1 00:00:03,057 --> 00:00:06,757 驚くべき 石の姿です。 2 00:00:08,929 --> 00:00:12,767 オーストラリア最大の山脈と 雨がつくり上げた➡ 3 00:00:12,767 --> 00:00:17,404 グレーターブルーマウンテンズの大峡谷。 4 00:00:17,404 --> 00:00:20,074 そこで目にしたのは➡ 5 00:00:20,074 --> 00:00:24,774 時空を超えた魔法の世界でした。 6 00:00:33,087 --> 00:00:58,379 ♬~ 7 00:00:58,379 --> 00:01:01,379 (村上)援軍は来んか? 8 00:01:07,855 --> 00:01:11,525 彼ら40人は 勝利者であった。 9 00:01:11,525 --> 00:01:17,198 しかし それまでの どの勝利者よりも悲惨であった。 10 00:01:17,198 --> 00:01:20,868 撃つに弾なく 飲むに水なく➡ 11 00:01:20,868 --> 00:01:25,739 わずか40人で 二〇三高地 東北角の山頂をまもっている。 12 00:01:25,739 --> 00:01:29,877 陽が昇れば ロシア軍は 日本軍が➡ 13 00:01:29,877 --> 00:01:34,577 わずか40人であることに 気づくであろう。 14 00:01:43,424 --> 00:01:47,161 (映写機の音) 15 00:01:47,161 --> 00:01:53,033 四国は 伊予松山に 3人の男がいた。 16 00:01:53,033 --> 00:01:58,772 この ふるい城下町にうまれた 秋山真之は➡ 17 00:01:58,772 --> 00:02:01,175 日露戦争がおこるにあたって➡ 18 00:02:01,175 --> 00:02:03,110 勝利は 不可能に ちかいといわれた➡ 19 00:02:03,110 --> 00:02:06,513 バルチック艦隊を ほろぼすにいたる 作戦をたて➡ 20 00:02:06,513 --> 00:02:09,513 それを実施した。 21 00:02:11,385 --> 00:02:17,157 その兄の秋山好古は 日本の騎兵を育成し➡ 22 00:02:17,157 --> 00:02:20,861 史上最強の騎兵といわれる コサック師団をやぶるという➡ 23 00:02:20,861 --> 00:02:23,161 奇蹟を遂げた。 24 00:02:25,532 --> 00:02:29,870 もうひとりは 俳句 短歌といった➡ 25 00:02:29,870 --> 00:02:32,773 日本のふるい短詩型に 新風を入れて➡ 26 00:02:32,773 --> 00:02:38,773 その中興の祖となった 俳人 正岡子規である。 27 00:02:40,481 --> 00:02:45,152 かれらは 明治という時代人の体質で➡ 28 00:02:45,152 --> 00:02:49,023 前をのみ見つめながら あるく。 29 00:02:49,023 --> 00:02:52,826 のぼってゆく坂の上の青い天に➡ 30 00:02:52,826 --> 00:02:58,165 もし一朶の白い雲が かがやいているとすれば➡ 31 00:02:58,165 --> 00:03:04,505 それのみをみつめて 坂をのぼってゆくであろう。 32 00:03:04,505 --> 00:03:15,205 ♬~ 33 00:03:18,052 --> 00:03:20,521 (戸の開く音) 34 00:03:20,521 --> 00:03:22,856 (田中)閣下。 35 00:03:22,856 --> 00:03:28,729 第三軍司令部より 大庭中佐が 出迎えに来られました。 36 00:03:28,729 --> 00:03:31,729 (大庭)失礼します。 37 00:03:37,137 --> 00:03:46,146 (児玉)大庭 ようやってくれた。 これで 日本は救われた。 38 00:03:46,146 --> 00:03:52,486 二〇三高地は 今未明 敵に奪還されました。 39 00:03:52,486 --> 00:03:54,421 なに!? 40 00:03:54,421 --> 00:03:58,158 二〇三高地 東北角と西南角から 攻め上がった2隊が➡ 41 00:03:58,158 --> 00:04:01,495 昨夜10時 頂上を占拠しましたが➡ 42 00:04:01,495 --> 00:04:05,833 弾薬 食糧の補給が及ばず 今未明 ロシア軍の…。 43 00:04:05,833 --> 00:04:07,768 バカ! 44 00:04:07,768 --> 00:04:11,505 お前ら 何をもって 占領と言うたんじゃ?