1 00:00:10,786 --> 00:00:14,473 >>警視庁によりますと、目撃者 の話から、 2 00:00:18,276 --> 00:00:21,446 50代くらいの男が現場からにげ たということで、防犯カメラの映 3 00:00:21,446 --> 00:00:24,516 像を分析するなどして、男の行方 を捜査するとともに、詳しい状況 4 00:00:24,516 --> 00:00:25,584 を調べています。 5 00:00:33,008 --> 00:00:38,346 (八雲)<実の親に捨てられ 落語家に入門させられた私は➡ 6 00:00:38,346 --> 00:00:43,018 同じ日に入門した 同い年の少年と出会いました。➡ 7 00:00:43,018 --> 00:00:48,890 アタシたちは共に稽古し 苦楽を共にして 前座修業に明け暮れました> 8 00:00:48,890 --> 00:00:51,693 これ以上 差がついちまうのは嫌だ。 9 00:00:51,693 --> 00:00:54,362 (助六)食うものも着るものも なんにもねえ時だからこそ➡ 10 00:00:54,362 --> 00:00:59,662 舌三寸の落語の腕の見せどころ! 俺たちの時代が もう来てんだよ! 11 00:01:08,710 --> 00:01:11,410 お待たせしました。 12 00:01:17,719 --> 00:01:22,057 (客1)ねえ ボーイさん。 (客2)ちょっと来て。 13 00:01:22,057 --> 00:01:23,992 ご用ですか? 14 00:01:23,992 --> 00:01:26,928 ちょっとぐらい おしゃべりしてもいいじゃない。 15 00:01:26,928 --> 00:01:28,930 追加のご注文ですか? 16 00:01:28,930 --> 00:01:33,335 (客2)分かってんでしょ? 私たちが アンタ目当てに来てることぐらい。 17 00:01:33,335 --> 00:01:36,238 決まってるねぇ。 巴里の千両役者みてえだ。 18 00:01:36,238 --> 00:01:39,207 初太 ここには来るなってぇたのに…。 19 00:01:39,207 --> 00:01:42,677 いいじゃねえかよ。 ダメだよ。 20 00:01:42,677 --> 00:01:46,548 そんな噺家丸出しで来られたら こっちの素性までバレちまうだろ。 21 00:01:46,548 --> 00:01:49,017 別にいいじゃねえかよ。 ダメだよ。 22 00:01:49,017 --> 00:01:52,687 銀座の こんな うわっついた店で 働いてるのが 師匠に知られたら…。 23 00:01:52,687 --> 00:01:55,687 とにかく 腹 減ったんだよ。 なっ。 24 00:02:00,362 --> 00:02:03,031 ほら。 25 00:02:03,031 --> 00:02:05,731 悪ぃね! 26 00:02:12,040 --> 00:02:28,390 ♬~ 27 00:02:28,390 --> 00:02:31,293 「お前さん なんだって いきなり人の頭を殴るんだ」。 28 00:02:31,293 --> 00:02:33,228 「は~ どうも すみませんね。➡ 29 00:02:33,228 --> 00:02:36,197 今ね 夢中で ドンドンドンドン たたいてるってぇとね➡ 30 00:02:36,197 --> 00:02:39,334 いきなり 戸がスッと開いて 先生の頭が にゅっと出てきたんで➡ 31 00:02:39,334 --> 00:02:42,237 思わず ポカッと やっちゃったんですよ。 勘弁してくんねえか。➡ 32 00:02:42,237 --> 00:02:46,207 それより 先生 黙って あっちに 一円おくれ」。 33 00:02:46,207 --> 00:02:49,678 黙って あっちに 一円おくれ…。 ただいま。 34 00:02:49,678 --> 00:02:52,580 洋食屋の残飯は? 35 00:02:52,580 --> 00:02:55,550 今日は これしか出なかったよ。 36 00:02:55,550 --> 00:02:58,353 なんだ…。 37 00:02:58,353 --> 00:03:03,024 すぐ出ていくって言って 一体 何年 居候 決め込もうってんだい。 38 00:03:03,024 --> 00:03:06,895 いいかげん家賃を入れてほしいね。 男所帯は気兼ねもねえ。 39 00:03:06,895 --> 00:03:10,899 腹 減っても 寒くっても ベラベラしゃべってりゃ 気が紛れらぁ。 40 00:03:10,899 --> 00:03:14,636 日銭が無きゃ 生活できねえ。 働きゃあ 稽古できねえ。 41 00:03:14,636 --> 00:03:18,573 稽古できなきゃ 寄席には呼ばれねえ。 堂々巡りの火の車だよ。 42 00:03:18,573 --> 00:03:21,710 ちっとも落語を覚えられない。 43 00:03:21,710 --> 00:03:25,046 気の毒になぁ。 俺なんか 明日 かけもち4軒。 44 00:03:25,046 --> 00:03:27,949 近々 ラジオに 出てみねえかって話もあんだ。 45 00:03:27,949 --> 00:03:30,719 最近 評判 良くってよぉ。 46 00:03:30,719 --> 00:03:33,989 この助六って名前 もらってから ずっと上りっ調子だ。 47 00:03:33,989 --> 00:03:37,325 おめさんも 一丁 どっかから 名前もらってみちゃどうだい? 48 00:03:37,325 --> 00:03:41,997 アタシは 一生 菊比古でいいよ。 49 00:03:41,997 --> 00:03:45,867 おっと いけねえや… こんな時間だよ。 夜席の紋付 また貸してくれ。 50 00:03:45,867 --> 00:03:51,006 お前さん 師匠から頂いた紋付を 直しに出してるって ありゃ うそだよね。 51 00:03:51,006 --> 00:03:56,678 おうよ 質に入れて 飲んじまった。 何してんだい バレたら破門だ。 52 00:03:56,678 --> 00:04:00,015 いくらでも見立ててやるから ちったぁ金ためりゃあいいのに。 53 00:04:00,015 --> 00:04:03,351 二ツ目に上がりたてで遊ばねえで いつ遊ぶってんだい。 54 00:04:03,351 --> 00:04:06,651 まあ 芸の肥やしってやつだなぁ。 55 00:04:08,690 --> 00:04:12,027 真面目だなぁ。 あん? 56 00:04:12,027 --> 00:04:16,898 つうか 今の借家に入ってから おめさんのケチっぷりは尋常じゃねえよ。 57 00:04:16,898 --> 00:04:20,368 当たり前だよ。 生きるか死ぬかなんだ。 58 00:04:20,368 --> 00:04:25,068 今に 俺がよ ドカーンと売れるからよ。 59 00:04:27,709 --> 00:04:29,709 おっ? 60 00:04:31,379 --> 00:04:34,282 寒いと思ったら…。 61 00:04:34,282 --> 00:04:37,185 すきっ腹には こたえらぁねぇ。 62 00:04:37,185 --> 00:04:42,323 おい ちょっと 羽織 半分 貸してくれ。 出番までには返すからよ。 63 00:04:42,323 --> 00:04:45,023 う~ 寒ぃ 寒ぃ。 64 00:04:46,661 --> 00:04:49,998 雪ってぇのは どうにも しょうがねえなぁ。 65 00:04:49,998 --> 00:04:56,671 (2人が別々の落語を語る声) 66 00:04:56,671 --> 00:04:59,671 お~さむこさむ…。 67 00:05:01,342 --> 00:05:07,215 降ってくるやつに 風が ぴゅ~! 顔へ ベタベタっと張り付く。 