1 00:00:00,100 --> 00:00:04,600 Thanks for downloading, this file is only for mystery fans, it contains original subtitles, you can use pot-player or any other player with translation-function to translate it into your language immediately. 2 00:00:04,600 --> 00:00:07,180 You can share it with friends but please don't use it in online-watching or other purpose, thank you. 3 00:00:23,000 --> 00:00:24,830 泰ちゃん。 4 00:00:24,830 --> 00:00:27,920 泰二君は気でもくるったのでしょうか。 5 00:00:35,780 --> 00:00:40,380 泰ちゃん!泰ちゃん! 6 00:00:40,380 --> 00:00:44,680 違う。違う違う あんたじゃ 違う。 7 00:00:44,680 --> 00:00:46,740 泰ちゃん! 8 00:00:46,740 --> 00:00:50,750 泰ちゃん 泰ちゃん! 9 00:01:10,430 --> 00:01:16,170 少年は相川泰二君といって 小学校の六年生なのですが 10 00:01:16,170 --> 00:01:22,110 近くのお友だちのところへ遊びに行って おうちへ帰る途中でした。 11 00:01:22,110 --> 00:01:54,270 ♪~ 12 00:02:00,200 --> 00:02:05,580 「あのおじいさん 何か悪だくみをしているんじゃないかしら」。 13 00:02:05,580 --> 00:02:07,690 小学生の泰二君が 14 00:02:07,690 --> 00:02:11,900 こんな探偵みたいなまねをするのは へんだと お考えでしょうね。 15 00:02:11,900 --> 00:02:14,900 これには わけがあるのです。 16 00:02:30,080 --> 00:02:34,930 ですから 何か犯罪に 関係のありそうなものに出あいますと 17 00:02:34,930 --> 00:02:40,830 つい その秘密をさぐってみたくなるのも むりのないことだったのです。 18 00:02:55,120 --> 00:03:18,030 ♪~ 19 00:03:30,640 --> 00:03:36,820 おじさん おじさんは この家のご主人ですか。 20 00:03:36,820 --> 00:03:40,920 ワン わしが主人じゃよ。 21 00:03:40,920 --> 00:03:44,820 わしは蛭田博士。 22 00:03:47,040 --> 00:03:50,000 まあ こっちへおいで。 23 00:03:51,330 --> 00:03:56,520 さっき あやしいじいさんが しのびこむのを見たんです。 24 00:03:56,520 --> 00:04:02,130 ぼく 相川泰二っていうんです。 25 00:04:02,130 --> 00:04:04,460 よく知っている。 26 00:04:04,460 --> 00:04:09,540 わしは きみを待っていたのじゃからね。 27 00:04:13,090 --> 00:04:18,060 あの乞食じじいは このわしだったのさ。 28 00:04:18,060 --> 00:04:24,400 では なぜ しのびこむようなことをしたんです? 29 00:04:24,400 --> 00:04:31,630 だれにも知られないように きみを ここまで おびきよせたかったんじゃ。 30 00:04:31,630 --> 00:04:34,820 地面に書いたしるしも? 31 00:04:34,820 --> 00:04:37,300 そうとも そうとも。 32 00:04:37,300 --> 00:04:40,800 きみは少年探偵じゃ。 33 00:04:40,800 --> 00:04:47,040 ああすれば ソッとついてくるに ちがいないと思ったのさ。 34 00:04:48,860 --> 00:04:53,170 感心な少年じゃよ きみは。 35 00:05:23,540 --> 00:05:26,920 泰ちゃん 泰ちゃん! 36 00:05:26,920 --> 00:05:31,020 警察は 犯人捜査に全力をあげていました。 37 00:05:31,020 --> 00:05:37,100 世間は今 この大事件のうわさで 持ちきっているありさまです。 