1 00:02:05,073 --> 00:02:09,077 <出羽の国 六郷藩士 松葉刑部> 2 00:02:09,077 --> 00:02:15,083 <忠誠を誓う主君に 愛する妻を殺され脱藩した> 3 00:02:15,083 --> 00:02:20,088 <流浪の果て江戸に着き 大道で 武芸を売る浪人と なり果てた> 4 00:02:20,088 --> 00:02:26,094 <しかし 刑部には もう一つ 裏の顔があった> 5 00:02:26,094 --> 00:02:38,094 ・~ 6 00:02:43,111 --> 00:02:45,113 (菊姫)万一のことがあれば・ 7 00:02:45,113 --> 00:02:48,116 姫は婿殿を失うところであった 8 00:02:48,116 --> 00:02:52,120 (源五兵衛)右京介殿が 菊姫様の婿ということでは・ 9 00:02:52,120 --> 00:02:55,123 藩内に困った事情がござってな 10 00:02:55,123 --> 00:02:58,059 (刑部)あれが千倉隼人か 11 00:02:58,059 --> 00:03:00,061 (隼人)おお いたいた (伊十郎)待った 待った 待った 12 00:03:00,061 --> 00:03:04,065 (伊十郎)お主の周りじゃ 不思議と 争い事が絶えぬな どういうこった 13 00:03:04,065 --> 00:03:06,067 (徳松)うわさですがね 14 00:03:06,067 --> 00:03:10,071 (徳松)闇法師って 恐ろしい連中がいるようで 15 00:03:10,071 --> 00:03:16,077 (伊賀守)闇の世界に巣くう者を 使うことはできるやに聞く 16 00:03:16,077 --> 00:03:19,080 (伊賀守)人1人 闇から闇へ葬ることなど・ 17 00:03:19,080 --> 00:03:23,080 苦もなく成し遂げる者どもが いるという 18 00:03:51,112 --> 00:03:54,112 (右京介)私に何か用か 19 00:04:04,058 --> 00:04:06,058 右京介殿 20 00:04:15,069 --> 00:04:17,071 松葉殿 21 00:04:17,071 --> 00:04:21,075 この後は あなた様を守ることにいたした 22 00:04:21,075 --> 00:04:39,093 ・~ 23 00:04:39,093 --> 00:04:41,093 (才蔵)お遊びは ここまでだ 24 00:04:51,105 --> 00:04:53,105 (文次)おっ あっ あっ 旦那 25 00:04:55,109 --> 00:04:57,109 おい 26 00:05:01,049 --> 00:05:04,052 (男性)うっ 27 00:05:04,052 --> 00:05:06,054 (才蔵)引き揚げるぞ 28 00:05:06,054 --> 00:05:09,057 (伊十郎)やるか 文次 (文次)へい 29 00:05:09,057 --> 00:05:11,059 先 番屋 帰ってろ (文次)へい 30 00:05:11,059 --> 00:05:13,059 何者だ 31 00:05:28,076 --> 00:05:30,078 お主の後をつけていたら このざまだ・ 32 00:05:30,078 --> 00:05:32,080 一体なぜ襲われる 33 00:05:32,080 --> 00:05:36,084 分からん 分からんで通るか 34 00:05:36,084 --> 00:05:38,086 さあ 35 00:05:38,086 --> 00:05:44,086 (伊十郎)いつかの夜も 確か そこもとと御一緒であったな 36 00:05:51,099 --> 00:05:55,099 後は お役人に任せて 我らは 37 00:06:02,043 --> 00:06:05,046 おい 38 00:06:05,046 --> 00:06:07,046 ちぇっ 39 00:06:20,061 --> 00:06:23,064 (文次)おっ 旦那 ほ… 仏さんが消えちまってますぜ 40 00:06:23,064 --> 00:06:25,066 (伊十郎)本当だ 41 00:06:25,066 --> 00:06:27,068 (小者)どうなってるんですか 旦那 42 00:06:27,068 --> 00:06:29,068 (伊十郎)うるせえ (小者)へい 43 00:06:39,080 --> 00:06:59,033 ・~ 44 00:06:59,033 --> 00:07:02,036 よし 45 00:07:02,036 --> 00:07:04,038 (伊十郎)先日の 岩戸屋の騒ぎんとき・ 46 00:07:04,038 --> 00:07:08,042 夜鷹が殺しと押し込みを見たと 言いながら・ 47 00:07:08,042 --> 00:07:11,045 蔵屋敷には その痕跡は全くありませんでした 48 00:07:11,045 --> 00:07:13,047 (神崎)うん 49 00:07:13,047 --> 00:07:15,049 ゆうべは それがしも目にいたしました・ 50 00:07:15,049 --> 00:07:17,051 小者と離れた半時の間に・ 51 00:07:17,051 --> 00:07:19,053 斬られて死んでいたはずの 2人の死骸が・ 52 00:07:19,053 --> 00:07:21,055 こつ然と消えていたんです 53 00:07:21,055 --> 00:07:24,058 (神崎)ふーん それで? 54 00:07:24,058 --> 00:07:27,061 (伊十郎)これらを考えますに 前々から耳にはしていた・ 55 00:07:27,061 --> 00:07:30,064 闇の集団が やはりいるのではないかと 56 00:07:30,064 --> 00:07:32,066 (神崎)うん (伊十郎)例えば・ 57 00:07:32,066 --> 00:07:36,066 助っ人屋と呼ばれる者ども 更には闇法師と 58 00:07:42,076 --> 00:07:46,076 これは ゆうべの集団が使った 手裏剣でござる 59 00:07:48,082 --> 00:07:51,085 (伊十郎)この切っ先は 岩戸屋の蔵に残っていた傷痕と・ 60 00:07:51,085 --> 00:07:53,087 ぴたり一致しております 61 00:07:53,087 --> 00:07:56,090 (神崎)うん 62 00:07:56,090 --> 00:07:58,026 この集団の探索・ 63 00:07:58,026 --> 00:08:00,028 是非とも それがしに