1 00:00:07,619 --> 00:00:10,119 積もるかもということなんですね。 ≫電気止まってますので。 2 00:00:10,372 --> 00:00:12,872 ≫ということで先週、非常に たくさん雪が降りました。 3 00:00:13,308 --> 00:00:15,808 積雪として5cmから6cmと いわれていましたけど。 4 00:02:33,932 --> 00:02:35,601 (お伝)そもそも この大奥が おかしくなったのは➡ 5 00:02:35,601 --> 00:02:39,605 そなたが来てからじゃ。 この疫病神。 6 00:02:39,605 --> 00:02:43,609 嫌いじゃ。 嫌いじゃ! 嫌いじゃ! 7 00:02:43,609 --> 00:02:45,209 (安子の悲鳴) 8 00:02:46,945 --> 00:02:48,545 (安子)ああっ… あっ。 9 00:02:56,939 --> 00:03:00,609 (安子)あっ。 あっ…。 10 00:03:00,609 --> 00:03:04,909 (せきこみ) 11 00:03:11,603 --> 00:03:17,903 (安子)誰か! 誰か! 誰か! 12 00:03:23,265 --> 00:03:25,601 (成住)⦅そなたは 生きぬけ。➡ 13 00:03:25,601 --> 00:03:33,901 そして そなた自身と そなたの子を 守りぬけ⦆ 14 00:03:39,931 --> 00:03:42,601 (成貞)⦅そなたの その命➡ 15 00:03:42,601 --> 00:03:47,956 阿久里と成住が 身を捨てて 守った命であること➡ 16 00:03:47,956 --> 00:03:50,275 ゆめゆめ 忘るるな⦆ 17 00:03:50,275 --> 00:03:56,932 (阿久里)⦅「安子のこと くれぐれも お願い申し候。➡ 18 00:03:56,932 --> 00:04:02,232 安子にだけは 災いの降りかからぬよう」⦆ 19 00:04:08,960 --> 00:04:15,267 母上。 お力を。 20 00:04:15,267 --> 00:04:31,933 ♬~ 21 00:04:31,933 --> 00:04:49,935 ♬~ 22 00:04:49,935 --> 00:04:51,935 くっ…。 23 00:05:14,276 --> 00:05:17,612 (音羽)安子様!?➡ 24 00:05:17,612 --> 00:05:22,267 安子様!? 安子様!? しっかりなさいませ。 25 00:05:22,267 --> 00:05:27,606 安子様! 安子様! 安子様! 26 00:05:27,606 --> 00:05:33,945 ♬~ (テーマ曲) 27 00:05:33,945 --> 00:05:49,277 ♬~ 28 00:05:49,277 --> 00:05:53,877 (あえぐ声) 29 00:05:56,268 --> 00:06:02,268 (成住)⦅安子。 そなたは生きぬけ。 そなたの子を 守りぬけ⦆ 30 00:06:13,935 --> 00:06:18,623 (綱吉)安子。 安子。➡ 31 00:06:18,623 --> 00:06:22,923 安子。 いま少しの辛抱ぞ。 32 00:06:25,614 --> 00:06:33,214 わしが ついていてやる。 安堵致せ。 死ぬな。 33 00:06:39,611 --> 00:06:41,279 (うめき声) 34 00:06:41,279 --> 00:06:43,949 (綱吉)安子! 安子! 35 00:06:43,949 --> 00:06:48,937 (安子の うめき声) (綱吉)安子! 安子! 36 00:06:48,937 --> 00:06:54,609 (音羽)<将軍家の 二人目の若君が 産声を上げたのは➡ 37 00:06:54,609 --> 00:06:58,263 明け方のことにございました> 38 00:06:58,263 --> 00:07:03,602 (赤子の泣き声) 39 00:07:03,602 --> 00:07:07,956 若君の ご誕生にございます。 40 00:07:07,956 --> 00:07:10,609 (女中たち) おめでとうございます。 41 00:07:10,609 --> 00:07:13,945 <新たなる若君の ご誕生の知らせは➡ 42 00:07:13,945 --> 00:07:17,599 江戸城を 飛ぶように 駆け巡ったのでございます> 43 00:07:17,599 --> 00:07:20,936 (侍女)ただいま 若君様 ご誕生あそばしてございます。 44 00:07:20,936 --> 00:07:22,938 (中臈たち)おめでとうございます。 45 00:07:22,938 --> 00:07:24,940 (桂昌院)誠か!? 46 00:07:24,940 --> 00:07:28,610 どちらじゃ? (侍女)若君にございます。 47 00:07:28,610 --> 00:07:39,938 ♬~ 48 00:07:39,938 --> 00:07:47,612 <桂昌院様は 若君のご誕生を 手放しで お喜びにございました> 49 00:07:47,612 --> 00:07:54,603 安子殿。 ようなされた。 若君とは お手柄じゃ。 