1 00:00:06,073 --> 00:00:08,075 (忠相)上様! 2 00:00:10,544 --> 00:00:14,882 市中に赤面が出だしたとの知らせが 参りました。➡ 3 00:00:14,882 --> 00:00:19,219 病人の増え方より こたびは 猛威になるやもしれぬと。 4 00:00:19,219 --> 00:00:23,557 (吉宗)越前。 病人は すぐさま養生所に 連れてくるよう市中に触れを出し➡ 5 00:00:23,557 --> 00:00:26,894 笙船と共に 受け入れの支度を整えよ。 は! 6 00:00:26,894 --> 00:00:30,764 水野。 直ちに村へ向かい できうる限りの猿の肝を集めよ。➡ 7 00:00:30,764 --> 00:00:34,234 また 既に江戸市中にないか 薬種商にも問い合わせよ! 8 00:00:34,234 --> 00:00:37,137 (水野)はっ! 久通。 採薬使たちの手配を! 9 00:00:37,137 --> 00:00:41,441 (久通)かしこまりました。 何としても 赤面を抑えきるのじゃ! 10 00:00:50,784 --> 00:00:55,255 (笙船)猿の肝が効くとは 聞いたこと ございませぬが…。 11 00:00:55,255 --> 00:01:01,528 さよう。 ゆえに 効き目も定かでない薬を 与えるのは気が引けよう。 12 00:01:01,528 --> 00:01:05,198 しかし これは私が与えた薬。➡ 13 00:01:05,198 --> 00:01:09,536 たとえ 何かあっても そなたが気に病むことではない。 14 00:01:09,536 --> 00:01:11,872 責は 私が負う。 15 00:01:11,872 --> 00:01:17,744 ありがとうございます。 笙船 千人力を得た思いにございます。 16 00:01:17,744 --> 00:01:19,746 ⚟ご無礼いたします。➡ 17 00:01:19,746 --> 00:01:24,217 先生! 赤面の患者が運ばれてまいりました! 18 00:01:24,217 --> 00:01:33,226 ♬~ 19 00:01:33,226 --> 00:01:37,931 (かよ)一平太 一平太…! 20 00:01:40,567 --> 00:01:44,438 名は。 (かよ)一平太と申します。 21 00:01:44,438 --> 00:01:49,576 (笙船)私の手元には今 赤面に効くかもしれぬ薬がある。 22 00:01:49,576 --> 00:01:53,447 そなたの許しさえ得られれば 一平太に 与えてみたいと思うがどうじゃ。➡ 23 00:01:53,447 --> 00:02:00,187 しかし この薬 効くかもしれぬし 効かぬかもしれぬ…。 24 00:02:00,187 --> 00:02:06,860 お願いします! どうかどうか 一平太をお助け下さい! 25 00:02:06,860 --> 00:02:08,795 支度を。 はい! 26 00:02:08,795 --> 00:02:13,200 (笙船)ほら。 飲めるか。 27 00:02:13,200 --> 00:02:16,203 もう少し。 28 00:02:18,538 --> 00:02:20,841 もう少しじゃ。 29 00:02:24,211 --> 00:02:27,114 (笙船)火鉢をかき集めよ! (一同)はい! 30 00:02:27,114 --> 00:02:31,084 (笙船)我らで何としてでも助けるのだ。 31 00:02:31,084 --> 00:02:51,438 ♬~ 32 00:02:51,438 --> 00:02:55,909 (吉宗)水野は既に出立したか。 (久通)市中の采配は お信に頼み➡ 33 00:02:55,909 --> 00:03:00,514 自らは くだんの猟師の村へと たったそうにございます。➡ 34 00:03:00,514 --> 00:03:04,384 少し お休みになられては…。 35 00:03:04,384 --> 00:03:07,387 かような折に大将が寝てどうする。 36 00:03:07,387 --> 00:03:12,125 皆 休みなく戦っておるのであろう。 戦う。 37 00:03:12,125 --> 00:03:15,862 これは 赤面との戦じゃ。 38 00:03:15,862 --> 00:03:26,873 ♬~ 39 00:03:26,873 --> 00:03:30,577 (信)あの 笙船先生は? 奥にいます。 40 00:03:36,216 --> 00:03:39,119 (信)笙船先生! 猿の肝です! 41 00:03:39,119 --> 00:03:41,888 かたじけない。 42 00:03:41,888 --> 00:03:47,561 養生所で間に合わぬのなら 青山様の空き屋敷をお借りせよ!は! 43 00:03:47,561 --> 00:04:02,075 ♬~ 44 00:04:02,075 --> 00:04:05,378 一平太 薬を。 45 00:04:29,169 --> 00:04:31,538 猿の肝が 効いておる。 46 00:04:31,538 --> 00:04:33,473 笙船は そう申しておりました。 47 00:04:33,473 --> 00:04:37,410 常ならば 亡くなる日にちを過ぎても 持ちこたえておる と。 48 00:04:37,410 --> 00:04:41,882 そうか。 49 00:04:41,882 --> 00:04:44,551 上様…。 50 00:04:44,551 --> 00:04:49,422 そうじゃ。 効くとなれば 薬は間違いなく足らぬようになるの。 51 00:04:49,422 --> 00:04:53,226 江戸近辺で猿が得られるところは 既に手配をいたしました。 52 00:04:53,226 --> 00:04:56,563 水野も薬を携え そろそろ村を出立する頃かと。 53 00:04:56,563 --> 00:04:59,566 では 薬も参るか。 