1 00:00:03,103 --> 00:00:09,209 (和宮)はよ 体きれいにして 上さんとこ 連れてっとくれやすか。 2 00:00:09,209 --> 00:00:11,545 (瀧山)おんな…。 3 00:00:11,545 --> 00:00:14,214 ま どんな気張っても➡ 4 00:00:14,214 --> 00:00:17,117 子はできひんけどなぁ。 5 00:00:17,117 --> 00:00:27,561 ♬~ 6 00:00:27,561 --> 00:00:30,264 ⚟失礼つかまつります。 7 00:00:36,570 --> 00:00:42,242 (家茂)瀧山。 和宮様をかたった女の間者にございます。 8 00:00:42,242 --> 00:00:44,544 女! 直れ! 9 00:00:47,114 --> 00:00:49,917 女の 間者。 10 00:00:49,917 --> 00:00:54,588 事と次第によっては 成敗せねばなりませぬと心得ます! 11 00:00:54,588 --> 00:00:58,926 しかし いささか妙ではないか。 12 00:00:58,926 --> 00:01:04,197 和宮様を称しての間者なら せめて男子にせぬか。➡ 13 00:01:04,197 --> 00:01:09,536 かように あっさり捕まる まぬけな間者…。 14 00:01:09,536 --> 00:01:12,239 し… しかし! (くしゃみ) 15 00:01:25,886 --> 00:01:28,221 どうぞ。 16 00:01:28,221 --> 00:01:33,560 ふん。 京の夜は冷えるし どういうことあらへん。 17 00:01:33,560 --> 00:01:41,234 そうですか。 しかし 大事ござりませぬか? 18 00:01:41,234 --> 00:01:46,573 は? 湯殿では 恥ずかしい思いをなさったのでは? 19 00:01:46,573 --> 00:01:52,245 は。 江戸の地下もんなんて 虫けらと おんなじやないの。➡ 20 00:01:52,245 --> 00:01:56,917 虫けらに 裸見られても 痛うも かゆうもあらへん。 21 00:01:56,917 --> 00:01:58,852 その物言い。 22 00:01:58,852 --> 00:02:03,724 あなた様は よほど高貴なお方におわしますね。➡ 23 00:02:03,724 --> 00:02:06,727 いかなる事情で ここに? 24 00:02:09,196 --> 00:02:13,066 おい! 気を失ったふりをしても無駄だぞ! 25 00:02:13,066 --> 00:02:17,871 女! 女! 瀧山。 26 00:02:17,871 --> 00:02:21,208 (土御門) 致し方なかったんでございます!➡ 27 00:02:21,208 --> 00:02:27,080 ほんもんの和宮さんが 首をくくってしまわはったんですから! 28 00:02:27,080 --> 00:02:30,550 首を。 江戸に下るんは➡ 29 00:02:30,550 --> 00:02:34,554 どうしても お嫌やったようで。 30 00:02:38,425 --> 00:02:42,562 さような事情なら 常ならば帝にお伺いを立て➡ 31 00:02:42,562 --> 00:02:44,498 別の男子をと なさいませんか? 32 00:02:44,498 --> 00:02:49,903 そんなことしたら 岩倉の思うつぼです!岩倉? 33 00:02:49,903 --> 00:02:56,243 薩摩と組んでる岩倉ちゅう いやらしい公家がいてるんです! 34 00:02:56,243 --> 00:03:00,847 そこに同じ年頃の宮さんがいたはって。 35 00:03:00,847 --> 00:03:05,185 あの そもそも あの方は誰なんです。 36 00:03:05,185 --> 00:03:11,858 ほんもんの和宮さんの姉なんです。 37 00:03:11,858 --> 00:03:16,730 あの子は 生まれつき 左手がなかったもんで➡ 38 00:03:16,730 --> 00:03:20,867 人前に出さんと育てさせたんです。 39 00:03:20,867 --> 00:03:29,543 そんな身の上なんで いんようになっても いぶかる者も ほとんどあらしませんし。 40 00:03:29,543 --> 00:03:32,446 あの ひょっとして。 41 00:03:32,446 --> 00:03:37,417 同行して頂くために 男のなりをしたはりますけど➡ 42 00:03:37,417 --> 00:03:44,891 宮さんのお母君の 観行院さんにございます。➡ 43 00:03:44,891 --> 00:03:49,563 私は 姉宮さんの乳母をしておりました➡ 44 00:03:49,563 --> 00:03:54,434 土御門にございます。 はぁ。 45 00:03:54,434 --> 00:04:01,174 (土御門)さぁ どうしはります!? 私らをお手討ちにしはりますか!?➡ 46 00:04:01,174 --> 00:04:06,847 帝に ようも徳川をたばかったと 訴えはりますか!? 47 00:04:06,847 --> 00:04:14,521 どっちにしても 公武合体なんて ご破談になると思いますけどねぇ! 48 00:04:14,521 --> 00:04:16,823 口を慎まれよ! (家茂)瀧山。 49 00:04:23,196 --> 00:04:31,071 では 宮様が女性であること これを固く秘すこととします。 50 00:04:31,071 --> 00:04:55,562 ♬~ 51 00:04:55,562 --> 00:05:00,834 おやすみなさいませ。 和宮様。 52 00:05:00,834 --> 00:05:29,529 ♬~ 53 00:05:40,207 --> 00:05:44,511 (観行院) お目覚めになってよろしうございます。 54 00:05:46,079 --> 00:05:53,220 宮さんのおかげで 万事うまくいきましたえ。 