1 00:00:35,475 --> 00:00:37,410 喜之助さんがねえ。 2 00:00:37,410 --> 00:00:39,412 嫁をもらう年になったかい。 3 00:00:39,412 --> 00:00:42,815 (進兵ヱ)はい! …で 相手は? 4 00:00:42,815 --> 00:00:47,804 村上様も ご存じの 古着屋の おしんさんの娘さん! 5 00:00:47,804 --> 00:00:50,907 おとみちゃん? (喜之助)はい。 6 00:00:50,907 --> 00:00:54,794 ああ… ありゃあ いい娘だ。 7 00:00:54,794 --> 00:00:58,264 若いのに しっかりしてて。 ねえ? 8 00:00:58,264 --> 00:01:00,817 いい子を見初めたなぁ。 うん? 9 00:01:00,817 --> 00:01:04,837 私も 会ってみて すっかり気に入りました! 10 00:01:04,837 --> 00:01:08,090 そう。 それは よかったなぁ。 11 00:01:08,090 --> 00:01:10,843 ええ? 喜之助さん。 ありがとうございます。 12 00:01:10,843 --> 00:01:13,429 仲人を頼まれた? 13 00:01:13,429 --> 00:01:15,815 ええ。 14 00:01:15,815 --> 00:01:19,085 女手一つで育て上げた娘さんが➡ 15 00:01:19,085 --> 00:01:22,922 縮緬問屋の但馬屋さんのお嫁さん。 16 00:01:22,922 --> 00:01:25,575 おしんという人も さぞ…。 うん。 17 00:01:25,575 --> 00:01:28,811 うれしかったろうなぁ。 おまけに 但馬屋じゃ➡ 18 00:01:28,811 --> 00:01:31,814 おしんに寂しい思いは させられないから➡ 19 00:01:31,814 --> 00:01:35,818 親子ともども嫁入ってきてくれと 言ってるんです。 20 00:01:35,818 --> 00:01:39,255 まあ! そう! それは よかった。 21 00:01:39,255 --> 00:01:41,474 はい。 ハハハハ! 22 00:01:41,474 --> 00:01:45,578 いいえ。 せっかくの お話ではございますが…。 23 00:01:45,578 --> 00:01:48,931 ええ? お断り申し上げます。 24 00:01:48,931 --> 00:01:51,317 おっ母さん!? 25 00:01:51,317 --> 00:01:53,920 (子どものはしゃぐ声) 26 00:01:53,920 --> 00:01:55,922 間違えちゃいけないよ。 27 00:01:55,922 --> 00:02:00,810 お前が 但馬屋さんの若旦那と 思い叶って 一緒になるのまで➡ 28 00:02:00,810 --> 00:02:02,812 断るって言ってんじゃない。 29 00:02:02,812 --> 00:02:08,434 私は今までどおり 古着を背負って 売って歩いて1人で生きていく。➡ 30 00:02:08,434 --> 00:02:10,419 但馬屋さんのお世話になるのは➡ 31 00:02:10,419 --> 00:02:12,805 お断りしますって そう言ってんだ。 32 00:02:12,805 --> 00:02:14,907 いいだろ? そんなら。 33 00:02:14,907 --> 00:02:17,910 嫌… 嫌よ! 34 00:02:17,910 --> 00:02:24,150 おっ母さん ここへ残して お嫁になんか 私 行けません! 35 00:02:24,150 --> 00:02:26,085 何 言ってんだい。 36 00:02:26,085 --> 00:02:29,155 お前のおかげで 楽をしようと思って➡ 37 00:02:29,155 --> 00:02:31,741 お前を育てた訳じゃない。 38 00:02:31,741 --> 00:02:33,743 どうか 旦那。 39 00:02:33,743 --> 00:02:36,746 但馬屋さんに おっしゃって下さいまし。 40 00:02:36,746 --> 00:02:38,748 う~ん…。 41 00:02:38,748 --> 00:02:43,970 どうしても 但馬屋の世話には ならねえってか…。 42 00:02:43,970 --> 00:02:49,475 但馬屋さんの嫁の母親が 背負い商いの古着屋じゃ➡ 43 00:02:49,475 --> 00:02:52,979 世間体が悪いと 思し召しますのなら➡ 44 00:02:52,979 --> 00:02:58,084 私とは縁を切って おとみを おもらい下さいましと…。 45 00:02:58,084 --> 00:03:00,803 …で 言ったのかい? 46 00:03:00,803 --> 00:03:03,589 言いました。 きっぱりと…。 47 00:03:03,589 --> 00:03:06,309 偉い! 女ながらに江戸っ子だ。 48 00:03:06,309 --> 00:03:08,311 (お秀)でも おっ母さんに はっきり➡ 49 00:03:08,311 --> 00:03:11,847 そう言われちゃったら…。 ちゃったら 何でえ? 50 00:03:11,847 --> 00:03:16,435 おとみちゃんって子 いくら 但馬屋さんの若旦那が好きでも➡ 51 00:03:16,435 --> 00:03:19,088 お嫁に行けないんじゃない? 52 00:03:19,088 --> 00:03:21,574 なるほど…。 53 00:03:21,574 --> 00:03:26,579 そりゃ そうかもしれないわね…。 54 00:03:26,579 --> 00:03:32,418 この話は なかった事にと…。 55 00:03:32,418 --> 00:03:35,087 言ったんですか!? おとみちゃん。 56 00:03:35,087 --> 00:03:38,808 偉い! え? 57 00:03:38,808 --> 00:03:42,745 ますます 感心だ。 58 00:03:42,745 --> 00:03:45,147 おしんさんも立派なら➡ 59 00:03:45,147 --> 00:03:51,420 おとみさんも 近頃 珍しい 親孝行な娘さん。 60 00:03:51,420 --> 00:04:00,146 村上様 是が非でも おとみさん 喜之助の嫁に もらって下さい! 61 00:04:00,146 --> 00:04:03,749 このとおりです! 62 00:04:03,749 --> 00:04:06,485 どうすりゃ いいんです? 63 00:04:06,485 --> 00:04:08,471 但馬屋は おしんの事を➡ 64 00:04:08,471 --> 00:04:10,639 どう考えていると 言っているんだね? 65 00:04:10,639 --> 00:04:14,477 「おしんが したいというとおりに してもらっていい。➡ 66 00:04:14,477 --> 00:04:19,148 そのかわり この50両 何かの用心に➡ 67 00:04:19,148 --> 00:04:21,417 受け取ってもらえまいか」と 渡されたんですが➡ 68 00:04:21,417 --> 00:04:25,755 相手は おしん。 素直に受け取る訳はないと➡ 69 00:04:25,755 --> 00:04:28,140 もう 今から 気が重くって…。 70 00:04:28,140 --> 00:04:31,143 しかし おしんが その金を受け取らなければ➡ 71 00:04:31,143 --> 00:04:33,479 おとみも 嫁には行かぬだろうからなぁ。 72 00:04:33,479 --> 00:04:36,982 えっ!? ああ…。 何としてでも➡ 73 00:04:36,982 --> 00:04:40,136 おしんさんに受け取って もらってきて下さい 村上さん。 74 00:04:40,136 --> 00:04:45,474 おとみの幸せ 源さんに かかってるんだ。 75 00:04:45,474 --> 00:04:49,645 あ… ああ…。 76 00:04:49,645 --> 00:05:56,845 ♬~ 77 00:05:59,815 --> 00:06:05,838 ♬~ 78 00:06:05,838 --> 00:06:10,926 頼む。 