54 00:05:03,170 --> 00:05:06,840 まこと恩にきます! いちどきに こんなに。 55 00:05:06,840 --> 00:05:10,710 なに。 効くとなれば うちにも うまい話。 ねえ! 56 00:05:10,710 --> 00:05:14,181 高く扱ってくれんだろ。 熊の肝みたいに! 57 00:05:14,181 --> 00:05:18,885 もちろんです! 効くとなれば もう売って売って売りまくって。 58 00:05:21,855 --> 00:05:26,159 疲れたかねぇ…。 大丈夫です。 59 00:05:31,865 --> 00:05:33,800 これ…! 60 00:05:33,800 --> 00:05:36,736 赤面…。 61 00:05:36,736 --> 00:05:38,738 赤面…。 62 00:05:44,878 --> 00:05:49,749 (かよ)先生! 一平太が 一平太が! 63 00:05:49,749 --> 00:05:53,220 薬は切らさず与えておったのか! 無論にございまする! 64 00:05:53,220 --> 00:05:57,524 (笙船)追加の薬を!はい。 とにかく体を冷やせ!はい! 65 00:05:59,092 --> 00:06:02,495 一平太。 耐えるのじゃ。➡ 66 00:06:02,495 --> 00:06:06,166 薬を用意しておるゆえ。 今しばし! 67 00:06:06,166 --> 00:06:11,037 そなたは治らねばならぬのじゃ!➡ 68 00:06:11,037 --> 00:06:14,040 生きよ! 69 00:06:14,040 --> 00:06:17,777 薬は効いておったのではないのか! 笙船は抑えきるためには➡ 70 00:06:17,777 --> 00:06:21,181 もっと大量に薬を 与えねばならなかったのではないか と。 71 00:06:21,181 --> 00:06:26,186 水野は まだか。 水野は まだ戻らぬのか! 72 00:06:28,521 --> 00:06:35,528 上様。 進吉なる男が 急ぎお目通りを願い出ております。 73 00:06:42,869 --> 00:06:47,540 待ちかねたぞ 水野。 薬はどこだ。 74 00:06:47,540 --> 00:06:55,548 上様 私をお手討ちにして下さいませ。 75 00:06:58,885 --> 00:07:04,891 くだんの村にて 赤面が発生いたしました! 76 00:07:06,493 --> 00:07:12,365 猿の肝ゆえに 赤面が出なかったのでは ないようにございます。 77 00:07:12,365 --> 00:07:19,072 山深さゆえ 今まで 赤面と無縁であったということかと! 78 00:07:31,718 --> 00:07:34,020 (吉宗)去れ。 79 00:07:39,192 --> 00:07:43,063 (吉宗)今さら そなたを 手討ちになどしたくないのじゃ。➡ 80 00:07:43,063 --> 00:07:45,065 去れ! 81 00:08:09,489 --> 00:08:15,362 ♬~ 82 00:08:15,362 --> 00:08:25,038 <かくして 赤面疱瘡の病人は増え続け 江戸の外れには死体の山が積み上がった> 83 00:08:25,038 --> 00:08:31,177 ♬~ 84 00:08:31,177 --> 00:08:34,514 <流行は程なくして収まったものの➡ 85 00:08:34,514 --> 00:08:40,820 吉宗公の赤面との戦いは 敗北に終わることとなった> 86 00:08:42,856 --> 00:08:46,192 (久通)患者を早く一ところに集めたのが よかったのか➡ 87 00:08:46,192 --> 00:08:52,065 以前の大はやりの時ほどは 広まらなかったと。 88 00:08:52,065 --> 00:08:55,068 負けは負けじゃ。 89 00:09:00,473 --> 00:09:06,813  回想 (春日)この国は 滅びるのじゃ。 90 00:09:06,813 --> 00:09:16,823 ♬~ 91 00:09:16,823 --> 00:09:19,125 久通。 92 00:09:20,693 --> 00:09:26,399 この先 何をいかにしたらよいのかの。 93 00:09:28,835 --> 00:09:30,837 上様。 94 00:09:35,508 --> 00:09:41,514 滅びぬ道とやらは どこにあるのだ。 95 00:09:56,529 --> 00:10:03,837 (忠相)本日は お目通りをお許し頂き 恐悦至極に存じます。 96 00:10:05,872 --> 00:10:12,212 (吉宗)急な中 皆よう働いてくれた。 礼を言う。➡ 97 00:10:12,212 --> 00:10:14,914 面を上げよ。 98 00:10:18,885 --> 00:10:23,590 して 今日は何用じゃ? 99 00:10:27,227 --> 00:10:32,899 骸の検分をお許し頂けませんでしょうか。 100 00:10:32,899 --> 00:10:35,235 検分? 101 00:10:35,235 --> 00:10:38,138 引き取り手のないものだけで結構です。 102 00:10:38,138 --> 00:10:43,109 内も外も できる限り調べ上げたいのです。➡ 103 00:10:43,109 --> 00:10:50,116 赤面が いかにして人を死に追いやるのか その道筋を突き止めたいのでございます。 104 00:10:52,785 --> 00:10:56,923 あのような養生所を 頂いたにもかかわらず。 105 00:10:56,923 --> 00:11:02,729 いえ 何より 病を前に何もできず ただただ見送るばかり。 106 00:11:02,729 --> 00:11:08,034 あまりにも 医者として情けのうございます! 