1 00:00:06,574 --> 00:00:09,510 {\an8}(和子) 紅子は 若奥さまが お産みになった 双子の一人です。 2 00:00:09,577 --> 00:00:12,513 {\an8}(ミツ) 清瀬の血は 断たれてなかったのかい。 3 00:00:12,580 --> 00:00:14,515 {\an8}(真彦) 俺が戻るのは 清瀬じゃない。 お前のところだ。 4 00:00:14,582 --> 00:00:17,518 {\an8}(藤堂) 守れなかった 凛子の代わりに 紅子を守るか。→ 5 00:00:17,585 --> 00:00:19,520 {\an8}お前らしい選択だ。 6 00:00:19,587 --> 00:00:22,590 {\an8}(紅子) 一目 会ってみたいな。 本当の お母さんに。 7 00:00:24,592 --> 00:00:28,529 {\an8}(杏子) 出てってほしいの。 あなたの顔を 見たくないの! 8 00:00:28,596 --> 00:00:33,534 {\an8}(ミツ) 紅子は 杏子の 実の娘だ。 (藤堂) えっ? 9 00:00:33,601 --> 00:00:36,537 {\an8}(ミツ) このまま 事を進める。 10 00:00:36,604 --> 00:00:40,541 {\an8}今の紅子には 誰も 何にも してこないからな。 11 00:00:40,608 --> 00:00:46,547 {\an8}その間に 子供が できれば 御の字だ。 12 00:00:46,614 --> 00:00:48,549 {\an8}凛子を殺したのは 太一かもしれない。 13 00:00:48,616 --> 00:00:53,554 {\an8}もしくは あの2人が やったのかもしれない。 14 00:00:53,621 --> 00:00:56,557 {\an8}だが 今は それを追及したところで→ 15 00:00:56,624 --> 00:00:58,559 {\an8}どうなるものでもない。 16 00:00:58,626 --> 00:01:02,496 {\an8}フッ。 凛子が 生き返るわけでは ないからな。 17 00:01:02,563 --> 00:01:07,501 紅子は 清瀬の血を引く 正統な娘だ。 18 00:01:07,568 --> 00:01:14,508 男の子が できれば それで この清瀬の 正統な跡取りとなる。 19 00:01:14,575 --> 00:01:18,512 そのときが来たら 全て 明らかにする。 20 00:01:18,579 --> 00:01:20,514 それまでは 秘密にな。 21 00:01:20,581 --> 00:01:24,518 (藤堂) はい 心得ております。 22 00:01:24,585 --> 00:01:26,520 藤堂。 23 00:01:26,587 --> 00:01:31,592 もし お前も狙ってるんだったら さっさと 手を付けろ。 24 00:01:33,594 --> 00:01:35,529 (杏子) 凛子? 凛子!→ 25 00:01:35,596 --> 00:01:38,532 どこにいるの 凛子! (藤堂) 奥さま 落ち着いてください。 26 00:01:38,599 --> 00:01:40,534 凛子お嬢さまは 生きていらっしゃいますよ。 27 00:01:40,601 --> 00:01:43,537 >> どこ? どこにいるの 凛子は! (藤堂) こちらです。 参りましょう。 28 00:01:43,604 --> 00:01:46,540 (杏子) 凛子! 凛子! 29 00:01:46,607 --> 00:01:48,542 (杏子) 凛子は どこ? 30 00:01:48,609 --> 00:01:51,545 (藤堂) あなたの お子さまは 生きております。 31 00:01:51,612 --> 00:01:56,550 この部屋に 凛子お嬢さまが 生きているでしょう。 32 00:01:56,617 --> 00:02:00,554 この部屋の かしこに 生きております。 33 00:02:00,621 --> 00:02:08,562 そうね。 生きているわね…。 34 00:02:15,569 --> 00:02:19,507 (紅子) アタイ ちょっと 行ってくる。 35 00:02:19,573 --> 00:02:21,509 (真彦) どこ 行くんだ? 俺も行く。 36 00:02:21,575 --> 00:02:24,578 (紅子) いや アタイだけでいい。 37 00:02:28,582 --> 00:02:30,518 (ミツ) 何だい。 いきなり。 38 00:02:30,584 --> 00:02:32,520 (紅子) 奥さまから 出てけと言われた。 39 00:02:32,586 --> 00:02:35,523 でも アタイは 出てくつもりはない。 40 00:02:35,589 --> 00:02:39,593 あんただって 出ていかれたら 困るんだろ。 