1 00:02:47,799 --> 00:02:48,667 2 00:02:48,667 --> 00:02:51,003 ≪(織部)失礼! 大河原勇作は? 3 00:02:51,003 --> 00:02:54,339 (勇作)何だ 貴様ら! (織部)検察だ。➡ 4 00:02:54,339 --> 00:02:59,011 大河原勇作。 お前を 贈収賄の罪で 逮捕する! 5 00:02:59,011 --> 00:03:01,013 (勇作)いったい 何のつもりだ!?⇒ 6 00:03:01,013 --> 00:03:04,016 お前ら 誰にものを言ってるのか 分かってるのか? 7 00:03:04,016 --> 00:03:06,685 俺は 大河原商会の 大河原勇作だぞ! 8 00:03:06,685 --> 00:03:10,022 (織部)大河原さん。 いつまでも あんたの力が➡ 9 00:03:10,022 --> 00:03:12,357 通用するとは 思わないことだ。 何っ? 10 00:03:12,357 --> 00:03:14,026 ちょっと前の あんたになら➡ 11 00:03:14,026 --> 00:03:16,028 いくらでも 頭を下げるヤツが いただろう。➡ 12 00:03:16,028 --> 00:03:19,698 だがな 今はもう そんなヤツはいないんだよ。➡ 13 00:03:19,698 --> 00:03:22,034 おとなしく われわれに 同行したほうが 身のためだ。➡ 14 00:03:22,034 --> 00:03:23,702 連れて行け。 15 00:03:23,702 --> 00:03:25,370 (ひかる)待ってください。 待って! 16 00:03:25,370 --> 00:03:27,039 逃げも隠れもせん。 17 00:03:27,039 --> 00:03:30,042 ひかる。 俺が留守の間は お前が 大河原商会の社長だ。 18 00:03:30,042 --> 00:03:32,711 (検察官)来い! 大河原を守ってくれ。 19 00:03:32,711 --> 00:03:35,047 頼むぞ。 (ひかる)あなた。 20 00:03:35,047 --> 00:03:37,716 (静子)ひかる! どうしてくれるんだい!➡ 21 00:03:37,716 --> 00:03:41,386 あんたのせいだよ。 この疫病神! お義母さま。 22 00:03:41,386 --> 00:03:44,389 (静子)だいたいね 妻のあんたが 勇作を 大切にしないから➡ 23 00:03:44,389 --> 00:03:47,392 こんなことに なるんだよ! それとも なにかい? 24 00:03:47,392 --> 00:03:49,661 こうやって最初から 大河原をつぶすために➡ 25 00:03:49,661 --> 00:03:51,997 嫁にきたのかい!? そうだろ? そうなんだろ! 26 00:03:51,997 --> 00:03:53,665 やめてください! 27 00:03:53,665 --> 00:03:55,667 今は そんなことを 言い争ってる場合ではありません。 28 00:03:55,667 --> 00:03:58,337 分からないんですか? このままいけば➡ 29 00:03:58,337 --> 00:04:00,339 大河原商会は 破滅です。 30 00:04:00,339 --> 00:04:04,009 一刻も早く 保釈金を作り 勇作さんを保釈させ➡ 31 00:04:04,009 --> 00:04:07,679 大河原勇作は無実だと 証明しなければならないんです! 32 00:04:07,679 --> 00:04:10,682 大河原商会の 取り引き先や知人を回って➡ 33 00:04:10,682 --> 00:04:13,018 お金を貸してくれるよう 頼んでみます。 34 00:04:13,018 --> 00:04:17,356 こんなことになって 今さら誰が 金なんて 貸してくれるもんか。 35 00:04:17,356 --> 00:04:22,027 あきらめても何も始まりませんわ。 誠意をもって 接すれば➡ 36 00:04:22,027 --> 00:04:24,327 分かってくれる方は いるはずです。 37 00:04:26,031 --> 00:04:30,035 友子さん お兄さま。 家のことは お願いします。 38 00:04:30,035 --> 00:04:32,371 (友子)はい。 ひかる! 39 00:04:32,371 --> 00:04:35,707 わたしに…。 何か わたしに 出来ることはないかい? 40 00:04:35,707 --> 00:04:39,711 勇作を 保釈させるために 何かわたしに できることは…。 