1 00:00:05,005 --> 00:00:10,010 ♪~ 2 00:02:42,363 --> 00:02:47,368 ~♪ 3 00:03:12,960 --> 00:03:14,161 (真田信繁(さなだのぶしげ))そのお姿は? 4 00:03:14,228 --> 00:03:15,529 (茶々(ちゃちゃ))さあ 参りましょう! 5 00:03:16,096 --> 00:03:17,998 頼み事を聞いてくれると 言いましたよね 6 00:03:18,065 --> 00:03:20,034 (信繁)ですから こうして ご案内しております 7 00:03:20,100 --> 00:03:23,304 はっきり申し上げて 殿下に 見つかったら大変な事になります 8 00:03:24,271 --> 00:03:26,640 見つからなければいい事です! 9 00:03:30,477 --> 00:03:33,747 その蔵には 決して入ってはならぬ と 殿下に言われているのです 10 00:03:33,981 --> 00:03:36,617 でも そんな事 言われたら 余計に のぞいてみたくなるでしょう 11 00:03:36,684 --> 00:03:37,952 のぞくだけですから 12 00:03:54,368 --> 00:03:56,337 武具を しまっておく蔵です 13 00:04:14,254 --> 00:04:16,557 殿下は どうして 見せたくなかったんでしょう 14 00:04:17,358 --> 00:04:18,125 さあ… 15 00:04:23,497 --> 00:04:26,367 私が5歳の時に 私の父は… 16 00:04:28,802 --> 00:04:29,770 聞いてます? 17 00:04:30,070 --> 00:04:30,904 (信繁)聞いております 18 00:04:33,941 --> 00:04:38,312 父は 信長(のぶなが)公に攻められ 小谷(おだに)で お腹(はら)を召されました 19 00:04:39,713 --> 00:04:41,582 城攻めの大将は 殿下でした 20 00:04:42,950 --> 00:04:43,917 存じております 21 00:04:47,721 --> 00:04:50,057 兄の万福丸(まんぷくまる)は その時 10歳 22 00:04:50,991 --> 00:04:54,261 殿下の命によって 串刺しの刑に処されました 23 00:04:57,297 --> 00:05:01,402 その後に 母が嫁いだ柴田勝家(しばたかついえ)様は 殿下に攻められ— 24 00:05:02,136 --> 00:05:04,772 母を一刀のもとに斬り殺した後— 25 00:05:05,839 --> 00:05:08,542 お腹を十文字に掻(か)き切って お果てになりました 26 00:05:13,414 --> 00:05:18,018 私の親しい人たちは皆 殿下に殺されました 27 00:05:43,477 --> 00:05:46,747 幼い頃から おびただしい人が 亡くなるのを見てきた 28 00:05:47,981 --> 00:05:50,184 おかげで血を見るのが 怖くなくなった 29 00:05:52,319 --> 00:05:53,487 ですから 私は— 30 00:05:54,621 --> 00:05:56,557 人が死んでも 何とも思わない 31 00:05:58,525 --> 00:06:00,294 自分が死ぬのも 怖くない 32 00:06:07,134 --> 00:06:09,703 ねえ 見て 何でしたっけ? 33 00:06:10,370 --> 00:06:11,438 長巻(ながまき)です 34 00:06:18,445 --> 00:06:19,480 血の臭い 35 00:06:21,415 --> 00:06:23,517 一体 何人の人を 斬ってきたんでしょう 36 00:06:26,854 --> 00:06:30,691 この血は どんな人の血? 37 00:06:33,093 --> 00:06:34,928 どんな人の体の中を… 38 00:06:37,498 --> 00:06:39,166 ああっ! 39 00:06:43,070 --> 00:06:43,937 ごめんなさい 40 00:06:48,942 --> 00:06:52,012 死を恐れない人の 驚き方ではありません 41 00:07:02,723 --> 00:07:03,757 お… お茶々様… 42 00:07:03,824 --> 00:07:04,525 (茶々)このまま 43 00:07:05,392 --> 00:07:07,661 もう少しだけ 誰も来ませぬ 44 00:07:16,503 --> 00:07:19,039 殿下に 側室になるように言われました 45 00:07:22,543 --> 00:07:23,610 どう お答えに? 46 00:07:25,779 --> 00:07:27,247 まだ答えてません 47 00:07:30,117 --> 00:07:31,318 そなたは どう思う? 48 00:07:32,686 --> 00:07:33,620 私は… 49 00:07:36,824 --> 00:07:38,826 そんな事 聞かれても 困りますね 50 00:07:43,397 --> 00:07:45,899 殿下の側室になられる事が— 51 00:07:46,800 --> 00:07:50,971 茶々様にとって 幸せかどうか 私には分かりません 52 00:07:52,906 --> 00:07:55,142 しかし 側室を お断りになれば— 53 00:07:56,410 --> 00:08:01,448 茶々様は あまり 幸せな事にはならないかと 54 00:08:05,085 --> 00:08:06,153 ひと事みたいに 55 00:08:08,989 --> 00:08:10,023 ひと事ですから 56 00:08:13,794 --> 00:08:14,461 (茶々)ふん! 57 00:08:21,568 --> 00:08:22,536 帰りますよ 58 00:08:29,176 --> 00:08:32,613 (きり)源次郎(げんじろう)様! 探したんですよ 59 00:08:32,679 --> 00:08:35,549 北政所(きたのまんどころ)様から これ 頂いたんです 60 00:08:35,849 --> 00:08:37,684 源次郎様にも 差し上げようと思って 61 00:08:37,751 --> 00:08:38,919 すごく おいしいんですよ! 62 00:08:38,986 --> 00:08:40,387 ありがとう 頂きます 63 00:08:41,955 --> 00:08:43,857 カステイラですね おいしそう! 