1 00:00:09,617 --> 00:00:13,387 このあと地元の小学生2人が みんなで緑を愛し、守り育て 2 00:00:13,387 --> 00:00:17,158 未来に伝えますと誓いのことばを 述べました。 3 00:00:32,907 --> 00:00:34,842 (伊佐治)ご苦労さまでございます。 4 00:00:34,842 --> 00:00:37,612 (渋井)やあ。 ご苦労さまでございます。 5 00:00:37,612 --> 00:00:40,912 (渋井)何だよ 心中か。 6 00:00:42,483 --> 00:00:44,485 (大原)お父上亡きあと➡ 7 00:00:44,485 --> 00:00:50,324 どのような暮らしぶりであれば つつがなく過ごしてゆけるか。 8 00:00:50,324 --> 00:00:53,794 高松家の金の出入りを➡ 9 00:00:53,794 --> 00:00:56,297 お考え頂くのです。 10 00:00:56,297 --> 00:01:00,468 (市兵衛)道久様が生前 金貸しから 50両の金を借りていたのは➡ 11 00:01:00,468 --> 00:01:02,503 ご存じですか? 50両? 12 00:01:02,503 --> 00:01:06,140 (石井)手形の金の使いみちを こう申された。 13 00:01:06,140 --> 00:01:08,476 女がらみじゃと…。 14 00:01:08,476 --> 00:01:11,979 女は 実は本所に住む➡ 15 00:01:11,979 --> 00:01:16,150 中山丹波という侍の れっきとした妻女だ。 16 00:01:16,150 --> 00:01:18,653 お会いになりましたか? その男に。 17 00:01:18,653 --> 00:01:22,323 八方 手を尽くしたが 行方が分からん。 18 00:01:22,323 --> 00:01:27,161 えい! えい! それは まことか!? 19 00:01:27,161 --> 00:01:31,932 奉行所は 道久様の件を 心中とは見ておりません。 20 00:01:31,932 --> 00:01:38,606 亡くなられたあと そのように見せかけられたのだと。 21 00:01:38,606 --> 00:01:42,906 では 道久殿は…。 22 00:01:45,479 --> 00:01:55,979 ♬~ 23 00:01:57,792 --> 00:02:00,592 (ウグイスの鳴き声) 24 00:02:16,977 --> 00:02:22,316 ♬~ 25 00:02:22,316 --> 00:02:27,188 近頃 大原が 唐木殿を褒めたたえるのです。 26 00:02:27,188 --> 00:02:34,762 あれは立派な方だ。 何か事あらば 唐木殿に相談なさるべしと。 27 00:02:34,762 --> 00:02:37,798 その事を 母上に申し上げたら➡ 28 00:02:37,798 --> 00:02:41,936 母上も そうかもしれぬと おっしゃるのです。 29 00:02:41,936 --> 00:02:49,276 父上の事を案じて下さり まこと よい方に思えると。 30 00:02:49,276 --> 00:02:55,950 しかし 私は今でも そろばんを 持った侍を立派だとは思いません。 31 00:02:55,950 --> 00:03:02,623 父上も 生きておられたら そう申されます。 32 00:03:02,623 --> 00:03:09,797 ただ… 時々 分からなくなる時があるのです。 33 00:03:09,797 --> 00:03:12,299 私が通っている道場で➡ 34 00:03:12,299 --> 00:03:19,640 同輩たちが父上を ぶざまな侍だと 話しているのを聞きました。 35 00:03:19,640 --> 00:03:24,311 あれは 卑しい死にざまだと。 36 00:03:24,311 --> 00:03:31,919 皆 心の中では そう思っているのかと…。 37 00:03:31,919 --> 00:03:38,793 私は 同輩が何と言おうと 父上を信じています。 38 00:03:38,793 --> 00:03:47,793 父上に教えられた剣の事 学問の事 全て正しかったと。 39 00:03:52,239 --> 00:03:59,146 ただ… 時々 本当にそうなのか➡ 40 00:03:59,146 --> 00:04:02,883 分からなくなる時が…。 41 00:04:02,883 --> 00:04:07,822 自信がなくなる時が…。 42 00:04:07,822 --> 00:04:11,022 それが 悔しいのです。 43 00:04:18,299 --> 00:04:20,334 唐木殿➡ 44 00:04:20,334 --> 00:04:26,640 私を 父上が見つかった所へ 連れていって頂けませんか? 45 00:04:26,640 --> 00:04:31,812 そこへ行って 父上のご最期の場所を見て➡ 46 00:04:31,812 --> 00:04:35,583 それでも 父上を信じられるか。 