1 00:00:02,102 --> 00:02:40,394 ♬~ 2 00:02:56,877 --> 00:03:00,881 (助左衛門)太閤殿下に 一戦を挑む。 3 00:03:02,482 --> 00:03:04,418 (五右衛門)無理だ。 4 00:03:04,418 --> 00:03:08,155 陸での戦には 勝つ道理もないが➡ 5 00:03:08,155 --> 00:03:11,491 海の上なら 勝機もある。 6 00:03:11,491 --> 00:03:14,828 海の上とは…。 7 00:03:14,828 --> 00:03:19,499 御座船が 九州へ下る。 8 00:03:19,499 --> 00:03:22,836 太閤が九州へ…。 9 00:03:22,836 --> 00:03:25,739 朝鮮侵略の総指揮を執るため➡ 10 00:03:25,739 --> 00:03:32,512 再び 名護屋浦の本営へ 下向するという噂を耳にした。 11 00:03:32,512 --> 00:03:36,183 御座船を襲うってのか。 12 00:03:36,183 --> 00:03:39,086 そうだ。 13 00:03:39,086 --> 00:03:41,054 いつだ。 14 00:03:41,054 --> 00:03:46,526 出陣の日取りは 堺で確かめる。 15 00:03:46,526 --> 00:03:49,429 まともに やり合う気か。 16 00:03:49,429 --> 00:03:55,535 瀬戸内か 赤間関の沖辺りで待ち受け➡ 17 00:03:55,535 --> 00:03:59,539 正面から堂々と戦いを挑む。 18 00:04:01,141 --> 00:04:05,011 とても果たせるとは思えんな。 19 00:04:05,011 --> 00:04:08,482 護衛の軍船だって 相当の数だろう。 20 00:04:08,482 --> 00:04:11,818 船ごと体当たりをして➡ 21 00:04:11,818 --> 00:04:15,122 御座船だけでも沈める。 22 00:04:17,157 --> 00:04:20,494 もうちっと利口なやり方は ないもんかな。 23 00:04:20,494 --> 00:04:27,167 五右衛門… 我らは海賊だ。 24 00:04:27,167 --> 00:04:36,510 我が納屋の船団は 太閤殿下の御朱印船と対決するために➡ 25 00:04:36,510 --> 00:04:42,182 また 堺の自治を取り戻すために➡ 26 00:04:42,182 --> 00:04:44,518 呂宋壺と➡ 27 00:04:44,518 --> 00:04:52,192 今は亡き 千 利休様のお力を得て つくり上げた海賊船団だ。 28 00:04:52,192 --> 00:04:58,899 太閤殿下との戦は この船団の定めだ。 29 00:05:00,800 --> 00:05:04,471 戦わなければ…。 30 00:05:04,471 --> 00:05:08,808 利休様のためにも➡ 31 00:05:08,808 --> 00:05:11,711 桔梗のためにも…。 32 00:05:11,711 --> 00:05:18,485 ♬~ 33 00:05:18,485 --> 00:05:21,154 <慶長2年6月。➡ 34 00:05:21,154 --> 00:05:25,025 助左衛門が 堺へ戻ってきた> 35 00:05:25,025 --> 00:05:38,738 ♬~ 36 00:05:42,175 --> 00:05:44,878 (美緒)桔梗…。 37 00:05:49,516 --> 00:05:55,856 手前がついていながら このようなことになり➡ 38 00:05:55,856 --> 00:05:58,558 申し訳ございませぬ。 39 00:06:01,461 --> 00:06:08,768 お手を お上げくださいませ。 助左衛門殿。 40 00:06:10,470 --> 00:06:16,343 桔梗を呂宋へ渡らせたのは 私です。 41 00:06:16,343 --> 00:06:19,479 私が余計なことをしなければ…。 42 00:06:19,479 --> 00:06:22,382 (小太郎)母上が逃がさなければ➡ 43 00:06:22,382 --> 00:06:28,488 桔梗は 関白様の子女らと共に 三条河原で処刑されていたんだ。 44 00:06:28,488 --> 00:06:34,361 呂宋で死ねたのは せめてもの 幸せだったと思うべきでしょう。 