1 00:00:33,177 --> 00:00:37,047 (渋沢栄一)政府ではなく 商人が作るんだ。 2 00:00:37,047 --> 00:00:40,584 その仕組みが 合本です。 3 00:00:40,584 --> 00:00:47,358 栄一は 銀行という仕組みを 民間に根づかせるため…。 4 00:00:47,358 --> 00:00:49,927 大蔵省を辞める。 5 00:00:49,927 --> 00:00:55,099 3年半勤めた政府を 辞める決意を固めました。 6 00:00:55,099 --> 00:00:59,270 今度こそ これが…➡ 7 00:00:59,270 --> 00:01:01,970 最後の変身だ。 8 00:01:10,414 --> 00:01:13,317 杉浦…。 9 00:01:13,317 --> 00:01:15,619 ん? 10 00:01:15,619 --> 00:01:20,958 最初の目的どおり 官ではなく民に入り➡ 11 00:01:20,958 --> 00:01:24,658 実業の一線に立とうと決心した。 12 00:01:27,431 --> 00:01:36,131 お主を誘っておきながら 先に辞めるとは まことに申し訳ない。 13 00:01:43,247 --> 00:01:51,247 ここ最近の君を見ていて 苦しそうだと思っていた。 14 00:01:57,094 --> 00:02:03,094 僕はここで 日本のために尽くす。 15 00:02:14,945 --> 00:02:19,283 呼んでくれて感謝している。 16 00:02:19,283 --> 00:02:22,483 また共に励めてよかった。 17 00:02:24,154 --> 00:02:27,791 俺もだ。 18 00:02:27,791 --> 00:02:33,291 あの郵便が届いた日の喜びは忘れねぇ。 19 00:02:35,065 --> 00:02:37,265 パリでの日々も…。 20 00:02:42,740 --> 00:02:45,576 あぁ。 21 00:02:45,576 --> 00:03:02,126 ♬~ 22 00:03:02,126 --> 00:03:04,762 (井上 馨)待たんね 大隈さん! 23 00:03:04,762 --> 00:03:06,797 もちいと他省を説得してくれ。 24 00:03:06,797 --> 00:03:11,635 文部省や司法省の輩をねじ伏せんにゃ 健全な財政は図れん! 25 00:03:11,635 --> 00:03:14,938 (大隈重信) 開化のためん費用は やむをえんばい! 26 00:03:14,938 --> 00:03:21,278 頼むけん 雷ば落として もめっとは もうやめてくれ。 27 00:03:21,278 --> 00:03:24,615 おいも手いっぱいたいね。 28 00:03:24,615 --> 00:03:28,485 誰が好んで雷落とすか! 29 00:03:28,485 --> 00:03:30,785 あ~! 30 00:03:33,424 --> 00:03:35,559 どがんすっか こいば! 31 00:03:35,559 --> 00:03:38,228 わしゃ辞職するぞ! (大蔵省員たち)え? 32 00:03:38,228 --> 00:03:41,131 後の始末は頼んだ。 え いやいや…。 33 00:03:41,131 --> 00:03:43,901 何としても辞める! 離せ! 34 00:03:43,901 --> 00:03:45,836 うるさい うるさい! うるさ~い! 35 00:03:45,836 --> 00:03:47,836 やめろ! 渋沢…。 36 00:03:49,706 --> 00:03:53,243 渋沢 わしを止めんのか? 37 00:03:53,243 --> 00:03:56,914 え? あぁ いや。 38 00:03:56,914 --> 00:04:00,784 では 私も。 39 00:04:00,784 --> 00:04:34,551 ♬~ 40 00:04:34,551 --> 00:06:51,888 ♬~ 41 00:06:51,888 --> 00:06:53,824 (三条実美)待たぬか 渋沢! 42 00:06:53,824 --> 00:06:56,226 井上と そろって辞めるとはひどい…。 43 00:06:56,226 --> 00:06:58,729 (玉乃世履)おい 見損なったぞ おい! 44 00:06:58,729 --> 00:07:03,600 お主は お主のその才識を 卑しい金もうけのために使うつもりか! 45 00:07:03,600 --> 00:07:05,602 そうや。 政府にいてこそ…。 46 00:07:05,602 --> 00:07:07,738 お言葉ですが➡ 47 00:07:07,738 --> 00:07:10,574 私は その考えこそ なくしたい。 48 00:07:10,574 --> 00:07:12,509 ん? え? 49 00:07:12,509 --> 00:07:14,911 お役人が偉くて 商人が卑しいとは➡ 50 00:07:14,911 --> 00:07:17,581 江戸の身分制度と いささかも変わりませぬが➡ 51 00:07:17,581 --> 00:07:20,384 これは実におかしい。 な… 何? 52 00:07:20,384 --> 00:07:23,287 大体 民で産業が育たなければ➡ 53 00:07:23,287 --> 00:07:26,923 政府が いかに金を入り用でも 国に金は生まれませぬ。 54 00:07:26,923 --> 00:07:30,794 いやしかし 商人も悪い。 55 00:07:30,794 --> 00:07:34,731 お上に頭を へぇへぇと下げつつ 後ろを振り向けば➡ 56 00:07:34,731 --> 00:07:38,535 「バカめ。 俺たちに頼るしかねぇくせに」と 舌を出す。 57 00:07:38,535 --> 00:07:44,207 そういう いじけた根性ではなく そう 商人こそ志が必要だ。 58 00:07:44,207 --> 00:07:48,712 両方あってこそ 国がうまく回る。 59 00:07:48,712 --> 00:07:55,585 その民の魁となることが 今の私の志望でございます! 60 00:07:55,585 --> 00:07:57,721 あ…。 61 00:07:57,721 --> 00:08:00,357 渋沢! おい 渋沢! 62 00:08:00,357 --> 00:08:04,561 こうして栄一は 政府を去りましたが…。 63 00:08:04,561 --> 00:08:08,899 お~い! 大変だ! どうした? 64 00:08:08,899 --> 00:08:10,934 こ… これを見ろ! 65 00:08:10,934 --> 00:08:14,071 「財政改革に関する奏議」。 