1 00:00:32,521 --> 00:00:36,726 こんばんは。 徳川家康です。 2 00:00:36,726 --> 00:00:44,433 徳川の世が終わって 二十有余年の時が流れましたよ。 3 00:00:44,433 --> 00:00:47,937 日本は ようやく近代国家となったが…➡ 4 00:00:47,937 --> 00:00:53,609 ここにきて 日本古来の伝統を重んじる考えや➡ 5 00:00:53,609 --> 00:00:58,748 江戸の世を再評価する 機運が高まりましてね。 6 00:00:58,748 --> 00:01:04,453 そう 大日本帝国憲法発布と同じ年には…。 7 00:01:04,453 --> 00:01:10,126 (祝砲の音) 8 00:01:10,126 --> 00:01:13,963 フフフフフフフ…。 9 00:01:13,963 --> 00:01:16,263 呼ばれたようだ。 10 00:01:18,768 --> 00:01:21,637 明治22年 夏➡ 11 00:01:21,637 --> 00:01:27,777 上野で 徳川家康が江戸城に入って 300年の節目を祝う➡ 12 00:01:27,777 --> 00:01:32,415 東京開市三百年祭が開かれました。 13 00:01:32,415 --> 00:01:35,451 それ よい よい よい! 14 00:01:35,451 --> 00:01:41,924 このお祭りを企画したのは 旧幕臣たちでした。 15 00:01:41,924 --> 00:01:44,727 (猪飼正為)快なり! 16 00:01:44,727 --> 00:01:46,662 (渋沢栄一)快なり! 17 00:01:46,662 --> 00:01:50,362 (渋沢喜作)快なり! (一同)快なり! 18 00:01:53,736 --> 00:01:59,108 今は亡き小栗様に 献杯。 19 00:01:59,108 --> 00:02:01,043 (一同)献杯。 20 00:02:01,043 --> 00:02:04,914 (田辺太一)ようやく幕末外交を 評価する声が上がってきたのう。 21 00:02:04,914 --> 00:02:07,450 (福地源一郎) えぇ。 小栗上野介様も➡ 22 00:02:07,450 --> 00:02:12,321 井伊掃部頭様も もっと 認められてしかるべきだ! 23 00:02:12,321 --> 00:02:16,125 先日 烈公の肖像画を見てきた。 24 00:02:16,125 --> 00:02:18,060 よく似ておった! 25 00:02:18,060 --> 00:02:20,296 ほう 肖像画。 26 00:02:20,296 --> 00:02:22,231 見てみてぇもんです。 27 00:02:22,231 --> 00:02:24,767 あぁ。 ハハハハハ…。 28 00:02:24,767 --> 00:02:26,967 (徳川昭武)渋沢! 29 00:02:28,637 --> 00:02:32,908 あぁ 民部公子様! 30 00:02:32,908 --> 00:02:35,711 民部公子様! 民部公子様! 31 00:02:35,711 --> 00:02:37,646 (昭武)もう公子ではない。 32 00:02:37,646 --> 00:02:41,517 齢も37だ。 33 00:02:41,517 --> 00:02:44,720 ハハハ…。 エラール殿は息災でしたか。 34 00:02:44,720 --> 00:02:49,592 うむ ヴィレットもだ。 国は大きく変わっていたが。 35 00:02:49,592 --> 00:02:53,929 ナポレオン三世の栄光も 今は昔ですか。 36 00:02:53,929 --> 00:02:57,433 今 パリでは再び 万国博覧会が 開かれております。 37 00:02:57,433 --> 00:03:00,336 我が国の出品物も 更に優れたものになった。 38 00:03:00,336 --> 00:03:04,607 ところで この上野で 西郷像を作るというが! 39 00:03:04,607 --> 00:03:07,943 憲法発布による恩赦が きっかけのようだが…。 40 00:03:07,943 --> 00:03:12,615 田辺 栗本… そのような話は よい。 41 00:03:12,615 --> 00:03:14,815 (2人)ははっ。 42 00:03:22,124 --> 00:03:25,161 永井様! 凌雲! 43 00:03:25,161 --> 00:03:28,297 (高松凌雲)久しぶりだな。 44 00:03:28,297 --> 00:03:31,066 永井様 ご息災で。 45 00:03:31,066 --> 00:03:34,266 (永井尚志)あぁ 渋沢…。 46 00:03:35,905 --> 00:03:38,705 皆も…。 47 00:03:41,076 --> 00:03:44,876 徳川 万歳! 48 00:03:49,785 --> 00:03:52,985 徳川 万歳! 49 00:03:55,591 --> 00:03:58,093 (一同)徳川 万歳! 50 00:03:58,093 --> 00:04:00,429 徳川 万歳! 51 00:04:00,429 --> 00:04:03,098 (一同)徳川 万歳! 52 00:04:03,098 --> 00:04:05,734 (一同)徳川 万歳! 53 00:04:05,734 --> 00:04:08,437 (一同)徳川 万歳! 54 00:04:08,437 --> 00:04:11,273 (一同)徳川 万歳! 55 00:04:11,273 --> 00:04:14,944 (一同)徳川 万歳! 56 00:04:14,944 --> 00:04:16,879 (やす)驚きましたよ。➡ 57 00:04:16,879 --> 00:04:20,449 東京のどこに あんなたくさんの男女が➡ 58 00:04:20,449 --> 00:04:24,620 隠れてたのかと思うぐらいの 人だかりで➡ 59 00:04:24,620 --> 00:04:29,959 ご宗家の家達様が通ると かつてのご直参の方々が➡ 60 00:04:29,959 --> 00:04:34,959 「徳川 万歳」と涙ながらに祝ってて。 61 00:04:36,565 --> 00:04:42,705 東京の民は 徳川を忘れておらんのやなぁ。 62 00:04:42,705 --> 00:04:44,640 (やす)えぇ。 