1 00:00:06,333 --> 00:00:09,233 (渋沢成一郎(しぶさわせいいちろう)) よ~し ここで一服するど! 2 00:00:09,667 --> 00:00:10,700 (百姓たち)へぇ 3 00:00:11,200 --> 00:00:13,166 (語り)元治(げんじ)元年6月― 4 00:00:14,033 --> 00:00:15,867 篤太夫(とくだゆう)と成一郎は― 5 00:00:16,100 --> 00:00:19,333 一橋家(ひとつばしけ)のために集めた人々を連れて― 6 00:00:19,633 --> 00:00:21,166 江戸(えど)に向かっていました 7 00:00:22,433 --> 00:00:23,800 (須永伝蔵(すながでんぞう))あにきぃ~! 8 00:00:25,533 --> 00:00:26,767 (渋沢篤太夫)おぉ 伝蔵! 9 00:00:26,834 --> 00:00:28,233 (成一郎)伝蔵じゃねぇか 10 00:00:28,300 --> 00:00:31,967 (伝蔵)はぁ たまげた すっかり お侍じゃねぇか 11 00:00:32,867 --> 00:00:34,233 おお ハハ… 12 00:00:34,734 --> 00:00:38,233 あっ 俺 惇忠(じゅんちゅう)先生から 文を預かって― 13 00:00:38,633 --> 00:00:39,734 ずっと2人を捜してたんだに 14 00:00:39,800 --> 00:00:40,834 (篤太夫)あにぃから? 15 00:00:40,900 --> 00:00:41,934 じゃ あにぃは… 16 00:00:42,400 --> 00:00:44,100 放免になったんだに 17 00:00:45,834 --> 00:00:50,533 (尾高(おだか)やへ)惇忠! お帰り 18 00:00:50,834 --> 00:00:52,633 (伝蔵)悪(わり)ぃことした証しもねぇのに― 19 00:00:52,700 --> 00:00:55,000 捕らえたってんで みんなで詰めかけてよ 20 00:00:55,700 --> 00:00:58,934 “名主様返さねえなら 牢屋(ろうや)を打ち壊すぞ”って 21 00:00:59,533 --> 00:01:02,767 そしたら陣屋も肝を潰して 獄から出してくれたんだい 22 00:01:03,700 --> 00:01:05,066 平九郎(へいくろう)の手錠も外れた 23 00:01:05,734 --> 00:01:07,867 平九郎まで そんな目に遭ってたんか 24 00:01:08,867 --> 00:01:11,400 しかし よかった これで一安心だに 25 00:01:11,467 --> 00:01:12,500 (篤太夫)あぁ 26 00:01:13,533 --> 00:01:17,567 一目会いに行きたかったが… 家のもんは息災か? 27 00:01:18,300 --> 00:01:19,834 うたも でっかくなったんべなぁ 28 00:01:19,900 --> 00:01:22,600 (伝蔵)あぁ よく笑う もじっけぇ子だで 29 00:01:25,967 --> 00:01:29,734 おやじさんに聞いた 一橋の兵を集めてるんだんべ? 30 00:01:30,900 --> 00:01:32,000 俺も連れてってくれ 31 00:01:32,500 --> 00:01:35,600 俺のほかにも加わりてぇもんが なっからいるに 32 00:01:36,300 --> 00:01:39,233 あぁ はなから加えるべえと 思っておった 33 00:01:40,133 --> 00:01:44,066 (篤太夫)故郷の者(もん)も入れば あと10人から20人 兵が集まる 34 00:01:44,667 --> 00:01:49,100 あ~ ハハ… 早く平岡(ひらおか)様に知らせてぇのう 35 00:01:49,867 --> 00:01:50,967 ハハハハ… 36 00:01:51,767 --> 00:01:53,433 (成一郎)おい 伝蔵! 37 00:01:53,700 --> 00:01:55,467 ハハハハ… 38 00:01:59,500 --> 00:02:00,600 (よね)奥方様 39 00:02:01,066 --> 00:02:03,467 一橋家の方々が お見えでございます 40 00:02:03,667 --> 00:02:04,700 (平岡やす)そうかい 41 00:02:11,533 --> 00:02:13,266 (やす)お待たせして 失礼いたしました 42 00:02:14,000 --> 00:02:17,934 あら 川路(かわじ)様まで ご一緒なんて… どうしたんですか? 43 00:02:19,834 --> 00:02:24,467 (一橋家家臣)奥方様 先ほど京より急使が参り― 44 00:02:25,667 --> 00:02:27,567 平岡様が賊に襲われ― 45 00:02:31,734 --> 00:02:34,433 お命を 奪われたとのことでございます 46 00:02:36,867 --> 00:02:37,900 (平岡円四郎(えんしろう))やす… 47 00:02:44,567 --> 00:02:48,867 はぁ? ハッ… 何言ってんだよ 48 00:02:49,133 --> 00:02:51,033 バカも休み休み言いなね 49 00:02:51,266 --> 00:02:54,800 あの人が うちの人が 死ぬわけないじゃないか 50 00:03:04,667 --> 00:03:09,300 うそ… ねぇ うそなんだろう? 51 00:03:10,533 --> 00:03:13,200 ねぇ ちょっと うそだろう? 52 00:03:13,967 --> 00:03:16,133 うそって… うそって そう言っておくれよ! 53 00:03:16,200 --> 00:03:16,467 ねぇ! 54 00:03:16,467 --> 00:03:17,233 ねぇ! 55 00:03:16,467 --> 00:03:17,233 (川路聖謨(としあきら))やす! 56 00:03:17,233 --> 00:03:17,300 (川路聖謨(としあきら))やす! 57 00:03:17,300 --> 00:03:17,533 (川路聖謨(としあきら))やす! 58 00:03:17,300 --> 00:03:17,533 (やす)川路様 59 00:03:17,533 --> 00:03:17,600 (やす)川路様 60 00:03:17,600 --> 00:03:18,333 (やす)川路様 61 00:03:17,600 --> 00:03:18,333 (川路)落ち着け! やす! 62 00:03:18,333 --> 00:03:18,500 (川路)落ち着け! やす! 63 00:03:18,500 --> 00:03:18,667 (川路)落ち着け! やす! 64 00:03:18,500 --> 00:03:18,667 川路様 うそなんだろう? 