1 00:00:35,470 --> 00:00:41,810 <保元の乱を 清盛は 最も豊かな播磨の国の国司→ 2 00:00:41,810 --> 00:00:47,799 そして 貿易を司る 大宰大弐に上り詰めます。→ 3 00:00:47,799 --> 00:00:52,470 一方 共に戦った義朝に 用意されていたのは→ 4 00:00:52,470 --> 00:00:55,473 思いの外 低い地位でした。→ 5 00:00:55,473 --> 00:00:59,477 宮中の馬を管理する役職でした> 6 00:00:59,477 --> 00:01:01,796 (信西)平氏と源氏は 武士の双璧。→ 7 00:01:01,796 --> 00:01:06,484 源氏をたたくほどに 平氏を取り立てる事ができるのだ。 8 00:01:06,484 --> 00:01:11,806 <後白河帝が譲位し 息子の二条帝が即位。→ 9 00:01:11,806 --> 00:01:15,477 しかし 実権は 依然 信西にありました。→ 10 00:01:15,477 --> 00:01:19,648 その政に 平氏の力は 欠かせませんでした> 11 00:01:19,648 --> 00:01:23,652 (源義朝)貴様も用が済めば 捨てられる。 12 00:01:23,652 --> 00:01:27,138 (平清盛)それでも 今は ほかに道はない。 13 00:01:27,138 --> 00:01:33,144 <2人の差が 新たな戦の火種に なろうとしていました> 14 00:01:33,144 --> 00:01:49,978 ♪♪~(テーマ音楽) 15 00:01:49,978 --> 00:04:08,178 ♪♪~ 16 00:04:11,469 --> 00:04:15,140 (源頼朝)<保元4年2月13日。→ 17 00:04:15,140 --> 00:04:18,309 我が母 由良が→ 18 00:04:18,309 --> 00:04:20,795 長らくお仕えした 統子様が→ 19 00:04:20,795 --> 00:04:25,817 院号宣下により 上西門院となられ→ 20 00:04:25,817 --> 00:04:31,639 私は その蔵人に 取り立てられる事となった> 21 00:04:31,639 --> 00:04:36,478 近く行われます 上西門院様の殿上始の儀にて→ 22 00:04:36,478 --> 00:04:40,465 大役を 仰せつかりましてござります。 23 00:04:40,465 --> 00:04:45,804 さようか。 しかと つとめよ。 24 00:04:45,804 --> 00:04:48,504 はい 母上。 25 00:04:50,809 --> 00:04:56,509 そして… 殿を お支えしておくれ。 26 00:05:04,139 --> 00:05:12,797 もとより 殿の悲願は 源氏の名を高め→ 27 00:05:12,797 --> 00:05:21,306 源氏こそが 最も強き武士であると 証し立てる事。 28 00:05:21,306 --> 00:05:27,506 だが 一向に平氏との差は埋まらぬ。 29 00:05:31,382 --> 00:05:34,682 さぞや おつらき事であろう。 30 00:05:41,810 --> 00:05:45,480 (藤原師光)安芸よりの租税 820石にござります。 31 00:05:45,480 --> 00:05:47,465 (信西)820石。 32 00:05:47,465 --> 00:05:52,821 (師光)伊予 1,300石にござります。 (信西)1,300石。 33 00:05:52,821 --> 00:05:56,808 以上にござります。 そのうち 夏までの宮中行事と→ 34 00:05:56,808 --> 00:06:01,129 西の都 大路小路の修繕に これだけ費やし…。 35 00:06:01,129 --> 00:06:05,650 う~む。 これでは 大学寮の再建はできぬ。 36 00:06:05,650 --> 00:06:07,635 また1年 先送りなさりますか? 37 00:06:07,635 --> 00:06:12,140 いや 才ある者を育てるのは 急を要する。 38 00:06:12,140 --> 00:06:15,440 清盛殿。 報告 大儀。 39 00:06:22,133 --> 00:06:25,470 相変わらず せわしないお方じゃ。 40 00:06:25,470 --> 00:06:29,807 無理もござりませぬ。 齢五十を過ぎて→ 41 00:06:29,807 --> 00:06:35,507 やっと 己の知力を振るえる時と 場を得たのですゆえ。 42 00:06:38,132 --> 00:06:42,832 あれは まだ 久寿2年の事。 43 00:06:46,140 --> 00:06:48,126 (朝子)熊野ご参詣の折→ 44 00:06:48,126 --> 00:06:50,478 鳥羽院は 淡海という→ 45 00:06:50,478 --> 00:06:56,301 宋の国の僧侶を 御前に召されました。→ 46 00:06:56,301 --> 00:06:59,470 淡海は 生身観音→ 47 00:06:59,470 --> 00:07:04,142 すなわち 現に生ける観音様を 拝みたいという→ 48 00:07:04,142 --> 00:07:09,130 大願を果たすために 熊野へ来たらしいのですが…。 