1 00:00:01,668 --> 00:00:10,377 ♬~ 2 00:00:10,377 --> 00:00:13,580 万太郎たちが 佐川に 戻ってきてからも➡ 3 00:00:13,580 --> 00:00:18,085 タキの体調は 芳しくありませんでした。 4 00:00:22,589 --> 00:00:29,296 しかし 万太郎たちには 何も なすすべがありませんでした。 5 00:00:30,898 --> 00:00:35,269 (万太郎) おばあちゃんが わしらを育ててくれた。 6 00:00:35,269 --> 00:00:38,071 何かしたいき…。 7 00:00:39,907 --> 00:00:41,842 (寿恵子)おばあ様 大丈夫ですか? 8 00:00:41,842 --> 00:00:49,583 (タキ)ああ…。 今日は 加減が えいき。 9 00:00:49,583 --> 00:00:53,120 (義兵衛) 大奥様 仙石屋の義兵衛でございます。 10 00:00:53,120 --> 00:00:59,293 ご無沙汰しちょります。 ああ 久しいのう。 11 00:00:59,293 --> 00:01:03,497 うちの嫁になる お寿恵じゃ。 12 00:01:05,065 --> 00:01:11,238 (タキ) 似合いのもんを 急いで仕立てちゃって。 13 00:01:11,238 --> 00:01:16,109 (ふじ)ああ… えい柄やね。 うん…。 14 00:01:16,109 --> 00:01:19,947 よう似合うておられますね。 15 00:01:19,947 --> 00:01:25,585 本当は 店の方に行きたかったがじゃけんど…。 16 00:01:25,585 --> 00:01:32,459 仙石屋の桜 もう蕾は 膨らんじゅうじゃろうか? 17 00:01:32,459 --> 00:01:37,197 それが… 切り倒そうかと思うちょりますき。 18 00:01:37,197 --> 00:01:39,132 ん? 19 00:01:39,132 --> 00:01:43,437 昔から 桜の天敵とされちゅう病じゃそうで。 20 00:01:43,437 --> 00:01:47,107 こうなった以上は よその桜にも うつらんように➡ 21 00:01:47,107 --> 00:01:52,813 切り倒さんといかんがですけんど 思い出深い木ですきのう…。 22 00:01:56,116 --> 00:02:01,722 タキが めでる桜の木を なんとか病から救い出そうと➡ 23 00:02:01,722 --> 00:02:05,726 万太郎は 手だてを探しました。 24 00:02:11,732 --> 00:02:15,035 草の道を選ばせてもろうたがじゃ。 25 00:02:17,537 --> 00:02:21,441 救えんで どうするがじゃ? 26 00:02:21,441 --> 00:02:26,279 一方 綾は タキが守ってきた佐川の酒のために➡ 27 00:02:26,279 --> 00:02:29,282 自分ができることを模索していました。 28 00:02:29,282 --> 00:02:32,052 (竹雄)あ… 綾様 どちらへ? 29 00:02:32,052 --> 00:02:35,422 (綾)土佐中の酒屋を回るき。 えっ? 30 00:02:35,422 --> 00:02:39,593 考えちょって… 私に何ができるか。 31 00:02:39,593 --> 00:02:42,095 ほら 万太郎 お役人に 言いよったろう? 32 00:02:42,095 --> 00:02:46,433 政府が取締りを厳しゅうするがは 横流しの酒が出回っちゅうきゆうて。 33 00:02:46,433 --> 00:02:48,902 ほんじゃき…➡ 34 00:02:48,902 --> 00:02:51,605 私も 組合を作ろう思うて。 35 00:02:51,605 --> 00:02:53,540 組合? 36 00:02:53,540 --> 00:02:55,909 一軒一軒 お願いするがじゃ。 37 00:02:55,909 --> 00:03:01,548 頭下げて みんなあで 土佐の酒造りを守ろうゆうて。 38 00:03:01,548 --> 00:03:06,853 しかし それは険しい道のりでした。 39 00:03:06,853 --> 00:03:08,789 虫のえい話じゃのう! 40 00:03:08,789 --> 00:03:12,559 おまんごと 峰屋をもろうちゃる。 41 00:03:12,559 --> 00:03:16,229 酒屋の組合持ちかけるがに 何でおなごが来るが? 42 00:03:16,229 --> 00:03:19,066 わしらまで 巻き込まんといてくれ! 