41 00:04:39,711 --> 00:04:44,049 お義母さま。 わたしだって 勇作 助けたいんだよ。 42 00:04:44,049 --> 00:04:47,052 では お義母さまは ウチの中にある➡ 43 00:04:47,052 --> 00:04:49,321 お金に換わりそうな物を 探してください。 44 00:04:49,321 --> 00:04:52,324 装飾品や掛け軸 わたしの着物なども➡ 45 00:04:52,324 --> 00:04:56,662 売っても かまいません。 分かった。 分かったよ。 46 00:04:56,662 --> 00:04:58,262 では 支度してまいります。 47 00:05:03,001 --> 00:05:08,006 ♬『Delight of my love』 48 00:05:08,006 --> 00:05:21,687 ♬~ 49 00:05:21,687 --> 00:05:31,697 ♬~ 50 00:05:31,697 --> 00:05:51,650 ♬~ 51 00:05:51,650 --> 00:06:11,670 ♬~ 52 00:06:11,670 --> 00:06:31,670 ♬~ 53 00:06:33,692 --> 00:06:35,694 (猛)そうか。 ついにやったか! 54 00:06:35,694 --> 00:06:39,364 (佐古田)はい。 今朝 大河原は 検察に 連行されたそうです。 55 00:06:39,364 --> 00:06:44,035 今 大河原の家では 保釈金を 作ろうと 躍起になってます。 56 00:06:44,035 --> 00:06:47,973 特に 奥さんは 取り引き先やら何やら⇒ 57 00:06:47,973 --> 00:06:49,975 金策で 走り回っているようで。 58 00:06:49,975 --> 00:06:52,644 (猛)ひかるさんが? はい。 59 00:06:52,644 --> 00:06:56,648 ですが 今のヤツに 金を融資する会社は ありません。 60 00:06:56,648 --> 00:06:59,948 まあ 大河原がつぶれるのは まちがいありません。 61 00:07:05,991 --> 00:07:10,996 佐古田。 すぐに金を用意してくれ。 はっ? 62 00:07:10,996 --> 00:07:13,331 大河原の保釈金を 用意するんだ。 63 00:07:13,331 --> 00:07:15,000 ちょ ちょっと待ってください! 64 00:07:15,000 --> 00:07:17,002 今ここで ヤツに保釈金を渡せば➡ 65 00:07:17,002 --> 00:07:19,004 これまでの苦労が 水の泡じゃないですか! 66 00:07:19,004 --> 00:07:23,675 いいか。 俺の目的は大河原商会を つぶすだけじゃない。 67 00:07:23,675 --> 00:07:28,680 ただ刑務所にぶち込んでも あいつが失うのは金と名誉だけだ。 68 00:07:28,680 --> 00:07:31,016 俺は あいつを刑務所から 引きずり出し➡ 69 00:07:31,016 --> 00:07:35,020 金も家族も 何もかも奪って あいつの人生を➡ 70 00:07:35,020 --> 00:07:37,689 ズタズタに 切り裂いてやるまでは 気が済まん! 71 00:07:37,689 --> 00:07:42,027 あいつが旦那さまにしたようにな。 社長…。 72 00:07:42,027 --> 00:07:46,631 分かったら 行け! はい! 73 00:07:46,631 --> 00:07:48,967 (絹)大河原が!? (文彦)まったく 驚きましたよ。➡ 74 00:07:48,967 --> 00:07:50,969 今朝 いきなり 検察が押しかけてきて➡ 75 00:07:50,969 --> 00:07:53,638 大河原のヤツを 連行していきましてね。 76 00:07:53,638 --> 00:07:55,307 ひかるは 「保釈金を作る」なんて言って➡ 77 00:07:55,307 --> 00:07:57,309 金策に飛び出して行きましたが➡ 78 00:07:57,309 --> 00:08:00,645 沈みそうな船に 荷物を 載せるようなバカはいません。 79 00:08:00,645 --> 00:08:03,315 まあ あまり期待はできないでしょう。➡ 80 00:08:03,315 --> 00:08:05,984 それにしても お母さまも人が悪い。➡ 81 00:08:05,984 --> 00:08:08,320 知り合いの編集者から 聞きましたよ。