1 00:00:02,102 --> 00:02:40,093 ♬~ 2 00:02:55,208 --> 00:02:57,878 (役人)我らは 大坂浜役所の者である。➡ 3 00:02:57,878 --> 00:03:02,482 取り調べの要あって これより 当船を 大坂浜へ連行する。➡ 4 00:03:02,482 --> 00:03:05,819 神妙に従え! 5 00:03:05,819 --> 00:03:08,121 それ! (役人たち)はっ! 6 00:03:09,690 --> 00:03:15,495 ♬~ 7 00:03:15,495 --> 00:03:17,831 よ~し いいぞ! 8 00:03:17,831 --> 00:03:39,853 ♬~ 9 00:03:39,853 --> 00:03:46,726 (助左衛門)宗久様より頂いた 形見の短筒でございます。 10 00:03:46,726 --> 00:03:50,497 お預けしておきます。 11 00:03:50,497 --> 00:03:53,867 (美緒)私に死ねと…? 12 00:03:53,867 --> 00:03:57,204 関白様へは渡せませぬ。 13 00:03:57,204 --> 00:04:10,517 ♬~ 14 00:04:26,166 --> 00:04:28,168 船長…。 15 00:04:33,039 --> 00:04:35,842 (行長)助左! 行長様! 16 00:04:35,842 --> 00:04:40,514 急に 関白様の方より おぬしに与えた船を見物したい故➡ 17 00:04:40,514 --> 00:04:43,416 大坂の浜へ立ち寄らせよとの お達しがあってな➡ 18 00:04:43,416 --> 00:04:45,852 強引に呼び止めてしまった。 19 00:04:45,852 --> 00:04:48,155 悪く思わないでくれ。 20 00:05:23,490 --> 00:05:27,827 (秀吉)ああ 立派な船だ。 21 00:05:27,827 --> 00:05:31,164 このまんま連れてってもらおうかのう わしも。 22 00:05:31,164 --> 00:05:33,834 殿。 23 00:05:33,834 --> 00:05:37,170 呂宋まで連れていってはくれぬか 助左。 24 00:05:37,170 --> 00:05:41,841 はい。 殿下より頂戴いたしました 船でございます。 25 00:05:41,841 --> 00:05:45,512 いずこへなりとも お運びいたしましょう。 26 00:05:45,512 --> 00:05:51,218 ほう 連れていってくれるか。 お望みとあらば…。 27 00:05:57,524 --> 00:06:00,427 (秀吉)胴ノ間か…。 28 00:06:00,427 --> 00:06:04,331 積み荷を見せてもらうぞ。 29 00:06:04,331 --> 00:06:06,633 構わんだろうな。 30 00:06:09,135 --> 00:06:11,071 どうぞ。 31 00:06:11,071 --> 00:06:18,478 欲しい荷があれば 譲ってくれるか? 32 00:06:18,478 --> 00:06:22,349 荷は 全て しっかりと結わいつけてございます。 33 00:06:22,349 --> 00:06:27,821 ここで降ろすことは 難しいと存じますが。 34 00:06:27,821 --> 00:06:32,492 たるんだ縄は 結わい直せばよろしい。 35 00:06:32,492 --> 00:06:35,195 何度でも…。 36 00:06:40,834 --> 00:07:07,460 ♬~ 37 00:07:07,460 --> 00:07:10,764 美緒殿じゃな。 38 00:07:12,332 --> 00:07:16,336 予は 関白じゃ。 39 00:07:18,471 --> 00:07:21,141 存じ上げております。 40 00:07:21,141 --> 00:07:27,013 迎えに参った。 予と共に 船を降りられよ。 41 00:07:27,013 --> 00:07:30,150 その儀は ご勘弁願いとう存じます。 42 00:07:30,150 --> 00:07:33,453 いいや ならぬ。 43 00:07:44,497 --> 00:07:50,837 汝ら 好き合うておるのか…。 44 00:07:50,837 --> 00:07:53,173 いいえ。 45 00:07:53,173 --> 00:07:55,108 うそをつけ。 46 00:07:55,108 --> 00:07:59,979 好きでもない男と女が 互いに命を預け合えるか。 47 00:07:59,979 --> 00:08:02,983 まことのことを申せ。 48 00:08:04,784 --> 00:08:10,657 助左は 堺衆。 手前も 堺の女でござりますれば➡ 49 00:08:10,657 --> 00:08:14,794 ただ それだけの間柄にございます。 50 00:08:14,794 --> 00:08:18,498 堺衆の意地か。 51 00:08:30,810 --> 00:08:32,746 (短筒を落とす音) 52 00:08:32,746 --> 00:08:55,835 ♬~ 53 00:08:55,835 --> 00:08:59,839 よう分かった。 荷は諦めよう。 54 00:09:03,109 --> 00:09:05,445 行長。 (行長)はっ。 55 00:09:05,445 --> 00:09:11,317 二ノ間の荷を浜へ降ろし その手で 利休のもとへ届けてくれ。 56 00:09:11,317 --> 00:09:14,120 それならば構わんだろう。 57 00:09:14,120 --> 00:09:16,056 はい。 58 00:09:16,056 --> 00:09:21,795 利休様がお預かりくださいますのなら 異存はございません。 