63 00:04:44,640 --> 00:04:48,911 渋沢君も 「御前様にも来ていただきたかった」と➡ 64 00:04:48,911 --> 00:04:51,814 しきりに申しておりました。 65 00:04:51,814 --> 00:04:55,684 フ… フフッ…。 66 00:04:55,684 --> 00:05:00,256 渋沢は 常の商いも忙しいであろうに➡ 67 00:05:00,256 --> 00:05:05,928 この家のやりくりまで 助言をしてくれるんや。 68 00:05:05,928 --> 00:05:11,228 御前も近頃 しきりに つぶやいてる。 69 00:05:13,435 --> 00:05:21,235 渋沢を見いだしたのは 平岡の慧眼であったと…。 70 00:05:27,616 --> 00:05:30,316 (徳川 厚)天地が逆さですね。 71 00:05:36,692 --> 00:05:41,892 (厚)父上は 何故に 人は描かれないのですか? 72 00:05:49,905 --> 00:05:55,711 明治最初の10年は ただ零細の資本しかなかった。 73 00:05:55,711 --> 00:06:00,583 今 明治も 20年の年を重ね➡ 74 00:06:00,583 --> 00:06:05,254 日本人による 日本の事業が興っております。 75 00:06:05,254 --> 00:06:10,092 栄一は 大きく羽ばたいていました。 76 00:06:10,092 --> 00:06:13,128 銀行業を中心に➡ 77 00:06:13,128 --> 00:06:19,735 製紙 紡績 鉄鋼 建築 食品➡ 78 00:06:19,735 --> 00:06:24,607 鉄道 鉱山 電力 造船など➡ 79 00:06:24,607 --> 00:06:27,610 多くの産業に関わり…。 80 00:06:27,610 --> 00:06:33,682 また 国際化に対応できる 女性育成のための学校や➡ 81 00:06:33,682 --> 00:06:36,552 病院 養育院など➡ 82 00:06:36,552 --> 00:06:42,691 教育施設や福祉施設の充実にも 力を注いでいました。 83 00:06:42,691 --> 00:06:46,061 (渋沢兼子) 端まで縫えたら うち留めしてね。 84 00:06:46,061 --> 00:06:50,399 養育院運営の寄付を募る 慈善会の会長は➡ 85 00:06:50,399 --> 00:06:52,901 兼子が務めていました。 86 00:06:52,901 --> 00:06:54,901 (2人)わぁ~! 87 00:06:58,707 --> 00:07:02,578 殿方たち 慈善会のバザーは すぐですからね。 88 00:07:02,578 --> 00:07:06,078 また 渋沢家では…。 89 00:07:07,716 --> 00:07:14,089 次女の琴子が 大蔵省に勤める阪谷芳郎と結婚。 90 00:07:14,089 --> 00:07:16,389 フフフフフフ…。 91 00:07:17,960 --> 00:07:20,262 くにの産んだ文子も➡ 92 00:07:20,262 --> 00:07:26,062 尾高惇忠の次男 尾高次郎との結婚が決まり…。 93 00:07:28,937 --> 00:07:36,737 くには 新たな人生を送りたいと 渋沢家を出ていくことになりました。 94 00:07:40,549 --> 00:07:44,549 おくにさん 今までありがとう。 95 00:07:49,558 --> 00:07:52,558 (渋沢文子)さみしくなります…。 96 00:07:55,364 --> 00:08:00,903 (大内くに)くには幸せどす。 97 00:08:00,903 --> 00:08:06,709 皆さんの立派に育ったお姿を➡ 98 00:08:06,709 --> 00:08:10,409 お千代さんに見せてあげたかった…。 99 00:08:14,583 --> 00:08:19,288 大変お世話になりました。 100 00:08:19,288 --> 00:08:30,899 ♬~ 101 00:08:30,899 --> 00:08:33,802 (福地)一に渋沢 二にも渋沢と頼られ➡ 102 00:08:33,802 --> 00:08:36,371 渋沢の忙しさは終わることがない。➡ 103 00:08:36,371 --> 00:08:39,274 さまざまな事業に身を投じ 感服するばかり…。 104 00:08:39,274 --> 00:08:41,974 (佐々木勇之助)篤二さん。 105 00:08:45,681 --> 00:08:51,553 失礼いたします。 栄一さんの嫡男の篤二さんです。 106 00:08:51,553 --> 00:08:58,753 篤二は 栄一の後継者として 期待されていました。 107 00:09:01,263 --> 00:09:34,663 ♬~ 108 00:09:34,663 --> 00:10:50,138 ♬~ 109 00:10:50,138 --> 00:11:52,067 ♬~ 110 00:11:52,067 --> 00:11:55,270 (兼子) さぁ どうぞお買い求めくださいませ。➡ 111 00:11:55,270 --> 00:11:59,441 慈善会の売り上げは 全て養育院に寄付いたします。 112 00:11:59,441 --> 00:12:02,945 (井上武子)こちら レース教場より出品の ハンケチーフはいかが? 113 00:12:02,945 --> 00:12:05,847 (益田栄子) 横山町播磨屋の小間物もございましてよ。 114 00:12:05,847 --> 00:12:08,617 お~ ハハハハハハハ…。 115 00:12:08,617 --> 00:12:11,617 あ 父さまだわ! おぉ。 116 00:12:14,122 --> 00:12:16,158 (井上 馨)こりゃ 盛大なバザーじゃのう。 117 00:12:16,158 --> 00:12:19,158 えぇ 井上様も是非。 おう。 118 00:12:23,131 --> 00:12:26,034 よぉし 買った買った。 119 00:12:26,034 --> 00:12:30,305 では私は この見事な扇と➡ 120 00:12:30,305 --> 00:12:34,910 この精巧なるレースを え~…➡ 121 00:12:34,910 --> 00:12:36,845 50円で買おう。 