68 00:05:07,215 --> 00:05:12,954 (2人が別々の落語を語る声) 69 00:05:12,954 --> 00:05:19,360 腹 減ったなぁ。 ああ 腹 減った…。 70 00:05:19,360 --> 00:05:23,231 <貧乏暮らしは 心底こたえたけれど➡ 71 00:05:23,231 --> 00:05:27,231 落語をやめたいとは ちぃとも思いませんでした> 72 00:05:30,004 --> 00:05:33,308 早いとこ乱回し。 73 00:05:33,308 --> 00:05:36,308 (拍手と歓声) 74 00:05:38,646 --> 00:05:43,518 (文鳥師匠)おう 菊。 師匠 お早いですね。 75 00:05:43,518 --> 00:05:47,322 顔色が悪ぃんじゃねえのか? ちゃんと食ってるかい?➡ 76 00:05:47,322 --> 00:05:49,991 そばでも取るか? 77 00:05:49,991 --> 00:05:54,329 師匠! ごちそうさまです! みんな 師匠が そば おごってくれるってよ! 78 00:05:54,329 --> 00:05:57,232 師匠 ありがとうございます! おい… よせよ~! 79 00:05:57,232 --> 00:06:00,001 お前 一体 いくつ頼みゃいいんだよ! 80 00:06:00,001 --> 00:06:01,936 (一同)頂きます! 81 00:06:01,936 --> 00:06:06,674 <このころの落語界は 今から思えば天国のようなころ。➡ 82 00:06:06,674 --> 00:06:12,013 明治生まれの 神様みたいな お師匠方が まだまだ ご健勝で➡ 83 00:06:12,013 --> 00:06:15,884 そんな人たちと こうして軽口をたたき合うだけでも➡ 84 00:06:15,884 --> 00:06:19,354 それは幸せな楽屋でした> 85 00:06:19,354 --> 00:06:23,691 こりゃ まずい菓子だね。 (客の笑い) 86 00:06:23,691 --> 00:06:29,364 <落語人気も絶大で ポツリポツリと前座も増えてきました。➡ 87 00:06:29,364 --> 00:06:32,267 厳しい世界ではありましたが➡ 88 00:06:32,267 --> 00:06:35,970 この場所に居て 落語家であり続けるためでしたら➡ 89 00:06:35,970 --> 00:06:39,641 なんだって堪えられたのです。➡ 90 00:06:39,641 --> 00:06:43,511 満州慰問で ますます腕を上げた 初太郎は➡ 91 00:06:43,511 --> 00:06:47,515 若手の中では 一番の注目株になっておりました。➡ 92 00:06:47,515 --> 00:06:52,215 持ちネタも多く どこの寄席でも引っ張りだこ> 93 00:06:54,189 --> 00:06:57,192 <その高座は 独特の熱を帯び➡ 94 00:06:57,192 --> 00:07:02,330 来るお客が みるみるトリコになる様子が 小気味いいくらいでした> 95 00:07:02,330 --> 00:07:06,201 (拍手と歓声) 96 00:07:06,201 --> 00:07:10,004 え~ どうも どうも。 え~ こんな雪ん中ね➡ 97 00:07:10,004 --> 00:07:13,675 こんな しみったれたとこに よく来ましたね。 98 00:07:13,675 --> 00:07:17,345 え~ 人というものは この欲というものがありまして。 99 00:07:17,345 --> 00:07:20,248 まあ あまり欲深いと こら いけませんねぇ。 100 00:07:20,248 --> 00:07:23,218 「欲深き人の心と ふる雪は➡ 101 00:07:23,218 --> 00:07:27,989 積もるにつけて道を忘るる」 なんてぇことを言ってありまして。 102 00:07:27,989 --> 00:07:32,627 「ひゃ~く両 欲し~ぃ!」。 103 00:07:32,627 --> 00:07:36,627 「全く 静かにしろぃ」。 104 00:07:38,499 --> 00:07:42,303 「おいっ ここを開けろ」。 105 00:07:42,303 --> 00:07:45,640 「はっ どうも どうも こりゃ 寒うございますな。➡ 106 00:07:45,640 --> 00:07:48,543 どうぞ どうぞ お上がりくださいましね」。 107 00:07:48,543 --> 00:07:51,512 「許せよ」。 入って参りましたのが➡ 108 00:07:51,512 --> 00:07:55,984 年の頃 二十五 六んなります浪人者。 痩せぎすでございますも…。 109 00:07:55,984 --> 00:07:58,319 <こっから地の語り。➡ 110 00:07:58,319 --> 00:08:03,658 お侍と娘の姿形を丹念に語り ふたりの姿をくっきり描き出す> 111 00:08:03,658 --> 00:08:06,327 年の頃 十七 八んなります お嬢さん。 112 00:08:06,327 --> 00:08:10,198 どっか大家のお嬢さんといった感じで 色が抜けるように白い。 113 00:08:10,198 --> 00:08:14,669 鼻筋の通った どことなく品のあります まことに良いご器量で。 114 00:08:14,669 --> 00:08:17,572 「お嬢さん 危ねえから 足元 気を付けてくださいね」。 115 00:08:17,572 --> 00:08:20,541 <娘の姿形をじっくり描いたから➡ 116 00:08:20,541 --> 00:08:25,680 なんとなく しとやかで 声の小さいお嬢さんなんだって分かる。➡ 117 00:08:25,680 --> 00:08:29,017 雪の静けさが伝わって 余計いい…> 118 00:08:29,017 --> 00:08:32,287 「大和屋さん!」。 119 00:08:32,287 --> 00:08:35,587 <船頭 熊のグチ> 120 00:08:37,158 --> 00:08:40,161 「降ってきやがったよ おい…。➡ 121 00:08:40,161 --> 00:08:45,633 でもよ 雪が積もるってえと 花が咲いたように見えらぁ。➡ 122 00:08:45,633 --> 00:08:48,536 明るくなってらあ こりゃ どうも いいもんだねぇ」。 123 00:08:48,536 --> 00:08:50,505 <うまいな…> 124 00:08:50,505 --> 00:08:55,643 「最前 身が妹と申したが あれは真っ赤な偽り。➡ 125 00:08:55,643 --> 00:09:01,516 あの女を殺害せば たいそうな金もうけになる。➡ 126 00:09:01,516 --> 00:09:04,319 お前も手伝え」。 127 00:09:04,319 --> 00:09:08,990 「ちょちょ… ちょっ 待ってくださいよ! なに言ってんですか!」。 128 00:09:08,990 --> 00:09:12,860 <ここまでで お客は 熊に 十分 情がわいている。➡ 129 00:09:12,860 --> 00:09:17,665 ぐうっと引き込まれて 本気で心配してる顔だ> 130 00:09:17,665 --> 00:09:22,337 「しからば致し方ない。 口外されては露見のおそれ。➡ 131 00:09:22,337 --> 00:09:25,006 そのほうから先に」。 132 00:09:25,006 --> 00:09:27,342 「ちょちょちょ…! ちょちょちょちょ…!」。 133 00:09:27,342 --> 00:09:33,147 てめえ 肘で突きやがって 謝りは ねえのかよ! この野郎! 134 00:09:33,147 --> 00:09:36,617 ああっ!? おめえこそ バカみたいに 笑いやがって。 おい! おい! 135 00:09:36,617 --> 00:09:38,953 川の向こうの おめえらだよ! おい! 136 00:09:38,953 --> 00:09:41,856 こっち見ろって おい! ケンカしてる場合じゃねえんだよ! 