65 00:03:18,667 --> 00:03:20,133 川路様 うそなんだろう? 66 00:03:20,200 --> 00:03:21,367 (川路)やす! 67 00:03:22,066 --> 00:03:23,100 え… 68 00:03:31,867 --> 00:03:36,867 ♪~ 69 00:06:17,133 --> 00:06:22,133 ~♪ 70 00:06:23,033 --> 00:06:24,066 (徳川家康(とくがわいえやす))こんばんは 71 00:06:25,100 --> 00:06:28,400 先週はお休みをして失礼しました 72 00:06:31,133 --> 00:06:32,300 この辺りから― 73 00:06:33,700 --> 00:06:36,900 大事な徳川の家臣が 次々と亡くなり― 74 00:06:37,233 --> 00:06:39,166 私もつらいのだ 75 00:06:41,066 --> 00:06:43,533 この年 元治元年― 76 00:06:44,767 --> 00:06:47,834 斉昭(なりあき)が興した尊王攘夷(そんのうじょうい)運動は― 77 00:06:48,233 --> 00:06:50,800 最後の盛り上がりを 見せていました 78 00:06:52,333 --> 00:06:55,800 水戸(みと)では 天狗党(てんぐとう)の乱 79 00:06:57,834 --> 00:07:01,700 そして… 先週の池田屋(いけだや)事件で火がついた― 80 00:07:01,767 --> 00:07:07,400 長州(ちょうしゅう)の兵 約1600人も 京に向かっていました 81 00:07:08,633 --> 00:07:13,166 しかし かたくなな攘夷派の長州にも― 82 00:07:13,600 --> 00:07:17,667 このころ 新しい人材が出てきました 83 00:07:18,533 --> 00:07:22,800 後ほど 篤太夫に深く関わる2人なので― 84 00:07:24,066 --> 00:07:25,967 ちょっと見ておきましょうか 85 00:07:30,500 --> 00:07:32,734 (ダウエル大佐・・ 英語で) もはや 決定は覆せない 86 00:07:33,400 --> 00:07:37,166 四か国は長州を攻撃する 87 00:07:38,500 --> 00:07:39,200 (井上聞多(いのうえもんた)・・ 英語で)待って下さい 88 00:07:41,467 --> 00:07:42,400 待って下さい 89 00:07:43,867 --> 00:07:46,000 私たちは イギリスを見てきた 90 00:07:52,500 --> 00:07:55,900 攘夷は無理だと わかっている 91 00:07:56,867 --> 00:07:59,433 しかし それを納得させるには 92 00:07:59,533 --> 00:08:00,900 もっと時間が必要なんです 93 00:08:01,633 --> 00:08:03,367 (サトウ)もう遅い 94 00:08:03,667 --> 00:08:08,967 上官は天皇や将軍 そしてすべての日本人に 95 00:08:09,300 --> 00:08:11,266 攘夷は不可能だと 96 00:08:11,333 --> 00:08:15,467 思い知らせてやると 言っている 97 00:08:16,133 --> 00:08:17,166 (伊藤俊輔(いとうしゅんすけ))幕府が悪ぃんじゃ 98 00:08:17,767 --> 00:08:22,700 (英語で)幕府が外交を 仕切るからこうなった 99 00:08:23,233 --> 00:08:26,367 今や 日本中の若者が そう思っている 100 00:08:41,467 --> 00:08:42,700 (徳川慶喜(よしのぶ))口でも引っ張るのじゃぞ 101 00:08:42,767 --> 00:08:44,000 へい 口でも引っ張る… 102 00:08:44,533 --> 00:08:46,700 (慶喜)途中で口を利く者がおるか 103 00:08:47,367 --> 00:08:48,400 (円四郎)すいやせん… 104 00:08:51,333 --> 00:08:54,600 (原市之進(はらいちのしん))殿! 大目付(おおめつけ) 永井(ながい)様が参られました 105 00:08:57,967 --> 00:09:01,166 (永井尚志(なおゆき))長州兵が大坂(おおさか)に 大挙押し寄せてまいりました 106 00:09:02,166 --> 00:09:03,200 やはり来たか 107 00:09:04,600 --> 00:09:07,734 天子様は長州人を 京に入れるなと思(おぼ)し召しだ 108 00:09:07,967 --> 00:09:11,734 しかし… 長州は 宮中の息のかかった公家らと― 109 00:09:12,200 --> 00:09:13,734 会津(あいづ)様追討の兵を挙げ― 110 00:09:14,467 --> 00:09:17,767 天子様を京の都からさらう策を 謀っておるとのこと 111 00:09:18,800 --> 00:09:20,266 天子様をさらうだと? 112 00:09:21,000 --> 00:09:22,033 (市之進)なんと不敬な 113 00:09:23,233 --> 00:09:25,734 (市之進) 殿 長州の先手を取りましょう 114 00:09:25,934 --> 00:09:28,033 いいや 戦はならぬ 115 00:09:29,900 --> 00:09:31,633 円四郎も きっと言ったであろう 116 00:09:32,600 --> 00:09:36,133 “戦となれば 芋たちが手をたたき喜ぶだけ”と 117 00:09:40,433 --> 00:09:45,133 (語り)慶喜の予想どおり 薩摩(さつま)は この機に乗じて― 118 00:09:45,400 --> 00:09:49,367 京での主導権を取り戻そうと 動き始めました 119 00:09:51,633 --> 00:09:54,600 (西郷吉之助(さいごうきちのすけ)) 長州は潰してしまいもんそ 120 00:09:56,500 --> 00:09:59,834 我が薩摩は 天子様のためならと― 121 00:09:59,900 --> 00:10:03,800 よぉ調練された兵を かき集めておいもす 122 00:10:06,066 --> 00:10:08,166 (吉之助)禁裏御守衛総督様は― 123 00:10:09,667 --> 00:10:11,800 どげんなさるっとでございもすか? 