1 00:00:05,673 --> 00:00:14,682 ♪~ 2 00:00:14,682 --> 00:00:16,617 (眞一) 臭っ。 3 00:00:16,684 --> 00:00:18,619 (友造) あーあ やっちまったな 眞一。 4 00:00:18,686 --> 00:00:20,621 (眞一) 桃子だよ。 分かってるだろ。 5 00:00:20,688 --> 00:00:23,624 何だよ やんのか? \(紅子) おっ!→ 6 00:00:23,691 --> 00:00:27,628 また 見事な地図だな 桃子。 7 00:00:27,695 --> 00:00:30,631 (桃子) ごめんね 紅子母さん。 (紅子) いいんだ いいんだよ。 8 00:00:30,698 --> 00:00:33,634 おねしょしたって 死にゃしない。 (桜子) だから お姉ちゃんが→ 9 00:00:33,701 --> 00:00:35,636 寝る前に おしっこしなさいって 言ったでしょう。 10 00:00:35,703 --> 00:00:38,639 したもん 桃子。 (友造) したよな。 11 00:00:38,706 --> 00:00:40,641 でも また やっちまったんだもんな。 12 00:00:40,708 --> 00:00:43,644 (桃子) 友造なんか 嫌い。 (友造)「友造お兄ちゃん」 だろ。 13 00:00:43,711 --> 00:00:46,647 (桃子) お兄ちゃんじゃないもん。 友造は 友造。→ 14 00:00:46,714 --> 00:00:48,649 お兄ちゃんは 眞一お兄ちゃんだもん。→ 15 00:00:48,716 --> 00:00:50,651 ねえ。 (眞一) ああ。 16 00:00:50,718 --> 00:00:53,654 (友造) おい 桜子。 俺たちは きょうだい同様なんだからよ。 17 00:00:53,721 --> 00:00:55,656 ちゃんと 妹 教育しとけよ。 18 00:00:55,723 --> 00:00:59,660 紅子母さーん 孤児歴1年の 友造が いじめる。 19 00:00:59,727 --> 00:01:01,662 (友造) お前 「孤児歴1年」って。 (紅子) こら 友造! 20 00:01:01,729 --> 00:01:04,598 女の子には 優しくしなきゃ 駄目だろ。 21 00:01:04,665 --> 00:01:08,602 強い男は 女を守るんだ。 じゃなきゃ 女に モテないぞ。 22 00:01:08,669 --> 00:01:12,606 そっか。 モテるためには 女を守りゃいいんだな。→ 23 00:01:12,673 --> 00:01:15,609 よし 桃子 友造さまが 守ってやっからな。 24 00:01:15,676 --> 00:01:17,611 (桃子) 友造は いらない。 25 00:01:17,678 --> 00:01:19,613 (紅子) フフッ。 \(千鶴) さあさ!→ 26 00:01:19,680 --> 00:01:21,615 みんな ご飯だよ! 27 00:01:21,682 --> 00:01:24,618 (一同) はーい! (千鶴) 今日は お米の ご飯だよ。 28 00:01:24,685 --> 00:01:27,621 (子供たち) やったー! (紅子) ほら みんな 手 洗っておいで! 29 00:01:27,688 --> 00:01:29,623 いただきます! 30 00:01:29,690 --> 00:01:31,625 (一同) いただきまーす! 31 00:01:31,692 --> 00:01:34,628 (桃子) やった お米だ。 (千鶴) アッハハハ。 32 00:01:34,695 --> 00:01:37,631 (友造) うまっ。 (千鶴) みんな 育ち盛りだからね。 33 00:01:37,698 --> 00:01:40,634 配給の米だけじゃ やっぱり やっていけないね。 34 00:01:40,701 --> 00:01:44,638 (紅子) もう ないのか? 米。 >> あと ちょっとかな。 35 00:01:44,705 --> 00:01:48,642 (紅子) そっか。 やっぱり 戦争が終わっても→ 36 00:01:48,709 --> 00:01:50,644 なかなか 元のようには 暮らせないんだな。 37 00:01:50,711 --> 00:01:54,648 まあ 仕方ないよ。 今は どこも 物不足だ。 38 00:01:54,715 --> 00:01:57,651 (紅子) 分かった。 あたしに任せろ。 調達してくる。 39 00:01:57,718 --> 00:01:59,653 (千鶴) 頼んだよ。 40 00:01:59,720 --> 00:02:02,590 (紅子) どうした? 眞一。 食べてないじゃないか。 41 00:02:02,656 --> 00:02:06,594 今日の分は あるんだから いっぱい食えよ。 