137 00:09:41,856 --> 00:09:44,625 俺は 今 殺されるかどうかの 瀬戸際なんだよ! 138 00:09:44,625 --> 00:09:47,295 (笑いと拍手) 139 00:09:47,295 --> 00:09:51,632 ♬~ 140 00:09:51,632 --> 00:09:56,304 <なんてぇ度胸だ… 噺が ぶち壊しになるのを➡ 141 00:09:56,304 --> 00:09:59,974 とっさに笑いに変えて ケンカまで おさめちまった…。➡ 142 00:09:59,974 --> 00:10:02,877 二ツ目の力じゃねえや…> 143 00:10:02,877 --> 00:10:08,649 「ガタガタ震えながら 値を決めておる。 なかなか見上げた心掛けだな」。 144 00:10:08,649 --> 00:10:12,320 ♬~ 145 00:10:12,320 --> 00:10:15,656 (七代目)おはようございます。 ご苦労さまです。 146 00:10:15,656 --> 00:10:19,656 助六のやつ ずいぶん沸かしてるよ。 147 00:10:23,531 --> 00:10:27,668 「金!? ああ… 頂きます 頂きます!➡ 148 00:10:27,668 --> 00:10:30,571 いくら入ってんだろうなぁ これ。➡ 149 00:10:30,571 --> 00:10:34,008 五十両の包みが二つ入ってらぁ。 ありがてえ!➡ 150 00:10:34,008 --> 00:10:36,677 百両!」。 151 00:10:36,677 --> 00:10:39,580 …ってんで あまりに痛いんで目が覚めた。 152 00:10:39,580 --> 00:10:42,550 元の舟宿で てめえの急所を しっかり握ってたって➡ 153 00:10:42,550 --> 00:10:45,353 バカなやつがあるもんで…。 154 00:10:45,353 --> 00:10:49,023 強欲は無欲に似たり 夢金という一席で。 155 00:10:49,023 --> 00:10:50,958 (拍手) 156 00:10:50,958 --> 00:10:56,697 <すごい。 迷ったら すぐダメになる噺だ。➡ 157 00:10:56,697 --> 00:11:00,368 初太郎に 迷いは 全くなかった…> 158 00:11:00,368 --> 00:11:07,708 ♬~ 159 00:11:07,708 --> 00:11:11,579 すごい拍手だね。 どうでぃ 良かったろ? 160 00:11:11,579 --> 00:11:14,382 ああ 良かったよ。 161 00:11:14,382 --> 00:11:17,682 おめさんがケチだから おかげで実感こもったよ。 162 00:11:20,721 --> 00:11:23,624 お先に勉強させて頂きました。 163 00:11:23,624 --> 00:11:29,063 稽古にゃ 顔 出さねぇ アタシが教えた型じゃあねえ噺を演る。 164 00:11:29,063 --> 00:11:31,966 初 勝手するのも ほどほどにしろ。 165 00:11:31,966 --> 00:11:36,671 もう 初は やめてくださいよ。 このあと 急いで上野なんで 失礼します。 166 00:11:36,671 --> 00:11:41,008 待ちな。 アタシがやった紋付は どうした? 167 00:11:41,008 --> 00:11:43,708 ハハッ… どうも。 168 00:11:45,680 --> 00:11:49,350 「こんちはぁ 和尚さん いますか。 和尚さん こんちはぁ」。 169 00:11:49,350 --> 00:11:53,020 「はいはい 八っつぁんじゃないか 珍しいな。 なんか用かい?」。 170 00:11:53,020 --> 00:11:57,892 <初太郎に比べて アタシは全く人気が出ませんでした。➡ 171 00:11:57,892 --> 00:12:04,365 芸の力では負けてないし 師匠の型は アタシの方が ちゃんと こなせている。➡ 172 00:12:04,365 --> 00:12:08,236 ですが どうにも お客に喜んでもらえない。➡ 173 00:12:08,236 --> 00:12:12,707 初太郎との差は 誰が見ても歴然でした> 174 00:12:12,707 --> 00:12:16,377 「生まれた子供に こういうふうに育ってもらいたい。➡ 175 00:12:16,377 --> 00:12:18,713 こういうふうに なってもらいたい…」。 176 00:12:18,713 --> 00:12:24,413 (いびき) 177 00:12:29,056 --> 00:12:34,662 「…なんて 何か考えがあるんじゃないかい」。 178 00:12:34,662 --> 00:12:40,334 「えぇ そうっすねぇ 長生きしてくれりゃあ 何も言う…」。 179 00:12:40,334 --> 00:12:44,672 <確か 師匠の知り合いの…> 180 00:12:44,672 --> 00:12:49,544 ♬~ 181 00:12:49,544 --> 00:12:52,244 (文鳥師匠)おい 菊! 182 00:12:54,015 --> 00:12:57,351 助六ってのは 化けもんだなぁ。 183 00:12:57,351 --> 00:13:03,024 あの調子なら すぐに真打だよ。 菊も 負けねえように 精進しねえとなぁ。 184 00:13:03,024 --> 00:13:04,959 はい。 185 00:13:04,959 --> 00:13:08,896 <噺家には 年に関係なく 香盤という序列があります。➡ 186 00:13:08,896 --> 00:13:13,668 先に真打になられたら アタシは 初太郎のことを 表向きは➡ 187 00:13:13,668 --> 00:13:17,038 「助六師匠」と 呼ばなくてはなりません。➡ 188 00:13:17,038 --> 00:13:24,338 初太郎と比べられる度に 落ち込み 悩み 気持ちは焦るばかりでした> 189 00:13:26,047 --> 00:13:30,384 真ん中に木戸がございまして 表へ出ますってえと➡ 190 00:13:30,384 --> 00:13:34,255 海から ぴゅ~っと冷たい風。 191 00:13:34,255 --> 00:13:38,555 す~っと 桟橋が延びております。 192 00:13:42,330 --> 00:13:47,668 どうした 菊? さっきから ずっと うわの空で。 193 00:13:47,668 --> 00:13:51,539 稽古にならねえ 今日は しまいだ。 194 00:13:51,539 --> 00:13:56,239 それに こないだから ちっとも良くなってねぇ。 195 00:13:58,012 --> 00:14:01,349 すみません 稽古不足です。 196 00:14:01,349 --> 00:14:07,688 いや お前の場合 稽古のしすぎ 真面目すぎるんだ。 197 00:14:07,688 --> 00:14:11,359 お前の落語には 隙がねえ。 198 00:14:11,359 --> 00:14:17,698 隙? そうよ。 色気ってのは 隙から生まれるんだ。 199 00:14:17,698 --> 00:14:22,370 いいかい 完璧なものに色気は差さねえ。➡ 200 00:14:22,370 --> 00:14:28,042 隙があるくれえの方が 愛きょうとか遊びがあっていいんだ。 201 00:14:28,042 --> 00:14:30,945 精進します。 202 00:14:30,945 --> 00:14:34,849 精進してたら遊べねえだろ。 203 00:14:34,849 --> 00:14:39,320 たまには バカになって 遊べって言ってんだよ。 204 00:14:39,320 --> 00:14:43,190 その方が 自分の落語を見つけるためには 手っとり早ぇ。 