1 00:00:02,135 --> 00:00:06,073 <御三家筆頭 尾張大納言宗春の 派手な暮らしが➡ 2 00:00:06,073 --> 00:00:08,542 江戸で騒ぎになっていた頃➡ 3 00:00:08,542 --> 00:00:12,880 江戸入りを目指す清国の使節から 逃げたと思われる娘➡ 4 00:00:12,880 --> 00:00:15,549 魅楊を忠相は保護する。➡ 5 00:00:15,549 --> 00:00:21,421 魅楊は 盗賊卍一味の藤七に 命を狙われていた。➡ 6 00:00:21,421 --> 00:00:25,225 その藤七の姿が 尾張屋敷で目撃され➡ 7 00:00:25,225 --> 00:00:30,097 同じ頃 長崎の廻船問屋 西海屋半右衛門も また➡ 8 00:00:30,097 --> 00:00:32,900 尾張家へと接近していた。➡ 9 00:00:32,900 --> 00:00:36,770 一方 尾張と幕府との戦が噂され➡ 10 00:00:36,770 --> 00:00:43,610 忠相は 吉宗の命で尾張屋敷へ赴き 宗春に詰問状を突きつけるが➡ 11 00:00:43,610 --> 00:00:47,247 意に介さない宗春に 幕閣は激怒。➡ 12 00:00:47,247 --> 00:00:51,251 忠相が 吉宗から 登城差し止めを告げられる。➡ 13 00:00:51,251 --> 00:00:59,459 そのころ 三島で盗賊一味に斬られた同心 村上源次郎が 江戸へ戻ってきた> 14 00:01:05,632 --> 00:01:08,569 (雪絵)村上さん! (妙)目が覚めたのですね! 15 00:01:08,569 --> 00:01:10,570 (おいね)先生! 16 00:01:10,570 --> 00:01:15,409 (忠相)源さん。 (源次郎)若 ご心配 おかけしました。 17 00:01:15,409 --> 00:01:18,211 うん。 うん。 18 00:01:18,211 --> 00:01:22,215 ここにおる者 皆 心配で 夜も寝ておらん。 19 00:01:22,215 --> 00:01:25,552 まことに。 顔が しわくちゃになるほど。 20 00:01:25,552 --> 00:01:28,755 お義母様ったら アッハハハ。 21 00:01:32,059 --> 00:01:36,363 それより 若 お話が…。 うん。 22 00:01:36,363 --> 00:01:40,901 三島の商家を襲ったぬすっと一味ですが➡ 23 00:01:40,901 --> 00:01:46,773 腕に 卍の彫り物が…。 卍? 24 00:01:46,773 --> 00:01:52,379 はい。 確かに… 確かに この目で。 25 00:01:52,379 --> 00:01:55,082 (もみ合う声) 26 00:01:57,084 --> 00:02:00,954 それを 若にお知らせするまではと…。 27 00:02:00,954 --> 00:02:05,192 そうか。 助かるよ 源さん。 28 00:02:05,192 --> 00:02:11,698 村上さん あなたは やはり 根っからの町方同心なのですね。 29 00:02:11,698 --> 00:02:14,735 まことに。 ねっ 忠相。 30 00:02:14,735 --> 00:02:18,572 はい。 そのとおりだよ 源さん。 31 00:02:18,572 --> 00:02:21,208 わ… 若…。 32 00:02:21,208 --> 00:02:24,544 みんな あの人のことを心配してたんだよね。 33 00:02:24,544 --> 00:02:26,580 いいなあ。 34 00:02:26,580 --> 00:02:28,715 え? 35 00:02:28,715 --> 00:02:32,352 (筧)お奉行。 村上さん! (堅太郎)気が付いたんですね。 36 00:02:32,352 --> 00:02:35,889 よかった~。 たった今な。 それで? 37 00:02:35,889 --> 00:02:41,228 あっ 先ほど 知らせがありまして。 品川にとどまっていた 清国の使節が➡ 38 00:02:41,228 --> 00:02:44,131 明日 御用屋敷に入るそうです。 39 00:02:44,131 --> 00:02:47,367 そうか。 警護の方 頼んだぞ。 40 00:02:47,367 --> 00:02:49,369 はっ。 では。 41 00:02:51,071 --> 00:02:53,006 (中国語で) 42 00:02:53,006 --> 00:02:54,941 ううん 何でも…。 43 00:02:54,941 --> 00:02:57,844 (中国語で) 44 00:02:57,844 --> 00:03:02,149 (鐘の音) 45 00:03:08,855 --> 00:03:11,058 しのぶ…。 46 00:03:37,350 --> 00:03:47,060 ♬~ 47 00:03:48,728 --> 00:05:01,935 ♬~ 48 00:05:04,838 --> 00:05:09,176 (鳴り物の音) 49 00:05:09,176 --> 00:05:14,314 (掛け声) 50 00:05:14,314 --> 00:05:17,017 (人々の歓声) 51 00:05:17,017 --> 00:05:25,192 (鳴り物の音) 52 00:05:25,192 --> 00:05:28,695 はあ~ 特使は女子ですか。 53 00:05:30,997 --> 00:05:33,500 前を行くのが通詞だそうだ。 54 00:05:36,336 --> 00:05:40,340 (お秀)はい どうぞ。 (しのぶ)頂きます。 55 00:05:44,077 --> 00:05:47,080 おいしいかい? はい! 56 00:05:47,080 --> 00:05:51,218 けど あの娘が 姿をくらますなんてねえ。 57 00:05:51,218 --> 00:05:53,220 親分 どうしちまったんですか? 58 00:05:53,220 --> 00:05:55,555 (辰三)すまねえ。 つい 居眠りしちまってなあ。 59 00:05:55,555 --> 00:05:57,891 (勘太)あちこち捜したんだけど…。 60 00:05:57,891 --> 00:06:00,493 (三次)江戸へ来たがってましたからね。 61 00:06:00,493 --> 00:06:03,296 はなから 行くあてがあったんでしょうけど。 62 00:06:03,296 --> 00:06:06,100 (子吉) けど 命を狙われてるっていうのに。 63 00:06:06,100 --> 00:06:09,903 何か 気付いたことはなかったか? 64 00:06:09,903 --> 00:06:13,306 え? ああ~…。 どうした? 65 00:06:13,306 --> 00:06:17,177 魅楊さん 言葉が分かると思う。 何? 66 00:06:17,177 --> 00:06:20,080 嘘だろ? そんなそぶり 一つも…。 67 00:06:20,080 --> 00:06:23,683 でも 何度か そう思ったことあって…。 