1 00:00:03,150 --> 00:00:05,920 (牛の鳴き声) 危ない! 2 00:00:05,920 --> 00:00:07,860 チャグム様~! 3 00:00:07,860 --> 00:00:11,730 (聖導師)チャグム王子には 消えてもらわなければならない。➡ 4 00:00:11,730 --> 00:00:14,660 それが 帝のおぼし召しだ。 5 00:00:14,660 --> 00:00:17,300 (二ノ妃)この子に 魔物が取りついたからです。 6 00:00:17,300 --> 00:00:20,200 (聖導師)それは水の魔物であろう。 7 00:00:20,200 --> 00:00:23,100 (モン)名前は? バルサ。 8 00:00:23,100 --> 00:00:25,170 (ニノ妃) 私は あの子の命を守るためなら➡ 9 00:00:25,170 --> 00:00:27,310 どんなものでも差し出します!➡ 10 00:00:27,310 --> 00:00:30,140 私の命でも。 用心棒を引き受けましょう。 11 00:00:30,140 --> 00:00:32,080 (聖導師)あのバルサという者に➡ 12 00:00:32,080 --> 00:00:34,650 チャグム王子を託されたのですか? 13 00:00:34,650 --> 00:00:38,490 間もなく 王宮の狩人たちが 放たれましょう。 14 00:00:38,490 --> 00:00:40,420 何をしたって生き抜いてみろ。 15 00:00:40,420 --> 00:00:42,420 母の思いを無駄にするな。 16 00:00:44,660 --> 00:00:46,660 うっ! 17 00:00:48,830 --> 00:00:50,860 ≪(チャグム)バルサ~! 18 00:00:50,860 --> 00:00:53,000 逃げろ! 19 00:00:53,000 --> 00:00:55,200 うお~っ! ああっ! 20 00:00:58,340 --> 00:02:51,840 ♬~ 21 00:03:08,440 --> 00:03:14,140 (商人) これから運ぶのは高価な酒樽だ。 隙間なく積んである。 22 00:03:16,110 --> 00:03:18,150 子ども乗せんのは無理だな。 23 00:03:18,150 --> 00:03:21,980 この子は 自分の足で 十分 隊商についていけます。➡ 24 00:03:21,980 --> 00:03:24,450 もし 途中で へばるような事があれば➡ 25 00:03:24,450 --> 00:03:26,950 そこに置いていく事を誓います。 26 00:03:26,950 --> 00:03:29,860 そんなやつらに 大金払う必要ねえだろ!➡ 27 00:03:29,860 --> 00:03:31,830 俺らだけで十分だ! 28 00:03:31,830 --> 00:03:36,300 その方が 一人頭の取り分も増えて やりがいも増すってもんだ。 29 00:03:36,300 --> 00:03:39,200 そうだろ!? (一同)お~っ! 30 00:03:39,200 --> 00:03:42,100 この若者は こういう旅の経験があるのか? 31 00:03:42,100 --> 00:03:44,040 何だと? 32 00:03:44,040 --> 00:03:48,010 (スマル)いや そいつも 今回 初めて加えた。 33 00:03:48,010 --> 00:03:53,480 ならば 見極めてくれ。 その若者と この子と。 34 00:03:53,480 --> 00:03:55,820 面白え! 35 00:03:55,820 --> 00:03:59,650 だったら 今ここで斬り殺されても 文句は言えねえな! 36 00:03:59,650 --> 00:04:03,150 (一同)お~っ! 37 00:04:06,760 --> 00:04:09,430 いいだろう。 38 00:04:09,430 --> 00:04:14,130 バルサ。 自分の居場所を 自分で作ってこい。 39 00:04:37,790 --> 00:04:39,790 殺してやるよ! 40 00:04:45,470 --> 00:04:49,270 あんたが手塩にかけて育てた 息子か。 41 00:04:52,640 --> 00:04:54,580 娘だ。 42 00:04:54,580 --> 00:05:08,420 ♬~ 43 00:05:08,420 --> 00:05:10,360 何をしている。 44 00:05:10,360 --> 00:05:12,360 まだだ! 45 00:05:17,130 --> 00:05:21,000 自分の命を守る時に ためらうな! 46 00:05:21,000 --> 00:05:23,270 一瞬たりともだ! 47 00:05:23,270 --> 00:05:25,210 はい! 48 00:05:25,210 --> 00:05:40,620 ♬~ 49 00:05:40,620 --> 00:05:44,420 うっ うう…。 50 00:05:46,130 --> 00:05:49,800 うっ うっ…。 51 00:05:49,800 --> 00:06:11,920 ♬~ 52 00:06:11,920 --> 00:06:13,950 ううっ! 53 00:06:13,950 --> 00:06:45,120 ♬~ 54 00:06:45,120 --> 00:06:47,050 やあ~っ! 55 00:06:47,050 --> 00:06:54,800 ♬~ 56 00:06:54,800 --> 00:06:56,730 (ジン)うお~っ! 57 00:06:56,730 --> 00:07:07,740 ♬~ 58 00:07:07,740 --> 00:07:10,080 チャグム 逃げろ! 59 00:07:10,080 --> 00:07:12,010 やあ~っ! 60 00:07:12,010 --> 00:07:25,260 ♬~ 61 00:07:25,260 --> 00:07:28,100 やあっ! 62 00:07:28,100 --> 00:07:30,030 (骨が折れる音) 63 00:07:30,030 --> 00:07:41,640 ♬~ 64 00:07:41,640 --> 00:07:45,280 さすが 王宮の武人だ。 65 00:07:45,280 --> 00:07:48,120 腕の一本ぐらい すぐに捨てられるか。 66 00:07:48,120 --> 00:07:52,620 お前の腕は どう見ても 武人の槍だ。 67 00:07:52,620 --> 00:07:54,550 どこで磨いた? 68 00:07:54,550 --> 00:07:57,960 王宮とは無縁なところさ。 69 00:07:57,960 --> 00:08:02,230 俺たちは 帝の影だ。 影? 70 00:08:02,230 --> 00:08:06,730 お前を斬るのも運命だ。 悪く思うな。 71 00:08:06,730 --> 00:08:13,240 運命? 人殺しは人殺しだ! 72 00:08:13,240 --> 00:08:15,240 (2人)ああっ! 73 00:08:24,420 --> 00:08:26,450 バルサ! 74 00:08:26,450 --> 00:08:41,430 ♬~ 75 00:08:41,430 --> 00:08:43,770 はっ…。 76 00:08:43,770 --> 00:08:47,570 ああっ! うわ~っ! 77 00:08:49,580 --> 00:08:51,580 チャグム! 78 00:08:56,350 --> 00:08:59,550 早く 向こう岸まで渡るよ。 79 00:09:05,560 --> 00:09:07,560 バルサ! 80 00:09:12,730 --> 00:09:14,730 どこまで行くんだ? 81 00:09:17,070 --> 00:09:20,770 もう無理だ。 