1 00:00:33,339 --> 00:00:40,413 永禄10年 武田信玄は 今川を 戦の場に引きずり出すべく➡ 2 00:00:40,413 --> 00:00:44,283 嫡男 義信を自刃に追い込んだ。 3 00:00:44,283 --> 00:00:50,423 対する今川は 武田の天敵 上杉と結ぶ事で➡ 4 00:00:50,423 --> 00:00:54,093 戦に持ち込ませぬよう 策を講じ➡ 5 00:00:54,093 --> 00:01:01,434 直虎ら国衆は 寿桂尼から 涙ながらに助けを求められた。 6 00:01:01,434 --> 00:01:09,308 (寿桂尼)どうか 我が亡きあとも 今川を 見捨てないでおくれ。 7 00:01:09,308 --> 00:01:13,045 戦そのものを 避ける事はできないか➡ 8 00:01:13,045 --> 00:01:16,782 そう考えた直虎は 徳川に➡ 9 00:01:16,782 --> 00:01:21,654 上杉と手を結ぶ策を 申し送ったのじゃった。 10 00:01:21,654 --> 00:01:24,457 (政次)おやめ下さいませ。 もし さような事が➡ 11 00:01:24,457 --> 00:01:26,792 今川の知るところなれば 何を言われるか。 12 00:01:26,792 --> 00:01:31,130 (直虎)井伊は 戦を避けるのではなかったのか! 13 00:01:31,130 --> 00:01:33,065 (家康)ああっ ああっ! 14 00:01:33,065 --> 00:01:38,365 (瀬名) 井伊から 書状が参りました。 15 00:01:44,410 --> 00:01:47,313 (瀬名)井伊様は 何と。 16 00:01:47,313 --> 00:01:50,282 戦を ここで とどめるという 考えはないかと。 17 00:01:50,282 --> 00:01:56,021 例えば 上杉と結ぶ事などでと。➡ 18 00:01:56,021 --> 00:01:59,759 上杉…。 19 00:01:59,759 --> 00:02:01,694 使者は来ておるのか。 20 00:02:01,694 --> 00:02:04,630 (瀬名)はい。 待たせておりますが。 21 00:02:04,630 --> 00:02:07,433 これは 当家にとっても一大事。 22 00:02:07,433 --> 00:02:11,771 すぐには 返事はできぬが 考えておくと伝えてくれるか。 23 00:02:11,771 --> 00:02:13,771 はい。 24 00:02:21,447 --> 00:02:23,747 傑山さん! 25 00:02:25,317 --> 00:02:28,617 三河は いかがな様子でしたか? 26 00:02:30,790 --> 00:02:33,058 (傑山)考えてみると。 27 00:02:33,058 --> 00:02:38,058 まこと… まことにございますか! 28 00:02:41,734 --> 00:05:20,034 ♬~ 29 00:05:37,910 --> 00:05:41,210 (春)お風邪を召されますよ。 30 00:05:44,616 --> 00:05:51,056 「我が むくろ 艮に葬るべし。➡ 31 00:05:51,056 --> 00:05:58,756 死してなお 今川の家を守らん」。 32 00:06:02,067 --> 00:06:05,738 たれか たれか おらぬか!➡ 33 00:06:05,738 --> 00:06:07,673 医者じゃ 医者を呼べ! 34 00:06:07,673 --> 00:06:14,747 尼御台とも おんな戦国大名とも 異名をとった寿桂尼は➡ 35 00:06:14,747 --> 00:06:22,421 今川家混乱のさなか ついに 帰らぬ人となった。 36 00:06:22,421 --> 00:06:34,366 ♬~ 37 00:06:34,366 --> 00:06:53,052 (読経) 38 00:06:53,052 --> 00:06:57,389 長年にわたり 男たちには➡ 39 00:06:57,389 --> 00:07:04,689 時に敵となり 味方となった女子じゃった。 40 00:07:07,399 --> 00:07:16,099 女たちにとり 敬愛と畏怖を 同時に覚えさせる女子じゃった。 41 00:07:17,743 --> 00:07:25,084 そして 直虎にとっては 恐らく その全てじゃった。 42 00:07:25,084 --> 00:07:34,384 (読経) 43 00:07:43,368 --> 00:07:47,039 駿府は いかがな様子であった。 44 00:07:47,039 --> 00:07:52,711 駿府は もう終わりだという気配が 立ちこめておりました。 45 00:07:52,711 --> 00:07:56,381 武田が攻め込んでくるのは もはや 避けられぬというのが➡ 46 00:07:56,381 --> 00:07:58,681 大方の見方でした。 47 00:08:03,722 --> 00:08:06,391 武田との内通が明るみに出➡ 48 00:08:06,391 --> 00:08:11,063 今川に成敗されたという話も 出ておりましたな。 49 00:08:11,063 --> 00:08:15,400 三河が 上杉と結んだなどという 噂は聞こえてこなんだか? 50 00:08:15,400 --> 00:08:18,070 聞こえてはまいりませんでした。 51 00:08:18,070 --> 00:08:21,940 立ち消えになったので ございましょう。 52 00:08:21,940 --> 00:08:26,940 戦が始まってしまうのか…。 53 00:08:28,714 --> 00:08:31,714 ≪(南渓)よいかの。 