1 00:00:35,155 --> 00:00:37,924 (牛の鳴き声) 危ない! 2 00:00:37,924 --> 00:00:39,860 チャグム様~! 3 00:00:39,860 --> 00:00:43,730 (聖導師)チャグム王子には 消えてもらわなければならない。➡ 4 00:00:43,730 --> 00:00:46,667 それが 帝のおぼし召しだ。 5 00:00:46,667 --> 00:00:49,303 (二ノ妃)この子に 魔物が取りついたからです。 6 00:00:49,303 --> 00:00:52,205 (聖導師)それは水の魔物であろう。 7 00:00:52,205 --> 00:00:55,108 (モン)名前は? バルサ。 8 00:00:55,108 --> 00:00:57,177 (ニノ妃) 私は あの子の命を守るためなら➡ 9 00:00:57,177 --> 00:00:59,313 どんなものでも差し出します!➡ 10 00:00:59,313 --> 00:01:02,149 私の命でも。 用心棒を引き受けましょう。 11 00:01:02,149 --> 00:01:04,084 (聖導師)あのバルサという者に➡ 12 00:01:04,084 --> 00:01:06,653 チャグム王子を託されたのですか? 13 00:01:06,653 --> 00:01:10,490 間もなく 王宮の狩人たちが 放たれましょう。 14 00:01:10,490 --> 00:01:12,426 何をしたって生き抜いてみろ。 15 00:01:12,426 --> 00:01:14,426 母の思いを無駄にするな。 16 00:01:16,663 --> 00:01:18,663 うっ! 17 00:01:20,834 --> 00:01:22,869 ≪(チャグム)バルサ~! 18 00:01:22,869 --> 00:01:25,005 逃げろ! 19 00:01:25,005 --> 00:01:27,205 うお~っ! ああっ! 20 00:01:30,344 --> 00:03:23,844 ♬~ 21 00:03:40,440 --> 00:03:46,140 (商人) これから運ぶのは高価な酒樽だ。 隙間なく積んである。 22 00:03:48,114 --> 00:03:50,150 子ども乗せんのは無理だな。 23 00:03:50,150 --> 00:03:53,987 この子は 自分の足で 十分 隊商についていけます。➡ 24 00:03:53,987 --> 00:03:56,456 もし 途中で へばるような事があれば➡ 25 00:03:56,456 --> 00:03:58,959 そこに置いていく事を誓います。 26 00:03:58,959 --> 00:04:01,862 そんなやつらに 大金払う必要ねえだろ!➡ 27 00:04:01,862 --> 00:04:03,830 俺らだけで十分だ! 28 00:04:03,830 --> 00:04:08,301 その方が 一人頭の取り分も増えて やりがいも増すってもんだ。 29 00:04:08,301 --> 00:04:11,204 そうだろ!? (一同)お~っ! 30 00:04:11,204 --> 00:04:14,107 この若者は こういう旅の経験があるのか? 31 00:04:14,107 --> 00:04:16,042 何だと? 32 00:04:16,042 --> 00:04:20,013 (スマル)いや そいつも 今回 初めて加えた。 33 00:04:20,013 --> 00:04:25,485 ならば 見極めてくれ。 その若者と この子と。 34 00:04:25,485 --> 00:04:27,821 面白え! 35 00:04:27,821 --> 00:04:31,658 だったら 今ここで斬り殺されても 文句は言えねえな! 36 00:04:31,658 --> 00:04:35,158 (一同)お~っ! 37 00:04:38,765 --> 00:04:41,434 いいだろう。 38 00:04:41,434 --> 00:04:46,134 バルサ。 自分の居場所を 自分で作ってこい。 39 00:05:09,796 --> 00:05:11,796 殺してやるよ! 40 00:05:17,470 --> 00:05:21,270 あんたが手塩にかけて育てた 息子か。 41 00:05:24,644 --> 00:05:26,580 娘だ。 42 00:05:26,580 --> 00:05:40,427 ♬~ 43 00:05:40,427 --> 00:05:42,362 何をしている。 44 00:05:42,362 --> 00:05:44,362 まだだ! 45 00:05:49,135 --> 00:05:53,006 自分の命を守る時に ためらうな! 46 00:05:53,006 --> 00:05:55,275 一瞬たりともだ! 47 00:05:55,275 --> 00:05:57,210 はい! 48 00:05:57,210 --> 00:06:12,626 ♬~ 49 00:06:12,626 --> 00:06:16,426 うっ うう…。 50 00:06:18,131 --> 00:06:21,801 うっ うっ…。 51 00:06:21,801 --> 00:06:43,923 ♬~ 52 00:06:43,923 --> 00:06:45,959 ううっ! 53 00:06:45,959 --> 00:07:17,123 ♬~ 54 00:07:17,123 --> 00:07:19,059 やあ~っ! 55 00:07:19,059 --> 00:07:26,800 ♬~ 56 00:07:26,800 --> 00:07:28,735 (ジン)うお~っ! 57 00:07:28,735 --> 00:07:39,746 ♬~ 58 00:07:39,746 --> 00:07:42,082 チャグム 逃げろ! 59 00:07:42,082 --> 00:07:44,017 やあ~っ! 60 00:07:44,017 --> 00:07:57,263 ♬~ 61 00:07:57,263 --> 00:08:00,100 やあっ! 62 00:08:00,100 --> 00:08:02,035 (骨が折れる音) 63 00:08:02,035 --> 00:08:13,646 ♬~ 64 00:08:13,646 --> 00:08:17,283 さすが 王宮の武人だ。 65 00:08:17,283 --> 00:08:20,120 腕の一本ぐらい すぐに捨てられるか。 66 00:08:20,120 --> 00:08:24,624 お前の腕は どう見ても 武人の槍だ。 67 00:08:24,624 --> 00:08:26,559 どこで磨いた? 68 00:08:26,559 --> 00:08:29,963 王宮とは無縁なところさ。 69 00:08:29,963 --> 00:08:34,234 俺たちは 帝の影だ。 影? 70 00:08:34,234 --> 00:08:38,738 お前を斬るのも運命だ。 悪く思うな。 71 00:08:38,738 --> 00:08:45,245 運命? 人殺しは人殺しだ! 72 00:08:45,245 --> 00:08:47,245 (2人)ああっ! 73 00:08:56,422 --> 00:08:58,458 バルサ! 74 00:08:58,458 --> 00:09:13,439 ♬~ 75 00:09:13,439 --> 00:09:15,775 はっ…。 76 00:09:15,775 --> 00:09:19,575 ああっ! うわ~っ! 77 00:09:21,581 --> 00:09:23,581 チャグム! 78 00:09:28,354 --> 00:09:31,554 早く 向こう岸まで渡るよ。 79 00:09:37,564 --> 00:09:39,564 バルサ! 80 00:09:44,737 --> 00:09:46,737 どこまで行くんだ? 81 00:09:49,075 --> 00:09:52,775 もう無理だ。 少し休もう。 82 00:09:56,583 --> 00:09:58,783 止まったら死ぬだけだ。 