1 00:00:06,807 --> 00:00:08,743 {\an8}(康助) 眞一君だね?→ 2 00:00:08,809 --> 00:00:10,745 {\an8}お母さんに 会いに来たのかな? 3 00:00:10,811 --> 00:00:15,750 {\an8}(眞一) 僕 麗華母さんが ここに 入っていくのを見て…。 4 00:00:15,816 --> 00:00:17,818 {\an8}\(紅子) 待てよ 麗華。 5 00:00:22,823 --> 00:00:24,825 {\an8}(紅子) 眞一! 6 00:00:32,833 --> 00:00:34,769 {\an8}(眞一) お母さん? 7 00:00:34,835 --> 00:00:38,773 {\an8}(麗華) 違うわ。 あなたなんて わたしの子供じゃない。 8 00:00:38,839 --> 00:00:40,841 {\an8}(紅子) 麗華! 9 00:00:45,846 --> 00:00:47,848 {\an8}(紅子) 眞一! 10 00:00:49,850 --> 00:00:52,787 {\an8}待てよ 眞一。 (眞一) 来るな!→ 11 00:00:52,853 --> 00:00:54,789 {\an8}何だよ! 何やってんだよ 2人とも! 12 00:00:54,855 --> 00:00:58,793 {\an8}お前も あいつも 母さんなんかじゃない! 13 00:00:58,859 --> 00:01:00,861 {\an8}(紅子) 眞一…。 >> 触るな! 14 00:01:09,804 --> 00:01:12,740 (麗華) ごめんなさい。 ごめんなさい 眞一。 15 00:01:12,807 --> 00:01:15,743 ごめんなさい。 16 00:01:15,810 --> 00:01:18,746 (紅子) 謝る相手が 違うだろ。 今すぐ 眞一を追え。 17 00:01:18,813 --> 00:01:21,749 行かない。 行けない。 行けない! 18 00:01:21,816 --> 00:01:24,752 (紅子) 何 言ってんだ。 今 行かないで どうする! 19 00:01:24,819 --> 00:01:27,755 眞一に 娼婦だということも 知られてしまったわ。 20 00:01:27,822 --> 00:01:31,759 昼間 別邸に 会いに行ったけど お母さんにも 追い返された。 21 00:01:31,826 --> 00:01:33,761 (紅子) 千鶴さんに? 22 00:01:33,828 --> 00:01:37,765 眞一にも あんなこと 言ってしまって→ 23 00:01:37,832 --> 00:01:40,768 わたしには 母親の資格なんてない。 24 00:01:40,835 --> 00:01:44,772 もう ホントに 合わせる顔なんてないわ。 25 00:01:44,839 --> 00:01:48,776 (紅子) 追えよ! 今 行かないと ホントに 駄目になっちまうぞ。 26 00:01:48,843 --> 00:01:52,847 無理よ 無理。 行かないわ。 27 00:01:57,852 --> 00:02:00,788 (康助) 出ていっても 構わないのですよ。 28 00:02:00,855 --> 00:02:04,725 君がいると 麗華が苦しそうだ。 29 00:02:04,792 --> 00:02:12,800 ☏ 30 00:02:18,806 --> 00:02:21,809 (紅子) 眞一…。 31 00:02:29,550 --> 00:02:32,486 (桃子) あっ 眞一お兄ちゃんだ。 32 00:02:32,553 --> 00:02:37,491 (桜子) 眞一 どこ行ってたの? みんな 捜してたんだよ。 33 00:02:37,558 --> 00:02:41,495 (眞一) お母さん 娼婦だった。 (桜子) えっ 嘘。 34 00:02:41,562 --> 00:02:44,498 (桃子) ショウフって なあに? (桜子) 桃子は いいの! 35 00:02:44,565 --> 00:02:48,435 麗華母さんも 紅子母さんも 2人とも 娼婦だった。 36 00:02:48,502 --> 00:02:50,437 紅子母さんも? 37 00:02:50,504 --> 00:02:52,439 (友造) 何だよ それ。 紅子母さんが→ 38 00:02:52,506 --> 00:02:54,441 娼婦やってるわけねえだろ! 眞一 お前→ 39 00:02:54,508 --> 00:02:56,443 いいかげんなこと言うな! (眞一) ホントだ! 40 00:02:56,510 --> 00:02:58,445 (友造) お前の母さんが 娼婦なだけだろ。 41 00:02:58,512 --> 00:03:00,447 だから 迎えに来なかったんだ。 42 00:03:00,514 --> 00:03:02,449 やっぱり お前 見捨てられたんじゃねえか。 