1 00:00:06,340 --> 00:00:09,276 {\an8}(太一) あっ! (和子) 危ない! 2 00:00:09,343 --> 00:00:11,278 {\an8}紅子…? 3 00:00:11,345 --> 00:00:14,281 {\an8}(真彦) 凛子みたいに 死んだら どうすんだ。 4 00:00:14,348 --> 00:00:16,283 {\an8}(藍子) そっくりだったの あの人。→ 5 00:00:16,350 --> 00:00:18,352 {\an8}お姉ちゃんに。 (和子) 藍子。 6 00:00:20,354 --> 00:00:24,291 {\an8}(ミツ) おや。 千鶴じゃないか。 7 00:00:24,358 --> 00:00:27,294 {\an8}(紅子) 死んだ人間には かなわねえな。→ 8 00:00:27,361 --> 00:00:30,364 {\an8}凛子やんのも しんどいぜ。 9 00:00:34,368 --> 00:00:37,304 {\an8}(紅子) やっぱり もう やめた! 10 00:00:37,371 --> 00:00:39,306 {\an8}凛子は やめだ。 11 00:00:39,373 --> 00:00:42,309 {\an8}(真彦) 何 言ってんだ? 12 00:00:42,376 --> 00:00:44,311 {\an8}(紅子) こんな生活 楽しくない。 13 00:00:44,378 --> 00:00:47,314 {\an8}あんた アタイに 自由に やっていいっつったのに→ 14 00:00:47,381 --> 00:00:49,316 {\an8}全然 自由じゃない。 15 00:00:49,383 --> 00:00:55,322 {\an8}フッ。 太一の しっぽ つかんで 復讐ね。 16 00:00:55,389 --> 00:00:58,325 {\an8}でも 凛子が守りたかった家は 守りたい。 17 00:00:58,392 --> 00:01:02,263 {\an8}だから すぐには 太一に 復讐に行けない。 18 00:01:02,329 --> 00:01:06,267 凛子殺しが 公になって 醜態を さらしたとして→ 19 00:01:06,333 --> 00:01:08,269 お国から 爵位を はく奪されたら→ 20 00:01:08,335 --> 00:01:13,274 凛子が 大切にしてた家を つぶすことになるからだって? 21 00:01:13,340 --> 00:01:17,278 もう 限界だ。 22 00:01:17,344 --> 00:01:21,282 あんたは いつだって 凛子 凛子 凛子だ! 23 00:01:21,348 --> 00:01:24,285 凛子への思いに がんじがらめになって。 24 00:01:24,351 --> 00:01:27,288 ホントは 自分だって 動きたいように動けてないんだろ。 25 00:01:27,354 --> 00:01:32,293 ホントは 今すぐ 飛んでって 太一のこと 殺したいんだろ? 26 00:01:32,359 --> 00:01:39,300 アタイは もう 嫌なんだよ。 凛子に 振り回されんのは。 27 00:01:39,366 --> 00:01:42,303 あんたに 振り回されんのは。 28 00:01:42,369 --> 00:01:45,372 いいかげん あんたも 凛子なんか 忘れちゃえよ! 29 00:01:54,381 --> 00:01:59,386 (紅子) アタイは 蝶じゃない。 蛾だ! 30 00:01:59,386 --> 00:02:09,330 ♪~ 31 00:02:16,670 --> 00:02:20,608 (藤堂) どうぞ 山田 紅子さん。 32 00:02:20,674 --> 00:02:23,611 何で あんたが ここにいるのかは 分からないが→ 33 00:02:23,677 --> 00:02:28,682 あんたは 自由だ。 したいようにすればいい。 34 00:02:28,682 --> 00:02:51,639 ♪~ 35 00:02:53,641 --> 00:02:57,578 (藤堂) 凛子は 死んだのか? 36 00:02:57,645 --> 00:03:01,582 あの女は 凛子じゃない。 お前が 分からないはずがない。 37 00:03:01,649 --> 00:03:04,585 なのに どうして 隠したまま いさせるのか。 38 00:03:04,652 --> 00:03:09,657 それは 凛子が もう いないからだ。 39 00:03:16,664 --> 00:03:21,602 (真彦) 公にしたければ すればいい。 