122 00:12:36,845 --> 00:12:38,780 (歓声) 123 00:12:38,780 --> 00:12:42,651 (大倉喜八郎)はっはぁ 50円ときたか。 渋沢が そんなに金を出したら➡ 124 00:12:42,651 --> 00:12:47,089 我々も思い切って 出さぬわけにはいかないではないか。 125 00:12:47,089 --> 00:12:49,424 バザーですから お釣りは出しませんことよ。 126 00:12:49,424 --> 00:12:51,360 あ。 ハハハハ…。 127 00:12:51,360 --> 00:12:54,930 おぉ こりゃ ええ品じゃ。 128 00:12:54,930 --> 00:12:58,800 よし! ここの商品 全て頂こう。 129 00:12:58,800 --> 00:13:00,802 え? いくらじゃ。 130 00:13:00,802 --> 00:13:04,106 いくらじゃ。 131 00:13:04,106 --> 00:13:06,742 に… 200円になります! 132 00:13:06,742 --> 00:13:09,042 に… 200!? 133 00:13:10,946 --> 00:13:13,849 よし 買った! ハハハハ…。 ありがとうございます! 134 00:13:13,849 --> 00:13:15,817 (恵十郎)渋沢! 135 00:13:15,817 --> 00:13:17,817 おぉ ハハハ…。 136 00:13:22,290 --> 00:13:24,590 あぁ…。 137 00:13:28,096 --> 00:13:31,700 私は そのうち 今の職を辞し➡ 138 00:13:31,700 --> 00:13:37,239 日光東照宮で 徳川のお家に 奉仕いたしたいと思っている。 139 00:13:37,239 --> 00:13:43,412 あぁ そうですか。 それは御前様もお喜びだ。 140 00:13:43,412 --> 00:13:51,920 でも こんなに世の中が変わった今でも 時々考えちまうのさ。 141 00:13:51,920 --> 00:13:59,120 今の御前様を見たら 平岡はどう思うだろうってね。 142 00:14:02,431 --> 00:14:09,604 ほら あの人はとことん あのお方に ほれてたからさ。 143 00:14:09,604 --> 00:14:16,945 それが 「逃げた将軍」とか 「徳川を終わりにしちまった」とか➡ 144 00:14:16,945 --> 00:14:22,445 さんざん汚名を被ったっきり 引きこもっちまって…。 145 00:14:24,453 --> 00:14:27,489 えぇ。 146 00:14:27,489 --> 00:14:32,894 もし 御前様や平岡様であれば➡ 147 00:14:32,894 --> 00:14:37,766 どんなおかしれぇ日本を 作ろうとしたでしょうな。 148 00:14:37,766 --> 00:14:42,571 (平岡円四郎)ハハハハハハハ…。 149 00:14:42,571 --> 00:14:44,571 (徳川慶喜)フフ…。 150 00:14:46,241 --> 00:14:48,241 (やす)ありがとう。 151 00:14:49,911 --> 00:14:53,611 忘れないでいてくれて…。 152 00:15:00,088 --> 00:15:02,023 ありがとう。 153 00:15:02,023 --> 00:15:19,441 ♬~ 154 00:15:19,441 --> 00:15:22,744 ハハハハハハ… いや~ 愉快 愉快。 155 00:15:22,744 --> 00:15:25,947 いや~ 篤二君は すばらしい父上をお持ちだ。 156 00:15:25,947 --> 00:15:30,919 まさしく! 渋沢栄一といえば 名士中の名士じゃないか。 157 00:15:30,919 --> 00:15:33,388 ブラザアだって 実にエリートさ。 158 00:15:33,388 --> 00:15:36,291 法学の第一人者の穂積先生に➡ 159 00:15:36,291 --> 00:15:40,162 大蔵省の主計局に勤める 阪谷芳郎氏ときている。 160 00:15:40,162 --> 00:15:44,699 (山中)まぁ待て。 その義理の兄たちは いくら優秀でも➡ 161 00:15:44,699 --> 00:15:47,903 所詮 実業には縁がない。 162 00:15:47,903 --> 00:15:52,240 あの偉大なる渋沢家のビジネスを 継ぐのは➡ 163 00:15:52,240 --> 00:15:54,276 篤二君ということだ! 164 00:15:54,276 --> 00:15:58,046 よっ! よっ! 165 00:15:58,046 --> 00:16:00,715 (豆千代) 篤二さんのお唄を お聞きしたいわ。 166 00:16:00,715 --> 00:16:03,418 そうさ。 さあ。 よっ! 167 00:16:03,418 --> 00:16:06,721 おやおや。 皆が そう言うなら。 168 00:16:06,721 --> 00:16:08,657 ♬~ 169 00:16:08,657 --> 00:16:20,602 ♬「水の出端と」 170 00:16:20,602 --> 00:16:31,046 ♬「二人が仲は」 171 00:16:31,046 --> 00:16:34,683 (芸者)いいお声。 172 00:16:34,683 --> 00:16:37,586 ♬「せかれ」 173 00:16:37,586 --> 00:16:40,889 篤二さんったら… 酔っ払っちゃって。 174 00:16:40,889 --> 00:16:44,389 そんな飲んだか? ハハハハ…。 175 00:16:48,396 --> 00:16:50,596 姉さん…。 176 00:16:52,234 --> 00:16:55,270 (豆千代)こんばんは。 177 00:16:55,270 --> 00:17:01,409 (歌子) 一体 何度 同じことを繰り返すのですか。 178 00:17:01,409 --> 00:17:05,080 あれほどの仕事をなすった父さまなら➡ 179 00:17:05,080 --> 00:17:10,880 品行上の欠点があっても 時代の通弊として致し方ありません。 