66 00:08:14,071 --> 00:08:18,942 「井上 馨 渋沢栄一」!? 67 00:08:18,942 --> 00:08:22,142 「我々は憂いている…」。 68 00:08:48,338 --> 00:08:50,707 どがんこっじゃ! 69 00:08:50,707 --> 00:08:53,610 国家ん内情ば漏らしおって! 70 00:08:53,610 --> 00:08:56,310 あ~! 71 00:09:05,222 --> 00:09:08,022 あん2人め…。 72 00:09:11,361 --> 00:09:14,064 (渋沢千代)お帰りなさいませ。 おお。 73 00:09:14,064 --> 00:09:19,736 いろいろ面倒だったが どうにか正式に 官を辞めることができたい。 74 00:09:19,736 --> 00:09:22,773 例の新聞の咎めの罰金も払った。 75 00:09:22,773 --> 00:09:26,610 ≪うたちゃん そっち 駄目ですよ。 ≪(渋沢うた)は~い。 76 00:09:26,610 --> 00:09:30,447 この声… 三野村さんか? 77 00:09:30,447 --> 00:09:33,183 えぇ。 驚きました。 78 00:09:33,183 --> 00:09:37,020 お前様が 三井に入られるおつもりでしたとは。 79 00:09:37,020 --> 00:09:40,323 は? 80 00:09:40,323 --> 00:09:42,259 まさか! 81 00:09:42,259 --> 00:09:44,528 1 2 3…。 82 00:09:44,528 --> 00:09:48,398 何をなさっておられる! (三野村利左衛門)シ~ッ! お静かに! 83 00:09:48,398 --> 00:09:55,205 7 8 9 10。 84 00:09:55,205 --> 00:09:58,542 はい 動いてよろしゅうございます。 85 00:09:58,542 --> 00:10:01,445 はい どうぞ。 86 00:10:01,445 --> 00:10:03,413 何をなさっておられる…。 87 00:10:03,413 --> 00:10:05,882 この三野村利左衛門➡ 88 00:10:05,882 --> 00:10:11,688 渋沢様の三井入社のお祝いを 持ってまいりました。 89 00:10:11,688 --> 00:10:15,225 は? いや~ あなたほどのお方➡ 90 00:10:15,225 --> 00:10:20,063 野に下られるとは まことに もったいなきことでございますが➡ 91 00:10:20,063 --> 00:10:26,369 ちょうど私も ほら 近く三井を 引退する考えでおりましたゆえ➡ 92 00:10:26,369 --> 00:10:30,240 後任に推薦いたしました。 93 00:10:30,240 --> 00:10:33,076 何を勝手なことを…。 まあまあ まあまあ まあまあ。 94 00:10:33,076 --> 00:10:36,112 三井といえば反物だ。 95 00:10:36,112 --> 00:10:40,383 ご家族にも 上等な品をあつらえねば。 96 00:10:40,383 --> 00:10:45,088 でね こっちがね あの… お妾さんの。 97 00:10:45,088 --> 00:10:50,760 こっち見てるかな… お妾さんのおくにさんにね。➡ 98 00:10:50,760 --> 00:10:52,696 いいから いいから いいから いいから… 早く 早く。 99 00:10:52,696 --> 00:10:55,265 な… なぜそんなことまで…。 いいから いいから もらっとけばいいの。 100 00:10:55,265 --> 00:10:57,200 違う! 101 00:10:57,200 --> 00:11:00,770 私は 三井に入る気は これっぽっちもありません。 102 00:11:00,770 --> 00:11:03,106 私は銀行を作りたいんだ! 103 00:11:03,106 --> 00:11:06,977 今のまんまじゃ 日本の銀行はよくならない。 104 00:11:06,977 --> 00:11:09,980 私は 辞めたからには この手で➡ 105 00:11:09,980 --> 00:11:13,416 日本の規範となる 合本銀行を作りたいんです。 106 00:11:13,416 --> 00:11:18,121 お言葉ですが 三井の総理事の座ですぞ? 107 00:11:18,121 --> 00:11:21,791 三井一つを富ますことに興味はない。 108 00:11:21,791 --> 00:11:25,128 私がやりたいのは あくまで合本 合本なんです。 109 00:11:25,128 --> 00:11:28,431 合本 合本 合本 合本 合本 合本…。 110 00:11:28,431 --> 00:11:33,904 よっぽど何でも合本させるのが お好きと見える。 111 00:11:33,904 --> 00:11:35,939 ん? はあ? 112 00:11:35,939 --> 00:11:38,575 そ… そりゃどういう意味ですか…。 113 00:11:38,575 --> 00:11:42,245 しかたない。 ならば この先は商売敵ですな。 114 00:11:42,245 --> 00:11:45,916 商売敵? いや 敵ではない。 115 00:11:45,916 --> 00:11:50,086 合本の仲間だ。 仲間? ハハハハ…。 116 00:11:50,086 --> 00:11:54,391 敵となろうが はたまた味方となろうが…➡ 117 00:11:54,391 --> 00:11:56,891 容赦いたしませぬぞ。 118 00:12:03,400 --> 00:12:09,272 明治6年 民間資本による日本初の銀行➡ 119 00:12:09,272 --> 00:12:12,943 第一国立銀行が開業しました。 120 00:12:12,943 --> 00:12:15,243 おはようございます。 おはよう。 121 00:12:19,416 --> 00:12:25,121 ここを まことに銀行とするために 皆に是非 学んでもらいたいことがある。 122 00:12:25,121 --> 00:12:29,292 それは 西洋式の帳面のつけ方だ。 123 00:12:29,292 --> 00:12:35,565 もう大福帳ではなく この簿記を身につけなければならない。 124 00:12:35,565 --> 00:12:38,234 簿記は 実に正確だ。 125 00:12:38,234 --> 00:12:41,905 できるようになれば なっからおかしれぇ。 