205 00:14:43,190 --> 00:14:45,993 自分の落語? 206 00:14:45,993 --> 00:14:49,864 お前は まだ 「自分の落語」ってのを 見つけてねえんだ。 207 00:14:49,864 --> 00:14:56,337 よし 今度 連れてってやる。 どこにです? 208 00:14:56,337 --> 00:15:10,685 ♬~ 209 00:15:10,685 --> 00:15:14,021 誰が あいつまで呼べって言った? 210 00:15:14,021 --> 00:15:16,924 すいません 口が滑って…。 211 00:15:16,924 --> 00:15:21,362 ♬~ 212 00:15:21,362 --> 00:15:23,662 (拍手) 213 00:15:25,700 --> 00:15:28,700 (みよ吉)いらっしゃいませ。 214 00:15:31,505 --> 00:15:36,977 遅くなって ごめんなさい。 うれしいわぁ 呼んでくださって。 215 00:15:36,977 --> 00:15:43,851 菊 みよ吉だ。 満州で知り合ってな 今は アタシが世話して 芸者やってんだ。 216 00:15:43,851 --> 00:15:46,320 はじめまして。 217 00:15:46,320 --> 00:15:50,991 みよ吉さん 無事に引き揚げてこられて よかったね。 おかげさまで。 218 00:15:50,991 --> 00:15:54,328 初! お前は みよ吉とは しゃべんな! なんで? 219 00:15:54,328 --> 00:15:57,231 アタシは 菊に いい女と しゃべらせてやりたくて➡ 220 00:15:57,231 --> 00:16:00,201 ここへ連れて来たんだ。 なんだよ… ひいきだ ひいき! 221 00:16:00,201 --> 00:16:04,672 うるせえ 唐変木! あっち行ってろ! そんな邪けんにしねえでくださいよ。 222 00:16:04,672 --> 00:16:09,009 あっち行けってのが聞こえねえか この うすばか野郎が! 223 00:16:09,009 --> 00:16:12,009 おひとつ どうぞ。 224 00:16:20,621 --> 00:16:24,358 おもしろいのねぇ 落語家さんて。 225 00:16:24,358 --> 00:16:27,358 商売ですから。 226 00:16:36,637 --> 00:16:49,650 ≪(お座敷の にぎやかな声) 227 00:16:49,650 --> 00:16:53,988 大丈夫? もどしちゃった方が 楽になるんじゃない? 228 00:16:53,988 --> 00:16:57,288 アタシは 酒は あんまり。 229 00:16:58,859 --> 00:17:02,663 踊りをやってたんでしょ? 今度 教えてくれない? 230 00:17:02,663 --> 00:17:06,534 師匠に 遊んでやれって? 二人で話してみたいだけ。 231 00:17:06,534 --> 00:17:09,336 先生には ないしょで。 232 00:17:09,336 --> 00:17:12,673 ないしょは まずいです。 真面目! 233 00:17:12,673 --> 00:17:15,576 真面目の何が いけないんです? 234 00:17:15,576 --> 00:17:19,276 こないだ 寄席で あなたの落語 聴いたの。 235 00:17:21,348 --> 00:17:24,685 知ってますよ…。 236 00:17:24,685 --> 00:17:28,355 すごく好き。 アンタの落語。 237 00:17:28,355 --> 00:17:32,226 師匠に見られたら…。 (みよ吉)いいじゃない 怒られたって。 238 00:17:32,226 --> 00:17:35,226 いっそ 二人で殺されちゃう? 239 00:17:36,964 --> 00:17:39,264 離してください。 240 00:17:40,835 --> 00:17:44,839 (みよ吉)死ぬのなんて怖くない。 241 00:17:44,839 --> 00:17:48,976 一人で死ぬのは寂しいけど。 242 00:17:48,976 --> 00:17:52,847 ♬~ 243 00:17:52,847 --> 00:17:56,317 大丈夫? 244 00:17:56,317 --> 00:17:58,986 うっ…。 245 00:17:58,986 --> 00:18:01,655 あらあら…。 246 00:18:01,655 --> 00:18:06,994 ♬~ 247 00:18:06,994 --> 00:18:13,334 なあ 雨竹亭の5月の余一会が あいてんだってさ。 248 00:18:13,334 --> 00:18:19,673 へぇ…。 芝居やってみねえか? 芝居? 249 00:18:19,673 --> 00:18:25,546 二ツ目 かき集めて 噺家の芝居 鹿芝居。 250 00:18:25,546 --> 00:18:28,015 二ツ目だけじゃ…。 251 00:18:28,015 --> 00:18:31,352 いや 売れっ子の師匠 呼んじまったら 主役 張れねえだろ。 252 00:18:31,352 --> 00:18:35,222 今は 何をやってでも まずは お客に 顔 覚えてもらわねえと。 253 00:18:35,222 --> 00:18:38,959 人気が はじけりゃあ さっさと真打になれんだよ。 254 00:18:38,959 --> 00:18:41,862 いくらなんでも まだ早ぇよ。 255 00:18:41,862 --> 00:18:45,299 俺ぁ 八代目八雲を継ぐ! 256 00:18:45,299 --> 00:18:48,969 いつまでも 二ツ目なんかで グズグズしてらんねえや。 257 00:18:48,969 --> 00:18:51,872 いいから おめえも 半口 乗れ! 258 00:18:51,872 --> 00:18:56,644 この話は 師匠には まだ ないしょだ。 分かったな。 259 00:18:56,644 --> 00:19:00,514 ♬~ 260 00:19:00,514 --> 00:19:05,653 じゃあ 一つ教えてくれ。 261 00:19:05,653 --> 00:19:10,324 こないだの女の人… みよ吉とかいう。 262 00:19:10,324 --> 00:19:15,195 みよ吉が どうした? 師匠とは どういう間柄なんだ? 263 00:19:15,195 --> 00:19:18,666 どういうって 満州で知り合ったんだよ。 264 00:19:18,666 --> 00:19:22,536 それで? いや それ以上は よく分かんねえなぁ。 265 00:19:22,536 --> 00:19:27,007 俺と師匠が はぐれちまってる間のことだからな。 266 00:19:27,007 --> 00:19:31,007 満州は どんなだったんだい? 267 00:19:33,814 --> 00:19:36,817 地獄だった…。 268 00:19:36,817 --> 00:19:40,955 ♬~ 269 00:19:40,955 --> 00:19:44,291 食うものも着るものもねえ。 270 00:19:44,291 --> 00:19:47,628 落語なんて できるわけもねえ。 271 00:19:47,628 --> 00:19:52,928 夜は もちろん 昼でも ソ連兵に 殺されるやつが ゴロゴロいて…。 272 00:19:54,969 --> 00:19:57,269 初! 273 00:19:58,839 --> 00:20:03,310 初じゃねえか! 生きてたのか…! 274 00:20:03,310 --> 00:20:06,647 師匠! 師匠! 初! 275 00:20:06,647 --> 00:20:12,519 物乞いをして生き延びてた俺が 大連で師匠と再会した時➡ 276 00:20:12,519 --> 00:20:15,990 横に あの女が居た。 277 00:20:15,990 --> 00:20:19,326 あそこに居た女は たいがい…。 