54 00:08:33,552 --> 00:08:36,252 (南渓)常慶が参ったのじゃ。 55 00:08:42,027 --> 00:08:46,365 (常慶)お返事が遅くなり 申し訳ございませぬ。 56 00:08:46,365 --> 00:08:49,268 三河も もめておりまして。 57 00:08:49,268 --> 00:08:52,237 三河が もめておった? (常慶)はい。➡ 58 00:08:52,237 --> 00:08:57,976 事の起こりは 井伊様より頂きました書状で。 59 00:08:57,976 --> 00:09:00,379 我の書状が…! 60 00:09:00,379 --> 00:09:07,052 徳川様は その進言を認め 上杉と よしみを通じる事には➡ 61 00:09:07,052 --> 00:09:13,052 徳川にも利があると お察しになり 密書まで送らせました。 62 00:09:14,726 --> 00:09:16,662 それで…。 63 00:09:16,662 --> 00:09:20,599 しかし 同じ頃➡ 64 00:09:20,599 --> 00:09:24,899 武田からも 話が来たのでございます。 65 00:09:27,739 --> 00:09:34,012 (忠次) 徳川と武田が 同時に今川領に 攻め込むのでございますか? 66 00:09:34,012 --> 00:09:36,012 さようにござりまする。 67 00:09:37,883 --> 00:09:47,025 (山県)今川領に 北と西より 同時に攻め込み➡ 68 00:09:47,025 --> 00:09:55,701 大井川より 西を徳川 東を武田で切り取る。 69 00:09:55,701 --> 00:09:58,370 いかがでござろう。 70 00:09:58,370 --> 00:10:02,708 (常慶)これを 酒井様が お受けになっており。 71 00:10:02,708 --> 00:10:06,044 (忠次)武田と織田は 手を組んでおりまする! 72 00:10:06,044 --> 00:10:09,381 今 上杉と結ぶとなれば➡ 73 00:10:09,381 --> 00:10:14,081 織田にも逆らう事になるので ございまするぞ! 74 00:10:16,255 --> 00:10:21,393 (常慶)こたび 上杉と通じるは➡ 75 00:10:21,393 --> 00:10:26,093 断念せざるをえないとなりまして ございます。 76 00:10:27,733 --> 00:10:33,405 では 戦になるのは もう避けられぬと。 77 00:10:33,405 --> 00:10:39,745 (常慶)はい。 恐らくは今年のうち。 78 00:10:39,745 --> 00:10:46,445 遠江には 徳川が 攻め込んでくる事になろうかと。 79 00:10:51,356 --> 00:10:58,096 井伊は それでも 今川方として 戦うおつもりかと➡ 80 00:10:58,096 --> 00:11:01,767 確かめに参った次第にございます。 81 00:11:01,767 --> 00:11:03,702 それでもとは? 82 00:11:03,702 --> 00:11:10,776 (常慶)あの書状は明らかに 今川に お味方するもののご意見かと。 83 00:11:10,776 --> 00:11:15,113 我は ただ 戦そのものを 避けたかったというだけじゃ! 84 00:11:15,113 --> 00:11:22,113 では 徳川に お味方なさいますか? 85 00:11:35,067 --> 00:11:39,067 できれば さようにと考えておる。 86 00:11:40,739 --> 00:11:44,076 承知致しました。 87 00:11:44,076 --> 00:11:48,747 では 人質に➡ 88 00:11:48,747 --> 00:11:54,047 虎松様の母君を 頂きとうございます。 89 00:11:57,422 --> 00:12:03,295 待て! 何故 何故 人質を渡さねばならぬ! 90 00:12:03,295 --> 00:12:05,764 じゃが 今川の手前➡ 91 00:12:05,764 --> 00:12:09,634 人質を 三河に差し出すわけにも まいらぬであろう。 92 00:12:09,634 --> 00:12:14,439 私の実家の松下では どうかと。 93 00:12:14,439 --> 00:12:17,109 松下は 引間にございますし➡ 94 00:12:17,109 --> 00:12:22,447 そこに嫁ぐという形ならば まず 目に留まる事はないかと。 95 00:12:22,447 --> 00:12:25,350 虎松には父がおらぬ! 96 00:12:25,350 --> 00:12:29,321 この上 母まで奪えと そう言うのか! 97 00:12:29,321 --> 00:12:37,321 (常慶)では お考え下さいませ。 近く また参ります。 98 00:12:50,609 --> 00:12:56,081 (政次) 勇み足になってしまいましたな。 99 00:12:56,081 --> 00:13:02,754 あの書状が かような事になるとは。 100 00:13:02,754 --> 00:13:09,754 今更 悔やんでも 致し方ございますまい。 101 00:13:15,100 --> 00:13:21,773 言いにくければ 私の方から しの殿に お伝えしましょうか。 102 00:13:21,773 --> 00:13:25,644 太守様から 下知があったとでも。 103 00:13:25,644 --> 00:13:29,448 我から言う。 104 00:13:29,448 --> 00:13:34,148 せめて 罵りくらいは 受けねばの。 105 00:13:39,257 --> 00:13:46,557 直親は… 草葉の陰で怒っておろうの。 