1 00:00:32,965 --> 00:00:35,868 (斉彬)そなたの まことの役目は➡ 2 00:00:35,868 --> 00:00:40,673 江戸城 大奥に入り 次の将軍は一橋公にと➡ 3 00:00:40,673 --> 00:00:44,343 お決め下さるよう 公方様のお心を動かす事。 4 00:00:44,343 --> 00:00:50,683 <斉彬からの密命を帯びた篤姫は 吉之助の尽力により➡ 5 00:00:50,683 --> 00:00:55,021 将軍 家定のもとに 輿入れを果たしました。➡ 6 00:00:55,021 --> 00:01:02,895 しかし 慶喜擁立の要である 老中首座の阿部が急死> 7 00:01:02,895 --> 00:01:05,364 (吉之助)阿部様が…! 8 00:01:05,364 --> 00:01:10,236 阿部殿が亡くなられた今 次の将軍に慶喜様を推す件は➡ 9 00:01:10,236 --> 00:01:14,707 一旦 取りやめに せざるをえんな…。 10 00:01:14,707 --> 00:01:17,610 篤姫様がおられもす! 11 00:01:17,610 --> 00:01:22,582 篤姫様は 殿の命に尽くそうち しておられもす。 12 00:01:22,582 --> 00:01:26,319 そん思いは おいも同じでございもす! 13 00:01:26,319 --> 00:01:29,055 <事態の急変を受け➡ 14 00:01:29,055 --> 00:01:33,659 吉之助は 正助と共に熊本を訪問したあと➡ 15 00:01:33,659 --> 00:01:37,330 単身 江戸に向かう事になりました> 16 00:01:37,330 --> 00:01:42,201 (正助)吉之助さぁ 熊本の御重役や 先生方に紹介してもろうて➡ 17 00:01:42,201 --> 00:01:45,004 ほんのこて よか勉強にないもした。 18 00:01:45,004 --> 00:01:48,875 おいは 正助どんが わっぜ勉強しちょったで➡ 19 00:01:48,875 --> 00:01:52,879 ひったまがったど。 んにゃ 初めて薩摩を出て➡ 20 00:01:52,879 --> 00:01:57,350 自分が どんなに小さか考えの中で 生きちょったか➡ 21 00:01:57,350 --> 00:01:59,685 痛いほど分かいもした。 22 00:01:59,685 --> 00:02:03,356 おいたちのお殿様は いかに すごかお人か➡ 23 00:02:03,356 --> 00:02:08,227 他藩の人に教えられて やっと分かった気がしもす。 24 00:02:08,227 --> 00:02:13,699 お殿様の目指す国のため 互いに気張って働きもんそ! 25 00:02:13,699 --> 00:02:19,038 おいは薩摩で気張っで 吉之助さぁは江戸で! 26 00:02:19,038 --> 00:02:21,738 ああ。 27 00:02:32,485 --> 00:02:50,503 ♬~ 28 00:02:50,503 --> 00:02:54,173 ♬~ 29 00:02:54,173 --> 00:03:46,325 ♬~ 30 00:03:46,325 --> 00:03:56,502 ♬~ 31 00:03:56,502 --> 00:05:19,302 ♬~ 32 00:05:28,027 --> 00:05:31,897 <アメリカ総領事の タウンゼント・ハリスは➡ 33 00:05:31,897 --> 00:05:36,836 日本との通商条約締結の 足掛かりを得るため➡ 34 00:05:36,836 --> 00:05:43,976 再三にわたって 将軍 家定との謁見を強く要求。➡ 35 00:05:43,976 --> 00:05:47,847 多くの幕閣たちが反対する中➡ 36 00:05:47,847 --> 00:05:53,847 家定様は とうとうハリスに お会いする事になりました> 37 00:05:56,555 --> 00:06:01,355 (英語で) 38 00:06:17,343 --> 00:06:19,643 (床を踏み鳴らす音) 39 00:06:25,017 --> 00:06:28,888 (家定)遠国よりの書簡を うれしく思う。 40 00:06:28,888 --> 00:06:35,588 幾久しく友好を保ちたいと 大統領に申し述べるべし! 41 00:06:51,977 --> 00:06:57,277 幾久しく友好を保ちたいと 大統領に申し述べるべし! 42 00:06:59,652 --> 00:07:04,323 (家定)幾久しく友好を保ちたいと 大統領に申し述べるべし! 43 00:07:04,323 --> 00:07:07,827 幾久しく友好を保ちたいと 大統領に…。 44 00:07:07,827 --> 00:07:11,330 幾久しく友好を保ちたいと 大統領に…。 45 00:07:11,330 --> 00:07:15,201 「幾久しく友好を保ちたいと➡ 46 00:07:15,201 --> 00:07:19,205 大統領に申し述べるべし」と 申したぞ。 47 00:07:19,205 --> 00:07:22,341 (篤姫)ご立派でございます。 48 00:07:22,341 --> 00:07:26,011 (幾島)御台様と 何度も御練習あそばされた➡ 49 00:07:26,011 --> 00:07:30,683 たまものでございますね。 (家定)御台 どうじゃ? 50 00:07:30,683 --> 00:07:34,954 はい うれしゅうございます。 51 00:07:34,954 --> 00:07:39,625 御台が笑うと 余もうれしく思う。 52 00:07:39,625 --> 00:07:43,925 上様 そのように私の事を…。 53 00:07:51,971 --> 00:07:58,844 御台とも 幾久しく友好を保ちたいものだ。 54 00:07:58,844 --> 00:08:02,844 幾久しく友好を…。 55 00:08:06,318 --> 00:08:11,657 幾久しく友好を保ちたいものだ。 56 00:08:11,657 --> 00:08:16,957 上様 ありがたき幸せにござりまする。 57 00:08:21,000 --> 00:08:24,670 友好を保ちたい。 58 00:08:24,670 --> 00:08:30,009 <うつけのように伝えられていた 家定でしたが➡ 59 00:08:30,009 --> 00:08:33,612 輿入れから1年ほどがたち➡ 60 00:08:33,612 --> 00:08:40,486 篤姫は 次第に心を通わせるように なっていました。