278 00:20:19,326 --> 00:20:22,626 みよ吉も きっと 地獄を見たんだろうぜ。 279 00:20:26,000 --> 00:20:29,670 二人で会おうって言われたんだ。 280 00:20:29,670 --> 00:20:32,370 みよ吉に? 281 00:20:34,008 --> 00:20:38,879 師匠には ないしょで 二人きりでって。 282 00:20:38,879 --> 00:20:41,882 それで? 会うことにしたのか? 283 00:20:41,882 --> 00:20:45,619 どう思う? どうって おめえの好きに すりゃいいじゃねえか。 284 00:20:45,619 --> 00:20:48,555 だけど…。 なんも気にするこたねえって。 285 00:20:48,555 --> 00:20:51,558 仮に 満州で 師匠と みよ吉の間に 何かあったとしたって➡ 286 00:20:51,558 --> 00:20:54,328 あん時は あん時だ。 287 00:20:54,328 --> 00:20:58,032 この世じゃなかったんだ あの時の満州は。 288 00:20:58,032 --> 00:21:03,732 [ 回想 ] (みよ吉)死ぬのなんて怖くない。 一人で死ぬのは寂しいけど。 289 00:21:08,375 --> 00:21:13,714 ♬~(三味線) 290 00:21:13,714 --> 00:21:16,714 四隅を気にして。 291 00:21:18,585 --> 00:21:21,388 扇子の先を下げて。 292 00:21:21,388 --> 00:21:27,728 ♬~ 293 00:21:27,728 --> 00:21:31,398 痛っ…。 もうやだ 菊さん厳しいんだもの。 294 00:21:31,398 --> 00:21:35,002 芸事は 厳しくしないと上達しません。 はい はい。 295 00:21:35,002 --> 00:21:39,702 「はい」は 一度で結構。 は~い。 もう一度 初めから。 296 00:21:42,676 --> 00:21:47,347 ねえ 三味線 弾いてよ。 私 うたうから。 297 00:21:47,347 --> 00:21:49,647 はい。 298 00:21:52,686 --> 00:21:55,589 ♬~ 299 00:21:55,589 --> 00:22:05,265 ♬「梅が香を」 300 00:22:05,265 --> 00:22:09,236 ♬~ 301 00:22:09,236 --> 00:22:14,708 ♬「幸い」 302 00:22:14,708 --> 00:22:18,579 驚いた。 うまいね。 303 00:22:18,579 --> 00:22:24,384 昔 小唄は習ってたんだ。 いつか寄席にも出てみたいな。 304 00:22:24,384 --> 00:22:30,684 目標があるのは いいこと。 頑張れば 夢は きっと かないます。 305 00:22:35,996 --> 00:22:38,996 はい どうぞ。 306 00:22:42,336 --> 00:22:46,006 あなたと話してると あっという間。 307 00:22:46,006 --> 00:22:49,706 楽しくて 時間を忘れちゃう。 308 00:22:53,680 --> 00:22:59,553 他の男と 全然 違う。 やらしい目で 私を見ないし。 309 00:22:59,553 --> 00:23:02,022 うわっ! おっ…! 310 00:23:02,022 --> 00:23:05,893 やだ… こういう時は ちゃんと受け止めるの。 311 00:23:05,893 --> 00:23:08,893 ごめん びっくりして。 312 00:23:10,697 --> 00:23:14,034 アンタ ほんとに おもしろいね。 313 00:23:14,034 --> 00:23:18,372 ♬~ 314 00:23:18,372 --> 00:23:21,275 いいにおい…。 315 00:23:21,275 --> 00:23:25,245 ♬~ 316 00:23:25,245 --> 00:23:28,715 もう帰らなきゃ。 317 00:23:28,715 --> 00:23:34,015 なんで? 明日も 稽古で早いんだ。 318 00:23:35,989 --> 00:23:39,326 男は 先に帰るなんて言っちゃダメ。 319 00:23:39,326 --> 00:23:44,665 こういう時は 「送ってってあげようか」 って言うもんよ。 320 00:23:44,665 --> 00:23:49,002 遠回りだろ…。 もう… つれないわね。 321 00:23:49,002 --> 00:23:51,002 イテテテテテテ…。 322 00:23:52,673 --> 00:23:54,608 待って。 323 00:23:54,608 --> 00:24:01,014 ♬~ 324 00:24:01,014 --> 00:24:04,685 また… 会ってね。 325 00:24:04,685 --> 00:24:07,354 きっとよ。 326 00:24:07,354 --> 00:24:11,225 ♬~ 327 00:24:11,225 --> 00:24:14,695 <水が低い方に流れるように➡ 328 00:24:14,695 --> 00:24:19,566 アタシたちは 男と女の仲になっていきました> 329 00:24:19,566 --> 00:24:23,704 ♬~ 330 00:24:23,704 --> 00:24:29,042 男とみられた上からぁ 窮屈な目をするだけ無駄だ。 331 00:24:29,042 --> 00:24:33,880 もし お侍さん お察しのとおり わっちゃあ 男さ。 332 00:24:33,880 --> 00:24:36,850 ≪(助六と女たちの声) どなたも まっぴら。 333 00:24:36,850 --> 00:24:39,987 今 けえったよ。 こんばんは! 334 00:24:39,987 --> 00:24:43,857 連れ込み宿にするつもりなら おひとり 五百円 頂きます。 335 00:24:43,857 --> 00:24:48,328 それが嫌なら 出てっておくれ。 あたしゃ 芝居の稽古がしたいんだ。 336 00:24:48,328 --> 00:24:52,199 何よ 話が違うじゃない! 金なんか無いよ! 337 00:24:52,199 --> 00:24:55,499 坊! さあ 行った 行った! 338 00:24:58,672 --> 00:25:02,342 芸の肥やしだって 毎日 食ってりゃ もたれちまう。 339 00:25:02,342 --> 00:25:05,245 いいかげんにしときな。 で~じょうぶだって。 340 00:25:05,245 --> 00:25:09,683 ひいきの お客でよ 羽振りのいい お大尽がいてな。 341 00:25:09,683 --> 00:25:14,554 今日は 大勢 連れて来てくれて 鹿芝居の テケツも だいぶ はけた。 342 00:25:14,554 --> 00:25:17,024 二ツ目だけの会なのに? 343 00:25:17,024 --> 00:25:20,894 いや 俺の人気は 大したもんよ。 坊の方は どうなんだい? 344 00:25:20,894 --> 00:25:24,698 テケツは さばけてんのか? ぼちぼち…。 345 00:25:24,698 --> 00:25:28,568 心配すんな。 俺が おめえの分まで➡ 346 00:25:28,568 --> 00:25:31,268 さばいてやるからよ。 347 00:25:33,307 --> 00:25:35,307 よいしょ…。 348 00:25:39,646 --> 00:25:43,317 神様は不公平だ。 あっ? 349 00:25:43,317 --> 00:25:48,989 遊んでんのに 腕ぇ上げて 仕事もらえて お客にもウケて➡ 350 00:25:48,989 --> 00:25:51,658 初太郎ばっかり。 