1 00:00:03,336 --> 00:00:08,341 ♪~ 2 00:01:27,854 --> 00:01:32,859 ~♪ 3 00:01:39,232 --> 00:01:41,134 (バルサ)落ち着いたようだね 4 00:02:06,526 --> 00:02:09,429 さて どうしたもんかね 5 00:02:10,597 --> 00:02:11,698 ハァ… 6 00:02:23,476 --> 00:02:26,279 (ソウヤ)まさか新ヨゴの 第二皇子が― 7 00:02:26,379 --> 00:02:28,615 ニュンガ・ロ・チャガに なるとはなあ… 8 00:02:29,282 --> 00:02:33,620 なんなら この村で春まで お守りしても構わんのだが 9 00:02:34,354 --> 00:02:36,823 (トロガイ) そうもいかん事情があってな 10 00:02:37,357 --> 00:02:41,761 (ニムカ)どうしよう 私 皇子様に大変なことを… 11 00:02:41,861 --> 00:02:44,497 (タンダ)大丈夫 君が悪いんじゃない 12 00:02:44,864 --> 00:02:47,267 あれは 俺たちの不注意だから 13 00:02:47,934 --> 00:02:49,636 (バルサ)眠ったよ (ニムカ)ハッ 14 00:02:49,736 --> 00:02:51,571 (バルサ)いくらか 落ち着いたみたいだね 15 00:02:51,671 --> 00:02:52,839 (タンダ)そうか 16 00:02:58,511 --> 00:03:01,681 (バルサ)ニムカ さっきの話の 続きを聞かせておくれ 17 00:03:02,582 --> 00:03:06,386 私たちも卵食いが来るってことは 分かっていた 18 00:03:06,486 --> 00:03:09,656 けど あの子に 何も話していなかったのは― 19 00:03:09,756 --> 00:03:14,360 せめて 卵食いを退ける方法を 見つけてからと思っていたからなんだ 20 00:03:14,527 --> 00:03:15,828 お願いだよ 21 00:03:19,666 --> 00:03:23,636 卵食いは人に見えないし 触れないって言ってたね 22 00:03:23,736 --> 00:03:25,305 どういうことなんだい? 23 00:03:25,638 --> 00:03:28,808 分からない 私は そう教わっただけ 24 00:03:28,908 --> 00:03:31,678 ただニュンガ・ロ・チャガを 引き裂いたときには― 25 00:03:31,811 --> 00:03:34,814 その姿がはっきり見えたって 言ってた 26 00:03:34,914 --> 00:03:38,451 大きな爪が何本も地面から 伸びてきたんだって 27 00:03:38,551 --> 00:03:41,521 (タンダ)え? (バルサ)爪が何本も? 28 00:03:41,788 --> 00:03:44,424 (トロガイ)どうにも やっかいだねえ 29 00:03:44,924 --> 00:03:47,293 ニムカよ お前のひいばあさんは― 30 00:03:47,393 --> 00:03:49,729 他に何か教えてくれなかったかい? 31 00:03:49,829 --> 00:03:53,800 例えば 卵食いが嫌う何かを? 32 00:03:54,968 --> 00:03:56,803 だろうな 33 00:03:57,437 --> 00:04:01,274 そんなものがありゃ 100年前に試しとるわな 34 00:04:01,975 --> 00:04:04,310 うーむ… (ニムカ)ごめんなさい 35 00:04:04,444 --> 00:04:07,747 皆さんの喜ぶ話をしてあげられれば いいんだけど― 36 00:04:07,847 --> 00:04:11,918 ニュンガ・ロ・チャガは初めから 卵食いに食べられる運命なんだって 37 00:04:16,589 --> 00:04:19,859 やはりヨナ・ロ・ガイが 言っていたとおりなのか 38 00:04:19,959 --> 00:04:22,528 でも 卵まで食われちまったら― 39 00:04:22,629 --> 00:04:26,933 俺たち 今頃 こうして水の恩恵を 受けることはできなかったはずですよ 40 00:04:27,433 --> 00:04:30,870 ってことは100年前は 卵が無事かえったわけだから― 41 00:04:30,970 --> 00:04:33,006 ニュンガ・ロ・チャガだって… 42 00:04:35,308 --> 00:04:36,542 うーん 43 00:04:36,709 --> 00:04:41,014 (ニムカ) 多分 ニュンガ・ロ・チャガは