➡ 61 00:08:40,486 --> 00:08:45,624 一方 吉之助は 江戸に着くと すぐに➡ 62 00:08:45,624 --> 00:08:51,324 斉彬の書状を 松平慶永のもとに届けました> 63 00:08:53,299 --> 00:08:57,970 江戸での事は全て この越前に任せると。 64 00:08:57,970 --> 00:09:04,310 ついては 西郷を存分に お使いなされて結構とある。 65 00:09:04,310 --> 00:09:07,212 はい 存分にお使い下さいもんせ。 66 00:09:07,212 --> 00:09:09,648 (慶永)存分に使う。 はっ。 67 00:09:09,648 --> 00:09:16,522 しかし 阿部様亡き今 一橋様の擁立は➡ 68 00:09:16,522 --> 00:09:20,292 壁が あまりにも高いのでは ないかと。 69 00:09:20,292 --> 00:09:23,195 壁でございもすか。 70 00:09:23,195 --> 00:09:26,198 (慶永)ハリスの要求を拒めず➡ 71 00:09:26,198 --> 00:09:31,337 公方様との謁見を許した事は そちも知っておろう。 72 00:09:31,337 --> 00:09:33,272 (ため息) 73 00:09:33,272 --> 00:09:36,942 それを聞いた水戸様は…。 74 00:09:36,942 --> 00:09:39,612 (斉昭)異国との通商など➡ 75 00:09:39,612 --> 00:09:43,482 もっての外だと 何度申せば分かる! 76 00:09:43,482 --> 00:09:47,953 貿易をするならば 日本国の外で行うのだ! 77 00:09:47,953 --> 00:09:53,626 はあ… いや そうは申しましても…。 78 00:09:53,626 --> 00:09:58,926 そういう弱腰だから ハリスをつけあがらせるんじゃ! 79 00:10:00,499 --> 00:10:05,971 百万両くれれば わしが浪人 町人を引き連れて➡ 80 00:10:05,971 --> 00:10:10,309 メリケンに乗り込もうぞ。 え~…! 81 00:10:10,309 --> 00:10:14,179 (慶永)老中首座となられた 堀田様は なんとも頼りなく➡ 82 00:10:14,179 --> 00:10:16,982 水戸様を抑える事ができぬ。➡ 83 00:10:16,982 --> 00:10:21,654 幕閣内での水戸様の評判は 悪くなる一方だ。 84 00:10:21,654 --> 00:10:27,526 ついには 水戸様が公方様を毒殺し 息子の一橋様を➡ 85 00:10:27,526 --> 00:10:31,664 将軍に据えるつもりだとの噂まで 流れておるわ。 86 00:10:31,664 --> 00:10:36,001 まさか… 水戸様が そげな事を お考えになっはずがあいもはん! 87 00:10:36,001 --> 00:10:37,936 当然であろう。 88 00:10:37,936 --> 00:10:42,341 (左内)恐らく 紀州の慶福様を跡継ぎに推す➡ 89 00:10:42,341 --> 00:10:45,244 彦根藩の井伊様が そのような噂を流し➡ 90 00:10:45,244 --> 00:10:49,014 ご自身の味方を 増やそうとしているのです。 91 00:10:49,014 --> 00:10:51,350 井伊様が…。 92 00:10:51,350 --> 00:10:54,253 (慶永)阿部様がおらぬ今 御台様も➡ 93 00:10:54,253 --> 00:10:58,223 さぞ ご苦労なさって おいでだろう。 94 00:10:58,223 --> 00:11:05,364 西郷 左内と力を合わせ 一橋様擁立に向けて➡ 95 00:11:05,364 --> 00:11:10,703 諸藩の大名を説得する方策を 考えてほしい。 はっ。 96 00:11:10,703 --> 00:11:15,040 しかし 一橋様は いまだ将軍になる事を➡ 97 00:11:15,040 --> 00:11:18,377 固辞しておられるとか。 98 00:11:18,377 --> 00:11:21,046 そんとおりでございもす。 99 00:11:21,046 --> 00:11:25,918 なんとかして 一橋様に その気になって頂くのだ。 100 00:11:25,918 --> 00:11:28,218 はっ! はっ! 101 00:11:32,658 --> 00:11:38,330 (慶喜)へえ~。 あの牛男 また江戸に戻ってきたのか。 102 00:11:38,330 --> 00:11:41,233 (ふき)牛じゃなくて 西郷様ですってば。➡ 103 00:11:41,233 --> 00:11:45,671 1年ぶりにいらしたのに お好きな鰻も注文しないで➡ 104 00:11:45,671 --> 00:11:51,543 何してるのかしら? ずっと あの先生と籠もったきりで。 105 00:11:51,543 --> 00:11:54,343 どうせ ろくな相談じゃあるまい。 106 00:11:56,682 --> 00:11:59,585 (左内) これが一橋様の「言行記」です。 107 00:11:59,585 --> 00:12:03,285 ついに出来上がりもしたか。 はい。 108 00:12:07,326 --> 00:12:11,029 (左内)これを 幾島様や諸藩の藩士に渡し➡ 109 00:12:11,029 --> 00:12:14,066 いかに一橋様が英邁な御方かを 広めて頂きましょう。 110 00:12:14,066 --> 00:12:18,904 じゃじゃ! こいは立派な書じゃ! 111 00:12:18,904 --> 00:12:23,041 よう ここまで 一橋様について調べもしたな。 112 00:12:23,041 --> 00:12:28,041 一橋様を よく知る御方から お聞きした話を かき集めました。 113 00:12:32,484 --> 00:12:35,988 何の相談だ? (2人)一橋様…! 114 00:12:35,988 --> 00:12:38,688 貸せ。 115 00:12:46,999 --> 00:12:53,872 「一橋公は幼い頃から 武士として 利き腕の右手を守るために➡ 116 00:12:53,872 --> 00:12:58,172 右手を下にして寝る習慣を つけるべく…」。 