1 00:00:34,402 --> 00:00:36,905 おい! どけ どけ どけ! 何しやがる! 2 00:00:36,905 --> 00:00:38,840 どけ! 3 00:00:38,840 --> 00:00:42,077 うわっ! かかった方が悪いんじゃ。 4 00:00:42,077 --> 00:00:44,012 ほ~れ。 5 00:00:44,012 --> 00:00:46,414 何をするんじゃ!? 6 00:00:46,414 --> 00:00:48,750 何やねん! 7 00:00:48,750 --> 00:00:52,921 あ… まあ まあ えらいこっちゃ。 8 00:00:52,921 --> 00:00:55,824 まあ どうしよう。 よいよい 気に致すな。 9 00:00:55,824 --> 00:01:01,630 いえ そうはいきまへん。 こんな ご立派な お召し物を…。 10 00:01:01,630 --> 00:01:04,933 私には 分からんが。 11 00:01:04,933 --> 00:01:07,133 ハハハハハ…。 12 00:01:08,770 --> 00:01:11,270 フフフフ! 13 00:01:13,441 --> 00:01:16,344 ありがたいこっちゃ。 14 00:01:16,344 --> 00:01:19,781 神様 仏様のお引き合わせや。 15 00:01:19,781 --> 00:01:22,117 ああ ありがたや ありがたや。 16 00:01:22,117 --> 00:01:28,990 これで しばらく遊んで暮らせるわ ハハハハハハ! 17 00:01:28,990 --> 00:01:31,793 (悲鳴) 18 00:01:31,793 --> 00:01:35,764 人殺し~! 辻斬りが出よったで~! 19 00:01:35,764 --> 00:01:39,067 何事だ!? あっ おはまじゃねえか! 20 00:01:39,067 --> 00:01:41,403 江戸も 物騒になったもんや! 21 00:01:41,403 --> 00:01:44,072 昼間から辻斬りが出よったで! 22 00:01:44,072 --> 00:01:46,007 辻斬り? 23 00:01:46,007 --> 00:01:48,007 ああっ! 24 00:01:49,944 --> 00:01:51,946 あなた様は…! 25 00:01:51,946 --> 00:01:56,651 おはま! お前 また やりやがったな! 26 00:01:56,651 --> 00:01:59,421 今度という今度は 勘弁ならねえ! 27 00:01:59,421 --> 00:02:02,457 二度と こんな事をしようと 思わねえようにしてやるから➡ 28 00:02:02,457 --> 00:02:05,226 さあ 来い! やめよ。 29 00:02:05,226 --> 00:02:09,597 その婆様は 私が落としたものを 拾うてくれたのだ。 30 00:02:09,597 --> 00:02:11,533 そうだな? 31 00:02:11,533 --> 00:02:15,270 えっ? …へえ。 32 00:02:15,270 --> 00:02:18,306 もう拾うでないぞ。 33 00:02:18,306 --> 00:02:20,806 渡せ。 34 00:02:24,279 --> 00:02:26,948 番屋へ連れていけ。 へい。 35 00:02:26,948 --> 00:02:29,784 あっ アイタタタ! ああ 痛い 痛い…。 36 00:02:29,784 --> 00:02:32,053 おい 大丈夫か? 37 00:02:32,053 --> 00:02:34,956 持病の癪が…。 38 00:02:34,956 --> 00:02:37,559 騙されちゃいけやせんよ 仮病に決まってやすよ。 39 00:02:37,559 --> 00:02:39,494 いや 万が一という事もある。 40 00:02:39,494 --> 00:02:43,364 養生所へ連れていってやれ。 旦那も 人がいいんだから。 41 00:02:43,364 --> 00:02:45,300 しっかりしろよ。 ほれ つかまれ。 ほれ。 42 00:02:45,300 --> 00:02:49,600 おはま。 さあ さあ 頑張れ 頑張れ。 43 00:02:51,740 --> 00:02:54,642 はあ…。 久しぶりだな おはま。 44 00:02:54,642 --> 00:02:58,246 元気そうじゃないか。 持病の癪だそうですけどね。 45 00:02:58,246 --> 00:03:00,181 さすがは 名医。 46 00:03:00,181 --> 00:03:03,918 先生の顔 見たら ぴたっと治ってしまいました。 47 00:03:03,918 --> 00:03:06,755 とぼけた ばばあだ。 ほな これで。 48 00:03:06,755 --> 00:03:08,790 よいしょ。 49 00:03:08,790 --> 00:03:11,926 口を開けて。 50 00:03:11,926 --> 00:03:14,763 う~ん…。 うん? 51 00:03:14,763 --> 00:03:17,799 どっか悪いんですか? 52 00:03:17,799 --> 00:03:20,935 ほんま 大丈夫ですか? 53 00:03:20,935 --> 00:03:22,871 このままでは 大変な事になる。 54 00:03:22,871 --> 00:03:26,107 しばらく ここで養生せぬと 命は請け合えんな。 55 00:03:26,107 --> 00:03:29,444 いや そんな殺生な! 助けて下さい! 56 00:03:29,444 --> 00:03:35,717 では しばらく ここにいて 千春さんの手伝いをしろ。 57 00:03:35,717 --> 00:03:38,052 とても 死にそうには見えないけどな。 58 00:03:38,052 --> 00:03:39,988 見えない 見えない。 59 00:03:39,988 --> 00:03:43,725 そんな事 いくら何でも駄目よ! 60 00:03:43,725 --> 00:03:46,561 大坂にいてるさかい 分からしまへんって。 61 00:03:46,561 --> 00:03:49,230 書いてえな~。 いや だって…。 62 00:03:49,230 --> 00:03:52,066 頼むさかい 書いて! 書いて 書いて! なっ? なっ? 63 00:03:52,066 --> 00:03:54,969 何を騒いでるんだ? 先生! 64 00:03:54,969 --> 00:03:57,739 おはまさんったら 八百膳のお弁当を持って➡ 65 00:03:57,739 --> 00:03:59,674 お花見 行ったって 書けって言うんですよ。 66 00:03:59,674 --> 00:04:04,078 それも お店のみんなで お弁当 100個も作らせたって。 67 00:04:04,078 --> 00:04:06,414 大坂の息子に出す 文か。 68 00:04:06,414 --> 00:04:11,286 伜かて わてが楽な暮らししてると 思てる方が 安心だすがな。 69 00:04:11,286 --> 00:04:13,588 おはま。 息子は いくつだ? 70 00:04:13,588 --> 00:04:17,926 10の時に 奉公に出して もう20年たったさかい…。 71 00:04:17,926 --> 00:04:19,961 そんな いい年をした男が➡ 72 00:04:19,961 --> 00:04:23,097 お前の ほら話に 騙されると思うか? 73 00:04:23,097 --> 00:04:26,134 安心させたかったら もっと まともな嘘を書け。 74 00:04:26,134 --> 00:04:29,971 先生 まともな嘘って どんなんでんねん? 75 00:04:29,971 --> 00:04:34,209 いや… それは…。 76 00:04:34,209 --> 00:04:37,712 とにかく もっと小さな嘘を書け。 77 00:04:37,712 --> 00:04:40,748 大きくても 小さくても 嘘は 駄目です! 78 00:04:40,748 --> 00:04:46,221 う~ん… そんなんやったら また違う話 考えます。 79 00:04:46,221 --> 00:04:49,257 え? おはまさん? 80 00:04:49,257 --> 00:04:53,561 おはまさん! 81 00:04:53,561 --> 00:04:56,231 息子から返事は来てるのかい? 