ラルンガに引き裂かれることで― 44 00:04:41,314 --> 00:04:43,750 初めてサグに卵を落とせるの 45 00:04:43,883 --> 00:04:46,552 ニュンガ・ロ・イムは サグの海で生まれて― 46 00:04:46,653 --> 00:04:48,388 川をさかのぼって― 47 00:04:48,488 --> 00:04:52,058 ナユグの深い水の底に住み着く 精霊なんだって 48 00:04:52,358 --> 00:04:55,795 だから 一度こっちに 卵を落とす必要があるの 49 00:04:56,763 --> 00:04:58,398 卵食いラルンガも― 50 00:04:58,498 --> 00:05:02,769 サグとナユグが折り合うための 摂理の1つなのかもな 51 00:05:02,969 --> 00:05:05,338 だとして その生まれ出た卵は― 52 00:05:05,438 --> 00:05:08,841 どうやって青弓(あおゆみ)の水源から 海まで行くんじゃ? 53 00:05:09,309 --> 00:05:11,377 勝手に川を下るのか? 54 00:05:11,477 --> 00:05:13,780 それは田植え歌に 出てくるように― 55 00:05:13,880 --> 00:05:16,983 ナージが卵をくわえて 海まで運んでくれるの 56 00:05:17,083 --> 00:05:20,953 ん? 田植え歌って あの ナージ飛べ飛べの… 57 00:05:21,754 --> 00:05:24,524 うん 田植え歌の3番は― 58 00:05:24,624 --> 00:05:26,826 “ナージゆけゆけ 玉さらくわえ―” 59 00:05:26,926 --> 00:05:29,696 “爪のかなたに舞い上がれ” ってなってるでしょ 60 00:05:29,996 --> 00:05:33,499 あっ そんな歌あったかな? 61 00:05:33,633 --> 00:05:35,401 (トロガイ)そいつは ヨゴの農村あたりじゃ― 62 00:05:35,501 --> 00:05:36,969 ちょいと下品だからって― 63 00:05:37,403 --> 00:05:40,073 あまり歌われなくなった一節じゃな 64 00:05:40,373 --> 00:05:42,975 確かに昔は そう歌ってたわい 65 00:05:45,912 --> 00:05:49,849 (タンダ)じゃあ“海まで飛べば 雨降り稲穂はすくすく育つ”は― 66 00:05:49,949 --> 00:05:52,051 4番だったってわけか 67 00:05:52,385 --> 00:05:55,788 確かに続けるとナージが ニュンガ・ロ・イムの卵を― 68 00:05:55,922 --> 00:05:58,658 卵食いの爪から救って 海に運び― 69 00:05:58,758 --> 00:06:01,794 精霊となって雨を降らせると 取れなくもない 70 00:06:01,894 --> 00:06:04,831 (トロガイ)ああ… しかし まいったね 71 00:06:04,931 --> 00:06:07,667 更にやっかいな問題が出てきたわい 72 00:06:07,767 --> 00:06:09,802 (タンダ)え? (トロガイ)ナージじゃ 73 00:06:10,036 --> 00:06:11,104 (バルサ・タンダ)ん… 74 00:06:11,971 --> 00:06:14,440 鈍いねえ お前らは 75 00:06:14,540 --> 00:06:17,443 ナージを じかに見たのは いつが最後だ! 76 00:06:17,543 --> 00:06:19,879 あっ そういえば― 77 00:06:19,979 --> 00:06:23,015 子供のころは 空を覆い尽くすほどのナージが― 78 00:06:23,116 --> 00:06:25,451 南に向かって渡っていくのを 見たけど― 79 00:06:25,785 --> 00:06:27,153 最近は とんと 80 00:06:27,453 --> 00:06:31,424 ヨゴ人が鉄を打つようになってからは なおさらだ 81 00:06:31,691 --> 00:06:36,095 魔よけの骨も 今は なかなか手に入らぬ貴重品 82 00:06:36,395 --> 00:06:38,831 このままでは 小僧を守るどころか― 83 00:06:38,931 --> 00:06:43,569 水の精霊すら 無事に海へ 届けることができんかもしれんぞ 84 00:06:43,669 --> 00:06:47,106 どうやら この100年で わしらが失ったものは― 85 00:06:47,540 --> 00:06:51,644 風習や伝承に限ったことでは なかったようじゃな 86 00:07:02,889 --> 00:07:05,057 (足音) (タガ)お頭! 87 00:07:05,691 --> 00:07:08,528 (ジン)タガか シュガ様は? 