1 00:00:01,148 --> 00:00:04,935 洞窟につながる別の入り口を 探し出し 2 00:00:04,935 --> 00:00:08,723 そこから洞窟の中に入って捜索を 行おうとしています。 3 00:00:34,298 --> 00:00:37,201 (信正)召し上げ話の裏で 人の命が➡ 4 00:00:37,201 --> 00:00:39,537 脅かされる事に なっているとはのう。 5 00:00:39,537 --> 00:00:41,872 (弥陀ノ介)新宿追分を お召し上げになるのは➡ 6 00:00:41,872 --> 00:00:47,211 尾張家のご家老。 確か主は 鳴瀬隼人正成正様。 7 00:00:47,211 --> 00:00:50,715 (市兵衛)鳴瀬家の御用達を 務めるのが 麹町の岸屋ですが➡ 8 00:00:50,715 --> 00:00:54,218 その岸屋が 金の力で 鳴瀬家を動かし➡ 9 00:00:54,218 --> 00:00:57,888 磐栄屋の地面を取り上げようと しているのではないかと。 10 00:00:57,888 --> 00:01:00,224 天外の この命…➡ 11 00:01:00,224 --> 00:01:02,727 欲しいやつに くれてやる! 12 00:01:02,727 --> 00:01:04,762 (雷鳴) 13 00:01:04,762 --> 00:01:06,897 (お絹)お父っつぁん! 14 00:01:06,897 --> 00:01:10,234 (重五)私は あの彫り物を 見た事があるんだよ。 15 00:01:10,234 --> 00:01:14,105 弾造というゴロツキが 殺された時にね。 16 00:01:14,105 --> 00:01:18,409 (天外)私は… 人を殺めました。 17 00:01:18,409 --> 00:01:23,709 お絹にだけは知られたくなかった。 18 00:01:25,282 --> 00:01:35,782 ♬~ 19 00:01:47,371 --> 00:01:53,371 (長介)お絹様は? (安吉)お呼びしてるのですが…。 20 00:02:15,065 --> 00:02:19,904 みんな… いるか? 21 00:02:19,904 --> 00:02:22,704 (使用人たち)はい。 22 00:02:25,242 --> 00:02:32,683 俺の初七日が過ぎたら…➡ 23 00:02:32,683 --> 00:02:38,556 磐栄屋の商いを…➡ 24 00:02:38,556 --> 00:02:46,030 ふだんどおり… 始めるんだ。 25 00:02:46,030 --> 00:02:49,230 (使用人たち)はい…。 26 00:02:59,376 --> 00:03:06,376 お迎えの… 刻限だ…。 27 00:03:12,723 --> 00:04:42,513 ♬~ 28 00:04:42,513 --> 00:04:47,184 (重五)天外さんとは 長い間 この内藤新宿で➡ 29 00:04:47,184 --> 00:04:55,384 共に苦労してきた仲だったからね。 言葉がない。 30 00:04:56,894 --> 00:05:04,594 これからは 及ばずながら 私が お絹ちゃんの力になりますからね。 31 00:05:06,370 --> 00:05:09,707 ありがとうございます。 32 00:05:09,707 --> 00:05:16,380 ああ それでね 早速なんだけど➡ 33 00:05:16,380 --> 00:05:19,416 実は 麹町の岸屋さんが➡ 34 00:05:19,416 --> 00:05:22,720 お絹ちゃんに 是非 会いたいと おっしゃってね。 35 00:05:22,720 --> 00:05:26,590 岸屋…。 主人の新蔵さんがね➡ 36 00:05:26,590 --> 00:05:31,395 磐栄屋の地面を 鳴瀬家が お召し上げになると知って➡ 37 00:05:31,395 --> 00:05:33,998 そりゃあ驚いたとおっしゃってね。 38 00:05:33,998 --> 00:05:39,670 鳴瀬家の御用達の岸屋が 磐栄屋と一緒に商いをすれば➡ 39 00:05:39,670 --> 00:05:43,340 お召し上げを取り消して 頂けるんじゃないかと➡ 40 00:05:43,340 --> 00:05:48,012 こう考えておられるんだよ。 41 00:05:48,012 --> 00:05:52,683 店の名も そのままでよいと おっしゃって下さってる。 42 00:05:52,683 --> 00:05:55,586 磐栄屋の暖簾を守りながら➡ 43 00:05:55,586 --> 00:05:59,556 新宿追分の地で 商い 続けられるってのは➡ 44 00:05:59,556 --> 00:06:03,056 悪い話じゃないと思うよ。 