預かるだけでいい。 79 00:06:10,926 --> 00:06:15,481 この金 受け取ってくれ。 80 00:06:15,481 --> 00:06:20,469 こんな大金…。 頼む。 このとおりだ。 81 00:06:20,469 --> 00:06:23,088 旦那 どうか お手を上げて下さいまし。 82 00:06:23,088 --> 00:06:26,242 じゃあ 受け取ってくれるんだな? 83 00:06:26,242 --> 00:06:30,813 旦那の おっしゃるとおり お預かりするだけなら…。 84 00:06:30,813 --> 00:06:32,815 ああ いいよ それで。 85 00:06:32,815 --> 00:06:37,419 私からも 旦那に お願いがあるんです。 うん? 86 00:06:37,419 --> 00:06:42,808 聞いて頂けましょうか? ああ… 言ってみてくれ。 87 00:06:42,808 --> 00:06:46,912 俺にできる事なら… うん 聞いてやるから➡ 88 00:06:46,912 --> 00:06:48,914 言ってみな。 89 00:06:48,914 --> 00:06:51,650 …薄い壁一枚の長屋住まい➡ 90 00:06:51,650 --> 00:06:54,420 どなたに 聞かれてもいけませんので➡ 91 00:06:54,420 --> 00:06:57,423 夜にでも 旦那のお宅へ伺って…。 92 00:06:57,423 --> 00:07:02,811 俺の家か? ご迷惑で相すみませんが…。 93 00:07:02,811 --> 00:07:07,511 ああ… なに 遠慮は要らねえ。 来てくれろ。 94 00:07:13,422 --> 00:07:16,091 父上 ここへ こうしておきますから。 95 00:07:16,091 --> 00:07:18,143 ああ ありがとう。 96 00:07:18,143 --> 00:07:20,813 でも 源さん 1人で 大丈夫かい? 97 00:07:20,813 --> 00:07:25,150 ハハハ… まさか 取って食おうとは言うめえから。 98 00:07:25,150 --> 00:07:28,754 人に聞かれたくないって わざわざ ここへ来るんですもの。 99 00:07:28,754 --> 00:07:30,973 お邪魔よ 先生。 100 00:07:30,973 --> 00:07:33,592 じゃあ 千春さん また お借りします。 101 00:07:33,592 --> 00:07:35,592 ああ。 102 00:07:37,246 --> 00:07:41,246 お持ちします。 うん。 103 00:07:57,316 --> 00:08:00,753 じゃあ 行ってくるから。 104 00:08:00,753 --> 00:08:05,474 気を付けてね。 心配要らないよ。 すぐに帰るから。 105 00:08:05,474 --> 00:08:10,079 でも 村上の旦那に 何 話そうっていうつもりなの? 106 00:08:10,079 --> 00:08:16,468 お前の事 いろいろとね 旦那に お願いしとこうと思ってさ。 107 00:08:16,468 --> 00:08:19,471 (立花)村上さんの家なら あの奥だ。 108 00:08:19,471 --> 00:08:22,171 ありがとうございました。 109 00:08:23,976 --> 00:08:27,980 今日まで 手塩にかけて大きくした娘➡ 110 00:08:27,980 --> 00:08:30,599 手放すのは そりゃ つらかろう。 111 00:08:30,599 --> 00:08:33,585 随分と 寂しい事だと思うが➡ 112 00:08:33,585 --> 00:08:36,488 それで おとみが 幸せになるんなら…。 113 00:08:36,488 --> 00:08:38,488 なあ おしん。 114 00:08:41,910 --> 00:08:45,110 どうぞ。 おう ありがとよ。 115 00:08:49,084 --> 00:08:52,588 …旦那。 うん? 116 00:08:52,588 --> 00:09:00,088 何だ? ええ? いえ… 申します。 117 00:09:04,583 --> 00:09:08,253 お前… 金 返しに来たってのか!? 118 00:09:08,253 --> 00:09:13,142 いいえ これを 渡して頂きたいんです 旦那から。 119 00:09:13,142 --> 00:09:15,160 誰に? 120 00:09:15,160 --> 00:09:20,766 あの子の… おとみの➡ 121 00:09:20,766 --> 00:09:23,919 本当の親御さんに…。 122 00:09:23,919 --> 00:09:27,473 …何!? 123 00:09:27,473 --> 00:09:39,752 ♬「一つとや 一夜 明ければ 賑やかで」 124 00:09:39,752 --> 00:09:43,088 お前… 今 何て言った? 125 00:09:43,088 --> 00:09:47,309 おとみの本当の親… そう言ったのか!? 126 00:09:47,309 --> 00:09:49,812 …はい。 127 00:09:49,812 --> 00:09:53,482 おとみは お前の本当の娘じゃねえ。 128 00:09:53,482 --> 00:09:58,087 おとみの本当の親は ほかに いると お前…。 129 00:09:58,087 --> 00:10:11,083 (おとみ) ♬「いつも変わらぬ 年男 年男」 130 00:10:11,083 --> 00:10:21,910 ♬「お年もとらぬに 嫁をとる 嫁をとる」 131 00:10:21,910 --> 00:10:23,912 おとみが? 132 00:10:23,912 --> 00:10:27,149 (雪絵)おしんという人の 本当の娘じゃなかったのですか? 133 00:10:27,149 --> 00:10:29,752 はい。 (妙)驚いた…。 134 00:10:29,752 --> 00:10:34,473 私も 驚きました。 いえ… 思ってもみません事で➡ 135 00:10:34,473 --> 00:10:36,742 もう ただ びっくりしちまって…。 136 00:10:36,742 --> 00:10:38,811 どういう事なんだ? 源さん。 137 00:10:38,811 --> 00:10:43,816 おとみが まだ よちよち歩きの 赤ん坊だった時に➡ 138 00:10:43,816 --> 00:10:46,819 おしんの死んだ亭主の吉次が➡ 139 00:10:46,819 --> 00:10:49,088 よそから もらってきた子だったって…。 140 00:10:49,088 --> 00:10:54,143 どこから もらってきたんです? おとみさんを。 分かりません。 141 00:10:54,143 --> 00:10:56,145 「縁は切る。➡ 142 00:10:56,145 --> 00:11:00,816 先行き 決して行き来はしない 約束でもらってきたんだ」って➡ 143 00:11:00,816 --> 00:11:02,835 吉次は おしんにも➡ 144 00:11:02,835 --> 00:11:06,822 おとみの本当の親は どこの誰とも言わないで➡ 145 00:11:06,822 --> 00:11:09,141 死んじまったんだそうです。 146 00:11:09,141 --> 00:11:11,143 う~ん…。 147 00:11:11,143 --> 00:11:17,649 長い間 私たち夫婦には 子どもが出来ませんで➡ 148 00:11:17,649 --> 00:11:24,640 あっちの神様 こっちの仏様 随分 お参りもして➡ 149 00:11:24,640 --> 00:11:28,410 ご祈祷をしてもらったりもして➡ 150 00:11:28,410 --> 00:11:35,417 やっと 8年目に 子宝を授かりまして…。 151 00:11:35,417 --> 00:11:38,086 「よかった よかった」➡ 152 00:11:38,086 --> 00:11:43,075 あの人も 喜んでくれていましたのに➡ 153 00:11:43,075 --> 00:11:47,079 用足しに出た街角➡ 154 00:11:47,079 --> 00:11:56,472 出会い頭に 荷車に どすんとぶつけられて…➡ 155 00:11:56,472 --> 00:12:00,476 道に転んで 流産を…。 