1 00:00:33,190 --> 00:00:37,127 時は戦国 ところは井伊谷。 2 00:00:37,127 --> 00:00:43,267 今川の意に逆らい 自ら おんな城主となった直虎は➡ 3 00:00:43,267 --> 00:00:47,137 あの手この手で 内政を立て直し➡ 4 00:00:47,137 --> 00:00:51,141 やがて その一風変わった やり口は➡ 5 00:00:51,141 --> 00:00:55,279 人々の頼りとされるところとなり。 6 00:00:55,279 --> 00:01:02,953 ついには 気賀を手中に 収める事となったのじゃった。 7 00:01:02,953 --> 00:01:06,823 じゃが その裏では➡ 8 00:01:06,823 --> 00:01:13,297 もう一人の女子が 熾烈な戦いを 繰り広げておったのじゃ。 9 00:01:13,297 --> 00:01:15,232 (掛け軸を切り落とす音) 10 00:01:15,232 --> 00:01:18,969 今宵は ちと 趣を変え➡ 11 00:01:18,969 --> 00:01:25,309 時を巻き戻し この場面から始まりじゃ。 12 00:01:25,309 --> 00:01:32,582 (氏真)どいつも こいつも 余をばかにしおって! 13 00:01:32,582 --> 00:01:39,256 今宵は 今川の尼御台のお話を。 14 00:01:39,256 --> 00:04:18,256 ♬~ 15 00:04:23,286 --> 00:04:25,956 (関口)武田の義信殿が ご自害…。 16 00:04:25,956 --> 00:04:27,891 自害などではない。 17 00:04:27,891 --> 00:04:30,293 親の仕業に決まっておる。 18 00:04:30,293 --> 00:04:35,132 あの鬼に 殺されたに 決まっておる! 19 00:04:35,132 --> 00:04:40,432 (寿桂尼) その話は 後に致しましょう。 20 00:04:43,840 --> 00:04:46,576 (寿桂尼)太守様。➡ 21 00:04:46,576 --> 00:04:53,576 鈴を直ちに駿府へ お返し頂くよう 武田に書状を。 22 00:04:55,585 --> 00:05:00,924 龍王! 早う! 23 00:05:00,924 --> 00:05:04,224 祐筆を呼べ。 (関口)はい! 24 00:05:08,265 --> 00:05:10,934 鈴…。 25 00:05:10,934 --> 00:05:15,805 義信の妻 氏真の妹である鈴は➡ 26 00:05:15,805 --> 00:05:21,278 夫亡きあとも 甲斐に 留め置かれておったのじゃ。 27 00:05:21,278 --> 00:05:25,615 (山県昌景)奥方様のお身柄は どうなさいますか。 28 00:05:25,615 --> 00:05:29,286 駿府に 戻りたがっておいでのようですが。 29 00:05:29,286 --> 00:05:31,888 (武田信玄) たわけた事を申すな。➡ 30 00:05:31,888 --> 00:05:34,791 義信は あの者の実家を ひいきしたゆえ➡ 31 00:05:34,791 --> 00:05:37,761 死んだようなものではないか。 32 00:05:37,761 --> 00:05:40,897 菩提を弔う気さえないのか。 33 00:05:40,897 --> 00:05:44,568 (山県)明日は我が身と 思ってもおいでのようで。 34 00:05:44,568 --> 00:05:50,440 女子の血など求めるものか。 捨て置け。 35 00:05:50,440 --> 00:05:55,212 ≪お屋形様。 今川より 使者が参りました。 36 00:05:55,212 --> 00:05:57,914 用件だけ聞いて 引き取らせよ。 37 00:05:57,914 --> 00:06:03,914 しかし… その使者というのが 尼御台様にございまして。 38 00:06:09,259 --> 00:06:13,559 心の臓が いかれておったのでは なかったのか! 39 00:06:16,933 --> 00:06:20,604 化け物か。 あの ばばは。 40 00:06:20,604 --> 00:06:31,881 ♬~ 41 00:06:31,881 --> 00:06:38,555 これはこれは 尼御台様。 お久しゅうございまする。 42 00:06:38,555 --> 00:06:45,228 (寿桂尼)久しいの。 晴信殿。 43 00:06:45,228 --> 00:06:49,099 お具合が よろしうないと 聞いておりましたが。 44 00:06:49,099 --> 00:06:52,902 ご息災で 何よりでございます。 45 00:06:52,902 --> 00:07:01,578 フフフ… 神仏も 我には 会いとうないようにございまする。 46 00:07:01,578 --> 00:07:07,578 (信玄)それは 神仏も正直なこと。 47 00:07:11,921 --> 00:07:17,594 こたびは ご子息を亡くされました事➡ 48 00:07:17,594 --> 00:07:23,466 心より お悼み申し上げます。 49 00:07:23,466 --> 00:07:31,141 義信が謀反は 周りの者に乗せられたまでの事。 50 00:07:31,141 --> 00:07:36,546 私としては 頭が冷えるのを 待っておったのですが➡ 51 00:07:36,546 --> 00:07:40,417 自害致しましてな…。 52 00:07:40,417 --> 00:07:43,219 晴信殿。 