1 00:00:08,009 --> 00:00:10,945 (富貴子) あら。 (美輪子) 富貴子。 2 00:00:11,012 --> 00:00:15,950 うちの ローズガーデンの薔薇よ。 私が 自分で 摘んできたの。 3 00:00:16,017 --> 00:00:17,952 (富貴子) まあ。 4 00:00:18,018 --> 00:00:21,021 (美輪子) こちらの サロンに 飾っていただきたくって。 5 00:00:23,023 --> 00:00:27,962 (富貴子) すごいわ。 何て 豪華な。 6 00:00:28,029 --> 00:00:30,965 どうしましょう。 こんなに たくさん。 7 00:00:31,031 --> 00:00:33,033 今 生けるわね。 8 00:00:33,033 --> 00:00:56,057 ♪~ 9 00:00:56,057 --> 00:01:01,061 (富貴子) 本当に 色とりどりね。 奇麗。 10 00:01:06,000 --> 00:01:11,005 (富貴子) どうかしら? こんな感じで。 (美輪子) いいんじゃない? 11 00:01:13,007 --> 00:01:16,944 (富貴子) ああ。 何とも言えない ほのかな香り。 12 00:01:17,011 --> 00:01:20,948 この部屋中が 薔薇の香りで いっぱいに なりそう。 13 00:01:21,015 --> 00:01:25,953 美輪ちゃん。 うれしいわ。 本当に ありがとう。 14 00:01:26,020 --> 00:01:30,958 (美輪子) 今 うちの ローズガーデンは 秋の薔薇の 真っ盛りなの。 15 00:01:31,025 --> 00:01:32,960 何種類もの つる薔薇。 16 00:01:33,027 --> 00:01:36,964 新しく開発した 新種の薔薇も いっぱい 咲き誇ってるし→ 17 00:01:37,031 --> 00:01:40,968 薔薇のアーチは 絢爛として ため息が 出るくらいだわ。 18 00:01:41,035 --> 00:01:43,971 ねえ。 見に来ない? 薔薇の花たちが→ 19 00:01:44,038 --> 00:01:45,973 富貴子に 会いたくて 待ってるのよ。 20 00:01:46,040 --> 00:01:48,976 ねえ。 来てよ。 私と 一緒に 来て。 21 00:01:49,043 --> 00:01:52,046 薔薇たちに 会ってやってよ。 22 00:01:54,048 --> 00:01:57,051 ねえ。 来てよ。 私と 一緒に 来て! 23 00:02:27,014 --> 00:02:28,949 {\an8}(富貴子) ああ。 やっぱり 来て よかった。 24 00:02:29,016 --> 00:02:32,953 {\an8}秋の薔薇って また 特別な風情が あるわね。 25 00:02:33,020 --> 00:02:36,957 {\an8}華やかなのに 少し 哀愁が漂って。 (美輪子) でしょう? 26 00:02:37,024 --> 00:02:41,962 {\an8}(富貴子) 一つ一つの 花の表情が 違ってるのね。 見飽きないわ。 27 00:02:42,029 --> 00:02:44,031 {\an8}(美輪子) ええ。 28 00:02:50,037 --> 00:02:51,972 {\an8}(萌子) 遠目から見ても 奇麗な子だわ。→ 29 00:02:52,039 --> 00:02:55,976 {\an8}スタイルも 抜群だし。 (眞澄) ええ。 30 00:02:56,043 --> 00:02:58,979 {\an8}(萌子) 美輪子と 連れ立って 歩いてると→ 31 00:02:59,046 --> 00:03:04,919 {\an8}いかにも 姉妹って感じじゃない? 何だか 優雅で 晴れやかで→ 32 00:03:04,985 --> 00:03:07,922 {\an8}古い 西洋の絵にでも 出てきそうな 2人ね。 33 00:03:07,988 --> 00:03:10,991 {\an8}(眞澄) ええ。 本当に。 34 00:03:12,993 --> 00:03:15,930 (富貴子) まあ。 青紫の薔薇だわ。 35 00:03:15,996 --> 00:03:20,935 (美輪子) この薔薇の名前 分かる? (富貴子) いいえ。 36 00:03:21,001 --> 00:03:23,938 (美輪子) マスミって いうのよ。 (富貴子) マスミ? 37 00:03:24,004 --> 00:03:27,942 (美輪子) うちのパパが 結婚したときに 新しく開発した 薔薇に→ 38 00:03:28,008 --> 00:03:31,946 母の名前を付けて 結婚記念に 贈ったの。 