49 00:07:09,130 --> 00:07:15,153 (宋語で話す淡海) 50 00:07:15,153 --> 00:07:19,853 (朝子)淡海の言葉が分からず 皆 戸惑っていると…。 51 00:08:42,473 --> 00:08:46,477 信西殿が 現に生ける観音? 52 00:08:46,477 --> 00:08:50,477 これには 鳥羽院も 感心なさったそうですよ。 53 00:08:55,803 --> 00:09:00,642 感心を通り越して あきれ申す。 54 00:09:00,642 --> 00:09:04,812 遣唐使の再開とは…→ 55 00:09:04,812 --> 00:09:07,512 まこと 大願じゃ。 56 00:09:12,303 --> 00:09:15,139 <このころ 朝廷の勢力は→ 57 00:09:15,139 --> 00:09:19,460 2つに分かれ 対立していた。→ 58 00:09:19,460 --> 00:09:22,630 二条帝を支える親政派と→ 59 00:09:22,630 --> 00:09:26,467 信西率いる後白河上皇派である> 60 00:09:26,467 --> 00:09:31,472 木工頭ならびに左京大夫を 罷免致す。 61 00:09:31,472 --> 00:09:34,642 (藤原経宗) にわかに何を言いだす? 62 00:09:34,642 --> 00:09:38,980 無駄を除けば 大学寮の再建に充てられるはず。 63 00:09:38,980 --> 00:09:42,984 (経宗)大学寮? 才ある者を登用するため→ 64 00:09:42,984 --> 00:09:46,637 欠かせぬもの。 (藤原惟方)さようなものは要らぬ。 65 00:09:46,637 --> 00:09:54,437 これは 貴殿らに諮るにあらず。 決めた事を お伝えしておるまで。 66 00:09:58,299 --> 00:10:05,807 <あたるべからざる勢いの信西に 帝の親政派は反感を強めていた> 67 00:10:05,807 --> 00:10:08,807 成り上がりの入道めが…。 68 00:10:13,815 --> 00:10:19,137 <また 上皇派の一人 中納言 信頼様は→ 69 00:10:19,137 --> 00:10:25,126 後白河上皇より 過剰なまでの ご寵愛を受けていた> 70 00:10:25,126 --> 00:10:33,818 ♪♪~(歌声) 71 00:10:33,818 --> 00:10:37,305 よいお声にござります。 歌いすぎにござります。 72 00:10:37,305 --> 00:10:40,475 おお 信西 来たか。 73 00:10:40,475 --> 00:10:43,478 大事な御用とは 何事にござりましょうか? 74 00:10:43,478 --> 00:10:47,648 信頼が 近衛大将の職を 欲しがっておる。→ 75 00:10:47,648 --> 00:10:50,148 任じてやってくれ。 76 00:10:56,808 --> 00:11:03,464 おそれながら さような勝手は 朝廷の秩序を揺るがすもの。 77 00:11:03,464 --> 00:11:07,468 上皇様ともあろうお方が 軽々しく 仰せになってはなりませぬ! 78 00:11:07,468 --> 00:11:09,470 硬い事を言うな。 79 00:11:09,470 --> 00:11:13,307 近衛大将は 特に際立った働きもないお方に→ 80 00:11:13,307 --> 00:11:15,643 やすやすと与えられる 官職にあらず。 81 00:11:15,643 --> 00:11:18,813 際立った働きもないとは 誰の事か? 82 00:11:18,813 --> 00:11:23,301 軽佻浮薄なお人柄と 高き家柄のみにて→ 83 00:11:23,301 --> 00:11:27,638 公卿に上り詰められたお方の事に ござります。 84 00:11:27,638 --> 00:11:31,476 (後白河上皇の笑い声) 85 00:11:31,476 --> 00:11:33,461 違いない。 86 00:11:33,461 --> 00:11:38,483 上皇様。 まあ よいではないか。 87 00:11:38,483 --> 00:11:42,183 信西 なんとかせい。 88 00:11:47,642 --> 00:11:50,442 これを 上皇様に お届けせよ。 89 00:11:54,148 --> 00:11:56,818 これは? 白楽天の詩→ 90 00:11:56,818 --> 00:12:00,321 「長恨歌」を題材とした 絵巻じゃ。→ 91 00:12:00,321 --> 00:12:02,473 唐の玄宗皇帝は→ 92 00:12:02,473 --> 00:12:04,642 美しい楊貴妃に のめり込み→ 93 00:12:04,642 --> 00:12:09,714 その隙に 家臣 安禄山が 国を攻め滅ぼした。 94 00:12:09,714 --> 00:12:13,651 中納言 信頼様への あさましきほどのご寵愛→ 95 00:12:13,651 --> 00:12:19,140 いずれ 国を滅ぼしかねぬ事を ほのめかすのだ。 