55 00:05:53,220 --> 00:05:55,222 うん。 56 00:06:11,705 --> 00:06:13,707 はい。 57 00:06:22,182 --> 00:06:26,052 (天璋院)宮様は偽者で女。➡ 58 00:06:26,052 --> 00:06:33,526 だが このまま行くと? は。 59 00:06:33,526 --> 00:06:39,399 面倒なことに 帝は この事情 ご存じないらしく。 60 00:06:39,399 --> 00:06:41,401 ようやくなった公武合体を➡ 61 00:06:41,401 --> 00:06:45,138 水の泡とするわけにはいかぬ ということか。 62 00:06:45,138 --> 00:06:48,541 しかし いくら秘したところで お姿 お声から➡ 63 00:06:48,541 --> 00:06:53,880 宮様が女性と気付くものも 出るのではあるまいか。ええ。 64 00:06:53,880 --> 00:06:56,783 ですので 今は とにかく➡ 65 00:06:56,783 --> 00:07:03,490 「宮様が女であること」を隠し通すことに 力を尽くそうかと! 66 00:07:03,490 --> 00:07:08,795 上様のおなーりー。 (鈴の音) 67 00:07:36,189 --> 00:07:40,493 御台様は? ご病気か? 68 00:07:42,062 --> 00:07:47,801 (仲野)まことに高貴なご身分の方は そうそう人前にお姿を現さぬそうですよ。 69 00:07:47,801 --> 00:07:50,203 では あの几帳もか? 70 00:07:50,203 --> 00:07:54,541 (仲野)はい。 お姿を人目にさらしてはならぬそうです。 71 00:07:54,541 --> 00:07:58,211 ⚟(笑い声) 72 00:07:58,211 --> 00:08:03,483 (絵島)何や 江戸くさいなあ。 (笑い声) 73 00:08:03,483 --> 00:08:06,820 ごきげんよう。 待てい!➡ 74 00:08:06,820 --> 00:08:12,692 恐れ多くも上様の御前に出るかもしれぬ 大奥で はだしとは何事か! 75 00:08:12,692 --> 00:08:15,829 はぁ? 76 00:08:15,829 --> 00:08:23,503 我らが 下沓を履くんは 帝のお許しを賜った時だけ。 77 00:08:23,503 --> 00:08:29,376 東の代官にまみえるほどのことで とてもお許しなど。 78 00:08:29,376 --> 00:08:35,849 東の代官!? 上様のことを東の代官だと!? 79 00:08:35,849 --> 00:08:39,719 み… 帝から見たら代官やおへんか。 80 00:08:39,719 --> 00:08:45,525 しかも異人一つ打ち払えへん腰抜け。 81 00:08:45,525 --> 00:08:49,195 おのれ! ⚟皆の者 静まれいっ! 82 00:08:49,195 --> 00:08:51,498 (仲野)瀧山様。 83 00:08:53,533 --> 00:08:55,835 何や。 84 00:08:59,873 --> 00:09:05,678 絵島殿 この者たちの短慮 それがしからも お詫び申し上げる! 85 00:09:05,678 --> 00:09:10,817 瀧山様! どうか どうかお許し願いたい! 86 00:09:10,817 --> 00:09:13,520 ほれ そなたらも! は。 87 00:09:27,367 --> 00:09:36,509 まぁ これからは 分をわきまえとくれやっしゃ。 88 00:09:36,509 --> 00:09:50,824 (笑い声) 89 00:09:53,860 --> 00:09:57,197 瀧山様 いくら何でも度を越しておりまする! 90 00:09:57,197 --> 00:10:00,100 何故 我らが これほどの非礼に耐えねばならぬのです! 91 00:10:00,100 --> 00:10:02,402 すまぬ! 92 00:10:07,207 --> 00:10:11,878 すまぬ! このとおりじゃ! 93 00:10:11,878 --> 00:10:17,217 この度のご婚儀は 徳川から頼み込んでのこと。 94 00:10:17,217 --> 00:10:20,920 どうか この国のために堪えてほしい! 95 00:10:24,557 --> 00:10:27,560 頼む! 96 00:10:29,429 --> 00:10:31,431 すまぬ! 97 00:10:33,233 --> 00:10:40,106 (仲野)驚きました! 瀧山様は お芝居もお上手なのですね! 98 00:10:40,106 --> 00:10:43,877 頭などは いくらでも下げるが…。 99 00:10:43,877 --> 00:10:47,881 あちらも もう少しわきまえて下さるとなぁ…。 100 00:10:51,918 --> 00:10:57,257 (中澤)御所のうらなりどもに けんかを売るなと言われるのですか。 101 00:10:57,257 --> 00:11:03,530 向こうも 帝に黙ってやっていること お互いのために仲よくやるのが一番だと➡ 102 00:11:03,530 --> 00:11:08,201 やんわり諭してほしいと 瀧山からな。 103 00:11:08,201 --> 00:11:11,204 ⚟宮様のお見えにございます。 104 00:11:22,215 --> 00:11:24,150 (天璋院) ようこそいらっしゃいました 宮様。➡ 105 00:11:24,150 --> 00:11:27,887 どうぞお座り下さいませ。 106 00:11:27,887 --> 00:11:33,226 (土御門)宮さんに どこへ座れと。 107 00:11:33,226 --> 00:11:35,161 中澤! 敷物を! はっ! 108 00:11:35,161 --> 00:11:38,464 あんたらの気持ちは よう分かったわ! 