1 00:01:27,998 --> 00:01:39,998 ♬~ 2 00:01:51,021 --> 00:02:11,041 ♬~ 3 00:02:11,041 --> 00:02:30,995 ♬~ 4 00:02:30,995 --> 00:02:51,015 ♬~ 5 00:02:51,015 --> 00:03:05,015 ♬~ 6 00:03:17,041 --> 00:03:20,044 <春 山の装いが➡ 7 00:03:20,044 --> 00:03:22,046 緑に色づき始めたころ➡ 8 00:03:22,046 --> 00:03:25,049 新吾はまた そのふるさとともいうべき➡ 9 00:03:25,049 --> 00:03:28,986 秩父の自源流道場へ 足を向けていました> 10 00:03:28,986 --> 00:03:33,991 <叔父 頼安の命を受け 天下の動乱をたくらむやからに➡ 11 00:03:33,991 --> 00:03:37,995 正しき者のやいばを振るった 荒々しい連日➡ 12 00:03:37,995 --> 00:03:41,999 ふと 自分を 山のおおらかな緑の中に➡ 13 00:03:41,999 --> 00:03:45,999 休めてみたいと思ったのです> 14 00:03:52,009 --> 00:03:56,013 (多門)数馬 そこはもうよい 風呂を 早く風呂を頼むぞ 15 00:03:56,013 --> 00:03:58,015 (数馬)はっ もう たきつけておきました 16 00:03:58,015 --> 00:04:01,018 (多門)そうか よしよし➡ 17 00:04:01,018 --> 00:04:04,018 あっ 大先生 18 00:04:06,023 --> 00:04:09,026 (備前)多門 忙しそうじゃのう 19 00:04:09,026 --> 00:04:12,029 (多門)はっ その 早く山芋を掘ってこんと➡ 20 00:04:12,029 --> 00:04:14,031 夕げに間に合いませんからな 21 00:04:14,031 --> 00:04:17,034 ハハハ 分かっておる 22 00:04:17,034 --> 00:04:20,037 は? (備前)山芋のある所は➡ 23 00:04:20,037 --> 00:04:22,039 ちょうど 新吾の帰り道 24 00:04:22,039 --> 00:04:24,041 いえ… そういうわけでは 25 00:04:24,041 --> 00:04:27,978 行ってやれ そちが手塩にかけた新吾が➡ 26 00:04:27,978 --> 00:04:30,981 久方ぶりに帰ってくるのじゃ 27 00:04:30,981 --> 00:04:32,981 では 御免 28 00:04:46,997 --> 00:04:58,008 ♬~ 29 00:04:58,008 --> 00:05:00,008 (一記)できる 30 00:05:02,012 --> 00:05:04,014 うっ… 31 00:05:04,014 --> 00:05:18,028 ♬~ 32 00:05:18,028 --> 00:05:23,033 (多門のうめき声) 33 00:05:23,033 --> 00:05:26,036 (数馬)先生 多門先生! どうなさいました➡ 34 00:05:26,036 --> 00:05:29,973 先生 しっかりしてください 先生!➡ 35 00:05:29,973 --> 00:05:31,975 先生! 36 00:05:31,975 --> 00:05:34,978 あっ 新吾様 (新吾)先生 新吾です 37 00:05:34,978 --> 00:05:38,982 新吾様 (新吾)誰が 誰が先生を 38 00:05:38,982 --> 00:05:42,986 それが 全く初めての 39 00:05:42,986 --> 00:05:44,988 御存じない者ですか 40 00:05:44,988 --> 00:05:46,990 手がかりは? 41 00:05:46,990 --> 00:05:49,993 手がかりはないのか! あ… はあ 42 00:05:49,993 --> 00:05:53,997 はっ 今し方 擦れ違った 深編みがさの男 43 00:05:53,997 --> 00:05:57,000 深編みがさ? それだけでは分からん 44 00:05:57,000 --> 00:06:01,004 他に何か あ… はあ 45 00:06:01,004 --> 00:06:04,007 そう… 片頬にすごい傷痕が 46 00:06:04,007 --> 00:06:07,010 何 片頬に傷痕? 47 00:06:07,010 --> 00:06:12,015 新吾様 あの男には 関わり合わぬ方が… 48 00:06:12,015 --> 00:06:14,017 なぜです 49 00:06:14,017 --> 00:06:16,017 うう… (数馬・新吾)先生! 50 00:06:18,021 --> 00:06:20,023 道場へ頼む はい 51 00:06:20,023 --> 00:06:23,023 先生 死なないでください 52 00:06:35,973 --> 00:06:49,973 ♬~ 53 00:06:51,989 --> 00:06:55,993 あっ 先生 どうなさいました? 