1 00:00:37,766 --> 00:00:41,136 (杉浦愛蔵) 「昼前 紀伊の大島を右に見る。➡ 2 00:00:41,136 --> 00:00:44,472 昼過ぎ 土佐の地方を望む」。 3 00:00:44,472 --> 00:00:46,775 (渋沢篤太夫)杉浦殿。 4 00:00:46,775 --> 00:00:50,979 あぁ 某も日記をつけねば。 5 00:00:50,979 --> 00:00:53,782 しかし胸が…。 6 00:00:53,782 --> 00:00:56,651 (せきこみ) お 船酔いか。 7 00:00:56,651 --> 00:00:59,321 無理をするな。 記録は手伝う。 8 00:00:59,321 --> 00:01:04,159 ありがてぇ。 ゆらりゆらりと地に足がつかねぇ。 9 00:01:04,159 --> 00:01:06,359 これが何日も続くとは…。 10 00:01:10,332 --> 00:01:13,001 それに この異人どもだい。 11 00:01:13,001 --> 00:01:16,504 異人め バカにしおって。 いつか日の本が…。 12 00:01:16,504 --> 00:01:18,807 (田辺太一)異人 異人と言うが…➡ 13 00:01:18,807 --> 00:01:25,513 エゲレス人 フランス人 ヲロシア人 それぞれ風土も歴史も言葉も違う。 14 00:01:25,513 --> 00:01:29,384 それを何も知らず いっしょくたに憎むなんていうのは➡ 15 00:01:29,384 --> 00:01:31,620 いかにも阿呆のするこった。 16 00:01:31,620 --> 00:01:33,555 ははっ。 17 00:01:33,555 --> 00:01:36,958 おい ここでは それをやめろ。 18 00:01:36,958 --> 00:01:40,829 そうそう… 文明国では 安易に地に頭はつけぬ。 19 00:01:40,829 --> 00:01:45,300 あぁ…。 20 00:01:45,300 --> 00:01:47,769 (アレクサンダー・シーボルト) 船酔いか? どうぞ。 水です。 21 00:01:47,769 --> 00:01:50,769 あ すまねぇ。 22 00:01:52,607 --> 00:01:54,542 え? え…。 23 00:01:54,542 --> 00:02:00,782 このシーボルト殿は あの有名な 長崎のフォン・シーボルト殿のご子息。➡ 24 00:02:00,782 --> 00:02:04,986 異人とはいえ 日本に通じている。 25 00:02:04,986 --> 00:02:08,790 ちょうど帰国の折ゆえ パリまで 通詞をしてくれることになったんだ。 26 00:02:08,790 --> 00:02:10,859 サンキュー ミスター シーボルト。 27 00:02:10,859 --> 00:02:12,994 (アレクサンダー・シーボルト)どういたしまして。 28 00:02:12,994 --> 00:02:15,330 さ…。 29 00:02:15,330 --> 00:02:18,130 さ… さんきゅう。 30 00:02:21,503 --> 00:02:24,172 おぉ。 31 00:02:24,172 --> 00:02:31,513 銀の匙に 銀の鉾に… 包丁? 32 00:02:31,513 --> 00:02:33,513 あぁ…。 33 00:02:35,483 --> 00:02:39,283 これは 肉の塩漬けか。 34 00:02:42,624 --> 00:03:03,478 ♬~ 35 00:03:03,478 --> 00:03:05,413 むむ! 36 00:03:05,413 --> 00:03:07,413 これは甚だ美味! 37 00:03:12,487 --> 00:03:14,487 かっふぇい? 38 00:03:22,797 --> 00:03:26,497 おぉ すこぶる胸が爽やかだい。 39 00:03:28,169 --> 00:03:32,140 篤太夫たちの乗った船は インド洋を過ぎ➡ 40 00:03:32,140 --> 00:03:38,279 スエズ運河が建設中のため 汽車に乗り換え 地中海へ。 41 00:03:38,279 --> 00:03:41,079 そして 55日目。 42 00:03:42,751 --> 00:03:45,653 スエズの掘割には まっさか驚いた。 43 00:03:45,653 --> 00:03:50,492 西洋の船が東洋に来るには 喜望峰をぐるりと回らねばならぬのを➡ 44 00:03:50,492 --> 00:03:54,963 それでは不便と あのような とてつもない掘割を企てるとは。 45 00:03:54,963 --> 00:03:57,632 あぁ…。 あの掘割が出来れば➡ 46 00:03:57,632 --> 00:04:00,969 世界中の者がどれだけ助かることか! 47 00:04:00,969 --> 00:04:05,774 しかも あれは国ではなく 商人が企てているという。 48 00:04:05,774 --> 00:04:09,310 あんな一大事を どうやって企てたんだ? 49 00:04:09,310 --> 00:04:11,780 元気だなぁ 渋沢君は。 50 00:04:11,780 --> 00:04:19,154 そんで このぐるぐると果てしねぇ石段は あとどれだけ上れば…。 51 00:04:19,154 --> 00:04:21,154 お? 52 00:04:26,494 --> 00:04:28,997 あぁ…。 53 00:04:28,997 --> 00:05:10,972 ♬~ 54 00:05:10,972 --> 00:05:15,972 これが… パリ! 55 00:05:18,146 --> 00:05:51,145 ♬~ 56 00:05:51,145 --> 00:08:08,750 ♬~ 57 00:08:08,750 --> 00:08:13,588 徳川昭武ら幕府の使節一行は…➡ 58 00:08:13,588 --> 00:08:19,394 パリ カピュシン街のグランドホテルに 投宿しました。 