82 00:04:56,231 --> 00:04:58,166 おはまさんは そう言ってますけど➡ 83 00:04:58,166 --> 00:05:01,569 文を読んでくれって 持ってきた事は 一度も。 84 00:05:01,569 --> 00:05:05,073 そうか…。 85 00:05:05,073 --> 00:06:12,373 ♬~ 86 00:06:14,776 --> 00:06:21,249 ♬~ 87 00:06:21,249 --> 00:06:23,918 いや 相手が 将軍様と分かった時には➡ 88 00:06:23,918 --> 00:06:26,587 肝っ玉が縮み上がりましたよ。 89 00:06:26,587 --> 00:06:29,424 陰供たちに 「無礼者!」ってんで➡ 90 00:06:29,424 --> 00:06:31,759 真っ二つにされても しかたありませんからね。 91 00:06:31,759 --> 00:06:36,030 上様のお忍び好きにも 困ったものだ。 92 00:06:36,030 --> 00:06:39,901 上様もだが なんとかせねば ならんのは おはまだ。 93 00:06:39,901 --> 00:06:42,203 いや 全くですよ。 94 00:06:42,203 --> 00:06:45,707 口では強がってるが 何せ 年が年だからな…。 95 00:06:45,707 --> 00:06:47,742 身寄りはないのですか? 96 00:06:47,742 --> 00:06:52,213 大坂に息子がいるらしいんですが しかしな…。 97 00:06:52,213 --> 00:06:54,148 何ですの? 98 00:06:54,148 --> 00:06:58,386 婆さん その息子に 自分は 大店の後添いに入って➡ 99 00:06:58,386 --> 00:07:01,222 今じゃ 楽隠居の身分だと 嘘をついてるんだ。 100 00:07:01,222 --> 00:07:04,125 いや よく ご存じですね。 101 00:07:04,125 --> 00:07:06,394 おはまは 難しい字が書けないんで➡ 102 00:07:06,394 --> 00:07:09,230 千春さんが 大坂へ出す文を 代筆してるんだよ。 103 00:07:09,230 --> 00:07:14,902 千春の奴 俺に そんな事 ひと言も…。 104 00:07:14,902 --> 00:07:17,805 うん? 何が おかしい? 105 00:07:17,805 --> 00:07:20,074 千春さんだって➡ 106 00:07:20,074 --> 00:07:23,411 何でも親に話すほど 子どもじゃありませんよ。 107 00:07:23,411 --> 00:07:28,750 奥様 お言葉ですが 千春は まだ子どもです。 108 00:07:28,750 --> 00:07:34,355 おはまも 元気なうちはいいが 体でも壊すと 独りでは…。 109 00:07:34,355 --> 00:07:38,855 伊織も なかなか 気苦労が多いんだな。 110 00:07:42,096 --> 00:07:44,699 (おはま)ちょいと邪魔や 邪魔や! 111 00:07:44,699 --> 00:07:47,035 いつまで 甘ったれてんねや! 112 00:07:47,035 --> 00:07:50,071 わてみたいに 自分で稼ごうという気に➡ 113 00:07:50,071 --> 00:07:52,373 はよ ならんかい! 114 00:07:52,373 --> 00:07:55,043 よいしょ! 115 00:07:55,043 --> 00:07:59,714 おはまさん! 文が来たわよ 大坂の息子さんから! 116 00:07:59,714 --> 00:08:04,218 伜から!? 読んで はよう 読んで! 117 00:08:04,218 --> 00:08:07,555 (千春)「初めて お便り致します。➡ 118 00:08:07,555 --> 00:08:13,728 お母ちゃんに知らせなあかん事が あって 文を書きました」。 119 00:08:13,728 --> 00:08:16,064 へえ…。 どないしたんや? 120 00:08:16,064 --> 00:08:19,100 (千春) おはまさん よかったわねえ!➡ 121 00:08:19,100 --> 00:08:21,235 息子さん 江戸へ来るって。➡ 122 00:08:21,235 --> 00:08:24,072 それも お嫁さんになる人と一緒に! 123 00:08:24,072 --> 00:08:27,909 伜が え… 江戸へ 嫁はんと…!? 124 00:08:27,909 --> 00:08:30,812 ええ よかったわねえ! 125 00:08:30,812 --> 00:08:33,181 20年も 会ってなかったんでしょう? 126 00:08:33,181 --> 00:08:35,516 何が ええもんか! こんな事してられん! 127 00:08:35,516 --> 00:08:37,452 どうしたら ええんや… どうしたら ええんやろう…。 128 00:08:37,452 --> 00:08:39,387 おはまさん! 129 00:08:39,387 --> 00:08:43,691 (子どもたちの はしゃぐ声) 130 00:08:43,691 --> 00:08:45,691 転ぶぞ! 131 00:08:47,361 --> 00:08:50,031 お婆ちゃん 遊ぼう! 132 00:08:50,031 --> 00:08:53,901 今日は遊ばれへんねん。 悪いなあ。 133 00:08:53,901 --> 00:08:56,204 え~…。 134 00:08:56,204 --> 00:08:58,139 じゃあ これ あげる! みんな 行こう。 135 00:08:58,139 --> 00:09:00,939 うん! 行こう 行こう! 136 00:09:04,879 --> 00:09:10,685 遊んでやれんと… ごめんなあ。 137 00:09:10,685 --> 00:09:20,228 ♬~ 138 00:09:20,228 --> 00:09:23,564 ≪よう! 婆さん! 139 00:09:23,564 --> 00:09:26,601 とんと お見限りだなあ。 140 00:09:26,601 --> 00:09:31,072 何だ? この寅蔵を 見忘れた訳じゃあるめえ。 141 00:09:31,072 --> 00:09:33,040 それどころや おまへんねん。 142 00:09:33,040 --> 00:09:35,042 もう ほっといておくんなはれ。 143 00:09:35,042 --> 00:09:37,845 何か つれえ事でもあんのかい? 144 00:09:37,845 --> 00:09:42,183 何なら 力になるぜ。 話してみねえか? 145 00:09:42,183 --> 00:09:44,852 (お秀)どうぞ。 (千春)ありがとう。 146 00:09:44,852 --> 00:09:47,688 蓬莱屋といえば 父上とも昵懇だったな 源さん。 147 00:09:47,688 --> 00:09:51,559 そうです。 もとは 大坂の薬種問屋で。 148 00:09:51,559 --> 00:09:56,697 日本橋のお店は 大坂蓬莱屋の弟が 切り回してるんですって。 149 00:09:56,697 --> 00:09:59,734 しかし あの おはま婆さんの息子が➡ 150 00:09:59,734 --> 00:10:03,871 そんな大店の番頭だったとはなあ。 151 00:10:03,871 --> 00:10:06,374 奉公人だって いっぱい いるだろうに➡ 152 00:10:06,374 --> 00:10:09,410 三番番頭なんて大した出世ですね。 ああ。 153 00:10:09,410 --> 00:10:13,247 しかも 帰ったら 一人娘と 祝言を挙げるっていうんだから➡ 154 00:10:13,247 --> 00:10:15,716 いずれは 主だ。 155 00:10:15,716 --> 00:10:17,752 (お秀) そんな立派な息子がいるなら➡ 156 00:10:17,752 --> 00:10:22,223 おはまさん 大坂へ帰って 面倒見てもらって 安心ですね。 157 00:10:22,223 --> 00:10:25,893 ところが 今まで 嘘八百ついてきたでしょ? 158 00:10:25,893 --> 00:10:31,232 どうしよう どうしようって 養生所を飛び出して それっきり。 159 00:10:31,232 --> 00:10:33,734 伊織先生も心配して➡ 160 00:10:33,734 --> 00:10:37,071 私に 長屋へ行ってみるようにって 言われたんですけど…。 