1 00:00:02,202 --> 00:00:05,138 (伊織)ああ~ よい日和だ。 2 00:00:05,138 --> 00:00:08,775 これで 患者がいなけりゃ 旅にでも出たいところだな。 3 00:00:08,775 --> 00:00:12,412 旅といえば この空のどこかで…。 4 00:00:12,412 --> 00:00:15,115 源さんも 羽を伸ばしていることだろう。 5 00:00:15,115 --> 00:00:17,618 それはどうかな? ん? 6 00:00:17,618 --> 00:00:19,553 退屈しているのではないか? 7 00:00:19,553 --> 00:00:22,122 お勤めを辞めなきゃよかったとか 何とか。 8 00:00:22,122 --> 00:00:25,158 かもしれませんね。 (3人の笑い声) 9 00:00:25,158 --> 00:00:27,294 (橋田)お奉行! うん。 10 00:00:27,294 --> 00:00:31,131 たった今 三島の代官所より 火急の知らせが届きまして➡ 11 00:00:31,131 --> 00:00:35,802 村上が 三島宿で賊に襲われたと。 源さんが? 12 00:00:35,802 --> 00:00:39,306 知らせに参った者の話では かなりの深手とか。 13 00:00:39,306 --> 00:00:42,809 一体 何があったんですか。 どうやら 盗賊たちに➡ 14 00:00:42,809 --> 00:00:47,447 不覚をとったとのこと。 盗賊…。あなた! 15 00:00:47,447 --> 00:00:51,985 伊織。三島に行くのだな。 頼む。 16 00:00:51,985 --> 00:00:54,321 (筧)お奉行。 (堅太郎)私を三島にお遣わせください。 17 00:00:54,321 --> 00:00:56,256 (喬之助)いいえ 私を! (駿介)お奉行! 18 00:00:56,256 --> 00:00:59,993 お奉行 俺たちの手で! 村上さんを斬ったやつを! 19 00:00:59,993 --> 00:01:03,397 捜し出さねばならんでしょう! お奉行! 20 00:01:03,397 --> 00:01:06,300 お前たちには務めがある。 21 00:01:06,300 --> 00:01:10,938 清国からの使節が 今 江戸に向かっておる。 22 00:01:10,938 --> 00:01:16,743 それに備え 江戸の町を守ることこそ 町方の務め。 23 00:01:16,743 --> 00:01:20,447 よいな! (一同)はっ。 24 00:01:22,549 --> 00:01:26,787 村上の旦那が? 三次 伊織と一緒に三島へ行ってくれ。 25 00:01:26,787 --> 00:01:28,822 へい。 (辰三)どうして三次なんですか。 26 00:01:28,822 --> 00:01:31,425 おいらが行きやすよ お奉行様。 ならん。 27 00:01:31,425 --> 00:01:34,127 (勘太)お奉行様! 28 00:01:34,127 --> 00:01:37,998 けど 村上の旦那が…。 29 00:01:37,998 --> 00:01:42,836 子吉…。 分かりやした。 なあ 勘太。 30 00:01:42,836 --> 00:01:45,739 三次 頼んだぜ。 へい。 31 00:01:45,739 --> 00:01:48,308 お秀 出かけるぜ。 (お秀)はい。 32 00:01:48,308 --> 00:01:52,646 どんなことがあっても 村上の旦那を…。 33 00:01:52,646 --> 00:01:54,581 泣くな! 縁起でもねえ。 34 00:01:54,581 --> 00:01:59,987 さあ 大変だ! 海を越えたお隣 清の大国の特使が➡ 35 00:01:59,987 --> 00:02:04,591 将軍様にお目通りするってんだから 天下の一大事。 36 00:02:04,591 --> 00:02:07,260 (町人たち)嘘だろ? ありえねえぜ。 37 00:02:07,260 --> 00:02:11,932 (瓦版売り)江戸っ子なら見逃す手はねえ。 さあ買った買った さあさあさあ。➡ 38 00:02:11,932 --> 00:02:13,967 ありがとよ ありがとよ。 39 00:02:13,967 --> 00:02:30,117 ♬~ 40 00:02:30,117 --> 00:02:32,786 忠相…。 41 00:02:32,786 --> 00:02:37,290 ♬~ 42 00:02:37,290 --> 00:02:40,794 うっ うう… う…。 43 00:02:44,965 --> 00:03:58,472 ♬~ 44 00:04:06,913 --> 00:04:11,384 (吉宗)清国から はるばる海を渡り 特使がやって来る。 45 00:04:11,384 --> 00:04:14,254 これを どのように捉える? 左近。 46 00:04:14,254 --> 00:04:19,392 恐らくは 我が国の内情視察が眼目かと。 47 00:04:19,392 --> 00:04:22,295 それでも 余が あえて目通り許すのは➡ 48 00:04:22,295 --> 00:04:27,767 かの国から得た文物が この国を潤してきたからだ。 49 00:04:27,767 --> 00:04:30,804 いかにも。 (左近将監)ですが 上様➡ 50 00:04:30,804 --> 00:04:33,640 近頃 江戸の町が 騒がしゅうございますのは➡ 51 00:04:33,640 --> 00:04:37,277 清国使節のことだけではございませぬ。 52 00:04:37,277 --> 00:04:42,949 何よりも 尾張大納言宗春様のこと。 何? 53 00:04:42,949 --> 00:04:49,422 <徳川御三家筆頭 尾張62万石の盟主 宗春は➡ 54 00:04:49,422 --> 00:04:53,960 将軍 吉宗の掲げる倹約令に あらがうように➡ 55 00:04:53,960 --> 00:04:57,430 積極果敢に自由化政策を推し進め➡ 56 00:04:57,430 --> 00:05:00,734 僅か半年余りで 名古屋の町を➡ 57 00:05:00,734 --> 00:05:05,906 江戸 大坂 京都に次ぐ大都市へと 変貌させていた> 58 00:05:05,906 --> 00:05:11,077 (伊生)聞けば 家中のさまざまな法度も 取りやめ 門限などもお構いなし。 59 00:05:11,077 --> 00:05:16,750 そのため 家臣の間にも緩みが出ており さまざまなところで 騒ぎが…。 60 00:05:16,750 --> 00:05:18,685 (讃岐守)その噂なら聞いておる。 61 00:05:18,685 --> 00:05:24,624 国元においては 芝居小屋や遊郭まで 大層なにぎわいとか。 62 00:05:24,624 --> 00:05:29,930 このままでは 幕府の威信に傷がつき 果ては…。 63 00:05:29,930 --> 00:05:35,101 将軍家に対し 反逆の意ありと 捉えられますこと必定。 64 00:05:35,101 --> 00:05:39,606 かといって 殊更騒ぎ立てれば 庶民が浮き足だとう。 65 00:05:39,606 --> 00:05:43,944 折を見て 大納言に問いただすことでよかろう。 66 00:05:43,944 --> 00:05:46,279 のう 越前。 はっ。 67 00:05:46,279 --> 00:05:48,281 清国使節のこともございますれば➡ 68 00:05:48,281 --> 00:05:53,420 大納言様のことは 今しばらく 様子見でよろしいかと。 