109 00:11:48,575 --> 00:11:54,247 まこと面目ない! 天璋院様 さような。 110 00:11:54,247 --> 00:11:58,918 こちらこそ面倒なお願いをし。 111 00:11:58,918 --> 00:12:03,756 あの ふだんのご様子から見て➡ 112 00:12:03,756 --> 00:12:08,194 宮様が これはお好みだな というものはございますか? 113 00:12:08,194 --> 00:12:11,531 あ お食事かも。 114 00:12:11,531 --> 00:12:16,202 まずいだの 味が濃いだの 文句ばかり言うておらぬか? 115 00:12:16,202 --> 00:12:22,542 しかし そう仰せの割には 皆様 きっちり お代わりまでなさるのですよ。 116 00:12:22,542 --> 00:12:24,477 お食事。 117 00:12:24,477 --> 00:12:26,879 (和宮)何やな これ。 118 00:12:26,879 --> 00:12:30,550 (家茂) 南蛮由来のカステラという菓子です。➡ 119 00:12:30,550 --> 00:12:37,223 卵と砂糖がたっぷりで 滋養もありますし 大層おいしうございます。 120 00:12:37,223 --> 00:12:39,892 ささ どうぞ召し上がって。 121 00:12:39,892 --> 00:12:43,563 いらんわ。 真っ黄っきで 薄気味悪い。 122 00:12:43,563 --> 00:12:50,236 そうおっしゃらず。 義父からの詫びゆえ お一口だけでも。 123 00:12:50,236 --> 00:12:53,940 ふん 一口だけやで。 124 00:13:02,181 --> 00:13:05,084 いかがです? 125 00:13:05,084 --> 00:13:09,055 こんなん 花びら餅に比べたら あじないわ。 126 00:13:09,055 --> 00:13:11,858 花びら餅? 127 00:13:11,858 --> 00:13:17,196 甘う炊いた牛蒡と白みそのあんを 求肥で包んだあるんや。 128 00:13:17,196 --> 00:13:19,132 お正月のお菓子で。 129 00:13:19,132 --> 00:13:25,538 まぁ ご… 牛蒡を? みそのあんで!? まあぁ。 130 00:13:25,538 --> 00:13:28,441 (和宮) 何や あんた 甘いもん そんな好きなん。 131 00:13:28,441 --> 00:13:35,214 はい。 昔から甘い物ばかり食べ 虫歯になると よう乳母に叱られまして。 132 00:13:35,214 --> 00:13:40,553 ふーん。 こっちは さほど甘いもんなんか 食べられへんかったしな。 133 00:13:40,553 --> 00:13:43,890 虫歯にならへんでよかったわ。 134 00:13:43,890 --> 00:13:48,761 宮様が甘い物すら お口にできぬとは。 135 00:13:48,761 --> 00:13:53,900 こちらが いかに朝廷を粗略にして 参ったかの証左にございます!➡ 136 00:13:53,900 --> 00:13:57,236 何とぞ…。 いちいち嫌みを真に受けんといてくれる? 137 00:13:57,236 --> 00:14:00,506 せっかくのカステラが まずなるわ。 138 00:14:00,506 --> 00:14:03,176 まずくなる? 139 00:14:03,176 --> 00:14:07,046 では おいしいということにございますね? 140 00:14:07,046 --> 00:14:09,849 お気に召して頂けたと。 141 00:14:09,849 --> 00:14:13,519 そこそこ。 そこそこや! 142 00:14:13,519 --> 00:14:17,824 はい! でも うれしうございます! 143 00:14:23,196 --> 00:14:28,067 残りは 皆様で ぜひ ご賞味下さいませ! 144 00:14:28,067 --> 00:14:42,882 ♬~ 145 00:14:42,882 --> 00:14:46,552 お母さん お母さん これ ほんまに美味やから➡ 146 00:14:46,552 --> 00:14:51,557 はよ召し上がっとくれやす! 土御門も! はい。 147 00:15:09,509 --> 00:15:15,181 うん! な! おいしおすやろ? 148 00:15:15,181 --> 00:15:20,052 和宮さんに…➡ 149 00:15:20,052 --> 00:15:25,057 ほんもんの宮さんに 食べさせてあげたかった。 150 00:15:39,405 --> 00:15:44,544 薩摩の久光が 朝廷よりの勅使として江戸に来る!? 151 00:15:44,544 --> 00:15:50,883 (板倉)はい。 表向きは勅書を運ぶ 勅使の警護役という体でございますが➡ 152 00:15:50,883 --> 00:15:54,554 まことのところは 薩摩から朝廷に➡ 153 00:15:54,554 --> 00:15:59,892 幕政の改革を命ずる勅書を出せと 働きかけたようです。 154 00:15:59,892 --> 00:16:05,164 薩摩が勅書の体で こちらに求めてくる中身とは何なのだ。 155 00:16:05,164 --> 00:16:11,838 安政の大獄で罰せられたものたちの復権。 および…➡ 156 00:16:11,838 --> 00:16:19,512 一橋慶喜公を将軍後見職につけよとの話に ござりまする。 157 00:16:19,512 --> 00:16:24,183 慶喜公を 私の後見に。 158 00:16:24,183 --> 00:16:31,190 要するに 水戸や薩摩は 将軍家から 力を剥ぎ取ってしまいたいのです。 159 00:16:38,197 --> 00:16:40,199 分かった。 160 00:16:42,068 --> 00:16:45,771 では せめて先手を打とう。 