42 00:02:06,660 --> 00:02:11,665 紅子母さん 麗華母さんから 何か 連絡あった? 43 00:02:13,667 --> 00:02:17,605 (紅子) いや まだだ。 連絡も つかない。 44 00:02:17,671 --> 00:02:22,610 >> そっか…。 (紅子) そのうち きっと見つかるよ。 45 00:02:22,676 --> 00:02:24,612 見つからなくったって→ 46 00:02:24,678 --> 00:02:29,617 眞一には この千鶴ばあばと 紅子母さんが いるだろ。 47 00:02:29,683 --> 00:02:31,619 うん。 48 00:02:31,685 --> 00:02:35,623 (桜子) そっか 眞一の お母さんは まだ生きてるんだもんね。 49 00:02:35,689 --> 00:02:39,627 (眞一) うん。 お父さんは 戦死したけど→ 50 00:02:39,693 --> 00:02:42,630 お母さんは 満州で きっと生きてる。 51 00:02:42,696 --> 00:02:44,632 (桃子) いいなあ。 52 00:02:44,698 --> 00:02:48,636 桃子の お父さんと お母さんは もう いないもん。 53 00:02:48,702 --> 00:02:50,638 (友造) 桃子 泣くなよ。 54 00:02:50,704 --> 00:02:52,640 俺の父ちゃんと母ちゃんも もう いねえ。 55 00:02:52,706 --> 00:02:55,643 眞一 お前が 余計なこと 言うからだぞ。 56 00:02:55,709 --> 00:02:58,646 桃子 ごめんな。 57 00:02:58,712 --> 00:03:03,584 ううん。 桃子 泣いてないよ。 お母さん 早く見つかるといいね。 58 00:03:03,651 --> 00:03:06,587 ああ そうだな。 59 00:03:06,654 --> 00:03:09,590 これも食え。 (桃子) ありがとう。 60 00:03:09,657 --> 00:03:13,661 (千鶴) あんた ちゃんと食べなさい。 (友造) そうだよ。 61 00:03:21,468 --> 00:03:23,404 {\an8}(男性) 頼みますよ。 あと少し 待ってください。 62 00:03:23,470 --> 00:03:25,406 {\an8}(紅子) 借りたもんは 返す。 それが 筋だろ。 63 00:03:25,472 --> 00:03:27,408 {\an8}こっちは 慈善事業 やってんじゃねえんだからよ。 64 00:03:27,474 --> 00:03:31,412 {\an8}子供らが 食う物も食えねえで 腹すかせてるんです。 65 00:03:31,478 --> 00:03:34,415 {\an8}1週間だけでいい。 待ってください。 66 00:03:34,481 --> 00:03:37,484 {\an8}金が入る 当てがあるんです。 67 00:03:39,486 --> 00:03:43,424 {\an8}(紅子) あんた 借金した金で ばくち やってるらしいな。 68 00:03:43,490 --> 00:03:48,362 {\an8}もう 金は貸さないでくれって 女房が 泣き付いてきたぞ。 69 00:03:48,429 --> 00:03:52,366 {\an8}>> あいつが? (紅子) まあ 金さえ返してくれりゃ→ 70 00:03:52,433 --> 00:03:55,369 {\an8}こっちは 何やってようが 構わねえがよ。 71 00:03:55,436 --> 00:03:58,439 {\an8}あんた 今 幾ら 持ってんだ。 72 00:04:02,443 --> 00:04:04,378 {\an8}これで 全部です。 73 00:04:04,445 --> 00:04:08,382 {\an8}(紅子) しけてんなあ。 これは 利子で もらっとくぞ。 74 00:04:08,449 --> 00:04:11,385 {\an8}えっ? いや それが無きゃ 元手も 無くなります。 75 00:04:11,452 --> 00:04:13,387 {\an8}(紅子) そんなことは 知ったことか! 76 00:04:13,454 --> 00:04:16,390 {\an8}あしたまでに きっちり 耳揃えて返しな。 77 00:04:16,457 --> 00:04:21,395 あんた 俺たちに 死ねってのか!? 78 00:04:21,462 --> 00:04:26,400 (紅子) 死のうが死ぬまいが あんたらの自由だよ。 79 00:04:26,467 --> 00:04:29,403 この 人でなしの守銭奴が! 80 00:04:29,470 --> 00:04:32,473 死んだら 子の代まで たたってやるからな! 81 00:04:36,477 --> 00:04:38,412 (紅子) 何が たたるだ。 