41 00:02:42,596 --> 00:02:47,535 (紅子) 山田家を救ってくれ。 金が無いと 妹が死んじまうんだ。 42 00:02:47,601 --> 00:02:49,537 金さえ もらえるなら→ 43 00:02:49,603 --> 00:02:52,540 アタイは どんな扱いを受けたって 構わない。 44 00:02:52,606 --> 00:02:55,543 大事な家族なんだよ。 45 00:02:55,609 --> 00:02:58,546 だったら 子を産め。 46 00:02:58,612 --> 00:03:01,549 (紅子) えっ? >> 誰の子供でもいい。 47 00:03:01,615 --> 00:03:07,488 お前の子供を 次の清瀬の 当主にしてやろう。 48 00:03:07,555 --> 00:03:10,491 (紅子) 後継者は 太一じゃなかったのかよ? 49 00:03:10,558 --> 00:03:14,495 あいつに くれてやるつもりは 毛頭ない。 50 00:03:14,562 --> 00:03:19,500 子供さえ つくれば お前を自由にしてやる。 51 00:03:19,567 --> 00:03:23,571 山田家のことも 考えてやろう。 52 00:03:25,573 --> 00:03:29,577 (紅子) 分かった。 約束だぞ。 53 00:03:33,447 --> 00:03:35,449 凛子…。 54 00:03:38,452 --> 00:03:45,392 あの子は 紅子は お前の実の娘だ。 55 00:03:45,459 --> 00:03:47,328 えっ? 56 00:03:47,394 --> 00:03:50,331 (ミツ) だから もう 紅子を 追い出そうなんて 考えるな。→ 57 00:03:50,397 --> 00:03:52,333 みんなには 黙っていろよ。→ 58 00:03:52,399 --> 00:03:56,337 そうしないと また 太一のバカが 暴走しかねん。 59 00:03:56,403 --> 00:04:03,344 あの子が 紅子が 私の娘?→ 60 00:04:03,410 --> 00:04:06,347 お母さま 死産だったというのは 嘘だったの!? 61 00:04:06,413 --> 00:04:09,350 とにかく 生きていたんだ。 それで いいだろう。 62 00:04:09,416 --> 00:04:12,353 よくありません! どういうことですか? お母さま。 63 00:04:12,419 --> 00:04:15,356 私は 確かに 双子を産みました。 64 00:04:15,422 --> 00:04:17,358 ですが 1人の子は 出産に耐えられず→ 65 00:04:17,424 --> 00:04:20,361 死んでしまったと おっしゃったじゃないですか。 66 00:04:20,427 --> 00:04:23,364 私は その子の顔を 見ることも できませんでした。 67 00:04:23,430 --> 00:04:26,367 すまん あれは 嘘じゃった。 (杏子) えっ? 68 00:04:26,433 --> 00:04:28,369 清瀬の家訓は 知っておるな。→ 69 00:04:28,435 --> 00:04:31,372 だから 片方は 里子に出したんじゃ。 70 00:04:31,438 --> 00:04:35,376 ということは あの和子が→ 71 00:04:35,442 --> 00:04:38,379 私の子を 育ててくれたということですか。 72 00:04:38,445 --> 00:04:40,381 まあ そういうことじゃ。 73 00:04:40,447 --> 00:04:44,385 そんな 生きていたなんて。 74 00:04:44,451 --> 00:04:51,325 とにかく そういう訳だから。 もう 紅子を 追い出そうとするな。 75 00:04:51,392 --> 00:05:00,334 そんな あの子が 紅子が 私の娘? 76 00:05:00,401 --> 00:05:05,406 (赤ん坊の泣き声) (ミツの すすり泣き) 77 00:05:08,409 --> 00:05:13,347 《妹は… 死産だったのよ》 78 00:05:13,414 --> 00:05:16,350 《死産?》 79 00:05:16,417 --> 00:05:19,420 《あなたは 絶対に 幸せにするわ》 80 00:05:21,422 --> 00:05:26,427 《亡くなってしまった 妹の分まで》 81 00:05:32,433 --> 00:05:44,378 あの子が… 凛子の妹が 生きていたなんて。 82 00:05:44,445 --> 00:05:46,447 ああ…。 83 00:05:53,387 --> 00:05:57,391 (紅子) そっち 行っていいか? 84 00:05:59,393 --> 00:06:03,397 (真彦) ああ おいで。 