59 00:08:19,394 --> 00:08:33,708 ♬~ 60 00:08:33,708 --> 00:08:35,908 おぉ! 61 00:08:46,287 --> 00:08:48,589 「歓迎する。➡ 62 00:08:48,589 --> 00:08:52,927 ナポレオンとの謁見式まで時がないので 急ぎ賜りたい」とのこと。 63 00:08:52,927 --> 00:08:55,427 うむ。 承知した。 64 00:09:01,436 --> 00:09:05,436 (カション神父)ムコウヤマさん! なぜ シーボルトがいる? 65 00:09:08,743 --> 00:09:13,448 フランス政府からは 私が 正式の通訳をするよう言われています。 66 00:09:13,448 --> 00:09:16,284 (小声で)フン キリシタンめ…。 67 00:09:16,284 --> 00:09:23,157 いや 道中 シーボルト殿の厚意には まことに助けられたゆえ➡ 68 00:09:23,157 --> 00:09:26,461 しばらく供を頼みたいと考えておる。 69 00:09:26,461 --> 00:09:36,961 ♬~ 70 00:09:46,247 --> 00:09:49,083 (フランス語) 71 00:09:49,083 --> 00:09:51,018 (山内六三郎)ろうそく1本 1フランです。 72 00:09:51,018 --> 00:09:54,956 ろうそく1本 1フラン…。 73 00:09:54,956 --> 00:09:57,592 (田辺)何? 薩摩が! 74 00:09:57,592 --> 00:10:02,092 (山内文次郎)ははっ。 2か月前に到着し しかも…。 75 00:10:04,098 --> 00:10:06,734 くそう! 薩摩め。 76 00:10:06,734 --> 00:10:10,938 隼人正様 急ぎ策を練りましょう。 うむ。 77 00:10:10,938 --> 00:10:13,975 薩摩がパリに? 78 00:10:13,975 --> 00:10:16,811 (菊池平八郎)おのれ! 近寄るでない! 79 00:10:16,811 --> 00:10:20,011 若君に じかに口を利くとは何事か! 80 00:10:21,616 --> 00:10:25,953 はぁ? ふわっふわっと 鼻から抜けたような言葉を使いおって!➡ 81 00:10:25,953 --> 00:10:27,889 そこに控えよ! 82 00:10:27,889 --> 00:10:30,124 (山髙信離) この者は飲み物を運ぼうとしただけじゃ。 83 00:10:30,124 --> 00:10:34,996 否! 給仕は 某ら側近が取り次ぐのが定め。 84 00:10:34,996 --> 00:10:38,299 我らは民部公子様を 命に代えて護衛するのみ! 85 00:10:38,299 --> 00:10:41,636 え~ しかし菊池殿。 ここはフランスです。 86 00:10:41,636 --> 00:10:44,138 郷に入れば郷に従えと 申すではありませぬか。 87 00:10:44,138 --> 00:10:46,474 どこにいようと我らは大和男児! 88 00:10:46,474 --> 00:10:49,974 日の本のしきたりに反することは いたしかねる! 89 00:11:12,667 --> 00:11:14,667 ウエッ…。 90 00:11:17,538 --> 00:11:19,807 殿 お召し上がりください。 91 00:11:19,807 --> 00:11:23,307 毒は入っておりませぬ。 うむ…。 92 00:11:27,181 --> 00:11:30,017 そして篤太夫たちは…➡ 93 00:11:30,017 --> 00:11:34,517 万国博覧会の見学に出かけました。 94 00:11:36,290 --> 00:11:41,162 (蒸気機関の音) 95 00:11:41,162 --> 00:12:03,985 ♬~ 96 00:12:03,985 --> 00:12:08,985 (蒸気が噴き出す音) 97 00:12:12,994 --> 00:12:15,329 これは…。 イエス。 98 00:12:15,329 --> 00:12:22,529 蒸気機関は イギリスで発明され そこから世界が一気に変わりました。 99 00:12:24,338 --> 00:12:29,010 船も 鉄道も この力で動いているのか…。 100 00:12:29,010 --> 00:12:33,281 このエクスポジションユニバーサル 万国の博覧会は➡ 101 00:12:33,281 --> 00:12:40,621 16年前にロンドンで始まり 今や世界中から品物が集まります。 102 00:12:40,621 --> 00:12:45,121 世界中から…。 103 00:13:02,476 --> 00:13:05,780 はぁ 何だい この窮屈そうな箱は。 104 00:13:05,780 --> 00:13:08,080 (高松凌雲)行ってみよう。 おぉ。 105 00:13:15,156 --> 00:13:19,794 え!? なぜ閉める? まるで牢屋じゃねぇか! 106 00:13:19,794 --> 00:13:22,494 騒々しい。 静かにしろ。 107 00:13:24,498 --> 00:13:27,335 おっ! 何だ? 動いておる。 108 00:13:27,335 --> 00:13:29,270 おっ… お~! お~! 109 00:13:29,270 --> 00:13:33,441 どこに運ばれてるんだい これ。 動いておる! おぉ! 110 00:13:33,441 --> 00:13:37,141 はぁ…。 