1 00:00:06,139 --> 00:00:09,943 ニューヨークでは 毎年 12月に入ると➡ 2 00:00:09,943 --> 00:00:14,615 世界で最も有名なクリスマスツリーに 灯がともる。 3 00:00:14,615 --> 00:00:17,517 ツー ワン…。 4 00:00:17,517 --> 00:00:20,954 (拍手と歓声) 5 00:00:20,954 --> 00:00:26,660 80年前から続いてきた アメリカの国民的行事である。 6 00:00:28,295 --> 00:00:34,635 ツリーがそびえるのは 巨大ビル ロックフェラーセンタ-の中庭。 7 00:00:34,635 --> 00:00:38,505 ロックフェラーとは 石油事業で財を成した➡ 8 00:00:38,505 --> 00:00:41,208 企業家の一族である。 9 00:00:43,644 --> 00:00:49,983 ニューヨーク郊外にある 一族の邸宅の一つ。 10 00:00:49,983 --> 00:00:54,688 あるじは アメリカをつくった男といわれた… 11 00:00:57,324 --> 00:01:02,930 石油事業で築いた資産は 現在の価値で 22兆円。 12 00:01:02,930 --> 00:01:07,801 人類史上最大の富豪といわれる。 13 00:01:07,801 --> 00:01:13,573 この邸宅は改造され 現在 ロックフェラー家の映像を管理する➡ 14 00:01:13,573 --> 00:01:15,943 アーカイブとなっている。 15 00:01:15,943 --> 00:01:22,282 フィルムには 19世紀末に現れた 一人の企業家が➡ 16 00:01:22,282 --> 00:01:25,953 石油事業を起こし 世界最大の 富豪となるまでの物語が➡ 17 00:01:25,953 --> 00:01:28,655 刻まれている。 18 00:01:32,626 --> 00:01:38,498 これは 1930年代初めに撮影された ジョン・ロックフェラー。 19 00:01:38,498 --> 00:01:41,301 90歳を過ぎていた。 20 00:01:41,301 --> 00:01:45,305 100歳まで生きると公言していた。 21 00:01:48,175 --> 00:01:53,880 ロックフェラーは 誰よりも早く 新しいエネルギー源 石油に目をつけ➡ 22 00:01:53,880 --> 00:01:58,585 石炭で動いていた世界を 一変させた。 23 00:02:00,587 --> 00:02:06,893 ライバルをたたき潰し その冷酷さから 悪魔とも呼ばれた ロックフェラー。 24 00:02:08,929 --> 00:02:13,800 しかし プライベート映像で 子どもや孫に囲まれた表情は➡ 25 00:02:13,800 --> 00:02:17,938 どこにでもいる 好々爺である。 26 00:02:17,938 --> 00:02:23,810 そして この子どもたちもまた 莫大な富と名声を足掛かりに➡ 27 00:02:23,810 --> 00:02:26,813 政財界に進出する。 28 00:02:29,549 --> 00:02:33,954 ある者は 世界最大の慈善団体のリーダーに。 29 00:02:33,954 --> 00:02:37,958 ある者は アメリカ副大統領になった。 30 00:02:39,626 --> 00:02:42,963 また ある者は アーカンソー州知事や➡ 31 00:02:42,963 --> 00:02:46,266 世界屈指の銀行のトップに。 32 00:02:48,835 --> 00:02:51,972 この無邪気に遊ぶ 子どもたちが➡ 33 00:02:51,972 --> 00:02:57,277 数十年後 さまざまな分野に 君臨する事になる。 34 00:03:02,249 --> 00:03:06,920 第1次世界大戦終結後の1920年代。 35 00:03:06,920 --> 00:03:11,591 未曽有の好景気に沸いた アメリカ。 36 00:03:11,591 --> 00:03:16,263 その原動力となったのは ロックフェラーをはじめとする➡ 37 00:03:16,263 --> 00:03:20,600 巨大財閥 グレートファミリーだった。 38 00:03:20,600 --> 00:03:23,937 ファミリーは 新しいビジネスに乗り出し➡ 39 00:03:23,937 --> 00:03:28,942 新興国アメリカを 資本主義大国に押し上げた。 40 00:03:30,610 --> 00:03:36,483 マネーの力で 産業界を牛耳った モルガン家。 41 00:03:36,483 --> 00:03:39,286 死の商人から転身し➡ 42 00:03:39,286 --> 00:03:43,290 新製品を次々に生んだ デュポン家。 43 00:03:46,159 --> 00:03:52,833 発明王 エジソンが設立した ゼネラル・エレクトリック社。 44 00:03:52,833 --> 00:03:58,305 自動車王 フォードは 大量生産を確立させた。 45 00:03:58,305 --> 00:04:03,143 しかし 繁栄が天井知らずだった分だけ➡ 46 00:04:03,143 --> 00:04:07,114 奈落も底なしだった。 47 00:04:07,114 --> 00:04:10,250 1920年代 最後の年。 48 00:04:10,250 --> 00:04:13,587 アメリカを 大恐慌が襲う。 49 00:04:13,587 --> 00:04:17,457 それは 資本主義の 逃れられない宿命を➡ 50 00:04:17,457 --> 00:04:20,760 世界に思い知らせる事となった。 51 00:04:25,198 --> 00:04:30,137 私たちは なぜ 今 こんな世界に住んでいるのか。 52 00:04:30,137 --> 00:04:34,141 これから どこへ向かうのか。 