161 00:16:48,541 --> 00:16:55,548 (家茂)勅使殿におかれては 江戸への長旅 まことにご苦労に存じます。 162 00:16:57,550 --> 00:17:03,256 島津大隅守も 警護役大儀であった。 163 00:17:05,825 --> 00:17:10,496 (家茂) さて これなる勅書を拝見する前に➡ 164 00:17:10,496 --> 00:17:15,835 私から帝に 一つ お伺いしたき儀がござります。 165 00:17:15,835 --> 00:17:19,505 してそれは。 166 00:17:19,505 --> 00:17:23,175 公武合体をより確かなものとするため➡ 167 00:17:23,175 --> 00:17:28,514 一橋慶喜公を 私の後見として据えたく存じますが➡ 168 00:17:28,514 --> 00:17:31,517 いかがなものでござりましょうや? 169 00:17:34,387 --> 00:17:41,527 それで 幕府は朝廷の命には逆らえぬ という態をお避けになったわけですか。 170 00:17:41,527 --> 00:17:49,402 所詮 小手先のこと。 実際 起こることは同じですし。 171 00:17:49,402 --> 00:17:55,074 けれど これは そう悪いことばかりでは ないと思うのです。 172 00:17:55,074 --> 00:18:02,148 慶喜公は英明で 朝廷や薩摩などの覚えも めでたいわけにございますし。➡ 173 00:18:02,148 --> 00:18:11,490 公を通せば幕府の考えも伝わりやすくなる 側面もあるのではないかと。 174 00:18:11,490 --> 00:18:15,795 そう願いたいですがね。 175 00:18:25,504 --> 00:18:31,844 <こうして 慶喜公は 歴史の表舞台に躍り出てきたのである> 176 00:18:31,844 --> 00:18:34,513 (笑い声) 177 00:18:34,513 --> 00:18:37,850 あ~ もう笑いが止まらへんわ! 178 00:18:37,850 --> 00:18:43,189 そらもう幕府は 何の力もないちゅうことですがな! 179 00:18:43,189 --> 00:18:50,863 (絵島)ほんまに! 朝廷に言われたら 何一つ逆らえませんいうことやな。 180 00:18:50,863 --> 00:18:57,536 (笑い声) ほな もう京に引きあげたらあかんの?➡ 181 00:18:57,536 --> 00:19:04,810 ほれ 徳川に もう力もないんやったら 公武合体なんか無用やないの? 182 00:19:04,810 --> 00:19:07,480 お母さん それは。 (土御門)それはあきまへん! 183 00:19:07,480 --> 00:19:12,351 京に戻ったら どう気張っても こんなお手当 もらえまへんし➡ 184 00:19:12,351 --> 00:19:16,155 貧乏暮らしに逆戻りです! 185 00:19:16,155 --> 00:19:21,494 それに 何や 志士とかいう輩が うろつき回ってて➡ 186 00:19:21,494 --> 00:19:28,834 えらい物騒なことになってまんのやろ!? (土御門 絵島)なあ! 187 00:19:28,834 --> 00:19:36,175 そんな。 そんな恐ろしいとこに 和宮さんは お一人でいたはるいうこと!? 188 00:19:36,175 --> 00:19:39,512 か… 観行院さん。 お声が高おす。 189 00:19:39,512 --> 00:19:43,182 (絵島)そうです。 それは決して言うたらあかんやつです。 190 00:19:43,182 --> 00:19:45,518 なぁ 帰れへんの? 191 00:19:45,518 --> 00:19:50,189 あの子は あんたみたいな 肝の据わった子と違うんよ。➡ 192 00:19:50,189 --> 00:19:58,064 知ってるやろ。 優しうて こまやかな。 私が守ってあげへんと。 193 00:19:58,064 --> 00:20:02,768 お母さん。 このお輿入れは政ですから。 194 00:20:02,768 --> 00:20:08,474 こちらの気持ちだけでは どうにもならへんのです。 どうか。 195 00:20:10,209 --> 00:20:14,914 あ ちょっと… 観行院さん。 ちょっと。 ちょっと。 196 00:20:16,549 --> 00:20:29,128 ♬~ 197 00:20:29,128 --> 00:20:35,568  回想 この宮さんは生まれてなかったと 帝には申し上げ奉ります。 198 00:20:35,568 --> 00:20:40,439 けど 経子。 そんなことしたら 帝からの養い金も頂けんようになるで。 199 00:20:40,439 --> 00:20:47,580 もう一人 もう一人 必ず 健やかな宮さんを産みますから! 200 00:20:47,580 --> 00:20:53,919 あんな あんな子…。 201 00:20:53,919 --> 00:20:56,255 (赤ん坊の泣き声) 202 00:20:56,255 --> 00:20:59,592 帝も お喜びあそばされて。➡ 203 00:20:59,592 --> 00:21:06,866 ほんに宮さんは ええ子 この家の光やわ。 204 00:21:06,866 --> 00:21:30,856 ♬~ 205 00:21:33,893 --> 00:21:36,562 (家茂)大事のぅございますか? 206 00:21:36,562 --> 00:21:41,233 あぁ。 今日は何。 207 00:21:41,233 --> 00:21:45,538 今日は ご一緒に これをと。 208 00:21:48,574 --> 00:21:55,915 (和宮)これ 花びら餅? 御膳所に伝えて作らせてみたのです。 209 00:21:55,915 --> 00:22:00,519 あんた ほんま甘いもん好きやなぁ。 ふふ。 210 00:22:00,519 --> 00:22:05,524 宮様もお嫌いではない口と お見受けいたしましたけど。 