50 00:07:54,603 --> 00:08:00,275 (桂昌院の あやす声) 51 00:08:00,275 --> 00:08:04,946 <長丸という お名を お授かりになった 吾子様は➡ 52 00:08:04,946 --> 00:08:08,934 それまでの ご多難な いきさつが 嘘のように➡ 53 00:08:08,934 --> 00:08:11,603 お健やかに お育ちになり➡ 54 00:08:11,603 --> 00:08:18,203 大奥には表向き 平穏無事な日々が 続いたのでございます> 55 00:08:20,278 --> 00:08:23,265 <この頃から 上様は➡ 56 00:08:23,265 --> 00:08:28,937 安子様と長丸君の お側にのみ 飽くことなく➡ 57 00:08:28,937 --> 00:08:35,944 長い時を お過ごしになることが 多くなってまいりました> 58 00:08:35,944 --> 00:08:38,613 (安子)上様。 (綱吉)うん? 59 00:08:38,613 --> 00:08:43,268 長丸が いとおしゅうございますか? 60 00:08:43,268 --> 00:08:48,568 おうよ。 我が子が いとしゅうない 親が おるものか。 61 00:08:50,942 --> 00:08:56,264 仮に 長丸が姫であったとしたら いかがです?➡ 62 00:08:56,264 --> 00:08:59,935 同じようには いとしゅうは ございますまい。 63 00:08:59,935 --> 00:09:02,235 なぜ そのようなことを…。 64 00:09:08,276 --> 00:09:13,598 そうか。 安子。 次は 姫が欲しいか? 65 00:09:13,598 --> 00:09:16,601 いえ…。 (綱吉)うん? 66 00:09:16,601 --> 00:09:19,287 は… はい。 67 00:09:19,287 --> 00:09:25,276 ははは。 そうか そうか。 次は 姫が欲しいか。 68 00:09:25,276 --> 00:09:28,947 (綱吉の笑い声) 69 00:09:28,947 --> 00:09:30,947 (綱吉)ほーら。 長丸。 70 00:13:06,614 --> 00:13:09,934 (徳松)待って! 返せ! 71 00:13:09,934 --> 00:13:13,234 (お伝)これ 徳松。 これ。 72 00:13:25,266 --> 00:13:27,266 お伝の方様。 73 00:13:34,275 --> 00:13:37,278 湯殿での出来事➡ 74 00:13:37,278 --> 00:13:43,278 私は 上様にも どなたにも 申し上げるつもりはございませぬ。 75 00:13:45,270 --> 00:13:49,870 何故か お分かりですか? 76 00:13:52,277 --> 00:13:57,277 あなた様が 二人のお子の 母君だからです。 77 00:14:05,940 --> 00:14:08,610 (安子)母上が 大奥を追われたら➡ 78 00:14:08,610 --> 00:14:11,210 お子たちは いかがなさいますでしょう。 79 00:14:14,933 --> 00:14:20,605 母をなくした子ほど ふびんな者は ございますまい。 80 00:14:20,605 --> 00:14:25,944 その上に お子たちは お立場もなくされましょう。 81 00:14:25,944 --> 00:14:30,598 それも 一生のことにございます。 82 00:14:30,598 --> 00:14:35,270 言いがかりも大概になさいませ。 私には 何のことやら。 83 00:14:35,270 --> 00:14:39,270 吹上の石段で 草履の鼻緒が切れた時に 一度。 84 00:14:40,942 --> 00:14:42,610 (安子の悲鳴) 85 00:14:42,610 --> 00:14:45,947 (成貞)⦅ああーっ。 うわーっ。 うっ…⦆ 86 00:14:45,947 --> 00:14:50,601 此度が 二度目のご忠告に ございます。 87 00:14:50,601 --> 00:14:55,940 三度目は ないものと お心得ください。 88 00:14:55,940 --> 00:15:10,605 ♬~ 89 00:15:10,605 --> 00:15:13,205 (お伝)世継ぎは 徳松じゃ! 90 00:15:17,945 --> 00:15:21,933 上様の ご寵愛が いかに 移ろうとも➡ 91 00:15:21,933 --> 00:15:25,937 我が子 徳松が お世継ぎである事は…。 92 00:15:25,937 --> 00:15:31,626 その事だけは そなたには譲らぬ。 覚えておくがよい。 93 00:15:31,626 --> 00:15:41,269 ♬~ 94 00:15:41,269 --> 00:15:52,947 ♬~ 95 00:15:52,947 --> 00:15:54,932 (右衛門佐)では あれは やはり➡ 96 00:15:54,932 --> 00:15:58,269 お伝の方様の お仕打ちにございましたか。 97 00:15:58,269 --> 00:16:03,569 (安子)この事は どうか ご他言なさらないで頂けますか? 