106 00:13:55,073 --> 00:14:00,412 (虎松)「故に末代の学者 まず この書を案ずべし➡ 107 00:14:00,412 --> 00:14:06,751 是学文の始めなり。 身終わるまで 忘失する事なかれ」。 108 00:14:06,751 --> 00:14:10,622 (昊天)虎松様。 よう覚えられましたな。 109 00:14:10,622 --> 00:14:14,626 これしき 虎松には 朝飯前にございます。 110 00:14:14,626 --> 00:14:17,395 (昊天)ほう~。 111 00:14:17,395 --> 00:14:21,299 (あやめ)しの様は 今 お戻りになられましたので。 112 00:14:21,299 --> 00:14:23,301 どこかへ お出かけだったのか。 113 00:14:23,301 --> 00:14:29,007 (あやめ) ええ 都田のお役人のお子が 亡くなられ そのお悔やみに。 114 00:14:29,007 --> 00:14:33,378 さような事まで してくれておるのか。 115 00:14:33,378 --> 00:14:37,249 では 私は これで。 116 00:14:37,249 --> 00:14:41,052 (しの)殿。 お久しうございます。 117 00:14:41,052 --> 00:14:43,388 知らぬ間に 世話になっておるようじゃな。 118 00:14:43,388 --> 00:14:46,291 しの殿。 礼を言う。 119 00:14:46,291 --> 00:14:51,263 それも 役目にございますので。 ところで 今日は。 120 00:14:51,263 --> 00:14:54,733 実はの…。 121 00:14:54,733 --> 00:14:59,404 要するに 殿が大それた事を おやりになったせいで➡ 122 00:14:59,404 --> 00:15:03,742 私を人質にという話になって しまったという事にございますか。 123 00:15:03,742 --> 00:15:07,078 面目ない! 何故 かような小さな国衆が➡ 124 00:15:07,078 --> 00:15:09,748 戦の勝敗を動かせるなどと 思うのですか! 125 00:15:09,748 --> 00:15:11,683 思い上がりにも ほどがございましょう! 126 00:15:11,683 --> 00:15:16,087 気賀が手に入り 図に 乗られたのではございませぬか。 127 00:15:16,087 --> 00:15:19,424 あげくの果て 人質を求められるなど➡ 128 00:15:19,424 --> 00:15:21,359 失策にも ほどがありましょう! 129 00:15:21,359 --> 00:15:28,059 まこと もう どう詫びてよいものやら…。 130 00:15:35,707 --> 00:15:42,707 で 虎松には 何と話せば よろしうございますか? 131 00:15:47,052 --> 00:15:49,721 まさか 三河との内通のために 行くなどと➡ 132 00:15:49,721 --> 00:15:53,592 まことの事は言えぬでしょう。 133 00:15:53,592 --> 00:15:56,892 行ってくれるのか? 134 00:15:59,731 --> 00:16:04,402 こうなれば 致し方ございませんでしょう。 135 00:16:04,402 --> 00:16:08,102 で 虎松には 何と。 136 00:16:09,741 --> 00:16:13,612 和尚様に持ち込まれた縁などと して頂ければ。 137 00:16:13,612 --> 00:16:18,083 心得ました。 では。 138 00:16:18,083 --> 00:16:21,953 しの殿! まことに。 おやめ下さいませ。 139 00:16:21,953 --> 00:16:26,253 詫びを入れられたところで 何も変わりませぬゆえ。 140 00:16:30,428 --> 00:16:49,914 ♬~ 141 00:16:49,914 --> 00:16:55,387 [ 回想 ] (直親)虎松を 頼むぞ。 142 00:16:55,387 --> 00:16:57,322 ≪(足音) 143 00:16:57,322 --> 00:17:03,728 ≪(あやめ)まあまあ 大変ですね。 また覚えねばならぬのですか。 144 00:17:03,728 --> 00:17:08,028 ≪(虎松)昊天が 次から次に お題を出すのじゃ。 145 00:17:09,601 --> 00:17:14,901 母上! 今日 昊天に褒められました! 146 00:17:19,077 --> 00:17:22,077 母上? 147 00:17:25,417 --> 00:17:30,717 虎松 聞いてくれますか。 148 00:17:37,362 --> 00:17:44,035 母は 殿のお申しつけで 嫁がねばならなくなりました。 149 00:17:44,035 --> 00:17:46,035 嫁ぐ? 150 00:17:47,706 --> 00:17:54,006 殿の命により よその家に 行かねばならなくなったのです! 151 00:18:01,052 --> 00:18:04,923 (南渓) しの殿は 聞き分けてくれたか。 152 00:18:04,923 --> 00:18:10,729 はい。 怒りながらも 存外 あっさりと…。 153 00:18:10,729 --> 00:18:15,429 ありがたい事じゃの。 はい。 154 00:18:31,049 --> 00:18:33,685 虎松。 その。 155 00:18:33,685 --> 00:18:37,021 取り消して下さいませ!➡ 156 00:18:37,021 --> 00:18:39,357 母は 殿のお言いつけで➡ 157 00:18:39,357 --> 00:18:42,260 嫁がねばならなくなったと 聞きました。 