96 00:12:19,140 --> 00:12:25,146 これは また 随分と遠回しな。 まともにお諫めしても通じぬ。 97 00:12:25,146 --> 00:12:31,636 …が 詩歌や技芸には 並外れた関心をお持ちのお方。 98 00:12:31,636 --> 00:12:34,138 うまくすれば…。 99 00:12:34,138 --> 00:12:40,144 おお 白楽天の「長恨歌」か。 100 00:12:40,144 --> 00:12:47,468 「漢皇 色を重んじて 傾国を思ふ。→ 101 00:12:47,468 --> 00:12:54,141 御宇 多年求むれども得ず」。 102 00:12:54,141 --> 00:13:01,649 <信西入道の諫言は どうやら伝わらなかった> 103 00:13:01,649 --> 00:13:04,468 (鎌田正清)しかと磨け。→ 104 00:13:04,468 --> 00:13:07,471 馬の鞍の手入れも 大事なつとめぞ。 105 00:13:07,471 --> 00:13:09,471 (一同)はっ。 106 00:13:45,643 --> 00:13:50,143 奥方の病 篤いと聞く。 107 00:13:54,802 --> 00:13:59,807 宋の薬が入り用ならば いつでも言うてくれ。 108 00:13:59,807 --> 00:14:02,476 貴様の助けなど借りぬ。 109 00:14:02,476 --> 00:14:08,299 さような事を言うておる時か! 源氏は 平氏とは違う! 110 00:14:08,299 --> 00:14:15,499 信西入道と組んで得た宋の薬など ありがたがって受け取りはせぬ! 111 00:14:22,797 --> 00:14:24,797 覚えておるか? 112 00:14:26,634 --> 00:14:29,804 いつか お前の父が→ 113 00:14:29,804 --> 00:14:33,641 俺の父を 闇討ちしようとした時の事を。 114 00:14:33,641 --> 00:14:35,641 その時…。 115 00:14:37,812 --> 00:14:40,512 我が父が言うた事を。 116 00:14:42,299 --> 00:14:45,987 (平忠盛)源氏と平氏 どちらが強いか→ 117 00:14:45,987 --> 00:14:51,042 それは また先に取って置く事は できぬか? 118 00:14:51,042 --> 00:14:57,465 その勝負は 武士が朝廷に対し→ 119 00:14:57,465 --> 00:14:59,800 十分な力を得てからでも→ 120 00:14:59,800 --> 00:15:01,800 よいのではないか? 121 00:15:03,637 --> 00:15:08,476 信西殿に 平氏の武力財力を 利用させる代わりに→ 122 00:15:08,476 --> 00:15:13,464 平氏は 信西殿の知力を利用しておる。 123 00:15:13,464 --> 00:15:19,987 全ては 朝廷に対して 十分な力を得るためじゃ。 124 00:15:19,987 --> 00:15:24,642 さようなものが 武士と言えるか? 125 00:15:24,642 --> 00:15:27,962 力で のし上がってこそ 武士の世ではないのか!? 126 00:15:27,962 --> 00:15:33,484 それが通用せぬ事は…→ 127 00:15:33,484 --> 00:15:37,138 かの戦の始末で 思い知ったであろう。 128 00:15:37,138 --> 00:15:44,795 ♪♪~ 129 00:15:44,795 --> 00:15:48,795 俺に どうせよと言うのだ? 130 00:15:50,484 --> 00:15:53,971 藤原摂関家に かつての栄華はなく→ 131 00:15:53,971 --> 00:15:58,809 誰の後ろ盾も 引き立ても望めぬ。 132 00:15:58,809 --> 00:16:04,148 父の首を斬りながら… 左馬頭止まり。 133 00:16:04,148 --> 00:16:09,848 妻が病に倒れたは 俺の腑甲斐なさゆえだ! 134 00:16:15,459 --> 00:16:21,315 全てにおいて恵まれた 貴様とは違うのだ。 135 00:16:21,315 --> 00:16:51,812 ♪♪~ 136 00:16:51,812 --> 00:16:56,467 <私にとって 忘れられぬ日が来た。→ 137 00:16:56,467 --> 00:17:00,638 上西門院様の殿上始の儀> 138 00:17:00,638 --> 00:17:02,807 正四位下→ 139 00:17:02,807 --> 00:17:04,809 大宰大弐→ 140 00:17:04,809 --> 00:17:06,811 平清盛。 141 00:17:06,811 --> 00:17:09,647 はっ。 142 00:17:09,647 --> 00:17:18,139 なんと。 最も上座に武士が…。 まこと 平氏の勢いは すさまじい。 143 00:17:18,139 --> 00:17:26,139 <私は 初めて 平清盛と あいまみえた> 144 00:17:28,465 --> 00:17:35,165 (統子)一同の者 これからも つとめを怠らぬようにの。 