124 00:10:18,066 --> 00:10:22,266 何なら薩摩が先に行きもんそか 125 00:10:35,667 --> 00:10:36,734 (渋沢市郎右衛門(いちろうえもん))あぁ そうか 126 00:10:37,633 --> 00:10:41,033 (市郎右衛門)栄一(えいいち)も喜作(きさく)も 無事に励んでおったか 127 00:10:41,100 --> 00:10:45,066 (伝蔵)へぇ ちっと こう お顔もキリッと痩せたようで 128 00:10:45,400 --> 00:10:46,467 (渋沢ゑい)はぁ痩せたなんて― 129 00:10:47,000 --> 00:10:48,834 食べるもんに 困ってるんじゃねぇかね 130 00:10:49,000 --> 00:10:51,000 (渋沢てい) 心配し過ぎだに かっさま 131 00:10:51,266 --> 00:10:52,867 (てい) 文には息災と書いてあったんべ 132 00:10:53,166 --> 00:10:55,266 (伝蔵) へぇ 村に帰れねぇのだけが― 133 00:10:55,333 --> 00:10:56,734 心残りなご様子でした 134 00:10:57,467 --> 00:10:58,500 (渋沢千代(ちよ))そうですか… 135 00:10:59,567 --> 00:11:02,233 (伝蔵)京に戻る時 中山道(なかせんどう)を通るっちゅうから― 136 00:11:03,066 --> 00:11:05,567 俺はそこで 御用に加えてもらいます 137 00:11:06,500 --> 00:11:07,533 仲間に伝えてくるだんべ 138 00:11:08,734 --> 00:11:11,467 私も平九郎さんと およしさんに 伝えてくらい 139 00:11:14,834 --> 00:11:18,433 中山道って… そんな近くを通るのにねぇ 140 00:11:36,000 --> 00:11:40,367 猪飼(いかい)様! 江戸に来られていたのですか 141 00:11:40,600 --> 00:11:41,633 (猪飼勝三郎(かつさぶろう))あぁ 142 00:11:41,967 --> 00:11:43,967 集めた兵を 連れ戻ってまいりました 143 00:11:44,700 --> 00:11:47,066 今 裏に35人が入っております 144 00:11:47,300 --> 00:11:48,333 (猪飼)ああ… 145 00:11:49,700 --> 00:11:50,734 この荷は? 146 00:11:52,600 --> 00:11:59,467 これは… 一橋様や徳信院(とくしんいん)様 美賀君(みかぎみ)様からの見舞いの品だ 147 00:12:00,567 --> 00:12:03,033 今より平岡様の屋敷に運ばれる 148 00:12:04,166 --> 00:12:07,100 ん? 平岡様の屋敷に見舞いの品? 149 00:12:10,266 --> 00:12:15,066 平岡様は先日 賊にお命を奪われた 150 00:12:18,633 --> 00:12:19,667 ん? え? 151 00:12:20,200 --> 00:12:21,233 なぜ…? 152 00:12:21,300 --> 00:12:25,433 (猪飼)襲ったのは 水戸の過激な 攘夷の者たちだったそうだ 153 00:12:27,734 --> 00:12:31,567 水戸の者が平岡様を? 154 00:12:33,400 --> 00:12:34,433 うそだい… 155 00:12:45,333 --> 00:12:46,367 うそだ! 156 00:13:07,867 --> 00:13:10,900 (一橋家家臣)申し上げます! 山崎(やまざき)にて多くの篝火(かがりび)が― 157 00:13:10,967 --> 00:13:12,300 桂川(かつらがわ)を渡っているとのこと 158 00:13:12,867 --> 00:13:15,533 何! 長州は出兵したと申すか! 159 00:13:15,767 --> 00:13:16,800 (一橋家家臣)はっ 160 00:13:17,767 --> 00:13:18,834 そうか 161 00:13:19,734 --> 00:13:24,934 再三の撤兵の命にも従わず 自ら兵を挙げるとは なんと愚かな 162 00:13:31,233 --> 00:13:33,133 (二条斉敬(にじょうなりゆき))怖い 怖いわ…! 163 00:13:33,200 --> 00:13:34,700 (中川宮朝彦(なかがわのみやあさひこ)親王) どないしたら ええんやろ… 164 00:13:34,767 --> 00:13:36,266 どないしたら… どないしたら… 165 00:13:37,200 --> 00:13:38,233 (中川宮)一橋殿! 166 00:13:38,600 --> 00:13:40,834 長州が御所に向かってるとは まことか? 167 00:13:40,900 --> 00:13:43,333 (二条)一橋殿 いかにしたらよろしい? 168 00:13:43,633 --> 00:13:45,233 まずは 天子様にご挨拶を… 169 00:13:49,467 --> 00:13:50,500 (孝明(こうめい)天皇)慶喜よ 170 00:14:17,033 --> 00:14:20,834 (孝明天皇) 長州が 兵端(へいたん)を開いたと聞いた 171 00:14:21,467 --> 00:14:24,333 ははっ 説諭を重ねましたが― 172 00:14:25,000 --> 00:14:26,367 力不足でございました 173 00:14:31,000 --> 00:14:36,166 天子様… どうか 某(それがし)にご勅命を 174 00:14:41,800 --> 00:14:42,834 (孝明天皇)命を下す 175 00:14:45,367 --> 00:14:46,600 長州を討て 176 00:14:49,400 --> 00:14:50,433 ははっ! 177 00:14:51,433 --> 00:14:54,800 これよりこの臣 慶喜 ご叡慮(えいりょ)に従い― 178 00:14:55,934 --> 00:14:57,633 長州を征伐いたします! 