お命じくださいますよう 64 00:08:00,028 --> 00:08:02,030 さすれば これまで下手人も挙げられず・ 65 00:08:02,030 --> 00:08:04,032 謎のまま解明できなかった・ 66 00:08:04,032 --> 00:08:06,034 大きな事件の真相にも 迫れるものかと 67 00:08:06,034 --> 00:08:09,037 (神崎)うん それは考えよう (伊十郎)はっ 68 00:08:09,037 --> 00:08:14,042 (神崎)しばらく これを預かっておくが よいか? 69 00:08:14,042 --> 00:08:17,045 はっ 70 00:08:17,045 --> 00:08:19,047 (男性)それで何が 71 00:08:19,047 --> 00:08:21,049 はい 針仕事を 72 00:08:21,049 --> 00:08:23,051 (男性)おお それなら ちょうどいいや・ 73 00:08:23,051 --> 00:08:25,053 越後屋さんへ お願いしますよ 74 00:08:25,053 --> 00:08:28,056 ありがとうございます (男性)はい 次の方 75 00:08:28,056 --> 00:08:31,059 (女性)この飯炊き女お願いします 76 00:08:31,059 --> 00:08:33,061 (男性)これはね さっき出払ったからね・ 77 00:08:33,061 --> 00:08:36,064 違うのにしてほしいんだけどもね こっちの方で… 78 00:08:36,064 --> 00:08:41,069 (徳松)話を聞けば聞くほど 襲った連中は闇法師としか 79 00:08:41,069 --> 00:08:44,072 (男性)次の方 80 00:08:44,072 --> 00:08:46,074 闇法師か 81 00:08:46,074 --> 00:08:49,077 その数100人とも200人とも いわれてるが・ 82 00:08:49,077 --> 00:08:51,077 その実のところは誰も知らねえ 83 00:08:54,082 --> 00:09:01,022 菊姫の婿選びが絡んでるとして 吉松藩の誰かが その闇法師を 84 00:09:01,022 --> 00:09:06,027 (徳松)いや 闇法師 動かせるのは もっと大きな力ですよ 85 00:09:06,027 --> 00:09:09,030 というと? 86 00:09:09,030 --> 00:09:15,036 例えば 徳川御三家 加賀 前田家 薩摩 島津家など 大国の大名 87 00:09:15,036 --> 00:09:22,036 それから 幕閣の誰か あるいは 公儀そのもの 88 00:09:24,045 --> 00:09:29,050 (徳松)何しろ これまで闇法師は 外様大名の取り潰しにも・ 89 00:09:29,050 --> 00:09:31,050 関わったってうわさも あるくらいで 90 00:09:36,057 --> 00:09:40,061 旦那は それを敵に回したってことですぜ 91 00:09:40,061 --> 00:09:43,064 何だか 松葉の旦那に関わってるのが・ 92 00:09:43,064 --> 00:09:45,066 恐ろしくなってきましたね 93 00:09:45,066 --> 00:09:50,066 冗談ですが ヘヘヘ… 94 00:10:01,015 --> 00:10:03,017 (藤次郎)これは神崎様 95 00:10:03,017 --> 00:10:05,019 (神崎)まあ よい よい よい・ 96 00:10:05,019 --> 00:10:08,022 才蔵が痕跡を残したぞ 97 00:10:08,022 --> 00:10:11,022 それは申し訳ございません 98 00:10:37,051 --> 00:10:39,051 (床のきしむ音) 99 00:10:41,055 --> 00:10:44,055 (道八)しばらく このままで 100 00:10:53,067 --> 00:10:57,004 (道八)ああ 狐火の才蔵ともあろう者が・ 101 00:10:57,004 --> 00:11:03,010 痕跡を残すなど えっ? しくじりだ 102 00:11:03,010 --> 00:11:07,014 若侍の傍らにいる浪人者は 何者なんだ 103 00:11:07,014 --> 00:11:10,017 (道八)松葉刑部 104 00:11:10,017 --> 00:11:14,021 あいつは 俺が 必ず しとめる 105 00:11:14,021 --> 00:11:19,026 今んところ命じられてるのは 山科右京介を亡き者にすることだ 106 00:11:19,026 --> 00:11:25,026 請け負った仕事以外で 殺しをすると 頭が怒る 107 00:11:30,037 --> 00:11:37,044 (藤次郎)お吉さんは 松葉刑部を御存じでしたね 108 00:11:37,044 --> 00:11:39,046 (猫の鳴き声) 109 00:11:39,046 --> 00:11:45,052 闇猫のお吉といわれていた時分 張り合っていた・ 110 00:11:45,052 --> 00:11:49,056 助っ人屋の助徳の仕事を 請け負っていたらしいから 111 00:11:49,056 --> 00:11:52,059 (お吉)それが何か? 112 00:11:52,059 --> 00:11:58,059 今 私らが請け負っている仕事を しとげるのに 113 00:12:00,067 --> 00:12:03,070 (猫の鳴き声) (藤次郎)どうも その・ 114 00:12:03,070 --> 00:12:07,070 松葉刑部が目障りでね 115 00:12:11,078 --> 00:12:15,082 (お吉)お前さん方は一体どういう 116 00:12:15,082 --> 00:12:19,082 まあ いずれ分かると思います 117 00:12:21,088 --> 00:12:41,108 ・~ 118 00:12:41,108 --> 00:12:56,123 ・~ 119 00:12:56,123 --> 00:12:59,060 (お吉)手を引いちゃくれませんか 120 00:12:59,060 --> 00:13:02,063 んっ? 121 00:13:02,063 --> 00:13:07,068 (お吉)あなたが菊姫の一件に 関わってることは知ってます 122 00:13:07,068 --> 00:13:10,068 誰に頼まれた (お吉)言えませんね 123 00:13:12,073 --> 00:13:15,076 闇猫のお吉は 死んだんじゃなかったのか? 