53 00:04:43,583 --> 00:04:50,290 百年の時を 映像で追体験する 「新・映像の世紀」。 54 00:05:00,567 --> 00:05:08,241 2回目の今日は 狂乱の1920年代を 動かした グレートファミリーの野望。 55 00:05:08,241 --> 00:05:13,580 そこから 浮かび上がるのは 現在の世界を覆い尽くした➡ 56 00:05:13,580 --> 00:05:18,585 資本主義という モンスター誕生の物語である。 57 00:05:31,598 --> 00:05:40,607 これは 1919年 第1次世界大戦が 終わった 廃虚のヨーロッパ。 58 00:05:40,607 --> 00:05:45,946 連合国 イギリス フランスは 大戦には勝利したものの➡ 59 00:05:45,946 --> 00:05:51,618 国力を使い果たし 消耗しきっていた。 60 00:05:51,618 --> 00:05:59,292 一方 戦場にならなかったアメリカでは ヨーロッパから帰還した兵士たちの➡ 61 00:05:59,292 --> 00:06:02,295 凱旋パレードが続いていた。 62 00:06:03,897 --> 00:06:10,570 連合国を勝利に導いたアメリカは その圧倒的な経済力と工業力で➡ 63 00:06:10,570 --> 00:06:14,875 世界のリーダーに躍り出た。 64 00:06:17,444 --> 00:06:22,182 パリでは 敗戦国 ドイツの賠償などを 話し合う会議が➡ 65 00:06:22,182 --> 00:06:24,885 始まろうとしていた。 66 00:06:27,120 --> 00:06:33,827 アメリカ大統領 ウィルソンを 人々は 熱狂的に歓迎した。 67 00:06:35,795 --> 00:06:39,599 しかし 指導力を発揮したのは➡ 68 00:06:39,599 --> 00:06:44,271 アメリカの一介の銀行家 モルガンだった。 69 00:06:44,271 --> 00:06:46,940 大統領の方針に反し➡ 70 00:06:46,940 --> 00:06:52,612 ドイツに重い賠償金を課すよう 会議を動かした。 71 00:06:52,612 --> 00:06:56,283 モルガンにとって 何より重要だったのは➡ 72 00:06:56,283 --> 00:07:01,554 連合国に貸し付けた 戦費の回収だった。 73 00:07:01,554 --> 00:07:05,425 大統領をしのぐ発言力を持つ モルガンは➡ 74 00:07:05,425 --> 00:07:09,729 ウォール街の帝王と呼ばれた。 75 00:07:16,569 --> 00:07:21,441 モルガンが オフィスを構える ウォール街。 76 00:07:21,441 --> 00:07:27,447 一般の顧客は相手にせず 看板さえ ない。 77 00:07:29,582 --> 00:07:34,921 アメリカに 中央銀行の制度がなかった 1913年まで➡ 78 00:07:34,921 --> 00:07:38,591 その役割を担っていた。 79 00:07:38,591 --> 00:07:43,930 アメリカを陰で動かす男を メディアは 追いかけ回したが➡ 80 00:07:43,930 --> 00:07:47,934 モルガンは カメラ嫌いだった。 81 00:07:52,605 --> 00:07:56,409 神秘のベールに包まれていたモルガンが➡ 82 00:07:56,409 --> 00:08:00,280 世間の目にさらされた事件がある。 83 00:08:00,280 --> 00:08:05,118 タイタニック号の沈没である。 84 00:08:05,118 --> 00:08:09,889 これは1912年4月。 85 00:08:09,889 --> 00:08:15,762 完成間際のタイタニック号を撮影した映像。 86 00:08:15,762 --> 00:08:21,234 4月10日 ヨーロッパの富豪などを乗せ➡ 87 00:08:21,234 --> 00:08:27,574 イギリスからニューヨークに向けて出航した。 88 00:08:27,574 --> 00:08:32,579 そして その4日後。 89 00:08:34,447 --> 00:08:40,153 タイタニック号は 大西洋で 氷山と衝突した。 90 00:08:40,153 --> 00:08:44,457 1,500人以上が犠牲となった。 91 00:08:46,259 --> 00:08:51,931 船の運航会社のオーナーは モルガン一族だった。 92 00:08:51,931 --> 00:08:58,271 救命ボートの不足 金持ちの救助を優先した疑い。 93 00:08:58,271 --> 00:09:01,274 関係者が詰めかけた。 94 00:09:02,876 --> 00:09:08,748 巨額の保険金を掛けていた事も 人々の怒りを買った。 95 00:09:08,748 --> 00:09:14,220 しかし モルガンは動じなかった。 96 00:09:14,220 --> 00:09:20,560 モルガンは アメリカ経済の陰の支配者だった。 97 00:09:20,560 --> 00:09:26,900 あらゆる企業が モルガンの投資で巨大化した。 98 00:09:26,900 --> 00:09:31,204 大陸横断鉄道などの鉄道会社。 99 00:09:32,772 --> 00:09:37,911 発明王 エジソンが作った 家電メーカー。 100 00:09:37,911 --> 00:09:41,781 ベルが作った 通信会社。 101 00:09:41,781 --> 00:09:47,921 そして 高級車ブームを起こした GM。 102 00:09:47,921 --> 00:09:53,793 アメリカの基盤を作った企業は 皆 モルガンの顧客だった。 103 00:09:53,793 --> 00:09:58,097 盾つく者など いなかった。 