107 00:11:10,203 --> 00:11:13,873 そなたも同じですか? 108 00:11:13,873 --> 00:11:16,176 はい。 109 00:11:19,546 --> 00:11:22,448 こちらをご覧頂きたいのですが。 それは? 110 00:11:22,448 --> 00:11:27,754 田嶋屋の蔵に眠っておった 古い書物にございます。 111 00:11:40,567 --> 00:11:44,904 これは何を記したものなのじゃ。 112 00:11:44,904 --> 00:11:48,241 異国の薬草を記したものと 思われるんですが➡ 113 00:11:48,241 --> 00:11:51,144 何が書かれておるかは 皆目分かりません。 114 00:11:51,144 --> 00:11:55,915 けど そんな草は見たこたあねぇ。 115 00:11:55,915 --> 00:12:00,520 この国に そんな薬草はねぇ ってことだけは分かります。 116 00:12:00,520 --> 00:12:03,856 この際 日の本だけじゃなく➡ 117 00:12:03,856 --> 00:12:08,528 異国の薬にあたってみるって方法は ねぇもんかと。 118 00:12:08,528 --> 00:12:11,197 異国の? 119 00:12:11,197 --> 00:12:14,100 ですが 水野。 存じております! 120 00:12:14,100 --> 00:12:18,071 赤面の事情を隠すために 国を閉ざしておることは。 121 00:12:18,071 --> 00:12:22,542 ですが 異国には赤面に効く薬があって➡ 122 00:12:22,542 --> 00:12:25,211 あちらじゃあ 大病でも何でもねぇって➡ 123 00:12:25,211 --> 00:12:30,083 そんなまぬけな話だって あるかもしれねえじゃあねえですか。 124 00:12:30,083 --> 00:12:33,886 こんだけ探してダメだったんです。 125 00:12:33,886 --> 00:12:36,222 だったら! 126 00:12:36,222 --> 00:13:04,851 ♬~ 127 00:13:04,851 --> 00:13:10,189 これより 異国の書物の受け入れを解禁し➡ 128 00:13:10,189 --> 00:13:14,894 男に限り蘭学を学ぶことを許す。 129 00:13:16,863 --> 00:13:21,200 (吉宗)久通。 直ちに はからえ。 130 00:13:21,200 --> 00:13:23,536 は! 131 00:13:23,536 --> 00:13:30,209 笙船。 赤面の骸を調べることを許す。 132 00:13:30,209 --> 00:13:35,081 ははぁ。 (吉宗)越前 頼むぞ。 133 00:13:35,081 --> 00:13:38,551 は! 134 00:13:38,551 --> 00:13:41,854 滅びるわけにはいかぬからな。 135 00:13:47,894 --> 00:13:50,797 (杉下)男に蘭学を。 136 00:13:50,797 --> 00:13:53,566 (吉宗)女にも許したいところじゃが➡ 137 00:13:53,566 --> 00:14:00,840 赤面ゆえ 男の数が少ないことを 異国に悟られてはならぬゆえな。 138 00:14:00,840 --> 00:14:04,177 (杉下) よろしければ その進吉という商人➡ 139 00:14:04,177 --> 00:14:08,047 大奥に出入りできるようにしては いかがにございましょう? 140 00:14:08,047 --> 00:14:10,049 何故にじゃ。 141 00:14:10,049 --> 00:14:16,522 確か 右筆部屋にも 古の異国の書がございましたよ。 142 00:14:16,522 --> 00:14:20,193 まことか!? なぜ誰も私に言わぬ? 143 00:14:20,193 --> 00:14:26,866 今では読めるものもおりませぬゆえ ほこりをかぶって 置物のように…。 144 00:14:26,866 --> 00:14:29,569 そうか…。 145 00:14:34,741 --> 00:14:39,879 では さように伝えておくゆえ 進吉の案内を頼む。 146 00:14:39,879 --> 00:14:42,181 承知しました。 147 00:14:54,227 --> 00:14:56,929 そなた。 148 00:15:09,175 --> 00:15:16,516 ♬~ 149 00:15:16,516 --> 00:15:24,190 (杉下)よくぞ… よくぞ生きておった! 150 00:15:24,190 --> 00:15:27,860 杉下さん! (泣き声) 151 00:15:27,860 --> 00:15:33,533 (吉宗)いかがであった? 泣いて抱き合っておりました。 152 00:15:33,533 --> 00:15:37,203 それは重畳。 153 00:15:37,203 --> 00:15:41,874 <吉宗公は この後 蘭学に大いなる期待を寄せられ➡ 154 00:15:41,874 --> 00:15:47,213 その結果 多くの男の蘭学者が 生まれていった。➡ 155 00:15:47,213 --> 00:15:52,919 このことによって 医学の発展につながっていくのである> 156 00:15:57,223 --> 00:16:02,061 <そして 7年の年月が流れた。➡ 157 00:16:02,061 --> 00:16:07,767 吉宗公の3人の娘は大きく成長していた> 158 00:16:13,706 --> 00:16:17,176 家重! 面を上げよ! 159 00:16:17,176 --> 00:16:21,180 あ あい…。 