1 00:01:23,087 --> 00:01:43,107 ♬~ 2 00:01:43,107 --> 00:02:01,107 ♬~ 3 00:02:07,131 --> 00:02:21,131 ♬~ 4 00:02:23,080 --> 00:02:26,083 <武蔵は 細川公の陣屋にいた> 5 00:02:26,083 --> 00:02:30,087 <細川藩の兵法指南者として 仕えていた 松山主水は➡ 6 00:02:30,087 --> 00:02:33,090 由利姫を妻にしようと迫り➡ 7 00:02:33,090 --> 00:02:37,094 駆けつけた 新太郎親子の剣に 倒れる> 8 00:02:37,094 --> 00:02:40,097 <熊本で 武蔵を待っていた 塩田浜之助は➡ 9 00:02:40,097 --> 00:02:43,100 父の敵と 武蔵に試合を挑んだ> 10 00:02:43,100 --> 00:02:47,100 <そして 武蔵は 細川藩に仕官するのであった> 11 00:02:53,110 --> 00:02:56,113 <17人扶持 実米 300石> 12 00:02:56,113 --> 00:03:01,118 <大組頭の役儀をもって 細川藩士となった武蔵は➡ 13 00:03:01,118 --> 00:03:05,122 新居を 東に阿蘇山 西に 熊本城天守を臨む➡ 14 00:03:05,122 --> 00:03:08,125 景勝の地に 定めた> 15 00:03:08,125 --> 00:03:11,128 <武蔵にとって それは もはや 仮の住まいではない> 16 00:03:11,128 --> 00:03:17,134 <放浪 40年の末 ついに定まった 墳墓の地である> 17 00:03:17,134 --> 00:03:20,137 <近侍の者も 小倉から連れてきた➡ 18 00:03:20,137 --> 00:03:23,073 増田総兵衛 岡部九左衛門の2人と➡ 19 00:03:23,073 --> 00:03:27,077 下男の和助 1人だけである> 20 00:03:27,077 --> 00:03:29,079 <その日 武蔵は➡ 21 00:03:29,079 --> 00:03:35,085 細川忠利が 柳生但馬守の推薦した 新陰流の使い手 氏井孫四郎と➡ 22 00:03:35,085 --> 00:03:40,085 城内 兵法の間において 試合をすることになった> 23 00:04:19,129 --> 00:04:22,066 (氏井)参りました 24 00:04:22,066 --> 00:04:24,068 (武蔵)お手を上げられい 25 00:04:24,068 --> 00:04:27,071 (氏井) 御教示 ありがとうございました 26 00:04:27,071 --> 00:04:32,076 武蔵 新陰流の正統に接したのは 貴殿が初めて 27 00:04:32,076 --> 00:04:35,079 (氏井)恐れ入ります 28 00:04:35,079 --> 00:04:40,084 (氏井)持って生まれた力量 足りず 流儀の神髄を発揮できぬこと➡ 29 00:04:40,084 --> 00:04:43,087 恥ずかしく存じます 30 00:04:43,087 --> 00:04:49,093 二にして一 一にして二 修行の組み合わせ ただただ簡単 31 00:04:49,093 --> 00:04:53,097 しかし 実のところ 恐ろしさが 先に立ち➡ 32 00:04:53,097 --> 00:04:56,100 定かなところは 会得がまいりませんでした 33 00:04:56,100 --> 00:04:58,102 (忠利)さもあろう 34 00:04:58,102 --> 00:05:02,106 (忠利)武蔵 久しぶりじゃ 35 00:05:02,106 --> 00:05:07,111 二刀の形を 余に披露せい 36 00:05:07,111 --> 00:05:10,111 求馬助 (求馬助)はい 37 00:05:24,061 --> 00:05:44,081 ♬~ 38 00:05:44,081 --> 00:06:04,101 ♬~ 39 00:06:04,101 --> 00:06:23,053 ♬~ 40 00:06:23,053 --> 00:06:25,055 ♬~ 41 00:06:25,055 --> 00:06:33,063 <武蔵は この日から 自分の兵法に 初めて 二天一流の名称を与えた> 42 00:06:33,063 --> 00:06:38,063 <そして 家中の若侍たちの たっての要望によって…> 43 00:06:48,078 --> 00:06:55,085 (佐渡)大組頭 宮本武蔵 兵法指南番を仰せつけらる➡ 44 00:06:55,085 --> 00:07:00,090 よって 本日 初の入門式を執り行う 45 00:07:00,090 --> 00:07:07,097 当藩 兵法指南の儀 武蔵 謹んで お受けいたしまする 46 00:07:07,097 --> 00:07:10,100 (忠利)満足である➡ 47 00:07:10,100 --> 00:07:18,108 本日より 余をはじめ 家中一統 そなたを師として 兵法を鍛錬し➡ 48 00:07:18,108 --> 00:07:24,047 一朝 有事の際 後れを取らぬよう 相努める 49 00:07:24,047 --> 00:07:27,047 恐れ入りまする 50 00:07:34,057 --> 00:07:39,057 (寺尾)これより 入門者の氏名を 御披露つかまつる 51 00:07:42,065 --> 00:07:48,071 (寺尾)「細川越中守忠利 同じく 光尚➡ 52 00:07:48,071 --> 00:07:53,076 長岡寄之 寺尾求馬助➡ 53 00:07:53,076 --> 00:07:58,081 都甲金平 竹内数馬➡ 54 00:07:58,081 --> 00:08:02,085 野村庄兵衛 添島九兵衛➡ 55 00:08:02,085 --> 00:08:06,089 和田三郎太 宮脇宗介」 56 00:08:06,089 --> 00:08:08,091 (和田)宗介 俺たちは幸せ者だ 57 00:08:08,091 --> 00:08:11,094 (和田)何しろ 日本一の剣豪を お師匠さんにしたんだから 58 