:20:40,135 --> 00:20:44,472 知恵も回るし 体も丈夫そうじゃ! 208 00:20:44,472 --> 00:20:51,146 まともに働く道など いくらでも あるじゃろうが! 209 00:20:51,146 --> 00:20:53,481 あんたに言われたかないね。 210 00:20:53,481 --> 00:20:55,781 は…? 211 00:20:59,154 --> 00:21:07,454 領主なんてな 泥棒も泥棒 大泥棒じゃねえか。 212 00:21:10,165 --> 00:21:13,835 何を言うておるのじゃ? 213 00:21:13,835 --> 00:21:17,135 そのまんまでさぁ。 214 00:21:19,507 --> 00:21:25,180 おい! 頭! どういう意味じゃ! おい! 215 00:21:25,180 --> 00:21:28,083 言いたい事があるなら ちゃんと言え! 216 00:21:28,083 --> 00:21:31,383 ああっ…! 217 00:21:34,789 --> 00:21:38,489 間もなく 絵図の場所ですが。 218 00:21:42,664 --> 00:21:44,664 止まれ。 219 00:21:50,338 --> 00:21:54,142 (六左衛門)ここから先は 馬では行かれませぬな。 220 00:21:54,142 --> 00:21:57,142 (直之)歩くしかあるまい。 221 00:22:04,152 --> 00:22:06,488 そろそろです。 よし 行ってこい。 222 00:22:06,488 --> 00:22:08,788 よし。 行こう。 223 00:22:19,501 --> 00:22:24,201 もうすぐ帰れるってよ。 よかったな。 224 00:22:27,375 --> 00:22:29,375 もういいか。 225 00:22:40,455 --> 00:22:45,326 何故 我が泥棒なのじゃ。 226 00:22:45,326 --> 00:22:49,464 ただの勢いでさぁ。 そのような言い方ではなかった。 227 00:22:49,464 --> 00:22:51,800 何故 我が泥棒なのじゃ。 228 00:22:51,800 --> 00:22:57,138 しつけえな。 なぜじゃ! 答えよ! 229 00:22:57,138 --> 00:23:00,838 ガキでも分かる話でさぁ。 230 00:23:05,480 --> 00:23:09,818 百姓の作ったもん 召し上げてんじゃねえか。 231 00:23:09,818 --> 00:23:12,720 年貢を取るのは 井伊の土地だからじゃ! 232 00:23:12,720 --> 00:23:14,689 井伊の土地を 貸しておるからじゃ! 233 00:23:14,689 --> 00:23:18,159 何で あそこは あんたの土地なんだよ。 234 00:23:18,159 --> 00:23:23,459 え? 何で あそこは 井伊のもんになってんだよ。 235 00:23:25,033 --> 00:23:28,169 それは…➡ 236 00:23:28,169 --> 00:23:32,774 井伊が 鎌倉の公方様より あの土地を任されておるからじゃ。 237 00:23:32,774 --> 00:23:36,644 だから それが泥棒の始まりだろ? 238 00:23:36,644 --> 00:23:40,115 あんたの先祖に やたら けんかが強えか➡ 239 00:23:40,115 --> 00:23:42,450 調子のいいやつがいて➡ 240 00:23:42,450 --> 00:23:44,786 「こっから ここまで 俺らの土地な」って➡ 241 00:23:44,786 --> 00:23:48,086 勝手に ぶんどったってだけじゃねえか。 242 00:23:50,658 --> 00:23:55,130 武家なんてやつらは 泥棒も泥棒➡ 243 00:23:55,130 --> 00:24:01,430 何代も続いた由緒正しい 大泥棒じゃねえか! 244 00:24:06,741 --> 00:24:11,479 俺らは 武家や そこに群がってる やつらからしか盗まねえ。 245 00:24:11,479 --> 00:24:16,351 つまり 泥棒から 泥棒し返してるってだけだ。 246 00:24:16,351 --> 00:24:22,051 あんたらに比べたら 俺らなんて かわいいもんだ。 247 00:24:24,826 --> 00:24:29,697 おぬし どこか いかれておるのではないか? 248 00:24:29,697 --> 00:24:33,697 俺からすりゃあ あんたらの方が いかれてるわ。 