351 00:25:51,658 --> 00:25:56,330 今日は だいぶ気が立ってんなぁ。 まあ ふだん世話になってるからなぁ。 352 00:25:56,330 --> 00:26:02,202 よし… 八つ当たりでも いくらでも ぶん投げな。 353 00:26:02,202 --> 00:26:05,005 アハハハハ… よし来い! 354 00:26:05,005 --> 00:26:07,908 <このころのアタシは 何事も➡ 355 00:26:07,908 --> 00:26:12,879 「初太郎」という物差しを通してでしか 見られなくなっておりました。➡ 356 00:26:12,879 --> 00:26:17,351 腕があって 人気がある テケツも売れる。➡ 357 00:26:17,351 --> 00:26:22,689 ひがんで 女々しくなっている私を 受け止める度量もある> 358 00:26:22,689 --> 00:26:31,031 ♬~ 359 00:26:31,031 --> 00:26:34,301 菊さ~ん どうしたの? 360 00:26:34,301 --> 00:26:38,638 ♬~ 361 00:26:38,638 --> 00:26:44,978 芝居の道具を借りに。 参ったわ せっかく髪を結ってもらったのに。 362 00:26:44,978 --> 00:26:48,648 ねえ すぐそこなの。 送ってよ。 363 00:26:48,648 --> 00:26:52,319 お稽古しなきゃ。 また落語? 364 00:26:52,319 --> 00:26:55,222 明日は芝居やるんだ。 365 00:26:55,222 --> 00:26:59,922 へぇ~ 菊さんが お芝居? どんな話か聞かせて。 366 00:27:01,995 --> 00:27:05,332 もう ここから出られないもん。 367 00:27:05,332 --> 00:27:15,342 ♬~ 368 00:27:15,342 --> 00:27:18,678 だいぶ上手になったね。 369 00:27:18,678 --> 00:27:22,549 ♬~ 370 00:27:22,549 --> 00:27:27,687 雨で足が痛む。 さすっとくれよ。 371 00:27:27,687 --> 00:27:41,635 ♬~ 372 00:27:41,635 --> 00:27:45,935 しょぼくれてんね。 なんかあった? 373 00:27:47,507 --> 00:27:50,644 落語…➡ 374 00:27:50,644 --> 00:27:54,514 もしかして向いてないのかもしれない。 375 00:27:54,514 --> 00:27:57,517 どうして? 376 00:27:57,517 --> 00:28:00,817 時々 分からなくなるんだ。 377 00:28:04,191 --> 00:28:08,195 俺は 誰のため…➡ 378 00:28:08,195 --> 00:28:12,332 なんのために落語をやってるのか。 379 00:28:12,332 --> 00:28:16,002 私のために やってよ。 380 00:28:16,002 --> 00:28:19,702 ここじゃないのかもしれない。 381 00:28:21,341 --> 00:28:24,678 アタシの居場所は…。 382 00:28:24,678 --> 00:28:31,351 ♬~ 383 00:28:31,351 --> 00:28:35,956 菊さん 魅力的だし しゃべってる姿が とっても きれい。 384 00:28:35,956 --> 00:28:39,626 そんなもん 落語に必要あるかい。 必要なのは愛きょう。 385 00:28:39,626 --> 00:28:42,626 それが 致命的に ねえ。 386 00:28:45,499 --> 00:28:49,636 初太郎には かなわねえんだ。 387 00:28:49,636 --> 00:28:55,976 悔しいけど どんなに努力しても その差が埋まらねえ。 388 00:28:55,976 --> 00:28:59,676 (みよ吉)自分で作るもんなんじゃない? 389 00:29:01,648 --> 00:29:06,648 自分の居場所は 自分で作るしかない。 390 00:29:09,990 --> 00:29:13,690 ねえ 明日は何やるの? 391 00:29:15,662 --> 00:29:20,000 弁天小僧…。 え~ 楽しみ! 392 00:29:20,000 --> 00:29:23,670 きっと すっごく きれいよ。 私 お化粧やったげる! 393 00:29:23,670 --> 00:29:26,006 ≪(お栄)みよちゃん。 394 00:29:26,006 --> 00:29:30,877 みよちゃん。 あれ… お客さん? 395 00:29:30,877 --> 00:29:35,615 こちら お栄ちゃん。 いろいろ教えてもらってるんだ。 396 00:29:35,615 --> 00:29:37,551 どうも。 397 00:29:37,551 --> 00:29:41,955 (お栄)もしかして 七代目の? お弟子さんの菊比古さん。 398 00:29:41,955 --> 00:29:44,858 七代目と 女将さんには ないしょね。 399 00:29:44,858 --> 00:29:47,294 ちょっと。 400 00:29:47,294 --> 00:29:51,631 修業の身なのに この家に お客さん 連れ込んだなんて知られたら➡ 401 00:29:51,631 --> 00:29:55,302 大ごとだよ。 (みよ吉)大丈夫。 402 00:29:55,302 --> 00:29:58,972 菊さんは そんなんじゃない。 403 00:29:58,972 --> 00:30:01,972 (雷鳴) 404 00:30:05,645 --> 00:30:10,945 (雷鳴) 405 00:30:20,994 --> 00:30:24,331 (松田)らっしゃい らっしゃい! はい はい! 406 00:30:24,331 --> 00:30:29,669 はい どうぞ! 今 一番 勢いのある 噺家たちによる お芝居だよ!➡ 407 00:30:29,669 --> 00:30:32,572 鹿芝居! ハハッ。 408 00:30:32,572 --> 00:30:35,342 松田さん 入りは どうだい? 409 00:30:35,342 --> 00:30:41,014 ちょっと ちょっと ほら 上々ですよ。 ビラ いっぱい配りましたからね。 410 00:30:41,014 --> 00:30:44,884 悪いねぇ 人手が足りなくてよ。 いいんですよ。 411 00:30:44,884 --> 00:30:48,884 でも 若手ばかりで よくぞここまで。 412 00:30:52,025 --> 00:30:55,895 どうしたい お前ら。 なんだか異様な雰囲気で。 413 00:30:55,895 --> 00:31:00,700 ♬~ 414 00:31:00,700 --> 00:31:03,603 もういい? あん… しゃべっちゃダメ。 415 00:31:03,603 --> 00:31:07,303 もっと もっと きれいに 化けさせてあげるから。 416 00:31:09,042 --> 00:31:11,711 (みよ吉)はい できた。 417 00:31:11,711 --> 00:31:15,582 どれどれ? こりゃあ いいなぁ。 418 00:31:15,582 --> 00:31:18,585 客も喜ぶぜ。 なんでぇ。 419 00:31:18,585 --> 00:31:22,355 小せえ小屋だけどよ いっぱい来てくだすった。 420 00:31:22,355 --> 00:31:25,258 心底 満足させてやりてえなぁ。 421 00:31:25,258 --> 00:31:34,334 ♬~ 422 00:31:34,334 --> 00:31:37,237 帰る…。 おいおい。 423 00:31:37,237 --> 00:31:41,007 芝居なんか やったことねえし どうせ ウケるわけがねえ。 424 00:31:41,007 --> 00:31:43,910 で~じょうぶだって。 