211 00:22:24,543 --> 00:22:28,547 そうそう この味。 212 00:22:31,417 --> 00:22:36,555 あの 宮様。 213 00:22:36,555 --> 00:22:46,899 もし それほどに京に戻りたいのなら 何か手だてを考えましょうか?➡ 214 00:22:46,899 --> 00:22:51,237 先ほども 夢に見てらっしゃったのでは? 215 00:22:51,237 --> 00:22:55,941 違う! あれは! 216 00:22:58,577 --> 00:23:03,182 とにかく! とにかく それほど戻りたいいうわけやないの。 217 00:23:03,182 --> 00:23:07,052 変に気回さんといて。 218 00:23:07,052 --> 00:23:10,522 そうですか。 219 00:23:10,522 --> 00:23:18,831 あ… けど ひとつ お願いはあるんや。 220 00:23:25,070 --> 00:23:32,211 琉金は お好きで。 あ… はい。 221 00:23:32,211 --> 00:23:39,551 どうぞ。 この琉金は観行院様のものですから。 222 00:23:39,551 --> 00:23:44,423 え 私の? 223 00:23:44,423 --> 00:23:50,896 (家茂)慣れぬ江戸暮らしをさせている 母上様への せめてものお慰みにと➡ 224 00:23:50,896 --> 00:23:54,566 和宮様から承ったものにございます。 225 00:23:54,566 --> 00:23:57,469 わざわざ言わんでもええのに。 226 00:23:57,469 --> 00:24:03,175 なあ お母さん。 きれいやろ。 227 00:24:03,175 --> 00:24:05,878 ええ。 228 00:24:08,847 --> 00:24:16,722 ⚟(土御門)あの 天璋院さんが こないだのお詫びをじかに言いたいて。 229 00:24:16,722 --> 00:24:19,425 もう ええけどな。 230 00:24:28,534 --> 00:24:34,206 先日は 心配りが行き届かず ご不快な思いをさせてしまいましたこと➡ 231 00:24:34,206 --> 00:24:37,543 心よりお詫び申し上げます。 232 00:24:37,543 --> 00:24:41,413 もう よろしおす。 くどいわ。 233 00:24:41,413 --> 00:24:43,415 (天璋院)そうは参りませぬ。 234 00:24:43,415 --> 00:24:47,219 天璋院 同じく 輿入れした身の上といたしましては➡ 235 00:24:47,219 --> 00:24:51,557 何としても 宮様のご無聊をお慰めいたしたく。 236 00:24:51,557 --> 00:24:54,460 本日は かようなものを。 237 00:24:54,460 --> 00:24:56,462 中澤。 (中澤)は。 238 00:25:00,833 --> 00:25:04,169 (鳴き声) 239 00:25:04,169 --> 00:25:06,105 愛らしうございましょう。 240 00:25:06,105 --> 00:25:09,108 あの 義父上。 241 00:25:13,846 --> 00:25:17,516 金魚。 242 00:25:17,516 --> 00:25:20,219 中澤! (中澤)はい! 243 00:25:26,191 --> 00:25:28,494 出直してまいります! 244 00:25:34,066 --> 00:25:37,536 なんと 間の悪い。 245 00:25:37,536 --> 00:25:43,409 (観行院の笑い声) 246 00:25:43,409 --> 00:25:46,712 おかしおすなぁ なぁ お母さん。 247 00:25:50,549 --> 00:25:54,887 <そんな頃 ある一つの事件が起こった> 248 00:25:54,887 --> 00:25:59,224 なんと あの島津様のご一行 生麦村ってとこで➡ 249 00:25:59,224 --> 00:26:02,127 エゲレス人を斬り殺したってよ! 250 00:26:02,127 --> 00:26:06,832 何でも そのエゲレス人 殿様に道 譲らなかったって話さね。 251 00:26:06,832 --> 00:26:09,501 礼儀知らずの異人を斬り殺したんかね! 252 00:26:09,501 --> 00:26:11,837 薩摩の侍は! やるねぇ! 253 00:26:11,837 --> 00:26:16,141 そうなんだよ やりやがったよ アンチクショー。 さぁさぁ…。 254 00:26:26,852 --> 00:26:31,523 (勝)皆 浮かれてますが こりゃ恐ろしい話でございますよ。➡ 255 00:26:31,523 --> 00:26:36,195 私がエゲレスなら 途方もない額の金を吹っかける。➡ 256 00:26:36,195 --> 00:26:40,866 もしくは 戦を仕掛けて ガバッとなんてことも考えますよ。 257 00:26:40,866 --> 00:26:46,738 もし 薩摩がエゲレスと戦などしたら。➡ 258 00:26:46,738 --> 00:26:51,510 実際に異国の力を目の当たりにすれば➡ 259 00:26:51,510 --> 00:26:55,881 一転 開国派に などということはあろうか。 勝。 260 00:26:55,881 --> 00:26:59,585 いや いくら何でも そんなに ころりとは。 261 00:27:03,155 --> 00:27:05,824 (勝)とも言い切れませぬか。 262 00:27:05,824 --> 00:27:10,162 いや 実は この間 攘夷論者の坂本って浪士が➡ 263 00:27:10,162 --> 00:27:12,831 私を斬りにやって参りましてね。 