104 00:10:31,297 --> 00:10:35,635 空前の好景気に沸く アメリカを目指して➡ 105 00:10:35,635 --> 00:10:40,306 世界中から マネーと人が流れ込んでいた。 106 00:10:40,306 --> 00:10:45,178 これは 当時のマンハッタン 五番街の映像。 107 00:10:45,178 --> 00:10:47,647 グレートファミリーが豪邸を構え➡ 108 00:10:47,647 --> 00:10:50,750 高級ブランドが軒を並べた。 109 00:10:54,320 --> 00:10:59,192 視覚と聴覚に障害をもつ 社会運動家のヘレン・ケラーが➡ 110 00:10:59,192 --> 00:11:02,896 当時の五番街を訪れている。 111 00:11:37,630 --> 00:11:43,303 摩天楼の建設競争も始まっていた。 112 00:11:43,303 --> 00:11:48,975 地上319メートル 世界一高いビルの建設を始めた➡ 113 00:11:48,975 --> 00:11:52,312 自動車メーカーのクライスラー。 114 00:11:52,312 --> 00:11:56,649 すると 業界トップ GM自動車の陣営は➡ 115 00:11:56,649 --> 00:12:00,620 エンパイア・ステート・ビルで応戦する。 116 00:12:00,620 --> 00:12:05,358 屋上に 高さ60メートルの巨大なポールを 取り付け➡ 117 00:12:05,358 --> 00:12:08,161 大きく上回った。 118 00:12:09,929 --> 00:12:14,267 アメリカ最大の成長産業は 自動車。 119 00:12:14,267 --> 00:12:19,272 その勢いが そのまま 空に持ち込まれていた。 120 00:12:21,941 --> 00:12:28,114 アメリカの自動車は 技術革新によって 10年で価格が⅓に下がり➡ 121 00:12:28,114 --> 00:12:30,950 大衆の乗り物となっていた。 122 00:12:30,950 --> 00:12:34,654 登録台数は 8倍に増加した。 123 00:12:36,289 --> 00:12:43,162 アメリカ中に道路が整備され 道沿いに ガソリンスタンドが現れた。 124 00:12:43,162 --> 00:12:53,640 ♬~ 125 00:12:53,640 --> 00:13:00,246 この急速な自動車の普及は 一人の富豪を生んだ。 126 00:13:00,246 --> 00:13:04,117 石油王 ジョン・ロックフェラーである。 127 00:13:04,117 --> 00:13:09,255 1924年。 全米で初めて発表された 長者番付では➡ 128 00:13:09,255 --> 00:13:14,961 フォード モルガンを抑え 断トツの1位だった。 129 00:13:16,596 --> 00:13:23,903 当時のメディアにとって ロックフェラーは 大統領以上のスーパースターだった。 130 00:13:34,781 --> 00:13:41,788 庶民は 世界一の金持ちの 一挙手一投足を見たがった。 131 00:13:43,423 --> 00:13:49,929 ロックフェラーは 出会った人に コインを渡すのが習慣だった。 132 00:13:51,964 --> 00:13:58,671 この映像は 初めて飛行機に乗る というロックフェラーを追いかけたもの。 133 00:14:30,803 --> 00:14:35,641 五大湖近くの田舎町で 石油が大量に発見されたのは➡ 134 00:14:35,641 --> 00:14:37,944 19世紀半ば。 135 00:14:37,944 --> 00:14:42,648 これは その油田を 後に撮影した映像である。 136 00:14:44,817 --> 00:14:49,956 地下から湧く 燃える水の存在は 古くから知られていたが➡ 137 00:14:49,956 --> 00:14:53,960 アメリカで大規模に見つかったのは 初めてだった。 138 00:14:55,628 --> 00:15:00,600 油田の周辺には 一獲千金を夢みて 男たちが集まり➡ 139 00:15:00,600 --> 00:15:04,303 手当たりしだいに 地面を掘り起こした。 140 00:15:30,096 --> 00:15:34,967 後ろに見える煙は 石油が原因の大火事。 141 00:15:34,967 --> 00:15:37,603 事故が頻発していた。 142 00:15:37,603 --> 00:15:39,539 しかも 大金を投じても➡ 143 00:15:39,539 --> 00:15:42,475 必ずしも 石油が見つかる訳ではない。 144 00:15:42,475 --> 00:15:48,781 石油ビジネスは まともな人間の やる事ではないと考えられていた。 145 00:15:50,616 --> 00:15:57,290 しかし ロックフェラーの考えは違った。 146 00:15:57,290 --> 00:16:00,893 石油の採掘そのものには 手を出さず➡ 147 00:16:00,893 --> 00:16:04,564 人が採掘した石油を買い集め 精製し➡ 148 00:16:04,564 --> 00:16:08,901 販売するビジネスを始めたのだ。 149 00:16:08,901 --> 00:16:11,571 優秀な科学者を雇い➡ 150 00:16:11,571 --> 00:16:17,443 どんな不純物を含んだ原油でも 精製できる技術を開発。 151 00:16:17,443 --> 00:16:22,915 自社製品こそが世界標準と銘打ち 設立した会社を➡ 152 00:16:22,915 --> 00:16:27,086 スタンダード石油と名付けた。 153 00:16:27,086 --> 00:16:32,592 スタンダード石油は 全米の石油産業の90%を支配➡ 154 00:16:32,592 --> 00:16:36,295 石油の富を独占した。 