145 00:17:38,309 --> 00:17:43,814 (統子) さて 固めの杯とまいろうか。→ 146 00:17:43,814 --> 00:17:49,814 初献は 我が蔵人 源頼朝より供す。 147 00:17:54,141 --> 00:18:00,141 (統子)まずは 大宰大弐 平清盛に供せよ。 148 00:18:06,804 --> 00:18:12,459 ほれ 左馬頭義朝の…。 おお あの親殺しの。 149 00:18:12,459 --> 00:18:19,466 ほう。 落ちぶれた源氏の子が 平氏の棟梁に献杯とは。 150 00:18:19,466 --> 00:18:22,152 見ものにござりますな。 151 00:18:22,152 --> 00:18:25,152 (公卿たちの笑い声) 152 00:18:37,801 --> 00:18:42,139 ♪♪~ 153 00:18:42,139 --> 00:18:48,979 <初めて目の当たりにした その人は 思いの外 大きく…> 154 00:18:48,979 --> 00:18:54,468 ♪♪~ 155 00:18:54,468 --> 00:18:59,139 <私は 不覚にも…> 156 00:18:59,139 --> 00:19:03,460 ♪♪~ 157 00:19:03,460 --> 00:19:07,298 ご無礼をつかまつりました! (笑い声) 158 00:19:07,298 --> 00:19:14,805 ♪♪~ 159 00:19:14,805 --> 00:19:21,795 やはり 最も強き武士は 平氏じゃ! 160 00:19:21,795 --> 00:19:26,483 そなたのような弱き者を抱えた 源氏とは違う! 161 00:19:26,483 --> 00:20:07,183 ♪♪~ 162 00:20:09,460 --> 00:20:13,660 ≪由良 しっかりせえ! (正清)北の方様! 163 00:20:16,800 --> 00:20:18,819 母上! 164 00:20:18,819 --> 00:20:20,971 (薬師)手は尽くしました。 165 00:20:20,971 --> 00:20:27,171 あとは 神仏の おぼし召しのまま 祈られるよりほかはござらぬ。 166 00:20:33,467 --> 00:20:38,138 正清 参るぞ。 どちらへ? 167 00:20:38,138 --> 00:20:42,476 六波羅だ。 (正清)六波羅? 168 00:20:42,476 --> 00:20:47,965 清盛に会うて 宋の薬を都合してもらうのだ。 169 00:20:47,965 --> 00:20:49,983 直ちに! 170 00:20:49,983 --> 00:20:52,636 なりませぬ。 171 00:20:52,636 --> 00:20:55,139 母上。 172 00:20:55,139 --> 00:20:58,475 行ってはなりませぬ。 173 00:20:58,475 --> 00:21:05,466 平氏に 頭など… 下げてはなりませぬ。 174 00:21:05,466 --> 00:21:08,802 何を言うておる? かような時に。 175 00:21:08,802 --> 00:21:12,139 殿…→ 176 00:21:12,139 --> 00:21:17,811 いつ いかなる時も…→ 177 00:21:17,811 --> 00:21:26,804 源氏の御曹司として 誇りを お持ちになり…→ 178 00:21:26,804 --> 00:21:32,126 生きてこられた殿を…→ 179 00:21:32,126 --> 00:21:39,466 由良は 心より…→ 180 00:21:39,466 --> 00:21:45,806 お敬い… 申し上げておりまする。 181 00:21:45,806 --> 00:21:50,477 ♪♪~ 182 00:21:50,477 --> 00:21:55,149 かような事で→ 183 00:21:55,149 --> 00:22:00,849 お志を曲げないで下さりませ。 184 00:22:02,973 --> 00:22:05,476 たわけ。 185 00:22:05,476 --> 00:22:08,476 そなたの命に代えられるか! 186 00:22:11,482 --> 00:22:13,482 あれ…。 187 00:22:16,153 --> 00:22:21,141 殿らしゅうもない。 188 00:22:21,141 --> 00:22:27,341 されど… うれしや。 189 00:22:31,468 --> 00:22:33,468 殿…。 190 00:22:36,140 --> 00:22:40,794 どうか 私を…→ 191 00:22:40,794 --> 00:22:52,139 どうか… 誇り高き源氏の妻として→ 192 00:22:52,139 --> 00:22:55,476 死なせて下さりませ。 193 00:22:55,476 --> 00:23:05,302 ♪♪~ 194 00:23:05,302 --> 00:23:07,502 由良…。 195 00:23:12,142 --> 00:23:16,129 …と→ 196 00:23:16,129 --> 00:23:18,465 父が…。 