45 00:06:08,165 --> 00:06:15,906 分かりました。 一度 お目にかかってみます。 46 00:06:15,906 --> 00:06:33,323 ♬~ 47 00:06:33,323 --> 00:06:35,659 (渋井)おう 新蔵さんかい? 48 00:06:35,659 --> 00:06:37,594 (手代)どちら様で? 49 00:06:37,594 --> 00:06:41,465 こちらは あの呉服問屋 岸屋の旦那様ですよ。 50 00:06:41,465 --> 00:06:44,835 何だと? 俺の事が知りたかったら➡ 51 00:06:44,835 --> 00:06:47,337 そこの自身番まで 来てもらってもいいんだぜ。 52 00:06:47,337 --> 00:06:49,373 (助弥)まあまあ まあまあ…。 渋井の旦那は➡ 53 00:06:49,373 --> 00:06:52,676 岸屋さんに話が聞きてえんだ。 いいから あんたは黙ってな。 54 00:06:52,676 --> 00:06:58,348 これは 御用筋でございましたか。 失礼致しました。 55 00:06:58,348 --> 00:07:03,020 どのようなお尋ねで ございましょう? 56 00:07:03,020 --> 00:07:08,692 新宿追分に 磐栄屋って呉服問屋が あるのを知ってんだろ。 57 00:07:08,692 --> 00:07:10,627 ええ。 58 00:07:10,627 --> 00:07:14,565 先月 あそこの主人の 天外が襲われてな。 59 00:07:14,565 --> 00:07:19,403 そのけががもとで とうとう 命 落としたんだ。 60 00:07:19,403 --> 00:07:23,040 それは お気の毒に。 61 00:07:23,040 --> 00:07:28,712 ちょうど磐栄屋は 尾張様のご家老 鳴瀬様のお召し上げで➡ 62 00:07:28,712 --> 00:07:32,983 新宿追分を 追い出されそうになってた。 63 00:07:32,983 --> 00:07:36,653 天外は その話を なかなか受け入れなかったらしい。 64 00:07:36,653 --> 00:07:39,156 ああ そういや 岸屋さんは➡ 65 00:07:39,156 --> 00:07:42,659 鳴瀬様御用達だったと 思い出した訳さ。 66 00:07:42,659 --> 00:07:47,531 何か裏の話でも聞いてたら 教えてくれねえか? 恩に着るぜ。 67 00:07:47,531 --> 00:07:51,001 手前は ただの呉服問屋でございます。 68 00:07:51,001 --> 00:07:53,904 裏の話などは何も。 69 00:07:53,904 --> 00:07:59,343 お役に立てずに 申し訳ございません。 70 00:07:59,343 --> 00:08:03,013 そうか。 そいつは残念だな。 71 00:08:03,013 --> 00:08:07,013 忙しいところ 呼び止めて すまなかった。 72 00:08:12,022 --> 00:08:18,362 おっと 言い忘れたが 天外を襲った悪党は捕まえたんだ。 73 00:08:18,362 --> 00:08:22,533 確か 島田っていう 御家人崩れでよ。 74 00:08:22,533 --> 00:08:27,037 まあ こいつが口を割ったら 話は早えんだが。 75 00:08:27,037 --> 00:08:34,845 ♬~ 76 00:08:34,845 --> 00:08:38,649 尻尾出しますかね 新蔵のやつ。 77 00:08:38,649 --> 00:08:44,988 出すさ。 商人ってやつは 算段が狂うのが嫌いだ。 78 00:08:44,988 --> 00:08:48,988 自信があるやつほどな。 79 00:08:50,861 --> 00:08:54,665 考えたんだけど…➡ 80 00:08:54,665 --> 00:09:00,665 岸屋さんの申し出を 受けようと思うの。 81 00:09:03,006 --> 00:09:06,843 お召し上げ話は収まりそうにない。 82 00:09:06,843 --> 00:09:12,349 このままでは早晩 磐栄屋はなくなってしまう。 83 00:09:12,349 --> 00:09:14,284 (正太郎)しかし…➡ 84 00:09:14,284 --> 00:09:17,688 岸屋が本当に助けるつもりなど あるのでしょうか? 85 00:09:17,688 --> 00:09:20,524 (彦蔵)そうです! 番頭さんたちを 引き抜いた店ですよ! 86 00:09:20,524 --> 00:09:28,324 磐栄屋の暖簾を残すには… 岸屋さんに助けてもらうしかない。 