59 00:09:21,795 --> 00:09:24,464 荷とは 何の荷でございましょうか。 60 00:09:24,464 --> 00:09:28,168 行ってみりゃ分かる。 はっ? 61 00:10:09,042 --> 00:10:11,744 いまいましいやつ…。 62 00:10:13,813 --> 00:10:17,183 堺衆の意地か。 63 00:10:17,183 --> 00:10:20,086 春には 堺もなくなるわ。 64 00:10:20,086 --> 00:10:23,089 ハハハハハハハハ! 65 00:10:46,880 --> 00:10:49,782 よろしゅうございましたな。 66 00:10:49,782 --> 00:10:54,754 ♬~ 67 00:10:54,754 --> 00:11:04,163 <助左衛門の船が 南海のかなたへ 姿を消した 天正14年の暮れ。➡ 68 00:11:04,163 --> 00:11:09,836 自治都市 堺の運命を変える 一大事件が起こる> 69 00:11:09,836 --> 00:11:14,541 (三成)南北三方の堀を埋めてしまえ。 70 00:11:16,509 --> 00:11:18,444 作業は迅速を要する。 71 00:11:18,444 --> 00:11:23,383 人足どもは 大坂城普請に従事する者を そっくり借り受ける。 72 00:11:23,383 --> 00:11:28,121 埋め立ては 堀の内と外より 一気にかかれ。 73 00:11:28,121 --> 00:11:30,523 邪魔立てする者があれば➡ 74 00:11:30,523 --> 00:11:33,860 容赦なく斬って捨てい! 75 00:11:33,860 --> 00:11:36,529 どけ どけ どけ! ほら! 76 00:11:36,529 --> 00:11:38,531 急げ! 77 00:11:43,870 --> 00:11:46,873 急げ ほら! 急げ ほら! 78 00:12:27,847 --> 00:12:31,150 (お仙)やめておくれ! やめておくれよ! 79 00:12:33,720 --> 00:12:38,024 (お仙)やめておくれ! やめておくれ! やめておくれ! やめておくれ! 80 00:12:41,394 --> 00:12:43,396 やめて! うるせえ女だな! 81 00:12:43,396 --> 00:12:46,532 やめておくれよ! ぶっ込んでやるぞ おら! 82 00:12:46,532 --> 00:12:48,868 やめておくれ! 放り込め 放り込め! 83 00:12:48,868 --> 00:12:51,204 よいしょ~! 84 00:12:51,204 --> 00:12:54,507 (一同)せ~の! 85 00:13:07,487 --> 00:13:09,489 (2人)うわ~! 86 00:13:11,157 --> 00:13:13,092 五右衛門! 87 00:13:13,092 --> 00:13:16,796 この野郎! この野郎! 88 00:13:24,704 --> 00:13:27,707 (五右衛門)お仙さん! この野郎! 89 00:13:30,176 --> 00:13:32,478 (役人)そこを動くな! 90 00:13:34,514 --> 00:13:36,449 (役人)堀埋めの邪魔をしたる者は➡ 91 00:13:36,449 --> 00:13:39,185 その場で 死罪の布令が出ていることを 知らぬのか! 92 00:13:39,185 --> 00:13:43,189 今 見せしめにしてやる! 構え! 93 00:13:44,857 --> 00:13:48,161 (役人)放て! そりゃ~! 94 00:14:00,807 --> 00:14:04,811 そりゃ~! バカ~! 95 00:14:11,150 --> 00:14:13,152 (笑い声) 96 00:14:19,492 --> 00:14:21,794 五右衛門…。 97 00:14:23,362 --> 00:14:26,833 (了慶)応仁の乱より119年➡ 98 00:14:26,833 --> 00:14:31,704 遣明船が初めて堺の都へ入港してより 117年。➡ 99 00:14:31,704 --> 00:14:37,844 その間 相次ぐ戦禍にも巻き込まれず 焼かれず 奪われず➡ 100 00:14:37,844 --> 00:14:40,747 今日まで 太平を保ってこられましたのは➡ 101 00:14:40,747 --> 00:14:46,853 この町が 三方を深き堀にて 守られたればこそでございます。➡ 102 00:14:46,853 --> 00:14:54,193 その堀を埋められては 堺は 裸も同然の町と相なってしまいます。 103 00:14:54,193 --> 00:14:58,531 (三成)堺が戦禍にさらされるという ご心配ならば➡ 104 00:14:58,531 --> 00:15:01,534 もはや ご無用でござろう。 105 00:15:03,136 --> 00:15:06,806 天下は 既に 豊臣家の下に平定されてござる。 106 00:15:06,806 --> 00:15:14,147 むしろ この天下統一の世に 堺だけが 堀を構え 門を閉ざすは➡ 107 00:15:14,147 --> 00:15:19,485 豊臣家に対して 反逆の意図ありとも とられかねぬ。 108 00:15:19,485 --> 00:15:22,822 (宗薫)反逆…。 109 00:15:22,822 --> 00:15:28,494 九州を除く日本全土を ほぼ平定された関白様に対して➡ 110 00:15:28,494 --> 00:15:31,831 なぜ 堺が反逆を企てましょう。 111 00:15:31,831 --> 00:15:36,502 堺の堀は あれは 防備のためのものであって➡ 112 00:15:36,502 --> 00:15:39,839 何様に抗するためのものでも ございませぬ。