197 00:23:18,465 --> 00:23:26,974 ♪♪~ 198 00:23:26,974 --> 00:23:30,811 由良。 199 00:23:30,811 --> 00:23:32,796 母上! 200 00:23:32,796 --> 00:23:35,966 ♪♪~ 201 00:23:35,966 --> 00:23:37,985 由良~! 202 00:23:37,985 --> 00:23:42,306 ♪♪~ 203 00:23:42,306 --> 00:23:49,146 <我が母 由良は それきり 目を覚ます事なく→ 204 00:23:49,146 --> 00:23:54,201 10日余り後の3月1日→ 205 00:23:54,201 --> 00:23:57,638 静かに この世を去った> 206 00:23:57,638 --> 00:23:59,938 (乙若)母上。 207 00:24:03,143 --> 00:24:07,143 (今若)どなたが 亡くなられたのですか? 208 00:24:10,133 --> 00:24:13,133 誇り高きお方。 209 00:24:16,473 --> 00:24:21,473 母が 心より敬っておったお方じゃ。 210 00:24:39,479 --> 00:24:43,150 (信頼)信西め 図に乗りおって…。 211 00:24:43,150 --> 00:24:46,136 そう悪しき政ではないと 存じまするが…。 212 00:24:46,136 --> 00:24:50,474 やりようを言うておるのだ! 宋かぶれの学者あがりが→ 213 00:24:50,474 --> 00:24:52,643 我ら公卿に耳も貸さず→ 214 00:24:52,643 --> 00:24:55,312 己の好き勝手に 事を進めておるのだぞ! 215 00:24:55,312 --> 00:24:57,981 落ち着きなされませ。 216 00:24:57,981 --> 00:25:01,481 (家人)殿 おいでになりました。 217 00:25:03,036 --> 00:25:06,736 おお お通しするがよい。 (家人)はっ。 218 00:25:11,144 --> 00:25:13,144 これは…。 219 00:25:25,459 --> 00:25:30,130 お仕えするお方は違えど→ 220 00:25:30,130 --> 00:25:34,301 倒すべき敵は同じじゃ。 221 00:25:34,301 --> 00:25:36,303 倒す? 222 00:25:36,303 --> 00:25:41,642 「貞観政要」。 これは 国づくりの よき手本になろう。 223 00:25:41,642 --> 00:25:44,311 此度 宋と取り引きした品々じゃ。 224 00:25:44,311 --> 00:25:46,630 こちらは 「資治通鑑」にござります。 225 00:25:46,630 --> 00:25:49,299 それは 「本朝世紀」の編纂に役立つ。 226 00:25:49,299 --> 00:25:51,468 これらは 私が預かろう。 227 00:25:51,468 --> 00:25:55,138 残りは 全て 上皇様に差し上げるがよい。 228 00:25:55,138 --> 00:25:58,475 全てか? あのお方の御機嫌がよい限り→ 229 00:25:58,475 --> 00:26:01,478 我らの思うとおりの政が できるゆえな。 230 00:26:01,478 --> 00:26:07,300 承知した。 殿。 また あのように…。 231 00:26:07,300 --> 00:26:09,500 ≪ありがとうございます。 232 00:26:12,639 --> 00:26:15,475 ありがとうございます。 233 00:26:15,475 --> 00:26:18,128 ありがとうございます。 おかげさまで→ 234 00:26:18,128 --> 00:26:21,798 この子らに食わせられまする。 (信西)礼には及ばぬ。 235 00:26:21,798 --> 00:26:27,154 私は 果たすべきつとめを 果たしておるまでだ。 236 00:26:27,154 --> 00:26:30,974 (一同)ありがとうございます。 237 00:26:30,974 --> 00:26:36,813 (時子)まあ! そのような者たちが ひっきりなしに? うむ。 238 00:26:36,813 --> 00:26:41,301 諸国より 薄く広く租税を集めよ という命が行き届き→ 239 00:26:41,301 --> 00:26:45,138 これまで 飢えに苦しんでおった 民の暮らしが→ 240 00:26:45,138 --> 00:26:50,977 次第に楽になっておるのだ。 ようござりました。 241 00:26:50,977 --> 00:26:52,977 うむ。 242 00:26:55,799 --> 00:27:00,637 明子を病で失うた時 俺は恨んだ。 243 00:27:00,637 --> 00:27:05,709 宋の薬を たやすく手に入れられぬ 国の仕組みを。 244 00:27:05,709 --> 00:27:10,313 さような政しかできぬ朝廷を。 245 00:27:10,313 --> 00:27:12,313 はい。 