45 00:06:34,361 --> 00:06:39,366 桔梗には 悔いはなかったはずだ。 46 00:06:43,036 --> 00:06:52,045 あなたの言うとおり 桔梗には 何も悔いることはなかったでしょう。 47 00:06:55,181 --> 00:07:00,987 助左衛門殿 桔梗に成り代わって➡ 48 00:07:00,987 --> 00:07:03,990 お礼を申し上げます。 49 00:07:12,666 --> 00:07:25,812 (せみの声) 50 00:07:25,812 --> 00:07:27,814 (お仙)五右衛門…。 51 00:07:33,153 --> 00:07:35,855 呂宋の土産だ。 52 00:07:42,495 --> 00:07:50,370 (お仙)ゆうべ 久しぶりで 善住坊が訪ねてきてくれてね 夢枕に…。 53 00:07:50,370 --> 00:07:56,509 この干からびた堀を見て 泣いてくれたんだよ 一緒に。 54 00:07:56,509 --> 00:07:58,845 善住坊か…。 55 00:07:58,845 --> 00:08:01,748 (お仙)善住坊に聞かれたんだけど➡ 56 00:08:01,748 --> 00:08:06,119 知らないだろう? お前さんたちの行き先を…。➡ 57 00:08:06,119 --> 00:08:09,990 寂しそうだったよ あの人も。 58 00:08:09,990 --> 00:08:14,794 堺に来れば会えると思っていたんだね。 59 00:08:14,794 --> 00:08:18,131 善住坊はね 遠慮がないから言うんだよ。 60 00:08:18,131 --> 00:08:22,002 堀の水なんか 五右衛門や助左に頼めば すぐ流し込んでくれるって。 61 00:08:22,002 --> 00:08:27,474 あいつらは 堺を見捨てるはずがないからって。 62 00:08:27,474 --> 00:08:33,346 堀の水なんか すぐ流し込んでくれるって…。➡ 63 00:08:33,346 --> 00:08:38,485 善住坊ったら 好きなことばっかり言って…。 64 00:08:38,485 --> 00:08:42,489 堀の水は じき戻る。 65 00:08:44,157 --> 00:08:48,028 いつ…? いつだよ? 66 00:08:48,028 --> 00:08:50,830 そうよなあ…➡ 67 00:08:50,830 --> 00:08:57,704 来年の春には この舟も 堀の水に 舟影を映してるかもしれん。 68 00:08:57,704 --> 00:09:01,441 ここに 水が戻る…。 69 00:09:01,441 --> 00:09:05,111 来年の春? (五右衛門)ああ。 70 00:09:05,111 --> 00:09:07,047 (床をたたく音) 71 00:09:07,047 --> 00:09:10,984 また 慰めばかり言って…。 72 00:09:10,984 --> 00:09:15,755 善住坊も言ったんだろうが。 わしらに頼めと。 73 00:09:15,755 --> 00:09:19,459 でも あれは 夢だから…。 74 00:09:19,459 --> 00:09:21,394 夢じゃないさ。 75 00:09:21,394 --> 00:09:24,330 フッ フフ…。 76 00:09:24,330 --> 00:09:28,802 正夢か。 (五右衛門)ああ。 77 00:09:28,802 --> 00:09:36,142 ここに… ここに 水が… 水が戻る。 78 00:09:36,142 --> 00:09:41,481 (五右衛門)堀の水に舟が浮かべば その病も治るだろう。 79 00:09:41,481 --> 00:09:48,154 元の私に戻るとも… 水さえ返してくれたら。 80 00:09:48,154 --> 00:10:09,442 ♬~ 81 00:10:09,442 --> 00:10:12,378 待ち遠しいねえ…➡ 82 00:10:12,378 --> 00:10:15,381 来年の春が。 83 00:10:19,853 --> 00:10:22,856 戻してやるとも。 84 00:10:26,192 --> 00:10:34,067 御座船の出陣が 来月7月2日に決まった。 85 00:10:34,067 --> 00:10:39,205 日がないぞ。 早く戻らねば。 86 00:10:39,205 --> 00:10:42,509 今夜 これから たつ。 87 00:10:48,882 --> 00:10:55,221 <助左衛門の船団が 赤間関の沖に集結する。