83 00:10:00,420 --> 00:10:02,455 それが嫌なら…➡ 84 00:10:02,455 --> 00:10:08,761 自分の力が 少しでもあるうちに動け! 85 00:10:08,761 --> 00:10:12,261 もう動けないのは バルサだろ! 86 00:10:26,613 --> 00:10:31,117 俺は お前が哀れでならない。 87 00:10:31,117 --> 00:10:34,454 私が哀れ? 88 00:10:34,454 --> 00:10:41,154 俺が お前の父親なら 絶対に こんな生き方はさせない。 89 00:10:43,796 --> 00:10:47,796 お前は 人を殺した事があるのか? 90 00:10:52,472 --> 00:10:59,812 たとえ 仕事とはいえ 人を殺すと➡ 91 00:10:59,812 --> 00:11:02,312 元に戻れなくなるぞ。 92 00:11:04,317 --> 00:11:06,317 (矢が飛んでくる音) うっ! 93 00:11:11,491 --> 00:11:13,826 盗賊だ! 94 00:11:13,826 --> 00:11:15,762 はっ! 95 00:11:15,762 --> 00:11:24,170 ♬~ 96 00:11:24,170 --> 00:11:28,508 スマル! この馬車を守れ! 97 00:11:28,508 --> 00:11:30,543 馬は お前に預ける! 98 00:11:30,543 --> 00:11:32,478 お前は 一人で逃げろ。 99 00:11:32,478 --> 00:11:34,614 えっ…。 はっ! 100 00:11:34,614 --> 00:11:47,126 ♬~ 101 00:11:47,126 --> 00:11:49,062 は~っ! 102 00:11:49,062 --> 00:12:19,058 ♬~ 103 00:12:19,058 --> 00:12:21,758 ≪(スマル)おっ あったぞ! 104 00:12:23,663 --> 00:12:25,598 ≪アハハハハハッ! 105 00:12:25,598 --> 00:12:28,835 ≪(スマル)この砂金を あの商人は密輸していたんだ。 106 00:12:28,835 --> 00:12:30,870 ≪ハッハッハッハッハッ! 107 00:12:30,870 --> 00:12:33,673 これで もう あんたも 用心棒には戻れねえな。 108 00:12:33,673 --> 00:12:38,644 その年だ。 こんだけあったら 死ぬまで楽に暮らせるぜ! 109 00:12:38,644 --> 00:12:42,344 (スマル)お前らも 盗賊には戻れねえな。 え? 110 00:12:44,117 --> 00:12:46,117 ああっ! ああっ! 111 00:12:58,131 --> 00:13:00,131 (スマル)はっ はっ! 112 00:13:11,677 --> 00:13:14,477 命を無駄にするなと言っただろ! 113 00:13:42,442 --> 00:13:44,442 う~っ! 114 00:14:30,156 --> 00:14:41,856 (泣き叫ぶ声) 115 00:15:08,995 --> 00:15:29,482 ♬~ 116 00:15:29,482 --> 00:15:31,417 (タンダ)バルサ…。 117 00:15:31,417 --> 00:15:41,594 ♬~ 118 00:15:41,594 --> 00:15:43,529 うっ! 119 00:15:43,529 --> 00:15:52,605 ♬~ 120 00:15:52,605 --> 00:15:54,605 うっ! 121 00:15:57,276 --> 00:16:02,114 (泣き叫ぶ声) 122 00:16:02,114 --> 00:16:44,090 ♬~ 123 00:16:44,090 --> 00:16:48,427 よう 目 覚めたか? 124 00:16:48,427 --> 00:16:50,427 タンダ…。 125 00:16:52,265 --> 00:16:54,200 ジグロは? 126 00:16:54,200 --> 00:16:56,602 記憶が混乱してるな。 127 00:16:56,602 --> 00:16:59,602 お前は 大ケガをして 森の中に倒れてたんだ。 128 00:17:02,475 --> 00:17:04,477 あっ 王子! 129 00:17:04,477 --> 00:17:07,780 うっ…。 落ち着け。 130 00:17:07,780 --> 00:17:10,283 どれだけ 傷があったと思ってるんだ。 131 00:17:10,283 --> 00:17:13,619 ほら あの子が教えてくれなければ➡ 132 00:17:13,619 --> 00:17:17,123 お前は今頃死んでたよ。 133 00:17:17,123 --> 00:17:19,058 チャグム…。 134 00:17:19,058 --> 00:17:22,295 どうして ここが分かった? 135 00:17:22,295 --> 00:17:26,632 眠りながら バルサが言ったのだ。 136 00:17:26,632 --> 00:17:28,668 言われたとおりに行ったら➡ 137 00:17:28,668 --> 00:17:31,168 ここに たどりついたのだ。 138 00:17:36,742 --> 00:17:40,913 ところで 王子というのは どういう事なんだ? 139 00:17:40,913 --> 00:17:47,586 大丈夫。 タンダは… 私の味方だ。 140 00:17:47,586 --> 00:17:49,522 呪術師だ。 141 00:17:49,522 --> 00:17:52,425 といっても まだまだ修業中の身だがね。 142 00:17:52,425 --> 00:17:55,461 ここは もともと ヤクーの呪術師が 住んでる家だった。 143 00:17:55,461 --> 00:17:57,763 俺は その弟子だ。 144 00:17:57,763 --> 00:18:00,800 ヤクーというのは 先住民か? 145 00:18:00,800 --> 00:18:05,104 そうだよ。 ヨゴ人が海を渡ってくるまで➡ 146 00:18:05,104 --> 00:18:08,140 ここには ヤクーだけが住んでいた。 147 00:18:08,140 --> 00:18:10,640 俺にも その血は流れてる。 148 00:18:36,102 --> 00:18:40,906 (トロガイ)パラダ パラダ パラダ…。 149 00:18:40,906 --> 00:18:43,206 パラダ~! 150 00:18:49,415 --> 00:19:03,215 ♬~ 151 00:19:14,106 --> 00:19:16,776 (シュガ)大丈夫か!? バカタレ! 152 00:19:16,776 --> 00:19:19,612 私は今 ヨナ・ロ・ガイと 話をしていたんだ! 153 00:19:19,612 --> 00:19:23,449 ヨ… ヨナロ? ナユグの水の民だ! 154 00:19:23,449 --> 00:19:25,484 やっと 出てきてくれたというのに➡ 155 00:19:25,484 --> 00:19:27,620 なんて事してくれたんだ! 156 00:19:27,620 --> 00:19:32,391 足を滑らせたのかと…。 バカタレ! 157 00:19:32,391 --> 00:19:35,895 あの 呪術師のトロガイに会いたくて ここまで来たんだ。 158 00:19:35,895 --> 00:19:40,733 お前が王宮の星読 名前は 何といったっけ? 159 00:19:40,733 --> 00:19:43,769 シュガだ。 160 00:19:43,769 --> 00:19:46,605 シュガよ。 