82 00:04:38,479 --> 00:04:40,414 誰に恨まれようが→ 83 00:04:40,481 --> 00:04:43,484 あたしは 眞一を 育てていくだけだ。 84 00:04:59,433 --> 00:05:01,368 (麗華)「紅子様」→ 85 00:05:01,435 --> 00:05:04,371 「眞一を 立派に育ててくれて ありがとう」→ 86 00:05:04,438 --> 00:05:09,376 「あの戦争の中 どんなにか 大変なことだったでしょうね」→ 87 00:05:09,443 --> 00:05:13,380 「私は あの子の父親を 殺してしまった 人殺しです」→ 88 00:05:13,447 --> 00:05:16,383 「母親の資格も ありません」→ 89 00:05:16,450 --> 00:05:19,386 「あの子に合わせる顔なんて ないのです」→ 90 00:05:19,453 --> 00:05:24,391 「同封した お金は 眞一のために 使ってください」→ 91 00:05:24,458 --> 00:05:27,394 「何もできない母親で ごめんなさい」→ 92 00:05:27,461 --> 00:05:30,397 「紅子 これからも 眞一のこと→ 93 00:05:30,464 --> 00:05:35,469 よろしく お願い致します。 麗華」 94 00:05:40,474 --> 00:05:45,479 (紅子) どこにいんだよ 麗華…。 95 00:05:48,415 --> 00:05:51,351 (杏子) はい。 (紅子) いただきまーす。 96 00:05:51,418 --> 00:05:53,353 うん うまい! 97 00:05:53,420 --> 00:05:57,357 おかゆしか作れなかったのに すっかり 女将だな 母さんも。 98 00:05:57,424 --> 00:06:01,361 (杏子) 母さんも 必死だったんだから。 99 00:06:01,428 --> 00:06:06,366 6年前 あなたは 藤堂の孤児院も 守りながら→ 100 00:06:06,433 --> 00:06:08,368 {\an8}眞一を育てていこうと していたわ。 101 00:06:08,435 --> 00:06:11,371 {\an8}大事な 山田の家を売ってまで。 102 00:06:11,438 --> 00:06:13,373 {\an8}そんな あなたの 足手まといにだけは→ 103 00:06:13,440 --> 00:06:15,375 {\an8}なりたくなかったの。 104 00:06:15,442 --> 00:06:17,377 {\an8}だから あなたが→ 105 00:06:17,444 --> 00:06:21,382 {\an8}太一が死んで 無気力になっていた 千鶴さんを 孤児院に誘ったとき→ 106 00:06:21,448 --> 00:06:23,383 {\an8}この店を譲ってもらって→ 107 00:06:23,450 --> 00:06:26,386 {\an8}わたしが やってこうって 決めたの。 108 00:06:26,453 --> 00:06:30,390 それにしても よく 焼け残ってくれたわよ。 109 00:06:30,457 --> 00:06:33,394 おかげで こうやって ほそぼそとだけど→ 110 00:06:33,460 --> 00:06:36,396 女一人なら 何とか 食べていけるわ。 111 00:06:36,463 --> 00:06:40,401 (紅子) いいかげん こんなもの 捨てろよ。 112 00:06:40,467 --> 00:06:44,404 そろそろ 母さんも 父さんと より戻してもいいんじゃないのか。 113 00:06:44,471 --> 00:06:50,344 みんなの幸せを 見届けるまで それは できない。 114 00:06:50,410 --> 00:06:54,348 久我山を つくってしまったのは 母さんよ。 115 00:06:54,414 --> 00:06:57,351 久我山が 全てを奪っていった。 116 00:06:57,418 --> 00:07:00,354 それを忘れるわけには いかないわ。 117 00:07:00,420 --> 00:07:02,356 (紅子) 母さん…。 118 00:07:02,422 --> 00:07:08,362 真彦の命も 太一の命も 久我山が奪っていったようなもの。 119 00:07:08,428 --> 00:07:10,364 (久我山の笑い声) (杏子) 麗華さんだって→ 120 00:07:10,430 --> 00:07:15,369 久我山が いなければ 刑務所に 入らずに済んだ。 121 00:07:15,435 --> 00:07:18,372 (杏子) でも 麗華さん あんな大金だけ 送ってきて→ 122 00:07:18,438 --> 00:07:20,374 どこで 何をやってるのか。