1 00:02:46,715 --> 00:02:47,583 2 00:02:47,583 --> 00:02:51,253 (ひかる)やめて! いや! いや! いや! 3 00:02:51,253 --> 00:02:53,255 (猛)やめろ! 猛…。 4 00:02:53,255 --> 00:02:54,955 離れろよ! 5 00:02:57,593 --> 00:02:59,595 (知春)俺を殴るつもりか? 6 00:02:59,595 --> 00:03:03,599 野良犬とは 立場が違うことを忘れるな。 7 00:03:03,599 --> 00:03:09,271 俺を殴れば 山梨には いられなくなるぞ。 8 00:03:09,271 --> 00:03:13,971 お前は使用人。 俺とは違うんだよ。 9 00:03:16,945 --> 00:03:21,617 猛 やめて! やめて! 10 00:03:21,617 --> 00:03:23,217 やめて! 11 00:03:24,953 --> 00:03:29,625 ♬『Delight of my love』 12 00:03:29,625 --> 00:03:43,639 ♬~ 13 00:03:43,639 --> 00:04:03,592 ♬~ 14 00:04:03,592 --> 00:04:23,612 ♬~ 15 00:04:23,612 --> 00:04:43,632 ♬~ 16 00:04:43,632 --> 00:04:52,632 ♬~ 17 00:04:54,576 --> 00:04:56,578 やめて 猛! やめて! 18 00:04:56,578 --> 00:04:59,178 やめて! やめて! 19 00:05:01,917 --> 00:05:06,588 お嬢さま。 お前がいけないのよ。 20 00:05:06,588 --> 00:05:10,926 知春さんからの電話を 聞いていたくせに⇒ 21 00:05:10,926 --> 00:05:14,596 わたしを行かせた お前が悪いのよ! 22 00:05:14,596 --> 00:05:16,196 申し訳ありませんでした。 23 00:05:20,602 --> 00:05:23,902 バカ。 バカ! 24 00:05:29,278 --> 00:05:46,561 ♬~ 25 00:05:46,561 --> 00:06:00,909 ♬~ 26 00:06:00,909 --> 00:06:03,209 猛! 27 00:06:04,913 --> 00:06:06,613 いけません。 28 00:06:08,583 --> 00:06:10,883 こうしているだけで いいの。 29 00:06:13,255 --> 00:06:20,255 しばらく 雨がやむまで こうしていて。 30 00:06:30,939 --> 00:06:34,276 雲一つない空になりました。 31 00:06:34,276 --> 00:06:39,276 本当だ。 さっきまでの雨が 嘘みたい。 32 00:06:42,951 --> 00:06:47,951 この青空を見ていると お前と見た海を思い出すわ。 33 00:06:49,558 --> 00:06:51,158 はい。 34 00:06:54,229 --> 00:07:00,629 海は雄大だったわ。 わたしの いろんな気持ちを包んでくれた。 35 00:07:06,908 --> 00:07:11,208 一生 わたしを守ってくれる? 36 00:07:13,582 --> 00:07:15,182 はい。 37 00:07:16,918 --> 00:07:24,593 ♬~ 38 00:07:24,593 --> 00:07:27,929 (崇子)さて。 ひかるちゃんの お話を聞きましょうか。 39 00:07:27,929 --> 00:07:32,267 (ひかる)先生は 猛のことをどう思いますか? 40 00:07:32,267 --> 00:07:36,938 (崇子)三枝家の使用人だけど 男らしくてたくましいわ。 41 00:07:36,938 --> 00:07:40,275 そうなんです。 猛は 一生 わたしを➡ 42 00:07:40,275 --> 00:07:44,212 守ってくれるって 約束してくれました。 43 00:07:44,212 --> 00:07:46,882 心強くて安心です。 44 00:07:46,882 --> 00:07:49,885 ひかるちゃん。 猛君のことが好きなんでしょ? 45 00:07:49,885 --> 00:07:52,888 ええ。 大好きです。 46 00:07:52,888 --> 00:07:57,225 猛君も ひかるちゃんのことが 大好きなんだ。 たぶん…。 47 00:07:57,225 --> 00:08:00,228 まちがいないわよ。 それじゃなきゃ➡ 48 00:08:00,228 --> 00:08:03,899 命がけで 一生守るなんて 約束しないわよ。 49 00:08:03,899 --> 00:08:05,567 ええ。 50 00:08:05,567 --> 00:08:08,867 すばらしい恋だわ。 うらやましいぐらいよ。 