161 00:19:46,605 --> 00:19:52,912 …で 誰が一体 その魔物に 取りつかれたというんだい? 162 00:19:52,912 --> 00:19:57,583 それが 第2王子だ。 163 00:19:57,583 --> 00:19:59,518 だろうな。 164 00:19:59,518 --> 00:20:03,088 二ノ妃が命懸けで 私に文をよこすくらいだ。 165 00:20:03,088 --> 00:20:05,758 二ノ妃が あなたに? 166 00:20:05,758 --> 00:20:08,794 お前は その話を聞いて 来たんじゃないのか? 167 00:20:08,794 --> 00:20:12,531 いや 私は ただ ヤクーの言い伝えを知りたいと。 168 00:20:12,531 --> 00:20:14,767 それには あなたが一番だと思って。 169 00:20:14,767 --> 00:20:19,104 お前から殺気を感じないから おかしいと思ったよ。 170 00:20:19,104 --> 00:20:21,804 殺気? ついてきな。 171 00:20:27,446 --> 00:20:29,381 (シュガ)どこへ行く? 172 00:20:29,381 --> 00:20:33,953 既に 2つの卵が ナユグから この世に産み落とされた。 173 00:20:33,953 --> 00:20:35,988 卵? 何の事だ? 174 00:20:35,988 --> 00:20:38,791 水の民から聞いた話だよ。 175 00:20:38,791 --> 00:20:40,726 その 卵というのは? 176 00:20:40,726 --> 00:20:45,664 分かりやすく言えば 精霊の卵だ。 (シュガ)精霊の卵? 177 00:20:45,664 --> 00:20:50,464 (トロガイ)その卵が狙われているのさ。 178 00:20:55,808 --> 00:20:58,310 これは? 179 00:20:58,310 --> 00:21:03,816 体を2つに引き裂かれた ヤクーの子どもだ。 180 00:21:03,816 --> 00:21:07,653 この世に産み落とされた 2つの卵のうち➡ 181 00:21:07,653 --> 00:21:11,490 一つを宿していた。 182 00:21:11,490 --> 00:21:16,161 その卵が 食われちまったという訳さ。 183 00:21:16,161 --> 00:21:21,333 待ってくれ よく分からないんだが…。 184 00:21:21,333 --> 00:21:24,533 それじゃ もう一つの卵は…。 185 00:21:26,171 --> 00:21:30,042 ヤクーたちは昔から 目に見える普通の世とは別に➡ 186 00:21:30,042 --> 00:21:32,978 目に見えない もう一つの世があると信じている。 187 00:21:32,978 --> 00:21:37,449 それが ナユグだ。 死者の魂が行く所? 188 00:21:37,449 --> 00:21:39,785 いいや ナユグというのは➡ 189 00:21:39,785 --> 00:21:42,288 そういう あの世の事では ないんだ。 190 00:21:42,288 --> 00:21:47,459 ナユグというのは どこにいても この世界と重なり合っていて➡ 191 00:21:47,459 --> 00:21:50,496 表と裏のように 支え合っているんだ。 192 00:21:50,496 --> 00:21:52,631 分かりやすく言うと➡ 193 00:21:52,631 --> 00:21:55,467 魔物や精霊の住む世だ。 194 00:21:55,467 --> 00:21:57,403 そんな世があるのか? 195 00:21:57,403 --> 00:21:59,338 見えなくともある。 196 00:21:59,338 --> 00:22:03,338 人が魔物や精霊を感じるのは ナユグがあるからなんだ。 197 00:22:05,144 --> 00:22:10,816 さっ あとは このカンクイというキノコを 最後に入れて➡ 198 00:22:10,816 --> 00:22:13,652 山菜鍋の出来上がりだ! 199 00:22:13,652 --> 00:22:16,155 さあ 召し上がれ。 200 00:22:16,155 --> 00:22:20,455 もしかしたら この おいしさも ナユグから来ているのかもしれない。 201 00:22:22,027 --> 00:22:28,727 その ナユグと私の事が どう関わっているんだ? 202 00:22:32,638 --> 00:22:38,277 ナユグの ある生き物が卵を産むと ヤクーたちは考えてきた。 卵? 203 00:22:38,277 --> 00:22:43,077 その生き物は なぜか 卵を…。 204 00:22:46,018 --> 00:22:48,718 人間の子どもに産み付けるんだ。 205 00:22:51,824 --> 00:22:55,294 その生き物を ニュンガ・ロ・イムと呼ぶ。 206 00:22:55,294 --> 00:22:58,130 水の精霊だ。 207 00:22:58,130 --> 00:23:01,033 それじゃあ チャグムには➡ 208 00:23:01,033 --> 00:23:06,005 その精霊の卵が 産み付けられたっていうのか? 209 00:23:06,005 --> 00:23:12,978 でもね ヤクーたちは ニュンガ・ロ・イムを とても大切に思っていたんだ。 210 00:23:12,978 --> 00:23:15,648 ニュンガ・ロ・イムに 卵を産み付けられた子は➡ 211 00:23:15,648 --> 00:23:19,818 精霊の守り人といわれて 大事に守られたんだ。 212 00:23:19,818 --> 00:23:22,518 精霊の守り人? 213 00:23:25,157 --> 00:23:27,157 チャグムが…。 214 00:23:29,028 --> 00:23:32,898 嘆かわしい事だよ。 215 00:23:32,898 --> 00:23:36,698 一体 この子どもは 何に殺されたというのだ? 216 00:23:40,105 --> 00:23:46,278 うっとうしい猟犬が来たねえ。 猟犬? 217 00:23:46,278 --> 00:23:50,149 足音を消したつもりでも➡ 218 00:23:50,149 --> 00:23:54,349 においは消せないんだよ。 219 00:23:55,988 --> 00:23:58,188 うお~っ! 220 00:24:01,627 --> 00:24:03,562 べ~。 221 00:24:03,562 --> 00:24:13,972 ♬~ 222 00:24:13,972 --> 00:24:16,809 あっ! (トロガイ)ああ~っ! 223 00:24:16,809 --> 00:24:18,744 あ…。 224 00:24:18,744 --> 00:24:30,823 ♬~ 225 00:24:30,823 --> 00:24:34,793 うっ あ… ああっ あ~っ! 226 00:24:34,793 --> 00:24:39,093 ああっ! はあはあ… あ~っ! 227 00:24:44,369 --> 00:24:47,940 ハハハハハハハッ! 228 00:24:47,940 --> 00:24:51,777 美しい泥人形には トゲがあるんだよ。 229 00:24:51,777 --> 00:24:57,777 このトロガイを狩ろうとするなら 目くらましぐらい覚えておきな。 230 00:25:00,119 --> 00:25:06,819 帝は まさか 王子も殺す気じゃないだろうね? 231 00:25:13,632 --> 00:25:17,302 (聖導師) チャグム王子と その用心棒は➡ 232 00:25:17,302 --> 00:25:22,641 今も 森のどこかに 潜んでいるものと思われます。 233 00:25:22,641 --> 00:25:24,676 すぐに追っ手を増やし…。 