124 00:13:15,076 --> 00:13:18,079 それが またぞろ 裏の稼業に戻るのか 125 00:13:18,079 --> 00:13:21,079 (お吉)私は ただの使いです 126 00:13:23,084 --> 00:13:28,084 お吉 (お吉)ハハハ… 127 00:13:31,092 --> 00:13:33,094 およしなさいよ 128 00:13:33,094 --> 00:13:40,101 私の命を助けたなどと思って 説教なんて 129 00:13:40,101 --> 00:13:43,101 お前も変わらないね 130 00:13:46,107 --> 00:13:50,111 それは そっくりお返ししましょう 131 00:13:50,111 --> 00:13:52,113 んっ? 132 00:13:52,113 --> 00:13:54,115 武家が どうのこうのと 言いながら・ 133 00:13:54,115 --> 00:13:59,053 吉松藩や菊姫の一件に かかずらわってるじゃないか 134 00:13:59,053 --> 00:14:05,059 武家を捨てきれずにおいでだ いや 135 00:14:05,059 --> 00:14:09,063 だったら菊姫一人の行く末なんざ うっちゃっておけばいい・ 136 00:14:09,063 --> 00:14:12,066 それができないのは・ 137 00:14:12,066 --> 00:14:19,073 武士の情けやら 武家への未練 誇りがあるからさ 138 00:14:19,073 --> 00:14:23,073 そのようなことは (お吉)断ち切れないでいるんだよ 139 00:14:37,091 --> 00:14:40,094 断ればどうなる 140 00:14:40,094 --> 00:14:45,094 松葉刑部は殺される 141 00:14:54,108 --> 00:14:57,044 (お吉)もう いいかげん とらわれてる しがらみから・ 142 00:14:57,044 --> 00:14:59,044 抜け出しなさいな 143 00:15:03,050 --> 00:15:08,055 (お吉)そうか 残念だ 144 00:15:08,055 --> 00:15:12,059 なぜ江戸に舞い戻った 145 00:15:12,059 --> 00:15:18,065 (お吉)こんな日暮れ時を 逢魔が時っていうんだよ 146 00:15:18,065 --> 00:15:22,065 悪魔と出くわす頃合いってことさ 147 00:15:24,071 --> 00:15:32,071 江戸の この 日暮れていく暗さが 昔から好きでね 148 00:15:40,087 --> 00:15:43,090 (嘉助)あっ おかえり 149 00:15:43,090 --> 00:15:45,092 (お吉)ああ 150 00:15:45,092 --> 00:15:49,096 (嘉助)何か 気が おふさぎのようだね 151 00:15:49,096 --> 00:15:51,096 えっ? 152 00:15:54,101 --> 00:16:00,040 そう見えるかい? (嘉助)いや 何となくね 153 00:16:00,040 --> 00:16:02,042 おじさん (嘉助)えっ? 154 00:16:02,042 --> 00:16:07,047 左腰が落ちてるとこ見ると 昔は武士だね 155 00:16:07,047 --> 00:16:11,051 忘れました 156 00:16:11,051 --> 00:16:17,051 そうだね 昔のことは 忘れるのが いちばんだ 157 00:16:20,060 --> 00:16:23,063 (伊賀守)さようか・ 158 00:16:23,063 --> 00:16:26,066 なかなか らちが明かぬか 159 00:16:26,066 --> 00:16:29,069 (主水)右京介には 何やら腕利きの浪人が・ 160 00:16:29,069 --> 00:16:33,073 付いているやに聞き及びます 161 00:16:33,073 --> 00:16:40,080 (伊賀守)この際 右京介だけでなく 菊姫もろとも亡き者に 162 00:16:40,080 --> 00:16:45,085 (主水)殿 (伊賀守)フッ 例えばの話じゃ 163 00:16:45,085 --> 00:16:49,089 後嗣が不在となれば 吉松藩廃絶は必定 164 00:16:49,089 --> 00:16:53,093 まあ それを防ぐために 藩主 直方は・ 165 00:16:53,093 --> 00:16:56,096 何としても 養子を取らねばなるまい 166 00:16:56,096 --> 00:17:00,034 その養子とは もちろん千倉隼人 167 00:17:00,034 --> 00:17:04,038 たとえ 婿入りが もつれても 養子となれば同じこと 168 00:17:04,038 --> 00:17:06,040 (伊賀守)そのとおり 169 00:17:06,040 --> 00:17:11,045 なれど 殿 性急な荒療治は もろ刃の剣ともなります 170 00:17:11,045 --> 00:17:16,050 御老中や他の若年寄に 疑いを持たれるようなことは 171 00:17:16,050 --> 00:17:19,050 わしの本心を言おうか 172 00:17:21,055 --> 00:17:26,060 吉松藩の婿取りのことなど どうでもよいのだ 173 00:17:26,060 --> 00:17:31,065 西国の小藩1つ潰れたところで どうということはない 174 00:17:31,065 --> 00:17:40,074 欲しいのは 吉松藩が生み出す 鉄や銅 特産の紙だ 175 00:17:40,074 --> 00:17:43,077 (主水)なるほど 吉松藩を天領にして・ 176 00:17:43,077 --> 00:17:46,080 徳川家が潤えば それは殿の功績 177 00:17:46,080 --> 00:17:53,087 幕閣の中にあって 殿 長居伊賀守様のお力も増すと 178 00:17:53,087 --> 00:17:56,087 (伊賀守)まあ それは最後の手だが 179 00:17:58,025 --> 00:18:05,032 まずは 婿選びのことで 吉松藩に揺さぶりを 180 00:18:05,032 --> 00:18:10,037 (直方)我が藩の鉄や銅の産出量に 不正の疑いありとあるが 181 00:18:10,037 --> 00:18:16,043 (庄太夫)はっ ある藩では 銀や銅の産出量を公儀に偽り・ 182 00:18:16,043 --> 00:18:21,048 密貿易に使っているらしいと