180 00:17:13,588 --> 00:17:17,388 しかし その子たるものは違います。 181 00:17:19,728 --> 00:17:24,428 (歌子)この家は あなたが継いで支えていくのですよ。 182 00:17:26,501 --> 00:17:32,307 (歌子) お願いだから 自覚を持ってちょうだい。 183 00:17:32,307 --> 00:17:37,045 明治二十三年 国会の開設に向け➡ 184 00:17:37,045 --> 00:17:42,851 衆議院議員総選挙と 貴族院議員の任命が行われました。 185 00:17:42,851 --> 00:17:45,220 (穂積陳重)お義父さんが議員に? えぇ。 186 00:17:45,220 --> 00:17:47,255 貴族院議員に選ばれたのよ。 187 00:17:47,255 --> 00:17:49,891 私は一生 政治に関わらぬと決めておるのに➡ 188 00:17:49,891 --> 00:17:51,826 勝手に選ばれて困ったもんだ。 189 00:17:51,826 --> 00:17:54,229 一刻も早く辞任せねば。 190 00:17:54,229 --> 00:17:56,164 で 今日はどうした? 191 00:17:56,164 --> 00:17:58,364 実は ご相談がありまして…。 192 00:18:02,937 --> 00:18:05,707 篤二君の学校ですが…➡ 193 00:18:05,707 --> 00:18:09,077 熊本の第五高等中学校に決めたいと。 194 00:18:09,077 --> 00:18:11,112 (兼子)熊本? 195 00:18:11,112 --> 00:18:13,915 教師は一流ではあるが なぜ…。 196 00:18:13,915 --> 00:18:17,719 私たちの不徳の致すところですが➡ 197 00:18:17,719 --> 00:18:23,925 何度厳しく注意しても 篤二君の遊び癖が抜けません。➡ 198 00:18:23,925 --> 00:18:26,961 歌子も困り果てている。 199 00:18:26,961 --> 00:18:31,661 一度 生活を 変えてみてはどうかと思うんです。 200 00:18:35,203 --> 00:18:37,872 そうか…。 201 00:18:37,872 --> 00:18:39,908 わ~! 202 00:18:39,908 --> 00:18:42,677 ほら~ 捕まえた。 (渋沢正雄)あ~。 203 00:18:42,677 --> 00:18:44,612 行くぞ! 204 00:18:44,612 --> 00:18:47,312 篤二さん 時間ですよ。 205 00:18:49,050 --> 00:18:50,985 はい。 206 00:18:50,985 --> 00:18:53,888 (渋沢武之助)篤二兄さま どこに行くの? 207 00:18:53,888 --> 00:18:56,688 遊ぼうよ。 208 00:19:00,395 --> 00:19:03,231 ごめんな。 209 00:19:03,231 --> 00:19:06,031 また遊ぼう。 210 00:19:12,407 --> 00:19:18,707 篤二は 熊本で 寮生活を送ることになりました。 211 00:19:23,418 --> 00:19:25,920 乳がん? 212 00:19:25,920 --> 00:19:27,956 (凌雲)はい。 213 00:19:27,956 --> 00:19:33,728 適切に切除をすれば 望みはございます。 214 00:19:33,728 --> 00:19:37,928 奥方様を 東京にお連れしたいと思います。 215 00:19:41,369 --> 00:19:43,869 そうか…。 216 00:19:51,045 --> 00:19:54,382 どうか よろしく頼む。 217 00:19:54,382 --> 00:20:05,560 ♬~ 218 00:20:05,560 --> 00:20:08,360 (徳川鏡子)久 これ どうぞ。 219 00:20:11,232 --> 00:20:14,569 あ! あぁ~…。 220 00:20:14,569 --> 00:20:45,369 ♬~ 221 00:20:47,101 --> 00:20:52,901 水道管は 国産品より舶来品を使った方がよい。 222 00:20:54,742 --> 00:20:57,946 はい? 渋沢さんともあろうお方が➡ 223 00:20:57,946 --> 00:20:59,881 古くさいことをおっしゃる。➡ 224 00:20:59,881 --> 00:21:04,285 我が国が 外国の猿まねをしていた時代は とうに終わった。 225 00:21:04,285 --> 00:21:06,955 今や 海外に負けない製品を作っております。 226 00:21:06,955 --> 00:21:11,626 そうです。 日本人なら日本の製品を使うべきだ。 227 00:21:11,626 --> 00:21:17,966 駄目だ。 国産品か否かにこだわるより 大事なのは安全だろう! 228 00:21:17,966 --> 00:21:20,966 (ノック) (勇之助)失礼いたします。 229 00:21:24,839 --> 00:21:27,539 篤二が? (勇之助)はい…。 230 00:21:31,079 --> 00:21:33,715 すまぬ。 失礼する。 231 00:21:33,715 --> 00:21:36,515 は? お待ちください! 232 00:21:38,553 --> 00:21:40,553 篤二さんは? 233 00:21:45,460 --> 00:21:48,096 「ダイシッサク」? 234 00:21:48,096 --> 00:21:50,732 まさか また…。 235 00:21:50,732 --> 00:21:56,538 熊本からの電報では おなごを連れて大阪に逃げたと。 236 00:21:56,538 --> 00:21:58,606 (陳重)なぜだ…。 237 00:21:58,606 --> 00:22:00,742 一度 旦那様にご相談を…。 238 00:22:00,742 --> 00:22:05,947 いいえ。 これは 私たちきょうだいの失策です。 239 00:22:05,947 --> 00:22:12,647 お忙しい父さまの手を 煩わせるわけにはまいりません。 