161 00:10:37,071 --> 00:10:39,740 いなかった訳か…。 はい。 162 00:10:39,740 --> 00:10:43,578 どこまで心配させる 婆さんなんだ。 163 00:10:43,578 --> 00:10:46,247 しかたがない 俺が捜してみよう。 164 00:10:46,247 --> 00:10:48,916 勝負! 165 00:10:48,916 --> 00:10:50,952 五三の丁。 166 00:10:50,952 --> 00:10:53,087 ああ~…。 167 00:10:53,087 --> 00:10:56,924 よくも まあ そんな でたらめを並べたもんだな。 168 00:10:56,924 --> 00:11:01,762 わてが こんな みすぼらしい 暮らしをしてると分かったら➡ 169 00:11:01,762 --> 00:11:06,434 せっかく決まった縁談も水の泡。 170 00:11:06,434 --> 00:11:12,607 番頭から 丁稚に 逆戻りかもしれまへん…。 171 00:11:12,607 --> 00:11:14,642 そりゃ そうだなあ…。 172 00:11:14,642 --> 00:11:17,945 そやさかい 大川に 身を投げるって言うてますのや! 173 00:11:17,945 --> 00:11:20,281 いや 待ちなよ。 174 00:11:20,281 --> 00:11:25,119 目の前で 年寄りが死ぬってのを 黙って見ていたとあっちゃ➡ 175 00:11:25,119 --> 00:11:27,955 寝覚めが悪いや。 176 00:11:27,955 --> 00:11:32,560 よし! ここは一肌 脱ごうじゃねえか。 177 00:11:32,560 --> 00:11:35,229 一肌 脱ぐって? 178 00:11:35,229 --> 00:11:39,066 大店の楽隠居に 見せりゃあいいんだろ? 179 00:11:39,066 --> 00:11:41,102 そんな事できますかいな! 180 00:11:41,102 --> 00:11:44,572 できるさ。 181 00:11:44,572 --> 00:11:49,410 近頃じゃ 風流を気取って つくってみたが 空いてる寮が➡ 182 00:11:49,410 --> 00:11:51,345 根岸辺りには いくらもあらあな。 183 00:11:51,345 --> 00:11:54,045 おはま? 184 00:11:56,751 --> 00:11:59,420 やっぱり いねえか…。 185 00:11:59,420 --> 00:12:02,923 ああ おはまは留守のようだが どこ行ったか知らねえかい? 186 00:12:02,923 --> 00:12:06,594 さあねえ。 あの婆さん 今度 何やったんです? 187 00:12:06,594 --> 00:12:08,629 もう いいから いいから ほら! ほら ほら 行った 行った! 188 00:12:08,629 --> 00:12:11,432 (辰三)何でもねえ 何でもねえ ほら! ほら ほら! 189 00:12:11,432 --> 00:12:16,270 こんなに心配してるってのに 全く…。 190 00:12:16,270 --> 00:12:20,141 こんなん わてに合うやろか? 191 00:12:20,141 --> 00:12:22,143 ど… どないです? 192 00:12:22,143 --> 00:12:25,943 いや いいんじゃねえか? なあ? へい。 193 00:12:32,053 --> 00:12:36,891 (寅蔵)おお 見違えたぜ。 194 00:12:36,891 --> 00:12:41,228 どこから見ても 大店のご隠居様だ。 195 00:12:41,228 --> 00:12:45,399 あの 今になって こんな事言うのは なんやけど➡ 196 00:12:45,399 --> 00:12:48,903 ええのかいな…。 何が? 197 00:12:48,903 --> 00:12:52,239 わては 小判の入った瓶を➡ 198 00:12:52,239 --> 00:12:55,276 縁の下に隠したりは してしまへんで。 199 00:12:55,276 --> 00:13:00,748 アハハハハハ! そうだろうな。 200 00:13:00,748 --> 00:13:04,618 ほな 何で助けてくれはりましてん? 201 00:13:04,618 --> 00:13:09,256 助けてくれって言ったのは お前の方じゃねえか。 202 00:13:09,256 --> 00:13:13,928 助けねえと 死ぬって。 確かに そう言いました。 203 00:13:13,928 --> 00:13:15,863 けど 親分が➡ 204 00:13:15,863 --> 00:13:19,100 わての事 何で こんな 親切にしてくれはんのか➡ 205 00:13:19,100 --> 00:13:21,435 気になって…。 206 00:13:21,435 --> 00:13:23,371 婆さん➡ 207 00:13:23,371 --> 00:13:26,307 俺は 見返りなんぞが欲しくて こんな事をするほど➡ 208 00:13:26,307 --> 00:13:29,610 しみったれた男じゃねえよ。 209 00:13:29,610 --> 00:13:33,581 ほな 信じてよろしいのやな? 210 00:13:33,581 --> 00:13:35,716 ああ。 211 00:13:35,716 --> 00:13:41,055 余計な心配しねえで 息子に会うのを 楽しみにしてな。 212 00:13:41,055 --> 00:13:44,855 おおきに…! 213 00:13:49,764 --> 00:13:53,234 あっ ちょっと ちょっと。 あれ ちゃいますの? 214 00:13:53,234 --> 00:13:57,905 ああ ほんに 「大坂」って書いてあるな。 215 00:13:57,905 --> 00:14:03,244 あ… わてが 蓬莱屋の鶴吉ですが。 216 00:14:03,244 --> 00:14:05,279 ああ お待ちしておりました。 217 00:14:05,279 --> 00:14:08,916 私は ご隠居様の使いの者で 権太と申します。 218 00:14:08,916 --> 00:14:11,585 ご隠居様…? 219 00:14:11,585 --> 00:14:13,521 お母様と ちゃいますの? 220 00:14:13,521 --> 00:14:16,424 ああ そうです。 おはま様です。 221 00:14:16,424 --> 00:14:19,326 おはま様…。 222 00:14:19,326 --> 00:14:24,298 ほな お母ちゃんは ほんまに 大店の後添いに…。 223 00:14:24,298 --> 00:14:26,600 (銀次)子細は お会いに なってからでよろしいでしょう。 224 00:14:26,600 --> 00:14:28,636 さあ ご隠居様がお待ちです。 225 00:14:28,636 --> 00:14:31,472 寮まで 少しありますんで お駕籠を用意しましたから➡ 226 00:14:31,472 --> 00:14:34,272 さあ どうぞ。 227 00:14:36,210 --> 00:14:38,546 お供の方ですね? へい。 228 00:14:38,546 --> 00:14:41,882 大坂蓬莱屋 手代の友七でおます。 229 00:14:41,882 --> 00:14:45,219 これを 本町の蓬莱屋さんのご主人に。 230 00:14:45,219 --> 00:14:48,889 お二人は 鶴吉さんのお母様と しばらく過ごしてから➡ 231 00:14:48,889 --> 00:14:51,559 そちらへ回りますと 書いてありますから。 232 00:14:51,559 --> 00:14:54,359 へい。 承知しました。 233 00:14:56,230 --> 00:14:58,930 さあ どうぞ。 234 00:15:04,405 --> 00:15:07,074 鶴吉…。 235 00:15:07,074 --> 00:15:09,009 お母ちゃん…。 236 00:15:09,009 --> 00:15:14,709 大きなって… ほんまに 鶴吉か? 237 00:15:25,259 --> 00:15:28,929 ほんまに 鶴吉や…。 238 00:15:28,929 --> 00:15:31,899 会いたかった…。 