234 00:25:24,676 --> 00:25:27,813 その者は 女であると申したな。 235 00:25:27,813 --> 00:25:29,748 恐れながら申し上げます! 236 00:25:29,748 --> 00:25:33,085 その女に 負けたのではありません! 237 00:25:33,085 --> 00:25:35,020 水にやられたのです。 238 00:25:35,020 --> 00:25:37,020 控えよ。 239 00:25:39,958 --> 00:25:43,095 魔物のせいだと➡ 240 00:25:43,095 --> 00:25:45,395 そう申したいのか? 241 00:25:50,602 --> 00:25:53,438 星読のシュガが お目通りを願っております。 242 00:25:53,438 --> 00:25:56,275 (聖導師)シュガが? なぜ ここに? 243 00:25:56,275 --> 00:25:59,311 手負いの狩人を連れてございます。 244 00:25:59,311 --> 00:26:02,011 通せ! 陛下…。 245 00:26:09,822 --> 00:26:12,291 シュガ! (シュガ)お目通りかない➡ 246 00:26:12,291 --> 00:26:16,795 恐悦至極に存じます! 247 00:26:16,795 --> 00:26:19,631 この者は しびれ薬にやられておりますが➡ 248 00:26:19,631 --> 00:26:21,567 命に別状はございません。 249 00:26:21,567 --> 00:26:23,502 何をしておった? シュガ。 250 00:26:23,502 --> 00:26:27,506 ヤクーの呪術師に会っておりました。 251 00:26:27,506 --> 00:26:34,580 陛下 第2王子に宿ったものは 魔物ではございません。 252 00:26:34,580 --> 00:26:39,880 それは ニュンガ・ロ・イムの卵でございます! 253 00:26:41,753 --> 00:26:45,624 ニュンガ・ロ・イムとは水の精霊で 100年に一度 卵を産みます。 254 00:26:45,624 --> 00:26:49,261 その卵は 決して 汚れたものではございません。 255 00:26:49,261 --> 00:26:53,932 むしろ 守るべきものです。➡ 256 00:26:53,932 --> 00:26:55,868 それを宿した第2王子は➡ 257 00:26:55,868 --> 00:26:58,804 皆で守らなければならぬもので ございます。 258 00:26:58,804 --> 00:27:02,804 さもなくば この国は 大干ばつに見舞われます! 259 00:27:05,544 --> 00:27:11,044 陛下のお力で 何とぞ チャグム王子をお守り下さい! 260 00:27:13,118 --> 00:27:15,621 申し訳ございません! 261 00:27:15,621 --> 00:27:19,491 この者に ヤクーの呪術師と会い➡ 262 00:27:19,491 --> 00:27:24,129 その言い分を調べろと命じたのは この私です。➡ 263 00:27:24,129 --> 00:27:29,801 それは 星読の記録のために すぎませんでしたが➡ 264 00:27:29,801 --> 00:27:34,640 この者は 一途なゆえに この国を思い➡ 265 00:27:34,640 --> 00:27:37,409 出過ぎた事を申し上げたに すぎません。 266 00:27:37,409 --> 00:27:41,580 何とぞ お許し下さいませ! 267 00:27:41,580 --> 00:28:03,969 ♬~ 268 00:28:03,969 --> 00:28:07,272 分かっておる。 269 00:28:07,272 --> 00:28:10,572 だが そのような いとまはないぞ 聖導師。 270 00:28:14,046 --> 00:28:20,246 清めねばならぬ者を これ以上 増やすな。 271 00:28:22,821 --> 00:28:24,823 (シュガ)申し訳ございませんでした! 272 00:28:24,823 --> 00:28:29,294 聖導師様に命を救われました。 (聖導師)シュガよ…。 273 00:28:29,294 --> 00:28:33,594 他言すれば 命はないと言ったはずだぞ。 274 00:28:46,712 --> 00:28:52,918 トルガル帝に仕えた 初代聖導師 ナナイの残した➡ 275 00:28:52,918 --> 00:28:55,420 手記がある。 276 00:28:55,420 --> 00:28:57,923 ナナイ大聖導師の手記…。 277 00:28:57,923 --> 00:29:02,794 ナナイ大聖導師は それを自ら封印し➡ 278 00:29:02,794 --> 00:29:06,264 誰にも解く事を禁じた。 279 00:29:06,264 --> 00:29:13,772 それを 星読ノ塔の地下に 隠したのだ。➡ 280 00:29:13,772 --> 00:29:18,443 建国神話は光であるとすれば➡ 281 00:29:18,443 --> 00:29:27,119 そこに書かれているものは 恐らく この国の影であろう。 282 00:29:27,119 --> 00:29:33,925 シュガよ それを読み解いてみよ。 283 00:29:33,925 --> 00:29:36,228 はい! 284 00:29:36,228 --> 00:29:48,573 (鐘の音) 285 00:29:48,573 --> 00:30:44,696 ♬~ 286 00:30:44,696 --> 00:30:46,665 うっ! 287 00:30:46,665 --> 00:31:13,725 ♬~ 288 00:31:13,725 --> 00:31:17,996 古代ヨゴ文字か…。 289 00:31:17,996 --> 00:31:21,333 これは大変だな。 290 00:31:21,333 --> 00:31:24,133 (戸が閉まる音) 291 00:31:28,507 --> 00:31:32,010 (戸をたたく音) おい。 292 00:31:32,010 --> 00:31:35,447 (戸を強く たたく音) おい! 中に人がいるぞ! 293 00:31:35,447 --> 00:31:39,247 ≪(シュガ)誰か! 誰か~! 294 00:31:49,995 --> 00:32:10,649 ♬~ 295 00:32:10,649 --> 00:32:12,649 (骨を鳴らす音) 296 00:32:20,325 --> 00:32:23,161 これは ナージの骨だ。 297 00:32:23,161 --> 00:32:26,998 今みたいに カラカラと鳴らして通るんだよ。 298 00:32:26,998 --> 00:32:31,169 どうして 鳥の骨なんかに 触れなければならない? 299 00:32:31,169 --> 00:32:34,072 ヤクーの魔よけだよ。 魔よけ? 300 00:32:34,072 --> 00:32:36,975 ほら いちいち おじけづくんじゃないよ。 301 00:32:36,975 --> 00:32:39,611 今のあんたに ぴったりだろ? 302 00:32:39,611 --> 00:32:41,546 あっ 今のあんたじゃ➡ 303 00:32:41,546 --> 00:32:43,782 逆に よけられちまうかもしれないね。 304 00:32:43,782 --> 00:32:45,717 何!? 余計な事を言うな。 305 00:32:45,717 --> 00:32:47,652 お前は 彼を守るのが役目だろ。 306 00:32:47,652 --> 00:32:50,655 守るのと お守りすんのは 違うんだよ。 