64 00:08:43,924 --> 00:08:44,491 あっ! 65 00:08:44,491 --> 00:08:44,658 あっ! 66 00:08:44,491 --> 00:08:44,658 見なかった事にしてくれ 67 00:08:44,658 --> 00:08:45,592 見なかった事にしてくれ 68 00:08:47,928 --> 00:08:48,595 参りましょう 69 00:08:57,671 --> 00:08:59,206 (豊臣秀吉(とよとみひでよし))茶々に惚(ほ)れてしもうた 70 00:09:01,308 --> 00:09:04,544 (寧(ねい))誰の膝の上か 分かってますか? 71 00:09:06,680 --> 00:09:08,615 (秀吉) あれの母親にも惚れていた 72 00:09:09,483 --> 00:09:10,517 親子2代じゃ 73 00:09:11,852 --> 00:09:12,686 (寧)はいはい 74 00:09:14,121 --> 00:09:18,859 (秀吉)この城は どんな城より 落とすのが難しい 75 00:09:21,328 --> 00:09:24,498 しかし そういう城ほど 落としてみとうなる 76 00:09:27,868 --> 00:09:28,869 かかなら どうする? 77 00:09:30,504 --> 00:09:32,372 私が答えるのですか? 78 00:09:32,439 --> 00:09:33,373 どう攻めればよい? 79 00:09:36,843 --> 00:09:39,780 あの子にとって 母親も父親も— 80 00:09:39,846 --> 00:09:42,282 あなたに殺されたようなもので ございましょう 81 00:09:43,150 --> 00:09:45,585 ほんなら 下手な小細工などせんと— 82 00:09:46,586 --> 00:09:48,989 真正面から ぶつかっていくしか ございません 83 00:09:50,891 --> 00:09:51,725 それで落ちるか? 84 00:09:51,792 --> 00:09:52,526 さあ 85 00:09:58,966 --> 00:10:01,234 どう攻めるかのう… 86 00:10:10,644 --> 00:10:13,747 (石田三成(いしだみつなり))これが 今 京に普請中の 聚楽第(じゅらくてい)でございます 87 00:10:14,247 --> 00:10:15,315 (茶々)聚楽第? 88 00:10:15,916 --> 00:10:20,354 (秀吉)いずれ わしは 政の中心を 大坂(おおさか)から こちらに移すつもりだ 89 00:10:20,921 --> 00:10:25,625 (三成)屋根には 金ぱくの瓦を並べ ことごとく 絢爛(けんらん)豪華に造ります 90 00:10:26,126 --> 00:10:27,194 (秀吉)茶々の御殿 91 00:10:28,362 --> 00:10:30,464 源次郎は ついてきてくれるのですか? 92 00:10:31,765 --> 00:10:32,432 源次郎? 93 00:10:36,603 --> 00:10:39,072 源次郎が来ないなら 茶々は ここに残ります 94 00:10:42,209 --> 00:10:48,048 (秀吉)これは また 源次郎は 気に入られたものだな ハハハハ! 95 00:10:49,316 --> 00:10:52,285 案ずるな もちろん 源次郎も一緒じゃ 96 00:10:55,022 --> 00:10:56,423 楽しくなりそうですね 97 00:10:58,258 --> 00:11:00,961 (足音) 98 00:11:01,928 --> 00:11:04,798 (片桐且元(かたぎりかつもと))殿下 お支度が整いました 99 00:11:06,933 --> 00:11:08,802 (秀吉)では 内裏に ご挨拶に行ってまいる 100 00:11:09,369 --> 00:11:10,437 (2人)行ってらっしゃいませ 101 00:11:11,038 --> 00:11:13,940 おっ! 何だ 息ぴったりだな 102 00:11:14,341 --> 00:11:16,777 (笑い声) 103 00:11:23,450 --> 00:11:27,320 殿下の前で あのような事を おっしゃるものではありませぬ 104 00:11:27,888 --> 00:11:29,356 えっ? 何? 105 00:11:29,990 --> 00:11:30,791 (大蔵卿局(おおくらきょうのつぼね))姫様 106 00:11:31,425 --> 00:11:35,929 (大蔵卿局)殿下に 源次郎殿との仲を 疑われてもよろしいのですか? 107 00:11:36,463 --> 00:11:39,833 別に 私は 源次郎に 恋をしてる訳ではありません 108 00:11:40,133 --> 00:11:40,934 あなただって そうでしょ 109 00:11:41,001 --> 00:11:41,868 もちろんの事 110 00:11:41,935 --> 00:11:43,603 だったら 別に いいではありませんか 111 00:11:44,171 --> 00:11:47,007 既に 姫様と源次郎殿の事は— 112 00:11:47,441 --> 00:11:50,510 あちこちで 口の端に 上っているようでございますよ 113 00:11:50,577 --> 00:11:51,578 そうなのですか!? 114 00:11:51,645 --> 00:11:54,281 真田殿 ちょっと 115 00:11:56,917 --> 00:11:58,919 わしは 近江(おうみ)出身で— 116 00:11:59,519 --> 00:12:02,122 以前は 浅井(あざい)家に お仕えしておった 117 00:12:03,256 --> 00:12:06,393 お茶々様の事は 赤子の時から よう知っておるゆえ— 118 00:12:06,460 --> 00:12:07,894 格別の思いがある 119 00:12:07,961 --> 00:12:09,129 さようでしたか 120 00:12:09,996 --> 00:12:14,434 お茶々様は 織田(おだ)信長公の妹君 お市(いち)の方様と— 121 00:12:14,801 --> 00:12:18,205 浅井長政(ながまさ)様の間に お生まれになられた 122 00:12:20,040 --> 00:12:22,109 はっきり言って おぬしごときが— 123 00:12:22,175 --> 00:12:23,643 相手をするようなお人ではない 124 00:12:23,710 --> 00:12:24,411 (信繁)お待ち下さい! 125 00:12:24,578 --> 00:12:28,348 (且元)おぬしの父は たかだか 信濃(しなの)の小大名にすぎぬ 126 00:12:28,849 --> 00:12:29,616 身分を わきまえよ 127 00:12:29,683 --> 00:12:30,817 違うのです 私は なにも… 128 00:12:30,884 --> 00:12:31,618 わきまえよ! 129 00:12:37,724 --> 00:12:40,227 (語り)そのころ 昌幸(まさゆき)一行は 130 00:12:40,293 --> 00:12:42,395 まだ 家康(いえやす)の 駿府(すんぷ)城にいる 131 00:12:43,930 --> 00:12:45,765 (真田信幸(のぶゆき))こちらでの暮らしは いかがですか? 