43 00:03:19,066 --> 00:03:21,868 (竹雄)アホばっかりじゃったのう。 44 00:03:21,868 --> 00:03:27,374 ほんじゃけんど みんなあ 本音じゃったき。 45 00:03:29,076 --> 00:03:32,946 のう 竹雄…。 46 00:03:32,946 --> 00:03:35,248 めおとに なろうか? 47 00:03:37,417 --> 00:03:40,087 嫌じゃき。 48 00:03:40,087 --> 00:03:45,892 そりゃあ… しんから欲しい言葉じゃ。 49 00:03:45,892 --> 00:03:48,795 欲しゅうて欲しゅうて たまらんけんど…➡ 50 00:03:48,795 --> 00:03:50,764 今の綾様からは 欲しゅうない。 51 00:03:50,764 --> 00:03:54,601 ほいたら どういたらえいがじゃ? 52 00:03:54,601 --> 00:03:58,438 峰屋は あんなふうに思われちょったゆうて…。 53 00:03:58,438 --> 00:04:01,141 私が おるき いかんがじゃ! 54 00:04:03,043 --> 00:04:07,848 ホンマに 腹が立ってしかたないけんど…。➡ 55 00:04:07,848 --> 00:04:12,385 何で 綾様が…。 はっきり言うちょく。 56 00:04:12,385 --> 00:04:18,091 あなたこそ 峰屋の祝いの女神じゃき。 57 00:04:23,563 --> 00:04:28,068 あなたが 心から➡ 58 00:04:28,068 --> 00:04:33,406 うちの峰乃月は 変わらず うまい うまい 言うて 笑うちょったら➡ 59 00:04:33,406 --> 00:04:37,244 それが最上の ことほぎじゃ。 60 00:04:37,244 --> 00:04:41,414 そんなが… ただの飲んだくれじゃ…。 61 00:04:41,414 --> 00:04:47,120 そうじゃあ。 飲んだくれの女神じゃ。 62 00:04:50,090 --> 00:04:54,761 わしは そういう女神様に…➡ 63 00:04:54,761 --> 00:04:57,764 欲しがられたいがじゃ。 64 00:04:57,764 --> 00:05:15,081 ♬~ 65 00:05:15,081 --> 00:05:19,553 万太郎たちは かつて足しげく通った場所を➡ 66 00:05:19,553 --> 00:05:21,855 再び訪れました。 67 00:05:21,855 --> 00:05:24,758 ああ 横倉山! 68 00:05:24,758 --> 00:05:28,728 何べん来たち よみがえるようじゃ。 69 00:05:28,728 --> 00:05:32,499 まあ なんて立派な…。 70 00:05:32,499 --> 00:05:36,002 寿恵子さんを この木に会わせたかったがじゃ。 71 00:05:37,871 --> 00:05:43,243 始めますか。 うん。 72 00:05:43,243 --> 00:05:47,747 あっ あっ! わあ…。 (竹雄 万太郎)おお~! 73 00:05:47,747 --> 00:05:51,251 ハハ…。 土は できるだけ取り除いて➡ 74 00:05:51,251 --> 00:05:55,088 ほうしたら胴乱に入れる。 75 00:05:55,088 --> 00:05:57,591 すごいと思います。 76 00:05:57,591 --> 00:05:59,526 えっ? 77 00:05:59,526 --> 00:06:05,832 万太郎さんは 草花を よくよく見える目を お持ちなんです。 78 00:06:05,832 --> 00:06:10,203 だから… とことん 見てあげたら? 79 00:06:10,203 --> 00:06:15,709 誰にも気付かれてないけど そこにいる子 生きている子。 80 00:06:15,709 --> 00:06:18,545 その子たちを 万太郎さんだけが➡ 81 00:06:18,545 --> 00:06:22,415 気付いてあげて 見てあげるの。 82 00:06:22,415 --> 00:06:25,318 うん…。 83 00:06:25,318 --> 00:06:43,403 ♬~ 84 00:06:43,403 --> 00:06:47,574 桜の手だて 見つかりそうですろうか? 85 00:06:47,574 --> 00:06:52,779 はあ… 今のわしじゃ どうにもならん。 86 00:06:54,447 --> 00:06:59,953 万太郎。 お話があります。 87 00:07:01,688 --> 00:07:08,495 竹雄は 別の道を歩む決意を 万太郎に伝えました。 