307 00:32:50,655 --> 00:32:53,959 精霊の卵だか 化け物だか 知らないけど➡ 308 00:32:53,959 --> 00:32:57,295 そんなものは怖がらずに 笑い飛ばしてやればいいんだ。 309 00:32:57,295 --> 00:33:00,332 さあ 早く通りな。 お前が先に行け! 310 00:33:00,332 --> 00:33:02,801 痛っ! 何をすんだ!? 傷が開くじゃないか! 311 00:33:02,801 --> 00:33:04,736 笑い飛ばせ! 何!? 312 00:33:04,736 --> 00:33:06,671 ハハハッ バルサの負けだな。 313 00:33:06,671 --> 00:33:09,674 大したもんだ。 さすがは一国の…。 タンダ。 314 00:33:09,674 --> 00:33:11,810 今 王子と言おうとしたね? 315 00:33:11,810 --> 00:33:13,845 どこで誰が聞いてるか 分かんないんだよ。 316 00:33:13,845 --> 00:33:17,045 結局 口にしたのは お前だけどね。 317 00:33:20,485 --> 00:33:23,154 (骨を鳴らす音) 行くぞ! 318 00:33:23,154 --> 00:33:32,964 ♬~ 319 00:33:32,964 --> 00:33:38,603 ♬「ナージ 飛べ飛べ」 320 00:33:38,603 --> 00:33:44,476 ♬「海まで飛べば」 321 00:33:44,476 --> 00:33:47,112 ♬「雨降り」 322 00:33:47,112 --> 00:33:50,015 ♬「稲穂は」 323 00:33:50,015 --> 00:33:55,287 ♬「すくすく育つ」 324 00:33:55,287 --> 00:34:00,158 それは歌か? そうだよ。 ヤクーの歌だ。 325 00:34:00,158 --> 00:34:03,161 俺のじいさんが ヤクーだったんだが➡ 326 00:34:03,161 --> 00:34:05,930 昔に聞いたのを思い出してね。 327 00:34:05,930 --> 00:34:08,833 あのトロガイからは 聞いた事がないけどね。 328 00:34:08,833 --> 00:34:11,469 (物音) 329 00:34:11,469 --> 00:34:14,806 (ニナ)あっ! 330 00:34:14,806 --> 00:34:17,142 ニナ! 331 00:34:17,142 --> 00:34:19,644 薬草のおじさん…。 332 00:34:19,644 --> 00:34:21,579 かと思って…。 333 00:34:21,579 --> 00:34:24,816 脅かして ごめんね。 ちょうど よかった。 334 00:34:24,816 --> 00:34:27,319 今から ニナの家に行こうと してたんだ。 335 00:34:27,319 --> 00:34:31,823 え? ほら。 ありがとう。 336 00:34:31,823 --> 00:34:34,523 ニナのおじいちゃんに 聞きたい事があってね。 337 00:34:38,430 --> 00:34:40,765 おう タンダ! おう。 338 00:34:40,765 --> 00:34:42,701 タンダさん 後で寄ってってよ! 339 00:34:42,701 --> 00:34:45,270 はい 分かりました。 340 00:34:45,270 --> 00:34:47,205 タンダ この間 薬草ありがとな。 341 00:34:47,205 --> 00:34:49,774 調子は? 調子いいぞ。 よかった。 342 00:34:49,774 --> 00:34:53,445 (子どもたち)お土産は? あるよ。 343 00:34:53,445 --> 00:34:56,114 (ニナ) おじいちゃん お客さんだよ! 344 00:34:56,114 --> 00:34:58,616 (ノウヤ)何? ニナ。 どうした? 345 00:34:58,616 --> 00:35:01,286 あっ お客さん 来たよ! お客さん? 346 00:35:01,286 --> 00:35:04,789 うん。 ほら。 347 00:35:04,789 --> 00:35:09,461 お邪魔します ノウヤさん。 タンダ! 久しぶりじゃないか! 348 00:35:09,461 --> 00:35:11,396 どうしてた? 相変わらずです。 349 00:35:11,396 --> 00:35:14,332 薬草を採って 暮らしてます。 アハハハッ そうか。 350 00:35:14,332 --> 00:35:17,202 さあさあ 上がれ! 座って。 351 00:35:17,202 --> 00:35:20,702 俺の友人で 旅の親子も一緒なんです。 352 00:35:22,640 --> 00:35:25,677 親子? 353 00:35:25,677 --> 00:35:27,812 2人は放浪の歌い手なんです。 354 00:35:27,812 --> 00:35:29,848 あの この槍は踊るための。 355 00:35:29,848 --> 00:35:34,586 おお~っ! 旅芸人の親子か! 356 00:35:34,586 --> 00:35:37,489 それはそれは…。 357 00:35:37,489 --> 00:35:41,760 ヤクーの村へ ようこそ。 ハハハハッ。 358 00:35:41,760 --> 00:35:46,598 よかったら 歌をひとつ 聞かせてもらえませんか? 359 00:35:46,598 --> 00:35:50,435 おい みんな! 歌を聞かせて下さるそうだ。 360 00:35:50,435 --> 00:35:53,772 いえ 私は 踊るだけなので…。 361 00:35:53,772 --> 00:35:56,608 歌は この子が歌います。 362 00:35:56,608 --> 00:36:00,779 ほう…。 ハハハハハハッ。 363 00:36:00,779 --> 00:36:03,815 あの 2人は ヤクーの伝説について 調べてるんです。 364 00:36:03,815 --> 00:36:05,950 歌になるような。 365 00:36:05,950 --> 00:36:08,987 おじいちゃんに聞きたい事って それ? そうだよ。 366 00:36:08,987 --> 00:36:12,624 ノウヤさん。 ノウヤさんのおじいさんと 俺のひいひいじいさんって➡ 367 00:36:12,624 --> 00:36:14,659 親しかったんですよね? おう。 368 00:36:14,659 --> 00:36:17,962 あんたの じいさんが トウミ村へ移るまでは➡ 369 00:36:17,962 --> 00:36:20,799 わしらは みんな 仲がよかったよ。 370 00:36:20,799 --> 00:36:23,799 さあさあ 座って 座って。 371 00:36:26,971 --> 00:36:32,744 それで じいさんから聞いた話を 思い出したんですが…。 おう。 372 00:36:32,744 --> 00:36:36,414 ノウヤさんのお父さんのお兄さんが 子どもの頃➡ 373 00:36:36,414 --> 00:36:40,752 ニュンガ・ロ・イムの卵を 産み付けられたとか。 374 00:36:40,752 --> 00:36:43,752 その時のお話を聞いてませんか? 375 00:36:47,926 --> 00:36:50,261 その話か…。 376 00:36:50,261 --> 00:36:52,597 私 聞いてる! え? 377 00:36:52,597 --> 00:36:55,934 去年 ひいおばあちゃんが死ぬ前に 話してくれたの。 378 00:36:55,934 --> 00:37:00,605 本当か? うん。 そうか…。 379 00:37:00,605 --> 00:37:05,944 わしのおふくろは 村の語り部の娘だったから➡ 380 00:37:05,944 --> 00:37:11,749 その話を死ぬ前に ニナに語り継ごうとしたのか。 