1 00:00:33,939 --> 00:00:37,877 <明治6年10月14日。➡ 2 00:00:37,877 --> 00:00:43,616 帰国した岩倉を交えた 最初の閣議が開かれました> 3 00:00:43,616 --> 00:00:48,554 (隆盛)初めに 岩倉様にも 御承知頂きたいことがございます。 4 00:00:48,554 --> 00:00:52,324 (岩倉)ほう。 何や それは? はっ。 5 00:00:52,324 --> 00:00:57,696 既に我ら一同 議論を尽くし 私が日本国大使として➡ 6 00:00:57,696 --> 00:01:01,567 朝鮮国に派遣されることと相なりました。 (大久保)岩倉閣下。 7 00:01:01,567 --> 00:01:04,370 (岩倉)どないしたんや? 大久保。 8 00:01:04,370 --> 00:01:08,040 西郷参議の朝鮮派遣のこと➡ 9 00:01:08,040 --> 00:01:11,377 私は いま一度 考え直すべきだと思います。 10 00:01:11,377 --> 00:01:14,280 (江藤)何やと!? (後藤)もう決まったことですき! 11 00:01:14,280 --> 00:01:21,053 [ 回想 ] 一人で朝鮮国へ乗り込むやなんて そない殺されたいんか 西郷は。 12 00:01:21,053 --> 00:01:24,390 一人で乗り込んできた相手を 殺すはずがない。 13 00:01:24,390 --> 00:01:27,059 あの男の考えそうなことです。 14 00:01:27,059 --> 00:01:30,359 大久保 お前 どないしたいんや? 15 00:01:34,867 --> 00:01:42,341 西郷に勝ち 今の政府をぶっ壊したいのです。 16 00:01:42,341 --> 00:01:44,677 (笑い声) 17 00:01:44,677 --> 00:01:47,012 面白いこと言うやないか。 18 00:01:47,012 --> 00:01:53,712 そのためには まず 西郷の朝鮮国派遣を覆します。 19 00:01:56,689 --> 00:02:01,360 私は 断固 承服しかねます。 20 00:02:01,360 --> 00:02:04,360 西郷参議。 21 00:02:07,700 --> 00:02:54,213 ♬~ 22 00:02:54,213 --> 00:03:03,822 ♬~ 23 00:03:03,822 --> 00:03:18,704 ♬~ 24 00:03:18,704 --> 00:03:34,987 ♬~ 25 00:03:34,987 --> 00:04:33,645 ♬~ 26 00:04:33,645 --> 00:04:49,194 ♬~ 27 00:04:49,194 --> 00:04:54,894 ♬~ 28 00:04:56,869 --> 00:05:03,642 西郷参議 今 朝鮮国へ出向けば 戦になる。 29 00:05:03,642 --> 00:05:07,346 戦にはならん。 30 00:05:07,346 --> 00:05:11,216 おいは 軍艦も兵も引き連れず 一人で行っとじゃ。 甘い。 31 00:05:11,216 --> 00:05:14,019 一人で行けば殺される。 それが戦の火種となる。 32 00:05:14,019 --> 00:05:16,355 そげなこつはなか。 33 00:05:16,355 --> 00:05:21,693 礼節をもって接すれば 我らの思いは必ず通じる。 34 00:05:21,693 --> 00:05:27,032 それが甘いと言っているんだ。 異国を知らぬ者が 異国を語るとは笑止。 35 00:05:27,032 --> 00:05:29,701 異国であろうと 心を尽くせば 必ず伝わる。 36 00:05:29,701 --> 00:05:33,972 今は 朝鮮国のことなど捨て置けばよい! 37 00:05:33,972 --> 00:05:38,844 何よりも まず 富国強兵こそが肝要。 38 00:05:38,844 --> 00:05:46,318 欧米のように石炭を燃やし 蒸気の力で鉄をつくり➡ 39 00:05:46,318 --> 00:05:52,191 その鉄から武器や船 鉄道をつくる。 鉄道なら この間 新橋から横浜まで…。 40 00:05:52,191 --> 00:05:55,994 そのように短いものではない。 国の端から端まで通すのだ! おいは➡ 41 00:05:55,994 --> 00:05:58,897 鉄道を端から端まで通すこつが 急を要するこつと…。 42 00:05:58,897 --> 00:06:03,335 鉄道だけではない! ガス灯 製鉄所 造船所 生糸工場➡ 43 00:06:03,335 --> 00:06:08,207 ありとあらゆる工場を急ぎ造る。 そして 軍備の拡大 増強を図り➡ 44 00:06:08,207 --> 00:06:13,011 欧米列強と並ぶ力をつける。 さすれば…➡ 45 00:06:13,011 --> 00:06:19,885 朝鮮国など 向こうから使節を送ってくることになる。 46 00:06:19,885 --> 00:06:22,885 一蔵どん。 47 00:06:26,358 --> 00:06:31,964 おいは 朝鮮国と国交を結びに行っとじゃ。 48 00:06:31,964 --> 00:06:35,300 朝鮮国と清国と手を結べば➡ 49 00:06:35,300 --> 00:06:39,638 欧米に対する強か壁も作るこっができる。 50 00:06:39,638 --> 00:06:45,511 陸軍大将も兼務する西郷参議が 交渉に行って もめないはずがない。 51 00:06:45,511 --> 00:06:51,984 もし 交渉が滞れば 列強は一気に両国をのみ込みに来る。 52 00:06:51,984 --> 00:06:57,322 今は ひたすら強兵に努め 列強に…。 おいは そん強兵のためにも➡ 53 00:06:57,322 --> 00:07:00,993 朝鮮へ行っとじゃ! 54 00:07:00,993 --> 00:07:05,864 今 国内では 廃藩で行き場を失った士族たちの➡ 55 00:07:05,864 --> 00:07:08,867 政府に対する憎悪が たぎっちょっ。 