249 00:24:35,436 --> 00:24:40,775 し… しかし それは…➡ 250 00:24:40,775 --> 00:24:45,775 それは やはり どこか おかしいのではないか。 251 00:24:48,116 --> 00:24:53,816 やつら 来ましたぜ! よし! じゃあ やるか! 252 00:24:55,990 --> 00:24:59,690 少し おとなしくしてもらうぞ。 253 00:25:03,665 --> 00:25:06,665 あ… あそこ! 254 00:25:14,142 --> 00:25:16,077 井伊家の者だ! 255 00:25:16,077 --> 00:25:21,377 銭を持ってきたゆえ 人質を返せ! 256 00:25:32,627 --> 00:25:37,327 (六左衛門) 殿! 直虎様! 直虎様! 257 00:25:43,104 --> 00:25:45,039 眠らされたのでござろう。 258 00:25:45,039 --> 00:25:50,039 しかし さらった者たちは どこへ。 これでは銭は。 259 00:25:52,447 --> 00:25:55,350 (六左衛門)何か。 謀られたかもしれぬ。 260 00:25:55,350 --> 00:25:59,650 え? やつらの狙いは 馬じゃ! 261 00:26:04,459 --> 00:26:07,128 (カジ) ころっと引っ掛かりやがった。 262 00:26:07,128 --> 00:26:10,465 (ゴクウ)井伊のやつらってのは まぬけにも ほどがありますね。 263 00:26:10,465 --> 00:26:14,165 余計な事言ってねえで 早く。 へい。 264 00:26:18,806 --> 00:26:21,709 人がいる。 え? 265 00:26:21,709 --> 00:26:25,009 うわっ。 まずい。 ずらかれ! へい。 266 00:26:45,767 --> 00:26:49,467 (南渓)無事 戻ってくるそうじゃ。 267 00:26:54,776 --> 00:26:57,776 (政次)さようにございましたか。 268 00:27:19,000 --> 00:27:24,472 あいつも 浮かばれぬの。 269 00:27:24,472 --> 00:27:29,143 (たけ)見知らぬ町で お一人で盗人を追いかけたなど。 270 00:27:29,143 --> 00:27:31,746 たけ もう少し優しう。 271 00:27:31,746 --> 00:27:35,416 (たけ) 私は いつまで 姫様のご心配を すればよいのですか! 272 00:27:35,416 --> 00:27:38,086 痛い! あ~! 273 00:27:38,086 --> 00:27:40,988 たけは もう嫌にございます! 274 00:27:40,988 --> 00:27:47,428 (泣き声) 275 00:27:47,428 --> 00:27:49,764 母上様。 お手当てを。 276 00:27:49,764 --> 00:27:53,064 けがなどない。 277 00:28:02,343 --> 00:28:08,449 軽く見ると 後で えれえ事になるかもしれねえに。 278 00:28:08,449 --> 00:28:14,322 母上は 井伊で一番大事な お方なんだに。 279 00:28:14,322 --> 00:28:19,622 母上には そのお心構えが足りんと 高瀬は思います。 280 00:28:21,796 --> 00:28:24,699 すまぬ…。 281 00:28:24,699 --> 00:28:28,469 蜂の巣をつついたような騒ぎで あったのですよ。 282 00:28:28,469 --> 00:28:34,769 何度も何度も言うておりますが 猪も ほどほどにせねば。 283 00:28:39,080 --> 00:28:42,750 賊を追わぬ!? かような目にまで 遭わされてですか!? 284 00:28:42,750 --> 00:28:46,087 まあ とられたのは 我の銭だけであるし。 285 00:28:46,087 --> 00:28:48,022 (直之)額の多少ではござらぬ! 286 00:28:48,022 --> 00:28:49,957 井伊家の面目に 関わる事でござる! 287 00:28:49,957 --> 00:28:54,429 こちらから近づかねば わざわざ 襲ってくる事もなかろうし。 288 00:28:54,429 --> 00:28:57,098 打ち首が お嫌なのでしょう。 289 00:28:57,098 --> 00:28:59,033 分からぬのじゃ! 290 00:28:59,033 --> 00:29:03,771 賊の顔も 隠れがが どこにあったかも定かではないし。 