43 00:03:02,516 --> 00:03:04,451 (眞一) ふざけんなよ! (桜子) 2人とも やめて!→ 44 00:03:04,518 --> 00:03:06,453 やめてよ! 45 00:03:06,520 --> 00:03:08,455 (千鶴) ちょっと! 何やってるの あんたたち。→ 46 00:03:08,522 --> 00:03:12,459 友造 離れて! 眞一 ちょっと もう! 47 00:03:12,526 --> 00:03:15,462 (眞一) ばあばなんか 嫌いだ! (千鶴) えっ? 48 00:03:15,529 --> 00:03:18,465 (眞一) 麗華母さんを 追い返しただろ! 知ってんだぞ。 49 00:03:18,532 --> 00:03:21,468 それに 麗華母さんは 満州だなんて 嘘ばっかりだ! 50 00:03:21,535 --> 00:03:26,473 お母さんは 娼婦じゃないか。 (千鶴) 眞一 あんた…。 51 00:03:26,540 --> 00:03:28,542 眞一! 52 00:03:31,545 --> 00:03:33,547 (紅子) 眞一…。 53 00:03:35,549 --> 00:03:38,485 (孝太郎) お待たせしました。 54 00:03:38,552 --> 00:03:42,489 (紅子) 父さん 何やってんだよ。 55 00:03:42,556 --> 00:03:45,492 (孝太郎) 見てのとおり ボーイだが。 56 00:03:45,559 --> 00:03:48,429 {\an8}(ナオミ) この人 紅子さんの お父さんなの? 57 00:03:48,495 --> 00:03:50,431 {\an8}(紅子) ああ。 (康助) 君の お父さんが→ 58 00:03:50,497 --> 00:03:53,434 {\an8}どうしても 雇ってくれと 言ってきてね。 59 00:03:53,500 --> 00:03:58,439 {\an8}しかし 元 子爵さまが ボーイとは→ 60 00:03:58,505 --> 00:04:01,442 {\an8}娘のことを 心配してとはいえ 恐れ入ります。 61 00:04:01,508 --> 00:04:04,445 {\an8}闇市で働くのも ここで ボーイをやるのも 同じことだ。 62 00:04:04,511 --> 00:04:08,449 {\an8}それに ここは 夜だけ。 闇市も 続けられるしな。 63 00:04:08,515 --> 00:04:11,452 (紅子) 父さん。 母さんは 知ってんのか? 64 00:04:11,518 --> 00:04:14,455 もちろんだとも。 65 00:04:14,521 --> 00:04:17,458 お父さま!? (孝太郎) やあ 麗華 久しぶりだね。 66 00:04:17,524 --> 00:04:19,460 その格好…。 67 00:04:19,526 --> 00:04:22,463 (孝太郎) まあ 見てのとおり ボーイだが。 68 00:04:22,529 --> 00:04:25,466 (康助) あの 麗華とは どういう関係でしょう? 69 00:04:25,532 --> 00:04:28,469 嫁ですよ 麗華は。 70 00:04:28,535 --> 00:04:31,472 だから 麗華も 娘みたいなものです。 71 00:04:31,538 --> 00:04:35,476 (康助) そういうことですか。 ということは→ 72 00:04:35,542 --> 00:04:39,546 元 清瀬家の面々の 感動の再会というわけですか。 73 00:04:42,549 --> 00:04:44,485 (ナオミ) 麗華さんが 嫁ですって。 74 00:04:44,551 --> 00:04:47,421 (アケミ) 何だか この店も 楽しくなってきたんじゃない? 75 00:04:47,488 --> 00:04:49,423 お下がりなさい お二人とも。 76 00:04:49,490 --> 00:04:52,493 ご家族だけにして さしあげましょう。 77 00:04:55,496 --> 00:04:58,432 (康助) しかし 麗華 大丈夫かい? 78 00:04:58,499 --> 00:05:01,435 えっ? (康助) 眞一君だよ。→ 79 00:05:01,502 --> 00:05:04,438 あんなに大きな子供が いたんだね。→ 80 00:05:04,505 --> 00:05:09,510 あの子のために わたしに 前借りをしたんだね。 81 00:05:11,512 --> 00:05:16,450 (孝太郎) 眞一が ここに来たのか? 知ってしまったのか? 82 00:05:16,517 --> 00:05:19,453 (紅子) ああ。 >> 何てことだ。 