➡ 113 00:15:39,839 --> 00:15:43,509 それこそ 関白様の取り越し苦労でございます。 114 00:15:43,509 --> 00:15:46,846 会合衆の皆様には この春の 当代官所の焼き打ちのこと➡ 115 00:15:46,846 --> 00:15:49,749 もはや お忘れでござるか。 116 00:15:49,749 --> 00:15:54,720 焼き打ちを指示したる者は 会合衆のうちの一人…➡ 117 00:15:54,720 --> 00:15:58,457 という噂も流れたが➡ 118 00:15:58,457 --> 00:16:02,328 真相は いまだ不明のまま…。 119 00:16:02,328 --> 00:16:06,799 まあ 済んだことは ともかくとして➡ 120 00:16:06,799 --> 00:16:09,702 今後 二度と かような不祥事が起こらぬよう➡ 121 00:16:09,702 --> 00:16:13,139 この度の堀埋めも 関白様には 文字どおり➡ 122 00:16:13,139 --> 00:16:17,476 堺 豊臣家の間の溝をなくしたいとの➡ 123 00:16:17,476 --> 00:16:19,779 ご意志からでござる。 124 00:16:30,823 --> 00:16:35,495 <12月に入ると 秀吉麾下の武将たちは➡ 125 00:16:35,495 --> 00:16:39,832 来春3月出馬と決まった 九州征伐の下準備で➡ 126 00:16:39,832 --> 00:16:44,704 身辺が慌ただしくなってくる> 127 00:16:44,704 --> 00:16:46,706 右近殿。 128 00:16:46,706 --> 00:16:50,476 <出陣に先立つ彼らの最初の任務は➡ 129 00:16:50,476 --> 00:16:56,482 おびただしい兵糧や軍需品の調達と その輸送である> 130 00:17:02,088 --> 00:17:07,994 なんと 軍勢30万人分の兵糧米に 2万頭分の馬糧を運べとのお達しだ。 131 00:17:07,994 --> 00:17:10,129 愚痴を吐くわけではないが➡ 132 00:17:10,129 --> 00:17:14,467 島津ごときを屈服させるのに それほどの軍勢が必要だろうか。 133 00:17:14,467 --> 00:17:18,137 この度の この度外れた物資の輸送…➡ 134 00:17:18,137 --> 00:17:21,040 殿下のお考えが いまだに解せぬ。 135 00:17:21,040 --> 00:17:24,010 殿下は いつか 私に言われたことがある。 136 00:17:24,010 --> 00:17:26,812 九州を平定するためには 太刀も力も要らぬ➡ 137 00:17:26,812 --> 00:17:29,148 手づかみでできるとな。 138 00:17:29,148 --> 00:17:33,019 恐らく この膨大な輸送物資は➡ 139 00:17:33,019 --> 00:17:36,489 九州平定のためだけのものでは あるまいな。 140 00:17:36,489 --> 00:17:40,359 九州平定だけが 目当てではないとすると…。 141 00:17:40,359 --> 00:17:45,164 まさか 殿下は あのことを 本気で お考えなのではあるまいな。 142 00:17:45,164 --> 00:17:49,835 それが どうやら 本気で お考えのようだ。 143 00:17:49,835 --> 00:17:51,771 まさか…。 144 00:17:51,771 --> 00:17:56,509 (右近)まさかとは思いたいが… 殿下は 本気だ。 145 00:17:56,509 --> 00:18:02,114 右近殿も…。 殿下より じかに お聞きになられたのか? 146 00:18:02,114 --> 00:18:06,786 殿下が 南蛮のパーデレたちに あのことを お話しになるのを➡ 147 00:18:06,786 --> 00:18:09,689 そばで 耳にしてしまった。 148 00:18:09,689 --> 00:18:12,458 長崎から来た パーデレ コエリユを➡ 149 00:18:12,458 --> 00:18:16,462 殿下が 大坂城中に お招きになった時のことだ。 150 00:18:18,798 --> 00:18:22,501 あれは 3月16日だった…。 151 00:18:24,136 --> 00:18:31,811 予は もはや 領国も金も銀も これ以上 得たいとは思わぬ。 152 00:18:31,811 --> 00:18:35,681 ただ 予の名声と権勢を➡ 153 00:18:35,681 --> 00:18:39,986 死後に伝えしめることを望むのみだ。 154 00:18:42,822 --> 00:18:48,494 日本国のもろもろのことを処理し 天下を統一した後は➡ 155 00:18:48,494 --> 00:18:53,165 日本国は 我が弟の美濃守に譲り渡し➡ 156 00:18:53,165 --> 00:18:57,503 予自らは 専心して…➡ 157 00:18:57,503 --> 00:19:03,776 明と朝鮮を征伐することに従事したい。➡ 158 00:19:03,776 --> 00:19:06,679 そのための準備も備えておる。➡ 159 00:19:06,679 --> 00:19:11,650 大軍を運ぶための軍船を 2,000隻 造らせておる。➡ 160 00:19:11,650 --> 00:19:16,789 そこで おことらに相談があるのだが➡ 161 00:19:16,789 --> 00:19:21,460 おことら バテレンたちの力で➡ 162 00:19:21,460 --> 00:19:28,801 予に よく武装した南蛮船を2艘 世話してくれんだろうか。 