53 00:07:43,219 --> 00:07:48,558 ご謀反の種となりましたは 我が孫娘。➡ 54 00:07:48,558 --> 00:07:51,461 この上は 駿府に引き取り➡ 55 00:07:51,461 --> 00:07:55,899 亡き夫の菩提を弔わせとう 存じます。 56 00:07:55,899 --> 00:08:01,771 しかしのう… 肝心のあれが 帰りたがっておらぬゆえ。 57 00:08:01,771 --> 00:08:04,240 まことでございますか? 58 00:08:04,240 --> 00:08:08,912 (信玄)償いに 武田に尽くしたいと 申すのじゃ。 59 00:08:08,912 --> 00:08:11,581 なんという思い上がり! 60 00:08:11,581 --> 00:08:14,250 我が説き伏せましょう! いずこに。 61 00:08:14,250 --> 00:08:20,590 今は 気鬱で伏せっておりますゆえ 話など とても…。 62 00:08:20,590 --> 00:08:22,926 気鬱くらいで情けない。 63 00:08:22,926 --> 00:08:24,861 それも まとめて 説き伏せましょう! 64 00:08:24,861 --> 00:08:28,264 いやいや まあまあ まあまあまあ。 65 00:08:28,264 --> 00:08:35,564 わしが説き伏せ 必ず 駿府に戻しますゆえ。 66 00:08:37,874 --> 00:08:43,213 お忙しい そなたに お手間をおかけし➡ 67 00:08:43,213 --> 00:08:51,213 申し訳のうございますが よろしう お計らい下さいまし。 68 00:08:55,558 --> 00:09:00,897 そうそう。 京にいらっしゃる お父上➡ 69 00:09:00,897 --> 00:09:04,597 便りはございますか? 70 00:09:07,237 --> 00:09:12,909 今は 親とも子とも 思うておりませぬゆえ。 71 00:09:12,909 --> 00:09:17,580 さようにございますか。 72 00:09:17,580 --> 00:09:21,451 お父上は 織田方とも➡ 73 00:09:21,451 --> 00:09:26,751 よろしく おつきあいを しておられるようですよ。 74 00:09:28,591 --> 00:09:34,397 (寿桂尼)老婆心ながら そなたほどのお方が➡ 75 00:09:34,397 --> 00:09:41,097 尾張の若造に 足をすくわれませぬように…。 76 00:09:46,543 --> 00:09:51,543 ご忠告 痛み入りまする。 77 00:09:57,554 --> 00:10:01,424 (春) 大方様。 お疲れにございましょう。 78 00:10:01,424 --> 00:10:04,424 大事ない。 79 00:10:10,900 --> 00:10:14,771 おばば様 首尾は いかがでございましたか。 80 00:10:14,771 --> 00:10:22,912 鈴は 武田にとっては 決め手となる人質です。 81 00:10:22,912 --> 00:10:27,784 我が行ったくらいで 手放すわけが…。 82 00:10:27,784 --> 00:10:31,921 では 何のために参られたのですか? 83 00:10:31,921 --> 00:10:36,593 シテに お出まし頂きやすくするためです。 84 00:10:36,593 --> 00:10:39,262 シテ。 85 00:10:39,262 --> 00:10:41,931 春殿。 はい。 86 00:10:41,931 --> 00:10:45,802 お父上に 仲立ちをお頼み申したいので➡ 87 00:10:45,802 --> 00:10:49,272 一筆したためて頂けるかの。 88 00:10:49,272 --> 00:10:51,207 北条に!? 89 00:10:51,207 --> 00:10:55,945 では 初めから そうすれば よかったのではございませぬか? 90 00:10:55,945 --> 00:11:00,617 じかに関わる者同士が 話し合うてもおらぬ場に➡ 91 00:11:00,617 --> 00:11:05,488 しゃしゃり出るのは 北条も望むまい。 92 00:11:05,488 --> 00:11:13,196 武田は 北条には まだ 大切な味方でもありますし。 93 00:11:13,196 --> 00:11:15,496 (氏真)おばば様。 94 00:11:17,967 --> 00:11:21,304 大事ない。 95 00:11:21,304 --> 00:11:26,175 では 書状が書けたら 声を。 96 00:11:26,175 --> 00:11:29,646 まさか 北条にも 参られるおつもりですか。 97 00:11:29,646 --> 00:11:32,549 おやめ下さいませ。 かような お体で。 98 00:11:32,549 --> 00:11:34,918 では 私が参ります。 99 00:11:34,918 --> 00:11:38,788 我が行くから よいのです。 100 00:11:38,788 --> 00:11:45,488 ばばの この ありさまは 哀れを誘いましょう。 101 00:11:47,497 --> 00:11:53,197 (寿桂尼)春。 頼みましたよ。 (春)はい。 102 00:11:55,605 --> 00:11:59,943 壊れかけた心の臓を抱えた 寿桂尼の➡ 103 00:11:59,943 --> 00:12:06,282 文字どおり 命懸けの奔走が 功を奏し➡ 104 00:12:06,282 --> 00:12:11,621 北条の仲裁によって 鈴と その娘は➡ 105 00:12:11,621 --> 00:12:15,291 今川に戻される事となった。 