87 00:09:30,033 --> 00:09:31,969 みんなの事は➡ 88 00:09:31,969 --> 00:09:35,639 新しい店で 今までどおりに 使ってもらうよう➡ 89 00:09:35,639 --> 00:09:40,339 必ず岸屋さんに 約束してもらうから。 90 00:09:44,982 --> 00:09:48,018 (丸平)お願いです お絹様! 91 00:09:48,018 --> 00:09:50,654 岸屋なんかに渡したら➡ 92 00:09:50,654 --> 00:09:52,589 磐栄屋じゃなくなります! 93 00:09:52,589 --> 00:09:54,524 私は 磐栄屋が好きです。 94 00:09:54,524 --> 00:09:57,527 ずっと 今までの磐栄屋で 働きたいのです。 95 00:09:57,527 --> 00:10:00,227 (2人)お絹様! 96 00:10:04,001 --> 00:10:10,674 旦那様のお教えは 何より お客様が一番でした。 97 00:10:10,674 --> 00:10:18,015 その上で お絹様が ご決断なさるのなら…➡ 98 00:10:18,015 --> 00:10:22,315 私たちは従います。 99 00:10:35,565 --> 00:10:41,265 旦那 大黒屋でございます。 100 00:10:54,384 --> 00:10:56,684 どうだった? 101 00:10:58,255 --> 00:11:03,060 会うと言いましたよ お絹のやつ。 102 00:11:03,060 --> 00:11:05,962 話に乗ってきそうかい? 103 00:11:05,962 --> 00:11:10,734 もし乗ってこなけりゃ そん時は始末するだけです。 104 00:11:10,734 --> 00:11:15,034 市兵衛ってやつも一緒にね。 105 00:11:22,346 --> 00:11:27,918 市兵衛という男 ただの貧乏侍だと 思ってましたが➡ 106 00:11:27,918 --> 00:11:32,089 実は お上と つながりがありました。 107 00:11:32,089 --> 00:11:37,060 痛めつけてやろうとしたら 旗本らしい侍に邪魔されやして。 108 00:11:37,060 --> 00:11:40,697 旗本だって!? 109 00:11:40,697 --> 00:11:44,034 まずいじゃないか。 (重五)手はずは整えました。 110 00:11:44,034 --> 00:11:47,904 今度こそ きっちり 始末しますから。 111 00:11:47,904 --> 00:11:54,678 町方が来たよ。 わざわざ 私に 島田を捕まえたと言いに来た。 112 00:11:54,678 --> 00:11:58,048 (重五)島田は 岸屋さんの事を 知りませんから➡ 113 00:11:58,048 --> 00:12:01,551 ばれっこありませんが。 ご心配なら➡ 114 00:12:01,551 --> 00:12:06,390 この先 二度と町方が 旦那の前に 姿 見せないよう➡ 115 00:12:06,390 --> 00:12:10,390 ちゃ~んと 手 打ちますから。 116 00:12:12,062 --> 00:12:14,262 お任せを。 117 00:12:19,403 --> 00:12:27,744 まあ これで岸屋の新宿追分出店は できたも同然です。 118 00:12:27,744 --> 00:12:33,016 あとは岸屋が 内藤新宿を 意のままにできるよう➡ 119 00:12:33,016 --> 00:12:39,689 この重五が きっちり 裏を仕切ってみせますから。 120 00:12:39,689 --> 00:12:45,362 (笑い声) 121 00:12:45,362 --> 00:12:49,032 もう内藤新宿の顔になったような 物言いだね。 122 00:12:49,032 --> 00:12:50,967 あっしはね 旦那➡ 123 00:12:50,967 --> 00:12:55,705 旦那とは 比べ物ならねえぐらい 待ってたんですよ。 124 00:12:55,705 --> 00:13:00,005 天外が くたばる日をね。 125 00:13:06,349 --> 00:13:09,049 いらっしゃ~い! いらっしゃい! 126 00:13:10,720 --> 00:13:15,592 やはり ここにいましたね。 (渋井)おう どうしたい? 127 00:13:15,592 --> 00:13:19,729 先日 捕まえた 御家人崩れの島田は➡ 128 00:13:19,729 --> 00:13:23,400 天外さんを襲った事を 認めましたか? 129 00:13:23,400 --> 00:13:30,700 俺を誰だと思ってんだよ。 残らず吐かしてやったぜ。 130 00:13:32,209 --> 00:13:36,947 天外をやれと言ったのは 辰矢ってやつだ。 