163 00:19:28,801 --> 00:19:32,138 無論 無償でくれとは言わぬ。➡ 164 00:19:32,138 --> 00:19:38,811 代価は支払う。 それ相応の報酬もとらせよう。 165 00:19:38,811 --> 00:19:44,684 いや 更にだ 明と朝鮮を征服した後は➡ 166 00:19:44,684 --> 00:19:48,821 そこにバテレンの教会を建てることも 許可しよう。 167 00:19:48,821 --> 00:19:57,129 どうじゃ。 予の計画に 力を貸さぬか。 168 00:19:58,831 --> 00:20:04,704 (右近)殿下のまなざしは 恐いほどに真剣だった。 169 00:20:04,704 --> 00:20:08,507 殿下は 本気で 明 朝鮮に攻め入る気だ。 170 00:20:08,507 --> 00:20:13,179 うん…。 九州へ向けての膨大な輸送物資➡ 171 00:20:13,179 --> 00:20:17,516 船舶の建造 博多の町の再建…。 172 00:20:17,516 --> 00:20:23,189 やはり 全てが 朝鮮遠征への布石だったのだな。 173 00:20:23,189 --> 00:20:28,861 無謀だ。 誰かが お引き止めしなければ…。 174 00:20:28,861 --> 00:20:34,867 一たび 宙に放たれた矢を 誰に止めることができる。 175 00:20:41,207 --> 00:20:53,219 ♬~ 176 00:20:53,219 --> 00:20:57,089 <天正15年3月1日。➡ 177 00:20:57,089 --> 00:20:59,558 豊臣秀吉の大軍が➡ 178 00:20:59,558 --> 00:21:04,163 大坂を発し 九州へ下る> 179 00:21:04,163 --> 00:21:40,065 ♬~ 180 00:21:40,065 --> 00:21:45,538 <旭日昇天の勢いで 九州の地へ なだれ込んできた秀吉軍の前に➡ 181 00:21:45,538 --> 00:21:48,874 島津勢は ひとたまりもなく敗退し➡ 182 00:21:48,874 --> 00:21:52,745 島津義久は 5月8日に降伏➡ 183 00:21:52,745 --> 00:21:59,885 6月9日 秀吉軍は 筑前・筥崎に凱旋する。➡ 184 00:21:59,885 --> 00:22:08,894 秀吉が キリシタン禁令を発するのは これより僅か12日後のことである> 185 00:22:12,164 --> 00:22:19,038 <6月15日。 呂宋からの荷を満載した助左衛門の船が➡ 186 00:22:19,038 --> 00:22:23,042 長崎沖に 姿を現した> 187 00:22:24,743 --> 00:22:27,179 (銃声) うわっ! 188 00:22:27,179 --> 00:22:31,884 (銃声) 189 00:22:37,823 --> 00:22:42,528 (銃声) 190 00:22:47,199 --> 00:22:50,870 (弥次郎)船長! 船長! 191 00:22:50,870 --> 00:22:53,772 一体 誰に囲まれているんだ 我ら。 192 00:22:53,772 --> 00:22:57,743 霧で しかとは分かりませんが 敵は 2艘や3艘じゃねえようで。 193 00:22:57,743 --> 00:23:01,146 少なくとも 10艘ぐらいの早船に 囲まれています。 194 00:23:01,146 --> 00:23:03,082 (銃声) 195 00:23:03,082 --> 00:23:06,485 (吾助)船長! 船長! 196 00:23:06,485 --> 00:23:11,156 長崎の湾内に追い込まれました! 湾内に!? 197 00:23:11,156 --> 00:23:14,159 (鉄熊手の引っ掛かる音) 198 00:23:22,501 --> 00:23:30,843 (不気味な笑い声) 199 00:23:30,843 --> 00:23:32,845 わあ~っ! 200 00:23:38,517 --> 00:23:40,452 汝ら 海賊か!? 201 00:23:40,452 --> 00:23:45,758 フフフフ… ハッハッハッハ! 202 00:24:01,740 --> 00:24:05,144 聞いたか? 203 00:24:05,144 --> 00:24:10,149 海賊に 海賊かと聞かれたぞ。 204 00:24:12,017 --> 00:24:14,486 (喜右衛門)何と答える? 205 00:24:14,486 --> 00:24:18,824 まぬけた海賊もおるものでございます。 206 00:24:18,824 --> 00:24:22,161 わしらを海賊だと!? 207 00:24:22,161 --> 00:24:28,500 水牛の角に鹿の皮 硝石 蜜などの荷を 積んでおります。 208 00:24:28,500 --> 00:24:32,171 ぬしら 荷は どこから運んできたとね。 209 00:24:32,171 --> 00:24:34,506 呂宋だ。 210 00:24:34,506 --> 00:24:36,842 (2人)呂宋? 211 00:24:36,842 --> 00:24:40,512 では マニラからか。 マニラではない。 212 00:24:40,512 --> 00:24:46,185 マニラでなければ どこだ。 呂宋のどこから運んできたとね。 213 00:24:46,185 --> 00:24:48,120 アゴーの浜だ。 214 00:24:48,120 --> 00:24:50,522 アゴーの浜だと? こいつら。 215 00:24:50,522 --> 00:24:54,193 (孫七)マニラのイスパニア人から➡ 216 00:24:54,193 --> 00:24:57,863 プエルト・デル・ハポンと呼ばれ 恐れられている➡ 217 00:24:57,863 --> 00:25:00,766 リンガエンのアゴーの浜から。 