69 00:05:53,420 --> 00:05:55,422 うん。 70 00:06:01,895 --> 00:06:04,197 なまぬるいことを。 71 00:06:06,066 --> 00:06:10,937 (竹田)尾張名古屋と比べたらよう 質素倹約の花のお江戸は…。 72 00:06:10,937 --> 00:06:13,240 (野口)貧乏くさいにも程があるわ。 73 00:06:13,240 --> 00:06:15,242 (林)見せ物小屋でも冷やかしとこか。 74 00:06:15,242 --> 00:06:17,944 おお そうだ。 行こう行こう! 75 00:06:22,916 --> 00:06:27,754 ♬~ 76 00:06:27,754 --> 00:06:32,092 (歓声) ホウ~ ワチャ! 77 00:06:32,092 --> 00:06:34,394 (どよめき) 78 00:06:34,394 --> 00:06:36,930 (与吉)では 最後の1本。➡ 79 00:06:36,930 --> 00:06:40,800 幼い娘 明麗の頭の上に載った 紀州ミカンに➡ 80 00:06:40,800 --> 00:06:46,106 父 龍強の短剣が見事突き刺さりましたら ご喝采! 81 00:06:46,106 --> 00:06:49,943 (野口)おい ちょっと待て! それぐらいなら 俺にもできるがや。 82 00:06:49,943 --> 00:06:53,613 (竹田)いや 俺にやらせろ。 ハハハ。 いや~ お武家様➡ 83 00:06:53,613 --> 00:06:57,284 どうぞ お席にお戻りくださいますよう。 いいがな いいがな! 84 00:06:57,284 --> 00:07:00,186 その短剣 貸せ。 85 00:07:00,186 --> 00:07:02,222 何だ? その目は。 86 00:07:02,222 --> 00:07:05,025 (筧)おやめなさい! みっともない。 87 00:07:05,025 --> 00:07:09,729 木っ端役人の出る幕じゃにゃあ! (ざわめき) 88 00:07:09,729 --> 00:07:15,602 木っ端役人だが 我ら町方は 江戸の町を守るのが務め。➡ 89 00:07:15,602 --> 00:07:19,072 だいぶん 聞こし召されてるようだがな➡ 90 00:07:19,072 --> 00:07:21,975 酔態をさらけ出すのは御法度だ! 91 00:07:21,975 --> 00:07:26,947 あれも駄目 これも駄目 息が詰まってまうわ。 92 00:07:26,947 --> 00:07:31,651 江戸はよう ほんとにつまらんとこだな。 93 00:07:31,651 --> 00:07:35,522 つまらなかったら 尾張へ帰れってんだ。 おうおう 今 何か言ったか? 94 00:07:35,522 --> 00:07:37,457 若い者の言うことです。 どうぞ…。 95 00:07:37,457 --> 00:07:41,261 おみゃあ黙ってろ! おい 帰れと言ったか? 帰れと。 96 00:07:41,261 --> 00:07:43,763 言ったが どうした! 97 00:07:43,763 --> 00:07:46,266 尾張の大根侍が。 98 00:07:46,266 --> 00:07:49,102 (3人)何だと? よさぬか! 99 00:07:49,102 --> 00:07:51,404 (ざわめき) 100 00:07:51,404 --> 00:07:55,108 そこの町方。 この者たちに酒を飲ましたのは余じゃ。 101 00:07:55,108 --> 00:07:58,144 このようなことになってしまったこと 許せ。 102 00:07:58,144 --> 00:08:03,350 酒もそうですが その身なりも倹約令に背いています。 103 00:08:03,350 --> 00:08:07,721 まずは そのかぶり物を取って 名を名乗っていただきましょう。 104 00:08:07,721 --> 00:08:10,757 (典膳)町方風情が 無礼であろう! 105 00:08:10,757 --> 00:08:13,226 典膳!➡ 106 00:08:13,226 --> 00:08:16,229 これで… よいか! 107 00:08:16,229 --> 00:08:18,565 (ざわめき) 108 00:08:18,565 --> 00:08:22,068 一同の者 頭が高い! 109 00:08:22,068 --> 00:08:27,574 尾張62万石 大納言宗春様にあらせられる! 110 00:08:27,574 --> 00:08:29,509 (ざわめき) 111 00:08:29,509 --> 00:08:33,079 あ… え? 控えおろう。 112 00:08:33,079 --> 00:08:35,782 (一同)ははっ。 113 00:08:44,791 --> 00:08:49,529 余は お主たちに酒を飲ませたが はめを外せとは ひと言も申してはおらん。 114 00:08:49,529 --> 00:08:53,266 (3人)はっ。 即刻 屋敷へ立ち戻り 沙汰を待てい! 115 00:08:53,266 --> 00:08:55,769 (3人)は… ははあ! 116 00:09:00,039 --> 00:09:01,975 座頭。 はい。 117 00:09:01,975 --> 00:09:04,544 (金の音) これは 祝儀じゃ。 118 00:09:04,544 --> 00:09:07,881 難儀をかけた その親子にな。 119 00:09:07,881 --> 00:09:12,052 これは… ありがとうございます! 120 00:09:12,052 --> 00:09:17,223 頂いたぞ。 (2人)シェイシェイ。 121 00:09:17,223 --> 00:09:22,095 一同の者 余の配下の者どもが 騒がせたこと 相すまぬ。 122 00:09:22,095 --> 00:09:25,098 今日の木戸銭は 余のおごりじゃ。 123 00:09:25,098 --> 00:09:28,835 (歓声) (宗春)楽しもうではないか! 124 00:09:28,835 --> 00:09:31,771 (喜ぶ声) 旦那…。 125 00:09:31,771 --> 00:09:37,243 何だ。 こりゃあ 人気じゃ 上様の負けですね。 126 00:09:37,243 --> 00:09:40,146 親分。 127 00:09:40,146 --> 00:09:43,583 ほんとですか? 尾張の殿様は 気前がいいと➡ 128 00:09:43,583 --> 00:09:47,754 専らの評判です。(お花)けど お金をばらまいてるだけじゃない。 129 00:09:47,754 --> 00:09:51,091 このご時世 なかなか できることじゃないと思いますけどねえ。 130 00:09:51,091 --> 00:09:54,928 勘太さんって お金に転ぶ人なんだ。 131 00:09:54,928 --> 00:09:58,798 え? (お花)へえ~ そうなんだ。 132 00:09:58,798 --> 00:10:02,101 そうなんですねえ。 え? 133 00:10:03,937 --> 00:10:05,872 えっ? 134 00:10:05,872 --> 00:10:11,111 (鳴り物の音) 135 00:10:11,111 --> 00:10:18,852 (鳴り物の音) 136 00:10:18,852 --> 00:10:22,722 (掛け声) 137 00:10:22,722 --> 00:10:24,657 (鳴り物の音) 138 00:10:24,657 --> 00:10:27,293 随分とゆっくりしたものだな。 139 00:10:27,293 --> 00:10:30,130 清国の使節のお行列ですぜ。