1 00:02:48,386 --> 00:02:49,921 2 00:02:49,921 --> 00:02:52,257 (猛)旦那さま。 わたしに何か? 3 00:02:52,257 --> 00:02:55,260 (伝衛門) 銀行の融資が ダメになった。 4 00:02:55,260 --> 00:02:56,928 何ですって! 5 00:02:56,928 --> 00:02:59,597 もう一度 おっしゃって いただけますか 副頭取。 6 00:02:59,597 --> 00:03:02,934 (増川)たいへん申し訳ないが 本社の意向により➡ 7 00:03:02,934 --> 00:03:05,937 新しい融資は 取り消しに決定いたしました。 8 00:03:05,937 --> 00:03:10,275 そんな…。 今さらそんな! 9 00:03:10,275 --> 00:03:13,875 みんな 出航の準備も整って 今や遅しと待ってるんですよ! 10 00:03:15,280 --> 00:03:20,280 (ひかる)どうして…。 どうして そんな。 11 00:03:21,953 --> 00:03:26,624 ♬『Delight of my love』 12 00:03:26,624 --> 00:03:37,302 ♬~ 13 00:03:37,302 --> 00:03:47,312 ♬~ 14 00:03:47,312 --> 00:04:07,265 ♬~ 15 00:04:07,265 --> 00:04:27,285 ♬~ 16 00:04:27,285 --> 00:04:40,298 ♬~ 17 00:04:40,298 --> 00:04:50,298 ♬~ 18 00:04:52,610 --> 00:04:55,947 新たな融資といいますが 白部丸を買い付ける資金は➡ 19 00:04:55,947 --> 00:04:58,282 融資してくださったじゃ ないですか。 20 00:04:58,282 --> 00:05:00,618 なぜ今ごろになって 取り消しだなんて。 21 00:05:00,618 --> 00:05:03,955 「本社の意向」としか 答えられませんな。 22 00:05:03,955 --> 00:05:06,624 あえて言うなら この時局に かんがみて➡ 23 00:05:06,624 --> 00:05:10,628 三枝さんの海運業に 採算の見通しが立たないと➡ 24 00:05:10,628 --> 00:05:12,964 本社では 判断したのでしょうな。 25 00:05:12,964 --> 00:05:15,633 だったら 最初から 断ってくれれば よかったんだ。 26 00:05:15,633 --> 00:05:18,970 もう 事業は 動き出しているんですよ。 27 00:05:18,970 --> 00:05:20,638 追加融資が下りなければ➡ 28 00:05:20,638 --> 00:05:23,307 肝心の 資源の採掘 日本への運搬が できなくなる。 29 00:05:23,307 --> 00:05:26,607 事業計画が 頓挫するんです。 分かってるんですか? 30 00:05:27,979 --> 00:05:30,648 お母さま…。 31 00:05:30,648 --> 00:05:33,985 (増川)とにかく 本社の決定ですので。 失礼。 32 00:05:33,985 --> 00:05:36,988 これまでの 努力が 水の泡になるんだ。 33 00:05:36,988 --> 00:05:39,323 白部丸にかけた資金が ムダになってしまうんだ。 34 00:05:39,323 --> 00:05:42,326 あんた それでも 何とも思わんのか! 35 00:05:42,326 --> 00:05:44,996 (伝衛門)もうよい 猛。 旦那さま! 36 00:05:44,996 --> 00:05:46,696 (増川)失敬。 37 00:05:55,940 --> 00:06:01,279 信じられない。 何でこんなことになるんだ。 38 00:06:01,279 --> 00:06:04,615 小作人たちも 乗組員も 船に乗って➡ 39 00:06:04,615 --> 00:06:08,315 旦那さまの 最後の号令を 待ってるんですよ! 40 00:06:11,289 --> 00:06:13,889 俺が これから本社へ行って かけ合ってきます! 41 00:06:16,961 --> 00:06:25,636 奥さま!? (絹)猛。 頼みます。 42 00:06:25,636 --> 00:06:27,936 何とか やってみます。 43 00:06:30,641 --> 00:06:32,341 猛。 44 00:06:37,648 --> 00:06:41,652 (勇作)そうですか。 とうとう 融資は 凍結されましたか。