131 00:13:36,947 --> 00:13:40,350 だが 辰矢は ただの雑魚だ。 132 00:13:40,350 --> 00:13:43,687 それで 今は泳がしてあるんでさ。 133 00:13:43,687 --> 00:13:48,558 これは 雑魚一匹だけを捕まえて 済む話じゃねえ。 134 00:13:48,558 --> 00:13:54,030 辰矢に指図している真の悪党を ふん縛らねえとな。 135 00:13:54,030 --> 00:13:56,933 それが岸屋とつながってるはずだ。 136 00:13:56,933 --> 00:14:04,374 それが 内藤新宿の質屋の大黒屋 重五という事はないですか? 137 00:14:04,374 --> 00:14:07,210 何だと? 岸屋 新蔵が➡ 138 00:14:07,210 --> 00:14:09,546 磐栄屋と手を組みたいと 言ってきました。 139 00:14:09,546 --> 00:14:13,383 明日 十二社の滝家で 会う事になったのですが➡ 140 00:14:13,383 --> 00:14:18,383 その仲介役が 大黒屋で。 141 00:14:20,056 --> 00:14:23,727 旦那! 調べてみるか。 142 00:14:23,727 --> 00:14:26,027 合点だ! 143 00:14:28,398 --> 00:14:33,370 それじゃ 大黒屋さんは 岸屋と手を組んでるんですね。 144 00:14:33,370 --> 00:14:36,206 手を組んで 磐栄屋を取り上げようと…! 145 00:14:36,206 --> 00:14:42,345 重五は長い間 質屋という 表の顔の下に 裏の顔を隠して➡ 146 00:14:42,345 --> 00:14:48,218 天外さんと磐栄屋を陥れる時を 待っていたのです。 147 00:14:48,218 --> 00:14:53,056 私は だまされていたんですか!? 148 00:14:53,056 --> 00:15:00,697 でも 大黒屋さんが 私に言った事は…。 149 00:15:00,697 --> 00:15:06,697 お父っつぁんが人を殺めたのは 本当の事…。 150 00:15:08,371 --> 00:15:12,542 天外さんから お絹さんに伝えてほしいと➡ 151 00:15:12,542 --> 00:15:15,742 頼まれた言葉があります。 152 00:15:17,380 --> 00:15:20,880 唐木さん…。 153 00:15:22,552 --> 00:15:32,052 もし 私に何かあったら… お絹に伝えて下さい。 154 00:15:33,663 --> 00:15:40,537 本当の得と本当の損を➡ 155 00:15:40,537 --> 00:15:44,007 秤にかけろ。 156 00:15:44,007 --> 00:15:51,681 そうして お前が選んだ道を➡ 157 00:15:51,681 --> 00:15:56,681 まっすぐに進めと。 158 00:16:03,693 --> 00:16:15,393 どうか お絹を… お絹を… 守ってやって下さい。 159 00:16:17,240 --> 00:16:27,717 私は 磐栄屋に雇われた用人です。 160 00:16:27,717 --> 00:16:31,388 役目は果たします。 161 00:16:31,388 --> 00:16:45,335 ♬~ 162 00:16:45,335 --> 00:16:52,008 天外さんは 一生の罪を 背負う覚悟で雷神を彫り➡ 163 00:16:52,008 --> 00:16:58,682 内藤新宿を守るために 弾造を殺めた。 164 00:16:58,682 --> 00:17:03,553 しかし この世の最後に➡ 165 00:17:03,553 --> 00:17:08,692 大きな大きな苦しみを 味わう事になった。 166 00:17:08,692 --> 00:17:16,366 お絹さんに 弾造殺しの事実を 知られてしまったからです。 167 00:17:16,366 --> 00:17:21,705 己の命だった お絹さんに。 168 00:17:21,705 --> 00:17:30,046 ♬~ 169 00:17:30,046 --> 00:17:38,046 明日 何があるか分かりません。 十二社には 私が行きましょう。 170 00:17:42,992 --> 00:17:46,830 いいえ。 171 00:17:46,830 --> 00:17:53,830 私は 磐栄屋の主です。 私が行きます。 172 00:17:57,006 --> 00:18:00,006 分かりました。 173 00:18:04,681 --> 00:18:12,681 (猪吉)おやじ そば2つ。 それと酒だ。 へい。 174 00:18:18,228 --> 00:18:24,528 ここが内藤新宿。 