156 00:12:00,476 --> 00:12:03,428 (吉次)また きっと出来る。 157 00:12:03,428 --> 00:12:08,317 (すすり泣き) 158 00:12:08,317 --> 00:12:11,820 (おしん)でも 「もう 諦めた方がいい」って➡ 159 00:12:11,820 --> 00:12:15,741 お医者様に そう言われて 私…➡ 160 00:12:15,741 --> 00:12:20,145 うちの人に申し訳がなくて➡ 161 00:12:20,145 --> 00:12:24,816 「いっそ死にたい」 そう思って…➡ 162 00:12:24,816 --> 00:12:28,170 いいえ 本当に 首をくくって➡ 163 00:12:28,170 --> 00:12:30,806 死のうとしました。➡ 164 00:12:30,806 --> 00:12:36,478 でも 長屋の人に見つかって…➡ 165 00:12:36,478 --> 00:12:40,278 死ねませんでした。 166 00:12:47,923 --> 00:12:52,423 (吉次)おしん… おい。 167 00:12:59,151 --> 00:13:01,420 どうでえ? かわいいだろう? 168 00:13:01,420 --> 00:13:04,139 どこの子? うちの子だよ。 169 00:13:04,139 --> 00:13:08,760 もらってきたんだ。 ええ…? いい子だよ。➡ 170 00:13:08,760 --> 00:13:11,413 死んだ子の代わりだと思って…。 171 00:13:11,413 --> 00:13:15,918 (源次郎)それが おとみか…。 172 00:13:15,918 --> 00:13:18,118 …はい。 173 00:13:21,073 --> 00:13:23,075 もらわれてきた時に➡ 174 00:13:23,075 --> 00:13:27,145 あの子の着物に結んであった お守りです。 175 00:13:27,145 --> 00:13:30,249 中に 何か 書いた物はなかったのか? 176 00:13:30,249 --> 00:13:36,638 いいえ。 手がかりは なしか…。 177 00:13:36,638 --> 00:13:39,741 でも…➡ 178 00:13:39,741 --> 00:13:42,744 あの子の着物に➡ 179 00:13:42,744 --> 00:13:47,416 成田のお不動様のお守りを しっかりと結んで➡ 180 00:13:47,416 --> 00:13:53,422 あの子の無事を祈った親御さんが いた事だけは確かなんです 旦那。 181 00:13:53,422 --> 00:13:56,908 うん…。 182 00:13:56,908 --> 00:14:04,650 この50両のお金は 但馬屋さんが おとみの親へ下さった お金。 183 00:14:04,650 --> 00:14:07,919 私が頂くお金じゃありません。 184 00:14:07,919 --> 00:14:13,759 おとみの本当の親を捜して 渡してあげて下さい。 185 00:14:13,759 --> 00:14:17,980 お願いします。 旦那…。 186 00:14:17,980 --> 00:14:22,084 この守り袋のほか 何一つ手がかりは なしか…。 187 00:14:22,084 --> 00:14:24,152 はい…。 188 00:14:24,152 --> 00:14:27,139 随分 難しい尋ね人ですね。 189 00:14:27,139 --> 00:14:30,909 しかし おしんの願い 叶えられるものなら…。 190 00:14:30,909 --> 00:14:34,479 何としてでも 叶えてやりたい。 はい。 191 00:14:34,479 --> 00:14:36,815 みんなにも言って なあ 源さん➡ 192 00:14:36,815 --> 00:14:40,652 なんとか 見つけてやるんだな。 はい! 193 00:14:40,652 --> 00:14:43,238 お願いしますね 村上さん。 194 00:14:43,238 --> 00:14:47,175 (橋田)うん お不動様のお守りだ。 195 00:14:47,175 --> 00:14:49,645 (片瀬)なら お不動様の講中を➡ 196 00:14:49,645 --> 00:14:51,647 聞いて回ったら 分かりませんかね? 197 00:14:51,647 --> 00:14:54,916 けど もう15~16年も前の話ですよ。 198 00:14:54,916 --> 00:14:58,420 (筧)うん… かわいい子を 人にやるぐらいだからな➡ 199 00:14:58,420 --> 00:15:01,139 決して 暮らしは楽じゃなかった。 200 00:15:01,139 --> 00:15:05,143 講中のつきあいなんざしてる ゆとりも なかったろう。 201 00:15:05,143 --> 00:15:07,412 ああ そうか。 …となると➡ 202 00:15:07,412 --> 00:15:10,649 どこから手をつけたらいいのかも 分かりませんね。 203 00:15:10,649 --> 00:15:14,469 馬鹿野郎! 「分かりませんね」と はなっから諦めていて どうする! 204 00:15:14,469 --> 00:15:16,755 (立花)女房のおしんにさえ➡ 205 00:15:16,755 --> 00:15:20,809 どこの誰に もらった子か言わずに 死んじまったんだから…。 206 00:15:20,809 --> 00:15:24,312 おしんや吉次の昔の友達 聞いて回ったって…。 207 00:15:24,312 --> 00:15:27,766 分からない…。 (三次)でしょうねぇ。 208 00:15:27,766 --> 00:15:29,818 お手上げだ~! 209 00:15:29,818 --> 00:15:32,637 おい。 (お秀)いらっしゃいまし! 210 00:15:32,637 --> 00:15:34,806 今 あの… 腹ごしらえしたら すぐ! 211 00:15:34,806 --> 00:15:38,410 行くのは いいが 俺の話を聞いてからにしろい。 212 00:15:38,410 --> 00:15:41,413 何か 耳寄りな話 あるっていうんですかい? 殿様。 213 00:15:41,413 --> 00:15:43,415 あるぜ。 214 00:15:43,415 --> 00:15:46,485 吉次のな 昔の仲間ってのを 捜してみたんだ。 215 00:15:46,485 --> 00:15:49,087 ばあさんに 尻 ひっぱたかれてよ。 216 00:15:49,087 --> 00:15:52,240 いましたか? いたよ。 小兵衛ってのがな。 217 00:15:52,240 --> 00:15:56,812 そいつが言うには おとみをもらってからの吉次は➡ 218 00:15:56,812 --> 00:16:00,982 下谷界隈に 足踏み しなくなったってんだな。 え? 219 00:16:00,982 --> 00:16:05,420 下谷には 吉次の得意が 何軒かあったはずなんだが➡ 220 00:16:05,420 --> 00:16:08,306 なぜだか そこにも 商売をしに行かなくなった。 221 00:16:08,306 --> 00:16:11,476 「どうしてだ」って聞いたら 「なに もっとほかに➡ 222 00:16:11,476 --> 00:16:14,830 いい得意が出来たから」って 笑ってたってんだが➡ 223 00:16:14,830 --> 00:16:18,483 何だか 妙だと思わねえかい? 思います! 224 00:16:18,483 --> 00:16:22,754 おとみの本当の親が…。 下谷に住んでた? 225 00:16:22,754 --> 00:16:27,426 おとみと行き来をしない約束を 守ってもらうために➡ 226 00:16:27,426 --> 00:16:30,011 大事なお得意 投げ捨ててまで➡ 227 00:16:30,011 --> 00:16:33,081 下谷へは 足踏み…。 (片瀬 立花)しなくなった! 228 00:16:33,081 --> 00:16:36,418 分かったら 早く 源の字に教えてきてやんなよ。 229 00:16:36,418 --> 00:16:39,421 (片瀬 立花)はい! 230 00:16:39,421 --> 00:16:42,908 下谷は 筧の持ち場だったな。 (筧)はい。 231 00:16:42,908 --> 00:16:44,976 頼む。 232 00:16:44,976 --> 00:16:47,412 必ず おとみの本当の親を 見つけてきますよ。 233 00:16:47,412 --> 00:16:51,483 行きましょう! おう。 待ちなさい。 234 00:16:51,483 --> 00:16:53,602 なあ 源さん。 235 00:16:53,602 --> 00:16:56,138 せっかく出来た子を 流産して➡ 236 00:16:56,138 --> 00:17:00,075 「もう 子どもは諦めろ」と 医者に言われた おしんは➡ 237 00:17:00,075 --> 00:17:03,745 首を くくって 死にかけた。 はい…・。 238 00:17:03,745 --> 00:17:06,148 吉次は おしんを励まそうと➡ 239 00:17:06,148 --> 00:17:12,254 若気の過ち よその子を 連れてきてしまったという事も…。 240 00:17:12,254 --> 00:17:14,256 (立花)ええっ!? お奉行…! 241 00:17:14,256 --> 00:17:19,511 筧。 人に娘をやったという 親だけでなしに…。 はい。 242 00:17:19,511 --> 00:17:23,315 15~16年前に 神隠し 拐かし ふと 子どもがいなくなって➡ 243 00:17:23,315 --> 00:17:26,318 嘆き悲しんでいたという親も いなかったか 調べてきます。 244 00:17:26,318 --> 00:17:28,320 うん。 頼んだぞ。 245 00:17:28,320 --> 00:17:30,520 (筧 片瀬)はい! 246 00:17:33,758 --> 00:17:36,058 若…。 247 00:17:41,149 --> 00:17:45,420 そういや なあ ばあさん 車坂の佐野重さんで➡ 248 00:17:45,420 --> 00:17:50,475 お嬢さんが 神隠しに遭って いなくなったと大騒ぎしたのは➡ 249 00:17:50,475 --> 00:17:54,479 15~16年前の事じゃなかったか? ええ ええ。 250 00:17:54,479 --> 00:18:00,435 あの時は 4日も5日も みんなで 大騒ぎして捜しましたっけ。 251 00:18:00,435 --> 00:18:02,470 車坂の佐野重だな? 252 00:18:02,470 --> 00:18:05,807 大きな質屋さんだから すぐ分かりまさぁ。 253 00:18:05,807 --> 00:18:08,107 (辰三)行ってみやしょう。 おう。 254 00:18:18,136 --> 00:18:21,936 確かに でけえ質屋だ。 へい。 255 00:18:23,592 --> 00:18:26,862 ごめんよ。 いらっしゃいまし。 256 00:18:26,862 --> 00:18:31,600 15~16年前に この家の娘が 神隠しに遭ったって話…。 257 00:18:31,600 --> 00:18:33,652 はい。 258 00:18:33,652 --> 00:18:37,305 娘さんの名前は? おとみお嬢様。 259 00:18:37,305 --> 00:18:40,105 旦那とおかみさんの話が聞きてえ。 260 00:18:45,413 --> 00:18:47,415 娘の事で 何か? 261 00:18:47,415 --> 00:18:49,985 おとみの消息が 知れたんでしょうか? 262 00:18:49,985 --> 00:18:53,785 娘さんがいなくなった時の事 話してくれないか? 263 00:18:55,757 --> 00:19:00,245 もう… 15年前になります。 264 00:19:00,245 --> 00:19:04,916 忘れもしません。 2月の17日…。 265 00:19:04,916 --> 00:19:09,921 おとみを連れて すぐそこの お宮さんに行っていた子守が➡ 266 00:19:09,921 --> 00:19:12,621 泣きながら 帰ってきたんでございます。 267 00:19:15,477 --> 00:19:19,915 「おとみが いなくなった。 急に 姿が見えなくなって➡ 268 00:19:19,915 --> 00:19:23,084 どこを捜しても いない」と 申します。 269 00:19:23,084 --> 00:19:28,974 驚いて 捜しに行きました。 どこにも いません…。 270 00:19:28,974 --> 00:19:33,345 家の者は もとより 出入りの人たちにも頼んで➡ 271 00:19:33,345 --> 00:19:38,750 そりゃ まあ 随分と遠くまで 捜して回りましたが➡ 272 00:19:38,750 --> 00:19:40,919 見つかりません…。 273 00:19:40,919 --> 00:19:43,088 神隠しだろう…➡ 274 00:19:43,088 --> 00:19:48,476 そのうち 不意に帰ってくる事も あるそうだからと➡ 275 00:19:48,476 --> 00:19:53,815 今日まで 毎日 待っていました…。 276 00:19:53,815 --> 00:19:57,085 その時 娘さんが身につけていた物➡ 277 00:19:57,085 --> 00:20:01,589 何でもいい 覚えていたら 教えてくれ。 278 00:20:01,589 --> 00:20:05,243 お守り…。 279 00:20:05,243 --> 00:20:09,497 日頃 信じている 成田のお不動様のお守りです。 280 00:20:09,497 --> 00:20:11,916 着物に しっかり結んでいました。➡ 281 00:20:11,916 --> 00:20:14,152 秋の七草の…。 282 00:20:14,152 --> 00:20:16,087 間違いないね? 283 00:20:16,087 --> 00:20:21,760 私が縫って 作ってやったんです。 間違いありません。 284 00:20:21,760 --> 00:20:25,430 旦那! うん! 285 00:20:25,430 --> 00:20:29,084 はあ…。 やっぱり おとみは➡ 286 00:20:29,084 --> 00:20:32,320 もらわれてきたんじゃ なかったのか…。 287 00:20:32,320 --> 00:20:37,909 お奉行のご推察どおり 吉次が 連れ去ったものでした。 はい。 288 00:20:37,909 --> 00:20:42,247 その事を…。 えっ? 289 00:20:42,247 --> 00:20:48,753 おしんと おとみに どう言やあ いいってんだ…。 290 00:20:48,753 --> 00:20:51,423 (源次郎のため息) 291 00:20:51,423 --> 00:20:54,123 ああ…。 292 00:21:01,433 --> 00:21:03,918 村上の旦那! 293 00:21:03,918 --> 00:21:08,089 おう。 仕立物か? 精が出るな。 294 00:21:08,089 --> 00:21:11,476 お嫁に行くまで 精いっぱい働いて➡ 295 00:21:11,476 --> 00:21:14,813 おっ母さんに いくらでも お金を置いていきたいんです。 296 00:21:14,813 --> 00:21:21,419 いい心掛けだ。 …が 無理して 体 壊さねえようにな。 はい。 297 00:21:21,419 --> 00:21:25,757 おっ母さん いるかい? お商売に出かけてます。 298 00:21:25,757 --> 00:21:32,747 ああ… 働き者のおしんが 今時分 家にいる訳はなかった。 299 00:21:32,747 --> 00:21:35,417 俺も だいぶ 焼きが回ったな。 