106 00:12:15,291 --> 00:12:17,961 分かり申した。 107 00:12:17,961 --> 00:12:25,301 しかしながら いまひとつ 望みがござる。 108 00:12:25,301 --> 00:12:28,638 武田に誓詞を出す? 109 00:12:28,638 --> 00:12:32,508 (北条幻庵)鈴様を こちらへ お返しする代わり➡ 110 00:12:32,508 --> 00:12:38,915 改めて 武田と手を組むという 誓詞を差し出せと。 111 00:12:38,915 --> 00:12:41,584 何を… 何を今更。➡ 112 00:12:41,584 --> 00:12:45,922 織田と結び 横紙破りをしたのは 武田ではないか! 113 00:12:45,922 --> 00:12:50,259 (幻庵) 武田なりの手打ちのつもりなので ございましょう。 114 00:12:50,259 --> 00:12:55,131 ならば 武田から 当家に 誓詞を出すのが筋であろう! 115 00:12:55,131 --> 00:12:58,131 (幻庵)武田は 戦がしたいのです。 116 00:12:59,936 --> 00:13:06,609 今の今川に 勝ち目があると お思いか? 117 00:13:06,609 --> 00:13:11,948 勝てぬ今川にしたのは 私じゃとでも言いたいか! 118 00:13:11,948 --> 00:13:17,820 (寿桂尼) 太守様。 労をとって頂いたので ございますよ。 119 00:13:17,820 --> 00:13:22,592 桶狭間で 我らが どれほどの家臣を失い➡ 120 00:13:22,592 --> 00:13:26,963 その後も どれほどの不運に 見舞われたかを ご存じか! 121 00:13:26,963 --> 00:13:30,299 お見苦しや! 太守様。 122 00:13:30,299 --> 00:13:35,299 泣き言を言うた者から 負けるのです。 123 00:13:39,575 --> 00:13:42,575 祐筆を。 ≪はっ。 124 00:13:46,449 --> 00:13:49,749 (幻庵) よろしいのではないでしょうか。 125 00:13:54,123 --> 00:13:58,261 では 花押を。 126 00:13:58,261 --> 00:14:04,934 (幻庵)大方様。 とかく 武田に 戦の口実を与えぬが肝要かと。 127 00:14:04,934 --> 00:14:07,837 (寿桂尼)私も さように存じます。 128 00:14:07,837 --> 00:14:15,578 この日 武田義信の幽閉に 端を発した 今川 武田の争いは➡ 129 00:14:15,578 --> 00:14:20,283 一応の決着を見る事と なったのじゃが➡ 130 00:14:20,283 --> 00:14:25,154 それは皮肉にも 氏真と寿桂尼の間に➡ 131 00:14:25,154 --> 00:14:29,854 亀裂を生む事となったのじゃ。 132 00:14:37,233 --> 00:14:41,104 一方 気賀を 手に入れた 直虎は➡ 133 00:14:41,104 --> 00:14:47,877 堀川城落成という 晴れがましい日を迎えておった。 134 00:14:47,877 --> 00:14:50,580 ≪(方久)えっ!➡ 135 00:14:50,580 --> 00:14:55,918 私が ここの城代にございますか? 136 00:14:55,918 --> 00:15:00,256 (直虎)うむ。 それが 最も やりやすいと思うのじゃが。 137 00:15:00,256 --> 00:15:03,159 どうじゃ。 138 00:15:03,159 --> 00:15:05,928 望まぬか? (与太夫)いえ。 139 00:15:05,928 --> 00:15:10,600 それでは 気賀は 全く変わらぬ事になりますな。 140 00:15:10,600 --> 00:15:14,937 (伊勢屋)ただ 城に商人の主がおるだけじゃ。 141 00:15:14,937 --> 00:15:17,840 (熊野屋)願うたり叶うたりに ございますな! 142 00:15:17,840 --> 00:15:21,811 (笑い声) では 決まりじゃな。 143 00:15:21,811 --> 00:15:24,614 よろしゅう頼むぞ。 方久。 144 00:15:24,614 --> 00:15:29,285 しかし 瀬戸 祝田には おられぬという事になりますが。 145 00:15:29,285 --> 00:15:32,555 日々の事は 甚兵衛に任せればよいし➡ 146 00:15:32,555 --> 00:15:34,490 我らも 見に行くし。 147 00:15:34,490 --> 00:15:40,229 こちらは やるから そちらは召し上げなどという事は。 148 00:15:40,229 --> 00:15:42,899 さような けちくさい事はせぬ! 149 00:15:42,899 --> 00:15:44,834 (笑い声) 150 00:15:44,834 --> 00:15:47,770 あっ さようにございますか! 151 00:15:47,770 --> 00:15:52,241 カン カ~ン カ~ン カ~ン! 152 00:15:52,241 --> 00:15:55,912 この瀬戸方久 お預かりするからには➡ 153 00:15:55,912 --> 00:15:58,247 この気賀の町を➡ 154 00:15:58,247 --> 00:16:04,547 銭の 銭の うなる地に 変えてみせましょう! 