155 00:16:43,236 --> 00:16:48,941 しかし 無敵のロックフェラーを脅かす 出来事が起こった。 156 00:16:48,941 --> 00:16:54,614 景気が拡大する中 持てる者と 持たざる者の格差が広がっていた。 157 00:16:54,614 --> 00:17:02,922 ヨーロッパでの労働運動の影響も加わり アメリカ各地で デモが頻発していた。 158 00:17:05,224 --> 00:17:09,095 ロックフェラー家所有の コロラドの炭鉱会社では➡ 159 00:17:09,095 --> 00:17:13,399 9,000人の労働者が ストライキを起こした。 160 00:17:15,234 --> 00:17:18,905 会社は 鎮圧部隊まで動員。 161 00:17:18,905 --> 00:17:23,209 労働者や その家族 30人以上が亡くなった。 162 00:17:24,777 --> 00:17:28,915 この事件で ロックフェラーを激しく非難したのが➡ 163 00:17:28,915 --> 00:17:33,252 社会運動家 あのヘレン・ケラーである。 164 00:17:33,252 --> 00:17:38,124 これは 自動車王 フォードと会った時の映像。 165 00:17:38,124 --> 00:17:41,394 顔を触り 言葉を読み取る。 166 00:17:41,394 --> 00:17:43,462 企業家に面会を取り付け➡ 167 00:17:43,462 --> 00:17:47,466 労働者の待遇改善を訴えていた。 168 00:18:07,887 --> 00:18:14,226 しかし ロックフェラーは 意に介さなかった。 169 00:18:14,226 --> 00:18:21,100 自動車のみならず 戦場では 飛行機や戦車が登場していた。 170 00:18:21,100 --> 00:18:23,569 もはや 世界は➡ 171 00:18:23,569 --> 00:18:28,874 ロックフェラーの石油なしには 動かなくなっていた。 172 00:19:09,882 --> 00:19:18,557 アメリカの振りまく富のにおいは 世界中の人々も引き寄せていった。 173 00:19:18,557 --> 00:19:21,894 これは アメリカの玄関口➡ 174 00:19:21,894 --> 00:19:27,233 ニューヨーク・エリス島に到着した 移民たちの映像。 175 00:19:27,233 --> 00:19:31,070 1920年からの10年間で➡ 176 00:19:31,070 --> 00:19:35,741 400万人を超える人々が 押し寄せた。 177 00:19:35,741 --> 00:19:38,778 最も多かったのが イタリア移民。 178 00:19:38,778 --> 00:19:44,083 そして ヨーロッパからやって来た ユダヤ人だった。 179 00:19:46,452 --> 00:19:54,460 ロシア周辺には 世界で最も多い 700万のユダヤ人が暮らしていた。 180 00:19:56,128 --> 00:19:59,765 革命の混乱の時期➡ 181 00:19:59,765 --> 00:20:04,570 ユダヤ人の大量虐殺が起こっていた。 182 00:20:06,405 --> 00:20:10,709 犠牲者は 10万人を超えた。 183 00:20:12,278 --> 00:20:19,952 迫害から逃れた人々が アメリカに新天地を求めた。 184 00:20:19,952 --> 00:20:26,625 ユダヤ人移民の中に 後に世界的な 化粧品会社を興す事になる➡ 185 00:20:26,625 --> 00:20:29,962 マックス・ファクターもいた。 186 00:20:29,962 --> 00:20:33,833 ロシアで 貴族お抱えの化粧師を していたが➡ 187 00:20:33,833 --> 00:20:36,435 妻子と共に 決死の覚悟で➡ 188 00:20:36,435 --> 00:20:39,638 アメリカに向かった。 189 00:21:03,529 --> 00:21:08,467 ロシアにあった 世界最大のユダヤ人コミュニティーが➡ 190 00:21:08,467 --> 00:21:12,104 今度は ニューヨークに移った。 191 00:21:12,104 --> 00:21:16,942 ユダヤ人のパワーは グレートファミリーと共に➡ 192 00:21:16,942 --> 00:21:22,281 アメリカのもう一つの強さを 生む事になる。 193 00:21:22,281 --> 00:21:26,619 隙間産業をねらう ユダヤ人が目をつけたのが➡ 194 00:21:26,619 --> 00:21:30,489 誕生間もない映画だった。 195 00:21:30,489 --> 00:21:34,493 当初の映画は ニュースが中心。 196 00:21:34,493 --> 00:21:39,298 ユダヤ人は 客を呼べる エンターテインメントを作ろうと➡ 197 00:21:39,298 --> 00:21:43,636 新たな映画会社を設立した。 198 00:21:43,636 --> 00:21:50,309 そこに 一人の人物が立ちはだかる。 199 00:21:50,309 --> 00:21:53,312 発明王… 200 00:21:54,980 --> 00:22:00,786 映画カメラを発明し 撮影 上映の 特許を独占していたエジソンは➡ 201 00:22:00,786 --> 00:22:07,259 あらゆる映画制作に対して 特許料を要求した。 202 00:22:07,259 --> 00:22:13,966 支払いを逃れようとする者を 次々と告訴した。 203 00:22:15,768 --> 00:22:19,271 ユダヤ人たちは スタジオを捨て➡ 204 00:22:19,271 --> 00:22:24,777 19世紀の開拓民さながらに 西部を目指した。 205 00:22:24,777 --> 00:22:30,282 エジソンの監視の目から 逃れるためだった。 