239 00:15:31,899 --> 00:15:38,038 鶴吉… 鶴吉! 鶴吉~…。 240 00:15:38,038 --> 00:15:43,711 堪忍… 堪忍やで 堪忍して…。➡ 241 00:15:43,711 --> 00:15:47,882 一人で 大坂に置いてきてしもて…。➡ 242 00:15:47,882 --> 00:15:52,720 一日も忘れた事はなかった…。 243 00:15:52,720 --> 00:15:58,058 ご隠居様 とにかく 上がって頂いたら どうですか? 244 00:15:58,058 --> 00:16:01,395 鶴吉 この人は 番頭さんや。 245 00:16:01,395 --> 00:16:06,233 蔵前の札差 武蔵屋の番頭の寅蔵でございます。 246 00:16:06,233 --> 00:16:08,269 どうぞ お見知りおきを。 247 00:16:08,269 --> 00:16:10,571 鶴吉です。 248 00:16:10,571 --> 00:16:14,909 お母様が お世話になりまして ありがとうございます。 249 00:16:14,909 --> 00:16:19,413 この度は ご婚礼だそうで おめでとうございます。 250 00:16:19,413 --> 00:16:22,082 ありがとうございます。 251 00:16:22,082 --> 00:16:25,419 鶴吉さんが 江戸店に来る用が出来たんで➡ 252 00:16:25,419 --> 00:16:29,089 お母様に 一目 お会いしとうて ついてきてしまいましてん。 253 00:16:29,089 --> 00:16:31,592 お似合いのお二人だ。 254 00:16:31,592 --> 00:16:36,592 これで ご隠居様も 一安心でございますね。 255 00:16:38,198 --> 00:16:42,369 おい 薬を買うったって おいらは どこも悪くねえぞ。 256 00:16:42,369 --> 00:16:44,705 あなたのじゃありません。 えっ!? 257 00:16:44,705 --> 00:16:47,374 お前 どこか悪いのか? 違います。 258 00:16:47,374 --> 00:16:51,545 雪絵さんの事です。 え~! 雪絵さんが病に? 259 00:16:51,545 --> 00:16:53,581 違います。 260 00:16:53,581 --> 00:16:57,418 一日も早く お子が授かるようにと思って➡ 261 00:16:57,418 --> 00:17:01,055 忠相に。 262 00:17:01,055 --> 00:17:03,958 …ああ! 263 00:17:03,958 --> 00:17:11,065 そういう薬があるならよ…。 え? 264 00:17:11,065 --> 00:17:13,100 おいらもな。 265 00:17:13,100 --> 00:17:15,800 あなたは もういいんです。 266 00:17:17,571 --> 00:17:21,241 これは これは 大岡様 ようこそ おいで下さいました。 267 00:17:21,241 --> 00:17:24,144 何を差し上げましょう? 268 00:17:24,144 --> 00:17:27,581 あ… 番頭さんでも よろしいのですが➡ 269 00:17:27,581 --> 00:17:29,516 いつもは ご主人が…。 270 00:17:29,516 --> 00:17:32,853 ≪(友七)わてのせいでおます! 死んで お詫び申し上げます! 271 00:17:32,853 --> 00:17:34,788 ≪(市兵衛)馬鹿な事を お言いでないよ!➡ 272 00:17:34,788 --> 00:17:38,359 大きな声を出すんじゃない。 表に聞こえるじゃないか! 273 00:17:38,359 --> 00:17:40,861 あれは 主の声だな。 274 00:17:40,861 --> 00:17:43,364 ええ あの… 少々 取り込み中でございまして…。 275 00:17:43,364 --> 00:17:47,701 市兵衛! とっくに 表に聞こえてるぞ! 276 00:17:47,701 --> 00:17:49,637 あなた。 277 00:17:49,637 --> 00:17:52,539 これは これは 大岡様。 278 00:17:52,539 --> 00:17:57,211 死ぬの生きるのって 大きな声で 一体 何事だい? 279 00:17:57,211 --> 00:18:00,114 お恥ずかしいところを お見せ致しました。 280 00:18:00,114 --> 00:18:04,084 奉公人が 粗相を致しましたので 叱っていただけなんでございます。 281 00:18:04,084 --> 00:18:07,921 そんな些細な事で あんな大騒ぎになるのかい? 282 00:18:07,921 --> 00:18:11,058 お殿様に おすがりしてはいかがです? 283 00:18:11,058 --> 00:18:13,093 お前は 余計な事を お言いでないよ! 284 00:18:13,093 --> 00:18:15,729 お志乃の身に もしもの事が あったら どうするんだい? 285 00:18:15,729 --> 00:18:18,632 大坂の兄さんに 顔向けできないじゃないか! 286 00:18:18,632 --> 00:18:22,403 お志乃の身に もしもの事があったらってのは➡ 287 00:18:22,403 --> 00:18:24,738 聞き捨てならねえな。 288 00:18:24,738 --> 00:18:30,544 何かい? おいらじゃ 頼りがいがねえって訳かい? 289 00:18:30,544 --> 00:18:33,044 あなた! 290 00:18:34,848 --> 00:18:37,518 「お志乃と鶴吉は預かった。➡ 291 00:18:37,518 --> 00:18:42,022 返してほしければ 5百両 用意して 待て」? 292 00:18:42,022 --> 00:18:46,193 5百両ってのは 吹っかけやがったもんだな。 293 00:18:46,193 --> 00:18:50,531 大岡様 どうか お志乃を 助けてやって下さいまし! 294 00:18:50,531 --> 00:18:52,466 お願い致します! 295 00:18:52,466 --> 00:18:56,036 市兵衛 こいつはな➡ 296 00:18:56,036 --> 00:18:59,073 お前の手には もちろん➡ 297 00:18:59,073 --> 00:19:05,746 おいらの手にも 負えるこっちゃねえぞ。 298 00:19:05,746 --> 00:19:08,048 この鶴吉というのが➡ 299 00:19:08,048 --> 00:19:10,951 捜している おはまの息子に 間違いないのだな? 300 00:19:10,951 --> 00:19:14,922 うん。 千春さんが 何度も 文を出しているから 間違いない。 301 00:19:14,922 --> 00:19:19,226 これで おはまが 自分から 身を隠しているのではない事が➡ 302 00:19:19,226 --> 00:19:21,161 はっきりしましたな。 303 00:19:21,161 --> 00:19:24,098 恐らく 鶴吉 お志乃と一緒に➡ 304 00:19:24,098 --> 00:19:27,101 どこかに 押し込められているんでしょう。 305 00:19:27,101 --> 00:19:29,570 2人を 拐かした者は➡ 306 00:19:29,570 --> 00:19:34,007 おはまの息子が 江戸へ来る事を どうして 知ったのか…。 307 00:19:34,007 --> 00:19:37,511 おはまが 相談事を持ち掛けるような奴が➡ 308 00:19:37,511 --> 00:19:40,013 その一味には いるという訳だな。 309 00:19:40,013 --> 00:19:44,518 うん。 源さん それを頭に置いて…。 310 00:19:44,518 --> 00:19:47,187 はい。 調べます 早速。 311 00:19:47,187 --> 00:19:51,058 近頃 おはまのところへ 出入りしてる野郎は➡ 312 00:19:51,058 --> 00:19:53,861 知らねえかな? あの婆さんには➡ 313 00:19:53,861 --> 00:19:56,697 子ども以外は 誰も 寄り付きませんよ。 314 00:19:56,697 --> 00:20:00,534 (筧)そうかい。 