51 00:08:11,239 --> 00:08:15,243 でも…。 どうしたの? 52 00:08:15,243 --> 00:08:18,943 きっと 周りは反対します。 53 00:08:20,248 --> 00:08:25,921 ひかるちゃん。 勇気を持つのよ。 愛を貫くのには➡ 54 00:08:25,921 --> 00:08:29,925 どんな障害にも負けない 勇気を持つしかないのよ。 55 00:08:29,925 --> 00:08:31,593 ええ。 56 00:08:31,593 --> 00:08:33,929 世間は身分の違いを言って⇒ 57 00:08:33,929 --> 00:08:37,933 反対したり 妨害したり すると思うわ。 58 00:08:37,933 --> 00:08:39,933 そんなことに へこたれちゃダメよ。 59 00:08:41,603 --> 00:08:43,872 はい。 60 00:08:43,872 --> 00:08:49,878 あなたたちの恋が真実なら 二人の心を一つにして貫くのよ。 61 00:08:49,878 --> 00:08:54,216 そうすれば必ず 本当の愛は実るわ。 62 00:08:54,216 --> 00:08:57,916 はい。 真実を貫きます。 63 00:09:10,899 --> 00:09:13,902 (猛)いやぁ 暑い。 ひと休みだ。 64 00:09:13,902 --> 00:09:15,570 (お花)お茶を飲みますか? 65 00:09:15,570 --> 00:09:17,570 うん。 頼む。 はい。 66 00:09:25,247 --> 00:09:26,947 はい。 どうぞ。 67 00:09:33,588 --> 00:09:35,257 ごちそうさま。 68 00:09:35,257 --> 00:09:38,593 (お花)きのうのお昼 何があったの? 69 00:09:38,593 --> 00:09:41,263 雨が降ってた あのときよ。 70 00:09:41,263 --> 00:09:44,263 何もないさ。 どうして そんなこと聞くんだよ? 71 00:09:46,535 --> 00:09:50,539 このボタン。 お嬢さまのブラウスのボタンよ。 72 00:09:50,539 --> 00:09:53,539 ここに落ちてたわ。 知らないなあ。 73 00:09:55,210 --> 00:09:58,547 お嬢さまは ゆうべもけさも すごくご機嫌だったし。 74 00:09:58,547 --> 00:10:02,217 猛さんも そうだし。 俺は仕事が うまくいっているからだ。 75 00:10:02,217 --> 00:10:04,219 お嬢さまのことは 知らん。 76 00:10:04,219 --> 00:10:06,888 だったらいいけど…。 77 00:10:06,888 --> 00:10:11,226 猛さん お嬢さまを好きになったら 不幸になるだけよ。 78 00:10:11,226 --> 00:10:14,563 身分は越えられないのよ。 分かってるでしょう? 79 00:10:14,563 --> 00:10:16,563 今から着替えるから 出て行ってくれ。 80 00:10:26,241 --> 00:10:29,578 (治平)猛! 旦那さまがお呼びだ。 81 00:10:29,578 --> 00:10:31,578 (徹)急げよ。 はい。 82 00:10:36,585 --> 00:10:39,588 (伝衛門)きのう 古川知春さんに会ったか? 83 00:10:39,588 --> 00:10:42,924 (知盛)わしの息子が きのう 目の縁を切り➡ 84 00:10:42,924 --> 00:10:45,527 もう少しで 目をつぶすような ケガをした。➡ 85 00:10:45,527 --> 00:10:49,864 貴様に殴られ けられた 傷だと言った。 それは本当か? 86 00:10:49,864 --> 00:10:52,200 はい。 本当です。 87 00:10:52,200 --> 00:10:55,537 なぜだ? なぜ そんなまねを 知春さんにした? 88 00:10:55,537 --> 00:10:57,539 言えません。 89 00:10:57,539 --> 00:11:00,875 どういう魂胆で せがれにケガを負わせた!? 90 00:11:00,875 --> 00:11:02,877 知春さんが まちがったことをしたからです。 91 00:11:02,877 --> 00:11:04,546 嘘をつくな! 92 00:11:04,546 --> 00:11:08,216 番小屋で雨宿りしていたら お前が現れて➡ 93 00:11:08,216 --> 00:11:10,552 いきなり乱暴を働いたと 言っていたぞ! 94 00:11:10,552 --> 00:11:12,220 違います。 95 00:11:12,220 --> 00:11:16,224 猛。 訳があるなら はっきりと言え。 96 00:11:16,224 --> 00:11:17,892 言えません。 