264 00:27:12,831 --> 00:27:17,503 西洋は 蒸気で動く船も車なんてのも作れる➡ 265 00:27:17,503 --> 00:27:23,175 船からドカンと江戸市中に撃ち込める 大砲だってあるなんてな話をしたら➡ 266 00:27:23,175 --> 00:27:27,513 すっかり開国派になって 帰っていきましたよ。 267 00:27:27,513 --> 00:27:30,516 そういうこともあるのか。 268 00:27:34,186 --> 00:27:37,856 私が上洛…? 269 00:27:37,856 --> 00:27:42,728 (慶喜)はい。 あまたの兵を引き連れ 華麗に上洛し➡ 270 00:27:42,728 --> 00:27:45,531 帝に拝謁して頂きたく。➡ 271 00:27:45,531 --> 00:27:48,433 もう話はついておりますので。 272 00:27:48,433 --> 00:27:52,404 一体 どのような経緯で さようなことに。 273 00:27:52,404 --> 00:27:57,543 攘夷を決行するとの約束で 和宮様を降嫁させたのに➡ 274 00:27:57,543 --> 00:28:04,149 幕府は一向に攘夷を行う気配がないと 帝は お怒りで。 275 00:28:04,149 --> 00:28:07,052 今更 攘夷など。 276 00:28:07,052 --> 00:28:11,023 異国に向かって約束を違え 再び国を閉ざせば➡ 277 00:28:11,023 --> 00:28:13,825 それこそ攻め取られる。➡ 278 00:28:13,825 --> 00:28:22,501 まずは後見役として 公の口から そこを帝にお伝えしてくれぬか? 279 00:28:22,501 --> 00:28:29,374 私が朝廷側の機嫌を損ねるわけには 参らぬではないですか。 280 00:28:29,374 --> 00:28:31,843 は? 281 00:28:31,843 --> 00:28:34,513 少しはお考え下さいませ。 282 00:28:34,513 --> 00:28:42,187 私は 水戸 薩摩 そして 朝廷側の 攘夷の期待を背負って復権した身。 283 00:28:42,187 --> 00:28:50,529 今ここで 彼らの機嫌を損ねたら それこそ公武合体など露と消えましょう。 284 00:28:50,529 --> 00:28:57,836 故に ここは ひとつ 上様に華麗にご上洛願いたく。 285 00:29:00,339 --> 00:29:05,811 そこに どれほどの意味が。 286 00:29:05,811 --> 00:29:12,150 要するに 帝のご機嫌取りにございますよ。 287 00:29:12,150 --> 00:29:19,458 何より大事にございましょう。 ご機嫌取り。 288 00:29:23,762 --> 00:29:27,499 (和宮)ひどい男やなぁ。 その慶喜いうんは。 289 00:29:27,499 --> 00:29:31,169 要は 己は泥かぶりたないから 上さんを上洛さして➡ 290 00:29:31,169 --> 00:29:33,105 ごまかしたろいう話やんか。 それ。 291 00:29:33,105 --> 00:29:38,844 けれど こうなった以上 帝とお話しできる よい機会と捉えようかと。 292 00:29:38,844 --> 00:29:43,515 よい機会?帝とも膝を突き合わせ お話しすれば➡ 293 00:29:43,515 --> 00:29:48,387 攘夷派から開国派へと なって頂けるのではないか と。 294 00:29:48,387 --> 00:29:52,190 上さんに そんなことできんの? 295 00:29:52,190 --> 00:29:58,196 分かりません。 けれど やってみる値打ちは。 296 00:29:59,865 --> 00:30:06,538 あ そうでした。 宮様のお名前を教えて頂けますか? 297 00:30:06,538 --> 00:30:09,207 私の? 何で? 298 00:30:09,207 --> 00:30:14,513 この折に 帝には宮様のことを お話ししようと思っております。 299 00:30:16,548 --> 00:30:19,451 え? 300 00:30:19,451 --> 00:30:24,890 このままでは 何か起こった際 宮様は どこの誰とも分からぬ➡ 301 00:30:24,890 --> 00:30:28,760 ただの和宮様の偽者と されてしまいます。 302 00:30:28,760 --> 00:30:34,232 でも 帝から 妹宮であられることの証しを頂ければ➡ 303 00:30:34,232 --> 00:30:40,105 その扱いは丁重なものとなると 思うのです。 304 00:30:40,105 --> 00:30:44,876 何で 私のために そんなことまでしてくれんの? 305 00:30:44,876 --> 00:30:51,783 宮様が 私のもとにいらしてくれたからです。➡ 306 00:30:51,783 --> 00:30:59,925 宮様が来てくれたおかげで 徳川は なんとか公武合体の体裁を保てている。 307 00:30:59,925 --> 00:31:05,630 大事な かけがえのないお人だからです。 308 00:31:13,872 --> 00:31:21,213 私は別に 徳川のために来たんやないんや。 309 00:31:21,213 --> 00:31:24,549 存じております。 310 00:31:24,549 --> 00:31:30,255 ご実家のために 弟宮様の身代わりに。 311 00:31:32,224 --> 00:31:37,896 ほんもんの和宮さんな ほんまは 今も生きてるんよ。 312 00:31:37,896 --> 00:31:39,898 存じて…。 313 00:31:43,568 --> 00:31:46,471 え! 314 00:31:46,471 --> 00:31:52,177 私は… ただ 母を独り占めしたくて ここに来たんや。 