126 00:12:41,905 --> 00:12:44,405 このシャンドが やり方を教えてくれる。 127 00:12:55,919 --> 00:12:58,254 は? (通訳)簿記に算盤は必要ないと…。 128 00:12:58,254 --> 00:13:00,254 算盤は必要だい。 129 00:13:06,596 --> 00:13:10,934 いいや 算盤は優秀だい。 130 00:13:10,934 --> 00:13:15,234 論より証拠。 誰か勝負したい者はおるか。 131 00:13:17,107 --> 00:13:19,042 うん。 なら私がやろう。 132 00:13:19,042 --> 00:13:21,611 (佐々木勇之助)あ… 私が。 133 00:13:21,611 --> 00:13:23,647 君は? 134 00:13:23,647 --> 00:13:26,783 佐々木勇之助と申します。 135 00:13:26,783 --> 00:13:33,483 うん。 よ~し 紙を用意してくれ。 136 00:13:35,058 --> 00:13:39,729 え~ では ここに書いてある額面の総計を➡ 137 00:13:39,729 --> 00:13:45,229 より早く正確に出した方を勝ちとします。 138 00:13:48,371 --> 00:13:53,910 では…➡ 139 00:13:53,910 --> 00:13:55,910 始め! 140 00:14:04,921 --> 00:14:07,590 速い! 141 00:14:07,590 --> 00:14:10,393 総監役! 大丈夫だ。 142 00:14:10,393 --> 00:14:12,393 しかし…。 143 00:14:14,097 --> 00:14:17,000 よ~し。 144 00:14:17,000 --> 00:14:19,602 御破算で願いましては…➡ 145 00:14:19,602 --> 00:14:22,505 2万7, 816円なり➡ 146 00:14:22,505 --> 00:14:26,376 9万2, 817円なり➡ 147 00:14:26,376 --> 00:14:30,113 4万7, 635円なり➡ 148 00:14:30,113 --> 00:14:33,349 5万3, 591円なり➡ 149 00:14:33,349 --> 00:14:36,886 8万8, 392円なり➡ 150 00:14:36,886 --> 00:14:39,923 2万1, 203円なり➡ 151 00:14:39,923 --> 00:14:43,226 6万7, 883円なり➡ 152 00:14:43,226 --> 00:14:45,729 8万8, 709円なり➡ 153 00:14:45,729 --> 00:14:49,729 4万5, 458円なり…。 154 00:14:53,603 --> 00:14:58,074 4万1, 692円 では? 155 00:14:58,074 --> 00:15:03,874 はい! 198万4, 821円です。 156 00:15:07,083 --> 00:15:09,018 御明算! 157 00:15:09,018 --> 00:15:11,318 (歓声) 158 00:15:19,262 --> 00:15:21,197 勝ちは勝ちだ。 159 00:15:21,197 --> 00:15:25,497 簿記にも 算盤は入り用だと認めてくれ。 160 00:15:30,406 --> 00:15:32,342 OK。 161 00:15:32,342 --> 00:15:36,842 (歓声) 162 00:15:39,048 --> 00:15:43,887 開業はしたものの まだまだ ぐちゃぐちゃです。 163 00:15:43,887 --> 00:15:45,922 そもそも まだ多くの者が➡ 164 00:15:45,922 --> 00:15:50,760 銀行というものを 根本では分かっていない。 165 00:15:50,760 --> 00:15:56,366 株主はもちろん 貸出先も 三井や小野に関するところばかり。 166 00:15:56,366 --> 00:16:00,236 三井と小野の金を ぐるぐる回してるようなもんだ。 167 00:16:00,236 --> 00:16:05,575 しかも… 三井も小野も張り合ってばかり。 168 00:16:05,575 --> 00:16:08,244 何や この帳面は! 169 00:16:08,244 --> 00:16:11,147 何もかにも。 これが三井の習わしですからな。 170 00:16:11,147 --> 00:16:13,116 は? 小野の者では➡ 171 00:16:13,116 --> 00:16:16,119 オツムが ついていかへんわな。 何やと! 172 00:16:16,119 --> 00:16:18,588 おい! やめろや! 173 00:16:18,588 --> 00:16:20,623 こらこら やめや! 174 00:16:20,623 --> 00:16:22,926 やめや! こら… こら…。➡ 175 00:16:22,926 --> 00:16:24,861 何やって… やめ言うてんねん! 176 00:16:24,861 --> 00:16:27,096 頭取も双方から一人ずつ。 177 00:16:27,096 --> 00:16:31,534 合本も楽じゃありません。 178 00:16:31,534 --> 00:16:34,437 (五代友厚) そいで渋沢君が総監役となったわけか。 179 00:16:34,437 --> 00:16:39,876 ハハハハ。 相撲の行司のようなもんです。 180 00:16:39,876 --> 00:16:41,811 パリを思い出す。 181 00:16:41,811 --> 00:16:48,585 あのころも 水戸侍と 外国奉行やパリ人の仲介ばかりでした。 182 00:16:48,585 --> 00:16:51,221 ユー アー アメイジング! 183 00:16:51,221 --> 00:16:57,727 そげんして 手を結ばすっこつが まさにカンパニーじゃ。 184 00:16:57,727 --> 00:17:00,230 おいも西で同志を集め➡ 185 00:17:00,230 --> 00:17:03,566 鉱山の商いをする カンパニーを興しもした。 186 00:17:03,566 --> 00:17:06,236 おぉ とうとうカンパニーを? 187 00:17:06,236 --> 00:17:10,573 おいは大阪 おはんは東京で 商いをすっこつになる。 188 00:17:10,573 --> 00:17:14,077 まちぃっと早う来るかち 思うちょったけどな。 189 00:17:14,077 --> 00:17:16,379 ハハハ。 190 00:17:16,379 --> 00:17:19,249 あなたの変わり身が早過ぎるんです。 