➡ 45 00:04:11,505 --> 00:04:15,843 お前ら参謀は しっかりと 戦況を確かめとるんか!? 46 00:04:15,843 --> 00:04:19,513 それは もちろん。 その目で確かめとるんか!?➡ 47 00:04:19,513 --> 00:04:23,851 その目で見れば 占領と言える 状況か そうでないかは➡ 48 00:04:23,851 --> 00:04:27,187 すぐに分かるじゃろう 大庭。 はっ! 49 00:04:27,187 --> 00:04:32,459 この時間の中でも バルチック艦隊は 日本に近づきつつあるんだぞ。 50 00:04:32,459 --> 00:04:34,395 分かっています。 分かっちょらん! 51 00:04:34,395 --> 00:04:39,800 分かっておれば もっと必死で作戦を考えろ! 52 00:04:39,800 --> 00:04:46,473 お前たちが頭の中で立てる作戦に 何万の命が懸かっておるか➡ 53 00:04:46,473 --> 00:04:50,173 まずは それから考えろ! 54 00:04:59,820 --> 00:05:02,520 (警笛) (田中)閣下…。 55 00:05:05,159 --> 00:05:10,497 (警笛) 56 00:05:10,497 --> 00:05:15,836 ♬~ 57 00:05:15,836 --> 00:05:19,173 大庭。 はっ! 58 00:05:19,173 --> 00:05:22,873 あれは 第三軍の墓標であろう。 59 00:05:26,046 --> 00:05:29,183 第三軍に向かう兵隊は➡ 60 00:05:29,183 --> 00:05:33,053 皆 この列車から あの墓標の林を見るんじゃ。 61 00:05:33,053 --> 00:05:37,991 その時 兵たちが 何を思うか。 62 00:05:37,991 --> 00:05:47,134 この本道沿いに 墓標を並べる お前たち参謀の不用意 不注意➡ 63 00:05:47,134 --> 00:05:50,037 何をか いわんやじゃ! 64 00:05:50,037 --> 00:06:04,685 ♬~ 65 00:06:04,685 --> 00:06:06,820 何をしとるんじゃ?➡ 66 00:06:06,820 --> 00:06:10,691 命懸けで 二〇三高地を制した兵を 孤立無援のまま放置し➡ 67 00:06:10,691 --> 00:06:15,496 ロシア軍の奪回を 指をくわえて 見ておるとは なんという無能! 68 00:06:15,496 --> 00:06:17,431 (伊地知)椅子に…。 何? 69 00:06:17,431 --> 00:06:21,368 お願いします。 その椅子に…。 70 00:06:21,368 --> 00:06:25,172 何じゃ 神経痛か。 71 00:06:25,172 --> 00:06:27,508 おい! はっ! 72 00:06:27,508 --> 00:06:36,316 ♬~ 73 00:06:36,316 --> 00:06:42,456 援軍を出せんとは 砲弾の不足が ゆえであります。 何? 74 00:06:42,456 --> 00:06:49,329 閣下は 私が申請した砲弾量を 満足に くれたこつがありますか? 75 00:06:49,329 --> 00:06:54,801 支援なしに 兵が死んでいくのは 閣下のご責任でもあります。 76 00:06:54,801 --> 00:06:56,837 ではなかですか!? それを なんとかするのが➡ 77 00:06:56,837 --> 00:06:59,673 参謀長である お前の仕事であろう。 むちゃな! 78 00:06:59,673 --> 00:07:03,477 軍参謀長でありながら 己の責任を転嫁するというなら➡ 79 00:07:03,477 --> 00:07:07,147 いっそ ロシア軍に行き ステッセルに その責任を問うてこい! 80 00:07:07,147 --> 00:07:10,817 「貴官が強すぎます。 責任は 貴官にあります」と! 81 00:07:10,817 --> 00:07:13,153 何を くだらんこつを! 82 00:07:13,153 --> 00:07:15,822 砲弾が乏しいのは どこの軍も同じじゃ。 83 00:07:15,822 --> 00:07:18,492 与えられた条件下で 最善を尽くせ。 84 00:07:18,492 --> 00:07:24,831 最善を尽くすという事は その目で 現地を見るっちゅう事じゃ! 85 00:07:24,831 --> 00:07:29,531 体を酷使するっちゅう事じゃ! 