179 00:15:13,800 --> 00:15:16,834 長州の攻撃に備えて 九門(きゅうもん)を固めよ! 180 00:15:17,767 --> 00:15:18,800 (兵たち)はっ! 181 00:15:24,133 --> 00:15:27,000 (語り)元治元年7月19日― 182 00:15:28,433 --> 00:15:32,567 帝(みかど)への影響力を一気に強めようと もくろむ長州は― 183 00:15:32,834 --> 00:15:34,233 御所に突入 184 00:15:49,700 --> 00:15:55,333 江戸幕府開府以来 初めて 京を舞台にした大きな内戦― 185 00:15:55,967 --> 00:15:58,800 禁門の変が始まりました 186 00:16:04,800 --> 00:16:05,834 (兵)ああ~… 187 00:16:09,900 --> 00:16:10,934 逃げるな! 188 00:16:11,500 --> 00:16:14,567 そなたらも武士であろう! 戦え! 189 00:16:14,800 --> 00:16:16,333 (兵たち)お~! 190 00:16:17,400 --> 00:16:19,800 (銃声) 191 00:16:19,867 --> 00:16:20,900 殿! 192 00:16:21,567 --> 00:16:22,600 大事ない! 193 00:16:23,633 --> 00:16:26,633 御所に筒先を向けるとは 何が尊王だ 194 00:16:27,233 --> 00:16:29,000 (長州兵)玉(ぎょく)を捜せ! 195 00:16:30,266 --> 00:16:32,033 (来島(きじま))玉を捜せ! 196 00:16:33,367 --> 00:16:35,567 (女官)紫宸殿(ししんでん)へ! お裾にお気を付けを… 197 00:16:38,533 --> 00:16:43,767 (銃声) 198 00:16:44,500 --> 00:16:46,033 長州…! 199 00:16:50,667 --> 00:16:53,767 (吉之助)そろそろ行きもんそか 200 00:16:58,500 --> 00:16:59,533 (薩摩兵)放て! 201 00:16:59,934 --> 00:17:02,633 (砲声) 202 00:17:03,166 --> 00:17:04,266 (砲声) 203 00:17:05,700 --> 00:17:07,834 (語り)薩摩軍が参戦すると― 204 00:17:08,266 --> 00:17:12,200 圧倒的な打撃を受けて 長州は壊滅 205 00:17:14,934 --> 00:17:20,133 禁門の変は 幕府軍の勝利で終結しました 206 00:17:30,533 --> 00:17:31,567 (川村純義(かわむらすみよし))吉之助さあ 207 00:17:35,500 --> 00:17:36,533 ご苦労であった 208 00:17:37,166 --> 00:17:38,200 ん~にゃ 209 00:17:38,767 --> 00:17:41,600 一橋様に比べれば 何(ない)もしちょりもはん 210 00:17:49,734 --> 00:17:52,934 武芸が達者っちゅう 平岡殿ん言葉は― 211 00:17:53,000 --> 00:17:55,033 まことであったごたあ 212 00:17:56,033 --> 00:17:58,600 長州びいきの 公家を押さえつけたんも― 213 00:17:59,066 --> 00:18:00,200 一橋じゃそうです 214 00:18:01,633 --> 00:18:04,500 もうしばらく 仲ようしちょった方が― 215 00:18:04,567 --> 00:18:06,233 よさそうじゃのう 216 00:18:08,233 --> 00:18:09,600 (語り)数日後には… 217 00:18:10,934 --> 00:18:16,934 (砲声) 218 00:18:18,834 --> 00:18:24,266 (語り)イギリスら4か国の軍艦も 長州軍の砲台を打ちのめし― 219 00:18:26,000 --> 00:18:30,667 長州は ようやく攘夷を諦めました 220 00:18:34,166 --> 00:18:35,200 (老中)上様 221 00:18:36,133 --> 00:18:38,166 (老中)おめでとう ございまする 222 00:18:39,066 --> 00:18:41,233 (老中たち) おめでとうございまする 223 00:18:44,033 --> 00:18:45,800 (徳川家茂(いえもち))何が めでたいというのか 224 00:18:47,166 --> 00:18:48,934 (家茂)この度の戦もしかり― 225 00:18:50,000 --> 00:18:53,300 私は征夷(せいい)大将軍として 何もなしておりませぬ 226 00:18:55,600 --> 00:18:59,767 一橋殿と比べ なんと無力なことか 227 00:19:01,066 --> 00:19:02,467 (天璋院(てんしょういん))何をおっしゃられる 228 00:19:04,100 --> 00:19:06,700 (天璋院)水戸は今も内乱で 世を困らせておる 229 00:19:08,333 --> 00:19:11,233 旗本8万騎が 忠誠を尽くしたいと望むのは― 230 00:19:11,934 --> 00:19:13,800 水戸の出の一橋殿ではない 231 00:19:14,533 --> 00:19:15,567 あなた様ですぞ 232 00:19:17,133 --> 00:19:19,600 はい 心得ておりまする 233 00:19:22,834 --> 00:19:27,266 (和宮(かずのみや))上様は 妾(わらわ)の降嫁(こうか)と引き換えに― 234 00:19:28,533 --> 00:19:33,967 帝に攘夷をお約束されたと 岩倉(いわくら)から聞きました 235 00:19:35,934 --> 00:19:40,467 もし そのことで ご苦労されておられるのなら― 236 00:19:42,166 --> 00:19:44,800 妾は まことに申し訳なく… 237 00:19:44,867 --> 00:19:46,066 そのようなことは! 