291 00:29:03,771 --> 00:29:06,107 追っ手をかければ 之の字は出払う。 292 00:29:06,107 --> 00:29:10,107 となれば 井伊は不用心この上ないし。 293 00:29:11,779 --> 00:29:14,449 心配をかけ すまなかった。 294 00:29:14,449 --> 00:29:18,319 これからは 我も 人一倍 気を付けるゆえ。 295 00:29:18,319 --> 00:29:23,458 まことに 頼みますぞ! 296 00:29:23,458 --> 00:29:26,360 はい…。 297 00:29:26,360 --> 00:29:30,360 では。 私は これにて。 298 00:29:35,069 --> 00:29:42,410 こうして 直虎は もとの暮らしに 落ち着いていった… のじゃが。 299 00:29:42,410 --> 00:29:44,745 (弥吉) 今年は 取れ高が上がっておるな。 300 00:29:44,745 --> 00:29:50,418 へえ。 去年から比べっと は~も~ 日和がよかった。 301 00:29:50,418 --> 00:29:53,718 しっかり励んでくれ。 そりゃ もう。 302 00:29:55,289 --> 00:30:03,289 [ 回想 ] 領主なんてな 泥棒も泥棒 大泥棒じゃねえか。 303 00:30:04,966 --> 00:30:11,706 [ 回想 ] 泥棒も泥棒 大泥棒じゃねえか。 304 00:30:11,706 --> 00:30:18,779 男の言葉は なかなか 頭を離れなかった。 305 00:30:18,779 --> 00:30:24,479 まあ ほんに 手慣れたものですね。 306 00:30:26,120 --> 00:30:28,055 何をしておるのじゃ? 307 00:30:28,055 --> 00:30:32,793 あっ。 残っておりました綿も 紡いでおこうかと思いまして。 308 00:30:32,793 --> 00:30:36,464 高瀬は 働き者じゃの。 309 00:30:36,464 --> 00:30:41,764 根が百姓なもので じっとしておるのが苦手なのです。 310 00:30:47,475 --> 00:30:53,775 高瀬は 武家を泥棒じゃと 思うた事はないか。 311 00:30:55,349 --> 00:30:58,649 正直に言うてくれ。 312 00:31:03,024 --> 00:31:06,827 おらたちの手で 食べ物を作っているのに➡ 313 00:31:06,827 --> 00:31:10,698 おらたちの口には入らねえ。 314 00:31:10,698 --> 00:31:14,168 奪われておると 思うた事のねえ者は➡ 315 00:31:14,168 --> 00:31:17,168 おらぬと思います。 316 00:31:18,839 --> 00:31:22,510 (祐椿尼)武家も一緒ですよ。 317 00:31:22,510 --> 00:31:28,182 武家が どんどん どんどん 戦をするのは➡ 318 00:31:28,182 --> 00:31:32,053 戦を仕掛け 土地を手に入れなければ➡ 319 00:31:32,053 --> 00:31:37,458 功を立てた者に与える土地が 無くなってしまうからです。➡ 320 00:31:37,458 --> 00:31:43,458 ゆえに 戦をして どんどん 奪っていくしかないのですよ。 321 00:31:45,132 --> 00:31:53,432 この世は 奪い合う事でしか 立ち行かぬという事ですか。 322 00:31:58,145 --> 00:32:00,815 姫様。 323 00:32:00,815 --> 00:32:05,152 あっ 古い方の姫様で。 324 00:32:05,152 --> 00:32:07,488 古い。 325 00:32:07,488 --> 00:32:10,188 方久様が お話があると。 326 00:32:13,361 --> 00:32:17,164 直虎様。 材木をやりませぬか? 327 00:32:17,164 --> 00:32:19,100 材木? 328 00:32:19,100 --> 00:32:23,504 木を切り 売るのでございます。 329 00:32:23,504 --> 00:32:26,841 今は あちらこちらに 戦場がございます。 330 00:32:26,841 --> 00:32:29,176 となれば 材木は➡ 331 00:32:29,176 --> 00:32:34,448 あちらこちらに 買い手がおる という事にございます。 332 00:32:34,448 --> 00:32:38,786 盗まれたというのは また➡ 333 00:32:38,786 --> 00:32:42,786 売れるという証しに ございましょう。 