381 00:37:11,749 --> 00:37:15,449 ニナ その話を聞かせてくれないか? 382 00:37:19,290 --> 00:37:26,064 ニナ お前は語り部を継いだのだ。 聞かせておやり。 383 00:37:26,064 --> 00:37:29,000 うん。 (ノウヤ)さあさあ。 384 00:37:29,000 --> 00:37:31,870 さあさあ。 だけど…➡ 385 00:37:31,870 --> 00:37:37,408 聞いたんだけどね 私には よく分からないの。 386 00:37:37,408 --> 00:37:40,208 聞いたまま 聞かせてくれればいいんだ。 387 00:37:47,752 --> 00:37:57,929 あのね ニュンガ・ロ・イムは 雲を作る水の精霊なんだって。 388 00:37:57,929 --> 00:38:04,602 でもね 100年に一度 人間の子どもに卵を産んで➡ 389 00:38:04,602 --> 00:38:08,773 死んでしまうの。 390 00:38:08,773 --> 00:38:13,645 だから ヤクーの人たちは ちゃんと卵がかえって➡ 391 00:38:13,645 --> 00:38:19,784 新しい精霊が また 雲を吐いてくれるように➡ 392 00:38:19,784 --> 00:38:25,784 その卵を抱いた子どもが 卵を産むまで守る事にしたの。 393 00:38:30,962 --> 00:38:39,404 だけどね 鳥の卵を蛇が狙うみたいに➡ 394 00:38:39,404 --> 00:38:42,440 精霊の卵を狙って➡ 395 00:38:42,440 --> 00:38:46,240 卵食いのラルンガが やって来るんだって。 396 00:38:52,917 --> 00:38:54,917 ラルンガ? 397 00:38:58,723 --> 00:39:05,263 おじいちゃんのお父さんの お兄さんも➡ 398 00:39:05,263 --> 00:39:09,100 その ラルンガに引き裂かれて➡ 399 00:39:09,100 --> 00:39:11,600 死んじゃったんだって。 400 00:39:14,772 --> 00:39:17,272 真っ二つに。 401 00:39:19,644 --> 00:39:25,116 それで 卵を食べられちゃったの。 402 00:39:25,116 --> 00:39:45,116 ♬~ 403 00:39:47,071 --> 00:39:49,741 チャグム! 404 00:39:49,741 --> 00:39:55,246 何を言っているのだ! 何なのだ! 405 00:39:55,246 --> 00:40:00,246 みんな 何を言ってるのか 分からないよ! 406 00:40:02,020 --> 00:40:06,858 私は神の子だ! そうじゃないのか!? 407 00:40:06,858 --> 00:40:10,261 そう教えられてきたのだ! 408 00:40:10,261 --> 00:40:12,196 何なのだ! 409 00:40:12,196 --> 00:40:14,932 何のために生まれてきたのだ! 410 00:40:14,932 --> 00:40:18,770 化け物の卵を産むためか!? 411 00:40:18,770 --> 00:40:22,607 化け物に殺されるためか!? 412 00:40:22,607 --> 00:40:27,478 だったら 今すぐ 殺してみろ! 413 00:40:27,478 --> 00:40:31,949 私を殺せ! 殺してみろ! 414 00:40:31,949 --> 00:40:34,986 殺せ! 殺せ! 415 00:40:34,986 --> 00:40:38,623 離せ! 無礼者! 416 00:40:38,623 --> 00:40:54,972 ♬~ 417 00:40:54,972 --> 00:40:57,809 (二ノ妃)必ず生きて➡ 418 00:40:57,809 --> 00:41:00,645 お前の願いをかなえなさい。 419 00:41:00,645 --> 00:41:03,145 母上…。 420 00:41:06,984 --> 00:41:10,684 だったら 今すぐ 殺してみろ! 421 00:41:19,497 --> 00:41:41,119 (泣き叫ぶ声) 422 00:41:41,119 --> 00:41:56,134 ♬~ 423 00:41:56,134 --> 00:41:58,434 一体 何だというのだ? 424 00:42:00,004 --> 00:42:03,808 その槍で私にかかってきな。 425 00:42:03,808 --> 00:42:08,479 どうして そんな事をしなければ ならないんだ! 426 00:42:08,479 --> 00:42:12,279 私を化け物だと思って 打ちのめしてごらんよ。 427 00:42:13,985 --> 00:42:16,654 昨日の勢いは どうした? 428 00:42:16,654 --> 00:42:19,690 化け物に 「殺せ!」と叫んでたじゃないか。 429 00:42:19,690 --> 00:42:23,161 神様が守ってくれるんだろ? 侮るな! 430 00:42:23,161 --> 00:42:26,661 武術の心得ぐらい あるんだ! 431 00:42:30,034 --> 00:42:31,969 あ~っ! 432 00:42:31,969 --> 00:42:35,606 へえ それが心得か。 433 00:42:35,606 --> 00:42:38,509 王宮ってとこは 随分 楽なとこなんだね。 434 00:42:38,509 --> 00:42:41,479 私には踊ってるようにしか 見えないよ。 435 00:42:41,479 --> 00:42:52,056 ♬~ 436 00:42:52,056 --> 00:42:53,991 あ~っ! 437 00:42:53,991 --> 00:42:55,993 やあっ! 438 00:42:55,993 --> 00:43:06,671 ♬~ 439 00:43:06,671 --> 00:43:10,308 お前が生まれてきたのは➡ 440 00:43:10,308 --> 00:43:12,308 今 ここで生きるためだ! 441 00:43:15,813 --> 00:43:19,317 生きてる事を恐れるな。 442 00:43:19,317 --> 00:43:22,017 それが 一番恐ろしい魔物だ。 443 00:43:26,991 --> 00:43:30,494 何があっても生きろ。 444 00:43:30,494 --> 00:43:33,931 何があっても➡ 445 00:43:33,931 --> 00:43:38,102 私がお前を必ず守る! 446 00:43:38,102 --> 00:43:45,843 (泣き声) 447 00:43:45,843 --> 00:44:00,124 ♬~ 448 00:44:00,124 --> 00:44:03,628 さあ 立て。 449 00:44:03,628 --> 00:44:05,663 立って戦え! 450 00:44:05,663 --> 00:44:20,478 ♬~ 451 00:44:20,478 --> 00:44:22,413 ああっ! 452 00:44:22,413 --> 00:44:24,413 やあっ! 453 00:44:37,962 --> 00:44:44,101 (足音) 454 00:44:44,101 --> 00:44:46,101 聖導師…。 455 00:44:47,772 --> 00:44:49,707 まさか…! いいえ。 456 00:44:49,707 --> 00:44:53,277 チャグム王子は まだ見つかっておりません。 457 00:44:53,277 --> 00:44:57,577 まだ ご存命のはずです。 