191 00:17:19,249 --> 00:17:22,151 私は あなたが途中で投げ出した あの政府で➡ 192 00:17:22,151 --> 00:17:25,588 やれるだけのことは全てやったという 自負があります。 193 00:17:25,588 --> 00:17:30,760 ほう なかなか言うじゃなかか。 ハハハハハハ…。 194 00:17:30,760 --> 00:17:34,030 ほいなら 先に官から民へ 下ったもんとして➡ 195 00:17:34,030 --> 00:17:37,830 一つ アドバイスをせんといかん。 196 00:17:39,535 --> 00:17:43,339 政府は 厄介な獣の集まりじゃったが…➡ 197 00:17:43,339 --> 00:17:46,876 商いの方は まさに化け物。 198 00:17:46,876 --> 00:17:50,713 魑魅魍魎が跋扈しておる。 199 00:17:50,713 --> 00:17:54,213 魑魅魍魎…。 200 00:17:55,885 --> 00:18:00,056 (岩崎弥太郎) いくら西洋風に改革を急いでも➡ 201 00:18:00,056 --> 00:18:09,065 形ばっかりで 民の意識が変わらなければ 国は弱くなるばかり。 202 00:18:09,065 --> 00:18:13,236 「民に喜びを」か ハハハハハ…。 203 00:18:13,236 --> 00:18:16,906 あ~ こりゃ しびれる文言やねや。 204 00:18:16,906 --> 00:18:21,206 ハハハハハハハ…。 205 00:18:23,680 --> 00:18:27,617 元いた場を こればぁ けなして辞めるとは➡ 206 00:18:27,617 --> 00:18:30,086 一文の得もない。 207 00:18:30,086 --> 00:18:35,325 まさに 「立つ鳥跡を濁しまくり」。 208 00:18:35,325 --> 00:18:38,528 (ベル) 209 00:18:38,528 --> 00:18:45,201 井上と渋沢が辞めて 大蔵省は今後 誰がやるがじゃろか? 210 00:18:45,201 --> 00:18:50,901 大隈さんか? まぁ 大隈さんしかおらんか。 211 00:18:53,910 --> 00:19:00,350 さあ。 この弥太郎が行っちゃるき。 212 00:19:00,350 --> 00:19:03,550 ハハハハハハハハ…。 213 00:19:06,556 --> 00:19:09,058 (吉岡なか) ちっと頼まい。 水を1杯もらってくるで。 214 00:19:09,058 --> 00:19:13,558 (おはる)へえ。 (渋沢ゑい)本当 大げさな…。 215 00:19:27,076 --> 00:19:29,912 (大内くに)あ。 216 00:19:29,912 --> 00:19:32,212 渋沢様のお母様! 217 00:19:33,783 --> 00:19:40,023 おふみ。 あれまあ まるまる大きくなって。 218 00:19:40,023 --> 00:19:43,059 姉さまたちに まっさか似てきたんでないかい。 219 00:19:43,059 --> 00:19:47,764 フフ… おおきに。 おおきに ありがとうございます。 220 00:19:47,764 --> 00:19:52,035 大きくなって。 221 00:19:52,035 --> 00:19:54,835 (なか)あ お千代。 222 00:20:05,214 --> 00:20:07,150 (せきこみ) 223 00:20:07,150 --> 00:20:09,085 (おはる)おかみさん! 大丈夫ですか! 224 00:20:09,085 --> 00:20:12,088 お義母様! お義母様 大丈夫ですか…。 225 00:20:12,088 --> 00:20:14,724 布団の用意を! へえ! お水をお願いできますか。 226 00:20:14,724 --> 00:20:17,060 はい! 227 00:20:17,060 --> 00:20:19,060 こちらへ。 228 00:20:22,732 --> 00:20:27,236 寒くなり始めてから 調子が悪くなってねぇ。 229 00:20:27,236 --> 00:20:29,172 おていも今 身重なもんで。 230 00:20:29,172 --> 00:20:32,742 うちも旦那の商いがあって 満足に世話ができねぇし…。 231 00:20:32,742 --> 00:20:36,579 うん。 こっちで面倒を見らい。 232 00:20:36,579 --> 00:20:39,082 東京のよい医者にも診てもらうべぇ。 233 00:20:39,082 --> 00:20:42,385 お千代も世話をしてぇと言ってたんだ。 234 00:20:42,385 --> 00:20:45,588 そう。 ありがとうね。 235 00:20:45,588 --> 00:20:47,924 でも…。 236 00:20:47,924 --> 00:20:49,859 あ… いてっ。 237 00:20:49,859 --> 00:20:52,762 ちっと…。 238 00:20:52,762 --> 00:20:55,798 (小声で)何やってんだい あんたは。 239 00:20:55,798 --> 00:21:00,937 しかし おくにも ほっとくわけにはいかねぇ。 240 00:21:00,937 --> 00:21:04,273 子は多くいた方がよい。 241 00:21:04,273 --> 00:21:06,209 お千代も分かってくれてる。 242 00:21:06,209 --> 00:21:08,144 分かるしかねぇから 飲み込んでるだけだに。 243 00:21:08,144 --> 00:21:11,948 んなことも分かんねぇんかい。 244 00:21:11,948 --> 00:21:16,748 かっさまだって なっから心を痛めてんだから。 245 00:21:18,621 --> 00:21:21,958 身しめて孝行するんだかんな。 246 00:21:21,958 --> 00:21:24,861 お千代にもだで。 247 00:21:24,861 --> 00:21:26,861 はい…。 248 00:21:37,373 --> 00:21:43,573 お千代… すまねぇねぇ。 249 00:21:47,116 --> 00:21:53,823 でもなぁ どうしても➡ 250 00:21:53,823 --> 00:22:01,097 うたも ことも 篤二も おふみも➡ 251 00:22:01,097 --> 00:22:05,097 どの子もおんなじに かわいいんだに。 252 00:22:07,870 --> 00:22:13,676 どの子も無事に育ってもらいてぇって…。 