➡ 45 00:06:41,652 --> 00:06:49,594 それは 気の毒に。 残酷なことを されますな 副頭取も。 46 00:06:49,594 --> 00:06:53,264 承知しております。 では 早速そちらに➡ 47 00:06:53,264 --> 00:06:56,267 ウチの口座を 開設いたしましょう。 48 00:06:56,267 --> 00:06:58,267 では よろしく。 49 00:07:00,271 --> 00:07:02,940 (高田)いよいよ 三枝家の 追い込みですな 社長。 50 00:07:02,940 --> 00:07:06,611 文彦先生を呼べ。 この日のために 飼い慣らしてきたんだ。 51 00:07:06,611 --> 00:07:08,611 かしこまりました。 52 00:07:26,631 --> 00:07:30,301 (タマミ)いらっしゃいませ。 何になさいます? 53 00:07:30,301 --> 00:07:32,301 (猛)何でもいい。 54 00:07:40,978 --> 00:07:43,978 (タマミ)あら! 今日は お早いのね。 55 00:07:49,253 --> 00:07:52,256 文彦さん。 (タマミ)あら お知り合いなの? 56 00:07:52,256 --> 00:07:54,856 (文彦)邪魔だ。 あっち行ってろ。 57 00:07:59,263 --> 00:08:01,265 (文彦)銀行が いったん決定したことは➡ 58 00:08:01,265 --> 00:08:04,936 どんなことがあっても 覆らないよ。 59 00:08:04,936 --> 00:08:06,938 文彦さん。 どうしてそれを? 60 00:08:06,938 --> 00:08:08,606 (文彦) 俺も ちょいと顔が広いんだ。⇒ 61 00:08:08,606 --> 00:08:10,906 だてに飲み歩いている わけじゃない。 62 00:08:13,945 --> 00:08:17,615 で…。 どうする気だ? 63 00:08:17,615 --> 00:08:20,952 お前 いつも「三枝家のために」って 言ってたよな。 64 00:08:20,952 --> 00:08:26,290 今こそ その言葉を 実行するときじゃないのか? 65 00:08:26,290 --> 00:08:28,290 俺に どうしろって言うんですか? 66 00:08:31,295 --> 00:08:33,297 銀行が 融資を 再開してくれないかぎり➡ 67 00:08:33,297 --> 00:08:37,635 何もできないんですよ。 このまま計画が 挫折するのを➡ 68 00:08:37,635 --> 00:08:39,971 指をくわえて 見てるしかないんです。 69 00:08:39,971 --> 00:08:43,975 融資をしてくれるのは 銀行ばかりじゃないさ。 70 00:08:43,975 --> 00:08:46,911 俺が 大河原に 口 利いてやってもいいんだぞ。 71 00:08:46,911 --> 00:08:49,580 何ですって! 前にも一度➡ 72 00:08:49,580 --> 00:08:52,583 世話になってるじゃないか。 小作人の 借金の件で。⇒ 73 00:08:52,583 --> 00:08:56,254 利息まで 免除してもらって。 74 00:08:56,254 --> 00:08:58,923 あの人は お前が思ってるほど 悪人じゃないよ。 75 00:08:58,923 --> 00:09:03,594 三枝家の行く末を 親身になって 考えてくれてるんだ。 76 00:09:03,594 --> 00:09:06,264 あいつのねらいは 分かってる。 お嬢さまだ。 77 00:09:06,264 --> 00:09:08,599 それは お前の邪推だ。 78 00:09:08,599 --> 00:09:11,602 確かに あの人は ひかるに ぞっこんかもしれん。 79 00:09:11,602 --> 00:09:14,605 だが 今回のこととは 関係ない。 80 00:09:14,605 --> 00:09:16,941 仮に そうだとしても➡ 81 00:09:16,941 --> 00:09:21,279 三枝家を救うために お前は ひかるを あきらめるべきだ。 82 00:09:21,279 --> 00:09:23,614 そんなこと お嬢さまが うなずくはずがありません。 83 00:09:23,614 --> 00:09:27,285 (文彦)お前の心が変われば ひかるだって変わる。⇒ 84 00:09:27,285 --> 00:09:28,953 恋なんて そんなもんだ。 85 00:09:28,953 --> 00:09:31,353 いくら文彦さんでも 許しませんよ。 86 00:09:36,961 --> 00:09:39,297 どうなっても 俺はもう知らん。 