少し休もう。 82 00:09:24,580 --> 00:09:26,780 止まったら死ぬだけだ。 83 00:09:28,420 --> 00:09:30,450 それが嫌なら…➡ 84 00:09:30,450 --> 00:09:36,760 自分の力が 少しでもあるうちに動け! 85 00:09:36,760 --> 00:09:40,260 もう動けないのは バルサだろ! 86 00:09:54,610 --> 00:09:59,110 俺は お前が哀れでならない。 87 00:09:59,110 --> 00:10:02,450 私が哀れ? 88 00:10:02,450 --> 00:10:09,150 俺が お前の父親なら 絶対に こんな生き方はさせない。 89 00:10:11,790 --> 00:10:15,790 お前は 人を殺した事があるのか? 90 00:10:20,470 --> 00:10:27,810 たとえ 仕事とはいえ 人を殺すと➡ 91 00:10:27,810 --> 00:10:30,310 元に戻れなくなるぞ。 92 00:10:32,310 --> 00:10:34,310 (矢が飛んでくる音) うっ! 93 00:10:39,490 --> 00:10:41,820 盗賊だ! 94 00:10:41,820 --> 00:10:43,760 はっ! 95 00:10:43,760 --> 00:10:52,170 ♬~ 96 00:10:52,170 --> 00:10:56,500 スマル! この馬車を守れ! 97 00:10:56,500 --> 00:10:58,540 馬は お前に預ける! 98 00:10:58,540 --> 00:11:00,470 お前は 一人で逃げろ。 99 00:11:00,470 --> 00:11:02,610 えっ…。 はっ! 100 00:11:02,610 --> 00:11:15,120 ♬~ 101 00:11:15,120 --> 00:11:17,060 は~っ! 102 00:11:17,060 --> 00:11:47,050 ♬~ 103 00:11:47,050 --> 00:11:49,750 ≪(スマル)おっ あったぞ! 104 00:11:51,660 --> 00:11:53,590 ≪アハハハハハッ! 105 00:11:53,590 --> 00:11:56,830 ≪(スマル)この砂金を あの商人は密輸していたんだ。 106 00:11:56,830 --> 00:11:58,870 ≪ハッハッハッハッハッ! 107 00:11:58,870 --> 00:12:01,670 これで もう あんたも 用心棒には戻れねえな。 108 00:12:01,670 --> 00:12:06,640 その年だ。 こんだけあったら 死ぬまで楽に暮らせるぜ! 109 00:12:06,640 --> 00:12:10,340 (スマル)お前らも 盗賊には戻れねえな。 え? 110 00:12:12,110 --> 00:12:14,110 ああっ! ああっ! 111 00:12:26,130 --> 00:12:28,130 (スマル)はっ はっ! 112 00:12:39,670 --> 00:12:42,470 命を無駄にするなと言っただろ! 113 00:13:10,440 --> 00:13:12,440 う~っ! 114 00:13:58,150 --> 00:14:09,850 (泣き叫ぶ声) 115 00:14:36,990 --> 00:14:57,480 ♬~ 116 00:14:57,480 --> 00:14:59,410 (タンダ)バルサ…。 117 00:14:59,410 --> 00:15:09,590 ♬~ 118 00:15:09,590 --> 00:15:11,520 うっ! 119 00:15:11,520 --> 00:15:20,600 ♬~ 120 00:15:20,600 --> 00:15:22,600 うっ! 121 00:15:25,270 --> 00:15:30,110 (泣き叫ぶ声) 122 00:15:30,110 --> 00:16:12,090 ♬~ 123 00:16:12,090 --> 00:16:16,420 よう 目 覚めたか? 124 00:16:16,420 --> 00:16:18,420 タンダ…。 125 00:16:20,260 --> 00:16:22,200 ジグロは? 126 00:16:22,200 --> 00:16:24,600 記憶が混乱してるな。 127 00:16:24,600 --> 00:16:27,600 お前は 大ケガをして 森の中に倒れてたんだ。 128 00:16:30,470 --> 00:16:32,470 あっ 王子! 129 00:16:32,470 --> 00:16:35,780 うっ…。 落ち着け。 130 00:16:35,780 --> 00:16:38,280 どれだけ 傷があったと思ってるんだ。 131 00:16:38,280 --> 00:16:41,610 ほら あの子が教えてくれなければ➡ 132 00:16:41,610 --> 00:16:45,120 お前は今頃死んでたよ。 133 00:16:45,120 --> 00:16:47,050 チャグム…。 134 00:16:47,050 --> 00:16:50,290 どうして ここが分かった? 135 00:16:50,290 --> 00:16:54,630 眠りながら バルサが言ったのだ。 136 00:16:54,630 --> 00:16:56,660 言われたとおりに行ったら➡ 137 00:16:56,660 --> 00:16:59,160 ここに たどりついたのだ。 138 00:17:04,740 --> 00:17:08,910 ところで 王子というのは どういう事なんだ? 139 00:17:08,910 --> 00:17:15,580 大丈夫。 タンダは… 私の味方だ。 140 00:17:15,580 --> 00:17:17,520 呪術師だ。 141 00:17:17,520 --> 00:17:20,420 といっても まだまだ修業中の身だがね。 142 00:17:20,420 --> 00:17:23,460 ここは もともと ヤクーの呪術師が 住んでる家だった。 143 00:17:23,460 --> 00:17:25,760 俺は その弟子だ。 144 00:17:25,760 --> 00:17:28,800 ヤクーというのは 先住民か? 145 00:17:28,800 --> 00:17:33,100 そうだよ。 ヨゴ人が海を渡ってくるまで➡ 146 00:17:33,100 --> 00:17:36,140 ここには ヤクーだけが住んでいた。 147 00:17:36,140 --> 00:17:38,640 俺にも その血は流れてる。 148 00:18:04,100 --> 00:18:08,900 (トロガイ)パラダ パラダ パラダ…。 149 00:18:08,900 --> 00:18:11,200 パラダ~! 150 00:18:17,410 --> 00:18:31,210 ♬~ 151 00:18:42,100 --> 00:18:44,770 (シュガ)大丈夫か!? バカタレ! 152 00:18:44,770 --> 00:18:47,610 私は今 ヨナ・ロ・ガイと 話をしていたんだ! 153 00:18:47,610 --> 00:18:51,440 ヨ… ヨナロ? ナユグの水の民だ! 154 00:18:51,440 --> 00:18:53,480 やっと 出てきてくれたというのに➡ 155 00:18:53,480 --> 00:18:55,620 なんて事してくれたんだ! 156 00:18:55,620 --> 00:19:00,390 足を滑らせたのかと…。 バカタレ! 157 00:19:00,390 --> 00:19:03,890 あの 呪術師のトロガイに会いたくて ここまで来たんだ。 158 00:19:03,890 --> 00:19:08,730 お前が王宮の星読 名前は 何といったっけ? 159 00:19:08,730 --> 00:19:11,760 シュガだ。 