334 00:32:46,661 --> 00:32:52,661 しかし 切り出すというても 人手が…。 335 00:33:00,808 --> 00:33:02,808 あっ…。 336 00:33:04,478 --> 00:33:09,478 ぶつけてみるか。 一か八か。 337 00:33:13,821 --> 00:33:19,694 頭などと呼ばれている者は 山ほどおりますが。 338 00:33:19,694 --> 00:33:26,167 そう呼ばれている男で 子どもや…➡ 339 00:33:26,167 --> 00:33:33,774 かような文が書ける者が 仲間におる者… というと➡ 340 00:33:33,774 --> 00:33:36,677 限られてはきませんでしょうか。 341 00:33:36,677 --> 00:33:57,998 ♬~ 342 00:33:57,998 --> 00:34:03,136 [ 回想 ] おい! 頭! 我を ここから出せ! 343 00:34:03,136 --> 00:34:08,136 何故 我が泥棒なのじゃ。 なぜじゃ! 答えよ! 344 00:34:10,811 --> 00:34:14,681 (カジ) 頭 それ 売らねえんですか? 345 00:34:14,681 --> 00:34:17,381 いや。 346 00:34:21,154 --> 00:34:24,854 頭! 頭! 347 00:34:26,493 --> 00:34:29,193 中村屋さんが これを。 348 00:34:33,767 --> 00:34:41,767 「明日 未の刻。 神宮寺にて 一人待つ」。 349 00:34:50,784 --> 00:34:55,121 ようよう ご手配頂き ありがとうございます。 350 00:34:55,121 --> 00:35:00,794 お安い御用じゃが。 まこと 一人で大事ないか。 351 00:35:00,794 --> 00:35:06,132 結構 腕は たつのじゃぞ。 わしも。 352 00:35:06,132 --> 00:35:13,807 存じておりますが 一対一で向かい合いたいのです。 353 00:35:13,807 --> 00:35:19,679 でなければ きっと伝わりませぬ。 354 00:35:19,679 --> 00:35:23,483 来るかの。 向こうは。 355 00:35:23,483 --> 00:35:30,183 まあ 来なければ それまでの縁にございましょう。 356 00:35:31,758 --> 00:35:35,095 では 邪魔者は退散するかの。 357 00:35:35,095 --> 00:35:39,395 邪魔などでは。 ではの。 358 00:36:18,471 --> 00:36:23,471 ≪そうしていると 尼さんに見えますね~。 359 00:36:26,346 --> 00:36:30,346 まこと 一人で来るたぁ 肝の太い事で。 360 00:36:32,018 --> 00:36:35,755 一人と書いたであろう。 361 00:36:35,755 --> 00:36:41,755 で 話ってな 何ですか。 362 00:36:48,335 --> 00:36:54,441 幼き頃 我は 蕪を盗んだ事がある。 363 00:36:54,441 --> 00:36:58,778 ほう。 何でまた。 364 00:36:58,778 --> 00:37:04,451 寺に入ったばかりの頃 寺の食事に耐えられず➡ 365 00:37:04,451 --> 00:37:07,151 ひもじくての。 366 00:37:08,788 --> 00:37:13,660 追い詰められれば 人は盗む。 367 00:37:13,660 --> 00:37:18,131 百姓に生まれようが 武家に生まれようが➡ 368 00:37:18,131 --> 00:37:21,131 人とは そういうものじゃ。 369 00:37:23,803 --> 00:37:29,142 ゆえに 我も そなたも➡ 370 00:37:29,142 --> 00:37:34,748 等しく 卑しい。 371 00:37:34,748 --> 00:37:38,048 一人の人としてな。 372 00:37:40,420 --> 00:37:43,420 一人の人として。 373 00:37:45,291 --> 00:37:52,032 だが それは幸いな事なのか? 374 00:37:52,032 --> 00:37:56,970 人として生まれ 卑しい事をせねばならぬのは➡ 375 00:37:56,970 --> 00:38:00,440 幸いな事と思うか? 