さんざっぱら稽古したろ? 425 00:31:43,910 --> 00:31:47,910 衣装が重いし 苦しいし。 これじゃ 舞台で吐いちまう。 426 00:31:55,355 --> 00:31:58,024 ≪(拍子木の音) 427 00:31:58,024 --> 00:32:01,895 ≪(客の拍手と歓声) 428 00:32:01,895 --> 00:32:06,366 私は 大きなお座敷に出る時にね➡ 429 00:32:06,366 --> 00:32:10,236 はじめに お客を見渡してやるの。 430 00:32:10,236 --> 00:32:14,040 そしたら 怖いことなんかなくなるの。 431 00:32:14,040 --> 00:32:20,914 ≪(拍子木の音) 432 00:32:20,914 --> 00:32:25,385 なあ 兄弟 そろそろ 腹 据えろ。 433 00:32:25,385 --> 00:32:30,685 その面 見せつけてやんな。 そしたら 客なんか ついてくんだよ。 434 00:32:36,329 --> 00:32:47,941 ♬~ 435 00:32:47,941 --> 00:32:56,015 (拍手) 436 00:32:56,015 --> 00:33:01,354 お嬢様! お嬢様! 437 00:33:01,354 --> 00:33:04,257 お嬢様! 438 00:33:04,257 --> 00:33:08,228 ♬~ 439 00:33:08,228 --> 00:33:11,364 (客たち)おぉ~! 440 00:33:11,364 --> 00:33:14,267 よっ! (拍手) 441 00:33:14,267 --> 00:33:36,990 ♬~ 442 00:33:36,990 --> 00:33:43,663 これ 四十八 浜松屋というのは どこじゃぞいのぉ。 443 00:33:43,663 --> 00:33:48,001 つい向こうに見えます 呉服店でござりまする。 444 00:33:48,001 --> 00:33:51,337 婚礼の支度じゃということは➡ 445 00:33:51,337 --> 00:33:54,240 必ず言うてたもるなや? 446 00:33:54,240 --> 00:33:57,210 申してもよいではござりませぬか。 447 00:33:57,210 --> 00:34:02,348 それでも わたしゃ 恥ずかしいわいな。 448 00:34:02,348 --> 00:34:05,685 言うて悪くは申しますまい。 449 00:34:05,685 --> 00:34:10,023 お嬢様 おいでなされませ。 450 00:34:10,023 --> 00:34:15,361 ♬~ 451 00:34:15,361 --> 00:34:20,700 <みんな見てる…。 何なんだ この感覚ぁ…。➡ 452 00:34:20,700 --> 00:34:25,700 アタシが動くと お客の気も動く…> 453 00:34:28,041 --> 00:34:34,848 おう 兄貴。 もう化けちゃあいられねえ。 454 00:34:34,848 --> 00:34:38,651 おらぁ 尻尾を…➡ 455 00:34:38,651 --> 00:34:42,322 出しちゃうぜ。 456 00:34:42,322 --> 00:34:47,660 <アタシが見せると お客が見てくれる。➡ 457 00:34:47,660 --> 00:34:52,360 アタシの… 骨の髄まで…> 458 00:34:54,534 --> 00:35:01,674 知らざぁ言ってぇ… 聞かせやしょう…。 459 00:35:01,674 --> 00:35:03,610 (客)待ってました! 460 00:35:03,610 --> 00:35:08,348 名さへ由縁の弁天小僧➡ 461 00:35:08,348 --> 00:35:13,219 菊之助とは…➡ 462 00:35:13,219 --> 00:35:19,692 俺の~こと~だ! 463 00:35:19,692 --> 00:35:23,363 日本一! 菊比古! 464 00:35:23,363 --> 00:35:26,699 (拍手と歓声) 465 00:35:26,699 --> 00:35:31,037 ♬~ 466 00:35:31,037 --> 00:35:34,641 大成功だ! 聞いたか あの拍手! 467 00:35:34,641 --> 00:35:38,311 おめえは すげぇよ! やって良かったなぁ! 468 00:35:38,311 --> 00:35:43,983 写真機 借りられました。 ほら! さあ ここ 二人 並んで。 469 00:35:43,983 --> 00:35:47,854 こんな格好 残したかねえや。 いいから やれって。 470 00:35:47,854 --> 00:35:50,857 (松田)いいですか? へい。 寄ってくださいよ。 471 00:35:50,857 --> 00:35:53,993 さあ 寄ってください。 へい。 え~と。➡ 472 00:35:53,993 --> 00:35:56,896 いいですか? へい。 はい。 473 00:35:56,896 --> 00:35:59,666 (カメラのシャッター音) (松田)もう一枚 撮りますから…。 474 00:35:59,666 --> 00:36:02,335 笑ってるか? だから 一枚でいいんだよ。 475 00:36:02,335 --> 00:36:05,004 (松田)せっかくですから ちょっと もう一枚 撮りましょうよ。 476 00:36:05,004 --> 00:36:08,004 なんの せっかくだよ。 (松田)ちょっと待ってください。 477 00:36:09,676 --> 00:36:13,546 おい… 打ち上げ来りゃいいのに。 478 00:36:13,546 --> 00:36:17,350 菊さんに 終わったら帰れって 言われたのよ。 479 00:36:17,350 --> 00:36:21,020 夜道は危ねえ。 送ってくよ。 大丈夫よ。 480 00:36:21,020 --> 00:36:24,891 打ち上げ ダンナ方の相手しなきゃでしょ。 481 00:36:24,891 --> 00:36:30,029 菊さんに またゆっくりって伝えて。 482 00:36:30,029 --> 00:36:35,635 ♬~ 483 00:36:35,635 --> 00:36:39,973 あなた 意外と優しいのね。 484 00:36:39,973 --> 00:36:43,643 菊さんとは大違い だろ? 485 00:36:43,643 --> 00:36:53,987 ♬~ 486 00:36:53,987 --> 00:36:58,858 かい性なしが… 女ひとりで帰すたぁ どういう料簡でぇ! 487 00:36:58,858 --> 00:37:00,860 勝手だろ。 488 00:37:00,860 --> 00:37:05,999 お前 兄弟子の言うこたぁ ちゃんと聞けよ。 誰が兄弟子だい。 489 00:37:05,999 --> 00:37:08,901 弟子入りは アタシの方が先なんだよ。 490 00:37:08,901 --> 00:37:14,674 門くぐったのは 俺の方が… あっ 今日は やめよう。 491 00:37:14,674 --> 00:37:19,374 気分が いいんだ。 ケンカは よそうぜ。 492 00:37:21,547 --> 00:37:27,020 今日の客の顔 良かったなぁ…。 坊のおかげだ。 493 00:37:27,020 --> 00:37:30,890 まるで満州で見た兵隊さんの顔だった。 494 00:37:30,890 --> 00:37:34,827 なんだい そりゃ。 聞いたことないよ。 495 00:37:34,827 --> 00:37:39,298 兵隊さんに落語を聞かせてやると 心底 喜んでくれてさ。 496 00:37:39,298 --> 00:37:43,636 娯楽に飢えきってるから 大歓迎してくれんだ。 497 00:37:43,636 --> 00:37:48,975 いずれは 人を殺したり 殺されたりするっていう兵隊さんがさ➡ 498 00:37:48,975 --> 00:37:54,313 今日みたいな顔でよ。 