➡ 140 00:10:30,130 --> 00:10:32,632 あれじゃ 人も群がりますよ。 141 00:10:32,632 --> 00:10:36,636 では これでな。 俺は代官所へ行く。あとで伺いやす。 142 00:10:38,972 --> 00:10:43,143 あっ これは失礼。 いや こちらこそ失礼をいたしました。 143 00:10:43,143 --> 00:10:47,647 お急ぎですかな? 知り合いがけがをしたので その手当てに。 144 00:10:47,647 --> 00:10:49,582 お医者様ですか。 145 00:10:49,582 --> 00:10:53,319 江戸小石川養生所の榊原伊織といいます。 146 00:10:53,319 --> 00:10:58,825 申し遅れました。 私 長崎の廻船問屋➡ 147 00:10:58,825 --> 00:11:01,394 西海屋半右衛門と申します。 148 00:11:01,394 --> 00:11:03,930 長崎の。 こいつは懐かしい。 149 00:11:03,930 --> 00:11:07,800 (半右衛門)ええ ええ。 お医者様なら そうでしょうなあ。 150 00:11:07,800 --> 00:11:11,804 で そのお相手のおけがは よろしくないので? 151 00:11:11,804 --> 00:11:14,107 恐らくは。 152 00:11:14,107 --> 00:11:17,010 はあ~。 153 00:11:17,010 --> 00:11:19,012 お待ちを。 154 00:11:20,780 --> 00:11:25,285 これは 南蛮渡来の軟こうですが➡ 155 00:11:25,285 --> 00:11:28,788 ご入り用でしたら…。 156 00:11:28,788 --> 00:11:32,625 これは助かります。 しかし よいのですか。 157 00:11:32,625 --> 00:11:36,296 「袖すり合うも多生の縁」。 お使いください。 158 00:11:36,296 --> 00:11:38,631 かたじけない。 159 00:11:38,631 --> 00:11:43,136 急ぐので 失礼いたしますが 江戸にお立ち寄りの際には 是非。 160 00:11:43,136 --> 00:11:46,839 ありがとうございます。 では。 161 00:12:01,621 --> 00:12:20,607 ♬~ 162 00:12:20,607 --> 00:12:24,944 源さん 俺が来たからには死なせはせん。 163 00:12:24,944 --> 00:12:27,146 しっかり頑張ってくれよ。 164 00:12:29,415 --> 00:12:32,118 (三次)とっつぁん 久しぶりじゃねえか。 165 00:12:32,118 --> 00:12:36,956 (甚平)おお 三次じゃねえか。 どうしたい。 166 00:12:36,956 --> 00:12:39,759 (三次)ちょっと 聞きたいことがあってさ。 167 00:12:41,427 --> 00:12:48,201 (甚平)千両って金が盗まれ あげく 江戸の同心上がりが斬られたんだ。➡ 168 00:12:48,201 --> 00:12:53,172 代官所も てんやわんやよ。 へえ~。 169 00:12:53,172 --> 00:12:56,009 実はな 西国からこっち➡ 170 00:12:56,009 --> 00:13:00,747 あちらこちらで 力任せの押し込みを働き➡ 171 00:13:00,747 --> 00:13:05,618 何百両 何千両という金を盗みながら➡ 172 00:13:05,618 --> 00:13:11,324 江戸を目指してる夜盗一味がいるって 噂があるんだ。 173 00:13:14,761 --> 00:13:19,399 (荒い息) 174 00:13:19,399 --> 00:13:37,116 ♬~ 175 00:13:37,116 --> 00:13:41,621 (藤七)あのアマ どこ行きやがった! おい 捜せ。 176 00:13:41,621 --> 00:13:43,623 (男たち)へい! 177 00:13:49,128 --> 00:13:51,130 大丈夫かい? 178 00:13:52,799 --> 00:13:56,135 けが人を増やして どうする。 申し訳ありやせん。 179 00:13:56,135 --> 00:13:59,806 で? その男 お前 知っておるのか? 180 00:13:59,806 --> 00:14:05,378 藤七といいまして たちの悪いぬすっとでさ。 181 00:14:05,378 --> 00:14:09,916 あちらもこちらも ぬすっとだらけだな。 182 00:14:09,916 --> 00:14:12,752 娘さん どうしてこんなことになった? 183 00:14:12,752 --> 00:14:15,788 (三次)先生 無理ですよ 言葉 通じないんすから。 184 00:14:15,788 --> 00:14:19,625 ああ そうだったな。 だが この身なりなら➡ 185 00:14:19,625 --> 00:14:24,097 清国の使節の者のはず。 泊まっている本陣に連れていくしかない。 186 00:14:24,097 --> 00:14:28,601 ですが 江戸に行きたいらしいんで。 江戸? 187 00:14:28,601 --> 00:14:30,536 エド! エド! 188 00:14:30,536 --> 00:14:32,472 ずっと これなんですよ。 189 00:14:32,472 --> 00:14:37,276 (源次郎)え… 江戸へ… 江戸へ…。 190 00:14:37,276 --> 00:14:40,279 若… 若…。 191 00:14:40,279 --> 00:14:46,619 もし 源さんを襲った賊と お前が見た ぬすっとの藤七が➡ 192 00:14:46,619 --> 00:14:49,288 関わりがあるとしたら どうなる? 193 00:14:49,288 --> 00:14:51,224 え? 194 00:14:51,224 --> 00:14:54,627 この娘 忠相に預けた方がよいかもしれん。 195 00:14:54,627 --> 00:14:59,499 俺も すぐに後を追う。 まあ 源さん次第だがな。 196 00:14:59,499 --> 00:15:02,435 へえ。 197 00:15:02,435 --> 00:15:06,239 江戸へな… 連れてくぜ。 198 00:15:06,239 --> 00:15:09,575 分かるかい? 江戸へ 行くんだ。 199 00:15:09,575 --> 00:15:14,080 エド? シェイシェイ シェイシェイ。 200 00:15:14,080 --> 00:15:18,251 (かご屋)エッホ エッホ エッホ エッホ…。 201 00:15:18,251 --> 00:15:24,924 <3日後 三次は 名も知れぬ清国娘を伴い 江戸に戻った> 202 00:15:24,924 --> 00:15:26,926 さあ。 203 00:15:32,799 --> 00:15:35,568 (三次)これは お奉行様。 三次 ご苦労だったな。 204 00:15:35,568 --> 00:15:40,406 あ… お奉行様です。 怖い方ではありませんよ。 205 00:15:40,406 --> 00:15:43,109 三次 それで 源さんの様子は? 206 00:15:43,109 --> 00:15:47,413 傷は深手ですが 命は助かると 榊原先生が。 207 00:15:47,413 --> 00:15:50,116 はあ~ そいつはよかった~。 