00:08:11,094 --> 00:08:15,098 (宮脇)そうだ 将軍家御指南番 柳生宗矩殿ですら➡ 59 00:08:15,098 --> 00:08:19,102 一目置くという宮本先生よ しかし それにしては三郎太➡ 60 00:08:19,102 --> 00:08:23,040 先生の禄高が 17人扶持とは ちと低すぎると思わぬか 61 00:08:23,040 --> 00:08:28,045 ハハハッ 他人の懐具合ばかり 心配しおって おかしなやつだ 62 00:08:28,045 --> 00:08:30,047 いや 懐具合じゃない 63 00:08:30,047 --> 00:08:35,052 先生を粗末に扱っては 細川藩の恥じゃと思ったからに 64 00:08:35,052 --> 00:08:37,052 (和田)それはそうだ 65 00:08:40,057 --> 00:08:43,060 (お光)あの… お尋ねいたします 66 00:08:43,060 --> 00:08:48,065 (お光)松山主水様のお屋敷は どちらでございましょうか 67 00:08:48,065 --> 00:08:51,068 松山主水? (お光)はい 68 00:08:51,068 --> 00:08:55,072 御指南番の松山様でございます 69 00:08:55,072 --> 00:08:59,076 (宮脇)お女中 あなたは? (お光)はい 70 00:08:59,076 --> 00:09:04,081 江戸から参りました 松山様に ゆかりの者でございます 71 00:09:04,081 --> 00:09:06,081 (和田)それは… 72 00:09:08,085 --> 00:09:15,092 お女中 お気の毒だが 松山様は 先頃 お亡くなりになった 73 00:09:15,092 --> 00:09:29,039 ♬~ 74 00:09:29,039 --> 00:09:31,041 (敏也)お母ちゃん 75 00:09:31,041 --> 00:09:35,041 お女中 しっかりしてください (和田)お女中! 76 00:09:39,049 --> 00:09:41,051 (お光)失礼いたしました 77 00:09:41,051 --> 00:09:45,055 さっ 敏也 行きましょう 78 00:09:45,055 --> 00:10:03,073 ♬~ 79 00:10:03,073 --> 00:10:11,081 (主水) 《姫の… 姫の心を奪いおって》 80 00:10:11,081 --> 00:10:13,083 《武蔵め!》 81 00:10:13,083 --> 00:10:16,083 《もう 姫様のことを忘れて…》 82 00:10:18,088 --> 00:10:22,025 《忘れてくださいませ!》 83 00:10:22,025 --> 00:10:24,027 (お光の泣き声) 84 00:10:24,027 --> 00:10:30,033 《ハハハ… えーい!》 85 00:10:30,033 --> 00:10:33,033 (敏也)お母ちゃん 寒いよ 86 00:10:37,040 --> 00:10:39,042 ごめんなさいね 敏也 87 00:10:39,042 --> 00:10:44,042 さっ これから お父上の所へ 行きましょう 88 00:10:55,058 --> 00:10:57,060 (求馬助)早まるでない! (お光)お離しください➡ 89 00:10:57,060 --> 00:11:02,065 お慈悲でございます! お慈悲でございます! 90 00:11:02,065 --> 00:11:04,067 どのような いきさつが あるやも知れぬが➡ 91 00:11:04,067 --> 00:11:07,067 子供を道連れになど もっての外だ! 92 00:11:09,072 --> 00:11:15,078 かわいそうに 寒さに震えてるではないか➡ 93 00:11:15,078 --> 00:11:17,078 ならん! 94 00:11:24,087 --> 00:11:30,087 よしよし 今 暖かい所へ 連れていってやるぞ うん? 95 00:11:32,095 --> 00:11:36,099 (お松)はい おてては こうでしょ (由利姫)徳松➡ 96 00:11:36,099 --> 00:11:41,104 あなたの字は ほら 右肩が上がりすぎます➡ 97 00:11:41,104 --> 00:11:43,106 手は こうして こうやって… (おきぬ)姫様➡ 98 00:11:43,106 --> 00:11:46,109 武蔵様が お越しでございます (由利姫)えっ? 99 00:11:46,109 --> 00:11:49,109 (おきぬ) どなたか 女の方が御一緒です 100 00:11:51,114 --> 00:11:53,114 (由利姫)女の方が… 101 00:11:57,120 --> 00:12:00,123 まあ! 武蔵様➡ 102 00:12:00,123 --> 00:12:02,125 どうぞ お上がりくださいませ 103 00:12:02,125 --> 00:12:04,125 求馬助 ≪(求馬助)はい 104 00:12:08,131 --> 00:12:12,135 (由利姫) まあ! そなたは お光ではないか 105 00:12:12,135 --> 00:12:17,140 あなた様は 由利姫様! 106 00:12:17,140 --> 00:12:20,143 (由利姫)武蔵様 とにかく 奥へ 107 00:12:20,143 --> 00:12:26,083 (お松)坊や おいしい? ウフフッ まあ かわいいこと 108 00:12:26,083 --> 00:12:31,088 松山主水の? (由利姫)不思議な因縁です 109 00:12:31,088 --> 00:12:35,092 求馬助様が お光さんを 武蔵様の所へ➡ 110 00:12:35,092 --> 00:12:42,099 そのお光さんを 迷わずに 私の所に お連れになったのも… 111 00:12:42,099 --> 00:12:50,107 私とは 江戸の浪人館以来の 因縁の深い お光さんです 112 00:12:50,107 --> 00:12:56,107 これも きっと 仏様の お引き合わせでしょう 113 00:12:58,115 --> 00:13:05,122 お光さん