1 00:01:58,099 --> 00:02:09,099 ♬~ 2 00:02:19,120 --> 00:02:39,140 ♬~ 3 00:02:39,140 --> 00:02:59,093 ♬~ 4 00:02:59,093 --> 00:03:19,113 ♬~ 5 00:03:19,113 --> 00:03:33,113 ♬~ 6 00:03:45,139 --> 00:03:50,139 <新吾の剣と心のふるさと 武州 秩父> 7 00:03:52,146 --> 00:03:55,149 <久方ぶりの懐かしい山野は➡ 8 00:03:55,149 --> 00:03:59,087 新吾の希望を乗せて 澄み渡るかのように➡ 9 00:03:59,087 --> 00:04:04,092 美しいたたずまいを 見せているのでした> 10 00:04:04,092 --> 00:04:06,094 (佐吉)お願いでございます➡ 11 00:04:06,094 --> 00:04:08,096 願いがかのうまでは 二度と故郷へは➡ 12 00:04:08,096 --> 00:04:10,098 帰らねえつもりで 出てきたんでございます➡ 13 00:04:10,098 --> 00:04:14,102 哀れとおぼし召して どうぞ剣術を 教えてやっておくんなさいまし➡ 14 00:04:14,102 --> 00:04:17,105 このとおりでございます このとおりでございます 15 00:04:17,105 --> 00:04:21,109 (新吾) だが お前は堅気ではあるまい 16 00:04:21,109 --> 00:04:23,111 (佐吉)仰せのとおり あっしは鹿島の佐吉という➡ 17 00:04:23,111 --> 00:04:25,113 渡世人でございます 18 00:04:25,113 --> 00:04:28,116 ですが 決して… 決してよこしまな心で➡ 19 00:04:28,116 --> 00:04:30,118 剣術を教わろうってんじゃ ございません 20 00:04:30,118 --> 00:04:33,121 お願い申します 駄目だ 21 00:04:33,121 --> 00:04:36,124 当道場は お前たちの 出入りするような所ではない 22 00:04:36,124 --> 00:04:39,127 でもござりましょうが そこをまげて 23 00:04:39,127 --> 00:04:41,129 駄目だ 帰れ 24 00:04:41,129 --> 00:04:43,131 お願いでございます 25 00:04:43,131 --> 00:04:45,133 駄目だと言ったら 駄目だ 26 00:04:45,133 --> 00:04:49,137 お願いでございます お願いでございます 27 00:04:49,137 --> 00:04:51,137 お願いでございます 28 00:04:54,142 --> 00:04:56,144 (庄三郎)何とかその…➡ 29 00:04:56,144 --> 00:05:00,144 私から大先生にとりなしては もらえぬかと かよう言われまして 30 00:05:02,083 --> 00:05:06,087 (備前)新吾も物好きな そちも気苦労なことじゃ 31 00:05:06,087 --> 00:05:09,090 (庄三郎)いえ その… 鹿島の佐吉とやらは➡ 32 00:05:09,090 --> 00:05:14,095 歴代将軍の信仰あそばされる 鹿島神宮の警護をいたす者とか 33 00:05:14,095 --> 00:05:18,095 ただのやくざ者とは違い 道場の恥にもなるまいかと 34 00:05:20,101 --> 00:05:22,103 いかがでございましょう 35 00:05:22,103 --> 00:05:25,106 新吾を道場へ 呼ぶがよい 36 00:05:25,106 --> 00:05:28,109 は… はっ! 37 00:05:28,109 --> 00:05:48,129 ♬~ 38 00:05:48,129 --> 00:06:08,082 ♬~ 39 00:06:08,082 --> 00:06:28,102 ♬~ 40 00:06:28,102 --> 00:06:38,112 ♬~ 41 00:06:38,112 --> 00:06:41,115 うん できた 42 00:06:41,115 --> 00:06:43,115 はっ 43 00:06:47,121 --> 00:06:51,125 格段の上達じゃ 褒めておこう 44 00:06:51,125 --> 