68 00:06:23,683 --> 00:06:26,186 それと…。 何だ? 69 00:06:26,186 --> 00:06:28,688 父ちゃんのことを 幾度か聞かれたんです。 70 00:06:28,688 --> 00:06:30,624 道太郎のことを? 71 00:06:30,624 --> 00:06:32,559 何を聞かれたのだ? 72 00:06:32,559 --> 00:06:35,462 どうして見せ物芸なんかしてるんだ? とか➡ 73 00:06:35,462 --> 00:06:38,865 母ちゃんは どんな人だった? とか いろいろ。 74 00:06:38,865 --> 00:06:41,868 もしかして その2人 知り合いなんじゃ…。 75 00:06:54,047 --> 00:06:57,717 (伊生)お待ち申しておりました。 76 00:06:57,717 --> 00:07:01,521 北町奉行 伊生下野守でござる。 77 00:07:03,490 --> 00:07:12,165 (中国語) 78 00:07:12,165 --> 00:07:18,938 清国の特使として すばらしい日本の国の将軍様に➡ 79 00:07:18,938 --> 00:07:24,244 ご挨拶できること 光栄に思っています。 80 00:07:27,314 --> 00:07:33,186 頭 例の女が 養生所から姿をくらましたようです。 81 00:07:33,186 --> 00:07:35,522 (半右衛門)見つけしだい始末しろ。 82 00:07:35,522 --> 00:07:38,224 (藤七)へい。 行け。 83 00:07:40,860 --> 00:07:44,531 来たのだな? ええ。 ついさっき。 84 00:07:44,531 --> 00:07:50,203 けど 驚きましたよ。 髷結って 言葉分かるんですからね。 85 00:07:50,203 --> 00:07:55,342 やっぱり話せたのか。 だまされやしたね。 86 00:07:55,342 --> 00:07:58,044 で 道太郎と娘は? 87 00:07:58,044 --> 00:08:02,282 ああ 話があるって 2人で出ていきました。 88 00:08:02,282 --> 00:08:05,151 ねえ 兄さん お願い。 89 00:08:05,151 --> 00:08:09,823 私と一緒に 父様と母様の仇を取って。 90 00:08:09,823 --> 00:08:14,694 (道太郎)冗談じゃねえ。 兄さん…? 91 00:08:14,694 --> 00:08:17,497 仇討ちなんかする気はない。 92 00:08:17,497 --> 00:08:21,835 俺を追い出した親父のために 何でそんなことをしなきゃならない? 93 00:08:21,835 --> 00:08:24,738 違うか? 兄さん! 94 00:08:24,738 --> 00:08:29,009 お前も 仇討ちなんか考えないで 長崎へ帰れ。 95 00:08:29,009 --> 00:08:31,044 俺は しのぶを迎えに…。 96 00:08:31,044 --> 00:08:33,179 やっぱり ここだったか。 97 00:08:33,179 --> 00:08:37,517 (吉助)危ねえ危ねえ。 まさか そんな なりしてるとは気付かなかったぜ。 98 00:08:37,517 --> 00:08:42,322 お前 まだ妹を…。 兄さん こいつら海賊よ! 99 00:08:42,322 --> 00:08:44,324 死ね~! 100 00:08:47,527 --> 00:08:49,829 (刺す音) 101 00:08:51,865 --> 00:08:56,736 兄さん…。 102 00:08:56,736 --> 00:08:59,606 何をしておる! 103 00:08:59,606 --> 00:09:03,143 辰三! (辰三)へい!(子吉)待て この野郎! 104 00:09:03,143 --> 00:09:05,945 (道太郎) しっかりしろ! ふみえ! 105 00:09:07,814 --> 00:09:09,816 ふみえ! 106 00:09:11,684 --> 00:09:16,389 どうだ? あとは この娘の気力しだいだな。 107 00:09:18,158 --> 00:09:24,931 源さん だいぶ顔色もよくなったな。 いや おかげさまで。 108 00:09:24,931 --> 00:09:28,168 あたしのおばさん? 109 00:09:28,168 --> 00:09:32,005 そうだ。 ふみえというんだ。 110 00:09:32,005 --> 00:09:35,308 ふみえ… おばさん。 111 00:09:36,876 --> 00:09:40,180 そなたたちが兄妹とはな。 112 00:09:40,180 --> 00:09:44,517 はい。 10年ぶりに会えたというのに。 113 00:09:44,517 --> 00:09:47,420 10年ぶり? 114 00:09:47,420 --> 00:09:53,193 俺は 長崎で廻船問屋をなりわいとする 西海屋の跡取りでした。 115 00:09:53,193 --> 00:09:59,332 けど ある時 唐人屋敷の娘と知り合って… 名前を李静。 116 00:09:59,332 --> 00:10:01,701 母ちゃんだ。 117 00:10:01,701 --> 00:10:06,039 (道太郎)かわいい娘で この子と一緒になれるなら➡ 118 00:10:06,039 --> 00:10:11,211 ほかには何も要らないと そう思ったんです。 でも…。 119 00:10:11,211 --> 00:10:13,880 バカなことを言うもんじゃない! 120 00:10:13,880 --> 00:10:19,352 お前は この西海屋の跡取りなんだぞ! 自分の立場が分かってんのか! 121 00:10:19,352 --> 00:10:21,287 跡取りなんかクソ食らえだ! 122 00:10:21,287 --> 00:10:23,990 な~に~! (玉恵)お前様! 123 00:10:25,725 --> 00:10:29,562 兄ちゃん! 兄ちゃ~ん! ふみえ。 124 00:10:29,562 --> 00:10:33,066 俺は 李静と駆け落ちしました。 125 00:10:33,066 --> 00:10:39,239 お店なんかどうだっていい。 ただただ一緒にいたいばっかりに。 126 00:10:39,239 --> 00:10:41,741 その娘は? 127 00:10:41,741 --> 00:10:45,378 死にました。 5年前です。 128 00:10:45,378 --> 00:10:48,081 そうか…。 129 00:10:48,081 --> 00:10:52,385 このふみえが お前を訪ねた理由だが…。 130 00:10:52,385 --> 00:10:54,754 俺が うちを飛び出したあと➡ 131 00:10:54,754 --> 00:10:59,592 海賊にお店を襲われ その後 乗っ取られたと。(源次郎)何? 132 00:10:59,592 --> 00:11:02,195 ああ~! 