97 00:11:17,892 --> 00:11:21,563 なぜ 言えない? お前が乱暴したのに➡ 98 00:11:21,563 --> 00:11:25,233 理由があるなら それを話せと言ってるんだ。 99 00:11:25,233 --> 00:11:29,571 正直に言え! わしの命令だ! 100 00:11:29,571 --> 00:11:31,573 言えません。 (治平)猛。 101 00:11:31,573 --> 00:11:34,909 古川さまは 県議会の副議長さまだぞ! 102 00:11:34,909 --> 00:11:36,911 関係ない。 103 00:11:36,911 --> 00:11:41,249 三枝さん。 これは明らかに 小作人の反逆だ。 104 00:11:41,249 --> 00:11:43,518 こうまで 小作になめられてるようじゃ➡ 105 00:11:43,518 --> 00:11:46,118 灌漑工事も うまくいくわけがない。 106 00:11:54,863 --> 00:12:02,203 古川さん。 このとおりです。 理由は分かりませんが➡ 107 00:12:02,203 --> 00:12:04,539 この男の乱暴を 許してやってください。 108 00:12:04,539 --> 00:12:06,207 旦那さま。 おやめください。 109 00:12:06,207 --> 00:12:07,876 そのようなまねを することはありません。 110 00:12:07,876 --> 00:12:10,879 (伝衛門) だったら なぜ 訳が言えん? 111 00:12:10,879 --> 00:12:14,215 お父さま。 どうしたのですか? 112 00:12:14,215 --> 00:12:18,219 ひかる。 お前には関係のないことだ。 113 00:12:18,219 --> 00:12:20,889 猛が何をしたのですか? 114 00:12:20,889 --> 00:12:23,892 お嬢さまには関係ありません。 (絹)ひかるは下がっていなさい。 115 00:12:23,892 --> 00:12:26,561 ウチの知春に乱暴して ケガをさせおって。 116 00:12:26,561 --> 00:12:31,900 おやめください。 猛はわたしを 守るために 暴力を振るったのです。 117 00:12:31,900 --> 00:12:34,569 何だって? お嬢さま いけません。 118 00:12:34,569 --> 00:12:36,169 俺 一人の問題です。 119 00:12:37,906 --> 00:12:42,577 知春さんは わたしを乱暴しようとしました。 120 00:12:42,577 --> 00:12:44,245 何ですって…。 121 00:12:44,245 --> 00:12:45,945 まさか…。 122 00:12:53,254 --> 00:12:59,260 猛は わたしに乱暴しようとした 知春さんを殴って追い払ったのです。 123 00:12:59,260 --> 00:13:02,597 それでも 猛は責められるのですか? 124 00:13:02,597 --> 00:13:05,934 (知盛)お嬢さん。 それは本当のことかね? 125 00:13:05,934 --> 00:13:08,937 こんな恥ずかしい嘘を つけると思いますか? 126 00:13:08,937 --> 00:13:11,637 猛。 本当だな? 127 00:13:15,276 --> 00:13:17,612 古川さん。 これは…。 128 00:13:17,612 --> 00:13:21,616 (知盛)ウチに帰って 事実関係を調べてみます。 129 00:13:21,616 --> 00:13:24,619 では 後日 あらためて話し合いということで。 130 00:13:24,619 --> 00:13:29,624 そ… そうですな。 あらためてということで。 失礼。 131 00:13:29,624 --> 00:13:31,624 (絹)失礼いたします。 132 00:13:37,966 --> 00:13:39,666 失礼します。 133 00:13:41,636 --> 00:13:46,236 猛。 大丈夫? はい。 134 00:13:48,243 --> 00:13:53,248 お父さま。 猛はいつでも わたしを救ってくれるのです。 135 00:13:53,248 --> 00:13:54,948 うん。 136 00:13:56,584 --> 00:14:08,930 ♬~ 137 00:14:08,930 --> 00:14:12,267 <猛は ひかるが救ってくれたことに➡ 138 00:14:12,267 --> 00:14:16,604 感謝する一方で ひかるにつらいことを➡ 139 00:14:16,604 --> 00:14:20,204 言わせてしまった自分を 悔やんでいました> 140 00:14:25,613 --> 00:14:27,282 (猛)旦那さま。 おやめください。 141 00:14:27,282 --> 00:14:31,619 (伝衛門)わしを許してくれ。 お手を上げてください。 