315 00:20:00,534 --> 00:20:03,036 邪魔したな。 へい。 316 00:20:03,036 --> 00:20:05,372 (立花)隠すと どうなるか 分かってんだろうな! 317 00:20:05,372 --> 00:20:07,307 本当に知らねえんですよ! 318 00:20:07,307 --> 00:20:09,243 嘘じゃねえだろうな? 319 00:20:09,243 --> 00:20:15,716 20年ぶりに会うたのに 何で もっと優しゅうしてあげへんの? 320 00:20:15,716 --> 00:20:19,219 嬢さんが どうしてもって言うから 文 出したけど➡ 321 00:20:19,219 --> 00:20:23,090 わては 会いとうて ここに来た訳やあらへん。 322 00:20:23,090 --> 00:20:25,893 わてを捨てた お母ちゃんに➡ 323 00:20:25,893 --> 00:20:29,893 恨み言の一つも 言いたかっただけや。 324 00:20:34,234 --> 00:20:37,137 (戸が開く音) 325 00:20:37,137 --> 00:20:39,406 どうしたい? 326 00:20:39,406 --> 00:20:43,577 せっかく 息子に会えたってのに しけた顔して。 327 00:20:43,577 --> 00:20:47,447 本町の蓬莱屋さんへ 挨拶に行くのに➡ 328 00:20:47,447 --> 00:20:50,250 何か持たせてやりたいと 思うのやけど➡ 329 00:20:50,250 --> 00:20:52,286 先立つもんがな…。 330 00:20:52,286 --> 00:20:57,486 何でえ そんな事で 気をもんでたのかい? 331 00:21:08,435 --> 00:21:10,935 逃がすか! 332 00:21:18,145 --> 00:21:21,782 私は お店の方を ちょっと見てまいります。 333 00:21:21,782 --> 00:21:24,117 帰りは 遅くなると思いますが➡ 334 00:21:24,117 --> 00:21:27,020 どうぞ ごゆっくりなさって下さい。 335 00:21:27,020 --> 00:21:32,392 番頭さん あの… 母は どこへ行ったんでっしゃろ? 336 00:21:32,392 --> 00:21:35,896 蓬莱屋さんへ 手土産でもと おっしゃってましたから➡ 337 00:21:35,896 --> 00:21:38,799 何か 見繕ってるんでしょう。 338 00:21:38,799 --> 00:21:42,669 あっ どうぞ 先に召し上がって下さい。 339 00:21:42,669 --> 00:21:46,607 ご隠居様も そう言って お出かけになられましたから。 340 00:21:46,607 --> 00:21:49,107 では。 341 00:21:51,445 --> 00:21:55,582 わてが来てるのに…。 342 00:21:55,582 --> 00:21:57,918 やっぱり お母ちゃんは わての事なんか➡ 343 00:21:57,918 --> 00:22:01,755 どうでもええんや…。 そんな事あらへんて。➡ 344 00:22:01,755 --> 00:22:05,092 番頭さん 叔父さんへの手土産を 見に行った 言うてたやん。 345 00:22:05,092 --> 00:22:09,292 目を離すんじゃねえぞ。 へい。 346 00:22:10,898 --> 00:22:15,102 「あす申の刻 番頭 蓑吉が 5百両 持って➡ 347 00:22:15,102 --> 00:22:18,005 富岡八幡宮へ来い」か…。 348 00:22:18,005 --> 00:22:20,607 その蓑吉というのは? 349 00:22:20,607 --> 00:22:25,445 古くから うちで働いてくれてる 番頭でございます。 350 00:22:25,445 --> 00:22:27,781 いずれにしても その時が➡ 351 00:22:27,781 --> 00:22:30,817 おはまたちの居所を突き止める ただ一度の機会だな。 352 00:22:30,817 --> 00:22:34,054 もちろん それなりの手は打つ。 353 00:22:34,054 --> 00:22:38,558 しかし 向こうも 簡単に 尻尾を出すような奴とは思えぬ。 354 00:22:38,558 --> 00:22:40,894 若。 355 00:22:40,894 --> 00:22:43,394 ≪源さん。 356 00:22:48,635 --> 00:22:51,238 何か 分かりましたか? はい。 357 00:22:51,238 --> 00:22:54,274 おはまの奴は 小金が出来ると➡ 358 00:22:54,274 --> 00:22:57,577 賭場へ 出入りしてたようなんです。 359 00:22:57,577 --> 00:23:02,082 その賭場が 亀戸の五百羅漢寺の庫裏だそうで。 360 00:23:02,082 --> 00:23:04,017 胴元は 誰だね? 361 00:23:04,017 --> 00:23:09,517 羅漢の寅蔵って ここのところ 急に売り出してきた野郎です。 362 00:23:11,792 --> 00:23:14,428 半! 丁! 張った 張った 張った。 363 00:23:14,428 --> 00:23:16,463 丁! さあ 張った 張った。 364 00:23:16,463 --> 00:23:18,765 半! 365 00:23:18,765 --> 00:23:22,265 丁半 駒 そろいました。 勝負! 366 00:23:23,937 --> 00:23:27,274 一六の半。 半と出ました。 半です。 367 00:23:27,274 --> 00:23:30,474 すんまへんなあ~。 368 00:23:32,045 --> 00:23:34,745 こちらです。 どうぞ。 369 00:23:42,222 --> 00:23:44,157 これで頼む。 370 00:23:44,157 --> 00:23:47,094 さあ もう一稼ぎするで! 371 00:23:47,094 --> 00:23:50,897 (小声で)こんな所にいたのか…。 372 00:23:50,897 --> 00:23:54,234 (寅蔵) にいさん 見かけない顔だね。 373 00:23:54,234 --> 00:23:56,269 どなたのご紹介で? 374 00:23:56,269 --> 00:24:00,574 先生やおまへんか! 先生も ここの客でっか? 375 00:24:00,574 --> 00:24:05,445 うれしい! さあ 行きまひょ 行きまひょ 行きまひょ!➡ 376 00:24:05,445 --> 00:24:07,914 ここへ座って。 377 00:24:07,914 --> 00:24:09,950 おはま! お前 何やってるんだ? 378 00:24:09,950 --> 00:24:12,085 みんな どれだけ心配してると 思ってるんだ? 379 00:24:12,085 --> 00:24:15,422 誰も心配してしまへんて。 それより これ見て! アハハハ! 380 00:24:15,422 --> 00:24:18,258 おはま! 381 00:24:18,258 --> 00:24:20,293 ひ~! 382 00:24:20,293 --> 00:24:25,432 騒ぐんじゃねえぞ。 何者だ? お前。 383 00:24:25,432 --> 00:24:29,302 遅いなあ…。 何か あったんやろか? 384 00:24:29,302 --> 00:24:32,039 (戸が開く音) 帰ってきた。 385 00:24:32,039 --> 00:24:35,375 あっ…。 何や!? これは…。 386 00:24:35,375 --> 00:24:39,375 あの2人も ふん縛っちまえ。 へい。 387 00:24:44,084 --> 00:24:47,387 お母ちゃん! どういうこっちゃ!? 388 00:24:47,387 --> 00:24:53,260 お前のおっ母さんな 楽隠居なんてのは 大嘘よ。 389 00:24:53,260 --> 00:24:58,260 江戸じゃあ ちょっとは知られた 巾着切りの小悪党だ。 390 00:24:59,966 --> 00:25:04,805 (笑い声) 391 00:25:04,805 --> 00:25:07,574 やっぱりや…! 392 00:25:07,574 --> 00:25:12,746 (笑い声) 393 00:25:12,746 --> 00:25:19,920 (田所)近頃 見かけるかい? そうですねえ そういえば…。 