132 00:12:45,999 --> 00:12:47,968 (真田信尹(のぶただ))徳川(とくがわ)様には ようして頂いておる 133 00:12:50,003 --> 00:12:51,171 兄上のご様子は? 134 00:12:52,506 --> 00:12:54,841 徳川の与力になれと 命じられた時は— 135 00:12:55,108 --> 00:12:56,710 さすがに 気落ちしておられましたが 136 00:12:57,344 --> 00:13:00,714 徳川の下につくのは 真田にとって 決して悪い事ではない 137 00:13:05,318 --> 00:13:08,255 私も そう思います 138 00:13:09,022 --> 00:13:13,560 少なくとも 徳川から 攻められる事は もうない 139 00:13:20,066 --> 00:13:20,734 (信幸)これは… 140 00:13:21,601 --> 00:13:23,103 駿府城の絵図面? 141 00:13:24,704 --> 00:13:26,706 (真田昌幸)城の造りは手堅いが— 142 00:13:27,207 --> 00:13:31,478 この賤機山(しずはたやま)から城内が丸見えじゃ 143 00:13:33,280 --> 00:13:38,585 もし わしが攻めるなら ここに陣を敷くな 144 00:13:39,386 --> 00:13:41,588 なるほど よき考えにござる 145 00:13:44,157 --> 00:13:44,925 ハハハ! 146 00:13:50,830 --> 00:13:51,498 (信幸)姉上 147 00:13:52,299 --> 00:13:53,066 (松(まつ))はい 148 00:13:57,170 --> 00:13:58,004 源次郎 149 00:13:59,472 --> 00:14:00,574 源三郎(げんざぶろう)です 150 00:14:02,542 --> 00:14:07,714 申し訳ないけど 私 このお城の事 全く思い出せないの 151 00:14:14,454 --> 00:14:17,824 姉上 ここは 初めて来る城です 152 00:14:18,658 --> 00:14:21,294 信濃に戻る途中に 立ち寄ったのです 153 00:14:22,295 --> 00:14:25,599 何だ 早く言いなさいよ! 154 00:14:25,665 --> 00:14:28,034 思い出そうとして 損したじゃない! 155 00:14:28,768 --> 00:14:29,536 姉上! 156 00:14:30,303 --> 00:14:32,672 今のは 実に姉上らしゅうございました! 157 00:14:32,739 --> 00:14:33,406 (松)そう? 158 00:14:33,473 --> 00:14:34,140 ええ! 159 00:14:35,408 --> 00:14:38,645 上田(うえだ)に行けば 母上や おばば様が 待っております 160 00:14:39,512 --> 00:14:40,914 きっと いろいろ 思い出しますよ 161 00:14:47,721 --> 00:14:49,756 (徳川家康)真田の動きが知りたい 162 00:14:50,056 --> 00:14:54,361 安房守(あわのかみ)のそばにいて やつが何を考えているか— 163 00:14:54,427 --> 00:14:57,163 逐一 わしに知らせる者が欲しい 164 00:14:57,998 --> 00:14:59,299 (本多忠勝(ほんだただかつ))間者でございますか? 165 00:14:59,366 --> 00:15:05,572 せんだって会った おぬしの娘は 名は 何といったかな? 166 00:15:05,805 --> 00:15:07,507 稲(いな)でございますが 167 00:15:07,574 --> 00:15:08,675 あれを わしにくれ 168 00:15:11,177 --> 00:15:12,812 どういう事でしょう…? 169 00:15:18,718 --> 00:15:21,955 真田と縁組みをする 170 00:15:24,391 --> 00:15:27,260 稲を真田に送り込むのだ 171 00:15:32,332 --> 00:15:33,366 相手は…? 172 00:15:33,767 --> 00:15:37,570 安房守の嫡男 信幸 173 00:15:44,077 --> 00:15:44,844 う~… 174 00:15:47,247 --> 00:15:48,948 稲は… 175 00:15:51,184 --> 00:15:52,652 それがしが… 176 00:15:58,058 --> 00:15:59,459 命を懸けて… 177 00:16:02,762 --> 00:16:07,267 育ててまいりました 愛娘(まなむすめ)でございます 178 00:16:08,301 --> 00:16:11,304 (家康)平八郎(へいはちろう) ここは ひとつ 179 00:16:14,908 --> 00:16:15,809 折れてくれ 180 00:16:20,547 --> 00:16:21,548 あ~! 181 00:16:23,483 --> 00:16:24,150 ああ… 182 00:16:55,982 --> 00:16:56,649 どうぞ 183 00:17:00,887 --> 00:17:02,288 (昌幸)縁組みでございますか 184 00:17:02,722 --> 00:17:04,190 (本多正信(まさのぶ))さようでござります 185 00:17:04,958 --> 00:17:09,162 (家康)此度(こたび)の事 徳川と真田のよしみを結ぶ— 186 00:17:09,229 --> 00:17:11,965 よい折であると わしは思っておる 187 00:17:13,299 --> 00:17:15,268 この本多平八郎は— 188 00:17:15,668 --> 00:17:20,340 我が家臣の中でも 殊に武勇に秀でた男 189 00:17:20,540 --> 00:17:22,342 ありがたきお言葉 190 00:17:22,876 --> 00:17:29,149 その娘を そなたの嫡男 信幸殿の 嫁としてもらいたい 191 00:17:30,650 --> 00:17:31,317 え…? 