117 00:13:00,345 --> 00:13:06,685 俺の寝相が悪かったから 親父が無理やり そうしただけだ。 118 00:13:06,685 --> 00:13:10,985 西郷 ほかに何が書いてある? はっ。 119 00:13:15,027 --> 00:13:19,898 「幼か頃より 座敷牢の中で 勉学にお励みになり➡ 120 00:13:19,898 --> 00:13:23,702 少しでも休むと 指に おきゅうを据えられた」。 121 00:13:23,702 --> 00:13:28,373 それから? 「漁師の網を うまく投げるのに➡ 122 00:13:28,373 --> 00:13:32,644 だいでも3年はかかっところ ひとつきで習得なされ➡ 123 00:13:32,644 --> 00:13:34,980 皆を驚かせた」ち。 124 00:13:34,980 --> 00:13:40,853 全て大嘘だ。 あの親父が作った 作り話だ。 125 00:13:40,853 --> 00:13:43,989 水戸様の…!? 126 00:13:43,989 --> 00:13:48,660 こんなものを作ったところで…➡ 127 00:13:48,660 --> 00:13:52,531 クソの役にも立たぬわ。 ないをなさる!? 128 00:13:52,531 --> 00:13:56,231 あっ! そ… そいは…。 129 00:13:58,003 --> 00:14:00,003 ああっ! 130 00:14:01,673 --> 00:14:06,345 あいは 左内どんが命を懸けて…。 131 00:14:06,345 --> 00:14:10,015 お前たちが命を懸けようが 懸けまいが➡ 132 00:14:10,015 --> 00:14:12,918 俺は将軍になどならん。 133 00:14:12,918 --> 00:14:19,218 そいでも なって頂かねば困りもす! 134 00:14:22,027 --> 00:14:26,698 一橋様には こん国を 守ってもらわんといけもはん! 135 00:14:26,698 --> 00:14:31,570 こんな志もない どうしようもない男が➡ 136 00:14:31,570 --> 00:14:35,270 この国を異国から 守れると思うか? 137 00:14:36,975 --> 00:14:41,647 畏れながら 一橋様は 異国の脅威を知っておられる。 138 00:14:41,647 --> 00:14:45,647 だから 逃げておられる。 139 00:14:47,986 --> 00:14:53,325 その一橋様こそが公方様になられ この国を強くできるのだと➡ 140 00:14:53,325 --> 00:14:56,025 そう信じております。 141 00:14:57,996 --> 00:15:00,296 もうよい。 142 00:15:01,867 --> 00:15:05,871 一橋様! また お逃げになりますか!? 143 00:15:05,871 --> 00:15:11,009 おい これだけは言っておく。 144 00:15:11,009 --> 00:15:14,680 ここでは ヒー様と呼べ。 145 00:15:14,680 --> 00:15:19,017 もし 一橋様と呼ぶなら➡ 146 00:15:19,017 --> 00:15:24,017 今後 気安く話しかける事は 許さぬ。 147 00:15:25,691 --> 00:15:28,026 よいな! 148 00:15:28,026 --> 00:15:31,326 (戸の開閉音) 149 00:15:40,305 --> 00:15:43,976 僕は こんな事では諦めません。 150 00:15:43,976 --> 00:15:50,315 おいもじゃ。 じゃっどん 左内どんの苦労が水の泡じゃ! 151 00:15:50,315 --> 00:15:53,015 吉之助殿。 152 00:16:01,326 --> 00:16:03,626 ないを? 153 00:16:06,999 --> 00:16:09,334 ん! 154 00:16:09,334 --> 00:16:12,004 こいは…。 155 00:16:12,004 --> 00:16:14,906 写しは いくらでもあります。 156 00:16:14,906 --> 00:16:17,876 抜かりはございませぬ! 157 00:16:17,876 --> 00:16:22,014 左内ど~ん! 吉之助殿~! 158 00:16:22,014 --> 00:16:24,349 (笑い声) 159 00:16:24,349 --> 00:16:27,252 さすがじゃ~! 160 00:16:27,252 --> 00:16:33,158 <それから程なく 薩摩にいる斉彬から➡ 161 00:16:33,158 --> 00:16:37,295 幕府に建白書が提出されました。➡ 162 00:16:37,295 --> 00:16:41,166 そこには 国難を乗り切るために➡ 163 00:16:41,166 --> 00:16:45,637 将軍継嗣問題を 直ちに解決すべきだと➡ 164 00:16:45,637 --> 00:16:48,540 主張されていました> 165 00:16:48,540 --> 00:16:57,249 さすがは薩摩守 この難局を乗り切るためには➡ 166 00:16:57,249 --> 00:17:02,654 慶喜こそが 次の公方様にふさわしいと➡ 167 00:17:02,654 --> 00:17:06,992 言い切りおったわ。 (笑い声) 168 00:17:06,992 --> 00:17:11,329 (松平忠固)水戸様 このような事が 許されると お思いか!? 169 00:17:11,329 --> 00:17:19,004 いくら正統といえども まだ幼い紀州の慶福殿には➡ 170 00:17:19,004 --> 00:17:23,341 荷が重すぎると はっきり言ってやれ 越前。 171 00:17:23,341 --> 00:17:26,678 (慶永)いや もはや 申し上げるまでもなき事かと。 172 00:17:26,678 --> 00:17:30,549 (斉昭)ほう。 ハハハハ! そのとおりじゃ。 173 00:17:30,549 --> 00:17:34,486 (水野忠央)御隠居様! 許せぬのは 薩摩守が堂々と➡ 174 00:17:34,486 --> 00:17:37,956 将軍継嗣の事に 口を出しておる事にございます。➡ 175 00:17:37,956 --> 00:17:42,828 のう? 堀田殿。 は? いや… 確かに➡ 176 00:17:42,828 --> 00:17:46,631 これは まことに ゆゆしき事かと。 (斉昭)堀田! 177 00:17:46,631 --> 00:17:51,970 その方は どちらにつくか 聞かせてもらおう。 178 00:17:51,970 --> 00:17:55,640 どちらと言われましても…。 179 00:17:55,640 --> 00:17:57,976 はっきりせんか はっきり! 180 00:17:57,976 --> 00:18:02,647 (忠固)水戸様! 今はそういう事を 申しておるのではございません。➡ 181 00:18:02,647 --> 00:18:08,987 薩摩守ごとき外様が 建白書を出すなどとは許し難き事。 182 00:18:08,987 --> 00:18:18,997 ♬~ 183 00:18:18,997 --> 00:18:25,670 <一方 斉彬の建白書の事を知った 吉之助は…> 184 00:18:25,670 --> 00:18:30,670 お前たちが命を懸けようが 懸けまいが俺は将軍になどならん。 185 00:18:32,477 --> 00:18:37,616 (左内)吉之助殿。 吉之助殿! 186 00:18:37,616 --> 00:18:42,616 はっ。 筆が止まっております。 ああ すまんじゃった。 187 00:18:51,963 --> 00:18:54,633 では 明日 写しを藩邸にお持ちします。 188 00:18:54,633 --> 00:18:57,333 お願いしもす。 では。 では。 189 00:19:02,507 --> 00:19:16,321 ♬~ 190 00:19:16,321 --> 00:19:18,621 待たんか! 191 00:19:24,196 --> 00:19:26,665 わいは あん時の…。 192 00:19:26,665 --> 00:19:29,365 うわっ…! 何者じゃ!? 193 00:19:32,470 --> 00:19:34,770 待たんか! 194 00:19:38,610 --> 00:19:40,910 何じゃ わいは!? 195 00:19:42,948 --> 00:19:45,283 だいの手先じゃ? 196 00:19:45,283 --> 00:19:50,583 (長野)西郷吉之助殿。 わいは? 御同道 願おう。 197 00:19:52,624 --> 00:19:57,295 当家の主が 貴殿を呼んでおる。 198 00:19:57,295 --> 00:19:59,965 主…? 199 00:19:59,965 --> 00:20:04,265 井伊掃部頭様。 200 00:20:30,929 --> 00:20:33,865 (井伊)招いた客に 毒を盛るなどという➡ 201 00:20:33,865 --> 00:20:38,865 不粋なまねはせん。 さあ 一服。 202 00:21:01,893 --> 00:21:04,362 うんまか。 203 00:21:04,362 --> 00:21:09,662 フン。 作法は知らぬが 味は分かるか。 204 00:21:12,037 --> 00:21:17,375 こん器も まっこて よか器でごわす。 205 00:21:17,375 --> 00:21:23,715 ほう そうか。 確か 御台所様 輿入れの道具をそろえたのは➡ 206 00:21:23,715 --> 00:21:27,052 お前であったの。➡ 207 00:21:27,052 --> 00:21:29,721 磯田屋とかいう店に出入りし➡ 208 00:21:29,721 --> 00:21:33,992 一橋殿に近づいておる事も 分かっておる。 209 00:21:33,992 --> 00:21:38,663 わしの見るところ 逃げてばかりの男に➡ 210 00:21:38,663 --> 00:21:42,534 次の公方様が務まるとは 到底 思えぬがの。 211 00:21:42,534 --> 00:21:45,537 じゃっどん 別の見方をすれば➡ 212 00:21:45,537 --> 00:21:48,673 あん一筋縄でいかんお人なら➡ 213 00:21:48,673 --> 00:21:52,010 異国が相手でも そう やすやすと言いなりには➡ 214 00:21:52,010 --> 00:21:55,680 ならんとではごわはんか。 ほう。 215 00:21:55,680 --> 00:21:59,017 今 こん国は 変わらんといけもはん。 216 00:21:59,017 --> 00:22:01,920 異国と対等に向き合うためには➡ 217 00:22:01,920 --> 00:22:05,890 一橋様が なくてはならんとでごわす。 218 00:22:05,890 --> 00:22:09,027 お分かりにないもはんか? 219 00:22:09,027 --> 00:22:11,696 これは恐れ入った。 220 00:22:11,696 --> 00:22:16,368 おい この男 わしに講釈をたれおったぞ。 221 00:22:16,368 --> 00:22:20,238 さすがは薩摩守様のお庭方ですな。 222 00:22:20,238 --> 00:22:23,241 身の程をわきまえぬ 無礼な振る舞いまで➡ 223 00:22:23,241 --> 00:22:26,711 主君と同じにございますな。 224 00:22:26,711 --> 00:22:29,047 なんち…。 言うたとおりだ。 225 00:22:29,047 --> 00:22:32,917 殿を愚弄なさっおつもりか。 226 00:22:32,917 --> 00:22:37,322 我が殿は こん国を守るために➡ 227 00:22:37,322 --> 00:22:41,993 必死で国を変えようち なさっておらるっとじゃ! 228 00:22:41,993 --> 00:22:48,666 変えるじゃと? この国には 変えてはならぬものがある。 229 00:22:48,666 --> 00:22:55,006 戦国の世より250年 この国の安泰を保ってきたのは➡ 230 00:22:55,006 --> 00:22:57,909 徳川宗家である。 231 00:22:57,909 --> 00:23:04,015 今 我らが守るべき国は 徳川のお家そのものじゃ。 232 00:23:04,015 --> 00:23:07,886 徳川のお家そのもの…。 233 00:23:07,886 --> 00:23:13,358 異国が迫っておる今だからこそ 何も変えてはならぬのじゃ。 234 00:23:13,358 --> 00:23:17,028 世を乱してはならぬのじゃ。 235 00:23:17,028 --> 00:23:21,900 それを 外様風情が 余計な事をしおって。 