1 00:02:12,111 --> 00:02:25,124 ♬~ 2 00:02:25,124 --> 00:02:27,126 (新吾)だーっ! 3 00:02:27,126 --> 00:02:37,136 ♬~ 4 00:02:37,136 --> 00:02:42,141 <いかなる星の下に生まれけむ 親を知らない悲しみを➡ 5 00:02:42,141 --> 00:02:45,144 耐えて育った 山と川> 6 00:02:45,144 --> 00:02:48,147 <時は享保 所は武州> 7 00:02:48,147 --> 00:02:51,150 <葵の花と咲きいでし➡ 8 00:02:51,150 --> 00:02:55,150 青年 新吾は剣にたつ!> 9 00:02:57,090 --> 00:02:59,092 (新吾)母上! 10 00:02:59,092 --> 00:03:19,112 ♬~ 11 00:03:19,112 --> 00:03:39,132 ♬~ 12 00:03:39,132 --> 00:03:59,085 ♬~ 13 00:03:59,085 --> 00:04:10,085 ♬~ 14 00:04:22,108 --> 00:04:25,111 (頼安)ハハハ… 15 00:04:25,111 --> 00:04:27,113 置いてけぼりを 食ったというわけか 16 00:04:27,113 --> 00:04:29,115 (お縫)本当にひどいと思います 17 00:04:29,115 --> 00:04:33,119 必ず大阪の宿で待っていると おっしゃったくせに 18 00:04:33,119 --> 00:04:35,121 第一 私はお方様に命じられた➡ 19 00:04:35,121 --> 00:04:38,124 道中の お目付役なんでございますよ 20 00:04:38,124 --> 00:04:41,127 ん… その私をすっぽかして 21 00:04:41,127 --> 00:04:44,130 ハッ お前が一緒では窮屈なんだろう 22 00:04:44,130 --> 00:04:47,133 まあ 新吾の気持ちも分かるがのう 23 00:04:47,133 --> 00:04:51,137 あ… どうお分かりなんで ございますか? 24 00:04:51,137 --> 00:04:53,139 これほど 新吾様を思っている私が➡ 25 00:04:53,139 --> 00:04:57,076 なぜ煙ったがられなければ ならないんでございますか? 26 00:04:57,076 --> 00:04:59,078 お聞かせくださいませ 27 00:04:59,078 --> 00:05:02,081 (せきばらい) 28 00:05:02,081 --> 00:05:06,085 とかく 男とはそうしたもんじゃ 29 00:05:06,085 --> 00:05:08,087 まあ 大目に見てやれ 30 00:05:08,087 --> 00:05:10,087 まあ 31 00:05:13,092 --> 00:05:18,097 で 新吾は中国路をとったのか? 32 00:05:18,097 --> 00:05:22,101 いいえ 便船で海路 阿波の徳島へ 33 00:05:22,101 --> 00:05:27,106 何 阿波へ向かったと? 34 00:05:27,106 --> 00:05:30,109 (お鈴の歌声) 35 00:05:30,109 --> 00:05:35,114 (お鈴)♬ 父のため 36 00:05:35,114 --> 00:05:44,123 ♬ 二つ積んでは 母のため 37 00:05:44,123 --> 00:05:55,134 (お鈴) ♬ 三つ積んでは ふるさとの 38 00:05:55,134 --> 00:05:58,070 あの子 親はないんでしょうか 39 00:05:58,070 --> 00:06:00,070 (庄三郎)えっ? 40 00:06:02,074 --> 00:06:05,074 さあ ハハハ… 41 00:06:07,079 --> 00:06:10,082 間もなく 徳島の城下ですが➡ 42 00:06:10,082 --> 00:06:13,085 よそ者には うるさい所と聞いています 43 00:06:13,085 --> 00:06:15,087 そのおつもりで なぜよそ者に? 