ん? 111 00:13:38,746 --> 00:13:42,446 ほぅ… 何だい。 112 00:14:24,358 --> 00:14:28,095 ハハハハハハ… なんてこった。 113 00:14:28,095 --> 00:14:30,331 この一瞬で屋根の上とは。 114 00:14:30,331 --> 00:14:33,131 あぁ。 115 00:14:35,736 --> 00:14:39,736 ハハハハハハ…。 ハハハ…。 116 00:14:44,478 --> 00:14:46,947 どうした? 117 00:14:46,947 --> 00:14:50,647 はぁ 参った! 118 00:14:52,453 --> 00:14:59,226 物産会どころか 何日かけても見切れねえ品ばかりだ。 119 00:14:59,226 --> 00:15:08,469 にもかかわらず ちっぽけな俺は言葉も通じず➡ 120 00:15:08,469 --> 00:15:14,775 その品々を見定める目も 考える頭すらねぇや。 121 00:15:14,775 --> 00:15:19,975 ハハハハハ…。 122 00:15:22,483 --> 00:15:24,985 夢の中にいるみてぇだ。 123 00:15:24,985 --> 00:15:39,266 ♬~ 124 00:15:39,266 --> 00:15:42,937 おお~! 125 00:15:42,937 --> 00:15:46,607 おい あったぞ。 ここが日の本の展示じゃ。 126 00:15:46,607 --> 00:15:48,609 おぉ! 127 00:15:48,609 --> 00:15:53,113 じゃぽん… じゃぽんと書いてあるぞ。 128 00:15:53,113 --> 00:15:55,049 日の丸だい! 129 00:15:55,049 --> 00:15:58,752 シャムより なっから品が多い。 130 00:15:58,752 --> 00:16:00,952 これは見事だい。 131 00:16:03,624 --> 00:16:05,624 見ろ。 132 00:16:09,763 --> 00:16:12,466 「りゅうきゅう」と書いてあるぞ。 133 00:16:12,466 --> 00:16:14,401 (六三郎)琉球王国? 134 00:16:14,401 --> 00:16:16,401 ん? 135 00:16:24,979 --> 00:16:26,914 これは…。 136 00:16:26,914 --> 00:16:30,651 (保科)薩摩の… 島津の旗じゃないか! 137 00:16:30,651 --> 00:16:36,257 なぜ薩摩の品が 日の本の品と区切られて こっちにあるんだ? 138 00:16:36,257 --> 00:16:40,094 これではまるで 日の本と琉球と➡ 139 00:16:40,094 --> 00:16:45,294 いや 日の本と薩摩と 国が2つあるんみてぇじゃねぇか。 140 00:17:02,116 --> 00:17:05,019 モンブラン。 141 00:17:05,019 --> 00:17:08,289 モンブラン。 もんぶら? 142 00:17:08,289 --> 00:17:10,958 (福地源一郎) 向こうに行ったら モンブランという➡ 143 00:17:10,958 --> 00:17:12,893 フランス人には気を付けろよ。 144 00:17:12,893 --> 00:17:14,893 あ! 145 00:17:19,667 --> 00:17:24,305 (岩下佐次右衛門) 島津家中の岩下佐次右衛門と申しもす。 146 00:17:24,305 --> 00:17:30,978 民部公子ご到着と風の便りで聞き ご機嫌伺いをと思うておりもした。 147 00:17:30,978 --> 00:17:34,582 薩摩殿が琉球国王と称し➡ 148 00:17:34,582 --> 00:17:39,720 その名義で 薩摩の品々を 出品なされているのは いかなる理由か? 149 00:17:39,720 --> 00:17:46,427 日の丸という日本の旗をないがしろにし 薩摩の紋を国の旗として用いておられる。 150 00:17:46,427 --> 00:17:51,298 これは 日本に背いての独立ととって よろしいのか。 151 00:17:51,298 --> 00:17:54,935 まさか! ハハハハ…。 152 00:17:54,935 --> 00:18:02,276 薩摩の出品は 琉球王国博覧会委員長の モンブラン殿が➡ 153 00:18:02,276 --> 00:18:06,146 万事一手になされたことで。 154 00:18:06,146 --> 00:18:09,946 モンブラン殿に聞いてくだされ。 155 00:18:13,621 --> 00:18:15,921 ムッシュー タナベ。 156 00:18:20,761 --> 00:18:24,561 田辺様は以前 私の申し出をお断りになられた。 157 00:18:41,115 --> 00:18:44,815 五代? 薩摩の五代才助か! 158 00:18:50,591 --> 00:18:52,591 (英語で) 159 00:19:19,119 --> 00:19:21,755 (小声で)ゴダイ…? 160 00:19:21,755 --> 00:19:25,626 前に西郷様から その名を聞いたような…。 161 00:19:25,626 --> 00:19:27,961 (田辺)もうよい! 162 00:19:27,961 --> 00:19:32,566 何としても「琉球」という二文字は 取っていただかなくてはならぬ。 163 00:19:32,566 --> 00:19:36,904 それに 琉球王国として掲げた あの薩摩の旗だ。 164 00:19:36,904 --> 00:19:41,709 薩摩の旗を外し 日の本の旗の下に全ての品を並べよ。