315 00:31:55,580 --> 00:32:00,852 私は 手ぇがなかったから 生まれへんかったことにされて➡ 316 00:32:00,852 --> 00:32:04,556 人目につかへんよう育てられたんや。 317 00:32:09,861 --> 00:32:13,198 (和宮)それでも ちっちゃいうちは 母も部屋に来てくれて➡ 318 00:32:13,198 --> 00:32:15,133 かわいがってくれてな。➡ 319 00:32:15,133 --> 00:32:22,207 でも それは 弟が和宮が生まれるまでやった。➡ 320 00:32:22,207 --> 00:32:26,511 母は健やかな弟に夢中になってな。 321 00:32:30,882 --> 00:32:36,755 しばらくして その弟に 徳川への降嫁の話が出てきたんや。 322 00:32:36,755 --> 00:32:41,893  回想 いややあ! いややあ! (観行院)和宮さん こらえて! こらえて! 323 00:32:41,893 --> 00:32:44,563 何なん あれ。 公武合体とやらで➡ 324 00:32:44,563 --> 00:32:48,900 徳川に婿入りする話が 出てるんやそうです。 325 00:32:48,900 --> 00:32:53,572 へぇ。 嫌やったら 断ったらええんと違うの? 326 00:32:53,572 --> 00:32:56,475 ぎょうさん お金がもらえるそうで。 327 00:32:56,475 --> 00:33:01,179 ほんで 観行院さんが 自分が男のなりしてでも➡ 328 00:33:01,179 --> 00:33:05,884 ついていくし言うて なだめたはって。 329 00:33:08,854 --> 00:33:14,159 お母さんが? ついていく? 330 00:33:15,727 --> 00:33:20,198 (観行院)和宮さん! アホなこと考えんといて! 331 00:33:20,198 --> 00:33:24,069 ⚟ほな 私が代わりに行くわ。 332 00:33:24,069 --> 00:33:26,872 私が代わりに徳川に行くし➡ 333 00:33:26,872 --> 00:33:30,542 和宮さんは ご自害しはったいうことにして➡ 334 00:33:30,542 --> 00:33:33,211 出家したらどや? 335 00:33:33,211 --> 00:33:40,085 けど けど あんた 女の身で お婿さんなんて すぐに知られますがな。 336 00:33:40,085 --> 00:33:43,855 女のお婿さんを迎えたなんて 徳川には大恥。 337 00:33:43,855 --> 00:33:46,224 受け入れるしかなくなるはずや。➡ 338 00:33:46,224 --> 00:33:51,096 それに気付いたかて 和宮さんは もうこの世にいてへん人➡ 339 00:33:51,096 --> 00:33:54,566 どうにもならへんやろ。 340 00:33:54,566 --> 00:33:59,237 宮さんも ほんまは死にたくなんかないやろ。 341 00:33:59,237 --> 00:34:15,520 ♬~ 342 00:34:15,520 --> 00:34:19,190 決まりや。 ほしたら お母さん。 343 00:34:19,190 --> 00:34:21,860 土御門だけでは心もとないし➡ 344 00:34:21,860 --> 00:34:26,731 男のふりをして 私についてきてほしいんよ。 345 00:34:26,731 --> 00:34:32,504 え?江戸に下る途中で 私が替え玉やて知られたら➡ 346 00:34:32,504 --> 00:34:36,508 和宮さんも どうなるか分からへんで。 347 00:34:40,879 --> 00:34:44,549 分かりました。 348 00:34:44,549 --> 00:34:47,852 和宮さんのためやったら。 349 00:34:49,888 --> 00:34:56,194 (和宮) これで お母さんは私だけのもんやって。 350 00:35:01,499 --> 00:35:06,504 ほんで こういうことになったわけや。 351 00:35:09,174 --> 00:35:12,510 (和宮)な… 何で泣くん。 352 00:35:12,510 --> 00:35:19,851 さような思いまでなさり まことに よくぞ ここにいらして。 353 00:35:19,851 --> 00:35:24,189 あんた 話聞いてた? 私のしょうもないたくらみのせいで➡ 354 00:35:24,189 --> 00:35:27,092 あんたは さんざんな目に遭うてる いうことなんやで。 355 00:35:27,092 --> 00:35:32,063 でも そのしょうもないたくらみのおかげで➡ 356 00:35:32,063 --> 00:35:37,202 和宮様は亡くなられずに 済んでいるではないですか!➡ 357 00:35:37,202 --> 00:35:43,908 私は 人を死のふちに 追いやらずに済んだのですよ! 358 00:35:46,544 --> 00:35:50,882 お気付きになりませんか?➡ 359 00:35:50,882 --> 00:35:59,891 宮様は知らぬうちに 多くの者を救ってらっしゃるんですよ? 360 00:35:59,891 --> 00:36:06,164 そんなふうに考えるん 上さんくらいやで。 361 00:36:06,164 --> 00:36:10,835 私だけではないと思います。 362 00:36:10,835 --> 00:36:14,706 宮様。 江戸への道中で➡ 363 00:36:14,706 --> 00:36:18,410 何か お気付きになったことは ございませんか? 364 00:36:22,447 --> 00:36:26,384 何か? て…➡ 365 00:36:26,384 --> 00:36:30,689 思てたより ずっとずっと ええ旅やったわ。 366 00:36:35,527 --> 00:36:42,233 (和宮)宿の者たちは 土地の大層ええ料理を出してくれて…。 