38 00:05:37,100 --> 00:05:57,680 ♪~ 39 00:05:57,680 --> 00:06:03,120 庭のやわらかい土の上に 泰二君の足あととならんで 40 00:06:03,120 --> 00:06:07,620 おとなの靴のあとが 点々と残っていました。 41 00:06:10,290 --> 00:06:15,970 相川泰二君のおとうさまは 東洋製作会社の技師長なのですが 42 00:06:15,970 --> 00:06:19,480 会社の製造している機械の機密書類が 43 00:06:19,480 --> 00:06:23,220 泰二君といっしょに 紛失してしまったのですから 44 00:06:23,220 --> 00:06:26,970 じっとしていられないほど心配なのです。 45 00:06:26,970 --> 00:06:32,970 そこで 会社の民間の名探偵 明智小五郎氏に この事件を依頼し 46 00:06:32,970 --> 00:06:39,580 警察と協力して 犯人捜査に あたってもらうことをたのみこみました。 47 00:06:39,580 --> 00:06:43,470 書類がぬすまれてから 五日めの午後のことでした。 48 00:06:43,470 --> 00:06:50,520 ひとりの奇妙な人物が 相川技師長に面会を申しこみました。 49 00:06:50,520 --> 00:06:54,620 わしが私立探偵殿村弘三です。 50 00:06:54,620 --> 00:07:00,110 相川さん あなたは お子さんの命をおしいとは思いませんか。 51 00:07:00,110 --> 00:07:02,260 会社の重要書類を一刻も早く 52 00:07:02,260 --> 00:07:05,650 取りもどしたいとは お思いなさらぬのかな。 53 00:07:05,650 --> 00:07:08,980 それはむろんですが。 聞けばあんた方は 54 00:07:08,980 --> 00:07:13,480 明智小五郎に この事件を 依頼されておるということだが 55 00:07:13,480 --> 00:07:21,340 ウフフ とてもとても この犯罪は 明智の未熟な腕にはいませんわい。 56 00:07:21,340 --> 00:07:26,010 わしはもう あらかた犯人の目ぼしさえ つけておるのです。 57 00:07:26,010 --> 00:07:28,050 しかし 会社としては 58 00:07:28,050 --> 00:07:31,210 明智探偵にいっさいをまかせる約束になっていますので。 59 00:07:31,210 --> 00:07:33,520 いや ごもっとも! 60 00:07:33,520 --> 00:07:39,560 それじゃあひとつ ここへ明智小五郎を呼んでくださらんか。 61 00:07:39,560 --> 00:07:42,890 犯罪捜査というやつは 一分一秒の手おくれから 62 00:07:42,890 --> 00:07:45,740 とりかえしのつかぬことが おこるものです。 63 00:07:47,980 --> 00:07:54,330 相川氏はつい 言いまくられた形で 明智探偵事務所へ電話をかけました。 64 00:07:54,330 --> 00:07:58,100 さいわい 明智探偵は事務所にいあわせ 65 00:07:58,100 --> 00:08:01,100 殿村のようすを くわしくききとったうえ。 66 00:08:01,100 --> 00:08:04,750 それでは すぐそちらへ出かけるから。 67 00:08:04,750 --> 00:08:07,180 という返事でした。 68 00:08:50,490 --> 00:08:54,760 バッ。ハハハハ。 69 00:08:57,060 --> 00:08:59,340 バッ。ハハハハ。 70 00:09:07,080 --> 00:09:11,040 明智くん おみうけするところ 71 00:09:11,040 --> 00:09:15,850 まだ何もこれという いとぐちをつかんでおられぬようじゃが。 72 00:09:15,850 --> 00:09:19,100 ハハハ お察しのとおり。 73 00:09:19,100 --> 00:09:23,870 しかし このくらいの難事件には 今まで何度となく出あっている。 74 00:09:23,870 --> 00:09:27,780 そして ぼくは その解決に失敗したことはないのです。 75 00:09:27,780 --> 00:09:32,740 ウフフフ きみもなかなかうぬぼれが強いねえ。 76 00:09:32,740 --> 00:09:37,600 だが 手がかり一つつかんでいないとは お気のどくじゃ。 77 00:09:37,600 --> 00:09:39,970 どうだね 明智君。 