218 00:25:00,766 --> 00:25:03,135 ぬしらのことか。 219 00:25:03,135 --> 00:25:07,473 アゴーの浜のトンド族に 大筒などの武器を売り渡し➡ 220 00:25:07,473 --> 00:25:12,344 きやつらと組んで マイニラ政庁に反逆してる 倭寇っていうのは。 うん? 221 00:25:12,344 --> 00:25:17,149 わしらは 倭寇でも海賊でもない。 堺の商人だ! 222 00:25:17,149 --> 00:25:20,052 黙らっしゃい! 223 00:25:20,052 --> 00:25:23,822 積み荷と船は 没収だ! (一同)お~っ! 224 00:25:23,822 --> 00:25:25,758 おのれ! 225 00:25:25,758 --> 00:25:27,760 (銃声と刀が折れる音) 226 00:25:32,498 --> 00:25:35,834 ぬしは 何者だ。 227 00:25:35,834 --> 00:25:42,708 長崎屋 原田喜右衛門。 228 00:25:42,708 --> 00:25:45,844 はっ! ぬしは! 229 00:25:45,844 --> 00:25:48,180 観念しんしゃい。 230 00:25:48,180 --> 00:26:11,470 (笑い声) 231 00:26:13,138 --> 00:26:18,010 おい 船や荷は諦めるから 水夫たちの命は助けてやってくれ。 232 00:26:18,010 --> 00:26:20,012 なあ 頼むよ。 233 00:26:20,012 --> 00:26:25,484 命を取るって? そげなもったいないことを誰がするか。 234 00:26:25,484 --> 00:26:30,155 この長崎屋の商いは 一に鉛玉の製造 二に白粉➡ 235 00:26:30,155 --> 00:26:32,091 三に 人買いばい。 236 00:26:32,091 --> 00:26:34,026 人買い!? (鍵をかける音) 237 00:26:34,026 --> 00:26:37,496 みんなまとめて フスタ船のこぎ手に売りつけてやるけん。 238 00:26:37,496 --> 00:26:40,165 また 呂宋に逆戻りたい。 239 00:26:40,165 --> 00:26:46,505 番頭さん! 番頭さん 俺の顔に見覚えないかい? 240 00:26:46,505 --> 00:26:48,440 あ? 241 00:26:48,440 --> 00:26:51,176 孟子の古書。 242 00:26:51,176 --> 00:26:53,846 孟子? うん! 243 00:26:53,846 --> 00:26:58,517 おととしの夏 俺から 孟子の古書を買うてくれたじゃないか。 244 00:26:58,517 --> 00:27:01,120 安い値で買いたたいたくせに。 245 00:27:01,120 --> 00:27:05,457 忘れたとは言わさんぞ。 ええ? 246 00:27:05,457 --> 00:27:07,793 ああ~! 247 00:27:07,793 --> 00:27:11,463 あのな 書状を一通届けてきてくれないか。 248 00:27:11,463 --> 00:27:15,334 誰に? 堺奉行所の石田三成様だ。 249 00:27:15,334 --> 00:27:19,338 治部少輔様に おぬしが書状を? 250 00:27:19,338 --> 00:27:23,475 俺たちが海賊でないことは 石田様が よくご存じなんだ。 251 00:27:23,475 --> 00:27:29,148 なあ だから 頼むから 書状を書かせてくれ 石田様に。 なあ? 252 00:27:29,148 --> 00:27:32,484 お願いだ! なあ 番頭さん 頼むよ! なあ このとおりだ! 253 00:27:32,484 --> 00:27:35,187 なあ! 頼むよ! 254 00:28:00,646 --> 00:28:03,649 助左が 長崎にか…。 255 00:28:05,384 --> 00:28:08,086 (鍵を開ける音) 256 00:28:15,460 --> 00:28:18,797 出んしゃい。 あ? 257 00:28:18,797 --> 00:28:21,133 出んしゃい。 258 00:28:21,133 --> 00:28:23,135 ああ。 259 00:28:37,149 --> 00:28:40,819 やあ 助左衛門殿。 どうぞ こちらへ。 260 00:28:40,819 --> 00:28:43,722 どうぞ お掛けを。 どうぞ。➡ 261 00:28:43,722 --> 00:28:48,493 南蛮酒は お好きかな? はあ…。 262 00:28:48,493 --> 00:28:51,163 どうぞ。 263 00:28:51,163 --> 00:28:54,066 積み荷は お返しします。 無論 船も。 264 00:28:54,066 --> 00:28:58,036 治部少輔様には 一日も早く あなたの顔を見たいと➡ 265 00:28:58,036 --> 00:29:00,439 申されておんなったそうです。 266 00:29:00,439 --> 00:29:03,108 お戯れを。 戯れとは なして? 267 00:29:03,108 --> 00:29:07,980 ここは 長崎でしょう。 堺までは 海路でも往復10日余り。 268 00:29:07,980 --> 00:29:12,251 昨日 お預けした書状の返事が 今日 届くはずがありません。 269 00:29:12,251 --> 00:29:15,120 そうか。 どうやら ご存じないらしい。 治部少輔様には➡ 270 00:29:15,120 --> 00:29:19,458 筑前の筥崎の浜に 陣屋を構えてございます。