➡ 165 00:19:41,709 --> 00:19:43,777 出品者も「琉球国王」ではなく➡ 166 00:19:43,777 --> 00:19:46,413 「大君」という表記に してもらわねばならぬ。 167 00:19:46,413 --> 00:19:50,084 うんにゃ 困る! 168 00:19:50,084 --> 00:19:55,384 薩摩が出品すっかたちでなければ 承服できん。 169 00:19:58,425 --> 00:20:00,725 失礼します。 170 00:20:03,297 --> 00:20:07,434 そろそろ謁見式の打ち合わせです。 171 00:20:07,434 --> 00:20:10,634 はぁ これでは埒が明かぬ。 172 00:20:22,750 --> 00:20:25,119 「薩摩太守」という表記ではどうか。 173 00:20:25,119 --> 00:20:31,759 薩摩太守… うむ。 薩摩太守なら構わぬ。 174 00:20:31,759 --> 00:20:33,694 しかし田兄…。 大丈夫だ。 175 00:20:33,694 --> 00:20:36,130 大君と薩摩の一大名では➡ 176 00:20:36,130 --> 00:20:39,930 並べて どちらが上かは おのずと分かるであろう。 177 00:21:01,288 --> 00:21:03,988 (田辺)それならば赦そう。 178 00:21:05,659 --> 00:21:12,332 日本の展示の様子は 新聞記事となって伝えられました。 179 00:21:12,332 --> 00:21:16,503 これは…。 ん? どうした 山内。 180 00:21:16,503 --> 00:21:22,003 「日本は一つの国家ではなく連邦国」と 書いてあります。 181 00:21:26,013 --> 00:21:29,683 「日本の物産は 『大君 グーヴェルヌマン』と➡ 182 00:21:29,683 --> 00:21:33,287 『薩摩太守 グーヴェルヌマン』が 出品している」。 183 00:21:33,287 --> 00:21:36,623 グーヴェルヌマン? 政府という意味だ。 184 00:21:36,623 --> 00:21:43,130 「つまり将軍とは 日本の中の有力な一大名にすぎず➡ 185 00:21:43,130 --> 00:21:49,303 薩摩太守や そのほかの大名と同じように 一つの領主である」。 186 00:21:49,303 --> 00:21:53,173 将軍と大名が同格とはどういうことだ! 187 00:21:53,173 --> 00:21:56,643 「日本は連邦国。➡ 188 00:21:56,643 --> 00:22:01,481 将軍の政府は その中でもやや広く➡ 189 00:22:01,481 --> 00:22:07,154 やや力があるにすぎないことが 分かった。➡ 190 00:22:07,154 --> 00:22:12,326 大君政府が派遣したタナベなる男は➡ 191 00:22:12,326 --> 00:22:17,026 シャンペンを飲み過ぎ 化けの皮が剥がれた」。 192 00:22:21,668 --> 00:22:25,968 某は 酒は好むが この日は一滴たりとも飲んでおらぬ。 193 00:22:28,542 --> 00:22:32,242 (田辺)公儀を貶める 薩摩とモンブランの策略だ! 194 00:22:47,628 --> 00:22:49,628 メルシー。 195 00:23:24,398 --> 00:23:29,198 「大君は日本の皇帝ではない」。 196 00:23:39,446 --> 00:23:42,115 こうした中➡ 197 00:23:42,115 --> 00:23:49,856 昭武は ナポレオン三世との 謁見の儀式に臨みました。 198 00:23:49,856 --> 00:23:56,630 これは 徳川将軍の権威を世界に示す またとない機会でした。 199 00:23:56,630 --> 00:24:32,830 ♬~ 200 00:24:46,446 --> 00:24:51,118 「エンプラートマゼステ 仏蘭西国帝に申す。➡ 201 00:24:51,118 --> 00:24:57,624 今般 貴国の都において 各大陸の産物を集め➡ 202 00:24:57,624 --> 00:25:01,461 博覧会の挙ありと聞く。➡ 203 00:25:01,461 --> 00:25:05,966 さだめて同盟の国々の身分高き名士➡ 204 00:25:05,966 --> 00:25:11,304 一堂に会さる事と遥に欣に堪えず。➡ 205 00:25:11,304 --> 00:25:16,176 よって余が弟 徳川民部大輔をして➡ 206 00:25:16,176 --> 00:25:21,014 余が代りとして 同盟の誼を親しく表せしむ。➡ 207 00:25:21,014 --> 00:25:28,321 併て貴下の幸福を祝し 貴国人民の安全を祈る。➡ 208 00:25:28,321 --> 00:25:32,021 源 慶喜」。 209 00:25:49,943 --> 00:25:56,243 日本の皇太子を心より歓迎します。 210 00:25:58,285 --> 00:26:00,220 ありがたき幸せ。 211 00:26:00,220 --> 00:26:06,520 (フランス語) 212 00:26:08,295 --> 00:26:19,306 (拍手) 213 00:26:19,306 --> 00:26:21,775 日本では…。 214 00:26:21,775 --> 00:26:26,480 (徳川慶喜)私は御神君以来の 公儀の威光を回復するため➡ 215 00:26:26,480 --> 00:26:29,316 これまでの政を改めたい。 216 00:26:29,316 --> 00:26:32,016 貴殿の意見をお聞かせ願いたい。 