155 00:16:14,597 --> 00:16:17,934 のう… 方久。 156 00:16:17,934 --> 00:16:20,837 銭の力は すさまじい。 157 00:16:20,837 --> 00:16:25,608 しかし 銭では どうにもならぬ事も➡ 158 00:16:25,608 --> 00:16:28,277 時には起こると思うのじゃ。 159 00:16:28,277 --> 00:16:34,083 そこは 深みに はまらぬよう かじ取りは うもうやってくれよ。 160 00:16:34,083 --> 00:16:37,083 もちろんにございます! 161 00:16:44,227 --> 00:16:49,927 ≪(与太夫)頭! よう来てくれた! こっちじゃ こっち! 162 00:16:52,568 --> 00:16:55,868 (与太夫)こっちじゃ こっちじゃ。 (龍雲丸)おうよ。 163 00:17:01,577 --> 00:17:06,916 いや。 来たのか。 164 00:17:06,916 --> 00:17:09,252 へえ。 165 00:17:09,252 --> 00:17:13,252 ここから 世を変えてかねばならねえんで。 166 00:17:16,125 --> 00:17:18,825 そうか。 167 00:17:23,266 --> 00:17:25,935 ≪(伊勢屋) 頭! 相談事があるのじゃ。 168 00:17:25,935 --> 00:17:30,273 (六左衛門) 気賀は うまく回りそうですな。 169 00:17:30,273 --> 00:17:32,573 うむ。 170 00:17:37,079 --> 00:17:43,819 (寿桂尼)ようやく 上杉との盟約が 整いましたので➡ 171 00:17:43,819 --> 00:17:53,896 上杉輝虎殿への書状は 太守様に お考え頂きたいのです。 172 00:17:53,896 --> 00:17:59,769 祐筆に お書かせ下されば 最後に 花押は お入れしますよ。 173 00:17:59,769 --> 00:18:07,910 これは 太守様に お考え頂きたいのです。 174 00:18:07,910 --> 00:18:11,781 泣き言ばかり書き連ねる➡ 175 00:18:11,781 --> 00:18:17,253 見苦しい書状になるかと 存じますが…。 176 00:18:17,253 --> 00:18:20,589 (ため息) 177 00:18:20,589 --> 00:18:25,261 出過ぎたまねをした事は謝ります。 178 00:18:25,261 --> 00:18:31,867 なれど 武田の古狸にせよ 北条にせよ➡ 179 00:18:31,867 --> 00:18:36,739 ばばの方が 古くから知っておる というだけの事。➡ 180 00:18:36,739 --> 00:18:43,479 それを使うた方が 早いと思うただけの事です。 181 00:18:43,479 --> 00:18:49,218 では 上杉も 古くから ご存じでしょう。 182 00:18:49,218 --> 00:18:51,153 龍王。 183 00:18:51,153 --> 00:18:54,453 かような時だけ 幼名で呼ぶのは おやめ下され! 184 00:18:57,560 --> 00:19:04,233 ばばは いつまで おれるか 分からぬのです! 185 00:19:04,233 --> 00:19:07,533 ですから 共に。 186 00:19:10,573 --> 00:19:13,909 おばば様? おばば様? 187 00:19:13,909 --> 00:19:16,579 おばば様! おばば様! 188 00:19:16,579 --> 00:19:33,529 ♬~ 189 00:19:33,529 --> 00:19:36,866 余のせいじゃ。 190 00:19:36,866 --> 00:19:40,536 余が うつけゆえ➡ 191 00:19:40,536 --> 00:19:44,236 こうして お命を縮めてしまったのじゃ。 192 00:19:50,546 --> 00:19:53,246 (春)この うつけ! 193 00:19:56,218 --> 00:20:02,892 春は 殿を一度も さように 思うた事などござりませぬ。 194 00:20:02,892 --> 00:20:10,232 むしろ 向かい風ばかりの中で よう耐え忍んでおられると。 195 00:20:10,232 --> 00:20:12,532 うそを申せ。 196 00:20:14,103 --> 00:20:22,812 なれど 今は初めて そう思うたかもしれませぬ。 197 00:20:22,812 --> 00:20:33,255 ♬~ 198 00:20:33,255 --> 00:20:38,594 お扇子が 逆さにございます。 199 00:20:38,594 --> 00:20:49,939 ♬~ 200 00:20:49,939 --> 00:20:54,276 今川に嫁いでまいりました時➡ 201 00:20:54,276 --> 00:20:59,276 春は 夢を見ておるのかと 思いました。 202 00:21:03,285 --> 00:21:08,624 (春) 殿方も女子も皆 見目麗しく。➡ 203 00:21:08,624 --> 00:21:16,624 和歌に お能 お神楽に蹴鞠。 さんざめく笑い声。 204 00:21:20,236 --> 00:21:26,936 つないでいかれるのは 殿しか おられぬのですよ。 205 00:21:37,786 --> 00:21:43,259 又四郎 又四郎は おるか! ≪はっ。 206 00:21:43,259 --> 00:21:47,129 館中の笛を集めよ! 