98 00:16:05,276 --> 00:16:08,279 お伝の方様が かほどに➡ 99 00:16:08,279 --> 00:16:11,599 お世継ぎに ご執着しておられるなら➡ 100 00:16:11,599 --> 00:16:15,269 私は お譲りしてもよいと 思うているのです。 101 00:16:15,269 --> 00:16:18,569 さようにございますか? 102 00:16:22,276 --> 00:16:24,946 私は 子を産んで➡ 103 00:16:24,946 --> 00:16:30,601 むしろ あの方のお気持ちも 分かるようになりました。 104 00:16:30,601 --> 00:16:36,941 徳松君かわいさの余り お目が 曇られたようになってしまわれた➡ 105 00:16:36,941 --> 00:16:38,941 その お心が。 106 00:16:40,945 --> 00:16:44,945 (鈴の音) 107 00:17:04,285 --> 00:17:13,277 (お伝)「父子 親有り 君臣 義有り」 (綱吉)うん? 108 00:17:13,277 --> 00:17:23,287 (お伝)「夫婦 別有り 長幼 序有り 朋友 信有り」 109 00:17:23,287 --> 00:17:27,608 (綱吉)「孟子」じゃな。 はい。 110 00:17:27,608 --> 00:17:30,294 右衛門佐様の お講義に 出させて頂いて➡ 111 00:17:30,294 --> 00:17:33,598 私も感じるところが ございました。 112 00:17:33,598 --> 00:17:37,268 書を読み 知性を磨くことこそ➡ 113 00:17:37,268 --> 00:17:41,268 上様の お側近く侍る 女子の務めではないかと。 114 00:17:42,940 --> 00:17:47,945 (綱吉)それは感心じゃな。 で 今は どの辺りを読んでおる? 115 00:17:47,945 --> 00:17:51,933 (お伝)はい。 謄文公の上巻にございます。 116 00:17:51,933 --> 00:17:56,270 幼き者と 年長の者との間には 秩序が肝要➡ 117 00:17:56,270 --> 00:18:00,274 年長の者を尊ぶべしとの 教えが出てまいります。 118 00:18:00,274 --> 00:18:02,274 (綱吉)うむ。 119 00:18:11,936 --> 00:18:15,606 「孟子」には ご造けいの深い 上様のこと。 120 00:18:15,606 --> 00:18:18,626 よもや その教えに おもとりに なることは なさるまいと➡ 121 00:18:18,626 --> 00:18:21,279 お信じ申し上げておりまする。 122 00:18:21,279 --> 00:18:23,279 何のことじゃ? 123 00:18:29,954 --> 00:18:36,954 ただ おひと言 世継ぎは徳松にと お書きになって頂けませぬか? 124 00:18:53,611 --> 00:18:55,911 くどいぞ 伝。 125 00:18:58,266 --> 00:19:03,271 そなたは ただの側室。 さかしらに 学問を振りかざし➡ 126 00:19:03,271 --> 00:19:05,273 「孟子」の一節など 持ち出して➡ 127 00:19:05,273 --> 00:19:10,273 主君に 教えを垂れようとするは せん越至極じゃ! 128 00:19:11,946 --> 00:19:13,546 上様! 129 00:19:16,601 --> 00:19:20,601 久々に 情けをかけてやろうと 思うたものを。 130 00:19:22,273 --> 00:19:26,277 そなたには 嫌気がさしたわ。 131 00:19:26,277 --> 00:19:29,277 (お伝)上様! 上様! 132 00:19:34,602 --> 00:19:37,605 (信子の笑い声) 133 00:19:37,605 --> 00:19:39,607 (信子)よい気味 よい気味。➡ 134 00:19:39,607 --> 00:19:43,611 安子殿。 ここが 攻め時です。➡ 135 00:19:43,611 --> 00:19:46,614 長丸君を世継ぎにするという 言質を➡ 136 00:19:46,614 --> 00:19:50,601 一刻も早う 上さんから お取りになることや。➡ 137 00:19:50,601 --> 00:19:57,275 わたしが 後ろ盾になりまする。 ほほほほ。 138 00:19:57,275 --> 00:19:59,610 御台様。 (信子)うん? 139 00:19:59,610 --> 00:20:02,280 ありがたい仰せにございますが➡ 140 00:20:02,280 --> 00:20:06,267 そのことは どうか ご勘弁くださいませ。 141 00:20:06,267 --> 00:20:08,619 何と? 142 00:20:08,619 --> 00:20:13,941 ご長男の徳松君を 差し置いて 我が子 長丸を世継ぎに推せば➡ 143 00:20:13,941 --> 00:20:16,961 あちこちに 恨みを買いましょう。 