54 00:06:55,993 --> 00:06:58,996 先生 55 00:06:58,996 --> 00:07:03,000 気のせいだったか (数馬)は? 56 00:07:03,000 --> 00:07:09,000 いや 新吾様が お帰りになったような気がして 57 00:07:14,011 --> 00:07:19,011 あのとき 是が非でも お止めしておけば 58 00:07:21,018 --> 00:07:24,021 夜も更けたというのに… 59 00:07:24,021 --> 00:07:28,021 ≪(多門)私のために どうなされていよう 60 00:07:32,963 --> 00:07:34,963 ≪(備前)新吾 61 00:07:40,971 --> 00:07:42,973 申し訳ありません 62 00:07:42,973 --> 00:07:45,976 帰ってくるべきでは ありませんでした 63 00:07:45,976 --> 00:07:47,976 待て 新吾 64 00:07:51,982 --> 00:07:55,982 そちの目には 憎しみがある 65 00:07:58,989 --> 00:08:04,995 剣は人を斬るにあらず 生かすにあり 66 00:08:04,995 --> 00:08:06,995 忘れたか? 67 00:08:10,000 --> 00:08:14,004 多門はのう うわごとにも➡ 68 00:08:14,004 --> 00:08:18,008 あの男に関わり合うなと 申してのう 69 00:08:18,008 --> 00:08:23,013 いまだに そちを 我が子のように思うておるのじゃ 70 00:08:23,013 --> 00:08:40,964 ♬~ 71 00:08:40,964 --> 00:08:42,966 先生! 72 00:08:42,966 --> 00:08:45,969 ああ 新吾様 73 00:08:45,969 --> 00:08:48,969 先生! うん 74 00:08:52,976 --> 00:08:57,976 (数馬)新吾様! 新吾様! 75 00:08:59,983 --> 00:09:01,985 (数馬)新吾様! 76 00:09:01,985 --> 00:09:04,988 ≪(足音) 77 00:09:04,988 --> 00:09:07,988 大先生 新吾様のお姿が見えません 78 00:09:21,004 --> 00:09:23,006 (小太郎)あっ おじちゃん! 79 00:09:23,006 --> 00:09:25,008 (一記)おやじ (松造)へい 80 00:09:25,008 --> 00:09:26,944 (一記)この辺りに 刀の研ぎ師はおらぬか 81 00:09:26,944 --> 00:09:29,947 (松造)そいつは大台ヶ原まで 行きなさらねえと 82 00:09:29,947 --> 00:09:33,951 遠いか? (松造)なに 3里ばかりの所で 83 00:09:33,951 --> 00:09:35,951 あれ? 84 00:09:38,956 --> 00:09:40,958 気色の悪い侍じゃ 85 00:09:40,958 --> 00:09:42,958 あっ 煎じ薬 86 00:09:44,962 --> 00:09:46,964 (松造)おっと…➡ 87 00:09:46,964 --> 00:09:48,966 熱ち 熱ち… 88 00:09:48,966 --> 00:09:52,966 (お縫)おじさん すいません (松造)いやいや… 89 00:09:54,972 --> 00:09:59,977 (松造) それにしても よくやるだ なあ➡ 90 00:09:59,977 --> 00:10:02,980 大奥勤めのお縫お嬢様が➡ 91 00:10:02,980 --> 00:10:04,982 せっかくの お宿下がりだというのに➡ 92 00:10:04,982 --> 00:10:06,984 秩父八幡のおうちにも 93 00:10:06,984 --> 00:10:09,987 いいんです 帰らなくっても 94 00:10:09,987 --> 00:10:11,989 そうか 無理もねえだな 95 00:10:11,989 --> 00:10:15,993 道場に新吾様が お帰りになってるわけでもなし 96 00:10:15,993 --> 00:10:18,996 まあ そんな… (お縫・松造の笑い声) 97 00:10:18,996 --> 00:10:21,999 とにかく どこが気に入っただ あの行き倒れの 98 00:10:21,999 --> 00:10:24,001 シー! 99 00:10:24,001 --> 00:10:43,954 ♬~ 100 00:10:43,954 --> 00:11:02,973 ♬~ 101 00:11:02,973 --> 00:11:04,975 ♬~ 102 00:11:04,975 --> 00:11:09,980 あら いけません 