160 00:19:11,760 --> 00:19:14,600 シュガよ。 161 00:19:14,600 --> 00:19:20,910 …で 誰が一体 その魔物に 取りつかれたというんだい? 162 00:19:20,910 --> 00:19:25,580 それが 第2王子だ。 163 00:19:25,580 --> 00:19:27,510 だろうな。 164 00:19:27,510 --> 00:19:31,080 二ノ妃が命懸けで 私に文をよこすくらいだ。 165 00:19:31,080 --> 00:19:33,750 二ノ妃が あなたに? 166 00:19:33,750 --> 00:19:36,790 お前は その話を聞いて 来たんじゃないのか? 167 00:19:36,790 --> 00:19:40,530 いや 私は ただ ヤクーの言い伝えを知りたいと。 168 00:19:40,530 --> 00:19:42,760 それには あなたが一番だと思って。 169 00:19:42,760 --> 00:19:47,100 お前から殺気を感じないから おかしいと思ったよ。 170 00:19:47,100 --> 00:19:49,800 殺気? ついてきな。 171 00:19:55,440 --> 00:19:57,380 (シュガ)どこへ行く? 172 00:19:57,380 --> 00:20:01,950 既に 2つの卵が ナユグから この世に産み落とされた。 173 00:20:01,950 --> 00:20:03,980 卵? 何の事だ? 174 00:20:03,980 --> 00:20:06,790 水の民から聞いた話だよ。 175 00:20:06,790 --> 00:20:08,720 その 卵というのは? 176 00:20:08,720 --> 00:20:13,660 分かりやすく言えば 精霊の卵だ。 (シュガ)精霊の卵? 177 00:20:13,660 --> 00:20:18,460 (トロガイ)その卵が狙われているのさ。 178 00:20:23,800 --> 00:20:26,310 これは? 179 00:20:26,310 --> 00:20:31,810 体を2つに引き裂かれた ヤクーの子どもだ。 180 00:20:31,810 --> 00:20:35,650 この世に産み落とされた 2つの卵のうち➡ 181 00:20:35,650 --> 00:20:39,490 一つを宿していた。 182 00:20:39,490 --> 00:20:44,160 その卵が 食われちまったという訳さ。 183 00:20:44,160 --> 00:20:49,330 待ってくれ よく分からないんだが…。 184 00:20:49,330 --> 00:20:52,530 それじゃ もう一つの卵は…。 185 00:20:54,170 --> 00:20:58,040 ヤクーたちは昔から 目に見える普通の世とは別に➡ 186 00:20:58,040 --> 00:21:00,970 目に見えない もう一つの世があると信じている。 187 00:21:00,970 --> 00:21:05,440 それが ナユグだ。 死者の魂が行く所? 188 00:21:05,440 --> 00:21:07,780 いいや ナユグというのは➡ 189 00:21:07,780 --> 00:21:10,280 そういう あの世の事では ないんだ。 190 00:21:10,280 --> 00:21:15,450 ナユグというのは どこにいても この世界と重なり合っていて➡ 191 00:21:15,450 --> 00:21:18,490 表と裏のように 支え合っているんだ。 192 00:21:18,490 --> 00:21:20,630 分かりやすく言うと➡ 193 00:21:20,630 --> 00:21:23,460 魔物や精霊の住む世だ。 194 00:21:23,460 --> 00:21:25,400 そんな世があるのか? 195 00:21:25,400 --> 00:21:27,330 見えなくともある。 196 00:21:27,330 --> 00:21:31,330 人が魔物や精霊を感じるのは ナユグがあるからなんだ。 197 00:21:33,140 --> 00:21:38,810 さっ あとは このカンクイというキノコを 最後に入れて➡ 198 00:21:38,810 --> 00:21:41,650 山菜鍋の出来上がりだ! 199 00:21:41,650 --> 00:21:44,150 さあ 召し上がれ。 200 00:21:44,150 --> 00:21:48,450 もしかしたら この おいしさも ナユグから来ているのかもしれない。 201 00:21:50,020 --> 00:21:56,720 その ナユグと私の事が どう関わっているんだ? 202 00:22:00,630 --> 00:22:06,270 ナユグの ある生き物が卵を産むと ヤクーたちは考えてきた。 卵? 203 00:22:06,270 --> 00:22:11,070 その生き物は なぜか 卵を…。 204 00:22:14,010 --> 00:22:16,710 人間の子どもに産み付けるんだ。 205 00:22:19,820 --> 00:22:23,290 その生き物を ニュンガ・ロ・イムと呼ぶ。 206 00:22:23,290 --> 00:22:26,130 水の精霊だ。 207 00:22:26,130 --> 00:22:29,030 それじゃあ チャグムには➡ 208 00:22:29,030 --> 00:22:34,000 その精霊の卵が 産み付けられたっていうのか? 209 00:22:34,000 --> 00:22:40,970 でもね ヤクーたちは ニュンガ・ロ・イムを とても大切に思っていたんだ。 210 00:22:40,970 --> 00:22:43,640 ニュンガ・ロ・イムに 卵を産み付けられた子は➡ 211 00:22:43,640 --> 00:22:47,810 精霊の守り人といわれて 大事に守られたんだ。 212 00:22:47,810 --> 00:22:50,510 精霊の守り人? 213 00:22:53,150 --> 00:22:55,150 チャグムが…。 214 00:22:57,020 --> 00:23:00,890 嘆かわしい事だよ。 215 00:23:00,890 --> 00:23:04,690 一体 この子どもは 何に殺されたというのだ? 216 00:23:08,100 --> 00:23:14,270 うっとうしい猟犬が来たねえ。 猟犬? 217 00:23:14,270 --> 00:23:18,140 足音を消したつもりでも➡ 218 00:23:18,140 --> 00:23:22,340 においは消せないんだよ。 219 00:23:23,980 --> 00:23:26,180 うお~っ! 220 00:23:29,620 --> 00:23:31,560 べ~。 221 00:23:31,560 --> 00:23:41,970 ♬~ 222 00:23:41,970 --> 00:23:44,800 あっ! (トロガイ)ああ~っ! 223 00:23:44,800 --> 00:23:46,740 あ…。 224 00:23:46,740 --> 00:23:58,820 ♬~ 225 00:23:58,820 --> 00:24:02,790 うっ あ… ああっ あ~っ! 226 00:24:02,790 --> 00:24:07,090 ああっ! はあはあ… あ~っ! 227 00:24:12,360 --> 00:24:15,940 ハハハハハハハッ! 228 00:24:15,940 --> 00:24:19,770 美しい泥人形には トゲがあるんだよ。 229 00:24:19,770 --> 00:24:25,770 このトロガイを狩ろうとするなら 目くらましぐらい覚えておきな。 230 00:24:28,110 --> 00:24:34,810 帝は まさか 王子も殺す気じゃないだろうね? 