47 00:04:35,583 --> 00:04:39,453 それでも 自分は間違っていないと言えるか。 48 00:04:39,453 --> 00:04:42,453 それを…。 49 00:04:44,258 --> 00:04:47,595 ですから その場所へ行ってみたいのです。 50 00:04:47,595 --> 00:04:50,595 私を連れていって下さい! 51 00:04:55,936 --> 00:04:59,773 お母上は どう仰せられています? 52 00:04:59,773 --> 00:05:05,279 今までは 見苦しいので よせと申しました。 53 00:05:05,279 --> 00:05:09,950 しかし 今日は 唐木殿が承知をされ➡ 54 00:05:09,950 --> 00:05:15,250 ご同道頂けるのなら 是非もないと。 55 00:05:26,967 --> 00:05:29,967 こちらを左です。 56 00:05:33,574 --> 00:05:36,911 おだんごは いかがですか? 57 00:05:36,911 --> 00:05:41,611 おいしい おだんごは いかがですか? 58 00:05:58,198 --> 00:06:01,498 ここですか…。 59 00:06:07,274 --> 00:06:49,249 ♬~ 60 00:06:49,249 --> 00:06:51,949 [ 回想 ] (高松)頼之…。 61 00:06:55,923 --> 00:06:58,923 [ 回想 ] (高松)頼之…。 62 00:07:02,596 --> 00:07:05,096 [ 回想 ] (高松)頼之…。 63 00:07:07,267 --> 00:07:10,267 父上…。 64 00:07:12,940 --> 00:07:15,843 父上…。 65 00:07:15,843 --> 00:07:24,551 ♬~ 66 00:07:24,551 --> 00:07:27,488 父上…。 67 00:07:27,488 --> 00:07:33,560 ♬~ 68 00:07:33,560 --> 00:07:36,463 父上…! 69 00:07:36,463 --> 00:07:53,580 ♬~ 70 00:07:53,580 --> 00:07:57,451 私も…➡ 71 00:07:57,451 --> 00:08:02,751 13の時 父を亡くしました。 72 00:08:05,592 --> 00:08:11,932 旗本だった父は 頼之様のお父上と同じように➡ 73 00:08:11,932 --> 00:08:17,271 厳しく 私を育てた。 74 00:08:17,271 --> 00:08:22,142 剣術 学問…。 75 00:08:22,142 --> 00:08:26,947 しかし 頼之様と違ったのは…➡ 76 00:08:26,947 --> 00:08:31,647 私が次男だったという事です。 77 00:08:33,220 --> 00:08:36,890 次男は 家を継ぐ事はできない。 78 00:08:36,890 --> 00:08:42,763 父は 亡くなる前に こう申しました。 79 00:08:42,763 --> 00:08:49,236 生きていくために肝心な事は 全て教えた。 80 00:08:49,236 --> 00:08:55,909 あとは 世に出て 何でもやってみる事だ。 81 00:08:55,909 --> 00:09:02,209 己の生き方を 己で見つけるがよいと。 82 00:09:04,251 --> 00:09:12,126 私は家を出て 京 大坂で さまざまな仕事に就いた。 83 00:09:12,126 --> 00:09:17,765 米問屋 造り酒屋…。 84 00:09:17,765 --> 00:09:23,637 百姓たちに交じって 米作りもした。 85 00:09:23,637 --> 00:09:30,344 父に教えられたとおり 何でもやってみて➡ 86 00:09:30,344 --> 00:09:38,552 そして そろばんで生きる という事を見つけた。 87 00:09:38,552 --> 00:09:48,252 他人が何と言おうと 父の言葉を信じて 今日まで…。 88 00:09:50,264 --> 00:09:54,464 それでいいと思っています。 89 00:09:58,872 --> 00:10:02,242 迷わぬ事です。 90 00:10:02,242 --> 00:10:07,581 ♬~ 91 00:10:07,581 --> 00:10:11,581 (鳥の鳴き声) 92 00:10:29,603 --> 00:10:32,506 ♬~ 93 00:10:32,506 --> 00:10:35,706 (悲鳴) 94 00:10:37,344 --> 00:10:44,618 お~。 これは またこれ。 それも またそれ。 95 00:10:44,618 --> 00:10:46,553 ≪お呼びですか? 96 00:10:46,553 --> 00:10:53,126 おお そこもとにも 見てもらいたいのだ。 