立て! 86 00:07:34,107 --> 00:07:37,010 乃木は どこへ行ったんじゃ? 87 00:07:37,010 --> 00:07:40,781 閣下を 土城子付近で待つと 言い残され➡ 88 00:07:40,781 --> 00:07:43,450 前線の視察に出かけられもした。➡ 89 00:07:43,450 --> 00:07:48,121 閣下と 前線で お会いしたかったとでごわんそ。 90 00:07:48,121 --> 00:07:54,461 こん柳樹房が 前線に遠かこつを 気にしておられもした。 91 00:07:54,461 --> 00:07:56,461 (倒れる音) 92 00:07:58,799 --> 00:08:02,669 (田中)閣下! 何じゃ? 93 00:08:02,669 --> 00:08:09,810 昨日 乃木閣下の次男 保典少尉が 前線で戦死されたそうです。 94 00:08:09,810 --> 00:08:12,145 そうか。 95 00:08:12,145 --> 00:08:18,485 ♬~ 96 00:08:18,485 --> 00:08:24,157 (砲撃音) 97 00:08:24,157 --> 00:09:00,157 ♬~ 98 00:09:05,132 --> 00:09:07,432 (児玉)乃木か!? 99 00:09:16,143 --> 00:09:21,481 乃木! ひげが白うなったのう! 100 00:09:21,481 --> 00:09:26,353 2人だけで話したい。 どっか 場所はないか? 101 00:09:26,353 --> 00:09:28,353 (乃木)よし! 102 00:09:43,437 --> 00:09:49,309 (風の音) 103 00:09:49,309 --> 00:09:53,009 軍司令官閣下! 104 00:10:19,139 --> 00:10:21,475 そんなもんで いいじゃろう。 もう十分じゃ。➡ 105 00:10:21,475 --> 00:10:23,810 のう 乃木。 おう。 106 00:10:23,810 --> 00:10:25,810 田中。 はっ! 107 00:10:27,481 --> 00:10:32,152 いいか? 呼ぶまで 誰も入れるな。 はっ! 108 00:10:32,152 --> 00:10:34,152 行け! 109 00:10:53,440 --> 00:10:57,377 乃木…。 110 00:10:57,377 --> 00:11:02,149 保典君の事 まことに残念じゃった。 111 00:11:02,149 --> 00:11:07,149 勝典君に続き 保典君まで…。 112 00:11:08,855 --> 00:11:15,195 わしは 1万2,000の将兵を殺した。 113 00:11:15,195 --> 00:11:21,535 我が子が戦死したからというて 何程の事か。 114 00:11:21,535 --> 00:11:29,535 いずれは このわしも 二〇三高地に突撃する所存でおる。 115 00:11:31,344 --> 00:11:35,344 すまん。 許せ。 116 00:11:39,019 --> 00:11:44,491 よう ここまで 辛抱してくれた。 117 00:11:44,491 --> 00:11:49,491 他の どないな司令官も お前の真似は できん。 118 00:11:52,165 --> 00:11:59,840 わしは 旅順要塞を 甘く見ちょった。➡ 119 00:11:59,840 --> 00:12:05,840 あの要塞を落とすための 兵力の計算は できていなかった。 120 00:12:11,852 --> 00:12:18,725 今度来たのはのう… その作戦の立て方をの➡ 121 00:12:18,725 --> 00:12:21,862 お主の友人として➡ 122 00:12:21,862 --> 00:12:29,202 第三軍の司令部に意見しようと 思うたからじゃ。➡ 123 00:12:29,202 --> 00:12:35,475 じゃが 伊地知らが頑固になって わしの意見に耳を貸さねば➡ 124 00:12:35,475 --> 00:12:39,475 旅順まで来た甲斐が ないというもんじゃ。 125 00:12:45,819 --> 00:12:51,157 そこでの…➡ 126 00:12:51,157 --> 00:12:58,031 お主の その… 第三軍の指揮権をのう➡ 127 00:12:58,031 --> 00:13:04,170 いっとき 借用させてもらえんか?➡ 128 00:13:04,170 --> 00:13:11,170 児玉は 乃木の代わりじゃと 言うてくれ。 頼む。 