206 00:22:30,282 --> 00:22:35,955 そうして誕生したのが 映画の都 ハリウッドである。 207 00:22:35,955 --> 00:22:41,827 パラマウント ワーナー・ブラザース 20世紀フォックス…。 208 00:22:41,827 --> 00:22:48,133 ビッグ5といわれた大会社は 全て ユダヤ人が創業者だった。 209 00:22:49,969 --> 00:22:54,640 ハリウッドには あのマックス・ファクターも参加。 210 00:22:54,640 --> 00:22:57,142 女優のあら隠しのために➡ 211 00:22:57,142 --> 00:23:01,113 メークアップ術を開発した。 212 00:23:01,113 --> 00:23:09,421 マスカラ リップブラシなどの化粧用具が 瞬く間に 一般女性へと広まった。 213 00:23:11,790 --> 00:23:15,928 俳優を志すユダヤ人も多く➡ 214 00:23:15,928 --> 00:23:20,633 名だたるスターが 次々と生まれた。 215 00:23:54,633 --> 00:23:57,970 ユダヤ人が切り開いた映画産業は➡ 216 00:23:57,970 --> 00:24:04,677 アメリカが世界に誇る 一大産業へと成長していった。 217 00:24:10,249 --> 00:24:15,120 しかし 自らの才覚で のし上がろうとする者は➡ 218 00:24:15,120 --> 00:24:17,756 あくまで少数派。 219 00:24:17,756 --> 00:24:23,262 移民の多くは 巨大な工場へ職を求めた。 220 00:24:23,262 --> 00:24:30,602 これは デトロイト郊外の フォードの工場へ向かう人々。 221 00:24:30,602 --> 00:24:35,941 フォードの工場には 相場の2倍という給料に引かれ➡ 222 00:24:35,941 --> 00:24:40,946 年に 5,000人を超える移民が 押し寄せた。 223 00:24:45,951 --> 00:24:50,622 どの企業も 言葉も文化も異なる移民を➡ 224 00:24:50,622 --> 00:24:56,328 アメリカ人労働者に育てる事に 苦労していた。 225 00:24:58,297 --> 00:25:03,569 この映像は フォード社が 工場の中に作った学校で➡ 226 00:25:03,569 --> 00:25:08,273 一から英語の基礎を 教え込んでいる様子。 227 00:25:13,579 --> 00:25:20,886 移民労働者に翻弄される ある工場の日誌が残されている。 228 00:25:35,834 --> 00:25:41,607 1920年に 禁酒法が施行された。 229 00:25:41,607 --> 00:25:43,942 禁酒法を強く求めたのは➡ 230 00:25:43,942 --> 00:25:47,813 フォードをはじめとする 経営者たちだった。 231 00:25:47,813 --> 00:25:54,286 飲酒によって 仕事の能率が落ちていると訴えた。 232 00:25:54,286 --> 00:25:58,791 フォードと親交のあつかった 発明王 エジソンも➡ 233 00:25:58,791 --> 00:26:02,227 禁酒法制定に積極的だった。 234 00:26:02,227 --> 00:26:07,232 法律を支援する映画まで 制作している。 235 00:26:08,901 --> 00:26:17,910 禁酒法推進派の女性運動家たちが 違法な酒場を襲う映画である。 236 00:26:46,605 --> 00:26:52,478 そのころ 日本は 未曽有の災害に襲われていた。 237 00:26:52,478 --> 00:26:58,784 これは 1923年9月。 関東大震災直後の映像。 238 00:26:58,784 --> 00:27:06,592 戒厳令の中 アメリカ人カメラマンが ひそかに撮影した映像である。 239 00:27:06,592 --> 00:27:13,232 アメリカ政府は アジアに駐留していた 戦艦など 17隻を日本に派遣。 240 00:27:13,232 --> 00:27:17,236 大規模な災害援助を行った。 241 00:27:18,904 --> 00:27:24,243 ウォール街の帝王 モルガンも 手を差し伸べた。 242 00:27:24,243 --> 00:27:28,914 日本政府が発行した復興公債 1億5,000万ドル➡ 243 00:27:28,914 --> 00:27:33,919 現在の価値で実に 20億ドルを引き受けた。 244 00:27:35,687 --> 00:27:40,092 日本政府が その莫大な債務を 償還し終えるのは➡ 245 00:27:40,092 --> 00:27:45,297 40年後の高度成長期の事である。 246 00:27:49,601 --> 00:27:54,940 グレートファミリーは この時期 アメリカ国内だけでは満足せず➡ 247 00:27:54,940 --> 00:27:59,611 世界中に市場と資源を 求め始めていた。 248 00:27:59,611 --> 00:28:03,882 石油王 ジョン・ロックフェラーは 70歳を過ぎ➡ 249 00:28:03,882 --> 00:28:09,188 当主の座を 息子のロックフェラー ジュニアに譲っていた。 250 00:28:11,757 --> 00:28:18,063 ジュニアは 一族が目指してきた理想を 受け継いだ。 251 00:28:21,733 --> 00:28:24,636 自由貿易を広げる事こそが➡ 252 00:28:24,636 --> 00:28:28,140 世界に平和をもたらす という考えだった。 253 00:28:29,908 --> 00:28:35,581 有り余る富で設立した慈善団体 ロックフェラー財団の活動が➡ 254 00:28:35,581 --> 00:28:38,283 資本主義伝道の手段となった。 