144 00:20:16,961 --> 00:20:20,264 その恨みを受けて 長丸が 生きていくとすれば➡ 145 00:20:20,264 --> 00:20:22,864 親として 忍びないことにございます。 146 00:20:30,941 --> 00:20:33,277 今更 何を申される!? 147 00:20:33,277 --> 00:20:36,931 お伝の鼻を明かし この大奥で 勝者となるためにこそ➡ 148 00:20:36,931 --> 00:20:42,269 そなた お子を産みなさったのでは ないのか? 149 00:20:42,269 --> 00:20:47,608 そのためにこそ 我らは 手を取り合うてまいったのじゃ。 150 00:20:47,608 --> 00:20:53,280 のう 右衛門佐? (右衛門佐)御台様。 151 00:20:53,280 --> 00:20:57,280 安子様のおっしゃることが 道理にございます。 152 00:21:01,605 --> 00:21:03,605 何やて? 153 00:21:05,292 --> 00:21:11,599 ご長男を差し置いて ご次男を 世継ぎにするは 公正を欠くこと。 154 00:21:11,599 --> 00:21:16,199 いたずらに 恨みを買うは 得策ではございませぬ。 155 00:21:17,938 --> 00:21:23,277 右衛門佐。 そなたまで 何を言わしゃる? 156 00:21:23,277 --> 00:21:28,599 御台様。 長丸は 私の子です。 157 00:21:28,599 --> 00:21:34,599 子の行く末は 私に 決めさせて頂けませぬか。 158 00:21:38,943 --> 00:21:41,946 <右衛門佐様と 安子様が➡ 159 00:21:41,946 --> 00:21:47,268 ご自分の知らぬ間に いつしか お心を通わせていたこと。➡ 160 00:21:47,268 --> 00:21:50,604 それが あるいは 御台様には➡ 161 00:21:50,604 --> 00:21:55,943 安子様の裏切り ご変節と見えたのでしょうか。➡ 162 00:21:55,943 --> 00:22:00,614 安子様と お伝の方様の間で ただ一人➡ 163 00:22:00,614 --> 00:22:03,601 お子を お持ちになれぬ 苦しみが➡ 164 00:22:03,601 --> 00:22:07,901 御台様のお目を 曇らせたのでしょうか> 165 00:22:09,607 --> 00:22:15,613 <そして この頃 もう一つ ひそかな たくらみが➡ 166 00:22:15,613 --> 00:22:18,913 進みつつあったのでございます> 167 00:22:27,942 --> 00:22:30,945 (近習)十尺六寸にございます。 (近侍)お見事。 168 00:22:30,945 --> 00:22:34,545 (近侍たち)お見事にございます。 (綱吉の笑い声) 169 00:22:36,934 --> 00:22:40,934 (綱吉)吉保。 ここに参れ。 (柳沢)はっ。 170 00:22:42,940 --> 00:22:46,610 (綱吉)ああーっ。 退屈 退屈。 退屈極まりない。 171 00:22:46,610 --> 00:22:50,598 何とかしてくれ。 (柳沢)ははっ。 172 00:22:50,598 --> 00:22:54,935 ほんとは 安子と長丸の側に おりたいのじゃが➡ 173 00:22:54,935 --> 00:22:58,606 あそこにおると 母上が よい顔をなさらぬ故➡ 174 00:22:58,606 --> 00:23:00,608 我慢しておる。 175 00:23:00,608 --> 00:23:07,598 それなれば 上様。 私の屋敷で お暇を お慰めあそばしては?➡ 176 00:23:07,598 --> 00:23:12,898 染子も お待ちしております故。 染子? 177 00:23:14,605 --> 00:23:16,605 染子とは 誰じゃ? 178 00:23:21,612 --> 00:23:25,266 ああー。 あの女子か。 179 00:23:25,266 --> 00:23:36,944 ♬~ 180 00:23:36,944 --> 00:23:56,931 ♬~ 181 00:23:56,931 --> 00:24:16,934 ♬~ 182 00:24:16,934 --> 00:24:30,614 ♬~ 183 00:24:30,614 --> 00:24:35,269 (染子)うっ。 うっ… あっ。 184 00:24:35,269 --> 00:24:40,608 (染子の うめき声) 185 00:24:40,608 --> 00:24:42,908 (綱吉)何をしておる!? 186 00:24:45,613 --> 00:24:47,615 (柳沢)まさか このような粗相をするとは➡ 187 00:24:47,615 --> 00:24:49,600 思いも寄りませんでした。➡ 188 00:24:49,600 --> 00:24:51,936 上様の閨にての あのような振る舞い➡ 189 00:24:51,936 --> 00:24:55,940 何なりと ご処分を お申しつけくださいませ。 