大黒屋までは もうすぐだ。 175 00:18:27,370 --> 00:18:31,070 へい お待ち。 176 00:18:33,176 --> 00:18:40,316 道楽寺和尚。 (一同)御免の権化だ~。 177 00:18:40,316 --> 00:18:44,654 ♬「諸仏所得の御法をば」 178 00:18:44,654 --> 00:18:48,525 ♬「無量の方便 それをもち」 179 00:18:48,525 --> 00:18:52,529 ♬「修行の為に説き給う」 180 00:18:52,529 --> 00:18:56,666 ♬「阿呆陀羅経だよ」 181 00:18:56,666 --> 00:19:00,537 ♬「阿呆陀羅経だよ」 182 00:19:00,537 --> 00:19:06,037 ♬「阿呆陀羅経だよ」 183 00:19:07,844 --> 00:19:12,348 今日は稼ぎが少なくて 渡せる銭が ねえんだよ。 184 00:19:12,348 --> 00:19:16,686 (夏長)それじゃ… そこの女でいい。 185 00:19:16,686 --> 00:19:18,686 あっ ちょっと 旦那! 186 00:19:27,697 --> 00:19:29,997 どりゃ~! 187 00:19:38,308 --> 00:19:40,343 よく来てくれた。 188 00:19:40,343 --> 00:19:46,182 (笑い声) 189 00:19:46,182 --> 00:19:58,182 (寝息) 190 00:20:02,999 --> 00:20:06,336 (お蓮)あんた もう起きるかい? 191 00:20:06,336 --> 00:20:12,008 ああ 俺は そろそろ 出かけなきゃなんねえから。 192 00:20:12,008 --> 00:20:15,508 いいから おめえ まだ寝てな。 うん。 193 00:20:29,025 --> 00:20:33,363 (小声で)お蓮! お蓮! 194 00:20:33,363 --> 00:20:36,032 う~ん? 何で? 195 00:20:36,032 --> 00:20:38,332 寝てなって言ったじゃない…。 196 00:20:46,676 --> 00:20:49,976 (小声で)じっとしてろ。 197 00:21:09,399 --> 00:21:17,073 ♬~ 198 00:21:17,073 --> 00:21:19,008 誰でい! うわ~っ! 199 00:21:19,008 --> 00:21:21,008 渋井! 200 00:21:23,947 --> 00:21:27,083 おいおい 随分いるじゃねえか! 201 00:21:27,083 --> 00:21:29,419 何人でも かかってきやがれ! おら! 202 00:21:29,419 --> 00:21:31,719 かかってきやがれ おら! 203 00:21:33,289 --> 00:21:35,224 (悲鳴) 204 00:21:35,224 --> 00:21:37,224 おら! どけ! 205 00:21:40,363 --> 00:21:42,363 (表坊主)失礼致します。 206 00:21:54,377 --> 00:21:57,377 そこもとは。 207 00:22:01,250 --> 00:22:05,989 目付筆頭の片岡信正でございます。 208 00:22:05,989 --> 00:22:09,392 鳴瀬様におかれましては わざわざのお運び➡ 209 00:22:09,392 --> 00:22:11,327 恐れ入ります。 210 00:22:11,327 --> 00:22:14,063 このような所で 目付の御用向きとは? 211 00:22:14,063 --> 00:22:16,733 おそれながら 鳴瀬様は➡ 212 00:22:16,733 --> 00:22:20,403 新宿追分の地面召し上げの ご沙汰について➡ 213 00:22:20,403 --> 00:22:22,338 ご存じでございましょうか? 214 00:22:22,338 --> 00:22:30,747 新宿追分…。 ああ 菩提寺を 犬山から勧請する話か。 215 00:22:30,747 --> 00:22:34,047 まあ 手を上げよ。 216 00:22:36,352 --> 00:22:41,024 あれは 新宿追分に よき空き地が見つかったとかで。 217 00:22:41,024 --> 00:22:44,360 鳴瀬様 そこは空き地ではございません。 218 00:22:44,360 --> 00:22:46,295 バカを申すな! 219 00:22:46,295 --> 00:22:50,233 空き地だから 尾張様にお願いして 幕閣への働きかけを。 