192 00:17:32,051 --> 00:17:36,489 (正信)形としては 本多平八郎が娘 稲を— 193 00:17:37,590 --> 00:17:41,728 一旦 殿の養女に迎えまする 194 00:17:42,128 --> 00:17:47,634 あくまでも 徳川と真田の縁組み という事にしたいのじゃ 195 00:17:47,767 --> 00:17:51,504 いや 大変ありがたいお話では ございますが— 196 00:17:52,138 --> 00:17:58,645 息子には 我が亡き兄の娘で こうと申す嫁がございます 197 00:17:59,612 --> 00:18:01,347 離縁すれば 済む話ではないか 198 00:18:01,414 --> 00:18:04,751 (昌幸) いや そう申されましても… 199 00:18:04,818 --> 00:18:06,486 (家康)これほどの良縁— 200 00:18:07,620 --> 00:18:12,158 まさか それしきの理由で断るとは 言わせぬぞ 201 00:18:13,893 --> 00:18:14,994 安房守 202 00:18:26,239 --> 00:18:27,440 お断り下さい! 203 00:18:30,477 --> 00:18:31,211 どう思う? 204 00:18:31,778 --> 00:18:36,583 (信尹)これは 言ってみれば 徳川から 真田に人質を出すようなもの 205 00:18:38,051 --> 00:18:39,352 むげには断れますまい 206 00:18:39,486 --> 00:18:40,520 (信幸)いや しかし! 207 00:18:41,221 --> 00:18:42,856 家康のねらいは 何じゃ? 208 00:18:43,723 --> 00:18:45,825 兄上に裏切られるのが 怖いのでしょう 209 00:18:47,060 --> 00:18:51,531 もしくは 真田の内情を探るための 間者 210 00:18:54,234 --> 00:18:54,968 使えるな 211 00:18:55,034 --> 00:18:56,870 “使えるな”ではありませぬ! 212 00:18:56,936 --> 00:18:57,937 (信尹)いずれにしても— 213 00:18:59,272 --> 00:19:01,774 断れば 両家の間に波風が立ちます 214 00:19:08,181 --> 00:19:09,082 源三郎 215 00:19:11,951 --> 00:19:13,386 おこうは 里へ帰そう 216 00:19:13,953 --> 00:19:15,555 本気で仰せですか! 217 00:19:16,289 --> 00:19:17,123 (昌幸)源三郎 218 00:19:19,325 --> 00:19:20,360 ここは 泣いてくれ 219 00:19:20,426 --> 00:19:21,628 父上! 220 00:19:22,996 --> 00:19:26,232 全ては 真田のためじゃ! 221 00:19:32,872 --> 00:19:33,907 (稲)嫌でございます 222 00:19:35,742 --> 00:19:36,409 稲は 223 00:19:36,809 --> 00:19:38,811 父上のそばに いとうございます! 224 00:19:38,945 --> 00:19:40,947 殿の命には逆らえぬ 225 00:19:41,481 --> 00:19:43,783 信濃になど 行きとうございませぬ! 226 00:19:44,884 --> 00:19:46,786 ひょっとして 稲… 227 00:19:49,355 --> 00:19:52,392 好きな殿御でもおるのか? ん? 228 00:19:57,564 --> 00:19:58,231 おりまする 229 00:19:59,866 --> 00:20:00,900 おりませぬ! 230 00:20:02,635 --> 00:20:06,072 稲は 殿のために 働きたいのでございます 231 00:20:13,680 --> 00:20:15,915 よいか 稲 232 00:20:18,785 --> 00:20:21,254 これは 殿のためなのじゃ! 233 00:20:21,955 --> 00:20:24,490 真田の動きを探るのじゃ 234 00:20:26,492 --> 00:20:30,196 稲は 間者になるのですか…? 235 00:20:33,099 --> 00:20:33,866 頼む! 236 00:20:36,869 --> 00:20:37,570 頼む… 237 00:20:47,747 --> 00:20:52,619 喜んで お役目 果たしまする 238 00:20:53,686 --> 00:20:55,788 そうか! そうか! 239 00:20:59,792 --> 00:21:04,263 (稲)うう~! 240 00:21:05,098 --> 00:21:06,866 やっぱり 嫌でございます! 241 00:21:07,567 --> 00:21:11,738 真田安房守が嫡男 信幸でござる 242 00:21:12,538 --> 00:21:15,975 本多平八郎が娘 稲でございます 243 00:21:22,415 --> 00:21:27,120 (家康)こうして見ると 似合いではないか ええ? 244 00:21:27,353 --> 00:21:31,324 平八郎 よい娘に育てたのう 245 00:21:31,891 --> 00:21:34,594 ありがたきお言葉 246 00:21:35,395 --> 00:21:36,663 どうじゃ 安房守 247 00:21:37,497 --> 00:21:40,600 我が息子には もったいないぐらいでございます 248 00:21:41,434 --> 00:21:46,339 稲は 徳川様と真田様の 懸け橋になりとうございます 249 00:21:46,606 --> 00:21:47,940 よう申した! 250 00:21:48,775 --> 00:21:51,678 (昌幸) さすがは 本多平八郎殿の娘御 251 00:21:51,944 --> 00:21:55,515 (正信) まずは おめでとうございます! 252 00:21:59,419 --> 00:22:01,320 (平野長泰(ひらのながやす))もう 噂(うわさ)で持ちきりだ 253 00:22:01,921 --> 00:22:05,625 源次郎め 茶々様を 蔵に連れ込んだらしいぞ 254 00:22:06,192 --> 00:22:07,760 (加藤清正(かとうきよまさ)) まことに 茶々様だったのか? 255 00:22:08,094 --> 00:22:11,898 侍女のなりをしていたが 間違いなく茶々様だったって話だ 256 00:22:13,266 --> 00:22:16,736 あの野郎も あんな顔して よくやるよなあ 257 00:22:17,036 --> 00:22:19,505 やはり 噂は本当だったのだな 258 00:22:26,112 --> 00:22:28,948 この事は お前から 殿下に お伝えしてくれ 259 00:22:29,248 --> 00:22:30,283 もちろんじゃ! 260 00:22:31,884 --> 00:22:35,054 許さぬ 真田源次郎… 261 00:22:36,923 --> 00:22:39,959 どうなのだ? まことに 茶々を連れ込んだのか? 