190 00:24:55,940 --> 00:24:58,940 (綱吉)殺せと申したら いかがする? 191 00:25:04,265 --> 00:25:08,865 殺せるのか。 上様の お下知であれば。 192 00:25:13,941 --> 00:25:18,941 吉保。 無理をするな。 193 00:25:21,265 --> 00:25:24,565 あの女 そなたに 惚れているのであろう。 194 00:25:29,273 --> 00:25:33,277 (染子)上様とのお閨に侍る時➡ 195 00:25:33,277 --> 00:25:41,602 私の心は 二つに 裂かれているのです。 196 00:25:41,602 --> 00:25:46,941 殿のお役に立てて うれしいという思いと➡ 197 00:25:46,941 --> 00:25:56,541 殿に 見捨てられたという 悲しみの 二つに。 198 00:25:59,603 --> 00:26:08,903 上様に添う度 心が 少しずつ ひび割れて 壊れていくのです。 199 00:26:20,941 --> 00:26:28,949 心が すっかり壊れて 何も感じぬようになったら➡ 200 00:26:28,949 --> 00:26:35,949 殿をお慕いする 私の気持ちも きっと消えてなくなるのでしょう。 201 00:26:39,610 --> 00:26:50,270 そうなる前に 命を絶ちとうございました。 202 00:26:50,270 --> 00:27:06,937 ♬~ 203 00:27:06,937 --> 00:27:09,940 (柳沢)許せ 染子。➡ 204 00:27:09,940 --> 00:27:16,597 悪かった。 もう二度と このような思いはさせぬ。 205 00:27:16,597 --> 00:27:32,613 ♬~ 206 00:27:32,613 --> 00:27:39,603 <柳沢様は まるで お心の傷を 癒して差し上げるかのように➡ 207 00:27:39,603 --> 00:27:42,272 その夜から 幾晩も続けて➡ 208 00:27:42,272 --> 00:27:46,572 染子様を お抱きになったので ございます> 209 00:31:39,943 --> 00:31:42,612 <明けて その年の春 江戸城では➡ 210 00:31:42,612 --> 00:31:48,935 数えで 二歳を迎えられた 長丸君の 祝いの宴が催され➡ 211 00:31:48,935 --> 00:31:55,609 安子様のご権勢は お伝の方様 御台所 信子様をしのぎ➡ 212 00:31:55,609 --> 00:32:00,263 ますます 際立って 輝いてまいりました> 213 00:32:00,263 --> 00:32:05,936 (掛け声) 214 00:32:05,936 --> 00:32:15,946 ♬(太鼓と笛の音) 215 00:32:15,946 --> 00:32:17,931 (一同)ああーっ!? 216 00:32:17,931 --> 00:32:21,601 (笑い声) (秀尾)申し訳ございません。 217 00:32:21,601 --> 00:32:29,901 (曲芸師)申し訳ありません。 おわびに 私がご覧に入れまする。 218 00:32:31,611 --> 00:32:34,598 傘でございます。 (秀尾)はい。 219 00:32:34,598 --> 00:32:37,934 (掛け声) 220 00:32:37,934 --> 00:32:39,936 ♬(太鼓と笛の音) 221 00:32:39,936 --> 00:32:44,274 回りました。 どうもありがとうございます。 222 00:32:44,274 --> 00:32:55,936 ♬(太鼓と笛の音) 223 00:32:55,936 --> 00:32:59,606 (一同)いよーっ。 はい。➡ 224 00:32:59,606 --> 00:33:04,606 おめでとうございます。 225 00:33:32,606 --> 00:33:35,609 お久しゅうございます。 226 00:33:35,609 --> 00:33:37,611 (綱吉)怪我は治ったか? 227 00:33:37,611 --> 00:33:42,599 (成貞)はい。 お陰さまをもちまして。 228 00:33:42,599 --> 00:33:47,954 (綱吉)今日は 無礼講じゃ。 もっと 近う参れ。 近う。 229 00:33:47,954 --> 00:33:49,954 (成貞)ははっ。 230 00:33:51,608 --> 00:33:55,908 (綱吉)安子。 成貞に 孫を抱かせてやれ。 231 00:33:58,265 --> 00:34:00,265 はい。 232 00:34:09,609 --> 00:34:16,609 (成貞)おおお…。 ははは。 233 00:34:18,268 --> 00:34:25,868 ようござったな。 安子。 いや…。 安子様。 234 00:34:28,295 --> 00:34:30,263 はい。 235 00:34:30,263 --> 00:34:37,563 よかった。 ほんとに よかった。 はい…。 