238 00:19:47,900 --> 00:19:49,834 2度の上洛(じょうらく)を無事終えたのも― 239 00:19:53,300 --> 00:19:55,633 あなた様が 待っていてくださったからこそ 240 00:20:02,133 --> 00:20:04,400 和宮様がいなければ私は… 241 00:20:06,633 --> 00:20:07,667 上様… 242 00:20:09,767 --> 00:20:10,800 (せきばらい) 243 00:20:11,100 --> 00:20:15,000 では 私はお邪魔でしょうし そろそろ… 244 00:20:17,100 --> 00:20:18,133 (家茂)天璋院様 245 00:20:20,800 --> 00:20:23,433 私も決して これで終わりにはいたしませぬ 246 00:20:29,333 --> 00:20:32,367 勘定奉行の 小栗上野介(おぐりこうずけのすけ)の話によれば― 247 00:20:33,166 --> 00:20:36,066 早く港を開けと 脅すばかりのエゲレスと違い― 248 00:20:36,834 --> 00:20:37,967 フランスは この先― 249 00:20:38,500 --> 00:20:41,400 公儀が国をまとめる手助けを 申し出ておるとのこと 250 00:20:41,900 --> 00:20:42,934 フランス? 251 00:20:44,000 --> 00:20:46,066 夷狄(いてき)が公儀を助けると申すのか 252 00:20:47,100 --> 00:20:48,133 (和宮)まぁ 怖い 253 00:20:49,200 --> 00:20:51,166 鬼の助けなど要りませぬ 254 00:20:52,500 --> 00:20:56,567 いいえ フランスの公使は まことに物腰柔らかで― 255 00:20:56,633 --> 00:20:57,834 品があると聞きました 256 00:21:02,000 --> 00:21:05,533 公儀は この話に乗ってみようと 思っておりまする 257 00:21:08,333 --> 00:21:10,767 (語り)京の禁門の変の話は… 258 00:21:11,200 --> 00:21:15,200 江戸にいる篤太夫たちにも すぐに伝わりました 259 00:21:16,967 --> 00:21:19,100 長州まで逆賊となるとは… 260 00:21:23,100 --> 00:21:25,367 前に平岡様が おっしゃっていたとおり― 261 00:21:29,333 --> 00:21:31,000 もう攘夷は終わりなんだな 262 00:21:36,166 --> 00:21:38,567 (猪飼)外は今 大騒ぎだぞ 263 00:21:38,867 --> 00:21:43,233 大勢の鳶(とび)と町火消したちが 長州の上屋敷をたたき壊しておる 264 00:21:43,567 --> 00:21:47,533 我が殿が先頭を切って 天子様をお守りしたとのこと― 265 00:21:47,734 --> 00:21:50,166 まことに めでたい ハハハハ… 266 00:21:50,233 --> 00:21:51,266 ははっ 267 00:21:51,567 --> 00:21:54,967 しかし 我らの兵は 間に合いませんでした 268 00:21:55,033 --> 00:21:57,533 いや 長州は京を出て― 269 00:21:57,934 --> 00:22:00,166 石見国(いわみのくに)辺りで 悪あがきをしており― 270 00:22:00,500 --> 00:22:03,367 いよいよ公方(くぼう)様も 征討に出られるかもしれぬ 271 00:22:04,867 --> 00:22:08,266 お主らも兵を連れ 急ぎ京に戻れとの命だ 272 00:22:08,867 --> 00:22:10,367 天狗党の件もある 273 00:22:11,633 --> 00:22:12,667 (成一郎)天狗党… 274 00:22:17,533 --> 00:22:19,500 (藤田(ふじた)小四郎(こしろう)) 一部の隊の暴発のせいで― 275 00:22:20,867 --> 00:22:24,233 我らはまんまと 凶悪な賊の汚名を 着せられてしまいました 276 00:22:26,100 --> 00:22:28,367 長州も京で敗れ朝敵となり― 277 00:22:29,233 --> 00:22:33,700 今や真に尊攘(そんじょう)の志を抱くものは 我らしか残っておりませぬ! 278 00:22:35,667 --> 00:22:39,300 その我らまでも このままでは いかにも無念… 279 00:22:48,300 --> 00:22:51,467 耕雲斎(こううんさい)様 お願いです 280 00:22:52,834 --> 00:22:57,433 どうか我が軍の大将となり 我らをお導きください 281 00:23:00,300 --> 00:23:01,600 (武田(たけだ)耕雲斎)いや しかし小四郎… 282 00:23:01,667 --> 00:23:02,800 (小四郎)この天狗党は― 283 00:23:03,667 --> 00:23:08,066 烈公(れっこう)や 父 東湖(とうこ)の最後の望みだ! 284 00:23:09,767 --> 00:23:12,800 父たちが かなえられなかった 尊王攘夷の夢を… 285 00:23:14,600 --> 00:23:17,033 何としても この手でかなえたいのです! 286 00:23:42,600 --> 00:23:45,400 (川路) そうか もう引っ越しちまうのか 287 00:23:45,834 --> 00:23:46,867 (やす)えぇ 288 00:23:48,433 --> 00:23:49,867 (川路)行き先は決まったのかい? 289 00:23:50,400 --> 00:23:55,467 いいえ 実家に戻るにしたって 田舎暮らしは性に合わないもんで 290 00:23:56,266 --> 00:23:58,467 まぁ もう 身軽ですから 291 00:23:58,867 --> 00:24:02,233 三味線でも教えながら 自由気ままに暮らそうかと 292 00:24:03,033 --> 00:24:04,800 どうぞ ご心配なく 293 00:24:05,333 --> 00:24:06,367 (川路)そうか… 294 00:24:07,600 --> 00:24:09,633 また顔を見せてくれよ 295 00:24:10,333 --> 00:24:12,100 はい きっと 296 00:24:26,600 --> 00:24:28,066 (篤太夫)“おかしろくもねぇ時は―” 297 00:24:28,533 --> 00:24:31,667 “掛け軸の小鳥にでも話しかけろ”と おっしゃっておりました 298 00:24:48,333 --> 00:24:49,367 (やす)ん? 299 00:24:53,433 --> 00:24:54,467 (円四郎)“やすへ” 300 00:24:55,834 --> 00:24:57,867 “この文を見つけたってことは―” 301 00:24:58,266 --> 00:25:02,233 “今おめえは 俺がいなくて つまらねぇで―” 302 00:25:02,767 --> 00:25:05,834 “寂しくってしかたがねぇって ことなんだろうなぁ” 303 00:25:07,700 --> 00:25:11,800 “しかし… 悪いが 勘弁してもらいてえ” 304 00:25:13,033 --> 00:25:15,166 “殿には俺が入り用なんだ” 305 00:25:16,934 --> 00:25:19,233 “これほど お仕えしてえと思ったお方に―” 306 00:25:19,300 --> 00:25:22,800 “お仕えできる俺は 幸せ者だ” 307 00:25:25,166 --> 00:25:27,166 “殿との出会いで 俺の生きざまは―” 308 00:25:28,133 --> 00:25:30,867 “まるで もやが晴れたみたいに 変わっちまった” 309 00:25:38,166 --> 00:25:41,033 (円四郎)“苦労も多いが張り合いがある” 310 00:25:42,700 --> 00:25:47,867 “人と人との縁ってのは まことに不思議なもんだ” 311 00:25:49,734 --> 00:25:52,233 “何度も何度も女でしくじって―” 312 00:25:53,600 --> 00:25:56,934 “ようやく おめえに出会えたのも これしかりだ” 313 00:26:00,200 --> 00:26:01,700 なぁに言ってんだよ… 314 00:26:03,033 --> 00:26:08,100 (円四郎)“我が殿はきっとこの先 新しい日本を作ってくれる” 315 00:26:19,133 --> 00:26:25,133 (円四郎)“やす おりゃあ おめえと その新しい日の本を見る日が―” 316 00:26:26,100 --> 00:26:28,600 “今から楽しみでならねぇんだ” 317 00:26:30,433 --> 00:26:33,367 “そん時が来たら また 2人で―” 318 00:26:34,200 --> 00:26:36,800 “江戸の町を ぶらぶらと歩こうじゃねえか” 319 00:26:38,834 --> 00:26:42,333 “さぁて どんなふうに変わっちまうのか―” 320 00:26:42,834 --> 00:26:44,533 “見当もつかねぇがなあ” 321 00:26:46,533 --> 00:26:47,567 “しかし きっと…” 322 00:26:51,633 --> 00:26:56,100 きっと めっぽうおかしれぇに違(ちげ)えねぇ 323 00:27:23,533 --> 00:27:25,567 よし ちっと急ぐど! 324 00:27:25,934 --> 00:27:26,967 (兵たち)おう! 325 00:27:49,467 --> 00:27:53,467 (語り)篤太夫と成一郎は 集めた兵を率いて― 326 00:27:53,767 --> 00:27:56,734 中山道を京へと 向かっていました 327 00:27:59,700 --> 00:28:02,066 (成一郎)おぉ 深谷(ふかや)だ 328 00:28:03,500 --> 00:28:07,233 ここから血洗島(ちあらいじま)まで たった1里というのに― 329 00:28:07,934 --> 00:28:09,967 家の者に会えねぇとはな 330 00:28:10,934 --> 00:28:11,967 あぁ… 331 00:28:12,967 --> 00:28:14,033 (尾高惇忠)栄一! 喜作! 332 00:28:16,367 --> 00:28:17,400 (成一郎)あにぃ! 333 00:28:17,467 --> 00:28:18,667 (篤太夫)あにぃじゃねぇか! 334 00:28:19,266 --> 00:28:21,166 もう会えねぇと思ってたんだに 335 00:28:21,233 --> 00:28:23,433 (惇忠)役人の目もあるので 長居はできぬが― 336 00:28:24,767 --> 00:28:27,233 どうしても お前たちの話が聞きたかった 337 00:28:28,233 --> 00:28:29,300 長七郎(ちょうしちろう)には会えたか? 338 00:28:30,367 --> 00:28:31,400 いいや 339 00:28:31,934 --> 00:28:35,066 奉行所で公用人と面会したが どうにもならず― 340 00:28:35,700 --> 00:28:37,633 金子のみ何度か差し入れた 341 00:28:38,367 --> 00:28:41,667 (篤太夫)あにぃも平九郎も 大変な目に遭ったのう 342 00:28:42,133 --> 00:28:46,400 (惇忠)あぁ 烈公は今 この世をどのように ご覧に… 343 00:28:58,100 --> 00:29:00,567 (小声で) お主のおやじ殿からの言伝(ことづて)だ 344 00:29:01,233 --> 00:29:05,266 この先の小久保(こくぼ)の家に お千代とおよしを向かわせると 345 00:29:14,800 --> 00:29:15,834 お千代! 346 00:29:15,900 --> 00:29:16,934 よし! 347 00:29:17,000 --> 00:29:18,033 (渋沢よし)お前様! 348 00:29:18,567 --> 00:29:19,600 (渋沢作太郎(さくたろう))とっさま! 349 00:29:19,667 --> 00:29:24,633 (成一郎)おぉ 作太郎! おっきくなったのう 350 00:29:24,934 --> 00:29:26,133 見てみい 作太郎 351 00:29:27,133 --> 00:29:30,667 あんたのとっさまは こんな立派なお武家様になって 352 00:29:31,033 --> 00:29:32,066 そうだ 353 00:29:33,200 --> 00:29:37,767 俺は今では 一橋家家臣 渋沢成一郎だ 354 00:29:41,500 --> 00:29:43,333 およし 泣くない 355 00:29:46,533 --> 00:29:50,967 なんと 愛らしくなって… ハハハ 356 00:29:54,967 --> 00:29:57,467 どうした お千代? 何か言ってくれ 357 00:30:00,533 --> 00:30:01,567 へぇ 358 00:30:03,300 --> 00:30:05,400 言いてえことが なっからあったはずなんに― 359 00:30:08,266 --> 00:30:10,400 いざお顔を見ると 言葉も出ねぇ 360 00:30:35,333 --> 00:30:37,200 (篤太夫) 肩身の狭(せめ)え思いはしてねぇか? 