87 00:09:39,297 --> 00:09:41,632 海運業には 最初から 反対だったんだ。 88 00:09:41,632 --> 00:09:43,634 だが これだけは言っておくぞ。 89 00:09:43,634 --> 00:09:48,934 大河原にすがる以外 三枝の家が 助かる道はないんだ! 90 00:09:53,577 --> 00:09:56,277 文彦さん。 誰からこの話を 聞いたんですか! 91 00:09:58,916 --> 00:10:01,919 融資がストップしたことは まだ誰も知らないはずです! 92 00:10:01,919 --> 00:10:05,619 だから 言ったろう。 「俺は 顔が広い」って。 93 00:10:08,592 --> 00:10:10,261 大河原ですね。 94 00:10:10,261 --> 00:10:13,261 (文彦)そんなこと どうでもいいだろう。 どけ。 95 00:10:33,617 --> 00:10:35,286 (伝衛門)何じゃと。 文彦が!? 96 00:10:35,286 --> 00:10:38,622 (猛)はい。 大河原商会に橋渡しを してもいいと そうおっしゃって。 97 00:10:38,622 --> 00:10:42,626 何を 血迷ったことを。 大河原などに頼らずとも➡ 98 00:10:42,626 --> 00:10:44,962 ほかにいくらでも 銀行は あるではありませんか。 99 00:10:44,962 --> 00:10:47,898 いや。 融資を頼む時点で➡ 100 00:10:47,898 --> 00:10:50,901 すでに いろいろな銀行に かけ合ったのじゃ。 101 00:10:50,901 --> 00:10:52,903 ほとんどが 難色を示す中➡ 102 00:10:52,903 --> 00:10:56,574 最後に 融資をしてくれることに なったのが 今の銀行じゃ。 103 00:10:56,574 --> 00:11:00,244 もう一度 ほかの銀行に もう一度 かけ合ってみたらどうでしょう? 104 00:11:00,244 --> 00:11:01,912 腹を割って話せば。 (伝衛門)不可能じゃ。 105 00:11:01,912 --> 00:11:03,581 黙って 手をこまねいているよりは…。 106 00:11:03,581 --> 00:11:08,586 (伝衛門)恥をさらすだけじゃ。 それでは いったいどうすればと。 107 00:11:08,586 --> 00:11:12,286 どうにもならん。 どうにも。 108 00:11:19,597 --> 00:11:25,269 こうなったら 大河原に 頼るしかあるまい。➡ 109 00:11:25,269 --> 00:11:29,940 つまらぬ意地を張って 計画が頓挫しては 元も子もない。 110 00:11:29,940 --> 00:11:35,279 この屋敷や敷地を 担保にすれば 何とかなる。 111 00:11:35,279 --> 00:11:39,617 (絹)私は嫌でございます。 大河原に 頭を下げるぐらいなら➡ 112 00:11:39,617 --> 00:11:41,619 破産したほうが ましでございます。 113 00:11:41,619 --> 00:11:43,287 (伝衛門)わしらを信じて 船に乗った➡ 114 00:11:43,287 --> 00:11:44,955 小作人たちは どうするんじゃ?➡ 115 00:11:44,955 --> 00:11:47,892 夢や希望を抱えて 船出を 待ってるんだぞ。 116 00:11:47,892 --> 00:11:50,227 (絹)嫌です。 何と言われても 私はイヤ! 117 00:11:50,227 --> 00:11:52,229 (伝衛門)分からぬことを申すな。 118 00:11:52,229 --> 00:11:55,232 ワナです。 これは 大河原が仕組んだ ワナです! 119 00:11:55,232 --> 00:11:58,235 お嬢さま。 融資が 凍結されたことを➡ 120 00:11:58,235 --> 00:12:00,905 お兄さまが 知っているなんて おかしいわ。 121 00:12:00,905 --> 00:12:03,908 きっと 大河原に うまく 言いくるめられているんです。 122 00:12:03,908 --> 00:12:08,913 まさか 文彦が…。 お兄さまは 前々から わたしが➡ 123 00:12:08,913 --> 00:12:12,249 大河原へ嫁げばいいと 言っていたんです。 だから…。 124 00:12:12,249 --> 00:12:15,920 お嬢さまの言うとおり これはワナかもしれません。 125 00:12:15,920 --> 00:12:19,590 旦那さま。 これ以上 大河原に 関わるのは よしましょう。 