133 00:11:02,195 --> 00:11:05,198 (悲鳴) 134 00:11:08,067 --> 00:11:12,338 早えとこ金出さなきゃ…➡ 135 00:11:12,338 --> 00:11:14,707 皆殺しだぜ。 136 00:11:14,707 --> 00:11:16,910 わ… 分かった。 137 00:11:20,580 --> 00:11:24,350 こ… これを…。 138 00:11:24,350 --> 00:11:26,553 藤七。 139 00:11:29,722 --> 00:11:32,725 うお! ああ~。 140 00:11:34,561 --> 00:11:37,463 (政太郎)ああ! (玉恵)お前様! 141 00:11:37,463 --> 00:11:39,432 (刺す音) あっ…。 142 00:11:39,432 --> 00:11:44,904 (ふみえ)残虐非道な海賊吉祥天。 143 00:11:44,904 --> 00:11:48,775 助かったのは 私1人。 144 00:11:48,775 --> 00:11:52,078 いつの間にか お店は人手に渡ってしまい➡ 145 00:11:52,078 --> 00:11:55,114 あちこち たらい回しにされたあげく➡ 146 00:11:55,114 --> 00:12:02,522 気付いたら 私は 唐人屋敷で働いてた。 147 00:12:02,522 --> 00:12:04,857 それから 何年かたった頃➡ 148 00:12:04,857 --> 00:12:07,527 屋敷に1人の商人がやって来た。➡ 149 00:12:07,527 --> 00:12:12,865 名前を… 西海屋半右衛門。 150 00:12:12,865 --> 00:12:14,901 西海屋? 151 00:12:14,901 --> 00:12:23,509 そう。 父様と母様の命を奪った海賊が いつの間にか お店を乗っ取ってた。 152 00:12:23,509 --> 00:12:26,412 なんと! (道太郎)その男が➡ 153 00:12:26,412 --> 00:12:28,715 今は西海屋となって江戸に来ている。 154 00:12:28,715 --> 00:12:32,051 だから 清国の使節に加わって江戸に来たって➡ 155 00:12:32,051 --> 00:12:37,357 両親の仇を討つために。 そう言ってました。 156 00:12:37,357 --> 00:12:39,425 なるほど。 157 00:12:39,425 --> 00:12:44,230 海賊吉祥天が 西海屋となって 今 この江戸にな。 158 00:12:44,230 --> 00:12:48,001 西海屋が海賊だと? 何だ? 伊織。 159 00:12:48,001 --> 00:12:51,237 西海屋半右衛門と名乗る男と 三島で会ったのだ。 160 00:12:51,237 --> 00:12:55,108 南蛮渡来の貴重な薬を 惜しげもなく手渡す親切な男で➡ 161 00:12:55,108 --> 00:12:58,578 留守の間 俺を訪ねても来ていたらしい。 162 00:12:58,578 --> 00:13:00,546 ここへもか。 163 00:13:00,546 --> 00:13:03,850 あの男が海賊とは 信じられんが…。 164 00:13:03,850 --> 00:13:09,322 ですが 本当に賊の頭目なら 先生を訪ねるのを口実に➡ 165 00:13:09,322 --> 00:13:14,160 娘の命を狙ってきたとも 考えられませんか? 166 00:13:14,160 --> 00:13:18,331 まさか…。 いや そうかもしれん。 167 00:13:18,331 --> 00:13:22,869 だが どうして ふみえは その海賊たちに襲われたのだ? 168 00:13:22,869 --> 00:13:25,204 何か聞いてはおらぬか? 169 00:13:25,204 --> 00:13:27,540 いいえ。 それどころか 俺は➡ 170 00:13:27,540 --> 00:13:32,345 仇を討ちたいっていう妹の頼みを むげに断ったんです。 171 00:13:32,345 --> 00:13:35,548 ただただ自分の身かわいさに 情けねえ。 172 00:13:35,548 --> 00:13:39,052 俺は 自分が…。しかたないさ。 173 00:13:39,052 --> 00:13:41,554 お前には この子がいるんだ。 174 00:13:41,554 --> 00:13:45,425 けど… けど ふみえを こんな目に遭わせちまって…。 175 00:13:45,425 --> 00:13:49,295 ようやく肉親に会えたってのに…。 176 00:13:49,295 --> 00:13:52,565 しのぶ… しのぶ! 177 00:13:52,565 --> 00:13:54,567 ここにいるよ! 178 00:14:00,173 --> 00:14:02,675 おばさん! おばさん! 179 00:14:02,675 --> 00:14:06,312 案ずるな 必ず治る。 はい。 180 00:14:06,312 --> 00:14:09,849 (筧)お奉行。 (喬之助)お奉行。 村上さん! 181 00:14:09,849 --> 00:14:13,186 辰三らと会いまして…。 話を聞きました。 182 00:14:13,186 --> 00:14:15,888 魅楊が また命を狙われたとか。 183 00:14:19,859 --> 00:14:22,695 つまり 卍一味の頭目は➡ 184 00:14:22,695 --> 00:14:27,200 今では 廻船問屋 西海屋半右衛門と 名乗っていると。 185 00:14:27,200 --> 00:14:31,871 そうだ。 しかも 襲ったお店を乗っ取る大悪党だ。 186 00:14:31,871 --> 00:14:36,209 そいつが 尾張屋敷とも つながっているかもしれない。 187 00:14:36,209 --> 00:14:39,045 一体 何をたくらんでるのでしょう。 188 00:14:39,045 --> 00:14:44,217 分からん。 まるで 霞や霧をつかむかのようだ。 189 00:14:44,217 --> 00:14:49,088 ですが 魅楊が… いえ ふみえが 正気を取り戻せば あるいは…。 190 00:14:49,088 --> 00:14:52,358 ⚟(しのぶ)父ちゃん! 父ちゃん! 191 00:14:52,358 --> 00:14:54,727 お奉行! お奉行! 192 00:14:54,727 --> 00:14:59,599 どうした? 源さん。 あの男が いきなり飛び出していきまして。 193 00:14:59,599 --> 00:15:02,001 何? お奉行 もしかしたら…。 194 00:15:02,001 --> 00:15:06,506 妹のために仇討ちを。ですが 藤七たちが どこにいるか分からないはずです。 195 00:15:06,506 --> 00:15:09,809 四の五の言ってる暇があったら 追え! (駿介 喬之助 堅太郎)はい! 196 00:15:13,846 --> 00:15:18,551 兄さん…。 (道太郎)あの野郎 ただじゃおかねえ。 197 00:15:20,520 --> 00:15:24,023 旦那。 