凛子は 殺された。 40 00:03:21,669 --> 00:03:23,604 その無念さえ 晴らせるなら→ 41 00:03:23,671 --> 00:03:25,606 俺は もう 子爵家なんて どうでもいい。 42 00:03:25,673 --> 00:03:29,610 (藤堂) 分かっちゃいないな。 43 00:03:29,677 --> 00:03:33,681 わざわざ 太一に 子爵の地位を くれてやる必要はない。 44 00:03:35,683 --> 00:03:38,619 あの女には このまま 凛子でいてもらおう。 45 00:03:38,686 --> 00:03:43,624 復讐を果たしたいのなら お前も あの女が必要だろ? 46 00:03:43,691 --> 00:03:46,627 その上で ひとつ 確認したいことがある。 47 00:03:46,694 --> 00:03:52,566 お前は あの女を 愛してはいないな? 48 00:03:52,633 --> 00:03:56,637 (真彦) 彼女が 何を選ぼうが 自由だ。 49 00:03:59,640 --> 00:04:01,575 (藤堂) それを聞いて 安心したよ。 50 00:04:01,642 --> 00:04:07,581 なら あの女が わたしを選んでも 邪魔はしないでくれよ。 51 00:04:07,648 --> 00:04:10,584 (真彦) 彼女は このまま 戻ってこないかもしれない。 52 00:04:10,651 --> 00:04:13,587 そうなれば お前の魂胆も つゆと消えるがな。 53 00:04:13,654 --> 00:04:18,659 (藤堂) いや 戻ってくるさ 必ず。 54 00:04:25,666 --> 00:04:27,601 (千鶴) 太一が おなかにできて→ 55 00:04:27,668 --> 00:04:29,603 わたしは この家を 追い出されました。 56 00:04:29,670 --> 00:04:33,607 (ミツ) 使用人の分際で 何が 「追い出された」だ。 57 00:04:33,674 --> 00:04:35,609 お前には 手切れ金 渡しただろう。 58 00:04:35,676 --> 00:04:38,612 (杏子) あなたは そのお金で 小料理屋を始めたでしょう? 59 00:04:38,679 --> 00:04:43,617 (千鶴) 太一を育てていくためです。 なのに 太一まで 取り上げられて。 60 00:04:43,684 --> 00:04:45,619 (ミツ) 取り上げたのは 孝太郎だろう。 61 00:04:45,686 --> 00:04:48,555 勝手に養子縁組して 籍まで入れおって。 62 00:04:48,622 --> 00:04:53,560 おかげで お前のバカ息子の 太一には 難儀をしておるよ。 63 00:04:53,627 --> 00:04:56,563 バカ息子ですって? 64 00:04:56,630 --> 00:05:01,568 わたしだって 太一の幸せを考えて 我慢してきました。→ 65 00:05:01,635 --> 00:05:05,572 ですが もう 我慢はしません。 66 00:05:05,639 --> 00:05:08,575 我慢じゃとお! 67 00:05:08,642 --> 00:05:10,577 (杏子) 我慢してるのは こちらよ。 68 00:05:10,644 --> 00:05:14,581 だいたい 奥さまは 凛子さんを 愛してらっしゃるんですか? 69 00:05:14,648 --> 00:05:17,584 (杏子) アハッ。 愛してるに 決まってるじゃない。 70 00:05:17,651 --> 00:05:20,587 なら どうして 凛子さんが愛してる 真彦さんと→ 71 00:05:20,654 --> 00:05:23,590 引き離して 麗華さんと 真彦さんを→ 72 00:05:23,657 --> 00:05:25,592 一緒にさせようと なさるんですか? 73 00:05:25,659 --> 00:05:27,594 それが 凛子の幸せだからよ。 74 00:05:27,661 --> 00:05:31,598 凛子さんの幸せを考えてるのなら 母親だったら→ 75 00:05:31,665 --> 00:05:34,601 娘の愛してる男と 一緒にさせたいって→ 76 00:05:34,668 --> 00:05:36,603 思うんじゃないんですか? 77 00:05:36,670 --> 00:05:40,607 愛してる男と 結婚させることが 幸せとは 限らないでしょう? 