83 00:05:19,520 --> 00:05:22,456 \(ドアの開く音) 84 00:05:22,523 --> 00:05:24,458 (紅子) 千鶴さん! (麗華) お母さん。 85 00:05:24,525 --> 00:05:26,460 (孝太郎) 千鶴 どうして ここに? 86 00:05:26,527 --> 00:05:30,464 (千鶴) あなたこそ こんな所で 何してるんですか? 87 00:05:30,531 --> 00:05:34,468 (孝太郎) わたしは… 見てのとおり ボーイだが。 88 00:05:34,535 --> 00:05:36,470 ボーイ? 89 00:05:36,537 --> 00:05:40,474 (紅子) まさか 千鶴さん 眞一に 何か? 90 00:05:40,541 --> 00:05:45,479 麗華さん。 あんた 眞一に 何 言ったんだい! 91 00:05:45,546 --> 00:05:47,414 えっ? (千鶴) 2人とも→ 92 00:05:47,481 --> 00:05:51,418 娼婦だってことも 知られて! いったい 何やってんだい! 93 00:05:51,485 --> 00:05:56,423 あんたたち それでも 母親かい!→ 94 00:05:56,490 --> 00:05:59,426 眞一はね 友造と 取っ組み合いの ケンカをして→ 95 00:05:59,493 --> 00:06:02,429 わたしにも 散々 悪態をついて→ 96 00:06:02,496 --> 00:06:04,431 飛び出して いっちまったじゃないか! 97 00:06:04,498 --> 00:06:08,435 (紅子) 飛び出していったって? (千鶴) 帰ってこないんだよ 眞一が。 98 00:06:08,502 --> 00:06:11,438 杏子のところじゃないのか? (千鶴) 行ってなかったの。→ 99 00:06:11,505 --> 00:06:13,440 行きそうなところは 全部 捜してみたけど→ 100 00:06:13,507 --> 00:06:19,446 どこにも 行ってなかった。 (麗華) 眞一…。 101 00:06:19,513 --> 00:06:21,448 (千鶴) あんたのせいだ! あんたの! 102 00:06:21,515 --> 00:06:24,451 眞一に 何かあったら いったい どうしてくれるんだい! 103 00:06:24,518 --> 00:06:27,454 (千鶴) 眞一を 返しとくれ! わたしに 返しとくれ! 104 00:06:27,521 --> 00:06:30,457 よしなさい! 千鶴! 105 00:06:30,524 --> 00:06:32,459 眞一…。 106 00:06:32,526 --> 00:06:38,532 (千鶴の泣き声) 107 00:06:48,642 --> 00:06:51,578 (藤堂) 眞一か? 108 00:06:51,645 --> 00:06:53,647 おじちゃん。 109 00:06:55,649 --> 00:06:57,584 (藤堂) そうか。 娼館に行ったか。 110 00:06:57,651 --> 00:07:00,587 (眞一) 2人とも 娼婦やってたんだぞ。 111 00:07:00,654 --> 00:07:02,589 (藤堂) お前も びっくりしたよな。 112 00:07:02,656 --> 00:07:05,592 当たり前だろ。 おじちゃんは 許せるのか? 113 00:07:05,659 --> 00:07:08,595 (藤堂) えっ? >> 紅子母さんも やってたんだぞ。 114 00:07:08,662 --> 00:07:11,598 (藤堂) ああ なるほどな。 115 00:07:11,665 --> 00:07:16,603 結婚するんだろ? 紅子母さんと。 おじちゃんは 平気なのか? 116 00:07:16,670 --> 00:07:19,606 (藤堂) 平気なわけがないだろ。 117 00:07:19,673 --> 00:07:22,609 でも 紅子母さんは ああいう気性だからな。 118 00:07:22,676 --> 00:07:25,612 一度 走りだしたら 止まらない。 119 00:07:25,679 --> 00:07:30,617 自分が こうだって思ったら 止まらないんだよ。 120 00:07:30,684 --> 00:07:34,621 >> おじちゃんでも 駄目なのか? (藤堂) 駄目だな。 121 00:07:34,688 --> 00:07:38,625 あいつには 納得するまで とことん やらせるしかない。 122 00:07:38,692 --> 00:07:42,629 そっか。 おじちゃんも 苦労してんだな。 123 00:07:42,696 --> 00:07:44,631 (藤堂) フッ。 まあな。 124 00:07:44,698 --> 00:07:48,569 でも 眞一だって 紅子母さんと ずっと一緒に 暮らしてきたんだ。 