231 00:24:41,630 --> 00:24:45,300 (聖導師) チャグム王子と その用心棒は➡ 232 00:24:45,300 --> 00:24:50,640 今も 森のどこかに 潜んでいるものと思われます。 233 00:24:50,640 --> 00:24:52,670 すぐに追っ手を増やし…。 234 00:24:52,670 --> 00:24:55,810 その者は 女であると申したな。 235 00:24:55,810 --> 00:24:57,740 恐れながら申し上げます! 236 00:24:57,740 --> 00:25:01,080 その女に 負けたのではありません! 237 00:25:01,080 --> 00:25:03,020 水にやられたのです。 238 00:25:03,020 --> 00:25:05,020 控えよ。 239 00:25:07,950 --> 00:25:11,090 魔物のせいだと➡ 240 00:25:11,090 --> 00:25:13,390 そう申したいのか? 241 00:25:18,600 --> 00:25:21,430 星読のシュガが お目通りを願っております。 242 00:25:21,430 --> 00:25:24,270 (聖導師)シュガが? なぜ ここに? 243 00:25:24,270 --> 00:25:27,310 手負いの狩人を連れてございます。 244 00:25:27,310 --> 00:25:30,010 通せ! 陛下…。 245 00:25:37,820 --> 00:25:40,290 シュガ! (シュガ)お目通りかない➡ 246 00:25:40,290 --> 00:25:44,790 恐悦至極に存じます! 247 00:25:44,790 --> 00:25:47,630 この者は しびれ薬にやられておりますが➡ 248 00:25:47,630 --> 00:25:49,560 命に別状はございません。 249 00:25:49,560 --> 00:25:51,500 何をしておった? シュガ。 250 00:25:51,500 --> 00:25:55,500 ヤクーの呪術師に会っておりました。 251 00:25:55,500 --> 00:26:02,580 陛下 第2王子に宿ったものは 魔物ではございません。 252 00:26:02,580 --> 00:26:07,880 それは ニュンガ・ロ・イムの卵でございます! 253 00:26:09,750 --> 00:26:13,620 ニュンガ・ロ・イムとは水の精霊で 100年に一度 卵を産みます。 254 00:26:13,620 --> 00:26:17,260 その卵は 決して 汚れたものではございません。 255 00:26:17,260 --> 00:26:21,930 むしろ 守るべきものです。➡ 256 00:26:21,930 --> 00:26:23,860 それを宿した第2王子は➡ 257 00:26:23,860 --> 00:26:26,800 皆で守らなければならぬもので ございます。 258 00:26:26,800 --> 00:26:30,800 さもなくば この国は 大干ばつに見舞われます! 259 00:26:33,540 --> 00:26:39,040 陛下のお力で 何とぞ チャグム王子をお守り下さい! 260 00:26:41,110 --> 00:26:43,620 申し訳ございません! 261 00:26:43,620 --> 00:26:47,490 この者に ヤクーの呪術師と会い➡ 262 00:26:47,490 --> 00:26:52,120 その言い分を調べろと命じたのは この私です。➡ 263 00:26:52,120 --> 00:26:57,800 それは 星読の記録のために すぎませんでしたが➡ 264 00:26:57,800 --> 00:27:02,640 この者は 一途なゆえに この国を思い➡ 265 00:27:02,640 --> 00:27:05,400 出過ぎた事を申し上げたに すぎません。 266 00:27:05,400 --> 00:27:09,580 何とぞ お許し下さいませ! 267 00:27:09,580 --> 00:27:31,960 ♬~ 268 00:27:31,960 --> 00:27:35,270 分かっておる。 269 00:27:35,270 --> 00:27:38,570 だが そのような いとまはないぞ 聖導師。 270 00:27:42,040 --> 00:27:48,240 清めねばならぬ者を これ以上 増やすな。 271 00:27:50,820 --> 00:27:52,820 (シュガ)申し訳ございませんでした! 272 00:27:52,820 --> 00:27:57,290 聖導師様に命を救われました。 (聖導師)シュガよ…。 273 00:27:57,290 --> 00:28:01,590 他言すれば 命はないと言ったはずだぞ。 274 00:28:14,710 --> 00:28:20,910 トルガル帝に仕えた 初代聖導師 ナナイの残した➡ 275 00:28:20,910 --> 00:28:23,420 手記がある。 276 00:28:23,420 --> 00:28:25,920 ナナイ大聖導師の手記…。 277 00:28:25,920 --> 00:28:30,790 ナナイ大聖導師は それを自ら封印し➡ 278 00:28:30,790 --> 00:28:34,260 誰にも解く事を禁じた。 279 00:28:34,260 --> 00:28:41,770 それを 星読ノ塔の地下に 隠したのだ。➡ 280 00:28:41,770 --> 00:28:46,440 建国神話は光であるとすれば➡ 281 00:28:46,440 --> 00:28:55,110 そこに書かれているものは 恐らく この国の影であろう。 282 00:28:55,110 --> 00:29:01,920 シュガよ それを読み解いてみよ。 283 00:29:01,920 --> 00:29:04,220 はい! 284 00:29:04,220 --> 00:29:16,570 (鐘の音) 285 00:29:16,570 --> 00:30:12,690 ♬~ 286 00:30:12,690 --> 00:30:14,660 うっ! 287 00:30:14,660 --> 00:30:41,720 ♬~ 288 00:30:41,720 --> 00:30:45,990 古代ヨゴ文字か…。 289 00:30:45,990 --> 00:30:49,330 これは大変だな。 290 00:30:49,330 --> 00:30:52,130 (戸が閉まる音) 291 00:30:56,500 --> 00:31:00,010 (戸をたたく音) おい。 292 00:31:00,010 --> 00:31:03,440 (戸を強く たたく音) おい! 中に人がいるぞ! 293 00:31:03,440 --> 00:31:07,240 ≪(シュガ)誰か! 誰か~! 294 00:31:17,990 --> 00:31:38,640 ♬~ 295 00:31:38,640 --> 00:31:40,640 (骨を鳴らす音) 296 00:31:48,320 --> 00:31:51,160 これは ナージの骨だ。 297 00:31:51,160 --> 00:31:54,990 今みたいに カラカラと鳴らして通るんだよ。 298 00:31:54,990 --> 00:31:59,160 どうして 鳥の骨なんかに 触れなければならない? 299 00:31:59,160 --> 00:32:02,070 ヤクーの魔よけだよ。 魔よけ? 300 00:32:02,070 --> 00:32:04,970 ほら いちいち おじけづくんじゃないよ。 301 00:32:04,970 --> 00:32:07,610 今のあんたに ぴったりだろ? 302 00:32:07,610 --> 00:32:09,540 あっ 今のあんたじゃ➡ 303 00:32:09,540 --> 00:32:11,780 逆に よけられちまうかもしれないね。 