1 00:00:35,570 --> 00:00:44,570 (映写機の音) 2 00:00:51,386 --> 00:00:54,722 ♬~ 3 00:00:54,722 --> 00:01:01,596 四国は 伊予松山に 3人の男がいた。 4 00:01:01,596 --> 00:01:06,734 この ふるい城下町にうまれた 秋山真之は➡ 5 00:01:06,734 --> 00:01:09,237 日露戦争がおこるにあたって➡ 6 00:01:09,237 --> 00:01:11,172 勝利は 不可能に ちかいといわれた➡ 7 00:01:11,172 --> 00:01:15,043 バルチック艦隊を ほろぼすにいたる 作戦をたて➡ 8 00:01:15,043 --> 00:01:18,946 それを実施した。 9 00:01:18,946 --> 00:01:25,687 その兄の秋山好古は 日本の騎兵を育成し➡ 10 00:01:25,687 --> 00:01:29,624 史上最強の騎兵といわれる コサック師団をやぶるという➡ 11 00:01:29,624 --> 00:01:33,361 奇蹟を遂げた。 12 00:01:33,361 --> 00:01:37,231 もうひとりは 俳句 短歌といった➡ 13 00:01:37,231 --> 00:01:40,234 日本のふるい短詩型に 新風を入れて➡ 14 00:01:40,234 --> 00:01:46,234 その中興の祖となった 俳人 正岡子規である。 15 00:01:47,909 --> 00:01:52,714 かれらは 明治という時代人の体質で➡ 16 00:01:52,714 --> 00:01:56,584 前をのみ見つめながら あるく。 17 00:01:56,584 --> 00:02:01,055 のぼってゆく坂の上の青い天に➡ 18 00:02:01,055 --> 00:02:04,926 もし一朶の白い雲が かがやいているとすれば➡ 19 00:02:04,926 --> 00:02:11,065 それのみをみつめて 坂をのぼってゆくであろう。 20 00:02:11,065 --> 00:02:21,765 ♬~ 21 00:02:31,085 --> 00:02:35,690 明治34年8月 伊藤内閣が瓦解し➡ 22 00:02:35,690 --> 00:02:40,061 陸軍大将の 桂 太郎が 新たな首相となった。 23 00:02:40,061 --> 00:02:42,363 「幇間」とも呼ばれた桂は➡ 24 00:02:42,363 --> 00:02:44,298 早速 元老たちを招き➡ 25 00:02:44,298 --> 00:02:50,037 日英同盟を成立させるため 根回しを開始したのである。 26 00:02:50,037 --> 00:02:56,911 (桂)いかんせん 非力な私が 内閣を任されました。 27 00:02:56,911 --> 00:03:00,681 残念ながら このままの状態では➡ 28 00:03:00,681 --> 00:03:05,586 大国 ロシアの脅威に対抗する自信が ございません。 29 00:03:05,586 --> 00:03:14,262 なんとしても 西洋列強のうち どこか1か国か2か国と同盟し➡ 30 00:03:14,262 --> 00:03:20,067 ロシアを けん制する必要があります。 伊藤閣下に まず この件につき➡ 31 00:03:20,067 --> 00:03:22,703 ご意見 拝聴したく 存じます。 32 00:03:22,703 --> 00:03:26,073 (伊藤)どうせ 北京にいる 小村とやらと➡ 33 00:03:26,073 --> 00:03:29,944 話が できとるんじゃろう。 34 00:03:29,944 --> 00:03:34,382 その一国とは 英国のことじゃ。 35 00:03:34,382 --> 00:03:40,188 この わしの話など 聞く必要はありゃせん。 (笑い声) 36 00:03:40,188 --> 00:03:44,792 伊藤閣下 めっそうもないことです。 37 00:03:44,792 --> 00:03:48,362 桂は 白紙で お聞きしております。 38 00:03:48,362 --> 00:03:55,036 桂君。 元老の中で 日英同盟に反対の者は おらんよ。 39 00:03:55,036 --> 00:04:01,375 しかし それが 現実的に可能かどうかは 別だ。 40 00:04:01,375 --> 00:04:06,881 わしは あえて 英国以外の国と 同盟を結ぶ手はないか➡ 41 00:04:06,881 --> 00:04:11,719 それを提案したい。 はあ。 42 00:04:11,719 --> 00:04:16,157 まだ 誰も 気づいちゃおらん国とじゃ。 