160 00:16:26,853 --> 00:16:31,724 (乗邑) どうか ご決断頂けませんでしょうか。➡ 161 00:16:31,724 --> 00:16:38,464 かようなこと考えたくはございませぬが 上様に万一のことがございました折➡ 162 00:16:38,464 --> 00:16:42,201 家重様が跡を取られることになります。 163 00:16:42,201 --> 00:16:47,540 さようなことになりますれば 天下に どれほどの混乱が生じますことか。 164 00:16:47,540 --> 00:16:49,475 まぁ のぅ。 165 00:16:49,475 --> 00:16:53,880 (乗邑)凶作に天災 赤面➡ 166 00:16:53,880 --> 00:16:57,550 まだまだ 処すべき難題は 山積みにございます。 167 00:16:57,550 --> 00:17:02,154 どうか 徳川のため 世のために➡ 168 00:17:02,154 --> 00:17:10,029 次の将軍には宗武様をと はっきりお申し渡し下さいませ。 169 00:17:10,029 --> 00:17:13,766 そうじゃのぅ では。 170 00:17:13,766 --> 00:17:17,770 私が せいぜい長生きすることにしよう。 171 00:17:19,705 --> 00:17:22,842 ⚟上様。 加納様がいらっしゃいました。 172 00:17:22,842 --> 00:17:25,177 通せ。 ⚟は! 173 00:17:25,177 --> 00:17:28,514 では 私はこれで。 174 00:17:28,514 --> 00:17:43,529 ♬~ 175 00:17:43,529 --> 00:17:49,201 越前殿より上がってまいりました➡ 176 00:17:49,201 --> 00:17:52,872 この月の 物の値の上がりようにございます。 177 00:17:52,872 --> 00:17:57,543 組合を作らせたことが 効いておるそうでございますよ。 178 00:17:57,543 --> 00:18:00,246 それは重畳。 179 00:18:01,814 --> 00:18:08,688 あの 先ほどの左近将監ですが また例の件で。 180 00:18:08,688 --> 00:18:13,826 あぁ よほど宗武に跡を取らせたいらしい。 181 00:18:13,826 --> 00:18:18,698 まぁ 分からぬでもないが。 182 00:18:18,698 --> 00:18:22,168 正直なところ そなたは どう考える。 183 00:18:22,168 --> 00:18:26,038 家重では やはり難しいと思うか? 184 00:18:26,038 --> 00:18:30,042 お世継ぎについては 家臣が口を挟むものではないと➡ 185 00:18:30,042 --> 00:18:32,511 心得ておりまする。 186 00:18:32,511 --> 00:18:40,186 ここだけの話じゃ。 跡目は誰がよい。 家重か宗武か いっそ小夜姫か。 187 00:18:40,186 --> 00:18:44,523 口を挟むことではないと存じます。 188 00:18:44,523 --> 00:18:48,527 頑固じゃの。 珍しく。 189 00:18:50,196 --> 00:18:54,066 ⚟ご無礼いたします。 大岡忠光にございます。 190 00:18:54,066 --> 00:18:56,068 入れ。 191 00:19:03,142 --> 00:19:06,812 いかがした 忠光。 192 00:19:06,812 --> 00:19:11,150 (忠光)恥を忍んで お願いにございます! 193 00:19:11,150 --> 00:19:19,825 今ついております小姓が その 気鬱の病になりまして。 194 00:19:19,825 --> 00:19:25,131 代わりの者を誰か こちらへ頂けないかと お願いに上がりました。 195 00:19:27,166 --> 00:19:29,101 またか…。 196 00:19:29,101 --> 00:19:37,176 私の目が行き届かぬばかりに 度々のこと まことに申し訳ございませぬ! 197 00:19:37,176 --> 00:19:41,480 やはり 家重では難しいのかのぅ。 198 00:19:43,049 --> 00:19:46,852 上様 龍をつかわしてはいかがで? 199 00:19:46,852 --> 00:19:52,525 龍か… ほかの者ではダメか? 200 00:19:52,525 --> 00:19:57,830 久通は 龍でなければ難しいと存じます。 201 00:20:00,866 --> 00:20:03,769 (忠光)家重様。 これなるは➡ 202 00:20:03,769 --> 00:20:08,741 新たな小姓の田沼 龍でございます。 203 00:20:08,741 --> 00:20:13,879 (龍)お初に御意を得まする 龍と申します。 204 00:20:13,879 --> 00:20:16,549 (家重)おもえをあえよ。 205 00:20:16,549 --> 00:20:19,852 (忠光・小声で)面を上げよと。 はっ。 206 00:20:25,558 --> 00:20:30,896 お そなたが たつか。 207 00:20:30,896 --> 00:20:34,567 下がってよいぞ。 208 00:20:34,567 --> 00:20:39,238 あー。 あこんあこん。 209 00:20:39,238 --> 00:21:03,195 ♬~ 210 00:21:03,195 --> 00:21:07,500 おあつー! ⚟(龍)は はい! 211 00:21:12,204 --> 00:21:17,076 今日は冷える。 ひばいをおっていておうれ。 