97 00:10:53,126 --> 00:10:57,297 ああ 紬絣ですね。 98 00:10:57,297 --> 00:10:59,633 昨日おっしゃっていた ご領地からの…。 99 00:10:59,633 --> 00:11:01,969 村の女子衆が 手が空くと➡ 100 00:11:01,969 --> 00:11:04,872 クズ繭を使って これを織るのだそうです。 101 00:11:04,872 --> 00:11:08,475 季節ごとに こうやって送ってくれるのです。 102 00:11:08,475 --> 00:11:13,313 年に 何反ほど送ってきますか? 一反を2分として…。 103 00:11:13,313 --> 00:11:18,185 いやいや 別に これで 商いをしようという訳ではない。 104 00:11:18,185 --> 00:11:22,322 そこもとにも 一反 進ぜてはどうかと➡ 105 00:11:22,322 --> 00:11:25,826 奥方様が仰せなのじゃ。 106 00:11:25,826 --> 00:11:27,861 ああ…。 107 00:11:27,861 --> 00:11:33,267 私は てっきり これを売って お勝手向きの足しにされるのかと。 108 00:11:33,267 --> 00:11:37,938 あっ いや… それは どうも。 (そろばんを振る音) 109 00:11:37,938 --> 00:11:41,441 (笑い声) 110 00:11:41,441 --> 00:11:44,641 ≪(清助)あの…。 何じゃ? 111 00:11:46,613 --> 00:11:52,613 宰領屋さんが 唐木様に お会いしたいと見えておりますが。 112 00:11:59,960 --> 00:12:03,960 (矢籐太)おう ちょっと…。 113 00:12:11,972 --> 00:12:14,808 高松様と一緒に死んでいた女。 114 00:12:14,808 --> 00:12:18,478 その女の亭主の話をしてただろ 鬼渋が。 115 00:12:18,478 --> 00:12:21,515 うむ。 御家人の中山丹波だったな。 116 00:12:21,515 --> 00:12:25,986 そう 中山丹波が あの一件以来 行方知れずと言ってたじゃないか。 117 00:12:25,986 --> 00:12:27,921 うむ。 118 00:12:27,921 --> 00:12:30,857 押上村で 骸で見つかったそうだ。 119 00:12:30,857 --> 00:12:38,565 ♬~ 120 00:12:38,565 --> 00:12:41,935 (赤瀬)あれは… お前の家にいる用人だな。 121 00:12:41,935 --> 00:12:44,838 (藤倉)ああ あれが そうか。 122 00:12:44,838 --> 00:12:51,945 ♬~ 123 00:12:51,945 --> 00:12:54,281 犬が 片手をくわえていった!? 124 00:12:54,281 --> 00:12:59,152 よう この村のやつらは 仏を何だと思ってやがる! 125 00:12:59,152 --> 00:13:02,622 俺が来るまで 誰にも触らせるなと 言っておいたはずだ。 126 00:13:02,622 --> 00:13:06,293 たとえ 犬でもだよ! (助弥)へい。 127 00:13:06,293 --> 00:13:11,131 助弥 あの野郎に もう用はねえや。 さっさと帰るように言え。 128 00:13:11,131 --> 00:13:14,931 ピーピー 泣きやがって。 へい。 129 00:13:23,310 --> 00:13:26,213 (渋井)中山丹波だ。➡ 130 00:13:26,213 --> 00:13:30,183 あの陰間野郎は 中山丹波のお相手だった男だ。 131 00:13:30,183 --> 00:13:34,588 間違いなく 中山だと認めた。 132 00:13:34,588 --> 00:13:41,461 この根付けも 中山様ご愛用の品だったとさ。 133 00:13:41,461 --> 00:13:44,264 よう 残念だったな。 134 00:13:44,264 --> 00:13:50,604 高松様が 中山のご新造に渡した 50両の金の使いみちが➡ 135 00:13:50,604 --> 00:13:53,940 ひょっとすると この旦那から 分かるかもしれねえと思ったが➡ 136 00:13:53,940 --> 00:13:56,843 万事休すだ。 137 00:13:56,843 --> 00:13:59,613 埋められていたのですか? 138 00:13:59,613 --> 00:14:02,282 誰が埋めたのか 調べなきゃならん。 139 00:14:02,282 --> 00:14:05,619 誰が 何のために殺したのかもだ。 140 00:14:05,619 --> 00:14:10,490 おい 助弥! へい! 141 00:14:10,490 --> 00:14:13,293 ほら 行くぞ。 