394 00:25:19,920 --> 00:25:23,420 見かけませんねえ。 そうか…。 395 00:25:25,725 --> 00:25:28,225 邪魔するぜ。 396 00:25:43,877 --> 00:26:17,244 ♬~ 397 00:26:17,244 --> 00:26:19,279 まだ来ぬな…。 398 00:26:19,279 --> 00:26:23,116 (片瀬)そろそろ 申の刻です。 399 00:26:23,116 --> 00:26:32,692 ♬~ 400 00:26:32,692 --> 00:26:35,729 間もなく来ます。 401 00:26:35,729 --> 00:26:45,872 ♬~ 402 00:26:45,872 --> 00:27:26,672 (うちわ太鼓の音) 403 00:27:29,449 --> 00:27:31,449 しまった! 404 00:27:36,223 --> 00:27:39,859 さっき ぶつかってきた野郎だ! それより 舟を追え! 405 00:27:39,859 --> 00:27:42,762 やられた…。 406 00:27:42,762 --> 00:27:48,868 せやから 会うの嫌やったんや…。 407 00:27:48,868 --> 00:27:52,205 おはまは 寅蔵たちに乗せられたんだ。 408 00:27:52,205 --> 00:27:55,542 おはまのせいじゃない。 409 00:27:55,542 --> 00:28:00,380 そういう事やないんだす…。 410 00:28:00,380 --> 00:28:08,054 わては お母ちゃんに 捨てられた子だす。 411 00:28:08,054 --> 00:28:11,558 捨てたんやったら…➡ 412 00:28:11,558 --> 00:28:14,060 文なんか くれんと…➡ 413 00:28:14,060 --> 00:28:18,360 そのまま ほっといてくれたら よかったんや…。 414 00:28:21,935 --> 00:28:24,571 わてには…➡ 415 00:28:24,571 --> 00:28:29,071 最初から お母ちゃんなんかおらへん。 416 00:28:35,515 --> 00:28:38,551 わてには…➡ 417 00:28:38,551 --> 00:28:41,388 お母ちゃんに遊んでもらった 思い出なんか➡ 418 00:28:41,388 --> 00:28:43,390 一つもあらへんのや! 419 00:28:43,390 --> 00:28:47,027 うるせえ! 420 00:28:47,027 --> 00:28:49,327 静かにしろい。 421 00:29:01,041 --> 00:29:02,976 お店の大切なお金を…! 422 00:29:02,976 --> 00:29:07,547 その上 相手の顔も見てないなんて お詫びのしようもありません…。 423 00:29:07,547 --> 00:29:09,482 誰が お前を責めるもんか。 424 00:29:09,482 --> 00:29:12,052 私が行ったとしても 同じだったろう。 425 00:29:12,052 --> 00:29:16,923 あとは お志乃と鶴吉が 無事に帰ってくるのを➡ 426 00:29:16,923 --> 00:29:19,225 お前も 祈っておくれ…。 はい…。 427 00:29:19,225 --> 00:29:22,025 (戸が開く音) (田所)ごめんよ。 428 00:29:23,897 --> 00:29:30,070 蓑吉さん ちょいと 話 聞かしてもらえるかな? 429 00:29:30,070 --> 00:29:32,370 申し訳ございません。 430 00:29:37,344 --> 00:29:41,181 蓑吉が 吐きました。 431 00:29:41,181 --> 00:29:43,516 そうか。 (源次郎)お奉行…。 432 00:29:43,516 --> 00:29:47,687 うん。 一体 どういう事なんです? 433 00:29:47,687 --> 00:29:50,357 お奉行が にらんだとおりでした。 434 00:29:50,357 --> 00:29:54,227 蓑吉の奴 芸者上がりの女を囲っていて➡ 435 00:29:54,227 --> 00:29:56,863 店の金にも 手をつけてやがった。 436 00:29:56,863 --> 00:30:03,203 今度の事も 蓑吉の方から寅蔵に 持ち掛けたんじゃねえかと…。 437 00:30:03,203 --> 00:30:06,503 やはりな…。 438 00:30:11,077 --> 00:30:16,216 婆さん おかげで仕事は片づいたぜ。 439 00:30:16,216 --> 00:30:19,886 ありがとうよ。 440 00:30:19,886 --> 00:30:25,225 顔を見られたからには 4人とも死んでもらおう。➡ 441 00:30:25,225 --> 00:30:29,396 お志乃さん ほれた男の母親が➡ 442 00:30:29,396 --> 00:30:32,065 こんな くそばばあだったばっかりに➡ 443 00:30:32,065 --> 00:30:34,968 お前さんにも 死んでもらう事になった。 444 00:30:34,968 --> 00:30:38,571 恨むんなら この婆さんを恨んでくれ。 445 00:30:38,571 --> 00:30:41,608 殺すのやったら わてだけ殺してくれ! 446 00:30:41,608 --> 00:30:46,746 そうもいかねえんだよ 婆さん。 悪いね。 447 00:30:46,746 --> 00:30:49,416 鶴吉から やれ。 448 00:30:49,416 --> 00:30:51,351 死ね! 449 00:30:51,351 --> 00:30:53,753 鶴吉! ああっ…! 450 00:30:53,753 --> 00:30:56,089 お母ちゃん! 451 00:30:56,089 --> 00:30:58,425 何やってんだ 馬鹿野郎! 452 00:30:58,425 --> 00:31:00,460 どけ。 453 00:31:00,460 --> 00:31:02,595 うっ…! 454 00:31:02,595 --> 00:31:05,932 てめえ…! 医者は 命を救うのが務めでな。 455 00:31:05,932 --> 00:31:08,268 人が死ぬのを 黙って 見ている訳にはいかないんだ! 456 00:31:08,268 --> 00:31:11,468 何を この野郎! やっちまえ! 457 00:31:14,941 --> 00:31:18,778 そこまでだ! 手間 かけやがって。 458 00:31:18,778 --> 00:31:20,713 (子吉 辰三)神妙にしろい! 459 00:31:20,713 --> 00:31:22,649 てめえは! 460 00:31:22,649 --> 00:31:25,118 南町奉行 大岡越前守である! 461 00:31:25,118 --> 00:31:28,918 くそ…! (勘太)御用だ! 462 00:31:30,790 --> 00:31:34,227 羅漢の寅蔵 神妙に 縛につけい! 463 00:31:34,227 --> 00:31:38,064 やかましい! 御用だ 御用だ! 464 00:31:38,064 --> 00:31:53,913 ♬~ 465 00:31:53,913 --> 00:31:56,113 ふん縛れ! 466 00:31:58,251 --> 00:32:01,754 はあ… 遅いじゃないか。 467 00:32:01,754 --> 00:32:04,657 すまぬな。 468 00:32:04,657 --> 00:32:08,428 何で お奉行様が…? 469 00:32:08,428 --> 00:32:10,930 伊織とは 竹馬の友でな。 470 00:32:10,930 --> 00:32:15,130 伊織は お前の事を それは心配しておったのだぞ。 471 00:32:18,271 --> 00:32:29,983 (太鼓の音) 472 00:32:29,983 --> 00:32:34,183 一同の者 面を上げい。 473 00:32:37,757 --> 00:32:40,393 羅漢の寅蔵。 へい。 474 00:32:40,393 --> 00:32:42,328 ならびに 権太。 へい。 475 00:32:42,328 --> 00:32:44,264 銀次。 へい。 