236 00:23:21,900 --> 00:23:27,372 徳川に弓引く者は 皆 敵じゃ。 237 00:23:27,372 --> 00:23:31,042 ところで 西郷。 238 00:23:31,042 --> 00:23:37,315 お前なら 薩摩守殿の動向や書状を つぶさに知っておろう。 239 00:23:37,315 --> 00:23:41,186 (長野)そちらの内情を こちらに売ってくれぬか。 240 00:23:41,186 --> 00:23:47,325 悪いようには致さぬ。 慶福様が 公方様になられた暁には➡ 241 00:23:47,325 --> 00:23:51,663 当家の家臣として取り立て… そうじゃ➡ 242 00:23:51,663 --> 00:23:55,533 身内の者も皆 江戸に呼び寄せれば よいではないか。 のう? 243 00:23:55,533 --> 00:24:02,674 御意。 弟御や妹御 熊吉とか申す下僕の男も全て➡ 244 00:24:02,674 --> 00:24:06,344 貧しい暮らしから 助け出してやれる…。 245 00:24:06,344 --> 00:24:10,014 (大声で)薩摩まで行ったとか!? 246 00:24:10,014 --> 00:24:13,351 家の者に ないをした!? 247 00:24:13,351 --> 00:24:17,351 何もしておらぬ。 まだ 何もな。 248 00:24:22,026 --> 00:24:26,726 わしに力を貸せ 西郷。 249 00:24:35,974 --> 00:24:39,844 こいは驚きもした。 250 00:24:39,844 --> 00:24:45,984 井伊掃部頭様ともあろう御方が➡ 251 00:24:45,984 --> 00:24:51,656 こげな脅しをされっとでごわすか。 252 00:24:51,656 --> 00:24:54,559 こげな腐った連中に➡ 253 00:24:54,559 --> 00:24:59,330 守られちょっ将軍家も 危なかでごわんどなあ! 254 00:24:59,330 --> 00:25:04,002 今 そいが はっきり分かいもした。 255 00:25:04,002 --> 00:25:07,872 おいたちは 全く よってたつ立場が➡ 256 00:25:07,872 --> 00:25:10,675 違ちょいもす! 257 00:25:10,675 --> 00:25:13,578 失礼致しもす。 258 00:25:13,578 --> 00:25:19,878 西郷! このまま ここから帰れるつもりか? 259 00:25:24,222 --> 00:25:26,224 (井伊の笑い声) 260 00:25:26,224 --> 00:25:30,695 やめい。 わしの招いた客じゃ。➡ 261 00:25:30,695 --> 00:25:34,566 西郷 面白かった。➡ 262 00:25:34,566 --> 00:25:41,306 じゃがのう いつまで そんな きれい事を言っておられるか。➡ 263 00:25:41,306 --> 00:25:45,977 世間の泥水を たっぷりと飲むがよい。 264 00:25:45,977 --> 00:25:51,977 ここの茶のうまさが 身にしみて分かるであろう。 265 00:25:53,651 --> 00:25:56,554 御免被りもす。 266 00:25:56,554 --> 00:25:59,554 (戸が開く音) 267 00:26:04,996 --> 00:26:09,334 <建白書の写しは 大奥にも出回り➡ 268 00:26:09,334 --> 00:26:13,004 波紋が広がっていました> 269 00:26:13,004 --> 00:26:15,340 一大事じゃ! 270 00:26:15,340 --> 00:26:20,678 一橋慶喜は 水戸の隠居の子ではないか。 271 00:26:20,678 --> 00:26:25,550 (歌橋)慶喜様が次の公方様に おなりあそばすような事あらば➡ 272 00:26:25,550 --> 00:26:30,021 水戸の御隠居様が 奥にまで 乗り込んでこられる事も➡ 273 00:26:30,021 --> 00:26:33,321 あるやもしれませぬ。 ならぬ! 274 00:26:35,293 --> 00:26:40,632 水戸は大奥にとって 災いに ほかならぬ。 275 00:26:40,632 --> 00:26:46,504 次の公方様に 慶喜をさせてはならぬ! はい! 276 00:26:46,504 --> 00:26:50,642 もしや 公方様と御台所様の縁組みは➡ 277 00:26:50,642 --> 00:26:54,512 最初から このようなたくらみが あったのでは? 278 00:26:54,512 --> 00:26:58,983 おのれ 薩摩守! 279 00:26:58,983 --> 00:27:03,283 おのれ 御台所め! 280 00:27:05,857 --> 00:27:10,695 (幾島)建白書やなんて 何をお考えあそばしますのやろ➡ 281 00:27:10,695 --> 00:27:17,335 お殿様は! あ~ 今度ばっかりは 私にも分かりません。 282 00:27:17,335 --> 00:27:23,207 もしや 私が いまだ上様に 慶喜様の事を話せておらぬ事に➡ 283 00:27:23,207 --> 00:27:26,678 しびれを切らされたのでは なかろうか。 284 00:27:26,678 --> 00:27:29,347 もし そうやと致しましても➡ 285 00:27:29,347 --> 00:27:32,950 ひと言ご相談があって しかるべきです。 286 00:27:32,950 --> 00:27:38,823 こんな事されたら御台様の周りが 敵ばっかりになってしまいます! 287 00:27:38,823 --> 00:27:42,627 既に お怒りになった本寿院様が➡ 288 00:27:42,627 --> 00:27:46,297 上様のお渡りを 阻んでおられるとか。 289 00:27:46,297 --> 00:27:51,997 上様にお会いできんとなったら もう手ぇも足も出ません…。 290 00:27:53,971 --> 00:27:56,641 (家定)御台。 291 00:27:56,641 --> 00:27:58,976 会いに参った。 292 00:27:58,976 --> 00:28:01,676 (2人)上様! 293 00:28:06,317 --> 00:28:10,188 御台 息災か? 294 00:28:10,188 --> 00:28:13,991 はい 息災にございます。 