えっ? 271 00:29:19,458 --> 00:29:24,796 関白殿下も。高山右近 小西行長様 諸将ら 打ちそろって。 272 00:29:24,796 --> 00:29:27,466 九州平定も 無事に終えられ➡ 273 00:29:27,466 --> 00:29:31,136 今は 皆様 筥崎の陣屋で 大いに くつろいでいられます。 274 00:29:31,136 --> 00:29:36,141 我らも 関白殿下の天下統一を祝して。 275 00:29:43,715 --> 00:29:45,717 (手をたたく音) 276 00:29:51,456 --> 00:29:54,826 私も 筥崎へ行ってきたばかりです。 277 00:29:54,826 --> 00:29:58,497 関白様に 南蛮製の寝台ば 献上に行ってきました。 278 00:29:58,497 --> 00:30:02,834 これと同じ形の。 もうよろしい。 279 00:30:02,834 --> 00:30:07,506 寝台で思い出したが 関白様は 遠からず➡ 280 00:30:07,506 --> 00:30:11,176 この日本から バテレンを 追放してしまうかもしれませんな。 281 00:30:11,176 --> 00:30:13,478 なぜ そのようなことを…。 282 00:30:16,848 --> 00:30:20,519 フフフフフフ…。 283 00:30:20,519 --> 00:30:25,857 筥崎の陣屋で 関白様が 美女狩りをお命じになられた。 284 00:30:25,857 --> 00:30:29,728 ところが 召し出された女どもが 皆 キリシタンの信者で➡ 285 00:30:29,728 --> 00:30:32,531 ゼウスに対し 貞潔の誓いがあるからといって➡ 286 00:30:32,531 --> 00:30:37,402 泣くわ逆らうわ 誰一人 関白様の寝所に侍る者はいなかった。 287 00:30:37,402 --> 00:30:40,405 もちろん 関白様が お怒りになったのは 当然のこと。 288 00:30:40,405 --> 00:30:43,542 人一倍 色情の強いお方ですからな。 289 00:30:43,542 --> 00:30:48,413 私も残念でしたよ。 寝台まで運んでいったのに。 290 00:30:48,413 --> 00:30:52,217 ハハハハハ…。 291 00:30:52,217 --> 00:30:56,088 関白殿下ともあろうお方が そのようなことをなさるはずありません。 292 00:30:56,088 --> 00:30:59,091 呂宋との交易は 今後も続けられますか? 293 00:30:59,091 --> 00:31:01,026 続けます。 294 00:31:01,026 --> 00:31:05,764 では 今後は 呂宋の停泊港は アゴーの浜から➡ 295 00:31:05,764 --> 00:31:08,500 マイニラの港へ移すこと。 これは 守っていただきたい。 296 00:31:08,500 --> 00:31:10,502 (グラスが割れる音) 297 00:31:13,371 --> 00:31:15,373 誰のために? 298 00:31:15,373 --> 00:31:17,509 関白殿下のおんために。 299 00:31:17,509 --> 00:31:20,412 もう お耳に入っていると思われるが➡ 300 00:31:20,412 --> 00:31:24,382 関白殿下の夢は 呂宋から イスパニア人を追い出し➡ 301 00:31:24,382 --> 00:31:30,856 きやつらに代わって 呂宋全島を 殿下の領土にすることにあります。 302 00:31:30,856 --> 00:31:33,759 呂宋島を支配するには マイニラを占拠することです。 303 00:31:33,759 --> 00:31:39,197 そのためには 現地での日本人同士が 結束を固くする必要があります。 304 00:31:39,197 --> 00:31:45,871 (孫七)手前ども この長崎屋は 関白殿下より 呂宋へ往復する日本人➡ 305 00:31:45,871 --> 00:31:50,742 および 日本の交易船の まとめ役を仰せつかってございます。 306 00:31:50,742 --> 00:31:54,880 従いまして これからも 呂宋へ交易を続けたいのならば➡ 307 00:31:54,880 --> 00:31:59,217 あなたも 我らの 長崎屋の傘下にくみして➡ 308 00:31:59,217 --> 00:32:03,488 我らの指図に従って 動いていただきたいということです。 309 00:32:03,488 --> 00:32:07,292 マイニラ 長崎 関白殿下 この3つの線から外れて動く者は➡ 310 00:32:07,292 --> 00:32:10,095 海賊と見なされます。 311 00:32:13,832 --> 00:32:17,502 ご返答は!? 312 00:32:17,502 --> 00:32:21,840 関白殿下に致しておきます。 313 00:32:21,840 --> 00:32:37,189 ♬~ 314 00:32:37,189 --> 00:32:40,859  心の声 秀吉様が 呂宋を侵略する…。➡ 315 00:32:40,859 --> 00:32:47,199 いや あるいは 原田喜右衛門が 出任せを言ったのかもしれん。➡ 316 00:32:47,199 --> 00:32:50,101 じかに確かめることだ。➡ 317 00:32:50,101 --> 00:32:53,538 呂宋を占領したいなどと➡ 318 00:32:53,538 --> 00:32:58,210 そんな無謀を 秀吉様が抱かれるはずはない。➡ 319 00:32:58,210 --> 00:33:01,213 抱かれるはずはない! 320 00:33:05,484 --> 00:33:14,493 <6月19日。 