208 00:15:50,116 --> 00:15:53,619 だから言ったんですよ 村上の旦那は不死身だって。 209 00:15:53,619 --> 00:15:56,289 嘘をつけ。 泣きそうな顔をしてたじゃないか。 210 00:15:56,289 --> 00:15:59,792 (子吉)そりゃあ旦那でしょ。 (駿介)あ? 211 00:15:59,792 --> 00:16:02,361 で この娘は? 212 00:16:02,361 --> 00:16:05,231 へい 実は…。 213 00:16:05,231 --> 00:16:07,166 おい 捜せ。 (男たち)へい! 214 00:16:07,166 --> 00:16:09,569 藤七というぬすっとに 追われていたとしたなら➡ 215 00:16:09,569 --> 00:16:12,471 伊織の推察も まんざらではあるまい。 216 00:16:12,471 --> 00:16:16,909 恐らく 清国使節の者と考えるのが筋だろうが…。 217 00:16:16,909 --> 00:16:20,379 ですが 当人が 「エド エド エド」の一点張りで。 218 00:16:20,379 --> 00:16:25,084 何かあったのでしょうね。 言葉が通じないのが やっかいだぜ。 219 00:16:25,084 --> 00:16:28,387 あっ 親分。 お奉行様。うん。 220 00:16:28,387 --> 00:16:32,925 両国広小路の見せ物小屋にいる芸人の親子 清国人でした。 221 00:16:32,925 --> 00:16:35,828 だったら そこへ連れていけば あるいは…。 222 00:16:35,828 --> 00:16:38,798 娘。 223 00:16:38,798 --> 00:16:43,569 これから この者たちが お前の面倒を見る。 224 00:16:43,569 --> 00:16:45,638 よいかな? 225 00:16:45,638 --> 00:16:49,275 いい旦那だぜ このお方は。 うん。 226 00:16:49,275 --> 00:16:51,277 ちょいと無鉄砲なのは 玉にきずだけどな。 227 00:16:51,277 --> 00:16:53,779 (笑い声) おい! 228 00:16:53,779 --> 00:16:56,482 (忠相たちの笑い声) 229 00:17:02,889 --> 00:17:07,193 分かるかい? 今から あの男… あの男に会うんだ。 230 00:17:08,761 --> 00:17:13,900 (駿介)ハハッ なんとか通じるもんだな。 行こう。 231 00:17:13,900 --> 00:17:18,070 そいつは無理ってもんだ 旦那。 どうして? 232 00:17:18,070 --> 00:17:23,242 あの龍強ってのは 日本人なんで。 けど 唐人のなりで…。 233 00:17:23,242 --> 00:17:28,114 ああ その方が 売り物になりますんで。 お~い 道太郎! 234 00:17:28,114 --> 00:17:31,117 ⚟(道太郎)へい!➡ 235 00:17:31,117 --> 00:17:34,253 何か用ですか 座頭。 こちらが。 236 00:17:34,253 --> 00:17:37,924 (駿介)辰 確かに この男か? (辰三)間違いありやせん。➡ 237 00:17:37,924 --> 00:17:40,259 あの時は 唐人服でしたが。 238 00:17:40,259 --> 00:17:43,062 あれは 商売ですから。 239 00:17:45,598 --> 00:17:47,633 (子吉)ん? おい どうしたい? 240 00:17:47,633 --> 00:17:51,771 え? あ… いや そんな格好してるもんだから つい…。 241 00:17:51,771 --> 00:17:55,942 ああ。 この娘は 正真正銘 向こうの娘さんだ。 242 00:17:55,942 --> 00:17:59,779 言葉が通じないので お前なら分かると思って 来てみたのだが。 243 00:17:59,779 --> 00:18:03,282 は… そいつは どうも 申し訳ないこって。 244 00:18:07,586 --> 00:18:10,356 はあ。 旦那 どうしやす? 245 00:18:10,356 --> 00:18:13,726 どうもこうもない。 養生所へ戻るか。 246 00:18:13,726 --> 00:18:17,897 (子吉)あれ? いない! えっ?えっ? 247 00:18:17,897 --> 00:18:21,767 おい 捜せ!(2人)へい! もう~! 248 00:18:21,767 --> 00:18:28,274 ♬~ 249 00:18:36,282 --> 00:18:38,284 (しのぶ)ありがとう。 250 00:18:40,252 --> 00:18:42,555 (中国語で) 251 00:18:46,258 --> 00:18:48,260 (足音) 252 00:18:53,132 --> 00:18:56,769 両国に清国人がいると聞いて 来てみたんだが➡ 253 00:18:56,769 --> 00:18:59,271 まさか ここで会えるとはな。 254 00:18:59,271 --> 00:19:01,874 (吉助)さあ 来やがれ。 255 00:19:01,874 --> 00:19:05,711 いて! このクソガキ!➡ 256 00:19:05,711 --> 00:19:08,547 ええい! えい! 257 00:19:08,547 --> 00:19:10,549 ああ! 258 00:19:14,887 --> 00:19:16,822 いい度胸じゃねえか。 259 00:19:16,822 --> 00:19:20,059 (石がぶつかる音)いたっ。 誰だ! 260 00:19:20,059 --> 00:19:23,763 何故 その娘を襲う。 やっちまえ! 261 00:19:25,564 --> 00:19:29,235 やあ! やあ~! 262 00:19:29,235 --> 00:19:32,071 おお! おら~! 263 00:19:32,071 --> 00:19:40,246 ♬~ 264 00:19:40,246 --> 00:19:42,248 (駿介)お奉行! 265 00:19:44,116 --> 00:19:46,385 や~! 266 00:19:46,385 --> 00:19:48,688 あ… うおっ。 267 00:19:50,756 --> 00:19:53,059 離せ! 268 00:19:57,096 --> 00:20:00,966 しのぶ しっかりしろ。 しのぶ しのぶ! 269 00:20:00,966 --> 00:20:03,269 しのぶ! 270 00:20:03,269 --> 00:20:06,772 (舌をかみ切る音) (辰三)あっ てめえ! 271 00:20:08,407 --> 00:20:10,409 (辰三)お奉行…。 272 00:20:23,422 --> 00:20:25,357 (おいね)頭を打っていますから➡ 273 00:20:25,357 --> 00:20:28,260 しばらくは ここで様子を見た方がいいですね。 274 00:20:28,260 --> 00:20:30,196 けど…。 どっちにしろ➡ 275 00:20:30,196 --> 00:20:33,432 この様子じゃ舞台は無理だぜ。 276 00:20:33,432 --> 00:20:35,367 (駿介)それに 見ろ。 277 00:20:35,367 --> 00:20:38,971 これも 何かの縁だ。 任せておけばいい。 278 00:20:38,971 --> 00:20:41,273 へい。 279 00:20:49,448 --> 00:20:54,754 (道太郎)じゃあ よろしくお願いします。 