253 00:22:13,676 --> 00:22:18,281 そんな… そんなことで謝らねぇでください。 254 00:22:18,281 --> 00:22:23,786 お義母様に謝られたら 私が申し訳ねぇ。 255 00:22:23,786 --> 00:22:27,657 ≪(ゑい)でも苦労かけてばかりだに。➡ 256 00:22:27,657 --> 00:22:30,857 嫁に来てから ずっと。 257 00:22:36,365 --> 00:22:44,740 えぇ。 嫁に来た頃は不安ばかりでした。 258 00:22:44,740 --> 00:22:51,247 栄一さんは どこに行っちまうのか 生きているのか➡ 259 00:22:51,247 --> 00:22:56,247 帰ってくる日があるのだろうかと ずっと不安で…。 260 00:23:01,958 --> 00:23:08,598 ≪(千代)お義父様やお義母様に 支えていただきました。➡ 261 00:23:08,598 --> 00:23:13,402 栄一さんは 今 国のために立派に働かれ➡ 262 00:23:13,402 --> 00:23:19,942 どんなに忙しくても 必ず帰ってこられます。 263 00:23:19,942 --> 00:23:26,415 (千代)かわいい子たちに恵まれ こんなぜいたくな暮らしをし…➡ 264 00:23:26,415 --> 00:23:29,915 何の苦労がありましょうか。 265 00:23:40,930 --> 00:23:43,230 ありがとうね。 266 00:23:46,569 --> 00:23:48,869 すまねぇねぇ。 267 00:23:50,439 --> 00:23:52,441 ≪(ゑい)すまねぇ。 268 00:23:52,441 --> 00:23:57,747 (千代) 謝らねぇでください。 お願いですから。 269 00:23:57,747 --> 00:24:01,083 ほら 寒くすっと 体によくねえに。 270 00:24:01,083 --> 00:24:04,954 横んなってください。 271 00:24:04,954 --> 00:24:17,633 ♬~ 272 00:24:17,633 --> 00:24:20,102 失礼します。 273 00:24:20,102 --> 00:24:27,610 その年 この男が イタリアから帰国しました。 274 00:24:27,610 --> 00:24:30,112 あ ちょっ…。 275 00:24:30,112 --> 00:24:32,348 いってえ! おめぇ 何すん…。 276 00:24:32,348 --> 00:24:35,551 おぉ 喜作! おめぇ 戻ったのか。 277 00:24:35,551 --> 00:24:37,486 (渋沢喜作)何なんだ! 278 00:24:37,486 --> 00:24:41,424 大蔵省に行げば おめぇは もういねぇ。 279 00:24:41,424 --> 00:24:44,560 おめぇの変わり身の早さには ついていげぬ。 280 00:24:44,560 --> 00:24:47,363 なんの。 281 00:24:47,363 --> 00:24:52,201 攘夷から一橋に入ったことに比べりゃ 何てこたあねぇや。 282 00:24:52,201 --> 00:24:54,236 とはいえ 申し訳ねぇ。 283 00:24:54,236 --> 00:24:56,436 そうだい。 284 00:24:58,741 --> 00:25:04,613 今 政府は 西郷さんと江藤さんが けんかして みんな出ていっちまって➡ 285 00:25:04,613 --> 00:25:08,751 大久保さんと岩倉様の天下だ。 286 00:25:08,751 --> 00:25:12,088 俺だけ残されたら たまらねえ。 俺も辞める。 287 00:25:12,088 --> 00:25:14,590 お 辞めて手伝ってくれるか? 288 00:25:14,590 --> 00:25:18,461 今な 大阪や鹿児島の士族も 銀行を作りたいと…。 289 00:25:18,461 --> 00:25:24,600 いいや。 俺は横浜で生糸の商いをする。 290 00:25:24,600 --> 00:25:29,772 イタリアでも見てきたが これからはお蚕様だ。 291 00:25:29,772 --> 00:25:32,041 おぉ そうか。 おう。 292 00:25:32,041 --> 00:25:36,345 この間 富岡でもな…。 293 00:25:36,345 --> 00:25:39,715 届いたぞ! ウィーンからの知らせだ! 見てくれ! 294 00:25:39,715 --> 00:25:41,650 見せて! 何て書いてあるの? 295 00:25:41,650 --> 00:25:44,053 (尾高惇忠)この工場で作った生糸が➡ 296 00:25:44,053 --> 00:25:49,558 万国博覧会で 二等進歩賞を受賞した! 297 00:25:49,558 --> 00:25:56,258 (歓声) 298 00:26:01,170 --> 00:26:06,976 オメデトウ。 ありがとう。 メルシー ブリュナ。 299 00:26:06,976 --> 00:26:08,944 工女の数も増え…➡ 300 00:26:08,944 --> 00:26:13,749 各地から 製糸場で地元の産業を興したいと➡ 301 00:26:13,749 --> 00:26:17,253 視察の者が集まってる。 302 00:26:17,253 --> 00:26:21,090 俺も まっさか忙しいが➡ 303 00:26:21,090 --> 00:26:26,762 近いうちに どうにか 富岡と静岡に行ぎてぇと思ってる。 304 00:26:26,762 --> 00:26:28,962 静岡? 305 00:26:30,933 --> 00:26:34,804 前様に近況を報告したい。 306 00:26:34,804 --> 00:26:43,604 それに 廃藩となり 静岡県やご宗家の懐も気になる。 307 00:26:45,881 --> 00:26:47,881 お前も来ない。 308 00:26:49,552 --> 00:26:52,054 いや…➡ 309 00:26:52,054 --> 00:26:54,854 俺はとてもお会いできぬ。 310 00:26:56,926 --> 00:27:01,230 前様は…➡ 311 00:27:01,230 --> 00:27:04,133 俺たちが戦うことを 望んでいなかった。 312 00:27:04,133 --> 00:27:09,133 上様のご無念は 必ずや我らが晴らしまする! 313 00:27:12,241 --> 00:27:16,078 それなのに俺は 最後まで戦い➡ 314 00:27:16,078 --> 00:27:19,748 あげく 多くのご直参を死なせてしまった。 