44 00:06:15,087 --> 00:06:20,092 ええ 徳島の蜂須賀家に限らず 薩摩の島津 長州の毛利など➡ 45 00:06:20,092 --> 00:06:23,095 外様の大藩は公儀に 目を付けられていますからね 46 00:06:23,095 --> 00:06:26,098 隠密が入り込むのを 警戒するんですよ 47 00:06:26,098 --> 00:06:28,100 うん (鈴の音) 48 00:06:28,100 --> 00:06:31,103 おお さっきの巡礼が 49 00:06:31,103 --> 00:06:33,105 (銃声) (お鈴)あっ! 50 00:06:33,105 --> 00:06:35,105 (新吾・庄三郎)あっ 51 00:06:41,113 --> 00:06:44,116 これ しっかりしろ これ 52 00:06:44,116 --> 00:06:46,118 はて 53 00:06:46,118 --> 00:06:48,120 どこにも傷はないが 54 00:06:48,120 --> 00:06:50,122 これ 55 00:06:50,122 --> 00:06:52,124 うん? 56 00:06:52,124 --> 00:06:59,065 これだ この鏡です これに当たったんですよ 57 00:06:59,065 --> 00:07:02,068 んっ! (お鈴)ん… 58 00:07:02,068 --> 00:07:06,072 よかったね この鏡が お前を守ってくれたんだよ 59 00:07:06,072 --> 00:07:09,075 お母さんです お母さんが守ってくれたんです 60 00:07:09,075 --> 00:07:11,077 お母さん? 61 00:07:11,077 --> 00:07:15,081 この鏡 お母さんの形見なんです 形見? 62 00:07:15,081 --> 00:07:17,083 そなた 1人でこの阿波へ来たのか 63 00:07:17,083 --> 00:07:19,085 はい 64 00:07:19,085 --> 00:07:21,087 父御は? 65 00:07:21,087 --> 00:07:24,090 この徳島にいると聞いています 66 00:07:24,090 --> 00:07:27,093 私 お父さんを捜しに来たんです 67 00:07:27,093 --> 00:07:30,096 (将監)錣 伴作 68 00:07:30,096 --> 00:07:34,100 抜群の腕を持つ 希代の忍びであった 69 00:07:34,100 --> 00:07:38,104 いかなる拷問にも口を割らず➡ 70 00:07:38,104 --> 00:07:41,107 ついに わしが斬り捨てたが 71 00:07:41,107 --> 00:07:46,112 (十内)その巡礼娘は どうやら伴作の娘と思われます 72 00:07:46,112 --> 00:07:50,116 弾は確かに命中したのですが 73 00:07:50,116 --> 00:07:53,119 殺すな (十内)はっ? 74 00:07:53,119 --> 00:07:56,122 伴作の娘とあらば そやつに連れて➡ 75 00:07:56,122 --> 00:08:01,060 城下に潜り込む隠密どもが 動きだそう 76 00:08:01,060 --> 00:08:05,060 まず 泳がせることだ 77 00:08:07,066 --> 00:08:09,068 (仁兵ヱ)どうもお待ち遠さま 78 00:08:09,068 --> 00:08:12,071 さあ おなかいっぱい食べるがいい 79 00:08:12,071 --> 00:08:14,073 御報謝 ありがとう存じます 80 00:08:14,073 --> 00:08:16,075 (仁兵ヱ)巡礼さん どこからだね? 81 00:08:16,075 --> 00:08:18,077 お江戸 82 00:08:18,077 --> 00:08:20,079 (仁兵ヱ)江戸? 83 00:08:20,079 --> 00:08:24,083 1人でかい? (お鈴)うん 84 00:08:24,083 --> 00:08:26,085 父親を捜しに来たんだそうだ 85 00:08:26,085 --> 00:08:28,087 へえ~ 86 00:08:28,087 --> 00:08:31,090 ≪(十内)亭主 (仁兵ヱ)へい 87 00:08:31,090 --> 00:08:33,092 久しぶりの山送りだ 88 00:08:33,092 --> 00:08:37,096 いつものとおり 酒を振る舞ってやれ 89 00:08:37,096 --> 00:08:39,096 へい 90 00:08:46,105 --> 00:08:49,108 (庄三郎)何かね 山送りとは 91 00:08:49,108 --> 00:08:52,111 捕まった 公儀の隠密でございますよ 92 00:08:52,111 --> 00:08:56,115 山の土牢へ送られて 一生 日の目を見ることはございません 93 00:08:56,115 --> 