➡ 88 00:10:55,221 --> 00:11:01,494 慶長2年の7月 助左衛門は 太閤 秀吉の御座船を奇襲し➡ 89 00:11:01,494 --> 00:11:08,368 ここに 華々しき一大海戦が 繰り広げられるはずであった。➡ 90 00:11:08,368 --> 00:11:11,070 ところが…> 91 00:11:20,179 --> 00:11:22,482 遅いな。 92 00:11:24,517 --> 00:11:27,187 ⚟(せきこみ) 93 00:11:27,187 --> 00:11:35,061 (せきこみ) 94 00:11:35,061 --> 00:11:39,766 <突如の発病が 秀吉を救った。➡ 95 00:11:39,766 --> 00:11:43,202 名護屋浦へ出立予定の前日➡ 96 00:11:43,202 --> 00:11:47,907 秀吉は 伏見城中で 血を吐き倒れた> 97 00:11:52,212 --> 00:11:56,082 ♬~ 98 00:11:56,082 --> 00:12:02,488 <咳気。 今日の肺結核であったと伝えられる> 99 00:12:02,488 --> 00:12:15,501 ♬~ 100 00:12:15,501 --> 00:12:22,508 <助左衛門の御座船襲撃は かくして 未遂に終わった> 101 00:12:25,845 --> 00:12:29,515 (三成)納屋助左衛門…。 102 00:12:29,515 --> 00:12:32,418 助左衛門ならば 確か 数日前より➡ 103 00:12:32,418 --> 00:12:36,689 この堺へ帰ってきているはずだが かの者が 何か? 104 00:12:36,689 --> 00:12:40,526 10日ほど前 九州は赤間関の沖合に➡ 105 00:12:40,526 --> 00:12:45,198 正体不明の武装船団が集結しているという 内通がござった。 106 00:12:45,198 --> 00:12:49,535 10日前といえば ちょうど 太閤殿下が 御座船で➡ 107 00:12:49,535 --> 00:12:53,206 名護屋に着陣する日取りと符合する。➡ 108 00:12:53,206 --> 00:12:59,078 まあ ご出陣は延期されて 事なきは得たものの➡ 109 00:12:59,078 --> 00:13:03,783 御座船を襲わんとしたやからのいたことは 事実でござる。 110 00:13:05,785 --> 00:13:11,491 それを 助左衛門の企みだと仰せか。 111 00:13:11,491 --> 00:13:16,362 いや 確証はござらぬが そういう噂もあるということを➡ 112 00:13:16,362 --> 00:13:19,165 一応 お耳に入れておきたい。 113 00:13:19,165 --> 00:13:23,503 御座船襲撃などは 企みだけでも言語道断。 114 00:13:23,503 --> 00:13:27,173 放置するわけにはゆかぬ。 115 00:13:27,173 --> 00:13:31,044 助左衛門に関しては よもやとは存ずるが➡ 116 00:13:31,044 --> 00:13:33,846 ひとまず 監視はつけておきましょう。 117 00:13:33,846 --> 00:13:37,517 (長盛)監視だけでは ちと なまぬるいのではござらぬか。➡ 118 00:13:37,517 --> 00:13:40,853 それでなくとも この堺の商人らの➡ 119 00:13:40,853 --> 00:13:45,725 朱印船を尻目の勝手放題の商法は 少々 目に余るものがある。 120 00:13:45,725 --> 00:13:50,196 ここらで 少し 手綱を締められては いかが。 121 00:13:50,196 --> 00:13:56,536 まあ 殿下も 病に伏せられてから ますます 気が短慮になられた。 122 00:13:56,536 --> 00:14:01,374 万般 早手回しに処置されるが 無難でござろう。 123 00:14:01,374 --> 00:14:06,145 ご配慮はありがたいが 長盛殿…➡ 124 00:14:06,145 --> 00:14:12,485 身共が奉行の間は 堺の中のこと よそからのお指図は受けとうござらん。 125 00:14:12,485 --> 00:14:17,356 いや それがし 決して そのようなつもりでは…。 126 00:14:17,356 --> 00:14:20,159 ご無礼の段は お許しくだされ。 