もしや あのお子様は 主水殿の? 114 00:13:05,122 --> 00:13:10,127 はい 敏也と申します 115 00:13:10,127 --> 00:13:16,133 ようやく 5歳になりまして 長旅にも 耐えられるかと思い➡ 116 00:13:16,133 --> 00:13:19,133 肥後にいらっしゃる父上に 一目 会わせたいと 117 00:13:23,073 --> 00:13:25,073 だのに 主水様は… 118 00:13:29,079 --> 00:13:31,081 武蔵様 119 00:13:31,081 --> 00:13:37,087 もしや 主水様は あなた様に 斬られたのではありませぬか 120 00:13:37,087 --> 00:13:40,090 お光さん 121 00:13:40,090 --> 00:13:45,095 主水殿を斬ったのは 武蔵様ではありません 122 00:13:45,095 --> 00:13:51,095 では 一体 誰なのでございますか (由利姫)お光さん! 123 00:13:56,106 --> 00:14:00,110 主水殿は 潔く戦って 散ったのです 124 00:14:00,110 --> 00:14:05,115 島原の乱で (お光)島原の? 125 00:14:05,115 --> 00:14:07,115 そうですよ お光さん 126 00:14:09,119 --> 00:14:13,123 お子様が大きくなったら 話しておあげなさい 127 00:14:13,123 --> 00:14:17,123 お父上は 立派なお侍だったと 128 00:14:23,066 --> 00:14:26,069 はい! 129 00:14:26,069 --> 00:14:31,074 <数日後 由利姫の計らいで お光の一子 敏也は➡ 130 00:14:31,074 --> 00:14:35,078 細川家の菩提寺である泰勝寺の 大淵和尚の元に➡ 131 00:14:35,078 --> 00:14:38,081 弟子入りすることになった> 132 00:14:38,081 --> 00:14:58,101 (読経) 133 00:14:58,101 --> 00:15:04,107 (読経) 134 00:15:04,107 --> 00:15:10,113 (大淵)武蔵殿 どうじゃな 肥後は 気に入りましたか? 135 00:15:10,113 --> 00:15:13,113 骨を うずめるつもりでございます 136 00:15:18,121 --> 00:15:25,061 (大淵)御両氏 改めて 御紹介 申し上げる➡ 137 00:15:25,061 --> 00:15:27,063 春山と申す者 138 00:15:27,063 --> 00:15:29,065 (春山)春山でございます 139 00:15:29,065 --> 00:15:32,068 よろしく 御指導の程を お願い申し上げます 140 00:15:32,068 --> 00:15:35,071 武蔵です (由利姫)由利と申します 141 00:15:35,071 --> 00:15:37,073 (大淵)春山➡ 142 00:15:37,073 --> 00:15:44,080 兵法 仏法 共に 修行の道に 変わりはない➡ 143 00:15:44,080 --> 00:15:49,085 何なりと 武蔵殿に お聞き申すがよいぞ 144 00:15:49,085 --> 00:15:51,087 (春山)はい 145 00:15:51,087 --> 00:15:58,094 宮本先生 御覧のとおりの未熟者 どうか 愚問をお許しください 146 00:15:58,094 --> 00:16:03,099 私 さるお方より 先生の 持戒のお言葉を拝聴いたしました 147 00:16:03,099 --> 00:16:07,103 そのうち 恋慕の思いなしの 一句について➡ 148 00:16:07,103 --> 00:16:09,105 お伺い申し上げます➡ 149 00:16:09,105 --> 00:16:12,108 申すまでもなく 禅林の修行においても➡ 150 00:16:12,108 --> 00:16:15,111 女人は とりわけ 厳しい戒律にございます 151 00:16:15,111 --> 00:16:20,116 生身の体で それを守り通すことは 息苦しく➡ 152 00:16:20,116 --> 00:16:26,056 恋慕の情は 生への執着を生むもの 四智に生きる兵法者にとっては? 153 00:16:26,056 --> 00:16:30,056 邪魔です そう思い続けていました 154 00:16:34,064 --> 00:16:36,066 (大淵)春山➡ 155 00:16:36,066 --> 00:16:44,074 人間 解脱 醍醐すれば もはや 恋を退ける用はない➡ 156 00:16:44,074 --> 00:16:48,078 古今の名僧 皆 しかり➡ 157 00:16:48,078 --> 00:16:54,084 じっくり 胸に受けて 味わうことができるのじゃ➡ 158 00:16:54,084 --> 00:17:00,090 かくなれば 恋慕も もはや 煩悩ではない➡ 159 00:17:00,090 --> 00:17:05,095 悟りの庭に降った たえなる甘露じゃ 160 00:17:05,095 --> 00:17:10,100 老師 年老い果てても 恋は できるのですか 161 00:17:10,100 --> 00:17:16,106 (大淵)ハハッ 恋に上下もなければ 年齢もない➡ 162 00:17:16,106 --> 00:17:18,106 のう? 武蔵殿 163 00:17:20,110 --> 00:17:24,047 (由利姫)この度の御仕官 いかがでございます? 164 00:17:24,047 --> 00:17:31,054 世情といい 政道といい 難しいことばかりです 165 00:17:31,054 --> 00:17:36,059 (由利姫)武蔵様は 男と女のことにかけては➡ 166 00:17:36,059 --> 00:17:40,063 15~16の少年のようですね 167 00:17:40,063 --> 00:17:44,067 私は 明日から 絵を描くつもりです 168 00:17:44,067 --> 00:17:48,071 (由利姫)絵を? 