217 00:27:37,717 --> 00:27:44,417 (拍手) 218 00:28:11,618 --> 00:28:17,958 ロッシュの助言を得て 次々と改革を進める慶喜に対し➡ 219 00:28:17,958 --> 00:28:22,762 薩摩の島津久光は かつての朝議参与たちを➡ 220 00:28:22,762 --> 00:28:25,462 京へ集めました。 221 00:28:27,133 --> 00:28:31,705 これは 政治の主導権を 慶喜から奪おうという➡ 222 00:28:31,705 --> 00:28:35,205 久光の企てでした。 223 00:28:36,910 --> 00:28:41,781 (島津久光) 長州のこつは どげんなさるおつもいか! 224 00:28:41,781 --> 00:28:45,619 国内の一小事より日本国の大事。 225 00:28:45,619 --> 00:28:48,421 この先は万事 私にお任せください。 226 00:28:48,421 --> 00:28:53,421 それより 今日はせっかくのお集まりだ。 227 00:29:03,970 --> 00:29:07,107 長崎より ホトガラフの道具を手に入れました。 228 00:29:07,107 --> 00:29:10,610 どうです 一葉 撮ってみませぬか。 はぁ? 229 00:29:10,610 --> 00:29:13,513 (伊達宗城)おぉ ホトガラフ! 230 00:29:13,513 --> 00:29:19,619 (山内容堂)おぉ これは珍しいき。 231 00:29:19,619 --> 00:29:21,955 (松平春嶽) 西洋趣味とは聞いておりましたが➡ 232 00:29:21,955 --> 00:29:24,655 まさか ここまでとは。 233 00:29:28,295 --> 00:29:32,899 なれば あちらの松をご覧くださいませ。 234 00:29:32,899 --> 00:29:35,402 しばし おとどまりを。 235 00:29:35,402 --> 00:29:37,337 まいります。 236 00:29:37,337 --> 00:29:41,574 ひい ふう みい よ いつ。 237 00:29:41,574 --> 00:29:45,445 ひい ふう みい よ いつ。 238 00:29:45,445 --> 00:29:49,945 ひい ふう みい よ いつ。 239 00:29:55,422 --> 00:30:00,927 (写真師)恐れながら あちらの松をご覧くださいませ。 240 00:30:00,927 --> 00:30:06,266 久光のもくろみは 慶喜の前に崩れました。 241 00:30:06,266 --> 00:30:13,066 以降 薩摩は倒幕へと 急速に舵をきるのでした。 242 00:30:19,279 --> 00:30:26,052 (渋沢市郎右衛門)栄一が 公儀のお役目で フランスに渡った。 243 00:30:26,052 --> 00:30:28,988 (尾高平九郎)はい。 兄から聞きました。 244 00:30:28,988 --> 00:30:31,858 (尾高惇忠) 公儀で働くものが異国に出る際には➡ 245 00:30:31,858 --> 00:30:38,298 先に跡を継ぐ者を決めるのが 定めとなっておるようだ。 246 00:30:38,298 --> 00:30:44,998 栄一は それで… 平九郎 お前を養子にしたいと申し出た。 247 00:30:46,773 --> 00:30:49,142 え? 248 00:30:49,142 --> 00:30:54,647 俺が 栄一さんと姉さまの養子に? 249 00:30:54,647 --> 00:30:57,150 しかし 尾高の家は…。 250 00:30:57,150 --> 00:30:59,185 (尾高やへ)いいんだよぉ。 251 00:30:59,185 --> 00:31:06,860 お前が お武家様になりてぇのを我慢して 家のために励んでくれていたこと➡ 252 00:31:06,860 --> 00:31:10,330 母さまはよく分かってるに。 253 00:31:10,330 --> 00:31:14,167 あぁ。 それに これはただの出奔ではねぇ。 254 00:31:14,167 --> 00:31:21,808 お前は 公儀から禄を頂く れっきとしたご直参になるんだ。 255 00:31:21,808 --> 00:31:27,008 俺が ご直参に…。 256 00:31:28,581 --> 00:31:30,581 (渋沢千代)平九郎。 257 00:31:35,288 --> 00:31:43,463 (千代)栄一さんが 長州の戦の前に これを私に送ってくれたんだに。➡ 258 00:31:43,463 --> 00:31:46,766 この先 何があるか分からねぇから➡ 259 00:31:46,766 --> 00:31:49,469 これを形見と思って持っているようにと。 260 00:31:49,469 --> 00:31:53,769 形見? 261 00:31:58,178 --> 00:32:04,317 うたにも 毎日言い聞かせてるんだに。➡ 262 00:32:04,317 --> 00:32:07,153 うたはお侍さんの子だ。 263 00:32:07,153 --> 00:32:12,792 とっさまは お国のために 憎んでおられた異国にまで渡られ➡ 264 00:32:12,792 --> 00:32:15,995 立派にお勤めになっている。 265 00:32:15,995 --> 00:32:19,495 それに恥じねぇ娘に ならなきゃいげねぇよと。 266 00:32:26,639 --> 00:32:32,339 (千代)それでも おなごのうたでは跡継ぎにはなれねぇ。 267 00:32:36,115 --> 00:32:41,921 栄一さんは 何度も道を誤ったり 迷ったりしながらも➡ 268 00:32:41,921 --> 00:32:47,727 めげねぇで前に進んで ようやく今の道を歩まれたんだに。 