361 00:30:39,300 --> 00:30:42,633 こんなことになっちまったのは 俺たちの落ち度だい 362 00:30:43,734 --> 00:30:46,233 いいえ お二人とも ご無事でよかった 363 00:30:48,533 --> 00:30:50,333 この守り袋のおかげだい 364 00:30:51,400 --> 00:30:55,033 俺も喜作も 一度も悪所通いすることねぇで― 365 00:30:55,400 --> 00:30:57,000 家のことばかり考えておった 366 00:31:00,800 --> 00:31:04,667 お義父(とう)様とお義母(かあ)様も お前様に会いたがっておりました 367 00:31:06,233 --> 00:31:09,967 それでも 大勢では人目につくからと― 368 00:31:10,734 --> 00:31:12,900 私とうただけ 遣わせてくださって… 369 00:31:15,567 --> 00:31:16,600 そうか 370 00:31:19,333 --> 00:31:20,400 ありがてぇな… 371 00:31:23,900 --> 00:31:24,934 俺は 今― 372 00:31:27,200 --> 00:31:31,533 ここが まっさかぐるぐるしておる 373 00:31:36,433 --> 00:31:39,200 俺に道を開いてくれた恩人を 亡くしちまった 374 00:31:41,033 --> 00:31:42,967 あにぃたちにも迷惑をかけ― 375 00:31:43,900 --> 00:31:49,367 かつての仲間は 筑波山(つくばさん)で 幕府と戦ってる 376 00:31:53,900 --> 00:31:54,934 俺は… 377 00:31:58,633 --> 00:32:00,233 俺の信じた道は… 378 00:32:14,834 --> 00:32:15,867 大丈夫 379 00:32:17,867 --> 00:32:19,600 千代は どんなに離れていても― 380 00:32:21,266 --> 00:32:23,500 お前様の選んだ道を 信じております 381 00:32:29,266 --> 00:32:33,467 お前様が この胸に聞いて選んだ道を 382 00:32:39,500 --> 00:32:43,667 うむ そうだ 383 00:32:46,767 --> 00:32:49,467 平岡様に頂いた務めを 果たすことが― 384 00:32:51,467 --> 00:32:52,934 俺の今のなすべきことだ 385 00:32:56,867 --> 00:32:57,900 うん 386 00:33:01,934 --> 00:33:05,200 落ち着いたら 共に暮らしたいと思っておる 387 00:33:06,266 --> 00:33:07,300 まことですか? 388 00:33:07,367 --> 00:33:08,400 (篤太夫)うん 389 00:33:08,467 --> 00:33:12,533 だから それまで信じて待っていてくれ 390 00:33:17,567 --> 00:33:18,600 はい 391 00:33:22,200 --> 00:33:25,633 そしたら すぐに次を仕込むべえ 392 00:33:26,867 --> 00:33:28,533 もっともっと俺たちの子が欲しい 393 00:33:29,767 --> 00:33:30,834 その日が来るまで― 394 00:33:32,367 --> 00:33:34,900 うたや かっさまや とっさまや 中の家(なかんち)を― 395 00:33:35,533 --> 00:33:38,166 どうか よろしく頼む 396 00:33:54,834 --> 00:33:58,200 (伝蔵)あにき! 許しが出たで 俺たちも連れてってくれ 397 00:33:58,500 --> 00:33:59,533 (金八(きんぱち))頼みます! 398 00:33:59,600 --> 00:34:01,000 (伊之助(いのすけ))お供させてくだせぇ! 399 00:34:02,567 --> 00:34:05,567 あいつら 忍んで来てんのに でけぇ声で… 400 00:34:11,000 --> 00:34:15,767 (語り)そして翌日 篤太夫たちは深谷宿を出て― 401 00:34:16,000 --> 00:34:18,800 岡部(おかべ)の領内を 抜けようとしていました 402 00:34:36,233 --> 00:34:37,934 (利根吉春(とねよしはる)) このご同勢の中に 403 00:34:38,800 --> 00:34:42,200 もとは当領分の 百姓がおりまする 404 00:34:44,800 --> 00:34:47,800 その者ども 渋沢と申します 405 00:34:50,133 --> 00:34:51,934 疑うこと多きゆえ― 406 00:34:52,467 --> 00:34:55,734 何とぞ 一度お戻しいただけませぬか 407 00:35:01,467 --> 00:35:03,734 (渋沢栄一) 500両 持ってまいりました 408 00:35:04,533 --> 00:35:06,667 そうか 下がれ 409 00:35:07,266 --> 00:35:08,300 (栄一)恐れながら! 410 00:35:11,533 --> 00:35:13,934 それが 我々百姓の銭にございます! 411 00:35:15,533 --> 00:35:18,166 朝から晩まで働き その小さな銭が… 412 00:35:34,867 --> 00:35:37,767 (猪飼) お頼みの趣は申し伝えますが― 413 00:35:38,233 --> 00:35:42,934 今 ここで急に 渋沢両人に村方へ帰られては― 414 00:35:43,133 --> 00:35:44,900 一同が困りまする 415 00:35:47,200 --> 00:35:49,266 両人は縁あって当家に入り― 416 00:35:49,967 --> 00:35:52,967 今となっては 掛けがえのなき家中の者 417 00:35:57,834 --> 00:36:01,567 一橋家としては 到底 承服しかねることゆえ― 418 00:36:03,834 --> 00:36:05,233 お断りいたす 419 00:36:26,734 --> 00:36:27,767 ははっ… 420 00:36:28,367 --> 00:36:32,066 しからば… しからば どうぞ ご通行ください 421 00:36:33,133 --> 00:36:35,934 道中 どうかご無事で 422 00:37:02,533 --> 00:37:03,567 (成一郎)栄一… 423 00:37:11,834 --> 00:37:16,633 この気持ちを 平岡様にお伝えしたかった 424 00:37:20,834 --> 00:37:24,500 何もかも平岡様のおかげだ 425 00:37:26,333 --> 