142 00:14:31,619 --> 00:14:34,289 お前が訳を言えなかったのは 当たり前じゃ。 143 00:14:34,289 --> 00:14:38,293 それなのに わしは お前を責めた。 144 00:14:38,293 --> 00:14:40,295 俺も カァーッときて かなり やりすぎましたし⇒ 145 00:14:40,295 --> 00:14:41,896 反省しています。 146 00:14:41,896 --> 00:14:46,234 反省など する必要はない。 よくぞ ひかるを守ってくれた。 147 00:14:46,234 --> 00:14:52,907 やはり おまんは信頼に足る男じゃ これからも頼むぞ。 148 00:14:52,907 --> 00:14:54,907 はい。 149 00:15:08,923 --> 00:15:11,593 (絹)ひかる。 あなたは もう14です。⇒ 150 00:15:11,593 --> 00:15:15,597 いろいろと 思慮せねばなりません。➡ 151 00:15:15,597 --> 00:15:19,934 人前で はしたないことを 口にするのは恥ずかしいことです。 152 00:15:19,934 --> 00:15:23,605 乱暴されかかったことを 話してはいけなかったのですか? 153 00:15:23,605 --> 00:15:25,273 違います。 154 00:15:25,273 --> 00:15:29,944 古川さんや治平たちの前で 口にすることではないのです。 155 00:15:29,944 --> 00:15:33,948 わたしだって すごく恥ずかしかったです。 156 00:15:33,948 --> 00:15:39,648 でも 猛は正しいことをしたんだと 言わずにはいられませんでした。 157 00:15:41,890 --> 00:15:44,590 まちがっていますか? お父さま。 158 00:15:58,239 --> 00:16:02,243 お前の考えは まちがってはいない。 159 00:16:02,243 --> 00:16:08,643 ただ 三枝家の娘としての 分をわきまえろということだ。 160 00:16:10,919 --> 00:16:14,923 わたしが 猛を好きになっては いけないのですか? 161 00:16:14,923 --> 00:16:17,258 (絹)いけません! どうしてですか? 162 00:16:17,258 --> 00:16:19,658 同じ人間じゃありませんか? 163 00:16:21,262 --> 00:16:23,598 (伝衛門)ひかる。 164 00:16:23,598 --> 00:16:29,270 お前が 誰かを好きになる ということは お前の心の問題だ。 165 00:16:29,270 --> 00:16:31,606 だから お前の自由だ。 166 00:16:31,606 --> 00:16:33,274 (絹)あなた。 167 00:16:33,274 --> 00:16:39,280 やっぱり お父さまは 分かってくれると思っていました。 168 00:16:39,280 --> 00:16:45,980 ただし…。 ただしだ。 立場の違いは歴然とある。 169 00:16:49,223 --> 00:16:52,894 (絹)お父さまの おっしゃるとおりです。 170 00:16:52,894 --> 00:16:58,566 猛は この家の使用人。 お前は 三枝家の一人娘。 171 00:16:58,566 --> 00:17:03,237 身分が違います。 軽々しく 猛の名前を口にしてはなりません。 172 00:17:03,237 --> 00:17:10,244 お母さま。 猛は この家の 使用人でも 心は清らかです。 173 00:17:10,244 --> 00:17:17,251 古川知春さんは いくら家柄が よくても 人間のクズです。 174 00:17:17,251 --> 00:17:21,589 身分なんて 人を測る物差しになりません。 175 00:17:21,589 --> 00:17:25,189 それは…。 お話がなければ 失礼します。 176 00:17:27,595 --> 00:17:29,195 旦那さま。 177 00:17:33,935 --> 00:17:47,215 ♬~ 178 00:17:47,215 --> 00:17:49,217 <ひかるは7年前に➡ 179 00:17:49,217 --> 00:17:53,888 猛と 海で見つけた貝殻を 大事にしていました。➡ 180 00:17:53,888 --> 00:17:56,224 今 それを耳に当てると➡ 181 00:17:56,224 --> 00:18:00,624 猛の胸の鼓動が 聞こえてくるようでした> 182 00:18:02,897 --> 00:18:19,580 (バイオリンの音色) 183 00:18:19,580 --> 00:18:29,580 (バイオリンの音色) 184 00:18:33,594 --> 00:18:38,599 たった一年で すごい進歩ですわ。 すばらしい。 トレビアンよ。 185 00:18:38,599 --> 00:18:40,535 あまり褒めんでください。