269 00:32:47,727 --> 00:32:53,427 私が その道を 途絶えさせるわけにはいがねぇ。 270 00:32:55,468 --> 00:32:59,772 どうか どうか…。 271 00:32:59,772 --> 00:33:03,772 俺からも どうか頼む。 272 00:33:07,514 --> 00:33:09,983 (渋沢てい)ねぇ かっさま➡ 273 00:33:09,983 --> 00:33:13,786 平九郎さんが この家の息子になったらどうなるん? 274 00:33:13,786 --> 00:33:16,990 (渋沢ゑい)そりゃ 分かんねぇけど➡ 275 00:33:16,990 --> 00:33:19,792 渋沢平九郎になるんだんべねぇ。 276 00:33:19,792 --> 00:33:24,497 え… そしたらひょっとして この家に住むようになるんだんべか!? 277 00:33:24,497 --> 00:33:27,166 そりゃ…➡ 278 00:33:27,166 --> 00:33:29,669 はぁ分かんねぇ。 へ? 279 00:33:29,669 --> 00:33:36,476 もう お殿様とか 長州の戦とか フランスとか➡ 280 00:33:36,476 --> 00:33:41,948 はぁ栄一のすることは もう かっさまは頭が追いつかねぇ。 281 00:33:41,948 --> 00:33:45,248 何で こんなことになっちまったんだか…。 282 00:33:50,456 --> 00:33:53,293 (てい)渋沢平九郎…➡ 283 00:33:53,293 --> 00:33:56,763 渋沢てい…。 284 00:33:56,763 --> 00:34:00,563 いやぁ まるで めおとだにぃ。 285 00:34:05,505 --> 00:34:11,344 そのころ パリでは 使節団の滞在費用がかさみ始め➡ 286 00:34:11,344 --> 00:34:15,844 経費節約の必要に迫られていました。 287 00:34:27,327 --> 00:34:32,098 へぇ アパルトマン暮らしとは面白い。 288 00:34:32,098 --> 00:34:36,736 ご一同は ホテルを出て 某と ここにお住みいただきたい。 289 00:34:36,736 --> 00:34:41,574 今 民部公子にも よい住まいを探しております。 290 00:34:41,574 --> 00:34:43,509 こんなもんかい。 291 00:34:43,509 --> 00:34:49,115 しかし… 侍っつうのは なっから厄介なもんだで。 292 00:34:49,115 --> 00:34:51,751 どういう意味だ? 293 00:34:51,751 --> 00:34:55,288 昨日ようやく 民部公子に見合う家を見つけたが➡ 294 00:34:55,288 --> 00:34:58,958 家賃が高かったので 文次郎殿に談判をお願いしたのだが…。 295 00:34:58,958 --> 00:35:02,829 おぉ。 おぉ。 296 00:35:02,829 --> 00:35:05,832 ハハハハハ…。 297 00:35:05,832 --> 00:35:08,635 おぉ。 298 00:35:08,635 --> 00:35:11,137 おぉ。 299 00:35:11,137 --> 00:35:13,473 談判? 300 00:35:13,473 --> 00:35:15,408 値切れというのか? はい。 301 00:35:15,408 --> 00:35:20,980 断る! 武士たるものが 商人に 値を安くしてくれと頼むなど➡ 302 00:35:20,980 --> 00:35:23,316 死んでもできぬ! 断じて断る! 303 00:35:23,316 --> 00:35:25,351 いやいや 文次郎殿…。 断る! 304 00:35:25,351 --> 00:35:28,655 いや 断らないでください! できぬ! できぬ できぬ できぬ! 305 00:35:28,655 --> 00:35:31,324 何しに来たんですか あなた! お主 やる気か! 306 00:35:31,324 --> 00:35:34,093 そう出ますか。 おぉ~ なら俺もいきましょう! 307 00:35:34,093 --> 00:35:39,265 随分ともめたが 最後まで値切ってもらえなかった。 308 00:35:39,265 --> 00:35:42,735 なるほど。 そんなまねは したこともないだろうしな。 309 00:35:42,735 --> 00:35:46,105 侍っつうのは 金に頓着がなさすぎる。 310 00:35:46,105 --> 00:35:48,041 倹約など考えもせず➡ 311 00:35:48,041 --> 00:35:50,943 フランス人に言われれば 言われるだけの金をほいほいと出し➡ 312 00:35:50,943 --> 00:35:53,846 むしろ それを 美徳と思っているところすらある。 313 00:35:53,846 --> 00:35:57,450 そうは思いませぬか? 314 00:35:57,450 --> 00:35:59,385 ≪(六三郎)渋沢殿! 315 00:35:59,385 --> 00:36:04,323 今 表で話していたら ポトフというものを頂きました。➡ 316 00:36:04,323 --> 00:36:07,823 このアパルトマンの住人は まことに親切だ。 317 00:36:14,634 --> 00:36:16,634 ボンジュール。 318 00:36:18,304 --> 00:36:20,304 ボンジュール。 319 00:36:25,478 --> 00:36:27,413 そうだ! 320 00:36:27,413 --> 00:36:31,918 六三郎殿 明日 俺と館に行って 値切ってはくれぬか。 