158 00:18:42,260 --> 00:18:45,230 母は行きたくないそうです。 159 00:18:45,230 --> 00:18:47,232 何じゃと。 160 00:18:47,232 --> 00:18:51,232 今すぐ 取り消して下さいませ。 161 00:18:54,372 --> 00:18:56,708 すまぬが。 162 00:18:56,708 --> 00:19:00,378 母上に行ってもらうしか 手がないのでな。 163 00:19:00,378 --> 00:19:03,078 できぬのじゃ。 164 00:19:04,716 --> 00:19:08,386 和尚様。 答えは 一つではないのですよね。 165 00:19:08,386 --> 00:19:11,055 いつも そう言うておられますよね。 166 00:19:11,055 --> 00:19:15,393 (南渓)ハハハ まあの。 167 00:19:15,393 --> 00:19:22,267 殿は 考えつかぬだけの 阿呆なのではございませぬか! 168 00:19:22,267 --> 00:19:27,567 ハハハハハッ… 因果 因果。 169 00:19:32,877 --> 00:19:37,348 まず 母者の嫁ぎ先というのは➡ 170 00:19:37,348 --> 00:19:41,686 井伊は ここと仲ようしておきたい と思うておる家じゃ。 171 00:19:41,686 --> 00:19:45,023 合力じゃ。 分かるか? 172 00:19:45,023 --> 00:19:46,958 その家から➡ 173 00:19:46,958 --> 00:19:51,896 「井伊は まことに信用できるのか」 と言われておって。 174 00:19:51,896 --> 00:19:55,667 母上が嫁ぐなら 信じてやろうと。 175 00:19:55,667 --> 00:20:02,574 まあ こういう事なのじゃが。 分かるか。 176 00:20:02,574 --> 00:20:07,712 それは 人質というものではないですか? 177 00:20:07,712 --> 00:20:16,054 まあ 武家の婚儀というものは えてして そういうものじゃ。 178 00:20:16,054 --> 00:20:22,054 そこに嫁ぐのは 母上でのうてはならぬのですか? 179 00:20:24,729 --> 00:20:33,738 井伊にとって 大事な お方なら 母上でのうても構わぬが。 180 00:20:33,738 --> 00:20:37,609 大事な お方…。 181 00:20:37,609 --> 00:20:42,747 (しの) まあ 早速 さような物言いを。 182 00:20:42,747 --> 00:20:47,085 やはり 考えあっての事であったか。 183 00:20:47,085 --> 00:20:52,757 虎松にとって よい修業に なるのではと思いまして。 184 00:20:52,757 --> 00:20:56,427 無理難題を 己の頭で考えるという事は。 185 00:20:56,427 --> 00:21:03,301 じゃが 母を助けられなんだと 気落ちするやもしれぬぞ。 186 00:21:03,301 --> 00:21:08,001 それもまた 修業になりましょう。 187 00:21:15,780 --> 00:21:22,780 和尚様 つきましては 一つ お願いがあるのですが。 188 00:21:26,791 --> 00:21:29,694 ばば様に 代わりに行って頂いては? 189 00:21:29,694 --> 00:21:34,599 出家されておるしの。 では 姉様。 190 00:21:34,599 --> 00:21:40,299 姉様は… あまりにも年が釣り合わぬし。 191 00:21:42,740 --> 00:21:49,080 殿は…! 殿は女子ではないですか! 192 00:21:49,080 --> 00:21:54,380 我が行ってしまっては 誰が殿をやるのじゃ。 193 00:22:01,092 --> 00:22:07,092 人質そのものを 出さなくて済むような手は。 194 00:22:08,766 --> 00:22:12,466 それがあればのう…。 195 00:22:18,776 --> 00:22:21,112 結ぶ先を武田に変える? 196 00:22:21,112 --> 00:22:23,448 しの殿を人質にというのは➡ 197 00:22:23,448 --> 00:22:26,784 随分と 足元を見られた話であるし➡ 198 00:22:26,784 --> 00:22:30,121 いっそ さような道は 考えられぬであろうか。 199 00:22:30,121 --> 00:22:32,390 「寄らば大樹」というならば➡ 200 00:22:32,390 --> 00:22:37,261 武田の方が なおの事という見方もあろう。 201 00:22:37,261 --> 00:22:43,735 常慶の話によると 遠江一帯は 徳川領となるのでございましょう。 202 00:22:43,735 --> 00:22:50,435 その中に ぽつりと 武田と 結んでいる国衆がおるというのは。 203 00:22:55,747 --> 00:22:58,649 危ないか…。 204 00:22:58,649 --> 00:23:03,421 三河殿も危惧しておられるように いずれ 武田と徳川が➡ 205 00:23:03,421 --> 00:23:07,721 ぶつかる時も 来るような気が致しますし。 206 00:23:10,294 --> 00:23:12,764 しかし しの殿は➡ 207 00:23:12,764 --> 00:23:17,101 まことに行きたくないと 言うておいでなのですか? 