花の絵を描きたい 169 00:17:48,071 --> 00:17:50,073 冬に咲く花 170 00:17:50,073 --> 00:17:55,078 今までは 達磨と鳥しか 描けなかったが➡ 171 00:17:55,078 --> 00:18:00,083 花が描けたら 1幅 お届け申そう 172 00:18:00,083 --> 00:18:03,083 楽しみに お待ちしております 173 00:18:05,088 --> 00:18:07,090 ≪(お松)御免ください 174 00:18:07,090 --> 00:18:09,090 やあ お松さん 175 00:18:11,094 --> 00:18:15,094 (お松)くり御飯を炊きましたので お届けに上がりました 176 00:18:17,100 --> 00:18:21,104 まあ! 先生 菊を描いていらっしゃるんですか 177 00:18:21,104 --> 00:18:25,104 が… どうも 心が届かん 178 00:18:28,044 --> 00:18:32,048 ウフッ アハハハッ これは お花ではございません 179 00:18:32,048 --> 00:18:34,050 硬くて 冷たくて➡ 180 00:18:34,050 --> 00:18:38,054 手を触れたら 切れそうな 刃物の集まりです 181 00:18:38,054 --> 00:18:44,060 お花には ちょうを待ち 鳥を待つ風情がなくては 182 00:18:44,060 --> 00:18:47,063 うーむ なるほど 183 00:18:47,063 --> 00:18:53,069 お松さん 私に 花が描けようか? 描けますとも 184 00:18:53,069 --> 00:18:57,073 でも それには まず 刀を お捨てにならなくては 185 00:18:57,073 --> 00:19:00,076 刀を捨てる? 186 00:19:00,076 --> 00:19:05,076 武蔵様は 由利様のことを どう考えていらっしゃるんです? 187 00:19:07,083 --> 00:19:12,088 ハッ 何にも おっしゃれない 先生は 臆病者です 188 00:19:12,088 --> 00:19:16,092 由利様のお気持ちが 分かってらっしゃるくせに➡ 189 00:19:16,092 --> 00:19:21,097 お孝様のときも お悠様のときも そうです 190 00:19:21,097 --> 00:19:24,097 先生は いつも逃げてばかり 191 00:19:27,036 --> 00:19:30,039 由利様のために 申し上げるのです 192 00:19:30,039 --> 00:19:33,042 試合を挑まれて 逃げるのと 同じではありませんか➡ 193 00:19:33,042 --> 00:19:36,042 なぜ 受けてお立ちにならないのです 194 00:19:45,054 --> 00:19:47,056 <その年の暮れ➡ 195 00:19:47,056 --> 00:19:51,056 長い間 噴煙を見なかった阿蘇が 爆発した> 196 00:19:54,063 --> 00:19:57,063 (求馬助) 先生! 灰が降ってきました 197 00:20:04,073 --> 00:20:08,077 <それは 変事の前兆であった> 198 00:20:08,077 --> 00:20:12,077 (家臣)先生 寺尾様が 新太郎が? 199 00:20:14,083 --> 00:20:16,085 新太郎 何事じゃ (寺尾)はっ➡ 200 00:20:16,085 --> 00:20:20,089 お上 夕刻より 気分が すぐれずと仰せになり➡ 201 00:20:20,089 --> 00:20:23,026 寝所に入られましたが 急に お苦しみになられ! 何? 202 00:20:23,026 --> 00:20:25,028 早速 典医をお召しになり➡ 203 00:20:25,028 --> 00:20:28,031 しばらくは お苦しみが治まりましたが➡ 204 00:20:28,031 --> 00:20:30,033 武蔵を呼べとの御諚 205 00:20:30,033 --> 00:20:33,036 夜分 恐れ入りますが 何とぞ 御出仕を 206 00:20:33,036 --> 00:20:35,038 すぐ参る 207 00:20:35,038 --> 00:20:39,042 (読経) 208 00:20:39,042 --> 00:20:41,044 <既に 城内には➡ 209 00:20:41,044 --> 00:20:46,049 西の高野山と呼ばれている 真言の名刹 釈迦院の座主➡ 210 00:20:46,049 --> 00:20:51,054 常観座主が招かれて 病魔退散の祈とうを行っていた> 211 00:20:51,054 --> 00:20:57,060 (読経) 212 00:20:57,060 --> 00:21:17,080 ♬~ 213 00:21:17,080 --> 00:21:22,080 (光尚)父上 武蔵が参りました 214 00:21:32,095 --> 00:21:34,097 武蔵にござりまする 215 00:21:34,097 --> 00:21:41,104 (忠利)夜中 大儀であった 急に 会いとうなってな 216 00:21:41,104 --> 00:21:44,107 御気分 いかがでござりましょう 217 00:21:44,107 --> 00:21:48,111 (忠利)いや 前にも こんなことがあった➡ 218 00:21:48,111 --> 00:21:55,118 息が苦しくなり 胸が締めつけられるように痛む➡ 219 00:21:55,118 --> 00:22:01,124 まっ 今は 楽になった それは… 220 00:22:01,124 --> 00:22:08,131 (忠利)これが 余の持病じゃ 江戸でなくて よかった 221 00:22:08,131 --> 00:22:12,135 殿 お休みなされませ 222 00:22:12,135 --> 00:22:17,140 武蔵 これにて 控えておりまする 223 00:22:17,140 --> 00:22:25,081 (忠利)武蔵 余に仕えたことを 後悔してはいぬか? 