起きてなんかいらっしゃっては 103 00:11:09,980 --> 00:11:11,982 (弥生)おかしな女でしょ 104 00:11:11,982 --> 00:11:15,986 若いくせに抹香臭くて 105 00:11:15,986 --> 00:11:18,989 でも 一日に一度➡ 106 00:11:18,989 --> 00:11:22,989 あの方の御無事を お祈りしなければ 107 00:11:30,000 --> 00:11:33,003 まあ きれい 108 00:11:33,003 --> 00:11:35,003 何かしら それ 109 00:11:38,008 --> 00:11:41,011 下げ緒です (お縫)下げ緒? 110 00:11:41,011 --> 00:11:43,013 刀の 111 00:11:43,013 --> 00:11:48,013 分かりました 捜してらっしゃるお方のですね? 112 00:11:52,022 --> 00:11:55,022 きっとお喜びになりますわ 113 00:11:58,028 --> 00:12:00,028 いいえ 114 00:12:02,032 --> 00:12:04,034 あの方… 115 00:12:04,034 --> 00:12:08,038 ようやく会えたとしても➡ 116 00:12:08,038 --> 00:12:11,038 また私から離れてゆくに 決まってます 117 00:12:14,044 --> 00:12:18,048 ですから 何か➡ 118 00:12:18,048 --> 00:12:21,048 必ず身に着けるものをと思って 119 00:12:29,993 --> 00:12:34,998 じゃあ 早く元気になって 一緒に捜しましょう 120 00:12:34,998 --> 00:12:38,001 いいえ これ以上 お世話になっては… 121 00:12:38,001 --> 00:12:41,004 ねえ そのお方のお名前は? 122 00:12:41,004 --> 00:12:44,007 海老名… 123 00:12:44,007 --> 00:12:47,007 海老名一記 124 00:12:49,012 --> 00:12:52,015 すぐ分かります 125 00:12:52,015 --> 00:12:55,018 片頬に傷痕がありますから 126 00:12:55,018 --> 00:12:58,021 ≪(小太郎)お縫様! 127 00:12:58,021 --> 00:13:00,023 (小太郎)新吾様だ 新吾様だよ 128 00:13:00,023 --> 00:13:03,026 えっ… 129 00:13:03,026 --> 00:13:05,026 新吾様 130 00:13:11,034 --> 00:13:13,034 新吾様 131 00:13:15,038 --> 00:13:20,043 今 片頬に傷痕があると申したな 132 00:13:20,043 --> 00:13:24,047 そやつ 海老名一記というのか 133 00:13:24,047 --> 00:13:26,983 新吾様 血相お変えになって どうなさいました 134 00:13:26,983 --> 00:13:30,987 多門先生は そやつに斬られた え? 135 00:13:30,987 --> 00:13:32,989 そのお侍なら おいら… (松造)これ 136 00:13:32,989 --> 00:13:34,991 小太郎 どうした 137 00:13:34,991 --> 00:13:37,994 おいら 見たんだ 傷痕のあるお侍を 138 00:13:37,994 --> 00:13:39,994 何? 139 00:13:47,003 --> 00:13:51,003 おい 俺の刀はまだか! 140 00:13:58,014 --> 00:14:01,017 御主人 141 00:14:01,017 --> 00:14:04,020 この脂の浮き具合からみると… 142 00:14:04,020 --> 00:14:10,020 (安土)確かに昨日 多門先生を斬った者と思われます 143 00:14:13,029 --> 00:14:17,033 そやつ 控え部屋にいると申されたな 144 00:14:17,033 --> 00:14:20,036 はい 代わりの刀を➡ 145 00:14:20,036 --> 00:14:22,038 お持ちくださいと 申したのですが➡ 146 00:14:22,038 --> 00:14:25,041 研ぎ上がるまで待つと言って➡ 147 00:14:25,041 --> 00:14:26,977 また催促か? (弟子)はい 148 00:14:26,977 --> 00:14:29,980 (安土)もうしばらくと言いなさい (弟子)はい 149 00:14:29,980 --> 00:14:33,984 新吾様 御覧ください 150 00:14:33,984 --> 00:14:35,986 その研ぎ痩せを 151 00:14:35,986 --> 00:14:46,997 ♬~ 152 00:14:46,997 --> 00:14:52,997 多門先生以外にも多くの人を 