な? 142 00:14:13,293 --> 00:14:15,962 行けって ほら! 143 00:14:15,962 --> 00:15:04,945 ♬~ 144 00:15:04,945 --> 00:15:07,781 ちょっと… 客かしら? 145 00:15:07,781 --> 00:15:11,281 昼間から? 嫌だ~。 146 00:15:13,286 --> 00:15:15,586 ≪御免。 147 00:15:30,637 --> 00:15:32,906 唐木市兵衛という者です。 148 00:15:32,906 --> 00:15:36,906 (庄二郎) さっき 押上村にいた方ですね。 149 00:15:39,779 --> 00:15:42,479 よろしいか? 150 00:16:02,903 --> 00:16:05,603 これを。 151 00:16:18,952 --> 00:16:25,625 (嗚咽) 152 00:16:25,625 --> 00:16:31,898 私が買ってさしあげたんです。 153 00:16:31,898 --> 00:16:34,898 中山様に…。 154 00:16:36,570 --> 00:16:40,240 お役人が 目もくれなかったものです。 155 00:16:40,240 --> 00:16:44,440 形見として お持ちになればよい。 156 00:16:55,722 --> 00:17:01,722 中山様は ここへ よく来られたのですか? 157 00:17:04,097 --> 00:17:07,897 以前はね…。 158 00:17:10,604 --> 00:17:17,277 あの薬を使い始めてからは ちょっと人が変わってしまって…。 159 00:17:17,277 --> 00:17:23,149 薬? 津軽って薬。 160 00:17:23,149 --> 00:17:25,949 津軽…。 161 00:17:27,787 --> 00:17:31,658 今 廓や岡場所のお女郎たちが➡ 162 00:17:31,658 --> 00:17:36,496 よい気分になるからって 憂さ晴らしに使って…。 163 00:17:36,496 --> 00:17:40,196 随分 出回ってるそうですよ。 164 00:17:44,904 --> 00:17:49,576 中山様は 大酒飲みで 物入りだから➡ 165 00:17:49,576 --> 00:17:56,449 お内儀が 岡場所で体売って 暮らすはめになってたんですよ。 166 00:17:56,449 --> 00:18:01,187 そのお内儀が 津軽を使うようになって➡ 167 00:18:01,187 --> 00:18:04,591 中山様も勧められて…。 168 00:18:04,591 --> 00:18:09,291 私は よしなさいって 言ったのに…! 169 00:18:13,266 --> 00:18:19,139 津軽は高くて なかなか 手に入らないんです。 170 00:18:19,139 --> 00:18:26,613 神田多町の店頭の長治ってやつが 店で売って 荒稼ぎしていて…➡ 171 00:18:26,613 --> 00:18:32,419 中山様は 長治が津軽をどこから 仕入れているのかを調べて➡ 172 00:18:32,419 --> 00:18:34,888 じかに そこから手に入れて➡ 173 00:18:34,888 --> 00:18:38,758 お女郎たちに 売りさばくようになったんです。 174 00:18:38,758 --> 00:18:42,762 長治は 自分の客を 横取りされると思って…。 175 00:18:42,762 --> 00:18:46,900 そうだ! 長治のやつだ! 176 00:18:46,900 --> 00:18:50,236 長治に殺されたんだ! 177 00:18:50,236 --> 00:18:53,936 (泣き声) 178 00:19:06,252 --> 00:19:11,424 私は これから お父上の件で 行ってみたい所があります。 179 00:19:11,424 --> 00:19:14,924 ここで失礼します。 180 00:19:16,930 --> 00:19:20,230 私がついていくと 邪魔ですか? 181 00:19:22,602 --> 00:19:25,105 大原が申していました。 182 00:19:25,105 --> 00:19:29,609 父上は ひょっとすると 何者かの手にかかって➡ 183 00:19:29,609 --> 00:19:33,213 無念の死を 遂げられたのではないかと。 184 00:19:33,213 --> 00:19:38,084 もし そうなら 敵を討ちたい。 185 00:19:38,084 --> 00:19:41,888 父上の敵を! 186 00:19:41,888 --> 00:19:44,791 唐木殿が 父上の件で➡ 187 00:19:44,791 --> 00:19:48,061 何かを調べておいでだという事は 聞いています。 