376 00:38:00,440 --> 00:38:04,778 世をすね 泥棒を大義と うそぶきつつも➡ 377 00:38:04,778 --> 00:38:07,681 つまるところは 暗がりに隠れ住む。 378 00:38:07,681 --> 00:38:11,451 それで よいのかと聞いておる。 379 00:38:11,451 --> 00:38:15,121 ヘヘ。 何だ。 380 00:38:15,121 --> 00:38:18,458 もっと こう 色っぽい話かと思って➡ 381 00:38:18,458 --> 00:38:20,794 期待しておったんですがね。 382 00:38:20,794 --> 00:38:22,729 逃げるな! 383 00:38:22,729 --> 00:38:25,131 我も逃げずに おぬしの言葉を考えた! 384 00:38:25,131 --> 00:38:29,131 ならば おぬしも受け止めるのが 人の道ではないのか! 385 00:38:41,614 --> 00:38:46,753 人は卑しい。 それは 生きる力の裏返しでもあろう。 386 00:38:46,753 --> 00:38:50,423 なれど 卑しくあらねば 生きていけぬというのは➡ 387 00:38:50,423 --> 00:38:53,760 幸いな事では 決してない。 388 00:38:53,760 --> 00:38:58,098 ならば せねばならぬ事は➡ 389 00:38:58,098 --> 00:39:00,433 卑しさをむき出しにせずとも 済むような➡ 390 00:39:00,433 --> 00:39:03,770 世にする事ではないのか。 391 00:39:03,770 --> 00:39:06,439 世!? そうであろう。 392 00:39:06,439 --> 00:39:10,777 奪い合ってしか生きられぬ世に 一矢報いたいというのならば➡ 393 00:39:10,777 --> 00:39:15,115 奪い合わずとも生きられる世を 作り出せば よいではないか! 394 00:39:15,115 --> 00:39:18,017 世を作る? そうじゃ! 395 00:39:18,017 --> 00:39:22,455 あんた… あんた いかれてんじゃねえのか。 396 00:39:22,455 --> 00:39:24,791 やってみねば 分からぬではないか! 397 00:39:24,791 --> 00:39:26,726 できるわけねえだろう! 398 00:39:26,726 --> 00:39:29,462 ああ そうか できる事しかやらぬのか! 399 00:39:29,462 --> 00:39:32,065 だから 腹いせの泥棒か。 400 00:39:32,065 --> 00:39:36,765 なんとも まあ しみったれた男じゃな! 401 00:39:45,411 --> 00:39:50,750 井伊は 材木を商うつもりじゃ。 402 00:39:50,750 --> 00:39:56,422 その木を切る役目を そなたらで請け負う気はないか。 403 00:39:56,422 --> 00:39:59,325 木を切る…。 そうじゃ。 404 00:39:59,325 --> 00:40:03,096 おぬしらには あっという間に 木を切る腕がある。 405 00:40:03,096 --> 00:40:05,765 それを使うてみぬかと 言うておるのじゃ。 406 00:40:05,765 --> 00:40:09,435 もちろん 全て くれてやる というわけにはいかぬ。 407 00:40:09,435 --> 00:40:14,774 分け前は 我が七分と おぬしが三分。 408 00:40:14,774 --> 00:40:17,474 どうじゃ。 409 00:40:23,116 --> 00:40:31,791 何故 このような酔狂な申し出をする。 410 00:40:31,791 --> 00:40:36,129 わざわざ 俺らに頼らずとも。 411 00:40:36,129 --> 00:40:39,032 おぬしに言われ➡ 412 00:40:39,032 --> 00:40:42,802 確かに 武家は泥棒かもしれぬと思うた。 413 00:40:42,802 --> 00:40:47,102 じゃが 我は それを認めるのは ごめんじゃ。 414 00:40:48,675 --> 00:40:54,975 ならば 泥棒と言われぬ行いを するしかないではないか。 415 00:40:57,150 --> 00:41:00,850 つまるところは 己のためじゃ。 416 00:41:14,701 --> 00:41:16,701 よし! 417 00:41:18,438 --> 00:41:24,738 よろしく頼みまさぁ。 直虎様。 418 00:41:26,512 --> 00:41:32,318 おう! よろしく頼むぞ。 