→ 123 00:07:20,440 --> 00:07:23,377 あの手紙が来てから もう1年よね。 124 00:07:23,443 --> 00:07:26,380 (紅子) ああ。 125 00:07:26,446 --> 00:07:29,383 (孝太郎) おう 紅子 来てたのか。 (紅子) うん。 126 00:07:29,449 --> 00:07:31,385 闇米 買い出ししてきたぞ。→ 127 00:07:31,451 --> 00:07:34,388 ほれ 見ろ。 卵もあるんだぞ。 (紅子) わあー。 128 00:07:34,454 --> 00:07:36,390 (孝太郎) これ 持ってけ。 129 00:07:36,456 --> 00:07:41,395 (紅子) 卵なんて よく手に入ったな。 子供たちが 喜ぶ。 130 00:07:41,461 --> 00:07:44,398 父さんもな ずいぶん 顔が利くようになったからな。 131 00:07:44,464 --> 00:07:46,400 農家の方で 分けてもらえた。 132 00:07:46,466 --> 00:07:51,338 それから… 麗華の行方なんだけどな。 133 00:07:51,405 --> 00:07:53,340 (紅子) 何か 分かったのか? (孝太郎) いや。 134 00:07:53,407 --> 00:07:57,344 闇市を 聞いて回ったんだが さっぱりだ。 135 00:07:57,411 --> 00:07:59,413 (紅子) そうか…。 136 00:08:01,415 --> 00:08:07,354 >> 藤堂からは 連絡はないのか? (紅子) いや 何もない。 137 00:08:07,421 --> 00:08:11,358 生死も分からないなんてねえ…。 138 00:08:11,425 --> 00:08:14,361 (紅子) あいつは 生きてる。 あたしは 信じてる。 139 00:08:14,428 --> 00:08:19,366 殺されたって 死にゃあしねえよ あいつは。 140 00:08:19,433 --> 00:08:23,370 フッ…。 あいつは そのうち 戻ってくる。 141 00:08:23,437 --> 00:08:25,372 あたしは 待ってる。 藤堂が帰ってくるの。 142 00:08:25,439 --> 00:08:27,374 紅子…。 143 00:08:27,441 --> 00:08:29,376 (紅子) じゃあ 父さん 遠慮なく もらってくよ。 144 00:08:29,443 --> 00:08:32,379 (孝太郎) ああ。 (紅子) これ 今回の代金。 145 00:08:32,446 --> 00:08:35,382 いつも 言ってるだろ。 金は いいって。 146 00:08:35,449 --> 00:08:37,384 (紅子) 食料 手に入れるのだって 金が要るだろ。 147 00:08:37,451 --> 00:08:41,388 これは 次の仕入れに 使ってくれ。 148 00:08:41,455 --> 00:08:44,458 じゃ ありがとね。 149 00:08:48,395 --> 00:08:51,331 紅子も つらいだろうに→ 150 00:08:51,398 --> 00:08:55,335 この6年 涙ひとつ 見せなかったな。 151 00:08:55,402 --> 00:08:59,339 (杏子) どんなに つらくても いつも 笑ってたわ。 152 00:08:59,406 --> 00:09:05,345 真彦と 約束したんですって。 笑いながら生きていくって。 153 00:09:05,412 --> 00:09:09,349 真彦となあ…。 154 00:09:09,416 --> 00:09:11,351 (ナオミ) 今は これしか 無いんです。→ 155 00:09:11,418 --> 00:09:14,354 今日のところは これで 勘弁してください。 156 00:09:14,421 --> 00:09:16,356 (紅子) これじゃ 利子にも なんねえじゃねえか。 157 00:09:16,423 --> 00:09:18,358 今日までに返すって 約束だろ。 158 00:09:18,425 --> 00:09:21,361 夫も まだ 復員してきてないんです。 159 00:09:21,428 --> 00:09:26,366 うちには 病気の母親と 食べ盛りの子供もいて…。 160 00:09:26,433 --> 00:09:29,369 お願いします。 もう少しだけ 待ってください。 161 00:09:29,436 --> 00:09:32,372 必ず 返しますから。 この体で稼いで 返します。 162 00:09:32,439 --> 00:09:35,375 だから 1週間。 ううん 3日でいい。 163 00:09:35,442 --> 00:09:38,378 3日 待ってください。 