おお。 道太郎が姿をくらました。 198 00:15:24,023 --> 00:15:26,325 捜せ! (2人)へい! 199 00:15:26,325 --> 00:15:47,747 ♬~ 200 00:15:47,747 --> 00:15:53,052 娘は 始末したんだな。 201 00:15:53,052 --> 00:15:55,087 へい。 202 00:15:55,087 --> 00:16:00,860 (典膳)大願成就まで あと僅かだ。 203 00:16:00,860 --> 00:16:07,300 宗春様の天下にするのが 我ら幼なじみの夢。 204 00:16:07,300 --> 00:16:12,839 そのための仕掛けに…➡ 205 00:16:12,839 --> 00:16:16,509 抜かりはないだろうな。 206 00:16:16,509 --> 00:16:23,316 細工は流々 仕上げをごろうじろ。 207 00:16:26,853 --> 00:16:31,524 うっ。 てめえ どうしてここに! 208 00:16:31,524 --> 00:16:36,696 先に養生所の前で見かけた時 おめえのあとを つけてたんだよ。 209 00:16:36,696 --> 00:16:39,732 地べたの上じゃ 海賊もドジだぜ。 210 00:16:39,732 --> 00:16:43,469 (吉助)ええい。 てめえ! 211 00:16:43,469 --> 00:16:47,273 おめえら! 何で妹をあんな目に! 212 00:16:51,210 --> 00:16:53,412 おら~! 213 00:16:57,016 --> 00:16:58,951 離せ! 214 00:16:58,951 --> 00:17:03,856 大事ないか? 西海屋。 はい 典膳様。 215 00:17:03,856 --> 00:17:09,161 お前が 親父のお店を乗っ取った海賊か! 216 00:17:09,161 --> 00:17:13,833 そうか。 お前が あの西海屋の…。➡ 217 00:17:13,833 --> 00:17:17,303 では あの娘も? 218 00:17:17,303 --> 00:17:21,841 ウハハハハハ ハハハハハハハハ…。 219 00:17:21,841 --> 00:17:26,012 因果は巡るとは よう言うたものじゃ。 220 00:17:26,012 --> 00:17:30,516 親子そろって 私の手にかかるとは。 221 00:17:30,516 --> 00:17:33,019 (刺す音) 222 00:17:33,019 --> 00:17:38,324 (半右衛門)あの世で親父に会ったら 「よろしく」と伝えておけ。 223 00:17:38,324 --> 00:17:43,162 (道太郎)て… てめえ…。 224 00:17:43,162 --> 00:17:45,164 ではな。 225 00:17:48,334 --> 00:17:51,037 手間かけさせやがって。 226 00:17:51,037 --> 00:17:54,073 おらっ! おりゃあ! 227 00:17:54,073 --> 00:17:57,777 (蹴る音) 228 00:18:03,983 --> 00:18:05,985 あばよ! 229 00:18:12,658 --> 00:18:16,495 おっ どうでしたか? いない。 230 00:18:16,495 --> 00:18:19,832 大変だ~! 旦那~! (堅太郎)どうした! 231 00:18:19,832 --> 00:18:22,335 土左衛門 土左衛門です! 232 00:18:27,573 --> 00:18:30,376 (源次郎)ん 若。 233 00:18:33,179 --> 00:18:35,514 気分はどうだ? 234 00:18:35,514 --> 00:18:37,550 お奉行様…。 235 00:18:37,550 --> 00:18:41,687 ハハハ ようやく 言葉が通じたな。 236 00:18:41,687 --> 00:18:47,026 申し訳ございません。 少し話せるか? 237 00:18:47,026 --> 00:18:51,330 はい。 あらましは 道太郎に聞いた。 238 00:18:51,330 --> 00:18:54,700 兄さん? うん。 239 00:18:54,700 --> 00:18:57,603 しかし 分からぬことがある。 240 00:18:57,603 --> 00:19:03,142 何故 清国人のふりをしたままでいたのだ? 241 00:19:03,142 --> 00:19:05,077 それは…。 242 00:19:05,077 --> 00:19:07,647 話してみな。 243 00:19:07,647 --> 00:19:13,152 若は… いや お奉行は 話の分かるお方だ。 244 00:19:15,154 --> 00:19:18,824 お役人が 信じられませんでした。 245 00:19:18,824 --> 00:19:21,160 え? 246 00:19:21,160 --> 00:19:26,666 私は あの時 二親をあやめた海賊の顔を見たんです。 247 00:19:26,666 --> 00:19:28,968 それが吉祥天だな? 248 00:19:31,170 --> 00:19:38,678 でも 奉行所じゃ 誰一人として 耳を貸してはくれませんでした。 249 00:19:38,678 --> 00:19:41,514 後で分かったことですが➡ 250 00:19:41,514 --> 00:19:47,319 奉行所の人たちは あの海賊から 金を受け取っていたそうです。 251 00:19:49,188 --> 00:19:52,024 (ふみえ)だから お店を乗っ取ることができた。 252 00:19:52,024 --> 00:19:56,896 それを知った時から 金輪際 お役人なんて信じない➡ 253 00:19:56,896 --> 00:19:59,398 そう思って生きてきました。 254 00:20:01,200 --> 00:20:06,005 だから たとえ 大岡様であろうと…。 255 00:20:08,874 --> 00:20:11,077 許せ。 256 00:20:14,346 --> 00:20:20,052 その長崎の役人に代わって 私が謝る。 257 00:20:21,887 --> 00:20:25,758 せずともよい苦労をさせた。 258 00:20:25,758 --> 00:20:28,761 すまなかった。 259 00:20:28,761 --> 00:20:32,231 そんな…。 260 00:20:32,231 --> 00:20:39,105 でも… でも ここの方たちは違いました。 261 00:20:39,105 --> 00:20:47,713 どこの誰とも分からない私のことを 本気で心配してくれて。 262 00:20:47,713 --> 00:20:52,084 それなのに…。 263 00:20:52,084 --> 00:20:56,956 私の方こそ ごめんなさい! 264 00:20:56,956 --> 00:21:00,526 (泣き声) 265 00:21:00,526 --> 00:21:06,832 いいんだ。 