00:06:53,125 はい! 45 00:06:56,130 --> 00:07:02,069 庄三郎が申していた 鹿島の佐吉のことじゃが➡ 46 00:07:02,069 --> 00:07:05,072 入門は許さん 47 00:07:05,072 --> 00:07:10,072 ただし そちが弟子にして 教えることは勝手じゃ 48 00:07:15,082 --> 00:07:20,087 人を教えることも また修行の一つ 49 00:07:20,087 --> 00:07:22,089 はっ 50 00:07:22,089 --> 00:07:37,104 ♬~ 51 00:07:37,104 --> 00:07:39,104 熱いぞ 52 00:07:41,108 --> 00:07:45,112 どうも 申し訳ねえことで すぐ水持ってまいります 53 00:07:45,112 --> 00:07:47,114 ハハハ お前だったのか 54 00:07:47,114 --> 00:07:49,116 ヘヘッ 55 00:07:49,116 --> 00:08:09,070 ♬~ 56 00:08:09,070 --> 00:08:13,074 あっ おはようございます 57 00:08:13,074 --> 00:08:15,076 今日から稽古をつけてやる 58 00:08:15,076 --> 00:08:19,080 そ… それは… ほ… 本当でございますか 59 00:08:19,080 --> 00:08:21,082 お前は私の最初の弟子だ 60 00:08:21,082 --> 00:08:26,087 私も一生懸命教える お前もそのつもりでこい 61 00:08:26,087 --> 00:08:29,090 あ… ありがとうございます 62 00:08:29,090 --> 00:08:31,092 すぐ支度をするがよい 63 00:08:31,092 --> 00:08:33,094 はい 64 00:08:33,094 --> 00:08:46,107 ♬~ 65 00:08:46,107 --> 00:08:49,110 多少の心得はあるな 66 00:08:49,110 --> 00:08:51,112 よし 67 00:08:51,112 --> 00:08:53,114 遠慮なく打ち込んでこい 68 00:08:53,114 --> 00:08:55,116 はい 69 00:08:55,116 --> 00:09:15,069 ♬~ 70 00:09:15,069 --> 00:09:30,084 ♬~ 71 00:09:30,084 --> 00:09:34,084 (新吾・佐吉の気合い) (竹刀を打ち合う音) 72 00:09:40,094 --> 00:09:42,096 (多門)南無八幡大菩薩 73 00:09:42,096 --> 00:09:44,098 願わくば 御加護をもって➡ 74 00:09:44,098 --> 00:09:47,101 宿敵 武田一真の邪剣に 勝たしめたまえ 75 00:09:47,101 --> 00:09:49,101 南無八幡大… 76 00:10:03,050 --> 00:10:05,050 (多門)やーっ! 77 00:10:23,070 --> 00:10:38,085 ♬~ 78 00:10:38,085 --> 00:10:40,085 (多門)これ… これ! 79 00:10:43,090 --> 00:10:45,090 (多門)ふん! 80 00:10:48,095 --> 00:10:51,098 どうしたというのだ 若い女の身で こんな山の中に 81 00:10:51,098 --> 00:10:57,037 (お咲)はい 山の上の自源流道場を 訪ねていく途中➡ 82 00:10:57,037 --> 00:11:01,041 連れにはぐれ 道に迷いまして 83 00:11:01,041 --> 00:11:03,043 自源流道場? 84 00:11:03,043 --> 00:11:19,059 ♬~ 85 00:11:19,059 --> 00:11:23,063 お前は不思議な男だな 佐吉 えっ? 86 00:11:23,063 --> 00:11:26,066 お前ほどの年配で 道場のつらい修行に➡ 87 00:11:26,066 --> 00:11:29,069 耐え抜いているのは よくよくの決心だと思う 88 00:11:29,069 --> 00:11:31,071 フッ だが いくら聞いてもお前は… 89 00:11:31,071 --> 00:11:35,075 なあに 大した訳じゃござんせん 90 00:11:35,075 --> 00:11:37,077 あっしのことより 先生こそ➡ 91 00:11:37,077 --> 00:11:39,077 どうして こんな山の中へ いらっしゃるんで? 