129 00:13:23,189 --> 00:13:30,530 総司令部を出る時な 遺書を書いてきた。 130 00:13:30,530 --> 00:13:35,135 もう 思い残す事はない。 131 00:13:35,135 --> 00:13:50,684 ♬~ 132 00:13:50,684 --> 00:13:56,156 西南の役…。 133 00:13:56,156 --> 00:13:58,491 うん? 134 00:13:58,491 --> 00:14:06,166 あの戦ん時も お前は わざわざ わしのもとへ やって来た。 135 00:14:06,166 --> 00:14:12,038 覚えておるか? ああ。 136 00:14:12,038 --> 00:14:16,176 あの戦で わしは➡ 137 00:14:16,176 --> 00:14:24,851 陛下より賜りし連隊旗を奪われ 死を決意した。➡ 138 00:14:24,851 --> 00:14:30,190 しかし お前は言うた。➡ 139 00:14:30,190 --> 00:14:37,190 「その命 わしに預けい」と。 140 00:14:38,798 --> 00:14:41,498 言うた。 141 00:14:44,137 --> 00:14:51,811 あれ以来 わしの命は お前に預けちょる。 142 00:14:51,811 --> 00:14:55,148 ♬~ 143 00:14:55,148 --> 00:15:02,489 児玉… 頼む。 144 00:15:02,489 --> 00:15:05,158 乃木…。 145 00:15:05,158 --> 00:15:15,168 第三軍の指揮を… お前が やってくれるとあらば➡ 146 00:15:15,168 --> 00:15:19,039 安心じゃ。 147 00:15:19,039 --> 00:15:23,043 わしは 思い残す事なく➡ 148 00:15:23,043 --> 00:15:28,715 二〇三高地に突撃する事ができる。 149 00:15:28,715 --> 00:15:38,124 ♬~ 150 00:15:38,124 --> 00:15:40,060 (田中)閣下! 151 00:15:40,060 --> 00:15:43,463 司令部に戻るぞ! 参謀たちを集めろ! 152 00:15:43,463 --> 00:15:45,398 会議は 明日になさっては いかがでしょう? 153 00:15:45,398 --> 00:15:47,801 いや 今日中じゃ! はっ! 154 00:15:47,801 --> 00:15:50,470 馬 引け~! 155 00:15:50,470 --> 00:15:58,170 ♬~ 156 00:16:01,815 --> 00:16:05,815 (松原) 現在の第三軍の展開状況です。 157 00:16:09,155 --> 00:16:12,455 (酒元)重砲の配備状況です。 158 00:16:24,170 --> 00:16:30,043 以下は 命令である。 大山閣下の指示により➡ 159 00:16:30,043 --> 00:16:35,115 乃木軍司令官の相談に あずかる事になった。➡ 160 00:16:35,115 --> 00:16:39,786 攻撃計画の修正を要求する。➡ 161 00:16:39,786 --> 00:16:45,458 まず一つ 二〇三高地占領を確保するため➡ 162 00:16:45,458 --> 00:16:51,131 速やかに 重砲隊を移動して これを 高崎山に陣地変換し➡ 163 00:16:51,131 --> 00:16:56,936 もって 敵の回復攻撃を顧慮し 椅子山制圧に任ぜしむ。 164 00:16:56,936 --> 00:17:00,936 (突風で扉が開く音) 165 00:17:11,151 --> 00:17:15,651 ≪(風の音) 166 00:17:20,160 --> 00:17:24,497 (奈良)重砲陣地の速やかな 移動などは 不可能であります! 167 00:17:24,497 --> 00:17:29,369 重砲陣地の速やかな転換と集中が できねば➡ 168 00:17:29,369 --> 00:17:34,069 この戦そのものが負けるんが 分からんのか? 169 00:17:36,442 --> 00:17:44,784 命令! 24時間以内に 重砲の陣地転換を完了せい! 170 00:17:44,784 --> 00:17:46,784 はっ! 171 00:17:48,454 --> 00:17:56,129 二つ 二〇三高地占領の上は 28サンチ榴弾砲をもって➡ 172 00:17:56,129 --> 00:18:04,829 一昼夜 15分ごとに連続砲撃を加え 敵の逆襲に備うべし。 