いいんだ ねっ 若。 266 00:21:16,075 --> 00:21:19,211 気付いたの? 267 00:21:19,211 --> 00:21:23,048 しのぶ。 268 00:21:23,048 --> 00:21:25,885 おばさん… で いいんだよね? 269 00:21:25,885 --> 00:21:30,723 そうよ。 私は あなたの…。 270 00:21:30,723 --> 00:21:35,928 よかった。 これで父ちゃんも安心するよ。 271 00:21:38,464 --> 00:21:41,233 ⚟榊原先生! 272 00:21:41,233 --> 00:21:44,069 (源次郎)どうした? お奉行 道太郎が見つかりました。 273 00:21:44,069 --> 00:21:48,574 何? 川ふちに倒れてまして。 先生! 274 00:21:52,745 --> 00:21:55,381 父ちゃん! 父ちゃん! 275 00:21:55,381 --> 00:21:58,584 兄さん! さ… さい…。 276 00:21:58,584 --> 00:22:00,519 どうした 道太郎。 277 00:22:00,519 --> 00:22:06,025 西海屋が… て… 典膳て男と➡ 278 00:22:06,025 --> 00:22:10,529 宗春様の… 天下にすると…。 279 00:22:10,529 --> 00:22:12,464 典膳。 280 00:22:12,464 --> 00:22:15,401 大岡様! 281 00:22:15,401 --> 00:22:17,403 どこで それを聞いた? 282 00:22:17,403 --> 00:22:21,207 仙台堀の… 船宿。 283 00:22:21,207 --> 00:22:24,543 仙台堀の船宿。 筧。 284 00:22:24,543 --> 00:22:27,246 はっ。 おい。 (一同)はい! 285 00:22:33,552 --> 00:22:36,055 父ちゃん! 286 00:22:36,055 --> 00:22:38,557 ごめんな…。 287 00:22:38,557 --> 00:22:41,060 兄さん! 288 00:22:43,896 --> 00:22:49,602 しのぶを… しのぶを…。 289 00:22:51,237 --> 00:22:57,042 父ちゃん 死んじゃ嫌だ! 父ちゃ~ん!(泣き声) 290 00:22:57,042 --> 00:23:03,682 お奉行。 西海屋が 宗春様の天下にするってことは つまり…。 291 00:23:03,682 --> 00:23:09,021 うん。 やつらのたくらみとは それだったのか。 292 00:23:09,021 --> 00:23:11,323 だが どうやって…。 293 00:23:11,323 --> 00:23:13,859 (泣き声) 294 00:23:13,859 --> 00:23:16,896 ハッ お奉行様! 295 00:23:16,896 --> 00:23:36,215 ♬~ 296 00:23:36,215 --> 00:23:40,085 ネズミ一匹 いやせんぜ。 相変わらず逃げ足の早え海賊だ。 297 00:23:40,085 --> 00:23:43,355 筧さん 恐らく ここが…。 やつらの ぬすっと宿だな。 298 00:23:43,355 --> 00:23:46,859 (駿介)とにかく 手分けして…。 捜すしかない。うん。 299 00:23:49,895 --> 00:23:52,364 すまぬ。 (木戸が開く音) 300 00:23:52,364 --> 00:23:54,900 これは上様。 301 00:23:54,900 --> 00:23:58,904 (吉宗)俺にも茶をくれぬか。 あ… はい ただいま。 302 00:24:01,307 --> 00:24:03,375 忠相。 はっ。 303 00:24:03,375 --> 00:24:06,679 出仕差し止めは方便じゃ。 304 00:24:06,679 --> 00:24:10,182 尾張の宗春と会えるよう 取り計らってほしい。 305 00:24:10,182 --> 00:24:13,085 大納言様と? うん。 306 00:24:13,085 --> 00:24:17,690 知ってのとおり 俺は 紀州徳川の四男坊だ。 307 00:24:17,690 --> 00:24:21,860 本来なら 小大名で終わるはずが 兄たちの死によって➡ 308 00:24:21,860 --> 00:24:25,731 部屋住みの身が あれよあれよと いつの間にか…。 309 00:24:25,731 --> 00:24:27,733 宗春も同じよ。 310 00:24:27,733 --> 00:24:32,037 あやつは なんと 20番目の子だという。 ハハ…。 311 00:24:32,037 --> 00:24:39,211 30過ぎまで部屋住みで それが巡り巡って 今では 尾張62万石だ。 312 00:24:39,211 --> 00:24:41,714 似てると思わぬか? はい。 313 00:24:41,714 --> 00:24:45,584 だからというわけではないが 運が巡った者同士➡ 314 00:24:45,584 --> 00:24:52,057 顔を合わせて その腹を探ってみたい。 だが…。 315 00:24:52,057 --> 00:24:54,960 城中では無理でございますな。 316 00:24:54,960 --> 00:24:57,730 忠相なら 骨を折ってくれると思うての。 317 00:24:57,730 --> 00:24:59,732 う~ん…。 318 00:25:02,568 --> 00:25:05,838 段取りいたしましょう。 うん。 319 00:25:05,838 --> 00:25:10,709 ただし… お願いの儀がございます。 320 00:25:10,709 --> 00:25:13,512 申せ。 はっ。 321 00:25:21,320 --> 00:25:26,625 分かった。 やってみろ。 はい。 322 00:25:28,527 --> 00:25:31,330 雪絵。 はい。 323 00:25:37,536 --> 00:25:40,572 ああ~。 うまい。 324 00:25:40,572 --> 00:25:43,075 帰る。 はっ。 325 00:25:46,245 --> 00:25:49,548 (木戸の開閉音) 326 00:25:49,548 --> 00:25:52,451 大層難しいお話のようでしたが…。 327 00:25:52,451 --> 00:25:55,354 うん…。 328 00:25:55,354 --> 00:25:59,725 かっぽれ。 ハハハハ!かっぽれ かっぽれ。 329 00:25:59,725 --> 00:26:02,294 スットコドッコイ! どこに目ぇつけて歩いてんだ! 330 00:26:02,294 --> 00:26:04,663 (典膳)町人! 無礼は許さぬぞ。 331 00:26:04,663 --> 00:26:06,598 何を? (金の音) 332 00:26:06,598 --> 00:26:09,535 ああ! それは… 身共の…。 333 00:26:09,535 --> 00:26:12,004 あばよ。 