00:09:00,115 この表で最後の酒を振る舞うのが 習わしで 94 00:09:02,054 --> 00:09:22,074 ♬~ 95 00:09:22,074 --> 00:09:27,079 ♬~ 96 00:09:27,079 --> 00:09:29,081 (男性)出立 97 00:09:29,081 --> 00:09:41,093 ♬~ 98 00:09:41,093 --> 00:09:43,095 (お柳)酒をくれ (仁兵ヱ)へい 99 00:09:43,095 --> 00:09:48,095 (お柳)あ~あ 嫌なもの見て 気がくさくさしちまうよ やだやだ 100 00:09:52,104 --> 00:09:54,104 ヘヘッ 101 00:10:02,048 --> 00:10:04,050 (お鈴)おじさん 102 00:10:04,050 --> 00:10:07,053 今のかごの中の人 耳あった? 103 00:10:07,053 --> 00:10:10,056 耳? 104 00:10:10,056 --> 00:10:13,059 この耳かい? (お鈴)うん 105 00:10:13,059 --> 00:10:16,062 そりゃあったさ なぜね 106 00:10:16,062 --> 00:10:21,062 私の父さん 右の耳が刀で斬られて ないんだって 107 00:10:23,069 --> 00:10:28,074 そうかい わしは長く徳島にいるが➡ 108 00:10:28,074 --> 00:10:32,078 そんな男は ついぞ見かけたことはねえな 109 00:10:32,078 --> 00:10:34,080 そう (仁兵ヱ)うん 110 00:10:34,080 --> 00:10:37,083 そなたの父御は武士だったのか? 111 00:10:37,083 --> 00:10:39,085 はい お庭番とやら 112 00:10:39,085 --> 00:10:41,085 お庭番? 113 00:10:49,095 --> 00:10:53,099 お庭番は 命令を受けると すぐその場から➡ 114 00:10:53,099 --> 00:10:56,102 まっすぐに目的地へ 向かわなければならないそうです 115 00:10:56,102 --> 00:11:01,040 でも お父さんは私をとっても かわいがっていたもんだから➡ 116 00:11:01,040 --> 00:11:06,045 こっそり家に寄って 私の顔を見ていったといいます 117 00:11:06,045 --> 00:11:11,050 阿波へ行く 二度と帰れまい そう言って 118 00:11:11,050 --> 00:11:14,053 私が五つのときです 119 00:11:14,053 --> 00:11:18,057 昨年 お母さんが はやり病で死ぬとき➡ 120 00:11:18,057 --> 00:11:20,059 初めて教えてくれました 121 00:11:20,059 --> 00:11:23,059 五つのとき 122 00:11:25,064 --> 00:11:28,067 もう7~8年前だな 123 00:11:28,067 --> 00:11:32,071 隠密なら たとえ 無事で生きていたとしても➡ 124 00:11:32,071 --> 00:11:34,073 捜し出すのは容易ではないぞ 125 00:11:34,073 --> 00:11:37,076 (障子の開く音) 126 00:11:37,076 --> 00:11:39,078 こんばんは 127 00:11:39,078 --> 00:11:44,083 これ 部屋を間違えるな 呼んだ覚えはない 128 00:11:44,083 --> 00:11:48,087 巡礼さん お父さんの名は錣 伴作だね? 129 00:11:48,087 --> 00:11:52,091 えっ? ど… どうして 130 00:11:52,091 --> 00:11:56,095 お父さんを捜すのは諦めて 早く御城下から出ておいき 131 00:11:56,095 --> 00:11:58,097 えっ なぜです 132 00:11:58,097 --> 00:12:02,101 ねえ お父さんを知ってるなら 教えてください 133 00:12:02,101 --> 00:12:07,106 このとおりです お願いです お願いします! 