220 00:22:50,233 --> 00:22:55,371 そこでは 磐栄屋と申す呉服問屋が まっとうに商いを営み➡ 221 00:22:55,371 --> 00:22:59,042 裏店には 住人が 多数 暮らしております。 222 00:22:59,042 --> 00:23:03,379 そ… そんなはずはない! 我が家の用人の話では➡ 223 00:23:03,379 --> 00:23:06,716 出入りの岸屋 新蔵が よき空き地を見つけてまいり➡ 224 00:23:06,716 --> 00:23:10,053 寺の普請の一切の費用を 負担すると申し出て…。 225 00:23:10,053 --> 00:23:13,389 手の者が調べましたところ 岸屋は 召し上げ後➡ 226 00:23:13,389 --> 00:23:17,060 街道沿いの地面の大半を 払い下げてもらい➡ 227 00:23:17,060 --> 00:23:20,396 そこに 店を出す手はずに なっております。 228 00:23:20,396 --> 00:23:25,735 その見返りに お家は 岸屋から ばく大な金子を受け取る事が➡ 229 00:23:25,735 --> 00:23:28,638 ひそかに 決まっているのでございます。 230 00:23:28,638 --> 00:23:33,009 鳴瀬様 このはかりごと➡ 231 00:23:33,009 --> 00:23:37,880 ご当主が ご存じなかったでは 済みませぬ。 232 00:23:37,880 --> 00:23:42,580 目付ごときが せん越な! 233 00:23:46,355 --> 00:23:51,227 この事 大目付様のお耳に 入らぬうちと➡ 234 00:23:51,227 --> 00:23:55,031 せん越を承知で申し上げました。 235 00:23:55,031 --> 00:23:59,902 何とぞ 鳴瀬様の素早いご裁断を 賜りますよう➡ 236 00:23:59,902 --> 00:24:03,602 お願い申し上げます。 237 00:24:25,995 --> 00:24:29,295 どうぞ こちらです。 238 00:24:39,008 --> 00:24:42,879 お初にお目にかかります。 239 00:24:42,879 --> 00:24:46,879 岸屋 新蔵でございます。 240 00:24:49,652 --> 00:24:55,358 このような風の中 わざわざの お運び お礼を申します。 241 00:24:55,358 --> 00:24:59,695 磐栄屋の絹でございます。 242 00:24:59,695 --> 00:25:04,200 こちらが 用人の唐木市兵衛さんです。 243 00:25:04,200 --> 00:25:08,704 ああ それは それは。 244 00:25:08,704 --> 00:25:12,375 大黒屋さんから おおよそのお話は➡ 245 00:25:12,375 --> 00:25:15,878 聞いて頂いていると思いますが…。 はい。 246 00:25:15,878 --> 00:25:20,049 岸屋と共に 商いをして下さると お考えでしたら➡ 247 00:25:20,049 --> 00:25:23,719 新宿追分のお召し上げを 取り消して頂けますように➡ 248 00:25:23,719 --> 00:25:27,590 私から 鳴瀬様に おとりなしをさせてもらいます。 249 00:25:27,590 --> 00:25:33,996 いや~ さすが新蔵さんは やり手の商人ですね。 250 00:25:33,996 --> 00:25:37,696 どうだい お絹ちゃん? 251 00:25:40,870 --> 00:25:46,870 謹んでお断り致します。 252 00:25:49,545 --> 00:25:52,348 この先 どんな苦労をしても➡ 253 00:25:52,348 --> 00:25:56,686 磐栄屋の商いを 今までどおりに続けていく事が➡ 254 00:25:56,686 --> 00:26:00,022 本当の得だと考えます。 255 00:26:00,022 --> 00:26:05,361 岸屋さんのお申し出 大黒屋さんのお気持ち➡ 256 00:26:05,361 --> 00:26:12,235 全てが まことであれば 考える余地はあったでしょうが…。 257 00:26:12,235 --> 00:26:17,940 磐栄屋は 父 天外から受け継いだ 商いのまことを守って➡ 258 00:26:17,940 --> 00:26:21,544 私を支えてくれている 使用人と共に➡ 259 00:26:21,544 --> 00:26:28,744 これまでどおり 新宿追分で 商いを続けてまいります。 260 00:26:32,655 --> 00:26:43,165 (笑い声) 261 00:26:43,165 --> 00:26:49,665 さすが 天外さんの娘さん ご立派な事です。 262 00:26:51,340 --> 00:26:58,340 それなら しかたありません。 