56 00:07:08,867 --> 00:07:13,005 おいが朝鮮に行くち言えば 戦にならずとも➡ 57 00:07:13,005 --> 00:07:18,343 そん皆の意識が外へ向く! こいも強兵を作る方法じゃっで! 58 00:07:18,343 --> 00:07:24,683 それが目的ならば 国交を結びに行くとは言えん。 59 00:07:24,683 --> 00:07:28,983 西郷参議は 何も見えていない。 60 00:07:31,957 --> 00:07:36,295 おはんにも見えちょらんもんがある。 61 00:07:36,295 --> 00:07:43,295 今 朝鮮国内にとどまっておる 居留民 2, 000人の安否じゃ。 62 00:07:45,637 --> 00:07:49,808 勝手に帰国するこつもできんで おいたちの迎えが来るのを➡ 63 00:07:49,808 --> 00:07:53,979 ずっと待っちょったっど。 危険かどうかの確証はない。 64 00:07:53,979 --> 00:07:56,648 見捨てろち言うとか? 65 00:07:56,648 --> 00:08:00,948 ああ 今は その時ではない! 見殺しにすっとか 一蔵どん! 66 00:08:03,522 --> 00:08:08,522 ええ!? 見殺しにすっとか おはんは! 67 00:08:10,996 --> 00:08:16,335 (江藤)太政大臣 こい以上の議論は無駄ばい。 68 00:08:16,335 --> 00:08:22,035 おいたちの意見に反対ば唱える 岩倉閣下と大久保卿…。 69 00:08:25,344 --> 00:08:28,680 お二人の罷免ば正式に求めます! 70 00:08:28,680 --> 00:08:33,518 おお そうじゃ! 求めますき! 一蔵どん。 71 00:08:33,518 --> 00:08:37,289 (三条)そない言われ…。 (江藤)太政大臣! 72 00:08:37,289 --> 00:08:39,625 いや…。 73 00:08:39,625 --> 00:08:41,960 分かった! 岩倉様! 74 00:08:41,960 --> 00:08:44,296 西郷! 75 00:08:44,296 --> 00:08:48,996 望みどおり 朝鮮国へ行ってこい! 76 00:08:57,643 --> 00:09:02,981 <こうして 朝鮮国使節派遣は可決され➡ 77 00:09:02,981 --> 00:09:10,322 後日 太政大臣 三条が 天子様へ奏上するのみとなったのです> 78 00:09:10,322 --> 00:09:13,225 岩倉様! しゃあないやないか。 79 00:09:13,225 --> 00:09:17,195 ああせな… 2人とも政府を去らな あかんやかったやないかい! 80 00:09:17,195 --> 00:09:19,998 もう我らに居場所などありません。 81 00:09:19,998 --> 00:09:22,668 あの場は ああするしか なかったやないか! 82 00:09:22,668 --> 00:09:26,338 岩倉様が あそこで粘っていれば 朝鮮国派遣を延期し➡ 83 00:09:26,338 --> 00:09:31,209 いくらでも挽回する手だてはあった! こうなってしまっては➡ 84 00:09:31,209 --> 00:09:34,613 私のいる意味はありません。 85 00:09:34,613 --> 00:09:37,949 辞職させて頂きます。 大久保! 86 00:09:37,949 --> 00:09:42,821 どうか 戦の準備でもなされますよう。 87 00:09:42,821 --> 00:09:46,625 えっ 戦? 大久保 それは困る。 困る困る!➡ 88 00:09:46,625 --> 00:09:49,528 困る困る。 あ~っ 大久保 困る困る! 89 00:09:49,528 --> 00:09:53,298 「困る困る」って 困るばっかりやないか! 90 00:09:53,298 --> 00:09:57,169 ほんまに… もう まろも辞めさせてもらうわ。 91 00:09:57,169 --> 00:10:00,972 岩倉… あっ 大久保! 待ちなはれ! 92 00:10:00,972 --> 00:10:04,643 まろを一人にせんといてくれ。 93 00:10:04,643 --> 00:10:06,943 あっ う…! 94 00:10:08,513 --> 00:10:10,982 (倒れる音) 95 00:10:10,982 --> 00:10:13,652 三条はん! 三条はん! 96 00:10:13,652 --> 00:10:16,988 あっ あっ! 三条… 三条はん。 97 00:10:16,988 --> 00:10:20,325 しっかりしなはれ 三条はん! (うめき声) 98 00:10:20,325 --> 00:10:24,196 誰か 誰か~! 誰か~! 99 00:10:24,196 --> 00:10:26,665 三条様! 100 00:10:26,665 --> 00:10:29,965 (うめき声) 101 00:10:35,006 --> 00:10:39,678 (小兵衛)ついに決まりもしたか。 また一人で敵地に乗り込むのでごわすか。 102 00:10:39,678 --> 00:10:45,016 朝鮮は敵地ではなか。 兄さぁに任せておけば ないも心配はなか。 103 00:10:45,016 --> 00:10:48,687 (従道)笑っちょっ場合か! 今度は朝鮮国じゃ。 104 00:10:48,687 --> 00:10:54,359 おはんまで一蔵どんのようなこつを 言わんでくいやい。 んにゃ おいは➡ 105 00:10:54,359 --> 00:10:57,696 思いとどまってほしかち思っちょっ。 106 00:10:57,696 --> 00:11:01,032 いま一度 朝鮮国の内情を 調べてからの方がよか。 107 00:11:01,032 --> 00:11:06,732 んにゃ もう そげな時はなか。 一刻も はよ行かんにゃならん。 108 00:11:18,049 --> 00:11:21,049 信吾兄さぁ? 109 00:11:23,388 --> 00:11:29,088 兄さぁ… 万が一っちゅうこつがある。 110 00:11:31,062 --> 00:11:35,062 こいだけは持っていってくいやんせ。 111 00:11:44,009 --> 00:11:47,345 あいがとな。 (従道)兄さぁ…。 112 00:11:47,345 --> 00:11:52,645 おいは 話し合いに行っとじゃ。 こげなもんは不要じゃ。 113 00:11:55,020 --> 00:12:00,892 <更に鹿児島にも 朝鮮国使節の知らせは届いておりました> 114 00:12:00,892 --> 00:12:05,363 (雪篷)「ご報知申し上げ候 熊吉 雪篷先生へ」。 115 00:12:05,363 --> 00:12:09,234 (糸)旦那さぁが朝鮮国に? 116 00:12:09,234 --> 00:12:11,236 うん。 117 00:12:11,236 --> 00:12:14,706 (園)菊次郎さぁたちが メリケンに行ったち思ったら➡ 118 00:12:14,706 --> 00:12:18,043 今度は 義兄上まで。 119 00:12:18,043 --> 00:12:21,379 (寅太郎)雪篷先生! ああ。 朝鮮国っちゅうのは➡ 120 00:12:21,379 --> 00:12:25,250 どこにあっとですか? あ? う~ん…➡ 121 00:12:25,250 --> 00:12:30,055 ここじゃ。 こん出っ張っちょっとこじゃ。 122 00:12:30,055 --> 00:12:34,326 何やら 短刀のような国ですね。 123 00:12:34,326 --> 00:12:40,626 短刀? 物騒なことを言いおる。 ハハハ。 124 00:12:42,200 --> 00:12:46,900 <そして 10月18日> 125 00:12:49,674 --> 00:12:54,346 逃げんさったようですな 岩倉右大臣と大久保参議は。 126 00:12:54,346 --> 00:12:59,217 (板垣)まさか そろいもそろうて 床に伏しちゅうとは…。 フン。➡ 127 00:12:59,217 --> 00:13:02,220 アホらしいにも程がある。 128 00:13:02,220 --> 00:13:06,691 (後藤) どの面下げて ここに来たらえいがか 分からん お二人の気持ちは➡ 129 00:13:06,691 --> 00:13:10,562 痛いほど よう分かる。 そいに 今となっては➡ 130 00:13:10,562 --> 00:13:15,033 あんお二人がおっても おらんでもですな 西郷参議。 131 00:13:15,033 --> 00:13:18,904 ああ…。 あとは 三条様を通じ➡ 132 00:13:18,904 --> 00:13:23,604 天子様に 使節派遣のお許しを賜るだけじゃが。 133 00:13:26,044 --> 00:13:30,916 (大隈)まさか 三条様まで 仮病っちゅうことは。 いや そいはなか。 134 00:13:30,916 --> 00:13:34,319 だいかと違うて 出席だけは律儀やけんな。 135 00:13:34,319 --> 00:13:37,656 (笑い声) 136 00:13:37,656 --> 00:13:40,992 (大木)おお お噂ばすっぎ。 137 00:13:40,992 --> 00:13:45,864 御一同! 三条はんが お倒れになった。 138 00:13:45,864 --> 00:13:49,864 そやから 今日の閣議は中止や。 139 00:13:54,005 --> 00:13:59,878 あいにくでございますが とても今は お取り次ぎはいたしかねます。 140 00:13:59,878 --> 00:14:04,349 何とぞ ご容赦下さいませ。 141 00:14:04,349 --> 00:14:07,686 いや そうでごわすか。 142 00:14:07,686 --> 00:14:12,357 此度は 度重なる閣議で ご心労をおかけして…➡ 143 00:14:12,357 --> 00:14:17,228 何と おわびしてよいか。 まっこて 申し訳ございもはん。 144 00:14:17,228 --> 00:14:22,367 三条様は 政府にとって扇の要でございもす。 145 00:14:22,367 --> 00:14:28,707 どうか お体を ごゆっくりお休め下さいと お伝えして下さい。 146 00:14:28,707 --> 00:14:31,007 では。 147 00:14:34,980 --> 00:14:39,651 ≪(三条)西郷… 西郷。 ≪ご無理はいけませぬ! 148 00:14:39,651 --> 00:14:42,320 西郷 西郷…! 三条様! 149 00:14:42,320 --> 00:14:45,991 ご無理はいけもはんど! 三条様。 150 00:14:45,991 --> 00:14:53,331 こない頼りない まろが 扇の要なはずがないやろ。 151 00:14:53,331 --> 00:14:56,234 三条様…。 152 00:14:56,234 --> 00:15:01,006 西郷… ほんまに すまん! 153 00:15:01,006 --> 00:15:03,341 いえ。 154 00:15:03,341 --> 00:15:12,684 信じてもらわれへんやろうけど 岩倉はんらが帰ってくるまでの政府は➡ 155 00:15:12,684 --> 00:15:15,353 よかった。 156 00:15:15,353 --> 00:15:23,695 天子様と政府と 日本の民が➡ 157 00:15:23,695 --> 00:15:31,369 ほんまの扇みたいに きれいに つながってるようでなぁ。 158 00:15:31,369 --> 00:15:34,973 はい。 うっ…。 159 00:15:34,973 --> 00:15:38,309 ご無理は! 三条様 床へ。 160 00:15:38,309 --> 00:15:45,183 お前に言うとかな あかんことがあるんや。 161 00:15:45,183 --> 00:15:48,653 ないでございもすか? 162 00:15:48,653 --> 00:15:51,322 大久保や。➡ 163 00:15:51,322 --> 00:15:58,196 大久保が 恐ろしいことをたくらんでる。 164 00:15:58,196 --> 00:16:14,546 ♬~ 165 00:16:14,546 --> 00:16:20,018 (岩倉) 畏れながら申し上げたき儀がございます。 166 00:16:20,018 --> 00:16:23,018 (明治天皇)申せ。 