126 00:12:19,590 --> 00:12:22,259 何と 汚い手を使うのでしょう。 127 00:12:22,259 --> 00:12:26,259 私も 大河原から借金をすることは 絶対に反対でございます。 128 00:12:28,933 --> 00:12:33,604 おまんらの 考えは よう 分かった。⇒ 129 00:12:33,604 --> 00:12:37,942 三枝家だけの問題なら それでも よかろう。 130 00:12:37,942 --> 00:12:40,611 わしが いちばんつらいのは➡ 131 00:12:40,611 --> 00:12:44,911 小作たちの 夢や希望を この手で ぶち壊してしまうことじゃ。 132 00:12:47,952 --> 00:12:57,962 夢を信じて 輝いていたあの顔 この顔 それを思うと わしは…。 133 00:12:57,962 --> 00:13:01,298 (絹の泣き声) 134 00:13:01,298 --> 00:13:03,300 お母さま 泣かないで。 135 00:13:03,300 --> 00:13:06,971 お母さまに泣かれたら わたしは どうすればいいの? 136 00:13:06,971 --> 00:13:09,306 お願い。 泣かないで。 137 00:13:09,306 --> 00:13:14,306 (絹の泣き声) くそっ! 138 00:13:16,647 --> 00:13:19,650 (勇作)「我が心の友」? 139 00:13:19,650 --> 00:13:23,988 はぁ。 これは 大河原家の家宝だ。 140 00:13:23,988 --> 00:13:26,657 金庫に入れて 大事にしまっておきましょう。 141 00:13:26,657 --> 00:13:28,659 出版できたのは 大河原さんのおかげです。 142 00:13:28,659 --> 00:13:30,327 礼を言うのは 僕のほうだ。 143 00:13:30,327 --> 00:13:32,997 これから二人で 夜の街に 繰り出しませんか? 144 00:13:32,997 --> 00:13:36,697 出版祝いを兼ねて。 いいですね。 ぜひ。 145 00:13:40,004 --> 00:13:43,007 貴様! 何なんだ いきなり! 離さんか。 146 00:13:43,007 --> 00:13:44,675 よさないか 猛! 147 00:13:44,675 --> 00:13:47,278 すべて お前が仕組んだんだ。 分かってるんだ! 148 00:13:47,278 --> 00:13:50,948 何のことか サッパリ分からんな。 とぼけるな! 149 00:13:50,948 --> 00:13:54,618 銀行に手を回して 融資を ストップさせたのは お前じゃないか! 150 00:13:54,618 --> 00:13:58,956 こんな汚いマネして お嬢さまが お前になびくとでも思ってるのか。 151 00:13:58,956 --> 00:14:01,625 恥を知れ 恥を! 言いがかりも 大概にしろ。 152 00:14:01,625 --> 00:14:05,296 何の証拠があるんだ。 証拠? 153 00:14:05,296 --> 00:14:11,302 証拠は お前のその腹黒い目だ! 「腹黒い目」? 154 00:14:11,302 --> 00:14:15,639 俺の目が 腹黒かったら お前は 薄汚い野良犬の目だ。 155 00:14:15,639 --> 00:14:18,309 ねえ 文彦さん? 大河原さんに 謝れ。 猛! 156 00:14:18,309 --> 00:14:21,979 文彦さん。 あなたはこいつに だまされてるんですよ。 157 00:14:21,979 --> 00:14:23,647 目を覚ましてください。 158 00:14:23,647 --> 00:14:26,317 妙な言いがかり つける前に 自分で何とかしたらどうなんだ? 159 00:14:26,317 --> 00:14:29,320 ひかるさんを 守るんだろう? 三枝家を 守るんだろう? 160 00:14:29,320 --> 00:14:31,322 だったら こんなとこで ムダぼえしないで➡ 161 00:14:31,322 --> 00:14:33,657 自分の力で 守ったらいいじゃないか。 162 00:14:33,657 --> 00:14:37,661 まっ 金も力もないお前に 何ができるか 疑問だがな。 163 00:14:37,661 --> 00:14:39,330 大口ばかり たたいてないで⇒ 164 00:14:39,330 --> 00:14:41,999 少しは 自分の無力を かみしめるがいい。 