43 00:04:16,157 --> 00:04:20,828 (井上)そんな国が ありますかな? 44 00:04:20,828 --> 00:04:23,731 ある。 45 00:04:23,731 --> 00:04:26,367 どこです? 46 00:04:26,367 --> 00:04:29,737 当のロシアじゃ。 47 00:04:29,737 --> 00:04:37,837 ロシア? ハハハハッ。 それは ありえんよ 伊藤さん。 48 00:04:42,884 --> 00:04:45,586 お言葉ですが➡ 49 00:04:45,586 --> 00:04:50,391 隣村まで押し込んできている 武装強盗団に対して➡ 50 00:04:50,391 --> 00:04:55,229 自分の村だけは なんとか 侵さんでもらえまいかと➡ 51 00:04:55,229 --> 00:04:58,599 頭を下げるんですか? (松方)ハハハハハッ。➡ 52 00:04:58,599 --> 00:05:03,304 桂君 そん例えは うまい。 ハハハハッ。 53 00:05:03,304 --> 00:05:08,404 そうじゃ。 強盗団に頭を下げて 何が悪い。 54 00:05:10,044 --> 00:05:16,384 村民を守るためじゃ。 格好つけちょる余裕はない。 55 00:05:16,384 --> 00:05:22,784 なにがしかのもんを提供すれば 強盗団も襲ってはこまい。 56 00:05:27,395 --> 00:05:33,695 伊藤は 日英同盟は 期待だけの世界であるとみた。 57 00:05:36,003 --> 00:05:42,003 あの英国が 日本と対等の同盟を むすぶはずがない。 58 00:05:43,678 --> 00:05:47,978 ロシアへ行こうと 伊藤は決めた。 59 00:05:49,850 --> 00:05:55,323 (小村)時代感覚が古い。 古すぎる。 60 00:05:55,323 --> 00:06:02,096 ロシアを恐れるあまり 逆に手を結ぼうなど 笑止千万! 61 00:06:02,096 --> 00:06:07,969 我が国は もはや 弱小国ではありませんぞ。 62 00:06:07,969 --> 00:06:14,675 あのタヌキおやじ 4か国艦隊に 長州が蹂躙され➡ 63 00:06:14,675 --> 00:06:20,375 蹴散らされた恐怖心が いまだに ぬぐいきれんと見える。 64 00:06:22,416 --> 00:06:29,256 こんなことでは 我が国の かじ取りは 任せられませんな。 65 00:06:29,256 --> 00:06:36,430 伊藤さんは 恐露病で有名じゃからのう。 66 00:06:36,430 --> 00:06:45,006 (笑い声) 67 00:06:45,006 --> 00:06:47,675 恐露病のタヌキおやじか。➡ 68 00:06:47,675 --> 00:06:51,075 ハハハハハッ。 こいつはいい。 69 00:06:53,547 --> 00:06:59,286 結局は 元老なしの この若々しい内閣が➡ 70 00:06:59,286 --> 00:07:04,286 日露戦争の遂行内閣となった。 71 00:07:14,568 --> 00:07:22,910 ロシアの首都 ペテルブルクへ 伊藤博文は わずかな希望をいだきつつ行った。 72 00:07:22,910 --> 00:07:28,315 政府はともかく この伊藤個人で 対露交渉をしてみようと➡ 73 00:07:28,315 --> 00:07:32,119 このときの伊藤は 日露戦争の回避に➡ 74 00:07:32,119 --> 00:07:36,957 ほとんど 生命を賭けている といったところがあった。 75 00:07:36,957 --> 00:07:43,264 ところが ロシア側は 伊藤に対し 意外な態度をとった。 76 00:07:43,264 --> 00:07:45,764 歓待した。 77 00:08:05,419 --> 00:08:09,290 (ノック) ≪(都築)閣下 閣下! 78 00:08:09,290 --> 00:08:12,290 何じゃ? 開いておる。 79 00:08:16,063 --> 00:08:18,799 閣下 ただいま ウィッテ閣下が➡ 80 00:08:18,799 --> 00:08:21,435 このホテルに 閣下を訪ねてこられました。 81 00:08:21,435 --> 00:08:23,704 あの大蔵大臣のウィッテが? 82 00:08:23,704 --> 00:08:25,639 ありがとう。 83 00:08:25,639 --> 00:08:29,376 平和主義者という? はい。 84 00:08:29,376 --> 00:08:34,782 いや 本来なら こっちから お訪ねしなきゃならんところじゃ。 