167 00:16:24,689 --> 00:16:26,989 はっ。 168 00:16:30,562 --> 00:16:38,236 <三条が倒れて数日後 再び閣議が開かれることとなりました> 169 00:16:38,236 --> 00:16:55,936 ♬~ 170 00:16:58,990 --> 00:17:04,690 御一同! 閣議を始める。 171 00:17:06,331 --> 00:17:12,631 まろが 太政大臣代理である! 172 00:17:19,344 --> 00:17:24,215 三条様が お倒れになった今 太政大臣代理を務められるのは➡ 173 00:17:24,215 --> 00:17:28,686 岩倉様のほかにおられません。 まろに 三条はんの代わりをせえ言うんか。 174 00:17:28,686 --> 00:17:34,492 これは天佑です。 この機会を逃せば 我々に勝機はありません。 175 00:17:34,492 --> 00:17:41,192 岩倉様のお言葉一つで 西郷たちのもくろみを潰すことができる。 176 00:17:42,967 --> 00:17:45,870 天子様に お伝え下さい。 177 00:17:45,870 --> 00:17:52,310 西郷が朝鮮国へ行き 戦を始めようとしていると。 178 00:17:52,310 --> 00:17:57,982 天子様に 嘘偽りを言上するなど 断じて ありえん! 179 00:17:57,982 --> 00:18:00,282 ならば! 180 00:18:02,854 --> 00:18:10,554 ならば 「西郷が命を落とすやもしれぬ」と お伝えする。 181 00:18:12,997 --> 00:18:18,697 それならば 嘘偽りではありません。 182 00:18:22,006 --> 00:18:29,306 朝鮮国使節派遣についての 天子様のお言葉を伝える。 183 00:18:34,285 --> 00:18:37,188 (岩倉)「朕 繼統の始より…」。 184 00:18:37,188 --> 00:18:40,158 <太政大臣代理となった岩倉は➡ 185 00:18:40,158 --> 00:18:43,962 その権限をもって天子様に上奏し➡ 186 00:18:43,962 --> 00:18:47,632 朝鮮国使節派遣を否決するという➡ 187 00:18:47,632 --> 00:18:50,969 大どんでん返しを行ったのです> 188 00:18:50,969 --> 00:18:58,643 「奉承せよ」というわけで 朝鮮国使節派遣は お見送りになった。➡ 189 00:18:58,643 --> 00:19:01,643 そういうこっちゃ。 190 00:19:03,514 --> 00:19:06,317 (たたきつける音) (板垣)岩倉閣下! 191 00:19:06,317 --> 00:19:11,990 どういうことぜよ? 天子様に何ば申されたのですか? 192 00:19:11,990 --> 00:19:15,860 岩倉様が太政大臣代理ならば➡ 193 00:19:15,860 --> 00:19:20,498 三条様が閣議で可決されたことば ご納得された上で➡ 194 00:19:20,498 --> 00:19:23,534 上奏されるべきにござろう! そんとおりじゃ! 195 00:19:23,534 --> 00:19:27,672 まろは 三条はんに頼まれたわけやない。 196 00:19:27,672 --> 00:19:30,341 天子様に任命されたんや! 197 00:19:30,341 --> 00:19:34,212 岩倉の考えをそえて 上奏して何が悪いねん! 198 00:19:34,212 --> 00:19:37,148 そんな横暴 許さん! 板垣さん! 199 00:19:37,148 --> 00:19:41,286 やめ! 板垣さん やめいって! 200 00:19:41,286 --> 00:19:44,188 (岩倉)やれるもんなら やってみい!➡ 201 00:19:44,188 --> 00:19:47,625 脅しが怖うて 政ができるか! 202 00:19:47,625 --> 00:19:49,925 岩倉様! 203 00:19:54,499 --> 00:19:57,199 西郷参議…。 204 00:19:59,971 --> 00:20:06,844 じゃっどん 我らの尽くした論議が 意味をなさずでは➡ 205 00:20:06,844 --> 00:20:11,582 我らが ここにいる意味すらも なくなりもんど。 206 00:20:11,582 --> 00:20:14,519 そのとおりや。 207 00:20:14,519 --> 00:20:17,322 何やと! やめいよ! 208 00:20:17,322 --> 00:20:21,993 (岩倉)けど これは決定や。➡ 209 00:20:21,993 --> 00:20:27,665 天子様のご叡慮や。 決まったもんは しかたない! 210 00:20:27,665 --> 00:20:31,536 決まったもんば ひっくり返したんは そっちじゃろ! 211 00:20:31,536 --> 00:20:35,536 黙らっしゃい! これが まろのやり方や! 212 00:20:38,009 --> 00:20:40,912 分かいもした。 213 00:20:40,912 --> 00:20:47,685 我ら一同 天子様のお言葉に従いもす。 214 00:20:47,685 --> 00:20:50,021 (江藤)西郷参議! 215 00:20:50,021 --> 00:20:56,361 そら ええ心がけや。 216 00:20:56,361 --> 00:21:01,361 天子様は お前のこと気にかけておられた。 217 00:21:03,701 --> 00:21:08,401 死に急いだら あかん言うてな。 218 00:21:12,377 --> 00:21:15,677 しかしながら 一つだけ…。 219 00:21:21,719 --> 00:21:24,622 何じゃ? 220 00:21:24,622 --> 00:21:29,060 朝鮮国に残る居留民のことです。 221 00:21:29,060 --> 00:21:32,330 命が危ういと分かった時は➡ 222 00:21:32,330 --> 00:21:36,200 すぐに遣いを出し 助け出して下さいませ。 