304 00:32:11,780 --> 00:32:13,710 何!? 余計な事を言うな。 305 00:32:13,710 --> 00:32:15,650 お前は 彼を守るのが役目だろ。 306 00:32:15,650 --> 00:32:18,650 守るのと お守りすんのは 違うんだよ。 307 00:32:18,650 --> 00:32:21,950 精霊の卵だか 化け物だか 知らないけど➡ 308 00:32:21,950 --> 00:32:25,290 そんなものは怖がらずに 笑い飛ばしてやればいいんだ。 309 00:32:25,290 --> 00:32:28,330 さあ 早く通りな。 お前が先に行け! 310 00:32:28,330 --> 00:32:30,800 痛っ! 何をすんだ!? 傷が開くじゃないか! 311 00:32:30,800 --> 00:32:32,730 笑い飛ばせ! 何!? 312 00:32:32,730 --> 00:32:34,670 ハハハッ バルサの負けだな。 313 00:32:34,670 --> 00:32:37,670 大したもんだ。 さすがは一国の…。 タンダ。 314 00:32:37,670 --> 00:32:39,810 今 王子と言おうとしたね? 315 00:32:39,810 --> 00:32:41,840 どこで誰が聞いてるか 分かんないんだよ。 316 00:32:41,840 --> 00:32:45,040 結局 口にしたのは お前だけどね。 317 00:32:48,480 --> 00:32:51,150 (骨を鳴らす音) 行くぞ! 318 00:32:51,150 --> 00:33:00,960 ♬~ 319 00:33:00,960 --> 00:33:06,600 ♬「ナージ 飛べ飛べ」 320 00:33:06,600 --> 00:33:12,470 ♬「海まで飛べば」 321 00:33:12,470 --> 00:33:15,110 ♬「雨降り」 322 00:33:15,110 --> 00:33:18,010 ♬「稲穂は」 323 00:33:18,010 --> 00:33:23,280 ♬「すくすく育つ」 324 00:33:23,280 --> 00:33:28,150 それは歌か? そうだよ。 ヤクーの歌だ。 325 00:33:28,150 --> 00:33:31,160 俺のじいさんが ヤクーだったんだが➡ 326 00:33:31,160 --> 00:33:33,930 昔に聞いたのを思い出してね。 327 00:33:33,930 --> 00:33:36,830 あのトロガイからは 聞いた事がないけどね。 328 00:33:36,830 --> 00:33:39,460 (物音) 329 00:33:39,460 --> 00:33:42,800 (ニナ)あっ! 330 00:33:42,800 --> 00:33:45,140 ニナ! 331 00:33:45,140 --> 00:33:47,640 薬草のおじさん…。 332 00:33:47,640 --> 00:33:49,570 かと思って…。 333 00:33:49,570 --> 00:33:52,810 脅かして ごめんね。 ちょうど よかった。 334 00:33:52,810 --> 00:33:55,310 今から ニナの家に行こうと してたんだ。 335 00:33:55,310 --> 00:33:59,820 え? ほら。 ありがとう。 336 00:33:59,820 --> 00:34:02,520 ニナのおじいちゃんに 聞きたい事があってね。 337 00:34:06,430 --> 00:34:08,760 おう タンダ! おう。 338 00:34:08,760 --> 00:34:10,700 タンダさん 後で寄ってってよ! 339 00:34:10,700 --> 00:34:13,270 はい 分かりました。 340 00:34:13,270 --> 00:34:15,200 タンダ この間 薬草ありがとな。 341 00:34:15,200 --> 00:34:17,770 調子は? 調子いいぞ。 よかった。 342 00:34:17,770 --> 00:34:21,440 (子どもたち)お土産は? あるよ。 343 00:34:21,440 --> 00:34:24,110 (ニナ) おじいちゃん お客さんだよ! 344 00:34:24,110 --> 00:34:26,610 (ノウヤ)何? ニナ。 どうした? 345 00:34:26,610 --> 00:34:29,280 あっ お客さん 来たよ! お客さん? 346 00:34:29,280 --> 00:34:32,780 うん。 ほら。 347 00:34:32,780 --> 00:34:37,460 お邪魔します ノウヤさん。 タンダ! 久しぶりじゃないか! 348 00:34:37,460 --> 00:34:39,390 どうしてた? 相変わらずです。 349 00:34:39,390 --> 00:34:42,330 薬草を採って 暮らしてます。 アハハハッ そうか。 350 00:34:42,330 --> 00:34:45,200 さあさあ 上がれ! 座って。 351 00:34:45,200 --> 00:34:48,700 俺の友人で 旅の親子も一緒なんです。 352 00:34:50,640 --> 00:34:53,670 親子? 353 00:34:53,670 --> 00:34:55,810 2人は放浪の歌い手なんです。 354 00:34:55,810 --> 00:34:57,840 あの この槍は踊るための。 355 00:34:57,840 --> 00:35:02,580 おお~っ! 旅芸人の親子か! 356 00:35:02,580 --> 00:35:05,480 それはそれは…。 357 00:35:05,480 --> 00:35:09,760 ヤクーの村へ ようこそ。 ハハハハッ。 358 00:35:09,760 --> 00:35:14,590 よかったら 歌をひとつ 聞かせてもらえませんか? 359 00:35:14,590 --> 00:35:18,430 おい みんな! 歌を聞かせて下さるそうだ。 360 00:35:18,430 --> 00:35:21,770 いえ 私は 踊るだけなので…。 361 00:35:21,770 --> 00:35:24,600 歌は この子が歌います。 362 00:35:24,600 --> 00:35:28,770 ほう…。 ハハハハハハッ。 363 00:35:28,770 --> 00:35:31,810 あの 2人は ヤクーの伝説について 調べてるんです。 364 00:35:31,810 --> 00:35:33,950 歌になるような。 365 00:35:33,950 --> 00:35:36,980 おじいちゃんに聞きたい事って それ? そうだよ。 366 00:35:36,980 --> 00:35:40,620 ノウヤさん。 ノウヤさんのおじいさんと 俺のひいひいじいさんって➡ 367 00:35:40,620 --> 00:35:42,650 親しかったんですよね? おう。 368 00:35:42,650 --> 00:35:45,960 あんたの じいさんが トウミ村へ移るまでは➡ 369 00:35:45,960 --> 00:35:48,790 わしらは みんな 仲がよかったよ。 370 00:35:48,790 --> 00:35:51,790 さあさあ 座って 座って。 371 00:35:54,970 --> 00:36:00,740 それで じいさんから聞いた話を 思い出したんですが…。 おう。 372 00:36:00,740 --> 00:36:04,410 ノウヤさんのお父さんのお兄さんが 子どもの頃➡ 373 00:36:04,410 --> 00:36:08,750 ニュンガ・ロ・イムの卵を 産み付けられたとか。 374 00:36:08,750 --> 00:36:11,750 その時のお話を聞いてませんか? 375 00:36:15,920 --> 00:36:18,260 その話か…。 