92 00:11:43,083 --> 00:11:47,087 お江戸へいらっしゃれば 千代田のお城へお住みになれる➡ 93 00:11:47,087 --> 00:11:49,089 御身分じゃござんせんか? 94 00:11:49,089 --> 00:11:52,092 フハハハ… ハハハ… 95 00:11:52,092 --> 00:11:55,095 私は山で育った 山の剣士だ 96 00:11:55,095 --> 00:11:57,097 この秩父ほど 良い所はない 97 00:11:57,097 --> 00:12:00,100 でも それじゃあ… 98 00:12:00,100 --> 00:12:05,100 畏れながら 先生のお母様は おさみしいんじゃございますまいか 99 00:12:12,112 --> 00:12:16,116 我が子がありながら 一緒に暮らせねえ親ほど➡ 100 00:12:16,116 --> 00:12:19,116 この世で不幸なものはござんせん 101 00:12:21,121 --> 00:12:24,124 佐吉 えっ? 102 00:12:24,124 --> 00:12:26,124 お前 子供があるのか 103 00:12:29,129 --> 00:12:31,131 ≪ 親分! 104 00:12:31,131 --> 00:12:33,131 (繁蔵)親分! 105 00:12:36,136 --> 00:12:39,139 (繁蔵)親分 お懐かしゅうござんす 106 00:12:39,139 --> 00:12:41,141 ばか野郎 107 00:12:41,141 --> 00:12:43,143 あれほど言って聞かせたのを 忘れやがって 108 00:12:43,143 --> 00:12:46,146 なぜ のめのめ ここまでやって来やがった 109 00:12:46,146 --> 00:12:48,148 (繁蔵)勘弁しておくんなさい 110 00:12:48,148 --> 00:12:51,151 叱られるのは覚悟の上で➡ 111 00:12:51,151 --> 00:12:53,153 どうしても やって来なきゃ ならなかったんです 112 00:12:53,153 --> 00:12:56,156 親分 驚かねえで 聞いておくんなさい 113 00:12:56,156 --> 00:12:59,093 実は 親分が姿を消して間もなく➡ 114 00:12:59,093 --> 00:13:02,096 代官の甚右ヱ門が役人を連れて 乗り込んできて➡ 115 00:13:02,096 --> 00:13:04,098 子分一人残らず ひっくくられて➡ 116 00:13:04,098 --> 00:13:06,100 代官所のろうの中に 放り込まれたんです 117 00:13:06,100 --> 00:13:08,102 えっ 何だと? 118 00:13:08,102 --> 00:13:10,104 あっしだけは 運よく逃れて➡ 119 00:13:10,104 --> 00:13:13,107 お咲ちゃんの店に かくまってもらったんです 120 00:13:13,107 --> 00:13:16,110 代官の尻押しをしたのは 鉾田の虎松の仕業だろうな 121 00:13:16,110 --> 00:13:18,112 へい 122 00:13:18,112 --> 00:13:22,116 虎松は 親分がけんかになりゃ 堅気の衆に迷惑になると➡ 123 00:13:22,116 --> 00:13:25,119 おとなしく縄張りを譲って おやんなすったのをいいことに➡ 124 00:13:25,119 --> 00:13:28,122 今度は あっしら一家から 鹿島神宮警護のお役目を➡ 125 00:13:28,122 --> 00:13:30,124 取ろうと狙ってるんですぜ (佐吉)何? 126 00:13:30,124 --> 00:13:33,127 代官は虎松とぐるになって 親分をひっ捕まえに➡ 127 00:13:33,127 --> 00:13:36,130 もうこの秩父に やって来ておりやす 128 00:13:36,130 --> 00:13:38,132 あっしとお咲さんは それを知らせに 129 00:13:38,132 --> 00:13:41,135 代官が秩父へ… 130 00:13:41,135 --> 00:13:43,137 佐吉 131 