173 00:18:20,153 --> 00:18:26,826 (佐藤)「28サンチ砲をもって 一昼夜 15分間隔で ぶっとおしに➡ 174 00:18:26,826 --> 00:18:31,664 二〇三高地へ援護射撃を加えよ」と おっしゃいましたか? 175 00:18:31,664 --> 00:18:35,435 うむ 言うた。 176 00:18:35,435 --> 00:18:40,773 となれば 味方を撃つおそれがあります。 177 00:18:40,773 --> 00:18:45,111 おそれというより その公算 大であります。 178 00:18:45,111 --> 00:18:49,111 (児玉)そこを うまくやれ。 179 00:18:51,985 --> 00:18:57,690 陛下の赤子を 陛下の砲をもって 撃つ事は できません! 180 00:18:57,690 --> 00:19:01,661 陛下の赤子を 無意無能の作戦によって➡ 181 00:19:01,661 --> 00:19:07,133 いたずらに死なせてきたんは 誰か!? 182 00:19:07,133 --> 00:19:10,803 これ以上 兵の命を 無益に失わせんよう➡ 183 00:19:10,803 --> 00:19:15,141 わしは 作戦転換を 望んじょるんじゃ! 184 00:19:15,141 --> 00:19:20,480 援護射撃は なるほど 玉石共に砕くじゃろう。 185 00:19:20,480 --> 00:19:24,350 じゃが その場合の 人命の損失は➡ 186 00:19:24,350 --> 00:19:30,490 これ以上 この作戦を続けていく 事による 地獄に比べれば➡ 187 00:19:30,490 --> 00:19:33,190 はるかに 軽微じゃ! 188 00:19:38,097 --> 00:19:43,970 今までも 何度か 歩兵は突撃して 山上に取りついた。 189 00:19:43,970 --> 00:19:51,644 そのつど 逆襲されて殺された。 その逆襲を防ぐんじゃ。 190 00:19:51,644 --> 00:19:58,117 防ぐ方法は 一大巨砲をもってする 援護射撃以外には ない! 191 00:19:58,117 --> 00:20:01,788 援護射撃は危険じゃから やめるっちゅう➡ 192 00:20:01,788 --> 00:20:05,458 その手の 杓子定規の考え方によって➡ 193 00:20:05,458 --> 00:20:11,130 今まで どんだけの兵が 死んできたんか…。 194 00:20:11,130 --> 00:20:18,805 ♬~ 195 00:20:18,805 --> 00:20:22,141 諸君は 昨日の専門家で あるかもしれんが➡ 196 00:20:22,141 --> 00:20:26,012 明日の専門家ではない。 197 00:20:26,012 --> 00:20:33,152 戦争が今 作戦の変更を 命じておるんじゃ。 198 00:20:33,152 --> 00:21:21,200 ♬~ 199 00:21:21,200 --> 00:21:23,500 大迫さん。 200 00:21:28,541 --> 00:21:35,241 (大迫)ああ… 閣下でございましたか。 201 00:21:37,150 --> 00:21:40,820 北海道の兵は 強いらしいな。 202 00:21:40,820 --> 00:21:47,820 さようでございます。 強うございました。 203 00:21:52,165 --> 00:22:00,506 1万5,000の兵が 1,000人になってしまいました。 204 00:22:00,506 --> 00:22:33,406 ♬~ 205 00:22:33,406 --> 00:22:37,143 1 2 3! 206 00:22:37,143 --> 00:22:42,014 ♬~ 207 00:22:42,014 --> 00:22:44,484 58度! 208 00:22:44,484 --> 00:22:55,828 ♬~ 209 00:22:55,828 --> 00:22:57,763 撃て~! 210 00:22:57,763 --> 00:23:24,763 (砲撃音) 211 00:23:29,529 --> 00:23:36,335 ≪(砲撃音) 212 00:23:36,335 --> 00:23:39,805 (島村)なんちゅう数じゃ。 213 00:23:39,805 --> 00:23:49,505 ≪(砲撃音) 214 00:23:53,352 --> 00:23:56,352 (爆発音) 215 00:23:59,492 --> 00:24:05,164 (藤原)旭日東天に朝する時 すなわち 名誉ある連隊旗が➡ 216 00:24:05,164 --> 00:24:11,837 かくかくとして 敵塁に翻る時を祝す!