助左衛門の船は 長崎をたって 筥崎へ入った。➡ 321 00:33:14,493 --> 00:33:19,197 筥崎は 暗い夜に包まれていた> 322 00:33:28,840 --> 00:33:31,176 行長様。 323 00:33:31,176 --> 00:33:33,478 助左。 324 00:33:35,046 --> 00:33:39,050 やはり おぬしの船だったか。 325 00:33:39,050 --> 00:33:45,524 私の陣屋は この海辺沿いにあるので 船の明かりが すぐに見えた。 326 00:33:45,524 --> 00:33:48,193 どうして 手前の船と…。 327 00:33:48,193 --> 00:33:53,865 おぬしが来ることは 治部殿より知らせを受けていた。 328 00:33:53,865 --> 00:33:59,738 石田様の陣屋へ ご挨拶に伺いたいんですが。 329 00:33:59,738 --> 00:34:04,476 治部殿は 多分 ご不在だろう。 330 00:34:04,476 --> 00:34:08,146 どちらへ行かれたか ご存じでしょうか。 331 00:34:08,146 --> 00:34:11,816 右近殿の陣屋だ。 332 00:34:11,816 --> 00:34:15,520 関白殿下の命を受けてな。 333 00:34:19,691 --> 00:34:23,828 汝 キリシタンを信じて 先祖伝来の教えを捨て➡ 334 00:34:23,828 --> 00:34:26,164 神社仏閣を焼き払い➡ 335 00:34:26,164 --> 00:34:30,035 家臣などを強いて キリシタン宗門に 入らしめたるがごとき者にして➡ 336 00:34:30,035 --> 00:34:34,039 キリシタンにあらざる主君に 忠誠なるべきいわれなし。 337 00:34:34,039 --> 00:34:38,176 よって 即刻 キリシタンをやめよ。 338 00:34:38,176 --> 00:34:46,051 この命に従わずんば 領国 家財を没収の上 流刑に処すべし。 339 00:34:46,051 --> 00:34:52,190 関白殿下よりの口上にござる。 340 00:34:52,190 --> 00:34:57,495 しかと承り申した。 341 00:34:59,064 --> 00:35:04,135 治部殿 キリシタン禁令のこと➡ 342 00:35:04,135 --> 00:35:08,473 殿下には いつより 心に決しあそばしたのでござろうか。 343 00:35:08,473 --> 00:35:14,346 まさに 青天の霹靂でござった。 344 00:35:14,346 --> 00:35:18,483 それがしが下知を賜ったのは 今朝方。 345 00:35:18,483 --> 00:35:23,355 実に 落雷を浴びる思いにござった。 346 00:35:23,355 --> 00:35:28,493 日本国の祖 イザナギ イサナミの尊の 子孫たる我らは➡ 347 00:35:28,493 --> 00:35:33,164 当初から 八百万の神と仏を 拝し奉ってきた民ではないか。 348 00:35:33,164 --> 00:35:36,501 もし 今のまま バテレンどもを放置したら➡ 349 00:35:36,501 --> 00:35:43,174 やがては 祖国伝来の神仏の教えも やつらの手で滅ぼされてしまうぞ!➡ 350 00:35:43,174 --> 00:35:46,511 バテレンどもは 己の教えを権威づけようとしている。➡ 351 00:35:46,511 --> 00:35:52,183 今日まで 予の庇護と好意を利用してきた。 352 00:35:52,183 --> 00:35:54,519 きやつらの いとも狡猾なる手口は➡ 353 00:35:54,519 --> 00:35:58,189 日本全土を占領し 征服せんがためである!➡ 354 00:35:58,189 --> 00:36:02,460 この微塵だに疑惑の余地を残さぬ やつらの野心に対して➡ 355 00:36:02,460 --> 00:36:08,133 予は 今日より 南蛮の邪宗を成敗せん者として立つ!➡ 356 00:36:08,133 --> 00:36:11,469 汝らも この場で目を覚ませ! 357 00:36:11,469 --> 00:36:27,485 ♬~ 358 00:36:27,485 --> 00:36:32,157 心の奥の信仰まで捨てよとは申しませぬ。 359 00:36:32,157 --> 00:36:36,027 ただ 表面だけでも➡ 360 00:36:36,027 --> 00:36:40,031 ここは 殿下の命に服するがごとく 装うてくだされ。 361 00:36:40,031 --> 00:36:42,033 お願い申す。 362 00:36:43,768 --> 00:36:53,845 立ち戻られ 我らが殿下に お告げくだされ。 363 00:36:53,845 --> 00:36:58,716 右近は 己が信仰に いささかのやましさも覚えませぬゆえ➡ 364 00:36:58,716 --> 00:37:02,720 仰せのことには従いかねまする。 365 00:37:09,794 --> 00:37:18,136 それがし 家財を失うことには 少しの惜しみも覚えませぬ。 366 00:37:18,136 --> 00:37:21,473 流刑に処せられても 苦痛には思いませぬ。 367 00:37:21,473 --> 00:37:29,814 ただ 己自身を欺いて生きる苦痛にだけは➡ 368 00:37:29,814 --> 00:37:33,118 耐えることができませぬゆえ。 369 00:37:41,426 --> 00:37:44,829 キリシタンが禁令になる…。 370 00:37:44,829 --> 00:37:47,732 原田喜右衛門の言ったとおりじゃないか。 371 00:37:47,732 --> 00:37:51,503 キリシタンにも 非はあった。 