223 00:21:36,200 --> 00:21:39,900 分かっとる。 分かっとる。 224 00:21:42,006 --> 00:21:48,706 おいの役目 ここまででございもすな。 225 00:21:56,354 --> 00:22:00,054 あとは お任せいたしもす。 226 00:22:06,030 --> 00:22:09,367 西郷さん。 西郷参議! 227 00:22:09,367 --> 00:22:12,367 まだじゃ 西郷参議! 228 00:22:15,239 --> 00:22:19,377 西郷参議 ちっくと待ちや! 待たんか! 西郷参議! 229 00:22:19,377 --> 00:22:43,568 ♬~ 230 00:22:43,568 --> 00:22:46,003 (桐野)先生! 231 00:22:46,003 --> 00:22:50,875 (別府)岩倉様のせいで 使節派遣が取りやめになったち! ああ。 232 00:22:50,875 --> 00:22:56,013 (桐野)そいが本当なら おいは許さん。 陸軍の連中を引き連れて➡ 233 00:22:56,013 --> 00:22:59,884 岩倉様のところへ行っど。 (一同)そうじゃ! ならん! 234 00:22:59,884 --> 00:23:03,354 兵を動かしてはならん。 235 00:23:03,354 --> 00:23:07,054 じゃっどん…。 じゃっどんじゃなか バカたいが! 236 00:23:09,026 --> 00:23:14,899 おはんらは 今や 一人一人が政府の大切な人間じゃ。 237 00:23:14,899 --> 00:23:19,670 それぞれに なすべきこっがあっどが。 238 00:23:19,670 --> 00:23:25,670 おいが どげんしようと関係なか。 辞めるこつも騒ぎ立てるこつも許さん。 239 00:23:29,347 --> 00:23:31,983 国づくりはの➡ 240 00:23:31,983 --> 00:23:36,854 一握りの政府のお偉方だけじゃ できんとじゃ。 241 00:23:36,854 --> 00:23:42,627 こいからも おはんらの力や 民の力がいるようじゃっで。 242 00:23:42,627 --> 00:23:45,927 のう 頼んだど! 243 00:24:10,688 --> 00:24:13,024 (熊吉)あっ 若さぁ! (お房)あら 西郷さん。 244 00:24:13,024 --> 00:24:17,361 いまじゃった。 はっ。 今日は お早いお戻りで。 245 00:24:17,361 --> 00:24:22,700 すぐに飯の支度を。 あっ こいを お房さぁから頂きもした。 246 00:24:22,700 --> 00:24:25,603 いいんだよ。 いつも あいがとな お房さぁ。 247 00:24:25,603 --> 00:24:30,903 ご近所のよしみじゃないですか。 礼なんか よして下さいよ。 そいじゃ。 248 00:24:33,978 --> 00:24:36,278 すぐに。 249 00:24:38,649 --> 00:24:43,321 <そして 明治6年10月24日➡ 250 00:24:43,321 --> 00:24:49,321 西郷隆盛は 政府に辞表を届け出たのです> 251 00:25:09,547 --> 00:25:13,547 こんままでは終わらんぞ。 252 00:25:17,021 --> 00:25:20,358 <父 隆盛に続いて➡ 253 00:25:20,358 --> 00:25:27,031 江藤新平 後藤象二郎 板垣退助も 政府を去りました> 254 00:25:27,031 --> 00:25:34,839 この中には まろらへの恨みつらみが ぎょうさん書いてあんのやろな。 255 00:25:34,839 --> 00:25:37,539 岩倉閣下。 256 00:25:45,516 --> 00:25:49,654 これが私の考えた新しい人事案です。 257 00:25:49,654 --> 00:25:52,323 用意周到やな。 258 00:25:52,323 --> 00:25:56,623 私なりに これからの政府の新体制を 考えてまいりました。 259 00:25:59,997 --> 00:26:04,869 内務卿… そういうことか。 260 00:26:04,869 --> 00:26:08,673 <こうして 大久保利通は➡ 261 00:26:08,673 --> 00:26:13,973 国政における 大きな権力を握ることとなったのです> 262 00:26:19,016 --> 00:26:23,354 (伊藤)失礼いたします。 (岩倉)お~ 入れ入れ。 入れ! 263 00:26:23,354 --> 00:26:25,289 (井上 山県)失礼いたします。 264 00:26:25,289 --> 00:26:29,026 いや~ うれしいな。 よっしゃ よう来た。 265 00:26:29,026 --> 00:26:33,297 岩倉様 本日は お招き頂き ありがとうございます。 266 00:26:33,297 --> 00:26:35,633 (井上 山県)ありがとうございます。 267 00:26:35,633 --> 00:26:38,969 もう堅い堅い そんなん! こっち座れや どんどんやれ。 268 00:26:38,969 --> 00:26:41,872 はよ こっち。 ほら 行って行って。➡ 269 00:26:41,872 --> 00:26:44,572 なあ…。 270 00:26:46,844 --> 00:26:49,844 (岩倉)足 崩しや。 271 00:26:52,516 --> 00:26:56,987 よいしょ。 おう 一献やってくれ。 272 00:26:56,987 --> 00:27:02,660 (木戸)いえ 岩倉様に お酌をして頂くなんぞ 畏れ多い。 273 00:27:02,660 --> 00:27:07,998 ええがな。 体の具合は どうや?➡ 274 00:27:07,998 --> 00:27:14,338 そろそろ重い腰上げて 政府に戻ってきてくれ。 275 00:27:14,338 --> 00:27:20,678 岩倉様 我らに何をさせようと お考えですか? 276 00:27:20,678 --> 00:27:24,348 「何をさせよう」て そんな お前…。 