300 00:21:35,417 --> 00:21:38,420 おっ母さんに 何か御用ですか? 301 00:21:38,420 --> 00:21:42,474 うん? ああ…。 302 00:21:42,474 --> 00:21:47,979 この前の晩 おっ母さん 旦那に 何を言いに行ったんです? 303 00:21:47,979 --> 00:21:51,649 うん… いや 婚礼の支度やなんか➡ 304 00:21:51,649 --> 00:21:54,969 但馬屋さんに任せっ放しで 申し訳ねえって言うから➡ 305 00:21:54,969 --> 00:21:59,474 その心配は 無用にしろと まあ そんな話を いろいろとな。 306 00:21:59,474 --> 00:22:01,976 そうですか。 307 00:22:01,976 --> 00:22:04,095 いい親子だよ。 308 00:22:04,095 --> 00:22:07,982 お互い 相手の事ばっかり心配して。 309 00:22:07,982 --> 00:22:12,337 だって それが 親子ってものでしょ? 310 00:22:12,337 --> 00:22:16,474 そうだ。 それが 親子ってもんだ。 311 00:22:16,474 --> 00:22:21,974 ましてや 2人きりの 母と子ですから 私たち。 312 00:22:35,460 --> 00:22:37,762 源さん。 313 00:22:37,762 --> 00:22:42,317 若…。 いい娘だ。 314 00:22:42,317 --> 00:22:45,920 ご覧になりましたか? うん。 315 00:22:45,920 --> 00:22:48,423 言えなかったな。 316 00:22:48,423 --> 00:22:51,643 いや とても私には…。 317 00:22:51,643 --> 00:22:55,814 しかし 佐野重では 「一刻も早く返してもらいたい。➡ 318 00:22:55,814 --> 00:23:00,418 いや 自分の方から行くから 娘に会わせてくれ」と➡ 319 00:23:00,418 --> 00:23:02,754 筧に 言っているという。 320 00:23:02,754 --> 00:23:04,756 う~ん…。 321 00:23:04,756 --> 00:23:10,578 遅かれ早かれ言わねばならぬが…。 322 00:23:10,578 --> 00:23:15,483 若から 言って頂けますか? 323 00:23:15,483 --> 00:23:19,838 「源さんに言わせるのは 酷だ」と 母上がな。 324 00:23:19,838 --> 00:23:23,158 いや… ありがたい事です。 325 00:23:23,158 --> 00:23:28,313 おかげで私は ありがたくない役目 引き受けさせられた。 326 00:23:28,313 --> 00:23:32,013 申し訳ござりませぬ。 327 00:23:38,573 --> 00:23:44,773 (鐘の音) 328 00:23:47,081 --> 00:23:51,302 あら 旦那。 おしん。 329 00:23:51,302 --> 00:23:54,305 あの… 分かったんですか? 330 00:23:54,305 --> 00:23:57,425 うん? …うん。 ああ…。 331 00:23:57,425 --> 00:24:00,478 ありがとうございました。 332 00:24:00,478 --> 00:24:04,178 それについて こちらの旦那が…。 333 00:24:11,089 --> 00:24:16,978 言葉を飾らず 事実を伝える。 334 00:24:16,978 --> 00:24:22,767 おとみは 吉次が もらってきた子ではなかった。 335 00:24:22,767 --> 00:24:27,305 …と おっしゃいますと? 336 00:24:27,305 --> 00:24:31,809 死にたいお前を なんとか立ち直らせたい一心で➡ 337 00:24:31,809 --> 00:24:38,099 吉次は 人様の子 さらってきてしまった。 338 00:24:38,099 --> 00:24:40,602 …え? 339 00:24:40,602 --> 00:24:50,094 ♬~ 340 00:24:50,094 --> 00:24:53,748 それで 先様は? 341 00:24:53,748 --> 00:24:57,485 車坂の佐野重っていう 大きな質屋の➡ 342 00:24:57,485 --> 00:25:01,806 おとみは 一人娘だ。 まあ…! 343 00:25:01,806 --> 00:25:04,142 娘を 人にやるどころか➡ 344 00:25:04,142 --> 00:25:08,079 大事な跡取り 見つかったとなれば よい婿を見つけて➡ 345 00:25:08,079 --> 00:25:12,250 佐野重の身代 そっくり おとみに 譲りたいと言っているそうだ。 346 00:25:12,250 --> 00:25:15,820 申し訳のない事を してしまいました…。 347 00:25:15,820 --> 00:25:19,090 何と お詫びを 申し上げればいいんでしょう…。 348 00:25:19,090 --> 00:25:23,890 この事を まず おとみに言ってやらねばなるまい。 349 00:25:25,580 --> 00:25:31,819 びっくりする事でしょうね…。 怒るでしょうね 私たちの事…。 350 00:25:31,819 --> 00:25:33,821 おとみは 優しい娘だ。 351 00:25:33,821 --> 00:25:35,974 怒ったりなんかするもんか。 いいえ。 352 00:25:35,974 --> 00:25:39,143 怒られても しかたのない事を してしまったんです 私たち…。 353 00:25:39,143 --> 00:25:43,648 そう 身を責めるな。 354 00:25:43,648 --> 00:25:48,653 あの時… 死んでたらよかったのにねぇ。 355 00:25:48,653 --> 00:25:50,953 …馬鹿! 356 00:26:03,935 --> 00:26:08,923 但馬屋へも知らせねばなるまい。 357 00:26:08,923 --> 00:26:11,476 ああ…。 358 00:26:11,476 --> 00:26:17,598 一人息子に 一人娘か… 難しい話になってきたな。 359 00:26:17,598 --> 00:26:19,600 私は 吉次に代わって➡ 360 00:26:19,600 --> 00:26:21,636 どんなお仕置きでも 喜んで受けます! 361 00:26:21,636 --> 00:26:24,088 ですから 旦那… どうか どうか➡ 362 00:26:24,088 --> 00:26:28,076 おとみだけは 幸せにしてやって下さい…! 363 00:26:28,076 --> 00:26:31,429 お願いします…! 364 00:26:31,429 --> 00:26:33,815 おとみだけは…。 365 00:26:33,815 --> 00:26:37,819 早く おとみに会わせて下さい! いや ちょっと待ってくれ。 366 00:26:37,819 --> 00:26:40,088 15年も待ったんです! もう 待てません! 367 00:26:40,088 --> 00:26:43,074 いや しかし 先にも いろいろ事情があるんだ。 368 00:26:43,074 --> 00:26:47,812 八丁堀は 拐かしの肩を持つんですか!? 369 00:26:47,812 --> 00:26:50,012 …何!? 370 00:26:51,582 --> 00:26:54,082 若。 うん? 371 00:26:56,421 --> 00:27:01,743 佐野重が いくら筧に掛け合っても 埒が明かぬと しびれを切らして➡ 372 00:27:01,743 --> 00:27:05,943 訴状を持って お奉行に訴えてきました。 373 00:27:12,920 --> 00:27:15,923 源さん…。 はあ。 374 00:27:15,923 --> 00:27:21,723 おしんは もう おとみに話したろうか? 375 00:27:37,145 --> 00:27:40,815 おっ母さん。 …何だい? 376 00:27:40,815 --> 00:27:43,251 但馬屋さんから お使いで➡ 377 00:27:43,251 --> 00:27:47,238 若旦那が 話したい事があるから 来てくれって。 378 00:27:47,238 --> 00:27:49,507 何だろう? 379 00:27:49,507 --> 00:27:53,507 おとみ。 え? 380 00:27:55,513 --> 00:27:58,916 若旦那のお話 伺う前に➡ 381 00:27:58,916 --> 00:28:01,436 おっ母さんの言う事 聞いておくれ。 382 00:28:01,436 --> 00:28:05,256 え… どうしたの? ねえ。 383 00:28:05,256 --> 00:28:08,743 おとみ…。 384 00:28:08,743 --> 00:28:11,243 堪忍しておくれ…! 385 00:28:12,980 --> 00:28:14,982 (太鼓の音) 386 00:28:14,982 --> 00:28:18,182 ♬「よかよか飴屋」 387 00:28:24,142 --> 00:28:31,916 (すすり泣き) 388 00:28:31,916 --> 00:28:36,420 嫌だ…。 え? 389 00:28:36,420 --> 00:28:42,410 佐野重さんの娘だなんて 嫌だよ 私…。 390 00:28:42,410 --> 00:28:44,479 おとみ。 391 00:28:44,479 --> 00:28:51,319 私は おっ母さんの娘です! 392 00:28:51,319 --> 00:28:53,488 ありがとう。 393 00:28:53,488 --> 00:28:56,807 でもね お前のお父っつぁんが お前を…。 394 00:28:56,807 --> 00:29:00,978 そんなの 嘘だ! 嘘に決まってる…。 395 00:29:00,978 --> 00:29:06,417 私は… 私は…。 396 00:29:06,417 --> 00:29:11,088 (泣き声) 397 00:29:11,088 --> 00:29:13,975 おとみ…。 398 00:29:13,975 --> 00:29:18,646 (2人の泣き声) 399 00:29:18,646 --> 00:29:22,750 (忠高)おい 源の字。 へ? 400 00:29:22,750 --> 00:29:26,754 (忠高)「へ?」じゃねえよ。 お前の番だろ。 401 00:29:26,754 --> 00:29:28,940 ああ…。 402 00:29:28,940 --> 00:29:31,092 あれ? 403 00:29:31,092 --> 00:29:33,077 何でえ? 404 00:29:33,077 --> 00:29:39,277 御前の王様 ありませんよ。 何? 405 00:29:43,771 --> 00:29:47,241 あっ! あった。 406 00:29:47,241 --> 00:29:49,477 あっ! 407 00:29:49,477 --> 00:29:52,813 何をやってんだよ もう! 408 00:29:52,813 --> 00:29:55,813 ああ…! 409 00:30:08,145 --> 00:30:12,145 一同 面を上げい。 410 00:30:15,753 --> 00:30:17,753 あ…! 411 00:30:19,974 --> 00:30:23,261 おとみ。 はい。 412 00:30:23,261 --> 00:30:26,981 お前の実の親が ほかにいるという事を➡ 413 00:30:26,981 --> 00:30:29,267 おしんから 聞いたな? 414 00:30:29,267 --> 00:30:32,253 はい 聞きました。 415 00:30:32,253 --> 00:30:37,808 そこにいる 佐野重夫婦が お前の実の親。 416 00:30:37,808 --> 00:30:42,813 この場をかりて 晴れて 親子の名乗りを上げい。 417 00:30:42,813 --> 00:30:44,915 おとみ…! 418 00:30:44,915 --> 00:30:51,138 私が お前のお父っつぁんだよ。 おっ母さんですよ。 419 00:30:51,138 --> 00:30:54,141 どうした? おとみ。 420 00:30:54,141 --> 00:30:58,813 私の父は… 吉次。 421 00:30:58,813 --> 00:31:02,416 母は ここにおります おしんでございます! 422 00:31:02,416 --> 00:31:04,986 おとみ! 423 00:31:04,986 --> 00:31:07,655 幼い時に さらわれて➡ 424 00:31:07,655 --> 00:31:13,144 吉次を父 おしんを母と信じて 今まできた お前が➡ 425 00:31:13,144 --> 00:31:17,431 佐野重夫婦を 実の親とは 思いにくいという気持ち➡ 426 00:31:17,431 --> 00:31:19,817 分からぬでもないが➡ 427 00:31:19,817 --> 00:31:24,088 秋の七草の 成田不動の守り袋という➡ 428 00:31:24,088 --> 00:31:26,474 証拠も ある。 429 00:31:26,474 --> 00:31:29,810 たとえ どのような証拠が ございましょうとも➡ 430 00:31:29,810 --> 00:31:33,581 今日まで おっ母さんが 私にしてきてくれました事➡ 431 00:31:33,581 --> 00:31:40,471 一つ一つ 真実 母と娘でなければできません! 432 00:31:40,471 --> 00:31:45,409 小さい時 私が患って お医者様が➡ 433 00:31:45,409 --> 00:31:49,313 「もう駄目だ。 諦めなさい」と おっしゃったのを➡ 434 00:31:49,313 --> 00:31:54,752 おっ母さんは 凍てつく冬の石畳 お百度を踏んで➡ 435 00:31:54,752 --> 00:31:59,140 自分の命と引き換えに 私を助けて下さいと➡ 436 00:31:59,140 --> 00:32:05,479 神様 仏様に お願いをしてくれました。➡ 437 00:32:05,479 --> 00:32:07,982 お父っつぁんが死んで➡ 438 00:32:07,982 --> 00:32:13,754 おっ母さん 古着を担いで 商いへ出ていきました。 439 00:32:13,754 --> 00:32:20,978 でも 3日も4日も 肌着一枚 売れない日が続いて…➡ 440 00:32:20,978 --> 00:32:26,934 おっ母さん 小さなお芋を1つ買ってきて➡ 441 00:32:26,934 --> 00:32:29,804 私に お芋を食べさして➡ 442 00:32:29,804 --> 00:32:37,645 おっ母さん 冷たい水を こっそり飲んでた…。 443 00:32:37,645 --> 00:32:39,980 お奉行様! 444 00:32:39,980 --> 00:32:44,485 実の親でも 食べられないからといって➡ 445 00:32:44,485 --> 00:32:47,254 子どもを捨てる人もあるのに…! 446 00:32:47,254 --> 00:32:51,475 お前と おしんが 実の親と子よりも➡ 447 00:32:51,475 --> 00:32:56,747 仲睦まじく いたわり合い 慈しみ合って 生きてきた事は➡ 448 00:32:56,747 --> 00:32:59,817 奉行にも よう分かった。 449 00:32:59,817 --> 00:33:06,807 だがの お前たち2人が 仲良く暮らしてきた 15年の間➡ 450 00:33:06,807 --> 00:33:08,976 お前の無事を祈って➡ 451 00:33:08,976 --> 00:33:13,264 泣き泣き暮らしていた 父と母がいた事も➡ 452 00:33:13,264 --> 00:33:16,267 忘れてはなるまい。 453 00:33:16,267 --> 00:33:19,420 そうだよ おとみ。 