164 00:09:38,445 --> 00:09:42,382 (紅子) 分かった。 じゃあ 3日だ。 3日 待つ。 165 00:09:42,449 --> 00:09:46,386 それまでに 返済がなかったら 店まで 取りに行くからな。 166 00:09:46,453 --> 00:09:51,458 はい。 必ず 3日で返します。 ありがとうございます。 167 00:09:56,463 --> 00:09:58,398 (ドアの閉まる音) 168 00:09:58,465 --> 00:10:03,470 (紅子) あいつの だんなも まだ戻ってきてないのか。 169 00:10:07,507 --> 00:10:20,520 ♪~ 170 00:10:20,520 --> 00:10:22,522 (紅子) あの…。 171 00:10:31,531 --> 00:10:36,470 (藤堂) おかえり 紅子。 172 00:10:36,536 --> 00:10:41,541 (紅子) バカヤロー。 それは こっちの せりふだ。 173 00:10:45,545 --> 00:10:48,482 (藤堂) ずいぶん 待たせてしまったな。 174 00:10:54,488 --> 00:11:01,428 (紅子) ホントに 帰ってきたんだな。 幽霊じゃないよな。 175 00:11:01,495 --> 00:11:04,498 (藤堂) 足だって 付いてるだろ。 176 00:11:06,500 --> 00:11:12,506 (紅子) おかえり 藤堂…。 (藤堂) ただいま。 177 00:11:12,506 --> 00:11:19,513 ♪~ 178 00:11:25,519 --> 00:11:28,455 チューは? チューは しないのか? 179 00:11:28,522 --> 00:11:32,526 (紅子) 友造! のぞき見なんかすんな バカ! 180 00:11:36,530 --> 00:11:42,469 ホントに まあ よく ご無事で。 181 00:11:42,536 --> 00:11:46,473 長い間 ご苦労さまでした! 182 00:11:46,540 --> 00:11:48,408 (藤堂) 千鶴も ここにいたんだね。 183 00:11:48,475 --> 00:11:53,413 ええ 孤児院を手伝ってほしいって 紅子さんに誘われてね。 184 00:11:53,480 --> 00:11:56,416 (藤堂) そうだったんだ。 185 00:11:56,483 --> 00:11:59,419 (紅子) 藤堂 ごめん。 (藤堂) うん? 186 00:11:59,486 --> 00:12:03,423 (紅子) 孤児院が 空襲で焼かれちまったんだ。 187 00:12:03,490 --> 00:12:06,426 (藤堂) 子供たちは 大丈夫だったのか? (紅子) ああ。 188 00:12:06,493 --> 00:12:09,429 みんな 里子に出したり 一緒に疎開してたから。 189 00:12:09,496 --> 00:12:12,432 (藤堂) そうか。 なら よかった。 190 00:12:12,499 --> 00:12:15,435 (紅子) それで ここを 孤児院にしたんだ。 191 00:12:15,502 --> 00:12:19,439 お前が やってたころの子供たちは みんな 自立した。 192 00:12:19,506 --> 00:12:22,442 この子たちは 戦争で…。 193 00:12:22,509 --> 00:12:25,512 (千鶴) ああ さあ あんたたち 早く ごあいさつして。 194 00:12:27,514 --> 00:12:30,450 俺 友造です。 孤児歴1年生。 195 00:12:30,517 --> 00:12:34,454 街で 盗っ人してるときに 紅子母さんに 拾われたんだ。 196 00:12:34,521 --> 00:12:37,457 (藤堂) 盗っ人か。 紅子 お前と一緒だな。 197 00:12:37,524 --> 00:12:39,459 (紅子) フッ… 昔のことだ。 198 00:12:39,526 --> 00:12:44,464 それから 桜子と桃子。 姉妹だ。 199 00:12:44,531 --> 00:12:47,400 孤児歴2年の 桜子です。 200 00:12:47,467 --> 00:12:49,402 わたし 桃子 よろしくね。 201 00:12:49,469 --> 00:12:54,474 (藤堂) おじちゃんも お前たちと一緒だ。 孤児だった。 よろしくな。 202 00:12:59,479 --> 00:13:03,416 (藤堂) お前が 眞一だな。 大きくなったな。 203 00:13:03,483 --> 00:13:05,418 僕のこと 知ってるの? 204 00:13:05,485 --> 00:13:09,422 (藤堂) ああ 知ってるとも。 