246 00:27:15,368 --> 00:27:18,168 俺は賭けるぞ。 247 00:27:22,459 --> 00:27:25,759 信西殿の国づくりに。 248 00:27:28,482 --> 00:27:32,803 これまで 武士がのぼった事のない 高みに のぼってやる。 249 00:27:32,803 --> 00:27:34,803 そして…。 250 00:27:36,973 --> 00:27:40,473 あいつが のぼってくるを待つ。 251 00:28:09,139 --> 00:28:12,642 常盤。 252 00:28:12,642 --> 00:28:18,942 もう ここへは お渡りにならないで下さりませ。 253 00:28:20,650 --> 00:28:22,803 何故じゃ? 254 00:28:22,803 --> 00:28:28,803 殿は おつらき時ほど 私のもとへ おいでになる。 255 00:28:35,298 --> 00:28:41,998 私は もう 殿の逃げ場には なりとうござりませぬ。 256 00:28:45,375 --> 00:29:11,134 ♪♪~ 257 00:29:11,134 --> 00:29:14,804 (侍女)何故 あのような事を? 258 00:29:14,804 --> 00:29:17,307 殿のお子を みごもっておいでの今…。 259 00:29:17,307 --> 00:29:19,307 分からぬか? 260 00:29:21,811 --> 00:29:26,800 由良様を失われたお悲しみは→ 261 00:29:26,800 --> 00:29:29,970 決して ここでは癒やせぬ。 262 00:29:29,970 --> 00:29:52,470 ♪♪~ 263 00:29:54,127 --> 00:29:56,646 妻が 身罷りました折には→ 264 00:29:56,646 --> 00:30:01,701 過分のお心遣い 痛み入りましてござりまする。 265 00:30:01,701 --> 00:30:08,808 なに 源氏の働きからすれば 当然の事。 266 00:30:08,808 --> 00:30:11,795 そなたの妻が身罷ったは→ 267 00:30:11,795 --> 00:30:17,467 元はといえば 信西入道が 平氏ばかりを贔屓し→ 268 00:30:17,467 --> 00:30:21,467 源氏に 煮え湯を飲ませたせいじゃ。 269 00:30:26,476 --> 00:30:32,632 信西が 身の程もわきまえず 権勢を振るっておる事には→ 270 00:30:32,632 --> 00:30:36,803 皆 不満に思うておる。 271 00:30:36,803 --> 00:30:40,307 どうじゃ? 左馬頭。 272 00:30:40,307 --> 00:30:46,646 ここで 起死回生を狙ってはみぬか? 273 00:30:46,646 --> 00:30:50,446 いかなる事にござりましょうか? 274 00:30:59,142 --> 00:31:02,796 信西の首を取れ。 275 00:31:02,796 --> 00:31:08,496 さすれば 官位も領地も 皆 そなたの思いのままぞ。 276 00:31:13,139 --> 00:31:15,809 おそれながら→ 277 00:31:15,809 --> 00:31:20,797 一族の棟梁として さような 大それた事は致しかねまする。 278 00:31:20,797 --> 00:31:23,797 信西の首を取れ。 279 00:31:25,819 --> 00:31:29,806 何とぞ お許し下さりませ。 280 00:31:29,806 --> 00:31:42,106 ♪♪~ 281 00:32:01,471 --> 00:32:05,809 信西殿 その姿は何事か? 282 00:32:05,809 --> 00:32:10,146 行けるぞ。 えっ? 283 00:32:10,146 --> 00:32:12,446 宋の国へ行けるぞ! 284 00:32:15,201 --> 00:32:19,472 遣唐使をよみがえらせるめどが ようやく立った。 285 00:32:19,472 --> 00:32:22,475 無論 すぐにという訳ではないが→ 286 00:32:22,475 --> 00:32:29,475 3年… いや 2年の後には よき人物を選び 大船も造れよう。 287 00:32:33,136 --> 00:32:35,472 早う こげ! はい! 288 00:32:35,472 --> 00:32:39,476 そして 宋の国へ渡るのだ。 えっ? 289 00:32:39,476 --> 00:32:44,314 かの国では 人を生まれではなく 才をもってはかり→ 290 00:32:44,314 --> 00:32:46,800 百姓であろうと商人であろうと→ 291 00:32:46,800 --> 00:32:49,469 いくらでも高い位に 取り立てるという→ 292 00:32:49,469 --> 00:32:53,473 すばらしき仕組みがある。 なんと…。 293 00:32:53,473 --> 00:32:56,476 私は 私の才を世に生かしたい。 294 00:32:56,476 --> 00:33:01,815 この国では かなわぬのならば 宋へ参って…。 