212 00:21:17,076 --> 00:21:19,879 (龍)え? 213 00:21:19,879 --> 00:21:23,549 ひばいや! ひばい! 214 00:21:23,549 --> 00:21:26,452 ひあい? 215 00:21:26,452 --> 00:21:29,155 たあげ! 216 00:21:35,561 --> 00:21:39,231 金平糖じゃ。 217 00:21:39,231 --> 00:21:42,902 金平糖! 金平糖をご所望にございますね! 218 00:21:42,902 --> 00:21:46,238 喜榮堂の金平糖で 間違いございませぬね! 219 00:21:46,238 --> 00:21:50,242 ん…。 すぐにご用意いたします! 220 00:21:51,911 --> 00:21:58,217 家重様。 家重様。 家重様。 221 00:22:01,187 --> 00:22:03,856 喜榮堂の金平糖にございます。 222 00:22:03,856 --> 00:22:05,858 ん。 223 00:22:10,529 --> 00:22:13,532 もういらぬ。 224 00:22:29,882 --> 00:22:32,551 (宗武)こちらに置いておけばよいか? 225 00:22:32,551 --> 00:22:37,423 む… 宗武様! お拾い下さったのですか!? 226 00:22:37,423 --> 00:22:42,895 姉上のことでは苦労をかけるの。 よろしう頼むぞ。 227 00:22:42,895 --> 00:22:45,231 は。 228 00:22:45,231 --> 00:22:54,573 ♬~ 229 00:22:54,573 --> 00:22:57,276 ⚟(龍)ご無礼いたします。 230 00:23:01,180 --> 00:23:03,515 どうぞ。 231 00:23:03,515 --> 00:23:20,866 ♬~ 232 00:23:20,866 --> 00:23:26,739 あ! 龍 少し代わってもらってもよいですか? 233 00:23:26,739 --> 00:23:30,542 え! 私ですか? 234 00:23:30,542 --> 00:23:39,218 私 厠に行ってくるので。 では家重様 しばし。 235 00:23:39,218 --> 00:23:52,765 ♬~ 236 00:23:52,765 --> 00:23:54,767 あ はい。 237 00:23:54,767 --> 00:24:07,079 ♬~ 238 00:24:19,525 --> 00:24:23,529 お… お間違いではございませぬか。 239 00:24:37,076 --> 00:24:39,378 (龍)これは…! 240 00:24:43,749 --> 00:24:49,054 上様。 しばし しばし猶予を。 241 00:24:52,424 --> 00:24:54,426 (龍)驚きました。 242 00:24:54,426 --> 00:25:00,499 お上手とは伺っておりましたが あれほどの腕前とは存じ上げず。 243 00:25:00,499 --> 00:25:03,402 家中の者は口さがないことを言いますが➡ 244 00:25:03,402 --> 00:25:09,174 家重様は 本当は 大層 頭の切れるお方におわします。 245 00:25:09,174 --> 00:25:15,047 けれど ご自分の考えを うまく表す術をお持ちにならない。 246 00:25:15,047 --> 00:25:19,351 そなたには そこを分かってもらえると。 247 00:25:21,754 --> 00:25:24,523 た… 龍? 248 00:25:24,523 --> 00:25:31,196 何をどう言われようと 言い返すことも やり返すこともできぬとは。 249 00:25:31,196 --> 00:25:34,900 どれほど 歯がゆいことかと存じまして。 250 00:25:36,535 --> 00:25:40,873 龍が そんなことを。 私も驚いております。 251 00:25:40,873 --> 00:25:45,744 辛抱強いばかりではなく なんと聡明な。 252 00:25:45,744 --> 00:25:49,214 (吉宗)言葉は解するようになったのか? 253 00:25:49,214 --> 00:25:53,552 まだ時折 間違うことはございますが。 254 00:25:53,552 --> 00:26:00,259 いずれ 上様にとっての 加納様のようになってくれればと。 255 00:26:02,828 --> 00:26:07,699 (忠光) あ あの 政が難しいことは その…。 256 00:26:07,699 --> 00:26:13,172 忠光 家重は まことのところ どう思うておるのじゃ? 257 00:26:13,172 --> 00:26:16,842 跡を継ぎたいとは思うておるのか? 258 00:26:16,842 --> 00:26:22,848 それは賢いお方ゆえ。 分かっておいでなのではないかと。 259 00:26:33,192 --> 00:26:39,865 (龍)参りました! 殿は 一体 何手先まで見通せるのでございますか? 260 00:26:39,865 --> 00:26:44,736 殿が上様になられたら それはもう 国の行く末を見通すような➡ 261 00:26:44,736 --> 00:26:48,040 政をなさるのでございましょうねぇ。 262 00:26:52,444 --> 00:26:57,216 私には 政など無理だ。 263 00:26:57,216 --> 00:27:01,487 母上を見よ。 264 00:27:01,487 --> 00:27:09,828 将軍など とても私のような者が つとまる役目ではない。 265 00:27:09,828 --> 00:27:13,532 さような甘いものではない。 266 00:27:27,846 --> 00:27:30,182 あけま…。 267 00:27:30,182 --> 00:27:32,117 (宗武 小夜姫) あけましておめでとうござりまする。