255 00:28:39,918 --> 00:28:44,790 財団が力を入れたのは 途上国の生活水準の向上。 256 00:28:44,790 --> 00:28:47,392 ジュニアは 日本が統治していた➡ 257 00:28:47,392 --> 00:28:49,595 朝鮮半島を訪れた。 258 00:28:51,263 --> 00:28:54,600 朝鮮総督 斎藤 実と会見し➡ 259 00:28:54,600 --> 00:28:59,304 日本の医療水準を 上げる策を話し合った。 260 00:29:03,208 --> 00:29:06,545 北京では 財団が設立した➡ 261 00:29:06,545 --> 00:29:09,214 病院の落成式に出席。 262 00:29:09,214 --> 00:29:13,218 中国で最先端医療を誇る 病院だった。 263 00:29:18,223 --> 00:29:23,095 アフリカでは 黄熱病 マラリアなどの 伝染病の撲滅や➡ 264 00:29:23,095 --> 00:29:27,399 公衆衛生の改善に取り組んだ。 265 00:29:29,568 --> 00:29:33,905 労働環境を整え 生産性を上げる。 266 00:29:33,905 --> 00:29:38,243 現地の所得を向上させ 市場を広げる。 267 00:29:38,243 --> 00:29:43,949 世界に資本主義を浸透させる 遠大な計画だった。 268 00:29:48,587 --> 00:29:53,458 これは ナイジェリアで 労働者に給料を支払っている様子。 269 00:29:53,458 --> 00:29:59,464 研究チームは 財団内部向けの文書で その成果を こう報告している。 270 00:30:25,490 --> 00:30:29,628 大規模な慈善活動で 一家のイメージアップを図りながら➡ 271 00:30:29,628 --> 00:30:31,963 資本主義を広める。 272 00:30:31,963 --> 00:30:34,866 ロックフェラー家2代目 ジュニアは➡ 273 00:30:34,866 --> 00:30:38,870 世界一 金を使うのが うまい男と 呼ばれた。 274 00:30:50,315 --> 00:30:52,984 1920年代。 275 00:30:52,984 --> 00:30:56,855 アメリカの国民所得は 30%以上増え➡ 276 00:30:56,855 --> 00:31:03,562 史上初めて 生活必需品以外の ものを買える社会が到来した。 277 00:31:06,932 --> 00:31:10,802 絹の肌触りをアピールした レーヨン。 278 00:31:10,802 --> 00:31:17,509 安価で大量生産できる人工繊維が 女性の装いを華やかにした。 279 00:31:19,277 --> 00:31:23,982 セロファンは包み紙を進化させた。 280 00:31:26,151 --> 00:31:30,889 店員から渡されていた商品を 自由に選べるようになり➡ 281 00:31:30,889 --> 00:31:34,192 スーパーマーケットが広がった。 282 00:31:35,827 --> 00:31:42,134 これらを大量生産したのは グレートファミリーの一つ デュポン。 283 00:31:44,970 --> 00:31:50,675 19世紀から火薬メーカーとして 君臨してきた企業である。 284 00:31:52,310 --> 00:31:59,184 これは キューバの別荘で バカンスを過ごすデュポン家のホームムービー。 285 00:31:59,184 --> 00:32:04,256 火薬の原料 ニトロセルロースを使って 開発したばかりの➡ 286 00:32:04,256 --> 00:32:08,927 カラーフィルムで撮影された。 287 00:32:08,927 --> 00:32:16,601 デュポンは 第1次世界大戦では 連合国に火薬の40%を供給。 288 00:32:16,601 --> 00:32:19,905 死の商人とも呼ばれた。 289 00:32:23,475 --> 00:32:28,947 デュポンは 火薬の原料から 合成ゴムやプラスチックなど➡ 290 00:32:28,947 --> 00:32:32,250 さまざまな素材を開発した。 291 00:32:34,286 --> 00:32:39,624 中でも爆発的に売れたのが… 292 00:32:39,624 --> 00:32:44,629 デュポンは 火薬メーカー以上の利益を上げた。 293 00:32:46,965 --> 00:32:53,972 新製品が発売される度 人々は 欲望を かきたてられていった。 294 00:32:57,309 --> 00:33:01,580 週休2日制が 急速に広がったのも このころ。 295 00:33:01,580 --> 00:33:05,584 空前の旅行ブームが到来した。 296 00:33:15,126 --> 00:33:21,600 アメリカ人の憧れは 花の都 パリだった。 297 00:33:21,600 --> 00:33:25,937 カフェは アメリカ人で埋め尽くされた。 298 00:33:25,937 --> 00:33:30,942 パリを 度々 訪れた 若きアメリカ人作家がいる。 299 00:33:32,611 --> 00:33:36,481 「グレート・ギャツビー」など 豊かさを おう歌するアメリカを➡ 300 00:33:36,481 --> 00:33:40,952 華麗な文体で描いた フィッツジェラルド。 301 00:33:40,952 --> 00:33:48,827 貴重な映像が残されている。 パリに一家で旅行した際の映像。 302 00:33:48,827 --> 00:33:54,499 無二の友人だった ヘミングウェイの姿もある。 303 00:33:54,499 --> 00:33:57,302 従来のモラルを壊し➡ 304 00:33:57,302 --> 00:34:01,172 放蕩三昧の生活を送る フィッツジェラルドは➡ 305 00:34:01,172 --> 00:34:05,176 アメリカ消費社会のシンボルだった。 