240 00:22:16,591 --> 00:22:22,764 (陳重)篤二君は いかなるご処分があっても怨みなしと。 241 00:22:22,764 --> 00:22:28,136 まことに 申し訳ございません。 242 00:22:28,136 --> 00:22:31,105 いや。 243 00:22:31,105 --> 00:22:37,905 陳重君や熊本の先生方には まことに申し訳ないことをした。 244 00:22:41,416 --> 00:22:43,416 はぁ。 245 00:22:45,086 --> 00:22:50,086 学校は 退学にするより ほかにない。 246 00:22:52,727 --> 00:22:55,630 ≪謹慎させよう。➡ 247 00:22:55,630 --> 00:23:00,468 中の家と尾高にも相談する。 248 00:23:00,468 --> 00:23:04,668 ≪(芳郎) 篤二君は 今 飛鳥山におりますが…。 249 00:23:08,109 --> 00:23:14,109 篤二が このようになった責任は 明らかに私にあるが…。 250 00:23:18,119 --> 00:23:22,419 私は 会わぬ方がよいだろう。 251 00:23:27,462 --> 00:23:31,432 それで 父さまは? 252 00:23:31,432 --> 00:23:35,432 鉄道会社の集会に お出ましになられました。 253 00:23:37,138 --> 00:23:42,910 (琴子)篤二さん 父さまは あなたを愛しているからこそ➡ 254 00:23:42,910 --> 00:23:46,247 面会をお許しにならなかったのよ。➡ 255 00:23:46,247 --> 00:23:49,247 分かるわよね。 256 00:23:52,120 --> 00:23:54,320 はい…。 257 00:23:58,960 --> 00:24:05,933 私などに このように 慈愛の思し召しを頂き 痛み入ります。 258 00:24:05,933 --> 00:24:10,233 よくよく謹慎し おわび申し上げます。 259 00:24:14,108 --> 00:24:17,945 (渋沢てい) そんなに そろって恐縮することねぇにい。 260 00:24:17,945 --> 00:24:19,881 ていねえさま! 261 00:24:19,881 --> 00:24:23,117 でも… そうだいねえ。 262 00:24:23,117 --> 00:24:25,453 兄さまは いつの間にか➡ 263 00:24:25,453 --> 00:24:28,756 歌子や琴子や篤二だけの とっさまではなく➡ 264 00:24:28,756 --> 00:24:33,056 もっと でっけえもののとっさまに なっちまったのかもしんねぇねぇ。 265 00:24:35,396 --> 00:24:40,702 あ… よし これが小松菜だ。 266 00:24:40,702 --> 00:24:46,407 これは… 篤二が好きな かぶだぞ。 な。 267 00:24:46,407 --> 00:24:51,279 服と似てるぞ。 顔も似てるし。 ん? そうだろ ハハハ…。 268 00:24:51,279 --> 00:24:56,979 ていは 篤二を 血洗島に連れて帰りました。 269 00:25:24,746 --> 00:25:29,617 明日は藍葉を刈るかんね。 手伝っておくれ。 270 00:25:29,617 --> 00:25:32,553 藍葉…。 271 00:25:32,553 --> 00:25:35,423 そうだで。 272 00:25:35,423 --> 00:25:41,123 兄さまも私も ずっと あの畑で育ったんだに。 273 00:25:42,897 --> 00:25:45,700 かっさまの話じゃ 兄さまは➡ 274 00:25:45,700 --> 00:25:50,404 とっさまに叱られるたんびに 畑ん中 逃げ込んで➡ 275 00:25:50,404 --> 00:25:53,908 いつかなんか 人さらいに遭ったんじゃねぇかって➡ 276 00:25:53,908 --> 00:25:57,708 大騒ぎになったって。 フフ…。 277 00:26:08,456 --> 00:26:11,656 10歳の時…。 278 00:26:14,595 --> 00:26:19,395 父と 初めて草むしりをしたんです。 279 00:26:45,560 --> 00:26:47,860 やるぞ。 280 00:26:50,231 --> 00:26:53,901 (篤二)父が… 「よいことをすれば➡ 281 00:26:53,901 --> 00:26:58,239 きっと 母さまの病はよくなるよ」と 言われるので➡ 282 00:26:58,239 --> 00:27:01,709 精を出して草をむしった。➡ 283 00:27:01,709 --> 00:27:09,250 どうにかして 母さまの病が よくなるようにと 一生懸命に…。 284 00:27:09,250 --> 00:27:35,042 ♬~ 285 00:27:35,042 --> 00:27:39,042 (篤二)母さまの病は 悲しかった…。 286 00:27:40,848 --> 00:27:45,219 でも ふだん ほとんど家にいない父が➡ 287 00:27:45,219 --> 00:27:49,056 ずっと家にいるのが うれしくてたまらなかった。 288 00:27:49,056 --> 00:28:02,069 ♬~ 289 00:28:02,069 --> 00:28:05,706 母さまも治ることはなかった…。 290 00:28:05,706 --> 00:28:11,579 逝くな…。 291 00:28:11,579 --> 00:28:15,383 逝かないでくれ…。 292 00:28:15,383 --> 00:28:17,883 お千代! 293 00:28:24,725 --> 00:28:28,225 今でも 夏は苦手です。 294 00:28:34,368 --> 00:28:37,038 そうかい。 295 00:28:37,038 --> 00:28:51,385 ♬~ 296 00:28:51,385 --> 00:28:53,321 (渋沢市郎)篤二 大丈夫かい。 297 00:28:53,321 --> 00:28:55,890 はい。 