➡ 82 00:08:08,320 --> 00:08:11,656 あんな手紙を 検察に差し出したりして。➡ 83 00:08:11,656 --> 00:08:13,325 大河原のヤツが 追い詰められるのは⇒ 84 00:08:13,325 --> 00:08:14,993 分かってたはずですよ。⇒ 85 00:08:14,993 --> 00:08:17,993 まったく。 これからの 僕の生活も どうなることやら。 86 00:08:23,668 --> 00:08:26,004 いったい どうしたんです? お母さま。 87 00:08:26,004 --> 00:08:30,008 ないのです。 (文彦)ないって いったい何が? 88 00:08:30,008 --> 00:08:32,677 ここに入れておいたはずの 手紙がないのです! 89 00:08:32,677 --> 00:08:38,350 えっ? 文彦。 私は あの手紙➡ 90 00:08:38,350 --> 00:08:41,019 検察になど 渡したりしておりません。➡ 91 00:08:41,019 --> 00:08:43,688 先日 猛が あの手紙を⇒ 92 00:08:43,688 --> 00:08:46,291 渡してほしいと 言いに来ましたが➡ 93 00:08:46,291 --> 00:08:47,959 今のひかるを 追い詰めるようなことは➡ 94 00:08:47,959 --> 00:08:50,629 わたしには できないと きっぱりと断ったのです。 95 00:08:50,629 --> 00:08:52,297 何ですって? 96 00:08:52,297 --> 00:08:56,297 じゃあ 猛のヤツが ここから 手紙を盗み出して…! 97 00:08:58,637 --> 00:09:02,641 猛が…。 いったいどうして そんなことを。 98 00:09:02,641 --> 00:09:13,652 ♬~ 99 00:09:13,652 --> 00:09:23,662 ♬~ 100 00:09:23,662 --> 00:09:26,998 だいぶ お疲れのようですね。 (ひかる)猛。 101 00:09:26,998 --> 00:09:32,671 噂では 大河原の保釈金を作るため 走り回っていらっしゃるとか。 102 00:09:32,671 --> 00:09:38,009 だが 今の大河原に金を貸す 人間など そういないはずだ。 103 00:09:38,009 --> 00:09:40,011 お前が 大河原を 逮捕させたの? 104 00:09:40,011 --> 00:09:45,951 俺が? 違いますよ。 大河原が 逮捕された原因は➡ 105 00:09:45,951 --> 00:09:48,620 すべて あいつが引き起こしたこと。 106 00:09:48,620 --> 00:09:51,289 いわば 自分自身でまいた種だ。 107 00:09:51,289 --> 00:09:54,960 俺は ただ真実を 明るみに出しただけです。 108 00:09:54,960 --> 00:09:58,630 「手段は 選ばない」 この前 言ったとおりね。 109 00:09:58,630 --> 00:10:00,930 だが 俺もそこまで 鬼じゃない。 110 00:10:02,634 --> 00:10:07,305 実は あいつの保釈金を都合しても いいと思ってるんですよ。 111 00:10:07,305 --> 00:10:10,642 保釈金を? 112 00:10:10,642 --> 00:10:14,646 逮捕させたあげく 今度は 保釈金だなんて➡ 113 00:10:14,646 --> 00:10:16,314 いったい どういうつもり? 114 00:10:16,314 --> 00:10:18,650 そんな目で 見ないでください。 これでも 反省してるんですよ。 115 00:10:18,650 --> 00:10:20,950 いくら何でも やりすぎたと思いましてね。 116 00:10:23,655 --> 00:10:26,955 ひかるさんが 走り回ってる姿を 見るのは 俺もつらい。 117 00:10:28,660 --> 00:10:32,664 それに何より 今 ひかるさんの おなかの中には➡ 118 00:10:32,664 --> 00:10:35,664 大切なお子さんが いらっしゃるんじゃないんですか。 119 00:10:37,335 --> 00:10:39,004 知っていたの? 120 00:10:39,004 --> 00:10:41,704 そういう噂は すぐ耳に入ります。 121 00:10:44,609 --> 00:10:49,209 これは 俺からのお祝いだと思って どうか 受け取ってください。 