あっ おい! 返しゃ~! 334 00:26:12,004 --> 00:26:14,506 待て おい! 335 00:26:16,675 --> 00:26:20,179 (宗春)そういうことか。 ご無礼は ひらに。 336 00:26:20,179 --> 00:26:24,183 随分と大仰なまねをするものだな 町奉行というのは。 337 00:26:24,183 --> 00:26:28,320 実は 是非 大納言様にお会いしたいという お方が…。 338 00:26:28,320 --> 00:26:31,190 何? 339 00:26:31,190 --> 00:26:34,092 どこ行ったがや ああ? 340 00:26:34,092 --> 00:26:38,897 ああ! あれだがや! ああ あったがや。 341 00:26:45,537 --> 00:26:48,240 あちらにございます。 342 00:26:51,410 --> 00:26:55,547 (宗春)上様! 久しいのう 宗春殿。 343 00:26:55,547 --> 00:27:00,052 (宗春)はっ。 しかし 何故 このような。 344 00:27:00,052 --> 00:27:06,492 余人を交えず そなたと話がしてみたいと 忠相に頼んだのだ。 345 00:27:06,492 --> 00:27:10,662 (宗春)余人を交えず…。 なるほど。 346 00:27:10,662 --> 00:27:13,999 先の詰問の答えでは 足りませぬか。 347 00:27:13,999 --> 00:27:22,307 う~ん…。 余は かつて そなたの兄 継友殿と将軍の座を争うた。 348 00:27:22,307 --> 00:27:24,843 そなたの振る舞い➡ 349 00:27:24,843 --> 00:27:30,015 そのことを根に持っての 嫌がらせではないかと申す者もおるでな。 350 00:27:30,015 --> 00:27:32,518 上様も さようにおぼし召しでござるなら➡ 351 00:27:32,518 --> 00:27:34,453 身共の不徳の致すところ。 352 00:27:34,453 --> 00:27:37,322 しかし さにあらず!➡ 353 00:27:37,322 --> 00:27:40,859 上様のおっしゃる倹約は 確かに一理ございます。 354 00:27:40,859 --> 00:27:43,762 ですが やたらと あれも駄目 これも駄目では➡ 355 00:27:43,762 --> 00:27:45,731 うつうつとなるのが人情。 356 00:27:45,731 --> 00:27:49,334 人は 楽しく生きていたいものなのであります。 357 00:27:49,334 --> 00:27:54,206 食い過ぎれば腹を壊し 飲み過ぎれば毒となる。 358 00:27:54,206 --> 00:27:58,877 え…? 倹約が面白くないことは 誰もが同じ。 359 00:27:58,877 --> 00:28:04,683 しかし 放らつな策が この世で栄えたためしはない。 360 00:28:04,683 --> 00:28:08,987 そればかりは分かりませぬ。 名古屋は この策で栄えておりまする。 361 00:28:08,987 --> 00:28:14,860 もし 民のためにならず 失政だと分かった暁には➡ 362 00:28:14,860 --> 00:28:19,164 この宗春 潔く引退する覚悟! 363 00:28:25,304 --> 00:28:28,207 だが 余は引かぬぞ。 364 00:28:28,207 --> 00:28:33,512 民のためと信じ どこまでも続ける覚悟である。 365 00:28:37,516 --> 00:28:40,185 恐れながら➡ 366 00:28:40,185 --> 00:28:45,991 政は 治める側に立つのではなく 民の側に立つもの。 367 00:28:45,991 --> 00:28:52,531 お二人のお考え 真逆のようでいて 同じかと拝察つかまつります。 368 00:28:52,531 --> 00:28:56,401 ですが!何だ? 聞こう。 369 00:28:56,401 --> 00:29:01,807 それもこれも 配下の者を掌握できてこそ。 370 00:29:01,807 --> 00:29:07,279 大納言様。 今 尾張には そのほころびが見えております。 371 00:29:07,279 --> 00:29:09,348 何と申した 越前! 372 00:29:09,348 --> 00:29:13,819 御側役 加納典膳と 長崎の廻船問屋 西海屋との間で➡ 373 00:29:13,819 --> 00:29:16,488 天下を揺るがす策謀 進んでおり➡ 374 00:29:16,488 --> 00:29:21,660 このままいけば 大納言様を窮地に追い込みますこと 必定。 375 00:29:21,660 --> 00:29:25,163 典膳と西海屋…。 376 00:29:25,163 --> 00:29:28,166 ふらちなことを申すと ただではおかぬぞ。 377 00:29:28,166 --> 00:29:32,304 ならば 明日 清国特使謁見の場において➡ 378 00:29:32,304 --> 00:29:36,174 白日の下に その証拠 さらけ出してご覧に入れます。 379 00:29:36,174 --> 00:29:39,511 その証拠が見つけ出せなかった その時は どうする! 380 00:29:39,511 --> 00:29:43,015 腹を切らせよう。 381 00:29:43,015 --> 00:29:45,517 余が約束する。 382 00:29:53,191 --> 00:29:55,193 殿! 383 00:29:57,529 --> 00:29:59,865 (典膳)殿…。 384 00:29:59,865 --> 00:30:02,067 何か…? 385 00:30:05,537 --> 00:30:08,206 (いななき) 386 00:30:08,206 --> 00:30:10,542 はい! 387 00:30:10,542 --> 00:30:15,847 はい! はい! 殿…。殿!殿! 388 00:30:23,221 --> 00:30:29,227 こたびは 大変なお役目のようですな。 389 00:30:32,931 --> 00:30:39,638 いや~… 若なら おできになります。 390 00:30:42,240 --> 00:30:45,077 源さん➡ 391 00:30:45,077 --> 00:30:52,784 無事に戻ったら 源さんも お役に戻ってはくれぬか? 392 00:30:54,586 --> 00:30:58,090 頼んだよ。 393 00:30:58,090 --> 00:31:00,025 いいね? 394 00:31:00,025 --> 00:31:05,330 この年寄りを まだ こき使うおつもりですか。 395 00:31:05,330 --> 00:31:07,699 フフフ…。 396 00:31:07,699 --> 00:31:13,872 いや… ご無事にお戻りになることを➡ 397 00:31:13,872 --> 00:31:17,743 願ってます。 うん。 