458 00:45:00,051 --> 00:45:01,986 では 何用です? 459 00:45:01,986 --> 00:45:04,455 帝のお許しが出ました。 460 00:45:04,455 --> 00:45:09,455 これより しばらくは 一ノ宮に お移り下さい。 461 00:45:11,128 --> 00:45:13,328 私は ここで結構です。 462 00:45:17,001 --> 00:45:20,304 どこにいても同じです。 463 00:45:20,304 --> 00:45:26,110 私には もう チャグムのいなくなった この王宮は➡ 464 00:45:26,110 --> 00:45:28,110 ただの無です。 465 00:45:36,087 --> 00:45:40,257 チャグム王子が生きておられる世は➡ 466 00:45:40,257 --> 00:45:46,057 それほど小さな世では ないのかもしれません。 467 00:45:49,967 --> 00:45:52,603 どういう事です? 468 00:45:52,603 --> 00:45:58,403 ここに閉じ籠もっていても 何も始まりません。 469 00:46:24,668 --> 00:46:29,140 (戸をたたく音) 470 00:46:29,140 --> 00:46:32,043 いるぞ。 471 00:46:32,043 --> 00:46:34,043 シュガだ。 472 00:46:36,247 --> 00:46:38,747 (シュガ)中にいるぞ! おい! 473 00:46:40,918 --> 00:46:42,853 (ガカイ)おう シュガ。 474 00:46:42,853 --> 00:46:45,089 ガカイさん ここを開けて下さい! 475 00:46:45,089 --> 00:46:47,925 開けられないんだよ。 え? 476 00:46:47,925 --> 00:46:52,096 お前は 王宮から追放されたんだよ。 477 00:46:52,096 --> 00:46:57,435 それ以上 余計な事をしないように そこに隠されたのさ。 478 00:46:57,435 --> 00:47:01,105 そんなバカな! 聖導師様が そう言ったんですか!? 479 00:47:01,105 --> 00:47:04,608 そうじゃなかったら お前は どうして そこにいる? 480 00:47:04,608 --> 00:47:07,645 聖導師様も酷な事をするよなあ。 481 00:47:07,645 --> 00:47:11,145 生きたまま墓に送るなんてな。 482 00:47:19,623 --> 00:47:24,495 ガカイさん お願いです。 水を… 水だけでもくれませんか? 483 00:47:24,495 --> 00:47:26,797 せめて あれを読み解く間だけでも! 484 00:47:26,797 --> 00:47:29,300 お前は死ぬと分かっていても あれが読みたいのか? 485 00:47:29,300 --> 00:47:33,571 読みたい。 お願いです! 486 00:47:33,571 --> 00:47:37,074 よし 分かった。 487 00:47:37,074 --> 00:47:40,744 俺と取り引きしようか。 ≪(シュガ)取り引き? 488 00:47:40,744 --> 00:47:43,781 そこで読み解いた事を 俺に教えろ。 489 00:47:43,781 --> 00:47:49,420 教えてくれた分だけ 水と食い物を差し入れてやる。 490 00:47:49,420 --> 00:47:52,256 お前も そのまま くたばりたくはないだろ。 491 00:47:52,256 --> 00:47:56,594 そのうち 俺が聖導師になったら そこから出してやってもいい。 492 00:47:56,594 --> 00:47:58,594 どうだ? 493 00:48:03,934 --> 00:48:07,805 それを知る覚悟が あなたには あるんですか? 494 00:48:07,805 --> 00:48:09,807 え? 495 00:48:09,807 --> 00:48:13,277 ここに書いてあるのは この国の影➡ 496 00:48:13,277 --> 00:48:17,277 いや… 暗闇だ。 497 00:48:22,987 --> 00:48:28,826 (帝)聖導師。 狩人たちを ヤクーのいるところに放て。 498 00:48:28,826 --> 00:48:31,295 ヤクーの村に? 499 00:48:31,295 --> 00:48:35,166 (帝)下々の者は よほど その呪術者とやらを➡ 500 00:48:35,166 --> 00:48:39,036 信じておるらしい。 501 00:48:39,036 --> 00:48:42,736 その女の用心棒とやらも 同じであろう。 502 00:48:44,742 --> 00:48:51,081 早速 ヤクーの村を くまなく当たらせます。 503 00:48:51,081 --> 00:48:55,281 もし チャグムがいる村があれば…。 504 00:49:03,594 --> 00:49:06,094 その村ごと清めよ。 505 00:49:08,265 --> 00:49:12,436 それを ほかの下々に どう伝えるかは➡ 506 00:49:12,436 --> 00:49:15,236 お前のよきに計らえ。 507 00:49:17,942 --> 00:49:22,446 弟子をかばった 知恵者の そなたなら➡ 508 00:49:22,446 --> 00:49:25,146 造作もなかろう。 509 00:49:29,954 --> 00:49:31,954 はっ。 510 00:49:34,225 --> 00:49:36,225 帰るわよ。 511 00:49:43,734 --> 00:49:45,669 お先にね~。 は~い。 512 00:49:45,669 --> 00:49:47,869 精が出るわね。 513 00:49:53,744 --> 00:49:55,744 ちょっと尋ねるが。 514 00:49:57,414 --> 00:50:02,286 この辺りで 槍を持った女を 見かけた事はないか? 515 00:50:02,286 --> 00:50:05,089 あなたは…? 516 00:50:05,089 --> 00:50:08,959 私は その人の恋人だ。 517 00:50:08,959 --> 00:50:13,459 会いたくて会いたくて たまらないのだ。 518 00:50:22,273 --> 00:50:26,777 あ~あ~ 随分やられたな。 519 00:50:26,777 --> 00:50:30,648 手加減を知らない女だ。 520 00:50:30,648 --> 00:50:35,119 バルサは どうして あんなに強いのだ? 521 00:50:35,119 --> 00:50:40,619 バルサは強いんじゃないよ。 弱いのが嫌いなんだ。 522 00:50:45,296 --> 00:50:51,101 弱いと生きられなかったからね。 523 00:50:51,101 --> 00:50:55,005 誰かと約束をして 人を助けてると言った。 524 00:50:55,005 --> 00:50:58,008 そんな話を聞いたのか。 525 00:50:58,008 --> 00:51:00,144 それはね ジグロの事だよ。 526 00:51:00,144 --> 00:51:02,079 ジグロ? 527 00:51:02,079 --> 00:51:04,648 バルサを育てた カンバルの武人だ。 528 00:51:04,648 --> 00:51:07,151 ジグロとバルサは旅ばかりしていたが➡ 529 00:51:07,151 --> 00:51:10,187 いつの間にか この トロガイのいた 小屋に住み着いて➡ 530 00:51:10,187 --> 00:51:12,823 槍の鍛錬をするようになったんだ。 531 00:51:12,823 --> 00:51:16,994 その時に 俺とも知り合ったんだよ。 