127 00:14:20,159 --> 00:14:53,159 ♬~ 128 00:14:55,862 --> 00:14:58,164 助左。 129 00:15:14,347 --> 00:15:18,818 その奥に 何があると思う。 130 00:15:18,818 --> 00:15:26,692 子供の頃から 朝夕 耳にしてきた 日比屋のバテレンの鐘が眠っている。 131 00:15:26,692 --> 00:15:29,462 鐘つき堂か…。 132 00:15:29,462 --> 00:15:33,366 キリシタン禁令から 早10年…。 133 00:15:33,366 --> 00:15:38,838 10年間 開かずのままだ。 134 00:15:38,838 --> 00:15:45,511 ぬしにとっては もう一つ 因縁の深い鐘だったな。 135 00:15:45,511 --> 00:15:49,182 モニカのことか…。 136 00:15:49,182 --> 00:15:53,052 モニカの亡霊には 長い間 つきまとわれた。 137 00:15:53,052 --> 00:15:59,826 バテレンの鐘が鳴る度に どこからでも現れたもんだ。 138 00:15:59,826 --> 00:16:05,665 このところ ご無沙汰なのは 鐘が鳴らなくなったせいか…。 139 00:16:05,665 --> 00:16:09,468 亡霊まで閉じ込めてしまうとは➡ 140 00:16:09,468 --> 00:16:12,371 太閤の禁令も大したもんだな。 141 00:16:12,371 --> 00:16:18,678 その禁令も 間もなく解ける。 142 00:16:21,080 --> 00:16:26,085 太閤とは まだ戦をやる気なのか? 143 00:16:32,158 --> 00:16:35,828 奉行所の監視つきだぞ。 144 00:16:35,828 --> 00:16:39,499 企てが漏れたようだな。 145 00:16:39,499 --> 00:16:42,802 知らぬ顔でいればいい。 146 00:16:48,174 --> 00:16:52,845 どうした? 臆したのか? 147 00:16:52,845 --> 00:16:59,519 竜門が 堺を出たいと言ってきた。 148 00:16:59,519 --> 00:17:04,524 元の山暮らしに戻りたいそうだ。 149 00:17:07,326 --> 00:17:13,065 抜けたいと言う者を 無理に止めるわけにもいかん。 150 00:17:13,065 --> 00:17:15,468 好きなようにさせるがいい。 151 00:17:15,468 --> 00:17:20,139 抜けたいと言ってきたのは 竜門一人じゃない。➡ 152 00:17:20,139 --> 00:17:27,813 百足も 蛇千代も 梅鬼も…。 153 00:17:27,813 --> 00:17:34,687 やつら 俺にも来てくれと言っている。 154 00:17:34,687 --> 00:17:39,425 元の野盗に戻りたいというのか。 155 00:17:39,425 --> 00:17:44,163 山賊やってる方が まだしも楽だと考えたんだ。 156 00:17:44,163 --> 00:17:48,034 天下人に戦を仕掛けるよりはな…。 157 00:17:48,034 --> 00:17:53,839 それで ぬしは 何と返事をしたのだ。 158 00:17:53,839 --> 00:17:58,511 連中を船に乗せたのは この俺だ。 159 00:17:58,511 --> 00:18:03,516 連中は 俺を頼りにしてる。 160 00:18:06,118 --> 00:18:09,989 ぬしも 出ていくのか? 161 00:18:09,989 --> 00:18:15,995 太閤との戦をやめてくれれば みんな 残る。 162 00:18:21,133 --> 00:18:27,440 ぬしから そんな言葉を聞こうとは 夢にも思わなかった。 163 00:18:32,478 --> 00:18:36,816 精いっぱい やったんだ。 164 00:18:36,816 --> 00:18:40,152 ぬしにも ギリギリまで つきおうた。 165 00:18:40,152 --> 00:18:42,822 それにも限りはある。 166 00:18:42,822 --> 00:19:13,119 ♬~ 167 00:19:13,119 --> 00:19:18,457 別れの杯を交わしてくれぬか。 168 00:19:18,457 --> 00:19:22,328 今は その気にはならん。 