298 00:28:55,890 --> 00:29:00,061 ♬~(笛) 299 00:29:00,061 --> 00:29:04,899 ♬「く ゥゥろ くう もを」 300 00:29:04,899 --> 00:29:09,403 ♬「ただ おいィ かァけ て」 301 00:29:09,403 --> 00:29:13,908 ♬「み ちィの こか げで」 302 00:29:13,908 --> 00:29:19,246 ♬「たつが まァき そお ろ」 303 00:29:19,246 --> 00:29:22,083 篤二 もっと気張れ! はい! 304 00:29:22,083 --> 00:29:25,586 篤二は 謹慎の後➡ 305 00:29:25,586 --> 00:29:32,786 東京に戻り 華族の娘 敦子と 結婚することとなりました。 306 00:29:41,068 --> 00:29:43,568 (いななき) 307 00:29:45,673 --> 00:29:47,673 うっ…。 308 00:29:50,878 --> 00:29:52,813 (喜十郎)売国奴! 309 00:29:52,813 --> 00:29:55,313 渋沢め! 310 00:30:00,388 --> 00:30:02,423 あ~! 311 00:30:02,423 --> 00:30:04,558 あ…! 312 00:30:04,558 --> 00:30:15,569 ♬~ 313 00:30:15,569 --> 00:30:17,505 栄一! 314 00:30:17,505 --> 00:30:20,241 おう。 315 00:30:20,241 --> 00:30:24,541 何だい おめぇは いっつも いっつも! 316 00:30:27,715 --> 00:30:33,254 爆弾で襲われた大隈さんみてぇに 大怪我したかと思ったで! 317 00:30:33,254 --> 00:30:37,425 すみません。 犯人も無事に捕まりました。 あぁ。 318 00:30:37,425 --> 00:30:40,327 そうなんだ。 319 00:30:40,327 --> 00:30:44,598 考えてみるに まことに殺す気であれば➡ 320 00:30:44,598 --> 00:30:48,436 あの暴漢も こんな手ぬるい襲い方はしねぇはずだ。 321 00:30:48,436 --> 00:30:50,471 ん? 322 00:30:50,471 --> 00:30:52,606 身に覚えはある。 323 00:30:52,606 --> 00:30:55,109 水道管のことだ。 324 00:30:55,109 --> 00:30:59,947 舶来品より質で劣る 国産の水道管を使いたい誰かが➡ 325 00:30:59,947 --> 00:31:02,947 人を使って脅そうとしたんだ。 326 00:31:06,454 --> 00:31:13,327 俺は 水を清潔にしたかっただけだ。 327 00:31:13,327 --> 00:31:17,627 コレラの蔓延は まだ続いてる。 328 00:31:22,470 --> 00:31:28,142 過去の過ちは 忘れてはならない。 329 00:31:28,142 --> 00:31:59,607 ♬~ 330 00:31:59,607 --> 00:32:03,444 慶喜の妻 美賀子は➡ 331 00:32:03,444 --> 00:32:10,144 東京の徳川家達邸で 息を引き取りました。 332 00:32:15,156 --> 00:32:20,156 美賀子様が お隠れに…。 333 00:32:22,296 --> 00:32:30,096 うむ。 慶喜様も 随分 寂しくなられたに違いない。 334 00:32:31,906 --> 00:32:36,243 御前様は… 東京に戻られるわけにはいかねぇのか。 335 00:32:36,243 --> 00:32:39,280 あぁ その方がよい。 336 00:32:39,280 --> 00:32:45,080 男爵となっている息子の厚様だって 東京にお住まいだ。 337 00:32:46,887 --> 00:32:52,092 うむ。 慶喜様も 近頃 ご不調が多い。 338 00:32:52,092 --> 00:32:58,592 本当は 東京の病院に近い方が 何かと都合がよいのだが…。 339 00:33:00,734 --> 00:33:09,743 今も 朝敵だった過去を忘れてはならぬと 強く思われておる。 340 00:33:09,743 --> 00:33:12,646 何だい それは。 341 00:33:12,646 --> 00:33:16,517 俺は御前様が 朝廷と戦う気など➡ 342 00:33:16,517 --> 00:33:21,488 一切お持ちでなかったことを よく知っておる。 343 00:33:21,488 --> 00:33:26,193 幕末維新だって昔のことじゃねぇか! 344 00:33:26,193 --> 00:33:29,096 薩摩を討つべし! 薩摩を討つべし! 345 00:33:29,096 --> 00:33:32,566 薩摩を討つべし! 薩摩を討つべし! 薩摩を討つべし! 346 00:33:32,566 --> 00:33:36,403 薩摩を討つべし! 薩摩を討つべし! 薩摩を討つべし! 347 00:33:36,403 --> 00:33:41,203 政権を帝に返上する。 348 00:33:42,910 --> 00:33:45,110 上様! 349 00:33:48,082 --> 00:33:51,582 どんなに ご無念だったことでございましょう。 350 00:34:00,094 --> 00:34:04,894 世間の風当たりは まだまだ御前様に厳しい。 351 00:34:13,941 --> 00:34:16,744 俺が気に入らぬのは➡ 352 00:34:16,744 --> 00:34:22,449 御前様が 幕府の終わりになさった 数々のご偉業まで➡ 353 00:34:22,449 --> 00:34:26,954 まるでなかったことのように消し去られ 押し込められ➡ 354 00:34:26,954 --> 00:34:29,456 そこに 別の輩がどんどんと現れて➡ 355 00:34:29,456 --> 00:34:33,694 己こそが日本を作ったというような顔を しておることだ。 356 00:34:33,694 --> 00:34:39,500 しかりだ。 歴史の上から見ても 御前様が 新しい日本を作ろうと➡ 357 00:34:39,500 --> 00:34:44,071 流れを変えた人物であることは 間違いない。 358 00:34:44,071 --> 00:34:46,071 あぁ。 