125 00:07:48,635 --> 00:07:50,571 あいつの気性は よく分かってるだろ。 126 00:07:50,637 --> 00:07:54,575 分かってたって 娼婦の母さんは 嫌だ。 127 00:07:54,641 --> 00:07:57,644 (藤堂) じゃあ お前は もう 2人とも 嫌いか? 128 00:07:59,646 --> 00:08:04,585 そうだよな。 そう簡単に 嫌いになんか なれないよな。 129 00:08:04,651 --> 00:08:06,587 でも 麗華母さんは→ 130 00:08:06,653 --> 00:08:08,589 僕のことなんて どうでもいいんだ。 131 00:08:08,655 --> 00:08:10,591 (藤堂) そんなはずないだろ。 >> だって 僕は→ 132 00:08:10,657 --> 00:08:13,594 子供じゃないって言われた。 (藤堂) そうか。 133 00:08:13,660 --> 00:08:15,596 麗華のやつ そんなこと 言っちまったか。 134 00:08:15,662 --> 00:08:17,598 藤堂のおじちゃんは→ 135 00:08:17,664 --> 00:08:19,600 麗華母さんのことも 知ってるんだな? 136 00:08:19,666 --> 00:08:23,604 (藤堂) ああ。 麗華も紅子も お前の父親も 知ってる。 137 00:08:23,670 --> 00:08:26,607 僕の お父さんは 満州で 戦死したんだろ? 138 00:08:26,673 --> 00:08:29,676 (藤堂) ああ そうだ。 139 00:08:31,678 --> 00:08:35,616 それで 眞一は 麗華に どうしてほしいんだ? 140 00:08:35,682 --> 00:08:37,618 分からない。 141 00:08:37,684 --> 00:08:40,621 (藤堂) でも ずっと 麗華のことを 待ってたんだろ? 142 00:08:40,687 --> 00:08:43,624 迎えに来てほしいんだろ? 143 00:08:43,690 --> 00:08:46,627 それで 一緒に暮らしたいんだろ。 144 00:08:46,693 --> 00:08:51,698 来ないよ。 だって 僕は 見捨てられたんだ。 145 00:08:53,700 --> 00:08:55,636 \(孝太郎) 眞一が いたぞ! 146 00:08:55,702 --> 00:08:58,639 藤堂のところだ。 今 電話があった。 147 00:08:58,705 --> 00:09:01,642 (紅子) 藤堂のところか。 事務所だな。 148 00:09:01,708 --> 00:09:03,644 (孝太郎) ああ そうだ。 千鶴の方にはな→ 149 00:09:03,710 --> 00:09:05,646 無事だと もう 連絡を 入れといたからな。 150 00:09:05,712 --> 00:09:08,715 (紅子) そうか。 ありがとう。 151 00:09:10,717 --> 00:09:12,653 >> 大丈夫か? (紅子) ああ 大丈夫だ。 152 00:09:12,719 --> 00:09:14,655 ちょっと 立ちくらみがしただけだよ。 153 00:09:14,721 --> 00:09:19,660 >> ああ 疲れてるんじゃないのか? (紅子) 平気だって。 154 00:09:19,726 --> 00:09:23,664 それより 麗華 お前が 迎えに行け。 155 00:09:23,730 --> 00:09:26,667 無理よ。 行けないわ。 156 00:09:26,733 --> 00:09:30,671 麗華。 眞一は お前を 待ってるんだぞ。 行ってやれ。 157 00:09:30,737 --> 00:09:32,673 眞一に 合わせる顔なんてない。 158 00:09:32,739 --> 00:09:37,678 怖い。 会うのが 怖い。 (孝太郎) 麗華! 159 00:09:37,744 --> 00:09:40,681 (紅子) 恐れてないで 眞一と ちゃんと向き合えよ。 160 00:09:40,747 --> 00:09:42,683 このまま 一生 こんなこと 続けていくつもりか? 161 00:09:42,749 --> 00:09:45,686 お前は 眞一の母親だろ! 162 00:09:45,752 --> 00:09:48,622 お願い 紅子。 あなたが行って。 163 00:09:48,689 --> 00:09:52,626 ここも 辞めて あなたが 眞一のところに行って。→ 164 00:09:52,693 --> 00:09:55,629 眞一のところに 戻って。 165 00:09:55,696 --> 00:09:57,631 (紅子) あたしは お前が 眞一と 向き合うまで→ 166 00:09:57,698 --> 00:10:00,634 決して ここは 辞めない。 