78 00:05:40,674 --> 00:05:44,611 奥さまは 愛のない結婚生活を 送られてきたから→ 79 00:05:44,678 --> 00:05:46,613 そんなふうに 思うんでしょうねえ。 80 00:05:46,680 --> 00:05:48,549 何ですって!? 81 00:05:48,615 --> 00:05:54,555 そもそも 大奥さまが孝太郎さんと 愛のない結婚を させたことが→ 82 00:05:54,621 --> 00:05:56,557 全ての原因なんじゃ ないんですか? 83 00:05:56,623 --> 00:06:00,561 お前に言われる筋合いは ないわ! 84 00:06:00,627 --> 00:06:04,565 あなたたちには 親心がない! 母親失格よ! 85 00:06:04,631 --> 00:06:09,636 わたしは 母親として 絶対に 太一を子爵にします! 86 00:06:22,649 --> 00:06:26,587 (凛子)《私を… 忘れないで…》 87 00:06:26,653 --> 00:06:28,589 (真彦)《こっちへ来い!》 88 00:06:28,655 --> 00:06:30,591 《お嬢さま?》 89 00:06:30,657 --> 00:06:33,594 (紅子)《アタイが凛子に なってあげる》 90 00:06:33,660 --> 00:06:36,597 《タダじゃ やらない。 アタイの体を買ってくれ》 91 00:06:36,663 --> 00:06:38,599 (真彦)《ちゃんと演じてくれよ。 お前が別人だと バレたら→ 92 00:06:38,665 --> 00:06:41,668 太一が 凛子を殺した証拠も つかめない》 93 00:06:45,672 --> 00:06:47,608 (紅子)《うわっ!》 94 00:06:49,610 --> 00:06:52,546 (藤堂)《やめろ!》 (紅子 悲鳴) 95 00:06:52,613 --> 00:06:55,549 《医者を呼んだら やけどのあとから→ 96 00:06:55,616 --> 00:06:57,551 アタイが凛子じゃないって バレるだろ》 97 00:06:57,618 --> 00:07:00,554 《別に あんたや 凛子のために やったんじゃない》 98 00:07:00,621 --> 00:07:05,626 《アタイが ここで生きてくために 必要だったから やったことだ》 99 00:07:05,626 --> 00:07:20,641 ♪~ 100 00:07:20,641 --> 00:07:25,646 \(蛾の羽音) 101 00:07:27,648 --> 00:07:30,651 (紅子) アタイは 蛾だ。 102 00:07:32,653 --> 00:07:34,588 アタイは アタイで 生きてくんだ。 103 00:07:34,655 --> 00:07:38,659 こんなとこから はい上がるために 出たんじゃないか。 104 00:07:45,666 --> 00:07:47,534 (紅子) お願いします。 働かせてください。 105 00:07:47,601 --> 00:07:49,536 何でもしますから。 お願いします! 106 00:07:49,603 --> 00:07:52,539 (番頭) てめえ。 また よく来れたもんだな。 107 00:07:52,606 --> 00:07:54,541 (紅子) 金を盗んだのは アタイじゃありません。 108 00:07:54,608 --> 00:07:56,543 (番頭) そんなこと 誰が信じられるかっつんだ。 109 00:07:56,610 --> 00:07:59,546 また 盗みに来たんだろ。 えっ? (紅子) 違います。 110 00:07:59,613 --> 00:08:01,548 あのときも ホントに 盗んでなんかいません。 111 00:08:01,615 --> 00:08:03,550 だから ここに来たんです。 お願いします。 112 00:08:03,617 --> 00:08:05,552 もう一度 雇ってください。 お願いします! 113 00:08:05,619 --> 00:08:09,556 (番頭) うるせえんだよ! もう二度と 来んな!→ 114 00:08:09,623 --> 00:08:12,559 今度 来やがったら 警察に突き出してやる! 115 00:08:12,626 --> 00:08:14,628 (つばを吐く音) 116 00:08:24,638 --> 00:08:27,574 (藤堂) おかえり。 (千鶴) 来てたんだ。 117 00:08:27,641 --> 00:08:31,578 (藤堂) 勝手に 飲ませてもらってたよ。 