00:13:43,137 --> 00:14:03,090 ♬~ 132 00:14:03,090 --> 00:14:10,097 ♬~ 133 00:14:10,097 --> 00:14:15,102 (下島)うん 関東郡代次席 鹿島の代官 下島甚右ヱ門だ 134 00:14:15,102 --> 00:14:18,105 役儀により下役どもを 召し連れてまかり越した 135 00:14:18,105 --> 00:14:21,108 お役目 御苦労さまにござります 136 00:14:21,108 --> 00:14:27,114 (虎松)実はな この山の上の 自源流道場に➡ 137 00:14:27,114 --> 00:14:31,118 鹿島の佐吉ってばくち打ちが 潜り込んでやがる 138 00:14:31,118 --> 00:14:34,118 お代官はそいつを召し捕りに わざわざ お出ましになったのよ 139 00:14:44,131 --> 00:14:48,135 下島甚右ヱ門という代官は そんなにひどいやつなのか 140 00:14:48,135 --> 00:14:53,140 ええ 領民を締め上げて 自分の腹 肥やすばかりか➡ 141 00:14:53,140 --> 00:14:58,078 言うことを聞かねえ者は すぐ ろうにぶち込んで責め殺す 142 00:14:58,078 --> 00:15:01,078 代官が来てから 鹿島の町は闇になりました 143 00:15:04,084 --> 00:15:07,084 今だから申し上げます 144 00:15:12,092 --> 00:15:17,097 実はあっしは 鹿島様の氏子一同に成り代わり➡ 145 00:15:17,097 --> 00:15:21,101 自分の命と引き換えに 代官をたたっ斬ろうと➡ 146 00:15:21,101 --> 00:15:24,104 決心したんでございます そのために 剣術を➡ 147 00:15:24,104 --> 00:15:28,108 どうぞ お許しなすって おくんなさいまし 148 00:15:28,108 --> 00:15:30,110 そうだったのか 149 00:15:30,110 --> 00:15:36,116 感づかれた以上 あっしがいては 道場に御迷惑がかかります 150 00:15:36,116 --> 00:15:41,121 やむをえん 気を付けて 裏山伝いに行け 151 00:15:41,121 --> 00:15:46,126 あっしのようなやくざ者を よく人並みに扱ってくださいました 152 00:15:46,126 --> 00:15:50,126 この御恩は 一生忘れることじゃござんせん 153 00:15:52,132 --> 00:15:57,132 お前は私の弟子だ 私も忘れはしない 154 00:16:06,080 --> 00:16:11,085 <代官斬りにいきりたつ 佐吉の行く手 秩父街道には➡ 155 00:16:11,085 --> 00:16:16,085 既に代官の網が 張り巡らされていました> 156 00:16:28,102 --> 00:16:30,104 ≪(多門)新吾様 157 00:16:30,104 --> 00:16:32,106 (多門)佐吉の娘だそうです 158 00:16:32,106 --> 00:16:35,109 どうしても 父親に会いたいと言って 159 00:16:35,109 --> 00:16:37,109 佐吉に? 160 00:16:42,116 --> 00:16:44,118 お咲と申します 161 00:16:44,118 --> 00:16:46,120 実は訳があって おとっつぁんには➡ 162 00:16:46,120 --> 00:16:50,124 親子の縁を 切られている身でございます 163 00:16:50,124 --> 00:16:52,126 おとっつぁんの前には 出られないんですけれど➡ 164 00:16:52,126 --> 00:16:55,129 火急の場合でございますので 165 00:16:55,129 --> 00:16:59,066 そうだったのか (お咲)えっ? 166 00:16:59,066 --> 00:17:04,071 この世で 我が子と共に住めぬ 親ほど不幸なものはない 167 00:17:04,071 --> 00:17:09,076 佐吉がそう言っていたが お前のことだったのか 168 00:17:09,076 --> 00:17:11,078 おとっつぁんがそんなことを 169 00:17:11,078 --> 00:17:14,081 うん だが 