85 00:08:34,782 --> 00:08:37,482 失礼があっては いかん。 86 00:08:49,764 --> 00:08:53,634 ウィッテは ロシア帝政政府における➡ 87 00:08:53,634 --> 00:08:56,604 唯一の日露戦争回避論者であり➡ 88 00:08:56,604 --> 00:09:03,504 当然 かれは 日本の伊藤博文も そうであることを知っている。 89 00:09:07,882 --> 00:09:09,817 (ロシア語) 90 00:09:09,817 --> 00:09:11,786 「閣下のご来遊を➡ 91 00:09:11,786 --> 00:09:13,988 心から お喜び申し上げます」。 92 00:09:13,988 --> 00:09:18,259 私こそ ロシアの帝都到着のその日に➡ 93 00:09:18,259 --> 00:09:23,097 閣下御自ら 私ごときを お訪ねくださるなぞ➡ 94 00:09:23,097 --> 00:09:25,933 望外の喜びです。 95 00:09:25,933 --> 00:09:28,633 (ロシア語) (都築)「どうぞ」。 96 00:09:30,371 --> 00:09:36,977 ウィッテの態度に 人のよさのある 伊藤は 大いに気をゆるし。 97 00:09:36,977 --> 00:09:44,752 極東の平和のため これ以上の 侵略を 看過することはできない。 98 00:09:44,752 --> 00:09:49,023 極東平和の あるべき姿について論じ➡ 99 00:09:49,023 --> 00:09:54,223 当面の ロシアの侵略的態度について 論難した。 100 00:10:33,500 --> 00:10:37,371 今のお言葉 信じてよろしいですな? 101 00:10:37,371 --> 00:10:39,471 (ロシア語) 102 00:10:45,246 --> 00:10:54,455 次の日 伊藤らは エカテリーナ宮殿で ロシア皇帝ニコライ2世の謁見を受けた。 103 00:10:54,455 --> 00:11:00,194 ロシアは 伊藤を 一国の元首なみに 持てなした。 104 00:11:00,194 --> 00:11:02,796 (都築)皇帝とは…? 105 00:11:02,796 --> 00:11:08,602 あの忌まわしい事件のあと お会いしておらん。 106 00:11:08,602 --> 00:11:12,302 あれから 10年たつ。 107 00:12:21,742 --> 00:12:28,048 本日は 敬意を表示するのを お許しを得て 感謝に堪えません。 108 00:12:28,048 --> 00:12:35,448 (ロシア語) 109 00:12:37,491 --> 00:12:43,697 (ロシア語) 110 00:12:43,697 --> 00:12:46,600 (都築)「朕は 閣下が 当国に対して➡ 111 00:12:46,600 --> 00:12:50,037 常に 友誼を抱持せられる政治家で あることを知っておるので➡ 112 00:12:50,037 --> 00:12:54,208 今日の会見… 実に愉快に堪えません」。 113 00:12:54,208 --> 00:12:58,508 (伊藤)感謝いたします。 (ロシア語) 114 00:13:52,699 --> 00:13:54,699 (悲鳴) 115 00:14:08,582 --> 00:14:17,382 ♬~ 116 00:14:30,771 --> 00:14:45,071 ♬~ 117 00:15:28,362 --> 00:15:31,732 (英語) 118 00:15:31,732 --> 00:15:47,514 ♬~ 119 00:15:47,514 --> 00:15:54,721 (伊藤)いや~ 実に愉快じゃ。 ロシアが ここまで友好的じゃとは➡ 120 00:15:54,721 --> 00:15:59,326 いくら わしでも 想像しとらんかったぞ。 121 00:15:59,326 --> 00:16:02,996 「日英同盟は 調印を見合わせよ。➡ 122 00:16:02,996 --> 00:16:05,899 ロシアとの協商が 可能なようである」と➡ 123 00:16:05,899 --> 00:16:09,903 東京の桂に 電報を打つつもりじゃ。 124 00:16:09,903 --> 00:16:12,603 (杉村)さようでございますか。 125 00:16:21,415 --> 00:16:26,653 (広瀬)駐在武官の 広瀬武夫少佐です。 126 00:16:26,653 --> 00:16:30,324 自分は ロシアに留学しち5年➡ 127 00:16:30,324 --> 00:16:36,263 臥薪嘗胆 この仇敵撃滅のことを 専心 研究してまいりました。 