224 00:22:25,081 --> 00:22:27,083 もっての外! 225 00:22:27,083 --> 00:22:37,093 (噴火の音) 226 00:22:37,093 --> 00:22:44,093 阿蘇が 火を噴いているのだな? (光尚)父上! 227 00:22:46,102 --> 00:22:50,102 最果てよ 武蔵 228 00:22:52,108 --> 00:22:59,108 この世の 最果てよ 殿! 229 00:23:01,117 --> 00:23:21,137 (読経) 230 00:23:21,137 --> 00:23:24,137 (読経) 231 00:23:29,078 --> 00:23:32,081 <それから 武蔵は 連夜に わたって➡ 232 00:23:32,081 --> 00:23:35,084 忍び寄る 死に神から 忠利を守る 仁王のごとく➡ 233 00:23:35,084 --> 00:23:39,084 夜を徹して 看病に努めた> 234 00:23:45,094 --> 00:23:50,094 <年が明けて 忠利の容体は 小康を得た> 235 00:23:53,102 --> 00:23:56,105 明けまして おめでとうございまする 236 00:23:56,105 --> 00:23:58,107 おめでとうございます 237 00:23:58,107 --> 00:24:00,109 ≪(おきぬ)失礼します 238 00:24:00,109 --> 00:24:13,122 ♬~ 239 00:24:13,122 --> 00:24:17,122 (おきぬ)おめでとうございます おめでとう 240 00:24:27,069 --> 00:24:29,071 (おきぬ)どうぞ 241 00:24:29,071 --> 00:24:46,088 ♬~ 242 00:24:46,088 --> 00:24:51,093 おめでたい日に 伺うことでは ないかもしれませぬが➡ 243 00:24:51,093 --> 00:24:54,096 忠利様 その後の御容体は? 244 00:24:54,096 --> 00:25:00,102 近頃 だいぶ お楽になったように お見受けいたしまする 245 00:25:00,102 --> 00:25:06,108 御本復までは なかなかに? まだ 楽観はできませぬ 246 00:25:06,108 --> 00:25:09,108 (おきぬ)失礼いたします 247 00:25:14,116 --> 00:25:16,118 (障子の閉まる音) 248 00:25:16,118 --> 00:25:20,118 私を 妻にお迎えくださいませ 249 00:25:25,061 --> 00:25:30,066 武蔵様 由利に お願いの儀があります 250 00:25:30,066 --> 00:25:33,069 何なりと 251 00:25:33,069 --> 00:25:36,072 剣を捨ててください 252 00:25:36,072 --> 00:25:40,076 なにも 兵法の道を忘れろと 申しているのではありませぬ 253 00:25:40,076 --> 00:25:42,078 刀です 254 00:25:42,078 --> 00:25:48,078 人を斬る刀を 捨ててくださいと お願いしているのです 255 00:25:51,087 --> 00:25:53,089 姫… 256 00:25:53,089 --> 00:26:00,096 今 私は お上に忍び寄る死に神と 戦っているのです 257 00:26:00,096 --> 00:26:04,100 この剣をもって 分かりました 258 00:26:04,100 --> 00:26:10,100 殿の御全快 心から お祈り申し上げております 259 00:26:14,110 --> 00:26:18,114 (与市)ほらほら こうだよ 見てな (おきぬ)与市さん 260 00:26:18,114 --> 00:26:25,054 (与市)何だよ 何だよ (おきぬ)ちょっと大変! 私たち… 261 00:26:25,054 --> 00:26:30,059 (与市)えっ? 姫様が武蔵様に? (おきぬ)私たち 聞いちゃったの 262 00:26:30,059 --> 00:26:33,062 (与市)こいつ! 悪い子だ フフッ (おきぬ)ウフフフッ➡ 263 00:26:33,062 --> 00:26:35,064 あっ お松様! 264 00:26:35,064 --> 00:26:40,069 どうしたの? 何を そんなに はしゃいでるんです 265 00:26:40,069 --> 00:26:43,072 えっ? 本当? (おきぬ)そう! 266 00:26:43,072 --> 00:26:46,075 (おきぬ)お姫様が 武蔵様の妻に! 267 00:26:46,075 --> 00:26:52,081 <その時 なぜか お松の胸の底に 痛みが走った> 268 00:26:52,081 --> 00:26:56,085 <お松は それまで 自らも 武蔵を思慕していたことに➡ 269 00:26:56,085 --> 00:26:59,088 全く 気が付かなかったのである> 270 00:26:59,088 --> 00:27:03,092 <松の内が終わって 忠利の病状は 再び悪化した> 271 00:27:03,092 --> 00:27:08,092 殿! 殿! 272 00:27:16,105 --> 00:27:18,107 武蔵か 273 00:27:18,107 --> 00:27:26,107 殿! しっかりあそばしませ 武蔵が ついておりまするぞ 274 00:27:32,054 --> 00:27:46,068 (読経) 275 00:27:46,068 --> 00:27:48,070 (佐渡) 何とおっしゃいます お方様 276 00:27:48,070 --> 00:27:50,072 (お千の方)常観が申すに➡ 277 00:27:50,072 --> 00:27:56,078 安らかなるべき お上の御容体に なお 獄門の続くのは➡ 278 00:27:56,078 --> 00:28:00,082 妄執の悪魔が 枕頭に はべるがゆえと… 279 00:28:00,082 --> 00:28:05,087 それが武蔵だと 申されるのでございますか お方様 280 00:28:05,087 --> 00:28:10,092 