39 00:03:32,012 --> 00:03:35,950 (富貴子) まあ。 そう。 だから マスミ? 40 00:03:36,016 --> 00:03:39,954 (美輪子) うちの母の名前は 眞澄なの。 あなた 知ってた? 41 00:03:40,020 --> 00:03:41,956 (富貴子) いいえ。 42 00:03:42,022 --> 00:03:43,958 (美輪子) そろそろ カフェで 一休みしましょう。 43 00:03:44,024 --> 00:03:47,027 さあ。 おいしい ローズヒップティーでも 飲んで。 44 00:03:50,030 --> 00:03:51,966 (萌子) いい? 眞澄。→ 45 00:03:52,032 --> 00:03:53,968 あんた あんまり 感情に溺れちゃ 駄目よ。→ 46 00:03:54,034 --> 00:03:55,970 まだ はっきり 決まったわけじゃないんだから。→ 47 00:03:56,036 --> 00:03:58,973 こういうときは 冷静に 相手を 見極めなきゃ。 48 00:03:59,039 --> 00:04:00,975 (眞澄) 分かってるわよ。 49 00:04:01,041 --> 00:04:03,911 (萌子) まっ 私が 客観的な目で 見届けてやるわ。→ 50 00:04:03,978 --> 00:04:08,983 任しときなさい。 \(ドアの開く音) 51 00:04:10,985 --> 00:04:12,987 (美輪子) ねっ。 こっちへ 来て。 52 00:04:14,989 --> 00:04:16,991 (富貴子) 美輪ちゃん。 53 00:04:19,994 --> 00:04:24,999 (美輪子) お母さん。 富貴子よ。 これが 富貴子なのよ。 54 00:04:27,001 --> 00:04:30,938 今日は どうしても 富貴子を 母と 会わせたかったの。 55 00:04:31,005 --> 00:04:33,941 こちらが おばあちゃまよ。 56 00:04:34,008 --> 00:04:36,944 (萌子) よく いらしたわね。 富貴子さん。 57 00:04:37,011 --> 00:04:41,949 (富貴子) 初めまして。 どうか よろしく お願いします。 58 00:04:42,016 --> 00:04:44,952 (美輪子) 富貴子。 あなたは こっちへ 座って。 59 00:04:45,019 --> 00:04:52,026 (萌子) お座りなさいな。 どうぞ。 (富貴子) 失礼します。 60 00:04:52,026 --> 00:05:03,971 ♪~ 61 00:05:10,978 --> 00:05:14,915 (美輪子) 富貴子。 シュガーは? (富貴子) いいの。 62 00:05:14,982 --> 00:05:16,917 (美輪子) どうぞ。 63 00:05:16,984 --> 00:05:22,923 (萌子) 富貴子さん。 あなたの ご両親は? 64 00:05:22,990 --> 00:05:27,928 (富貴子) 親たちは 長く 鎌倉に 住んでいまして。 65 00:05:27,995 --> 00:05:31,932 (萌子) そう。 鎌倉に? 66 00:05:31,999 --> 00:05:34,935 (富貴子) でも 2人とも 死にましたので。 67 00:05:35,002 --> 00:05:39,940 (眞澄) えっ? 亡くなったの? (富貴子) はい。 68 00:05:40,007 --> 00:05:44,945 父は 私が アメリカへ行く前に 亡くなり→ 69 00:05:45,012 --> 00:05:47,948 ことしの春 4年ぶりに 帰国したのも→ 70 00:05:48,015 --> 00:05:51,952 母の訃報を 受けたからなんです。 (眞澄) そうだったの。 71 00:05:52,019 --> 00:05:58,959 >> その ご両親が 西山さんなの? (富貴子) えっ? いえ。 それは…。 72 00:05:59,026 --> 00:06:01,895 (萌子) でも あなたは 西山を 名乗ってるんでしょう? 73 00:06:01,962 --> 00:06:06,900 西山 富貴子じゃないの? (富貴子) すみません。 74 00:06:06,967 --> 00:06:10,904 私 美輪ちゃんに 西山って 言いましたけど それは…。 75 00:06:10,971 --> 00:06:15,909 (萌子) どうしてなの? 西山は 私たちの姓だし→ 76 00:06:15,976 --> 00:06:17,911 気に掛かって しかたがなかったのよ。→ 77 00:06:17,978 --> 00:06:19,913 どうして 西山なんて? 