128 00:16:36,263 --> 00:16:39,366 …が また一面において➡ 129 00:16:39,366 --> 00:16:45,038 ロシアは 実に 我が第二の故郷だと 思うちょります。 130 00:16:45,038 --> 00:16:47,441 ロシア国民も 人間であり➡ 131 00:16:47,441 --> 00:16:51,411 自分が 彼らに負うところ 少なからざるものがあります。 132 00:16:51,411 --> 00:16:54,748 広瀬少佐 何が言いたい? 133 00:16:54,748 --> 00:16:58,218 続けなさい。 134 00:16:58,218 --> 00:17:00,318 はい。 135 00:17:04,725 --> 00:17:08,996 まことに残念ながら 私が得た情報によりますれば➡ 136 00:17:08,996 --> 00:17:14,234 大蔵大臣のウィッテは 既に 皇帝の信を失っちょります。 137 00:17:14,234 --> 00:17:20,039 ベゾブラゾフら 一部の強硬派が ニコライ皇帝に取り入り➡ 138 00:17:20,039 --> 00:17:22,942 極東侵略を強行しようと しとるんです。 139 00:17:22,942 --> 00:17:26,379 ロシア協商案は➡ 140 00:17:26,379 --> 00:17:29,415 シベリア鉄道が完成するまでの 見せかけにすぎません。 141 00:17:29,415 --> 00:17:34,988 貴様… 我が協商案に ケチをつけるつもりか? 142 00:17:34,988 --> 00:17:37,890 閣下…。 143 00:17:37,890 --> 00:17:42,190 (杉村)私は そんな情報は 聞いてません。 144 00:17:47,633 --> 00:17:55,408 広瀬少佐 わしは 盟友ウィッテの良識と政治力を信ずる。 145 00:17:55,408 --> 00:17:59,012 ウィッテが 皇帝の信を失う時➡ 146 00:17:59,012 --> 00:18:03,012 それは ロシアが滅亡する時じゃ。 147 00:18:09,655 --> 00:18:25,271 ♬~(聖歌) 148 00:18:25,271 --> 00:19:15,571 ♬~ 149 00:22:53,306 --> 00:22:59,206 (鐘の音) 150 00:24:18,324 --> 00:24:22,024 (笑い声) 151 00:26:01,894 --> 00:26:05,698 ♬~ 152 00:26:05,698 --> 00:26:08,367 威圧すれば足りる➡ 153 00:26:08,367 --> 00:26:13,272 日本は ロシアと戦争する能力など からっきしないから➡ 154 00:26:13,272 --> 00:26:16,041 戦争は あくまで ロシアがきめるものであり➡ 155 00:26:16,041 --> 00:26:17,977 ロシアが欲しないかぎり➡ 156 00:26:17,977 --> 00:26:23,382 おこりっこない ということであった。 157 00:26:23,382 --> 00:26:26,051 ベゾブラゾフの工作により➡ 158 00:26:26,051 --> 00:26:32,658 ウィッテは この時期 皇帝から遠ざけられていた。 159 00:26:32,658 --> 00:26:38,958 ウィッテは 日露戦争を予想した。 160 00:26:45,237 --> 00:26:47,206 ベルリンにいる 伊藤のもとへ➡ 161 00:26:47,206 --> 00:26:49,575 日露協商案に 対する➡ 162 00:26:49,575 --> 00:26:52,545 ロシアの返答が 届いた。 163 00:26:52,545 --> 00:26:55,145 やっと来たか。 はい。 164 00:26:57,883 --> 00:27:01,083 必ず 幸便に違いない。 165 00:27:07,560 --> 00:27:10,362 閣下? 166 00:27:10,362 --> 00:27:14,533 「ロシアの満州での行動は自由。➡ 167 00:27:14,533 --> 00:27:23,542 日本の朝鮮での行動は 制限された自由しか認めない」。 168 00:27:23,542 --> 00:27:26,378 何じゃ これは! 169 00:27:26,378 --> 00:27:31,984 こっちの言い分は 何も入っとらん! 170 00:27:31,984 --> 00:27:39,184 ロシアからの回答は 日本の要求を 一切 無視したものであった。 171 00:27:43,529 --> 00:27:49,401 伊藤は 失敗した。 