はい。 280 00:21:02,928 --> 00:21:23,415 ♬~ 281 00:21:29,054 --> 00:21:32,291 ごめんくださいまし。 はい。 282 00:21:32,291 --> 00:21:38,164 私 三島宿で こちらの榊原伊織先生と 近づきになった者なんですが➡ 283 00:21:38,164 --> 00:21:44,003 先生は お戻りですか? いいえ まだ お戻りではありませんが。 284 00:21:44,003 --> 00:21:47,006 ああ そうですか。 285 00:21:49,308 --> 00:21:51,811 榊原先生に 何か用か? 286 00:21:51,811 --> 00:21:56,682 ええ 三島宿で 南蛮渡来のお薬をお渡ししたのですが➡ 287 00:21:56,682 --> 00:22:00,920 ええ また 手に入りましたので➡ 288 00:22:00,920 --> 00:22:06,792 ささっ これを。 よろしいのですか? 289 00:22:06,792 --> 00:22:09,261 何かありましたか? 290 00:22:09,261 --> 00:22:13,265 ああ 子供が争いに巻き込まれて 頭を打ったのでな。 291 00:22:13,265 --> 00:22:17,002 それは お気の毒な。 世の中には 悪いやつらがいるからな。 292 00:22:17,002 --> 00:22:18,971 さようでございますなあ。 293 00:22:18,971 --> 00:22:22,408 榊原先生には 戻ったら お伝えしておきます。 あなたは? 294 00:22:22,408 --> 00:22:27,279 半右衛門と申します。 先生に よろしくお伝えくださいまし。 295 00:22:27,279 --> 00:22:30,115 ああ どちらにお住まいかな? 296 00:22:30,115 --> 00:22:35,120 また立ち寄らせていただきますので では 失礼をいたします。 297 00:22:37,857 --> 00:22:40,359 卍の彫り物? 298 00:22:42,428 --> 00:22:47,299 あいなめの金兵衛にも 卍の彫り物があった。 299 00:22:47,299 --> 00:22:50,970 あの時 金兵衛は 妙なことを口走ったのだ。 300 00:22:50,970 --> 00:22:55,174 (金兵衛)夜の奉行 後々役に立つと思ったんだが…。 301 00:22:57,309 --> 00:23:00,212 お奉行。 うん。 302 00:23:00,212 --> 00:23:03,916 西国から江戸を目指してくる ぬすっとたちとは…。 303 00:23:03,916 --> 00:23:07,753 卍一味…。 尾張の武士が騒ぎを起こし…。 304 00:23:07,753 --> 00:23:09,788 清国の使節がやって来るという時に…。 305 00:23:09,788 --> 00:23:14,793 ぬすっとまで現れたとしたら やっかいなことだ。 306 00:23:18,464 --> 00:23:20,466 (中国語で) 307 00:23:23,269 --> 00:23:25,471 しのぶ。 308 00:23:29,942 --> 00:23:32,611 えっと…。 309 00:23:32,611 --> 00:23:34,813 (中国語で) 310 00:23:43,122 --> 00:23:47,626 お… お前 清国の言葉が分かるのか? 311 00:23:47,626 --> 00:23:51,497 (しのぶ)少しだけです。 母ちゃんが向こうの人だったから。 312 00:23:51,497 --> 00:23:54,800 そうか! では この娘の名前は? 313 00:23:54,800 --> 00:23:57,836 どうして江戸に来たかったのか 聞いてくれないか? 314 00:23:57,836 --> 00:24:00,606 名前は魅楊さんです。 315 00:24:00,606 --> 00:24:02,608 (中国語で) 316 00:24:06,912 --> 00:24:09,248 「言えない」って言ってます。 317 00:24:09,248 --> 00:24:11,750 なぜだ? なぜ言えない? 318 00:24:11,750 --> 00:24:14,753 お前が狙われてるのは どうしてなんだ? 319 00:24:16,388 --> 00:24:19,925 私が ここでこうしているのも お前を守るためでもあるんだ。 320 00:24:19,925 --> 00:24:22,261 魅楊 訳を聞かせてくれ。 321 00:24:22,261 --> 00:24:25,164 おやめなさいまし 北島さん。 奥様。 322 00:24:25,164 --> 00:24:30,769 あ… 何か事情があるのだろうと 旦那様もおっしゃってました。 323 00:24:30,769 --> 00:24:33,672 ですから 今は…。 はい。 324 00:24:33,672 --> 00:24:36,175 お奉行の奥様だ。 325 00:24:37,943 --> 00:24:40,446 (中国語で) 326 00:24:43,115 --> 00:24:49,621 旦那様に頼まれて その方に 日本の髷を結ってさしあげるようにと。 327 00:24:49,621 --> 00:24:53,959 しのぶさんでしたね? 一緒に手伝ってくださいますか? 328 00:24:53,959 --> 00:24:55,894 はい! 329 00:24:55,894 --> 00:24:57,896 (中国語で) 330 00:24:59,631 --> 00:25:02,634 さあ こちらへ。 331 00:25:07,239 --> 00:25:13,746 (雪絵)これは 私が嫁ぐ時に 持ってきたものなんですが➡ 332 00:25:13,746 --> 00:25:18,450 あなたに差し上げます。 333 00:25:20,519 --> 00:25:25,090 (しのぶ)うわっ きれい! まるで日本の娘さんみたい。 334 00:25:25,090 --> 00:25:27,760 本当に。 さあ。 335 00:25:27,760 --> 00:25:43,609 ♬~ 336 00:25:43,609 --> 00:25:47,479 旦那 お呼びで? ああ ちょいとな。 337 00:25:47,479 --> 00:25:50,382 え? 麹町の尾張の屋敷に? 338 00:25:50,382 --> 00:25:54,119 俺たち町方が行けば けんか売ってるようなもんだろう。 339 00:25:54,119 --> 00:25:58,957 おい 十手は 懐にでも隠しとけ。 340 00:25:58,957 --> 00:26:02,928 (堅太郎)尾張の殿様については どんなことでも目を光らせろと➡ 341 00:26:02,928 --> 00:26:05,564 お達しなんだ。 342 00:26:05,564 --> 00:26:09,735 親分 あっしもつきあいますよ。 (辰三)おお すまねえな。 343 00:26:09,735 --> 00:26:29,922 ♬~ 344 00:26:29,922 --> 00:26:33,392 はい どうぞ。 1杯 頂きましょうか。 345 00:26:33,392 --> 00:26:37,095 ありがとうございます。どうぞ。 頂きやす。 346 00:26:37,095 --> 00:26:41,967 (典膳)皆の者 大納言宗春様である! 347 00:26:41,967 --> 00:26:44,970 (町人たち)おお! 348 00:26:44,970 --> 00:26:47,739 9月9日は重陽の節句。 