532 00:51:16,994 --> 00:51:18,994 うう~っ! 533 00:51:20,864 --> 00:51:25,564 ジグロの教え方は それこそ容赦なかったからね。 534 00:51:28,505 --> 00:51:31,008 うっ! あっ! 535 00:51:31,008 --> 00:51:42,653 ♬~ 536 00:51:42,653 --> 00:51:48,125 大丈夫? ああっ! 537 00:51:48,125 --> 00:51:52,796 ごめん。 ううん! 538 00:51:52,796 --> 00:51:56,633 俺は そんなバルサが かわいそうで しかたなかったんだ。 539 00:51:56,633 --> 00:52:00,971 もっとも そんな事 言えば あいつは怒るだろうがね。 540 00:52:00,971 --> 00:52:06,777 それで そのジグロという人は どうしたの? 541 00:52:06,777 --> 00:52:10,681 それは いつか バルサから聞いてごらん。 542 00:52:10,681 --> 00:52:14,985 君が本当に バルサの事を知りたいと 思った時に…。 543 00:52:14,985 --> 00:52:19,857 そしたら バルサは きっと 教えてくれるよ。 544 00:52:19,857 --> 00:52:21,859 はい。 545 00:52:21,859 --> 00:53:10,808 ♬~ 546 00:53:10,808 --> 00:53:15,508 相変わらず 物騒な女だね バルサ。 トロガイ! 547 00:53:22,419 --> 00:53:24,419 動くな! 548 00:53:37,768 --> 00:53:42,468 あ~…。 549 00:53:46,944 --> 00:53:54,818 まさか こんな近くに 精霊の守り人がいたとはねえ。 550 00:53:54,818 --> 00:53:57,654 …で どうすれば? 551 00:53:57,654 --> 00:54:00,791 さあ? さあ? 552 00:54:00,791 --> 00:54:04,962 呪術師だってね 万能じゃないんだよ。 553 00:54:04,962 --> 00:54:09,299 ナユグの不思議を 一生かけて追い続けるのが➡ 554 00:54:09,299 --> 00:54:11,969 呪術師なんだから。 555 00:54:11,969 --> 00:54:14,304 そんな事は どうだっていいです。 556 00:54:14,304 --> 00:54:18,642 それより どうすれば チャグムを守れるんですか? 557 00:54:18,642 --> 00:54:22,479 ああ~。 558 00:54:22,479 --> 00:54:24,982 もうじき 冬だ。 559 00:54:24,982 --> 00:54:32,089 ラルンガは土の精霊だから 雪の積もる冬の間は出てこない。 560 00:54:32,089 --> 00:54:36,760 既に 卵を一つ 食べているからねえ。 561 00:54:36,760 --> 00:54:40,931 それで おとなしく 冬眠してくれるだろうよ。 562 00:54:40,931 --> 00:54:43,600 ああ 念のため➡ 563 00:54:43,600 --> 00:54:47,938 早めに もっと山奥へ移った方が いいだろうねえ。 564 00:54:47,938 --> 00:54:52,776 狩穴で冬ごもりか。 その間に手だてを講じましょう。 565 00:54:52,776 --> 00:54:58,115 とりあえず 飯にしよう! これは 山菜鍋だろ? 566 00:54:58,115 --> 00:55:00,450 おなかすかせて 戻ってきたんですか? 567 00:55:00,450 --> 00:55:03,787 それ以外に 弟子に何を求めるんだ。 568 00:55:03,787 --> 00:55:06,690 ≪(トロガイ)稼ぎにならない事ばかり やってきたからねえ。➡ 569 00:55:06,690 --> 00:55:11,128 街で うまい肉にも ありつけなかったんだよ。 570 00:55:11,128 --> 00:55:15,999 それでいいから 早く おくれ。 はい。 571 00:55:15,999 --> 00:55:23,707 ♬~ 572 00:55:23,707 --> 00:55:26,677 タンダ。 チャグムを。 573 00:55:26,677 --> 00:55:49,977 ♬~ 574 00:55:54,438 --> 00:55:56,438 うわ~! 575 00:56:11,788 --> 00:56:13,788 (風を切る音) 576 00:56:16,460 --> 00:56:19,460 おおっ おお~っ! 577 00:56:31,308 --> 00:56:34,808 (咆哮) 578 00:56:41,418 --> 00:56:44,755 卵食いのラルンガが やって来るんだって。 579 00:56:44,755 --> 00:56:46,790 その ラルンガに引き裂かれて➡ 580 00:56:46,790 --> 00:56:48,925 死んじゃったんだって。 581 00:56:48,925 --> 00:56:51,595 (咆哮) 582 00:56:51,595 --> 00:57:03,774 ♬~ 583 00:57:03,774 --> 00:57:05,774 うっ! 584 00:57:09,446 --> 00:57:11,381 ああ~っ! 585 00:57:11,381 --> 00:57:21,058 ♬~ 586 00:57:21,058 --> 00:57:23,058 チャグム 逃げろ! 587 00:57:25,796 --> 00:57:28,131 (咆哮) 588 00:57:28,131 --> 00:57:30,331 (ジン)うわ~っ! 589 00:57:32,002 --> 00:57:34,202 (ジン)ううっ! 590 00:57:38,742 --> 00:57:40,677 ああっ!➡ 591 00:57:40,677 --> 00:57:43,613 ああ~っ! トロガイ! 592 00:57:43,613 --> 00:57:50,813 ♬~ 593 00:57:56,927 --> 00:58:00,127 (咆哮) 594 00:58:03,266 --> 00:58:05,936 私に比べたら あんたは まだ 強い方だ。 595 00:58:05,936 --> 00:58:09,773 どうして強くなれたの? そう変えてくれた人がいたんだ。 596 00:58:09,773 --> 00:58:13,110 ジグロは それで幸せだったんだと思うよ。 597 00:58:13,110 --> 00:58:16,613 3人で一緒に暮らさないか? 598 00:58:16,613 --> 00:58:18,648 チャグムが神に近いと? 599 00:58:18,648 --> 00:58:22,119 王宮に連れ戻せ。 600 00:58:22,119 --> 00:58:26,623 今のあんただったら ナユグを強く感じられるはずだ。 601 00:58:26,623 --> 00:58:29,123 自分で行ってごらん! 602 01:00:34,050 --> 01:00:44,127 ♬~ 603 01:00:44,127 --> 01:00:46,630 部長。 ああ お疲れさん。 604 01:00:46,630 --> 01:00:48,565 ここ いいですか? はい どうぞ。 605 01:00:48,565 --> 01:00:50,500 何 ニヤニヤしてんですか? 606 01:00:50,500 --> 01:00:52,969 気味悪いですよ。 607 01:00:52,969 --> 01:00:56,640 実はよ 孫とよ この前 遊園地行ったんだよ。 608 01:00:56,640 --> 01:00:58,909 え~! お孫さんと? うん これこれ…。