娼婦は 辞めない。 167 00:10:00,701 --> 00:10:02,636 紅子…。 168 00:10:02,703 --> 00:10:04,705 \(ドアの開く音) (ボーイ) いらっしゃいませ。 169 00:10:06,707 --> 00:10:09,643 (客) やあ。 170 00:10:09,710 --> 00:10:13,647 (紅子) あたしの客だ。 お前は 眞一の元に行け。 171 00:10:13,714 --> 00:10:17,718 本当の母親は お前なんだからな。 172 00:10:20,721 --> 00:10:22,656 (紅子) また 来てくださったのね。 173 00:10:22,723 --> 00:10:26,660 君のことが 忘れられなくてねえ。 174 00:10:26,727 --> 00:10:31,732 (紅子) うれしいですわ。 さあ 参りましょう。 175 00:10:34,735 --> 00:10:39,673 (孝太郎) ハァ。 紅子も 疲れているのになあ。→ 176 00:10:39,740 --> 00:10:44,678 あの子は この2日ほど 寝てないはずだ。 177 00:10:44,745 --> 00:10:46,680 えっ? 178 00:10:46,747 --> 00:10:51,618 昼は 子供たちの世話をして 夜は 明け方まで ここだ。 179 00:10:51,685 --> 00:10:54,621 昼も夜も 働いて→ 180 00:10:54,688 --> 00:10:59,626 あの子は 体も心も 疲れきってしまっているはずだ。 181 00:10:59,693 --> 00:11:04,631 立ってるだけでも つらいだろうに なのに 笑って 客を取って。→ 182 00:11:04,698 --> 00:11:09,636 あの子は 眞一に お前を 取り戻してやりたい一心なんだ。 183 00:11:09,703 --> 00:11:11,638 紅子だって ホントは 寂しいんだぞ。 184 00:11:11,705 --> 00:11:14,641 お前に 眞一を 渡してしまうのはなあ。→ 185 00:11:14,708 --> 00:11:18,645 だが 今は 眞一には お前が 必要だと思うから→ 186 00:11:18,712 --> 00:11:25,719 娼婦にまでなって お前を 眞一に 取り戻そうとしてるんだ。 187 00:11:27,721 --> 00:11:30,724 (藤堂) ほら。 あったまるぞ。 188 00:11:41,735 --> 00:11:44,671 \(ドアの開く音) 189 00:11:44,738 --> 00:11:47,607 (紅子) 何だ。 まだ 行ってねえのか。 190 00:11:47,674 --> 00:11:51,611 (麗華) 紅子。 あなたが 眞一のところに行って。 191 00:11:51,678 --> 00:11:53,613 (紅子) いつまで そんなこと言ってんだ。 192 00:11:53,680 --> 00:11:57,617 眞一には わたしより あなたの方が ふさわしいわ。 193 00:11:57,684 --> 00:12:02,622 (紅子) 逃げんのか? お前 眞一を 見捨てんのか。 194 00:12:02,689 --> 00:12:06,626 わたしには あの子を 育てられない。 195 00:12:06,693 --> 00:12:09,629 あの子のことが 分からない。 196 00:12:09,696 --> 00:12:13,633 あなたは この6年 眞一を 育ててきたわ。 197 00:12:13,700 --> 00:12:16,636 わたしが 眞一を育てたのは 3年。 198 00:12:16,703 --> 00:12:21,641 あなたは わたしの倍の時間を あの子と一緒に 生きてきたのよ。 199 00:12:21,708 --> 00:12:24,644 それに わたしは あんなことを 言ってしまって→ 200 00:12:24,711 --> 00:12:27,647 あの子だって きっと わたしを 憎んでる。 201 00:12:27,714 --> 00:12:31,651 (紅子) 憎まれようが どうしようが 向き合うのが お前の務めだろ。 202 00:12:31,718 --> 00:12:34,654 母親の務めなんじゃねえのか? 203 00:12:34,721 --> 00:12:38,725 お前に 母親の資格は あんのか? 204 00:12:44,731 --> 00:12:49,603 (紅子) もう いい。 あたしが 母親になる。 205 00:12:49,669 --> 00:12:52,606 お前なんかには 任せておけない。 206 00:12:52,672 --> 00:12:56,676 あたしが 眞一の 本当の母親になる。 207 00:13:03,517 --> 00:13:05,519 (孝太郎) お待たせしました。 