鼓も 琵琶も! 207 00:21:47,129 --> 00:21:51,133 大方様に お聞かせするのじゃ! 208 00:21:51,133 --> 00:21:56,272 おばば様は 今川の女子じゃ。➡ 209 00:21:56,272 --> 00:22:01,143 華やいだ音に誘われて 戻ってこられるかもしれぬ。➡ 210 00:22:01,143 --> 00:22:06,282 もし 戻ってこられぬでも➡ 211 00:22:06,282 --> 00:22:11,153 美しい調べに送られて➡ 212 00:22:11,153 --> 00:22:14,853 冥土へと向かわれるであろう。 213 00:22:27,570 --> 00:22:32,870 大方様。 うたげが始まっておりますよ。 214 00:22:35,244 --> 00:22:40,115 (春)殿も お待ちにございますよ。 215 00:22:40,115 --> 00:24:16,845 ♬~ 216 00:24:16,845 --> 00:24:18,814 (龍王丸)父上! 217 00:24:18,814 --> 00:24:21,617 龍王。 218 00:24:21,617 --> 00:24:23,952 父上! 219 00:24:23,952 --> 00:24:52,652 ♬~ 220 00:24:57,586 --> 00:25:01,586 大方様! (鈴)おばば様。 221 00:25:06,595 --> 00:25:08,595 おばば様。 222 00:25:10,265 --> 00:25:15,604 おばば様 よく お戻りに。 223 00:25:15,604 --> 00:25:18,604 太守様…。 224 00:25:20,275 --> 00:25:26,148 つらい思いをさせましたね。 225 00:25:26,148 --> 00:25:30,285 ばばを許して下され。 226 00:25:30,285 --> 00:25:33,889 いえ。 いえ。 227 00:25:33,889 --> 00:25:39,561 私こそ つまらぬ事を申して。 228 00:25:39,561 --> 00:25:47,903 ばばは ただ取り戻したいだけなのです。 229 00:25:47,903 --> 00:25:51,903 光に満ちた今川を…。 230 00:25:54,777 --> 00:25:58,777 そなたと共に。 231 00:26:01,450 --> 00:26:05,254 (寿桂尼)今川のために…。 232 00:26:05,254 --> 00:26:21,270 ♬~ 233 00:26:21,270 --> 00:26:23,570 おばば様。 234 00:26:27,142 --> 00:26:30,842 龍王に お教え下さい。 235 00:26:32,881 --> 00:26:40,556 そのために…➡ 236 00:26:40,556 --> 00:26:44,256 何をなせばよいか。 237 00:26:45,894 --> 00:26:50,232 (政次)では 気賀は うまく回りそうなのですか。 238 00:26:50,232 --> 00:26:57,105 うむ。 我が 口を挟む事など ほとんどない様子じゃ。 239 00:26:57,105 --> 00:27:00,405 それは ようございました。 240 00:27:03,245 --> 00:27:11,920 殿。 そろそろ 戦の事を考えた方が よいかもしれませぬ。 241 00:27:11,920 --> 00:27:15,591 戦? はい。 242 00:27:15,591 --> 00:27:20,462 しかし 今川と武田のいさかいは 収まったであろう。 243 00:27:20,462 --> 00:27:23,265 あくまで 表向きは。 244 00:27:23,265 --> 00:27:27,135 裏では 武田は 攻め込む手はずを 整えておりましょうし。 245 00:27:27,135 --> 00:27:33,075 どうやら 再び 大方様のお具合も よろしくないようにございます。 246 00:27:33,075 --> 00:27:35,210 大方様が…! 247 00:27:35,210 --> 00:27:38,881 今の今川にとって 大方様は 最後の よりどころ。 248 00:27:38,881 --> 00:27:44,753 お亡くなりになれば 一挙に 事が動くやもしれませぬ。 249 00:27:44,753 --> 00:27:46,755 動く。 250 00:27:46,755 --> 00:27:52,455 寝返りが始まり 戦に もつれ込みます。 251 00:27:55,898 --> 00:27:58,567 このまま 何もせずにいれば➡ 252 00:27:58,567 --> 00:28:03,438 今川方として 駆り出されるだけです。 253 00:28:03,438 --> 00:28:09,738 そろそろ 何か 手を打たねばなりますまいかと。 254 00:28:15,918 --> 00:28:22,791 我らも 寝返る支度という事か。 255 00:28:22,791 --> 00:28:25,091 はい。 256 00:28:40,542 --> 00:28:43,445 [ 回想 ] (寿桂尼)井伊直虎。 257 00:28:43,445 --> 00:28:47,445 そなたに 後見を許す。 258 00:28:52,554 --> 00:28:55,891 (南渓)どうかしましたかの。 殿。 259 00:28:55,891 --> 00:28:59,561 いえ。 あの…。 260 00:28:59,561 --> 00:29:03,432 大方様は 私にとって➡ 261 00:29:03,432 --> 00:29:08,570 敵であったのか 味方であったのかと。 