188 00:19:48,061 --> 00:19:53,261 一緒についていけば 敵に会えるかもしれない。 189 00:19:55,235 --> 00:19:58,071 腕に覚えはあります。 190 00:19:58,071 --> 00:20:02,742 私は… お父上の敵を取るために 参る訳ではありません。 191 00:20:02,742 --> 00:20:07,914 構いませぬ。 何か 敵の手がかりでも つかめれば…。 192 00:20:07,914 --> 00:20:10,583 武士の情けです! 193 00:20:10,583 --> 00:20:13,486 お連れ下さい! 194 00:20:13,486 --> 00:20:24,597 ♬~ 195 00:20:24,597 --> 00:20:27,267 ねえ…。 196 00:20:27,267 --> 00:20:33,440 ♬~ 197 00:20:33,440 --> 00:20:35,640 うわっ! (笑い声) 198 00:20:39,245 --> 00:20:42,949 中へ入りますが…。 199 00:20:42,949 --> 00:20:46,619 私は… ここで! 200 00:20:46,619 --> 00:20:54,961 ♬~ 201 00:20:54,961 --> 00:20:56,896 (笑い声) 202 00:20:56,896 --> 00:21:02,702 よ~し。 それじゃあ 次は 30! 203 00:21:02,702 --> 00:21:05,672 店頭の長治さんはいるかね? 204 00:21:05,672 --> 00:21:09,309 (留)何の用だい。 なに 野暮用でね。 205 00:21:09,309 --> 00:21:12,979 くっそ~! 野暮な野郎に 店頭は会わねえ。 206 00:21:12,979 --> 00:21:17,484 会えば分かる。 呼んでくれ。 (留)帰れ 三一! 207 00:21:17,484 --> 00:21:20,320 呼んでくれぬなら 勝手に通るぞ。 208 00:21:20,320 --> 00:21:22,989 ふざけるな! 209 00:21:22,989 --> 00:21:31,289 よせよせ。 お前らの手に負える人じゃねえ。 210 00:21:42,942 --> 00:21:46,613 久しぶりじゃねえか。 やっぱり お主か。 211 00:21:46,613 --> 00:21:50,483 おい この人は 俺が上方で 色茶屋をやってた時分に➡ 212 00:21:50,483 --> 00:21:52,485 そろばんで世話になった恩人だ。 213 00:21:52,485 --> 00:21:55,288 向こう行ってろ。 (3人)へい。 214 00:21:55,288 --> 00:21:58,625 この辺りの店頭で 長治って男がいるっていうから➡ 215 00:21:58,625 --> 00:22:03,625 もしやと思って来てみたんだ。 まあ 座ってくんな。 216 00:22:05,965 --> 00:22:09,302 いつ 江戸へ戻ってきたんだ? 3年前。 217 00:22:09,302 --> 00:22:12,205 何だ 知ってりゃ 遊びに誘ったんだ。 218 00:22:12,205 --> 00:22:15,975 おい 今でも これかい? 219 00:22:15,975 --> 00:22:20,813 神田一ッ橋の高松道久様の お屋敷で 帳簿をつけてる。 220 00:22:20,813 --> 00:22:22,849 高松様だ。 221 00:22:22,849 --> 00:22:26,986 高松様…。 222 00:22:26,986 --> 00:22:31,958 ああ 旗本の。 ほう 知ってるのか? 223 00:22:31,958 --> 00:22:36,796 知るも知らないも うちの店にいた 凪っていう女と心中したお侍だ。 224 00:22:36,796 --> 00:22:39,566 何だ そこにいるのか! 225 00:22:39,566 --> 00:22:43,937 お主 中山丹波という 御家人を知ってるだろ? 226 00:22:43,937 --> 00:22:46,973 おう その凪のご亭主だ。 227 00:22:46,973 --> 00:22:51,678 昨日 そのご亭主の骸を見てきた。 228 00:22:51,678 --> 00:22:56,649 殺したのは お主か? 俺が!? 229 00:22:56,649 --> 00:23:02,149 津軽という薬の事で いざこざが あったというじゃないか。 230 00:23:04,624 --> 00:23:12,324 へえ~ よくご存じでと 言いたいところだが…。 231 00:23:15,969 --> 00:23:20,306 俺は な~んにも しちゃあいないぜ。 232 00:23:20,306 --> 00:23:23,977 しかし 津軽を売ってる薬屋を 横取りされたら➡ 233 00:23:23,977 --> 00:23:25,912 お主も黙ってはいられまい? 234 00:23:25,912 --> 00:23:28,648 柳屋のだ…! 