78 00:09:39,970 --> 00:09:42,620 わしは きょうから十日間に 79 00:09:42,620 --> 00:09:46,380 書類と子どもを取りもどしてみせるつもりじゃ。 80 00:09:46,380 --> 00:09:50,110 十日とは ずいぶん長すぎるようだねえ。 81 00:09:50,110 --> 00:09:53,820 ぼくはその半分の五日で。 三日だ。 82 00:09:53,820 --> 00:09:56,820 わしは三日間でかたづけてみせる。 83 00:09:56,820 --> 00:10:01,000 よろしい。 84 00:10:09,380 --> 00:10:11,410 それからしばらくって 85 00:10:11,410 --> 00:10:17,780 明智探偵と殿村探偵とは 相前後して 東洋製作会社を出ました。 86 00:10:27,550 --> 00:10:30,570 すると どこに隠れていたのか 87 00:10:30,570 --> 00:10:34,400 乞食の子どもが ヒョッコリ姿をあらわしました。 88 00:10:34,400 --> 00:10:36,450 おや 明智探偵は 89 00:10:36,450 --> 00:10:40,350 こんなきたない少年に 知り合いなのでしょうか。 90 00:10:40,350 --> 00:10:50,960 ♪~ 91 00:10:50,960 --> 00:10:56,590 明智探偵は事務所に帰りますと のんきらしく読書をはじめました。 92 00:10:56,590 --> 00:11:01,600 べつに捜索のために 外出するようすもないのです。 93 00:11:01,600 --> 00:11:03,950 夕食をすませてからも 94 00:11:03,950 --> 00:11:10,000 こんどは むずかしい高等数学の計算をはじめました。 95 00:11:10,000 --> 00:11:13,760 しかし そんな のんきなまねをしていて いいのでしょうか。 96 00:11:13,760 --> 00:11:17,250 相手の殿村は 今ごろきっと ひじょうな意気ごみで 97 00:11:17,250 --> 00:11:20,250 活動しているに ちがいありません。 98 00:11:20,250 --> 00:11:25,380 その夜八時ごろになって 窓から しのびこんだものがあるのです。 99 00:11:25,380 --> 00:11:30,910 きたならしい少年が 室内へ はいりこんできたではありませんか。 100 00:11:30,910 --> 00:11:33,100 少年は なんのえんりょもなく 101 00:11:33,100 --> 00:11:38,770 探偵の耳に口をあてて ボソボソとささやきはじめたのです。 102 00:11:38,770 --> 00:11:44,270 空明智探偵は聞きおわりますと 無言のまま みょうなあいずをしました。 103 00:11:44,270 --> 00:11:50,430 すると 少年は ヒラリと外のやみへ 姿を消してしまいました。 104 00:11:50,430 --> 00:11:54,210 二日めも まったく同じことがつづいたのです。 105 00:11:54,210 --> 00:11:56,500 あいかわらず 明智探偵は 106 00:11:56,500 --> 00:12:00,410 たいくつで しかたがないと いわぬばかりです。 107 00:12:04,280 --> 00:12:09,540 夜になりますと ゆうべと 寸分たがわぬことがおこりました。 108 00:12:09,540 --> 00:12:15,490 れいの少年がしのびこんできて 探偵の耳に なにごとかをささやき 109 00:12:15,490 --> 00:12:19,340 また窓から立ちさってしまったのです。 110 00:12:31,520 --> 00:12:35,980 もしかしたら 明智は 何か奇想天外の手段によって 111 00:12:35,980 --> 00:12:39,810 殿村を アッといわせるつもりかもしれません。 112 00:13:04,910 --> 00:13:10,020 お約束のとおり とうとう賊の本拠をつきとめました。 113 00:13:10,020 --> 00:13:14,020 明智小五郎は まだやってこないでしょうな。 114 00:13:14,020 --> 00:13:17,900 おお そうでしたか。 115 00:13:21,290 --> 00:13:26,760 で その賊の本拠というのは いったい どこにあるのですか。 116 00:13:29,450 --> 00:13:31,790 それは今にわかります。 117 00:13:31,790 --> 00:13:36,420 なんにしても わしと同道してくだされば よろしいのじゃ。 