306 00:34:42,814 --> 00:34:48,286 これは パリのアメリカ人を 夢中にさせた伝説のバレエ団➡ 307 00:34:48,286 --> 00:34:52,290 バレエ・リュスの貴重なリハーサル映像。 308 00:34:54,159 --> 00:34:59,631 当時 あまりに前衛的すぎると 物議を醸した その踊りが➡ 309 00:34:59,631 --> 00:35:03,335 モダンバレエのルーツといわれる。 310 00:35:06,237 --> 00:35:10,575 プリマドンナの… 311 00:35:10,575 --> 00:35:15,447 天才ダンサー ニジンスキーと並ぶ人気だった。 312 00:35:15,447 --> 00:35:19,918 彼女にほれ込み結婚した イギリス人がいる。 313 00:35:19,918 --> 00:35:26,624 世界的な経済学者 あのジョン・メイナード・ケインズである。 314 00:35:57,956 --> 00:36:04,262 1929年に入っても アメリカの好景気は 天井知らずだった。 315 00:36:06,564 --> 00:36:10,902 自動車や住宅ローンの普及で 当座の現金がなくても➡ 316 00:36:10,902 --> 00:36:13,238 すぐに ものが手に入る という感覚は➡ 317 00:36:13,238 --> 00:36:16,908 当たり前になっていた。 318 00:36:16,908 --> 00:36:20,612 合言葉は… 319 00:36:24,783 --> 00:36:28,253 株式でも 僅かな資金さえあれば➡ 320 00:36:28,253 --> 00:36:33,558 残りは株券を担保に借金をして 買える仕組みが広がっていた。 321 00:36:36,594 --> 00:36:40,932 1929年10月19日。 322 00:36:40,932 --> 00:36:47,639 モルガン商会は 景気の過熱を懸念する フーバー大統領に金融リポートを提出した。 323 00:37:05,123 --> 00:37:09,427 その5日後の事だった。 324 00:37:30,582 --> 00:37:34,919 大暴落の暗黒の木曜日から 数日後の映像。 325 00:37:34,919 --> 00:37:39,624 現場のアナウンサーの生々しい実況が 残されている。 326 00:37:56,608 --> 00:38:02,213 GMやUSスチールなど優良株が 軒並み半分にまで暴落。 327 00:38:02,213 --> 00:38:06,518 1週間で数百億ドルが消え去った。 328 00:38:08,553 --> 00:38:13,224 株券は 紙くず同然になった。 329 00:38:13,224 --> 00:38:17,095 借金をして株を買っていた人々は 返済を迫られ➡ 330 00:38:17,095 --> 00:38:19,798 次々に破産していく。 331 00:38:26,571 --> 00:38:31,242 石油王 ロックフェラーは 絶望する人々に向けて➡ 332 00:38:31,242 --> 00:38:33,545 メッセージを発した。 333 00:38:56,467 --> 00:39:03,174 金融王 モルガンが 議会の聴聞会に召喚された。 334 00:39:03,174 --> 00:39:05,543 過剰な投機熱を あおった事➡ 335 00:39:05,543 --> 00:39:08,213 自分だけは いち早く資金を引き揚げ➡ 336 00:39:08,213 --> 00:39:13,218 被害を免れた事 そして脱税が追及された。 337 00:39:15,553 --> 00:39:20,425 私たちが 2008年 あのリーマンショックの時に見た光景が➡ 338 00:39:20,425 --> 00:39:23,428 75年前にもあった。 339 00:40:12,277 --> 00:40:27,625 ♬~ 340 00:40:27,625 --> 00:40:34,299 奈落の底に落ちたアメリカ。 更なる悲劇が襲う。 341 00:40:34,299 --> 00:40:38,303 1930年代。 中部の農村地帯に➡ 342 00:40:38,303 --> 00:40:42,507 ダストボウルと呼ばれる砂嵐が 突如 出現した。 343 00:40:45,310 --> 00:40:50,615 砂嵐は 10年近く 断続的に続いた。 344 00:40:53,451 --> 00:40:59,457 これは何かの報いではないか。 誰もが そう考えていた。 345 00:41:03,761 --> 00:41:08,466 農家は土地を捨て 西へ向かった。 346 00:41:12,270 --> 00:41:16,607 アメリカ大陸を横断する国道 ルート66は➡ 347 00:41:16,607 --> 00:41:21,312 350万人の農民たちで 埋め尽くされた。 348 00:41:58,649 --> 00:42:00,918 社会主義国家 ソビエトは➡ 349 00:42:00,918 --> 00:42:04,255 順調な計画経済を 高らかにうたい上げ➡ 350 00:42:04,255 --> 00:42:08,059 欲にまみれた資本主義を あざ笑った。 351 00:42:11,929 --> 00:42:15,266 これは 当時のアメリカの映像を使って➡ 352 00:42:15,266 --> 00:42:19,270 ソビエトが制作した プロパガンダ映画である。 353 00:43:00,378 --> 00:43:03,581 大恐慌のさなか ロックフェラー家は➡ 354 00:43:03,581 --> 00:43:07,385 巨大ビル ロックフェラーセンターを 完成させた。 355 00:43:07,385 --> 00:43:12,190 しかし 期待どおりには テナントは集まらなかった。 