235 00:23:28,648 --> 00:23:31,551 チッ。 柳屋の旦那は➡ 236 00:23:31,551 --> 00:23:34,253 あんな貧乏御家人なんて 相手にしねえ。 237 00:23:34,253 --> 00:23:36,756 それでも 50両を目の前に積まれたら➡ 238 00:23:36,756 --> 00:23:40,426 さすがに 柳屋の旦那でも 津軽を売るだろう。 239 00:23:40,426 --> 00:23:46,933 50両? 一体 何の話だ? 240 00:23:46,933 --> 00:23:52,271 柳屋の旦那は 50両ごときで動かねえよ。 241 00:23:52,271 --> 00:23:55,174 お主との仲だ 正直に言う。 242 00:23:55,174 --> 00:24:00,947 今 高松家の帳簿を預かっているが 50両もの借金の行方が分からない。 243 00:24:00,947 --> 00:24:08,821 高松様から 中山丹波のお内儀へ その金が渡った事も考えられる。 244 00:24:08,821 --> 00:24:10,957 はっはあ…。 245 00:24:10,957 --> 00:24:14,293 50両の使いみちさえ分かれば それでいいのだ。 246 00:24:14,293 --> 00:24:18,593 その柳屋という薬屋は どこにある? 247 00:24:20,633 --> 00:24:22,568 チッ。 248 00:24:22,568 --> 00:24:36,115 ♬~ 249 00:24:36,115 --> 00:24:41,921 柳屋… ここですね。 250 00:24:41,921 --> 00:24:55,721 ♬~ 251 00:25:12,885 --> 00:25:16,622 ようこそ おいでになりました。 252 00:25:16,622 --> 00:25:19,292 あいにく 主人 稲左衛門は➡ 253 00:25:19,292 --> 00:25:22,328 ただいま 長崎の方に 買い付けに出かけて➡ 254 00:25:22,328 --> 00:25:27,800 留守でございます。 御用の向きは? 255 00:25:27,800 --> 00:25:31,771 こちらでは 津軽という妙薬を扱っていると➡ 256 00:25:31,771 --> 00:25:36,909 神田多町の ある人から聞いて 伺いたい事があって参りました。 257 00:25:36,909 --> 00:25:39,579 ほう。 私が伺いたいのは➡ 258 00:25:39,579 --> 00:25:45,384 こちらで津軽を買われていた 中山丹波様についてですが…。 259 00:25:45,384 --> 00:25:51,190 う~ん…。 さような方は 存じ上げませんが。 260 00:25:51,190 --> 00:25:54,927 ほう…。 261 00:25:54,927 --> 00:26:00,266 そこもとは 石井彦十郎様の お屋敷で お見かけしたが➡ 262 00:26:00,266 --> 00:26:03,770 石井様にも 津軽を売っているのですか? 263 00:26:03,770 --> 00:26:09,270 さような事は 主人にしか分かりません。 264 00:26:10,943 --> 00:26:15,281 高松道久という方が ここへ来られた事は? 265 00:26:15,281 --> 00:26:18,951 申し訳ございません。 266 00:26:18,951 --> 00:26:20,887 主人が帰りましたら➡ 267 00:26:20,887 --> 00:26:24,824 あなた様の事を お伝えしておきますので。 268 00:26:24,824 --> 00:26:28,824 手前は 所用がございますので…。 269 00:26:33,900 --> 00:26:50,449 ♬~ 270 00:26:50,449 --> 00:26:53,252 (稲左衛門)帰ったか? 271 00:26:53,252 --> 00:27:07,600 ♬~ 272 00:27:07,600 --> 00:27:10,503 あの手代は うそを言っている。 273 00:27:10,503 --> 00:27:13,940 父上を知っているという顔でした。 274 00:27:13,940 --> 00:27:17,610 その前の長治という男も 何かを隠している。 275 00:27:17,610 --> 00:27:22,281 そう思いませんか。 唐木殿は…。 276 00:27:22,281 --> 00:27:26,953 頼之様 後ろへお下がり下さい。 277 00:27:26,953 --> 00:27:30,653 早く後ろへ。 278 00:27:45,238 --> 00:28:27,813 ♬~ 279 00:28:27,813 --> 00:28:29,815 (揚)うっ! 280 00:28:29,815 --> 00:28:36,889 ♬~ 281 00:28:36,889 --> 00:28:38,824 (青)やあ~! 