88 00:07:08,628 --> 00:07:11,030 (タガ)あと6ナンのところまで 来ております 89 00:07:11,130 --> 00:07:14,734 (モン)ならば あすの正午前には トウミに着けそうだな 90 00:07:14,834 --> 00:07:18,604 (スン)はい シュガ様も お疲れのようですが なんとか 91 00:07:18,738 --> 00:07:20,740 (モン)ジン お前は先に トウミに走り― 92 00:07:20,873 --> 00:07:23,643 いったん 探りを入れてみろ (ジン)分かりました 93 00:07:23,743 --> 00:07:26,979 タガ スン お前たちも行け (タガ・スン)はっ 94 00:07:30,850 --> 00:07:34,821 (ソウヤ)では 向こうの母屋に おりますので 95 00:07:40,993 --> 00:07:44,730 (戸の開閉音) 96 00:07:57,910 --> 00:07:59,212 (タンダ)なあ バルサ― 97 00:08:00,012 --> 00:08:04,183 さすがのお前でも 見えない相手とは戦えないよな 98 00:08:04,484 --> 00:08:07,653 ましてや 卵をサグに落とすために― 99 00:08:07,753 --> 00:08:10,790 チャグムは殺されなければ ならないんだとしたら― 100 00:08:10,890 --> 00:08:13,526 いっそ どこか遠くに… (バルサ)ダメだ 101 00:08:13,626 --> 00:08:15,061 この場から逃げたって― 102 00:08:15,161 --> 00:08:18,231 あの子が背負った運命からは 逃げられないんだよ 103 00:08:18,631 --> 00:08:21,200 戦って 道を切り開かないかぎりね 104 00:08:21,834 --> 00:08:25,805 私も 絶対にあの子を 死なせないって約束したんだ 105 00:08:25,938 --> 00:08:27,940 必ず助けてみせる 106 00:08:28,207 --> 00:08:31,077 トロガイ師 何か打つ手はないのかい? 107 00:08:31,577 --> 00:08:35,581 チャグムを守ったうえで 水の精霊をかえす うまい手は 108 00:08:38,084 --> 00:08:39,785 分からん 109 00:08:41,053 --> 00:08:44,090 とりあえず 春までは まだ時間があるんだし― 110 00:08:44,190 --> 00:08:45,992 別の手を考えましょう 111 00:08:46,092 --> 00:08:49,228 それに もし宮から 追っ手が出ているとしたら― 112 00:08:49,529 --> 00:08:51,564 ここも そう安全とは思えない 113 00:08:51,697 --> 00:08:54,767 なるべく早いうちに どこかに移動しないと 114 00:08:55,268 --> 00:08:57,770 なら 狩穴(かりあな)かのう 115 00:08:57,970 --> 00:09:00,039 あっ 確かに 116 00:09:00,573 --> 00:09:03,809 あそこなら いろいろ 準備も できるかもしれない 117 00:09:19,225 --> 00:09:20,259 あ… 118 00:09:22,962 --> 00:09:24,130 ハッ! 119 00:09:25,264 --> 00:09:28,200 あの さっきは ごめんなさい 120 00:09:29,035 --> 00:09:31,337 怖い話を聞かせてしまって 121 00:09:31,971 --> 00:09:35,741 (チャグム)いいんだ あそこで話してくれなかったら― 122 00:09:35,875 --> 00:09:38,611 俺は何も知らないままだったから 123 00:09:39,111 --> 00:09:42,114 (チャグム)おかげで決心がついた 124 00:09:42,582 --> 00:09:44,650 俺は1人で宮に帰る 125 00:09:44,750 --> 00:09:46,886 母君のところに帰るんだ 126 00:09:48,854 --> 00:09:52,959 精霊の卵のせいで 俺ばっかり恐ろしい目に遭う 127 00:09:53,626 --> 00:09:55,628 こんなのは もう嫌だ 128 00:09:58,598 --> 00:09:59,699 待って! 129 00:10:02,768 --> 00:10:04,203 連れてってあげる 130 00:10:04,303 --> 00:10:07,773 え? (ニムカ)だって怖いもんね 131 00:10:08,040 --> 00:10:10,176 いくら精霊の守り人だからって― 132 00:10:10,309 --> 00:10:12,745 食べられちゃうなんて嫌だもんね 133 00:10:13,613 --> 00:10:16,816 だから 私が連れてってあげる 134 00:10:19,852 --> 00:10:21,754 (トロガイのいびき) 135 00:10:28,628 --> 00:10:30,863 (犬の鳴き声) 136 00:10:39,205 --> 00:10:42,341 どうする? 村に潜入して確認するか? 137 00:10:42,642 --> 00:10:44,944 (ジン)いや 日が昇れば 畑に人が来る 138 00:10:45,077 --> 00:10:47,079 そのときに村の様子を聞く 139 00:10:47,213 --> 00:10:49,382 短槍(たんそう)使いに気取られたくない 140 00:11:15,975 --> 00:11:18,944 (モン)シュガ様 お待ちしていました 141 00:11:20,379 --> 00:11:22,982 先にジンたちを 送り込んであります 142 00:11:23,082 --> 00:11:26,318 いったん休んでいただき 夜明けとともに出発いたします 143 00:11:26,886 --> 00:11:28,187 (シュガ)分かった 144 00:11:28,687 --> 00:11:32,124 だが さして 休むわけにもいかんようだな 145 00:11:42,401 --> 00:11:44,904 (ニムカの母)あの すみません (バルサ)ん? 146 00:11:45,004 --> 00:11:48,140 (ニムカの母)ニムカは まだそちらにお邪魔していますか? 147 00:11:48,741 --> 00:11:53,212 (バルサ)ニムカなら 村長(むらおさ)と 夜中のうちに母屋に帰ったと思うけど 148 00:11:53,412 --> 00:11:55,714 (ニムカの母)それが 先ほど寝床を見たら― 149 00:11:55,815 --> 00:11:58,184 帰ってきた様子が なかったもので 150 00:11:58,284 --> 00:12:03,022 まだそちらで いろいろお話を お聞かせしているのかと思いまして 151 00:12:03,923 --> 00:12:04,890 あっ 152 00:12:20,139 --> 00:12:21,207 (チャグム)ああ… 153 00:12:23,342 --> 00:12:26,512 (ニムカ)この道は トウミの人しか知らない近道なの 154 00:12:27,313 --> 00:12:30,916 ここを行けば2日で ヤシロ村の近くまで行けるわ 155 00:12:31,884 --> 00:12:32,885 うん… 156 00:12:49,168 --> 00:12:50,136 (タンダ)すみません 157 00:12:50,503 --> 00:12:53,806 2人が出て行ったのに まったく気付かなくて… 158 00:12:54,073 --> 00:12:55,941 (ソウヤ)まあ ニムカにとっては 159 00:12:56,041 --> 00:12:58,344 庭みたいなもんだから かまわんのですが― 160 00:12:58,444 --> 00:13:01,981 ニュンガ・ロ・チャガに もしものことがあったら… 161 00:13:02,081 --> 00:13:05,184 (トロガイ)で いつごろ 出て行ったかは分かったのか? 162 00:13:05,284 --> 00:13:09,788 (タンダ) ええ 明け方 犬が鳴いていたのに 気付いた人がいて― 163 00:13:10,222 --> 00:13:12,224 どうやら そのときに 164 00:13:12,958 --> 00:13:16,228 ふん まあ バルサが追いかけたんなら― 165 00:13:16,328 --> 00:13:19,365 すぐに見つけて戻ってくるだろうよ 166 00:13:19,465 --> 00:13:21,934 こっちは出発の準備だ 167 00:13:29,475 --> 00:13:32,111 (スン)いい天気ですね (村人)んん? 168 00:13:34,246 --> 00:13:35,948 あ… ああ 169 00:13:36,248 --> 00:13:37,917 (スン)驚かして すみません 170 00:13:38,017 --> 00:13:40,019 1つ お聞きしたいのですが― 171 00:13:40,119 --> 00:13:42,922 この村に異国の女人と ヨゴ人の男児が― 172 00:13:43,022 --> 00:13:45,991 訪れているはずなのですが ご存じありませんか? 