356 00:43:15,760 --> 00:43:20,398 2代目ジュニアが 採算を度外視しても 建設を続けたのは➡ 357 00:43:20,398 --> 00:43:24,902 資本主義の健在ぶりを 世界に示すためだった。 358 00:43:26,938 --> 00:43:32,610 そして ロックフェラー一族の理想 「World Peace through Trade」を➡ 359 00:43:32,610 --> 00:43:36,314 巨大ビルとして 形にするためだった。 360 00:43:38,483 --> 00:43:44,622 ビル建設によって 7万人を超える労働者が職を得た。 361 00:43:44,622 --> 00:43:48,960 人々は 仕事を与えてくれた事に 感謝して➡ 362 00:43:48,960 --> 00:43:54,765 ポケットマネーを出し合い 特大のクリスマスツリーを中庭に作った。 363 00:43:59,303 --> 00:44:03,741 実は 後に3代目を継ぐ ロックフェラーの孫も➡ 364 00:44:03,741 --> 00:44:07,445 一族の理想を 形にしようとしている。 365 00:44:09,614 --> 00:44:12,450 3代目当主となったデイビッドは➡ 366 00:44:12,450 --> 00:44:18,956 ウォール街に 2つの棟を持つ 世界最大のビルの建設を計画した。 367 00:44:22,093 --> 00:44:27,598 一族の掲げた理想 「World Peace through Trade」から➡ 368 00:44:27,598 --> 00:44:33,104 正式名称は ワールド・トレード・センターと名付けられた。 369 00:44:34,772 --> 00:44:38,409 そう 21世紀最初の年➡ 370 00:44:38,409 --> 00:44:42,914 無残に崩れ去った あのビルである。 371 00:44:49,053 --> 00:44:51,789 1937年。 372 00:44:51,789 --> 00:44:57,295 創業者 ジョン・ロックフェラーは 97歳で大往生していた。 373 00:44:57,295 --> 00:45:03,501 目標だと公言していた100歳には 僅かに及ばなかった。 374 00:45:06,737 --> 00:45:11,909 遺産を調べると 大暴落の時に 安く手に入れた優良株を➡ 375 00:45:11,909 --> 00:45:17,114 高値で売りさばき 損失分を そっくり取り戻していた。 376 00:45:20,251 --> 00:45:26,057 亡くなる前 病床のロックフェラーを 自動車王 フォードが見舞った。 377 00:45:26,057 --> 00:45:30,761 「さらばだ 天国で会おう」と 声をかけたロックフェラーに➡ 378 00:45:30,761 --> 00:45:33,764 フォードは こう返したという。 379 00:45:41,272 --> 00:45:48,613 アメリカから起こった恐慌の波は 瞬く間に ヨーロッパをのみ込んだ。 380 00:45:48,613 --> 00:45:52,116 そして 日本にも押し寄せた。 381 00:45:57,121 --> 00:46:00,992 資本主義への幻滅が広がっていた。 382 00:46:00,992 --> 00:46:04,862 これは フランスの労働者が起こした デモ。 383 00:46:04,862 --> 00:46:09,166 3万人が パリ コンコルド広場に詰めかけた。 384 00:46:11,068 --> 00:46:17,074 労働者たちは 「ファシズムや 社会主義の方がましだ」と叫んだ。 385 00:46:21,379 --> 00:46:24,582 イタリアやドイツ 日本では➡ 386 00:46:24,582 --> 00:46:29,253 恐慌を抜け出そうとして ファシズム 軍国主義が台頭。 387 00:46:29,253 --> 00:46:34,258 資源と市場を求めて 領土拡大に進んでいく。 388 00:46:37,928 --> 00:46:42,733 世界は 一触即発となった。 389 00:46:44,802 --> 00:46:49,407 デュポン家は 第2次世界大戦の足音が 聞こえてくると➡ 390 00:46:49,407 --> 00:46:53,611 再び 火薬メーカーに戻っていった。 391 00:46:55,780 --> 00:47:01,986 一族の娘が 時の大統領 ルーズベルトの息子と結婚。 392 00:47:03,521 --> 00:47:08,025 政府との結び付きを深めていく。 393 00:47:10,294 --> 00:47:18,102 ナイロンストッキングは姿を消し 爆薬や パラシュートに生まれ変わった。 394 00:47:18,102 --> 00:47:25,109 そして 原爆開発のマンハッタン計画にも 参加する事になる。 395 00:47:26,777 --> 00:47:29,080 モルガンなど ウォール街は➡ 396 00:47:29,080 --> 00:47:32,950 ドイツ イタリア 日本を 資金面で支援していたが➡ 397 00:47:32,950 --> 00:47:37,655 戦争が近づくと 態度を一変させた。 398 00:47:40,591 --> 00:47:46,897 モルガンは アメリカ政府が発行する 戦時公債の販売を引き受けた。 399 00:47:48,466 --> 00:47:55,172 ウォール街は一致団結して 史上最大の 戦争協力体制を固めた。 400 00:48:02,546 --> 00:48:10,421 アメリカの若者が戦場に向かう。 401 00:48:10,421 --> 00:48:14,558 アメリカは 揺らぎ始めた資本主義を➡ 402 00:48:14,558 --> 00:48:18,729 ファシズム そして社会主義から 守り抜く➡ 403 00:48:18,729 --> 00:48:22,600 長い闘いを始める事になる。 404 00:48:22,600 --> 00:48:56,801 ♬~