➡ 217 00:24:11,837 --> 00:24:17,710 ここに謹んで 告別の敬意を表す! 218 00:24:17,710 --> 00:24:22,481 (村上)今より 突撃を実行する!➡ 219 00:24:22,481 --> 00:24:29,188 決別! この2文字の他に 言うべき言葉はない!➡ 220 00:24:29,188 --> 00:24:34,994 骨の捨て場所は 戦場じゃ! 221 00:24:34,994 --> 00:24:40,466 突撃! (一同)突撃! 222 00:24:40,466 --> 00:24:43,135 撃て! 223 00:24:43,135 --> 00:24:46,038 ♬~ 224 00:24:46,038 --> 00:24:48,007 突撃! 225 00:24:48,007 --> 00:24:56,482 ♬~ 226 00:24:56,482 --> 00:24:59,819 (爆発音) 227 00:24:59,819 --> 00:25:02,722 (銃声) 228 00:25:02,722 --> 00:25:08,494 ♬~ 229 00:25:08,494 --> 00:25:11,163 (爆発音) 230 00:25:11,163 --> 00:25:14,500 撃つな! 俺たちを撃つな! 231 00:25:14,500 --> 00:25:16,435 (爆発音) 232 00:25:16,435 --> 00:25:22,174 ♬~ 233 00:25:22,174 --> 00:25:28,047 (村上)山頂は近いぞ! 行け~! 行け~! 234 00:25:28,047 --> 00:25:30,983 (爆発音) 235 00:25:30,983 --> 00:25:59,812 ♬~ 236 00:25:59,812 --> 00:26:03,482 (爆発音) 237 00:26:03,482 --> 00:26:24,170 ♬~ 238 00:26:24,170 --> 00:26:27,840 (爆発音) 239 00:26:27,840 --> 00:26:56,001 ♬~ 240 00:26:56,001 --> 00:27:00,473 (爆発音) 241 00:27:00,473 --> 00:27:06,145 (銃声) 242 00:27:06,145 --> 00:27:13,018 ♬~ 243 00:27:13,018 --> 00:27:19,158 (銃声) 244 00:27:19,158 --> 00:27:25,831 ♬~ 245 00:27:25,831 --> 00:27:27,767 行け~! 246 00:27:27,767 --> 00:29:02,461 ♬~ 247 00:29:02,461 --> 00:29:06,799 うわ~! 248 00:29:06,799 --> 00:29:10,469 (爆発音) 249 00:29:10,469 --> 00:29:58,784 ♬~ 250 00:29:58,784 --> 00:30:02,121 (爆発音) 251 00:30:02,121 --> 00:30:20,139 ♬~ 252 00:30:20,139 --> 00:30:23,042 (銃声) 253 00:30:23,042 --> 00:30:33,686 ♬~ 254 00:30:33,686 --> 00:30:35,986 (爆発音) 255 00:30:38,157 --> 00:30:44,457 (日章旗が はためく音) 256 00:30:58,477 --> 00:31:01,477 あけろ! 道 あけてくれ! 257 00:31:11,523 --> 00:31:13,459 そこだ! 258 00:31:13,459 --> 00:31:15,459 急げ! 259 00:31:28,073 --> 00:31:31,010 設置 完了! 260 00:31:31,010 --> 00:31:38,150 こちら 二〇三高地山頂! 高崎山 応答願います! 261 00:31:38,150 --> 00:31:40,150 つながりました! 262 00:31:43,822 --> 00:31:46,822 そこから 旅順港は見えるか!? 263 00:31:50,596 --> 00:32:09,848 ♬~ 264 00:32:09,848 --> 00:32:15,521 見えま~す! 丸見えであります! 265 00:32:15,521 --> 00:32:21,393 各艦 一望のもとに おさめる事が できま~す! 266 00:32:21,393 --> 00:32:27,866 ♬~ 267 00:32:27,866 --> 00:32:53,025 (一同)万歳! 