169 00:19:22,328 --> 00:19:24,330 出ていってくれ。 170 00:19:24,330 --> 00:19:34,473 ♬~ 171 00:19:34,473 --> 00:19:37,143 悪く思わんでくれ。 172 00:19:37,143 --> 00:19:54,560 ♬~ 173 00:19:54,560 --> 00:19:58,164 フロイス様が亡くなられた…!? 174 00:19:58,164 --> 00:20:03,035 今日 長崎から帰り着いた今井船の者が 知らせてまいりました。 175 00:20:03,035 --> 00:20:07,173 今月の2日のことだそうでございます。 176 00:20:07,173 --> 00:20:11,510 フロイス様は 天川へ行っておられたはずだが…。 177 00:20:11,510 --> 00:20:15,848 いいえ。 天川からは 2年ほど前に お戻りになり➡ 178 00:20:15,848 --> 00:20:19,852 長崎で ひそかに 布教を続けておられました。 179 00:20:24,523 --> 00:20:29,195 どこへも逃げんと おっしゃっておられた…➡ 180 00:20:29,195 --> 00:20:32,898 そのお言葉どおりに…。 181 00:20:34,533 --> 00:20:38,871  回想  (フロイス)リバノの山の杉の木のように➡ 182 00:20:38,871 --> 00:20:43,542 高くそびえて見える人がいたとしても➡ 183 00:20:43,542 --> 00:20:52,551 ごく僅かの時が過ぎ去れば そこには 何にも残りはしない。 184 00:20:52,551 --> 00:21:01,827 彼らは 一瞬のうちに 泡のように消えてしまうだけだ。 185 00:21:01,827 --> 00:21:07,500 何も恐れるな! 助左!➡ 186 00:21:07,500 --> 00:21:12,505 主のお恵みを! 187 00:21:30,189 --> 00:21:32,525 <この年 7月末。➡ 188 00:21:32,525 --> 00:21:36,195 マニラより サン・フェリーペ号事件の特派使節が➡ 189 00:21:36,195 --> 00:21:40,065 平戸を経由して 堺へ上ってくる。➡ 190 00:21:40,065 --> 00:21:43,702 彼らの使命は 前年 サン・フェリーペ号が➡ 191 00:21:43,702 --> 00:21:48,541 日本に漂着した際に没収された 積み荷の返還と➡ 192 00:21:48,541 --> 00:21:54,213 長崎で殉教したイスパニア修道士たちの 遺骸の引き渡しを➡ 193 00:21:54,213 --> 00:21:57,550 秀吉に求めることであった> 194 00:21:57,550 --> 00:22:20,773 ♬~ 195 00:22:20,773 --> 00:22:29,481 <7月27日。 使節の一行は 秀吉に謁見のため 伏見城に入る> 196 00:22:29,481 --> 00:22:34,186 ♬~ 197 00:22:35,854 --> 00:22:38,157 <その夜…> 198 00:22:39,725 --> 00:22:45,197 (五右衛門)ここが 太閤の寝所だ。➡ 199 00:22:45,197 --> 00:22:47,533 ここから 寝所まで➡ 200 00:22:47,533 --> 00:22:53,205 8つの間と7つの廊下を 突き抜けていかねばならん。➡ 201 00:22:53,205 --> 00:22:57,877 5人が一丸となって 一気に突っ走る。 202 00:22:57,877 --> 00:23:02,715 寝所へは 1人が たどりつけばいい。 203 00:23:02,715 --> 00:23:07,720 たどりついた者が 太閤の息の根を止める。 204 00:23:09,822 --> 00:23:11,757 行くぞ。 205 00:23:11,757 --> 00:23:20,165 ♬~ 206 00:23:20,165 --> 00:23:22,101 百足。➡ 207 00:23:22,101 --> 00:23:24,036 竜門。➡ 208 00:23:24,036 --> 00:23:26,505 梅鬼。➡ 209 00:23:26,505 --> 00:23:28,440 蛇千代。 210 00:23:28,440 --> 00:23:31,844 地獄で会おうぜ。 