282 00:28:38,824 --> 00:28:43,562 ♬~ 283 00:28:43,562 --> 00:28:45,498 (3人)帰れ! 284 00:28:45,498 --> 00:28:47,498 (翆)やあ! 285 00:28:49,235 --> 00:28:51,170 引け! 286 00:28:51,170 --> 00:28:59,170 ♬~ 287 00:29:06,585 --> 00:29:10,585 さあ 参りましょう。 288 00:29:12,758 --> 00:29:15,261 (弥陀ノ介) この辺りは 日暮れ時になると➡ 289 00:29:15,261 --> 00:29:17,930 怪しい連中が コウモリのように飛び回って➡ 290 00:29:17,930 --> 00:29:20,967 人を襲うという噂だ。 291 00:29:20,967 --> 00:29:26,167 君子危うきに近寄らずだ。 292 00:29:29,942 --> 00:29:34,714 ♬~ 293 00:29:34,714 --> 00:29:40,586 しかし 貴殿の太刀さばきは 見事じゃな。 何流を学ばれた? 294 00:29:40,586 --> 00:29:43,222 申し上げるほどの流派ではない。 295 00:29:43,222 --> 00:29:47,560 先日は うかうか手合わせをして 冷や汗をかいた。 296 00:29:47,560 --> 00:29:52,360 是非 もう一度 手合わせ願って 白黒をつけたい。 297 00:29:54,066 --> 00:29:59,572 …と言いたいところだが あいにく 我が主が 貴殿に興味を持たれた。 298 00:29:59,572 --> 00:30:06,345 是非 会って話がしたいゆえ 屋敷にお連れしろとのご命令じゃ。 299 00:30:06,345 --> 00:30:12,918 何としてもとの仰せじゃ。 ご同道願えぬか。 300 00:30:12,918 --> 00:30:18,791 そこもとの主…。 先日 一緒にいたお方だ。 301 00:30:18,791 --> 00:30:23,991 (信正)刀を お納めあれ。 人違いであった。 302 00:30:25,931 --> 00:30:28,601 断ると申したら? 303 00:30:28,601 --> 00:30:32,901 刀にかけても来て頂く。 304 00:30:36,275 --> 00:30:42,615 先にお帰り下さい。 遅くなると お母上が心配をされます。 305 00:30:42,615 --> 00:30:45,518 しかし…! 306 00:30:45,518 --> 00:30:47,953 お帰り頂けぬと➡ 307 00:30:47,953 --> 00:30:53,292 この得体の知れぬ者と 斬り結ぶ事になります。 308 00:30:53,292 --> 00:30:56,962 やっかいです。 さよう さよう。 309 00:30:56,962 --> 00:31:00,262 我が手の者が お送り致す。 310 00:31:01,834 --> 00:31:06,305 丁重に お送り致せ。 (2人)は! 311 00:31:06,305 --> 00:31:10,805 この者たちなら 案ずる事はありません。 312 00:31:14,180 --> 00:31:17,316 (犬の遠ぼえ) 313 00:31:17,316 --> 00:31:24,990 ここは 公儀十人目付 片岡信正様のお屋敷だ。 314 00:31:24,990 --> 00:31:26,926 申すまでもないが➡ 315 00:31:26,926 --> 00:31:32,798 十人目付は 旗本御家人衆 全てを取り締まるお役目じゃ。 316 00:31:32,798 --> 00:31:37,798 怖~いお方と心得られよ。 317 00:32:02,294 --> 00:32:05,594 (信正)面を上げよ。 318 00:32:16,142 --> 00:32:21,013 そなたが 江戸にいるという噂は 聞いていた。 319 00:32:21,013 --> 00:32:26,652 まさか あのような場で会うとは…。 320 00:32:26,652 --> 00:32:30,352 すぐに分かったか? 321 00:32:31,924 --> 00:32:34,960 声で 兄上と…。 322 00:32:34,960 --> 00:32:41,460 刀を お納めあれ。 人違いであった。 323 00:32:43,269 --> 00:32:48,569 そなたも 面影が…。 すぐに分かった。 324 00:32:52,278 --> 00:32:56,578 久しぶりの我が家は どうだ? 325 00:32:58,617 --> 00:33:04,423 古うなりました。 そうだな。 326 00:33:04,423 --> 00:33:10,629 13歳の小童が走り回っていた頃の 我が家ではあるまい。 327 00:33:10,629 --> 00:33:15,301 兄上も うら若き お目付でございましたのに。 