➡ 268 00:27:32,117 --> 00:27:36,855 母上。 (吉宗)うむ。➡ 269 00:27:36,855 --> 00:27:45,564 家重 宗武 小夜姫 そなたらも息災そうで何よりじゃ。 270 00:27:48,467 --> 00:27:53,405 (吉宗) 皆 体を動かし 勉学にも励んでおるか? 271 00:27:53,405 --> 00:27:56,408 (宗武 小夜姫)はい。 あ…。 272 00:27:58,143 --> 00:28:03,482 (乗邑)上様。 恐れながら 宗武様は論語をそらんじられ➡ 273 00:28:03,482 --> 00:28:06,151 今は漢詩に取り組んでおられます。 274 00:28:06,151 --> 00:28:13,492 (吉宗)漢詩か 私は そちらには とんと不調法だが…➡ 275 00:28:13,492 --> 00:28:21,366 誰の詩であったか。 目にも鮮やかな春の光が浮かぶような。 276 00:28:21,366 --> 00:28:24,836 あ! と…。 (宗武)江碧にして? 277 00:28:24,836 --> 00:28:27,506 (吉宗)おお! それじゃ! 278 00:28:27,506 --> 00:28:30,175 杜甫にございますね。 279 00:28:30,175 --> 00:28:38,050 江碧にして鳥愈々白く山青くして 花燃えんと欲す。 280 00:28:38,050 --> 00:28:44,189 今春みすみすまた過ぐ。 いずれの日か是れ帰る年ぞ。 281 00:28:44,189 --> 00:28:48,860 まったく さようなもの よう覚えられるの。 282 00:28:48,860 --> 00:28:53,565 母には無理じゃ。 お恥ずかしうございます。 283 00:28:59,871 --> 00:29:07,579 そうそう。 家重 そなた また将棋の腕を上げたそうではないか。 284 00:29:12,150 --> 00:29:20,826 あ… あ…。 285 00:29:20,826 --> 00:29:24,496 上様! 申し訳ございませぬ! 286 00:29:24,496 --> 00:29:28,834 家重様は にわかに ご気分が悪くなられたご様子! 287 00:29:28,834 --> 00:29:31,136 どうかこれにて! 288 00:29:36,174 --> 00:29:50,522 ♬~ 289 00:29:50,522 --> 00:30:04,536 (泣き声) 290 00:30:04,536 --> 00:30:07,539 (龍)御膳にございます。 291 00:30:09,408 --> 00:30:15,180 召し上がられぬと お体に障りますよ! 292 00:30:15,180 --> 00:30:19,084 私なんて 死んだ方がいいのだ。➡ 293 00:30:19,084 --> 00:30:25,791 皆 そう思っているのであろう! そなたも 母上も! 294 00:30:29,761 --> 00:30:34,900 私のような役立たずにできるのは 死ぬことだけだ! 295 00:30:34,900 --> 00:30:43,241 (泣き声) 296 00:30:43,241 --> 00:30:49,581 (乗邑)家重様は いまだ お下のことも ご満足におできになりませぬ。➡ 297 00:30:49,581 --> 00:30:55,253 それに比べ 宗武様のあのご聡明さ➡ 298 00:30:55,253 --> 00:30:59,925 どちらが お世継ぎにふさわしいかは 自明でございます。 299 00:30:59,925 --> 00:31:06,531 なにも私は 私利私欲で かようなことを 申し上げているわけではございませぬ!➡ 300 00:31:06,531 --> 00:31:12,404 それに 将軍になられるのは 家重様にとって➡ 301 00:31:12,404 --> 00:31:17,876 まことに お幸せなことなのでございましょうか? 302 00:31:17,876 --> 00:31:22,214 (久通)では 宗武様にとっては お幸せなことなのでございますか? 303 00:31:22,214 --> 00:31:25,884 将軍となられるのは。 304 00:31:25,884 --> 00:31:28,220 そ… そりゃあ。 305 00:31:28,220 --> 00:31:30,889 それは何故にございますか? 306 00:31:30,889 --> 00:31:33,792 宗武様が なりたがっておいでだからですか? 307 00:31:33,792 --> 00:31:39,231 宗武様が そうおっしゃられたのですか? 貴殿に そう頼まれたのですか? 308 00:31:39,231 --> 00:31:43,568 本来 嫡子でないものを家臣が担ぎ出し 跡目をうんぬんすることを➡ 309 00:31:43,568 --> 00:31:46,471 俗に 謀反と申しますが➡ 310 00:31:46,471 --> 00:31:49,441 この一連 さようなものと捉えてよろしいか! 311 00:31:49,441 --> 00:31:54,212 わ… 私は ただ徳川と世のためを思って! 312 00:31:54,212 --> 00:31:58,583 (久通)上様がそなたより徳川や世のことを 考えていないとでも言うつもりか? 313 00:31:58,583 --> 00:32:02,287 不遜の極みとは まさにこのこと! 314 00:32:09,194 --> 00:32:13,064 チビっておったのではないか。 あやつも。 315 00:32:13,064 --> 00:32:18,203 申し訳ございませぬ。 出すぎたまねをいたしまして。 316 00:32:18,203 --> 00:32:22,207 珍しいの。 そなたが。 