85 00:06:11,405 --> 00:06:17,344 (紅子) なあ 子供 つくろうぜ。 86 00:06:17,411 --> 00:06:19,413 (真彦) 何だ? いきなり。 87 00:06:21,415 --> 00:06:24,418 (紅子) あんたの子供が ほしいんだ。 88 00:06:27,421 --> 00:06:31,358 (紅子) あんたに 愛されたいんだ。 89 00:06:31,425 --> 00:06:37,364 あんたに愛されて 抱かれたいんだ。 90 00:06:37,431 --> 00:06:42,369 あんたの心に まだ 凛子が いてもいい。 91 00:06:42,436 --> 00:06:45,439 今は 凛子として 抱かれてもいい。 92 00:06:47,374 --> 00:06:52,379 それでも あんたに求められて 抱かれたいんだ。 93 00:06:55,382 --> 00:06:59,319 (紅子) 何とか言えよ。 94 00:06:59,386 --> 00:07:02,389 (真彦) 俺も 抱きたい。 95 00:07:04,391 --> 00:07:07,327 (紅子) じゃあ 抱けよ。 96 00:07:07,394 --> 00:07:11,331 (真彦) でも 今は駄目だ。 (紅子) 何でだよ。 97 00:07:11,398 --> 00:07:15,335 (真彦) 今 子供が できても 育てられないだろう。 98 00:07:15,402 --> 00:07:18,405 俺たちは 使用人だ。 99 00:07:21,408 --> 00:07:26,346 (紅子) あの ばあさんだって 結婚していいって 言ってただろ。 100 00:07:26,413 --> 00:07:29,349 結婚していいってことは→ 101 00:07:29,416 --> 00:07:32,419 子供を つくっても いいってことだろ? 102 00:07:37,424 --> 00:07:42,362 (真彦) 俺も抱きたいんだ。 今は これで 我慢してくれ。 103 00:07:42,429 --> 00:07:47,301 (紅子) フン。 (真彦) そんな顔するな。 104 00:07:47,367 --> 00:07:52,306 (紅子) 抱かないと 暴れるぞ。 (真彦) それは困る。 105 00:07:52,372 --> 00:07:57,311 (紅子) フッ…。 まあ 添い寝も いっか。 106 00:07:57,377 --> 00:07:59,313 (真彦) ん? 107 00:07:59,379 --> 00:08:03,317 (紅子) こんなふうに 抱かれて眠るのはさ→ 108 00:08:03,383 --> 00:08:13,327 昔 母さんに 抱かれて眠った 子供のころ以来だなあと思って。 109 00:08:13,393 --> 00:08:17,397 あれって 不思議と 安らぐんだよな。 110 00:08:20,400 --> 00:08:24,338 (真彦) こんな感じかな? 111 00:08:24,404 --> 00:08:28,408 (紅子) ああ こんな感じだ。 112 00:08:31,411 --> 00:08:35,415 (紅子) おやすみ。 (真彦) おやすみ。 113 00:08:37,417 --> 00:08:44,424 (杏子) もう一人の あなたの子が 生きていましたよ。 114 00:09:00,374 --> 00:09:04,311 (孝太郎) それにしても 凛子に そっくりだね。→ 115 00:09:04,378 --> 00:09:08,315 ありがとう。 (紅子) どういたしまして。 116 00:09:08,382 --> 00:09:11,318 (太一) 使用人が たやすく 口を開くな。→ 117 00:09:11,385 --> 00:09:14,388 使用人なら 使用人らしくしたまえ。 118 00:09:20,394 --> 00:09:25,332 (太一) この席に座る者に 配るのが最後とは 何事だ。→ 119 00:09:25,399 --> 00:09:28,402 お前の目は 節穴か? 120 00:09:30,404 --> 00:09:32,406 (紅子) 申し訳ございません。 121 00:09:34,408 --> 00:09:37,344 (太一) 父さん 凛子姉さんに そっくりでも→ 122 00:09:37,411 --> 00:09:40,347 しょせんは 使用人だよ。 僕らの家族じゃない。→ 123 00:09:40,414 --> 00:09:44,351 これからは その辺も わきまえて 接してもらわないと 困るよ。 124 00:09:44,418 --> 00:09:49,423 (太一) そうだよね? おばあさま。 (ミツ) ああ… そうだねえ。 125 00:09:51,425 --> 00:09:55,362 (ミツ) 自分のバカ息子に ちゃんと しつけをしろ! 