208 00:13:09,523 --> 00:13:12,459 (孝太郎) お前が 行くのか? (紅子) ああ。 209 00:13:12,526 --> 00:13:15,462 そんな体で 大丈夫か? わたしも 一緒に行こうか? 210 00:13:15,529 --> 00:13:18,465 (紅子) いや あたしだけでいい。 211 00:13:20,467 --> 00:13:23,470 (康助) もう 娼婦は 辞めるのかな? 212 00:13:23,470 --> 00:13:43,490 ♪~ 213 00:13:43,490 --> 00:13:46,493 君は 行かなくてもいいのか? 214 00:13:48,495 --> 00:13:54,434 (麗華) 眞一の父親は 真彦さんです。 215 00:13:54,501 --> 00:14:01,441 久我山さまの 父親違いの弟の 真彦さんなんです。 216 00:14:01,508 --> 00:14:05,445 かつて わたしと 紅子は 真彦さんの愛をめぐって→ 217 00:14:05,512 --> 00:14:08,448 争ったことがありました。 218 00:14:08,515 --> 00:14:12,452 結局 最後まで 真彦さんの心は 紅子でしたが→ 219 00:14:12,519 --> 00:14:16,456 わたしは 真彦さんの子を 授かりました。 220 00:14:16,523 --> 00:14:20,393 わたしたちは 同じ人を 愛してしまったんです。→ 221 00:14:20,460 --> 00:14:25,398 紅子にとっても 眞一は 愛した人の子供です。 222 00:14:25,465 --> 00:14:29,469 その紅子に 眞一のことは 託したんです。 223 00:14:31,471 --> 00:14:36,476 紅子といるのが あの子の幸せなんです。 224 00:14:39,479 --> 00:14:44,417 (康助) 真彦が 愛した女…。→ 225 00:14:44,484 --> 00:14:47,487 あの 憎い真彦の…。 226 00:14:57,497 --> 00:15:02,502 紅子… 逃がさないよ。 227 00:15:04,504 --> 00:15:07,440 (紅子) ハァ ハァ ハァ…。 228 00:15:07,507 --> 00:15:09,509 (藤堂) お前が 来たか。 229 00:15:11,511 --> 00:15:16,449 (紅子) 眞一 ごめんな。 紅子母さんで。 230 00:15:16,516 --> 00:15:18,385 やっぱり 僕は→ 231 00:15:18,451 --> 00:15:22,455 見捨てられたんだね 麗華母さんに。 232 00:15:24,457 --> 00:15:29,396 (紅子) 眞一 違うんだ。 233 00:15:29,462 --> 00:15:35,402 麗華母さんは 眞一に会うのが 怖かったんだよ。 234 00:15:35,468 --> 00:15:41,474 あんなことを 言ってしまったから 怖かったんだ。 235 00:15:43,476 --> 00:15:48,415 でもな 眞一のことが 嫌いだから あんなことを 言ったんじゃない。 236 00:15:48,481 --> 00:15:53,420 麗華母さんも 突然だったから びっくりしちゃったんだ。 237 00:15:53,486 --> 00:15:58,425 それで ついな 言っちゃったんだよ。 238 00:15:58,491 --> 00:16:04,497 びっくりでも ひどいよ。 僕 ずっと待ってたのに…。 239 00:16:11,504 --> 00:16:15,442 (紅子) 眞一。 紅子母さんは→ 240 00:16:15,508 --> 00:16:20,380 どんなことがあっても 眞一を 見捨てたりしないからな。 241 00:16:20,447 --> 00:16:23,383 紅子母さん…。 242 00:16:23,450 --> 00:16:27,387 (紅子) つらかったな 眞一…。 243 00:16:27,454 --> 00:16:30,457 母さん…。 244 00:16:30,457 --> 00:16:42,469 ♪~ 245 00:16:42,469 --> 00:16:44,404 《ああっ! あっ!》 246 00:16:44,471 --> 00:16:46,406 (太一)《愛してるよ》 247 00:16:46,473 --> 00:16:48,475 《あなた…》 248 00:16:52,479 --> 00:16:59,486 これで いいのよ これで。 これが わたしの選んだ道。 249 00:17:05,492 --> 00:17:08,428 (紅子) 眞一。 友造と ケンカしたんだよな? 250 00:17:08,495 --> 00:17:10,497 うん。 