わらわは そうは思いとうない だがのう 佐渡 281 00:28:10,092 --> 00:28:14,096 殿のお苦しみは 日増しに 募るばかり 282 00:28:14,096 --> 00:28:19,101 薬石 効なく ただ 常観の祈とうに すがる他ない➡ 283 00:28:19,101 --> 00:28:24,101 わらわの身にも なってたもう (佐渡)あっ… はっ 284 00:28:26,042 --> 00:28:28,042 (佐渡)分かってくれ 武蔵 285 00:28:30,046 --> 00:28:35,051 そちの精神は 知る者ぞ 知る 286 00:28:35,051 --> 00:28:40,056 恐らく そちを魔性とみる常観に くみする者は➡ 287 00:28:40,056 --> 00:28:42,058 家中に 誰一人として おるまい 288 00:28:42,058 --> 00:28:46,062 御家老 もう おっしゃいまするな すまん 289 00:28:46,062 --> 00:28:51,062 私の 不徳の致すところ 何を言う 290 00:28:53,069 --> 00:29:00,076 武蔵 痛恨の極みであるが➡ 291 00:29:00,076 --> 00:29:05,081 お上の天命は 既に 窮まったぞ 292 00:29:05,081 --> 00:29:07,083 誰が そう申しました 293 00:29:07,083 --> 00:29:11,087 典医殿も 皆じゃ 294 00:29:11,087 --> 00:29:15,091 いずれも 既に さじを投げられ➡ 295 00:29:15,091 --> 00:29:21,091 この上は お心 静かに ごめい目を祈るばかりと 296 00:29:33,042 --> 00:29:35,042 殿! 297 00:29:39,048 --> 00:29:41,050 殿! 298 00:29:41,050 --> 00:29:48,057 よくぞ 今日まで 闘いあそばされました 299 00:29:48,057 --> 00:29:56,065 武蔵 これにて おいとまいたしまする 300 00:29:56,065 --> 00:30:16,085 ♬~ 301 00:30:16,085 --> 00:30:21,090 ♬~ 302 00:30:21,090 --> 00:30:23,025 武蔵殿が… 303 00:30:23,025 --> 00:30:26,028 (寺尾)ばかなことを! 304 00:30:26,028 --> 00:30:31,033 常観こそ お上の命を縮めんとする 妖僧ではないか! (和田)そうだ! 305 00:30:31,033 --> 00:30:34,036 ≪(家臣)そのとおりだ! ≪(家臣)くそーっ 常観め! 306 00:30:34,036 --> 00:30:36,036 ≪(家臣)許せん! 307 00:30:42,044 --> 00:30:44,044 武蔵… 308 00:30:47,049 --> 00:30:49,049 武蔵… 309 00:30:55,057 --> 00:31:01,057 <しかし 忠利の苦しみは その夜から 更に激しくなった> 310 00:31:06,068 --> 00:31:26,088 (読経) 311 00:31:26,088 --> 00:31:33,095 (読経) 312 00:31:33,095 --> 00:31:35,095 阿闍梨 313 00:31:37,099 --> 00:31:41,103 (常観)おう これは御家老様 何事でござる 314 00:31:41,103 --> 00:31:44,106 もはや 御祈とうは無用じゃ 315 00:31:44,106 --> 00:31:47,109 (常観)何と! はや 御臨終でござるか 316 00:31:47,109 --> 00:31:50,112 いや お苦しみは増すばかり 317 00:31:50,112 --> 00:31:55,117 阿闍梨の法力をもってしても お上の御苦悩 去るは あたわず 318 00:31:55,117 --> 00:31:57,119 この上は… (常観)御家老! 319 00:31:57,119 --> 00:32:00,122 それも道理じゃ 320 00:32:00,122 --> 00:32:03,125 かの武蔵と申す兵法者 321 00:32:03,125 --> 00:32:08,130 御殿を去っても 妄執 今なお お上の上に 残しおります 322 00:32:08,130 --> 00:32:12,134 かの男を調伏しなければ お上の御苦悩は! 323 00:32:12,134 --> 00:32:14,134 もうよい! 324 00:32:16,138 --> 00:32:19,141 武蔵は 御前を去って 居宅にあり➡ 325 00:32:19,141 --> 00:32:23,078 その方は 城中にあって 祈とうをなす 326 00:32:23,078 --> 00:32:26,081 しかるに いまだ お上の御苦悩 去らざるは➡ 327 00:32:26,081 --> 00:32:33,088 その方の法力が 武蔵の兵法に 及ばざる証拠でござろう 328 00:32:33,088 --> 00:32:38,093 この上の修法は 無用じゃ 早々に 立ち退いてもらいたい 329 00:32:38,093 --> 00:32:40,095 (常観)何と言われた! 330 00:32:40,095 --> 00:32:46,101 無用の修法は お上に障りある 早々に 立ち去れと申すのだ 331 00:32:46,101 --> 00:32:51,106 (常観)ほう 言われたな 御家老 332 00:32:51,106 --> 00:32:58,113 我が真言の法力が 一兵法者に劣る と言われては 仏道の恥 333 00:32:58,113 --> 00:33:02,117 されば 城中を即刻 立ち退き申すが➡ 334 00:33:02,117 --> 00:33:05,120 このままでは済まされぬぞ 335 00:33:05,120 --> 00:33:08,123 これより 武蔵を訪ね➡ 336 00:33:08,123 --> 00:33:13,128 我が法力をもって 武蔵を調伏いたす決心 337 00:33:13,128 --> 00:33:17,132 その上にて 御家老方にも 改めて 対決 申そう 338 00:33:17,132 --> 00:33:22,132 よかろう! 