295 00:28:13,991 --> 00:28:16,894 お会いしとうございました。 296 00:28:16,894 --> 00:28:21,332 余と御台は 幾久しく友好じゃと 申したであろう。 297 00:28:21,332 --> 00:28:26,003 はい。 私も味方にお入れ下さいませ。 298 00:28:26,003 --> 00:28:28,003 ん? 299 00:28:31,342 --> 00:28:39,617 上様 幾久しい友好のために お願いしたき儀がございます。 300 00:28:39,617 --> 00:28:41,552 うん。 301 00:28:41,552 --> 00:28:46,958 上様の 次の公方様の事でございます。 302 00:28:46,958 --> 00:28:48,893 ん? 303 00:28:48,893 --> 00:28:55,299 お許しがあれば 一橋慶喜様を 上様のご養子に迎えられ➡ 304 00:28:55,299 --> 00:29:00,171 次の公方様に据えられては いかがでございましょう? 305 00:29:00,171 --> 00:29:03,975 嫌じゃ! 一橋は好かん。 306 00:29:03,975 --> 00:29:07,311 聞きとうない。 お待ち下さい。➡ 307 00:29:07,311 --> 00:29:11,182 一橋様は この国を守って下さいます。➡ 308 00:29:11,182 --> 00:29:15,186 この国の民も 無事息災。 309 00:29:15,186 --> 00:29:18,322 無事息災…。 310 00:29:18,322 --> 00:29:22,022 はい 一橋様ならば。 311 00:29:23,661 --> 00:29:28,332 姫も ずっと息災でいられる という事か。 312 00:29:28,332 --> 00:29:34,032 はい。 上様も この国の全ての民も。 313 00:29:35,606 --> 00:29:37,942 息災のう。 314 00:29:37,942 --> 00:29:41,279 そのためには 一橋様に➡ 315 00:29:41,279 --> 00:29:46,150 上様の次の公方様に なってもらわねばなりません。 316 00:29:46,150 --> 00:29:48,619 う~ん。 317 00:29:48,619 --> 00:29:54,292 上様! こんな所においででしたか。 318 00:29:54,292 --> 00:29:58,629 (家定)一橋にする。 何がでございます? 319 00:29:58,629 --> 00:30:01,532 余の次は 一橋じゃ。 320 00:30:01,532 --> 00:30:04,969 上様 何をおっしゃって おいでですか! 321 00:30:04,969 --> 00:30:08,840 (家定)余は決めた。 上様! 上様! 322 00:30:08,840 --> 00:30:11,843 (家定)うるさい。 決めたのじゃ。 上様! (歌橋)上様!➡ 323 00:30:11,843 --> 00:30:14,843 上様! (本寿院)上様! 324 00:30:20,318 --> 00:30:25,990 はぁ 御台様 あっぱれでございます! 325 00:30:25,990 --> 00:30:32,330 <慶喜将軍継嗣の事が ついに動き始めたのです。➡ 326 00:30:32,330 --> 00:30:37,668 ところが 当の御本人は どこ吹く風…> 327 00:30:37,668 --> 00:30:42,006 ♬「トチチン トチチン チリチリチン」 328 00:30:42,006 --> 00:30:44,342 ヒー様。 329 00:30:44,342 --> 00:30:47,011 そうだ ヒー様だ。 330 00:30:47,011 --> 00:30:50,882 俺は ここではヒー様なんだ。 やぼな話は持ち込むな。 331 00:30:50,882 --> 00:30:53,351 事は 刻一刻と 変わっているのです。 332 00:30:53,351 --> 00:30:57,021 知らせによると公方様が ついに次の将軍に一橋様を…。 333 00:30:57,021 --> 00:30:59,357 黙れ! 334 00:30:59,357 --> 00:31:04,695 うつけの公方が何と言おうと 俺の気持ちは変わらぬ。 335 00:31:04,695 --> 00:31:08,032 おい 左内。 はっ。 336 00:31:08,032 --> 00:31:12,370 捨てたはずなのに 何で こんなものが出回ってる? 337 00:31:12,370 --> 00:31:17,070 写しは いくらでも作れます。 338 00:31:19,043 --> 00:31:24,382 国を変え 民を守るために あなた様も命を懸けてたもんせ! 339 00:31:24,382 --> 00:31:29,053 冗談じゃない。 お前たちの命と俺の命は違うんだ。 340 00:31:29,053 --> 00:31:33,658 さよう あなたは 将軍になるべく生まれたのです。 341 00:31:33,658 --> 00:31:36,658 ならんと言っておるだろ。 342 00:31:39,330 --> 00:31:41,666 待たせたな。 343 00:31:41,666 --> 00:31:44,335 ヒー様 お待ちしておりました。 344 00:31:44,335 --> 00:31:47,335 (一同)お待ちしておりました。 345 00:31:57,882 --> 00:32:01,886 あんなに 西郷様らに追いかけられて…。 346 00:32:01,886 --> 00:32:06,023 一体 何者なんですか? ヒー様は。 347 00:32:06,023 --> 00:32:55,323 ♬~ 348 00:33:00,011 --> 00:33:02,680 人殺し… 人殺しだ! 349 00:33:02,680 --> 00:33:05,016 助けてくれ! 350 00:33:05,016 --> 00:33:07,351 ヒー様 どげんなさった? (左内)ヒー様! 351 00:33:07,351 --> 00:33:09,687 (慶喜)人殺しだ! 俺を殺しに来たんだ! 352 00:33:09,687 --> 00:33:12,523 (幻之丞)どけどけ! ヒー様 早くお逃げ下さい! 