この文面にもございますが・ 183 00:18:21,048 --> 00:18:25,052 これは とりもなおさず 我が藩への脅し 184 00:18:25,052 --> 00:18:28,055 (直方)不正はあるのか (庄太夫)もとよりございませぬ 185 00:18:28,055 --> 00:18:30,057 (直方)ならば 恐れることはあるまい 186 00:18:30,057 --> 00:18:34,061 (庄太夫)いいえ 御公儀は 覚えがあろうがなかろうが・ 187 00:18:34,061 --> 00:18:38,065 言いがかりをつけて くさびを打ち込みます 188 00:18:38,065 --> 00:18:41,068 (庄太夫)それで取り潰された お家も 多々ございます・ 189 00:18:41,068 --> 00:18:47,074 一刻も早く 菊姫様の婿殿を 決めねばなりますまい 190 00:18:47,074 --> 00:18:54,074 つまり 若年寄 長居伊賀守様が 推される 千倉隼人殿を 191 00:18:56,083 --> 00:19:01,083 (庄太夫)こたびの この書状は その催促と受け取るべきかと 192 00:19:16,036 --> 00:19:36,056 ・~ 193 00:19:36,056 --> 00:19:39,059 ぐっ (侍)いかがなされた 194 00:19:39,059 --> 00:19:42,062 あっ (男性)お毒味役様 195 00:19:42,062 --> 00:19:44,064 医者だ 医者を呼べ 196 00:19:44,064 --> 00:19:50,070 菊姫様にまで 魔の手が伸びたか 197 00:19:50,070 --> 00:19:55,070 (源五兵衛)松葉殿 何とすればよかろう 198 00:19:58,011 --> 00:20:00,013 うん 199 00:20:00,013 --> 00:20:04,017 藩邸にも敵がいるとすれば・ 200 00:20:04,017 --> 00:20:07,020 菊姫様を いずれかに移した方がよい 201 00:20:07,020 --> 00:20:10,023 (源五兵衛)しかし 外にも敵が 202 00:20:10,023 --> 00:20:14,027 外ならば拙者が動けます 203 00:20:14,027 --> 00:20:20,033 (お六)お久しぶりでございます (菊姫)おお お六 久しいのう 204 00:20:20,033 --> 00:20:25,038 菊姫様には ここで お召し替えを (才助)さあ 皆さんも 205 00:20:25,038 --> 00:20:29,042 (源五兵衛)おっ 松葉殿 後は よろしくお願い申す 206 00:20:29,042 --> 00:20:49,062 ・~ 207 00:20:49,062 --> 00:21:09,016 ・~ 208 00:21:09,016 --> 00:21:26,033 ・~ 209 00:21:26,033 --> 00:21:29,036 ・(右京介)菊姫様 210 00:21:29,036 --> 00:21:32,036 (菊姫)おお 右京介様も 211 00:21:34,041 --> 00:21:36,043 (右京介)お疲れでありましょう (菊姫)フフフ・ 212 00:21:36,043 --> 00:21:40,047 なに 楽しいものじゃ 213 00:21:40,047 --> 00:21:45,047 菊姫様と右京介殿には しばらく この寺で お過ごしいただきます 214 00:21:48,055 --> 00:21:50,055 分かった 215 00:21:53,060 --> 00:21:55,060 ・(お六)頭 (徳松)ああ 216 00:21:58,065 --> 00:22:01,068 (お六)あっ 寺の周りに 怪しい動きはありません 217 00:22:01,068 --> 00:22:03,070 (徳松)あっ そうかい・ 218 00:22:03,070 --> 00:22:06,073 旦那 もう大丈夫です・ 219 00:22:06,073 --> 00:22:10,077 手の者を10人ばっかり 近くに潜ませておきましたんで 220 00:22:10,077 --> 00:22:15,082 徳松 すまぬ 221 00:22:15,082 --> 00:22:21,088 その言葉 お忘れなきように 222 00:22:21,088 --> 00:22:23,090 ハハハ 223 00:22:23,090 --> 00:22:26,093 (十内)独断で 姫様をお移しするとは・ 224 00:22:26,093 --> 00:22:29,096 一体どういうことでござる (源五兵衛)ならば・ 225 00:22:29,096 --> 00:22:33,100 お毒味役が不審な死に方をした お屋敷に・ 226 00:22:33,100 --> 00:22:36,103 姫様をとどめておくべきと 申されるか 227 00:22:36,103 --> 00:22:41,108 (十内)んっ あっ なれど それがしに一言もなく 228 00:22:41,108 --> 00:22:46,113 この際 申すが 吉松藩 加藤家の跡継ぎは・ 229 00:22:46,113 --> 00:22:49,116 殿の御一門の中から 選ぶべきなのだ 230 00:22:49,116 --> 00:22:54,121 万一 幕閣のどなたかの推すお方が 藩主になれば・ 231 00:22:54,121 --> 00:22:58,058 吉松藩は 幕府のかいらいとなり申す 232 00:22:58,058 --> 00:23:01,061 吉松藩の安泰を望むなら それでもよいではござらぬか 233 00:23:01,061 --> 00:23:03,061 それはならん 234 00:23:16,076 --> 00:23:18,076 姫 235 00:23:21,081 --> 00:23:23,083 拙者は 一度 戻りますが・ 236 00:23:23,083 --> 00:23:25,085 決して ここからは出られませぬよう 237 00:23:25,085 --> 00:23:29,089 事があれば手の者が 隠し部屋に案内いたします 238 00:23:29,089 --> 00:23:31,089 では 239 00:23:39,099 --> 00:23:43,103 (お静)刑部様 ああ 240 00:23:43,103 --> 00:23:48,108 (お静)あの これをお預かりしてました 241 00:23:48,108 --> 00:23:51,108 私に? はい あっ 242 00:24:01,054 --> 00:24:05,054 どうかしましたか? いや 243 00:24:11,064 --> 00:24:30,083 ・~ 244 00:24:30,083 --> 00:24:33,086 待ってたぞ 貴様 245 00:24:33,086 --> 00:24:53,106 ・~ 246 00:24:53,106 --> 00:24:59,046 ・~ 247 00:24:59,046 --> 00:25:03,050 (才蔵)しとめろ (男性)うおっ うっ 248 00:25:03,050 --> 00:25:05,050 お吉 249 00:25:08,055 --> 00:25:11,055 引いていただこう (才蔵)邪魔をするな 250 00:25:20,067 --> 00:25:25,072 どうする この私を殺すのかい? 