454 00:33:19,420 --> 00:33:22,406 おっ母さんだって お父っつぁんだって➡ 455 00:33:22,406 --> 00:33:26,093 さらわれたお前が どこで どうしているのかと➡ 456 00:33:26,093 --> 00:33:28,979 涙乾く日とて なかった…。 457 00:33:28,979 --> 00:33:32,750 おっ母さんはな 好きなお茶も断って➡ 458 00:33:32,750 --> 00:33:36,971 お前が無事でいますよう いつか帰ってきますようにと➡ 459 00:33:36,971 --> 00:33:39,974 お不動様に お願いをしていたんだよ。 460 00:33:39,974 --> 00:33:43,761 筧の旦那から お前が見つかったと お知らせを頂いて➡ 461 00:33:43,761 --> 00:33:46,147 「よかったな。➡ 462 00:33:46,147 --> 00:33:50,818 15年 口にしなかったお茶 もういい お飲み」と➡ 463 00:33:50,818 --> 00:33:52,920 おっ母さんに言ったら おっ母さん➡ 464 00:33:52,920 --> 00:33:55,139 「お前が この家に帰ってきて➡ 465 00:33:55,139 --> 00:33:59,477 おっ母さんと呼んでくれる日まで お茶は 飲みません」。 466 00:33:59,477 --> 00:34:01,812 飲んだら…➡ 467 00:34:01,812 --> 00:34:06,512 お前が帰ってこなくなるんじゃ ないかと思って…。 468 00:34:10,087 --> 00:34:15,787 おとみ おっ母さんの気持ち 分かってやっておくれ! 469 00:34:17,761 --> 00:34:20,414 知りませんでした…。 470 00:34:20,414 --> 00:34:22,917 え…? 471 00:34:22,917 --> 00:34:25,753 ごめんなさい! 472 00:34:25,753 --> 00:34:30,140 そんな… つらい思いを お二人にさせていた事を➡ 473 00:34:30,140 --> 00:34:36,096 私は… 私は 今まで ちっとも知らなかった。 474 00:34:36,096 --> 00:34:40,267 ああ なんて不孝な娘なんだろう。 475 00:34:40,267 --> 00:34:43,637 ごめんなさい ごめんなさい…! 476 00:34:43,637 --> 00:34:46,740 お前が悪いんじゃない! 私が 悪い! 477 00:34:46,740 --> 00:34:49,310 私が 子どもが欲しくて➡ 478 00:34:49,310 --> 00:34:53,314 死ぬの生きるのって 言ったばっかりに うちの人が…! 479 00:34:53,314 --> 00:34:55,416 申し訳ございません! 480 00:34:55,416 --> 00:34:59,153 どうか 私を お仕置きにして下さいまし! 481 00:34:59,153 --> 00:35:01,155 待て おしん。 482 00:35:01,155 --> 00:35:03,924 今更 15年前の事を 咎めようつもりはないと➡ 483 00:35:03,924 --> 00:35:07,578 佐野重夫婦も申しているのだ。 484 00:35:07,578 --> 00:35:10,080 そのとおりでございます。 485 00:35:10,080 --> 00:35:15,085 おとみをさらった 吉次という人は そりゃあ 憎うございます。 486 00:35:15,085 --> 00:35:20,574 …が こんなに いい娘に おしんさんが育てて下すった。➡ 487 00:35:20,574 --> 00:35:23,310 徒おろそかには思いません。 488 00:35:23,310 --> 00:35:25,980 (重右ヱ門)お礼もさして頂く つもりでおります。 489 00:35:25,980 --> 00:35:28,098 おとみが帰ってきたら➡ 490 00:35:28,098 --> 00:35:30,484 おしんさんも うちに来てもらって➡ 491 00:35:30,484 --> 00:35:32,636 みんなで 仲良く暮らしましょうよね。 492 00:35:32,636 --> 00:35:34,638 (進兵ヱ)ちょっと待って下さい。 493 00:35:34,638 --> 00:35:36,757 それじゃ 私たちは どうなるんです?➡ 494 00:35:36,757 --> 00:35:38,742 伜が ほれて➡ 495 00:35:38,742 --> 00:35:42,746 私も 三国一の嫁御寮と気に入って➡ 496 00:35:42,746 --> 00:35:45,416 うちへ来てもらうつもりに なっているんですからね! 497 00:35:45,416 --> 00:35:49,420 今更 佐野重さんに おとみさんを 連れていかれてしまったんでは➡ 498 00:35:49,420 --> 00:35:52,973 困ります! どうか おとみさんを私に下さい! 499 00:35:52,973 --> 00:35:57,411 そうは いきません! おとみは 大事な一人娘! 500 00:35:57,411 --> 00:36:00,748 たって おとみと一緒になりたいと おっしゃるなら➡ 501 00:36:00,748 --> 00:36:04,151 手前どもへ 婿へおいで下さいな。 502 00:36:04,151 --> 00:36:06,754 婿!? 503 00:36:06,754 --> 00:36:11,091 伜は うちの跡取り ほかに子どもはいませんから➡ 504 00:36:11,091 --> 00:36:13,644 婿なんかに やれますか! 505 00:36:13,644 --> 00:36:17,414 では これまでの事は なかった事と諦めて。 506 00:36:17,414 --> 00:36:19,483 お宅の方こそ おとみさんは➡ 507 00:36:19,483 --> 00:36:22,086 見つからなかったものと諦めて! 何ですって!? 508 00:36:22,086 --> 00:36:25,923 これこれ 双方とも 静まらぬか! (進兵ヱ 重右ヱ門)ははっ! 509 00:36:25,923 --> 00:36:29,910 天下の白洲で 身勝手な口論は許さぬぞ。 510 00:36:29,910 --> 00:36:31,912 申し訳ございません! 511 00:36:31,912 --> 00:36:35,816 こうした騒ぎのもとはと申さば 15年以前に➡ 512 00:36:35,816 --> 00:36:40,971 佐野重方より 頑是無き おとみを 連れ去りきたりし 吉次が所業。 513 00:36:40,971 --> 00:36:44,271 重く罰しなくてはなるまい。 514 00:36:46,927 --> 00:36:50,748 これより 裁きを申し渡す。 515 00:36:50,748 --> 00:36:55,986 一同 よく承れ。 (一同)ははっ! 516 00:36:55,986 --> 00:37:02,486 拐かしの罪によって 吉次には 八丈へ永の遠島を申しつくる。 517 00:37:05,479 --> 00:37:08,415 筧 甚内。 518 00:37:08,415 --> 00:37:10,484 はっ! 519 00:37:10,484 --> 00:37:13,137 これより おしんの家に参って➡ 520 00:37:13,137 --> 00:37:16,140 吉次の位牌に 縄打って 召し捕ってまいれ。 521 00:37:16,140 --> 00:37:20,140 位牌を… 縛って? 522 00:37:24,431 --> 00:37:27,317 速やかに 八丈へ送るのじゃ。 523 00:37:27,317 --> 00:37:30,117 ははっ! 524 00:37:37,144 --> 00:37:42,149 これにて 15年前の拐かし一件は落着した。 525 00:37:42,149 --> 00:37:46,754 一同 よいな。 (一同)ははっ! 526 00:37:46,754 --> 00:37:49,740 待って下さい! 私に お咎めは? 527 00:37:49,740 --> 00:37:54,144 さようなものは もうないわ。 528 00:37:54,144 --> 00:38:00,344 さて そこで これからの おとみの身柄についてだが…。 