317 00:32:24,543 --> 00:32:32,884 上様 将軍の器とは 他のものを思う心の有る無しであると➡ 318 00:32:32,884 --> 00:32:36,221 私は考えております。 319 00:32:36,221 --> 00:32:39,891 将軍の器。 320 00:32:39,891 --> 00:32:42,794 覚えておられますか? 321 00:32:42,794 --> 00:32:47,799 上様のお姿が見えず 久通が捜し回った折のこと。 322 00:32:50,235 --> 00:32:53,138 おぉ。 あったのぅ。 323 00:32:53,138 --> 00:32:56,107 私が ようやく見つけました時➡ 324 00:32:56,107 --> 00:33:00,512 上様は丘の上から 大名行列をご覧でした。➡ 325 00:33:00,512 --> 00:33:04,182 そして こうおっしゃられた。 326 00:33:04,182 --> 00:33:06,852  回想 大大名とは言わぬ。➡ 327 00:33:06,852 --> 00:33:14,726 せめて5万石ほどの大名にでもなれれば そなたの忠義に報うこともできるのに。 328 00:33:14,726 --> 00:33:19,431 (久通)上様は誰に習うでもなく 己のことより先に➡ 329 00:33:19,431 --> 00:33:24,402 私のことを 家臣のことを お考えになるお方にございました。➡ 330 00:33:24,402 --> 00:33:27,873 そのお言葉に このお方は➡ 331 00:33:27,873 --> 00:33:30,775 上に立つべくして お生まれになったお方だと➡ 332 00:33:30,775 --> 00:33:33,778 確信したのでございます。 333 00:33:41,219 --> 00:33:48,093 家重様でも 宗武様でも 小夜姫様でも 構いませぬ。 334 00:33:48,093 --> 00:33:56,234 どうか 周りの者に報いたい。 ひいては 天下万民に報いたい。 335 00:33:56,234 --> 00:34:00,839 そのために上に立ち 命とてかけよう。 336 00:34:00,839 --> 00:34:06,177 さようなお心をお持ちの方を お選び下さいませ。 337 00:34:06,177 --> 00:34:09,481 この国を滅ぼさぬために。 338 00:34:13,051 --> 00:34:15,854 久通…。 339 00:34:15,854 --> 00:34:28,199 ♬~ 340 00:34:28,199 --> 00:34:31,102 (吉宗)宗武が。 (杉下)はい。 341 00:34:31,102 --> 00:34:34,072 お世継ぎでいらっしゃることが 心の重荷となり➡ 342 00:34:34,072 --> 00:34:36,875 あのような粗相をしてしまう。 343 00:34:36,875 --> 00:34:42,213 酒色に溺れ 小姓に つらくあたられるのもそれ故。➡ 344 00:34:42,213 --> 00:34:47,085 跡を継ぐことが家重様にとって 幸せかどうか案じている。➡ 345 00:34:47,085 --> 00:34:52,857 そう 私から上様にお伝えしてくれと 申しつかりました。 346 00:34:52,857 --> 00:34:56,561 宗武様は宗武様で お悔しいのでございましょう。 347 00:34:56,561 --> 00:35:00,165 己の方が 姉上様より優れているのに。➡ 348 00:35:00,165 --> 00:35:06,037 輝かしい将軍の座につくのは 自分であるべきなのにと。 349 00:35:06,037 --> 00:35:08,840 ⚟こら! そなた! 何をしておる! 350 00:35:08,840 --> 00:35:10,775 ⚟(龍)上様に! どうしても一目!➡ 351 00:35:10,775 --> 00:35:13,712 何とぞ 何とぞ 上様に。 龍。 352 00:35:13,712 --> 00:35:16,181 ⚟ならぬ! え~ 控えよ! 353 00:35:16,181 --> 00:35:18,850 ⚟(龍)何とぞ! 上様に何とぞ! ⚟ならぬ! 354 00:35:18,850 --> 00:35:20,785 ⚟(龍)何とぞ。 355 00:35:20,785 --> 00:35:23,722 吉宗である! 356 00:35:23,722 --> 00:35:26,024 上様! 357 00:35:30,195 --> 00:35:32,864 これは私の小姓であったもの。 358 00:35:32,864 --> 00:35:36,735 支障はないゆえ こちらで預かる。 359 00:35:36,735 --> 00:35:40,038 大儀であった。 はっ。はっ。 360 00:35:55,553 --> 00:35:59,224 いかがした 龍。 361 00:35:59,224 --> 00:36:04,829 上様。 どうか家重様をお訪ね下さいませ!➡ 362 00:36:04,829 --> 00:36:08,500 こたびのことで ひどく気落ちしておられます。 363 00:36:08,500 --> 00:36:12,837 己のような人間は この世におらぬ方がよいとまで。 364 00:36:12,837 --> 00:36:15,173 おらぬ方がよい? 365 00:36:15,173 --> 00:36:19,044 (龍)死ぬことこそ 己が皆のためにできる唯一のこと。 366 00:36:19,044 --> 00:36:23,515 己は役立たずであるからと。➡ 367 00:36:23,515 --> 00:36:27,385 家重様は 上様を心から敬っておいでです。 368 00:36:27,385 --> 00:36:31,856 どうか 上様から ひと言 お言葉をおかけ下さいませ。 369 00:36:31,856 --> 00:36:37,529 それだけで 家重様は救われるのでございます! 