208 00:23:17,101 --> 00:23:19,437 昔ならば いざ知らず。 209 00:23:19,437 --> 00:23:24,308 今の しの殿が さような事を 言いだすとは思えんのです。 210 00:23:24,308 --> 00:23:28,608 もう一度 お会いになってみては いかがですか? 211 00:23:43,628 --> 00:23:45,596 ≪(あやめ)虎松様…。 212 00:23:45,596 --> 00:23:49,067 まだ お考えなのですか。 213 00:23:49,067 --> 00:23:55,367 諦めたら 母上が行ってしまうし。 214 00:24:03,414 --> 00:24:07,714 これじゃ… これじゃ! 215 00:24:09,287 --> 00:24:12,090 新たに蔵を建てるのか。 216 00:24:12,090 --> 00:24:16,761 (方久)ええ。 近く 今川様に願い出ようかと。 217 00:24:16,761 --> 00:24:21,099 戦備えで 思うたより多くの引き合いがあり。 218 00:24:21,099 --> 00:24:23,034 戦備えの…。 219 00:24:23,034 --> 00:24:27,438 いやぁ これは もう 稼ぎどきにございますよ。 220 00:24:27,438 --> 00:24:29,438 では。 221 00:24:33,044 --> 00:24:37,744 ≪(祐椿尼)まあ 虎松。 どうしたのですか? 222 00:24:44,655 --> 00:24:47,592 (虎松)殿。 223 00:24:47,592 --> 00:24:49,594 何じゃ。 224 00:24:49,594 --> 00:24:56,267 あやめ様に 母上として 嫁いで頂くのは いかがでしょう! 225 00:24:56,267 --> 00:25:01,072 (あやめ) あの 先方は しの様のお顔を 知らぬのではないかと➡ 226 00:25:01,072 --> 00:25:03,007 虎松様が。➡ 227 00:25:03,007 --> 00:25:08,412 このままですと 私も 嫁がずに終わってしまいますし。 228 00:25:08,412 --> 00:25:11,712 殿! どうでしょう! 229 00:25:20,992 --> 00:25:26,764 もし 偽っておった事が 明るみに出れば➡ 230 00:25:26,764 --> 00:25:35,039 私も あやめ殿も たたき斬られる事になろうな。 231 00:25:35,039 --> 00:25:38,739 井伊のためにもならぬ。 232 00:25:40,711 --> 00:25:46,411 その策は 請け負えぬ。 233 00:25:51,722 --> 00:25:56,422 請け負いかねる。 虎松。 234 00:26:00,731 --> 00:26:03,067 虎松様。 235 00:26:03,067 --> 00:26:05,403 ご無礼致しました。 236 00:26:05,403 --> 00:26:31,362 ♬~ 237 00:26:31,362 --> 00:26:33,297 虎松は? 238 00:26:33,297 --> 00:26:37,034 泣き疲れて 眠ってしまったようです。 239 00:26:37,034 --> 00:26:39,334 しの殿。 240 00:26:47,044 --> 00:26:52,744 詫びは いらぬと 言われるかもしれぬが。 241 00:26:55,386 --> 00:27:00,386 詫びを入れるのは こちらゆえ。 242 00:27:02,059 --> 00:27:07,732 少し たきつけ過ぎたようです。 243 00:27:07,732 --> 00:27:11,432 たきつけた とは? 244 00:27:14,605 --> 00:27:18,376 虎松は いずれ 当主となる身。 245 00:27:18,376 --> 00:27:22,079 近しい者を人質に出さねばならぬ という事を考える➡ 246 00:27:22,079 --> 00:27:24,415 よい機会とも思いまして➡ 247 00:27:24,415 --> 00:27:31,222 あえて 行きたくないと 言うてみせたのです。 248 00:27:31,222 --> 00:27:37,361 私は嫁ぎますし 虎松には きちんと言い含めますので➡ 249 00:27:37,361 --> 00:27:40,264 ご案じなさらず。 250 00:27:40,264 --> 00:27:42,564 しの殿…。 251 00:27:45,036 --> 00:27:51,375 嫁ぐにあたり 殿には 一つ お願いがございます。 252 00:27:51,375 --> 00:27:54,675 虎松の事か? 253 00:27:56,247 --> 00:28:00,718 私が嫁ぐという事を うまく取り引きに お使い下さい。 254 00:28:00,718 --> 00:28:04,055 井伊のためになるような何か。 255 00:28:04,055 --> 00:28:06,957 そして その話を➡ 256 00:28:06,957 --> 00:28:12,396 いつか 虎松にしてやって下さい。 257 00:28:12,396 --> 00:28:16,696 しの殿 ま…。 258 00:28:25,743 --> 00:28:29,080 心得た。 259 00:28:29,080 --> 00:28:31,780 はい…。 260 00:28:42,026 --> 00:28:45,363 (虎松)母上。➡ 261 00:28:45,363 --> 00:28:50,701 夕暮れ? 疲れておったのでしょう。 262 00:28:50,701 --> 00:28:53,371 さんざ 考えてくれて。 