78 00:06:19,980 --> 00:06:22,916 (美輪子) おばあちゃま。 いいじゃないの。 どうして そんな→ 79 00:06:22,983 --> 00:06:24,918 根掘り葉掘り 聞くのよ? (萌子) あなたは 黙ってなさい。→ 80 00:06:24,985 --> 00:06:31,992 これは 重大なことなの。 ちゃんと 答えてもらいたいわ。 81 00:06:38,999 --> 00:06:45,939 (富貴子) じゃあ 正直に言いますけど。 私が 西山を 名乗ったのは→ 82 00:06:46,006 --> 00:06:48,942 逗子の 産婦人科の先生を お訪ねして→ 83 00:06:49,009 --> 00:06:51,945 私の出生の秘密を 伺ったときに→ 84 00:06:52,012 --> 00:06:58,952 実母の旧姓が 西山だって 知らされたからなんです。 85 00:06:59,019 --> 00:07:01,889 (眞澄) 逗子の 産婦人科医院で? 86 00:07:01,955 --> 00:07:04,892 (富貴子) 何だか とても 懐かしくて。 87 00:07:04,958 --> 00:07:08,896 西山って 名乗った方が しっくりする気がして。 88 00:07:08,962 --> 00:07:11,899 ふーん。 そうなの? 89 00:07:11,965 --> 00:07:16,904 (眞澄) じゃあ あなたの ご両親の姓は? 90 00:07:16,970 --> 00:07:22,910 (富貴子) 両親は 吉田って いいます。 91 00:07:22,976 --> 00:07:29,917 (萌子) 吉田? 鎌倉に ありそうな 姓ね。 92 00:07:29,983 --> 00:07:34,922 (眞澄) それで あなたが 訪ねていった 逗子の お医者さまの名前は? 93 00:07:34,988 --> 00:07:39,927 何て 産婦人科医院なのか 教えてちょうだい。 94 00:07:39,993 --> 00:07:45,933 (富貴子) 稲垣。 稲垣先生ですけど。 95 00:07:45,999 --> 00:07:49,937 稲垣。 やっぱり そうだわ。 96 00:07:50,003 --> 00:07:54,942 (眞澄) なぜ あなたは 稲垣産婦人科医院へ? 97 00:07:55,008 --> 00:07:59,947 (富貴子) 当時 母が 不妊症で 子供が できなかったそうです。 98 00:08:00,013 --> 00:08:04,952 それで 生まれたばかりの私を 養子縁組に。 99 00:08:05,018 --> 00:08:08,956 (眞澄) 養子縁組? (富貴子) ええ。 100 00:08:09,022 --> 00:08:12,960 ですから 戸籍上は 実の親子関係なんですけれど→ 101 00:08:13,026 --> 00:08:17,965 父が 死ぬ前に 実は養子だと 話してくれまして。 102 00:08:18,031 --> 00:08:23,971 (眞澄) それで…。 それで 稲垣産婦人科医院へ? 103 00:08:24,037 --> 00:08:25,973 (富貴子) そうなんです。 104 00:08:26,039 --> 00:08:28,976 すごいわねぇ。→ 105 00:08:29,042 --> 00:08:34,982 じゃあ そこで 西山 眞澄っていう 母親の名前を 捜し当てたのね?→ 106 00:08:35,048 --> 00:08:40,988 そして 横須賀の佐島にある 私の実家を 訪ねたってことね? 107 00:08:41,054 --> 00:08:44,992 (富貴子) ええ。 カルテの住所を 頼りに。 108 00:08:45,058 --> 00:08:48,996 (萌子) そして 私の親戚に→ 109 00:08:49,062 --> 00:08:53,000 自分は 眞澄の子供だって 言ったんでしょう?→ 110 00:08:53,066 --> 00:08:58,005 そう 言ったのは あなたなのね? 111 00:08:58,071 --> 00:09:01,942 (富貴子) ええ。 言いました。 112 00:09:02,009 --> 00:09:07,948 (萌子) やっぱり…。 やっぱり そうだったんだわ。 113 00:09:08,015 --> 00:09:11,952 (富貴子) どうしても 捜したかったんです。 114 00:09:12,019 --> 00:09:15,956 本当の お母さんと 会いたい気持ちを→ 115 00:09:16,023 --> 00:09:19,960 抑えられなかったので。 116 00:09:20,027 --> 00:09:22,963 (萌子) もう 間違いないわよ。 