251 00:25:25,072 --> 00:25:44,091 ・~ 252 00:25:44,091 --> 00:25:49,096 私の名前で呼び出されたのかい? 253 00:25:49,096 --> 00:25:52,099 ああ 254 00:25:52,099 --> 00:25:56,103 松葉刑部を片づければ・ 255 00:25:56,103 --> 00:26:01,103 後は菊姫も右京介も 赤子の手をひねるようなもんだ 256 00:26:03,043 --> 00:26:05,043 仲間を裏切ったのか? 257 00:26:07,047 --> 00:26:13,053 いいや 借りを返しただけさ 258 00:26:13,053 --> 00:26:16,056 借りを? 259 00:26:16,056 --> 00:26:23,056 菊姫につくかぎり 今度は容赦しませんよ 260 00:26:40,080 --> 00:26:42,082 (才蔵)せっかく 松葉刑部をしとめられたものを・ 261 00:26:42,082 --> 00:26:44,084 この尼 裏切ったんだぜ 262 00:26:44,084 --> 00:26:48,088 尼? 気安く言うねえ 263 00:26:48,088 --> 00:26:53,093 何を? お前は仲間を売ったも同じだ 264 00:26:53,093 --> 00:26:56,093 売った覚えはない 265 00:26:58,031 --> 00:27:02,035 いつ お前さん方の仲間になったんだ 266 00:27:02,035 --> 00:27:06,039 えっ? 藤次郎さん 267 00:27:06,039 --> 00:27:08,039 あんたに聞いてんだ 268 00:27:10,043 --> 00:27:13,046 客人だ 269 00:27:13,046 --> 00:27:16,049 その客人に断りもなく・ 270 00:27:16,049 --> 00:27:19,052 人の名前をかたって 松葉刑部を呼び出したのは・ 271 00:27:19,052 --> 00:27:22,055 どういう訳なんだ (才蔵)ちっ 272 00:27:22,055 --> 00:27:27,055 このこと お前さんも承知の上ですかい 273 00:27:29,062 --> 00:27:31,064 いや 274 00:27:31,064 --> 00:27:34,067 (お吉)そんな 当たり前の筋も通せねえような・ 275 00:27:34,067 --> 00:27:37,070 連中の集まりなんざ くずだよ 276 00:27:37,070 --> 00:27:40,073 いよっ いいね いいね その顔 そそる 277 00:27:40,073 --> 00:27:43,076 うるせえ 278 00:27:43,076 --> 00:27:48,081 それを束ねる 頭と呼ばれるお人の 器量も 怪しいもんだ 279 00:27:48,081 --> 00:27:50,083 そんな御一党さんの 世話になるのは・ 280 00:27:50,083 --> 00:27:53,083 今日をかぎりと さしてもらいやしょう 281 00:28:03,029 --> 00:28:08,029 やってみな お前も死ぬことになるぜ 282 00:28:17,043 --> 00:28:19,045 相打ちだ 283 00:28:19,045 --> 00:28:23,045 それまでだ ちょっと待ってもらいましょう 284 00:28:33,059 --> 00:28:36,062 向こうには誰がいるんだい? 285 00:28:36,062 --> 00:28:38,062 あんたは知らなくていい 286 00:28:47,073 --> 00:28:49,073 頭だね 287 00:29:00,020 --> 00:29:02,022 お吉さんの言い分が もっともだ 288 00:29:02,022 --> 00:29:10,022 今日のところは 才蔵と ひいては 私に非があった 謝るよ 289 00:29:14,034 --> 00:29:17,037 (お吉)頭が そう言うんだね 290 00:29:17,037 --> 00:29:34,054 ・~ 291 00:29:34,054 --> 00:29:36,056 2~3日で傷口は塞がるよ 292 00:29:36,056 --> 00:29:39,059 そうか 293 00:29:39,059 --> 00:29:42,062 お六 こちらの方は変わりなかったか? 294 00:29:42,062 --> 00:29:44,064 ないよ 295 00:29:44,064 --> 00:29:50,070 (菊姫)刑部 いかがいたした 296 00:29:50,070 --> 00:29:52,070 いえ 297 00:29:54,074 --> 00:29:58,011 (菊姫)なぜ傷を負ったか 聞いておる 298 00:29:58,011 --> 00:30:00,011 じゃ 私は 299 00:30:05,018 --> 00:30:08,018 刑部 答えぬか 300 00:30:12,025 --> 00:30:14,027 もう嫌じゃ 301 00:30:14,027 --> 00:30:17,030 こう度々 身の危険に さらされねばならぬのなら・ 302 00:30:17,030 --> 00:30:19,032 跡継ぎなどならぬ 303 00:30:19,032 --> 00:30:21,034 菊姫様 304 00:30:21,034 --> 00:30:23,036 わらわ一人なら まだしも・ 305 00:30:23,036 --> 00:30:27,040 わらわのために 右京介様や刑部まで巻き込む 306 00:30:27,040 --> 00:30:31,044 これでは とんだ疫病神ではないか 307 00:30:31,044 --> 00:30:37,050 そんな己の身の上が 恨めしいのじゃ 308 00:30:37,050 --> 00:30:40,053 姫 309 00:30:40,053 --> 00:30:44,057 跡を継いだり 婿を迎えるというのは・ 310 00:30:44,057 --> 00:30:46,057 これほど難儀なことなら 311 00:30:49,062 --> 00:30:53,062 わらわは吉松藩を捨ててもよい 312 00:31:02,008 --> 00:31:05,011 わらわは 刑部のそばで 町なかで暮らす 313 00:31:05,011 --> 00:31:07,013 なりませぬ 314 00:31:07,013 --> 00:31:11,017 なぜじゃ 吉松藩10万石の行く末か? 