262 00:22:40,159 --> 00:22:42,562 そのような事は 決してございませぬ 263 00:22:43,896 --> 00:22:46,666 (秀吉)且元 源次郎は こう申しておるぞ 264 00:22:47,300 --> 00:22:50,336 (且元)しかし 蔵に入るところを 見た者がおります 265 00:22:50,403 --> 00:22:52,805 誰(たれ)が そのような事を 申しておるのです? 266 00:22:53,106 --> 00:22:54,574 ここに連れてきて頂きたい 267 00:22:54,640 --> 00:22:56,275 且元 どうなのじゃ? 268 00:22:57,577 --> 00:23:02,148 いや 私としても また聞きの また聞きでございまして… 269 00:23:02,215 --> 00:23:05,885 且元! そのような曖昧な話を わしに伝えたのか! 270 00:23:05,952 --> 00:23:08,955 しっ しかしながら 噂は広まっております 271 00:23:09,021 --> 00:23:11,190 根も葉もない 偽り事でございます 272 00:23:21,567 --> 00:23:22,435 源次郎を信じる 273 00:23:25,071 --> 00:23:25,872 且元! 274 00:23:26,105 --> 00:23:26,773 殿下! 275 00:23:26,839 --> 00:23:29,776 さては お前 茶々に惚れているな 276 00:23:30,576 --> 00:23:34,313 それゆえ 源次郎に やきもちを焼いたんだ 違うか! 277 00:23:35,148 --> 00:23:36,816 ま… まさか そのような! 278 00:23:36,883 --> 00:23:38,618 危うく だまされるところであったわ 279 00:23:39,185 --> 00:23:39,852 下がれ! 280 00:23:41,888 --> 00:23:42,955 早く下がれ! 281 00:23:43,923 --> 00:23:44,590 はっ! 282 00:23:51,430 --> 00:23:53,566 殿下 お願いがございます 283 00:23:54,000 --> 00:23:56,936 この際 お役目を 替えて頂きとう存じます 284 00:23:58,104 --> 00:23:58,905 役替えだと? 285 00:23:59,305 --> 00:24:01,040 せっかく 大坂におります上は— 286 00:24:01,374 --> 00:24:03,776 もっと 殿下のおそば近く 仕えとうございます 287 00:24:04,343 --> 00:24:06,179 おそばで もっと学びとうございます! 288 00:24:08,347 --> 00:24:13,286 気持ちは分かるが もう少し 茶々のそばにいてやってくれ 289 00:24:15,321 --> 00:24:17,190 あれは 淋(さみ)しい女子(おなご)なのだ 290 00:24:17,924 --> 00:24:20,893 話し相手に なってやってほしいのだ なっ? 291 00:24:41,247 --> 00:24:44,383 しかし そりゃ 災難だったなあ 292 00:24:44,450 --> 00:24:46,285 方々 皆 誤解しておられます 293 00:24:46,419 --> 00:24:49,255 (長泰)だから 言ったじゃねえか 茶々様には気を付けろって 294 00:24:52,158 --> 00:24:56,295 源次郎殿 姫様が お呼びです 295 00:25:11,444 --> 00:25:12,478 花の事は詳しい? 296 00:25:12,545 --> 00:25:14,247 全く詳しくありませぬ 297 00:25:15,748 --> 00:25:17,783 男の人って そうなのよね 298 00:25:20,720 --> 00:25:22,855 これはね 山吹(やまぶき) 299 00:25:24,557 --> 00:25:26,559 母上様が大好きだった花 300 00:25:39,138 --> 00:25:39,805 はい 301 00:25:39,972 --> 00:25:40,773 頂けません 302 00:25:41,440 --> 00:25:42,708 花くらい いいでしょ 303 00:26:08,567 --> 00:26:12,204 よく 母上は 押し花にして 書物の間に挟んでいました 304 00:26:13,906 --> 00:26:15,007 私も やってみます 305 00:26:21,480 --> 00:26:23,716 源次郎様にも 落ち度があったんだと思う 306 00:26:23,950 --> 00:26:24,617 ない 307 00:26:24,684 --> 00:26:26,585 隙があったんだと思うな 308 00:26:26,919 --> 00:26:27,586 ない 309 00:26:27,653 --> 00:26:32,224 だけど あれだけ きれいな方だし 一日中 一緒にいる訳だから— 310 00:26:32,591 --> 00:26:35,328 少しは やましい気持ちになる事も あったでしょう 311 00:26:35,394 --> 00:26:36,095 ない! 312 00:26:36,696 --> 00:26:38,331 責めてる訳じゃありませんよ 313 00:26:39,398 --> 00:26:42,768 少しは そういう気持ちになっても そりゃ 男なんだもん 314 00:26:42,835 --> 00:26:44,370 私は しかたないと思う 315 00:26:47,406 --> 00:26:48,908 まあ 少しは… 316 00:26:49,141 --> 00:26:51,610 ほら ほら それを言ってるのよ! 317 00:26:52,411 --> 00:26:55,047 男なんて しょせん そんなものよね 318 00:26:56,649 --> 00:26:57,483 (豊臣秀次(ひでつぐ))待たせたのう 319 00:26:57,850 --> 00:27:00,419 お忙しい中 申し訳ない事でございます 320 00:27:00,987 --> 00:27:02,355 (秀次)とんでもない 321 00:27:02,688 --> 00:27:06,058 きりのたっての願いとあらば 聞いてやらぬ訳にはいくまい 322 00:27:06,225 --> 00:27:07,326 ありがとうございます! 323 00:27:07,393 --> 00:27:08,928 お手数 おかけ致します 324 00:27:10,296 --> 00:27:13,966 男女の仲なんてものは どう転ぶか分からぬから— 325 00:27:14,166 --> 00:27:17,069 惚れてしまったのなら しょうがない 326 00:27:17,269 --> 00:27:18,304 誤解なのです 327 00:27:18,804 --> 00:27:19,472 (秀次)惚れてないと? 