参ろう! 295 00:33:01,815 --> 00:33:06,015 今すぐに 宋の国へ渡ろうぞ! 296 00:33:08,138 --> 00:33:15,138 これで かの国に学び もっとよい政ができる。 297 00:33:17,130 --> 00:33:22,485 さて 清盛殿 次は そなたの出番じゃ。 298 00:33:22,485 --> 00:33:25,805 おう! 熊野へ参れ。 299 00:33:25,805 --> 00:33:28,975 船を造り 水軍を集めるのじゃな? 300 00:33:28,975 --> 00:33:34,464 さような事ではない! えっ? 301 00:33:34,464 --> 00:33:39,135 大願成就には 熊野詣でじゃ。 302 00:33:39,135 --> 00:33:47,794 ♪♪~ 303 00:33:47,794 --> 00:33:49,994 承知した! 304 00:33:58,154 --> 00:34:00,154 父上。 305 00:34:07,147 --> 00:34:12,635 前々から 父上に お尋ねしたき儀がござりました。 306 00:34:12,635 --> 00:34:14,635 申してみよ。 307 00:34:18,458 --> 00:34:23,458 平清盛とは いかなるお方にござりますか? 308 00:34:28,468 --> 00:34:34,468 父上にとって いかなるお方なので ござりましょうか? 309 00:34:42,148 --> 00:34:50,473 いつのころであったか… あやつと初めて口をきいたは。 310 00:34:50,473 --> 00:34:53,810 俺と勝負せい。 あぁ!? 311 00:34:53,810 --> 00:34:58,481 競べ馬で 俺と勝負せい。 何じゃ? 312 00:34:58,481 --> 00:35:05,471 俺と勝負せい。 競べ馬で 俺と勝負せい。 313 00:35:05,471 --> 00:35:08,141 一。 314 00:35:08,141 --> 00:35:10,793 二。 315 00:35:10,793 --> 00:35:13,146 三! ハ~ッ! 316 00:35:13,146 --> 00:35:34,634 ♪♪~ 317 00:35:34,634 --> 00:35:39,134 父上が勝ったのですね? そうだ。 318 00:35:41,641 --> 00:35:46,980 あの時の あやつの顔。 319 00:35:46,980 --> 00:35:52,802 俺は… どうしようもない男じゃ! 320 00:35:52,802 --> 00:36:00,476 赤子のように 守られておるとも知らず…。 321 00:36:00,476 --> 00:36:04,814 俺など要らぬ! 要らぬ…。 322 00:36:04,814 --> 00:36:07,814 俺など要らぬ! 323 00:36:11,821 --> 00:36:14,474 最も強き武士は源氏だ! 324 00:36:14,474 --> 00:36:21,648 貴様のような 情けない者を抱えた 平氏とは違う! 325 00:36:21,648 --> 00:36:24,817 それが分かって 今日は気分がいい。 326 00:36:24,817 --> 00:36:26,817 待て! 327 00:36:28,821 --> 00:36:33,476 勝ち逃げは許さん! うるさい! 負け犬! 328 00:36:33,476 --> 00:36:36,462 負けぬからな! 329 00:36:36,462 --> 00:36:39,962 次は 負けぬからな! 330 00:36:41,985 --> 00:36:44,971 負けぬからな~! 331 00:36:44,971 --> 00:36:50,771 その時 俺は ついに 振り返らなかった。 332 00:36:52,478 --> 00:36:54,478 その時の顔を…。 333 00:36:57,533 --> 00:37:01,137 断じて見られたくなかったから。 334 00:37:01,137 --> 00:37:04,307 負けぬからな~! 335 00:37:04,307 --> 00:37:07,307 俺は うれしかったのだ。 336 00:37:08,978 --> 00:37:13,978 あやつが 立ち上がってくれた事が。 337 00:37:18,471 --> 00:37:25,128 生涯 競い合える相手が 見つかった事が。 338 00:37:25,128 --> 00:37:34,804 ♪♪~ 339 00:37:34,804 --> 00:37:39,804 ようやく 腑に落ちましてござります。 340 00:37:43,312 --> 00:37:48,812 あの日 あのお方が 何故 笑うておられたのか。 341 00:37:51,304 --> 00:37:56,504  回想  やはり 最も強き武士は 平氏じゃ! 342 00:37:58,144 --> 00:38:03,144 そなたのような弱き者を抱えた 源氏とは違う! 343 00:38:12,141 --> 00:38:27,206 ♪♪~ 344 00:38:27,206 --> 00:38:33,406 (正清)きっと 同じ顔を しておられたのでしょうな。 