172 00:27:49,401 --> 00:27:54,540 恐ろしいことになる。 173 00:27:54,540 --> 00:28:03,640 ♬~ 174 00:28:05,684 --> 00:28:13,684 (拍手) 175 00:28:38,117 --> 00:28:46,117 (拍手) 176 00:29:21,060 --> 00:29:23,962 ありがとうございました。 177 00:29:23,962 --> 00:29:27,462 (拍手) 178 00:30:18,050 --> 00:30:20,450 (拍手) 179 00:30:36,068 --> 00:30:40,939 ♬~(「荒城の月」) 180 00:30:40,939 --> 00:32:28,939 ♬~ 181 00:32:35,520 --> 00:32:52,020 (拍手と歓声) 182 00:32:58,744 --> 00:33:02,244 (拍手) 183 00:33:41,887 --> 00:33:48,493 (拍手と歓声) 184 00:33:48,493 --> 00:33:50,793 ありがとうございました。 185 00:35:06,204 --> 00:35:11,109 広瀬のロシア駐在は ながかった。 足かけ6年におよび➡ 186 00:35:11,109 --> 00:35:15,447 その間 おおぜいの ロシアの海軍武官に つきあったが➡ 187 00:35:15,447 --> 00:35:23,047 広瀬は 彼らのあいだで もっとも 人気のある外国武官だった。 188 00:35:27,392 --> 00:35:34,892 2年後 広瀬は 旅順で 彼らと 砲火を交えることになる。 189 00:35:37,102 --> 00:35:40,605 (鐘の音) 190 00:35:40,605 --> 00:36:02,928 ♬~ 191 00:36:02,928 --> 00:36:05,597 タケオ。 192 00:36:05,597 --> 00:36:20,597 ♬~ 193 00:37:57,309 --> 00:38:09,809 ♬~ 194 00:38:16,661 --> 00:38:19,761 日英同盟は 調印された。 195 00:38:36,081 --> 00:38:42,387 ロシアは この日英同盟を 「対ロシア軍事同盟」と受け取ったが➡ 196 00:38:42,387 --> 00:38:46,858 臥薪嘗胆を合言葉に 重税に耐えてきた日本国民は➡ 197 00:38:46,858 --> 00:38:51,529 日英同盟を 熱狂的に歓迎した。 198 00:38:51,529 --> 00:38:57,202 (桂)どうしました? 外務大臣。 浮かないご様子。➡ 199 00:38:57,202 --> 00:39:00,605 日英同盟成立の功績により➡ 200 00:39:00,605 --> 00:39:05,343 閣下が 華族に取り立てられるとの噂➡ 201 00:39:05,343 --> 00:39:09,147 しきりですのに。 202 00:39:09,147 --> 00:39:12,183 こん小村が…➡ 203 00:39:12,183 --> 00:39:16,888 外交官として 真価を問われるのは➡ 204 00:39:16,888 --> 00:39:22,694 まさに これからです。 205 00:39:22,694 --> 00:39:36,007 ♬~ 206 00:39:36,007 --> 00:39:41,313 このころ 真之は いよいよ 海軍戦術の研究に熱中し➡ 207 00:39:41,313 --> 00:39:46,184 かれ自身 「一生の大道楽」と ひとには いった。 208 00:39:46,184 --> 00:39:48,186 この得意芸が➡ 209 00:39:48,186 --> 00:39:51,956 やがては 日本の運命に 交叉する日がくるということを➡ 210 00:39:51,956 --> 00:39:54,893 真之は予感していた。 211 00:39:54,893 --> 00:39:57,095 ≪(水兵)入ります。 212 00:39:57,095 --> 00:39:59,095 (真之)入れ。 213 00:40:04,703 --> 00:40:07,038 しけるのう。 はっ。 214 00:40:07,038 --> 00:40:10,909 あっ 少佐に お手紙です。 215 00:40:10,909 --> 00:40:13,309 ありがとう。 216 00:40:15,680 --> 00:40:19,351 (広瀬) 「秋山 元気でやっちょんか。➡ 217 00:40:19,351 --> 00:40:24,689 ついに おれにも帰国命令が下り 祖国に帰ることになった。