236 00:34:41,274 --> 00:34:44,611 (成貞と安子の笑い声) 237 00:34:44,611 --> 00:34:46,613 (成貞の あやす声) 238 00:34:46,613 --> 00:35:01,945 ♬~ 239 00:35:01,945 --> 00:35:08,602 ♬~ 240 00:35:08,602 --> 00:35:10,602 (お伝)柳沢様。 241 00:35:16,626 --> 00:35:19,930 (柳沢)徳松君も ご立派になられましたな。 242 00:35:19,930 --> 00:35:22,230 (お伝)ええ まあ。 243 00:35:23,934 --> 00:35:26,937 ≪(徳松)吉保。 はっ。 244 00:35:26,937 --> 00:35:29,940 (徳松)そなたに だんごをやる。 (柳沢)ほほう。➡ 245 00:35:29,940 --> 00:35:32,609 これは これは。 うまそうな だんごにございますな。 246 00:35:32,609 --> 00:35:34,611 (徳松)食うてみよ。 うまいぞ。 247 00:35:34,611 --> 00:35:39,611 これ! そのように汚い物を。 食うまねをしただけです。 248 00:35:43,270 --> 00:35:45,272 あれぐらいの お年になると➡ 249 00:35:45,272 --> 00:35:48,942 毒とお教えしたものを 食さぬ 分別は おありです。 250 00:35:48,942 --> 00:35:54,598 危ないのは 歩き始めたばかりの 小さき頃。 251 00:35:54,598 --> 00:35:59,598 さよう。 長丸君のお年頃か。 252 00:36:01,605 --> 00:36:07,605 確かに その頃 徳松を見張るにも 苦労しました。 253 00:36:09,613 --> 00:36:13,600 この季節は 庭に落ちた青梅など お口にしようものなら➡ 254 00:36:13,600 --> 00:36:16,603 たちどころに 毒にあたって➡ 255 00:36:16,603 --> 00:36:19,903 お命を落とすことも ございましょう。 256 00:36:24,611 --> 00:36:29,933 お方様も お気をつけあそばされませ。 257 00:36:29,933 --> 00:36:49,936 ♬~ 258 00:36:49,936 --> 00:36:54,941 (でんでん太鼓の音) 259 00:36:54,941 --> 00:36:57,944 (小山)どうぞ。 (安子)あら。 はい。 260 00:36:57,944 --> 00:36:59,929 (中臈たちの笑い声) 261 00:36:59,929 --> 00:37:03,600 よいか 徳松? この青い梅は そなたは 口にしてはならぬ。 262 00:37:03,600 --> 00:37:06,936 長丸君に お勧めするのじゃぞ。 そなたには 毒でも➡ 263 00:37:06,936 --> 00:37:09,606 あのくらいの幼子には よいものなのじゃ。➡ 264 00:37:09,606 --> 00:37:13,943 早う 知恵のつく 知恵の実じゃ。 分かったな? 265 00:37:13,943 --> 00:37:18,243 長丸と遊んでも よいのですね? そうじゃ。 さっ。 266 00:37:26,606 --> 00:37:28,608 (安子)徳松君。 267 00:37:28,608 --> 00:37:31,945 長丸と遊んでも よろしゅうございますか? 268 00:37:31,945 --> 00:37:36,266 ここへ おいでなさいませ。 長丸を構うてやってください。 269 00:37:36,266 --> 00:37:38,266 はい! 270 00:37:43,273 --> 00:37:53,933 (徳松)いない いない ばあ。 ばあ。 ばあ。➡ 271 00:37:53,933 --> 00:37:56,603 いない いない ばあ! 272 00:37:56,603 --> 00:37:59,939 (長丸の笑い声) 273 00:37:59,939 --> 00:38:04,277 (徳松)こっちじゃ。 こっち こっち。 長丸 こっちじゃ。 こっちへ来い。➡ 274 00:38:04,277 --> 00:38:06,930 こっちじゃ。 こっちじゃ。 (長丸の笑い声) 275 00:38:06,930 --> 00:38:09,599 長丸!? (中臈たち)長丸君! 長丸君! 276 00:38:09,599 --> 00:38:11,935 (安子)長丸! 長丸! (長丸の泣き声) 277 00:38:11,935 --> 00:38:15,605 (小山)お怪我はござりませぬか!? 長丸君! 長丸君! 278 00:38:15,605 --> 00:38:18,608 (泣き声) 279 00:38:18,608 --> 00:38:22,278 長丸。 ごめんよ。 280 00:38:22,278 --> 00:38:26,878 (長丸の泣き声) 281 00:42:26,940 --> 00:42:28,942 ≪(足音) 282 00:42:28,942 --> 00:42:30,944 (綱吉)長丸!? 長丸は無事か!? 283 00:42:30,944 --> 00:42:35,944 (安子)しっ。 お静かに。 今 寝ついたところです。 