飲むかい? 118 00:08:31,645 --> 00:08:34,648 頂きましょうかねえ。 119 00:08:44,658 --> 00:08:48,595 ああ…。 清瀬家へ 乗り込んできたわ。 120 00:08:48,662 --> 00:08:50,597 (藤堂) へえ。 121 00:08:50,664 --> 00:08:54,601 あいつらの顔ったら なかったね。 122 00:08:54,668 --> 00:08:57,604 あんたにも 見せてやりたかったよ。 123 00:08:57,671 --> 00:09:00,674 (藤堂) 俺も 見たかったねえ。 124 00:09:04,678 --> 00:09:08,615 あんたとは これで 終わりだ。 125 00:09:08,682 --> 00:09:13,620 (藤堂) ああ 分かってる。 126 00:09:13,687 --> 00:09:15,622 どうやら あんたも→ 127 00:09:15,689 --> 00:09:19,626 別れるつもりで 来てたみたいだねえ? 128 00:09:19,693 --> 00:09:22,629 それは 図星の顔だね。 129 00:09:22,696 --> 00:09:26,633 まっ ちょうど よかったってわけだ。 130 00:09:26,700 --> 00:09:30,637 わたしも 女の顔は しばらく お預け。 131 00:09:30,704 --> 00:09:34,708 これからは 母親の顔で 生きていくわ。 132 00:09:41,715 --> 00:09:47,587 あんたを そう簡単には 子爵さまには しないわよ。 133 00:09:47,654 --> 00:09:51,591 (藤堂) 俺が 子爵になっても 太一を むげにはしないよ。 134 00:09:51,658 --> 00:09:54,594 どうだか。 でも それは どうも。 135 00:09:54,661 --> 00:09:57,664 あんまり 期待は してないけどね。 136 00:10:02,669 --> 00:10:05,605 何じゃ あの女は! (杏子) 盗っ人 たけだけしいとは→ 137 00:10:05,672 --> 00:10:07,607 ああいう女のこと 言うんですわよね。 138 00:10:07,674 --> 00:10:10,677 太一も 孝太郎も 追い出してやる。 139 00:10:12,679 --> 00:10:14,614 (ミツ) おっ いいところに来よった。 140 00:10:14,681 --> 00:10:18,618 (杏子) あなた。 千鶴が 乗り込んでまいりましたわよ。 141 00:10:18,685 --> 00:10:21,688 (ミツ) あんた あの女に どういう教育してんだ! 142 00:10:23,690 --> 00:10:25,625 (孝太郎) ホントに 申し訳ありません! 143 00:10:25,692 --> 00:10:27,628 (ミツ) 何を 芝居じみたまねを。 144 00:10:27,694 --> 00:10:30,630 (杏子) 謝って済むという問題では ありませんのよ。→ 145 00:10:30,697 --> 00:10:33,633 私 あの女に 侮辱されましたのよ。→ 146 00:10:33,700 --> 00:10:37,638 どうして 正妻が 愛人に 侮辱されなくちゃいけませんの? 147 00:10:37,704 --> 00:10:39,639 (孝太郎) 本当に 申し訳ない! 148 00:10:39,706 --> 00:10:43,643 外腹なら 外腹で 籍など入れず 外に置いときゃいいものを→ 149 00:10:43,710 --> 00:10:46,646 あんたが あの女から 取り上げたりするから→ 150 00:10:46,713 --> 00:10:49,583 こんなことになってんだろ! (孝太郎) わたしは→ 151 00:10:49,649 --> 00:10:52,586 太一が かわいかったんです。 手元で育てたかったんです。 152 00:10:52,652 --> 00:10:56,590 (杏子) その 恨みつらみを 私が受けましたのよ。 153 00:10:56,657 --> 00:10:59,593 こんな屈辱を受けたのは 初めてですわ。 154 00:10:59,659 --> 00:11:02,596 母親失格とまで 言われましたのよ。 155 00:11:02,662 --> 00:11:05,599 わたしも 親心がないとまで 言われたよ。 