372 00:37:51,503 --> 00:37:55,840 殿下があれほど望まれた 南蛮船の購入に関しても➡ 373 00:37:55,840 --> 00:38:00,111 パーデレ コエリユは 口約束だけで➡ 374 00:38:00,111 --> 00:38:02,447 何一つ 手を打っていなかった。 375 00:38:02,447 --> 00:38:09,120 そればかりか 己たちが乗ってきた フスタ船の威力を誇示してみせ➡ 376 00:38:09,120 --> 00:38:12,791 殿下の自尊心を傷つけさえした。 377 00:38:12,791 --> 00:38:20,098 パーデレや 九州のキリシタンたちは 殿下を見くびり過ぎたのだ。 378 00:38:22,133 --> 00:38:27,472 小西様も キリシタンであられたのでは。 379 00:38:27,472 --> 00:38:31,142 では こなた様も追放を…。 380 00:38:31,142 --> 00:38:38,149 いや… 私は 殿下のご命令に従うことにしたのだ。 381 00:38:41,486 --> 00:38:45,156 私は キリシタンを捨てた。 382 00:38:45,156 --> 00:38:51,496 いや 本心を明かせば 捨てたのではない。 383 00:38:51,496 --> 00:38:54,399 面従腹背というやつだな。➡ 384 00:38:54,399 --> 00:39:00,104 信仰を捨てると言ったのは あくまでも表向きのことだ。➡ 385 00:39:00,104 --> 00:39:03,775 裏の心は譲ってはいない。 386 00:39:03,775 --> 00:39:07,445 それは卑怯だ。 387 00:39:07,445 --> 00:39:09,380 何!? 388 00:39:09,380 --> 00:39:13,318 己の生き方に信念をお持ちなら➡ 389 00:39:13,318 --> 00:39:18,089 なぜ その生き方を 貫き通そうとはなされぬ。 390 00:39:18,089 --> 00:39:21,459 おぬしは 関白殿下の真の恐ろしさを知らぬから➡ 391 00:39:21,459 --> 00:39:24,128 そのような きれい事を吐けるのだ! 392 00:39:24,128 --> 00:39:30,802 恐れる? 恐れるとは 誰に対して言うことでございましょう。 393 00:39:30,802 --> 00:39:33,705 はばかりながら この助左衛門➡ 394 00:39:33,705 --> 00:39:41,145 秀吉様に対して ただの一度も 恐れなど抱いたことはございませぬ。 395 00:39:41,145 --> 00:39:47,018 手前が恐れるのは もっと真実のもの…➡ 396 00:39:47,018 --> 00:39:51,789 パーデレ フロイスの 慈愛に満ちたまなざし➡ 397 00:39:51,789 --> 00:39:59,497 アゴーの村の童たちの 澄み切った目の光…。 398 00:39:59,497 --> 00:40:04,168 恐るべきものとは 同時に➡ 399 00:40:04,168 --> 00:40:09,841 真に敬うべきものでなければ ならぬはずでございます。 400 00:40:09,841 --> 00:40:14,512 小西様。 こなた様も 堺の男なら➡ 401 00:40:14,512 --> 00:40:18,182 なぜ もっと誇り高く 殿下と対決なさいませぬ。 402 00:40:18,182 --> 00:40:21,185 私だけを責めるな! 403 00:40:24,055 --> 00:40:33,531 右近殿だって きっと 殿下に従うと言うだろう。 404 00:40:33,531 --> 00:40:37,235 今は ほかに道がないのだ。 405 00:40:42,874 --> 00:40:46,544 さて 行こう。 406 00:40:46,544 --> 00:40:51,416 おぬしがここへ来ることは 既に 殿下のお耳にも届いている。➡ 407 00:40:51,416 --> 00:40:55,887 殿も おぬしとの再会を 楽しみにしておられた。➡ 408 00:40:55,887 --> 00:40:59,190 今も 陣屋でお待ちかねだ。 409 00:41:02,493 --> 00:41:06,798 案内しよう 殿下の陣屋へ。 410 00:41:08,366 --> 00:41:12,070 殿下の陣屋へは参りませぬ。 411 00:41:15,506 --> 00:41:21,846 もう お会いしても無益だということが 分かりました。 412 00:41:21,846 --> 00:41:27,185 だが これだけは お伝えくださいませ。 413 00:41:27,185 --> 00:41:34,058 助左衛門は 堺の商人 堺の船の船長でございます。 414 00:41:34,058 --> 00:41:40,198 大海原に乗り出したあとの航路と行く先は 自分で決めます。 415 00:41:40,198 --> 00:41:48,072 交易の相手も 泊まる港も 一切 他人からの指図は受けませぬ。 416 00:41:48,072 --> 00:41:55,213 そのために たとえ 海賊の汚名を着せられましょうとも➡ 417 00:41:55,213 --> 00:42:02,520 この助左衛門 秀吉様の呂宋遠征には 断じて加担いたしません! 418 00:42:06,157 --> 00:42:08,159 御免。 419 00:42:10,028 --> 00:42:12,497 助左!➡ 420 00:42:12,497 --> 00:42:15,500 どこへ行くのだ。 421 00:42:17,368 --> 00:42:21,839 高山右近様の陣屋へ。 422 00:42:21,839 --> 00:43:47,124 ♬~