88 00:07:10,830 --> 00:07:18,038 竹雄が いつ言いだすがじゃろうと思うて…。 89 00:07:18,038 --> 00:07:20,940 うん。 90 00:07:20,940 --> 00:07:24,911 姉ちゃんとは? 万太郎が許してくれたら…。 91 00:07:24,911 --> 00:07:31,718 そうか…。 おめでとう 竹雄! 92 00:07:31,718 --> 00:07:35,055 竹雄 ありがとう。 93 00:07:35,055 --> 00:07:40,727 姉ちゃんのこと 思い続けてくれて。 94 00:07:40,727 --> 00:07:48,401 わしのことも ずっと 支えてくれて…。 95 00:07:48,401 --> 00:07:58,912 わし 竹雄には こう… 一生かかっても 返し切れんき。 96 00:08:02,682 --> 00:08:06,386 何言いゆうがですろうか。 97 00:08:09,356 --> 00:08:15,161 わしの方が もらうたがじゃき。 98 00:08:15,161 --> 00:08:18,064 お別れじゃのう! フフ…。 99 00:08:18,064 --> 00:08:22,702 竹雄! 竹雄~! 万太郎…。 100 00:08:22,702 --> 00:08:26,039 竹雄~! 101 00:08:26,039 --> 00:08:32,245 そして 万太郎と寿恵子は 祝言を挙げました。 102 00:08:36,549 --> 00:08:48,728 ♬~ 103 00:08:48,728 --> 00:08:52,599 (どよめき) 104 00:08:52,599 --> 00:09:00,340 ♬~ 105 00:09:00,340 --> 00:09:04,511 きれいじゃ 寿恵子さん。 アハハ。 106 00:09:04,511 --> 00:09:10,016 (大畑)〽 高砂や 107 00:09:10,016 --> 00:09:16,189 〽 この浦船に 108 00:09:16,189 --> 00:09:22,695 〽 帆を上げて 109 00:09:22,695 --> 00:09:25,031 (大畑)そ~れ! 110 00:09:25,031 --> 00:09:28,701 (一同) よいしょ! よいしょ! よいしょ~! 111 00:09:28,701 --> 00:09:32,539 ハハハハ…! おめでとうございます! 112 00:09:32,539 --> 00:09:39,312 皆さん 本日は わしと寿恵子の門出を 共に祝うてくださり➡ 113 00:09:39,312 --> 00:09:42,248 本当に ありがとうございました。 114 00:09:42,248 --> 00:09:46,086 (笑い声) 115 00:09:46,086 --> 00:09:52,859 え~ わしと寿恵子は この峰屋という大樹を離れ➡ 116 00:09:52,859 --> 00:09:57,397 新たな地で 2人 芽吹いていこうと存じます。 117 00:09:57,397 --> 00:10:07,740 そして わしは 槙野の家の一切を 姉である槙野 綾➡ 118 00:10:07,740 --> 00:10:10,643 そして その伴侶となる…➡ 119 00:10:10,643 --> 00:10:13,880 井上竹雄に譲る所存でございます。 120 00:10:13,880 --> 00:10:15,882 (伸治)えっ? 121 00:10:19,419 --> 00:10:23,890 謹んで お引き受けいたします! 122 00:10:23,890 --> 00:10:26,793 (伸治)竹雄じゃと!? (豊治)わしら 聞いちゃあせんぞ! 123 00:10:26,793 --> 00:10:31,264 今から申す。 124 00:10:31,264 --> 00:10:35,902 綾と竹雄を 添わせようと思うてのう。 125 00:10:35,902 --> 00:10:39,439 (紀平)いや 認めん! 認められんじゃろうが! 126 00:10:39,439 --> 00:10:41,908 綾は 本家の人間でもない! 127 00:10:41,908 --> 00:10:45,778 (豊治) そうや! それに 竹雄に添わせるじゃと!? 128 00:10:45,778 --> 00:10:51,284 こんな腰巾着に 頭 下げろっちゅうがかい! 129 00:10:52,919 --> 00:10:59,459 家ゆうがは 何じゃろうのう? 130 00:10:59,459 --> 00:11:05,231 血筋 金 格式…。 131 00:11:05,231 --> 00:11:16,242 それよりも 今 ここにおる おまんらあの 幸せが肝心ながじゃ。 