328 00:33:15,301 --> 00:33:20,001 私も 古うなったよ。 329 00:33:23,042 --> 00:33:28,314 父上が亡くなられたのが 22年前。 330 00:33:28,314 --> 00:33:34,920 それからすぐ そなたは ここから姿を消した。 331 00:33:34,920 --> 00:33:39,220 ひと言も 何も言わず。 332 00:33:41,260 --> 00:33:47,933 そなたは 生まれてすぐ そなたの母上を失い➡ 333 00:33:47,933 --> 00:33:51,604 父上もまた…。 334 00:33:51,604 --> 00:33:57,943 タコの糸が切れたように そなたは旅に出て…。 335 00:33:57,943 --> 00:34:02,943 その気持ちも 分からぬではなかった。 336 00:34:04,617 --> 00:34:08,287 申し訳ございません。 337 00:34:08,287 --> 00:34:15,060 風の噂で 上方にいる… 寺に入ったという噂もあった。 338 00:34:15,060 --> 00:34:18,931 商人になったとも…。 339 00:34:18,931 --> 00:34:22,635 まあよい。 生きていればと…。 340 00:34:22,635 --> 00:34:25,635 そう思うていた。 341 00:34:29,508 --> 00:34:34,246 しかし 先日の太刀さばきは 見事だった。 342 00:34:34,246 --> 00:34:41,246 さすが 父上が神童と自慢していた 弟だと 改めて思い知らされた。 343 00:34:42,921 --> 00:34:48,594 のう 弥陀ノ介 先日は 肝を冷やしたであろう? 344 00:34:48,594 --> 00:34:51,930 あっ はい はい! 345 00:34:51,930 --> 00:34:56,268 何故 あの時 私を? 346 00:34:56,268 --> 00:35:02,608 相済まぬ間違いをした。 そなたが 石井彦十郎の屋敷に出入りする➡ 347 00:35:02,608 --> 00:35:07,279 柳屋稲左衛門の手の者だと 思い込んでしまった。 348 00:35:07,279 --> 00:35:12,951 柳屋は 異国との抜け荷の疑いがある。 349 00:35:12,951 --> 00:35:15,621 大量の阿片を 異国から入れ➡ 350 00:35:15,621 --> 00:35:19,958 旗本たちに ひそかに売りさばいている。 351 00:35:19,958 --> 00:35:23,629 津軽という名で。 352 00:35:23,629 --> 00:35:28,129 我らは それを調べている。 353 00:35:31,136 --> 00:35:33,105 津軽って薬。 354 00:35:33,105 --> 00:35:35,908 一体 何の話だ? 355 00:35:35,908 --> 00:35:39,778 さような事は 主人にしか分かりません。 356 00:35:39,778 --> 00:35:44,978 では 石井彦十郎様も阿片を…。 357 00:35:48,487 --> 00:35:50,456 その証しをつかむため➡ 358 00:35:50,456 --> 00:35:54,927 高松道久殿を 幼なじみの石井に近づかせ➡ 359 00:35:54,927 --> 00:36:01,600 柳屋のもとに送り込んだが… 無念な結果となった。 360 00:36:01,600 --> 00:36:03,535 高松様は…! 361 00:36:03,535 --> 00:36:07,272 我らの密偵であった。 362 00:36:07,272 --> 00:36:13,145 ♬~ 363 00:36:13,145 --> 00:36:20,445 恐らく 高松殿は 柳屋の一味に殺されたに違いない。 364 00:36:22,821 --> 00:36:29,294 今日 そなたに来てもろうたのは そなたの腕を見込んでの事。 365 00:36:29,294 --> 00:36:36,902 我らと共に 柳屋の罪を暴いてもらいたいのだ。 366 00:36:36,902 --> 00:36:42,775 阿片は人を溺れさせ 生ける屍にする魔の薬。 367 00:36:42,775 --> 00:36:47,413 柳屋は それを ひそかに この国に広め➡ 368 00:36:47,413 --> 00:36:49,748 根から腐らせようとしている。 369 00:36:49,748 --> 00:36:53,419 そうなる前に 我らは 柳屋を召し捕り➡ 370 00:36:53,419 --> 00:36:58,219 抜け荷の全貌を 明らかにしなければならぬ。 371 00:37:02,127 --> 00:37:07,266 頼む。 力を貸してくれ。 372 00:37:07,266 --> 00:37:17,566 ♬~ 373 00:37:47,906 --> 00:38:25,906 ♬~