398 00:31:17,743 --> 00:31:34,259 ♬~ 399 00:31:42,234 --> 00:31:46,738 (伊生)そこへ控えおる者たちは 何者でござるか。 400 00:31:46,738 --> 00:31:52,077 長崎の廻船問屋 西海屋でございます。 401 00:31:52,077 --> 00:31:59,751 我ら使節一行の江戸入りに際し 格別に世話になった者たちなんです。 402 00:31:59,751 --> 00:32:04,523 西海屋半右衛門でございます。 403 00:32:04,523 --> 00:32:06,558 その長持ちは何だ? 404 00:32:06,558 --> 00:32:13,198 はっ これは わたくしどもより上様への 手土産でございます。 405 00:32:13,198 --> 00:32:18,870 下野 特使の随行ならば構わぬ。 はっ。 406 00:32:18,870 --> 00:32:23,542 ありがとうござりまする。 407 00:32:23,542 --> 00:32:29,214 ⚟上様 おな~り~! 408 00:32:29,214 --> 00:32:36,888 (太鼓の音) 409 00:32:36,888 --> 00:32:40,225 大岡殿! 越前! 410 00:32:40,225 --> 00:32:42,561 大岡? 411 00:32:42,561 --> 00:32:45,464 清国使節の方々に申し上げる。 412 00:32:45,464 --> 00:32:53,738 私は 将軍にあらず。 江戸 南町奉行 大岡越前守忠相と申す者でござる。 413 00:32:53,738 --> 00:32:57,442 (中国語で) 414 00:33:02,314 --> 00:33:07,152 本日の謁見の場において 上様のお命を狙う大悪人吟味のため➡ 415 00:33:07,152 --> 00:33:10,856 ご使者への非礼も顧みず このような手段にいでたること➡ 416 00:33:10,856 --> 00:33:13,658 幾重にも おわびつかまつります。 417 00:33:15,527 --> 00:33:20,031 越前…。 左近将監様に申し上げます。 418 00:33:20,031 --> 00:33:28,707 そこにおる西海屋こそ 海賊卍一味の頭目 吉祥天半右衛門! 419 00:33:28,707 --> 00:33:31,910 上様のお命を狙う者! 420 00:33:34,346 --> 00:33:38,216 ご一行には 暫時 この場を外していただきますよう➡ 421 00:33:38,216 --> 00:33:41,720 お願い申し上げる。 伊生殿。 422 00:33:41,720 --> 00:33:44,422 (伊生)さあ こちらへ。 423 00:33:47,225 --> 00:33:49,561 通詞の澄明! 424 00:33:49,561 --> 00:33:54,432 お主は ここにいてもらわねばならん。 悪党どもの一味なのであろう。 425 00:33:54,432 --> 00:34:00,205 大岡様 わたくしを海賊の頭目だなどと➡ 426 00:34:00,205 --> 00:34:04,075 何を証拠に そのようなことを申されるのか➡ 427 00:34:04,075 --> 00:34:07,078 分かりませぬなあ。 黙れ! 428 00:34:08,847 --> 00:34:13,318 その方 尾張の側役 加納典膳を扇動し➡ 429 00:34:13,318 --> 00:34:18,156 大納言宗春様を巻き込んでの 陰謀をはかり➡ 430 00:34:18,156 --> 00:34:24,696 清国使節の謁見に乗じて 上様暗殺をたくらんだこと 明々白々! 431 00:34:24,696 --> 00:34:30,201 ですから 何を証拠に そのようなことを? 432 00:34:30,201 --> 00:34:35,006 その方が乗っ取った西海屋の娘 ふみえが教えてくれたのだ。 433 00:34:36,975 --> 00:34:39,878 使節の通詞が殺されたのです! 434 00:34:39,878 --> 00:34:41,813 (銃声) 435 00:34:41,813 --> 00:34:43,815 (ふみえの悲鳴) 436 00:34:45,550 --> 00:34:47,552 やっ。 437 00:34:49,220 --> 00:34:51,723 藤七。 へい。 438 00:34:53,224 --> 00:34:56,728 (ふみえ)すり替わった通詞は 西海屋が送り込んだ偽者で➡ 439 00:34:56,728 --> 00:34:59,064 短筒使いの名人。 440 00:34:59,064 --> 00:35:02,033 それを知ったために 私は狙われていたのです。 441 00:35:02,033 --> 00:35:10,508 大岡様ともあろうお方が 小娘の ざれ言に惑わされるとは➡ 442 00:35:10,508 --> 00:35:13,311 話になりませんなあ。 443 00:35:13,311 --> 00:35:15,847 ⚟(橋田)証人ならば ここにおる!➡ 444 00:35:15,847 --> 00:35:21,519 江戸南町奉行所同心 村上源次郎だ! うん? 445 00:35:21,519 --> 00:35:27,192 三島で斬った この顔 覚えてねえのか。 こっちは おめえの面 忘れちゃいねえ! 446 00:35:27,192 --> 00:35:30,195 (もみ合う声と刺す音) おっ! 447 00:35:38,703 --> 00:35:46,444 おのれ! 生きていたのか~! 448 00:35:46,444 --> 00:35:49,414 撃て! 449 00:35:49,414 --> 00:35:51,416 (銃声) 450 00:35:56,554 --> 00:36:00,825 これまでだ半右衛門。 潔く縛につけ! 451 00:36:00,825 --> 00:36:04,662 しゃらくせえ。 おう おめえら! 452 00:36:04,662 --> 00:36:10,468 こうなりゃ 暴れるだけ暴れて 海賊の意地 見せろい! 453 00:36:10,468 --> 00:36:12,470 (手下たち)へい! 454 00:36:14,372 --> 00:36:19,177 御用だ! 御用だ! 神妙にしろい! 455 00:36:19,177 --> 00:36:21,112 (喚声) 456 00:36:21,112 --> 00:36:52,544 ♬~ 457 00:36:52,544 --> 00:36:54,746 キエ~! 458 00:36:57,215 --> 00:37:00,718 あっ。 うっ。 459 00:37:03,488 --> 00:37:13,164 その方が乗っ取った 西海屋の兄と妹がな➡ 460 00:37:13,164 --> 00:37:18,970 立派に仇を討ったということ➡ 461 00:37:18,970 --> 00:37:21,473 思い知るがよい! 