斬ったしるしでございます 153 00:14:55,005 --> 00:15:00,010 新吾様 相手は気触れです 154 00:15:00,010 --> 00:15:03,013 関わり合ってはなりません 155 00:15:03,013 --> 00:15:18,013 ♬~ 156 00:15:23,366 --> 00:15:26,036 随分待たせると思ったら 俺から刀を取り上げて➡ 157 00:15:26,036 --> 00:15:28,972 不意打ちをかける気か 158 00:15:28,972 --> 00:15:30,974 ひきょうな 159 00:15:30,974 --> 00:15:33,977 ひきょうなは貴様の方だ 160 00:15:33,977 --> 00:15:35,979 何? 161 00:15:35,979 --> 00:15:37,981 刀を持たぬ先生を なぜに斬った 162 00:15:37,981 --> 00:15:40,981 先生? 知らんとは言わせん 163 00:15:42,986 --> 00:15:44,988 昨日のことだ 164 00:15:44,988 --> 00:15:48,992 そういえば 相当なやつを見かけて 165 00:15:48,992 --> 00:16:00,003 ♬~ 166 00:16:00,003 --> 00:16:04,007 貴様もなかなかできるな 167 00:16:04,007 --> 00:16:06,009 貴様 168 00:16:06,009 --> 00:16:09,012 できるとみれば しゃにむに勝負を挑むのか 169 00:16:09,012 --> 00:16:12,015 フフッ 170 00:16:12,015 --> 00:16:17,020 俺は腕の立つやつを見ると 無性に闘志が湧く 171 00:16:17,020 --> 00:16:23,026 おい 邪魔の入らぬ所がいいな 172 00:16:23,026 --> 00:16:26,963 峠に社があった そこで待つ 173 00:16:26,963 --> 00:16:30,963 あっ… 新吾様 な… なりません! 174 00:16:34,971 --> 00:16:38,975 (安土)え… こ… これを? 175 00:16:38,975 --> 00:16:41,975 研いでやってください 176 00:16:50,987 --> 00:16:53,990 (一記)弥生 177 00:16:53,990 --> 00:16:56,993 一記様 178 00:16:56,993 --> 00:16:59,996 (一記)寄るな 179 00:16:59,996 --> 00:17:02,999 まだ私を➡ 180 00:17:02,999 --> 00:17:06,002 憎んでらっしゃいますのね 181 00:17:06,002 --> 00:17:12,008 (一記)拙者のこの顔の傷痕 よもや忘れはすまいな 182 00:17:12,008 --> 00:17:16,012 一記様!➡ 183 00:17:16,012 --> 00:17:18,012 あっ… 184 00:17:24,020 --> 00:17:26,022 (弥生)お待ちください 185 00:17:26,022 --> 00:17:29,959 一記様へのお憎しみ 私で薄れますなら どうぞ御存分に 186 00:17:29,959 --> 00:17:33,963 お気の済むように なさってください 187 00:17:33,963 --> 00:17:35,965 あのようにしたのは私 188 00:17:35,965 --> 00:17:38,968 何? 189 00:17:38,968 --> 00:17:41,971 私のせいなのです 190 00:17:41,971 --> 00:17:43,973 あのお顔の傷 191 00:17:43,973 --> 00:17:46,976 傷がそちの… 192 00:17:46,976 --> 00:17:49,979 一体どうしたというのだ 193 00:17:49,979 --> 00:17:52,982 どうしたというのだ ≪(お縫)新吾様!➡ 194 00:17:52,982 --> 00:17:56,986 新吾様 お縫からもお願い 憎しみを捨ててあげてください 195 00:17:56,986 --> 00:17:58,988 しかし… 新吾様 196 00:17:58,988 --> 00:18:01,991 お縫には弥生様の 切ないお気持ちが➡ 197 00:18:01,991 --> 00:18:05,991 身にしみて分かるんです 切ない気持ちだと? 