359 00:34:48,409 --> 00:34:53,709 俺たちはそれを… 忘れさせてはならねぇ。 360 00:34:58,419 --> 00:35:00,354 (砲声) 361 00:35:00,354 --> 00:35:06,093 明治以降 本格的に 富国強兵を進めてきた日本は➡ 362 00:35:06,093 --> 00:35:10,931 大国 清と 戦闘状態に入りました。 363 00:35:10,931 --> 00:35:14,601 日本軍が 平壌を占拠! 364 00:35:14,601 --> 00:35:18,272 海軍は 黄海海戦に勝利した! 365 00:35:18,272 --> 00:35:20,207 (歓声) 366 00:35:20,207 --> 00:35:22,142 帝国万歳…。 367 00:35:22,142 --> 00:35:24,144 帝国万歳! 368 00:35:24,144 --> 00:35:32,386 栄一は 東京商業会議所 および 関東銀行会の代表として➡ 369 00:35:32,386 --> 00:35:37,891 天皇が陣を置く広島大本営に赴きました。 370 00:35:37,891 --> 00:35:45,232 「天皇陛下におかせられましては ますますご機嫌の麗しきことと存じ➡ 371 00:35:45,232 --> 00:35:47,901 慶賀に堪えません。➡ 372 00:35:47,901 --> 00:35:52,406 この度の陸海軍の勝利につきまして➡ 373 00:35:52,406 --> 00:35:57,906 衷心より お祝いを申し上げます」。 374 00:36:00,147 --> 00:36:04,017 広島の道中 立ち寄ってくれるとは ありがたい。 375 00:36:04,017 --> 00:36:11,592 はい。 続々と 日本軍勝利の報が届き めでたいことです。 376 00:36:11,592 --> 00:36:16,263 しかし 陛下が自ら陣を構えられるとは…。 377 00:36:16,263 --> 00:36:18,599 はい。 378 00:36:18,599 --> 00:36:24,271 戦争は あえて望むものではございませんが➡ 379 00:36:24,271 --> 00:36:29,443 陛下のもと 挙国一致して事に当たるは➡ 380 00:36:29,443 --> 00:36:35,883 東湖先生の教えにあった 尊王の志そのもの。 381 00:36:35,883 --> 00:36:41,383 草莽の志士であった 若き日を思い出します。 382 00:36:47,060 --> 00:36:55,060 この先はいよいよ 我らの次の世代が 気張ってゆく世となりましょう。 383 00:36:58,672 --> 00:37:05,245 そこで… この世が すっかりと変わってしまう前に➡ 384 00:37:05,245 --> 00:37:08,745 御前様にお願いがございます。 385 00:37:12,920 --> 00:37:17,420 あなた様を 世に知らしめたい。 386 00:37:19,426 --> 00:37:25,732 今 元外国方で 新聞社を営んでいる福地殿と➡ 387 00:37:25,732 --> 00:37:31,538 御前様の伝記を 作りたいと考えております。 388 00:37:31,538 --> 00:37:38,412 我々は このまま あなた様に 世に埋もれていただきたくない。 389 00:37:38,412 --> 00:37:42,182 あなた様は ただの逃げた暗君ではない。 390 00:37:42,182 --> 00:37:45,886 私たちは それをよく知っております。 391 00:37:45,886 --> 00:37:55,062 どうか あなた様のお考えを ご偉業を 後世に残させてください。 392 00:37:55,062 --> 00:38:00,262 何度も言うが 話すことは何もない。 393 00:38:02,236 --> 00:38:05,436 しかし…。 394 00:38:07,407 --> 00:38:11,578 何が偉業だ。 395 00:38:11,578 --> 00:38:15,082 私は 誰に忘れ去られようが➡ 396 00:38:15,082 --> 00:38:20,582 たとえ ただの趣味に生きる 世捨て人と思われようが構わぬ。 397 00:38:28,629 --> 00:38:31,629 諦めません。 398 00:38:34,368 --> 00:38:39,368 私は 諦めません。 399 00:38:44,077 --> 00:38:47,577 翌年の3月…。 400 00:38:53,687 --> 00:38:59,493 日清戦争が 日本の勝利で終結しました。 401 00:38:59,493 --> 00:39:02,062 日本 万歳! 402 00:39:02,062 --> 00:39:07,568 (民衆たち)万歳 万歳 万歳! 403 00:39:07,568 --> 00:39:11,572 ♬「安城の 名は徒らのものなるか」 404 00:39:11,572 --> 00:39:17,711 ♬「敵の撃ち出す弾丸に 波は怒りて水騒ぎ」 405 00:39:17,711 --> 00:39:28,722 (篤二)♬「せかれ 逢はれぬ」 406 00:39:28,722 --> 00:39:37,431 ♬「身の因果」 407 00:39:37,431 --> 00:39:47,541 ♬「たとえ どなたの意見でも」 408 00:39:47,541 --> 00:39:50,444 (伊藤博文) 戦争中 寝込んどったそうじゃないか。 409 00:39:50,444 --> 00:39:54,681 あぁ いろんなところに がたが出てくる。 410 00:39:54,681 --> 00:39:56,750 もう すっかり年寄りだ。 411 00:39:56,750 --> 00:40:00,554 なんの。 まだ気張ってもらわんといかん。 412 00:40:00,554 --> 00:40:02,889 戦争で金を使うた分➡ 413 00:40:02,889 --> 00:40:07,561 こっから うんと 産業を盛り上げんにゃならん。 414 00:40:07,561 --> 00:40:13,433 この戦争の費用は 約2億円に上ると聞きました。 415 00:40:13,433 --> 00:40:18,205 政府予算が 年8, 000万だというのに どういうことです? 