211 00:23:31,844 --> 00:23:57,836 (喚声) 212 00:24:08,480 --> 00:24:10,482 (竜門)お頭~! 213 00:24:22,027 --> 00:24:24,730 うわ~っ! 214 00:24:28,167 --> 00:24:30,869 お頭~! 215 00:24:35,507 --> 00:24:39,211 (梅鬼)お頭 奥へ! 早く! 216 00:24:47,119 --> 00:24:49,121 ぐわ~っ! 217 00:25:11,343 --> 00:25:14,346 (蛇千代)くそ~! (銃声) 218 00:25:21,487 --> 00:25:23,789 (百足)お頭 先へ! 219 00:25:29,361 --> 00:25:31,663 ああ~っ! 220 00:25:43,509 --> 00:25:45,511 (爆発音) 221 00:26:15,441 --> 00:26:17,743 ⚟網に掛かったぞ~! 222 00:26:25,818 --> 00:26:39,832 ♬~ 223 00:26:39,832 --> 00:26:42,534 ⚟(秀吉)長盛よ。 224 00:26:44,703 --> 00:26:50,476 (秀吉)何か物音がしたようだが…。 225 00:26:50,476 --> 00:26:54,379 ⚟(長盛)ねずみにございます。 それも 捕らえましたれば➡ 226 00:26:54,379 --> 00:27:00,119 どうぞ お心 安んじて おやすみくださいますよう。 227 00:27:00,119 --> 00:27:04,122 何だ ねずみ…。 228 00:27:07,993 --> 00:27:11,130 ねずみか。 229 00:27:11,130 --> 00:27:38,824 ♬~ 230 00:27:47,032 --> 00:27:51,503 伏見城へ 五右衛門が!? 231 00:27:51,503 --> 00:27:53,839 (弥次郎)押し入った賊は 5人。 232 00:27:53,839 --> 00:27:58,177 そのうち4人は 討ち取られ➡ 233 00:27:58,177 --> 00:28:03,448 五右衛門だけが 生け捕りにされたもようです。 234 00:28:03,448 --> 00:28:06,118 討ち取られた4人というのは…。 235 00:28:06,118 --> 00:28:10,822 (弥次郎)きっと あの連中でしょう。 236 00:28:21,133 --> 00:28:27,139 (弥次郎)船長 逃げてくだせえ すぐに! 237 00:28:28,807 --> 00:28:31,710 五右衛門が…。 238 00:28:31,710 --> 00:28:34,680 五右衛門の身元が割れたら 最後です。 239 00:28:34,680 --> 00:28:38,984 一刻も早く 堺から立ち退きを! 240 00:28:46,358 --> 00:28:50,062 そうだったのか…。 241 00:28:53,498 --> 00:28:55,500 船長! 242 00:29:02,307 --> 00:29:06,445 わしは 逃げぬ。 243 00:29:06,445 --> 00:29:08,380 五右衛門一人を戦わせて➡ 244 00:29:08,380 --> 00:29:13,118 どうして わし一人 逃げてよいものか! 245 00:29:13,118 --> 00:29:16,021 わしは 動かぬ。 246 00:29:16,021 --> 00:29:20,325 この堺から 一歩も動かぬぞ。 247 00:29:23,462 --> 00:29:28,333 (五右衛門) 手前 そもそもは 石川五右衛門とて➡ 248 00:29:28,333 --> 00:29:33,639 滋賀の片里に 住みなしおる者でございます。 249 00:29:35,474 --> 00:29:41,146 幼き頃より 無用の武芸をたしなみ➡ 250 00:29:41,146 --> 00:29:43,815 闇の夜のちまたに出でて➡ 251 00:29:43,815 --> 00:29:47,486 往来の人を脅かし➡ 252 00:29:47,486 --> 00:29:50,155 あとは 欲心起こりて➡ 253 00:29:50,155 --> 00:29:53,825 勢田の橋に出でて 水を飲み➡ 254 00:29:53,825 --> 00:29:56,495 盗跖長範に勝り➡ 255 00:29:56,495 --> 00:30:00,365 国に盗人の司となり➡ 256 00:30:00,365 --> 00:30:04,169 近在所々に入りて➡ 257 00:30:04,169 --> 00:30:07,839 夜ごと寝耳を驚かす盗賊とは➡ 258 00:30:07,839 --> 00:30:10,542 相なりました。 