118 00:13:36,420 --> 00:13:38,850 はあ。 119 00:13:38,850 --> 00:13:42,590 殿村のさしずによって 自動車がとめられたのは 120 00:13:42,590 --> 00:13:48,350 読者諸君は よくごぞんじの 怪人蛭田博士の邸宅です。 121 00:13:56,370 --> 00:14:01,330 みなさん ここが犯人のかくれがです。 122 00:14:01,330 --> 00:14:06,030 手分けをして 出入口をかためていただきたいのじゃが。 123 00:14:06,030 --> 00:14:08,890 お前たちは あっちだ。 124 00:14:11,790 --> 00:14:14,600 では 私たち三人だけで。 125 00:14:14,600 --> 00:14:29,290 ♪~ 126 00:14:29,290 --> 00:14:35,220 犯人は 目ぼしをつけられたと知って 逃げてしまったのじゃないか。 127 00:14:35,220 --> 00:14:38,970 ともかく 中へ はいってみようじゃありませんか。 128 00:14:38,970 --> 00:14:50,670 ♪~ 129 00:15:03,500 --> 00:15:05,580 ところが。 130 00:15:05,580 --> 00:15:11,410 おかしいぞ。こんなはずはないのじゃが。 131 00:15:11,410 --> 00:15:16,660 殿村さん 結局 われわれは 犯人の引っこしをしたあとへ 132 00:15:16,660 --> 00:15:19,300 ものものしく ふみこんだというわけですね。 133 00:15:19,300 --> 00:15:24,290 いや 犯人はたしかに この中にいるはずです。 134 00:15:24,290 --> 00:15:26,700 犯人ばかりではない。 135 00:15:26,700 --> 00:15:31,760 れいの書類も 子どもも ちゃんと ここにいるはずです。 136 00:15:37,180 --> 00:15:40,770 わしは なんというばか者だ。 137 00:15:40,770 --> 00:15:44,620 そんなことがわからないなんて。 138 00:15:44,620 --> 00:15:46,880 ほんもののソフォクレスの像は 139 00:15:46,880 --> 00:15:49,480 着物の下から 二本の足がニュッと出ていたはずじゃ。 140 00:15:49,480 --> 00:15:53,820 ところが この石膏像は 下まですっかり 着物でかくれてしまっている。 141 00:15:53,820 --> 00:15:56,820 なぜか? 142 00:15:56,820 --> 00:15:59,470 この中へ何かをかくすためじゃ。 143 00:16:02,220 --> 00:16:08,160 たちたち石膏像は 大きな音をたてて こなごなにくずれていきます。 144 00:16:08,160 --> 00:16:09,960 すると 145 00:16:17,230 --> 00:16:19,950 泰二! 146 00:16:21,720 --> 00:16:25,230 大丈夫か。 おとうさん。 147 00:16:25,230 --> 00:16:33,560 ♪~ 148 00:16:33,560 --> 00:16:37,160 うまいか。 うん。 149 00:16:37,160 --> 00:16:43,450 ハハハ どうです。 相川さん 石膏像のかくし場所とは 150 00:16:43,450 --> 00:16:46,510 じつに奇抜な思いつきじゃありませんか。 151 00:16:46,510 --> 00:16:49,700 ちょっと お待ちください! 152 00:16:49,700 --> 00:16:54,130 その人たちは いったい何者だ。 153 00:16:54,130 --> 00:16:56,890 どうしても入れろといって 聞かないのですよ。 154 00:16:56,890 --> 00:16:59,890 やあ 新聞記者諸君か。 155 00:16:59,890 --> 00:17:05,290 中村さん ぼくがここへ来るまえに 電話で知らせておいたのですよ。 156 00:17:05,290 --> 00:17:08,300 そんなことをしてくださっては こまりますね。 157 00:17:08,300 --> 00:17:10,910 まだ われわれは 犯人もとらえていないのだから。 158 00:17:10,910 --> 00:17:14,570 中村さん まあ ここはわしにまかせてください。 159 00:17:14,570 --> 00:17:17,570 さあ 諸君 ことらへ来たまえ。 