頭…。 419 00:41:32,318 --> 00:41:35,321 頭。 ん? 420 00:41:35,321 --> 00:41:39,792 名は何というのじゃ? 421 00:41:39,792 --> 00:41:42,695 龍雲丸だ。 422 00:41:42,695 --> 00:41:45,995 龍雲…! 423 00:41:47,667 --> 00:41:51,804 雲の龍か。 424 00:41:51,804 --> 00:42:06,819 ♬~ 425 00:42:06,819 --> 00:42:13,493 こうして 2人の奇妙な縁は 再び結ばれ。 426 00:42:13,493 --> 00:42:26,506 ♬~ 427 00:42:26,506 --> 00:42:35,506 頭こと 龍雲丸の率いる一団は 井伊にやって来た… のじゃが。 428 00:42:37,450 --> 00:42:43,122 そう すんなりと 事は運ばぬようで…。 429 00:42:43,122 --> 00:42:47,994 切り出しを 請け負った者たちの中に一人➡ 430 00:42:47,994 --> 00:42:51,798 見た事があるような者が おるのですが。 431 00:42:51,798 --> 00:42:54,701 ん…? そうなのか? 432 00:42:54,701 --> 00:42:56,669 どこから どう見ても あれは➡ 433 00:42:56,669 --> 00:43:00,369 打ち首になるはずだった者では ございませぬか! 434 00:43:07,146 --> 00:43:11,017 続く。 435 00:43:11,017 --> 00:43:14,487 屈強な家来衆が できるかもしれぬぞ! 436 00:43:14,487 --> 00:43:17,824 おお~! ばくち場!? 437 00:43:17,824 --> 00:43:20,159 (直之)まず おぬしらから疑うのが 常道…! よせ! 438 00:43:20,159 --> 00:43:22,095 直虎様! 直虎様! 439 00:43:22,095 --> 00:43:24,030 (龍雲丸) 何してんだよ! てめえら! 440 00:43:24,030 --> 00:43:26,833 役目を通じ 助け合う仲と なりたいと思うておったのじゃ。 441 00:43:26,833 --> 00:43:29,168 つながりを保ちたいと 思うておるのは➡ 442 00:43:29,168 --> 00:43:31,468 殿だけではございますまいか? 443 00:43:34,440 --> 00:43:39,312 <静岡県浜松市。 かつて 淡水湖だった浜名湖は➡ 444 00:43:39,312 --> 00:43:42,315 明応の大地震により 南側が決壊し➡ 445 00:43:42,315 --> 00:43:44,615 海へと通じるように なりました> 446 00:43:46,452 --> 00:43:52,325 <これにより 浜名湖南側を走る 大動脈 東海道が分断されると➡ 447 00:43:52,325 --> 00:43:57,325 北側を う回する本坂通の往来が 盛んになったといいます> 448 00:43:59,799 --> 00:44:03,669 <その街道沿いの町が 気賀。➡ 449 00:44:03,669 --> 00:44:07,369 湖へと流れ込む川の河口に 広がっています> 450 00:44:10,143 --> 00:44:15,014 <ここは 水陸の拠点で 北へ向かう道は 井伊谷へ続き➡ 451 00:44:15,014 --> 00:44:17,483 浜名湖へと流れ込む 小さな川には➡ 452 00:44:17,483 --> 00:44:20,483 船着き場が いくつもあったといいます> 453 00:44:23,156 --> 00:44:27,026 <その当時 船の税の徴収などを 任されていたのが➡ 454 00:44:27,026 --> 00:44:31,026 代官の中村与太夫でした> 455 00:44:32,765 --> 00:44:38,104 <後に 関所が出来ると 気賀は重要な宿場となります。➡ 456 00:44:38,104 --> 00:44:44,804 中村家は本陣をつとめ 当主は 代々 与太夫を名乗りました> 457 00:44:48,114 --> 00:44:51,451 <街道の町 気賀は 川から湖➡ 458 00:44:51,451 --> 00:44:56,151 更に 海へと向かう 交易拠点としても栄えたのです> 459 00:45:33,426 --> 00:45:49,509 ♬~ 460 00:45:49,509 --> 00:46:00,009 (荒い息遣い)