122 00:10:51,616 --> 00:10:54,616 これだけあれば ご主人を 保釈させるには 十分なはずだ。 123 00:10:56,287 --> 00:10:58,623 お断りします。 124 00:10:58,623 --> 00:11:06,297 猛。 お前から お金を借りることを 大河原が 喜ぶとは思いません。 125 00:11:06,297 --> 00:11:12,971 それに わたしはもう二度と お前と会うわけにはいかないの。 126 00:11:12,971 --> 00:11:20,311 どういうことです? 秀子さんが ウチに来たわ。 127 00:11:20,311 --> 00:11:25,650 彼女 お前のことが 本当に好きよ。 128 00:11:25,650 --> 00:11:29,654 これ以上 彼女の気持ちを もてあそばないで。 129 00:11:29,654 --> 00:11:33,324 秀子さんを 幸せにしてあげて。 130 00:11:33,324 --> 00:11:35,994 ひかるさんは それでも かまわないんですか? 131 00:11:35,994 --> 00:11:42,667 ええ。 分かりました。 132 00:11:42,667 --> 00:11:46,271 あなたが 俺にはもう会わない。 この金も 必要ない。 133 00:11:46,271 --> 00:11:50,271 そういうことなら 俺はもう 何も言いません。 134 00:11:51,943 --> 00:11:56,643 大河原と心中するなり なんなりと なさればいい。 135 00:11:59,617 --> 00:12:01,217 ≪(ドアの閉まる音) 136 00:12:14,632 --> 00:12:18,636 (猛)ひかるさん…。 なぜ 分からないんだ。 137 00:12:18,636 --> 00:12:23,936 ≪(ドアの開く音) 佐古田。 金は必要なくなった。 138 00:12:25,643 --> 00:12:27,243 猛。 139 00:12:28,980 --> 00:12:32,984 奥さま。 いったい どうなさったんですか? 140 00:12:32,984 --> 00:12:34,986 こんなところまで いらしてくださらなくても➡ 141 00:12:34,986 --> 00:12:37,655 ご用があればお伺いしましたのに。 さっ どうぞ。 142 00:12:37,655 --> 00:12:44,329 汚いところですけど。 いったい どういうことです? 143 00:12:44,329 --> 00:12:45,997 何のことですか? 144 00:12:45,997 --> 00:12:51,002 私は お前にあの手紙を 渡した覚えは ありませんよ。 145 00:12:51,002 --> 00:12:54,302 お前は 私のところから あの手紙を盗んだんですね。 146 00:12:56,674 --> 00:13:02,347 なぜ そんなこと したんです? お前は 目的のためなら➡ 147 00:13:02,347 --> 00:13:04,682 私の信頼を裏切り 旦那さまを利用しても➡ 148 00:13:04,682 --> 00:13:06,351 かまわないと言うのですか? 149 00:13:06,351 --> 00:13:09,354 ちょっと待ってください。 もちろん 俺だって➡ 150 00:13:09,354 --> 00:13:13,024 奥さまを だましたことについては 申し訳ないと思ってます。 151 00:13:13,024 --> 00:13:17,362 でも あのときは こうするより しかたなかった。 152 00:13:17,362 --> 00:13:19,030 「しかたない」? 153 00:13:19,030 --> 00:13:21,699 あのとき 大崎さんからの 手紙がなければ➡ 154 00:13:21,699 --> 00:13:23,701 検察を動かすことはできなかった。 155 00:13:23,701 --> 00:13:27,038 でも 結果が出てみれば奥さまも 分かってくださったはずです。 156 00:13:27,038 --> 00:13:30,738 これで やっと 大河原を 倒すことができる。 157 00:13:33,711 --> 00:13:36,714 では ひかるは? 158 00:13:36,714 --> 00:13:40,051 お前は ひかるがどうなっても いいと言うのですか!? 159 00:13:40,051 --> 00:13:44,989 ひかるさんだって 分かってくださるはずです。 