263 00:28:53,371 --> 00:28:57,071 母は うれしく思いますよ。 264 00:29:02,380 --> 00:29:05,282 なれど 母上。 265 00:29:05,282 --> 00:29:12,723 虎松は… 虎松は 母上を お助けできぬかもしれませぬ。 266 00:29:12,723 --> 00:29:20,598 虎松。 虎松が考えている間に 母も考えた事があるのです。➡ 267 00:29:20,598 --> 00:29:23,598 聞いてくれますか? 268 00:29:28,272 --> 00:29:34,011 母は やはり 行きたくなってしまったのですが。 269 00:29:34,011 --> 00:29:37,681 行ってよいですか? 270 00:29:37,681 --> 00:29:40,351 何故に! 271 00:29:40,351 --> 00:29:46,023 父上が そう望まれておるからです。 272 00:29:46,023 --> 00:29:48,926 父上が。 273 00:29:48,926 --> 00:29:55,032 そなたの父上は あるお家と仲よくしようとし➡ 274 00:29:55,032 --> 00:29:59,703 殺されてしまいました。 275 00:29:59,703 --> 00:30:08,045 こたび 母が嫁ぐのは そのお家と 再び 仲よくするためです。 276 00:30:08,045 --> 00:30:12,917 父上の志を 母が継ぐ事ができる。 277 00:30:12,917 --> 00:30:18,689 考えてみれば これは 大層 やりがいのある事です。 278 00:30:18,689 --> 00:30:23,989 ゆえに 行かせてくれませぬか? 279 00:30:30,301 --> 00:30:33,001 うそじゃ。 280 00:30:35,739 --> 00:30:40,077 母上は うそをついておられる! 281 00:30:40,077 --> 00:30:42,413 まことは 行きたくなどないはずじゃ! 282 00:30:42,413 --> 00:30:45,749 うそなどありませぬ。 うそじゃ! 283 00:30:45,749 --> 00:30:51,422 母上は 虎松と離れたくないはずじゃ! 284 00:30:51,422 --> 00:31:01,098 母上は 虎松の事が 一番お好きなはずじゃ。 285 00:31:01,098 --> 00:31:04,969 一番大事なはずじゃ! 286 00:31:04,969 --> 00:31:08,973 (泣き声) 287 00:31:08,973 --> 00:31:12,443 (しの)そのとおりです! 288 00:31:12,443 --> 00:31:18,115 虎松は 母の宝です。 289 00:31:18,115 --> 00:31:22,453 だからこそ 大事にしたいのです。 290 00:31:22,453 --> 00:31:29,126 母は 虎松に 力強い味方を 作ってやりたいのです。 291 00:31:29,126 --> 00:31:32,029 母が嫁げば そこは井伊のお味方となるし➡ 292 00:31:32,029 --> 00:31:37,401 子ができれば そなたの兄弟が増えます。 293 00:31:37,401 --> 00:31:46,744 虎松に たくさん たくさん 味方を作ってやりたいのです。 294 00:31:46,744 --> 00:31:53,744 ゆえに 笑って送り出しては くれませぬか? 295 00:32:06,430 --> 00:32:13,430 お行きになるまで 毎晩 虎松と共に寝て下され。 296 00:32:15,439 --> 00:32:19,109 もちろんですとも。 297 00:32:19,109 --> 00:32:27,451 (泣き声) 298 00:32:27,451 --> 00:32:38,395 ♬~ 299 00:32:38,395 --> 00:32:41,298 (政次)うまく使う。 300 00:32:41,298 --> 00:32:45,069 しの殿を差し出す事を。 301 00:32:45,069 --> 00:32:50,769 うむ。 そうしてくれと言われてな。 302 00:32:54,078 --> 00:32:56,981 やりましょう。 303 00:32:56,981 --> 00:33:04,421 井伊は かように できたお方様を 失う事になるのです。 304 00:33:04,421 --> 00:33:41,058 ♬~ 305 00:33:41,058 --> 00:33:43,358 吹いてみますか? 306 00:34:05,749 --> 00:34:08,085 音が出ませぬ。 307 00:34:08,085 --> 00:34:13,785 音を出すのが まず難儀だそうですよ。 308 00:34:25,636 --> 00:34:29,773 お心は決まりましたか? 309 00:34:29,773 --> 00:34:36,046 しのは 松下殿に差し上げまする。 310 00:34:36,046 --> 00:34:37,981 かたじけのう存じます。 311 00:34:37,981 --> 00:34:45,281 しかしながら 一つだけ 聞き届けてもらいたい事がある。 312 00:34:47,057 --> 00:34:49,393 恐れながら。 ならば➡ 313 00:34:49,393 --> 00:34:53,093 井伊は 武田と結ぶがよいか! 314 00:34:58,402 --> 00:35:02,272 お伺い致しましょう。 315 00:35:02,272 --> 00:35:08,412 徳川が攻め入ってきた折 我らは 城を明け渡し➡ 316 00:35:08,412 --> 00:35:11,081 決して 逆らいはせぬ。 