353 00:33:12,523 --> 00:33:16,023 おう! わいが…! 354 00:33:25,036 --> 00:33:41,318 ♬~ 355 00:33:41,318 --> 00:33:46,018 (荒い息遣い) 356 00:33:48,192 --> 00:33:50,327 わっ! 357 00:33:50,327 --> 00:33:52,627 (慶喜)何者だ!? 358 00:33:54,198 --> 00:33:56,198 ヒー様! 359 00:33:58,002 --> 00:33:59,937 チェ~! 360 00:33:59,937 --> 00:34:02,237 吉之助殿! 361 00:34:07,011 --> 00:34:09,346 (左内)ヒー様! 362 00:34:09,346 --> 00:34:11,682 ヒー様! 363 00:34:11,682 --> 00:34:27,982 ♬~ 364 00:34:30,034 --> 00:34:32,334 ヒー様! 365 00:34:47,985 --> 00:34:53,985 (荒い息遣い) 366 00:35:00,331 --> 00:35:02,631 吉之助殿。 367 00:35:05,202 --> 00:35:11,502 人間の血ちゅうとは 熱かもんじゃな。 368 00:35:25,356 --> 00:35:28,056 絶命しています。 369 00:35:37,301 --> 00:35:39,970 あっ… ああ…。 370 00:35:39,970 --> 00:35:44,270 (叫び声) 371 00:35:47,645 --> 00:35:49,945 ああっ…! 372 00:35:51,515 --> 00:35:55,215 死骸の始末をつけなきゃな。 373 00:36:14,872 --> 00:36:20,544 (左内)この男 前にも磯田屋で 立ち聞きしていましたね。➡ 374 00:36:20,544 --> 00:36:24,014 薩摩なまりで面をつけて。 375 00:36:24,014 --> 00:36:29,887 (慶喜)妙だな。 薩摩の人間が なぜ俺を殺す。 376 00:36:29,887 --> 00:36:35,626 違いもす。 彦根の回し者でごわす。 (左内)彦根の? 377 00:36:35,626 --> 00:36:37,962 (ため息) 378 00:36:37,962 --> 00:36:41,632 これだから嫌なんだよ。 379 00:36:41,632 --> 00:36:45,302 お前たちの殿様が 俺を祭り上げるから➡ 380 00:36:45,302 --> 00:36:49,640 彦根なんぞに 命を狙われたんじゃないか。 381 00:36:49,640 --> 00:36:53,340 左内 手を貸せ。 はい。 382 00:36:58,315 --> 00:37:00,615 (川に落ちる音) 383 00:37:04,188 --> 00:37:07,188 (慶喜)長居は無用だ。 384 00:37:10,327 --> 00:37:14,198 おい! 俺を殺しに来たやつに➡ 385 00:37:14,198 --> 00:37:18,202 まさか情けをかけてんじゃ あるまいな! 386 00:37:18,202 --> 00:37:23,902 あん男にも 命を懸けた主君がおらるっ。 387 00:37:25,876 --> 00:37:30,576 (涙声で)帰りを待っちょっ 親兄弟もおっとじゃ。 388 00:37:32,950 --> 00:37:38,822 一人の人間の命を おいは奪ってしまいもした。 389 00:37:38,822 --> 00:37:42,626 おいは人殺しじゃ! 390 00:37:42,626 --> 00:37:44,561 (慶喜のため息) 391 00:37:44,561 --> 00:37:50,968 だから 俺は天下国家に 関わりたくないって言ってんだ。 392 00:37:50,968 --> 00:37:57,841 俺が将軍になったら 世は乱れて もっと多くの血が流れる。 393 00:37:57,841 --> 00:38:00,978 (左内)しかし このままでは➡ 394 00:38:00,978 --> 00:38:04,315 日本は 異国に のみ込まれてしまいます。 395 00:38:04,315 --> 00:38:07,985 そうなったら 血が流れるどころでは済みません。 396 00:38:07,985 --> 00:38:10,685 この国が死んでしまいます。 397 00:38:16,994 --> 00:38:25,336 一橋様を お救いするため 西郷殿は よくやったと思います。 398 00:38:25,336 --> 00:38:34,445 そうだな。 俺の命を守ったと 薩摩守に褒めてもらえ。 399 00:38:34,445 --> 00:38:45,956 ♬~ 400 00:38:45,956 --> 00:38:50,294 あなたの命と…➡ 401 00:38:50,294 --> 00:38:53,630 あん男の命は同じじゃ。 402 00:38:53,630 --> 00:38:58,302 西郷 何を申すか! じゃっどん あなたは…! 403 00:38:58,302 --> 00:39:05,002 国を変え 多くの民を救える力を お持ちでごわす。 404 00:39:08,645 --> 00:39:14,985 そいでも また逃げるち 言わるっとじゃったら➡ 405 00:39:14,985 --> 00:39:18,856 あん男も浮かばれもはん。 406 00:39:18,856 --> 00:39:31,001 ♬~ 407 00:39:31,001 --> 00:39:37,001 よし 行くぞ。 ついてこい。 408 00:40:00,964 --> 00:40:06,303 これはこれは 一橋様。 かように朝早く なぜ当家に? 409 00:40:06,303 --> 00:40:11,642 驚いたであろう。 まさか俺が生きてるとはな。 410 00:40:11,642 --> 00:40:15,512 そっちが刺客を 差し向けてきたからには➡ 411 00:40:15,512 --> 00:40:20,812 よっぽどの用があると思って わざわざ来てやったんだ。 412 00:40:26,657 --> 00:40:31,995 御用と申せば 畏れ多くも 公方様におかれましては➡ 413 00:40:31,995 --> 00:40:36,333 次の将軍に一橋様を 御指名なされたとの由➡ 414 00:40:36,333 --> 00:40:42,005 それでも一橋様は 将軍職を お断りなさるのですかな? 