160 00:13:44,989 --> 00:13:48,660 今のひかるさんは 自分を ごまかしているだけだ。 161 00:13:48,660 --> 00:13:51,996 大河原の 妻としての立場や 子供のことに目を奪われ➡ 162 00:13:51,996 --> 00:13:55,333 本当の自分の気持ちを 押し殺してしまっている! 163 00:13:55,333 --> 00:13:57,001 もし これまでのひかるさんが➡ 164 00:13:57,001 --> 00:13:59,337 そんな自分を 認めなかったとしても➡ 165 00:13:59,337 --> 00:14:02,340 この大河原の汚職を知れば きっと分かる。 166 00:14:02,340 --> 00:14:05,040 俺は それを分からせるために やったんです。 167 00:14:10,014 --> 00:14:12,714 思い上がりも いいかげんになさい。 168 00:14:14,352 --> 00:14:17,752 お前は ひかるのことが 少しも分かっていない。 169 00:14:21,025 --> 00:14:27,365 覚えていますか? ひかるは…。 あの子は 皆のために…。 170 00:14:27,365 --> 00:14:31,369 小作や 三枝家のために 自分の気持ちを捨てて➡ 171 00:14:31,369 --> 00:14:33,371 大河原に 嫁いだ子です。 172 00:14:33,371 --> 00:14:38,042 自分のために 他人を陥れて 平気な人間ではありませんよ。 173 00:14:38,042 --> 00:14:40,712 お前は 変わりました。 174 00:14:40,712 --> 00:14:43,047 目的のためなら 人を人とも思わない➡ 175 00:14:43,047 --> 00:14:45,047 鬼に成り下がりました! 176 00:14:46,651 --> 00:14:48,651 お前には 失望しましたよ。 177 00:14:51,322 --> 00:14:53,722 奥さま。 178 00:14:55,326 --> 00:14:58,726 俺は 絶対にあきらめません。 179 00:15:09,674 --> 00:15:11,274 ただいま。 180 00:15:15,680 --> 00:15:17,348 お義母さま! 181 00:15:17,348 --> 00:15:20,351 いったい どうなさったんです!? 182 00:15:20,351 --> 00:15:23,688 ああ。 ひかるかい。 183 00:15:23,688 --> 00:15:29,694 大河原はね もうおしまいだよ。 えっ? 184 00:15:29,694 --> 00:15:32,697 取り立て屋が 来たんだよ。 185 00:15:32,697 --> 00:15:37,035 勇作が 逮捕されたって 噂を聞きつけたって。 186 00:15:37,035 --> 00:15:42,735 あいつら 大勢で 家の中まで ズカズカ上がり込んできて…。 187 00:15:44,375 --> 00:15:48,313 あたしも 必死で止めたけど 多勢に無勢で➡ 188 00:15:48,313 --> 00:15:51,713 何の意味もなかったよ。 189 00:15:53,318 --> 00:15:57,989 家じゅうの 金目の物 みんな持ってっちまった。 190 00:15:57,989 --> 00:15:59,689 何ですって!? 191 00:16:02,994 --> 00:16:07,294 ひかる。 あんたも もういいよ。 192 00:16:10,335 --> 00:16:16,007 あんたも そんな体で 必死に 走り回って…。 193 00:16:16,007 --> 00:16:20,678 勇作のために 十分やってくれた。 194 00:16:20,678 --> 00:16:29,687 だけど もう いいんだよ。 これ以上 走り回ったって➡ 195 00:16:29,687 --> 00:16:35,360 あんたにも 子供にも 毒になるだけだ。 196 00:16:35,360 --> 00:16:39,364 せめて あんたにだけは➡ 197 00:16:39,364 --> 00:16:42,367 元気な子供 産んでもらわなきゃね。 198 00:16:42,367 --> 00:16:46,637 そうでもしなきゃ あたしだって➡ 199 00:16:46,637 --> 00:16:49,974 これから どうやって 生きていけばいいんだか➡ 200 00:16:49,974 --> 00:16:53,974 分かりゃしない。 