476 00:32:44,264 --> 00:32:46,900 その方ら 大坂の薬種問屋➡ 477 00:32:46,900 --> 00:32:50,770 蓬莱屋が娘 志乃 番頭 鶴吉の2人を➡ 478 00:32:50,770 --> 00:32:54,774 言葉巧みに拐かし その命と引き換えに➡ 479 00:32:54,774 --> 00:33:00,079 蓬莱屋市兵衛から5百両 奪い取ろうとした罪は 明らか。 480 00:33:00,079 --> 00:33:03,917 お奉行様 この話は もとはと言えば➡ 481 00:33:03,917 --> 00:33:05,852 この蓑吉が言いだしたんで。 482 00:33:05,852 --> 00:33:08,254 あっしは 手伝っただけでございます! 483 00:33:08,254 --> 00:33:10,757 そ… そんな! 私は ただ➡ 484 00:33:10,757 --> 00:33:13,259 大坂のお嬢様が 江戸に来ると言っただけで➡ 485 00:33:13,259 --> 00:33:16,296 拐かすなんて めっそうもありません! 486 00:33:16,296 --> 00:33:20,767 黙れ! お前が 店の金を 使い込んでいたのは分かっておる。 487 00:33:20,767 --> 00:33:24,637 長年 勤めた お店に対し 何故 そんな事をした? 488 00:33:24,637 --> 00:33:27,640 言いたい事があれば 申してみよ。 489 00:33:27,640 --> 00:33:35,415 私は 7つで奉公して以来 今まで 真面目にやってきて➡ 490 00:33:35,415 --> 00:33:38,251 のれん分けの話すら ありませんでした。 491 00:33:38,251 --> 00:33:43,556 それなのに 大坂蓬莱屋の若造が お嬢様と祝言して➡ 492 00:33:43,556 --> 00:33:48,428 いずれは 主になると聞いて もう それが悔しくて…! 493 00:33:48,428 --> 00:33:53,733 私は もう 真面目にやるのが 馬鹿らしくなってしまったんです。 494 00:33:53,733 --> 00:33:55,668 お奉行様! 495 00:33:55,668 --> 00:33:58,071 何だ? 鶴吉。 496 00:33:58,071 --> 00:34:02,241 主になるなんて 決まった訳やありまへん。 497 00:34:02,241 --> 00:34:05,144 それに わてかて➡ 498 00:34:05,144 --> 00:34:11,951 一所懸命 働いて… 番頭まで引き上げてもろたんだす。 499 00:34:11,951 --> 00:34:15,755 逃げ出したあなった事も 何べんもあったけど…➡ 500 00:34:15,755 --> 00:34:19,926 逃げたって どっこも行くとこあらへん…。 501 00:34:19,926 --> 00:34:24,430 そん時は これ見て…➡ 502 00:34:24,430 --> 00:34:26,766 己 叱って…! 503 00:34:26,766 --> 00:34:28,801 それは? 504 00:34:28,801 --> 00:34:34,207 奉公へ出る朝 母が書いてくれたものだす。 505 00:34:34,207 --> 00:34:36,907 うむ。 読んでみよ。 506 00:34:40,013 --> 00:34:46,719 「おかあちゃんと やくそく。➡ 507 00:34:46,719 --> 00:34:52,058 うそを いわへんこと。➡ 508 00:34:52,058 --> 00:34:56,929 ひとのものを とらんこと。➡ 509 00:34:56,929 --> 00:35:03,770 いっしょけんめい はたらくこと」…。➡ 510 00:35:03,770 --> 00:35:12,378 書いた本人は 忘れてしもたみたいやけど…➡ 511 00:35:12,378 --> 00:35:15,748 わては いつも これ見て…➡ 512 00:35:15,748 --> 00:35:18,418 歯 食いしばって…➡ 513 00:35:18,418 --> 00:35:22,618 死ぬ気で ずっと…! 514 00:35:24,757 --> 00:35:27,257 聞いたか? 蓑吉。 515 00:35:30,430 --> 00:35:35,868 寅蔵 権太 銀次 蓑吉。 516 00:35:35,868 --> 00:35:39,706 その方ら 入牢申しつけ 改めて 吟味の上➡ 517 00:35:39,706 --> 00:35:42,542 必ずや 重き裁きを言い渡す。 518 00:35:42,542 --> 00:35:44,577 覚悟致せ。 519 00:35:44,577 --> 00:35:46,713 連れていけ。 はっ! はっ! 520 00:35:46,713 --> 00:35:48,748 立て! 521 00:35:48,748 --> 00:35:51,048 立て! 522 00:35:55,888 --> 00:35:58,558 さて おはま。 523 00:35:58,558 --> 00:36:03,229 此度の事は もとはと言えば その方が 息子 鶴吉に➡ 524 00:36:03,229 --> 00:36:06,265 つまらぬ見栄を張った事から 始まったのだ。 525 00:36:06,265 --> 00:36:12,405 何のお咎めもなしという訳には いかんな。 526 00:36:12,405 --> 00:36:15,441 お言葉ではございますが➡ 527 00:36:15,441 --> 00:36:21,414 見栄を張る事が そんなに悪い事でおますか? 528 00:36:21,414 --> 00:36:24,250 おい おはま! なんて事を言うんだ! 529 00:36:24,250 --> 00:36:26,753 けど そうやおまへんか? 530 00:36:26,753 --> 00:36:31,424 わてかて 自分の事やったら 見栄なんか張ったりしまへん。➡ 531 00:36:31,424 --> 00:36:33,359 そうでっしゃろ? 532 00:36:33,359 --> 00:36:37,230 かわいい鶴吉が わてに会いに来てくれますのや。 533 00:36:37,230 --> 00:36:42,068 それも 奉公先のお嬢さんと 祝言が決まって➡ 534 00:36:42,068 --> 00:36:46,372 わてに会わせたいと言うて 一緒に来てくれますのや。➡ 535 00:36:46,372 --> 00:36:50,209 母親が あんな ぼろ長屋に住んでたんでは➡ 536 00:36:50,209 --> 00:36:56,082 お嬢さんの手前 鶴吉が どんな恥ずかしい思いをするか➡ 537 00:36:56,082 --> 00:36:59,552 それを思たら わて…。 538 00:36:59,552 --> 00:37:02,455 悪くないというのだな? 539 00:37:02,455 --> 00:37:05,424 はい…。 540 00:37:05,424 --> 00:37:09,624 鶴吉 お前の存念は どうだ? 541 00:37:13,099 --> 00:37:16,099 言いたい事があれば 申してみよ。 542 00:37:19,572 --> 00:37:22,241 わては…➡ 543 00:37:22,241 --> 00:37:27,113 母に捨てられたと ずっと思てました…。 544 00:37:27,113 --> 00:37:31,250 恨んでました…。 鶴吉…。 545 00:37:31,250 --> 00:37:33,686 そやないと…➡ 546 00:37:33,686 --> 00:37:41,486 子ども残して 自分だけ 江戸へ行ってしまう訳ない思て…。 547 00:37:43,696 --> 00:37:47,533 せやけど➡ 548 00:37:47,533 --> 00:37:53,406 わてを助けようとして 切られたん見て➡ 549 00:37:53,406 --> 00:37:56,242 分からんようになりました…。 550 00:37:56,242 --> 00:37:58,711 おはま。 551 00:37:58,711 --> 00:38:06,052 お前は 何故 鶴吉を置いて 一人で江戸へ来たのだ? 552 00:38:06,052 --> 00:38:09,722 言えぬのか? 553 00:38:09,722 --> 00:38:16,062 お奉行様 わては 亭主に死なれて➡ 554 00:38:16,062 --> 00:38:20,233 鶴吉を一人で 大きせなあかんと思た時に➡ 555 00:38:20,233 --> 00:38:25,071 どんな仕事でもしてええと 決めたんだす。 