529 00:38:06,423 --> 00:38:08,425 おとみ。 530 00:38:08,425 --> 00:38:10,477 はい。 531 00:38:10,477 --> 00:38:16,116 佐野重へ戻って 婿を取るか それとも 但馬屋へ嫁に行くか。 532 00:38:16,116 --> 00:38:18,819 どうじゃ? おとみ。 533 00:38:18,819 --> 00:38:21,922 分かりません…。 534 00:38:21,922 --> 00:38:25,159 はて? 何が分からぬ? 535 00:38:25,159 --> 00:38:28,912 どうとでも その方の よいようにすれば いいのじゃ。 536 00:38:28,912 --> 00:38:33,751 今までの不孝のお詫び 佐野重さんへ行って➡ 537 00:38:33,751 --> 00:38:38,639 孝行しなければ 申し訳ないとも思いますし…➡ 538 00:38:38,639 --> 00:38:44,411 おっ母さんの娘で 但馬屋さんへ お嫁さんにも行きたいし…。 539 00:38:44,411 --> 00:38:49,911 ああ 私… 死んでしまいたい! 540 00:38:52,636 --> 00:38:55,139 おとみが決めかねると 申すのであれば➡ 541 00:38:55,139 --> 00:38:59,743 越前が決めて遣わそう。 542 00:38:59,743 --> 00:39:02,980 お奉行様が? うん。 543 00:39:02,980 --> 00:39:07,985 おしん。 今日ただいま おとみを 嫁にやったと思うて➡ 544 00:39:07,985 --> 00:39:11,255 佐野重へ返してやれ。 545 00:39:11,255 --> 00:39:13,255 はい。 546 00:39:14,975 --> 00:39:17,744 但馬屋。 はい。 547 00:39:17,744 --> 00:39:21,081 待ち遠しかろうが 喜之助と おとみの婚礼は➡ 548 00:39:21,081 --> 00:39:23,300 1年先に 延ばしてくれ。 549 00:39:23,300 --> 00:39:27,137 待って おとみさんが 喜之助の嫁として➡ 550 00:39:27,137 --> 00:39:32,142 手前どもへ来てくれるのなら 1年でも 2年でも 3年でも! 551 00:39:32,142 --> 00:39:34,144 そんなに待てませんよ お父っつぁん! 552 00:39:34,144 --> 00:39:37,748 1年だ。 辛抱せい。 553 00:39:37,748 --> 00:39:39,983 はい。 554 00:39:39,983 --> 00:39:43,754 そして 重右ヱ門と お才は➡ 555 00:39:43,754 --> 00:39:48,075 その1年で 15年の年月 取り戻すつもりで➡ 556 00:39:48,075 --> 00:39:52,479 思う存分 おとみを かわいがって遣わせ。 557 00:39:52,479 --> 00:39:55,816 たったの1年…? 558 00:39:55,816 --> 00:39:58,085 いいじゃないか。 559 00:39:58,085 --> 00:40:03,740 一日一日 大切にして 今日から1年 360日。 560 00:40:03,740 --> 00:40:09,146 娘を嫁にやる 親の喜びと寂しさの ありったけを➡ 561 00:40:09,146 --> 00:40:12,149 その1年で味わうがよい。 562 00:40:12,149 --> 00:40:16,837 おっしゃるとおりに おとみを かわいがってあげましょうね。 563 00:40:16,837 --> 00:40:20,257 そうしよう。 564 00:40:20,257 --> 00:40:23,844 そのかわり 喜之助と おとみは➡ 565 00:40:23,844 --> 00:40:27,431 但馬屋と佐野重と 2つの家の跡継ぎ➡ 566 00:40:27,431 --> 00:40:31,585 よい子を きっと産むのだぞ。 567 00:40:31,585 --> 00:40:33,585 はい! 568 00:40:35,656 --> 00:40:40,577 それに もう一つ 一同に申し渡しておく事がある。 569 00:40:40,577 --> 00:40:46,817 おとみが佐野重にいるうちも 但馬屋へ嫁に行ってからも➡ 570 00:40:46,817 --> 00:40:49,803 おしんは おとみの育ての親➡ 571 00:40:49,803 --> 00:40:55,075 大手を振って おとみに会いに行くがよい。 572 00:40:55,075 --> 00:40:58,078 お奉行様…! 573 00:40:58,078 --> 00:41:04,768 もし 佐野重夫婦 但馬屋親子が おしんを粗略に扱う時は➡ 574 00:41:04,768 --> 00:41:07,304 遠慮なく 奉行所へ言うてこい。 575 00:41:07,304 --> 00:41:10,924 越前 きっと叱って遣わす。 576 00:41:10,924 --> 00:41:15,596 よいな? おしん。 577 00:41:15,596 --> 00:41:18,248 はい…! 578 00:41:18,248 --> 00:41:21,752 おとみ。 579 00:41:21,752 --> 00:41:23,754 はい。 580 00:41:23,754 --> 00:41:29,643 世の中には 肉親の縁 薄く 早くに親をなくす人も多い。 581 00:41:29,643 --> 00:41:33,647 それを お前は 生みの親と育ての親➡ 582 00:41:33,647 --> 00:41:38,151 それぞれの慈愛に包まれて 見守られて➡ 583 00:41:38,151 --> 00:41:41,088 幸せじゃのぉ。 584 00:41:41,088 --> 00:41:44,258 はい! 585 00:41:44,258 --> 00:41:49,746 お奉行様…。 ありがとうございます。 586 00:41:49,746 --> 00:41:53,150 ありがとうございます。 587 00:41:53,150 --> 00:41:57,150 本日の白洲 これまで。 588 00:41:58,805 --> 00:42:03,644 (筧)お引き渡し申す。 承知。 お受け取り申す。 589 00:42:03,644 --> 00:42:09,416 (忠高) 何? 位牌を八丈に島流しだと? 590 00:42:09,416 --> 00:42:12,085 はい。 さすがは 忠相。 591 00:42:12,085 --> 00:42:14,755 ねえ? おやじさん。 な~に! 592 00:42:14,755 --> 00:42:17,140 大した事ねえじゃねえか。 593 00:42:17,140 --> 00:42:21,979 あら だって 江戸中の人たちが 大喜びしてるんですよ。 594 00:42:21,979 --> 00:42:24,481 よかったですね 村上さん。 595 00:42:24,481 --> 00:42:29,603 はい。 …はい! 596 00:42:29,603 --> 00:42:43,317 ♬~ 597 00:42:43,317 --> 00:42:47,754 ようございました。 ね? 598 00:42:47,754 --> 00:42:51,475 母上が…。 え? 599 00:42:51,475 --> 00:42:55,746 「うちでも いい跡取りを早くね」と…。 600 00:42:55,746 --> 00:42:57,748 まあ…。 601 00:42:57,748 --> 00:43:03,487 まだ 祝言も挙げてないのに 気の早い人だよなぁ。 602 00:43:03,487 --> 00:43:06,187 存じません。 603 00:43:08,909 --> 00:43:14,314 <涙 涙のその果てに 笑顔 見つけた人たちの➡ 604 00:43:14,314 --> 00:43:17,818 幸せ 祈る 大岡裁き。➡ 605 00:43:17,818 --> 00:43:25,018 春の日ざしの暖かく 江戸っ子たちに ほほ笑んでいた>