284 00:42:44,273 --> 00:42:48,277 ほんの わずか 気を許したすきに ございました。 285 00:42:48,277 --> 00:42:53,933 徳松君のことも どうか お責めくださいますな。 286 00:42:53,933 --> 00:43:00,233 ああ…。 無事なら それでよいのじゃ。 287 00:43:06,929 --> 00:43:11,934 今日 二人を見ていて つくづく思いました。 288 00:43:11,934 --> 00:43:20,934 お子たちは すぐ仲ようなられる。 兄と弟に 心の隔てはないのです。 289 00:43:24,263 --> 00:43:29,602 私も お伝の方様と いつまでも 張り合うていずに➡ 290 00:43:29,602 --> 00:43:33,902 いつかは 手を取り合う間柄に なりたいものです。 291 00:43:36,943 --> 00:43:44,243 無理であろう。 徳松を 世継ぎと認めぬかぎり。 292 00:43:46,602 --> 00:43:52,202 されば そう お認めになっては いかがです? 293 00:43:57,613 --> 00:44:05,938 安子。 そなたは変わっておるな。 そうでしょうか? 294 00:44:05,938 --> 00:44:08,291 変わっておる。 295 00:44:08,291 --> 00:44:18,267 女子同士…。 いや 人と人は 張り合うのが 普通ではないか。 296 00:44:18,267 --> 00:44:21,267 そうとも限りませぬ。 297 00:44:26,609 --> 00:44:29,209 そなたといると 休まる。 298 00:44:35,601 --> 00:44:45,601 わしも ここで休んでよいか? えっ…。 はい。 299 00:45:04,263 --> 00:45:11,863 小さい手じゃ。 心もとないのう。 300 00:45:29,605 --> 00:45:34,944 (成住)⦅安子。 桜が きれいじゃのう⦆ 301 00:45:34,944 --> 00:45:37,930 ⦅ほーら。 動かないでくださいませ⦆ 302 00:45:37,930 --> 00:45:41,930 (成住)⦅ははは。 すまん すまん⦆ (安子)⦅うふふふ⦆ 303 00:45:51,611 --> 00:45:58,601 (綱吉)安子。 わしは 女子の心が分からぬ。➡ 304 00:45:58,601 --> 00:46:05,601 女子は 一生 一人の男しか 愛せぬものなのか? 305 00:46:08,945 --> 00:46:14,945 操を捨つるは 死ぬよりも辛いことか? 306 00:46:19,939 --> 00:46:26,279 そなたも…。 わしのところにいる 今も➡ 307 00:46:26,279 --> 00:46:31,879 成住のことを まだ 思うておるのか? 308 00:46:38,291 --> 00:46:41,291 私は…。 (綱吉)答えるな。 309 00:46:46,599 --> 00:46:49,199 答えずともよい。 310 00:46:56,943 --> 00:46:59,946 (安子)これを 長丸に? 311 00:46:59,946 --> 00:47:04,934 (お伝)先日は 徳松が 長丸君に お怪我を負わせ➡ 312 00:47:04,934 --> 00:47:12,275 申し訳ないことを致しました。 (安子)いいえ。 313 00:47:12,275 --> 00:47:17,280 それよりも 徳松君。 兄君らしゅう➡ 314 00:47:17,280 --> 00:47:21,267 長丸を よう気遣うてくださいました。 315 00:47:21,267 --> 00:47:25,938 また いつでも お遊びに お誘いくださいませ。 316 00:47:25,938 --> 00:47:27,938 はい! 317 00:47:42,605 --> 00:47:45,942 (お伝)安子殿。 (安子)はい。 318 00:47:45,942 --> 00:47:53,266 (お伝)私を もう お恨みでは ないのですか? 319 00:47:53,266 --> 00:47:58,938 兄と弟の 母同士ではございませぬか? 320 00:47:58,938 --> 00:48:02,938 恨み合うていても らちは あきませぬ。 321 00:48:04,610 --> 00:48:10,933 将軍家の 兄と弟は 世継ぎの席を争う 敵同士じゃ。 322 00:48:10,933 --> 00:48:14,603 その事について➡ 323 00:48:14,603 --> 00:48:19,203 一度 あなた様と お話がしたいと 思うておりました。 324 00:48:24,597 --> 00:48:28,601 (高野)安子様。 御台様が お呼びです。 325 00:48:28,601 --> 00:48:30,601 (安子)はい。 326 00:48:34,607 --> 00:48:38,907 (お伝)しばらく この場にて お待ちしておりまする。 327 00:48:47,937 --> 00:48:51,607 (滝川)御台様が 長丸様に 祝いの お召し物を➡ 328 00:48:51,607 --> 00:48:53,609 お贈りしたいと仰せです。