126 00:09:55,429 --> 00:09:58,365 (孝太郎) 申し訳ありません。 もう お母さまの椅子にも→ 127 00:09:58,432 --> 00:10:02,436 座らせないようにいたしますので。 早速 しかってまいります。 128 00:10:04,438 --> 00:10:06,373 ひとつ 頼みがある。 (藤堂) 何でしょう? 129 00:10:06,440 --> 00:10:11,378 (ミツ) 山田家の面倒を見ろ。 あれも 大事な手駒だからな。 130 00:10:11,445 --> 00:10:13,380 (藤堂) かしこまりました。 131 00:10:13,447 --> 00:10:16,450 (紅子) うりゃーっ。 132 00:10:21,455 --> 00:10:24,458 ちょっと いらっしゃい。 133 00:10:34,501 --> 00:10:39,439 あなた これまで どんな生活をしてきたの? 134 00:10:39,506 --> 00:10:42,442 (紅子) 生活… ですか? 135 00:10:42,509 --> 00:10:45,445 ええ 生活よ。 136 00:10:45,512 --> 00:10:49,383 (紅子) まあ 生活っていっても 貧乏だったからさ。 137 00:10:49,449 --> 00:10:52,386 ただ 生きてくことに 一生懸命だったっつうか。 138 00:10:52,452 --> 00:10:55,389 その日 食べる米も なかったりしてな。 139 00:10:55,455 --> 00:10:58,392 まあ お米も? 大変だったのね。 140 00:10:58,458 --> 00:11:03,397 (紅子) いや 別に。 それが普通だったから 大変だなんて 思ったことねえよ。 141 00:11:03,463 --> 00:11:06,400 それに 悪いことも やってきたからな。 142 00:11:06,466 --> 00:11:09,403 まあ あんま 自慢できる話じゃねえけど。 143 00:11:09,469 --> 00:11:11,405 悪いことって? 144 00:11:11,471 --> 00:11:17,411 (紅子) 生きてくために 盗みもやった。 それで 凛子に出会ったんだ。 145 00:11:17,477 --> 00:11:19,413 凛子に? 146 00:11:19,479 --> 00:11:23,417 (紅子) 何か 食べる物 ないかなと思って 盗みに入ってさ→ 147 00:11:23,483 --> 00:11:27,421 武蔵野の別邸で 会ったんだよ。 148 00:11:27,487 --> 00:11:30,424 アタイに そっくりだったんで ホント びっくりした。 149 00:11:30,490 --> 00:11:33,427 凛子も 驚いてたな。 150 00:11:33,493 --> 00:11:36,430 そう そんな形で 凛子と出会ったの。 151 00:11:36,496 --> 00:11:40,434 (紅子) 顔は 一緒なのに 中身は 全然 違っててさ。 152 00:11:40,500 --> 00:11:44,438 まあ しょうがねえよな。 凛子は 子爵さまの令嬢で→ 153 00:11:44,504 --> 00:11:49,376 アタイは 貧乏な大工の娘なんだから。 154 00:11:49,443 --> 00:11:52,379 アタイが すり やって 失敗したときに→ 155 00:11:52,446 --> 00:11:56,383 助けてくれたのが 真彦だったんだ。 156 00:11:56,450 --> 00:12:01,388 >> 真彦が あなたを? (紅子) フフッ。 そういや あいつ→ 157 00:12:01,455 --> 00:12:04,391 あんときから 口うるせえやつだったな。 158 00:12:04,458 --> 00:12:07,394 アタイの やることに ケチつけてさ。 159 00:12:07,461 --> 00:12:13,467 犯罪は 駄目だとか 人としての誇りを 忘れるなとか。 160 00:12:15,469 --> 00:12:20,407 でも どんなときでも あいつが 一番に考えてるのは→ 161 00:12:20,474 --> 00:12:23,477 凛子のことだったよ。 162 00:12:26,480 --> 00:12:29,416 (紅子) アタイさ 凛子とも 仲良くなったんだ。 163 00:12:29,483 --> 00:12:33,420 縁側で いろんな話 してさ。 164 00:12:33,487 --> 00:12:36,423 お土産に お菓子も もらった。 165 00:12:36,490 --> 00:12:41,428 妹の藍子に 食べさせてやりたかったんだ。 166 00:12:41,495 --> 00:12:45,499 凛子 ホント いいやつだったな。 