待っているぞ 常観 339 00:33:26,075 --> 00:33:31,080 <城から退出した武蔵は しばらくは 虚脱の状態にあった> 340 00:33:31,080 --> 00:33:33,082 <死に神に 屈して➡ 341 00:33:33,082 --> 00:33:37,086 忠利を その手に渡してしまった その敗北感は➡ 342 00:33:37,086 --> 00:33:43,092 武蔵の心を 深い暗闇に包んでいた> 343 00:33:43,092 --> 00:33:46,095 (家臣)先生 御来客でございます 誰だ 344 00:33:46,095 --> 00:33:49,098 (家臣)釈迦院の住持 常観阿闍梨と その弟子2人➡ 345 00:33:49,098 --> 00:33:53,102 是非 先生に お目にかかりたいと 大変な けんまくでございます 346 00:33:53,102 --> 00:33:55,102 そうか 347 00:34:01,110 --> 00:34:06,115 常観阿闍梨とは その方か (常観)いかにも➡ 348 00:34:06,115 --> 00:34:09,118 武蔵か➡ 349 00:34:09,118 --> 00:34:15,124 身分の相違 上座に着いたぞ どうぞ 350 00:34:15,124 --> 00:34:18,127 して 何用あって 参られた 351 00:34:18,127 --> 00:34:22,064 (常観)その方 かねてより 神仏を軽んじ➡ 352 00:34:22,064 --> 00:34:27,069 外道の剣を振るい 人命を奪う悪魔と聞く 353 00:34:27,069 --> 00:34:29,071 しかも この度は➡ 354 00:34:29,071 --> 00:34:34,076 国主の布令に乗じ 城中に入り込み➡ 355 00:34:34,076 --> 00:34:37,079 枕頭に のさばって 悪気を博するため➡ 356 00:34:37,079 --> 00:34:43,085 国主の苦悩 弥増して 妄執のとりこと なりたもう 357 00:34:43,085 --> 00:34:46,088 よって 城中より 退散を命じたるに➡ 358 00:34:46,088 --> 00:34:51,093 なおも 執念の悪気を投じかけ 国主を悩ます 359 00:34:51,093 --> 00:34:59,101 なんじ 仏の威徳に屈して 即刻 この地を離れればよし 360 00:34:59,101 --> 00:35:04,106 しからざれば 我が法力をもって 調伏いたす 361 00:35:04,106 --> 00:35:08,110 武蔵! いやさ 外道!➡ 362 00:35:08,110 --> 00:35:11,113 この場において しかと 返答いたせ 363 00:35:11,113 --> 00:35:13,115 笑止! 364 00:35:13,115 --> 00:35:19,121 何と! 外道 あくまで 我に逆らうか 365 00:35:19,121 --> 00:35:24,121 さらば 法力をもって 調伏いたすぞ 366 00:35:26,061 --> 00:35:34,069 (読経) 367 00:35:34,069 --> 00:35:42,077 武蔵! なんじの兵法は 外道の剣 我らの剣は 仏法 破魔の剣だ 368 00:35:42,077 --> 00:35:45,080 我らの背後には 不動明王あり 369 00:35:45,080 --> 00:35:50,085 いざ 我が剣を受けてみよ! 370 00:35:50,085 --> 00:35:54,089 我ら 修験道に志して 既に20年 371 00:35:54,089 --> 00:36:00,095 山にいね 野に伏し 風雪を起こし 不動明王を師として 剣を磨いた➡ 372 00:36:00,095 --> 00:36:05,100 仏敵 武蔵! なんじのため あたら 一命を失いし亡者のため➡ 373 00:36:05,100 --> 00:36:09,104 五大の剣を振るわん! いざ! 374 00:36:09,104 --> 00:36:29,057 (読経) 375 00:36:29,057 --> 00:36:49,077 (読経) 376 00:36:49,077 --> 00:37:05,093 (読経) 377 00:37:05,093 --> 00:37:25,047 ♬~ 378 00:37:25,047 --> 00:37:44,066 ♬~ 379 00:37:44,066 --> 00:37:46,068 ♬~ 380 00:37:46,068 --> 00:37:50,072 去れ! 妖僧 381 00:37:50,072 --> 00:37:54,076 なんじの法は 誠の真言にあらず 382 00:37:54,076 --> 00:37:58,076 不動明王は 我が法にあるぞ 383 00:38:20,102 --> 00:38:24,039 <忠利の臨終は 迫っていた> 384 00:38:24,039 --> 00:38:27,039 足が だるい 385 00:38:32,047 --> 00:38:35,047 (長十郎)殿! お願いがござります 386 00:38:39,054 --> 00:38:42,057 殿に 万一のことがござりましたら➡ 387 00:38:42,057 --> 00:38:46,057 どうぞ 長十郎に お供を仰せつけられまするように 388 00:38:48,063 --> 00:38:51,066 それは ならぬ 389 00:38:51,066 --> 00:38:55,070 お願いでございまする 何とぞ 何とぞ! 390 00:38:55,070 --> 00:39:01,070 皆の者 さらばじゃ 391 00:39:04,079 --> 00:39:06,079 殿! 392 00:39:11,086 --> 00:39:14,089 (求馬助)殿! 393 00:39:14,089 --> 00:39:16,091 (佐渡)殿! (家老)殿! 394 00:39:16,091 --> 00:39:18,091 (佐渡)殿! 395 00:39:25,033 --> 00:39:31,033 <忠利公の死に 肥後一藩は 深い哀愁に沈んだ> 396 00:39:41,049 --> 00:39:44,049 <初七日の朝であった> 397 00:39:48,056 --> 00:39:50,058 長十郎が? 398 00:39:50,058 --> 00:39:54,062 はい 弟 長十郎➡ 399 00:39:54,062 --> 00:40:00,062 ただいま 立派に 追腹つかまつりました 400 00:40:03,071 --> 00:40:06,071 (求馬助)長十郎… 401 00:40:10,078 --> 00:40:15,083 殿! 