➡ 329 00:48:53,609 --> 00:48:56,209 どちらが よろしゅうございましょう? 330 00:49:03,936 --> 00:49:07,936 これ これ。 汚うございますよ。 331 00:49:15,264 --> 00:49:19,602 (柳沢)⦅この季節は 庭に落ちた 青梅など お口にしようものなら➡ 332 00:49:19,602 --> 00:49:22,605 たちどころに 毒にあたって➡ 333 00:49:22,605 --> 00:49:26,609 お命を落とすことも ございましょう⦆ 334 00:49:26,609 --> 00:49:31,609 (小山)くるくる くる。 面白いね。 335 00:49:38,938 --> 00:49:42,942 太鼓が汚れています。 洗うてくるように。 336 00:49:42,942 --> 00:49:45,277 (小山)申し訳ございません。 337 00:49:45,277 --> 00:50:01,944 ♬~ 338 00:50:01,944 --> 00:50:21,947 ♬~ 339 00:50:21,947 --> 00:50:26,602 ♬~ 340 00:50:26,602 --> 00:50:29,902 ああっ。 ああ…。 341 00:50:33,609 --> 00:50:39,609 (長丸の泣き声) 342 00:50:44,270 --> 00:50:48,274 お吐きなされ。 ほら。 吐き出しなされ! 343 00:50:48,274 --> 00:51:01,937 ♬~ 344 00:51:01,937 --> 00:51:09,945 ♬~ 345 00:51:09,945 --> 00:51:12,932 御台様。 346 00:51:12,932 --> 00:51:16,936 わざわざ お呼び立てして ご足労 おかけしました。 347 00:51:16,936 --> 00:51:20,272 わたしも 長丸君のお顔を見てと 思い立ち➡ 348 00:51:20,272 --> 00:51:24,293 後を追ったのですが 申し訳ございませぬ。 349 00:51:24,293 --> 00:51:28,293 そうですか。 (信子)さっ 参りましょう。 350 00:51:31,267 --> 00:51:34,937 (小山)長丸君!? 長丸君!? いかがされました!? 長丸君!➡ 351 00:51:34,937 --> 00:51:39,608 長丸君! 長丸君! 長丸君! 352 00:51:39,608 --> 00:51:41,277 (安子)長丸! (小山)長丸君! 353 00:51:41,277 --> 00:51:44,930 (安子)長丸! (小山)申し訳ございません! 354 00:51:44,930 --> 00:51:46,599 (音羽)お匙を! (侍女)はっ。 355 00:51:46,599 --> 00:51:49,268 (小山)申し訳ございませぬ。 私が 目を離したすきに。 356 00:51:49,268 --> 00:51:52,268 (安子)長丸! 長丸! 357 00:51:53,939 --> 00:51:58,277 (染子)うっ…。 あっ。 358 00:51:58,277 --> 00:52:02,264 ≪(柳沢)染子。 (染子)ああ…。 359 00:52:02,264 --> 00:52:04,864 (柳沢)染子!? どうしたのじゃ!? 360 00:52:08,270 --> 00:52:10,270 殿。 361 00:52:16,946 --> 00:52:22,601 そうか…。 そうか!? でかした。 362 00:52:22,601 --> 00:52:26,622 長丸! いかがした!? 目を覚ませ!➡ 363 00:52:26,622 --> 00:52:34,222 長丸! 長丸! 長丸! 364 00:52:37,266 --> 00:52:40,936 小山。 お伝の方様は いかがなされた!? 365 00:52:40,936 --> 00:52:43,936 (小山)あっ…。 それが あの…。 366 00:52:47,276 --> 00:52:48,876 (安子)あっ!? 367 00:52:50,946 --> 00:53:09,946 (忍び笑い) 368 00:53:20,276 --> 00:53:29,276 (笑い声) 369 00:53:33,289 --> 00:53:38,289 (笑い声) 370 00:53:45,934 --> 00:53:55,611 (安子)長丸! 長丸! 長丸! 長丸! 371 00:53:55,611 --> 00:53:59,932 <勝者と 敗者 笑う者と 泣く者が➡ 372 00:53:59,932 --> 00:54:05,604 入れ代わり立ち代わりするのは 世の常にございますが➡ 373 00:54:05,604 --> 00:54:11,944 女人の涙を 吸い取り 恨み悲しみの 炎をたぎらせて➡ 374 00:54:11,944 --> 00:54:16,598 大奥という魔界は 今日も また➡ 375 00:54:16,598 --> 00:54:19,601 妖しく燃えているように ございます> 376 00:54:19,601 --> 00:54:21,270 長丸! 377 00:54:21,270 --> 00:54:25,870 <明日は いかなる日に なるのでございましょうか>