262 00:29:08,570 --> 00:29:12,270 (南渓) ずばり聞いてみてはどうじゃ? 263 00:29:16,244 --> 00:29:20,544 これは 大方様からではないですか! 264 00:29:24,920 --> 00:29:30,592 大方様が 我と話をしたいと。 何の お話でしょうかね。 265 00:29:30,592 --> 00:29:34,463 わしが知るわけ なかろう。 ですが…。 266 00:29:34,463 --> 00:29:39,868 恐らく 会えるのも 最後になるであろうの。 267 00:29:39,868 --> 00:29:41,803 あれこれ考えず➡ 268 00:29:41,803 --> 00:29:45,540 おぬしも 話したい事を 話してきてはどうじゃ。 269 00:29:45,540 --> 00:29:49,211 話したい事を…。 270 00:29:49,211 --> 00:30:00,822 ♬~ 271 00:30:00,822 --> 00:30:05,522 ≪大方様。 井伊様が。 272 00:30:07,896 --> 00:30:13,769 忙しいところ 呼び出して すまなかったの。 273 00:30:13,769 --> 00:30:17,572 めっそうもない事でございます。 274 00:30:17,572 --> 00:30:22,272 大方様に お会いするより 大事な事などございませぬ。 275 00:30:25,247 --> 00:30:27,582 何を。 276 00:30:27,582 --> 00:30:32,921 このところ 覚えが悪うなっての。 277 00:30:32,921 --> 00:30:38,221 さまざま 書きつける事にしたのじゃ。 278 00:30:45,500 --> 00:30:51,500 これを お受け取り頂けぬかと。 279 00:30:54,209 --> 00:30:59,909 井伊で出来上がりました 綿布にございます。 280 00:31:01,950 --> 00:31:04,853 これを 井伊で? 281 00:31:04,853 --> 00:31:07,289 はい。 282 00:31:07,289 --> 00:31:10,959 後見のお許しを頂いてから3年。 283 00:31:10,959 --> 00:31:17,259 なんとか かようなところまで こぎ着けました。 284 00:31:18,834 --> 00:31:26,308 駿府を潤すところまでは まだまだにございますが。 285 00:31:26,308 --> 00:31:33,008 そなたが かようなものをのう。 286 00:31:37,919 --> 00:31:41,219 大したものじゃ。 287 00:31:43,258 --> 00:31:47,129 それもこれも あの日➡ 288 00:31:47,129 --> 00:31:53,268 大方様に後見をお許し頂いた おかげにございます。 289 00:31:53,268 --> 00:31:55,937 世辞も うもうなったの。 290 00:31:55,937 --> 00:32:02,237 お世辞ではございませぬ。 心より そう思うております。 291 00:32:15,290 --> 00:32:22,631 そなた あれをどう思うておる。 292 00:32:22,631 --> 00:32:25,931 あれ とは? 293 00:32:27,502 --> 00:32:30,802 直親の事じゃ。 294 00:32:38,113 --> 00:32:46,588 恨むなという方が 無理であろうの。 295 00:32:46,588 --> 00:32:50,888 今でも恨んでおろう? 296 00:32:59,601 --> 00:33:05,473 家を守るという事は➡ 297 00:33:05,473 --> 00:33:09,773 きれい事では達せられませぬ。 298 00:33:15,617 --> 00:33:20,488 狂うてでもおらねば➡ 299 00:33:20,488 --> 00:33:27,963 己の手を汚す事が愉快な者など おりますまい。 300 00:33:27,963 --> 00:33:33,568 汚さざるをえなかった者の闇は➡ 301 00:33:33,568 --> 00:33:38,240 どれほどのものかと…。 302 00:33:38,240 --> 00:33:43,940 そう 思います。 303 00:33:47,249 --> 00:33:52,120 年端も行かぬ小さな女子が➡ 304 00:33:52,120 --> 00:33:58,860 お家のために ただ ひたすらに 鞠を蹴っておった姿は➡ 305 00:33:58,860 --> 00:34:02,264 いまだ 忘れられぬ。➡ 306 00:34:02,264 --> 00:34:06,935 瀬名の命乞いに 乗り込んできた時➡ 307 00:34:06,935 --> 00:34:12,807 徳政を覆しに来た時➡ 308 00:34:12,807 --> 00:34:24,107 そなたが 我が娘であればと ずっと思うておりました。 309 00:34:29,190 --> 00:34:35,096 直虎と名乗りましたばかりの頃➡ 310 00:34:35,096 --> 00:34:40,235 まだ 右も左も分からず…➡ 311 00:34:40,235 --> 00:34:48,910 南渓和尚より渡されたのは 「仮名目録」にございました。 312 00:34:48,910 --> 00:34:55,784 これは 女子が 大方様が お作りになったのだと聞き➡ 313 00:34:55,784 --> 00:35:01,484 どれほど 励まされました事か。 