167 00:12:47,434 --> 00:12:51,371 どんな話をしたの? 凛子と。 168 00:12:51,438 --> 00:12:56,376 (紅子) 真彦にもらった 蝶の ネックレスの話とか。 169 00:12:56,443 --> 00:13:00,380 (凛子)《私が 兄さまに贈った 腕時計の お返しに下さったの》→ 170 00:13:00,447 --> 00:13:04,451 《私も 早く元気になって 蝶のように 飛び立ちたい》 171 00:13:06,453 --> 00:13:10,390 (紅子) あとは 真彦は ああ見えて 優しいとか。 172 00:13:10,457 --> 00:13:13,393 心配性なだけだとか。 173 00:13:13,460 --> 00:13:17,397 あいつも アタイのこと 心配してるんだとか。 174 00:13:17,464 --> 00:13:20,400 あいつのことが 好きだけど→ 175 00:13:20,467 --> 00:13:24,404 あいつは 妹みたいにしか 扱ってくれなくて→ 176 00:13:24,471 --> 00:13:27,407 ちょっと さみしいとか。 177 00:13:27,474 --> 00:13:34,481 考えてみたら ほとんど 真彦のことだな。 178 00:13:36,483 --> 00:13:43,423 凛子はさ ホントに 真彦のこと 思ってたんだよ。 179 00:13:43,490 --> 00:13:45,425 アタイは どうなってもいいから→ 180 00:13:45,492 --> 00:13:49,362 真彦のこと 許してやってくんないかな。 181 00:13:49,429 --> 00:13:54,434 凛子だって きっと そう願ってると思う。 182 00:13:58,438 --> 00:14:03,443 あなたは ホントに 優しい子ね。 183 00:14:10,450 --> 00:14:19,392 (和子) 紅子… どうしてるのかね。 大丈夫なのかねえ。 184 00:14:19,459 --> 00:14:22,395 \(戸の開く音) \(藤堂) ごめんください。 185 00:14:22,462 --> 00:14:26,399 あなた…。 紅子に 何かあったんですか? 186 00:14:26,466 --> 00:14:30,403 (藤堂) いえ 今日は 大奥さまの使いで 参りました。 187 00:14:30,470 --> 00:14:35,408 (和子) 大奥さまの? 何ですか。 (藤堂) これを。 188 00:14:35,475 --> 00:14:38,411 藍子ちゃんのために 使ってくださいとのことです。 189 00:14:38,478 --> 00:14:42,415 まあ まあ ありがとうございます。→ 190 00:14:42,482 --> 00:14:46,419 これで 医者にも 診てもらえます。 治療も してもらえます。 191 00:14:46,486 --> 00:14:50,357 (藤堂) 藍子ちゃんの病気 かなり 悪くなっているとか。 192 00:14:50,423 --> 00:14:53,360 (和子) はあ…。 それで 紅子にも→ 193 00:14:53,426 --> 00:14:56,363 凛子お嬢さまの ふりをするようにと→ 194 00:14:56,429 --> 00:14:58,365 あの子を売るようなことを→ 195 00:14:58,431 --> 00:15:02,369 捨てるようなこと してしまいました。 196 00:15:02,435 --> 00:15:07,374 紅子は あの子は 今 清瀬で どんな暮らしをしてるんでしょう。 197 00:15:07,440 --> 00:15:10,377 (藤堂) 大事にされていますよ。 ご安心ください。 198 00:15:10,443 --> 00:15:14,381 そうですか。 よかった。 199 00:15:14,447 --> 00:15:17,384 奥さまに 受け入れてもらえたんですね。 200 00:15:17,450 --> 00:15:21,454 (藤堂) ええ 実の娘さんですからね。 201 00:15:23,456 --> 00:15:27,394 (紅子) あのさ…。 (杏子) なあに? 202 00:15:27,460 --> 00:15:31,398 (紅子) アタイ 仕事があるんだけどな。 203 00:15:31,464 --> 00:15:34,401 (杏子) そんなものは ゆっくり やればいいのよ。 204 00:15:34,467 --> 00:15:36,403 (紅子) いや でもな。 205 00:15:36,469 --> 00:15:42,475 (杏子) いいから。 もう少し こうしてなさい。 206 00:15:47,414 --> 00:15:49,349 (真彦) 麗華さん。 207 00:15:49,416 --> 00:15:53,420 (麗華) この部屋で あの女と 暮らしてるだなんて。 