315 00:27:19,748 --> 00:27:22,548 合わせる顔がねぇ。 316 00:27:31,393 --> 00:27:36,198 そのころ その静岡には…➡ 317 00:27:36,198 --> 00:27:41,070 意外な人物が訪れていました。 318 00:27:41,070 --> 00:27:43,072 (やす)あ ちょいと おにいさん。 319 00:27:43,072 --> 00:27:46,342 (猪飼勝三郎)いつ む やと…。 そうだな。 320 00:27:46,342 --> 00:27:51,046 おい それは奥に運んでしまえ。 傷む前にお出しするからのう。 321 00:27:51,046 --> 00:27:53,349 へえ。 322 00:27:53,349 --> 00:27:56,051 (徳川美賀子)また牧之原から届いたのか。 323 00:27:56,051 --> 00:27:59,355 ははっ。 前様に召し上がっていただきたいと➡ 324 00:27:59,355 --> 00:28:02,892 田畑でとれた作物を献上してくれまする。 325 00:28:02,892 --> 00:28:05,794 ありがたいのう。 326 00:28:05,794 --> 00:28:08,764 猪飼様! 327 00:28:08,764 --> 00:28:10,766 あの婦人がまだ…。 328 00:28:10,766 --> 00:28:13,068 なんと まだ帰らぬのか。 329 00:28:13,068 --> 00:28:15,738 前様に目通りなど できるはずなかろう。 330 00:28:15,738 --> 00:28:19,375 旧幕臣にすら めったにお会いにならぬというのに。 331 00:28:19,375 --> 00:28:21,443 (須磨)婦人? 何者じゃ? 332 00:28:21,443 --> 00:28:26,582 それが… 平岡様の後家だと申すのですが…。 333 00:28:26,582 --> 00:28:28,617 平岡の…。 334 00:28:28,617 --> 00:28:32,187 ≪あ~! おい ならぬ! ならぬと申すに! 335 00:28:32,187 --> 00:28:35,387 …ったく あの女! 336 00:28:38,861 --> 00:28:42,197 離せ! お目通りできるまで帰らないよ! 337 00:28:42,197 --> 00:28:45,200 あたしゃ どうしても 先の上様に じかに言ってやりたいことがあるんだ! 338 00:28:45,200 --> 00:28:48,337 (猪飼)控えよ! 控えよ! おい…。 339 00:28:48,337 --> 00:28:51,240 奥方様 ここは危のうございます! 340 00:28:51,240 --> 00:28:53,208 え? 341 00:28:53,208 --> 00:28:56,908 あなたが 平岡円四郎殿の…。 342 00:28:59,949 --> 00:29:02,351 奥方様? 343 00:29:02,351 --> 00:29:08,157 あ! …ってことは あんたが あのおかしれぇお姫様かい!➡ 344 00:29:08,157 --> 00:29:13,657 アッハハハ… 分かったよ。 345 00:29:19,768 --> 00:29:22,237 仕事の方は 大丈夫なんかい? 346 00:29:22,237 --> 00:29:27,910 あぁ。 もうすぐ 初の決算ってもんがあんだい。 347 00:29:27,910 --> 00:29:30,746 そうじゃないよ。 348 00:29:30,746 --> 00:29:35,017 お役人様の仕事を あっさり辞めちまうなんて。 349 00:29:35,017 --> 00:29:39,517 とっさまも あんなにお喜びだったのに。 350 00:29:43,726 --> 00:29:48,030 ずっと考えてたことだ。 351 00:29:48,030 --> 00:29:51,900 役人は 上役の手足になるっきりねぇが➡ 352 00:29:51,900 --> 00:29:55,904 商人は この腕で勝負ができる。 353 00:29:55,904 --> 00:29:59,704 こっちのが よほどやりがいがあらぁ。 354 00:30:02,344 --> 00:30:06,215 そうかい。 そうだいねぇ。 355 00:30:06,215 --> 00:30:11,887 ハハ…。 あ そうだい。 見てくれ。 356 00:30:11,887 --> 00:30:17,226 これが 今やってる銀行の券だ。 ほい。 357 00:30:17,226 --> 00:30:21,096 まぁ 小さい紙に細かい絵が。 358 00:30:21,096 --> 00:30:29,571 あぁ。 今はアメリカで刷っているが いずれは日本で作りたい。 359 00:30:29,571 --> 00:30:37,312 紙幣や切手や文や土地の証書も こういう洋紙が日本で作れれば➡ 360 00:30:37,312 --> 00:30:41,183 きっと みんなが便利になる。 361 00:30:41,183 --> 00:30:44,753 そう。 みんなが便利に。 362 00:30:44,753 --> 00:30:47,589 あぁ そうだい。 363 00:30:47,589 --> 00:30:51,393 みんなで手を組み みんなで考えれば➡ 364 00:30:51,393 --> 00:30:56,265 きっと みんなが幸せになる世を 作ることができる。 365 00:30:56,265 --> 00:31:02,037 今 ようやく その一歩を踏み出したところだ。 366 00:31:02,037 --> 00:31:04,773 そうかい。 ハハ。 367 00:31:04,773 --> 00:31:09,411 それは楽しみだいねえ。 368 00:31:09,411 --> 00:31:13,282 でもなぁ 栄一。 369 00:31:13,282 --> 00:31:19,582 近くにいる者を大事にすんのを 忘れちゃあいげねぇよ。 370 00:31:23,425 --> 00:31:26,125 うん。 371 00:31:28,630 --> 00:31:30,566 (うた)ばあさま! ばあさま! 372 00:31:30,566 --> 00:31:34,069 (千代)何です うた。 うちの中を走るなんてみっともねぇ。 373 00:31:34,069 --> 00:31:38,240 ばあさま 今日 うたの学校に 皇后様があらせられたの! 374 00:31:38,240 --> 00:31:40,242 え? 