345 00:38:35,648 --> 00:38:38,634 競べ馬の日の殿と。 346 00:38:38,634 --> 00:39:07,463 ♪♪~ 347 00:39:07,463 --> 00:39:13,486 <平清盛なくして源義朝はなく→ 348 00:39:13,486 --> 00:39:20,476 源義朝なくして 平清盛はなかった> 349 00:39:20,476 --> 00:39:22,645 者ども。 350 00:39:22,645 --> 00:39:27,150 これは 一門の悲願をかなえる 熊野詣でぞ。 351 00:39:27,150 --> 00:39:29,135 (一同)はっ。 352 00:39:29,135 --> 00:39:32,835 もろもろ 遺漏なきよう支度せよ。 (一同)はい! 353 00:39:35,475 --> 00:39:37,643 (平家貞)殿。 354 00:39:37,643 --> 00:39:44,650 熊野詣でのお供を 仰せつかりましてござります。 355 00:39:44,650 --> 00:39:49,950 どうぞ お見守り下さりませ。 356 00:39:53,142 --> 00:39:56,312 では 盛国 留守を頼んだぞ。 (平盛国)はっ。 357 00:39:56,312 --> 00:39:59,799 道中の無事を お祈りしておりまする。 358 00:39:59,799 --> 00:40:04,804 清三郎 戻って年が明けたら元服ぞ。 359 00:40:04,804 --> 00:40:08,808 (清三郎)はい。 きっとにござりますよ。 360 00:40:08,808 --> 00:40:13,462 殿 行ってらっしゃいませ。 (2人)行ってらっしゃいませ。 361 00:40:13,462 --> 00:40:15,815 うむ。 362 00:40:15,815 --> 00:40:20,136 よし 者ども! 出立じゃ! 363 00:40:20,136 --> 00:40:22,436 (一同)お~! 364 00:40:24,307 --> 00:40:31,480 <12月4日 清盛一行は 熊野へと旅立ち→ 365 00:40:31,480 --> 00:40:34,467 9日夜には 紀伊国→ 366 00:40:34,467 --> 00:40:37,470 田辺あたりに着いていた> 367 00:40:37,470 --> 00:40:46,470 ♪♪~ 368 00:40:50,633 --> 00:40:56,806 殿。 ああ 家貞 すまぬ。 起こしたか? 369 00:40:56,806 --> 00:40:59,506 いかがなされました? 370 00:41:02,478 --> 00:41:05,178 考えておったのじゃ。 371 00:41:08,467 --> 00:41:12,467 新しき世の事を。 372 00:41:17,143 --> 00:41:22,465 新しき世をつくるに欠かせぬ→ 373 00:41:22,465 --> 00:41:24,765 2人の事を。 374 00:43:23,302 --> 00:43:27,473 義朝に 信西殿を殺させてはならぬ! 375 00:43:27,473 --> 00:43:30,476 狙うは 信西の首ぞ! 376 00:43:30,476 --> 00:43:32,795 早馬を出せ! 源氏勢の待ち受ける都に→ 377 00:43:32,795 --> 00:43:34,814 いかにして入るつもりに ござりますか!? 378 00:43:34,814 --> 00:43:37,483 今 攻めれば 我らが 謀反人になりかねませぬぞ! 379 00:43:37,483 --> 00:43:40,803 清盛。 力こそが 武士のまことぞ。 380 00:43:40,803 --> 00:43:43,139 一体 何が起きておるのじゃ? 381 00:43:43,139 --> 00:43:46,839 平氏は 源氏を滅ぼす! 382 00:43:53,466 --> 00:43:56,469 <厳島神社の対岸に→ 383 00:43:56,469 --> 00:44:04,477 清盛の支援により造営された 地御前神社があります。→ 384 00:44:04,477 --> 00:44:07,463 厳島神社のある宮島は→ 385 00:44:07,463 --> 00:44:13,152 清盛の時代 神の島として 人々の信仰を集めていましたが→ 386 00:44:13,152 --> 00:44:18,808 人が住む事は 禁じられていました。→ 387 00:44:18,808 --> 00:44:21,644 そのため 本土側にも→ 388 00:44:21,644 --> 00:44:26,482 厳島神社のように 参拝や祭典を行えるように→ 389 00:44:26,482 --> 00:44:32,471 地御前神社は建てられたと いわれています。→ 390 00:44:32,471 --> 00:44:38,771 厳島の神を船に乗せ 地御前神社などを訪れる…> 391 00:44:40,479 --> 00:44:44,300 <都で貴族が行う管弦の船遊びを→ 392 00:44:44,300 --> 00:44:48,804 清盛が神事として行うように なったという この祭りは→ 393 00:44:48,804 --> 00:44:53,804 今も 大切に受け継がれているのです>