173 00:13:46,091 --> 00:13:49,395 ああ あの人らは 村長さんとこに いるよ 174 00:13:49,528 --> 00:13:52,064 村に入って一番奥の家だ 175 00:13:52,164 --> 00:13:53,899 行けば すぐに分かる 176 00:13:54,099 --> 00:13:55,301 そうですか 177 00:13:55,401 --> 00:13:59,171 2人の他に どなたか一緒では ありませんでしたか? 178 00:13:59,271 --> 00:14:03,409 ヤクーの旦那と そのばあさまらしい呪術師も一緒だ 179 00:14:03,509 --> 00:14:07,279 でも今朝方 もう村を出るとか 出ないとか言ってたから― 180 00:14:07,379 --> 00:14:10,216 どこかに 出発したかもしれませんよ? 181 00:14:12,885 --> 00:14:15,287 (指笛) (村人)えっ? あ… 182 00:14:20,125 --> 00:14:22,561 (ヒョク)お前 そのばあさまというのは― 183 00:14:22,895 --> 00:14:26,565 このくらいの背丈で 怪しげな杖をついた老婆か? 184 00:14:26,866 --> 00:14:29,201 ああ そうだけど… 185 00:14:30,903 --> 00:14:33,472 お頭 急ぎましょう (モン)うむ 186 00:14:51,023 --> 00:14:52,258 ああっ 187 00:14:53,425 --> 00:14:55,594 あ… あ… 188 00:14:55,895 --> 00:14:58,430 (ニムカ)どうしたの? (チャグム)う… 189 00:15:00,299 --> 00:15:01,300 あ… 190 00:15:08,407 --> 00:15:12,077 なにか 違う景色が 見えたような気がしたんだ 191 00:15:12,478 --> 00:15:13,946 大丈夫? 192 00:15:14,446 --> 00:15:15,514 うん… 193 00:15:16,448 --> 00:15:17,950 (物音) 194 00:15:18,050 --> 00:15:19,518 (ニムカ)ハッ (チャグム)あ… 195 00:15:22,655 --> 00:15:26,125 あっ バルサ 196 00:15:28,661 --> 00:15:29,695 (ニムカ)あっ! 197 00:15:30,095 --> 00:15:32,965 チャグム 村へ戻るよ 198 00:15:35,935 --> 00:15:36,602 嫌だ 199 00:15:37,336 --> 00:15:40,406 どうして俺には 何も教えてくれなかったんだ? 200 00:15:41,073 --> 00:15:44,310 卵食いのこと 俺が死ぬってこと 201 00:15:44,410 --> 00:15:46,111 分かってたんだろう? 202 00:15:48,514 --> 00:15:49,548 ああ 203 00:15:50,115 --> 00:15:55,187 だが 今まで黙ってたのは 確実なことが分からなかったからだ 204 00:15:55,354 --> 00:15:57,656 お前を むやみに 苦しめたくなかったんだ 205 00:15:57,990 --> 00:15:59,158 (チャグム)うそだ! 206 00:15:59,391 --> 00:16:03,062 バルサは俺より卵のほうが 大事なんだ 207 00:16:03,529 --> 00:16:05,264 それは違うよ 208 00:16:05,364 --> 00:16:10,402 私にとっちゃ お前も卵も 大事な守るべきものなんだよ 209 00:16:11,036 --> 00:16:12,671 守るべきもの… 210 00:16:17,176 --> 00:16:20,746 バルサ 俺のことは もういいんだ 211 00:16:21,280 --> 00:16:23,148 俺は宮へ帰る 212 00:16:24,149 --> 00:16:27,553 バルサは 俺のお母さんじゃないから 213 00:16:28,120 --> 00:16:31,423 俺の苦しみなんか 分からないから… 214 00:16:32,191 --> 00:16:36,195 (チャグムの泣き声) 215 00:16:40,599 --> 00:16:41,767 そうか 216 00:16:42,468 --> 00:16:44,636 そこまで帰りたいってんなら… 