惜しいことをした 170 00:17:14,081 --> 00:17:17,084 佐吉は一足違いで ここを出て行ったぞ 171 00:17:17,084 --> 00:17:19,084 どっちへ? 172 00:17:21,088 --> 00:17:23,088 (繁蔵)親分 173 00:17:25,092 --> 00:17:27,094 鹿島の佐吉 ならびに子分の繁蔵➡ 174 00:17:27,094 --> 00:17:29,096 役儀によって召し捕る 神妙にせい 175 00:17:29,096 --> 00:17:34,101 (役人)それ! (佐吉)くそ…➡ 176 00:17:34,101 --> 00:17:36,101 くそ! 177 00:17:38,105 --> 00:17:40,105 フフフ… 178 00:17:42,109 --> 00:17:47,114 (虎松)どうしたい 鹿島の ざまあねえな 179 00:17:47,114 --> 00:17:50,117 てめえ 鉾田の虎松 180 00:17:50,117 --> 00:17:53,120 やい 虎松 てめえ それでもやくざか 181 00:17:53,120 --> 00:17:55,122 うちの親分が怖えもんだから➡ 182 00:17:55,122 --> 00:17:57,057 役人の手なんぞ借りやがって ちくしょう! 183 00:17:57,057 --> 00:18:00,060 ハッ それがどうしたい 184 00:18:00,060 --> 00:18:02,062 いくらほえても もう遅えや 185 00:18:02,062 --> 00:18:05,065 鹿島の町は俺のもんよ 186 00:18:05,065 --> 00:18:10,070 てめえってやつは 渡世人の 風上にも置けねえ薄汚え野郎だ 187 00:18:10,070 --> 00:18:13,073 やかましいやい➡ 188 00:18:13,073 --> 00:18:16,076 この野郎! 189 00:18:16,076 --> 00:18:19,079 親分! (佐吉)くそ… 190 00:18:19,079 --> 00:18:23,083 おとっつぁんが 殺されてしまったら➡ 191 00:18:23,083 --> 00:18:27,087 それこそ鹿島の町は地獄です 192 00:18:27,087 --> 00:18:31,091 おとっつぁんが… おとっつぁんだけが➡ 193 00:18:31,091 --> 00:18:33,093 鹿島の町を守ってきたんです 194 00:18:33,093 --> 00:18:36,093 分かった もう嘆くな 195 00:18:38,098 --> 00:18:41,101 先生 196 00:18:41,101 --> 00:18:43,103 私が佐吉と繁蔵を 取り返してきます 197 00:18:43,103 --> 00:18:45,105 何を言われます (お咲)新吾様 198 00:18:45,105 --> 00:18:48,108 新吾様 大切なお身を➡ 199 00:18:48,108 --> 00:18:53,113 博徒ごときの争いに巻き込まれて 御両親に済むとお思いですか 200 00:18:53,113 --> 00:18:56,116 あなたは上様から おとがめを 許されたばかりなのですぞ 201 00:18:56,116 --> 00:18:58,051 知っています 202 00:18:58,051 --> 00:19:00,053 知ってるならおとどまりなさい 203 00:19:00,053 --> 00:19:02,055 第一 再び間違いを起こせば➡ 204 00:19:02,055 --> 00:19:05,058 お方様が どんなに御心配あそばすことか 205 00:19:05,058 --> 00:19:09,062 これ以上の親不孝はありませんぞ 206 00:19:09,062 --> 00:19:11,064 私だって 母上に 御心配をかけたくありません 207 00:19:11,064 --> 00:19:14,067 しかし 目の前で 正しい者が苦しめられてるのを➡ 208 00:19:14,067 --> 00:19:17,070 見過ごすことはできないのです 新吾様! 209 00:19:17,070 --> 00:19:20,073 お咲の身にも なってやってください 210 00:19:20,073 --> 00:19:22,075 不幸な親子ほど➡ 211 00:19:22,075 --> 00:19:24,077 お互いを思う気持ちは 