251 00:17:18,505 --> 00:17:22,442 フッ。 (紅子) ああ。 252 00:17:22,509 --> 00:17:24,444 笑ってりゃあ 何とかなる。 253 00:17:24,511 --> 00:17:26,513 >> うん! (紅子) よし! 254 00:17:28,515 --> 00:17:31,451 ただいま! 255 00:17:31,518 --> 00:17:33,453 (友造) あっ。 256 00:17:33,520 --> 00:17:36,456 何だ 2人揃って 朝帰りか。 257 00:17:36,523 --> 00:17:41,528 (紅子) フッ。 さあ どっちが謝るんだ? 258 00:17:43,530 --> 00:17:46,466 ごめん。 (友造) よし 許してやる。 259 00:17:46,533 --> 00:17:48,468 えっ? (紅子) はあ? 260 00:17:48,535 --> 00:17:50,470 お前から ごめんは ないのかよ。 261 00:17:50,537 --> 00:17:53,473 まあ そういう 細けえことは いいじゃねえか。 262 00:17:53,540 --> 00:17:55,475 なっ。 (眞一・紅子) フフフ。 263 00:17:55,542 --> 00:17:57,477 \(千鶴) 友造! 友造! 264 00:17:57,544 --> 00:17:59,479 友造 ご飯だよ。 265 00:17:59,546 --> 00:18:03,483 眞一…。 (眞一) ゆうべは ごめんね ばあば。 266 00:18:03,550 --> 00:18:08,488 ううん。 おかえり。 (眞一) ただいま。 267 00:18:08,555 --> 00:18:11,491 (千鶴) さあ! 眞一 友造 ご飯だよ! 268 00:18:11,558 --> 00:18:13,560 (眞一) はい! (友造) よっしゃー! 手 洗え! 269 00:18:16,563 --> 00:18:19,432 (紅子) それでは 皆さん いただきます。 270 00:18:19,499 --> 00:18:21,501 (一同) いただきます! 271 00:18:23,503 --> 00:18:26,439 (桜子) いつ 仲直りしたの 友造と。 (眞一) さっきだよ ねっ。 272 00:18:26,506 --> 00:18:29,442 (友造) おう。 女は ごちゃごちゃ うるせえなあ。 273 00:18:29,509 --> 00:18:31,444 何よ それ! 274 00:18:31,511 --> 00:18:34,447 桃子。 今日は おねしょ しなかったよな? 275 00:18:34,514 --> 00:18:36,516 ヘヘ。 しちゃった。 276 00:18:38,518 --> 00:18:41,454 また したんだ。 (桃子) いっぱい しちゃった。 277 00:18:41,521 --> 00:18:43,456 (一同の笑い声) 278 00:18:43,523 --> 00:18:46,459 (友造) 世界地図より でけえもんな。 279 00:18:46,526 --> 00:18:48,461 (杏子) はい。 280 00:18:48,528 --> 00:18:51,464 (紅子) やっと 眞一に 笑顔が戻ってきた。 >> ああ。 281 00:18:51,531 --> 00:18:53,466 (紅子) 3歳のときの→ 282 00:18:53,533 --> 00:18:56,469 一緒に 歩きだしたときの 笑顔と おんなじだ。 283 00:18:56,536 --> 00:19:00,473 眞一は もう 大丈夫だ。 >> そう。 284 00:19:00,540 --> 00:19:03,476 じゃあ もう 娼婦は 辞めるのね。 285 00:19:03,543 --> 00:19:08,481 (紅子) いや 辞めない。 >> どうして? 286 00:19:08,548 --> 00:19:11,484 (紅子) 麗華がいるだろ。 287 00:19:11,551 --> 00:19:14,487 麗華を あのまま 久我山の元に残して→ 288 00:19:14,554 --> 00:19:16,489 一人には させられない。 289 00:19:16,556 --> 00:19:19,425 このまま ほっとくなんて あたしには できない。 290 00:19:19,492 --> 00:19:22,428 あの男には 絶対 裏がある。 291 00:19:22,495 --> 00:19:25,431 《ハハハハハハ!》 292 00:19:25,498 --> 00:19:28,434 (久我山)《アハハハハハ!》 293 00:19:28,501 --> 00:19:32,438 (紅子) あたしは 麗華の人生も あきらめたくないんだ。 