462 00:37:27,679 --> 00:37:31,382 引っ立てい! (同心たち)はっ! 463 00:37:39,691 --> 00:37:43,862 <こうして 吉宗暗殺のたくらみは 泡と消え➡ 464 00:37:43,862 --> 00:37:48,533 このあと 吉宗は 清国特使 王芳に謝罪し➡ 465 00:37:48,533 --> 00:37:51,836 謁見は 無事終わった> 466 00:38:00,044 --> 00:38:02,013 (刺す音) 467 00:38:02,013 --> 00:38:09,487 <側役 加納典膳は 宗春の命により自決。➡ 468 00:38:09,487 --> 00:38:14,359 この後 宗春の政策は精彩を欠き始め➡ 469 00:38:14,359 --> 00:38:18,163 数年後には 家老たちのはかりごとにより➡ 470 00:38:18,163 --> 00:38:20,999 隠居謹慎を命ぜられ➡ 471 00:38:20,999 --> 00:38:24,035 それは 宗春が亡くなる その時まで➡ 472 00:38:24,035 --> 00:38:26,037 解けなかったという> 473 00:38:37,448 --> 00:38:43,855 ♬~ 474 00:38:43,855 --> 00:38:46,691 お役復帰 おめでとうございます! 475 00:38:46,691 --> 00:38:49,194 (一同)おめでとうございます! 476 00:38:49,194 --> 00:38:53,198 な… 何でえ おめえら。 477 00:38:53,198 --> 00:38:55,333 よせやい 気色悪い。 478 00:38:55,333 --> 00:38:58,870 そんな言い方ないでしょ。 そうですよ。 今日はお祝いです。 479 00:38:58,870 --> 00:39:02,473 さあさあさあさあ。 おうおう さあさあ さあさあさあ。 480 00:39:02,473 --> 00:39:05,376 (一同)おお~。 481 00:39:05,376 --> 00:39:07,645 さっ まずは一献。 482 00:39:07,645 --> 00:39:11,282 ほどほどにお願いします。 まだまだなのですから。 483 00:39:11,282 --> 00:39:16,654 そうですよね 若くないから。 お秀… すいません 旦那。 484 00:39:16,654 --> 00:39:19,691 いいってことよ。 けどな➡ 485 00:39:19,691 --> 00:39:23,161 おめえらが だらしねえから 俺が戻ることになったんだ。 486 00:39:23,161 --> 00:39:25,096 (4人)はい! 487 00:39:25,096 --> 00:39:30,501 お奉行の口から「是非に戻ってくれ」なんて 言わせるとは➡ 488 00:39:30,501 --> 00:39:32,837 ほんと だらしねえよ。 489 00:39:32,837 --> 00:39:36,674 全くもって。そのとおりですよ 旦那。 ほんと ほんと。 490 00:39:36,674 --> 00:39:39,711 何が「ほんと ほんと」だ。 調子合わせやがって。 491 00:39:39,711 --> 00:39:42,480 十手 取り上げたらどうですか? そいつはいいや。 492 00:39:42,480 --> 00:39:44,415 (笑い声) 493 00:39:44,415 --> 00:39:51,189 (騒がしい しゃべり声) 494 00:39:51,189 --> 00:39:54,192 おい。 どうかしましたか? 495 00:39:54,192 --> 00:39:56,494 いや 何でもねえよ。 496 00:40:03,901 --> 00:40:06,537 うめえなあ。 497 00:40:06,537 --> 00:40:11,743 おめえらと飲む酒は やっぱりうめえや。 498 00:40:15,713 --> 00:40:19,584 さっ これで いつもどおりだ。 お秀 うまいもん作るぞ! 499 00:40:19,584 --> 00:40:22,353 あいよ! よし! 俺らも飲もう! 500 00:40:22,353 --> 00:40:24,422 飲むぞ飲むぞ! 村上さん どうぞ。 501 00:40:24,422 --> 00:40:26,424 少しずつ…。 502 00:40:30,094 --> 00:40:34,365 お奉行様には お世話になりました。 503 00:40:34,365 --> 00:40:38,236 私こそ 世話になった。 504 00:40:38,236 --> 00:40:42,106 これを持って 長崎奉行を訪ねるといい。 505 00:40:42,106 --> 00:40:45,109 お前たちの暮らし向きについて 頼んである。 506 00:40:46,911 --> 00:40:49,213 ありがとうございます! 507 00:40:52,784 --> 00:40:56,254 どうぞ お元気でね。 508 00:40:56,254 --> 00:41:00,858 はい。 509 00:41:00,858 --> 00:41:08,032 奥様に頂いた このかんざし。 とてもうれしかったです。 510 00:41:08,032 --> 00:41:12,203 優しくしてもらって 私…。 511 00:41:12,203 --> 00:41:14,505 よいのです。 512 00:41:16,708 --> 00:41:20,011 (お花)あの… これ。 513 00:41:24,882 --> 00:41:27,719 (求次郎)お弁当だよ。 ありがとうございます。 514 00:41:27,719 --> 00:41:30,555 (木戸の開閉音) 上様! 515 00:41:30,555 --> 00:41:32,757 (ふみえ)えっ! 516 00:41:34,425 --> 00:41:39,063 よい しのびじゃ。 517 00:41:39,063 --> 00:41:43,568 ふみえと申したな。 はい。 518 00:41:43,568 --> 00:41:48,873 お前のおかげで 命が救われた。 その礼を言いたくてな。 519 00:41:51,242 --> 00:41:53,244 かたじけない。 520 00:41:53,244 --> 00:41:56,047 もったいのうございます。 521 00:41:59,751 --> 00:42:04,021 しのぶか。 はい。 522 00:42:04,021 --> 00:42:09,193 お前の父も 私を助けてくれた。 523 00:42:09,193 --> 00:42:14,899 父を誇りに これからも生きていけよ。はい! 524 00:42:18,903 --> 00:42:22,707 よい子じゃ。 525 00:42:22,707 --> 00:42:25,043 よい子じゃ。 526 00:42:25,043 --> 00:42:30,915 ♬~ 527 00:42:30,915 --> 00:42:38,589 <自らの命を救ってくれた市井の娘に 頭を下げる吉宗。➡ 528 00:42:38,589 --> 00:42:45,063 この類いまれな 民の心に寄り添う八代将軍の身を➡ 529 00:42:45,063 --> 00:42:52,570 これからも守らねばならぬと 心に誓う忠相であった>