強いものなんです 212 00:19:24,077 --> 00:19:29,082 私には… 私には それがよく分かるんです 213 00:19:29,082 --> 00:19:32,085 新吾様 214 00:19:32,085 --> 00:19:36,089 それに… 佐吉は私にとっては たった一人の門弟です 215 00:19:36,089 --> 00:19:41,094 僅かな間でも 私を師と呼んで 敬ってくれたんです 216 00:19:41,094 --> 00:19:44,097 見捨てることはできません 217 00:19:44,097 --> 00:19:47,100 新吾様 218 00:19:47,100 --> 00:19:49,100 お見逃しください 219 00:19:59,046 --> 00:20:01,046 大先生 220 00:20:09,056 --> 00:20:11,058 庄三郎 (庄三郎)はっ 221 00:20:11,058 --> 00:20:16,058 新吾の刀を取り上げい (庄三郎)はっ 222 00:20:20,067 --> 00:20:23,070 新吾様 223 00:20:23,070 --> 00:20:25,072 大先生 224 00:20:25,072 --> 00:20:27,072 逆らうことは許さん 225 00:20:46,093 --> 00:20:59,039 (泣き声) 226 00:20:59,039 --> 00:21:02,042 新吾 227 00:21:02,042 --> 00:21:07,042 この秩父山中には 古来 天狗が住むと申す 228 00:21:09,049 --> 00:21:13,053 世に無法のはびこることあらば➡ 229 00:21:13,053 --> 00:21:17,057 かの天狗 里へ出て 悪を懲らすと伝え聞く 230 00:21:17,057 --> 00:21:37,077 ♬~ 231 00:21:37,077 --> 00:21:39,079 ♬~ 232 00:21:39,079 --> 00:21:41,079 天狗… 233 00:21:45,085 --> 00:21:47,087 (虎松)ヘヘヘ… 234 00:21:47,087 --> 00:21:49,089 頂戴いたします 235 00:21:49,089 --> 00:21:53,093 めでたいな 虎松 これで 佐吉一家の縄張りはもとより➡ 236 00:21:53,093 --> 00:21:55,095 鹿島神宮の警護も鉾田一家のもの 237 00:21:55,095 --> 00:21:57,097 笑いが止まるまい 238 00:21:57,097 --> 00:21:59,099 ヘヘヘ… 239 00:21:59,099 --> 00:22:03,103 みんなお代官のおかげで 240 00:22:03,103 --> 00:22:07,107 まあ こよいはひとつ ごゆるりと➡ 241 00:22:07,107 --> 00:22:10,110 御返杯 242 00:22:10,110 --> 00:22:13,113 全ては お上 御威光の力だ 243 00:22:13,113 --> 00:22:16,116 貢ぎを怠ると罰が当たるぞ 244 00:22:16,116 --> 00:22:20,120 それはもう 鹿島神宮の警護となれば➡ 245 00:22:20,120 --> 00:22:23,123 年2回の祭礼の実入りも ばく大 246 00:22:23,123 --> 00:22:27,127 半分はお代官の お手元に差し上げましょう 247 00:22:27,127 --> 00:22:29,129 うん 248 00:22:29,129 --> 00:22:33,133 これからは 神宮の警護は お代官の直轄で➡ 249 00:22:33,133 --> 00:22:38,138 それに あっしどもが お手伝い ということにいたそうかと 250 00:22:38,138 --> 00:22:41,141 ほう なぜだな 251 00:22:41,141 --> 00:22:44,144 年に1回 将軍様 御代参がございます 252 00:22:44,144 --> 00:22:47,147 その折 お代官が支配となれば… 253 00:22:47,147 --> 00:22:51,151 ヘヘヘ… 御出世の糸口にもと 254 00:22:51,151 --> 00:22:55,155 なるほど こっちが礼を言う番か 255 00:22:55,155 --> 00:22:57,090 (虎松)持ちつ持たれつで 256 00:22:57,090 --> 00:22:59,090 (下島・虎松)ハハハ… ≪(ふすまの開く音) 257 00:23:04,097 --> 00:23:07,100 な… 何だてめえは 258 00:23:07,100 --> 00:23:09,102 秩父の天狗 259 00:23:09,102 --> 00:23:13,106 何と? 