160 00:17:17,570 --> 00:17:21,580 そして こわれた石膏像と少年を見てくれたまえ。 161 00:17:23,420 --> 00:17:27,360 もう一つ 例の機密文書じゃ。 162 00:17:27,360 --> 00:17:32,050 わしは それがどこにかくしてあるかも ちゃんと知っている。 163 00:17:41,310 --> 00:17:45,250 たしかにぬすまれた書類です。 164 00:17:47,470 --> 00:17:52,740 しかし 苦心をして ぬすみだした書類を くずかごの中に ほうりこんでおくなんて。 165 00:17:52,740 --> 00:17:56,660 ハハハ 相手は手品使いなのじゃ。 166 00:17:56,660 --> 00:17:59,200 手品使いというものはね 167 00:17:59,200 --> 00:18:03,600 見物の目をぬすむために とっぴな手を考えるものじゃ。 168 00:18:03,600 --> 00:18:06,600 やつは子どもを石膏像の中にかくした。 169 00:18:06,600 --> 00:18:10,100 それと同じことで たいせつな書類が 170 00:18:10,100 --> 00:18:15,460 くずかごの中へほうりこんであろうなどと だれが考えるじゃろう。 171 00:18:15,460 --> 00:18:18,880 さて 新聞記者諸君 172 00:18:18,880 --> 00:18:24,260 こんどの事件では わしと明智とが 勝負をあらそったわけだが 173 00:18:24,260 --> 00:18:26,860 結果はごらんのとおりじゃ。 174 00:18:26,860 --> 00:18:33,760 諸君 このことを はっきりと世間に伝えてもらいたい。 175 00:18:39,420 --> 00:18:44,490 わしは あいつをやっつけたお ワハハハ。 176 00:18:44,490 --> 00:18:51,410 おい 明智先生 きみは いったい どこをうろうろしてござるのじゃ。 177 00:18:51,410 --> 00:18:56,140 ワハハハ。 178 00:18:56,140 --> 00:19:04,320 いやいや 殿村君 明智はここにいるよ。 ハハハ。 179 00:19:04,320 --> 00:19:07,930 なんだか ひどくおどろいているようじゃないか。 180 00:19:07,930 --> 00:19:14,480 えっ? さいぜんから きみの大演説を拝聴していたんだよ。 181 00:19:14,480 --> 00:19:17,480 なかなかうまいもんだねえ。 182 00:19:17,480 --> 00:19:21,240 今ごろになって 何をしにおいでなさった。 183 00:19:21,240 --> 00:19:23,780 子どもは ぶじに取りもどした。 184 00:19:23,780 --> 00:19:30,280 いかにも きみの腕まえを拝見しに来たのだよ。 185 00:19:30,280 --> 00:19:34,060 だが ぼくもきもの知っているだけのことは 186 00:19:34,060 --> 00:19:37,060 ちゃんと知っているからさ。 187 00:19:37,060 --> 00:19:39,950 明智君 そんなにいわれるからには 188 00:19:39,950 --> 00:19:44,420 きみ自身は さだめし犯人のありかを ごぞんじじゃろうね。 189 00:19:44,420 --> 00:19:49,310 いかにも ぼくは 犯人のありかを知っている。 190 00:19:49,310 --> 00:19:52,310 そればかりじゃない。 191 00:19:52,310 --> 00:19:54,610 犯人はここにいる。 192 00:19:54,610 --> 00:19:56,850 この中にいるのだ。 193 00:19:56,850 --> 00:20:02,080 おいおい 明智君 きみは夢でもみているのか。 194 00:20:02,080 --> 00:20:06,030 その犯人というのは いったい どこにかくれているんじゃね。 195 00:20:08,130 --> 00:20:16,170 殿村君 それとも 蛭田博士と呼んだ方がお気にめしますか。 196 00:20:16,170 --> 00:20:19,470 きみだ。きみが犯人だ! 197 00:20:21,530 --> 00:20:25,240 でたらめだ 妄想だ。 198 00:20:25,240 --> 00:20:28,520 それとも しょうこがあるか。 しょうこは これだ。 199 00:20:34,180 --> 00:20:38,110 みなさん これが殿村探偵の正体です。 