208 00:15:55,422 --> 00:15:58,358 わたしはね あなたが→ 209 00:15:58,425 --> 00:16:03,363 凛子と そっくりな あの女といるのが 悲しいの。 210 00:16:03,430 --> 00:16:07,367 わたし ずっと 凛子に憧れてたの。 211 00:16:07,434 --> 00:16:11,371 心の どっかで いつも 凛子には かなわないって思ってた。 212 00:16:11,438 --> 00:16:15,375 だって 凛子は わたしのことを→ 213 00:16:15,442 --> 00:16:21,381 商売人の 成り金の娘だとは 差別しないでくれたの。 214 00:16:21,448 --> 00:16:27,387 子爵令嬢や 伯爵令嬢や 華族の令嬢ばっかりの 女学校で→ 215 00:16:27,454 --> 00:16:34,394 凛子だけだったわ。 仲良くしてくれたのは。 216 00:16:34,461 --> 00:16:38,465 本当に 大好きだったの。 凛子のことが。 217 00:16:40,467 --> 00:16:42,402 だから あなたが 凛子のことを忘れて→ 218 00:16:42,469 --> 00:16:45,405 あんな女といることが とても 悲しいの。 219 00:16:45,472 --> 00:16:50,343 やりきれないの。 凛子のこと 思い出してあげて。 220 00:16:50,410 --> 00:16:54,414 凛子は 真彦さんのことを ホントに愛してたわ。 221 00:16:56,416 --> 00:16:59,352 (真彦) ありがとう 麗華さん。 222 00:16:59,419 --> 00:17:02,355 凛子のこと ずっと 忘れないでやってくれ。 223 00:17:02,422 --> 00:17:06,426 それだけが 残された者に できることだから。 224 00:17:13,433 --> 00:17:18,371 (紅子) あいつは やっぱり 凛子のこと 忘れてないんだよな。 225 00:17:18,438 --> 00:17:22,375 (藤堂)《守れなかった 凛子の代わりに 紅子を守るか》 226 00:17:22,442 --> 00:17:25,445 《お前らしい選択だ》 227 00:17:37,357 --> 00:17:39,292 太一 お前も 子爵になるんだから もう少し 行儀良くしないとな。 228 00:17:39,359 --> 00:17:41,294 (千鶴) えっ 子爵って? 229 00:17:41,361 --> 00:17:44,297 行儀良くって 何だよ。 ちゃんと やってるだろ。 230 00:17:44,364 --> 00:17:46,299 (孝太郎) 取りあえず あの ばあさんの席に 座るのは→ 231 00:17:46,366 --> 00:17:49,302 まだ 控えておいた方が いいんじゃないか。 232 00:17:49,369 --> 00:17:51,304 (太一) あの ばあさんだって 僕が座ってても→ 233 00:17:51,371 --> 00:17:54,307 何も 言わなかったじゃないか。 (千鶴) それって 太一が→ 234 00:17:54,374 --> 00:17:57,310 大奥さまに 跡継ぎだって 認められたことじゃない。 235 00:17:57,377 --> 00:18:00,313 まっ そういうことなんだろうな。 236 00:18:00,380 --> 00:18:03,316 やだ。 母さん うれしいわ。 237 00:18:03,383 --> 00:18:07,320 太一が 爵位を継げるのね。 子爵さまになれるのね。 238 00:18:07,387 --> 00:18:09,322 あの清瀬家の 当主になれるのね。 239 00:18:09,389 --> 00:18:11,324 お前も 呼んでやれたら いいんだがな。 240 00:18:11,391 --> 00:18:14,327 (太一) 父さん 何 バカなこと 言ってんの。 241 00:18:14,394 --> 00:18:17,263 この人は 身分が低いんだから 呼べるわけないだろ。 242 00:18:17,330 --> 00:18:21,267 (孝太郎) ハァ…。 ごめんな 千鶴。 243 00:18:21,334 --> 00:18:23,269 何 謝ってるんですか。 244 00:18:23,336 --> 00:18:26,272 わたしゃ そんなこと 望んじゃいませんよ。 245 00:18:26,339 --> 00:18:30,276 太一が 幸せになれれば それで いいんですよ。 246 00:18:30,343 --> 00:18:34,280 俺が子爵になったら 毎晩 ここで 飲んでやるからな。 247 00:18:34,347 --> 00:18:37,283 ありがとね 太一。 