416 00:40:18,205 --> 00:40:22,909 その分は 負けた清国から どうにか ぶんどれそうじゃ。 417 00:40:22,909 --> 00:40:25,946 おぉ 賠償金か! そうじゃ。 418 00:40:25,946 --> 00:40:30,083 ええか 渋沢君。 清国に勝ったっちゅうことは➡ 419 00:40:30,083 --> 00:40:33,420 日本は もはや アジアの三等国じゃあない。 420 00:40:33,420 --> 00:40:36,456 一等国への確かな道が 見えてきたっちゅうことじゃ。 421 00:40:36,456 --> 00:40:40,727 御一新から30年足らずで 今や日本は➡ 422 00:40:40,727 --> 00:40:44,097 西洋列強と並ぶ 文明国になろうとしとる。 423 00:40:44,097 --> 00:40:46,600 この先も イギリスを味方につけ➡ 424 00:40:46,600 --> 00:40:51,471 アメリカとも うまくやって 欧米に日本を認めさせ➡ 425 00:40:51,471 --> 00:40:55,609 一刻も早う 一等国の仲間入りを せんにゃならんのじゃ。 426 00:40:55,609 --> 00:41:00,747 おぉ… ようやく そこまで来たか! 427 00:41:00,747 --> 00:41:03,617 そうじゃ。 年を取ってる場合じゃない。 428 00:41:03,617 --> 00:41:07,621 そこまで来たからには… 伊藤さん。 429 00:41:07,621 --> 00:41:11,958 御前様が東京に戻っても もう文句を言う者はおりませんな? 430 00:41:11,958 --> 00:41:13,894 は? 431 00:41:13,894 --> 00:41:17,631 御前様とは 慶喜さんのことか? 432 00:41:17,631 --> 00:41:20,534 お主 まだ そねえな昔の主を 慕っとるんか。 433 00:41:20,534 --> 00:41:22,769 当ったり前だ。 434 00:41:22,769 --> 00:41:26,469 御前様なくして 今の日本はありませんよ! 435 00:41:28,141 --> 00:41:32,441 そして 2年後…。 436 00:41:34,581 --> 00:41:38,251 お待ちくださいませ。 437 00:41:38,251 --> 00:41:55,435 ♬~ 438 00:41:55,435 --> 00:41:58,338 お帰りなさいませ。 439 00:41:58,338 --> 00:42:00,607 (敦子 篤二 兼子)お帰りなさいませ。 440 00:42:00,607 --> 00:42:07,107 慶喜が およそ30年ぶりに 東京に戻ってきました。 441 00:42:09,616 --> 00:42:12,416 (慶喜)うむ。 442 00:42:21,128 --> 00:42:23,964 そちらが篤二君か。 443 00:42:23,964 --> 00:42:26,767 はい。 444 00:42:26,767 --> 00:42:33,073 嫡男の篤二と その妻の敦子でございます。 445 00:42:33,073 --> 00:42:37,244 (慶喜)そうか。 よろしく頼む。 446 00:42:37,244 --> 00:43:00,467 ♬~ 447 00:43:00,467 --> 00:43:05,939 本当に 前様が 昔のことをお話しになるのか。 448 00:43:05,939 --> 00:43:08,608 私が目指していたものは これか? 449 00:43:08,608 --> 00:43:10,544 売国奴め! 450 00:43:10,544 --> 00:43:14,414 人は 戦争をしたくなれば 必ずするのだ。 451 00:43:14,414 --> 00:43:17,284 (せきこみ) 医者を呼んでください! 452 00:43:17,284 --> 00:43:21,454 僕も逃げたい…。 僕も逃げたい! 453 00:43:21,454 --> 00:43:23,390 生きてくれ。 454 00:43:23,390 --> 00:43:25,590 何でも話そう。 455 00:43:33,600 --> 00:43:38,939 明治時代に整備された上野恩賜公園。 456 00:43:38,939 --> 00:43:43,743 園内には 博物館や科学館 動物園など➡ 457 00:43:43,743 --> 00:43:49,243 明治政府によって築かれた 社会教育施設が点在しています。 458 00:43:54,955 --> 00:44:02,255 不忍池の周りには 競馬場が設けられ 社交の場としての役割を担いました。 459 00:44:04,297 --> 00:44:06,967 東京開市三百年祭では➡ 460 00:44:06,967 --> 00:44:12,472 この競馬場が 式典の会場になったと伝わっています。 461 00:44:12,472 --> 00:44:20,472 三百年祭の祭事が行われた上野東照宮は 徳川家康をまつる神社です。 462 00:44:22,182 --> 00:44:28,982 江戸時代初期に築かれた社殿は 徳川家の栄華を今に伝えています。 463 00:44:32,259 --> 00:44:36,429 家康の隣には 8代将軍 吉宗➡ 464 00:44:36,429 --> 00:44:41,629 そして 15代将軍 慶喜が鎮座しています。 465 00:44:45,438 --> 00:44:50,944 明治時代を生きる旧幕臣たちにとって 特別な存在であった上野は➡ 466 00:44:50,944 --> 00:44:54,444 今も 人々に親しまれています。 467 00:45:32,519 --> 00:45:34,454 (氷ノ介)ただ燃やしたいのだ。 468 00:45:34,454 --> 00:45:36,456 (光圀)やはり 現れたか。 469 00:45:36,456 --> 00:45:46,733 ♬~ 470 00:45:46,733 --> 00:45:49,602 (吽慶)了助の…。 どうか…。 471 00:45:49,602 --> 00:45:51,538 私は決して…➡ 472 00:45:51,538 --> 00:45:55,838 父親代わりなど 務めてはならぬ人間なのです。