314 00:35:04,459 --> 00:35:07,759 うれしい事を。 315 00:35:15,937 --> 00:35:19,808 知っていなさると思うが➡ 316 00:35:19,808 --> 00:35:28,508 今川は 武田に 戦を仕掛けられそうになっておる。 317 00:35:33,421 --> 00:35:36,891 井伊殿。 318 00:35:36,891 --> 00:35:41,229 どうか 我が亡きあとも➡ 319 00:35:41,229 --> 00:35:47,529 今川を 見捨てないでおくれ。 320 00:35:49,904 --> 00:36:02,604 そなたの才覚を持って 太守様を 支えてほしいのじゃ。 321 00:36:06,921 --> 00:36:11,259 ご安心下さりませ。 322 00:36:11,259 --> 00:36:38,887 ♬~ 323 00:36:38,887 --> 00:36:44,187 あのお方にも 会われるのですか。 はい。 324 00:36:58,239 --> 00:37:01,939 ≪大方様。 水野様が。 325 00:37:06,915 --> 00:37:11,786 大方様は ゆかりのある方 一人一人に➡ 326 00:37:11,786 --> 00:37:15,086 お別れをしておられるそうじゃ。 327 00:37:21,262 --> 00:37:24,165 最後のおつとめと お思いなのでしょうな。 328 00:37:24,165 --> 00:37:27,602 おつとめ? 329 00:37:27,602 --> 00:37:30,505 今川の家来や国衆の多くは➡ 330 00:37:30,505 --> 00:37:34,409 先代や先先代に受けた恩義が ございます。 331 00:37:34,409 --> 00:37:39,547 大方様に会う事は その恩義を 思い出す事になりましょう。 332 00:37:39,547 --> 00:37:45,547 少しでも 離反を食い止めようと しておられるのでしょう。 333 00:37:51,159 --> 00:37:59,459 それでも 我らは寝返るのじゃの。 全ての恩を忘れ。 334 00:38:02,770 --> 00:38:07,770 井伊のお家を守るためです。 335 00:38:29,264 --> 00:38:36,964 離反相次ぐ今川で 粛清の風が吹き始めた。 336 00:38:40,208 --> 00:38:45,908 この一冊の帳面によって…。 337 00:38:55,223 --> 00:38:58,126 何故 井伊は➡ 338 00:38:58,126 --> 00:39:01,426 信用できぬと されたのですか? 339 00:39:04,566 --> 00:39:10,438 あの女子は お気に入りかと 思うておりました。 340 00:39:10,438 --> 00:39:16,911 あれは 家を守るという事は➡ 341 00:39:16,911 --> 00:39:23,251 きれい事だけでは達せられぬと 言うたのじゃ。➡ 342 00:39:23,251 --> 00:39:31,551 いつも 我が 己を許すために 己に吐いておる言葉じゃ。 343 00:39:33,861 --> 00:39:41,561 (寿桂尼)恐らく 同じような事を 常日頃 思うておるのであろう。 344 00:39:43,204 --> 00:39:53,904 我に似た女子は 衰えた主家に 義理立てなど決してせぬ。 345 00:39:56,551 --> 00:40:05,251 では 井伊については 筋書きどおりに。 346 00:40:10,898 --> 00:40:13,568 ええ。 347 00:40:13,568 --> 00:40:20,268 例の話を お進め下され。 348 00:40:26,581 --> 00:40:28,916 (南渓)どうやら 今川は➡ 349 00:40:28,916 --> 00:40:31,819 上杉と結ぶ策を 講じておるようじゃぞ。 350 00:40:31,819 --> 00:40:33,788 上杉と? 351 00:40:33,788 --> 00:40:37,592 使いの僧たちが 行き交っておるようでな。 352 00:40:37,592 --> 00:40:39,927 すると どうなるのですか? 353 00:40:39,927 --> 00:40:42,830 上杉と今川が結べば➡ 354 00:40:42,830 --> 00:40:46,601 武田の三方を 囲い込む事ができる。➡ 355 00:40:46,601 --> 00:40:51,272 しかも 上杉と武田は 犬猿の仲。➡ 356 00:40:51,272 --> 00:40:55,610 これが成り立てば 武田は 随分と苦しくはなろう。➡ 357 00:40:55,610 --> 00:40:59,947 必ず 戦になるとも 言い切れぬところがある。 358 00:40:59,947 --> 00:41:04,247 では このまま 動かぬかもしれぬのですか。 359 00:41:06,621 --> 00:41:10,291 徳川の出方一つじゃろうの。 360 00:41:10,291 --> 00:41:12,627 徳川の出方…? 361 00:41:12,627 --> 00:41:17,498 (南渓)武田の頼みは 織田 その下におる徳川じゃ。➡ 362 00:41:17,498 --> 00:41:20,301 徳川が この様子を見て➡ 363 00:41:20,301 --> 00:41:22,236 考えを改めれば➡ 364 00:41:22,236 --> 00:41:26,641 武田は 戦ができぬかもしれん。 365 00:41:26,641 --> 00:41:31,913 では しばし 時を見た方が よいかもしれぬと。 