156 00:11:05,665 --> 00:11:07,601 (孝太郎) 本当に 申し訳ございません!→ 157 00:11:07,667 --> 00:11:10,604 身勝手なことは 重々 承知しておりますが→ 158 00:11:10,670 --> 00:11:14,608 太一も わたしの子。 凛子も わたしの子。 159 00:11:14,674 --> 00:11:16,676 同じように 愛したいんです。 160 00:11:21,681 --> 00:11:25,619 どうか このまま 太一を ここに 置いてやってください! 161 00:11:25,686 --> 00:11:27,687 お願いいたします! 162 00:11:32,692 --> 00:11:36,696 (紅子) やっぱり ここで 生きてくしかないのか。 163 00:11:42,702 --> 00:11:47,641 (紅子) 自分から 飛び出したのに ぶざまだよな。 164 00:11:54,648 --> 00:11:58,585 (真彦)《二度と 同じ過ちは 繰り返さない》 165 00:11:58,652 --> 00:12:00,654 《これからは お前を守るよ》 166 00:12:11,665 --> 00:12:15,602 何やってんだい そんな所で。→ 167 00:12:15,669 --> 00:12:21,608 そんなとこ 座って。 バカだねえ。 168 00:12:21,675 --> 00:12:25,612 ほら とっとと お入り。 169 00:12:25,679 --> 00:12:29,616 (紅子) 母さん。 (和子) いいから お入りって。→ 170 00:12:29,683 --> 00:12:34,621 藍子。 姉ちゃんが帰ったよ。 (藍子) お姉ちゃん?→ 171 00:12:34,688 --> 00:12:39,693 お姉ちゃん! お姉ちゃん おかえり。 172 00:12:41,695 --> 00:12:43,630 (紅子) ただいま。 173 00:12:43,697 --> 00:12:48,568 (泰造) ああ 紅子か。 ヘヘ…。 金 持ってきてくれたか? 174 00:12:48,635 --> 00:12:50,570 (和子) 何 言ってんだよ。→ 175 00:12:50,637 --> 00:12:53,573 紅子は もう 華族さまなんかの 愛人なんていうのは→ 176 00:12:53,640 --> 00:12:55,575 やめちまったんだよ。 177 00:12:55,642 --> 00:13:00,580 (泰造) 何だよ やめちまったのかよ。 使えねえなあ。→ 178 00:13:00,647 --> 00:13:04,584 なあ 紅子。 華族さまのところに戻って→ 179 00:13:04,651 --> 00:13:07,587 俺たちに 楽させてくれよ。 ああ…。 180 00:13:07,654 --> 00:13:09,589 (和子) 何 バカなこと 言ってんだい。→ 181 00:13:09,656 --> 00:13:12,592 あんたが 酒やめて 働けばいい話だろ! 182 00:13:12,659 --> 00:13:16,596 ケッ こんな足で 誰が 雇ってくれるってんだよ まったく。 183 00:13:16,663 --> 00:13:19,599 (せき) (紅子) 藍子。 大丈夫か? 184 00:13:19,666 --> 00:13:22,602 座って。 >> ほら 藍子。 お薬だよ。 185 00:13:22,669 --> 00:13:25,605 これ飲めば 楽になるよ。 (藍子の せき) 186 00:13:25,672 --> 00:13:27,607 (和子) ほら。 (藍子の せき) 187 00:13:27,674 --> 00:13:33,613 (紅子) 結核? 藍子は そんなに悪い病気だったのか。 188 00:13:33,680 --> 00:13:36,616 (和子) 今日 仕立ての金が 入ったからね→ 189 00:13:36,683 --> 00:13:39,619 やっと 医者にも 診てもらえたんだ。→ 190 00:13:39,686 --> 00:13:44,624 まあ 医者は まだ 軽い方だとは言ってたけどねえ。 191 00:13:44,691 --> 00:13:47,561 でも この病気は 長くかかるからね。 192 00:13:47,627 --> 00:13:49,563 お金も掛かるし。 193 00:13:49,629 --> 00:13:53,567 今度は いつ 医者に診てもらえるんだか。 194 00:13:53,633 --> 00:13:58,572 とにかく 今は 栄養を 取らせてやるしかないんだよ。