00:37:30,734 京に戻っても もう 平岡様がいねぇなんて… 426 00:37:30,800 --> 00:37:31,834 (成一郎)泣くない 427 00:37:36,233 --> 00:37:40,100 俺たちは武士なんだい 428 00:38:08,200 --> 00:38:09,233 (慶喜)ご苦労であった 429 00:38:11,800 --> 00:38:12,834 円四郎は― 430 00:38:13,767 --> 00:38:16,333 そなたたちが きっと無事に 兵を連れて戻ると― 431 00:38:17,133 --> 00:38:18,266 私に申しておった 432 00:38:20,066 --> 00:38:23,166 ははっ 畏れ多きことに存じます 433 00:38:25,867 --> 00:38:28,400 父の尊攘の教えを学んだと 申しておったな 434 00:38:31,066 --> 00:38:35,166 円四郎は 父が私に遣わせたのだ 435 00:38:37,266 --> 00:38:39,800 それがなぜ水戸の者に 殺されねばならぬのか― 436 00:38:41,333 --> 00:38:42,633 そなたたちに分かるか? 437 00:38:48,667 --> 00:38:52,367 いいえ 某には分かりかねます 438 00:38:54,700 --> 00:38:55,734 私には分かる 439 00:38:57,934 --> 00:39:02,266 円四郎は 私の身代わりとなったのだ 440 00:39:22,133 --> 00:39:23,433 尊王攘夷か… 441 00:39:28,133 --> 00:39:30,200 まこと呪いの言葉に成り果てた 442 00:39:48,900 --> 00:39:53,033 (黒川(くろかわ)嘉兵衛(かへえ)) お主らは ご公儀はもちろん― 443 00:39:54,266 --> 00:39:57,300 当家に何のゆかりもなく 浮浪していたところを― 444 00:39:57,900 --> 00:40:01,200 平岡様の推挙により出仕した 445 00:40:05,033 --> 00:40:11,133 平岡様のためにも この先も 一橋家のために励め 446 00:40:12,867 --> 00:40:13,900 ははっ! 447 00:40:13,967 --> 00:40:15,000 ははっ! 448 00:40:26,500 --> 00:40:28,800 (耕雲斎)かかれ~! 449 00:40:34,633 --> 00:40:40,000 (語り)天狗党は 耕雲斎が首領となり 勢いを取り戻しましたが― 450 00:40:40,767 --> 00:40:46,367 度重なる幕府の追討軍や 水戸の諸生党(しょせいとう)との戦いにより― 451 00:40:47,066 --> 00:40:50,633 次第に その人数を減らしていきました 452 00:40:51,767 --> 00:40:53,467 (小四郎)幕府に こうも攻められるとは… 453 00:40:53,700 --> 00:40:56,266 (田丸(たまる)稲之衛門(いなのえもん)) いっそ長州へ走るか 454 00:40:57,200 --> 00:41:00,066 (耕雲斎)いや 京へ向かわぬか 455 00:41:02,100 --> 00:41:04,734 こうして水戸で 血を流し続けたところで― 456 00:41:04,800 --> 00:41:06,734 攘夷など到底果たせぬ 457 00:41:07,433 --> 00:41:12,333 ならば上洛し 天子様にその真心を 知っていただくべきではないのか 458 00:41:12,400 --> 00:41:16,100 いえ 父の名にかけて 市川(いちかわ)らに背を向けるまねは… 459 00:41:16,166 --> 00:41:18,433 (耕雲斎) これ以上 民を巻き込むことを― 460 00:41:19,033 --> 00:41:22,300 そなたの父や烈公が お望みと思うか 461 00:41:24,767 --> 00:41:27,867 京へだと? 耕雲斎がついていながら なぜ… 462 00:41:28,934 --> 00:41:34,400 (耕雲斎)烈公の尊王攘夷のお心を 朝廷にお見せするための上洛じゃ 463 00:41:35,000 --> 00:41:40,066 京には そのお心を一番よく知る 一橋様がいらっしゃる 464 00:41:41,834 --> 00:41:45,500 決して我らのことを 見殺しにはいたすまい 465 00:41:48,066 --> 00:41:50,500 (永井)一橋様 どうなされますか? 466 00:41:52,967 --> 00:41:55,667 私が少しでも 天狗どもを擁護すれば― 467 00:41:56,100 --> 00:41:57,500 公儀に刃向かうことになろう 468 00:41:59,800 --> 00:42:01,767 京を守るのが私の役目だ 469 00:42:04,633 --> 00:42:06,433 (慶喜)天狗どもを 京に入れるわけにはいかぬ 470 00:42:09,967 --> 00:42:12,533 私の手で… 天狗党を討伐する 471 00:42:14,500 --> 00:42:18,367 (市之進)天狗党討伐のため 兵を挙げることとなった 472 00:42:24,600 --> 00:42:25,633 俺たちが… 473 00:42:28,867 --> 00:42:30,600 天狗党を討伐? 474 00:42:34,133 --> 00:42:35,166 なぜだ? 475 00:42:35,233 --> 00:42:36,633 お主の腕を見せてみよ 476 00:42:37,066 --> 00:42:39,934 (小四郎)あいつが言ったんだ! このままでよいのかと! 477 00:42:40,000 --> 00:42:42,166 よし… あぁ! 478 00:42:42,467 --> 00:42:43,700 どうかご無事で 479 00:42:44,166 --> 00:42:46,967 (小栗忠順(おぐりただまさ))完膚なきまで 打ち潰すしかありますまい 480 00:42:47,633 --> 00:42:48,800 (篤太夫)戦は終わったでねえか! 481 00:42:48,867 --> 00:42:50,100 (成一郎)幕府に侮られたんだ! 482 00:42:51,700 --> 00:42:54,000 この先は… 一橋を 守るために生きる 483 00:42:54,333 --> 00:42:56,533 一橋の懐具合を 484 00:42:56,600 --> 00:42:57,867 ととのえたいので ございます