376 00:36:18,260 --> 00:36:20,590 私 聞いてる! え? 377 00:36:20,590 --> 00:36:23,930 去年 ひいおばあちゃんが死ぬ前に 話してくれたの。 378 00:36:23,930 --> 00:36:28,600 本当か? うん。 そうか…。 379 00:36:28,600 --> 00:36:33,940 わしのおふくろは 村の語り部の娘だったから➡ 380 00:36:33,940 --> 00:36:39,740 その話を死ぬ前に ニナに語り継ごうとしたのか。 381 00:36:39,740 --> 00:36:43,440 ニナ その話を聞かせてくれないか? 382 00:36:47,290 --> 00:36:54,060 ニナ お前は語り部を継いだのだ。 聞かせておやり。 383 00:36:54,060 --> 00:36:57,000 うん。 (ノウヤ)さあさあ。 384 00:36:57,000 --> 00:36:59,870 さあさあ。 だけど…➡ 385 00:36:59,870 --> 00:37:05,400 聞いたんだけどね 私には よく分からないの。 386 00:37:05,400 --> 00:37:08,200 聞いたまま 聞かせてくれればいいんだ。 387 00:37:15,750 --> 00:37:25,920 あのね ニュンガ・ロ・イムは 雲を作る水の精霊なんだって。 388 00:37:25,920 --> 00:37:32,600 でもね 100年に一度 人間の子どもに卵を産んで➡ 389 00:37:32,600 --> 00:37:36,770 死んでしまうの。 390 00:37:36,770 --> 00:37:41,640 だから ヤクーの人たちは ちゃんと卵がかえって➡ 391 00:37:41,640 --> 00:37:47,780 新しい精霊が また 雲を吐いてくれるように➡ 392 00:37:47,780 --> 00:37:53,780 その卵を抱いた子どもが 卵を産むまで守る事にしたの。 393 00:37:58,960 --> 00:38:07,400 だけどね 鳥の卵を蛇が狙うみたいに➡ 394 00:38:07,400 --> 00:38:10,440 精霊の卵を狙って➡ 395 00:38:10,440 --> 00:38:14,240 卵食いのラルンガが やって来るんだって。 396 00:38:20,910 --> 00:38:22,910 ラルンガ? 397 00:38:26,720 --> 00:38:33,260 おじいちゃんのお父さんの お兄さんも➡ 398 00:38:33,260 --> 00:38:37,100 その ラルンガに引き裂かれて➡ 399 00:38:37,100 --> 00:38:39,600 死んじゃったんだって。 400 00:38:42,770 --> 00:38:45,270 真っ二つに。 401 00:38:47,640 --> 00:38:53,110 それで 卵を食べられちゃったの。 402 00:38:53,110 --> 00:39:13,110 ♬~ 403 00:39:15,070 --> 00:39:17,740 チャグム! 404 00:39:17,740 --> 00:39:23,240 何を言っているのだ! 何なのだ! 405 00:39:23,240 --> 00:39:28,240 みんな 何を言ってるのか 分からないよ! 406 00:39:30,020 --> 00:39:34,850 私は神の子だ! そうじゃないのか!? 407 00:39:34,850 --> 00:39:38,260 そう教えられてきたのだ! 408 00:39:38,260 --> 00:39:40,190 何なのだ! 409 00:39:40,190 --> 00:39:42,930 何のために生まれてきたのだ! 410 00:39:42,930 --> 00:39:46,770 化け物の卵を産むためか!? 411 00:39:46,770 --> 00:39:50,600 化け物に殺されるためか!? 412 00:39:50,600 --> 00:39:55,470 だったら 今すぐ 殺してみろ! 413 00:39:55,470 --> 00:39:59,940 私を殺せ! 殺してみろ! 414 00:39:59,940 --> 00:40:02,980 殺せ! 殺せ! 415 00:40:02,980 --> 00:40:06,620 離せ! 無礼者! 416 00:40:06,620 --> 00:40:22,970 ♬~ 417 00:40:22,970 --> 00:40:25,800 (二ノ妃)必ず生きて➡ 418 00:40:25,800 --> 00:40:28,640 お前の願いをかなえなさい。 419 00:40:28,640 --> 00:40:31,140 母上…。 420 00:40:34,980 --> 00:40:38,680 だったら 今すぐ 殺してみろ! 421 00:40:47,490 --> 00:41:09,110 (泣き叫ぶ声) 422 00:41:09,110 --> 00:41:24,130 ♬~ 423 00:41:24,130 --> 00:41:26,430 一体 何だというのだ? 424 00:41:28,000 --> 00:41:31,800 その槍で私にかかってきな。 425 00:41:31,800 --> 00:41:36,470 どうして そんな事をしなければ ならないんだ! 426 00:41:36,470 --> 00:41:40,270 私を化け物だと思って 打ちのめしてごらんよ。 427 00:41:41,980 --> 00:41:44,650 昨日の勢いは どうした? 428 00:41:44,650 --> 00:41:47,690 化け物に 「殺せ!」と叫んでたじゃないか。 429 00:41:47,690 --> 00:41:51,160 神様が守ってくれるんだろ? 侮るな! 430 00:41:51,160 --> 00:41:54,660 武術の心得ぐらい あるんだ! 431 00:41:58,030 --> 00:41:59,960 あ~っ! 432 00:41:59,960 --> 00:42:03,600 へえ それが心得か。 433 00:42:03,600 --> 00:42:06,500 王宮ってとこは 随分 楽なとこなんだね。 434 00:42:06,500 --> 00:42:09,470 私には踊ってるようにしか 見えないよ。 435 00:42:09,470 --> 00:42:20,050 ♬~ 436 00:42:20,050 --> 00:42:21,990 あ~っ! 437 00:42:21,990 --> 00:42:23,990 やあっ! 438 00:42:23,990 --> 00:42:34,670 ♬~ 439 00:42:34,670 --> 00:42:38,300 お前が生まれてきたのは➡ 440 00:42:38,300 --> 00:42:40,300 今 ここで生きるためだ! 441 00:42:43,810 --> 00:42:47,310 生きてる事を恐れるな。 442 00:42:47,310 --> 00:42:50,010 それが 一番恐ろしい魔物だ。 443 00:42:54,990 --> 00:42:58,490 何があっても生きろ。 444 00:42:58,490 --> 00:43:01,930 何があっても➡ 445 00:43:01,930 --> 00:43:06,100 私がお前を必ず守る! 446 00:43:06,100 --> 00:43:13,840 (泣き声) 447 00:43:13,840 --> 00:43:28,120 ♬~ 448 00:43:28,120 --> 00:43:31,620 さあ 立て。 449 00:43:31,620 --> 00:43:33,660 立って戦え! 450 00:43:33,660 --> 00:43:48,470 ♬~ 451 00:43:48,470 --> 00:43:50,410 ああっ! 452 00:43:50,410 --> 00:43:52,410 やあっ! 453 00:44:05,960 --> 00:44:12,100 (足音) 454 00:44:12,100 --> 00:44:14,100 聖導師…。 