→ 195 00:13:58,638 --> 00:14:03,577 でも 卵だって 牛乳だって 高いからねえ。→ 196 00:14:03,643 --> 00:14:06,646 なかなか 食べさせてやれなくてねえ。 197 00:14:24,664 --> 00:14:30,670 (紅子) アタイが凛子を やめたら 藍子は 医者にも かかれない。 198 00:14:35,675 --> 00:14:39,679 わたし 死んじゃうの? 199 00:14:42,682 --> 00:14:49,556 (紅子) そんなことないよ。 死んじゃうわけないだろ。 200 00:14:49,623 --> 00:14:54,561 藍子ね 蝶々に なりたいの。 201 00:14:54,628 --> 00:14:59,633 蝶々になって 空を飛んでいきたいの。 202 00:15:04,638 --> 00:15:09,643 《私も 早く元気になって 蝶のように 飛び立ちたい》 203 00:15:12,646 --> 00:15:18,585 (紅子) 藍子は きっと 元気になって 蝶々みたいに飛んでいけるよ。 204 00:15:18,652 --> 00:15:24,591 お姉ちゃん。 もう どこにも行かないでね。 205 00:15:24,658 --> 00:15:29,663 (紅子) 大丈夫。 もう どこにも行かない。 206 00:15:38,672 --> 00:15:45,679 (藤堂) さあ 紅子 早く戻っておいで。 わたしの元へ。 207 00:15:52,185 --> 00:15:57,123 (紅子)《もう 限界だ》 208 00:15:57,190 --> 00:16:00,126 《あんたは いつだって 凛子 凛子 凛子だ!》 209 00:16:00,193 --> 00:16:04,130 《アタイは もう 嫌なんだよ。 凛子に 振り回されんのは》 210 00:16:04,197 --> 00:16:07,133 《あんたに 振り回されんのは》 211 00:16:07,200 --> 00:16:11,204 《いいかげん あんたも 凛子なんか 忘れちゃえよ!》 212 00:16:20,146 --> 00:16:25,151 (紅子)《アタイは 蝶じゃない。 蛾だ!》 213 00:16:25,151 --> 00:16:33,159 ♪~ 214 00:16:35,161 --> 00:16:45,171 ♪~ 215 00:16:57,183 --> 00:17:02,122 (真彦) 俺は 復讐に行くよ。 太一を殺す。 216 00:17:02,188 --> 00:17:08,128 家までは 守れないかもしれない。 許してくれ。 217 00:17:08,194 --> 00:17:11,131 紅子は もう 自由にしてやるべきだ。 218 00:17:11,197 --> 00:17:14,200 それで いいだろ? 凛子。 219 00:17:14,200 --> 00:17:25,211 ♪~ 220 00:17:34,220 --> 00:17:36,222 (和子) 紅子。 221 00:17:47,233 --> 00:17:52,238 (紅子)「やっぱり ここは 退屈だわ」 222 00:17:54,240 --> 00:17:56,176 紅子…。 223 00:17:56,242 --> 00:18:01,181 お姉ちゃんは? (和子) また 出ていっちゃったよ。 224 00:18:01,247 --> 00:18:04,184 お姉ちゃんの嘘つき。→ 225 00:18:04,250 --> 00:18:08,188 もう どこにも行かないって 言ったのに。 226 00:18:08,254 --> 00:18:12,192 (和子) 大丈夫。 大丈夫だから。 (藍子の すすり泣き) 227 00:18:12,258 --> 00:18:17,130 紅子は きっと 帰ってくるよ。 また 戻ってくるさ。 228 00:18:17,197 --> 00:18:19,132 (藍子の泣き声) 229 00:18:19,199 --> 00:18:21,201 (和子の ため息) 230 00:18:23,203 --> 00:18:27,207 何で 凛子のやつ 落ちなかったんだ? 231 00:18:32,212 --> 00:18:35,215 一振りで 落ちると思ったのに。 232 00:18:39,219 --> 00:18:42,222 こうなったら 次の手段だ。 233 00:18:44,224 --> 00:18:46,159 太一も 孝太郎も→ 234 00:18:46,226 --> 00:18:49,162 首の皮 一枚で つながりましたわね。