遅ればせながら 求馬助も参ります 402 00:40:15,083 --> 00:40:18,086 (寺尾)求馬助! (求馬助)父上! お許しください 403 00:40:18,086 --> 00:40:20,086 たわけ! 404 00:40:23,024 --> 00:40:26,027 何故でございますか 先生 405 00:40:26,027 --> 00:40:32,033 私も 長十郎と同様 殿のおそば近く 仕えたのに➡ 406 00:40:32,033 --> 00:40:37,038 長十郎が 殿の後を追って 何故 私が! 407 00:40:37,038 --> 00:40:39,038 その訳が知りたいか 408 00:40:43,044 --> 00:40:45,044 来い 409 00:40:51,052 --> 00:40:53,052 行け 求馬助 410 00:41:21,082 --> 00:41:25,086 抜け 求馬助 411 00:41:25,086 --> 00:41:32,093 二刀だ 本日は形ではない 真剣だ 412 00:41:32,093 --> 00:41:35,093 臆したか 求馬助 413 00:42:30,085 --> 00:42:32,085 これまで! 414 00:42:35,090 --> 00:42:39,094 その命を 自ら いとおしむからこそ➡ 415 00:42:39,094 --> 00:42:43,094 わしの剣を 見事 防ぎえたのじゃ 416 00:42:52,107 --> 00:42:54,109 先生 417 00:42:54,109 --> 00:42:59,114 長十郎は 殿の御臨終の時に 既に その死を覚悟していた 418 00:42:59,114 --> 00:43:02,117 あっぱれと思う 419 00:43:02,117 --> 00:43:05,120 おっしゃるとおりです 先生 420 00:43:05,120 --> 00:43:09,124 私には その覚悟 できておりませんでした 421 00:43:09,124 --> 00:43:13,128 なにも 恥じることはない 422 00:43:13,128 --> 00:43:15,128 先生! 423 00:43:17,132 --> 00:43:25,073 求馬助 命あるかぎり 我が 二天一流の奥義を窮めてくれ 424 00:43:25,073 --> 00:43:27,073 はい! 425 00:43:38,086 --> 00:43:43,091 <記録によれば 細川忠利の 後を追った 家中の殉死者は➡ 426 00:43:43,091 --> 00:43:48,091 内藤長十郎 他18名に達したという> 427 00:44:01,109 --> 00:44:04,112 「殿 ついに 御他界」 428 00:44:04,112 --> 00:44:09,117 「由利姫様 武蔵は 敗北つかまつった」 429 00:44:09,117 --> 00:44:14,122 「我が剣をもって 殿のお命を守ること あたわず」 430 00:44:14,122 --> 00:44:18,126 「こけん 捨てるに その所なし」 431 00:44:18,126 --> 00:44:24,065 「せめて 約束の花の絵と思えども 筆 進まず」 432 00:44:24,065 --> 00:44:28,065 「この一枝にて 御容赦の程を」 433 00:44:39,080 --> 00:44:44,085 <武蔵は 既に 花を越えて その かなたを見つめていた> 434 00:44:44,085 --> 00:44:50,091 <はるか その大空のかなたには 友もなく 家もなく➡ 435 00:44:50,091 --> 00:44:54,091 一片の日さえもない この世の外であった> 436 00:44:56,097 --> 00:44:59,100 <そして 晩春のある日➡ 437 00:44:59,100 --> 00:45:02,103 由利姫は ただ一人 白梅寮を去った> 438 00:45:02,103 --> 00:45:05,106 <子供たちの落ち着く先も決め➡ 439 00:45:05,106 --> 00:45:11,106 やがて めおとになるであろう 与市と おきぬに祝福を与えた> 440 00:45:18,119 --> 00:45:24,119 <由利姫は 武蔵に 別れの挨拶もなく 去っていった> 441 00:45:28,063 --> 00:45:48,083 ♬~ 442 00:45:48,083 --> 00:46:08,103 ♬~ 443 00:46:08,103 --> 00:46:28,056 ♬~ 444 00:46:28,056 --> 00:46:46,056 ♬~ 445 00:57:42,229 --> 00:57:43,097 446 00:57:43,097 --> 00:57:47,101 「時代劇専門チャンネル」の 全てが分かる番組情報誌 447 00:57:47,101 --> 00:57:49,101 『時代劇専門チャンネルガイド』 448 00:57:55,109 --> 00:57:57,111 番組表・コラム 449 00:57:57,111 --> 00:58:01,115 時代劇クロスワードなど読み応え十分! 450 00:58:01,115 --> 00:58:03,115 更に… 451 00:58:06,120 --> 00:58:08,120 いま お問い合わせ いただくと… 452 00:58:36,150 --> 00:58:38,152 そして もうひとつは ホームページ 453 00:58:38,152 --> 00:58:41,152 お申し込み お待ちしております