うれしそうにさぁ。 499 00:37:54,313 --> 00:37:58,985 あの兵隊さんたち 何人が生きて帰れたかねぇ。 500 00:37:58,985 --> 00:38:05,285 俺ぁ あの顔が大好きでよ。 そんで 俺は決めたんだ。 501 00:38:07,660 --> 00:38:11,531 俺ぁ 人のために落語をやるんだ。 502 00:38:11,531 --> 00:38:14,531 そう決めたんだ。 503 00:38:16,335 --> 00:38:22,335 なあ 坊 おめえは どうなんだい? 504 00:38:29,348 --> 00:38:54,507 ♬~ 505 00:38:54,507 --> 00:38:58,511 お前は まだ 自分の落語ってのを 見つけてねえんだ。 506 00:38:58,511 --> 00:39:01,811 俺ぁ 人のために落語をやるんだ。 507 00:39:04,650 --> 00:39:08,321 <アタシの落語は なんのため?> 508 00:39:08,321 --> 00:39:12,191 ♬~ 509 00:39:12,191 --> 00:39:15,661 お願いします。 ここに居させてください! 510 00:39:15,661 --> 00:39:19,999 自分の居場所は 自分で作るしかない。 511 00:39:19,999 --> 00:39:46,159 ♬~ 512 00:39:46,159 --> 00:39:52,632 ♬~ (拍手) 513 00:39:52,632 --> 00:39:56,502 (拍手) 514 00:39:56,502 --> 00:40:02,202 <アタシの居場所は アタシが作る> 515 00:40:04,977 --> 00:40:10,316 品川の新宿に 白木屋という女郎屋がございまして。 516 00:40:10,316 --> 00:40:15,188 ここの板頭を務めておりました お染さん まあ 昔は 大変 売れたんですが➡ 517 00:40:15,188 --> 00:40:18,658 だんだんトシをとってきて シワが目立つようになった。 518 00:40:18,658 --> 00:40:22,995 そうなると お客は正直ですから お染さんから離れていく。 519 00:40:22,995 --> 00:40:26,666 移り替えという時期になりますと たいそう お金がいります。 520 00:40:26,666 --> 00:40:30,336 若い売れっ子連中は みんな済ましておりますが➡ 521 00:40:30,336 --> 00:40:35,208 店で 移り替えを済ましていないのが お染さんひとりきり。 522 00:40:35,208 --> 00:40:39,345 「くやしいっ もう こんな みっともないこと➡ 523 00:40:39,345 --> 00:40:42,682 移り替えが できないくらいなら 死んじゃう。➡ 524 00:40:42,682 --> 00:40:45,585 でも あたしひとりで死んだら➡ 525 00:40:45,585 --> 00:40:50,556 お染は お金の都合がつかなくて死んだ そう言われるから➡ 526 00:40:50,556 --> 00:40:54,026 誰か相手を見つけて 一緒に死のう。➡ 527 00:40:54,026 --> 00:40:57,897 そうすれば 心中と浮き名が立って いいだろう。➡ 528 00:40:57,897 --> 00:41:03,035 誰がいいかねぇ。 ああ この人なんか いいんだけどねぇ。➡ 529 00:41:03,035 --> 00:41:07,373 親ひとり子ひとりだからねぇ 死なしちゃうと かわいそうだねぇ」。 530 00:41:07,373 --> 00:41:12,245 (客の笑い) 「ああ この人は 子供が 五人もいるんだよねぇ。➡ 531 00:41:12,245 --> 00:41:16,382 なんで こんな所に来るんだろう」。 (笑い) 532 00:41:16,382 --> 00:41:20,052 「これも死なしちゃうと しょうがないねぇ」。 533 00:41:20,052 --> 00:41:26,352 七代目 菊坊がよ なんだか化けたようだぜ。 えっ? 534 00:41:29,395 --> 00:41:32,298 「実はね お足がいるの」。 535 00:41:32,298 --> 00:41:37,203 「金? いくらありゃいいんだよ。 いくらだよ 百両かい? 二百両かい?」。 536 00:41:37,203 --> 00:41:41,007 「あら 頼もしい。 五十両」。 537 00:41:41,007 --> 00:41:44,343 「五十両? そりゃあ大金だ」。 538 00:41:44,343 --> 00:41:50,016 「ほら ご覧よ。 だからさ お前さんに こしらえてとは言わないよ。➡ 539 00:41:50,016 --> 00:41:54,353 でもねぇ 移り替えができないんじゃ みっともないから➡ 540 00:41:54,353 --> 00:41:57,690 あたしゃ死んじゃおうと思ってんの。➡ 541 00:41:57,690 --> 00:42:01,560 だけど お前さんとは 夫婦の約束をしたろ?➡ 542 00:42:01,560 --> 00:42:06,699 ねえ? 独りで死んじゃ悪いと思ってさ。➡ 543 00:42:06,699 --> 00:42:10,369 あたしが死んじゃったら お前さん」。 544 00:42:10,369 --> 00:42:13,706 (客の笑い) 「かわいそうなやつだと思って➡ 545 00:42:13,706 --> 00:42:17,576 折れた線香の一本でも手向けておくれ」。 546 00:42:17,576 --> 00:42:22,715 「お前 死んじゃうのか? お前が死ぬんだったら 俺も死ぬよ」。 547 00:42:22,715 --> 00:42:27,586 <なんのための落語。 てめえの居場所をこさえるため。➡ 548 00:42:27,586 --> 00:42:30,589 ここに居ても大丈夫だと思うため。➡ 549 00:42:30,589 --> 00:42:33,659 自分が自分でいるため。➡ 550 00:42:33,659 --> 00:42:38,998 作るんだ てめえで てめえの居場所を> 551 00:42:38,998 --> 00:42:41,901 さあ この金蔵を 逃がしちゃいけないってんで➡ 552 00:42:41,901 --> 00:42:45,338 ふだん そっけない お染は 大変な もてなしようで。 553 00:42:45,338 --> 00:42:49,675 明くる朝になるってえと 金さん ぽ~っとしちゃって➡ 554 00:42:49,675 --> 00:42:55,348 「あの女のためなら 命は いらねえ」。 555 00:42:55,348 --> 00:42:59,018 このあと 仕返しに参ります➡ 556 00:42:59,018 --> 00:43:02,888 品川心中の上でございます。 557 00:43:02,888 --> 00:43:07,693 (拍手) 558 00:43:07,693 --> 00:43:11,564 <これが… アタシの落語> 559 00:43:11,564 --> 00:43:28,013 ♬~ 560 00:43:28,013 --> 00:43:31,650 (イネ)菊さん 今日は すごく良かったよ。 561 00:43:31,650 --> 00:43:34,553 (アキコ)なんか あったんですか? 562 00:43:34,553 --> 00:43:37,253 ないしょ。 563 00:45:40,379 --> 00:45:48,020 年間 500万人が訪れる 北海道屈指の観光地 函館。 564 00:45:48,020 --> 00:45:52,691 ここで 30年以上 愛されてきた ハンバーガーショップに➡ 565 00:45:52,691 --> 00:45:55,991 今 全国から人が集まっている。