お義母さま。 201 00:16:57,982 --> 00:17:00,985 《あなた。 わたし どんなことをしても➡ 202 00:17:00,985 --> 00:17:04,989 大河原を 守ってみせます。 この子のために➡ 203 00:17:04,989 --> 00:17:06,689 どんなことをしても》 204 00:17:20,705 --> 00:17:25,005 ひかるさん。 お願いがあって 参りました。 205 00:17:26,711 --> 00:17:28,713 どうしたんですか? 206 00:17:28,713 --> 00:17:31,716 俺にはもう 会わないはずじゃ なかったんですか? 207 00:17:31,716 --> 00:17:35,720 先ほどは あんな失礼なこと してしまい➡ 208 00:17:35,720 --> 00:17:37,722 とても お願いできることではないと⇒ 209 00:17:37,722 --> 00:17:39,322 分かっているのですが…。 210 00:17:44,662 --> 00:17:51,335 お願いです。 お金を…。 主人の保釈金を 貸してください。 211 00:17:51,335 --> 00:17:53,337 ひかるさん…。 212 00:17:53,337 --> 00:17:57,341 貸していただけるまで わたしはここを 動きません。 213 00:17:57,341 --> 00:17:59,677 やめてください! 214 00:17:59,677 --> 00:18:02,680 ひかるさん。 ひかるさんは 大河原のために➡ 215 00:18:02,680 --> 00:18:05,683 こんなことまで なさるんですか! 216 00:18:05,683 --> 00:18:09,687 あの男は旦那さまを 死に 追い詰めた男です。 217 00:18:09,687 --> 00:18:12,023 そんな男のために ひかるさんが➡ 218 00:18:12,023 --> 00:18:14,025 この俺に 土下座まで なさるんですか! 219 00:18:14,025 --> 00:18:16,694 何と言われようと かまいません。 220 00:18:16,694 --> 00:18:20,698 わたしの体の中には 大河原の子供がいます。 221 00:18:20,698 --> 00:18:26,037 今 この子を守ってあげられるのは 母親である わたしだけです。 222 00:18:26,037 --> 00:18:29,707 この子のためにも わたしは 何としてでも➡ 223 00:18:29,707 --> 00:18:32,710 大河原を 守らなければなりません。 224 00:18:32,710 --> 00:18:36,310 お願いです。 どうか 力を貸してください! 225 00:18:40,384 --> 00:18:46,991 金は すぐ用意します。 だから 頭を上げてください。 226 00:18:46,991 --> 00:18:50,661 まだ 頭を上げるわけには いきません。 227 00:18:50,661 --> 00:18:52,961 もう一つ お願いがあります。 228 00:18:56,334 --> 00:18:59,670 あなたから お金を借りたことを➡ 229 00:18:59,670 --> 00:19:02,270 主人には 内密にしていただきたいんです。 230 00:19:04,675 --> 00:19:09,347 お願いしておきながら 失礼なことだとは分かっています。 231 00:19:09,347 --> 00:19:12,016 でも この真実を 主人が知ったら➡ 232 00:19:12,016 --> 00:19:15,353 この上ない 屈辱を感じるでしょう。 233 00:19:15,353 --> 00:19:18,689 わたしは どうしても このことを➡ 234 00:19:18,689 --> 00:19:20,689 主人に知られるわけには いかないんです。 235 00:19:30,034 --> 00:19:38,334 さあ ここに金があります。 持って帰ってください。 236 00:19:41,379 --> 00:19:44,315 すべて ひかるさんの言うとおりにします。 237 00:19:44,315 --> 00:19:47,652 だから もう こんなことは やめてください! 238 00:19:47,652 --> 00:19:52,252 猛。 早くその姿を 俺の前から 消してください。 239 00:19:55,660 --> 00:19:58,996 このお金は 必ずお返しします。 