お前は まだ3歳だったからな。 205 00:13:09,489 --> 00:13:11,424 おじちゃんのこと 覚えてないか? 206 00:13:11,491 --> 00:13:13,426 うん。 207 00:13:13,493 --> 00:13:17,430 (紅子) 藤堂 疲れただろ。 少し休め。 208 00:13:17,497 --> 00:13:20,433 あっ そうだ。 風呂を用意してやる。 209 00:13:20,500 --> 00:13:23,503 疲れが取れるから 入れ。 なっ。 (藤堂) ああ。 210 00:13:25,505 --> 00:13:30,510 紅子母さんが ずっと待ってた人だよね。 211 00:13:32,512 --> 00:13:35,448 (藤堂) なあ 紅子。 (紅子) 何だ? 212 00:13:35,515 --> 00:13:37,450 (藤堂) 真彦は どこだ? 213 00:13:37,517 --> 00:13:41,521 あいつのことだ。 ここを 手伝ってくれてるんだろ? 214 00:13:43,523 --> 00:13:49,396 (紅子) 真彦は… 死んだ。 215 00:13:49,462 --> 00:13:51,464 (藤堂) 死んだ!? 216 00:13:55,468 --> 00:14:01,408 (紅子) ここから 久我山を連れて 飛び降りた。 217 00:14:01,474 --> 00:14:06,413 自分には 久我山を 苦しめてしまった責任がある。 218 00:14:06,479 --> 00:14:13,420 1人では 行かせられないって 手紙に書いてあった。 219 00:14:13,486 --> 00:14:21,494 真彦は ここに来る前から 一緒に死ぬ覚悟を 決めてたんだ。 220 00:14:23,496 --> 00:14:29,436 (藤堂) 戦地に向かう前 真彦と約束したんだ。 221 00:14:29,502 --> 00:14:33,440 生き残った方が お前を守る。 222 00:14:33,506 --> 00:14:36,443 俺は 生きて戻ってきた。 223 00:14:36,509 --> 00:14:41,448 生きるために 生きぬくために 人も殺してきた。 224 00:14:41,514 --> 00:14:45,518 全ては 生きて お前の元に 戻ってくるためだ。 225 00:14:48,455 --> 00:14:53,460 (紅子) あたしも お前を待ってた。 226 00:14:55,462 --> 00:15:01,468 お前は 必ず 生きて帰ってくるって 信じてた。 227 00:15:01,468 --> 00:15:21,488 ♪~ 228 00:15:21,488 --> 00:15:26,493 紅子母さん おじちゃんと 結婚しちゃうのかなあ。 229 00:15:34,501 --> 00:15:37,504 僕には 麗華母さんがいる。 230 00:15:42,642 --> 00:15:45,578 (藤堂) ご心配おかけしました。 (孝太郎) よく無事で帰ってきたな。 231 00:15:45,645 --> 00:15:49,582 紅子が 待ち焦がれてたわよ。 232 00:15:49,649 --> 00:15:52,652 (紅子) 2人に 報告がある。 233 00:15:55,655 --> 00:15:59,592 (紅子) あたしたち 結婚することにした。 234 00:15:59,659 --> 00:16:03,596 そう。 あなた 結婚ですって。 235 00:16:03,663 --> 00:16:07,600 そうか そうか 結婚するか。 お前たち 三度目か? 236 00:16:07,667 --> 00:16:11,604 (紅子) 二度目だよ。 (藤堂) 前のときは 婚約だけで→ 237 00:16:11,671 --> 00:16:13,606 わたしが 戦地に 行ってしまいましたからね。 238 00:16:13,673 --> 00:16:16,609 アッハハ そうだったな。 239 00:16:16,676 --> 00:16:20,547 これで 紅子も やっと 幸せになれるのね。 240 00:16:20,613 --> 00:16:26,619 藤堂。 紅子を頼んだよ。 (藤堂) はい。 241 00:16:32,625 --> 00:16:34,561 (桜子) 紅子母さん→ 242 00:16:34,627 --> 00:16:36,563 あの おじちゃんと 結婚するのかな? 243 00:16:36,629 --> 00:16:38,565 (友造) そりゃ するだろう。 ずっと待ってたんだぜ。 244 00:16:38,631 --> 00:16:41,568 桃子 あの おじちゃん 好きだよ。 245 00:16:41,634 --> 00:16:45,572 結婚でも何でも しちゃえばいい。 僕には 関係ない。 