315 00:31:11,017 --> 00:31:15,021 右京介様のことでござる 316 00:31:15,021 --> 00:31:19,025 拙者 菊姫様のお相手には・ 317 00:31:19,025 --> 00:31:23,029 右京介様をおいて他にないと 思うておりまする 318 00:31:23,029 --> 00:31:26,032 しかし それが ままならぬゆえ 319 00:31:26,032 --> 00:31:30,032 だからと申して 逃げてはなりませぬ 320 00:31:33,039 --> 00:31:37,043 どうあっても 吉松藩をお捨てになるならば・ 321 00:31:37,043 --> 00:31:41,047 拙者のあずかり知らぬところへ 参られよ 322 00:31:41,047 --> 00:31:46,047 嫌じゃ ならば拙者は お断りするのみ 323 00:31:49,055 --> 00:31:51,055 刑部 324 00:31:56,062 --> 00:31:59,065 菊姫様の思いを 引き受けるということは・ 325 00:31:59,065 --> 00:32:03,065 吉松藩の命運をも 預かるということ 326 00:32:05,071 --> 00:32:12,078 私の この肩に 吉松藩一国は背負いかねまする 327 00:32:12,078 --> 00:32:14,080 重すぎまする 328 00:32:14,080 --> 00:32:34,100 ・~ 329 00:32:34,100 --> 00:32:47,113 ・~ 330 00:32:47,113 --> 00:32:53,119 旦那 この騒ぎを収めるのは 案外 簡単ですよ 331 00:32:53,119 --> 00:32:55,121 何だと? 332 00:32:55,121 --> 00:32:57,056 考えてもごらんなさい 333 00:32:57,056 --> 00:33:02,061 騒ぎの根っこは 2人の男に1人の女だ 334 00:33:02,061 --> 00:33:05,064 あっ? 335 00:33:05,064 --> 00:33:10,064 どっちか片っ方を なくしちまやいいだけのこった 336 00:33:13,072 --> 00:33:16,075 (隼人)どこだ (主税)そちらに 337 00:33:16,075 --> 00:33:19,078 ・(男性)「旗本 千倉隼人は…」 (与五郎)おい 338 00:33:19,078 --> 00:33:21,080 (男性)「たたかれ屋に負けた」 339 00:33:21,080 --> 00:33:24,083 (与五郎)散れ (侍)散れ散れ 340 00:33:24,083 --> 00:33:27,086 どうする (隼人)おのれ許さん 341 00:33:27,086 --> 00:33:29,086 行くぞ (一同)おう 342 00:33:31,090 --> 00:33:35,090 (隼人)くそ どけ どけ (主税)どけ 343 00:33:38,097 --> 00:33:41,100 (隼人)おい おい ここにいた叩かれ屋は 344 00:33:41,100 --> 00:33:44,103 (男性)えー 今日は来てないね 345 00:33:44,103 --> 00:33:47,106 (隼人)何? (男性)上へ吹き上げます 落花の舞 346 00:33:47,106 --> 00:33:49,108 拍手 347 00:33:49,108 --> 00:33:51,110 (女性)どうぞ ごゆっくり 348 00:33:51,110 --> 00:33:53,112 おい (女性)はい 349 00:33:53,112 --> 00:33:55,114 いつも そこにおる 叩かれ屋を見ぬか 350 00:33:55,114 --> 00:33:57,050 (女性)さあ 351 00:33:57,050 --> 00:34:00,053 ・(徳松)あの 叩かれ屋をお捜しで 352 00:34:00,053 --> 00:34:02,055 知っておるのか 353 00:34:02,055 --> 00:34:07,060 (徳松)へい あの男には恨みがございまして 354 00:34:07,060 --> 00:34:09,062 (隼人)ほう 355 00:34:09,062 --> 00:34:12,065 私の囲い女を寝取りやがって 356 00:34:12,065 --> 00:34:18,065 夜な夜な その女の所に 忍び込んできやがって 357 00:34:20,073 --> 00:34:30,083 (三味線) 358 00:34:30,083 --> 00:34:32,085 (物音) 359 00:34:32,085 --> 00:34:34,087 (お六)どなたで? (隼人)うるさい 360 00:34:34,087 --> 00:34:36,089 (お六)あっ 何をなさるんです? 361 00:34:36,089 --> 00:34:40,093 (主税)男はどこだ (お六)あっ 手荒なことは 362 00:34:40,093 --> 00:34:43,096 松葉刑部は来るのか (お六)は… はい 363 00:34:43,096 --> 00:34:45,098 いつだ (お六)もうすぐ 364 00:34:45,098 --> 00:34:47,100 与五郎 (与五郎)はっ 365 00:34:47,100 --> 00:34:49,100 表で見張れ (与五郎)分かった 366 00:34:59,045 --> 00:35:01,045 (与五郎)おっ 367 00:35:03,049 --> 00:35:05,051 中には何人だ 368 00:35:05,051 --> 00:35:23,069 ・~ 369 00:35:23,069 --> 00:35:27,073 押し込みだ 押し込みだ (隼人)おい 370 00:35:27,073 --> 00:35:31,077 (主税)待て ・(お六)押し込みだ 押し込みだ・ 371 00:35:31,077 --> 00:35:33,079 押し込みだ 押し込みだよ 372 00:35:33,079 --> 00:35:37,083 (捕り方たち)御用だ 御用だ… (侍)待て うわっ 373 00:35:37,083 --> 00:35:41,087 (捕り方たち)御用だ 御用だ… (主税)貴様ら 374 00:35:41,087 --> 00:35:44,090 (伊十郎)神妙にいたせ (主税)いや 我々は 375 00:35:44,090 --> 00:35:48,094 (捕り方たち)御用だ 御用だ 御用だ 御用だ 御用だ 御用… 376 00:35:48,094 --> 00:35:51,097 (伊十郎)後は奉行所で聞こう なあ 377 00:35:51,097 --> 00:35:57,036 (隼人)えい 放せ 貴様ら 町方が旗本に縄を打つとは 378 00:35:57,036 --> 00:35:59,038 (伊十郎)押し込みの分際で・ 379 00:35:59,038 --> 00:36:01,040 おい 文次 (文次)へい 380 00:36:01,040 --> 00:36:06,040 (隼人)えい 放せ無礼者 無礼者 381 00:36:12,051 --> 00:36:14,053 (丹後守)お前は ここで待て 382 00:36:14,053 --> 00:36:16,055 はは 383 00:36:16,055 --> 00:36:18,055 こちらでござる 384 00:36:24,063 --> 00:36:26,065 隼人 385 00:36:26,065 --> 00:36:28,067 父上 386 00:36:28,067 --> 00:36:31,070 私は 押し込みなどではございません 387 00:36:31,070 --> 00:36:35,074 じゃ なぜ女を縛り上げた 388 00:36:35,074 --> 00:36:37,076 それは 389 00:36:37,076 --> 00:36:42,081 女の家へ押し込んだことは 近所の者たちも見ておりますぞ 390 00:36:42,081 --> 00:36:45,084 それは それは 391 00:36:45,084 --> 00:36:50,089 愚か者め! (隼人)父上 392 00:36:50,089 --> 00:36:56,095 (伊賀守)あの小せがれの不行跡が ここまで あらわになれば・ 393 00:36:56,095 --> 00:36:58,030 これまでだな 394 00:36:58,030 --> 00:37:01,033 (主水)はっ 395 00:37:01,033 --> 00:37:05,037 こたびは ちと焦り過ぎたな 396 00:37:05,037 --> 00:37:10,042 この先 再び このような話のあるときは・ 397 00:37:10,042 --> 00:37:15,047 もそっと人を選ばねばなるまい 398 00:37:15,047 --> 00:37:17,047 (孫兵衛)粂寺様 399 00:37:19,051 --> 00:37:22,054 (十内)な… なんと 400 00:37:22,054 --> 00:37:34,054 ・~ 401 00:37:39,071 --> 00:37:41,073 (源五兵衛)先般 御公儀より・ 402 00:37:41,073 --> 00:37:45,077 吉松藩御後嗣 菊姫様の婚儀につき・ 403 00:37:45,077 --> 00:37:52,084 右京介様を婿にお迎えすること 祝着との御沙汰が下された・ 404 00:37:52,084 --> 00:37:57,023 この度のことで尽力いただいた 松葉殿にも・ 405 00:37:57,023 --> 00:37:59,025 お知らせすべく来ていただいた 406 00:37:59,025 --> 00:38:02,025 恐れ入りましてございます 407 00:38:06,032 --> 00:38:11,037 この度 菊姫様には 右京介殿との縁組み調い・ 408 00:38:11,037 --> 00:38:16,042 誠に 誠に おめでとうござりまする 409 00:38:16,042 --> 00:38:19,042 刑部 大儀であったな 410 00:38:22,048 --> 00:38:27,053 しかしながら この めでたい席に 水をさすようで・ 411 00:38:27,053 --> 00:38:29,055 心苦しくはございますが・ 412 00:38:29,055 --> 00:38:34,060 先般 右京介様に対し 人を使って襲わせ・ 413 00:38:34,060 --> 00:38:38,064 婿殿としての器量を おとしめんと企てたお方が・ 414 00:38:38,064 --> 00:38:40,066 この江戸藩邸におられる 415 00:38:40,066 --> 00:38:44,070 何をたわけたことを (孫兵衛)貴様 416 00:38:44,070 --> 00:38:46,072 請け負ったのは助っ人屋の徳松 417 00:38:46,072 --> 00:38:49,075 その仲介をしたのは 伊達の又五郎 418 00:38:49,075 --> 00:38:53,079 (孫兵衛)おのれ控えよ 419 00:38:53,079 --> 00:38:57,016 あくまで しらを切られるならば・ 420 00:38:57,016 --> 00:38:59,018 その又五郎を 連れてきてもよろしいが 421 00:38:59,018 --> 00:39:04,018 おっ こうなれば 吉松藩ともども あの世へ 422 00:39:15,034 --> 00:39:18,037 (孫兵衛)放せ 423 00:39:18,037 --> 00:39:22,037 孫兵衛 その方一人の存念か 424 00:39:24,043 --> 00:39:33,043 粂寺 国家老 辻村庄太夫は既に 閉門を申しつけられておるのだぞ 425 00:39:39,058 --> 00:39:41,060 両名を別室に 426 00:39:41,060 --> 00:39:43,062 (侍)はは 427 00:39:43,062 --> 00:39:45,062 (侍)立て 428 00:39:55,074 --> 00:39:59,011 これで 藩内の憂いは消えたと存ずる 429 00:39:59,011 --> 00:40:05,011 (源五兵衛)うう いや 松葉殿 何から何まで 430 00:40:09,021 --> 00:40:16,028 1年前 よんどころなき仕儀で 菊姫様一人の家臣となり申したが 431 00:40:16,028 --> 00:40:22,034 