217 00:16:53,045 --> 00:16:54,146 (チャグム)あ… 218 00:16:55,614 --> 00:16:58,650 そいつで私を倒していきな 219 00:16:59,284 --> 00:17:00,319 えっ 220 00:17:06,058 --> 00:17:09,361 私は こうと決めたら てこでも動かないからね 221 00:17:09,461 --> 00:17:11,497 お前を宮には行かせない 222 00:17:11,597 --> 00:17:14,566 それでも行くってんなら そいつを取りな 223 00:17:37,723 --> 00:17:40,826 さあ そいつで私を突いてみろ! 224 00:17:41,560 --> 00:17:42,761 (おびえる声) 225 00:17:48,600 --> 00:17:54,239 バルサが いくら強くても 巨大な爪の怪物には かなわない! 226 00:17:54,339 --> 00:18:00,279 俺は宮に帰ってシュガと母君に 守ってもらうんだ! 227 00:18:01,547 --> 00:18:02,648 あ! 228 00:18:06,351 --> 00:18:08,821 ハッ あ… 229 00:18:19,665 --> 00:18:20,699 うっ! うう… 230 00:18:22,234 --> 00:18:25,571 親に刃物向けるとは どういう了見だ! 231 00:18:32,377 --> 00:18:35,681 (チャグムの泣き声) 232 00:18:36,248 --> 00:18:37,583 (バルサ)チャグム 233 00:18:37,683 --> 00:18:40,552 みんなが お前を守ろうと 頑張ってるのに― 234 00:18:40,652 --> 00:18:43,522 自分1人逃げ出して どうするんだい 235 00:18:43,856 --> 00:18:46,258 私は お前を必ず守る 236 00:18:46,358 --> 00:18:49,695 そして お前は 精霊の守り人なんだ 237 00:18:50,195 --> 00:18:54,833 だから怖くても最後まで 卵を守って戦うんだよ! 238 00:18:56,168 --> 00:18:59,338 (チャグム)うう… (バルサ)私の命に代えても― 239 00:18:59,438 --> 00:19:01,707 お前を死なせやしない! 240 00:19:02,508 --> 00:19:05,511 だから私を信じておくれ! 241 00:19:08,680 --> 00:19:09,882 (チャグム)なんで… 242 00:19:11,750 --> 00:19:13,886 なんで俺なんだ 243 00:19:14,186 --> 00:19:20,526 (チャグムの泣き声) 244 00:19:43,615 --> 00:19:45,350 村長は いるか? 245 00:19:45,484 --> 00:19:49,888 この村に新ヨゴ皇国の 第二皇子が訪れているはずだ 246 00:19:50,222 --> 00:19:54,927 我らは光扇京(こうせんきょう)より皇子を 迎えに参った帝(みかど)の使いだ 247 00:19:55,761 --> 00:19:57,930 今すぐ お目通り願いたい! 248 00:19:59,331 --> 00:20:02,701 (トロガイ)この川沿いを行くほうが 早道なんじゃないのかい? 249 00:20:02,801 --> 00:20:05,837 ですが 皇子様のことを考えると― 250 00:20:05,938 --> 00:20:09,641 もう少し 平たんな場所を 行ったほうがよいでしょう 251 00:20:10,342 --> 00:20:11,777 確かにな 252 00:20:12,211 --> 00:20:14,213 (村人)ソウヤさん! 今 広場に― 253 00:20:14,546 --> 00:20:17,249 宮からの使いという方が 武人を連れて― 254 00:20:17,349 --> 00:20:19,518 皇子様を迎えに来たって… 255 00:20:19,618 --> 00:20:21,787 師匠! (トロガイ)ぬかったね 256 00:20:21,887 --> 00:20:25,958 もう来たのかい うーむ… 257 00:20:28,227 --> 00:20:30,729 (ソウヤ)私が話を聞いてみましょう 258 00:20:32,297 --> 00:20:35,601 あなたたちは ここに隠れていてください 259 00:20:41,240 --> 00:20:42,841 (村長)これは これは 260 00:20:43,275 --> 00:20:46,812 遠いところから ようこそ おいでくださった 261 00:20:46,979 --> 00:20:48,680 (シュガ)そなたが 村長か? 262 00:20:48,780 --> 00:20:51,283 はい そうでございます 263 00:20:51,383 --> 00:20:55,587 (シュガ)ならば 話が早い 今すぐ ここに皇子を連れてきてくれ 264 00:20:56,288 --> 00:20:58,557 それは できませんなあ 265 00:20:59,258 --> 00:21:00,993 どういう了見だ? 