240 00:19:58,996 --> 00:20:02,296 本当に ありがとうございました。 241 00:20:11,342 --> 00:20:13,010 クソッ! 242 00:20:13,010 --> 00:20:14,679 (佐古田)社長…。 243 00:20:14,679 --> 00:20:24,021 ひかるさん どうして…。 どうして 大河原のために そこまで。 244 00:20:24,021 --> 00:20:29,360 俺は 大河原の保釈金を出し そのことを 大河原に伝えて➡ 245 00:20:29,360 --> 00:20:32,029 ヤツをあざ笑ってやる つもりだった。 246 00:20:32,029 --> 00:20:37,368 ヤツのプライドを 粉々にしてやるつもりだった。 247 00:20:37,368 --> 00:20:43,068 でも ひかるさんのあんな姿を見て 俺にどうしろっていうんだ? 248 00:20:44,642 --> 00:20:47,645 俺は ひかるさんを 傷つけることはできない。 249 00:20:47,645 --> 00:20:49,945 大河原を たたきのめすことも できない。 250 00:21:09,000 --> 00:21:12,003 (勇作)ここにも ずいぶんと 久しぶりに来たような気がする。 251 00:21:12,003 --> 00:21:14,672 (ひかる)嫌ですわ あなた。 252 00:21:14,672 --> 00:21:17,675 ひかる。 253 00:21:17,675 --> 00:21:20,011 たいへんだっただろう。 254 00:21:20,011 --> 00:21:26,017 そんな。 わたしは 妻として 当然のことを したまでです。 255 00:21:26,017 --> 00:21:31,355 いや。 俺には分かる。 警察に捕まった この俺に➡ 256 00:21:31,355 --> 00:21:35,359 そう簡単に 金を貸してくれるヤツはいない。 257 00:21:35,359 --> 00:21:40,364 いったい どうやって あんなに金を 工面した? 258 00:21:40,364 --> 00:21:43,968 三枝の知人に お願いして回ったんです。 259 00:21:43,968 --> 00:21:47,304 昔 お父さまに お世話になったからと言って➡ 260 00:21:47,304 --> 00:21:50,307 わたしたちを信じて 貸してくれる方が➡ 261 00:21:50,307 --> 00:21:52,977 何人か 見つかって。 そうか。 262 00:21:52,977 --> 00:21:56,313 また 三枝の名前に 助けられたわけだ…。 263 00:21:56,313 --> 00:22:00,317 いいえ。 これまでに あなたが築き上げた➡ 264 00:22:00,317 --> 00:22:03,320 大河原商会への 信頼のたまものですわ。 265 00:22:03,320 --> 00:22:06,657 いや。 こんな身重の体で 俺のために➡ 266 00:22:06,657 --> 00:22:10,257 かけずり回ってくれた すべては お前のおかげだ。 267 00:22:12,663 --> 00:22:16,333 ひかる ありがとう。 268 00:22:16,333 --> 00:22:18,669 本当に ありがとう。 269 00:22:18,669 --> 00:22:20,669 あなた。 270 00:22:22,673 --> 00:22:25,342 さあ おウチに帰りましょう。 271 00:22:25,342 --> 00:22:27,344 お義母さまも お待ちになってますわ。 272 00:22:27,344 --> 00:22:32,016 ああ。 だが商売は明日からでも 再開しなきゃならん。 273 00:22:32,016 --> 00:22:34,351 残った書類に 目を通してから帰る。 274 00:22:34,351 --> 00:22:39,051 お前は 先に帰って 休んでてくれ。 分かりました。 275 00:22:53,037 --> 00:22:57,041 ≪(ドアの開く音) (秀子) ずいぶん 麗しい夫婦愛ね。 276 00:22:57,041 --> 00:23:00,044 だけど そんなふうに思ってるのは 兄貴だけよ。 277 00:23:00,044 --> 00:23:02,046 お前 何しに来た? 278 00:23:02,046 --> 00:23:04,381 お前が来ると ロクなことがない。 帰れ! 279 00:23:04,381 --> 00:23:06,050 あら ごあいさつね。 