134 00:12:07,106 --> 00:12:10,109 公儀隠密 錣 伴作殿は 死なれました 135 00:12:10,109 --> 00:12:13,112 えっ? 136 00:12:13,112 --> 00:12:16,115 優れた隠密でした 137 00:12:16,115 --> 00:12:19,118 でも とうとう捕らえられて 殺されたんです 138 00:12:19,118 --> 00:12:22,121 誰が 誰がお父さんを 139 00:12:22,121 --> 00:12:27,126 殺したのは 隠密目付 宍戸将監です 140 00:12:27,126 --> 00:12:32,131 でも 将監の陰にいる恐ろしい男が 141 00:12:32,131 --> 00:12:34,133 恐ろしい男? 142 00:12:34,133 --> 00:12:37,136 鬼道丸 143 00:12:37,136 --> 00:12:39,138 蜂須賀家へ寝返った 忍者だともいわれ➡ 144 00:12:39,138 --> 00:12:43,138 隠密狩りを生きがいにしてる 鬼のような男です 145 00:12:45,144 --> 00:12:48,147 伴作殿だけではない 146 00:12:48,147 --> 00:12:53,147 何人という公儀の隠密が 鬼道丸のために 147 00:13:06,098 --> 00:13:10,102 ん~ 逃がしたか 148 00:13:10,102 --> 00:13:15,107 その両名 不審のかどがある お目付の役宅まで同道せい 149 00:13:15,107 --> 00:13:17,109 (戸の閉まる音) (仁兵ヱ)追われたのか 150 00:13:17,109 --> 00:13:21,113 (お柳)危なかった もう少しというところで 151 00:13:21,113 --> 00:13:24,116 あっ 152 00:13:24,116 --> 00:13:28,120 はっ… (仁兵ヱ)鬼道丸 153 00:13:28,120 --> 00:13:31,120 (鬼道丸)フフフ… 154 00:13:34,126 --> 00:13:39,131 (鬼道丸の笑い声) 155 00:13:39,131 --> 00:13:56,148 ♬~ 156 00:13:56,148 --> 00:13:58,148 あっ! ああ… 157 00:14:04,089 --> 00:14:06,091 (刺す音) (お柳)あっ! 158 00:14:06,091 --> 00:14:08,093 (仁兵ヱ)てやっ! 159 00:14:08,093 --> 00:14:10,093 あ~! 160 00:14:21,106 --> 00:14:30,115 (お鈴)♬ 帰命頂礼地蔵尊 161 00:14:30,115 --> 00:14:39,115 ♬ これは この世のことならず 162 00:14:41,126 --> 00:15:01,080 ♬~ 163 00:15:01,080 --> 00:15:03,082 ♬~ 164 00:15:03,082 --> 00:15:08,087 (将監) こよいの2人分 取るがよい➡ 165 00:15:08,087 --> 00:15:12,091 隠密1人につき 20両➡ 166 00:15:12,091 --> 00:15:15,094 しこたまたまったな 鬼道丸 167 00:15:15,094 --> 00:15:18,097 (鬼道丸)魂を売った金でござる 168 00:15:18,097 --> 00:15:20,099 金に違いあるまい 169 00:15:20,099 --> 00:15:24,103 約束の10年も残り僅かじゃ 170 00:15:24,103 --> 00:15:26,105 (鬼道丸)御用命は? 171 00:15:26,105 --> 00:15:31,110 葵 新吾 将軍の血を受けた放浪の剣士じゃ 172 00:15:31,110 --> 00:15:51,130 ♬~ 173 00:15:51,130 --> 00:16:09,081 ♬~ 174 00:16:09,081 --> 00:16:11,083 新吾様! 様子がおかしいですよ 175 00:16:11,083 --> 00:16:13,083 何? 176 00:16:15,087 --> 00:16:18,090 (うめき声) 177 00:16:18,090 --> 00:16:21,093 あっ いかがなされました 新吾様 178 00:16:21,093 --> 00:16:23,095 新吾様 179 00:16:23,095 --> 00:16:25,095 謀られました (障子の開く音) 180 00:16:28,100 --> 00:16:30,100 (戸の開く音) 181 00:16:32,104 --> 00:16:36,108 何事だ 将軍御長子に向かって ろうぜきをはたらくのか! 