455 00:44:15,770 --> 00:44:17,700 まさか…! いいえ。 456 00:44:17,700 --> 00:44:21,270 チャグム王子は まだ見つかっておりません。 457 00:44:21,270 --> 00:44:25,570 まだ ご存命のはずです。 458 00:44:28,050 --> 00:44:29,980 では 何用です? 459 00:44:29,980 --> 00:44:32,450 帝のお許しが出ました。 460 00:44:32,450 --> 00:44:37,450 これより しばらくは 一ノ宮に お移り下さい。 461 00:44:39,120 --> 00:44:41,320 私は ここで結構です。 462 00:44:45,000 --> 00:44:48,300 どこにいても同じです。 463 00:44:48,300 --> 00:44:54,110 私には もう チャグムのいなくなった この王宮は➡ 464 00:44:54,110 --> 00:44:56,110 ただの無です。 465 00:45:04,080 --> 00:45:08,250 チャグム王子が生きておられる世は➡ 466 00:45:08,250 --> 00:45:14,050 それほど小さな世では ないのかもしれません。 467 00:45:17,960 --> 00:45:20,600 どういう事です? 468 00:45:20,600 --> 00:45:26,400 ここに閉じ籠もっていても 何も始まりません。 469 00:45:52,660 --> 00:45:57,140 (戸をたたく音) 470 00:45:57,140 --> 00:46:00,040 いるぞ。 471 00:46:00,040 --> 00:46:02,040 シュガだ。 472 00:46:04,240 --> 00:46:06,740 (シュガ)中にいるぞ! おい! 473 00:46:08,910 --> 00:46:10,850 (ガカイ)おう シュガ。 474 00:46:10,850 --> 00:46:13,080 ガカイさん ここを開けて下さい! 475 00:46:13,080 --> 00:46:15,920 開けられないんだよ。 え? 476 00:46:15,920 --> 00:46:20,090 お前は 王宮から追放されたんだよ。 477 00:46:20,090 --> 00:46:25,430 それ以上 余計な事をしないように そこに隠されたのさ。 478 00:46:25,430 --> 00:46:29,100 そんなバカな! 聖導師様が そう言ったんですか!? 479 00:46:29,100 --> 00:46:32,600 そうじゃなかったら お前は どうして そこにいる? 480 00:46:32,600 --> 00:46:35,640 聖導師様も酷な事をするよなあ。 481 00:46:35,640 --> 00:46:39,140 生きたまま墓に送るなんてな。 482 00:46:47,620 --> 00:46:52,490 ガカイさん お願いです。 水を… 水だけでもくれませんか? 483 00:46:52,490 --> 00:46:54,790 せめて あれを読み解く間だけでも! 484 00:46:54,790 --> 00:46:57,300 お前は死ぬと分かっていても あれが読みたいのか? 485 00:46:57,300 --> 00:47:01,570 読みたい。 お願いです! 486 00:47:01,570 --> 00:47:05,070 よし 分かった。 487 00:47:05,070 --> 00:47:08,740 俺と取り引きしようか。 ≪(シュガ)取り引き? 488 00:47:08,740 --> 00:47:11,780 そこで読み解いた事を 俺に教えろ。 489 00:47:11,780 --> 00:47:17,420 教えてくれた分だけ 水と食い物を差し入れてやる。 490 00:47:17,420 --> 00:47:20,250 お前も そのまま くたばりたくはないだろ。 491 00:47:20,250 --> 00:47:24,590 そのうち 俺が聖導師になったら そこから出してやってもいい。 492 00:47:24,590 --> 00:47:26,590 どうだ? 493 00:47:31,930 --> 00:47:35,800 それを知る覚悟が あなたには あるんですか? 494 00:47:35,800 --> 00:47:37,800 え? 495 00:47:37,800 --> 00:47:41,270 ここに書いてあるのは この国の影➡ 496 00:47:41,270 --> 00:47:45,270 いや… 暗闇だ。 497 00:47:50,980 --> 00:47:56,820 (帝)聖導師。 狩人たちを ヤクーのいるところに放て。 498 00:47:56,820 --> 00:47:59,290 ヤクーの村に? 499 00:47:59,290 --> 00:48:03,160 (帝)下々の者は よほど その呪術者とやらを➡ 500 00:48:03,160 --> 00:48:07,030 信じておるらしい。 501 00:48:07,030 --> 00:48:10,730 その女の用心棒とやらも 同じであろう。 502 00:48:12,740 --> 00:48:19,080 早速 ヤクーの村を くまなく当たらせます。 503 00:48:19,080 --> 00:48:23,280 もし チャグムがいる村があれば…。 504 00:48:31,590 --> 00:48:34,090 その村ごと清めよ。 505 00:48:36,260 --> 00:48:40,430 それを ほかの下々に どう伝えるかは➡ 506 00:48:40,430 --> 00:48:43,230 お前のよきに計らえ。 507 00:48:45,940 --> 00:48:50,440 弟子をかばった 知恵者の そなたなら➡ 508 00:48:50,440 --> 00:48:53,140 造作もなかろう。 509 00:48:57,950 --> 00:48:59,950 はっ。 510 00:49:02,220 --> 00:49:04,220 帰るわよ。 511 00:49:11,730 --> 00:49:13,660 お先にね~。 は~い。 512 00:49:13,660 --> 00:49:15,860 精が出るわね。 513 00:49:21,740 --> 00:49:23,740 ちょっと尋ねるが。 514 00:49:25,410 --> 00:49:30,280 この辺りで 槍を持った女を 見かけた事はないか? 515 00:49:30,280 --> 00:49:33,080 あなたは…? 516 00:49:33,080 --> 00:49:36,950 私は その人の恋人だ。 517 00:49:36,950 --> 00:49:41,450 会いたくて会いたくて たまらないのだ。 518 00:49:50,270 --> 00:49:54,770 あ~あ~ 随分やられたな。 519 00:49:54,770 --> 00:49:58,640 手加減を知らない女だ。 520 00:49:58,640 --> 00:50:03,110 バルサは どうして あんなに強いのだ? 521 00:50:03,110 --> 00:50:08,610 バルサは強いんじゃないよ。 弱いのが嫌いなんだ。 522 00:50:13,290 --> 00:50:19,100 弱いと生きられなかったからね。 523 00:50:19,100 --> 00:50:23,000 誰かと約束をして 人を助けてると言った。 524 00:50:23,000 --> 00:50:26,000 そんな話を聞いたのか。 525 00:50:26,000 --> 00:50:28,140 それはね ジグロの事だよ。 