328 00:27:19,538 --> 00:27:20,973 八百万(やおよろず)の神に誓って 329 00:27:21,407 --> 00:27:23,576 だとしたら お前に隙があったのだ 330 00:27:24,944 --> 00:27:26,412 不徳の致すところです 331 00:27:28,514 --> 00:27:30,449 (秀次)で 何をすればよい? 332 00:27:31,083 --> 00:27:34,020 加藤清正様の誤解を 解いて頂きたいのです 333 00:27:34,086 --> 00:27:38,124 (秀次)虎之助(とらのすけ)は 厄介(やっかい)だぞ ひとたび こうだと思い込んだら— 334 00:27:38,190 --> 00:27:40,693 まず 考えを改める事をしないから 335 00:27:46,365 --> 00:27:47,166 無理だな 336 00:27:47,233 --> 00:27:49,869 どうか 源次郎様を助けてあげて下さい! 337 00:27:49,935 --> 00:27:50,870 (秀次)ああ… 338 00:27:52,004 --> 00:27:56,175 こういう場合は 秀長(ひでなが)叔父上に お願いするのが 一番なのだが— 339 00:27:56,609 --> 00:27:58,511 病を得て 伏せっていらっしゃる 340 00:27:59,278 --> 00:28:02,448 あとは 石田治部(じぶ)かなあ 341 00:28:02,515 --> 00:28:03,449 治部様… 342 00:28:04,283 --> 00:28:07,119 (秀次)よし! 治部に宛てて 文を書いてやろう 343 00:28:10,089 --> 00:28:12,358 おぬしに隙があったから こういう事になったのだ 344 00:28:13,159 --> 00:28:17,129 はい そうです 私に隙がございました 345 00:28:17,963 --> 00:28:20,433 (三成)私が手を貸すのは おぬしのためではない 346 00:28:21,067 --> 00:28:23,769 殿下の周囲で 不可思議な死を迎える者が— 347 00:28:23,836 --> 00:28:25,438 これ以上あってはならないからだ 348 00:28:31,043 --> 00:28:33,345 (三成)加藤清正には 九州へ行ってもらおう 349 00:28:34,013 --> 00:28:35,648 九州征伐も大詰め 350 00:28:36,215 --> 00:28:40,619 清正には 明日より 兵糧の調達や 宿所の手配で忙しくさせる 351 00:28:41,520 --> 00:28:44,690 そなたの事になど 関わっている暇は なくなる 352 00:28:44,757 --> 00:28:45,658 なるほど 353 00:28:46,826 --> 00:28:47,626 (ため息) 354 00:28:48,360 --> 00:28:49,762 世話の焼ける男よ 355 00:28:52,164 --> 00:28:55,301 大谷(おおたに)殿 私は 堺(さかい)へ行ってまいります 356 00:28:55,901 --> 00:28:57,436 (大谷吉継(よしつぐ))利休(りきゅう)殿に よろしく 357 00:29:00,206 --> 00:29:01,273 ありがとう存じます! 358 00:29:04,643 --> 00:29:05,311 (戸が閉まる音) 359 00:29:06,278 --> 00:29:08,080 治部様に助けて頂きました 360 00:29:09,882 --> 00:29:12,051 そこまで 恩に着る事もあるまい 361 00:29:12,118 --> 00:29:13,119 (信繁)どういう事ですか? 362 00:29:13,786 --> 00:29:17,056 加藤殿が九州へ行く事は 以前から決まっている事 363 00:29:17,256 --> 00:29:18,524 そうなんですか! 364 00:29:19,058 --> 00:29:22,428 殿下は いずれ来るであろう その時のために— 365 00:29:22,795 --> 00:29:26,365 加藤殿に 九州を見せておくのだと 私は そう踏んでいる 366 00:29:26,499 --> 00:29:27,700 その時とは? 367 00:29:28,100 --> 00:29:31,737 この国を一つにまとめたあとの 次の一手 368 00:29:32,104 --> 00:29:33,139 次の一手? 369 00:29:35,741 --> 00:29:38,677 九州から 朝鮮に渡って 明国(みんこく)に攻め込む 370 00:29:41,981 --> 00:29:45,584 それは ともかく 茶々様の件は 災難だったな 371 00:29:46,051 --> 00:29:47,720 全て 私が いけないのです 372 00:29:47,920 --> 00:29:49,922 (吉継)おぬしの人懐っこさは よいところだ 373 00:29:50,990 --> 00:29:53,792 だが それが 裏目に出る事もあるという事 374 00:29:53,959 --> 00:29:54,760 学びました 375 00:29:56,829 --> 00:29:59,665 九州攻めの手配一切を お前に命じる 376 00:30:00,232 --> 00:30:01,100 すぐに取りかかれ 377 00:30:01,333 --> 00:30:02,001 はっ! 378 00:30:02,535 --> 00:30:05,804 (語り)加藤清正は 九州平定の1年後— 379 00:30:06,338 --> 00:30:09,241 肥後(ひご)で 19万5,000石の大大名となる 380 00:30:10,109 --> 00:30:13,112 朝鮮に上陸するのは その4年後の事 381 00:30:18,517 --> 00:30:20,819 (秀吉)どうじゃ すばらしいだろ 382 00:30:21,754 --> 00:30:24,123 (茶々)このお屋敷で 私は暮らすのですか? 383 00:30:24,223 --> 00:30:24,890 (秀吉)そうだ 384 00:30:26,225 --> 00:30:27,726 (茶々)何だか 落ち着きませぬ 385 00:30:28,294 --> 00:30:29,328 すぐに慣れる 386 00:30:29,795 --> 00:30:31,497 (茶々) あちらには 何があるのですか? 387 00:30:32,364 --> 00:30:33,666 (三成)蔵が並んでおります 388 00:30:34,066 --> 00:30:37,503 大坂城に入りきらぬ 金銀や財宝 武具の類いを— 389 00:30:37,570 --> 00:30:38,771 あちらに収めまする 390 00:30:39,705 --> 00:30:42,107 蔵ですって また一緒に見に行きましょうね! 