321 00:36:31,918 --> 00:36:35,788 頼む! よし! 322 00:36:35,788 --> 00:36:38,691 ポトフ! ポトフ メルシー! 323 00:36:38,691 --> 00:36:44,097 篤太夫は 家賃を 値下げしてもらうことに成功し➡ 324 00:36:44,097 --> 00:36:47,967 昭武たちが引っ越す手筈を 整えましたが…。 325 00:36:47,967 --> 00:36:51,604 (井坂)ふざけるな 渋沢! 326 00:36:51,604 --> 00:36:56,109 民部公子様に こんなしみったれた所に お住みになれと申すのか。 327 00:36:56,109 --> 00:36:58,044 しみったれただと? 328 00:36:58,044 --> 00:37:00,279 俺が どれだけ探したと思ってんだい。 329 00:37:00,279 --> 00:37:02,279 (昭武)待て。 330 00:37:08,621 --> 00:37:12,959 ここは… 兄上がお住まいになられる所より➡ 331 00:37:12,959 --> 00:37:15,995 ずっと立派ではないか。 332 00:37:15,995 --> 00:37:19,298 私には もったいないくらいだ。 333 00:37:19,298 --> 00:37:21,298 民部公子様…。 334 00:37:23,136 --> 00:37:25,471 ここでよい。 335 00:37:25,471 --> 00:37:28,271 渋沢 ご苦労であった。 336 00:37:29,976 --> 00:37:31,976 ははっ。 337 00:37:35,715 --> 00:37:44,415 篤太夫たちは 忙しい公務の合間を縫って パリの街を見物に出かけました。 338 00:37:48,594 --> 00:37:56,102 これは 今のフランスを作った 初代ナポレオンの墓です。 339 00:37:56,102 --> 00:37:58,037 (昭武)ほう…。 340 00:37:58,037 --> 00:38:00,973 (菊池) ナポレオンなど今もってたったの三代。 341 00:38:00,973 --> 00:38:06,112 2, 500年の歴史を持つ天子様には 遠く及ばぬ。 342 00:38:06,112 --> 00:38:32,271 ♬~ 343 00:38:32,271 --> 00:38:34,271 これは…。 344 00:38:40,413 --> 00:38:45,251 これは廃兵院といって 戦争で傷を負い➡ 345 00:38:45,251 --> 00:38:50,089 動けなくなった兵士たちの 治療のために暮らす所。 346 00:38:50,089 --> 00:38:52,725 傷を負った兵たちが? 347 00:38:52,725 --> 00:38:55,595 しかし 暮らしや治療の金は…。 348 00:38:55,595 --> 00:38:58,431 金は 国が出します。 349 00:38:58,431 --> 00:39:02,735 国のための戦いで怪我をした 兵士の面倒を見るのですから➡ 350 00:39:02,735 --> 00:39:05,035 当たり前のことだ。 351 00:39:08,107 --> 00:39:12,445 (凌雲)国の金で治療とは 驚いたな…。 352 00:39:12,445 --> 00:39:17,950 あぁ。 これなら 家で寝ているより よほど早く治るし➡ 353 00:39:17,950 --> 00:39:23,456 兵たちも少しは心安んじて 戦に出られるかもしれねぇ。 354 00:39:23,456 --> 00:39:26,125 うむ。 355 00:39:26,125 --> 00:40:02,728 ♬~ 356 00:40:02,728 --> 00:40:04,664 (フランス語) 357 00:40:04,664 --> 00:40:07,099 寄るな! 下賤なおなごめ。 358 00:40:07,099 --> 00:40:10,799 こちらは高貴なお方であるぞ! 359 00:40:15,741 --> 00:40:18,444 美しい…。 360 00:40:18,444 --> 00:40:23,616 雪のような 玉のような…。 361 00:40:23,616 --> 00:40:26,953 おぉ ハハハハ…。 362 00:40:26,953 --> 00:40:28,888 何 見惚れてるんだ。 363 00:40:28,888 --> 00:40:32,124 おい 見惚れてなど。 364 00:40:32,124 --> 00:40:39,298 いやしかし 年頃の男女が手を携え 共に舞い踊り➡ 365 00:40:39,298 --> 00:40:45,638 互いに容貌を認め 言葉を交わしながら 見合いの相手を探すとは➡ 366 00:40:45,638 --> 00:40:49,642 これは いい仕組みだに。 ヘヘヘヘ…。 367 00:40:49,642 --> 00:40:51,777 ニュースペーパーによると➡ 368 00:40:51,777 --> 00:40:55,648 大坂での新しい上様の 各国公使との接見は➡ 369 00:40:55,648 --> 00:40:58,150 無事 盛大に行われたそうだ。 370 00:40:58,150 --> 00:41:00,486 おぉ それはめでたい! 371 00:41:00,486 --> 00:41:02,788 さすが上様だ。 372 00:41:02,788 --> 00:41:07,994 しかし 間もなく 民部公子の諸国訪問が始まるというのに➡ 373 00:41:07,994 --> 00:41:10,896 江戸からご用状が全く届かぬ。 