349 00:26:47,739 --> 00:26:52,644 菊の花をめでることで邪気を払い 長寿を祝う祭りの日じゃ。 350 00:26:52,644 --> 00:26:57,950 神君家康公より拝領した 宝物の見物も許す。➡ 351 00:26:57,950 --> 00:27:00,719 菊酒と栗めしも用意させておる。 352 00:27:00,719 --> 00:27:03,755 皆 存分に楽しんでほしい。 353 00:27:03,755 --> 00:27:06,525 ありがとうございます! ありがとうございます! 354 00:27:06,525 --> 00:27:08,727 ありがとうございます! 355 00:27:10,362 --> 00:27:13,232 やることが どうも派手すぎやすね。 356 00:27:13,232 --> 00:27:16,235 筧の旦那に知らせたら またカリカリするんだろうな。 357 00:27:16,235 --> 00:27:20,038 (三次)ハハハ。 (辰三)ほう~ こりゃうまそうだ。 358 00:27:29,248 --> 00:27:32,551 (三次)親分 藤七だ。 え? 359 00:27:36,121 --> 00:27:43,795 殿。 この者が 長崎の廻船問屋 西海屋でございます。 360 00:27:43,795 --> 00:27:48,267 半右衛門と申します。 以後 お見知りおきを。 361 00:27:48,267 --> 00:27:51,770 典膳とは 尾張で幼なじみだったそうだな。 362 00:27:51,770 --> 00:27:57,943 はい。共に御土居下同心の 家柄であったのですが…。 363 00:27:57,943 --> 00:28:05,551 ほう。 私は典膳様とは違い 家も継げぬ三男坊。➡ 364 00:28:05,551 --> 00:28:12,724 それで 若い頃 一念発起。 家を出て 諸国を経巡り➡ 365 00:28:12,724 --> 00:28:18,363 長崎に 安住の地を見つけたというしだいで。➡ 366 00:28:18,363 --> 00:28:22,067 はい。苦労したのじゃなあ。 はい。 367 00:28:22,067 --> 00:28:25,904 半右衛門 海の向こうへ渡ったことはあるか? 368 00:28:25,904 --> 00:28:31,710 はい。 大きな声では言えませぬが 幾たびか。 369 00:28:31,710 --> 00:28:34,613 うん それはよい。 370 00:28:34,613 --> 00:28:39,251 この国が豊かになるためには 海の外へも目を向けなければならぬ。 371 00:28:39,251 --> 00:28:43,255 (半右衛門)今のご公儀には…。 372 00:28:43,255 --> 00:28:47,125 上様には 上様なりのご苦労が おありなのであろう。 373 00:28:47,125 --> 00:28:55,601 ですが 大納言様が 大きくおなりあそばすためならば➡ 374 00:28:55,601 --> 00:29:03,609 そのための懐金 半右衛門がご用意させていただきます。 375 00:29:22,761 --> 00:29:25,364 (吉助)おりゃ~! (町人たち)わあ~! 376 00:29:25,364 --> 00:29:27,432 (殴る音) 377 00:29:27,432 --> 00:29:29,434 おい やめねえかい! 378 00:29:34,373 --> 00:29:37,376 親分。 クソ~。 379 00:29:43,081 --> 00:29:45,984 魅楊を襲ったのは この藤七に間違いない。 380 00:29:45,984 --> 00:29:50,389 この者が 尾張屋敷にいたのは たまたまなんでしょうか。 381 00:29:50,389 --> 00:29:54,259 藤七は 卍の一味だ。 どうも気になる。 382 00:29:54,259 --> 00:29:58,096 その卍についての 手配り書きが出てきました。 383 00:29:58,096 --> 00:30:00,599 「海賊吉祥天」? 384 00:30:00,599 --> 00:30:03,635 「長崎を中心に暴れ回った海賊で➡ 385 00:30:03,635 --> 00:30:07,272 一味は全員 腕に卍の彫り物をし…」。 386 00:30:07,272 --> 00:30:11,109 「海賊だけではなく 商家への押し込みに抜け荷買い➡ 387 00:30:11,109 --> 00:30:14,012 殺しもいとわぬ残虐非道な者たち」と。 388 00:30:14,012 --> 00:30:17,616 ですが 5年ほど前 ぷっつりと姿を消したと。 389 00:30:17,616 --> 00:30:23,121 お奉行 このような者と…。 大納言様が関わりあるとしたら…。 390 00:30:23,121 --> 00:30:29,428 派手な重陽の節句といい 尾張の殿様は 一体何を考えてるんだ。 391 00:30:33,765 --> 00:30:36,134 宗春が? はっ。 392 00:30:36,134 --> 00:30:40,972 屋敷に町人を招き入れ 派手な重陽の節句を催し➡ 393 00:30:40,972 --> 00:30:47,746 なかんずく 神君家康公拝領の品々を ひけらかしたと手の者から知らせが。 394 00:30:47,746 --> 00:30:50,449 天下のお膝元で これ見よがしなことを。 395 00:30:50,449 --> 00:30:55,654 これが上様への反逆でなく 何でございましょう。➡ 396 00:30:55,654 --> 00:30:58,690 おのおの方 いかが! 397 00:30:58,690 --> 00:31:03,462 上様の ご寛大なお心を 逆手にとってのやりたい放題。 398 00:31:03,462 --> 00:31:08,100 これ以上 尾張の勝手気ままを 野放しにはできぬ。 399 00:31:08,100 --> 00:31:10,602 いや お言葉ではございますが…。 400 00:31:10,602 --> 00:31:18,276 黙れ! 尾張は ご政道を我がものとし 将軍家に取って代わろうと➡ 401 00:31:18,276 --> 00:31:20,278 画策いたしておるのやもしれぬ。 402 00:31:20,278 --> 00:31:23,415 いえ。 決してさようなことではなく➡ 403 00:31:23,415 --> 00:31:27,786 尾張大納言様も 庶民を思ってのことと拝察いたします。 404 00:31:27,786 --> 00:31:31,957 それに 今 尾張様と表だった争いを起こせば➡ 405 00:31:31,957 --> 00:31:34,626 それこそ 天下万民が騒ぎ立てるは必定。 406 00:31:34,626 --> 00:31:40,499 ここは 穏便に事を過ごすべきにございましょう。 407 00:31:40,499 --> 00:31:44,970 そうはお思いにはなられぬか 伊生殿。 408 00:31:44,970 --> 00:31:48,006 いや それは。 更に➡ 409 00:31:48,006 --> 00:31:51,843 清国の特使訪問の日も迫っております。 410 00:31:51,843 --> 00:31:57,315 上様の下 一致団結しておる姿を 見せることこそ肝要かと。 411 00:31:57,315 --> 00:32:01,253 ああ そのあとに続く言葉は聞き飽きたぞ 越前。 412 00:32:01,253 --> 00:32:05,390 尾張の 上様に対する さかしらな行状を捨ておいて➡ 413 00:32:05,390 --> 00:32:10,929 清国使節でもあるまい! 