370 00:36:37,529 --> 00:36:50,875 ♬~ 371 00:36:50,875 --> 00:36:54,546 おあつ! 372 00:36:54,546 --> 00:36:57,449 おあつ 酒はまだか! 373 00:36:57,449 --> 00:37:04,155 ♬~ 374 00:37:04,155 --> 00:37:06,858 ちと邪魔するぞ。 375 00:37:10,495 --> 00:37:13,832 よい そのまま。 376 00:37:13,832 --> 00:37:43,194 ♬~ 377 00:37:43,194 --> 00:37:46,097 (吉宗)なんということじゃ。➡ 378 00:37:46,097 --> 00:37:49,534 知らぬ間に追い込まれておった。 379 00:37:49,534 --> 00:38:01,146 ♬~ 380 00:38:01,146 --> 00:38:03,481 も… 申し訳ございませぬ。 381 00:38:03,481 --> 00:38:08,486 謝るな。 勝負事に親も子もあるか。 382 00:38:16,828 --> 00:38:19,731 のぅ 家重。 383 00:38:19,731 --> 00:38:24,435 私は そなたをバカだと思うたことは 一度もないぞ。 384 00:38:27,172 --> 00:38:31,042 (吉宗)これが その証しじゃ。 385 00:38:31,042 --> 00:38:39,350 理を読み 先を見通す力がない限り かような手は とてもさせぬ。 386 00:38:42,720 --> 00:38:48,026 そなたは 実に秀でた頭を持っておる。 387 00:38:49,861 --> 00:38:58,870 ただ その秀でた頭をもってしても 世の困りごとは容易には片づかぬと思う。 388 00:39:01,806 --> 00:39:11,516 米の値 物の値 不作や天災 赤面もの。 389 00:39:14,385 --> 00:39:20,391 母も さまざま手は打つが 失敗することも しばしばじゃ。 390 00:39:24,062 --> 00:39:30,835 己の無力と向き合わされ 投げ出すことも許されず➡ 391 00:39:30,835 --> 00:39:37,508 時として 世の恨みまで買う。 392 00:39:37,508 --> 00:39:43,214 将軍とは まことのところ さような役回りじゃ。 393 00:39:50,521 --> 00:39:55,393 耐えられるか。 家重。➡ 394 00:39:55,393 --> 00:40:00,098 それでも 人の役に立ちたいと思えるか? 395 00:40:02,867 --> 00:40:12,210 わ… 私には 政など とてもできませぬ! 396 00:40:12,210 --> 00:40:15,213 (吉宗)それは まことの思いか? 397 00:40:20,885 --> 00:40:26,758 役立たずだから死にたいと 言うておったと聞いた。 398 00:40:26,758 --> 00:40:35,233 裏を返せば それは生きるなら 人の役に立ちたいということ…➡ 399 00:40:35,233 --> 00:40:37,535 違うか? 400 00:40:45,576 --> 00:40:51,249 そなたは 心の奥底では 人の役に立ち➡ 401 00:40:51,249 --> 00:40:56,954 それを己の生きる意味とすることを 求めておるのではないのか。 402 00:41:03,528 --> 00:41:09,867 江… 碧にして➡ 403 00:41:09,867 --> 00:41:15,740 鳥 愈々白く➡ 404 00:41:15,740 --> 00:41:23,414 山青くして 花燃えんと欲す。 405 00:41:23,414 --> 00:41:30,888 今春 みすみすまた過ぐ。 406 00:41:30,888 --> 00:41:39,197 いずれの日か 是れ 帰る年ぞ。 407 00:41:45,236 --> 00:41:49,907 存じておりました。 408 00:41:49,907 --> 00:42:02,220 けれど みっとものうて声も上げられず…。 409 00:42:09,394 --> 00:42:13,398 私は さような意気地なしでございます。 410 00:42:17,869 --> 00:42:25,743 それでも…➡ 411 00:42:25,743 --> 00:42:34,218 そんな私でも できますか? 412 00:42:34,218 --> 00:42:38,089 誰かの役に立つことが。 413 00:42:38,089 --> 00:43:16,527 ♬~ 414 00:43:16,527 --> 00:43:22,200 跡を頼めるか? 家重。 415 00:43:22,200 --> 00:43:29,073 ♬~ 416 00:43:29,073 --> 00:43:32,543 はは うぇ。 417 00:43:32,543 --> 00:43:41,886 (泣き声) 418 00:43:41,886 --> 00:43:44,789 (泣き声) 419 00:43:44,789 --> 00:43:53,498 (泣き声) 420 00:43:53,498 --> 00:44:00,838 <こうして 将軍職は家重公が継ぐことになった> 421 00:44:00,838 --> 00:44:03,841 (泣き声) 422 00:44:07,512 --> 00:44:10,414 それで この国が うまく治められると思うておるのか! 423 00:44:10,414 --> 00:44:16,187 米 出せ~! 吉宗 今生最後の願いである! 424 00:44:16,187 --> 00:44:20,525 お待ち申し上げておりました。 425 00:44:20,525 --> 00:44:23,528 ありがとうございました!