374 00:41:10,896 --> 00:41:15,396 そうか。 そうだ 借款はどうなった? 375 00:41:18,504 --> 00:41:24,010 もうすぐ 頂いた金子が尽きてしまうぞ。 376 00:41:24,010 --> 00:41:32,718 ♬~ 377 00:41:32,718 --> 00:41:35,121 (才助)パリんモンブランの働きで➡ 378 00:41:35,121 --> 00:41:38,958 フランス政府と幕府ん結び付きは 切れもした。 379 00:41:38,958 --> 00:41:44,296 こいで大坂の商人を使っての 幕府んコンパニーの謀も潰れもんそ。 380 00:41:44,296 --> 00:41:46,766 (大久保一蔵) じゃっどん 慶喜は➡ 381 00:41:46,766 --> 00:41:49,668 おいの思うちょった以上に 頭が切る。 382 00:41:49,668 --> 00:41:55,975 そん政は あたかも 東照大権現様の再生のようじゃと。 383 00:41:55,975 --> 00:42:00,175 頭はあっても 金がなければ政は動きもはん。 384 00:42:01,847 --> 00:42:06,318 おいは長崎へ戻いもす。 385 00:42:06,318 --> 00:42:10,656 あとのことは 一蔵さぁと吉之助さぁに任せもすんで➡ 386 00:42:10,656 --> 00:42:13,659 どうか 思うようにやってくいやんせ。 387 00:42:13,659 --> 00:42:15,859 では。 388 00:42:17,797 --> 00:42:19,732 (小栗忠順)パリで風聞だと? 389 00:42:19,732 --> 00:42:23,502 (栗本鋤雲)「上様は一大名にすぎぬ」 という風聞が巻き起こり➡ 390 00:42:23,502 --> 00:42:28,174 このままでは借款はおりぬと ロッシュ殿が焦っておる。 391 00:42:28,174 --> 00:42:31,210 まさか薩摩が そこまでするとは…。 392 00:42:31,210 --> 00:42:35,981 あ~! 急ぎ手を打たねば 公儀はもちろん➡ 393 00:42:35,981 --> 00:42:39,981 パリの民部公子のお立場が危うい。 394 00:42:44,623 --> 00:42:48,961 大変だ。 フリュリ・エラールから報せが入った。 395 00:42:48,961 --> 00:42:54,834 フランスから我が国への 600万ドルの借款は➡ 396 00:42:54,834 --> 00:42:56,834 消滅した。 397 00:42:58,637 --> 00:43:00,637 え? 398 00:43:04,310 --> 00:43:08,981 戦がしたくなかち言うなら したくなるようにすっだけじゃ。 399 00:43:08,981 --> 00:43:10,981 薩摩を討つべし! 400 00:43:12,852 --> 00:43:15,754 よっしゃ! 赦された! 401 00:43:15,754 --> 00:43:19,625 慶喜が…。 政権を…。 402 00:43:19,625 --> 00:43:21,560 徳川を殺したのです。 403 00:43:21,560 --> 00:43:23,796 帝に返上する。 404 00:43:23,796 --> 00:43:26,596 メルシー。 メルシー。 405 00:43:33,539 --> 00:43:37,476 慶応3年。 パリ万博へ参加するために➡ 406 00:43:37,476 --> 00:43:43,115 栄一は 徳川昭武らと共に横浜港を出港。 407 00:43:43,115 --> 00:43:49,455 最初の寄港地 上海で 西洋の技術を目の当たりにしました。 408 00:43:49,455 --> 00:43:55,628 エジプトでは スエズ運河の掘削工事を目にします。 409 00:43:55,628 --> 00:44:01,967 全世界の人々の利益を目指す大事業が 民間によって行われていることに➡ 410 00:44:01,967 --> 00:44:05,471 深い感銘を受けました。 411 00:44:05,471 --> 00:44:11,343 およそ2か月の旅を経て 一行は パリに到着。 412 00:44:11,343 --> 00:44:17,543 万博の会場となった場所には 現在 エッフェル塔が立っています。 413 00:44:19,485 --> 00:44:22,154 松戸市にある歴史館には➡ 414 00:44:22,154 --> 00:44:28,661 万博を前に 慶喜が昭武に贈った 陣羽織が残されています。 415 00:44:28,661 --> 00:44:34,099 昭武は 慶喜の思いが詰まった この陣羽織を身にまとい➡ 416 00:44:34,099 --> 00:44:37,603 度々 外交の場に赴きました。 417 00:44:37,603 --> 00:44:45,103 松戸市には 昭武が精魂を込めて築いた 邸宅と庭も残されています。 418 00:44:47,112 --> 00:44:52,751 ここ戸定邸は 幼少の頃から幕府に尽くした昭武が➡ 419 00:44:52,751 --> 00:44:57,551 安らぎの時間を 手に入れた場所だったのです。 420 00:45:34,293 --> 00:45:39,164 (住吉屋藤右衛門)驚く事実が 分かってございます。 421 00:45:39,164 --> 00:45:45,638 あの屋敷にいる幸千代君は 替え玉にござります。 422 00:45:45,638 --> 00:45:48,938 弥市が見たのでございます。 423 00:45:52,978 --> 00:45:55,314 [ 回想 ] (幸千代)わしが相手じゃ! 424 00:45:55,314 --> 00:45:57,249 (坂内才蔵)何?