→ 235 00:18:49,229 --> 00:18:52,165 でも まさか お母さまが→ 236 00:18:52,232 --> 00:18:54,167 情けをかけるとは 思いませんでしたわ。 237 00:18:54,234 --> 00:18:58,171 情け? そんなもんじゃないよ。 238 00:18:58,238 --> 00:19:01,174 (杏子) じゃあ 何ですの? (ミツ) 人間ってのは→ 239 00:19:01,241 --> 00:19:04,177 切羽詰まると 何をしでかすか 分からんだろう? 240 00:19:04,244 --> 00:19:06,179 (杏子) はい? 241 00:19:06,246 --> 00:19:09,182 太一の 自転車事故のこともある。 242 00:19:09,249 --> 00:19:12,185 今 ここで 追い出すより 手元に…。 243 00:19:12,252 --> 00:19:15,188 目の届く所に 置いといた方が まだ 安心だ。 244 00:19:15,255 --> 00:19:17,123 (杏子) そうですわよね。 245 00:19:17,190 --> 00:19:21,127 私 千鶴への怒りで そちらを忘れておりました。 246 00:19:21,194 --> 00:19:23,129 太一は 今 どこに いるのかしら? 247 00:19:23,196 --> 00:19:25,131 太一は ここに 戻ってきてるのかしら? 248 00:19:25,198 --> 00:19:28,134 戻ってきてるんなら それは それでいい。 249 00:19:28,201 --> 00:19:34,140 今 凛子は 真彦と 武蔵野だ。 真彦だって 太一を殴ったんだ。 250 00:19:34,207 --> 00:19:39,212 真彦も 自分の役割は ちゃんと 分かってんだろう。 251 00:19:43,216 --> 00:20:05,238 ♪~ 252 00:20:17,183 --> 00:20:20,119 (藤堂) 太一を殺すつもりか? 253 00:20:20,186 --> 00:20:26,125 あいつを殺すのは 構わないが この家が つぶされるのは困る。 254 00:20:26,192 --> 00:20:30,196 公にならないよう うまく やってくれよ。 255 00:20:30,196 --> 00:20:45,211 ♪~ 256 00:20:45,211 --> 00:20:49,148 (ミツ) 凛子は どうした? また 一人で置いてきたのか? 257 00:20:49,215 --> 00:20:53,152 (杏子) 太一が自転車で 凛子に ケガをさせたそうじゃない。→ 258 00:20:53,219 --> 00:20:56,155 そんなときに 凛子を一人 武蔵野に 置いてきたの? 259 00:20:56,222 --> 00:21:00,159 (真彦) 重大な お話があります。 実は 凛子お嬢さまは…。 260 00:21:00,226 --> 00:21:04,163 (ミツ) ええい! お前は いらん! 役立たずが。 261 00:21:04,230 --> 00:21:08,167 期待を裏切りおって! 目障りだ。 出ていけ。 262 00:21:08,234 --> 00:21:11,170 (杏子) 出ていきなさい! 263 00:21:11,237 --> 00:21:13,239 \(紅子) 待ってください! 264 00:21:15,241 --> 00:21:18,111 兄さまが 私を 置いてきたんじゃありません。 265 00:21:18,177 --> 00:21:21,114 私が 駄々をこねて 兄さまを 先に帰らせたんです。 266 00:21:21,180 --> 00:21:23,116 だから 私が悪いの。 267 00:21:23,182 --> 00:21:25,118 兄さまに 出ていけなんて 言わないで。 268 00:21:25,184 --> 00:21:30,123 (ミツ) もう 我慢ができん。 真彦。 お前は 出ていけ! 269 00:21:30,189 --> 00:21:34,193 そうよ。 私も 許せません! 出ていきなさい! 270 00:21:37,196 --> 00:21:45,204 ♪~ 271 00:21:45,204 --> 00:21:47,140 (杏子・ミツ) あっ! 272 00:21:47,206 --> 00:21:51,144 (紅子) もしも 兄さまを 追い出すのなら…。 273 00:21:51,210 --> 00:21:54,213 私は 死にます!