上様 ご決断を。 414 00:32:10,929 --> 00:32:14,266 ご決断を。 (口々に)ご決断を。 415 00:32:14,266 --> 00:32:16,601 致し方あるまい。 416 00:32:16,601 --> 00:32:20,772 このままでは諸大名への示しがつかぬ。 417 00:32:20,772 --> 00:32:24,609 宗春に 即刻登城するよう申し渡せ。 418 00:32:24,609 --> 00:32:26,945 (一同)ははあ。 419 00:32:26,945 --> 00:32:31,283 <だが宗春は 風邪を理由に登城を拒み➡ 420 00:32:31,283 --> 00:32:36,621 吉宗は 代わりに 詰問使を尾張屋敷へ送ることにした。➡ 421 00:32:36,621 --> 00:32:38,657 その詰問使が…> 422 00:32:38,657 --> 00:32:42,127 何? 越前? はい。 423 00:32:42,127 --> 00:32:45,964 北の伊生下野守様とのご両名が➡ 424 00:32:45,964 --> 00:32:49,434 詰問使に決まったと 使いの者が。 425 00:32:49,434 --> 00:32:51,803 上様も大げさなことをなさる。 426 00:32:51,803 --> 00:32:55,307 そんな悠長なことを申されている場合では ございませぬ。 427 00:32:55,307 --> 00:33:00,245 側役の加納典膳など 「すわ幕府と戦だ」と言わんばかりに➡ 428 00:33:00,245 --> 00:33:04,382 家臣どもを あおりたてる始末。 429 00:33:04,382 --> 00:33:06,885 いかがいたしましょうや。 430 00:33:10,188 --> 00:33:12,924 と… 殿。 431 00:33:12,924 --> 00:33:19,264 一朝事あらば 御殿をお守りするのが我らの務め。 432 00:33:19,264 --> 00:33:26,404 そのため 諸事万端備えておかねばならぬ。 よいな~! 433 00:33:26,404 --> 00:33:28,340 (家臣たち)おお~! 434 00:33:28,340 --> 00:33:30,275 やったろうみゃ~! おお やったろ やったろ。 435 00:33:30,275 --> 00:33:32,611 やったろうみゃ~。 やったろうみゃ~。 436 00:33:32,611 --> 00:33:36,481 さあさあ 清国の特使が 江戸に入ろうってのに➡ 437 00:33:36,481 --> 00:33:41,119 公方様と大納言様の一騎打ちが 始まりそうだ。 438 00:33:41,119 --> 00:33:43,955 「公方様と大納言様 一騎打ち」? 439 00:33:43,955 --> 00:33:46,958 あることないこと書きたておって! 440 00:33:52,631 --> 00:33:54,633 (中国語で) 441 00:33:56,801 --> 00:33:59,437 お奉行。 うん。 442 00:33:59,437 --> 00:34:04,242 おお! 髷がよう似合うな。 443 00:34:04,242 --> 00:34:06,244 (中国語で) 444 00:34:12,384 --> 00:34:16,254 どうだ? もう けがはよいのか? 445 00:34:16,254 --> 00:34:19,925 はい。 魅楊さんに仲よくしてもらってます。 446 00:34:19,925 --> 00:34:23,595 でも…。 アハッ。 447 00:34:23,595 --> 00:34:28,099 父にはな お前が魅楊の相手をすると話してある。 448 00:34:28,099 --> 00:34:31,002 だから もうしばらく ここにいてくれぬか? 449 00:34:31,002 --> 00:34:33,605 (しのぶ)はい! 450 00:34:33,605 --> 00:34:35,907 (中国語で) 451 00:34:38,777 --> 00:34:42,948 お… お奉行! こちらにいらしたのですか。 452 00:34:42,948 --> 00:34:45,417 どうした? どうしたではありません。 453 00:34:45,417 --> 00:34:48,286 尾張屋敷へは 我々も…。 ついてきます! 454 00:34:48,286 --> 00:34:50,956 ちまたで噂されるような 大納言様ではない。 455 00:34:50,956 --> 00:34:53,992 何事も起こるはずがない。 (筧)いや…。 456 00:34:53,992 --> 00:34:57,495 お前たちは務めに戻れ。 よいな。 457 00:35:06,237 --> 00:35:22,087 ♬~ 458 00:35:22,087 --> 00:35:27,759 側役 加納典膳と申します。 459 00:35:27,759 --> 00:35:30,261 こちらへ。 460 00:35:36,935 --> 00:35:39,270 上意! 461 00:35:39,270 --> 00:35:43,141 <吉宗からの詰問は3点であった。➡ 462 00:35:43,141 --> 00:35:49,781 まず 国元ならいざ知らず 江戸で物見遊山をしていること。➡ 463 00:35:49,781 --> 00:35:53,118 次に 重陽の節句にかこつけ➡ 464 00:35:53,118 --> 00:35:57,989 町人相手に 家康ゆかりの宝物を見せたこと。➡ 465 00:35:57,989 --> 00:36:02,560 最後に 吉宗の倹約令に盾つき➡ 466 00:36:02,560 --> 00:36:06,898 ぜいたくな暮らしに うつつを抜かしていること> 467 00:36:06,898 --> 00:36:12,904 以上のこと いかなる存念か お答えいただきたい。 468 00:36:15,607 --> 00:36:20,378 上様のお考え よう分かり申した。 469 00:36:20,378 --> 00:36:24,582 ひたすら 恐れ入りましたと お伝えください。 470 00:36:30,121 --> 00:36:32,123 (宗春)ご両者➡ 471 00:36:32,123 --> 00:36:35,593 ここからは独り言である。 472 00:36:35,593 --> 00:36:37,529 殿…。 473 00:36:37,529 --> 00:36:40,765 たった今 上意と仰せられたこと げせませぬ。 474 00:36:40,765 --> 00:36:43,268 上意というのは 目下の大名に言うのであって➡ 475 00:36:43,268 --> 00:36:47,772 私には当てはまらぬかと。 なんと! 476 00:36:47,772 --> 00:36:53,278 御三家とは 本来 徳川宗家 尾張 紀州のことを言うのであり➡ 477 00:36:53,278 --> 00:36:57,115 水戸は入らない。 つまり 尾張家と徳川宗家は同格。 478 00:36:57,115 --> 00:37:00,351 これは 権現様がお決めになったことであり➡ 479 00:37:00,351 --> 00:37:04,355 にもかかわらず 上意というのは承服しがたい! 480 00:37:07,559 --> 00:37:12,897 更に言えば 国元ではいざ知らず 江戸で好き勝手に物見遊山と言われたが➡ 481 00:37:12,897 --> 00:37:15,934 ほかの大名は 江戸だけで倹約をし➡ 482 00:37:15,934 --> 00:37:18,703 国元に戻れば ぜいたくな暮らしをするという➡ 483 00:37:18,703 --> 00:37:21,239 私は そんな使い分けはしない。 