198 00:18:09,999 --> 00:18:14,003 お縫 お前は 私の邪魔をして あの女を 199 00:18:14,003 --> 00:18:17,006 聞いたんです 200 00:18:17,006 --> 00:18:20,009 聞いた? 2年も前のこと 201 00:18:20,009 --> 00:18:23,012 あの一記という方は 弥生様のお父上に➡ 202 00:18:23,012 --> 00:18:26,950 2人の祝言を許してほしいと お申し入れになりました 203 00:18:26,950 --> 00:18:29,953 ところが 弥生様のお父上は➡ 204 00:18:29,953 --> 00:18:32,956 諸羽一刀流でも 名の知られた武芸者 205 00:18:32,956 --> 00:18:35,959 まだ修行中のあの方が お気に入るはずもなく➡ 206 00:18:35,959 --> 00:18:39,963 出直してまいれと罵って 激しくお打ちになり➡ 207 00:18:39,963 --> 00:18:42,966 この痛みとともに 修行を忘れるなと 208 00:18:42,966 --> 00:18:46,966 そうか そうだったのか 209 00:18:48,972 --> 00:18:51,975 来るなと言っておいたはずだぞ 210 00:18:51,975 --> 00:18:54,978 (弥生)はい➡ 211 00:18:54,978 --> 00:18:57,978 もう これが最後 212 00:19:00,984 --> 00:19:02,984 (弥生)これを あなたに 213 00:19:07,991 --> 00:19:09,991 刀の下げ緒です 214 00:19:12,996 --> 00:19:17,996 弥生の最後のお願い つけてくださいましょうね 215 00:19:20,003 --> 00:19:22,003 置いてゆけ 216 00:19:25,008 --> 00:19:26,943 私が… 217 00:19:26,943 --> 00:19:30,947 私の手でお刀に 218 00:19:30,947 --> 00:19:33,950 いけませんか? 219 00:19:33,950 --> 00:19:53,970 ♬~ 220 00:19:53,970 --> 00:19:56,973 ♬~ 221 00:19:56,973 --> 00:19:59,976 いつでしたか 222 00:19:59,976 --> 00:20:04,981 お城の裏山に2人で登ったとき➡ 223 00:20:04,981 --> 00:20:10,987 辺り一面に咲いた野菊を摘んで 走って➡ 224 00:20:10,987 --> 00:20:13,987 とうとう足をくじいてしまって 225 00:20:15,992 --> 00:20:20,997 そのとき一記様は 手拭いを破いて➡ 226 00:20:20,997 --> 00:20:23,997 私の足にこうしてしっかりと 227 00:20:26,936 --> 00:20:28,938 ごめんなさい 228 00:20:28,938 --> 00:20:35,945 ただ 私 幸せだったと 言いたかったんです 229 00:20:35,945 --> 00:20:37,947 一記様 230 00:20:37,947 --> 00:20:42,952 父は父 弥生は弥生です 231 00:20:42,952 --> 00:20:45,955 どんなに邪険にされようと➡ 232 00:20:45,955 --> 00:20:49,959 私はあなた様をお慕いしています 233 00:20:49,959 --> 00:20:51,959 お願いです 234 00:20:53,963 --> 00:20:56,966 あのときのあなたに 235 00:20:56,966 --> 00:20:59,969 去れ 236 00:20:59,969 --> 00:21:02,972 去れというのだ 237 00:21:02,972 --> 00:21:07,977 過ぎた年月は返らん 238 00:21:07,977 --> 00:21:09,979 返してみせます 239 00:21:09,979 --> 00:21:11,979 何をする! 240 00:21:18,988 --> 00:21:21,991 (一記)待て! 241 00:21:21,991 --> 00:21:24,994 待て 待たぬか!➡ 242 00:21:24,994 --> 00:21:26,994 弥生! 243 00:21:29,999 --> 00:21:33,002 寄ると捨てます 244 00:21:33,002 --> 00:21:38,007 この刀さえなければ あなたは元のあなたに 245 00:21:38,007 --> 00:21:40,007 (一記)ふん! (弥生)あっ… 246 00:21:43,012 --> 00:21:46,015 (弥生)あっ… 247 00:21:46,015 --> 00:21:50,015 刀を… 刀を捨ててください 248 00:21:52,021 --> 00:21:57,026 あなたは 私を斬る 249 00:21:57,026 --> 00:22:00,029 それほどまでに私が憎いのですか 250 00:22:00,029 --> 00:22:03,032 憎い 251 00:22:03,032 --> 00:22:05,034 邪魔するやつが憎いのだ 252 00:22:05,034 --> 00:22:10,039 邪魔? 