165 00:14:41,999 --> 00:14:45,002 貴様! 166 00:14:45,002 --> 00:14:46,937 貴様! やめんか! 167 00:14:46,937 --> 00:14:49,940 何をするんだ! 何て 野蛮なヤツだ。 168 00:14:49,940 --> 00:14:55,279 文彦さん 見たでしょう。 こいつが 今のこいつの 正体なんです! 169 00:14:55,279 --> 00:14:59,283 冗談じゃない。 こんな無礼な 思いをしたことはない。 170 00:14:59,283 --> 00:15:00,951 暴行罪で 警察に訴えてやる。 171 00:15:00,951 --> 00:15:02,953 何! よせ! 172 00:15:02,953 --> 00:15:05,623 あなたのお父さまが こんな野蛮なケダモノを➡ 173 00:15:05,623 --> 00:15:08,292 何年も飼っていたなんて わたしには 到底 信じられない。 174 00:15:08,292 --> 00:15:10,961 文彦さん 離してください! (文彦)よさんか 猛! 175 00:15:10,961 --> 00:15:12,661 (伝衛門)猛! 176 00:15:17,301 --> 00:15:24,642 大河原さん。 猛のことは このわしが 謝ります。 177 00:15:24,642 --> 00:15:26,310 許してください。 178 00:15:26,310 --> 00:15:27,910 旦那さま…。 179 00:15:29,980 --> 00:15:37,380 三枝さん。 わたしだって 警察ざた なんかには したくないんですよ。 180 00:15:39,990 --> 00:15:44,328 大河原さんに 新たな資金の融資を お願いしたい。 181 00:15:44,328 --> 00:15:46,628 お父さま。 旦那さま! 182 00:15:48,932 --> 00:15:51,602 融資を お願いします。 183 00:15:51,602 --> 00:15:56,607 こっちは 借りてもらわなくても かまわないんだ。 184 00:15:56,607 --> 00:16:00,944 こんな頼み方って ありますか? 金を借りるんだったら➡ 185 00:16:00,944 --> 00:16:04,615 頼み方ってもんが あるんじゃないんですか? 186 00:16:04,615 --> 00:16:06,617 では どうすれば? 187 00:16:06,617 --> 00:16:12,956 まあ 土下座のひとつでも してもらえれば 考えますかな。 188 00:16:12,956 --> 00:16:15,626 それが この世界の 筋ってもんでしょう? 189 00:16:15,626 --> 00:16:18,626 貴様! おっしゃるとおりだ。 190 00:16:29,306 --> 00:16:33,310 (伝衛門)どうかひとつ 融資をお願いしたい。⇒ 191 00:16:33,310 --> 00:16:36,310 このとおりです。 192 00:16:40,317 --> 00:16:41,917 分かりました。 193 00:16:43,987 --> 00:16:45,923 船の出航が 迫っております。 194 00:16:45,923 --> 00:16:52,596 明日中に何とかしていただきたい。 担保は 三枝家の屋敷と敷地です。 195 00:16:52,596 --> 00:16:55,265 はい。 考えておきましょう。 196 00:16:55,265 --> 00:16:58,865 「考えておく」だと! ありがとうございました。 197 00:17:02,940 --> 00:17:04,940 では これで。 198 00:17:19,623 --> 00:17:21,625 あんな親父は 初めてだ。 199 00:17:21,625 --> 00:17:25,629 家柄だの 格式だの さんざん 見下した このわたしから➡ 200 00:17:25,629 --> 00:17:28,298 金を借りるためには 平気で土下座をする。 201 00:17:28,298 --> 00:17:34,972 あれが 人間の本性ですよ。 文彦さん。 わたしはね➡ 202 00:17:34,972 --> 00:17:38,642 三枝家の 屋敷や敷地を 担保に取っても➡ 203 00:17:38,642 --> 00:17:40,978 自分の物にしようとは 思ってないんです。 204 00:17:40,978 --> 00:17:44,648 えっ? あなたが 三枝家の当主になったとき➡ 205 00:17:44,648 --> 00:17:47,918 そっくり ノシをつけて お返ししようと思ってるんですよ。 206 00:17:47,918 --> 00:17:51,255 大河原さん…。 前から 言ってるでしょう? 