367 00:36:44,869 --> 00:36:48,540 (和宮)布団は暖こうて 柔らこうて➡ 368 00:36:48,540 --> 00:36:51,876 きれいなお花が生けてあって。➡ 369 00:36:51,876 --> 00:36:56,548 えらい心尽くしされてるなって。 370 00:36:56,548 --> 00:37:03,555 それは 民にとっても宮様が光だからです。 371 00:37:05,824 --> 00:37:08,493 は? 372 00:37:08,493 --> 00:37:13,832 日々を暮らす民にとっては はた迷惑でしかない戦。 373 00:37:13,832 --> 00:37:18,503 公武合体は これを避けるためのものです。 374 00:37:18,503 --> 00:37:26,177 そのために 住み慣れた京を離れ 江戸へ下って下さる勇気ある宮様。 375 00:37:26,177 --> 00:37:29,481 これが光でなくて何でしょう。 376 00:37:31,850 --> 00:37:37,722 (家茂)そのお方が そこにいらっしゃる ただそれだけで➡ 377 00:37:37,722 --> 00:37:41,860 図らずも 救われる人間が 山のようにいる。 378 00:37:41,860 --> 00:37:49,868 そのようなお方を 世の光と呼ぶのだと 私は思います。 379 00:37:54,205 --> 00:38:00,812 あんたは ほんま いちいち真面目で肩凝るわ。 380 00:38:00,812 --> 00:38:03,148 すみません。 381 00:38:03,148 --> 00:38:06,050 ほんま もうやめて。 382 00:38:06,050 --> 00:38:44,189 ♬~ 383 00:38:44,189 --> 00:38:48,860 さてさて。 今日も上様お一人の総触れですか。 384 00:38:48,860 --> 00:38:55,200 まぁまぁ そのうち上様もあきれて 我らを選んで下さるかもしれぬぞ。 385 00:38:55,200 --> 00:38:57,202 おい。 386 00:39:41,179 --> 00:39:47,485 (鈴の音) 上様のおなーりー。 387 00:40:02,467 --> 00:40:10,208 ♬~ 388 00:40:10,208 --> 00:40:33,231 ♬~ 389 00:40:33,231 --> 00:40:37,101 ほっと一息にございます。 390 00:40:37,101 --> 00:40:43,574 和宮様が総触れに出られるようになって 京の面々とのいさかいも減りまして。 391 00:40:43,574 --> 00:40:49,580 しかし 一体 上様は どのように 宮様をお口説きになられたのでしょう。 392 00:40:51,916 --> 00:40:59,257 あの方は 人に心を寄せるに 天賦の才をお持ちだからな。 393 00:40:59,257 --> 00:41:06,064 ♬~ 394 00:41:06,064 --> 00:41:13,204 (天璋院)言いかえれば それは 相手の懐に深く潜り込む才。 395 00:41:13,204 --> 00:41:19,544 ひょっとすると 帝の御心も つかんでまいられるやもしれぬ。 396 00:41:19,544 --> 00:41:26,884 ♬~ 397 00:41:26,884 --> 00:41:33,758 <文久三年。 家茂公は3,000人の供を連れて 上洛をなされた。➡ 398 00:41:33,758 --> 00:41:40,431 家光公以来 実に229年ぶりのことである> 399 00:41:40,431 --> 00:41:47,572 将軍さん 女なんやろ。 どんななりで来はるんやろ。 400 00:41:47,572 --> 00:41:50,475 ゴテゴテに着飾った江戸風。 401 00:41:50,475 --> 00:41:56,581 こび売って 十二ひとえでも 着てきはるかもしれへんなあ。 402 00:41:56,581 --> 00:42:04,589 どっちにしても 笑たりましょ。 (笑い声) 403 00:42:10,128 --> 00:42:33,418 ♬~ 404 00:42:33,418 --> 00:42:42,093 内大臣兼右近衛大将源家第十四代 徳川家茂にございまする。 405 00:42:42,093 --> 00:42:49,567 本日は かように参内がかないましたこと 恐悦至極に存じまする。 406 00:42:49,567 --> 00:42:57,241 (孝明帝)そちは 確か 女であったなあ。 407 00:42:57,241 --> 00:43:03,047 はい。 しかしながら 女の身で女の装束で➡ 408 00:43:03,047 --> 00:43:08,853 まさかの折 いかにして 帝をお守りすることがかないましょう。➡ 409 00:43:08,853 --> 00:43:11,189 右近衛大将 家茂。➡ 410 00:43:11,189 --> 00:43:17,528 命ある限り 帝をこの日の本 神州をお守り奉るべく➡ 411 00:43:17,528 --> 00:43:20,431 江戸より参上いたしました! 412 00:43:20,431 --> 00:43:41,552 ♬~ 413 00:43:41,552 --> 00:43:47,225 そろそろ 京に着かはった頃かいな。 なあ。 414 00:43:47,225 --> 00:43:49,527 (物が割れる音) 415 00:44:05,710 --> 00:44:08,846 次の上さんは あのすかんタコで ええと思てる? 416 00:44:08,846 --> 00:44:12,717 家茂。なぜ 突然 あなたが 開国に異を唱えるのです! 417 00:44:12,717 --> 00:44:14,719 いやぁ。 しかし…。 418 00:44:14,719 --> 00:44:18,856 薩摩の芋の下に徳川が列するなど! 419 00:44:18,856 --> 00:44:23,861 大切な方たちをこうもお守りできず。