248 00:18:37,350 --> 00:18:40,353 (紅子) この ごみ野郎! 249 00:18:44,357 --> 00:18:47,293 (麗華) 使用人も 板についてきたみたいね。 250 00:18:47,360 --> 00:18:49,295 (紅子) おかげさまで。 251 00:18:49,362 --> 00:18:53,299 あっ 麗華 暇そうだな。 ごみ運ぶの 手伝ってよ。 252 00:18:53,366 --> 00:18:55,301 何で わたしが そんなこと やらなきゃいけないのよ。 253 00:18:55,368 --> 00:18:57,303 (紅子) ロバなら 運ぶの得意だろ。 254 00:18:57,370 --> 00:19:00,306 下賤な あなたほど 得意ではないわ。 255 00:19:00,373 --> 00:19:04,310 (紅子) ごみ運ぶのに 下賤かどうかなんて 関係ねえんじゃねえの。 256 00:19:04,377 --> 00:19:06,312 >> あなたね! (紅子) 何だよ。 257 00:19:06,379 --> 00:19:09,315 真彦さんは あなたを 愛してるんじゃないわ。 258 00:19:09,382 --> 00:19:14,320 あなたに 凛子を見てるだけよ。 話してみて よーく分かったわ。 259 00:19:14,387 --> 00:19:18,258 (紅子) そんなこと 言われなくても 百も承知だ! 260 00:19:18,324 --> 00:19:23,263 あら ちょっと こたえたみたいね。 なら もう一つ 言ってあげる。 261 00:19:23,329 --> 00:19:28,334 真彦さんは凛子を忘れてはいない。 あなたは 凛子の代用品よ。 262 00:19:30,336 --> 00:19:33,339 (紅子) お前なあ! >> 何よ! 263 00:19:35,341 --> 00:19:37,277 (紅子) この野郎! 264 00:19:37,343 --> 00:19:40,346 >> うっ! (紅子) 好き勝手 言いやがって このっ! 265 00:19:44,350 --> 00:19:48,288 何だ その髪は。 その傷は? 266 00:19:48,354 --> 00:19:50,290 (紅子) 子供さえ つくれば ホントに 自由なんだな? 267 00:19:50,356 --> 00:19:52,292 あっ ああ…。 268 00:19:52,358 --> 00:19:55,361 (紅子) じゃあ さっさと済ませて 自由になってやる。 269 00:19:57,363 --> 00:19:59,299 な… 何があった? 270 00:19:59,365 --> 00:20:04,304 (麗華) 悔しい! うっ うう…。 271 00:20:04,370 --> 00:20:06,306 (真彦) 麗華さん どうしたの? 272 00:20:06,372 --> 00:20:11,311 >> 紅子に やられたの! (真彦) 紅子と ケンカしたの? 273 00:20:11,377 --> 00:20:14,314 そりゃ 無謀だよ。 勝てるわけないだろ。 274 00:20:14,380 --> 00:20:16,382 (泣き声) 275 00:20:19,319 --> 00:20:22,255 (藤堂) ど… どうしたんだ。 (紅子) どこ 行ってたんだ。 276 00:20:22,322 --> 00:20:26,326 (藤堂) あっ ちょっと 大奥さまの使いでな。 277 00:20:29,329 --> 00:20:31,264 \(ドアの開く音) 278 00:20:31,331 --> 00:20:33,266 (藤堂) 離せ。 279 00:20:33,333 --> 00:20:35,335 何だ? おい! 280 00:20:37,337 --> 00:20:39,272 藤堂か? 281 00:20:39,339 --> 00:20:43,276 (真彦) 大奥さま。 紅子を 見掛けませんでしたか? 282 00:20:43,343 --> 00:20:45,278 いや 見なかったなあ。 283 00:20:45,345 --> 00:20:48,348 (真彦) そうですか。 失礼しました。 284 00:20:50,350 --> 00:20:55,288 頼んだよ 藤堂。 しっかり 子を つくっとくれ。 285 00:20:55,355 --> 00:21:02,362 あなたの もう一人の子を 幸せにしてあげなくちゃね。 286 00:21:02,362 --> 00:21:12,372 ♪~ 287 00:21:12,372 --> 00:21:14,374 (紅子) 抱け。 288 00:21:14,374 --> 00:21:37,330 ♪~ 289 00:21:37,330 --> 00:21:40,333 (藤堂) やっぱり あとが残ったな。 290 00:21:40,333 --> 00:21:54,347 ♪~