366 00:41:31,913 --> 00:41:37,613 まあ それが よかろうの。 367 00:41:39,587 --> 00:41:44,587 徳川に そう働きかければ よいのではないのか。 368 00:41:47,261 --> 00:41:50,598 そうすれば 戦にはならぬのでしょう? 369 00:41:50,598 --> 00:41:54,936 徳川が武田と組まねば 戦には ならぬかもしれぬのであろう。 370 00:41:54,936 --> 00:41:59,273 ならば 徳川に 上杉と結び 武田を囲い込むが上策と➡ 371 00:41:59,273 --> 00:42:01,209 進言すれば よいのではないのか!? 372 00:42:01,209 --> 00:42:03,945 (政次)おやめ下さいませ。 もし さような事が➡ 373 00:42:03,945 --> 00:42:06,280 今川の知るところなれば 何を言われるか。 374 00:42:06,280 --> 00:42:08,616 戦を避けたいという思いを 述べるだけじゃ。 375 00:42:08,616 --> 00:42:11,519 見つかったところで 咎め立ての されようも あるまい。 376 00:42:11,519 --> 00:42:14,489 徳川は 我らの訴えなど 歯牙にもかけませぬ。 377 00:42:14,489 --> 00:42:18,626 井伊は 戦を避けるのではなかったのか! 378 00:42:18,626 --> 00:42:23,926 これとて 戦を避ける事に 変わりあるまい。 379 00:42:30,638 --> 00:42:33,541 (瀬名)殿! 380 00:42:33,541 --> 00:42:37,245 殿! 殿は どちらにございますか? 381 00:42:37,245 --> 00:42:49,257 ♬~ 382 00:42:49,257 --> 00:42:55,557 (家康)ああっ ああっ ああっ! あっ… あっ… な…! 383 00:42:58,266 --> 00:43:03,566 井伊から 書状が参りました。 384 00:43:08,609 --> 00:43:10,945 続く。 385 00:43:10,945 --> 00:43:13,848 戦が始まってしまうのか…。 386 00:43:13,848 --> 00:43:17,819 (常慶)人質に 虎松様の母君を 頂きとうございます。 387 00:43:17,819 --> 00:43:20,621 ならば 井伊は 武田と結ぶがよいか! 388 00:43:20,621 --> 00:43:23,958 (虎松)取り消して下さいませ! 母は行きたくないそうです。 389 00:43:23,958 --> 00:43:27,295 (しの)人質を求められるなど 失策にも ほどがありましょう! 390 00:43:27,295 --> 00:43:29,230 その策は 請け負いかねる。 391 00:43:29,230 --> 00:43:31,230 これじゃ! 392 00:43:34,101 --> 00:43:36,801 <神奈川県小田原市> 393 00:43:38,906 --> 00:43:41,576 <東国に君臨した北条氏が➡ 394 00:43:41,576 --> 00:43:44,876 5代にわたって 拠点としていた地です> 395 00:43:48,449 --> 00:43:52,920 <小田原北条氏の礎を築いた 初代 早雲。➡ 396 00:43:52,920 --> 00:43:58,620 この早雲の四男として 生まれたのが 北条幻庵でした> 397 00:44:00,595 --> 00:44:03,264 <幻庵は 久野という地域に➡ 398 00:44:03,264 --> 00:44:07,264 広大な屋敷を構えていたと いわれています> 399 00:44:10,137 --> 00:44:14,275 <一族の当主を政治的な面で 支えた一方で➡ 400 00:44:14,275 --> 00:44:16,210 絵師や連歌師など➡ 401 00:44:16,210 --> 00:44:19,947 多くの文化人との交流があったと いいます。➡ 402 00:44:19,947 --> 00:44:24,285 幻庵が自作したと伝わる…> 403 00:44:24,285 --> 00:44:28,985 <尺八の一種で 幻庵切りとも呼ばれていました> 404 00:44:30,958 --> 00:44:33,561 <嫁いでいく北条家の娘に➡ 405 00:44:33,561 --> 00:44:36,898 幻庵が渡した覚書が 残っています。➡ 406 00:44:36,898 --> 00:44:38,833 嫁ぎ先での 振る舞いなどを➡ 407 00:44:38,833 --> 00:44:41,833 細かく 指南したものでした> 408 00:44:43,571 --> 00:44:48,242 <長きにわたり 歴代の当主を支えた北条幻庵。➡ 409 00:44:48,242 --> 00:44:53,242 一族の栄枯盛衰を 見守り続けていくのです> 410 00:45:33,955 --> 00:45:35,890 (お俊)お父っつぁん! 411 00:45:35,890 --> 00:45:39,760 <伝七の女房 お俊の父親 米次は➡ 412 00:45:39,760 --> 00:45:43,664 お俊が16の時 誤って人を殺めた罪で➡ 413 00:45:43,664 --> 00:45:47,969 島送りに処せられた。➡ 414 00:45:47,969 --> 00:45:51,639 そして 去年 伝七と お俊は➡ 415 00:45:51,639 --> 00:45:57,812 米次が島で死んだという知らせを 耳にした。➡