万歳! 万歳! 268 00:32:53,025 --> 00:33:26,058 ♬~ 269 00:33:26,058 --> 00:33:34,758 命令! 28サンチ各砲台は 直ちに 旅順港内の敵艦隊を砲撃せよ! 270 00:33:37,469 --> 00:33:47,146 (砲撃音) 271 00:33:47,146 --> 00:33:58,757 (砲弾の飛ぶ音) 272 00:33:58,757 --> 00:34:05,757 (爆発音) 273 00:34:17,142 --> 00:34:25,142 (爆発音) 274 00:34:37,462 --> 00:34:55,013 ≪(爆発音) 275 00:34:55,013 --> 00:35:00,485 (伝令)敵戦艦に命中! 損害 甚大! 276 00:35:00,485 --> 00:35:03,155 (一同)うお~っ! 277 00:35:03,155 --> 00:35:05,455 うお~! 278 00:35:11,029 --> 00:35:16,168 (一同)やった~! 万歳! 279 00:35:16,168 --> 00:35:18,837 万歳! 万歳! 280 00:35:18,837 --> 00:35:22,174 (東郷)警戒を怠るな。 281 00:35:22,174 --> 00:35:27,045 破れかぶれで 港を脱出してくる敵艦が➡ 282 00:35:27,045 --> 00:35:29,047 なかとは言えん。 283 00:35:29,047 --> 00:35:31,450 (一同)はっ! 284 00:35:31,450 --> 00:35:38,123 ♬~ 285 00:35:38,123 --> 00:35:45,998 10か月に及ぶ 旅順港の封鎖作戦に 終止符が打たれようとしていた。 286 00:35:45,998 --> 00:36:01,146 ♬~ 287 00:36:01,146 --> 00:36:04,049 (乃木)どうしても 一緒に行かんか? 288 00:36:04,049 --> 00:36:08,820 (児玉)すまんのう。 腹が痛うて たまらんのじゃ。 289 00:36:08,820 --> 00:36:14,693 養生してくれ。 行ってくる。 よろしく頼む。 290 00:36:14,693 --> 00:36:31,076 ♬~ 291 00:36:31,076 --> 00:36:33,445 田中。 はっ。 292 00:36:33,445 --> 00:36:37,115 軍医部の所へ行って 歯医者を呼んできてくれ。 293 00:36:37,115 --> 00:36:40,018 歯が痛うて たまらん。 はっ? 294 00:36:40,018 --> 00:36:45,457 痛いのは 腹ではなかったですか? 両方じゃ! 295 00:36:45,457 --> 00:36:52,331 田中よ 占領地点の巡視は 軍司令官の役目じゃ。 296 00:36:52,331 --> 00:36:55,801 もはや わしの用は なかろう。 297 00:36:55,801 --> 00:37:30,801 (風の音) 298 00:37:47,786 --> 00:37:52,657 どうも… ご苦労じゃった。 299 00:37:52,657 --> 00:38:01,657 はっ! 多くの立派な兵を亡くしました。 300 00:38:04,336 --> 00:38:07,472 うん…。 301 00:38:07,472 --> 00:38:16,148 (風の音) 302 00:38:16,148 --> 00:38:20,018 二〇三高地は すでに おさえた。 303 00:38:20,018 --> 00:38:29,494 乃木希典日記の11日の項に 「風有り 烈寒 零下10度」と ある。 304 00:38:29,494 --> 00:38:33,465 この朝 柳樹房の軍司令部を出るとき➡ 305 00:38:33,465 --> 00:38:38,303 観戦員の志賀重昴が 玄関まで送ってきた。 306 00:38:38,303 --> 00:38:41,440 外は 烈風に雪がまじっていた。 307 00:38:41,440 --> 00:38:45,310 乃木は 庭へおりてから ふと ひきかえし➡ 308 00:38:45,310 --> 00:38:48,780 志賀の掌に紙片を にぎらせた。 309 00:38:48,780 --> 00:38:53,652 高名な爾霊山の詩である。 310 00:38:53,652 --> 00:38:59,424 爾霊山 瞼なれども 豈攀じ難からんや➡ 311 00:38:59,424 --> 00:39:03,328 男子功名 艱に克つを期す➡ 312 00:39:03,328 --> 00:39:10,068 鉄血 山を覆うて 山形 改まる➡ 313 00:39:10,068 --> 00:39:16,808 万人斉しく仰ぐ 爾霊山。 