259 00:30:12,711 --> 00:30:16,515 堺? 260 00:30:16,515 --> 00:30:22,854 堺へなどは 足を踏み入れたこともございませぬ。 261 00:30:22,854 --> 00:30:29,728 いいえ。 船にも乗ったことはございませぬ。 262 00:30:29,728 --> 00:30:33,198 船だの 海だの➡ 263 00:30:33,198 --> 00:30:39,071 大嫌いの 大苦手でございます。 264 00:30:39,071 --> 00:30:43,208 なぜかと お尋ねで? 265 00:30:43,208 --> 00:30:47,079 はい 手前➡ 266 00:30:47,079 --> 00:30:51,550 泳ぎが できませぬゆえ。 267 00:30:51,550 --> 00:31:04,563 (笑い声) 268 00:31:09,034 --> 00:31:11,036 お仙。 269 00:31:11,036 --> 00:31:14,039 堺にいたんだね あんた…。 270 00:31:16,508 --> 00:31:21,380 行くのか… 都の七条河原へ。 271 00:31:21,380 --> 00:31:24,382 見届けてくるよ。 272 00:31:26,852 --> 00:31:32,524 釜煎りの刑を受けるそうだ。 273 00:31:32,524 --> 00:31:35,861 天下人のお城に押し入った盗賊だもの。 274 00:31:35,861 --> 00:31:39,731 地獄の責め苦は 当たり前だろうよ…。 275 00:31:39,731 --> 00:31:47,873 お仙… わしは行けぬ。 276 00:31:47,873 --> 00:31:50,542 どうしても 行けぬ。 277 00:31:50,542 --> 00:31:52,878 そうだろうとも。 278 00:31:52,878 --> 00:31:58,183 いいさ。 私が ぬしの分まで 見届けてきてあげるから…。 279 00:32:05,457 --> 00:32:11,163 頼まれてくれぬか。 280 00:32:11,163 --> 00:32:19,838 刑場へ行って もし お許しを得られたら➡ 281 00:32:19,838 --> 00:32:25,544 こいつを一口 五右衛門に飲ませてやってくれ。 282 00:32:30,482 --> 00:32:34,186 南蛮酒だね。 283 00:32:34,186 --> 00:32:36,188 いいとも。 284 00:32:38,056 --> 00:32:40,058 頼む…。 285 00:32:56,441 --> 00:32:59,211 五右衛門だ 五右衛門だ! 286 00:32:59,211 --> 00:33:16,228 (ざわめき) 287 00:33:27,839 --> 00:33:55,066 ♬~ 288 00:33:55,066 --> 00:34:00,138 (三成)助左衛門に 不審な動きはないか。 289 00:34:00,138 --> 00:34:04,476 (信助) はい。 館から外へは出ておりませぬ。➡ 290 00:34:04,476 --> 00:34:10,348 今日は 朝より 窓から 港を眺めるばかりでございます。 291 00:34:10,348 --> 00:34:13,485 港を眺めておるか…。 292 00:34:13,485 --> 00:34:17,355 きやつ 船で逃亡するつもりやもしれませぬ。 293 00:34:17,355 --> 00:34:20,358 助左衛門が 何故 逃げねばならぬ。 294 00:34:20,358 --> 00:34:26,064 なれば 伏見城に忍び入ったる盗賊 石川五右衛門なる者➡ 295 00:34:26,064 --> 00:34:32,504 実は 納屋助左衛門の配下であるという 内通が入っております。 296 00:34:32,504 --> 00:34:34,439 それがどうした。 297 00:34:34,439 --> 00:34:37,842 しからば 今のうちに 捕縛すべきかと…。 298 00:34:37,842 --> 00:34:41,179 あの男は どこへも逃げぬ。 299 00:34:41,179 --> 00:34:48,186 逃げぬと分かっている者を わざわざ からめに行くこともあるまい。 