⇒ 186 00:18:40,535 --> 00:18:42,135 これが舞い上がります。 187 00:18:44,205 --> 00:18:49,877 では 崇子先生にいただいた ボルドーのワインで乾杯しよう。 188 00:18:49,877 --> 00:18:51,546 ≪(戸の開く音) 189 00:18:51,546 --> 00:18:53,214 (文彦)ただいま帰りました。 190 00:18:53,214 --> 00:18:54,882 (竹)お坊ちゃま! おかえりなさいませ。 191 00:18:54,882 --> 00:18:56,884 文彦! 192 00:18:56,884 --> 00:18:59,220 お父さま。 帰りました。 193 00:18:59,220 --> 00:19:02,223 お許しいただき ありがとうございます。 194 00:19:02,223 --> 00:19:04,225 長男の文彦です。 195 00:19:04,225 --> 00:19:06,894 お噂はかねがね。 はじめまして。 196 00:19:06,894 --> 00:19:10,231 ごきげんよう。 中条崇子です。 197 00:19:10,231 --> 00:19:13,931 おい。 お前も上がれ。 はい。 198 00:19:20,575 --> 00:19:22,875 (崇子)どうぞ。 いただきます。 199 00:19:29,250 --> 00:19:30,950 では あらためて。 200 00:19:32,920 --> 00:19:38,259 崇子先生のご繁栄と 皆の健康を祈願して。 乾杯。 201 00:19:38,259 --> 00:19:39,959 (一同)乾杯。 202 00:19:47,869 --> 00:19:49,537 ボルドーですか。 (崇子)ええ。 203 00:19:49,537 --> 00:19:51,539 さすがに味わい深い。 204 00:19:51,539 --> 00:19:56,878 26年物は 香り豊かと聞きましたが なるほど うなりますね。 205 00:19:56,878 --> 00:20:00,882 文彦さんは ワイン通なのね。 (文彦)いやぁ 少々。 206 00:20:00,882 --> 00:20:04,552 知ったかぶりをしおって。 猛。➡ 207 00:20:04,552 --> 00:20:07,152 こちらへ来なさい。 はい。 208 00:20:09,891 --> 00:20:14,228 お前も 1杯いただいてみろ。 今日だけ わしが特別に許す。 209 00:20:14,228 --> 00:20:16,628 かまいませんか? (崇子)ええ。 210 00:20:19,233 --> 00:20:20,933 (崇子)感想を聞かせて。 211 00:20:26,908 --> 00:20:28,910 桃のような甘さがします。 212 00:20:28,910 --> 00:20:31,913 ワインはブドウだ。 桃だなんて バカを言うんじゃない。 213 00:20:31,913 --> 00:20:35,917 いいえ。 それでいいんです。 よく熟成したワインは➡ 214 00:20:35,917 --> 00:20:39,587 たるの香りが混じって ほかの 果物の香りを感じるものです。 215 00:20:39,587 --> 00:20:43,191 先生。 こういうワインを作るには どうしたらいいんでしょうか? 216 00:20:43,191 --> 00:20:46,527 何だ 猛。 興味があるのか? 217 00:20:46,527 --> 00:20:49,197 甲州も ブドウ作りに適した土地です。 218 00:20:49,197 --> 00:20:52,200 将来はワインをと 考えておりました。 219 00:20:52,200 --> 00:20:53,868 (伝衛門)ワインか…。 220 00:20:53,868 --> 00:20:56,871 (崇子)猛君。 ワインの研究書を差し上げるわ。 221 00:20:56,871 --> 00:21:00,875 自分で勉強なさいよ。 光栄です。 ありがとうございます。 222 00:21:00,875 --> 00:21:05,880 猛君。 あとで蛍が見たいわ。 見れる場所を知ってるかしら? 223 00:21:05,880 --> 00:21:09,217 釜無川の辺りへ行けば 蛍なんて いくらでもいます。 224 00:21:09,217 --> 00:21:12,220 そう。 じゃあ あとで案内してくれる? 225 00:21:12,220 --> 00:21:13,888 承知しました。 226 00:21:13,888 --> 00:21:15,556 わたしも行きたい。 227 00:21:15,556 --> 00:21:19,227 それじゃあ われわれも 久しぶりに童心に返って➡ 228 00:21:19,227 --> 00:21:21,562 蛍見物といくか? 229 00:21:21,562 --> 00:21:24,565 崇子さん。 ごいっしょしても よろしゅうございますか? 