➡ 218 00:40:24,689 --> 00:40:29,294 モスクワから イルクーツクまでは 鉄道の輸送能力調査のため➡ 219 00:40:29,294 --> 00:40:31,996 シベリア鉄道に乗った。➡ 220 00:40:31,996 --> 00:40:37,902 イルクーツクからは 極寒のシベリアを ソリで横断しようと思うちょる。➡ 221 00:40:37,902 --> 00:40:40,605 シベリア横断に成功したら➡ 222 00:40:40,605 --> 00:40:46,005 ウラジオストクから満州経由で 旅順まで行くつもりじゃ」。 223 00:40:50,281 --> 00:40:53,284 ソリは スレチェンスクで買い➡ 224 00:40:53,284 --> 00:40:58,890 駅舎から 官馬3頭と馬丁を借り 出発した。 225 00:40:58,890 --> 00:41:04,095 (ロシア語) 226 00:41:04,095 --> 00:41:06,998 「驚くべきことに シベリアでは➡ 227 00:41:06,998 --> 00:41:11,836 今にも 日本との戦争が始まるとか もう既に始まっちょるっちゅう➡ 228 00:41:11,836 --> 00:41:14,439 流言飛語が沸騰しちょる。➡ 229 00:41:14,439 --> 00:41:18,309 このまま行けば 戦争は 確実に起き➡ 230 00:41:18,309 --> 00:41:26,109 わしは 第二のふるさとに 砲を向けねばならんかもしれん」。 231 00:41:28,453 --> 00:41:36,594 イルクーツクのホテルから ペテルブルクにいる アリアズナあてに 最後の手紙を書いた。 232 00:41:36,594 --> 00:41:39,464 「永遠にいとおしい御身のうえに➡ 233 00:41:39,464 --> 00:41:45,303 神の恩寵のあらんことを」 という言葉でむすんだ。 234 00:41:45,303 --> 00:42:06,257 ♬~ 235 00:42:06,257 --> 00:42:11,863 「日本に帰り 君と会ったら 話したいことが 山ほどある。➡ 236 00:42:11,863 --> 00:42:15,700 それまで 秋山兵学を更に深め➡ 237 00:42:15,700 --> 00:42:21,072 艦隊勤務にも精を出しち 待っちょってほしい。➡ 238 00:42:21,072 --> 00:42:25,376 イルクーツクにて 武夫」。 239 00:42:25,376 --> 00:42:27,676 広瀬さん。 240 00:42:32,750 --> 00:42:36,688 (稲生季子)あ! (八代)海軍の秋山真之少佐です。 241 00:42:36,688 --> 00:42:39,023 (克定)袁世凱閣下である。 242 00:42:39,023 --> 00:42:41,693 (好古)閣下の精鋭ですな。 243 00:42:41,693 --> 00:42:45,363 (子規)「自分の病気が いかように募ろうとも➡ 244 00:42:45,363 --> 00:42:50,001 ただ 律に病なきことを祈れり」。 245 00:42:50,001 --> 00:42:53,371 ♬「希望のつぼみが」 246 00:42:53,371 --> 00:43:00,645 ♬「遠くを見つめていた」 247 00:43:00,645 --> 00:43:07,986 ♬「迷い悩むほど」 248 00:43:07,986 --> 00:43:15,493 ♬「人は強さを掴むから」 249 00:43:15,493 --> 00:43:18,530 ♬「夢をみる」 250 00:43:18,530 --> 00:43:26,004 ♬「凛として旅立つ」 251 00:43:26,004 --> 00:43:32,777 ♬「一朶の雲を目指し」 252 00:43:32,777 --> 00:44:00,805 ♬~ 253 00:44:00,805 --> 00:44:08,012 ♬「凛として旅立つ」 254 00:44:08,012 --> 00:44:19,557 ♬「一朶の雲を目指し」 255 00:44:19,557 --> 00:44:25,757 ♬~ 256 00:45:33,631 --> 00:45:40,931 ♬~ 257 00:45:43,307 --> 00:45:49,247 (エリー) もし また 赤ちゃんができたら ちゃんと産みます。 258 00:45:49,247 --> 00:45:52,717 大丈夫? 259 00:45:52,717 --> 00:45:54,652 (政春)わしゃ 大丈夫じゃ。 260 00:45:54,652 --> 00:46:00,058 エリーに真実を告げられないまま 退院となりました。