317 00:35:11,081 --> 00:35:18,756 されど その先 兵を出す事もせぬ。 318 00:35:18,756 --> 00:35:25,429 その後 徳川には加勢なさらぬ という事にございますか。 319 00:35:25,429 --> 00:35:29,099 いかにも。 (常慶)しかし それでは➡ 320 00:35:29,099 --> 00:35:33,704 新たな地の安堵などは できかねますが。 321 00:35:33,704 --> 00:35:41,378 井伊と気賀 こちらは 今以上の安堵は望みませぬ。 322 00:35:41,378 --> 00:35:48,378 我らの望む事は 喜びに満ちた日々。 323 00:35:50,387 --> 00:35:54,258 井伊の目指すところは➡ 324 00:35:54,258 --> 00:36:00,258 民百姓 一人たりとも 殺さぬ事じゃ。 325 00:36:09,072 --> 00:36:11,408 承知致しました。 326 00:36:11,408 --> 00:36:16,280 徳川様には さように お伝えしまする。 327 00:36:16,280 --> 00:36:27,758 ♬~ 328 00:36:27,758 --> 00:36:31,361 (六左衛門) 三河と結ばれたのですか? 329 00:36:31,361 --> 00:36:33,697 (直之)それは。 330 00:36:33,697 --> 00:36:40,370 うむ。 近く 戦になるというのでな。 331 00:36:40,370 --> 00:36:45,242 しの殿には その証しとして 行ってもらうという事じゃ。 332 00:36:45,242 --> 00:36:47,711 しのが…。 333 00:36:47,711 --> 00:36:51,582 虎松は 寂しい思いをすると思う。 334 00:36:51,582 --> 00:36:56,386 六左には 時折 守りをしてもらえればと思う。 335 00:36:56,386 --> 00:37:00,257 はい! 心して! 336 00:37:00,257 --> 00:37:06,063 表向きは 今川に従い 戦備えをなさねばならぬ。 337 00:37:06,063 --> 00:37:09,363 頼むぞ 之の字。 はっ! 338 00:37:16,406 --> 00:37:19,743 こうして しのは 引間へと➡ 339 00:37:19,743 --> 00:37:23,743 旅立っていったのじゃ。 340 00:37:26,416 --> 00:37:32,689 ≪(笛の音) 341 00:37:32,689 --> 00:37:39,989 (笛の音) 342 00:37:51,041 --> 00:38:02,653 (笛の音) 343 00:38:02,653 --> 00:38:10,394 ≪(笛の音) 344 00:38:10,394 --> 00:38:24,741 ♬~ 345 00:38:24,741 --> 00:38:28,078 (虎松)殿。 346 00:38:28,078 --> 00:38:31,949 母者は 無事 出立されたか。 347 00:38:31,949 --> 00:38:36,353 はい。 どうなさったのですか。 348 00:38:36,353 --> 00:38:40,653 梛の木が。 梛の木…。 349 00:38:43,026 --> 00:38:49,700 災いを避ける木とも 良縁を結ぶ木とも いわれておる。 350 00:38:49,700 --> 00:38:54,700 愛しい者の無事を祈る木とも。 351 00:39:00,344 --> 00:39:04,247 誰が植えたのじゃろうのう。 352 00:39:04,247 --> 00:39:29,072 ♬~ 353 00:39:29,072 --> 00:39:35,879 そのころ 駿府では ある事件が起こっておった。 354 00:39:35,879 --> 00:39:38,348 (氏真) 何故 さような事をせねばならぬ。 355 00:39:38,348 --> 00:39:40,283 (関口)無体にも ほどがあろう! 356 00:39:40,283 --> 00:39:47,024 (山県)今川様は 上杉と結ばれておるらしいとの事。 357 00:39:47,024 --> 00:39:53,897 しかしながら 遠江を 我ら武田に渡して下されば➡ 358 00:39:53,897 --> 00:40:00,037 忘れてもよいと 我が主は申しております。 359 00:40:00,037 --> 00:40:04,374 ≪おやめ下され 朝比奈様! 360 00:40:04,374 --> 00:40:07,374 おやめ下さい 朝比奈様! 361 00:40:13,050 --> 00:40:19,723 (朝比奈)そちらが 武田に 調略された当家の家臣の首じゃ! 362 00:40:19,723 --> 00:40:22,626 和睦を破っておられるは どちらか! 363 00:40:22,626 --> 00:40:26,063 主に問うてみるがよろしい! 364 00:40:26,063 --> 00:40:32,936 は…。 では さように致しまする。 365 00:40:32,936 --> 00:40:42,612 これをもって 今川と武田の決裂は 表沙汰となってしまったのじゃ。 366 00:40:42,612 --> 00:40:47,084 全ては とにかく 戦に持ち込みたい➡ 367 00:40:47,084 --> 00:40:52,084 信玄の策とも思える 出来事であった。 368 00:40:53,957 --> 00:40:57,727 (信玄)う~ん フフフ… ハハハ。 369 00:40:57,727 --> 00:41:00,430 (関口)なんという事を しでかしたのじゃ! 