246 00:16:45,638 --> 00:16:47,574 何だよ 眞一 その言い方。 247 00:16:47,640 --> 00:16:50,577 僕の お母さんは ほかにいるもん。 僕の お母さんは 生きてる。 248 00:16:50,643 --> 00:16:52,579 じゃあ 何で 迎えに来ないんだ。 お前は 捨てられたんだ。 249 00:16:52,645 --> 00:16:54,581 (眞一) くそっ! (友造) 何だよ! 250 00:16:54,647 --> 00:16:57,584 (桜子) 紅子母さん 来て! (桃子) ケンカしてる! 251 00:16:57,650 --> 00:17:00,587 (千鶴) ちょっと 何やってんの! 252 00:17:00,653 --> 00:17:02,589 (紅子) やめろ! >> 離れなさい! 253 00:17:02,655 --> 00:17:04,591 (紅子) どうしたんだよ。 ケンカの原因は 何だ? 254 00:17:04,657 --> 00:17:06,593 (友造) 眞一が つかみかかってきたんだ。 255 00:17:06,659 --> 00:17:09,596 (千鶴) えっ? (紅子) 眞一 何で そんなことしたんだよ。 256 00:17:09,662 --> 00:17:12,599 紅子母さんなんか 結婚しちゃえばいい! 257 00:17:12,665 --> 00:17:14,601 (紅子) えっ? (眞一) 紅子母さんも→ 258 00:17:14,667 --> 00:17:17,604 僕の前から 消えるんだ。 僕を捨てるんだ。→ 259 00:17:17,670 --> 00:17:19,606 勝手に 結婚しちゃえばいいんだ! 260 00:17:19,672 --> 00:17:23,676 お前なんか どうせ 僕の本当の お母さんじゃない! 261 00:17:27,680 --> 00:17:31,618 (紅子) そうだ。 あたしは 本当の お母さんじゃない。 262 00:17:31,684 --> 00:17:36,623 でもな 眞一は あたしの子供だ。 263 00:17:36,689 --> 00:17:40,627 お前たち みんな あたしの子供だ。 264 00:17:40,693 --> 00:17:42,629 結婚もする。 265 00:17:42,695 --> 00:17:46,633 だけど 眞一 お前を見捨てたりしない。 266 00:17:46,699 --> 00:17:48,635 勝手に やればいいだろ。 267 00:17:48,701 --> 00:17:51,638 僕には 本当の お母さんが いるんだから。 268 00:17:51,704 --> 00:17:53,706 (千鶴) 眞一! 269 00:18:01,714 --> 00:18:05,652 紅子さん。 眞一を育てていくってこと→ 270 00:18:05,718 --> 00:18:08,655 忘れてもらっちゃ 困るよ。 271 00:18:08,721 --> 00:18:13,660 (紅子) 分かってるよ。 >> わたしはね あんたを憎んでる。 272 00:18:13,726 --> 00:18:16,663 太一が 死ぬ羽目になった元凶は あんただ。 273 00:18:16,729 --> 00:18:21,601 眞一から 父親と母親を 奪ったのも あんた。 274 00:18:21,668 --> 00:18:25,672 眞一を育てていくのが あんたの贖罪。 275 00:18:29,676 --> 00:18:31,611 (紅子) やっぱり どこまでいっても→ 276 00:18:31,678 --> 00:18:33,613 ホントの母親には なれないのかな。 277 00:18:33,680 --> 00:18:36,616 (藤堂) お前らしくないな。 278 00:18:36,683 --> 00:18:39,686 紅子母さんが そんなんで いいのか? 279 00:18:45,692 --> 00:18:49,629 (紅子) あたしは お前と結婚もするし 眞一も あきらめない。 280 00:18:49,696 --> 00:18:53,633 眞一に分かってもらえるまで ちゃんと向き合う。 281 00:18:53,700 --> 00:18:55,635 (藤堂) 俺も 今度 男同士で 話してみるよ。 282 00:18:55,702 --> 00:18:58,638 (紅子) ああ そうしてくれ。 283 00:18:58,705 --> 00:19:01,641 ちょっと これから 出掛けてくるわ。 284 00:19:01,708 --> 00:19:03,643 (藤堂) どこに行くんだ? 285 00:19:03,710 --> 00:19:06,646 (紅子) 元 清瀬家だ。 娼婦への取り立てがある。 286 00:19:06,713 --> 00:19:10,650 (藤堂) 清瀬家が 娼館になってるのか? (紅子) ああ そうらしいな。 