皇后様が? 375 00:31:40,242 --> 00:31:43,912 えぇ。 おなごの学ぶ姿を見たいと➡ 376 00:31:43,912 --> 00:31:46,815 うたたちの学習の様子を ご覧あそばされたそうです。 377 00:31:46,815 --> 00:31:49,718 とっさまのお話では 皇后様は➡ 378 00:31:49,718 --> 00:31:54,923 お手ずから お蚕様に 桑の葉をくれていらっしゃるそうです。 379 00:31:54,923 --> 00:31:57,960 陛下が桑の葉をやるんだんべぇか? あぁ。 380 00:31:57,960 --> 00:32:03,599 「幼い頃 母たちが歌を歌いながら 育てていた」と申し上げたら➡ 381 00:32:03,599 --> 00:32:05,534 たまげておられた。 382 00:32:05,534 --> 00:32:10,372 まぁ いっつも一番大声で歌ってたのは 栄一だいね。 383 00:32:10,372 --> 00:32:12,307 え? (うた)そうなの? 384 00:32:12,307 --> 00:32:14,276 うん。 385 00:32:14,276 --> 00:32:21,016 ♬「お蚕 お蚕 柔らか 桑の葉 ホィ ホィ」 386 00:32:21,016 --> 00:32:25,854 ♬「たんと 食ったら ピチャラ ホィ」 387 00:32:25,854 --> 00:32:29,825 ♬「たんと 食ったら ピチャラ ホィ」 388 00:32:29,825 --> 00:32:37,232 ≪♬「お蚕 お蚕 朝餉に 夕餉に ホィ ホィ」 389 00:32:37,232 --> 00:32:42,070 ≪♬「たんと 食ったら ピチャラ ホィ」 390 00:32:42,070 --> 00:32:46,575 ≪♬「たんと 食ったら ピチャラ ホィ」 391 00:32:46,575 --> 00:32:53,348 ♬「お蚕 お蚕 桑の葉 丸ごと ホィ ホィ」 392 00:32:53,348 --> 00:33:16,638 ♬~ 393 00:33:16,638 --> 00:33:21,138 (医者)ご家族は おそろいで? 394 00:33:24,112 --> 00:33:26,048 姉さまやおていは向かってんのか? 395 00:33:26,048 --> 00:33:30,348 (おはる)へぇ。 でも 今出たくれえかと…。 396 00:33:38,760 --> 00:33:40,960 お千代? 397 00:33:59,248 --> 00:34:02,048 中へ どうぞ。 398 00:34:12,261 --> 00:34:20,461 (泣き声) 399 00:34:21,970 --> 00:34:24,170 (ゑい)栄一…。 400 00:34:27,409 --> 00:34:30,946 栄一…。 401 00:34:30,946 --> 00:34:35,246 かっさま。 俺はここだ。 402 00:34:36,752 --> 00:34:44,052 栄一 寒くねぇかい? 403 00:34:47,362 --> 00:34:53,662 ごはんは食べたかい? 404 00:34:55,737 --> 00:34:59,574 何言ってんだい。 405 00:34:59,574 --> 00:35:04,246 俺は大丈夫だ。 大丈夫。 406 00:35:04,246 --> 00:35:10,246 そうか。 そうかい。 407 00:35:12,921 --> 00:35:15,621 よかったいねぇ。 408 00:35:28,937 --> 00:35:31,437 お千代。 409 00:35:42,484 --> 00:35:45,284 ありがとう…。 410 00:35:50,726 --> 00:35:53,762 ありがとうね。 411 00:35:53,762 --> 00:36:24,926 ♬~ 412 00:36:24,926 --> 00:36:28,226 (医者)ご臨終です。 413 00:36:34,536 --> 00:36:40,042 (うた)ばあさま… ばあさま…。 414 00:36:40,042 --> 00:37:43,872 ♬~ 415 00:37:43,872 --> 00:37:46,541 ここに聞きな。 416 00:37:46,541 --> 00:37:53,048 それが本当に正しいか 正しくないか。 417 00:37:53,048 --> 00:37:59,354 あんたがうれしいだけじゃなくて みぃんながうれしいのが一番なんだで。 418 00:37:59,354 --> 00:38:32,020 ♬~ 419 00:38:32,020 --> 00:38:36,820 ありがとう かっさま。 420 00:38:55,210 --> 00:38:58,046 (大久保利通)そいは 岩倉様が殺されたっちゅうこつか!? 421 00:38:58,046 --> 00:39:02,918 はい! 西郷様を慕う土佐の士族が 馬車に斬り込み そのまま…。 422 00:39:02,918 --> 00:39:05,554 その年は…。 423 00:39:05,554 --> 00:39:07,489 寒い 寒い…。 424 00:39:07,489 --> 00:39:10,225 岩倉具視暗殺未遂事件や…。 425 00:39:10,225 --> 00:39:13,895 痛い 痛い! それ痛い! それ かけたら痛い…。 426 00:39:13,895 --> 00:39:16,932 江藤新平による 佐賀の乱など➡ 427 00:39:16,932 --> 00:39:21,770 不平士族たちが 不穏な動きを見せていました。 428 00:39:21,770 --> 00:39:30,445 岩倉様の一件といい 佐賀の乱といい 不平士族には困ったもんじゃ。 429 00:39:30,445 --> 00:39:37,445 不満をそらすっためには 台湾への出兵は やむをえんじゃろう。 430 00:39:39,054 --> 00:39:43,058 (利通)アメリカの船は どげんじゃ? 431 00:39:43,058 --> 00:39:52,534 アメリカん海運会社は 局外中立ば盾に 兵の輸送ば拒否してきとっです。 432 00:39:52,534 --> 00:39:55,203 くそっ。 433 00:39:55,203 --> 00:39:58,707 三井らに作らせた船会社は? 434 00:39:58,707 --> 00:40:02,043 三井は 返事ば はぐらかすばかい。 435 00:40:02,043 --> 00:40:05,547 三井が… 生意気じゃ。 436 00:40:05,547 --> 00:40:08,450 はい。 437 00:40:08,450 --> 00:40:11,052 小野組もしかり。 