200 00:20:38,110 --> 00:20:41,870 こんな変装を どうして 見破ることができなかったのかと 201 00:20:41,870 --> 00:20:47,370 お思いでしょうが それはこいつが変装の天才だからです。 202 00:20:49,060 --> 00:20:55,410 ぼくが蛭田博士だって? ここにいる少年は博士の顔を見ている。 203 00:20:55,410 --> 00:21:03,520 さあ おじさんが蛭田博士と 同じ人だと思いますか? え どうです。 204 00:21:03,520 --> 00:21:05,650 ちがいます。 205 00:21:11,100 --> 00:21:15,360 どうです。ぼくには こんなかわいい証人がいるんですぜ。 206 00:21:15,360 --> 00:21:19,240 それにだいいち このぼくが 蛭田博士だとしたら 207 00:21:19,240 --> 00:21:25,330 子どもや書類を警察に引きわたすはずが ないじゃありませんか。 ハハハ。 208 00:21:25,330 --> 00:21:30,960 ハハハ。 209 00:21:34,370 --> 00:21:37,380 みなさん ご紹介しましょう。 210 00:21:37,380 --> 00:21:41,100 ぼくの少年助手 小林芳雄君です 211 00:21:41,100 --> 00:21:46,780 先日から この男を尾行させておいたのです。 212 00:21:46,780 --> 00:21:51,360 ぼくは 明智先生の命令で 殿村を尾行しました。 213 00:21:51,360 --> 00:21:54,880 そして 殿村が人目をしのびながら 214 00:21:54,880 --> 00:21:59,560 コッソリこの家へはいってくるのを 見とどけたのです。 215 00:21:59,560 --> 00:22:02,170 殿村のるすを見はからい 216 00:22:02,170 --> 00:22:05,540 ぼくは この家へしのびこむことにしました。 217 00:22:05,540 --> 00:22:11,320 それには ひじょうな苦心をしましたが けさ やっとその目的をはたしたのです。 218 00:22:11,320 --> 00:22:14,720 そして何もかも見てしまいました。 219 00:22:14,720 --> 00:22:20,190 この人は殿村探偵だけではなく また別の人にも化けるのです。 220 00:22:20,190 --> 00:22:22,940 この人は そういう姿に化けて 221 00:22:22,940 --> 00:22:26,370 相川くんをしばりあげて さるぐつわをはめて 222 00:22:26,370 --> 00:22:30,240 あの石膏像の中へかくしたのです。 223 00:22:30,240 --> 00:22:37,610 ワハハハ おい 小僧 でたらめもいいかげんにしろ。 224 00:22:37,610 --> 00:22:42,600 このおれが蛭田博士に化けたんだって? 225 00:22:42,600 --> 00:22:47,080 それじゃ ひとつ これをかぶってごらんなさい。 226 00:22:47,080 --> 00:22:52,060 きみが 蛭田博士に化けたときのかつらです。 227 00:23:02,190 --> 00:23:06,280 ハハハハハハ。 228 00:23:06,280 --> 00:23:08,450 こんなこともあろうかと思って 229 00:23:08,450 --> 00:23:12,610 そっと 機械装置をはずしておいたのだ。 ハハハハハハ。 230 00:23:12,610 --> 00:23:17,250 ちくしょう! ハハハハ。 231 00:23:29,720 --> 00:23:33,370 みなさん さわぐことはありません。 232 00:23:33,370 --> 00:23:39,340 出口には ちゃんと刑事諸君が 見はり番をしていてくれるのです。 233 00:23:39,340 --> 00:23:44,030 いくら暗やみでも 逃げだすことはできません。 234 00:23:46,410 --> 00:23:54,250 きみたち記者諸君は たしか六人でしたね。 235 00:23:58,320 --> 00:24:02,080 ハハハ。 236 00:24:02,080 --> 00:24:06,540 ずいぶん すばやく 変装したじゃありませんか。 237 00:24:06,540 --> 00:24:10,960 ハハハ。中村さん こいつをとらえてください。 238 00:24:14,830 --> 00:24:21,070 刑事が 蛭田博士と称する怪青年の なわじりをとって 立ちいでました。 