277 00:27:24,348 --> 00:27:28,018 政府を去った西郷君のせいで➡ 278 00:27:28,018 --> 00:27:32,857 陸海軍の薩摩兵たちが暴れだすやも…➡ 279 00:27:32,857 --> 00:27:37,828 もしくは 西郷君が薩摩に戻り➡ 280 00:27:37,828 --> 00:27:44,528 政府に向けて兵を起こす… とでも 考えていらっしゃるんですか? 281 00:27:48,973 --> 00:27:51,876 さすがやな 木戸! 282 00:27:51,876 --> 00:27:56,847 お前の その頭と 長州の力が必要なんや! 283 00:27:56,847 --> 00:28:00,847 まろの頼みを聞いてくれ。 284 00:28:09,994 --> 00:28:12,994 (岩倉)よろしゅう頼むで。 285 00:28:14,665 --> 00:28:17,568 西郷君は そねえな男じゃない! 286 00:28:17,568 --> 00:28:20,268 木戸さん! 287 00:28:26,677 --> 00:28:34,952 やはり まだ 体調がすぐれんようですから…➡ 288 00:28:34,952 --> 00:28:38,823 先に失礼つかまつります。 289 00:28:38,823 --> 00:29:00,644 ♬~ 290 00:29:00,644 --> 00:29:05,983 (子どもたち)「またよろこばしからずや」。 次。 291 00:29:05,983 --> 00:29:11,322 (子どもたち) 「朋あり 遠方より来る また…」。 292 00:29:11,322 --> 00:29:14,622 西郷さん お客さんだよ。 293 00:29:18,195 --> 00:29:22,933 木戸さぁ! こいは どげんしもした? お体は? 294 00:29:22,933 --> 00:29:28,672 西郷君… 東京を去るんは 本当か? 295 00:29:28,672 --> 00:29:32,943 (子どもたち)えっ? 本当? 296 00:29:32,943 --> 00:29:36,243 まあ 上がってくいやい。 297 00:29:42,620 --> 00:29:49,320 ないか話があったとじゃなかか? ああ…。 298 00:29:52,963 --> 00:29:55,299 実はの 西郷君。 299 00:29:55,299 --> 00:30:02,299 まさか 木戸さぁまで政府を去るち 言いだすっとじゃなかでしょうな? 300 00:30:03,974 --> 00:30:07,645 条約改正に失敗し➡ 301 00:30:07,645 --> 00:30:13,517 その渡航のさなかに 長州の者は…➡ 302 00:30:13,517 --> 00:30:17,988 汚職にまみれてしもうた。 303 00:30:17,988 --> 00:30:22,326 わしは その責任を取らにゃいかん。 304 00:30:22,326 --> 00:30:27,998 んにゃ こいからじゃっどが。 305 00:30:27,998 --> 00:30:33,998 異国で悔しか思いをしてきた おはんらの腕の見せどころは。 306 00:30:38,008 --> 00:30:43,681 山県さぁも井上さぁも おいが辞めさせた。 307 00:30:43,681 --> 00:30:49,019 じゃっどん こんまま野に埋もれさせるには➡ 308 00:30:49,019 --> 00:30:51,355 惜しか人たちじゃ。 309 00:30:51,355 --> 00:30:54,692 そんお仲間のためにも➡ 310 00:30:54,692 --> 00:30:59,692 木戸さぁには どげんしても 政府に残ってもらわねばならん。 311 00:31:03,701 --> 00:31:06,603 西郷君。 312 00:31:06,603 --> 00:31:11,575 人は皆 過ちを犯すもんじゃ。 313 00:31:11,575 --> 00:31:17,247 じゃっどん そん過ちを認め➡ 314 00:31:17,247 --> 00:31:21,051 どう明日へ向かうか。 315 00:31:21,051 --> 00:31:26,051 そいで そん人の器量が 分かるっちゅうもんじゃ。 316 00:31:30,060 --> 00:31:34,060 そうじゃのう。 317 00:31:36,867 --> 00:31:43,340 その言葉 しかと胸に留め置こう。 318 00:31:43,340 --> 00:31:54,685 ♬~ 319 00:31:54,685 --> 00:31:59,023 よろしゅう頼む~! 320 00:31:59,023 --> 00:32:02,723 (笑い声) 321 00:32:04,361 --> 00:32:06,697 懐かしいのう。 322 00:32:06,697 --> 00:32:09,033 ほんのこっじゃ。 323 00:32:09,033 --> 00:32:13,370 (戸が開く音) 西郷さん! 行かないで。 324 00:32:13,370 --> 00:32:16,040 おはんら…。 325 00:32:16,040 --> 00:32:19,710 (子どもたち)西郷さん! 西郷さん! 326 00:32:19,710 --> 00:32:23,047 よし 分かった! 327 00:32:23,047 --> 00:32:29,720 そしたらの わしが この子たちの面倒を見ちゃろう。 328 00:32:29,720 --> 00:32:33,590 ほんのこいな!? そいはよか! 329 00:32:33,590 --> 00:32:37,995 西郷さん この人は誰ですか? ぎんたどん! 330 00:32:37,995 --> 00:32:41,331 こんお人は 木戸さぁちゅうて 大層 偉かお人じゃ。 331 00:32:41,331 --> 00:32:44,234 どう偉いの? 332 00:32:44,234 --> 00:32:49,673 ああ 気にせんでええ。 言うちゃれ。 ああ そいは…➡ 333 00:32:49,673 --> 00:32:52,576 え~? なんぼでもあるじゃろうが! 334 00:32:52,576 --> 00:32:55,546 (笑い声) 335 00:32:55,546 --> 00:32:59,016 おっ! うん? 336 00:32:59,016 --> 00:33:04,354 木戸さぁの笑った顔 初めて見もした。 