556 00:38:25,071 --> 00:38:28,574 …けど 女一人の稼ぎでは➡ 557 00:38:28,574 --> 00:38:33,346 子どもに 腹いっぱい 食わせる事はできまへん。 558 00:38:33,346 --> 00:38:38,184 鶴吉が おなか すかして 泣いてるのを見てると➡ 559 00:38:38,184 --> 00:38:42,521 つろうて つろうて…。➡ 560 00:38:42,521 --> 00:38:45,191 それで どうしようものうて➡ 561 00:38:45,191 --> 00:38:48,527 人様のものに 手を出してしまいました。 562 00:38:48,527 --> 00:38:54,200 それが分かって 奉公先を しくじった事もあります。 563 00:38:54,200 --> 00:38:58,070 それが 鶴吉に知れたら➡ 564 00:38:58,070 --> 00:39:00,373 どうしようと思うと➡ 565 00:39:00,373 --> 00:39:02,875 怖うて 怖うて…。➡ 566 00:39:02,875 --> 00:39:06,746 鶴吉だけは 真っ正直に生きてもらいたい。➡ 567 00:39:06,746 --> 00:39:11,217 こんな親は そばにいよん方がええと思て➡ 568 00:39:11,217 --> 00:39:18,958 奉公に出して 会いとうても会えん 江戸に出てきたんだす。 569 00:39:18,958 --> 00:39:21,958 知らなんだ…。 570 00:39:25,398 --> 00:39:33,506 こんな お母ちゃんで ごめんな…。 571 00:39:33,506 --> 00:39:36,542 わては…➡ 572 00:39:36,542 --> 00:39:41,380 捨てられた訳やなかったんやな…。 573 00:39:41,380 --> 00:39:45,518 お母ちゃん…。 574 00:39:45,518 --> 00:39:47,553 鶴吉…! 575 00:39:47,553 --> 00:39:51,324 おはま。 では 裁きを申し渡す。 576 00:39:51,324 --> 00:39:53,859 よく聞け。 577 00:39:53,859 --> 00:39:56,696 此度の始末は さておき➡ 578 00:39:56,696 --> 00:40:01,200 長年にわたり 他人の懐から 小金をかすめとりし罪➡ 579 00:40:01,200 --> 00:40:03,536 重々 不届きである。 580 00:40:03,536 --> 00:40:05,471 はい…! 581 00:40:05,471 --> 00:40:10,710 よって 江戸十里四方所払い 請け人預けと致す。 582 00:40:10,710 --> 00:40:18,451 所払い… 請け人て何や? 583 00:40:18,451 --> 00:40:21,354 鶴吉。 (鶴吉)はい…! 584 00:40:21,354 --> 00:40:25,725 おはまの請け人となる事 承知してくれるな? 585 00:40:25,725 --> 00:40:28,060 はい! 586 00:40:28,060 --> 00:40:33,232 お母ちゃん! 一緒に大坂 帰ろ! な? 587 00:40:33,232 --> 00:40:37,570 お母さん! ああ 鶴吉… よかった! 588 00:40:37,570 --> 00:40:40,606 (鶴吉とおはまの泣き声) 589 00:40:40,606 --> 00:40:45,077 本日の白洲 これまで。 590 00:40:45,077 --> 00:40:48,748 婆さん 達者でな。 旦那もな。 591 00:40:48,748 --> 00:40:50,783 けど もう お互い 年やさかい➡ 592 00:40:50,783 --> 00:40:53,919 夜回りは 若い者に 代わってもらいなはれや。 593 00:40:53,919 --> 00:40:55,855 俺は まだ若いよ。 594 00:40:55,855 --> 00:40:59,792 しかし もう 婆さんの顔が 見られなくなると思うと➡ 595 00:40:59,792 --> 00:41:01,794 少し 寂しいな。 596 00:41:01,794 --> 00:41:06,265 こっちは 草履の裏みたいな顔 見んかて済むと思たら➡ 597 00:41:06,265 --> 00:41:09,769 清々しますわ。 フフフ! 何だと? 598 00:41:09,769 --> 00:41:12,271 あっ 先生! 599 00:41:12,271 --> 00:41:14,206 おう 行くか。 600 00:41:14,206 --> 00:41:17,109 おはま 持病の癪は大丈夫か? 601 00:41:17,109 --> 00:41:21,280 嫌やわ その事は もう 言わんといとくんなはれ もう。 602 00:41:21,280 --> 00:41:27,480 これ 道中 一日1粒 のんでくれ。 疲れが取れる。 603 00:41:29,021 --> 00:41:33,726 ありがとうございます…! 604 00:41:33,726 --> 00:41:36,526 お奉行様。 605 00:41:39,532 --> 00:41:43,402 ほんに ありがとうございました。 606 00:41:43,402 --> 00:41:48,574 うん。 今までの分も孝行をな。 607 00:41:48,574 --> 00:41:50,509 はい。 608 00:41:50,509 --> 00:41:53,412 おはま 親子喧嘩をしても➡ 609 00:41:53,412 --> 00:41:55,347 江戸へは 帰ってこれないんだから➡ 610 00:41:55,347 --> 00:41:57,283 喧嘩はするなよ。 611 00:41:57,283 --> 00:42:00,186 せえしまへんって。 612 00:42:00,186 --> 00:42:03,589 けど いよいよ お迎えが来るとなったら➡ 613 00:42:03,589 --> 00:42:05,524 先生に 文 出しますさかい➡ 614 00:42:05,524 --> 00:42:08,761 その時には すぐ 大坂へ来とくんなはれや! 615 00:42:08,761 --> 00:42:12,598 大坂かあ… えらく遠い往診だな。 616 00:42:12,598 --> 00:42:15,634 ほな これで。 617 00:42:15,634 --> 00:42:31,951 ♬~ 618 00:42:31,951 --> 00:42:40,659 皆さんのご恩は 一生 忘れまへん。 619 00:42:40,659 --> 00:42:44,530 ありがとうございました…! 620 00:42:44,530 --> 00:42:48,530 お母ちゃん お母ちゃん。 621 00:42:51,904 --> 00:42:59,578 <20年 会えずに過ごした母と子の 思いも寄らぬ 大騒動。➡ 622 00:42:59,578 --> 00:43:03,249 いなけりゃ寂しい 迷惑婆さん。➡ 623 00:43:03,249 --> 00:43:10,249 道中の無事を祈ってやまぬ 忠相と伊織であった> 624 00:43:11,924 --> 00:43:14,960 静かにしろい! (悲鳴) 625 00:43:14,960 --> 00:43:17,096 喧嘩じゃありません。 戦です! 626 00:43:17,096 --> 00:43:19,031 売られた喧嘩なら買うてやろうぞ。 627 00:43:19,031 --> 00:43:22,268 お前たちが 命を落としたり 怪我をしたりしては 相ならぬ。 628 00:43:22,268 --> 00:43:26,968 武士として 命の限り お手向かいつかまつりまする! 629 00:45:34,800 --> 00:45:39,571 日本百名山一筆書き踏破 「グレートトラバース」。 630 00:45:39,571 --> 00:45:44,443 登山家で作家の深田久弥が選んだ 日本百名山。 631 00:45:44,443 --> 00:45:49,248 その100の頂を 自分の足だけを 頼りに踏破しようという➡ 632 00:45:49,248 --> 00:45:53,085 前人未到の挑戦だ。 633 00:45:53,085 --> 00:45:56,588 スタートは 屋久島 宮之浦岳。