391 00:30:51,417 --> 00:30:54,920 これからは 京が政の要となる訳ですか? 392 00:30:55,588 --> 00:30:58,324 (三成)御所も近いゆえ 何かと都合がよい 393 00:30:59,091 --> 00:31:01,460 (茶々)殿下は ますます お忙しくなられますね 394 00:31:01,527 --> 00:31:02,728 お体が心配 395 00:31:02,928 --> 00:31:04,330 (大蔵卿局)山芋を すりおろし— 396 00:31:04,396 --> 00:31:06,565 卵と混ぜて召し上がると よいそうですよ 397 00:31:06,632 --> 00:31:08,067 (茶々)私も聞いた事があります 398 00:31:08,133 --> 00:31:10,269 (大蔵卿局)毎朝 お作りして 食べて頂きましょう 399 00:31:10,569 --> 00:31:13,272 茶々 “また”とは どういう事だ? 400 00:31:14,707 --> 00:31:15,374 えっ? 401 00:31:15,874 --> 00:31:16,942 (秀吉)今 “また”と言った 402 00:31:17,810 --> 00:31:21,780 以前にも 源次郎と 蔵を見に行った事があるのだな 403 00:31:22,481 --> 00:31:24,116 私 “また”なんて 言っておりません 404 00:31:24,183 --> 00:31:24,850 (秀吉)言った 405 00:31:24,917 --> 00:31:25,784 言ってません! 406 00:31:26,785 --> 00:31:27,453 源次郎 407 00:31:31,090 --> 00:31:32,424 殿下を欺いておりました 408 00:31:32,491 --> 00:31:33,492 源次郎! 409 00:31:34,226 --> 00:31:35,494 申し訳ございませぬ! 410 00:31:45,671 --> 00:31:49,608 御所より 間もなく 六(ろく)の宮(みや)様が お渡りになりますゆえ— 411 00:31:50,476 --> 00:31:51,744 お出迎えに参ります 412 00:31:56,282 --> 00:31:56,949 下がれ 413 00:31:57,249 --> 00:31:58,217 (大蔵卿局)かしこまりました 414 00:32:04,823 --> 00:32:06,425 (秀吉) 何で お前も行こうとしてるんだ? 415 00:32:08,594 --> 00:32:09,662 失礼致しました 416 00:32:32,751 --> 00:32:34,687 よくも わしを謀(たばか)ってくれたな 417 00:32:38,624 --> 00:32:40,526 私が 源次郎に頼んだのです 418 00:32:40,592 --> 00:32:42,661 (信繁)全て 私の罪でございます 419 00:32:44,063 --> 00:32:45,230 信じておったのに 420 00:32:48,167 --> 00:32:51,470 無用のお疑いでございます 源次郎とは 何もありませぬ 421 00:32:56,775 --> 00:32:57,576 どの蔵だ? 422 00:32:59,678 --> 00:33:01,714 (茶々)私が のぞいたのは 一つだけです 423 00:33:01,780 --> 00:33:02,948 源次郎に聞いておる! 424 00:33:04,283 --> 00:33:04,983 どの蔵だ? 425 00:33:06,885 --> 00:33:08,520 武具の蔵でございます 426 00:33:09,421 --> 00:33:10,089 (ため息) 427 00:33:25,704 --> 00:33:26,372 (秀吉)茶々 428 00:33:47,793 --> 00:33:49,428 わしは お前に これからは— 429 00:33:50,496 --> 00:33:53,499 美しいものだけに囲まれて 生きてほしいと思っておった 430 00:33:54,700 --> 00:33:57,236 それゆえ あの蔵から遠ざけた 431 00:34:00,539 --> 00:34:02,741 お前が見てきた たくさんの忌まわしい事— 432 00:34:03,409 --> 00:34:04,710 それと同じ分だけ— 433 00:34:05,310 --> 00:34:10,082 いや その何倍もの楽しい思いを お前にはしてほしい 434 00:34:11,650 --> 00:34:13,719 それが わしにできる 唯一の償いじゃ 435 00:34:15,988 --> 00:34:17,489 (秀吉)九州平定は間もなく終わる 436 00:34:18,524 --> 00:34:22,361 あとは 関東の北条(ほうじょう)と奥羽(おうう)の伊達(だて) 437 00:34:23,395 --> 00:34:27,232 これが わしに従えば この国は 全て わしのものになる 438 00:34:29,234 --> 00:34:32,337 天下人として 天下統一を果たすのじゃ 439 00:34:35,941 --> 00:34:39,745 そして お前は 天下人の妻となる 440 00:34:40,579 --> 00:34:41,380 決めた事じゃ 441 00:34:42,147 --> 00:34:42,815 殿下… 442 00:34:48,086 --> 00:34:49,388 むろん わしには 寧がおる 443 00:34:50,456 --> 00:34:52,691 寧がおる限り 正室にはできぬ 444 00:34:53,192 --> 00:34:56,662 しかし 誰よりも わしは そなたを愛(いと)しゅう思うておる 445 00:34:56,795 --> 00:34:57,496 うそではない 446 00:34:59,932 --> 00:35:03,168 北政所様が聞かれたら お怒りになります 447 00:35:05,170 --> 00:35:10,876 あれは もう 夫婦(めおと)というよりは 戦仲間みたいなものだ 448 00:35:12,377 --> 00:35:15,347 もちろん わしにとっては 大事な女子だが— 449 00:35:15,948 --> 00:35:17,049 そこに 色恋はない 450 00:35:23,722 --> 00:35:24,389 殿下… 451 00:35:27,593 --> 00:35:31,763 この聚楽第で 天下人の妻として暮らしてくれ 452 00:35:38,704 --> 00:35:44,176 茶々にはのう この世を去る時 こう言ってほしいのだ 453 00:35:47,813 --> 00:35:51,817 “茶々は 日の本一 幸せな女子でした” 454 00:35:55,721 --> 00:35:58,624 このわしが 言わせてみせる 455 00:36:20,379 --> 00:36:21,046 寧! 456 00:36:21,346 --> 00:36:22,714 (寧)どうされました? 