ハハッ。 337 00:33:04,354 --> 00:33:08,054 やかましいわ。 (笑い声) 338 00:33:10,027 --> 00:33:12,696 いまじゃった。 339 00:33:12,696 --> 00:33:15,396 (ゆう)あっ お帰りやす。 340 00:33:18,569 --> 00:33:21,038 達熊は? 341 00:33:21,038 --> 00:33:24,374 へえ 今 お友達が遊びに。 342 00:33:24,374 --> 00:33:27,374 ほう そうか。 343 00:33:33,650 --> 00:33:36,950 ≪(達熊の笑い声) 344 00:33:38,989 --> 00:33:41,892 (達熊の笑い声) 345 00:33:41,892 --> 00:33:45,892 あっ 一蔵どん おやっとさあ。 ほあ。 346 00:33:47,664 --> 00:33:51,001 よいしょ。 ゆう。 347 00:33:51,001 --> 00:33:56,673 こいは どういうつもりじゃ? へえ。 そやさかい 達熊のお友達が遊びに。 348 00:33:56,673 --> 00:34:00,010 吉之助さぁが来ても取り次ぐなち あいほど言うたどが。 349 00:34:00,010 --> 00:34:06,350 へえ。 そやさかい 旦那様にやのうて 達熊に取り次いだんどす。 350 00:34:06,350 --> 00:34:09,686 詭弁を弄するな! 351 00:34:09,686 --> 00:34:13,557 ああ… おいが おゆうさぁに 無理を言うたとじゃ。 352 00:34:13,557 --> 00:34:17,361 心配せんでも すぐに帰る。 353 00:34:17,361 --> 00:34:24,034 西郷様は 薩摩にお帰りになる前に お立ち寄りになったんです。 354 00:34:24,034 --> 00:34:27,034 薩摩に…。 355 00:34:29,706 --> 00:34:33,706 さあ。 よいしょ。 ああ…。 356 00:34:36,980 --> 00:34:40,680 ああ~ うん…。 357 00:35:07,945 --> 00:35:14,245 一蔵どんに聞きたかこっがあってのう。 358 00:35:18,355 --> 00:35:24,695 おいは 土俵際で まんまと岩倉様にしてやられた。 359 00:35:24,695 --> 00:35:29,566 あいは おはんの仕組んだこっか? 360 00:35:29,566 --> 00:35:32,866 ああ そうじゃ。 361 00:35:34,972 --> 00:35:38,272 ないごてな? 362 00:35:40,844 --> 00:35:44,314 おはんは 子どもん頃から➡ 363 00:35:44,314 --> 00:35:48,986 下加治屋町で一番頭のよか秀才じゃった。 364 00:35:48,986 --> 00:35:53,323 じゃっどん ないごて ここまで➡ 365 00:35:53,323 --> 00:35:58,023 ずる賢か頭の使い方をせんにゃ ならんとじゃ? 366 00:35:59,997 --> 00:36:04,334 おいには 理想とする政府の新体制がある。 367 00:36:04,334 --> 00:36:08,205 そいを邪魔する者は 排除する。 368 00:36:08,205 --> 00:36:11,208 邪魔…。 369 00:36:11,208 --> 00:36:15,679 そいは おいのこっか? 370 00:36:15,679 --> 00:36:20,550 おはんの人を信じるっちゅう政は 甘か! 371 00:36:20,550 --> 00:36:24,688 一蔵どんは➡ 372 00:36:24,688 --> 00:36:29,359 おいを政府から追い出したかったとな? 373 00:36:29,359 --> 00:36:33,059 ああ。 374 00:36:37,968 --> 00:36:43,268 じゃったら ないごて そげんはっきり言うてくれんかった? 375 00:36:46,977 --> 00:36:52,649 おいと一蔵どんの喧嘩なら 周りを巻き込むこつはなかった。 376 00:36:52,649 --> 00:36:59,649 腹を割って話せば済むこっじゃ。 ずっと そげんしてきたどが! 377 00:37:01,992 --> 00:37:08,692 おいは こげな回りくどかやり方は 好かんど! おはんも知っちょっどが! 378 00:37:15,539 --> 00:37:21,539 卑怯者とでも何とでも言え。 憎め。 379 00:37:24,014 --> 00:37:28,014 全て覚悟の上だ。 380 00:37:29,686 --> 00:37:32,686 無理を言うな。 381 00:37:35,492 --> 00:37:40,492 おはんを嫌いになど なれるはずがなか。 382 00:37:43,967 --> 00:37:48,839 ずっと2人でやってきたんじゃ。 383 00:37:48,839 --> 00:37:56,139 あんころから おはんに 何度も何度も助けられた。 384 00:37:59,516 --> 00:38:05,255 そん大久保正助を どげんして憎めっちゅうとじゃ? 385 00:38:05,255 --> 00:38:16,333 ♬~ 386 00:38:16,333 --> 00:38:19,033 ああ…。 387 00:38:24,007 --> 00:38:27,707 おいの負けじゃ。 388 00:38:29,880 --> 00:38:34,284 さすが一蔵どんじゃ。 389 00:38:34,284 --> 00:38:38,155 あとは おはんのやり方でやれ。 390 00:38:38,155 --> 00:38:41,958 じゃっどん やるなら思いっきりやれ! 391 00:38:41,958 --> 00:38:46,296 おいは 大久保一蔵の国づくりを眺めながら➡ 392 00:38:46,296 --> 00:38:50,634 鹿児島で畑でん耕すで。 393 00:38:50,634 --> 00:38:53,934 頼んだど。 