182 00:16:36,108 --> 00:16:39,111 黙れ 両名は偽者と判明した 183 00:16:39,111 --> 00:16:42,114 召し捕れ (武士たち)はっ 184 00:16:42,114 --> 00:16:44,114 (庄三郎)おのれ 185 00:16:54,126 --> 00:16:56,126 とりゃ! 新吾様 186 00:16:59,064 --> 00:17:02,064 先生 構わず逃げてください 187 00:17:10,075 --> 00:17:13,075 逃げてください! 188 00:17:15,080 --> 00:17:17,082 (十内)えい! 189 00:17:17,082 --> 00:17:19,082 あっ 新吾様 190 00:17:22,087 --> 00:17:26,091 新吾様 助けに来ます 191 00:17:26,091 --> 00:17:29,094 お許しください (十内)さあ 縛れ 192 00:17:29,094 --> 00:17:33,094 逃がすな 城下に網を張れ (武士たち)はっ 193 00:17:36,101 --> 00:17:38,101 (武士)えい 194 00:17:53,118 --> 00:17:57,055 お前は 居酒屋の 195 00:17:57,055 --> 00:17:59,057 隠密だったのか 196 00:17:59,057 --> 00:18:03,061 ハハハ… 197 00:18:03,061 --> 00:18:05,063 女はどうした 198 00:18:05,063 --> 00:18:09,067 殺され申した 199 00:18:09,067 --> 00:18:11,069 ふびんな 200 00:18:11,069 --> 00:18:15,073 あの子に父親のことを 告げに来たばかりに 201 00:18:15,073 --> 00:18:18,076 隠密に情けは無用でござるよ 202 00:18:18,076 --> 00:18:21,079 誰だ 殺したのは 203 00:18:21,079 --> 00:18:24,082 鬼道丸 204 00:18:24,082 --> 00:18:28,086 人とは思えぬ恐ろしい男じゃ 205 00:18:28,086 --> 00:18:31,089 分からん 206 00:18:31,089 --> 00:18:34,092 蜂須賀も別に 徳川の敵というわけでもないのに 207 00:18:34,092 --> 00:18:38,096 なぜそれほど血で血を洗う争いを せねばならんのだ 208 00:18:38,096 --> 00:18:43,096 (呼び子) 209 00:18:49,107 --> 00:18:51,109 ≪(お鈴)おじさん 早く 210 00:18:51,109 --> 00:18:54,109 (庄三郎)おお (お鈴)早く早く こっち おじさん 211 00:18:56,114 --> 00:18:59,051 (十内)いたか (武士)見当たりません 212 00:18:59,051 --> 00:19:02,051 (十内)そんなはずはない 捜せ (武士)はっ 213 00:19:04,056 --> 00:19:07,056 (お鈴)怖い… (庄三郎)大丈夫だ 214 00:19:11,063 --> 00:19:13,065 あっ 215 00:19:13,065 --> 00:19:15,065 おっ いたぞ 216 00:19:20,072 --> 00:19:23,075 (庄三郎)早く 217 00:19:23,075 --> 00:19:25,077 (侍たち)おっ こら待て 待て これこれ 218 00:19:25,077 --> 00:19:28,080 本陣へ逃げた 踏み込め (武士たち)はっ 219 00:19:28,080 --> 00:19:30,082 (侍たち)あっ 待て 220 00:19:30,082 --> 00:19:32,082 ≪(お縫)控えおろう! 221 00:19:34,086 --> 00:19:38,090 表の関札が目に入らぬか 222 00:19:38,090 --> 00:19:43,095 当御本陣には 伊予西条3万石 松平左京大夫様が御滞在じゃ 223 00:19:43,095 --> 00:19:45,097 たっての用向きとあらば➡ 224 00:19:45,097 --> 00:19:48,100 蜂須賀家重役 じきじきに参るがよい 225 00:19:48,100 --> 00:19:51,103 あっ うかつでござった 御容赦ください➡ 226 00:19:51,103 --> 00:19:53,103 えーい 引き揚げい (武士たち)はっ 227 00:19:55,107 --> 00:19:57,042 ハァ…➡ 228 00:19:57,042 --> 00:20:00,042 先生 もう大丈夫です 229 00:20:03,048 --> 00:20:08,053 助かった 地獄で仏とは このことじゃ 230 00:20:08,053 --> 00:20:10,055 新吾様が私を 置いてけぼりになさるから➡ 231 00:20:10,055 --> 00:20:12,057 こんなことになるんです 罰です 232 00:20:12,057 --> 00:20:15,060 謝るのはあとだ 新吾様のお身が危ない 233 00:20:15,060 --> 00:20:17,062 えっ 234 00:20:17,062 --> 00:20:20,065 頼安様にお願いしましょう 235 00:20:20,065 --> 00:20:22,067 何の前触れも ございませなんだゆえ➡ 236 00:20:22,067 --> 00:20:27,072 まさか 誠の葵 新吾様とは ゆめ思いませず 237 00:20:27,072 --> 00:20:29,074 あれは葵 新吾ではない 238 00:20:29,074 --> 00:20:32,077 はっ? (頼安)かの若者は➡ 239 00:20:32,077 --> 00:20:34,079 余と縁続きの無名の剣客にすぎぬ 240 00:20:34,079 --> 00:20:37,082 と申されますると? 241 00:20:37,082 --> 00:20:42,087 誠 将軍御長子 葵 新吾なれば その方ごとき陪臣を呼ぶと思うか 242 00:20:42,087 --> 00:20:44,089 ははっ (頼安)余がじきじきに➡ 243 00:20:44,089 --> 00:20:47,092 蜂須賀公に掛け合うべき 筋合いじゃ 244 00:20:47,092 --> 00:20:53,098 もしそういたせば 蜂須賀27万石 到底無事には済まんと思え 245 00:20:53,098 --> 00:20:56,098 恐れ入り奉ります 246 00:21:02,040 --> 00:21:05,040 (将監)はーっ 247 00:21:15,053 --> 00:21:18,056 いよいよ 山送りですか 248 00:21:18,056 --> 00:21:24,062 誠 葵 新吾様とは存じませず 御無礼の段 平に 249 00:21:24,062 --> 00:21:27,065 葵 新吾様 250 00:21:27,065 --> 00:21:31,065 畏れながら お体に手を触れまする 251 00:21:37,075 --> 00:21:40,078 いざ お出ましのほどを 252 00:21:40,078 --> 00:21:42,080 お断りします 253 00:21:42,080 --> 00:21:44,082 えっ? 254 00:21:44,082 --> 00:21:46,084 私は偽者ですからね 255 00:21:46,084 --> 00:21:50,088 いや もうその儀は平に 平に 256 00:21:50,088 --> 00:21:55,093 ゆうべは 私が本物だというのに あなたは偽者にした 257 00:21:55,093 --> 00:21:59,097 今日は偽者だというのに 本物にするんですか 258 00:21:59,097 --> 00:22:03,101 お怒りは重々 何とぞ 何とぞ 259 00:22:03,101 --> 00:22:05,103 それほど言われるなら 出てもいいです 260 00:22:05,103 --> 00:22:08,106 あ… ありがたき幸せ 261 00:22:08,106 --> 00:22:12,110 ただし 条件があります 262 00:22:12,110 --> 00:22:14,112 と申されますると? 263 00:22:14,112 --> 00:22:18,116 一つ 以後 隠密狩りはおやめなさい 264 00:22:18,116 --> 00:22:21,119 はっ… 265 00:22:21,119 --> 00:22:25,123 この人も解き放ってくれますね 266 00:22:25,123 --> 00:22:27,123 はっ? はあ… 267 00:22:29,127 --> 00:22:32,130 新吾様 268 00:22:32,130 --> 00:22:37,130 (仁兵ヱの泣き声) 269 00:22:39,137 --> 00:22:42,140 もう一つ 270 00:22:42,140 --> 00:22:44,140 鬼道丸の件 271 00:22:46,144 --> 00:22:50,144 何をしてらっしゃるんでしょう こんなに手間取るなんて 272 00:22:52,150 --> 00:22:55,153 まさかとは思うが (お縫)えっ? 273 00:22:55,153 --> 00:22:57,088 (十内)申し上げます 274 00:22:57,088 --> 00:23:01,092 新吾様には お二方にお会いなさる前に➡ 275 00:23:01,092 --> 00:23:04,095 果たさねばならぬことがあると 仰せられ 先ほど裏木戸より 276 00:23:04,095 --> 00:23:07,095 えっ? (お縫)何ですって? 