484 00:37:21,239 --> 00:37:25,243 私はどこでも同じであります。 殿!また 節句の折➡ 485 00:37:25,243 --> 00:37:29,114 権現様由来の宝物を町民に見せて けしからんとおっしゃったが➡ 486 00:37:29,114 --> 00:37:35,386 家康公のご威光を万民に示して 何が悪いのか 私には分かりませぬ。 487 00:37:35,386 --> 00:37:38,256 最後に! 488 00:37:38,256 --> 00:37:40,925 倹約令を守っていないと おっしゃりたいようだが➡ 489 00:37:40,925 --> 00:37:45,797 お上が金を使うことで 民が潤うこともあるのではないだろうか。 490 00:37:45,797 --> 00:37:49,100 と まあ これは 私の考え。 491 00:37:49,100 --> 00:37:51,603 上様とは違うのかもしれません。➡ 492 00:37:51,603 --> 00:37:55,406 とにもかくにも これは私の独り言。 493 00:37:55,406 --> 00:37:58,276 上様には 先ほど申し上げたように➡ 494 00:37:58,276 --> 00:38:01,045 ひたすら 恐れ入りましたと お伝えください。 495 00:38:01,045 --> 00:38:04,082 相分かり申した。 496 00:38:04,082 --> 00:38:06,851 さようか。 ただし➡ 497 00:38:06,851 --> 00:38:09,754 その独り言を 聞いてしまったかぎりにおいては➡ 498 00:38:09,754 --> 00:38:14,058 全て 上様にお伝え申すほかござりません。 499 00:38:14,058 --> 00:38:17,562 大岡様! (宗春)控えい 典膳! 500 00:38:19,230 --> 00:38:26,905 大岡殿 表までお見送りいたそう。 伊生殿もな。 501 00:38:26,905 --> 00:38:28,840 痛み入りまする。 502 00:38:28,840 --> 00:38:42,086 ♬~ 503 00:38:42,086 --> 00:38:46,925 大岡越前…。 504 00:38:46,925 --> 00:38:53,097 はあ ヒヤヒヤしたなあ。 さすが大納言様だわ。 505 00:38:53,097 --> 00:38:58,903 けどよ 幕府は どう出てきやがるかな。 506 00:38:58,903 --> 00:39:02,207 (一同)ええ? なんと そのようなことを。 507 00:39:02,207 --> 00:39:05,543 はっ 独り言と称されてはおられましたが。 508 00:39:05,543 --> 00:39:10,415 何が独り言か。 上様を愚弄するにも程がある! 509 00:39:10,415 --> 00:39:13,218 はあ~ このまま捨ておくわけにはまいらん。 510 00:39:13,218 --> 00:39:19,557 下野 越前 これより 尾張の者が ご府内で騒ぎを起こした時は 構わぬ➡ 511 00:39:19,557 --> 00:39:23,361 一人残らず捕縛せよ。 はっ。 512 00:39:23,361 --> 00:39:27,065 よろしゅうございますな? 上様。 お待ちください。 そのような…。 513 00:39:27,065 --> 00:39:30,101 差し出口を挟んではならぬ! 越前。 514 00:39:30,101 --> 00:39:36,241 左近の言葉は 余の言葉である。 曲げて いま一度。 515 00:39:36,241 --> 00:39:40,111 尾張の者を 理不尽に捕縛などすれば➡ 516 00:39:40,111 --> 00:39:43,915 それこそ 尾張との戦いを 避けられなくなります。 517 00:39:43,915 --> 00:39:46,584 そのようなことがあってはなりませぬ。 518 00:39:46,584 --> 00:39:50,755 上様 何とぞ 何とぞ。 519 00:39:50,755 --> 00:39:54,259 越前 明日より出仕に及ばず。 520 00:39:54,259 --> 00:39:56,194 上様。 521 00:39:56,194 --> 00:39:59,764 よいな。 しかと申しつけた。 522 00:39:59,764 --> 00:40:01,766 はっ。 523 00:40:10,775 --> 00:40:13,077 ご一同…。 524 00:40:16,281 --> 00:40:18,283 では。 525 00:40:28,626 --> 00:40:32,130 それはよろしゅうございました。 うん? 526 00:40:32,130 --> 00:40:35,033 ご無事な姿で戻られた上➡ 527 00:40:35,033 --> 00:40:38,803 せっかく 上様が お休みを下されたのです。 528 00:40:38,803 --> 00:40:41,506 どうぞ ごゆるりとなさいませ。 529 00:40:44,976 --> 00:40:47,879 そうか。 はい。 530 00:40:47,879 --> 00:40:49,881 雪絵。 531 00:40:55,687 --> 00:40:58,156 ありがとう。 532 00:40:58,156 --> 00:41:00,391 ⚟(走る足音) 533 00:41:00,391 --> 00:41:05,263 お奉行 たった今 榊原先生と村上さんが戻ったと➡ 534 00:41:05,263 --> 00:41:08,099 養生所から知らせが。 まことですか? 535 00:41:08,099 --> 00:41:10,802 はい。 536 00:41:14,772 --> 00:41:17,475 伊織。 今戻った。 537 00:41:19,410 --> 00:41:21,713 ご苦労。 538 00:41:25,116 --> 00:41:27,151 源さん。 539 00:41:27,151 --> 00:41:50,641 ♬~ 540 00:41:50,641 --> 00:41:56,314 <謎の清国人 魅楊が 命を狙われる理由とは。➡ 541 00:41:56,314 --> 00:42:00,151 西海屋半右衛門が出入りする尾張屋敷。➡ 542 00:42:00,151 --> 00:42:04,589 その尾張家と 卍一味との関わりはあるのか。➡ 543 00:42:04,589 --> 00:42:10,461 更に 天下を揺るがす 宗春と吉宗との対立のてんまつは…> 544 00:42:10,461 --> 00:42:20,772 ♬~ 545 00:42:20,772 --> 00:42:24,108 <山積した問題を抱えながらも➡ 546 00:42:24,108 --> 00:42:31,115 今は ただ 源次郎の回復を祈る忠相であった> 547 00:42:34,819 --> 00:42:38,423 魅楊さん 言葉が分かると思う。 何? 548 00:42:38,423 --> 00:42:40,491 もしかして その2人 知り合いなんじゃ…。 549 00:42:40,491 --> 00:42:44,796 兄さん…。 お前が 親父のお店を乗っ取った海賊か! 550 00:42:44,796 --> 00:42:48,132 手土産でございます。 名古屋は この策で栄えておりまする。 551 00:42:48,132 --> 00:42:51,636 やつらのたくらみとは それだったのか。 神妙にしろい! 552 00:42:51,636 --> 00:42:55,139 白日の下に その証拠 さらけ出してご覧に入れます。