394 00:38:57,307 --> 00:39:00,007 吉之助さぁ。 395 00:39:03,180 --> 00:39:08,652 失礼します。 いや もうお帰りどすか? 396 00:39:08,652 --> 00:39:12,522 ええ。 話をして すっきりしもした。 397 00:39:12,522 --> 00:39:17,327 おゆうさぁにも ほんのこて世話にないもした。 398 00:39:17,327 --> 00:39:20,664 達熊どんにも くれぐれもよろしく。 399 00:39:20,664 --> 00:39:26,002 フフ… 嫌やわぁ そない長いお別れのようなこと➡ 400 00:39:26,002 --> 00:39:29,702 言わんといてくれやす。 401 00:39:36,279 --> 00:39:40,979 これが最後などと…。 402 00:39:46,923 --> 00:39:54,297 んにゃ… 一蔵どんが日本中に鉄道を走らせたら➡ 403 00:39:54,297 --> 00:39:58,168 薩摩なんち あっちゅう間じゃ! 404 00:39:58,168 --> 00:40:02,639 そげんなったら みんなで遊びに来てくいやい。 405 00:40:02,639 --> 00:40:06,309 一蔵どん! 406 00:40:06,309 --> 00:40:10,009 待っちょっでな。 407 00:40:43,680 --> 00:40:54,024 ♬~ 408 00:40:54,024 --> 00:40:58,361 <翌朝 父 隆盛たちは➡ 409 00:40:58,361 --> 00:41:02,699 人知れず鹿児島へと旅立ちました> 410 00:41:02,699 --> 00:41:07,037 熊吉 おはんだけ残ってもよかど。 411 00:41:07,037 --> 00:41:11,337 お房さぁや長屋の人たちに 後ろ髪 引かれちょっどが。 412 00:41:13,710 --> 00:41:16,613 んにゃんにゃ とんでもなか。 413 00:41:16,613 --> 00:41:20,383 若さぁを一人にしたら 罰が当たりもす。 414 00:41:20,383 --> 00:41:39,869 ♬~ 415 00:41:39,869 --> 00:41:45,008 <父 隆盛も大久保さんも➡ 416 00:41:45,008 --> 00:41:51,348 この別れが最後になるとは 知る由もありませんでした> 417 00:41:51,348 --> 00:41:56,648 まっこて世話にないもした。 お世話にないもした。 418 00:42:02,359 --> 00:42:05,059 信吾。 419 00:42:09,232 --> 00:42:14,938 兄さぁに言いたかことがあって来た。 ないな? 420 00:42:14,938 --> 00:42:21,711 おいは 兄さぁの分まで食らいつく。 421 00:42:21,711 --> 00:42:25,411 西郷の名に恥じぬように。 422 00:42:29,052 --> 00:42:33,052 頼んど。 はい。 423 00:42:37,661 --> 00:42:40,997 たまには帰ってけ。 424 00:42:40,997 --> 00:43:02,018 ♬~ 425 00:43:02,018 --> 00:43:05,689 おやっとさあでございもした。 426 00:43:05,689 --> 00:43:11,861 <ああ… 今宵は ここらでよかろかい> 427 00:43:11,861 --> 00:43:14,764 士族たちの学校をこしらえっとじゃ。 428 00:43:14,764 --> 00:43:18,034 (川路)薩摩の士族たちが 続々と集まっておるようです。 429 00:43:18,034 --> 00:43:21,871 さすが吉之助さぁじゃ。 (大山)いかん。 いかん いかん いかん…! 430 00:43:21,871 --> 00:43:25,175 まさか お二人まで。 今度は自分で走る番じゃなかとですか! 431 00:43:25,175 --> 00:43:27,877 いつまでも西郷先生の背中を 追いかけたか! 432 00:43:27,877 --> 00:43:31,677 (江藤)西郷隆盛には 失望した。 433 00:43:33,983 --> 00:43:38,855 明治維新の立て役者の一人 大久保利通。 434 00:43:38,855 --> 00:43:46,155 西郷と同じ下加治屋町で育ち 青年時代を薩摩の地で過ごしました。 435 00:43:52,001 --> 00:43:59,001 明治時代に入ると 大久保は 三年坂を上った辺りに居を構えます。 436 00:44:02,645 --> 00:44:09,352 後に洋館が建てられ 外国人との 接待の場としても利用されました。 437 00:44:09,352 --> 00:44:13,690 一方 大久保が高輪に構えた別邸は➡ 438 00:44:13,690 --> 00:44:18,361 純和風の建物でした。 439 00:44:18,361 --> 00:44:24,234 3万坪の広大な敷地には 欧米から持ち帰った果物などが植えられ➡ 440 00:44:24,234 --> 00:44:28,934 殖産興業の実験の場としても 使われました。 441 00:44:30,940 --> 00:44:37,647 現在 別邸の跡地には 大久保を祀る祠が残されています。 442 00:44:37,647 --> 00:44:42,519 休日には 家族や親しい人々を この別邸に呼び寄せ➡ 443 00:44:42,519 --> 00:44:46,990 夕食を楽しんだと伝わっています。 444 00:44:46,990 --> 00:44:51,327 激務をこなす大久保にとって 高輪の別邸は➡ 445 00:44:51,327 --> 00:44:55,327 つかの間の憩いの場だったのです。 446 00:45:35,872 --> 00:45:38,675 大丈夫か? ほら。 447 00:45:38,675 --> 00:45:49,018 ♬~ 448 00:45:49,018 --> 00:45:53,718 ありがとうございました。 ありがとうございました。 449 00:45:55,892 --> 00:45:58,592 大変 お似合いになると思います。