この子は あんたの子よ。→ 117 00:09:23,030 --> 00:09:25,966 あんたが 稲垣先生に 名前を付けてもらって→ 118 00:09:26,033 --> 00:09:28,969 養子に出した 富貴子なのよ。→ 119 00:09:29,036 --> 00:09:35,976 昭和57年 12月28日生まれで 誕生日も 同じなんだもん。 120 00:09:36,043 --> 00:09:40,981 あんたの子に 決まってるわよ。 ねえ。 抱いてやりなさいよ。 121 00:09:41,048 --> 00:09:45,052 眞澄。 しっかりと 抱いてやりなさいよ。 122 00:09:48,055 --> 00:10:00,000 (美輪子) じゃあ…。 じゃあ 富貴子は 私の 本当の お姉ちゃま? 123 00:10:00,067 --> 00:10:02,936 そうなのよ。 124 00:10:03,003 --> 00:10:07,941 お母さんはね パパと結婚する前に 富貴子を産んで 養子に…。 125 00:10:08,008 --> 00:10:10,944 養子縁組させていたの。→ 126 00:10:11,011 --> 00:10:13,947 その富貴子が やっと 帰ってきたんだもん。→ 127 00:10:14,014 --> 00:10:17,951 こんな奇跡って ありゃしないわ。 128 00:10:18,018 --> 00:10:19,953 (美輪子) だからなんだわ。 129 00:10:20,020 --> 00:10:24,958 何だか 富貴子が 他人のような気が しなかった。 130 00:10:25,025 --> 00:10:27,961 やっぱり…。 やっぱり 富貴子は。 131 00:10:28,028 --> 00:10:29,963 そうなのよ。 美輪子。 132 00:10:30,030 --> 00:10:35,035 血のつながった ホントの お姉さまなのよ。 133 00:10:37,037 --> 00:10:40,974 (富貴子) 美輪ちゃん。 ごめんなさい。 134 00:10:41,041 --> 00:10:43,977 あなたに 最初に会ったときから→ 135 00:10:44,044 --> 00:10:48,982 私には あなたが 妹だって 分かっていたの。 136 00:10:49,049 --> 00:10:53,987 そうよ。 分かっていたから あんなに 泣いてしまって。 137 00:10:54,054 --> 00:10:56,990 (美輪子) そうなのね。 138 00:10:57,057 --> 00:11:05,932 (富貴子) こんな妹が いるんだと思って うれしくて。 切なくて。 139 00:11:05,999 --> 00:11:14,007 (美輪子) 富貴子。 富貴子。 私の お姉ちゃま。 140 00:11:16,009 --> 00:11:23,016 (眞澄) そうなのね? 富貴子。 あなたは 富貴子なのね? 141 00:11:34,027 --> 00:11:37,030 (富貴子) お母さん…。 142 00:11:40,033 --> 00:11:45,972 (眞澄) ごめんなさいね。 苦労したのね。 143 00:11:46,039 --> 00:11:52,045 許して。 許してちょうだいね! 144 00:11:54,047 --> 00:12:00,987 (富貴子) いいんです。 いいんです。 こうして 会えたんですもの。 145 00:12:01,054 --> 00:12:03,924 (眞澄) 富貴子…。 146 00:12:03,990 --> 00:12:06,927 (萌子) まあ まあ。 こんな日が 来るなんて→ 147 00:12:06,993 --> 00:12:09,930 夢みたいじゃないの。→ 148 00:12:09,996 --> 00:12:14,935 お母さんはね 生まれて すぐに 手放した あなたのことを→ 149 00:12:15,001 --> 00:12:21,007 忘れたことなんか なかったのよ。 (富貴子) ええ。 ええ。 150 00:12:26,012 --> 00:12:32,953 (眞澄) 残念だけど あなたの お父さんは 交通事故で…。 151 00:12:33,019 --> 00:12:39,960 (富貴子) ええ。 そのことも 逗子の お医者さまから 聞きました。 152 00:12:40,026 --> 00:12:45,966 だからこそ 私には お母さんしか いないんだと思って→ 153 00:12:46,032 --> 00:12:48,969 必死に 捜したんです。 154 00:12:49,035 --> 00:12:54,040 (眞澄) 許してね。 許してちょうだいね。 