266 00:21:01,426 --> 00:21:02,828 (ソウヤ)はい それは― 267 00:21:02,928 --> 00:21:06,898 あのお方が あなたたちの 大切な皇子様であると同時に― 268 00:21:06,999 --> 00:21:09,935 私たちヤクーにとっても 大切な― 269 00:21:10,035 --> 00:21:14,539 水の守り手を育む 精霊の守り人だからでございます 270 00:21:14,640 --> 00:21:17,342 あの方が抱いた卵が かえらねば― 271 00:21:17,442 --> 00:21:21,747 この地に二度と再び 水の恵みは もたらされないのです 272 00:21:21,980 --> 00:21:25,450 ですから お連れするわけには いかないのです 273 00:21:25,684 --> 00:21:28,353 (シュガ)そのことは 我々も承知している 274 00:21:28,453 --> 00:21:30,856 だから 危害を加えるつもりもないし― 275 00:21:30,956 --> 00:21:34,393 むしろ 大切にお守りするために お迎えに来たのだ 276 00:21:34,893 --> 00:21:39,331 我々とて 水の恩恵を失えば 生きてはいけない 277 00:21:39,431 --> 00:21:42,901 そなたも この地と 新ヨゴ皇国を思うのであれば― 278 00:21:43,001 --> 00:21:46,471 我らに精霊の卵ごと 託しては くれまいか? 279 00:21:46,905 --> 00:21:48,774 国と言われましても― 280 00:21:48,874 --> 00:21:52,511 ここに暮らす者には あまりにも縁遠いもの 281 00:21:52,678 --> 00:21:54,513 それに我々ヤクーは― 282 00:21:54,613 --> 00:21:58,750 代々 ニュンガ・ロ・チャガを 自分たちの手で守ってきました 283 00:21:58,850 --> 00:22:03,488 100年前 この村から ニュンガ・ロ・チャガが出たときも 284 00:22:03,689 --> 00:22:05,891 ですから ここからは 我らヤクーが… 285 00:22:06,458 --> 00:22:09,628 おとなしく頼んでいるうちに 皇子を差し出せ 286 00:22:09,761 --> 00:22:13,065 さもなくば この村が 地図から消えることになるぞ 287 00:22:13,365 --> 00:22:16,735 (村人たちのざわめき) (ソウヤ)それは穏やかではありませんな 288 00:22:16,835 --> 00:22:20,706 (村人たちのざわめき) 289 00:22:24,343 --> 00:22:26,712 短槍使い! 聞いているか! 290 00:22:27,045 --> 00:22:29,648 今度は いつぞやのようには いかんぞ! 291 00:22:29,781 --> 00:22:32,384 総力を挙げて お前を倒す! 292 00:22:32,517 --> 00:22:35,787 何が目的で皇子を 連れ回るのかは知らんが― 293 00:22:35,921 --> 00:22:38,457 もう お前の役目は終わった! 294 00:22:38,690 --> 00:22:40,926 おとなしく姿を現せ! 295 00:22:41,026 --> 00:22:42,728 (トロガイ) うるさい小僧どもが! 296 00:22:42,828 --> 00:22:45,430 何を ぎゃあぎゃあ わめいているんだい! 297 00:22:52,904 --> 00:22:55,373 あの人 確か… 298 00:22:55,974 --> 00:22:58,710 わしが呪術師トロガイじゃ! 299 00:22:58,944 --> 00:23:02,147 皇子と短槍使いは もう ここにはおらん 300 00:23:02,447 --> 00:23:05,817 話があるなら わしが聞こう! 301 00:23:08,487 --> 00:23:13,492 ♪~ 302 00:24:37,142 --> 00:24:42,147 ~♪