132 00:11:18,578 --> 00:11:22,782 (伸治)父ちゃん…。 お父ちゃん! 133 00:11:25,251 --> 00:11:28,254 今更… 何じゃあ! 134 00:11:30,089 --> 00:11:37,263 これまで さんざん… 本家と分家を区別して…➡ 135 00:11:37,263 --> 00:11:41,100 わしら分家を…➡ 136 00:11:41,100 --> 00:11:48,274 見下してきたがは 誰じゃ…。 137 00:11:48,274 --> 00:11:51,177 ほうじゃのう…。 138 00:11:51,177 --> 00:11:54,914 わしが そうさせてきた。➡ 139 00:11:54,914 --> 00:12:00,220 けんども 時は 変わった。➡ 140 00:12:00,220 --> 00:12:08,861 この先は 本家 分家と 上下の別なく➡ 141 00:12:08,861 --> 00:12:12,398 互いに 手を取り合うて➡ 142 00:12:12,398 --> 00:12:17,103 商いに励んでいってほしい! 143 00:12:19,172 --> 00:12:27,747 これよりは 竹雄と2人 力を尽くして 峰屋を守ってまいります。 144 00:12:27,747 --> 00:12:32,051 皆様… よろしゅう願います! 145 00:12:35,421 --> 00:12:38,891 万太郎。 146 00:12:38,891 --> 00:12:48,434 わしの孫に 生まれてきてくれて ありがとう。 147 00:12:48,434 --> 00:12:55,308 おばあちゃん 育ててくれて…➡ 148 00:12:55,308 --> 00:13:01,514 本当に ありがとうございました。 149 00:13:04,550 --> 00:13:07,587 おばあちゃん すまん。 150 00:13:07,587 --> 00:13:11,324 いろいろ 先生方にも 聞いてみたがじゃけんど➡ 151 00:13:11,324 --> 00:13:15,261 今は まだ どうにもできんき。 152 00:13:15,261 --> 00:13:18,731 けんどのう おばあちゃん。 153 00:13:18,731 --> 00:13:24,037 病の出ちゃあせん 若い枝を切って 接ぎ木したがじゃ。 154 00:13:26,606 --> 00:13:30,343 こんなに小さな枝が➡ 155 00:13:30,343 --> 00:13:33,246 大きな木に 育っていくきね。 156 00:13:33,246 --> 00:13:37,083 楽しみじゃのう。 157 00:13:37,083 --> 00:13:47,593 いつか この桜が 咲き誇るがか…。 158 00:13:47,593 --> 00:14:00,173 ♬~ 159 00:14:00,173 --> 00:14:03,710 うん…。 160 00:14:03,710 --> 00:14:06,379 らんまんじゃ。 161 00:14:06,379 --> 00:14:10,717 ♬~ 162 00:14:10,717 --> 00:14:16,222 そして タキは この世を去りました。 163 00:14:16,222 --> 00:14:22,395 江戸から明治へ 峰屋の大黒柱であったタキの旅立ちは➡ 164 00:14:22,395 --> 00:14:27,700 一つの時代の終わりを告げるものでした。 165 00:14:29,869 --> 00:14:32,238 行ってきます。 行ってらっしゃい! 166 00:14:32,238 --> 00:14:34,874 いつか 君たちを引き合わせたいと 思っていたんだ。➡ 167 00:14:34,874 --> 00:14:36,943 君たちは Uniqueだからね。 168 00:14:36,943 --> 00:14:39,746 ロシアの植物学者に認められた すごい方が いらっしゃると。 169 00:14:39,746 --> 00:14:42,582 誰も招かれたことが ないそうじゃ。 170 00:14:42,582 --> 00:14:45,618 槙野さんのようなお方が 先生のそばにいてくださったら➡ 171 00:14:45,618 --> 00:14:49,355 心強いです。 万太郎さん お話があります。 172 00:14:49,355 --> 00:14:52,258 おまんじゃち 進みゆうろうが。 173 00:14:52,258 --> 00:14:54,761 わしは 一体 どうしたらえいがでしょうか? 174 00:14:54,761 --> 00:14:56,763 私のものになりなさい。