314 00:39:16,808 --> 00:39:23,148 二○三という標高をもって 爾の霊の山という。 315 00:39:23,148 --> 00:39:26,051 この山で死んだ無数の霊に➡ 316 00:39:26,051 --> 00:39:30,489 乃木は鎮魂の想いをこめて この3字で呼びかけ➡ 317 00:39:30,489 --> 00:39:36,761 しかも 結の句で ふたたび 爾の霊の山と呼ばわりつつ➡ 318 00:39:36,761 --> 00:39:40,098 詩の幕を閉じている。 319 00:39:40,098 --> 00:39:52,110 ♬~ 320 00:39:52,110 --> 00:39:55,013 この11日の午後➡ 321 00:39:55,013 --> 00:39:59,451 二〇三高地で死んだ 次男 保典の遺骨と遺品が➡ 322 00:39:59,451 --> 00:40:03,121 軍司令部に とどけられた。 323 00:40:03,121 --> 00:40:06,458 ♬~ 324 00:40:06,458 --> 00:40:11,329 乃木のこの11日の日記には ただ➡ 325 00:40:11,329 --> 00:40:18,470 「保典 遺骨遺物ヲ 送リ来ル」と しるされている。 326 00:40:18,470 --> 00:40:47,832 ♬~ 327 00:40:47,832 --> 00:40:53,004 ロシアは 100万の兵を 奉天の会戦に向けて➡ 328 00:40:53,004 --> 00:40:56,508 集結させつつあった。 329 00:40:56,508 --> 00:41:03,848 ♬~ 330 00:41:03,848 --> 00:41:10,848 しかし ロシアは一方で 深刻な問題を抱えていた。 331 00:41:14,192 --> 00:41:19,864 明石元二郎大佐は ロシアを内部から崩壊させるべく➡ 332 00:41:19,864 --> 00:41:24,536 大諜報活動を ヨーロッパで展開していた。 333 00:41:24,536 --> 00:41:27,439 長く 帝政ロシアに圧迫されていた➡ 334 00:41:27,439 --> 00:41:33,812 ポーランド スウェーデン フィンランドといった 国々の革命家を煽動した。 335 00:41:33,812 --> 00:41:39,684 旅順陥落の直前 彼らを 党派をこえて団結させるという➡ 336 00:41:39,684 --> 00:41:46,684 世界革命史上かつてない大集会・ パリ会議の開催を成功させた。 337 00:41:51,830 --> 00:41:57,502 その帝政ロシアの威信をかけて バルチック艦隊は➡ 338 00:41:57,502 --> 00:41:59,838 アフリカ 喜望峰をまわり➡ 339 00:41:59,838 --> 00:42:03,538 一路 極東を目指していた。 340 00:42:05,176 --> 00:42:10,849 連合艦隊は いかにして バルチック艦隊を迎え撃つか。 341 00:42:10,849 --> 00:42:18,189 それは 作戦参謀・秋山真之の 双肩に かかっている。 342 00:42:18,189 --> 00:42:28,189 ♬~ 343 00:42:30,201 --> 00:42:32,137 来たぞ 来たぞ 来たんだ! 344 00:42:32,137 --> 00:42:35,473 「皇国の興廃 此の一戦に在り」。 勝つわよね。 345 00:42:35,473 --> 00:42:38,473 (好古) たとえ 最後の一兵となっても 守りきるんだ。 346 00:42:40,812 --> 00:42:44,149 「天気晴朗ナレドモ 浪 高シ」。 347 00:42:44,149 --> 00:42:46,818 どちら側で 戦をなさるんですか! 348 00:42:46,818 --> 00:42:50,155 旗旒用意! Z 揚げ! 349 00:42:50,155 --> 00:44:25,155 ♬~ 350 00:45:33,084 --> 00:45:36,784 (岩合)あ~ いい子だね。 ご挨拶。 351 00:45:39,491 --> 00:45:41,826 やあ。 352 00:45:41,826 --> 00:45:47,499 ニャン カメラに向かって 何か 気になる? 353 00:45:47,499 --> 00:45:53,199 おっ おっ おっ…。 レンズに攻撃をしてきました。