294 00:19:32,505 --> 00:19:35,441 あんたって子は…。 295 00:19:35,508 --> 00:19:38,444 (紅子) あたしは 気が済むまで やらせてもらうぜ。 296 00:19:38,511 --> 00:19:41,447 藤堂が いつまで待ってくれるかは 分かんないけどな。 297 00:19:41,514 --> 00:19:44,450 ホントに バカな子ね。 298 00:19:44,517 --> 00:19:47,453 藤堂も よく信じて 待っててくれてるわね。 299 00:19:47,520 --> 00:19:50,456 感謝しなくちゃね。 (紅子) ああ。 300 00:19:50,523 --> 00:19:54,460 あいつには いくら感謝しても しきれない。 301 00:19:54,527 --> 00:19:56,462 眞一のことだって→ 302 00:19:56,529 --> 00:19:58,464 藤堂がいてくれて ホントに よかったよ。 303 00:19:58,531 --> 00:20:01,467 眞一も 藤堂のこと 信頼してるみたいだしな。 304 00:20:01,534 --> 00:20:04,470 やっぱり 男同士なのかしらね。 305 00:20:04,537 --> 00:20:07,473 女親には 話せないことも 話せるんでしょうね。 306 00:20:07,540 --> 00:20:09,475 (紅子) そうなんだろうな きっと。 307 00:20:09,542 --> 00:20:13,479 それにしても 父さんが 娼館にいて びっくりしたよ。 308 00:20:13,546 --> 00:20:16,482 あの人 居ても立っても いられなかったみたいでね。 309 00:20:16,549 --> 00:20:19,419 「紅子は わたしの娘だ! わたしが 行く!」って。 310 00:20:19,485 --> 00:20:24,424 止めても 駄目そうだったから どうぞって 母さんも許したの。 311 00:20:24,490 --> 00:20:26,426 (紅子) ホントに 母さんも→ 312 00:20:26,492 --> 00:20:29,429 そろそろ より戻しても いいんじゃないのか? 313 00:20:29,495 --> 00:20:34,434 わたしの幸せは あなたの幸せを 見届けてからよ。 314 00:20:34,500 --> 00:20:37,437 (紅子) えっ? >> 何をしてもいいけど→ 315 00:20:37,503 --> 00:20:41,441 あなたは あなたの幸せを 考えなさい。 316 00:20:41,507 --> 00:20:43,443 それが 死んでしまった真彦や→ 317 00:20:43,509 --> 00:20:46,512 お母さまへの責任でも あるんじゃないの? 318 00:20:49,515 --> 00:20:51,451 そういえば 眞一→ 319 00:20:51,517 --> 00:20:54,454 このごろ どことなく 真彦に 似てきたと思わない? 320 00:20:54,520 --> 00:20:57,457 (紅子) 言われてみれば どことなく。 321 00:20:57,523 --> 00:20:59,459 笑ったとこなんか 似てるかもしんねえな。 322 00:20:59,525 --> 00:21:01,461 >> うん。 (紅子) アハハ。 323 00:21:01,527 --> 00:21:04,464 母さん。 >> うん? 324 00:21:04,530 --> 00:21:08,468 (紅子) ありがとう。 325 00:21:08,534 --> 00:21:10,470 あたしは 大丈夫。 326 00:21:10,536 --> 00:21:14,474 あたしは あたしの人生も あきらめないからな。 327 00:21:14,540 --> 00:21:16,542 うん。 328 00:21:18,478 --> 00:21:21,414 \(女性) フフッ。 329 00:21:21,481 --> 00:21:23,416 (兵士) ハウ トゥー コール ユー。 330 00:21:23,483 --> 00:21:27,420 (女性) アイ アム アイコ。 (兵士) アイ ラブ ユー アイコ。 331 00:21:27,487 --> 00:21:29,489 (女性) フフッ。 332 00:21:36,496 --> 00:21:39,499 (藍子) お姉ちゃん…? 333 00:21:42,502 --> 00:21:44,437 (紅子) 藍子か!? 334 00:21:44,504 --> 00:21:46,439 《血が つながっていようが いまいが→ 335 00:21:46,506 --> 00:21:51,444 藍子は アタイの 大事な妹だからな》 336 00:21:51,511 --> 00:21:54,514 (藍子)《また 来てよね》