155 00:12:56,042 --> 00:12:57,978 (萌子) これで ばらばらだった 家族が→ 156 00:12:58,044 --> 00:13:01,982 やっと 一つになれるんだわ。 157 00:13:07,988 --> 00:13:09,990 (美輪子) 富貴子。 158 00:13:11,992 --> 00:13:16,997 あなたに この 牡丹の ペンダントを あげるわ。 159 00:13:18,999 --> 00:13:24,938 ぼたんが 死ぬときまで 身に着けてた この ペンダント。 160 00:13:25,005 --> 00:13:30,010 ほら。 火事で 焼けたから 少し 汚れてるでしょう? 161 00:13:37,017 --> 00:13:41,955 (富貴子) いいの。 いいのよ。 そんな 大切なもの。 162 00:13:42,022 --> 00:13:47,961 (美輪子) これはね 絶対 あなたが 身に着けるべきものなの。 163 00:13:48,028 --> 00:13:51,965 だって ぼたんは あなた自身だもの。 164 00:13:52,032 --> 00:13:55,035 あなたは ぼたんの 生まれ変わりだもの。 165 00:14:08,982 --> 00:14:12,986 (美輪子) 私には これが あるから 大丈夫。 166 00:14:17,991 --> 00:14:21,995 (美輪子) ほら。 こうして。 167 00:14:25,999 --> 00:14:29,936 (美輪子) お母さん。 おばあちゃま。 168 00:14:30,003 --> 00:14:33,940 私たちは 牡丹と薔薇の 姉妹なの。 169 00:14:34,007 --> 00:14:39,946 ぼたんが 死んでも こうして 姉妹で いられるなんて→ 170 00:14:40,013 --> 00:14:43,950 何て 不思議な 巡り合わせなのかしら。 171 00:14:44,017 --> 00:14:47,020 (眞澄) そうね。 172 00:14:47,020 --> 00:15:48,014 ♪~ 173 00:15:48,014 --> 00:15:51,951 (崑一) そうか。 美輪子が 盛んに→ 174 00:15:52,018 --> 00:15:54,955 「ぼたんの 生まれ変わりだ」なんて 言ってた女が→ 175 00:15:55,021 --> 00:15:57,957 眞澄の産んだ子だったのか。 176 00:15:58,024 --> 00:16:02,896 (美輪子) そうなのよ。 パパ。 亡霊なんかじゃなかったの。 177 00:16:02,962 --> 00:16:04,898 富貴子の方じゃ 最初に 私に会ったときから→ 178 00:16:04,964 --> 00:16:08,902 私が 妹だってこと ちゃんと 分かってたのよ。 179 00:16:08,968 --> 00:16:10,904 だから あんなに泣いて。 180 00:16:10,970 --> 00:16:13,907 (萌子) 自分の 出生の秘密を 知りたくて 色々 調べたんですよ。 181 00:16:13,974 --> 00:16:17,911 (萌子) もう 何もかも 符合が ぴったり 合ってるんですもの。→ 182 00:16:17,977 --> 00:16:20,914 ホントに 泣けてしまって。 183 00:16:20,980 --> 00:16:25,919 (美輪子) やっぱり 富貴子って名前のとおり ぼたんだったのよ。 184 00:16:25,985 --> 00:16:30,924 (崑一) そうか。 同じ姉でも 今度は お母さんの血筋。 185 00:16:30,990 --> 00:16:36,930 同腹の姉妹か。 美輪子の直感 恐るべしだね。 186 00:16:36,996 --> 00:16:40,934 (美輪子) ねえ。 パパ。 富貴子を この家に 連れてきちゃ 駄目かしら? 187 00:16:41,000 --> 00:16:42,936 一緒に 住みたいの。 >> いや。 そりゃ→ 188 00:16:43,003 --> 00:16:46,940 姉妹ってことなら 駄目とは 言わないけど…。 189 00:16:47,006 --> 00:16:48,942 いや。 どうなんだろう? 190 00:16:49,008 --> 00:16:52,946 (眞澄) あっ。 でもね 私は もう少し 確証が欲しいのよ。 191 00:16:53,013 --> 00:16:55,949 胸に ずしんと 実感できるものが。 192 00:16:56,015 --> 00:16:57,951 まだ そんなこと 言ってんの? 193 00:16:58,017 --> 00:17:01,888 あんただって あんなに ぼろぼろ 泣いてたじゃないの。 