207 00:17:51,255 --> 00:17:56,927 三枝家の当主に ふさわしいのは あなただって。 208 00:17:56,927 --> 00:18:15,946 ♬~ 209 00:18:15,946 --> 00:18:25,289 (猛)ウォーッ! トァー! 210 00:18:25,289 --> 00:18:28,625 ウォーッ! 211 00:18:28,625 --> 00:18:36,625 ハァ ハァ ハァ…。 212 00:18:41,605 --> 00:18:44,605 (勇作)確かに。 213 00:18:57,888 --> 00:19:00,288 お確かめください。 214 00:19:02,226 --> 00:19:10,526 確かに。 では これにご署名と なつ印を。 215 00:19:13,237 --> 00:19:16,240 お父さま! やめてください。 お願いですから! 216 00:19:16,240 --> 00:19:17,908 これ。 ひかる! 217 00:19:17,908 --> 00:19:20,244 お父さまが 魂を 売り渡したと 知ったら➡ 218 00:19:20,244 --> 00:19:23,914 小作人たちだって 悲しむに決まってます! 219 00:19:23,914 --> 00:19:26,914 お金に困れば 何をしても 許されるのですか? 220 00:19:30,254 --> 00:19:48,538 ♬~ 221 00:19:48,538 --> 00:19:58,548 ♬~ 222 00:19:58,548 --> 00:20:02,219 (ひかる)わたしが 生まれ育った この屋敷が➡ 223 00:20:02,219 --> 00:20:07,224 とうとう あの忌まわしい大河原の 手に渡ってしまった。 224 00:20:07,224 --> 00:20:10,560 そんなことはありません。 225 00:20:10,560 --> 00:20:16,566 船が 予定通り出航して 無事に 戻って来さえすれば➡ 226 00:20:16,566 --> 00:20:20,570 借金なんか アッという間に 返済できます。 227 00:20:20,570 --> 00:20:24,908 大河原は 恐ろしい人よ。 228 00:20:24,908 --> 00:20:31,248 今 分かったわ。 大河原は 三枝家が➡ 229 00:20:31,248 --> 00:20:34,251 最初から こうなることを 知っていたのよ。 230 00:20:34,251 --> 00:20:37,254 だから あんな 予言者みたいなことを…。 231 00:20:37,254 --> 00:20:42,192 予言者? いったい どういうことですか? 232 00:20:42,192 --> 00:20:46,792 大河原が 泥酔したお兄さまを 連れてきたとき…。 233 00:20:48,532 --> 00:20:51,201 (勇作)わたしには ひかるさんの 未来が見える 234 00:20:51,201 --> 00:20:53,537 (ひかる)えっ? ひかるさんは きっと➡ 235 00:20:53,537 --> 00:20:56,873 わたしの元へ お嫁に来ると 自分のほうから⇒ 236 00:20:56,873 --> 00:21:00,210 言い出すでしょう。 きっとね 237 00:21:00,210 --> 00:21:04,881 何もかも 大河原の手の上で 動かされているんだわ。 238 00:21:04,881 --> 00:21:11,221 そうよ。 きっと そうよ。 お嬢さま。 239 00:21:11,221 --> 00:21:17,227 怖い。 あの男の言うとおりに なっていきそうで 怖いの。 240 00:21:17,227 --> 00:21:22,566 大丈夫です。 何も 恐れることはありません。 241 00:21:22,566 --> 00:21:27,866 お嬢さまには 自分がついてます。 猛…。 242 00:21:34,911 --> 00:21:37,311 わしも 落ちたものじゃ。 243 00:21:40,584 --> 00:21:43,854 ひかるも 分かっているのでございます。 244 00:21:43,854 --> 00:21:47,854 こうするよりほか どうしようも なかったということは。 245 00:21:50,861 --> 00:21:55,198 グズグズしてる暇はございません。 横浜では皆➡ 246 00:21:55,198 --> 00:21:58,798 首を長くして このお金を 待っていることでございましょう。 247 00:22:05,542 --> 00:22:09,542 落ち込んでいる あなたなど 見たくはございません。 248 00:22:13,550 --> 00:22:15,850 おまんというヤツは。 