230 00:21:24,565 --> 00:21:27,165 ええ。 家族っていいですわね。 231 00:21:44,852 --> 00:21:47,521 ≪(戸の開く音) 232 00:21:47,521 --> 00:21:50,524 先生。 お屋敷に戻られたんじゃ? 233 00:21:50,524 --> 00:21:54,524 少し 酔いをさましていっても いいかしら? はい。 234 00:22:01,869 --> 00:22:07,541 蛍はきれいだったわ。 でも あんなに美しいのに➡ 235 00:22:07,541 --> 00:22:13,214 たった一晩の命。 はかなすぎるわね。 236 00:22:13,214 --> 00:22:14,914 はい。 237 00:22:16,550 --> 00:22:19,553 あの…。 お伺いしたいことがあるのですが。 238 00:22:19,553 --> 00:22:22,223 あら。 何かしら? 239 00:22:22,223 --> 00:22:25,893 ワインで有名なボルドーって どんな土地なんでしょうか? 240 00:22:25,893 --> 00:22:30,898 仕事熱心ね。 フフフ。 そうねえ ボルドーは➡ 241 00:22:30,898 --> 00:22:34,902 大きな川の中流に位置して 盆地の中心にあるわ。 242 00:22:34,902 --> 00:22:36,904 この甲州盆地に似てますか? 243 00:22:36,904 --> 00:22:42,243 うん。 似ているといえば 似ているわ。 244 00:22:42,243 --> 00:22:45,246 気温はどうなんでしょうか? 湿度はどうですか? 245 00:22:45,246 --> 00:22:47,946 暑いわ。 えっ? 246 00:22:51,919 --> 00:22:55,619 私は 猛君に会うために こんな田舎に来たのよ。 247 00:22:57,258 --> 00:23:06,267 私が 昔好きだった男に よく似てるの。 この腕…。 肩…。 248 00:23:06,267 --> 00:23:07,967 やめてください。 249 00:23:13,274 --> 00:23:16,674 猛君は ひかるちゃんのことが 好きなんでしょう? 250 00:23:18,946 --> 00:23:21,615 だけど お前は手を出せない。 251 00:23:21,615 --> 00:23:27,215 それは 君の 三枝家の 使用人としての 劣等感の表れよ。 252 00:23:29,623 --> 00:23:33,294 劣等感を ぬぐい去らせてあげるわ。 253 00:23:33,294 --> 00:23:36,630 さあ。 殻をぶち破るのよ。 254 00:23:36,630 --> 00:23:38,299 離してください。 255 00:23:38,299 --> 00:23:45,999 自分の気持ちに素直になるのよ。 私が いろいろと教えてあげる。 256 00:23:47,908 --> 00:23:49,608 やめろ! 257 00:23:52,913 --> 00:23:57,213 捨て子だったお前に 男爵家の姫が 輝く肉体を施してあげるわ! 258 00:23:58,919 --> 00:24:02,923 さあ 下郎。 むしゃぶりつきなさい。 259 00:24:02,923 --> 00:24:07,928 俺とお前は 同じ人間だ。 何が姫だ! 何が下郎だよ! 260 00:24:07,928 --> 00:24:11,932 ≪(ノック) 261 00:24:11,932 --> 00:24:15,269 (ひかる)猛? どうしたの? 開けなさい。 262 00:24:15,269 --> 00:24:19,940 ♬~ 263 00:24:19,940 --> 00:24:24,240 キャーッ! 何するのよ やめて! 264 00:24:25,946 --> 00:24:30,951 猛!? 猛!? (ノック) 265 00:24:30,951 --> 00:24:34,288 開けなさい! 猛!? 266 00:24:34,288 --> 00:24:37,958 猛! 開けなさい! 267 00:24:37,958 --> 00:24:44,958 猛! 開けなさい! (ノック) 268 00:24:47,601 --> 00:24:49,270 話を聞いてください。 触らないで! 269 00:24:49,270 --> 00:24:51,939 汚らわしい! 汚らわしい…? 270 00:24:51,939 --> 00:24:54,608 (絹)だったら 崇子さんが 嘘をついたと言うのですか? 271 00:24:54,608 --> 00:24:56,610 それは…。 272 00:24:56,610 --> 00:25:01,282 でも…。 でも わたし…。 273 00:25:01,282 --> 00:25:04,982 何をしている!? 猛! (徹)おい 猛! やめねえか! 274 00:25:06,954 --> 00:25:09,954 死んでも動くもんか! 猛…!?