194 00:17:01,955 --> 00:17:03,890 (眞澄) それは そうだけど…。 195 00:17:03,957 --> 00:17:06,893 (萌子) 母親のくせに 冷たいわねぇ。→ 196 00:17:06,960 --> 00:17:09,896 あの子の 言ってることに 嘘は ないわ。→ 197 00:17:09,963 --> 00:17:14,901 もう 今 思い出したって 涙が 出てしまう。 198 00:17:14,968 --> 00:17:18,905 (崑一) 不安なら DNA検査で 調べるって 方法もある。 199 00:17:18,972 --> 00:17:20,907 (眞澄) そうねぇ。 (美輪子) よしてよ! 200 00:17:20,974 --> 00:17:22,909 何て いやらしいことを 言うのよ。 201 00:17:22,976 --> 00:17:25,912 お母さんだって 今日 富貴子と会って→ 202 00:17:25,979 --> 00:17:27,914 直感的に 自分の娘だって 思ったんでしょう? 203 00:17:27,981 --> 00:17:30,917 ねえ? 違うの? (眞澄) でもね→ 204 00:17:30,984 --> 00:17:34,921 赤ちゃんのときに 別れたっきりなんだもの。 205 00:17:34,988 --> 00:17:37,924 いくら 辻褄が 合ってるからと いっても→ 206 00:17:37,991 --> 00:17:42,996 急に 私の子だって 言われても どうしたら いいのか…。 207 00:17:49,002 --> 00:17:51,938 (女性) あのポシェット 先生の? 208 00:17:52,005 --> 00:17:55,942 (富貴子) お隣の 革製品の お店で。 手作りよ。 209 00:17:56,009 --> 00:17:59,946 (女性) 手作り? すてきね。 (富貴子) よかったら 行ってごらんなさい。 210 00:18:00,013 --> 00:18:01,948 色々 変わった バッグなんかも あるから。 211 00:18:02,015 --> 00:18:04,017 (女性) ああ。 212 00:18:06,019 --> 00:18:08,955 (富貴子) どうぞ。 213 00:18:09,022 --> 00:18:12,959 まあ。 お父さん。 (峰靖) ごめんな。 214 00:18:13,026 --> 00:18:17,964 近くまで 来たもんだから ついでに 寄ってみた。 215 00:18:18,031 --> 00:18:22,035 後で…。 また 後でな。 216 00:18:24,037 --> 00:18:26,973 えっ? 先生の お父さん? 217 00:18:27,040 --> 00:18:30,043 (富貴子) あっ。 嫌ね。 218 00:18:31,978 --> 00:18:34,914 (峰靖) いやぁ。 いい店だ。 219 00:18:34,981 --> 00:18:39,919 (神崎) まあ どうぞ。 (峰靖) えっ? 昼間から? 220 00:18:39,986 --> 00:18:41,988 (神崎) まあ いいでしょう。 221 00:18:45,992 --> 00:18:47,927 (神崎) お父さんは 何ていうか…。→ 222 00:18:47,994 --> 00:18:50,930 どことなく 男の哀愁が ありますよ。 223 00:18:50,997 --> 00:18:54,934 (峰靖) うらびれた 哀愁? 年寄り からかうな。 224 00:18:55,001 --> 00:18:59,005 (神崎) すいません。 じゃあ。 (峰靖) ああ。 225 00:19:01,007 --> 00:19:02,942 (神崎) あっ。 富貴子さんの店には 行かれましたか? 226 00:19:03,009 --> 00:19:04,944 (峰靖) ああ。 客が 来ている。→ 227 00:19:05,011 --> 00:19:07,947 あんな店に 男が うろちょろしたら→ 228 00:19:08,014 --> 00:19:12,018 艶消しだな。 (神崎) そうですね。 229 00:19:15,021 --> 00:19:20,960 (峰靖) 何かな? 富貴子は 赤ん坊のときからの 養女だから→ 230 00:19:21,027 --> 00:19:22,962 そういう場合は 二の足 踏むかな? 231 00:19:23,029 --> 00:19:24,964 (神崎) えっ? 何のことです? 