なれど 今日をかぎりに その役 返上いたしたく存ずる 432 00:40:22,034 --> 00:40:25,037 何故じゃ 刑部 433 00:40:25,037 --> 00:40:31,037 菊姫様には この後は右京介様がおられます 434 00:40:34,046 --> 00:40:37,049 先ほど菊姫様の身を・ 435 00:40:37,049 --> 00:40:41,053 己の身をていして守られた 右京介様の様子・ 436 00:40:41,053 --> 00:40:43,053 御覧になりましたな 437 00:40:45,057 --> 00:40:51,063 この先 菊姫様を守るお人は 右京介様でござる 438 00:40:51,063 --> 00:40:53,065 (源五兵衛)うん 439 00:40:53,065 --> 00:40:56,065 さようですな 右京介様 440 00:41:04,010 --> 00:41:09,015 それでは 吉松藩ならびに・ 441 00:41:09,015 --> 00:41:14,020 菊姫様 右京介様の いやさかを念じまして・ 442 00:41:14,020 --> 00:41:19,025 浪人 松葉刑部は これにて退散つかまつる 443 00:41:19,025 --> 00:41:36,042 ・~ 444 00:41:36,042 --> 00:41:38,044 ・(菊姫)刑部 445 00:41:38,044 --> 00:41:53,059 ・~ 446 00:41:53,059 --> 00:41:59,059 何と申そうが 刑部は わらわの心の家臣 447 00:42:01,067 --> 00:42:03,069 忘れるでないぞ 448 00:42:03,069 --> 00:42:22,088 ・~ 449 00:42:22,088 --> 00:42:24,090 ・~ 450 00:42:24,090 --> 00:42:30,096 (せみの鳴き声) 451 00:42:30,096 --> 00:42:34,100 請け負った仕事は消えた 452 00:42:34,100 --> 00:42:46,100 (せみの鳴き声) 453 00:42:52,118 --> 00:42:56,122 素浪人一人を 倒せなかったとなると・ 454 00:42:56,122 --> 00:42:59,058 狐火の才蔵の意地が立たん 455 00:42:59,058 --> 00:43:04,058 意地など捨てろ 楽になるぞ 456 00:43:13,072 --> 00:43:15,072 (斬る音) 457 00:43:18,077 --> 00:43:21,077 (才蔵)うっ (伊十郎)おい 458 00:43:33,092 --> 00:43:35,094 知り合いか 459 00:43:35,094 --> 00:43:37,096 いや 460 00:43:37,096 --> 00:43:39,096 そんなはずあるめえ 461 00:43:48,107 --> 00:43:52,107 降りかかった火の粉を払ったまで 462 00:43:55,114 --> 00:43:58,114 御免 松葉刑部と申したな 463 00:44:01,053 --> 00:44:05,057 これからは俺の目が どこかにあることを忘れるな 464 00:44:05,057 --> 00:44:07,057 なあ 465 00:44:13,065 --> 00:44:17,069 (影)狐火の才蔵がやられたか 466 00:44:17,069 --> 00:44:21,073 (影)闇法師七人衆の1人が欠けた 467 00:44:21,073 --> 00:44:25,077 やったのは松葉刑部って浪人 468 00:44:25,077 --> 00:44:30,077 こいつは 助っ人屋の徳松とも つながってる 469 00:44:32,084 --> 00:44:38,090 どういうわけだか 北町の同心に 目を付けられてるようだ 470 00:44:38,090 --> 00:44:45,097 となると その同心の目が いつ我らに向くとも限らん 471 00:44:45,097 --> 00:44:48,100 (影)殺せばいい 472 00:44:48,100 --> 00:44:53,105 (藤次郎)まあ 殊更 狙うことはしないが・ 473 00:44:53,105 --> 00:44:58,043 目障りとなれば 松葉刑部を消すことだ 474 00:44:58,043 --> 00:45:01,046 これは お頭のお言葉だ 475 00:45:01,046 --> 00:45:03,048 さあ さあ さあ おっと 476 00:45:03,048 --> 00:45:06,051 腕に覚えのある者は 拙者と立ち合ってみられよ 477 00:45:06,051 --> 00:45:09,054 (お六)さあさあ 目さらえだよ 目に入った ほこりを取るよ・ 478 00:45:09,054 --> 00:45:12,057 片目で8文 両目で15文 479 00:45:12,057 --> 00:45:15,060 お六 うるさい ちょっとは遠慮してくれよ 480 00:45:15,060 --> 00:45:17,062 (お六)旦那の方こそ 声が大きいんだよ・ 481 00:45:17,062 --> 00:45:19,064 もっと小さい声で言っておくれよ 482 00:45:19,064 --> 00:45:23,068 さあさあ 目さらえだよ 目に入った ほこりを取るよ 483 00:45:23,068 --> 00:45:25,070 片目で8文 両目で15文 さあ さあ さあ・ 484 00:45:25,070 --> 00:45:28,073 腕に覚えのある者は 拙者と立ち合ってみられよ 485 00:45:28,073 --> 00:45:33,078 得物は 木刀 たんぽ槍 棒 己の得手とする物 何でもよろしい 486 00:45:33,078 --> 00:45:37,082 拙者は この扇子1本で お相手つかまつる 487 00:45:37,082 --> 00:45:41,086 1回10文で 拙者の体をかすっただけで銀1朱 488 00:45:41,086 --> 00:45:48,086 さあ いかがでござる いかがでござる 489 00:45:52,097 --> 00:45:55,100 (徳松)江戸市中で 妙な つじ斬りが出ておりやす 490 00:45:55,100 --> 00:45:57,036 源氏ばかりを狙う源氏斬りか 491 00:45:57,036 --> 00:46:01,040 (伊賀守)霧島様に献上いたしたく 持参した次第 492 00:46:01,040 --> 00:46:03,040 (お吉)化け物