526 00:50:28,140 --> 00:50:30,070 ジグロ? 527 00:50:30,070 --> 00:50:32,640 バルサを育てた カンバルの武人だ。 528 00:50:32,640 --> 00:50:35,150 ジグロとバルサは旅ばかりしていたが➡ 529 00:50:35,150 --> 00:50:38,180 いつの間にか この トロガイのいた 小屋に住み着いて➡ 530 00:50:38,180 --> 00:50:40,820 槍の鍛錬をするようになったんだ。 531 00:50:40,820 --> 00:50:44,990 その時に 俺とも知り合ったんだよ。 532 00:50:44,990 --> 00:50:46,990 うう~っ! 533 00:50:48,860 --> 00:50:53,560 ジグロの教え方は それこそ容赦なかったからね。 534 00:50:56,500 --> 00:50:59,000 うっ! あっ! 535 00:50:59,000 --> 00:51:10,650 ♬~ 536 00:51:10,650 --> 00:51:16,120 大丈夫? ああっ! 537 00:51:16,120 --> 00:51:20,790 ごめん。 ううん! 538 00:51:20,790 --> 00:51:24,630 俺は そんなバルサが かわいそうで しかたなかったんだ。 539 00:51:24,630 --> 00:51:28,970 もっとも そんな事 言えば あいつは怒るだろうがね。 540 00:51:28,970 --> 00:51:34,770 それで そのジグロという人は どうしたの? 541 00:51:34,770 --> 00:51:38,680 それは いつか バルサから聞いてごらん。 542 00:51:38,680 --> 00:51:42,980 君が本当に バルサの事を知りたいと 思った時に…。 543 00:51:42,980 --> 00:51:47,850 そしたら バルサは きっと 教えてくれるよ。 544 00:51:47,850 --> 00:51:49,850 はい。 545 00:51:49,850 --> 00:52:38,800 ♬~ 546 00:52:38,800 --> 00:52:43,500 相変わらず 物騒な女だね バルサ。 トロガイ! 547 00:52:50,410 --> 00:52:52,410 動くな! 548 00:53:05,760 --> 00:53:10,460 あ~…。 549 00:53:14,940 --> 00:53:22,810 まさか こんな近くに 精霊の守り人がいたとはねえ。 550 00:53:22,810 --> 00:53:25,650 …で どうすれば? 551 00:53:25,650 --> 00:53:28,790 さあ? さあ? 552 00:53:28,790 --> 00:53:32,960 呪術師だってね 万能じゃないんだよ。 553 00:53:32,960 --> 00:53:37,290 ナユグの不思議を 一生かけて追い続けるのが➡ 554 00:53:37,290 --> 00:53:39,960 呪術師なんだから。 555 00:53:39,960 --> 00:53:42,300 そんな事は どうだっていいです。 556 00:53:42,300 --> 00:53:46,640 それより どうすれば チャグムを守れるんですか? 557 00:53:46,640 --> 00:53:50,470 ああ~。 558 00:53:50,470 --> 00:53:52,980 もうじき 冬だ。 559 00:53:52,980 --> 00:54:00,080 ラルンガは土の精霊だから 雪の積もる冬の間は出てこない。 560 00:54:00,080 --> 00:54:04,760 既に 卵を一つ 食べているからねえ。 561 00:54:04,760 --> 00:54:08,930 それで おとなしく 冬眠してくれるだろうよ。 562 00:54:08,930 --> 00:54:11,600 ああ 念のため➡ 563 00:54:11,600 --> 00:54:15,930 早めに もっと山奥へ移った方が いいだろうねえ。 564 00:54:15,930 --> 00:54:20,770 狩穴で冬ごもりか。 その間に手だてを講じましょう。 565 00:54:20,770 --> 00:54:26,110 とりあえず 飯にしよう! これは 山菜鍋だろ? 566 00:54:26,110 --> 00:54:28,450 おなかすかせて 戻ってきたんですか? 567 00:54:28,450 --> 00:54:31,780 それ以外に 弟子に何を求めるんだ。 568 00:54:31,780 --> 00:54:34,690 ≪(トロガイ)稼ぎにならない事ばかり やってきたからねえ。➡ 569 00:54:34,690 --> 00:54:39,120 街で うまい肉にも ありつけなかったんだよ。 570 00:54:39,120 --> 00:54:43,990 それでいいから 早く おくれ。 はい。 571 00:54:43,990 --> 00:54:51,700 ♬~ 572 00:54:51,700 --> 00:54:54,670 タンダ。 チャグムを。 573 00:54:54,670 --> 00:55:17,970 ♬~ 574 00:55:22,430 --> 00:55:24,430 うわ~! 575 00:55:39,780 --> 00:55:41,780 (風を切る音) 576 00:55:44,460 --> 00:55:47,460 おおっ おお~っ! 577 00:55:59,300 --> 00:56:02,800 (咆哮) 578 00:56:09,410 --> 00:56:12,750 卵食いのラルンガが やって来るんだって。 579 00:56:12,750 --> 00:56:14,790 その ラルンガに引き裂かれて➡ 580 00:56:14,790 --> 00:56:16,920 死んじゃったんだって。 581 00:56:16,920 --> 00:56:19,590 (咆哮) 582 00:56:19,590 --> 00:56:31,770 ♬~ 583 00:56:31,770 --> 00:56:33,770 うっ! 584 00:56:37,440 --> 00:56:39,380 ああ~っ! 585 00:56:39,380 --> 00:56:49,050 ♬~ 586 00:56:49,050 --> 00:56:51,050 チャグム 逃げろ! 587 00:56:53,790 --> 00:56:56,130 (咆哮) 588 00:56:56,130 --> 00:56:58,330 (ジン)うわ~っ! 589 00:57:00,000 --> 00:57:02,200 (ジン)ううっ! 590 00:57:06,740 --> 00:57:08,670 ああっ!➡ 591 00:57:08,670 --> 00:57:11,610 ああ~っ! トロガイ! 592 00:57:11,610 --> 00:57:18,810 ♬~ 593 00:57:24,920 --> 00:57:28,120 (咆哮) 594 00:57:31,260 --> 00:57:33,930 私に比べたら あんたは まだ 強い方だ。 595 00:57:33,930 --> 00:57:37,770 どうして強くなれたの? そう変えてくれた人がいたんだ。 596 00:57:37,770 --> 00:57:41,110 ジグロは それで幸せだったんだと思うよ。 597 00:57:41,110 --> 00:57:44,610 3人で一緒に暮らさないか? 598 00:57:44,610 --> 00:57:46,640 チャグムが神に近いと? 599 00:57:46,640 --> 00:57:50,110 王宮に連れ戻せ。 600 00:57:50,110 --> 00:57:54,620 今のあんただったら ナユグを強く感じられるはずだ。 601 00:57:54,620 --> 00:57:57,120 自分で行ってごらん!