249 00:22:21,224 --> 00:22:23,894 猛。 猛! 250 00:22:23,894 --> 00:22:28,898 いよいよじゃ。 みんな よく辛抱してくれた。 251 00:22:28,898 --> 00:22:34,237 出航は 明朝。 今 出立すれば 今夜中には 横浜に着く。 252 00:22:34,237 --> 00:22:38,241 大崎さんに その金を渡せば 後は うまくやってくれるはずじゃ。 253 00:22:38,241 --> 00:22:40,910 では 行ってまいります。 254 00:22:40,910 --> 00:22:44,247 くれぐれも まちがいのないようにな。 255 00:22:44,247 --> 00:22:46,582 気を付けて行くのですよ。 256 00:22:46,582 --> 00:22:52,255 はい。 (末・竹・お滝) いってらっしゃいませ。 257 00:22:52,255 --> 00:22:58,855 (ひかる)猛! これ。 258 00:23:04,600 --> 00:23:07,937 お嬢さま。 白部丸のみんなに 届けてね。 259 00:23:07,937 --> 00:23:09,605 はい! 260 00:23:09,605 --> 00:23:13,276 ≪[℡] 261 00:23:13,276 --> 00:23:16,946 はい 三枝です。 大崎さんですか。 ご安心ください。 262 00:23:16,946 --> 00:23:20,346 今から 猛が金を持って そちらに向かうところです。 263 00:23:22,285 --> 00:23:26,622 軍の立ち入り検査!? そんなバカな!➡ 264 00:23:26,622 --> 00:23:29,622 当局の 出航許可は 下りているはずです…。 265 00:23:31,294 --> 00:23:40,303 はい…。 分かりました。 旦那さま。 266 00:23:40,303 --> 00:23:42,905 こんな理不尽なことが あってたまるか。 267 00:23:42,905 --> 00:23:47,910 軍の横ヤリが入って 出航許可が 取り消された。 268 00:23:47,910 --> 00:23:50,246 なぜ 軍がそのようなことを? 269 00:23:50,246 --> 00:23:53,249 大河原よ。 270 00:23:53,249 --> 00:23:56,586 大河原は 軍と 深いつながりを 持っているわ。 271 00:23:56,586 --> 00:23:59,922 だから やろうと思えば どんな無理なことでも…。 272 00:23:59,922 --> 00:24:06,262 そうか。 そういうことだったのか。 猛。 273 00:24:06,262 --> 00:24:09,265 大河原のヤツ あくまで 白部丸の出航を➡ 274 00:24:09,265 --> 00:24:10,933 妨害するつもりなんだ。 275 00:24:10,933 --> 00:24:14,937 どうして そんなことを? 三枝家をつぶすためです。 276 00:24:14,937 --> 00:24:16,939 このまま いつまでも 出航ができなければ➡ 277 00:24:16,939 --> 00:24:20,276 経費がかさんで 資金が 底をついてしまう。 278 00:24:20,276 --> 00:24:23,279 それを ヤツは ねらってるんだ! 279 00:24:23,279 --> 00:24:26,279 このままでは ヤツの 思うツボですよ。 旦那さま! 280 00:24:31,287 --> 00:24:34,290 (伝衛門)大崎さん。 わしです。 三枝です。➡ 281 00:24:34,290 --> 00:24:38,961 何とか 何とか 船を出航させられませんか!⇒ 282 00:24:38,961 --> 00:24:42,961 お願いします。 何とか お願いします! 283 00:24:49,272 --> 00:24:51,607 わたしたち 一緒になれるのよ。 猛! 284 00:24:51,607 --> 00:24:53,609 不作法は おやめください。 285 00:24:53,609 --> 00:24:55,611 (憲兵)生意気 言うな! 286 00:24:55,611 --> 00:24:57,280 (絹)あなた! お父さま! 287 00:24:57,280 --> 00:24:59,615 ひかるお嬢さまを 俺に譲ってくれよ。 288 00:24:59,615 --> 00:25:04,315 そうすれば 今すぐ軍に掛け合って 旦那を釈放させてやる。 289 00:25:06,956 --> 00:25:09,956 ひかる!? ひかる! ひかる! 290 00:25:11,294 --> 00:25:12,894 旦那さま。