415 00:40:42,005 --> 00:40:44,675 だったら 何だって言うんだ? 416 00:40:44,675 --> 00:40:47,344 私に一案がございます。 417 00:40:47,344 --> 00:40:49,680 言ってみろ。 418 00:40:49,680 --> 00:40:56,019 紀州 慶福様が公方様に なられました暁には➡ 419 00:40:56,019 --> 00:41:00,357 一橋様に その紀州を 差し上げたいと。 420 00:41:00,357 --> 00:41:04,695 ほう 紀州をくれる? 421 00:41:04,695 --> 00:41:10,033 紀州藩も喜んで迎えるはず。 紀州といえば 55万石。➡ 422 00:41:10,033 --> 00:41:14,905 更には水戸に並ぶ御三家の一つ。 悪い話ではございますまい。 423 00:41:14,905 --> 00:41:18,605 確かに悪い話ではない。 424 00:41:22,613 --> 00:41:28,051 だが どうも気に食わぬ。 425 00:41:28,051 --> 00:41:31,388 は? 何か お気に障りましたかな? 426 00:41:31,388 --> 00:41:35,993 お前だ 掃部頭。 は? 427 00:41:35,993 --> 00:41:40,330 お前は いつから そんなに偉くなったんだ? 428 00:41:40,330 --> 00:41:45,202 どうして お前に紀州に行けなどと 言われねばならぬ? 429 00:41:45,202 --> 00:41:48,005 つけあがるな! 430 00:41:48,005 --> 00:41:50,908 徳川は お前のものではない。 431 00:41:50,908 --> 00:41:54,908 これは ご無礼つかまつりました。 432 00:41:57,347 --> 00:42:02,047 お前の言葉には命が籠もってない。 433 00:42:05,222 --> 00:42:10,694 今の幕府で この世の太平が守られると➡ 434 00:42:10,694 --> 00:42:13,994 本気で信じてるのか? 435 00:42:16,366 --> 00:42:19,666 (大声で)この大バカ者! 436 00:42:22,039 --> 00:42:26,710 分かった 俺が将軍になろう。 437 00:42:26,710 --> 00:42:29,710 一橋様…! 438 00:42:31,381 --> 00:42:34,985 ならなきゃしょうがねえだろ。➡ 439 00:42:34,985 --> 00:42:39,323 西郷 橋本 帰るぞ。 440 00:42:39,323 --> 00:42:41,658 (2人)はっ! 441 00:42:41,658 --> 00:42:55,005 ♬~ 442 00:42:55,005 --> 00:42:59,676 <今宵は ここらでよかろかい。➡ 443 00:42:59,676 --> 00:43:06,016 西郷どん 左内どん そして 慶喜様も➡ 444 00:43:06,016 --> 00:43:10,016 チェスト! 気張れ!> 445 00:43:11,888 --> 00:43:16,026 殿~! (幾島)上様が身まかられた!? 446 00:43:16,026 --> 00:43:18,695 次代将軍は慶福様と定める。 447 00:43:18,695 --> 00:43:21,031 出過ぎるでない! (笑い声) 448 00:43:21,031 --> 00:43:23,367 やっせんぼ。 (有馬)戦じゃ戦! 449 00:43:23,367 --> 00:43:25,302 撃て! 450 00:43:25,302 --> 00:43:28,705 おいは どこまでも… どこまでも 殿に ついてまいりもす! 451 00:43:28,705 --> 00:43:32,005 今から お前は わしになれ。 452 00:43:36,513 --> 00:43:41,652 徳川御三家の一つ 水戸藩ゆかりの地です。 453 00:43:41,652 --> 00:43:44,988 九代藩主 徳川斉昭は➡ 454 00:43:44,988 --> 00:43:49,860 日本最大の規模を誇る藩校 弘道館を創設。 455 00:43:49,860 --> 00:43:54,665 藩士の子弟たちは 15歳になると入学が許され➡ 456 00:43:54,665 --> 00:43:59,536 武芸や先進的な学問を ここで学びました。 457 00:43:59,536 --> 00:44:04,007 斉昭の七男として生まれた 慶喜は➡ 458 00:44:04,007 --> 00:44:09,346 そんな弘道館で 幼少期から英才教育を受けました。 459 00:44:09,346 --> 00:44:13,216 兄弟の中でも 活発で利発だった慶喜は➡ 460 00:44:13,216 --> 00:44:18,916 頭角を現し やがて将軍候補として 期待されます。 461 00:44:20,957 --> 00:44:25,896 弘化4年 十二代将軍 家慶の後押しにより➡ 462 00:44:25,896 --> 00:44:30,033 慶喜は一橋家の養子となります。 463 00:44:30,033 --> 00:44:37,641 一橋家は 御三家に次ぐ家柄で 江戸城内に屋敷がありました。 464 00:44:37,641 --> 00:44:40,544 名前の由来となった 一ツ橋には➡ 465 00:44:40,544 --> 00:44:46,983 ここが城内だった事をしのばせる 石垣が 今も残っています。 466 00:44:46,983 --> 00:44:51,321 慶喜の将軍継嗣を巡る問題は➡ 467 00:44:51,321 --> 00:44:57,021 やがて幕府に大きな混乱を 巻き起こす事となるのです。 468 00:45:35,866 --> 00:45:38,566 (信兵衛)降ってきちまったな。 469 00:45:41,338 --> 00:45:47,010 この雨じゃ 商売は無理だ。 帰るか 鶴坊。 470 00:45:47,010 --> 00:45:50,710 (鶴之助の声) ん? フフフ。 471 00:45:52,349 --> 00:45:55,252 大丈夫か? ぬれなかったか? 鶴坊。 472 00:45:55,252 --> 00:45:57,687 (平七)旦那! おお どうした どうした➡ 473 00:45:57,687 --> 00:46:00,023 みんな そろって。 差配さんまで。