私は これで。 263 00:27:08,691 --> 00:27:11,027 それでは 私たちも…。 264 00:27:11,027 --> 00:27:15,698 まあまあ まあまあまあ。 既に料理の手配はしてあります。 265 00:27:15,698 --> 00:27:21,570 せっかくですから ねえ 召し上がってって下さいよ。 266 00:27:21,570 --> 00:27:25,270 私の顔も立ててね。 267 00:27:38,321 --> 00:27:44,827 ≪道楽寺和尚。 ≪(一同)御免の権化だ~。 268 00:27:44,827 --> 00:27:49,498 やはり これで終わらないようですね。 269 00:27:49,498 --> 00:27:54,670 ≪♬「無量の方便 それをもち」 270 00:27:54,670 --> 00:27:59,542 ≪♬「修行の為に説き給う」 271 00:27:59,542 --> 00:28:02,545 ≪♬「阿呆陀羅経だよ」 272 00:28:02,545 --> 00:28:04,680 5人か。 273 00:28:04,680 --> 00:28:09,680 ≪♬「阿呆陀羅経だよ」 274 00:28:11,554 --> 00:28:20,229 ♬~ 275 00:28:20,229 --> 00:28:22,229 (奇声) 276 00:28:25,000 --> 00:28:28,371 私の後ろから離れぬように! 277 00:28:28,371 --> 00:28:30,706 (奇声) 278 00:28:30,706 --> 00:28:45,654 ♬~ 279 00:28:45,654 --> 00:28:48,991 市兵衛… あいつ 化け物だあ! 280 00:28:48,991 --> 00:28:52,328 鳴瀬様の下屋敷に行くよ! 281 00:28:52,328 --> 00:29:01,028 ♬~ 282 00:29:10,346 --> 00:29:29,365 ♬~ 283 00:29:29,365 --> 00:29:33,969 女房に おめえの肝 食わしてやるだで。 284 00:29:33,969 --> 00:29:37,640 ♬~ 285 00:29:37,640 --> 00:29:39,640 あ! 286 00:29:44,313 --> 00:30:22,351 ♬~ 287 00:30:22,351 --> 00:30:25,020 ハハハッ! うりゃっ! 288 00:30:25,020 --> 00:30:40,020 ♬~ 289 00:30:41,570 --> 00:30:45,270 (青)これで終わると思うな。 290 00:30:58,921 --> 00:31:03,058 鳴瀬様! 鳴瀬様! 麹町の岸屋でございます! 291 00:31:03,058 --> 00:31:05,728 御門を開けて下さいませ! 鳴瀬様! 292 00:31:05,728 --> 00:31:08,397 悪党に追われておりやす! お助け下せえ! 293 00:31:08,397 --> 00:31:11,734 岸屋 新蔵です! 旦那! 旦那! 294 00:31:11,734 --> 00:31:16,405 よう 大黒屋 岸屋! てめえら 捜したぜ。 295 00:31:16,405 --> 00:31:19,742 2人とも ふん縛ってやる! 296 00:31:19,742 --> 00:31:22,077 岸屋 新蔵でございます! 297 00:31:22,077 --> 00:31:26,077 よせ…。 この腐れ役人が! 298 00:31:28,751 --> 00:31:30,686 この野郎! 299 00:31:30,686 --> 00:31:32,986 うわ~っ! 300 00:31:49,872 --> 00:31:52,072 ひきょう者! 301 00:31:58,047 --> 00:32:04,747 親の仇討ちだ。 見逃すぜ。 とどめ 刺しな! 302 00:32:13,062 --> 00:32:19,401 やめろ… やめてくれ… 助けてくれ~! 303 00:32:19,401 --> 00:32:23,272 助けてくれ! 助けて… 助けてくれ! 304 00:32:23,272 --> 00:32:25,272 助… 助けてくれ~! 305 00:32:27,076 --> 00:32:29,076 お父っつぁんの敵! 306 00:32:40,022 --> 00:33:41,350 ♬~ 307 00:33:41,350 --> 00:33:45,020 岸屋 新蔵は隠居となった。 308 00:33:45,020 --> 00:33:48,891 店は 3つの息子に継がせ 江戸の店は閉め➡ 309 00:33:48,891 --> 00:33:51,360 尾張に引っ込むそうだ。 310 00:33:51,360 --> 00:33:54,029 大黒屋 重五は死罪だ。 