232 00:19:25,031 --> 00:19:29,969 実の親なら こういう親から 生まれた 娘なんだって→ 233 00:19:30,036 --> 00:19:31,905 納得いくだろうけど→ 234 00:19:31,971 --> 00:19:33,907 養父母じゃ 目安に ならないだろう? 235 00:19:33,973 --> 00:19:37,911 とんでもない。 育ての親の方が 大事ですよ。 236 00:19:37,977 --> 00:19:40,914 (峰靖) 飲んだ勢いで 言うわけじゃないけど…。→ 237 00:19:40,980 --> 00:19:43,917 実は ここだけの話なんだけど…。→ 238 00:19:43,983 --> 00:19:46,920 いやいや。 ホントに ここだけの話なんだけどね。→ 239 00:19:46,986 --> 00:19:50,924 富貴子の 実の親の素性も 分かってる。 240 00:19:50,990 --> 00:19:52,926 (神崎) はあ。 (峰靖) いや。 今 ここで→ 241 00:19:52,992 --> 00:19:54,928 どこの 誰って 言うわけには いかないけど→ 242 00:19:54,994 --> 00:19:59,933 素性は 決して 悪くないよ。 (神崎) そうですか。 243 00:19:59,999 --> 00:20:04,938 でも そういうことは 僕は どうでも いいんです。 244 00:20:05,004 --> 00:20:08,942 そういう 血縁関係なんて めんどくさいですよ。 245 00:20:09,008 --> 00:20:16,950 おお。 さすがだ。 さすが よく言ってくれた。 246 00:20:17,016 --> 00:20:20,954 (神崎) 残念ながら この店は 開店以来 ずっと 赤字なので。 247 00:20:21,020 --> 00:20:28,962 (峰靖) 赤字? 職人気質と 商売は 両立しないのかな? 248 00:20:29,028 --> 00:20:32,899 僕は 真面目に 富貴子さんのことを 考えてます。 249 00:20:32,966 --> 00:20:35,902 でも 何とか 店を 軌道に乗せてから…。 250 00:20:35,969 --> 00:20:40,974 ああ。 分かるよ。 分かる。 251 00:20:43,977 --> 00:20:47,914 (神崎) 富貴子さんの店は 寄らないんですか? 252 00:20:47,981 --> 00:20:49,916 (峰靖) やめといた方が いいだろう。→ 253 00:20:49,983 --> 00:20:52,986 ごちそうさん。 (神崎) 失礼します。 254 00:20:54,988 --> 00:21:10,003 ♪~ 255 00:21:10,003 --> 00:21:12,939 (峰靖) えっ? あれは…。 256 00:21:13,006 --> 00:21:14,941 (神崎) 彼女 最近 よく来るみたいですよ。 257 00:21:15,008 --> 00:21:17,944 客なのか? (神崎) 親しい間柄みたいで。 258 00:21:18,011 --> 00:21:23,950 まさか。 いや。 まさか…。 259 00:21:24,017 --> 00:21:28,955 (富貴子) 一緒に? 一緒に 住むって お宅に? 260 00:21:29,022 --> 00:21:31,891 (美輪子) そうよ。 小日向家の 家族になって→ 261 00:21:31,958 --> 00:21:33,893 一つ屋根の下で 暮らすのよ。 262 00:21:33,960 --> 00:21:37,897 私の部屋は 広いから 2人で使っても 大丈夫だし→ 263 00:21:37,964 --> 00:21:41,901 もし 別の部屋が いいんなら 他にも 空いた部屋が あるわ。 264 00:21:41,968 --> 00:21:44,904 ねっ? 引っ越してらっしゃいよ。 265 00:21:44,971 --> 00:21:46,906 (富貴子) だって そんなわけには…。 266 00:21:46,973 --> 00:21:50,910 あなたの パパだって 決して いい顔 なさらないわ。 267 00:21:50,977 --> 00:21:52,912 (美輪子) パパは そんな ケチな人じゃないの。 268 00:21:52,979 --> 00:21:56,916 自分の娘として おおらかに あなたを 受け入れてくれるわ。 269 00:21:56,983 --> 00:22:02,922 ねっ? 引っ越してきてよ。 姉妹で 仲良く 暮らしましょうよ。 270 00:22:02,989 --> 00:22:07,927 はい! 引っ越し祝い。 おめでとう! 271 00:22:07,994 --> 00:22:10,997 ねっ? お姉ちゃま。