300 00:35:04,135 --> 00:35:08,473 (役人)石川五右衛門 これより 釜煎りの刑に処す!➡ 301 00:35:08,473 --> 00:35:10,775 立ちませい! 302 00:35:31,496 --> 00:35:36,167 (お仙)お願いします! お願いがございます! 303 00:35:36,167 --> 00:35:40,505 お仙! 末期の水を! せめて 末期の水だけでも! 304 00:35:40,505 --> 00:35:42,841 お願いします。 お慈悲でございます! 305 00:35:42,841 --> 00:35:46,511 末期の水だと? はい。さっさと 飲ませい。 306 00:35:46,511 --> 00:35:48,813 ありがとうございます。 307 00:35:52,851 --> 00:35:57,856 さあ 飲ませてあげよう。 308 00:36:03,128 --> 00:36:05,063 これは…。 309 00:36:05,063 --> 00:36:09,000 お前に飲ませてやってくれと。 310 00:36:09,000 --> 00:36:11,002 あいつが? 311 00:36:26,818 --> 00:36:32,691 堺の男には うってつけの死に水だね。 312 00:36:32,691 --> 00:36:36,494 よく来てくれた。 313 00:36:36,494 --> 00:36:42,367 お仙に見守られちゃ ぶざまな死にまねはできねえな。 314 00:36:42,367 --> 00:36:48,106 あいつには 見たままを伝えてやってくれ。 315 00:36:48,106 --> 00:36:50,041 ああ。 316 00:36:50,041 --> 00:36:54,846 堀の水は あいつが戻してくれる。 317 00:36:54,846 --> 00:36:57,749 俺にはできなかったが➡ 318 00:36:57,749 --> 00:37:01,119 あいつが やってくれる。 319 00:37:01,119 --> 00:37:05,123 (役人)いいかげんにしろ! さあ 連れてけ! さあ! 320 00:38:18,463 --> 00:38:20,398 (グラスが割れる音) 321 00:38:20,398 --> 00:38:57,402 ♬~ 322 00:39:14,118 --> 00:39:46,050 (鐘の音) 323 00:39:46,050 --> 00:39:48,019 申し上げます。 324 00:39:48,019 --> 00:39:53,157 バテレンの鐘は 納屋助左衛門の館より 発せられておるものでございます! 325 00:39:53,157 --> 00:39:55,827 分かっておる。 直ちに召し捕らえまする! 326 00:39:55,827 --> 00:39:58,162 構うな。 327 00:39:58,162 --> 00:40:00,498 ご禁制の鐘でございますぞ! 328 00:40:00,498 --> 00:40:02,834 構うなと申しておるのが 聞こえぬか! 329 00:40:02,834 --> 00:40:04,769 は… はっ。 330 00:40:04,769 --> 00:40:07,505 (鐘の音) 331 00:40:07,505 --> 00:40:10,842 覚悟の上で ついておるのだ。 332 00:40:10,842 --> 00:40:13,511 じたばたすることはない。 333 00:40:13,511 --> 00:40:24,856 (鐘の音) 334 00:40:24,856 --> 00:40:28,526 聞こえるか! (鐘の音) 335 00:40:28,526 --> 00:40:30,862 聞こえているか!? (鐘の音) 336 00:40:30,862 --> 00:40:32,797 五右衛門! 337 00:40:32,797 --> 00:41:28,052 ♬~ 338 00:41:28,052 --> 00:41:37,628 (鐘の音) 339 00:41:37,628 --> 00:41:48,639 ♬~ 340 00:42:15,166 --> 00:42:23,841 (鐘の音) 341 00:42:23,841 --> 00:42:28,179 モニカ…。 342 00:42:28,179 --> 00:42:34,519 そうか 迎えに来てくれたか…。 343 00:42:34,519 --> 00:42:56,507 (鐘の音) 344 00:43:07,819 --> 00:43:44,122 (鐘の音)