438 00:40:11,052 --> 00:40:15,924 御一新直後から 国の金ん便宜ば与えてきたっですが➡ 439 00:40:15,924 --> 00:40:23,724 井上や渋沢が甘やかしたからか そん金ば用いて 手ば広げ過ぎとう。 440 00:40:26,901 --> 00:40:31,072 もっと… 政府んため➡ 441 00:40:31,072 --> 00:40:36,745 素直に動く商人が欲しかもんであります。 442 00:40:36,745 --> 00:40:42,083 素直に動く商人…。 443 00:40:42,083 --> 00:40:44,753 はい。 444 00:40:44,753 --> 00:40:51,953 (重信) 台湾への兵と物資ん輸送ば 三菱に命ずっ。 445 00:40:56,931 --> 00:40:59,834 国家の非常時ゆえ 商業輸送ば止めて➡ 446 00:40:59,834 --> 00:41:04,272 陸軍の輸送に 全力ば出してもらわんばならん。 447 00:41:04,272 --> 00:41:07,108 でくっか? 448 00:41:07,108 --> 00:41:09,144 国あっての三菱! 449 00:41:09,144 --> 00:41:12,781 無論 お引き受けいたします! 450 00:41:12,781 --> 00:41:17,118 おぉ 気持ちんよか返事たい! ハハハハハハハ…。 451 00:41:17,118 --> 00:41:20,318 (重信)よぉし 約定ん準備ばしてくれ。 (部下)はっ。 452 00:41:29,297 --> 00:41:31,232 (重信)よかじゃろ。 453 00:41:31,232 --> 00:41:35,737 太政官に上申ばしておいてくれ。 (部下)はっ。 454 00:41:35,737 --> 00:41:39,037 けんど 大隈様。 ん? 455 00:41:47,082 --> 00:41:49,751 渋沢! 456 00:41:49,751 --> 00:41:53,088 おぉ 井上さん! おう。 457 00:41:53,088 --> 00:41:56,925 貿易の会社を作ったと伺いました。 それに 鉱山にも手を出してるという…。 458 00:41:56,925 --> 00:41:59,761 そげなことより 小野組が危ない。 459 00:41:59,761 --> 00:42:01,796 え? 460 00:42:01,796 --> 00:42:03,996 あ~… こっち来い。 461 00:42:06,401 --> 00:42:12,107 三井 小野が それほど 政府の言うことを聞かんなら…➡ 462 00:42:12,107 --> 00:42:16,607 少し 灸を据えたら どうですやろう? 463 00:42:18,780 --> 00:42:22,650 大蔵省が 「この先 無利子無担保で便宜は図れん。➡ 464 00:42:22,650 --> 00:42:24,953 担保を出せ」と言い始めちょる。 465 00:42:24,953 --> 00:42:31,126 三井は まだ手堅いにしても 小野は放漫経営じゃ。 466 00:42:31,126 --> 00:42:33,728 この銀行も 貸し付けちょるんじゃないんか。 467 00:42:33,728 --> 00:42:37,899 小野組への貸付金は130万…。 468 00:42:37,899 --> 00:42:39,934 は? 469 00:42:39,934 --> 00:42:42,934 その貸付金を取りはぐれたら? 470 00:42:45,774 --> 00:42:49,077 巻き添えで…➡ 471 00:42:49,077 --> 00:42:52,577 第一国立銀行は 破産する! 472 00:43:01,256 --> 00:43:05,126 今や 誰もが金を崇拝し始めちまっている。 473 00:43:05,126 --> 00:43:07,395 嫌や 嫌や…。 474 00:43:07,395 --> 00:43:10,598 こんな世にするために みんな死んでったのかって…。 475 00:43:10,598 --> 00:43:12,534 大事なのは民だ。 476 00:43:12,534 --> 00:43:15,770 10年越しの… 俺たちの横浜焼き討ちだい! 477 00:43:15,770 --> 00:43:21,409 はぁ!? 「君子 仁を去りて 悪にか名を成さん」。 478 00:43:21,409 --> 00:43:26,209 渋沢 味方になってくれんか。 479 00:43:33,555 --> 00:43:38,726 日本有数の金融街 日本橋兜町。 480 00:43:38,726 --> 00:43:43,726 銀行や証券会社が集まり にぎわいを見せています。 481 00:43:48,069 --> 00:43:50,905 明治期に創建された兜神社は➡ 482 00:43:50,905 --> 00:43:55,376 金融街の守り神です。 483 00:43:55,376 --> 00:43:59,747 日本最初の銀行 第一国立銀行は➡ 484 00:43:59,747 --> 00:44:03,251 この地に築かれました。 485 00:44:03,251 --> 00:44:08,756 和洋折衷の独特な建造物は 人々に注目され➡ 486 00:44:08,756 --> 00:44:13,256 神社と間違えた人もいたと 伝わっています。 487 00:44:16,397 --> 00:44:21,769 栄一が自ら草案を作成した 総監役就任契約書には➡ 488 00:44:21,769 --> 00:44:26,269 銀行にかける強い思いが 込められています。 489 00:44:29,944 --> 00:44:33,715 栄一は 第一国立銀行の近くに居を構え➡ 490 00:44:33,715 --> 00:44:37,415 さまざまな事業に携わりました。 491 00:44:41,456 --> 00:44:46,427 この赤石は 栄一が 日本の経済の発展を祈願し➡ 492 00:44:46,427 --> 00:44:50,899 自宅に置いていた縁起石です。 493 00:44:50,899 --> 00:44:58,199 栄一が暮らした日本橋兜町は 今も 日本の経済を支え続けています。 494 00:45:35,109 --> 00:45:39,209 匂い袋で分かったぜ。 495 00:45:42,584 --> 00:45:47,922 <盗賊改の手中に落ちた 州走りの熊五郎を➡ 496 00:45:47,922 --> 00:45:52,260 白昼堂々 奪還した 雲霧一党。➡ 497 00:45:52,260 --> 00:45:55,597 その鮮やかな手並みを目の当たりにした➡ 498 00:45:55,597 --> 00:45:59,267 政商 柏屋清兵衛は➡