370 00:41:00,430 --> 00:41:03,767 太守様が 必死に 戦を 避けようとしておられた事は➡ 371 00:41:03,767 --> 00:41:06,103 承知であろうが! 372 00:41:06,103 --> 00:41:13,443 あまりに あまりの言いぐさに 腹に据えかね。 373 00:41:13,443 --> 00:41:21,118 (氏真)もうよい。 余とて 思いは同じじゃ。 374 00:41:21,118 --> 00:41:28,418 もはや 戦しかあるまい。 375 00:41:32,395 --> 00:41:37,267 上杉 北条を味方とすれば 負けるとは限らぬ。 376 00:41:37,267 --> 00:41:42,739 国衆どもを集め 戦備えを申しつけよ! 377 00:41:42,739 --> 00:41:49,039 内通が明らかになった者は ためらわず 斬れ! 378 00:41:52,749 --> 00:41:56,620 太守様! 大方様が言い残されました➡ 379 00:41:56,620 --> 00:42:00,423 例の 井伊の件は いかが致しましょうか。 380 00:42:00,423 --> 00:42:03,723 進めよ。 (関口)はっ。 381 00:42:07,297 --> 00:42:15,438 寿桂尼が 最後に仕掛けた罠が 動き始めた。 382 00:42:15,438 --> 00:42:30,787 ♬~ 383 00:42:30,787 --> 00:42:35,625 今日から 我が そなたの養母となるが➡ 384 00:42:35,625 --> 00:42:38,395 母とは思わんでよい。 385 00:42:38,395 --> 00:42:45,268 我には しの殿の代わりはできぬし➡ 386 00:42:45,268 --> 00:42:50,268 我の事は 父と思うてほしい。 387 00:42:51,942 --> 00:42:53,944 よいか? 388 00:42:53,944 --> 00:42:55,946 はい! 389 00:42:55,946 --> 00:43:05,946 井伊に 戦国史上 まれに見る 数奇な運命が迫っておった。 390 00:43:07,757 --> 00:43:11,094 続く。 391 00:43:11,094 --> 00:43:14,431 井伊は 取り潰すという事じゃ。 392 00:43:14,431 --> 00:43:17,334 (龍雲丸)ふざけんなよ! 末代までの恥さらしじゃ! 393 00:43:17,334 --> 00:43:19,302 来た。 殿が…。 394 00:43:19,302 --> 00:43:22,105 (南渓) 見透かされておったという事か。 395 00:43:22,105 --> 00:43:24,441 なんとか 道を見つけたい。 396 00:43:24,441 --> 00:43:27,344 (一同)徳政令は望まんに! 397 00:43:27,344 --> 00:43:30,044 こちらから仕掛けてみるか。 398 00:43:33,250 --> 00:43:37,550 <おんな戦国大名と異名をとった 寿桂尼> 399 00:43:39,389 --> 00:43:43,727 <その生涯は 波乱に満ちたものでした。➡ 400 00:43:43,727 --> 00:43:47,397 京の公家の娘として育った 寿桂尼は➡ 401 00:43:47,397 --> 00:43:53,069 駿河の戦国大名 今川氏親のもとへ こし入れしました。➡ 402 00:43:53,069 --> 00:43:57,941 氏親は 分国法を定め 領国の安定をはかるとともに➡ 403 00:43:57,941 --> 00:44:00,410 金山の開発で富を築き➡ 404 00:44:00,410 --> 00:44:05,081 後に 今川氏中興の祖と 呼ばれました。➡ 405 00:44:05,081 --> 00:44:09,953 しかし 道半ばで 病に倒れます。➡ 406 00:44:09,953 --> 00:44:12,956 増善寺で行われた 氏親の葬儀には➡ 407 00:44:12,956 --> 00:44:17,427 7, 000人が参列したと いわれています。➡ 408 00:44:17,427 --> 00:44:20,764 夫の死後 息子たちにも先立たれるなど➡ 409 00:44:20,764 --> 00:44:25,435 度重なる悲劇が 寿桂尼を襲いました。➡ 410 00:44:25,435 --> 00:44:30,435 氏真が当主になっていた頃 ついの住みかとしたのが…> 411 00:44:32,242 --> 00:44:38,381 <永禄11年3月 寿桂尼は その生涯を閉じました。➡ 412 00:44:38,381 --> 00:44:43,053 生前 今川館の鬼門の方角にあたる この地に➡ 413 00:44:43,053 --> 00:44:47,924 亡骸を埋葬するよう 指示していました。➡ 414 00:44:47,924 --> 00:44:55,224 今もなお 彼女の魂は 駿府の町を 見守り続けているのです> 415 00:45:34,070 --> 00:45:36,005 (お俊)お父っつぁん! 416 00:45:36,005 --> 00:45:39,876 <伝七の女房 お俊の父親 米次は➡ 417 00:45:39,876 --> 00:45:43,747 お俊が16の時 誤って人を殺めた罪で➡ 418 00:45:43,747 --> 00:45:47,083 島送りに処せられた。➡ 419 00:45:47,083 --> 00:45:50,754 そして 去年 伝七と お俊は➡ 420 00:45:50,754 --> 00:45:55,925 米次が島で死んだという知らせを 耳にした。➡ 421 00:45:55,925 --> 00:45:58,428 しかし…> (松蔵)米次じゃねえか!