311 00:33:54,029 --> 00:33:57,900 それはまた 岸屋に甘いご裁断で? 312 00:33:57,900 --> 00:34:01,904 鳴瀬家は 岸屋に ばく大な借金があるからな。 313 00:34:01,904 --> 00:34:05,741 新蔵は巻き込まれただけ という形を➡ 314 00:34:05,741 --> 00:34:08,043 取らざるをえなかったのだろう。 315 00:34:08,043 --> 00:34:10,946 それで 隼人正様は? 316 00:34:10,946 --> 00:34:14,717 尾張様から きつい おとがめを受けたが➡ 317 00:34:14,717 --> 00:34:17,717 内々に済まされた。 318 00:34:20,055 --> 00:34:22,958 そういえば 市兵衛は 事が片づきますと➡ 319 00:34:22,958 --> 00:34:25,928 また早々に 磐栄屋を 辞めたようでございますぞ。 320 00:34:25,928 --> 00:34:29,064 あやつらしいの。 ≪(佐波)失礼致します。 321 00:34:29,064 --> 00:34:31,064 うむ。 322 00:34:33,335 --> 00:34:36,635 それでは 私は これで。 323 00:34:45,914 --> 00:34:50,614 弥陀ノ介のやつ 妙な気を遣いおって。 324 00:35:07,035 --> 00:35:12,908 あの方は あなたのお気持ちが 読めるのでございますね。 うん? 325 00:35:12,908 --> 00:35:18,547 あなたのご指図がなくても 市兵衛様を手助けなさる。 326 00:35:18,547 --> 00:35:26,047 いや 弥陀ノ介は 市兵衛の事が気になるのだろう。 327 00:35:29,057 --> 00:35:35,330 市兵衛は 侍の持つ刀と 町人の持つ そろばんを両手に➡ 328 00:35:35,330 --> 00:35:41,330 何からも縛られず 己の思うように生きている。 329 00:35:45,007 --> 00:35:48,677 何だか 羨ましそうですこと。 330 00:35:48,677 --> 00:35:51,346 羨ましいさ。 331 00:35:51,346 --> 00:36:00,346 私は身分に縛られて 好いた女を妻にする事もできぬ。 332 00:36:06,895 --> 00:36:12,034 (矢籐太)ちゃ~んと半季 勤め上げればいいのによ。 333 00:36:12,034 --> 00:36:17,734 何しろ 欲がねえんだもんなあ。 334 00:36:21,376 --> 00:36:24,713 よう 市兵衛。 渋井さん! 見回りですか? 335 00:36:24,713 --> 00:36:27,382 まあな。 ヘヘッ 旦那➡ 336 00:36:27,382 --> 00:36:31,053 毎日 この辺りを 見回ってるんですもんね。 337 00:36:31,053 --> 00:36:33,655 今日は 市兵衛さんがいて➡ 338 00:36:33,655 --> 00:36:35,591 よかったですね。 うるせえな。 339 00:36:35,591 --> 00:36:39,528 何事も起きねえから 暇なんだよ。 おい 市兵衛➡ 340 00:36:39,528 --> 00:36:43,665 どうだい 一杯 行かねえか? おごってやるぜ。 341 00:36:43,665 --> 00:36:47,336 えっ いいんですか? ああ 今日は ちょいと持ってるんだ。 342 00:36:47,336 --> 00:36:53,008 へえ~。 さすが 袖の下を 決して拒ばねえ渋い男 鬼渋だね。 343 00:36:53,008 --> 00:36:56,345 (せきばらい) おい 早く行こうぜ 市兵衛。 344 00:36:56,345 --> 00:36:59,681 渋い渋い…。 345 00:36:59,681 --> 00:37:02,351 矢籐太も行くだろ? 346 00:37:02,351 --> 00:37:05,687 そうだな! まあ 今日は暇だしな。 347 00:37:05,687 --> 00:37:08,023 何でえ てめえも 暇なんじゃねえか。 348 00:37:08,023 --> 00:37:12,194 あと 頼んだぜ。 (奉公人たち)へい! 349 00:37:12,194 --> 00:37:15,230 よう てめえに おごるなんて 言ってねえからな。 350 00:37:15,230 --> 00:37:19,230 そういう金は みんなで使うんですよ。 351 00:37:20,903 --> 00:37:24,903 市兵衛さん 遅れなさんな! はい。 352 00:37:48,330 --> 00:38:26,630 ♬~