277 00:23:09,100 --> 00:23:21,112 ♬~ 278 00:23:21,112 --> 00:23:23,114 鬼道丸 279 00:23:23,114 --> 00:23:26,117 新吾 280 00:23:26,117 --> 00:23:31,122 隠密といい 隠密狩りというも➡ 281 00:23:31,122 --> 00:23:34,125 互いに使命とあれば いずれが正 いずれが悪とは言えん 282 00:23:34,125 --> 00:23:39,125 だが お前のしたことは 人として許せぬことだ 283 00:23:41,132 --> 00:23:47,138 お前は命を懸けた同志を裏切り 同志の血をもって私欲を満たした 284 00:23:47,138 --> 00:23:51,142 お前の汚れた手によって殺された 隠密たちに代わって➡ 285 00:23:51,142 --> 00:23:53,144 私がお前を斬る! 286 00:23:53,144 --> 00:24:06,091 ♬~ 287 00:24:06,091 --> 00:24:11,096 俺がこうなったのには それだけの理由がある 288 00:24:11,096 --> 00:24:13,098 だが言うまい 289 00:24:13,098 --> 00:24:33,118 ♬~ 290 00:24:33,118 --> 00:24:43,128 ♬~ 291 00:24:43,128 --> 00:24:45,128 死ね 292 00:24:51,136 --> 00:24:53,136 だっ! 293 00:24:55,140 --> 00:24:58,140 お鈴… 294 00:25:10,088 --> 00:25:13,088 錣 伴作 295 00:25:16,094 --> 00:25:26,104 ♬~ 296 00:25:26,104 --> 00:25:37,115 ♬~ 297 00:25:37,115 --> 00:25:41,119 そなたの父親は やはり この世にはなかった 298 00:25:41,119 --> 00:25:45,123 だが 立派に使命を果たして➡ 299 00:25:45,123 --> 00:25:50,128 公儀隠密のかがみともいうべき 最期だったというぞ 300 00:25:50,128 --> 00:25:52,128 はい 301 00:25:54,132 --> 00:25:58,132 たとえ 父 母がなくとも… 302 00:26:00,071 --> 00:26:03,074 強く生きるんだぞ 303 00:26:03,074 --> 00:26:05,074 はい 304 00:26:12,083 --> 00:26:14,083 (泣き声) 305 00:26:22,093 --> 00:26:26,097 私たちは叔父上のお供をして 伊予へ行く 306 00:26:26,097 --> 00:26:30,101 この子を頼むぞ 307 00:26:30,101 --> 00:26:32,103 はい 308 00:26:32,103 --> 00:26:36,107 さあ お姉ちゃんと一緒に お江戸へ帰りましょうね 309 00:26:36,107 --> 00:26:38,107 うん 310 00:26:40,111 --> 00:26:42,113 さようなら 311 00:26:42,113 --> 00:26:45,116 うん 312 00:26:45,116 --> 00:26:47,118 元気でな 313 00:26:47,118 --> 00:26:49,118 はい 314 00:26:54,125 --> 00:26:58,063 <哀れさは 江戸へ帰るか渡り鳥> 315 00:26:58,063 --> 00:27:03,068 <幼き娘の身の上に 新吾は 我が身を振り返り➡ 316 00:27:03,068 --> 00:27:06,071 人の定めの無情を知った> 317 00:27:06,071 --> 00:27:09,074 <葵 新吾の十番勝負> 318 00:27:09,074 --> 00:27:13,074 <明日は いずこで剣を抜く> 319 00:27:21,086 --> 00:27:41,106 ♬~ 320 00:27:41,106 --> 00:27:43,106 ♬~