239 00:24:21,070 --> 00:24:28,010 悪人は しおしおと うなだれて 抵抗する元気など どこにもなさそうです。 240 00:24:28,010 --> 00:24:33,470 明智探偵は新聞記者にとりかこまれ 質問ぜめにあっていました。 241 00:24:33,470 --> 00:24:40,490 刑事が犯人をひったて 門を出るまでは なんのかわったこともありませんでした。 242 00:24:40,490 --> 00:24:42,910 ところがとつぜん 243 00:24:42,910 --> 00:24:47,500 腕をグッと引っぱられるような感じを 受けました。 244 00:25:00,570 --> 00:25:05,720 あいつが電灯を消したのは 部屋から逃げるためではなくて 245 00:25:05,720 --> 00:25:09,050 この義手を身につけるためだったのです。 246 00:25:09,050 --> 00:25:12,760 そして わざと変装を明智に見やぶらせ 247 00:25:12,760 --> 00:25:18,840 ほの暗い部屋の中で にせの手首を しばらせるためだったのです。 248 00:25:36,240 --> 00:25:40,440 あなたは あいつを何者だとお思いですか。 249 00:25:40,440 --> 00:25:44,290 あいつはふくしゅうしたかったのです。 エッ。 250 00:25:44,290 --> 00:25:47,290 ぼくは 探偵事業を生命としているものです。 251 00:25:47,290 --> 00:25:50,590 そして 名探偵とかなんとか いわれているものです。 252 00:25:50,590 --> 00:25:54,940 そのぼくが もし べつの私立探偵と競争して 253 00:25:54,940 --> 00:25:57,460 むざむざ敗北したならば 254 00:25:57,460 --> 00:26:02,040 こんな痛快なふくしゅうは ないじゃありませんか。 255 00:26:02,040 --> 00:26:08,280 しかし そんなふくしゅうをする というのは いったい何者です。 256 00:26:08,280 --> 00:26:13,340 変装のたくみさといい まるで奇術師のようなやり口といい 257 00:26:13,340 --> 00:26:18,670 ある人物をまざまざ 思いださせるではありませんか。 258 00:26:18,670 --> 00:26:21,670 それじゃ。 そうですよ。 259 00:26:21,670 --> 00:26:23,810 ぼくは あの 260 00:26:29,700 --> 00:26:42,260 ♪~ 261 00:26:42,260 --> 00:26:47,730 ここに 明智さんとおっしゃる方は おいででしょうか。 262 00:26:47,730 --> 00:26:50,970 明智はぼくだが。 263 00:26:55,690 --> 00:26:59,010 これをわたしてくれって たのまれたのです。 264 00:27:08,670 --> 00:27:11,480 明智君 ひさしぶりだったねえ。 265 00:27:11,480 --> 00:27:13,950 魔術師の腕まえはザッとこんなものさ。 266 00:27:13,950 --> 00:27:18,030 ところで 今夜は きみのために さんざんのめにあわされたね。 267 00:27:18,030 --> 00:27:22,040 ざんねんだが おれの負けとしておこうよ。 268 00:27:22,040 --> 00:27:24,120 だが 最後のどたんばで 269 00:27:24,120 --> 00:27:29,200 きみはあっけなく 獲物を逃がしてしまったじゃあないか。 270 00:27:31,040 --> 00:27:33,620 明智君 これまでのところは 271 00:27:33,620 --> 00:27:36,620 おれのふくしゅう事業の序幕に すぎないのだぜ。 272 00:27:36,620 --> 00:27:39,870 これから ほんとうにおそろしいことが 始まるのだ。 273 00:27:39,870 --> 00:27:43,970 きみも小林も 首を洗って待っているがいい。 274 00:27:43,970 --> 00:27:48,740 今におれの知恵のおそろしさを 堪能するほどみせてやるから。 275 00:27:48,740 --> 00:27:51,210 二十面相より。 276 00:27:51,210 --> 00:27:55,200 ♪~ 277 00:27:55,200 --> 00:27:58,390 あ!ハハハハハ。 278 00:27:58,390 --> 00:28:02,320 ハハハハハ。 279 00:28:02,320 --> 00:28:56,000 ♪~