457 00:36:23,282 --> 00:36:26,151 茶々が 側室になってくれるぞ! 458 00:36:27,352 --> 00:36:31,223 茶々が わしの側室になると 約束してくれたのじゃ! 459 00:36:42,534 --> 00:36:45,103 (大蔵卿局) それで お受けしたのですか? 460 00:36:46,872 --> 00:36:47,539 しました 461 00:36:50,676 --> 00:36:53,178 (大蔵卿局) 日の本一 口のうまい男ですよ! 462 00:36:53,245 --> 00:36:54,546 (茶々)そうではない 463 00:36:55,747 --> 00:36:58,617 殿下のお話は どれも これも 手の内が見え透いて— 464 00:36:59,084 --> 00:37:01,720 胸を打つどころか おかしくて しかたがなかった 465 00:37:01,787 --> 00:37:03,155 (大蔵卿局)でしたら… 466 00:37:04,790 --> 00:37:07,960 (茶々)でも ふと思ったのじゃ 467 00:37:10,095 --> 00:37:13,532 あの殿下が まるで 若者のように 私を口説いている 468 00:37:14,333 --> 00:37:15,400 額に汗して 469 00:37:17,436 --> 00:37:19,738 力ずくで押し倒す事だって できるのに… 470 00:37:22,441 --> 00:37:23,875 そんな殿下を見ていたら— 471 00:37:25,243 --> 00:37:27,779 この人の思いを かなえてあげたいって 472 00:37:29,781 --> 00:37:32,217 それも策なのが 分からぬのですか? 473 00:37:32,284 --> 00:37:34,519 あの方は 私が死ぬ時に— 474 00:37:35,220 --> 00:37:39,391 “日の本一 幸せな女子でした”と 言わせると約束してくれました 475 00:37:41,827 --> 00:37:43,595 言ってみたいと 私は思いました 476 00:37:44,563 --> 00:37:45,731 姫様… 477 00:37:47,833 --> 00:37:49,601 (茶々)あっ それから 源次郎 478 00:37:49,668 --> 00:37:50,335 はい 479 00:37:50,802 --> 00:37:55,607 よい折ですから 源次郎は 殿下にお返しする事にしましたよ 480 00:37:55,974 --> 00:37:56,642 (信繁)えっ? 481 00:37:57,342 --> 00:38:01,313 殿下から聞きました お役替えを望んだそうですね 482 00:38:04,750 --> 00:38:05,417 はい… 483 00:38:06,752 --> 00:38:07,486 かっこ悪い 484 00:38:09,755 --> 00:38:13,125 お望みどおり あなたは 殿下のおそばに戻りなさい 485 00:38:14,726 --> 00:38:15,627 かしこまりました 486 00:38:20,632 --> 00:38:22,467 (茶々)こちらには まだ しばらくいるのでしょう? 487 00:38:23,268 --> 00:38:25,237 さて どうなりますか 488 00:38:35,180 --> 00:38:36,581 おかしな話をします 489 00:38:38,984 --> 00:38:43,722 私と源次郎は 不思議な糸で 結ばれている気がするのです 490 00:38:45,290 --> 00:38:49,795 離れ離れになっても あなたは いつか また戻ってくる 491 00:38:57,502 --> 00:39:01,873 そして 私たちは 同じ日に死ぬの 492 00:39:09,381 --> 00:39:11,550 遠い先である事を祈っております 493 00:39:29,067 --> 00:39:30,235 大切に致します 494 00:39:33,705 --> 00:39:34,473 下がりなさい 495 00:39:42,347 --> 00:39:43,014 はっ 496 00:40:10,976 --> 00:40:14,279 よかったじゃない 茶々様と離れる事ができて 497 00:40:18,049 --> 00:40:20,552 私 あの方が怖い 498 00:40:33,732 --> 00:40:34,633 何をする! 499 00:40:37,636 --> 00:40:38,403 こら! 500 00:40:40,272 --> 00:40:42,741 出せ! 出せ! 501 00:40:42,808 --> 00:40:48,947 (雷鳴) 502 00:41:09,134 --> 00:41:11,570 (扉が閉まる音) 503 00:41:19,311 --> 00:41:22,414 (語り)茶々は 正式に秀吉の側室となった 504 00:41:23,715 --> 00:41:30,188 これからは 共に力を合わせて 殿下をお支えしてまいりましょう 505 00:41:40,832 --> 00:41:43,235 (三成)茶々様を 側室に迎えるという事は— 506 00:41:44,469 --> 00:41:48,373 殿下が信長公をのみ込み 超えるという事 507 00:41:49,341 --> 00:41:50,642 この先 殿下は— 508 00:41:52,510 --> 00:41:53,778 どこへ向かわれるのか… 509 00:41:59,517 --> 00:42:02,354 独り言だ 聞き流せ 510 00:42:28,346 --> 00:42:34,352 (語り)それは 間違いなく 秀吉政権が 崩壊へ向かう最初の一歩であった 511 00:42:35,687 --> 00:42:41,359 だが この時 豊臣家の人々は その事を まだ誰も知らない 512 00:42:43,662 --> 00:42:47,232 (信繁)茶々様のおなかの子は 本当に殿下の子なのか 513 00:42:47,299 --> 00:42:49,801 (秀吉) 磔(はりつけ)にした上で 首をはねる! 514 00:42:49,868 --> 00:42:51,803 秀吉様は 耄碌(もうろく)なさったんか! 515 00:42:51,870 --> 00:42:52,604 私からも申し上げます! 516 00:42:52,671 --> 00:42:53,505 口を出すな! 517 00:42:53,872 --> 00:42:58,243 (信幸)無理だ 無理だ 無理だ! おこう すまん! 518 00:42:58,543 --> 00:43:02,013 (信繁)彼らには 何の罪もない ひどすぎます!