287 00:19:10,717 --> 00:19:13,653 あたしも あそこに行くのは 6年ぶりだ。 288 00:19:13,720 --> 00:19:16,656 (藤堂) あんまり 行きたい場所じゃないだろ? 289 00:19:16,723 --> 00:19:20,593 俺が行こうか? (紅子) いや あたしが行く。 290 00:19:20,660 --> 00:19:24,597 お前は 事務所の客の 相手をしててくれ。 291 00:19:24,664 --> 00:19:27,600 じゃ 行ってくる。 (藤堂) 紅子。 292 00:19:27,667 --> 00:19:30,670 お前に 渡したいものがある。 293 00:19:35,675 --> 00:19:37,610 (藤堂) 戦争に行く前に 買ってあったんだが→ 294 00:19:37,677 --> 00:19:40,613 渡しそびれて 戦地にまで 持っていってしまったよ。 295 00:19:40,680 --> 00:19:45,685 でも これが 戦場では 俺の支えになってくれた。 296 00:19:47,687 --> 00:19:50,623 この輝きは 蛾の紅子そのものだろ。 297 00:19:50,690 --> 00:19:53,693 この首飾りは お前だ。 298 00:20:00,700 --> 00:20:03,703 (藤堂) お前が 俺を守ってくれた。 299 00:20:06,706 --> 00:20:08,641 (紅子) この首飾りは→ 300 00:20:08,708 --> 00:20:14,714 お前と ずっと一緒に 戦場で 戦ってきたんだな。 301 00:20:17,650 --> 00:20:21,654 お前だと思って 大事にする。 302 00:20:29,662 --> 00:20:32,665 (紅子)「麻莉亜」ね…。 303 00:20:39,672 --> 00:20:42,609 \(ボーイ) どちらさまですか? 304 00:20:42,675 --> 00:20:44,611 あなた…。 305 00:20:44,677 --> 00:20:48,615 (紅子) 約束どおり 取り立てに 来てやったぞ。 306 00:20:48,681 --> 00:20:53,620 (ナオミ) ああ… ごめんなさい。 思ったように 客がつかなくて。 307 00:20:53,686 --> 00:20:55,622 (紅子) そんなことは 知ったこっちゃねえ。 308 00:20:55,688 --> 00:20:57,624 金さえ返してくれれば それでいい。 309 00:20:57,690 --> 00:21:00,627 (ナオミ) あと1日 待って。 お願い 必ず返すから。→ 310 00:21:00,693 --> 00:21:04,631 今日のところは これで。 これで 勘弁してください。 311 00:21:04,697 --> 00:21:09,636 (紅子) わざわざ 足 運んできて これっぽっちかよ。 312 00:21:09,702 --> 00:21:12,705 (アケミ) あら おはようございます 久我山さま。 313 00:21:15,708 --> 00:21:17,577 (紅子) 久我山!? 314 00:21:17,644 --> 00:21:19,579 (康助) 皆さん おはよう。 今日も よろしく お願いします。 315 00:21:19,646 --> 00:21:21,581 (アケミ) はい。 316 00:21:21,648 --> 00:21:24,584 (紅子) あいつが 久我山って… どういうことだ? 317 00:21:24,651 --> 00:21:26,586 あなた 知らないの? 318 00:21:26,653 --> 00:21:28,588 ここは 子爵の 久我山さまの家なの。 319 00:21:28,655 --> 00:21:30,590 久我山さまは わたしたちに→ 320 00:21:30,657 --> 00:21:32,592 働く場所を 与えてくださってるのよ。→ 321 00:21:32,659 --> 00:21:35,595 おはようございます 久我山さま。 322 00:21:35,662 --> 00:21:37,597 おはよう。 どうされました? 323 00:21:37,664 --> 00:21:40,600 うちの子が 何か ご迷惑でも? 324 00:21:40,667 --> 00:21:42,602 (紅子) いや。 325 00:21:42,669 --> 00:21:45,605 (娼婦) また 来てくださいね。 (客) 必ず 来るよ。 326 00:21:45,672 --> 00:21:48,608 きっとよ。 (客) もちろんだ。 327 00:21:48,675 --> 00:21:50,677 また 指名するよ。 328 00:21:53,680 --> 00:21:55,682 (紅子) 麗華!?