280 00:23:06,050 --> 00:23:09,053 わたしは 兄貴に 本当のことを 教えにきてあげたの。 281 00:23:09,053 --> 00:23:10,721 「本当のこと」だ? 282 00:23:10,721 --> 00:23:14,391 お義姉さまは どうやって保釈金を 都合できたのかしら? 283 00:23:14,391 --> 00:23:16,727 三枝の名前を 使ったことは 聞いてる。 284 00:23:16,727 --> 00:23:19,063 まさか 兄貴 こんな 傾いた会社に➡ 285 00:23:19,063 --> 00:23:20,731 お金を貸してくれる人が いるなんて➡ 286 00:23:20,731 --> 00:23:24,068 本気で思ってるわけじゃ ないでしょうね? 287 00:23:24,068 --> 00:23:26,403 お義姉さまに 聞いてごらんなさいよ。 288 00:23:26,403 --> 00:23:30,741 一人でも その人の名前を 言えるかしら? 289 00:23:30,741 --> 00:23:33,744 兄貴の保釈金はね 猛が 出したのよ。 290 00:23:33,744 --> 00:23:35,412 何だと!? 291 00:23:35,412 --> 00:23:38,415 これが どういうことか 兄貴にだって 分かるでしょう? 292 00:23:38,415 --> 00:23:41,418 猛とお義姉さまはね 今でも愛し合っているのよ。 293 00:23:41,418 --> 00:23:45,356 だから猛は お義姉さまを 見殺しには できなかった。 294 00:23:45,356 --> 00:23:47,358 お義姉さまが 帰ってこなかった日の夜➡ 295 00:23:47,358 --> 00:23:49,693 猛も 帰ってこなかった。 黙れ! 296 00:23:49,693 --> 00:23:52,029 二人は今でも 兄貴に隠れて 会ってるのよ。 297 00:23:52,029 --> 00:23:54,031 おなかの子だって 誰の子か 分かるもんですか! 298 00:23:54,031 --> 00:23:56,033 黙らんか! 299 00:23:56,033 --> 00:23:59,036 何よ! 兄貴が お義姉さまを➡ 300 00:23:59,036 --> 00:24:01,038 しっかり つかまえておかないから➡ 301 00:24:01,038 --> 00:24:03,707 わたしだって いい迷惑なのよ。 302 00:24:03,707 --> 00:24:06,710 お義姉さまのこと ちゃんと つかまえておきなさいよ。 303 00:24:06,710 --> 00:24:08,712 兄貴が お義姉さまを フラフラさせるから➡ 304 00:24:08,712 --> 00:24:11,048 わたしと猛だって おかしくなるんじゃないの! 305 00:24:11,048 --> 00:24:13,717 出てけ! とっとと 出てけ! 306 00:24:13,717 --> 00:24:16,053 二度と来るんじゃない! 307 00:24:16,053 --> 00:24:20,353 わたしの言うこと 嘘だと思うなら お義姉さまに聞いてみることね! 308 00:24:22,059 --> 00:24:24,728 出てうせろ! 309 00:24:24,728 --> 00:24:30,734 ひかる。 何で嘘をついた。 ひかる! 310 00:24:30,734 --> 00:24:35,406 <大河原を守りたい。 そう願った ひかるの行動が➡ 311 00:24:35,406 --> 00:24:40,077 思いもよらぬところで 再び勇作の胸に➡ 312 00:24:40,077 --> 00:24:44,777 激しい嫉妬の炎を 燃え上がらせてしまったのです> 313 00:24:48,686 --> 00:24:51,686 その腹の子は 猛の子だろう! 314 00:24:54,358 --> 00:24:56,360 俺と一緒に逃げてください。 315 00:24:56,360 --> 00:25:01,699 何もかも 捨てて 誰も知らない場所へ 二人きりで! 316 00:25:01,699 --> 00:25:03,367 あなたが みんなを 不幸にしているの!➡ 317 00:25:03,367 --> 00:25:05,035 あなたが 皆 悪いのよ! 318 00:25:05,035 --> 00:25:09,373 なぜだ! なのに 一体 どうして あいつが忘れられないんだ!? 319 00:25:09,373 --> 00:25:12,773 ひかる! ひかる! ひかる!