鹿島一家の助っ人だな 260 00:23:13,106 --> 00:23:16,109 天に代わって無法を正す 261 00:23:16,109 --> 00:23:33,126 ♬~ 262 00:23:33,126 --> 00:23:35,126 うっ 263 00:23:38,131 --> 00:23:40,131 あっ 264 00:23:48,141 --> 00:23:50,143 おい つげ 265 00:23:50,143 --> 00:23:53,143 ≪ おーい! こっちだ! 266 00:23:58,084 --> 00:24:01,087 (役人)何だ! 267 00:24:01,087 --> 00:24:05,091 悪代官 下島甚右ヱ門は 我が手中にある 268 00:24:05,091 --> 00:24:10,096 命を助けたくば 佐吉と繁蔵の縄を解け 269 00:24:10,096 --> 00:24:12,098 早くせんと 代官の命はないぞ 270 00:24:12,098 --> 00:24:16,102 息が止まる 早く… 早く… 2人を放せ 271 00:24:16,102 --> 00:24:18,102 は… はっ! 272 00:24:25,111 --> 00:24:27,111 親分 273 00:24:31,117 --> 00:24:34,120 先生 道場へ行け お咲が待ってる 274 00:24:34,120 --> 00:24:37,123 お咲が? 早く行け 275 00:24:37,123 --> 00:24:39,123 ありがとうございます 276 00:24:42,128 --> 00:24:45,131 おのれ 追うな! 277 00:24:45,131 --> 00:24:48,134 (下島)うっ! 278 00:24:48,134 --> 00:24:50,134 追え! (役人たち)おう! 279 00:24:57,077 --> 00:25:00,080 (役人)撃て! 280 00:25:00,080 --> 00:25:02,082 (役人)逃がすな 281 00:25:02,082 --> 00:25:16,096 ♬~ 282 00:25:16,096 --> 00:25:19,099 鹿島詣でか 283 00:25:19,099 --> 00:25:22,102 どうあっても行くと申すか 284 00:25:22,102 --> 00:25:26,106 私のしたことによって 佐吉をはじめ鹿島の町人たちは➡ 285 00:25:26,106 --> 00:25:30,110 一層 苦しめられるに 違いありません 286 00:25:30,110 --> 00:25:33,113 私は自分の責任を取りたいのです 287 00:25:33,113 --> 00:25:39,119 佐吉たちは 所詮 そちとは 生きる道の異なる者じゃ 288 00:25:39,119 --> 00:25:41,121 分かっていような 289 00:25:41,121 --> 00:25:43,123 はい 290 00:25:43,123 --> 00:25:47,127 世の中には 生きるために働き➡ 291 00:25:47,127 --> 00:25:54,134 働く中に 喜びや悲しみを持つ さまざまな人々がある 292 00:25:54,134 --> 00:26:00,134 その人の世の姿を しかと学んでくるがよい 293 00:26:02,075 --> 00:26:04,075 はっ 294 00:26:06,079 --> 00:26:10,083 <人の世の荒波に 誠の道を求めつつ➡ 295 00:26:10,083 --> 00:26:13,086 新吾が下る 舟の旅> 296 00:26:13,086 --> 00:26:18,091 <坂東太郎の川風に 新吾の剣が どう光る> 297 00:26:18,091 --> 00:26:38,111 ♬~ 298 00:26:38,111 --> 00:26:58,064 ♬~ 299 00:26:58,064 --> 00:27:18,064 ♬~ 300 00:27:20,086 --> 00:27:39,086 ♬~