私が何の邪魔をしました 253 00:22:10,039 --> 00:22:12,041 (一記)拙者はあのとき➡ 254 00:22:12,041 --> 00:22:16,045 男の面体深くつけられた この傷の恥辱➡ 255 00:22:16,045 --> 00:22:20,049 二度と受けまいと心に誓ったのだ 256 00:22:20,049 --> 00:22:23,052 もう一度 言います 257 00:22:23,052 --> 00:22:27,990 私はあなた様をお慕いしています 信じてください 258 00:22:27,990 --> 00:22:33,996 拙者は その誓いと同時に 誰をも信じまいと 259 00:22:33,996 --> 00:22:36,996 信じるは この剣のみ 260 00:22:40,002 --> 00:22:42,002 剣のみ 261 00:22:45,007 --> 00:22:47,007 ≪ 待て! 262 00:22:54,016 --> 00:22:56,018 来たか 263 00:22:56,018 --> 00:22:58,020 おのれ 264 00:22:58,020 --> 00:23:03,025 ひたむきな女の真心を 踏みにじってまで 貴様は 265 00:23:03,025 --> 00:23:05,027 何が狙いだ 266 00:23:05,027 --> 00:23:07,029 目指すは極意剣 267 00:23:07,029 --> 00:23:10,032 剣の極意を得んとして 人を斬るのか 268 00:23:10,032 --> 00:23:29,986 ♬~ 269 00:23:29,986 --> 00:23:46,002 ♬~ 270 00:23:46,002 --> 00:23:48,004 うっ… 271 00:23:48,004 --> 00:23:50,004 (弥生・お縫)あっ… 272 00:23:57,013 --> 00:24:01,017 (一記)刀を 刀を… 273 00:24:01,017 --> 00:24:05,021 貴様 この期に及んで まだ 274 00:24:05,021 --> 00:24:07,023 捨ててくれ 275 00:24:07,023 --> 00:24:09,025 何? 276 00:24:09,025 --> 00:24:14,030 か… 刀を 捨ててくれ 277 00:24:14,030 --> 00:24:17,033 刀を捨ててくれというのか 278 00:24:17,033 --> 00:24:20,036 ああ 279 00:24:20,036 --> 00:24:22,038 (弥生)一記様!➡ 280 00:24:22,038 --> 00:24:24,038 一記様! 281 00:24:35,985 --> 00:24:38,988 静かだ 282 00:24:38,988 --> 00:24:42,992 ひどく静かだ 283 00:24:42,992 --> 00:24:45,995 一記様 284 00:24:45,995 --> 00:24:49,999 フフフ… 285 00:24:49,999 --> 00:24:54,003 人を斬れば 因果が巡る 286 00:24:54,003 --> 00:24:59,008 俺は絶えず 敵と狙われ➡ 287 00:24:59,008 --> 00:25:06,015 追われていはせぬかと そればかり気になって 288 00:25:06,015 --> 00:25:12,015 どんなときでも か… 刀を離せなかった 289 00:25:16,025 --> 00:25:20,029 そして 俺の得たものは➡ 290 00:25:20,029 --> 00:25:24,029 け… 剣の極意ではない 291 00:25:26,035 --> 00:25:28,035 死だ 292 00:25:31,974 --> 00:25:36,979 ひどく静かだ 293 00:25:36,979 --> 00:25:38,981 (弥生)一記様➡ 294 00:25:38,981 --> 00:25:41,984 ああ… 一記様 295 00:25:41,984 --> 00:25:47,990 (弥生の泣き声) 296 00:25:47,990 --> 00:26:07,009 ♬~ 297 00:26:07,009 --> 00:26:11,013 見てください この顔 298 00:26:11,013 --> 00:26:15,017 以前の一記様のお顔 299 00:26:15,017 --> 00:26:18,020 この人の本当の顔 300 00:26:18,020 --> 00:26:20,022 もう離さない 301 00:26:20,022 --> 00:26:25,027 (泣き声) 302 00:26:25,027 --> 00:26:29,966 <海老名一記が地獄の剣なら 己の剣は何とする> 303 00:26:29,966 --> 00:26:34,971 <天下無双の気概はあれど 人を斬らずに救うという➡ 304 00:26:34,971 --> 00:26:37,974 誠の剣には まだ遠い> 305 00:26:37,974 --> 00:26:43,974 <葵 新吾は黙々と 剣の奥義の道を行く> 306 00:26:51,988 --> 00:27:07,988 ♬~